JP2017068900A - 非水電解質二次電池セパレータ用カルボキシメチルセルロース又はその塩 - Google Patents
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Abstract
Description
[1] 非水電解質二次電池セパレータの水溶性分散剤として使用されるカルボキシメチルセルロース又はその塩であって、該カルボキシメチルセルロースのメタノールを分散媒としてレーザー回折・散乱式粒度分布計で測定される体積累計100%粒子径が50μm未満であり、乾燥質量Bの該カルボキシメチルセルロースまたはその塩の0.3質量%水溶液2リットルを調製して−200mmHgの減圧条件にて250メッシュのフィルターですべて濾過し、濾過後の前記フィルター上の残渣の乾燥質量Aを測定した際に、前記乾燥質量Bに対する乾燥質量Aの比率が50ppm未満である、カルボキシメチルセルロース又はその塩。
[2] [1]に記載されたカルボキシメチルセルロース又はその塩、アルミナ水和物、水分散性樹脂を含有した非水電解質二次電池セパレータ用塗工液。
[3] [1]に記載されたカルボキシメチルセルロース又はその塩、アルミナ水和物、水分散性樹脂、増粘剤を含有した非水電解質二次電池セパレータ用塗工液。
[4] 前記増粘剤がカルボキシメチルセルロース又はその塩であり、該該カルボキシメチルセルロースのメタノールを分散媒としてレーザー回折・散乱式粒度分布計で測定される体積累計100%粒子径が50μm未満であり、乾燥質量Bの該カルボキシメチルセルロースまたはその塩の0.3質量%水溶液2リットルを調製して−200mmHgの減圧条件にて250メッシュのフィルターですべて濾過し、濾過後の前記フィルター上の残渣の乾燥質量Aを測定した際に、前記乾燥質量Bに対する乾燥質量Aの比率が50ppm未満であることを特徴とする[3]に記載の非水電解質二次電池セパレータ用塗工液。
[5] [2]〜[4]のいずれか一項に記載の塗工液を、不織布に塗工、乾燥してなることを特徴とするリチウムイオン電池セパレータ。
本発明の非水電解質二次電池セパレータの水溶性分散剤、増粘剤として使用されるカルボキシメチルセルロース又はその塩(以下、「CMC」と略すことがある。)は、CMCのメタノールを分散媒としてレーザー回折・散乱式粒度分布計で測定される体積累計100%粒子径が50μm未満であり、乾燥質量BのCMCの0.3質量%水溶液2リットルを調製して−200mmHgの減圧条件にて250メッシュのフィルターですべて濾過し、濾過後の前記フィルター上の残渣の乾燥質量Aを測定した際に、前記乾燥質量Bに対する乾燥質量Aの比率が50ppm未満であることを特徴とする。
本発明の非水電解質二次電池セパレータ用塗工液は、上記の水溶性分散剤(未溶解物量を規定したCMC)、アルミナ水和物、水分散性樹脂を必須とし、必要に応じて上記の増粘剤を添加したものである。
本発明の非水電解質二次電池セパレータは、非水電解質二次電池セパレータ用塗工液を、不織布に塗工、乾燥することによって得ることができる。
以下、本発明の実施例と比較例を示し詳細を説明するが、本発明はなんら該記載に限定されるものではない。
カルボキシメチルセルロース又はその塩の0.3質量%(カルボキシメチルセルロース又はその塩の乾燥質量を基準とした質量%)水溶液2リットルを調製した。この水溶液2リットルを−200mmHgの減圧条件にて、濾過器(「セパロート」桐山製作所製)を用いて、250メッシュのフィルター(ステンレス製、目開き63μm)にて濾過した。250メッシュのフィルターに残存した残渣を、温度105℃で、16時間送風乾燥させた後、乾燥した残渣の質量を測定し、カルボキシメチルセルロース溶液中のカルボキシメチルセルロースの質量に対する質量比(ppm)で表示した。
カルボキシメチルセルロースまたはその塩の最大粒子径、平均粒子径、及び粒度分布は、レーザー回折・散乱式粒度分布計(マイクロトラック Model−9220−SPA、日機装(株)製)により行った。ここで、最大粒子径とは体積累型100%粒子径の値を、平均粒子径とは体積累計50%粒子径の値を示した。測定に当たっては、試料をメタノールに入れよく撹拌し分散した後、測定を行った
繊度0.06dtex(平均繊維径2.4μm)、繊維長3mmの配向結晶化ポリエチレンテレフタレート(PET)系短繊維45質量部と繊度0.1dtex(平均繊維径3.0μm)、繊維長3mmの配向結晶化PET系短繊維15質量部と繊度0.2dtex(平均繊維径4.3μm)、繊維長3mmの単一成分型バインダー用PET系短繊維(軟化点120℃、融点230℃)40質量部とを一緒に混合し、パルパーにより水中で離解させ、アジテーターによる撹拌のもと、濃度1質量%の均一な抄造用スラリーを調製した。その後円網抄紙機を用い、この抄造用スラリーを湿式方式で抄き上げ、120℃のシリンダードライヤーによって、バインダー用PET系短繊維を接着させて不織布強度を発現させ、目付15.2g/m2の不織布とした。さらに、この不織布を金属ロール−金属ロールからなる1ニップの熱カレンダーを使用して、ロール温度185℃、線圧740N/cm、搬送速度20m/分で加熱処理を実施し、厚み27μmの不織布を作製した。
水180質量部、アルミナ水和物(ベーマイト、単粒子、平均粒子径0.9μm、比表面積5.5m2/g、アスペクト比2.5、ナバルテック社製、商品名:APYRAL(登録商標) AOH60)を100質量部、水溶性分散剤として、その1質量%水溶液の25℃における粘度が100mPa・s、エーテル化度0.65、体積累計100%粒子径が49μmである、前記質量比(濾過残渣量)8ppmのカルボキシメチルセルロースナトリウム塩(以下、「CMC−Na」と記す)の2質量%水溶液20質量部(固形分として0.4質量部)を、ノコギリ刃型翼を備えた分散機を用いて混合、撹拌し、次いで増粘剤として、その1質量%水溶液の25℃における粘度5000mPa・s、エーテル化度0.7、体積累計100%粒子径が44μmである、前記質量比(濾過残渣量)45ppmのCMC−Naの1質量%水溶液を80質量部(固形分として0.8質量部)混合、撹拌し、次に固形分含量48質量%のスチレン−ブタジエンラテックスの18.75質量部(固形分として9部)を混合、撹拌し、さらに、イオン交換水を加えて濃度を調整し、固形分濃度25質量%の非水電解質二次電池セパレーター用塗工液を作製した。
水180質量部、アルミナ水和物(ベーマイト、単粒子、平均粒子径0.9μm、比表面積5.5m2/g、アスペクト比2.5、ナバルテック社製、商品名:APYRAL(登録商標) AOH60)を100質量部、水溶性分散剤として、その1質量%水溶液の25℃における粘度が100mPa・s、エーテル化度0.65、体積累計100%粒子径が150μmである、前記質量比(濾過残渣量)150ppmのカルボキシメチルセルロースナトリウム塩(以下、「CMC−Na」と記す)の2質量%水溶液20質量部(固形分として0.4質量部)を、ノコギリ刃型翼を備えた分散機を用いて混合、撹拌し、次いで増粘剤として、その1質量%水溶液の25℃における粘度5000mPa・s、エーテル化度0.7、体積累計100%粒子径が150μmである、前記質量比(濾過残渣量)150ppmのCMC−Naの1質量%水溶液を80質量部(固形分として0.8質量部)混合、撹拌し、次に固形分含量48質量%のスチレン−ブタジエンラテックスの18.75質量部(固形分として9部)を混合、撹拌し、さらに、イオン交換水を加えて濃度を調整し、固形分濃度25質量%の非水電解質二次電池セパレーター用塗工液を作製した。
各実施例及び各比較例で得られた塗工液を、黒色画用紙の上に敷いた上記不織布に、乾燥後に10g/m2の塗工量を与える手動ロッドコーターで塗工した。画用紙上から不織布を取り除いた際に、画用紙上に付着した塗工液の痕跡を観察し、次の度合いで評価した。
○:画用紙上に塗工液の痕跡がない。
△:1個/cm2以下の頻度で裏抜けした塗工液の痕跡がある。
×:1個/cm2を超える頻度で裏抜けした塗工液の痕跡がある。
Claims (5)
- 非水電解質二次電池セパレータの水溶性分散剤として使用されるカルボキシメチルセルロース又はその塩であって、該カルボキシメチルセルロースのメタノールを分散媒としてレーザー回折・散乱式粒度分布計で測定される体積累計100%粒子径が50μm未満であり、乾燥質量Bの該カルボキシメチルセルロースまたはその塩の0.3質量%水溶液2リットルを調製して−200mmHgの減圧条件にて250メッシュのフィルターですべて濾過し、濾過後の前記フィルター上の残渣の乾燥質量Aを測定した際に、前記乾燥質量Bに対する乾燥質量Aの比率が50ppm未満である、カルボキシメチルセルロース又はその塩。
- 請求項1に記載されたカルボキシメチルセルロース又はその塩、アルミナ水和物、水分散性樹脂を含有した非水電解質二次電池セパレータ用塗工液。
- 請求項1に記載されたカルボキシメチルセルロース又はその塩、アルミナ水和物、水分散性樹脂、増粘剤を含有した非水電解質二次電池セパレータ用塗工液。
- 前記増粘剤がカルボキシメチルセルロース又はその塩であり、該カルボキシメチルセルロースのメタノールを分散媒としてレーザー回折・散乱式粒度分布計で測定される体積累計100%粒子径が50μm未満であり、乾燥質量Bの該カルボキシメチルセルロースまたはその塩の0.3質量%水溶液2リットルを調製して−200mmHgの減圧条件にて250メッシュのフィルターですべて濾過し、濾過後の前記フィルター上の残渣の乾燥質量Aを測定した際に、前記乾燥質量Bに対する乾燥質量Aの比率が50ppm未満であることを特徴とする請求項3に記載の非水電解質二次電池セパレータ用塗工液。
- 請求項2〜4のいずれか一項に記載の塗工液を、不織布に塗工、乾燥してなることを特徴とするリチウムイオン電池セパレータ。
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