JP2017062057A - 食材処理装置及び食材処理ユニット - Google Patents
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(1)食材を収容する収容空間に冷風を供給する冷風供給装置と、前記収容空間にマイナスイオンを供給するマイナスイオン発生装置とを有する食材処理装置において、前記食材に含まれる水分と共振する低音波を前記収容空間に発生させる低音波発生源を有すること、を特徴とする。
低音波は、超音波より音圧が高い。そのため、低音波は、超音波より、食材の表面から深い位置にある水分まで届き、食材の広範囲において水分と共振する。この水分の振動は、食材の中心部へ向かって伝播する。そのため、冷風の熱が食材の中心部に伝わりやすく、冷凍効率が向上される。
また、冷凍効率が良いので、食材に含まれる水分が短時間で氷結し、氷結晶が大きくなりにくい。これに加え、食材に含まれるほぼ全ての水分が、低音波と共振し、水分子同士の結合を分断されて細分化されるので、氷結晶が大きくなりにくい。よって、食材の細胞は、その周りに位置する水分の氷結晶に破壊されにくく、変色やドリップ発生量が抑制される。
また、冷凍効率が悪いことにより、食材の中心部付近に存在する水分は、氷結に時間がかかり、氷結晶を大きくしやすい。これに加え、食材は、中心部付近に存在する水分が十分に振動せず、水分子同士の結合を細かく分断しないため、氷結晶が大きくなる。よって、食材の細胞は、大きい氷結晶に圧迫されて破壊される。この細胞破壊により、食材は、色味成分やうま味成分が細胞から流出し、冷凍時に変色したり、解凍時にドリップを生じやすくなる。
図1に示す食材処理装置1は、例えば食材2の流通過程における冷凍工程や運搬工程や解凍工程や保存工程に使用され、食材2の冷凍や解凍、保冷を行う。食材処理装置1は、筐体11の内部に、食材2を収容する収容空間12が形成されている。収容空間12には、食材2を設置するための設置部13が設けられている。食材処理装置1は、収容空間12に冷風Yを供給する冷風供給装置14を備える。収容空間12の内壁には、食材処理ユニット3がマグネットや接着剤等により着脱自在に取り付けられている。
低音波発生源32は、食材2に含まれる水分22と共振する低音波Xを発生させるものであり、市販のオーディオスピーカで構成されている。市販のオーディオスピーカは小型なので、後付けする場合でも収容空間12を広く確保できる。このオーディオスピーカは、周波数を広範囲で調整できるようになっている。低音波Xの周波数は、大半の食材に含まれる水分の固有振動数を含む5ヘルツ以上100ヘルツ以下にすることが好ましい。
次に、食材処理装置1の動作を説明する。まず、冷凍動作について説明する。
冷風供給装置14は、例えば−40℃の冷風Yを収容空間12に供給する。このとき、マイナスイオン発生装置31が、マイナスイオンZを発生し、そのマイナスイオンZが冷風Yと共に収容空間12に循環する。マイナスイオンZは、収容空間12の空気を除菌や消臭する。また、マイナスイオンZは、食材2に接触して食材2の酸化や腐敗を防止する。これと同時に、食材処理装置1は、低音波発生源32が、低音波Xを発生し、マイナスイオンZや食材2を低音波Xと共振させる。図2に示すように、食材2は、低音波Xが表面23から深部に位置する水分22に伝わって、これらの水分22を共振させる。その振動は、食材2の中心部24に伝達される。よって、冷風Yのマイナスカロリーが食材2の中心部24に伝わりやすく、冷凍時間が短縮される。また、図4に示すように、食材2は、食材2の中心部に位置する細胞21が水分22の氷結晶220によって破壊されにくく、変色が抑制される。更に、食材2は、低音波Xと共振することにより、マイナスイオンZが表面23から中心部24へ浸透して細胞21を包み、細胞21の酸化が防止される。
次に、上記のように冷凍した食材2を解凍する動作を説明する。
冷風供給装置14は、収容空間12に−数℃の冷風Yを供給する。このとき、マイナスイオン発生装置31が、マイナスイオンZを発生し、そのマイナスイオンZが冷風Yと共に収容空間12に循環する。またこのとき、低音波発生源32が、低音波Xを発生し、マイナスイオンZや食材2を低音波Xと共振させる。冷凍された食材2は、低音波Xと共振する状態で冷風Yからプラスカロリーを加えられ、短時間で解凍される。食材2は、冷凍時と同様にマイナスイオンZが表面23から中心部24に浸透して細胞21を保護するため、細胞21の酸化が防止されると共に、うま味やまろやかさなどが向上する。解凍された食材2は、ドリップの量が少なく、冷凍前の色成分やうま味成分等の品質が維持される。
次に、食材2を保冷する動作を説明する。
冷風供給装置14は、収容空間12に0℃から数℃の冷風Yを供給する。食材2は、低音波Xと共振する状態で冷風Yと熱交換し、保冷される。また、食材2は、マイナスイオンZが浸透して細胞21を保護するため、細胞21の酸化や劣化が防止されるとともに、うま味やまろやかさが向上する。
ところで、例えば、弁当やケーキ等の食品は、様々な食材2を組み合わせて作られている。5ヘルツ以上100ヘルツ以下の周波数は、大半の食材2に含まれる水分22の固有振動数を含む。そのため、本実施形態の食材処理装置1は、低音波発生源32が5ヘルツ以上100ヘルツ以下の低音波を発生するため、様々な食材2で作られた食品でも、均一に冷凍したり、解凍したり、保冷したりでき、冷凍時間や解凍時間を短縮できる。また、マイナスイオンZを食品に均一に浸透させ、食品の品質を維持若しくは向上させることができる。
以上説明したように、本実施形態の食材処理装置1は、食材2を収容する収容空間12に冷風Yを供給する冷風供給装置14と、収容空間12にマイナスイオンZを供給するマイナスイオン発生装置31とを有する食材処理装置1において、食材2に含まれる水分22と共振する低音波Xを収容空間12に発生させる低音波発生源32を有すること、を特徴とする。
実験2では、実験開始後、実験開始から10分経過する間に、庫内温度が実験開始時の庫内温度より2℃低下すると共に、鶏モモ肉の中心温度が13.2℃低くなった。
実験2では、実験開始から40分近く経過すると中心温度が−5℃になった。
実験2では、実験開始から20分超経過したときに鶏モモ肉の中心温度が−1℃になり、実験開始から40分近く経過すると中心温度が−5℃になった。よって、実験2は、中心温度が−1℃〜−5℃の温度帯を通過するのに15分〜20分間かかった。
実験2では、実験開始から70分経過後に中心温度が−20℃になった。
また、食材2に含まれるほぼ全ての水分22が、低音波Xと共振し、水分子同士の結合を分断されて細分化される。細分化された水分22は、−1℃に達するまでは、図3に示すように配列された細胞21の間を水分子が自由に移動する。このとき、細胞21は、水分子の移動によって配列を整えられ、食材2の鮮度を復活させる。
上述のように、食材2に含まれるほぼ全ての水分22が低音波Xと共振して、冷風Yの熱が食材2の中心部に存在する水分22に伝わりやすい。そのため、食材2は、均一に熱伝達されて、氷結を開始する−1℃から氷結を完了させる−5℃の温度帯を通過する時間が短くて済み、すなわち、水分22の氷結時間が短くなり、図4に示すように、氷結晶220が大きくなりにくい。しかも、食材2に含まれる水分22は、氷結し始める前に、水分子同士の結合を細かく分断されているので、氷結晶220が大きくなりにくい。よって、食材2の細胞21は、その周りに発生する氷結晶220に破壊されにくく、変色やドリップ発生量が抑制される。また、食材2は、氷結晶220が小さい大きさでほぼ均一にされ、細胞21を変形させにくいので、劣化が抑制される。更に、食材2は、水分22が細胞21の間を移動しながら細胞21の配列を整えた後に氷結するので、鮮度や味、形状、歯触りなどの品質が維持若しくは向上する。
また、冷凍効率が悪いことにより、食材2の中心部24付近に存在する水分22は、−1℃〜−5℃の温度帯を通過するのに時間がかかり、すなわち、氷結時間が長くなり、氷結晶を大きくしやすい。これに加え、食材2は、中心部24付近に存在する水分が十分に振動せず、水分子同士の結合を細かく分断しないため、氷結晶が大きくなる。よって、図6に示すように、食材2の細胞21は、大きい氷結晶221に圧迫されて破壊される。この細胞破壊により、食材2は、うま味成分や色成分が細胞から流出し、品質が低下する。
また、食材2は、冷凍時に水分22の氷結晶221,222の大きさがまちまちになり、細胞21が変形したり、図3に示す冷凍前の細胞21の配列を図6に示すように乱されたりする。この細胞21の変形、配列の乱れ等により、食材2の鮮度や味、形状、歯触り等の品質が低下する。
上記実施形態では、マイナスイオン発生装置31と低音波発生源32を収容ボックス30に収容することにより食材処理ユニット3を設けたが、マイナスイオン発生装置31と低音波発生源32を別個に設けて食材処理ユニットとしても良い。
また、マイナスイオン発生装置31が供給するマイナスイオンZの量や低音波発生源32が発生する低音波Xの周波数を制御する制御手段や、可変する可変手段を食材処理ユニット3に設けても良い。
2 食材
3 食材処理ユニット
12 収容空間
14 冷風供給装置
22 水分
31 マイナスイオン発生装置
32 低音波発生源
X 低音波
Y 冷風
Z マイナスイオン
Claims (3)
- 食材を収容する収容空間に冷風を供給する冷風供給装置と、前記収容空間にマイナスイオンを供給するマイナスイオン発生装置とを有する食材処理装置において、
前記食材に含まれる水分と共振する低音波を前記収容空間に発生させる低音波発生源を有すること、
を特徴とする食材処理装置。 - 請求項1に記載する食材処理装置において、
前記低音波の周波数が5ヘルツ以上100ヘルツ以下であること
を特徴とする食材処理装置。 - 食材処理装置の収容空間に着脱自在に取り付けられること、
マイナスイオンを発生するマイナスイオン発生装置と、食材に含まれる水分と共振する低音波を発生させる低音波発生源とを有すること
を特徴とする食材処理ユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015186626A JP2017062057A (ja) | 2015-09-24 | 2015-09-24 | 食材処理装置及び食材処理ユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015186626A JP2017062057A (ja) | 2015-09-24 | 2015-09-24 | 食材処理装置及び食材処理ユニット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017062057A true JP2017062057A (ja) | 2017-03-30 |
Family
ID=58429515
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015186626A Pending JP2017062057A (ja) | 2015-09-24 | 2015-09-24 | 食材処理装置及び食材処理ユニット |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2017062057A (ja) |
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2015
- 2015-09-24 JP JP2015186626A patent/JP2017062057A/ja active Pending
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