JP2015112898A - 車両下部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の側突時の衝突荷重に対するフロアクロスメンバの剛性を高めることができる車両下部構造を提供する。【解決手段】車両下部構造10は、車両下部の車両幅方向両端部に設けられ、車両前後方向に延在された一対のロッカ14と、一対のロッカ14間に車両幅方向に延在されると共に、車両幅方向外側の端部がロッカ14へ接合され、且つ車両前後方向に沿って切断した断面が二つの閉断面を含んで構成されたフロアクロスメンバ18と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、車両下部構造に関する。
車両前後方向に延在された一対のロッカと、このロッカ間を車両幅方向に延在されたフロアクロスメンバとを備えた車両下部構造において、特許文献1には、車両前後方向に沿って切断した断面が閉断面状のフロアクロスメンバを備えた車両下部構造が開示されており、このフロアクロスメンバは、上面を上方に突出させて断面山型形状に形成されている。
特開2013−86772号公報
上記特許文献1の発明では、フロアクロスメンバを断面山型形状とすることで、稜線を増やして車両の側面衝突時(以下、「車両の側突時」と称する。)の衝突荷重に対するフロアクロスメンバの剛性を確保している。しかしながら、フロアクロスメンバの剛性を更に高める観点から改善の余地がある。
本発明は上記事実を考慮して、車両の側突時の衝突荷重に対するフロアクロスメンバの剛性を高めることができる車両下部構造を提供することを目的とする。
請求項1に記載の本発明に係る車両下部構造は、車両下部の車両幅方向両端部に設けられ、車両前後方向に延在された一対のロッカと、前記一対のロッカ間に車両幅方向に延在されると共に、車両幅方向外側の端部が前記ロッカへ接合され、且つ車両前後方向に沿って切断した断面が二つの閉断面を含んで構成されたフロアクロスメンバと、を有する。
請求項1に記載の本発明に係る車両下部構造によれば、車両下部の車両幅方向両端部に設けられた一対のロッカには、車両幅方向に延在されたフロアクロスメンバの車両幅方向外側の端部が接合されている。ここで、フロアクロスメンバは、車両前後方向に沿って切断した断面が二つの閉断面を含んで構成されている。これにより、一つの閉断面で構成された場合と比較して、車両幅方向の剛性を高めることができる。
請求項2に記載の本発明に係る車両下部構造は、請求項1に記載の車両下部構造において、前記フロアクロスメンバは、フロアパネル上に設けられ、車両前後方向に沿って切断した断面が下方に開放されたハット形状である第一構造部と、前記第一構造部の上部に設けられ、車両前後方向に沿って切断した断面が下方に開放されたU字形状である第二構造部と、を有する。
請求項2に記載の本発明に係る車両下部構造によれば、フロアクロスメンバは、下側の第一構造部と上側の第二構造部とを含んで構成されている。これにより、フロアクロスメンバに要求される剛性に応じて、第一構造部と第二構造部の厚みを自由に組み合わせることができる。ここで、車両の側突時に特に耐力が必要とされるのは、フロアクロスメンバの上部に形成された稜線等であるため、例えば、第二構造部の厚みを厚く形成し、第一構造部の厚みを薄く形成すれば、フロアクロスメンバの耐力の確保しつつ、軽量化を図ることができる。
また、フロアクロスメンバを第一構造部と第二構造部の二部品で構成することにより、第一構造部又は第二構造部を取り換えるだけで異なるパッケージに対応させることができる。
請求項3に記載の本発明に係る車両下部構造は、請求項2に記載の車両下部構造において、前記第一構造部の車両幅方向外側の端部、及び前記第二構造部の車両幅方向外側の端部がそれぞれ前記ロッカへ接合されている。
請求項3に記載の本発明に係る車両下部構造によれば、車両の側突時にロッカからフロアクロスメンバへ入力された衝突荷重を第一構造部と第二構造部とに分散させることができる。これにより、フロアクロスメンバの耐力を高めることができる。
請求項4に記載の本発明に係る車両下部構造は、請求項2又は3に記載の車両下部構造において、前記ロッカの前記フロアクロスメンバとの接合部には、前記ロッカの下部から車両幅方向内側へ突出されて前記第一構造部が接合される下部突起部と、前記ロッカの上部から車両幅方向内側へ突出されて前記第二構造部が接合される上部突起部と、が設けられている。
請求項4に記載の本発明に係る車両後部構造によれば、下部突起部及び上部突起部を設けることにより、ロッカとフロアクロスメンバとの接合部を平面状に形成した場合と比較して、ロッカの剛性を高めることができる。
請求項5に記載の本発明に係る車両後部構造は、請求項4に記載の車両下部構造において、前記ロッカは、車両幅方向外側に位置するロッカアウタパネルと、車両幅方向内側に位置するロッカインナパネルとを備えており、前記下部突起部は、車両上下方向に延在されて前記ロッカインナパネルの下部を構成する下側縦壁部と、前記下側縦壁部の上端部から車両幅方向外側へ屈曲された下側上壁部と、前記下側縦壁部の下端部から車両幅方向外側へ屈曲された下側下壁部とを備えており、前記上部突起部は、車両上下方向に延在されて前記ロッカインナパネルの上部を構成する上側縦壁部と、前記上側縦壁部の上端部から車両幅方向外側へ屈曲された上側上壁部と、前記上側縦壁部の下端部から車両幅方向外側へ屈曲された上側下壁部とを備えており、前記第一構造部は、少なくとも、前記下側縦壁部及び前記下側上壁部に接合されており、前記第二構造部は、少なくとも、前記上側縦壁部及び前記上側上壁部に接合されている。
請求項5に記載の本発明に係る車両下部構造によれば、第一構造部が下側上壁部に接合されているので、フロアクロスメンバに対して車両上下方向の荷重が入力されてもフロアクロスメンバとロッカとの接合状態を維持することができる。
また、第一構造部が下側縦壁部に接合されており、第二構造部が上側縦壁部に接続されているので、フロアクロスメンバに対して車両前後方向のモーメントが入力されてもフロアクロスメンバとロッカとの接合状態を維持することができる。
以上説明したように、本発明に係る車両下部構造は、車両の側突時の衝突荷重に対してフロアクロスメンバの剛性を確保することができるという優れた効果を有する。
本発明の実施形態に係る車両下部構造を示す、車両前方側から見た概略的な斜視図である。 本発明の実施形態に係る車両下部構造を構成するロッカとフロアクロスメンバとの接合部分を示す、車両前方側から見た斜視図である。 本発明の実施形態に係る車両下部構造を構成するロッカとフロアクロスメンバとの接合部分を車両幅方向に沿って切断した断面図である。 図3の状態から衝突荷重が伝達される状態を示す、ロッカとフロアクロスメンバとの接合部分を車両幅方向に沿って切断した断面図である。 本発明の実施形態に係る車両下部構造を構成するフロアクロスメンバを車両前後方向に沿って切断した断面図である。 本発明の実施形態に係る車両下部構造を構成するフロアクロスメンバを異なるパッケージに対応させた一例を示す、ロッカとフロアクロスメンバとの接合部分を車両幅方向に沿って切断した断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態に係る車両下部構造10について説明する。なお、各図において適宜示される矢印FRは、車両前方側を示しており、矢印UPは、車両上方側を示しており、矢印LHは、車両幅方向の車両左側を示している。また、以下の説明で特記なく前後、上下、左右の方向を用いる場合は、車両前後方向の前後、車両上下方向の上下、進行方向を向いた場合の左右を示すものとする。
(車両下部構造の全体構成)
図1に示されるように、本実施形態の車両下部構造10は、主として、フロアパネル12と、ロッカ14と、第一フロアクロスメンバ18と、第二フロアクロスメンバ16とを備えている。フロアパネル12は、車両の底面を構成する平面視で略矩形状の板材であり、フロアパネル12の車両幅方向中央部には、フロアパネル12を上方に屈曲させて形成されたトンネル部12Aが設けられている。トンネル部12Aは、車両前後方向に延在されており、トンネル部12Aの前端部は、図示しないダッシュパネルに接合されている。また、トンネル部12Aの後端部は、フロアパネル12の後端部に車両幅方向に延在されたリアクロスメンバ20へ接合されている。
フロアパネル12の車両幅方向の両端部には、一対のロッカ14が設けられている。ロッカ14は、互いに平行に設けられており、車両前後方向に延在されている。また、それぞれのロッカ14は、車両幅方向内側に配置されたロッカインナパネル26と、車両幅方向外側に配置されたロッカアウタパネル28とを含んで閉断面状に構成されている。ロッカ14の詳細については、後述する。
ここで、一対のロッカ14の間には、第一フロアクロスメンバ18及び第二フロアクロスメンバ16が設けられている。第一フロアクロスメンバ18は、平面視で略矩形状に形成されており、ロッカ14間を車両幅方向に延在されている。また、第一フロアクロスメンバ18は、後述する第二フロアクロスメンバ16より高さが低く、第二フロアクロスメンバ16より車両後方側に配置されている。
第一フロアクロスメンバ18は、トンネル部12Aを挟んで左右一対設けられており、車両左側の第一フロアクロスメンバ18Lは、車両左側のロッカ14を構成するロッカインナパネル26の下部とトンネル部12Aの左側面12Bの下部との間に設けられている。一方、車両右側の第一フロアクロスメンバ18Rは、車両右側のロッカ14を構成するロッカインナパネル26の下部とトンネル部12Aの右側面12Cの下部との間に設けられている。
ここで、第一フロアクロスメンバ18の下端部には、車両前後方向に折り曲げられた下フランジ部16Aが設けられており、この下フランジ部16Aとフロアパネル12とがスポット溶接等によって接合されている。このため、第一フロアクロスメンバ18を車両前後方向に沿って切断した断面がハット形状とされている。
第一フロアクロスメンバ18の車両幅方向内側の端部には、トンネル部12Aの左側面12B(右側面12C)に沿って車両上方及び車両前後方向に折り曲げられた内側フランジ部16Bが設けられており、この内側フランジ部16Bとトンネル部12Aの左側面12B(右側面12C)とがスポット溶接等によって接合されている。さらに、車両幅方向外側の端部には、ロッカインナパネル26に沿って車両上方及び車両前後方向に折り曲げられた外側フランジ部16Cが設けられており、この外側フランジ部16Cとロッカインナパネル26の下部とがスポット溶接等によって接合されている。
ここで、第一フロアクロスメンバ18の車両幅方向内側の端部には、トンネル部12Aの左側面12B(右側面12C)と第一フロアクロスメンバ18の上面とに連結された内側シート取付用ブラケット22が設けられている。
内側シート取付用ブラケット22は、上面と車両前方側の面(前面)と車両後方側の面(後面)と車両幅方向外側の面(外側面)とを備えた四面体状の部材であり、トンネル部12Aの左側面12B(右側面12C)と第一フロアクロスメンバ18とにそれぞれスポット溶接等で接合されている。また、内側シート取付用ブラケット22の上面には、シートレールを固定するためのボルト孔22Aが形成されている。
一方、第一フロアクロスメンバ18の車両幅方向外側の端部には、連結部材としての外側シート取付用ブラケット24が設けられている。外側シート取付用ブラケット24は、内側シート取付用ブラケット22と同様に形成された四面体状の部材であり、ロッカインナパネル26の上部と第一フロアクロスメンバ18の上部とにそれぞれスポット溶接等で接合されている。また、外側シート取付用ブラケット24の上面には、シートレールを固定するためのボルト孔24Aが形成されている。
第一フロアクロスメンバ18より車両前方側には、第一フロアクロスメンバ18と略平行に左右一対の第二フロアクロスメンバ16が設けられている。第二フロアクロスメンバ16は、第一フロアクロスメンバ18より高さが高く形成された平面視で略矩形状の部材であり、ロッカ14間を車両幅方向に延在されている。また、車両左側の第二フロアクロスメンバ16Lは、車両左側のロッカインナパネル26とトンネル部12Aの左側面12Bとの間に設けられており、車両右側の第二フロアクロスメンバ16Rは、車両右側のロッカインナパネル26とトンネル部12Aの右側面12Cとの間に設けられている。
(ロッカ14及び第二フロアクロスメンバ16の構成)
次に、ロッカ14及び第二フロアクロスメンバ16の詳細な構成について説明する。なお、トンネル部12Aを挟んで車両左側と車両右側とは同様の構成であるため、以下の説明では、車両右側の構成についてのみ図示して説明し、車両左側の構成については説明を省略する。
初めに、ロッカ14の詳細な構成について説明する。図2に示されるように、ロッカ14を構成するロッカアウタパネル28は、車両幅方向に沿って切断した断面がハット形状の部材であり、車両幅方向内側が開放されるように配置されている。また、ロッカアウタパネル28は、主として、アウタ縦壁部28Cと、アウタ下壁部28Bと、アウタ上壁部28Dと、アウタ下フランジ部28Aと、アウタ上フランジ部28Eとを備えている。
アウタ縦壁部28Cは、車両上下方向に延在されており、このアウタ縦壁部28Cの下端部には、車両幅方向内側へ屈曲されたアウタ下壁部28Bが設けられている。アウタ下壁部28Bは、アウタ縦壁部28Cから車両幅方向内側へ向かって緩やかに下方へ傾斜されており、アウタ下壁部28Bの車両幅方向内側の端部には、下方へ屈曲されたアウタ下フランジ部28Aが設けられている。
また、アウタ縦壁部28Cの上端部には、車両幅方向内側へ屈曲されたアウタ上壁部28Dが設けられている。アウタ上壁部28Dは、アウタ縦壁部28Cから車両幅方向内側へ向かって緩やかに上方へ傾斜されており、アウタ上壁部28Dの車両幅方向内側の端部には、上方へ屈曲されたアウタ上フランジ部28Eが設けられている。
一方、ロッカインナパネル26は、車両幅方向に沿って切断した断面が、ハット形状の頂部が一部凹んだ形状の部材であり、車両幅方向外側が開放されるように配置されている。また、ロッカインナパネル26は、主として、インナ下側縦壁部26Cと、インナ下側下壁部26Bと、インナ下側上壁部26Dと、インナ上側縦壁部26Gと、インナ上側下壁部26Fと、インナ上側上壁部26Hと、インナ中央側縦壁部26Eと、インナ下フランジ部26Aと、インナ上フランジ部26Iとを備えている。ここで、インナ下側縦壁部26Cと、インナ下側下壁部26Bと、インナ下側上壁部26Dとで下部突起部25が構成されており、インナ上側縦壁部26Gと、インナ上側下壁部26Fと、インナ上側上壁部26Hとで上部突起部27が構成されている。
下部突起部25を構成するインナ下側縦壁部26Cは、車両上下方向に延在されてロッカインナパネル26の下部を構成しており、このインナ下側縦壁部26Cの下端部には、車両幅方向外側へ屈曲されたインナ下側下壁部26Bが設けられている。インナ下側下壁部26Bは、インナ下側縦壁部26Cから車両幅方向外側へ向かって緩やかに下方へ傾斜されており、インナ下側下壁部26Bの車両幅方向外側の端部には、下方へ屈曲されたインナ下フランジ部26Aが設けられている。ここで、インナ下フランジ部26Aとロッカアウタパネル28のアウタ下フランジ部28Aとがスポット溶接等で接合されている。また、インナ下側下壁部26Bには、フロアパネル12の端部12Dがスポット溶接等で接合されている。
インナ下側縦壁部26Cの上端部には、車両幅方向外側へ屈曲されたインナ下側上壁部26Dが設けられている。インナ下側上壁部26Dは、インナ下側縦壁部26Cから車両幅方向外側へ向かって上方へ傾斜されており、上端部で車両上方へ屈曲されてインナ中央側縦壁部26Eへ接続されている。インナ中央側縦壁部26Eは、下部突起部25と上部突起部27との間に位置しており、インナ下側縦壁部26C及びインナ上側縦壁部26Gと平行に形成されて車両上下方向に延在されている。
一方、上部突起部27を構成するインナ上側縦壁部26Gは、車両上下方向に延在されてロッカインナパネル26の上部を構成しており、このインナ上側縦壁部26Gの上端部には、車両幅方向外側へ屈曲されたインナ上側上壁部26Hが設けられている。インナ上側上壁部26Hは、インナ上側縦壁部26Gから車両幅方向外側へ向かって緩やかに上方へ傾斜されており、インナ上側上壁部26Hの車両幅方向外側の端部には、上方へ屈曲されたインナ上フランジ部26Iが設けられている。ここで、インナ上フランジ部26Iとロッカアウタパネル28のアウタ上フランジ部28Eとがスポット溶接等で接合されている。
インナ上側縦壁部26Gの下端部には、車両幅方向外側へ屈曲されたインナ上側下壁部26Fが設けられている。インナ上側下壁部26Fは、インナ上側縦壁部26Gから車両幅方向外側へ向かって下方へ傾斜されており、下端部で車両下方へ屈曲されてインナ中央側縦壁部26Eへ接続されている。
なお、本実施形態では、ロッカアウタパネル28のアウタ縦壁部28Cを平面状に形成しているが、これに限らず、他の形状に形成してもよく、例えば、ロッカインナパネル26と同様の形状に形成してもよい。この場合、平面状に形成した場合と比較して車両前後方向に延びる稜線が増えるので、車両幅方向に作用する荷重に対するロッカ14の強度(耐力)を高めることができる。
次に、第二フロアクロスメンバ16の詳細な構成について説明する。第二フロアクロスメンバ16は、車両幅方向に延在されており、主として、フロアパネル12上に設けられた第一構造部30と、第一構造部30の上部に設けられた第二構造部32とを備えている。
第一構造部30は、フロアパネル12と略平行に設けられて車両前後方向に延在された上面30Aを備えており、この上面30Aは、ロッカインナパネル26のインナ下側縦壁部26Cの上端部と略同一の高さに形成されている。換言すれば、インナ下側縦壁部26Cとインナ下側上壁部26Dとの間に形成された稜線26Jの高さと、上面30Aの高さとが略同一の高さに位置している。
上面30Aは、平面視で略矩形状に形成されており、この上面30Aの車両前方側の端部には、フロアパネル12へ向かって垂下された前面30Bが設けられている。前面30Bは、上面30Aと直交しており、前面30Bの下端部には、車両前方側へ折り曲げられた下フランジ部30Dが設けられている。下フランジ部30Dは、フロアパネル12と重ね合わされてスポット溶接等で接合されている。
上面30Aの車両後方側の端部には、フロアパネル12へ向かって垂下された後面30Cが設けられている。後面30Cは、前面30Bと略平行に配置されており、後面30Cの下端部には、車両後方側へ屈曲された下フランジ部30Dが設けられてフロアパネル12とスポット溶接等で接合されている。以上のように、第一構造部30は、車両前後方向に沿って切断した断面が下方に開放された略ハット形状に形成されており、第一構造部30の上面30A、前面30B、及び後面30Cとフロアパネル12とで略矩形状の閉断面34が構成されている(図5参照)。
また、第一構造部30の車両幅方向外側の端部には、外側フランジ部30Eが設けられている。外側フランジ部30Eは、第一構造部30の上面30A、前面30B、及び後面30Cの車両幅方向外側の端部からロッカインナパネル26のインナ下側縦壁部26C及びインナ下側上壁部26Dに沿って車両前後方向及び車両上方へ折り曲げて形成されており、インナ下側縦壁部26C及びインナ下側上壁部26Dとスポット溶接等で接合されている。
第一構造部30の上部には、第二構造部32が設けられている。第二構造部32は、第一構造部30と平行に設けられて車両前後方向に延在された上面32Aを備えており、この上面32Aの高さは、ロッカインナパネル26のインナ上側縦壁部26Gとインナ上側上壁部26Hとの間の稜線26Kの高さと略同一の高さに位置している。
上面32Aは、平面視で略矩形状に形成されており、この上面32Aの車両前方側の端部には、フロアパネル12へ向かって垂下された前面32Bが設けられている。前面32Bは、上面32Aと直交しており、前面32Bの下端部には、前面32Bと連続して下方へ延在された下フランジ部32Dが設けられており、この下フランジ部32Dは、第一構造部30の前面30Bの上端部に重ね合わされてスポット溶接等で接合されている。
上面32Aの車両後方側の端部には、フロアパネル12へ向かって垂下された後面32Cが設けられている。後面32Cは、前面32Bと略平行に配置されており、後面32Cの下端部には、後面32Cと連続して下方へ延在された下フランジ部32Dが設けられている。下フランジ部32Dは、第一構造部30の後面30Cの上端部に重ね合わされてスポット溶接等で接合されている。
以上のように、第二構造部32は、車両前後方向に沿って切断した断面が下方に開放された略U字形状に形成されており、第二構造部32の上面32A、前面32B、及び後面32Cと、第一構造部30の上面30Aとで略矩形状の閉断面36が構成されている。これにより、第二フロアクロスメンバ16は、車両前後方向に沿って切断した断面が閉断面34及び閉断面36の二つの閉断面を含んで構成されている(図5参照)。
また、第二構造部32の車両幅方向外側の端部には、外側フランジ部32Eが設けられている。外側フランジ部32Eは、第二構造部32の上面32A、前面32B、及び後面32Cの車両幅方向外側の端部からロッカインナパネル26のインナ上側縦壁部26G及びインナ上側上壁部26Hに沿って車両前後方向及び車両上方へ折り曲げて形成されており、インナ上側縦壁部26G及びインナ上側上壁部26Hとスポット溶接等で接合されている。さらに、第二構造部32の上面32Aの車両幅方向の両端部には、シートレールを固定するためのボルト孔32Gが形成されている(図2では、車両幅方向外側のボルト孔32Gのみ図示している)。
なお、本実施形態では、各部材をスポット溶接等で接合したが、これに限らず、他の方法で接合してもよく、例えば、接着剤を用いて接合してもよく、レーザー溶接や、リベット等を用いて接合してもよい。また、ボルトやナット等の締結具を用いて接合してもよい。
また、本実施形態では、閉断面34及び閉断面36を略矩形状の断面としたが、これに限らず、他の形状の断面としてもよく、例えば、第二構造部32の上面32Aの車両前後方向の長さを短くして台形状の断面としてもよい。また、上面32Aを車両幅方向から見て山形に形成して稜線を増やしてもよい。
さらに、本実施形態では、第二フロアクロスメンバ16を第一構造部30と第二構造部32の二部品に分割して二つの閉断面34及び閉断面36を備えた構成としたが、これに限らず、三つ以上の閉断面を備えた構成としてもよい。また、一部品で二つの閉断面を備えた構成としてもよく、例えば、車両幅方向に沿った断面が略ハット形状の部材のみで第二フロアクロスメンバを形成し、この第二フロアクロスメンバの内壁に仕切り板を架け渡して二つの閉断面を備えた構成としてもよい。さらに、上下に二つの閉断面を備えた構成に限らず、例えば、上下方向に仕切板を架け渡して車両前後方向に二つの閉断面を備えた構成としてもよい。
(作用並びに効果)
次に、図3〜6を参照して本実施形態の車両下部構造10の作用並びに効果について説明する。なお、図中の符号Sは、フロントシートを概略的に示したものであり、符号40は、フロントシートSを車両前後方向にスライド可能に支持するシートレールである。また、シートレール40は、シートレールロア42上に取り付けられており、シートレールロア42は、スペーサを介して図示しないウェルドナットに捩じ込まれたボルト44によって第二構造部32の上面32Aに締結されている。
図3に示されるように、車両の側突時に、衝突荷重Fが車両右側のロッカ14のロッカアウタパネル28へ入力されると、衝突荷重は、ロッカアウタパネル28のアウタ下フランジ部28Aからロッカインナパネル26のインナ下フランジ部26Aへ伝達され、ロッカアウタパネル28のアウタ上フランジ部28Eからロッカインナパネル26のインナ上フランジ部26Iへ伝達される。なお、ロッカ14の内部にバルクヘッドを設けている場合は、バルクヘッドを介してロッカアウタパネル28からロッカインナパネル26へ衝突荷重の一部が伝達される。
ここで、ロッカインナパネル26には、上部突起部27及び下部突起部25が設けられている。このため、ロッカアウタパネル28のように壁面を平面状に形成した場合と比較して、車両前後方向に延在された稜線の数が多くなる。これにより、ロッカ14の強度(耐力)を高めることができ、車両の前突時にロッカ14が断面崩れするのを抑制することができる。また、車体のねじれ変形に対する強度及び剛性を向上させることができる。
ロッカアウタパネル28からロッカインナパネル26へ伝達された衝突荷重は、図4に示されるように、下部突起部25からフロアパネル12及び第一構造部30へ伝達され、上部突起部27から第二構造部32へ伝達される。詳細には、下部突起部25を構成するインナ下側下壁部26Bから端部12Dを介してフロアパネル12へ衝突荷重F1が伝達され、インナ下側上壁部26Dから第一構造部30の外側フランジ部30Eを介して上面30Aへ衝突荷重F2が伝達される。また、インナ下側縦壁部26Cから外側フランジ部30Eを介して前面30B及び後面30Cに衝突荷重F3が伝達される。
さらに、上部突起部27を構成するインナ上側上壁部26Hから第二構造部32の外側フランジ部32Eを介して上面32Aへ衝突荷重F4が伝達され、インナ上側縦壁部26Gから外側フランジ部32Eを介して前面32B及び後面32Cに衝突荷重F5が伝達される。以上のようにして、側突時の衝突荷重Fを第一構造部30及び第二構造部32に分散させて伝達させることができるため、第二フロアクロスメンバ16の側突時の耐力を高めることができる。
また、フロアパネル12の端部12D、第一構造部30の外側フランジ部30E、及び第二構造部32の外側フランジ部32Eがそれぞれ、ロッカインナパネル26と重ね合わされて結合(所謂、シェア結合)されているので、フロアパネルだけがシェア結合された従来の構成と比較して、車両上下方向の荷重に対する剛性を高めることができる。すなわち、例えばフロントシートSから第二フロアクロスメンバ16へ車両上下方向の荷重が入力されても第二フロアクロスメンバ16とロッカインナパネル26との接合状態を良好に維持することができる。さらに、図2に示されるように、第二フロアクロスメンバ16に対して、フロントシートSから車両前後方向のモーメントMが入力された場合であっても、第二フロアクロスメンバ16とロッカインナパネル26との接合状態を良好に維持することができる。
さらに、図5に示されるように、第二フロアクロスメンバ16は、閉断面34及び閉断面36の二つの閉断面を含んで構成されているので、一つの閉断面で構成された場合と比較して、車両幅方向の剛性を高めることができる。すなわち、側突時の耐力を高めることができる。
また、側突時に特に耐力が要求される第二構造部32の上端部の稜線32Fの剛性を高める場合は、第二構造部32の板厚を厚くすればよいため、第一構造部30の設計を変更することなく耐力を高めることができる。また、第一構造部30の板厚を変える必要がないので、第二フロアクロスメンバ16全体の板厚を厚くする場合と比較して、耐力を高めつつ軽量化を図ることができる。
次に、本実施形態の車両下部構造10を異なるパッケージに対応させる場合について説明する。図6に示されるように、車両下部構造10を異なるパッケージに用いた際に、フロントシートSの高さが図3で図示されたフロントシートSの高さより低くなる場合、第一構造部30は共通の部材を使用し、第二構造部32を別の第二構造部50に取り換えるだけで対応することができる。
すなわち、第二フロアクロスメンバを一部品で形成する従来の構成では、パッケージ毎に高さが異なる第二フロアクロスメンバを使用する必要があったが、本実施形態のように第二フロアクロスメンバ16を第一構造部30と第二構造部32の二部品で構成することにより、パッケージ毎に第二構造部32を取り換えるだけで対応することができる。
第二構造部50は、第二構造部32と同様に車両前後方向に沿って切断した断面が下方に開放された略U字形状に形成されており、第一構造部30とスポット溶接等で接合されている。また、第二構造部50の車両幅方向外側の端部には、インナ上側縦壁部26Gに沿って車両上方へ折り曲げられた外側フランジ部50Aが設けられており、インナ上側縦壁部26Gとスポット溶接等で接合されている。
以上のように、第一構造部30及びロッカインナパネル26に接合された第二構造部50にシートレールロア42及びシートレール40を取付けることで、第二構造部50以外の部品を共通して使用することができる。
なお、本実施形態では、第二構造部32を第二構造部50に取り換えて対応したが、これに限らず、第一構造部30を別の第一構造部に取り換えて対応してもよい。この場合、外側フランジ部32Eの形状が変わらなければ、第二構造部32を共通して使用することができる。
以上、本発明の実施形態に係る車両下部構造について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。例えば、ロッカ14の内部にバルクヘッド等の補強部材を設けてロッカ14の剛性を高めてもよい。
10 車両下部構造
12 フロアパネル
14 ロッカ
16 第二フロアクロスメンバ(フロアクロスメンバ)
26 ロッカインナパネル
25 下部突起部
26B インナ下側下壁部(下側下壁部)
26C インナ下側縦壁部(下側縦壁部)
26D インナ下側上壁部(下側上壁部)
26F インナ上側下壁部(上側下壁部)
26G インナ上側縦壁部(上側縦壁部)
26H インナ上側上壁部(上側上壁部)
27 上部突起部
28 ロッカアウタパネル
30 第一構造部
32 第二構造部
34 閉断面
36 閉断面
50 第二構造部

Claims (5)

  1. 車両下部の車両幅方向両端部に設けられ、車両前後方向に延在された一対のロッカと、
    前記一対のロッカ間に車両幅方向に延在されると共に、車両幅方向外側の端部が前記ロッカへ接合され、且つ車両前後方向に沿って切断した断面が二つの閉断面を含んで構成されたフロアクロスメンバと、
    を有する車両下部構造。
  2. 前記フロアクロスメンバは、
    フロアパネルに接合され、車両前後方向に沿って切断した断面が下方に開放されたハット形状である第一構造部と、
    前記第一構造部の上部に設けられ、車両前後方向に沿って切断した断面が下方に開放されたU字形状である第二構造部と、
    を有する請求項1に記載の車両下部構造。
  3. 前記第一構造部の車両幅方向外側の端部、及び前記第二構造部の車両幅方向外側の端部がそれぞれ前記ロッカへ接合されている請求項2に記載の車両下部構造。
  4. 前記ロッカの前記フロアクロスメンバとの接合部には、前記ロッカの下部から車両幅方向内側へ突出されて前記第一構造部が接合される下部突起部と、前記ロッカの上部から車両幅方向内側へ突出されて前記第二構造部が接合される上部突起部と、が設けられている請求項2又は3に記載の車両下部構造。
  5. 前記ロッカは、車両幅方向外側に位置するロッカアウタパネルと、車両幅方向内側に位置するロッカインナパネルとを備えており、
    前記下部突起部は、車両上下方向に延在されて前記ロッカインナパネルの下部を構成する下側縦壁部と、前記下側縦壁部の上端部から車両幅方向外側へ屈曲された下側上壁部と、前記下側縦壁部の下端部から車両幅方向外側へ屈曲された下側下壁部とを備えており、
    前記上部突起部は、車両上下方向に延在されて前記ロッカインナパネルの上部を構成する上側縦壁部と、前記上側縦壁部の上端部から車両幅方向外側へ屈曲された上側上壁部と、前記上側縦壁部の下端部から車両幅方向外側へ屈曲された上側下壁部とを備えており、
    前記第一構造部は、少なくとも、前記下側縦壁部及び前記下側上壁部に接合されており、前記第二構造部は、少なくとも、前記上側縦壁部に接合されている請求項4に記載の車両下部構造。
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