JP2017067816A - 中間転写体および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】材料を劣化させることなく製造でき、かつ弾性層と表面層との接着性が優れている中間転写体を提供する。
【解決手段】中間転写ベルト10は、基材層12、弾性層14および表面層16を有する。弾性層は、エラストマーおよび金属酸化物粒子を含有するエラストマー組成物からなる。金属酸化物粒子は、少なくとも弾性層の表面に位置している。金属酸化物粒子の表面のうち、少なくとも弾性層の表面に位置している部分は、金属カップリング剤によりカップリング処理されている。金属カップリング剤のラジカル重合性官能基は、表面層を構成するラジカル重合性化合物とラジカル重合により結合している。
【選択図】図1

Description

本発明は、中間転写体および当該中間転写体を有する画像形成装置に関する。
画像形成装置は、感光体で形成されたトナー画像を、中間転写体に転写し、次いで普通紙などの記録媒体に転写する。中間転写体は、例えば、感光体または記録媒体に対する接触性を高めるための弾性層と、当該弾性層の磨耗を抑制するための表面層とを有する、無端状の中間転写ベルトである。転写時のストレスによって表面層が弾性層から剥離してしまうのを防止する観点から、弾性層と表面層との接着性は高いことが好ましい。弾性層と表面層との接着性を高めるなどの観点から、金属カップリング剤が使用されている中間転写体が知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特許文献1に記載の中間転写体では、パーフルオロアルキル基を含むシランカップリング剤で処理された無機充填剤が表面層に分散されている。また、特許文献2に記載の中間転写体では、弾性層中のSiH基と反応可能なシランカップリング剤からなる中間層が弾性層と表面層との間に配置されている。さらに、特許文献3に記載の中間転写体では、チタネート系カップリング剤またはアルミニウム系カップリング剤が弾性層の表面にコーティングされ、表面層を構成している。
特開平10−10896号公報 特開平9−292767号公報 特開平4−19761号公報
しかしながら、特許文献1,3に記載の中間転写体では、いずれも弾性層と表面層とは化学結合により接着されているわけではないため、弾性層と表面層との接着性は十分でない。また、特許文献2に記載の中間転写体では、弾性層と中間層とは、弾性層のSiH基を介して化学結合により接着されているものの、中間層と表面層とは化学結合により接着されていない。このため、特許文献3に記載の中間転写体でも、弾性層と表面層との接着性は十分でない。
また、一般的に、シランカップリング剤により弾性層のカップリング処理を行う場合、弾性層とシランカップリング剤とを化学結合させるために、弾性層の処理面となる部分に水酸基が存在することが必要となる。水酸基を有しない材料が処理面を構成している場合に、処理面に水酸基を発生させるための処理(例えば、コロナ処理)を行うことによって、弾性層を構成する材料を劣化させてしまうことがある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、材料を劣化させることなく製造でき、かつ弾性層と表面層との接着性が優れている中間転写体を提供することを第1の課題とする。また、本発明は、上記の中間転写体を有する画像形成装置を提供することを第2の課題とする。
上記第1の課題を解決するため、本発明に係る中間転写体は、基材層と、前記基材層上に配置されており、エラストマーおよび金属酸化物粒子を含有するエラストマー組成物からなる弾性層と、前記弾性層上に配置されており、ラジカル重合性化合物のラジカル重合による硬化によって構成されている表面層と、を有し、前記金属酸化物粒子は、少なくとも前記弾性層の表面に位置し、前記金属酸化物粒子の表面のうち、少なくとも前記弾性層の表面に位置している部分は、ラジカル重合性官能基を有する金属カップリング剤によりカップリング処理されており、前記金属カップリング剤の前記ラジカル重合性官能基は、前記ラジカル重合性化合物とラジカル重合により結合している。
上記第2の課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、感光体に形成されたトナー画像を記録媒体に転写するための本発明の中間転写体を少なくとも有する。
本発明によれば、材料を劣化させることなく製造でき、かつ弾性層と表面層との接着性が優れている中間転写体を提供することができる。また、長期にわたって転写不良を抑制することができ、高品質の画像を長期にわたって安定して形成することができる画像形成装置を提供することができる。
図1Aは、本発明の一実施の形態に係る中間転写ベルトを概略的に示す図であり、図1Bは、図1Aに示す中間転写ベルトの層構造を模式的に示す図である。 本発明の一実施の形態に係る画像形成装置の構成を模式的に示す図である。
[中間転写体]
本発明に係る中間転写体の一実施の形態として、中間転写ベルトについて図面を参照して詳細に説明する。図1Aは、本実施の形態に係る中間転写ベルト10を概略的に示す図である。図1Bは、図1Aにおいて一点鎖線で示される領域の部分拡大断面図であり、中間転写ベルト10の層構造を模式的に示す図である。
中間転写ベルト10は、図1Aに示されるように、無端状のベルトである。また、中間転写ベルト10は、図1Bに示されるように、基材層12と、基材層12上に配置されており、エラストマー組成物からなる弾性層14と、弾性層14上に配置されており、ラジカル重合性化合物のラジカル重合による硬化によって構成されている表面層16とを有する。
基材層12は、所期の導電性と可撓性を有する無端状のベルトである。基材層12は、例えば、可撓性を有する樹脂によって構成され、弾性層14を支持する。機械的強度や耐久性などを高める観点から、中間転写ベルト10は基材層12を有することが好ましい。基材層12の所期の機能を発現させる観点から、基材層12の厚さは50〜100μmであることが好ましく、例えば70μmである。基材層12の厚さは、例えば、中間転写ベルト10を積層方向に切断したときの断面から得られる測定値またはその平均値として求めることができる。
基材層12を構成する樹脂の例には、ポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリカーボネート(PC)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリスチレン(PS)、ポリアクリロニトリル−スチレン共重合体、ポリ塩化ビニル(PVC)、アセテート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)およびポリエステル(PE)が含まれる。基材層12の機械的強度や耐久性などを高める観点から、基材層12を構成する樹脂はポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)またはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)であることが好ましい。
なお、基材層12は、導電性を有する円筒状のスリーブであってもよい。基材層12に円筒状のスリーブを採用すると、中間転写ドラムが構成される。当該中間転写ドラムは、本発明に係る中間転写体の実施の形態に含まれる。
弾性層14は、基材層12の外周面上に配置されており、所期の導電性と弾性とを有する層である。弾性層14はエラストマー組成物からなり、エラストマー組成物はエラストマーおよび金属酸化物粒子を含有する。弾性層14の所期の機能を発現させる観点から、弾性層14の厚さは50〜500μmであることが好ましく、例えば200μmである。弾性層14の厚さは、例えば、中間転写ベルト10を積層方向に切断したときの断面から得られる測定値またはその平均値として求めることができる。
エラストマーは、水酸基を有しない。本明細書における「水酸基を有しない」という記載は、エラストマーが水酸基を実質的に有しないことを意味し、例えば、エラストマーの一部または全部の構成単位中に水酸基を有しないことを意味する。金属カップリング剤を介した化学結合による、弾性層14と表面層16との接着性の向上に寄与しない程度の量であれば、エラストマーは水酸基を有していてもよい。
エラストマーの例には、クロロプレンゴム(CR)、ニトリルブタジエンゴム(NBR)、エピクロルヒドリンゴム(ECO)およびウレタンゴム(U)が含まれる。画像形成装置中の環境に対する十分な耐久性(耐オゾン性など)を有する観点、画像形成に供されるのに十分な機械的強度を有する観点、および中間転写ベルト10の電気抵抗を適切に制御する観点から、上記エラストマーの材料は、クロロプレンゴムまたはニトリルブタジエンゴムであることが好ましい。
金属酸化物粒子は、少なくとも弾性層14の表面に位置している。金属酸化物粒子は、少なくとも弾性層14の表面に位置していれば、弾性層14の表面にのみ位置していてもよいし、弾性層14の表面だけでなく、さらに弾性層14中に位置していてもよい。弾性層14の表面に金属酸化物粒子を配置する方法は、特に限定されない。たとえば、弾性層14における金属酸化物粒子の含有量が、エラストマー100質量部に対して20質量部以上となるように、弾性層14に金属酸化物粒子を配合すればよい。金属酸化物粒子が弾性層14の表面に位置していることは、赤外分光分析によって確認することができる。
また、金属酸化物粒子の表面のうち、少なくとも弾性層14の表面に位置している表面は、ラジカル重合性官能基を有する金属カップリング剤によりカップリング処理されている。金属酸化物粒子の表面のうち、少なくとも弾性層14の表面に位置している部分がカップリング処理されていれば、表面全体がカップリング処理されていてもよいし、弾性層14の表面に位置している部分のみがカップリング処理されていてもよい。詳細については後述するが、金属酸化物粒子の表面のうち、弾性層14の表面に位置している部分のみが、金属カップリング剤によりカップリング処理されていることが好ましい。本実施の形態に係る中間転写ベルト10では、金属酸化物粒子の表面のうち、弾性層14の表面に位置している部分のみが、金属カップリング剤によりカップリング処理されている。一般に、金属酸化物粒子は、表面官能基である水酸基で覆われている。カップリング処理されている金属酸化物粒子は、この水酸基を介して金属カップリング剤の金属原子と結合している。すなわち、金属酸化物粒子と金属カップリング剤とは、酸素−金属結合を介して互いに結合している。
金属酸化物粒子の表面がカップリング処理されていることは、X線光電子分光法(ESCA)を用いた元素分析によって確認されうる。また、弾性層14の表面を電子線でエッチングして、弾性層14を削りつつ元素分析を行うことで、弾性層14の深さ方向においても金属酸化物粒子のカップリング処理の状態を確認することができる。これにより、金属酸化物粒子の表面のうち、弾性層14の表面に位置している部分のみがカップリング処理されているのか、または表面全体がカップリング処理されているのかを確認することができる。
弾性層14における金属酸化物粒子を構成する金属酸化物の例には、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化チタン、二酸化ケイ素、チタン酸カリウム、チタン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、酸化鉄、酸化ベリリウム、酸化アンチモンおよび酸化カルシウムが含まれる。金属酸化物粒子は、1または2以上の上記金属酸化物から構成される鉱物であってもよい。鉱物の例には、タルク、ウォラストナイト、ゾノトライト、マイカ、ゼオライトおよびハイドロタルサイトが含まれる。
弾性層14における金属酸化物粒子を構成する金属酸化物は、中間転写ベルト10に所望の機能をさらに付与する観点から、適宜選択されうる。たとえば、金属酸化物は、難燃性を付与する観点から、水酸化アルミニウムや酸化アンチモン、水酸化マグネシウム、ハイドロタルサイトなどであることが好ましい。金属酸化物は、弾性層14の硬度を調整する観点から、二酸化ケイ素や酸化チタン、タルク、マイカ、ウォラストナイト、チタン酸カリウム、ゾノトライトなどであることが好ましい。
また、金属酸化物は、弾性層14の体積抵抗率を調整する観点から、二酸化ケイ素であることが好ましい。また、金属酸化物は、金属酸化物粒子を酸捕捉剤としても使用する観点から、酸化マグネシウムであることが好ましい。また、金属酸化物は、金属酸化物粒子を弾性層14形成時における架橋促進剤としても使用する観点から、酸化亜鉛や酸化スズなどであることが好ましい。また、金属酸化物は、金属酸化物粒子を増量剤としても使用する観点から、タルクや二酸化ケイ素などであることが好ましい。
また、金属酸化物は、金属酸化物粒子を抗菌剤としても使用する観点から、銀イオン担持ゼオライトであることが好ましい。金属酸化物は、磁性を付与する観点から、磁性酸化鉄であることが好ましい。金属酸化物は、熱伝導性を付与する観点から、アルミナや酸化ベリリウムなどであることが好ましい。また、金属酸化物は、圧電性を付与する観点から、チタン酸バリウムやチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)などであることが好ましい。また、金属酸化物は、制振性を付与する観点から、マイカやゾノトライトなどであることが好ましい。
また、金属酸化物は、摺動性を付与する観点から、タルクであることが好ましい。また、金属酸化物は、電磁波吸収性を付与する観点から、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)であることが好ましい。また、金属酸化物は、金属酸化物粒子を熱線輻射剤としても使用する観点から、酸化マグネシウムやハイドロタルサイト、酸化アルミニウムなどであることが好ましい。また、金属酸化物は、耐紫外線性を付与する観点から、酸化チタンや酸化亜鉛、酸化鉄などであることが好ましい。
また、金属酸化物は、金属酸化物粒子を吸湿剤または脱水剤としても使用する観点から、酸化カルシウムや酸化マグネシウムなどであることが好ましい。金属酸化物は、金属酸化物粒子を脱臭剤またはガス吸収剤としても使用する観点から、ゼオライトや活性白土などであることが好ましい。
また、金属酸化物は、金属酸化物粒子をアンチブロッキング剤としても使用する観点から、二酸化ケイ素やタルクなどであることが好ましい。また、金属酸化物は、金属酸化物粒子を吸油剤としても使用する観点から、毬藻状ゾノトライトであることが好ましい。さらに、金属酸化物は、金属酸化物粒子を吸水剤としても使用する観点から、酸化カルシウムや酸化マグネシウムなどであることが好ましい。
弾性層14における金属酸化物粒子は、一種でもそれ以上でもよい。
弾性層14における金属酸化物粒子の形状は、特に限定されない。弾性層14における金属酸化物粒子の粒径は、所望の特性を発現する観点から、適宜変更されうる。一般に、金属酸化物粒子の粒径は小さいほど、金属酸化物粒子が有する上記特性の発現が顕著になる傾向にある。一方で、金属酸化物粒子の粒径が小さすぎると、分散性をはじめ、取扱いが困難となってしまうことがある。また、一般に、金属酸化物粒子の粒径は大きいほど、取扱いが容易になる傾向にある。一方で、金属酸化物粒子の粒径が大きすぎると、弾性層14の表面粗さが増加してしまうことがある。上記の観点から、金属酸化物粒子の粒径は、10nm〜100μmであることが好ましく、100nm〜10μmであることがさらに好ましい。この粒径は、金属酸化物粒子の大きさを規定する代表値であればよく、例えば、体積平均粒径または数平均粒子径である。また、この粒径は、実測値であってもよいし、カタログ値であってもよい。
弾性層14における金属酸化物粒子の含有量は、特に限定されず、金属酸化物粒子の粒径などに応じて適宜変更されうる。また、詳細については後述するが、弾性層14における金属酸化物粒子の含有量は、エラストマー100質量部に対して30質量部以上であることが好ましい。
タイプAのマイクロゴム硬度計MD−1により測定したときのエラストマー組成物の硬さは、60〜80°であることが好ましい。エラストマー組成物の上記硬さが低すぎると、中間転写ベルト10の耐久性が不十分となるおそれがある。また、エラストマー組成物の上記硬さが高すぎると、本実施の形態に係る中間転写ベルト10を有する画像形成装置において転写不良が発生し、高品質の画像を形成できないおそれがある。エラストマー組成物の硬さは、例えば、前述の硬度を調整する機能を有する金属酸化物粒子のエラストマーへの配合量によって調整されうる。なお、MD−1硬度計(高分子計器株式会社製)は、JIS K6253に準拠しているタイプAのデュロメータである。
本実施の形態に係る中間転写ベルト10を有する画像形成装置において、転写不良の発生を抑制し、高品質の画像を形成する観点から、エラストマー組成物の体積抵抗率は、1×10〜1×1011Ω・cmであることが好ましい。エラストマー組成物の体積抵抗率は、例えば、前述の体積抵抗率を調整する機能を有する金属酸化物粒子のエラストマーへの配合量によって調整されうる。体積抵抗率は、JIS K 6911に準拠して測定された値である。
エラストマー組成物は、UL94規格の難燃性試験におけるVTM−2以上の難燃性を有することが好ましい。エラストマー組成物の難燃性がVTM−2に満たなければ、規格外となり、実用に耐えられないおそれがあるからである。エラストマー組成物の難燃性は、例えば、前述の難燃性を付与する機能を有する金属酸化物粒子のエラストマーへの配合量によって調整されうる。なお、判定基準は、難燃性が高い順にVTM−0、VTM−1およびVTM−2である。
金属カップリング剤は、ラジカル重合性官能基を有する。金属カップリング剤のラジカル重合性官能基は、後述の表面層16を構成するラジカル重合性化合物とラジカル重合により結合している。当該ラジカル重合性官能基の種類は、上記ラジカル重合性化合物とラジカル重合により結合することができれば特に限定されない。ラジカル重合性官能基の種類の例には、ビニル基、スチリル基および(メタ)アクリロイル基が含まれる。金属カップリング剤の種類は、上記の機能を発揮することができれば特に限定されない。金属カップリング剤の種類の例には、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤およびアルミニウムカップリング剤が含まれる。金属カップリング剤は、一種でもそれ以上でもよい。なお、本明細書中、「(メタ)アクリロイル基」は、アクリロイル基およびメタクリロイル基の一方または両方を意味する。
シランカップリング剤の例には、ビニルトリメトキシシランやビニルトリエトキシシランなどのビニルトリアルコキシシラン;p−スチリルトリメトキシシランなどのp−スチリルトリアルコキシシラン;3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシランや3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランなどの3−メタクリロキシプロピルトリアルコキシシラン;および3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランなどの3−アクリロキシトリアルコキシシランが含まれる。
チタネートカップリング剤の例には、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルバイロホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2、2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジ−トリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルバイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルバイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタイノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル・アミノエチル)チタネート、ジクミルフェニルオキシアセテートチタネート、およびジイソステアロイルエチレンチタネートが含まれる。
アルミニウムカップリング剤の例には、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート、およびモノブトキシアルミニウムジイソプロピレートが含まれる。
基材層12および弾性層14は、いずれも、所期の導電性を発現するために、導電剤をさらに含有していてもよい。上記導電剤には、中間転写ベルト10の樹脂材料に導電性を付与するための公知の材料が用いられる。導電剤は、一種でもそれ以上でもよい。導電剤の例には、イオン導電剤および電子導電剤が含まれる。イオン導電剤の例には、ヨウ化銀、ヨウ化銅、過塩素酸リチウム、トリフロオロメタンスルホン酸リチウム、有機ホウ素錯体のリチウム塩、リチウムビスイミド((CFSONLi)およびリチウムトリスメチド((CFSOCLi)が含まれる。電子導電剤の例には、銀や銅、アルミニウム、マグネシウム、ニッケル、ステンレス鋼などの金属;およびグラファイトや、カーボンブラック、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブなどの炭素化合物;が含まれる。基材層12および弾性層14における導電剤の含有量は、総量で、中間転写ベルト10の所期の体積抵抗率を実現する量である。中間転写ベルト10の所期の体積抵抗率は、例えば1×10〜1×1010Ω・cmである。
表面層16は、弾性層14の外周面上に配置されており、ラジカル重合性化合物のラジカル重合による硬化によって構成されている層である。表面層16は、弾性層14を保護し、弾性層14の変形に合わせて変形する適度な柔軟性と、感光体および記録媒体への接触に対する十分な耐久性(機械的強度や離型性など)とを有する。また、上記金属カップリング剤のラジカル重合性官能基は、表面層16を構成するラジカル重合性化合物とラジカル重合により結合している。ラジカル重合性官能基が表面層16を構成するラジカル重合性化合物とラジカル重合により結合していることは、例えば、表面層16を熱分解GC−MSで分析した結果から推定されうる。
上記表面層16を構成するためのラジカル重合性化合物の例には、ビス(2−アクリロキシエチル)−ヒドロキシエチル−イソシアヌレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、ウレタンアクリレートなどの2官能性単量体、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、およびウレタンアクリレートが含まれる。当該ラジカル重合性化合物は、一種でもそれ以上でもよい。表面層16を構成するラジカル重合性化合物は、例えば、表面層16を熱分解GC−MSで分析した結果から推定されうる。
また、表面層16に前述した柔軟性と耐久性の両方をもたらす観点から、表面層16の厚さは、1.0〜7.0μmであることが好ましく、1.5〜5.0μmであることがより好ましい。表面層16の厚さは、例えば、中間転写ベルト10を積層方向に切断したときの断面から得られる測定値またはその平均値として求めることができる。
表面層16は、所期の特性(例えば、前述した柔軟性、耐久性および接着性)が得られる範囲において、他の成分をさらに含有していてもよい。当該他の成分の例には、金属酸化物粒子が含まれる。表面層16に金属酸化物粒子が含有されることは、表面層16における金属酸化物粒子が表面層16の摩耗を防止し、表面層16を補強する観点から、好ましい。表面層16における金属酸化物粒子の含有量は、表面層16の金属酸化物粒子以外の部分100体積部に対して10〜100体積部であることが、表面層16の機械的強度の向上の観点から好ましい。
表面層16における金属酸化物粒子の形状は、特に限定されない。表面層16における金属酸化物粒子の粒径は、1〜100nmであることが好ましい。この粒径は、金属酸化物粒子の大きさを規定する代表値であればよく、例えば、体積平均粒径または数平均粒子径である。この粒径は、実測値であってもよいし、カタログ値であってもよい。表面層16における金属酸化物粒子の例には、アルミナ、酸化スズおよびチタニアが含まれる。より好ましくはアルミナである。
また、上記の他の成分の例には、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリルおよびシロキサン系ビニル共重合体などのビニル共重合体が含まれる。特に、当該シロキサン系ビニル共重合体は、一つ以上のポリオルガノシロキサン鎖Aおよび三つ以上のラジカル重合性二重結合を含むことが、中間転写ベルト10におけるフィルミングを防止する観点、および、表面層16の低い表面自由エネルギーを維持する観点、から好ましい。また、シロキサン系ビニル共重合体の重量平均分子量は、5000〜100000であることが、後述する表面層形成用の塗布液におけるシロキサン系ビニル共重合体の相溶性を高める観点から好ましい。
さらに、上記シロキサン系ビニル共重合体と、表面層16における金属酸化物粒子とを併用する場合には、表面層16における金属酸化物粒子は、シリコーン系表面処理剤によって表面処理されていることが、金属酸化物粒子および上記シロキサン系ビニル共重合体由来のシロキサン構造および金属酸化物粒子の両方を表面層16中に分散させる観点から好ましい。当該シロキサン構造が表面層16中に分散していると、当該シロキサン構造による離型性を長期にわたって安定して発現させることができるからである。
上記シリコーン系表面処理剤の例には、メチルハイドロジェンポリシロキサンおよび変性シリコーンオイルが含まれる。変性シリコーンオイルの例には、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、カルビノール変性シリコーン、メルカプト変性シリコーンおよびカルボキシル変性シリコーンが含まれる。所期の機能の発現および表面処理時の取り扱いの容易さの観点から、上記シリコーン系表面処理剤の重量平均分子量は、例えば300〜20000である。
[中間転写体の製造方法]
中間転写ベルト10の製造方法は、特に限定されない。本実施の形態に係る中間転写ベルト10は、以下の第1の製造方法または第2の製造方法により、製造されうる。
(第1の製造方法)
中間転写ベルト10の第1の製造方法は、1)エラストマーと、ラジカル重合性官能基を有する金属カップリング剤によりその表面をカップリング処理されている金属酸化物粒子とを含有する弾性層形成用の第1塗布液A1を基材層12上に塗布して基材層12上に第1塗布液A1の第1液膜A2を形成する工程と、2)第1液膜A2を乾燥させ、硬化させることで弾性層14を形成する工程と、3)前記金属酸化物粒子が少なくとも弾性層14の表面に位置している状態で、ラジカル重合性化合物を含有する表面層形成用の第2塗布液A2を弾性層14上に塗布して弾性層14上に第2塗布液A2の第2液膜B2を形成する工程と、4)第2液膜B2を乾燥させ、前記ラジカル重合性官能基および前記重合性化合物をラジカル重合させることで表面層16を形成する工程と、を含む。
なお、基材層12は、公知の方法によって形成することが可能である。たとえば、基材層12を形成する工程の例には、特開昭61−95361号公報、特開昭64−22514号公報および特開平3−180309号公報に記載されているような、円筒状基体の表面に塗布されたポリアミド酸の液膜を加熱してポリアミド酸をイミド化し、得られた無端ベルト状の膜を基材層として回収する工程、が含まれる。
まず、弾性層14を形成する。具体的には、まず、エラストマーおよび金属酸化物粒子を含有する弾性層形成用の第1塗布液A1を調製する。第1の製造方法においては、金属酸化物粒子は、金属カップリング剤によりカップリング処理されている。カップリング処理された金属酸化物粒子は、金属酸化物粒子をあらかじめカップリング処理しておいてもよいし、既製品を購入しておいてもよい。金属酸化物粒子のカップリング処理方法は、後述するカップリング処理と同様のカップリング処理液を用いて行うことができる。次いで、第1塗布液A1を基材層12上に塗布して基材層12上に第1塗布液A1の第1液膜B1を形成する。次いで、第1液膜B1を乾燥させ、硬化させることで弾性層14を形成することができる。
たとえば、第1塗布液A1は、エラストマーおよび金属酸化物粒子の混練物を公知の溶媒に溶解させ、分散させることで調製されうる。第1塗布液A1に使用される公知の溶媒の例には、トルエンが含まれる。また、第1塗布液A1には、導電剤などの他の成分が含有されていてもよい。
金属酸化物粒子は、硬化後のエラストマー100質量部に対して20質量部以上、第1塗布液A1に含有されていることが好ましい。これにより、弾性層14が形成されたときに、金属酸化物粒子は、少なくとも弾性層14の表面に配置される。詳細については後述するが、金属酸化物粒子は、硬化後のエラストマー100質量部に対して30質量部以上、第1塗布液A1に含有されていることが好ましい。
第1塗布液A1の塗布方法は、第1塗布液A1の組成に応じて公知の塗布方法から適宜選択されうる。第1塗布液A1の塗布方法の例には、浸漬塗布法(ディッピング塗布法)およびスパイラル塗布法が含まれる。
第1液膜B1の乾燥方法は、溶媒の種類や弾性層14の厚さなどに応じて適宜選択されうる。第1液膜B1の乾燥方法の例には、自然乾燥と、ハロゲンヒーターや赤外線ヒーター、温風加熱器などの公知の加熱装置による熱乾燥とが含まれる。
最後に、表面層16を形成する。具体的には、まず、ラジカル重合性化合物を含む表面層形成用の第2塗布液A2を調製する。次いで、第2塗布液A2を弾性層14上に塗布して弾性層14上に第2塗布液A2の第2液膜B2を形成する。次いで、第2液膜B2を乾燥させ、第2液膜B2に活性エネルギー線を照射して金属カップリング剤が有するラジカル重合性官能基と、第2液膜B2中のラジカル重合性化合物とをラジカル重合させることで表面層16を形成することができる。
たとえば、第2塗布液A2は、ラジカル重合性化合物を公知の溶媒に溶解させることで調製されうる。第2塗布液A2に使用される公知の溶媒の例には、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PMA)が含まれる。また、第2塗布液A2には、重合開始剤(後述)や表面張力調整剤、導電剤などの他の成分が含有されていてもよい。
また、第2塗布液A2は、ラジカル重合による硬化を促進する観点から、重合開始剤をさらに含有してもよい。重合開始剤は、一種でもそれ以上でもよい。重合開始剤は、第2液膜B2の硬化方法に応じて選択される。たとえば、活性エネルギー線での照射によって第2液膜B2を硬化させる場合、重合開始剤には、光重合開始剤が用いられる。
光重合開始剤の例には、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエール、アセトイン、ブチロイン、トルオイン、ベンジル、ベンゾフェノン、p−メトキシベンゾフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、メチルフェニルグリオキシレート、エチルフェニルグリオキシレート、4,4−ビス(ジメチルアミノベンゾフェノン)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オンなどのカルボニル化合物;テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィドなどの硫黄化合物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリルなどのアゾ化合物;ベンゾイルパーオキシド、ジターシャリーブチルパーオキシドなどのパーオキシド化合物;および、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイドなどのホスフィンオキサイド化合物;が含まれる。
第2塗布液A2における光重合開始剤の含有量は、例えば、樹脂固形分の総量に対して0.1〜20質量%であることが好ましく、1〜10質量%であることがより好ましい。「樹脂固形分」とは、硬化後の第2液膜B2(表面層16)中で樹脂として存在する成分であり、例えば、ラジカル重合工程で重合するラジカル重合性化合物、および上記第2塗布液A2中に添加される樹脂である。
第2塗布液A2の塗布方法は、第2塗布液A2の組成に応じて公知の塗布方法から適宜選択されうる。第2塗布液A2の塗布方法の例には、浸漬塗布法(ディッピング塗布法)およびスパイラル塗布法が含まれる。
第2液膜B2の乾燥方法は、溶媒の種類や表面層16の厚さなどに応じて適宜選択されうる。第2液膜B2の乾燥方法の例には、自然乾燥と、ハロゲンヒーターや赤外線ヒーター、温風加熱器などの公知の加熱装置による熱乾燥とが含まれる。
ラジカル重合は、加熱や活性エネルギー線の照射などの公知の方法によって行うことが可能である。たとえば、活性エネルギー線の照射であれば、照射線量は、第2液膜B2における硬化ムラの防止、硬化後の硬度や硬化時間、硬化速度などの適正化、の観点から、100mJ/cm以上であることが好ましく、120〜200mJ/cmであることがより好ましく、150〜180mJ/cmであることがさらに好ましい。照射線量は、例えば、UIT250(ウシオ電機株式会社製)で測定することが可能である。第2液膜B2への活性エネルギー線の照射は、活性エネルギーの照射源を有する照射装置によって行うことが可能である。
活性エネルギー線の例には、紫外線、電子線およびγ線が含まれる。活性エネルギー線は、紫外線または電子線であることが好ましく、例えば取り扱いの簡便さの観点から、紫外線であることが好ましい。紫外線の照射源の例には、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ArFエキシマレーザ、KrFエキシマレーザ、エキシマランプおよびシンクロトロン放射光の発生装置が含まれる。紫外線は、例えば、波長が400nm以下の紫外線である。
電子線の照射源の例には、コックロフトワルトン型、バンデグラフ型、共振変圧型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型などの各種電子線加速器が含まれる。電子線の例には、50〜1000keV、好ましくは100〜300keV、のエネルギーを有する電子線が含まれる。
活性エネルギー線の照射時間は、第2液膜B2の硬化効率や作業効率などの観点から適宜に決められる。上記照射時間は、0.5秒間から5分間であることが好ましく、3秒間から2分間であることがより好ましい。
上記活性エネルギー線の照射における雰囲気中の酸素の濃度は、形成された表面層16の酸化を防止する観点から、5体積%以下であることが好ましく、1体積%以下であることがより好ましい。上記酸素濃度は、当該雰囲気中へ窒素ガスなどの他のガスを供給することによって調整される。酸素濃度は、雰囲気ガス管理用酸素濃度計OX100(横河電機株式会社製)で測定することが可能である。
また、上記第2液膜B2は、ハロゲンヒーターや赤外線ヒーター、温風加熱器などの公知の加熱装置で加熱することによって硬化することも可能である。上記第2液膜B2を収容して加熱するための加熱室内の温度は、例えば、140〜160℃である。
(第2の製造方法)
中間転写体ベルト10の第2の製造方法は、1)エラストマーおよび金属酸化物粒子を含有する弾性層形成用の第1塗布液A1’を基材層12上に塗布して基材層12上に第1塗布液A1’の第1液膜B1’を形成する工程と、2)第1液膜B1’を乾燥させ、硬化させることで弾性層14を形成する工程と、3)前記金属酸化物粒子が少なくとも弾性層14の表面に位置している状態で、ラジカル重合性官能基を有する金属カップリング剤を含有するカップリング処理液を弾性層14上に塗布して弾性層14上に前記カップリング処理液の第3液膜を形成する工程と、4)前記第3液膜を乾燥させることで、前記金属酸化物粒子の表面のうち、弾性層14の表面に位置している部分のみを、前記金属カップリング剤によりカップリング処理する工程と、5)ラジカル重合性化合物を含有する表面層形成用の第2塗布液A2を弾性層14上に塗布して弾性層14上に第2塗布液A2の第2液膜B2を形成する工程と、6)第2液膜B2を乾燥させ、前記ラジカル重合性官能基および前記重合性化合物をラジカル重合させることで表面層16を形成する工程と、を含む。
中間転写ベルト10の第2の製造方法は、弾性層14の形成工程においては、カップリング処理されていない金属酸化物粒子を使用する点、および弾性層14を形成した後に金属酸化物粒子のカップリング処理をする点を除いて、第1の製造方法と同様であるため、弾性層14の形成工程および表面層16の形成工程について、その説明を省略する。
第2の製造方法では、第1の製造方法と同様に基材層12上に弾性層14を形成する。第2の製造方法では、エラストマーと、カップリング処理されていない金属酸化物粒子を含有する弾性層形成用の第1塗布液A1’を調製する。次いで、第1塗布液A1’を基材層12上に塗布して基材層12上に第1塗布液A1’の第1液膜B1’を形成する。次いで、第1液膜B1’を乾燥させ、硬化させることで弾性層14を形成することができる。
次いで、金属酸化物粒子の表面のうち、弾性層14の表面に位置している部分のみをラジカル重合性官能基を有する金属カップリング剤によりカップリング処理する。具体的には、まず、カップリング処理用のカップリング処理液を調製する。次いで、カップリング処理液を弾性層14上に塗布する。より具体的には、金属酸化物粒子が少なくとも弾性層14の表面に位置している状態で、弾性層14の表面に位置している金属酸化物粒子に塗布する。最後に、第3液膜を乾燥させることで、金属酸化物粒子の表面のうち、弾性層14の表面に位置している部分のみをラジカル重合性官能基を有する金属カップリング剤によりカップリング処理することができる。
たとえば、カップリング処理液は、ラジカル重合性官能基を有する金属カップリング剤を公知の溶媒に溶解させることで調製されうる。カップリング処理液に使用される公知の溶媒の例には、水が含まれる。カップリング処理液は、金属カップリング剤の水への溶解性を高める観点から、酢酸などの酸を用いてpHを3.5〜4.5に調整されていることが好ましい。
カップリング処理液の塗布方法は、カップリング処理液の組成に応じて公知の塗布方法から適宜選択されうる。カップリング処理液の塗布方法の例には、刷毛による塗布、浸漬および噴霧が含まれる。
第3液膜の乾燥方法は、溶媒の種類や弾性層14の厚さなどに応じて適宜選択されうる。第3液膜の乾燥方法の例には、自然乾燥と、ハロゲンヒーターや赤外線ヒーター、温風加熱器などの公知の加熱装置による熱乾燥とが含まれる。
最後に、第1の製造方法と同様に、カップリング処理を行った弾性層14上に表面層16を形成する。
以上の製造方法により、本実施の形態に係る中間転写ベルト10は製造されうる。第1の製造方法および第2の製造方法のいずれにおいても、カップリング処理の際に弾性層14の処理面となる部分に水酸基を発生させるための工程(例えば、コロナ処理)を別途行う必要がない。このため、本実施の形態に係る中間転写ベルト10を簡易な方法により製造することができるとともに、弾性層14を構成するエラストマーを劣化させることがない。
また、第1の製造方法では、金属酸化物粒子はあらかじめカップリング処理されているため、弾性層14を形成する工程と、表面層16を形成する工程との間にカップリング処理を行なわなくてもよいため、簡単に中間転写ベルト10を製造することができる。また、金属酸化物粒子がカップリング処理されていることにより、金属酸化物粒子のエラストマーへの分散性も高めることができる。
また、第2の製造方法では、弾性層14を形成した後に、金属酸化物粒子の表面のうち、弾性層14の表面に位置している部分のみにカップリング処理をする。このため、エラストマーおよび金属酸化物粒子を含有するエラストマー組成物を製造する工程(例えば、混練工程や分散工程など)における金属酸化物粒子からの金属カップリング剤の脱離を防止することができる。また、金属カップリング剤を含有させることによる弾性層14の物性変化(例えば、引張強度、硬度、電気抵抗などの変化)を防止することもできる。さらに、金属カップリング剤との結合に寄与する部分のみをカップリング処理することができるため、必要な金属カップリング剤の量を低減でき、経済的でもある。
本実施の形態に係る中間転写ベルト10では、金属酸化物粒子が弾性層14の表面に位置している。金属酸化物粒子の表面のうち、弾性層14の表面に位置している表面は、ラジカル重合性官能基を有する金属カップリング剤によりカップリング処理されている。金属酸化物粒子の表面には、水酸基が存在しているため、カップリング処理により、弾性層14中の金属酸化物粒子は、この水酸基を介して金属カップリング剤の金属原子と結合されている。また、金属カップリング剤のラジカル重合性官能基は、表面層16を構成するラジカル重合性化合物とラジカル重合時にラジカル重合により結合している。したがって、本実施の形態に係る中間転写ベルト10では、弾性層14と表面層16とは、金属カップリング剤を介して化学結合により強固に結合されている。この結果として、弾性層14と表面層16との接着性は、高くなる。
さらに、金属カップリングを介した弾性層14と表面層16との接着性の向上は、金属酸化物粒子の種類に影響されない。したがって、金属酸化物粒子の種類は、中間転写ベルト10に要求される所期の特性(例えば、硬度や難燃性、酸化防止、体積抵抗率など)に応じて、適宜選択することができる。
以上のとおり、本実施の形態に係る中間転写ベルト10は、弾性層14と表面層16との高い接着性によってもたらされる耐久性を有するため、画像形成装置における中間転写体に好適に用いられる。
[画像形成装置]
本発明に係る画像形成装置は、感光体に形成されたトナー画像を記録媒体に転写するための中間転写体を少なくとも有する。本発明に係る画像形成装置は、本発明に係る中間転写体を有する以外は、中間転写体を有する公知の画像形成装置と同様に構成されうる。本発明に係る画像形成装置は、例えば、感光体、感光体を帯電させる帯電装置、帯電した感光体に光を照射して静電潜像を形成する露光装置、静電潜像が形成された感光体にトナーを供給して静電潜像に応じたトナー画像を形成する現像装置、静電潜像に形成されたトナー画像を記録媒体に転写するための中間転写体を含む転写装置、および、トナー画像を記録媒体に定着させる定着装置、を有する。「トナー画像」とは、トナーが画像状に集合した状態をいう。
図2は、本発明の一実施の形態に係る画像形成装置の構成を概略的に示す図である。図2に示されるように、画像形成装置1は、画像読取部110、画像処理部30、画像形成部40、用紙搬送部50および定着装置60を有する。
画像形成部40は、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色トナーによる画像を形成する画像形成ユニット41Y、41M、41Cおよび41Kを有する。これらは、収容されるトナー以外はいずれも同じ構成を有するので、以後、色を表す記号を省略することがある。画像形成部40は、さらに、中間転写ユニット42および二次転写ユニット43を有する。これらは、転写装置に相当する。
画像形成ユニット41は、露光装置411、現像装置412、感光体ドラム413、帯電装置414、およびドラムクリーニング装置415を有する。感光体ドラム413は、例えば負帯電型の有機感光体である。感光体ドラム413の表面は、光導電性を有する。感光体ドラム413は、感光体に相当する。帯電装置414は、例えばコロナ帯電器である。帯電装置414は、帯電ローラーや帯電ブラシ、帯電ブレードなどの接触帯電部材を感光体ドラム413に接触させて帯電させる接触帯電装置であってもよい。露光装置411は、例えば半導体レーザーで構成される。現像装置412は、例えば二成分現像方式の現像装置である。
中間転写ユニット42は、前述の中間転写ベルト10、中間転写ベルト10を感光体ドラム413に圧接させる一次転写ローラー422、バックアップローラー423Aを含む複数の支持ローラー423、およびベルトクリーニング装置426を有する。中間転写ベルト10は、複数の支持ローラー423にループ状に張架される。複数の支持ローラー423のうちの少なくとも一つの駆動ローラーが回転することにより、中間転写ベルト10は矢印A方向に一定速度で走行する。
二次転写ユニット43は、無端状の二次転写ベルト432、および二次転写ローラー431Aを含む複数の支持ローラー431を有する。二次転写ベルト432は、二次転写ローラー431Aおよび支持ローラー431によってループ状に張架される。
定着装置60は、定着ローラー62と、定着ローラー62の外周面を覆い、用紙S上のトナー画像を構成するトナーを加熱、融解するための無端状の発熱ベルト63と、用紙Sを定着ローラー62および発熱ベルト63に向けて押圧する加圧ローラー64と、を有する。用紙Sは、記録媒体に相当する。
画像形成装置1は、さらに、画像読取部110、画像処理部30および用紙搬送部50を有する。画像読取部110は、給紙装置111およびスキャナー112を有する。用紙搬送部50は、給紙部51、排紙部52、および搬送経路部53を有する。給紙部51を構成する三つの給紙トレイユニット51a〜51cには、坪量やサイズなどに基づいて識別された用紙S(規格用紙、特殊用紙)が予め設定された種類ごとに収容される。搬送経路部53は、レジストローラー対53aなどの複数の搬送ローラー対を有する。
以下、画像形成装置1による画像の形成を説明する。
スキャナー112は、コンタクトガラス上の原稿Dを光学的に走査して読み取る。原稿Dからの反射光がCCDセンサー112aにより読み取られ、入力画像データとなる。入力画像データは、画像処理部30において所定の画像処理が施され、露光装置411に送られる。
感光体ドラム413は一定の周速度で回転する。帯電装置414は、感光体ドラム413の表面を一様に負極性に帯電させる。露光装置411は、各色成分の入力画像データに対応するレーザー光を感光体ドラム413に照射する。こうして感光体ドラム413の表面には、静電潜像が形成される。現像装置412は、感光体ドラム413の表面にトナーを付着させることにより静電潜像が可視化される。こうして感光体ドラム413の表面に、静電潜像に応じたトナー画像が形成される。
感光体ドラム413の表面のトナー画像は、中間転写ユニット42によって中間転写ベルト10に転写される。転写後に感光体ドラム413の表面に残存する転写残トナーは、感光体ドラム413の表面に摺接されるドラムクリーニングブレードを有するドラムクリーニング装置415によって除去される。
一次転写ローラー422によって中間転写ベルト10が感光体ドラム413に圧接することにより、感光体ドラム413と中間転写ベルト10とによって、一次転写ニップが感光体ドラムごとに形成される。当該一次転写ニップにおいて、各色のトナー画像が中間転写ベルト10に順次重なって転写される。
一方、二次転写ローラー431Aは、中間転写ベルト10および二次転写ベルト432を介して、バックアップローラー423Aに圧接される。それにより、中間転写ベルト10と二次転写ベルト432とによって、二次転写ニップが形成される。当該二次転写ニップを用紙Sが通過する。用紙Sは、用紙搬送部50によって二次転写ニップへ搬送される。用紙Sの傾きの補正および搬送のタイミングの調整は、レジストローラー対53aが配設されたレジストローラー部により行われる。
上記二次転写ニップに用紙Sが搬送されると、二次転写ローラー431Aへ転写バイアスが印加される。この転写バイアスの印加によって、中間転写ベルト10に担持されているトナー画像が用紙Sに転写される。トナー画像が転写された用紙Sは、二次転写ベルト432によって、定着装置60に向けて搬送される。
定着装置60は、発熱ベルト63と加圧ローラー64とによって、定着ニップを形成し、搬送されてきた用紙Sを当該定着ニップ部で加熱、加圧する。こうしてトナー画像が用紙Sに定着する。トナー像が定着された用紙Sは、排紙ローラー52aを備えた排紙部52により機外に排紙される。
なお、二次転写後に中間転写ベルト10の表面に残存する転写残トナーは、中間転写ベルト10の表面に摺接されるベルトクリーニングブレードを有するベルトクリーニング装置426によって除去される。
中間転写ベルト10が感光体ドラム413に圧接すると、中間転写ベルト10の表面層16は、前述した弾性層14がその弾性によって変形した通りに変形し、感光体ドラム413の表面に密着する。こうして、中間転写ベルト10は、感光体ドラム413に密着する。中間転写ベルト10がバックアップローラー423Aに押圧されている用紙Sに圧接したときも、中間転写ベルト10の表面は、同様に用紙Sに密着する。このように、中間転写ベルト10は、感光体ドラム413および用紙Sへの接触性に優れる。
さらに、前述したとおり、本実施の形態に係る中間転写ベルト10では、弾性層14と表面層16とは金属カップリング剤を介して化学結合により強固に結合しているため、上記の圧接に伴い中間転写ベルト10へストレスがかかっても、表面層16が弾性層14から剥離することを抑制することができる。したがって、画像形成装置1は、長期にわたって転写不良を抑制することができ、高品質の画像を長期にわたって安定して形成することができる。
以上の説明から明らかなように、本実施の形態に係る中間転写体は、基材層と、前記基材層上に配置されており、エラストマーおよび金属酸化物粒子を含有するエラストマー組成物からなる弾性層と、前記弾性層上に配置されており、ラジカル重合性化合物のラジカル重合による硬化によって構成されている表面層と、を有し、前記金属酸化物粒子は、少なくとも前記弾性層の表面に位置し、前記金属酸化物粒子の表面のうち、少なくとも前記弾性層の表面に位置している部分は、ラジカル重合性官能基を有する金属カップリング剤によりカップリング処理されており、前記金属カップリング剤の前記ラジカル重合性官能基は、前記ラジカル重合性化合物とラジカル重合により結合している。したがって、材料を劣化させることなく製造でき、かつ弾性層と表面層との接着性が優れている中間転写体を提供することができる。また、エラストマー由来の水酸基を要しないので、弾性層において、水酸基を有しないエラストマーが使用されうる。
よって、当該中間転写体を有する画像形成装置は、長期にわたって転写不良を抑制することができ、高品質の画像を長期にわたって安定して形成することができる。
また、前記金属酸化物粒子の表面のうち、前記弾性層の表面に位置している部分のみが、前記金属カップリング剤によりカップリング処理されていることは、金属酸化物粒子をエラストマーに配合する工程(例えば、混練工程や分散工程など)における金属カップリング剤の脱離を防止する観点、および金属カップリング剤の分散による弾性層の物性変化(例えば、引張強度、硬度、電気抵抗などの変化)を防止する観点から、より一層効果的である。
また、前記弾性層における前記金属酸化物粒子の含有量が、前記エラストマー100質量部に対して30質量部以上であることは、弾性層と表面層との接着性をより高める観点から、より一層効果的である。
また、前記金属カップリング剤が、シランカップリング剤であることは、汎用性の観点から、より一層効果的ある。
また、前記ラジカル重合性官能基が、ビニル基、スチリル基および(メタ)アクリロイル基からなる群から選択される1以上であることは、反応性および機械的強度の観点から、より一層効果的である。
タイプAのマイクロゴム硬度計MD−1により測定したときの前記エラストマー組成物の硬さが、60〜80°であることは、中間転写体の耐久性を高め、画像形成装置における転写不良の発生を抑制し、高品質の画像を形成する観点から、より一層効果的である。
前記エラストマー組成物の体積抵抗率が、1×10〜1×1011Ω・cmであることは、画像形成装置において、転写不良の発生を抑制し、高品質の画像を形成する観点から、より一層効果的である。
前記エラストマー組成物が、UL94規格の難燃性試験におけるVTM−2以上の難燃性を有することは、実用に耐えうる観点から、より一層効果的である。
[中間転写体1の作製]
(樹脂基体の準備)
導電剤としてカーボンブラック(SPECIAL BLACK4;Degussa社製)を、樹脂成分100質量部に対して19質量部となるようにポリアミドイミドの前駆体を主成分とするポリアミドイミドワニス(HR−16NN;東洋紡株式会社製)に添加して、ミキサーを用いて混合することにより基材層形成用の塗布液を調製した。
次いで、外径300mm、長さ550mmである円筒形状のステンレス製金型を、円筒軸を中心に50rpmで回転させるとともに、ディスペンスノズルを円筒軸方向に移動させながら、基材層形成用の塗布液を当該金型に吐出した。これにより、金型の外周面上に基材層形成用の塗布液の液膜を形成した。次いで、外周面に基材層形成用の塗布液の液膜が形成された金型を、円筒軸を中心に50rpmで回転させながら、遠赤外線乾燥装置を用いて100℃で1時間加熱することにより、大部分の溶媒を揮発させた。最後に、当該金型を、加熱炉へ導入し、250℃で1時間加熱することにより、厚さ65μmの無端ベルト状の基材層を形成した。これを「樹脂基体」とする。
(弾性層の形成)
下記成分を下記量で固形分濃度が20質量%となるようにトルエンに溶解、分散させることにより弾性層形成用の第1塗布液を調製した。
クロロプレンゴム 100質量部
カーボンブラック 40質量部
水酸化アルミニウム 30質量部
酸化マグネシウム 5質量部
酸化亜鉛 10質量部
酸化チタン 10質量部
酸化スズ 15質量部
エラストマーとしては、クロロピレンゴム(DCR−66;電気化学工業株式会社製)を使用し、導電剤としては、カーボンブラック(SPECIAL BLACK4;Degussa社製)を使用し、金属酸化物粒子としては、水酸化アルミニウム粒子(粒径1〜10μm、B−303;巴工業株式会社製)、酸化マグネシウム粒子(粒径1〜10μm、キョウワマグ30;共和化学工業株式会社製、「キョウワマグ」は同社の登録商標)、酸化亜鉛粒子(粒径0.5〜5μm、活性亜鉛華;ハクスイテック株式会社製)、酸化チタン粒子(粒径0.1〜5μm、SA−1;堺化学工業株式会社製)および酸化スズ粒子(粒径1〜5μm、酸化第二錫;日本化学産業株式会社製)を使用した。
次いで、基材層形成用の塗布液を金型の外周面に塗布したのと同様の方法により、樹脂基体の外周面に第1塗布液を塗布し、樹脂基体の外周面上に第1塗布液の第1液膜を形成した。次いで、外周面に第1液膜が形成された樹脂基体を、円筒軸を中心に50rpmで回転させながら、遠赤外線乾燥装置を用いて50℃で1時間加熱することにより、大部分の溶媒を揮発させた。最後に、当該樹脂基体を、熱風乾燥炉へ導入し、170℃で20分間加熱することにより、クロロプレンゴムを架橋させ、厚さ200μmの弾性層を形成した。弾性層が形成された樹脂基体を「弾性層ベルト」とする。このとき、粒径が数μm程度の上記金属酸化物粒子が弾性層の表面に位置していることをSEM観察により確認した。
(カップリング処理)
シランカップリング剤として3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−5103;信越化学工業株式会社製)をpH5.2の酢酸水溶液に濃度が10質量%となるように添加し、30分間撹拌することにより、カップリング処理液を調製した。
次いで、弾性層ベルトを50rpmで回転させながら、弾性層の外周面にカップリング処理液を刷毛によって塗布し、加熱炉において80℃で15分間加熱した。これにより、金属酸化物粒子の表面のうち、弾性層の外周面に位置している部分のみをカップリング処理した。カップリング処理された弾性層ベルトを「カップリング処理弾性層ベルト」という。
(表面層の形成)
下記成分を下記量で固形分濃度が10質量%となるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PMA)に溶解、分散させた。次いで、下記成分を分散させた分散液の総重量に対して1重量%の表面張力調整剤(シルフェイスSAG008;日信化学工業株式会社製)をさらに添加することで、表面層形成用の第2塗布液を調製した。
ペンタエリスリトールトリアクリレート 50質量部
ポリウレタンアクリレート 50質量部
重合開始剤 5質量部
ラジカル重合性化合物としては、ペンタエリスリトールトリアクリレート(M−305;東亞合成株式会社製)およびポリウレタンアクリレート(UV−3520TL;日本合成化学工業株式会社製)を使用し、重合開始剤としては、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(IRGACURE 184;BASFジャパン株式会社製)を使用した。
次いで、カップリング処理弾性層ベルトを20rpmで回転させながら、カップリング処理弾性層ベルトの外周面に第2塗布液を薄膜スプレー塗布装置(ワイディー・メカトロソリューションズ社製)を用いて下記スプレー塗布条件によりスプレー塗布し、第2塗布液の第2液膜を形成した。次いで、外周面に第2液膜が形成されたカップリング処理弾性層ベルトを、円筒軸を中心に20rpmで回転させながら、遠赤外線乾燥装置を用いて60℃で10分間加熱することにより、溶媒を揮発させた。次いで、上記カップリング処理弾性層ベルトを回転させたまま、下記照射条件により、溶媒を揮発させた第2液膜に活性エネルギー線として紫外線を照射して、ラジカル重合反応による硬化を行った。これにより、厚さ2μmの表面層を形成した。
(スプレー塗布条件)
ノズルスキャン速度:1〜10mm/秒
ノズル口から第2液膜の表面までの距離:100〜150mm
ノズル数:1
第2塗布液の供給量:1〜5mL/分
酸素流量:2〜6L/分
(照射条件)
光源の種類:高圧水銀ランプ(H04−L41;アイグラフィックス社製)
照射口から第2液膜の表面までの距離:100mm
照射光量:1J/cm
照射時間:240秒間
以上の工程により、基材層、弾性層および表面層を順次重ねてなる無端ベルト状の中間転写体1を作製した。
[中間転写体2〜7の作製]
表1に示すように、弾性層におけるエラストマーの種類と、金属酸化物粒子の金属酸化物および配合量とを変更した以外は、中間転写体1と同様にして、中間転写体2〜7を作製した。中間転写体2、4、5、7では、金属酸化物粒子として二酸化ケイ素粒子(粒径0.1〜10μm、レオロシール;株式会社トクヤマ製、「レオロシール」は同社の登録商標)をさらに使用した。また、中間転写体4、6では、エラストマーとして、クロロピレンゴムに代えて、ニトリルブタジエンゴム(Nipol DN631;日本ゼオン株式会社製、「Nipol」は同社の登録商標)を使用した。
各中間転写体について、区分と、中間転写体No.と、弾性層におけるエラストマーの種類と、金属酸化物粒子の金属酸化物、各金属酸化物粒子の配合量および総配合量とを表1に示す。表1において、エラストマーの種類の「CR」はクロロピレンゴムを意味し、「NBR」はニトリルブタジエンゴムを意味する。
[中間転写体8の作製]
弾性層形成後のカップリング処理工程を行わず、シランカップリング剤によりあらかじめカップリング処理された金属酸化物粒子を用いて弾性層を形成したこと、および表1に示すように金属酸化物粒子の金属酸化物および配合量を変更したこと以外は、中間転写体1と同様にして、中間転写体8を作製した。
[中間転写体9の作製]
金属酸化物粒子のカップリング処理を行わなかったこと以外は、実施例1と同様にして中間転写体9を作製した。
[中間転写体10の作製]
表1に示すように金属酸化物粒子の金属酸化物および配合量を変更した以外は、中間転写体1と同様にして中間転写体10を得た。
[評価]
(1)剥離試験
各中間転写体の表面層の接着性を、JIS K5600で規定されているクロスカット法によって測定した。より具体的には、まず、各中間転写体の表面層に、弾性層に達する切り傷を、1mm間隔で、互いに直交する方向のそれぞれに沿って11本ずつ形成して100個の碁盤目(10個×10個)を形成した。次いで、碁盤目部分にセロハンテープを十分に圧着させ、表面層に対して45°の角度に向けてセロハンテープを一気に引き剥がした。そして、剥離が生じていない碁盤目の数の割合(残存率)を求め、下記基準により評価した。残存率が80%以上であれば、実用上問題ない。
(剥離試験の評価基準)
◎:残存率が100%
○:残存率が80%以上かつ100%未満
×:残存率が0%以上かつ80未満
(2)テーバー摩耗試験
各中間転写体の表面層の接着性を、JIS K7204で規定されている摩耗輪による摩擦試験方法によって測定した。より具体的には、摩耗輪CS−10F、回転数50rpm、荷重250gfの条件で表面層に摩耗輪を3分間接触させ、下記基準により評価した。
(摩耗試験の評価基準)
◎:剥離が確認されなかった
○:部分的に剥離していた
×:完全に剥離していた
各中間転写体について、区分と、弾性層におけるエラストマーの種類と、カップリング処理の有無および金属酸化物粒子への処理状態と、剥離試験および摩耗試験の評価結果とを表2に示す。表2において、処理状態の「1」は、金属酸化物粒子の表面のうち、弾性層の表面に位置している部分のみがカップリング処理されていることを意味し、「2」は、金属酸化物粒子の表面全体がカップリング処理されていることを意味する。
表2から明らかなように、実施例1〜8に係る中間転写体1〜8では、いずれも、弾性層と表面層との接着性が優れていた。これは、金属酸化物粒子の表面のうち、弾性層の表面に位置している表面がラジカル重合性官能基を有する金属カップリング剤(本実施例では、シランカップリング剤)によりカップリング処理されているためと考えられる。金属カップリング剤のラジカル重合性官能基は、ラジカル重合性化合物とラジカル重合により結合しうる。金属カップリング剤を介して化学結合により弾性層と表面層とが互いに強固に結合されることにより、弾性層と表面層との高い接着性が実現されるためと考えられる。
特に、実施例1〜5に係る中間転写体1〜5では、弾性層と表面層との接着性が優れていた。これは、弾性層における金属酸化物粒子の含有量が、エラストマー100質量部に対して30質量部以上であり、弾性層と表面層との結合に寄与する金属酸化物粒子が十分な量含まれるためと考えられる。
また、実施例6、7に係る中間転写体6、7は、弾性層における金属酸化物粒子の含有量が30質量部未満であったが、弾性層における金属酸化物粒子の含有量が30質量部以上である実施例8に係る中間転写体8と同程度の弾性層および表面層の接着性を有していた。この結果から、あらかじめカップリング処理された金属酸化物粒子を弾性層に含有させるよりも、弾性層を形成した後に、金属酸化物粒子の表面のうち、弾性層の表面に位置している部分のみをカップリング処理する方が好ましいことがわかる。これは、中間転写体6、7の製造工程では、弾性層を形成した後にカップリング処理を行っているため、金属酸化物粒子から金属カップリング剤の脱離が生じうる、金属酸化物粒子およびエラストマーの配合工程(混練工程や分散工程などに)を行う必要がないためと考えられる。
一方、比較例1、2に係る中間転写体9、10では、いずれも、弾性層と表面層との接着性が不十分であった。これは、比較例1に係る中間転写体9については、弾性層における金属酸化物粒子がカップリング処理されていないためと考えられる。また、比較例2に係る中間転写体10については、弾性層における金属酸化物粒子の含有量が不十分であるためと考えられる。
本発明によれば、簡易に製造され、かつ耐久性と弾性層および表面層の接触性との両方に優れる中間転写体を提供することができ、長期にわたり転写不良が生じない画像形成装置を提供することができる。
1 画像形成装置
10 中間転写ベルト
12 基材層
14 弾性層
16 表面層
30 画像処理部
40 画像形成部
41Y、41M、41C、41K 画像形成ユニット
42 中間転写ユニット
43 二次転写ユニット
50 用紙搬送部
51 給紙部
51a、51b、51c 給紙トレイユニット
52 排紙部
52a 排紙ローラー
53 搬送経路部
53a レジストローラー対
60 定着装置
62 定着ローラー
63 発熱ベルト
64 加圧ローラー
110 画像読取部
111 給紙装置
112 スキャナー
112a CCDセンサー
411 露光装置
412 現像装置
413 感光体ドラム
414 帯電装置
415 ドラムクリーニング装置
422 一次転写ローラー
423、431 支持ローラー
423A バックアップローラー
426 ベルトクリーニング装置
431A 二次転写ローラー
432 二次転写ベルト
D 原稿
S 用紙

Claims (10)

  1. 基材層と、
    前記基材層上に配置されており、エラストマーおよび金属酸化物粒子を含有するエラストマー組成物からなる弾性層と、
    前記弾性層上に配置されており、ラジカル重合性化合物のラジカル重合による硬化によって構成されている表面層と、
    を有し、
    前記金属酸化物粒子は、少なくとも前記弾性層の表面に位置し、
    前記金属酸化物粒子の表面のうち、少なくとも前記弾性層の表面に位置している部分は、ラジカル重合性官能基を有する金属カップリング剤によりカップリング処理されており、
    前記金属カップリング剤の前記ラジカル重合性官能基は、前記ラジカル重合性化合物とラジカル重合により結合している、
    中間転写体。
  2. 前記エラストマーは、水酸基を有しない、請求項1に記載の中間転写体。
  3. 前記金属酸化物粒子の表面のうち、前記弾性層の表面に位置している部分のみが、前記金属カップリング剤によりカップリング処理されている、請求項1または請求項2に記載の中間転写体。
  4. 前記弾性層における前記金属酸化物粒子の含有量は、前記エラストマー100質量部に対して30質量部以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の中間転写体。
  5. 前記金属カップリング剤は、シランカップリング剤である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の中間転写体。
  6. 前記ラジカル重合性官能基は、ビニル基、スチリル基および(メタ)アクリロイル基からなる群から選択される1以上である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の中間転写体。
  7. タイプAのマイクロゴム硬度計MD−1により測定したときの前記エラストマー組成物の硬さは、60〜80°である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の中間転写体。
  8. 前記エラストマー組成物の体積抵抗率は、1×10〜1×1011Ω・cmである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の中間転写体。
  9. 前記エラストマー組成物は、UL94規格の難燃性試験におけるVTM−2以上の難燃性を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の中間転写体。
  10. 感光体に形成されたトナー画像を記録媒体に転写するための中間転写体を少なくとも有する画像形成装置において、
    前記中間転写体は、請求項1〜9のいずれか一項に記載の中間転写体である、画像形成装置。
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