JP2017052948A - 粘着剤組成物、及びこれを用いた粘着シート - Google Patents

粘着剤組成物、及びこれを用いた粘着シート Download PDF

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Abstract

【課題】塗工性に優れ、硬化性が高く、その硬化物が密着力及び段差追随性に優れ、且つ金属腐食を起こしにくい粘着剤組成物を提供する。
【解決手段】A)特定構造のチオエーテル含有(メタ)アクリレート誘導体100質量部に対して、B)(メタ)アクリル基を2〜6個有する多官能(メタ)アクリレートを5〜25質量部と、C)特定構造を有し、重量平均分子量が1000〜15000のウレタン(メタ)アクリレートを80〜200質量部と、D)水酸基を有しない単官能(メタ)アクリレートを10〜40質量部と、E)水酸基を有する単官能(メタ)アクリレートを20〜70質量部とを含有する粘着剤組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、塗工性に優れ、硬化性が高く、その硬化物が密着力及び段差追随性に優れ、且つ金属腐食を起こしにくい粘着剤組成物に関し、更に、前記粘着剤組成物を用いた粘着シートに関する。
粘着剤は、テープやラベルなど様々な用途に用いられており、近年では、電子光学デバイスの分野において、パネルと光学フィルター、センサー、前面板等の光学部材の貼り合わせに、密着性が高く、高透明な粘着剤が用いられている。一般的に、高透明な粘着剤の材料としては、アクリレート重合体が好適とされている(特許文献1)。しかしながら、一般にアクリレート重合体は溶剤中で重合することにより調製されるため、アクリレート重合体を材料に用いた粘着剤は、製造時に乾燥工程が必要である。しかし、膜厚が厚くなると乾燥が不十分となりやすいため、厚膜化が難しいといった課題があった。また、電子光学デバイスに用いられる光学部材には、加飾印刷による装飾や配線処理のような段差や凹凸が設けられていることが多く、この段差や凹凸に隙間なく接する追随性も粘着剤には求められている。しかし、粘着層の膜厚が薄い場合、密着力が低くなってしまうとともに、段差への追随性も低くなってしまう。
そこで、反応系中に溶剤を用いず、乾燥工程を必要としない加工方法として、アクリレートモノマーを光により硬化し粘着シートとする手法が用いられている(特許文献2)。この手法では、粘着剤の厚膜化が可能となり、密着力を向上することができるが、窒素雰囲気下での硬化や高照度光照射が必要となる等硬化条件に制約がでてしまうという問題があった。また、厚膜化により、より高い段差を埋めることは可能となるが、材料の特性上、硬化後の柔軟性に乏しいため、段差追随性にも課題があるものであった。
一方、硬化物が高い柔軟性を有するチオールを粘着剤組成物に用いるという手法も用いられている(特許文献3)。チオールを用いることで硬化性は向上し、チオール硬化物は柔軟性に富むため、段差追随性も向上する。但し、チオール量を増やすと製膜性が悪くなってしまうという課題があり、また、段差追随性は十分な性能を有してはいなかった。さらに、密着性にも難があるという課題があった。
また、被着体に対する粘着層の密着力を上げる手法として、粘着剤組成物中に高極性成分であるカルボン酸成分を導入する手法が一般的に用いられている(特許文献4)。しかし、粘着剤組成物がカルボン酸成分を含有していると、カルボン酸成分が強い酸化作用を有するため、貼り合わせた透明導電層や金属配線を腐食させたり、透明導電層の抵抗値を変化させたりするという問題が生じてしまうという課題を有している。
特開2010−53312号公報 特開2013−35920号公報 特許5686481号公報 特開2001−354932号公報
本発明は上記事情に鑑みて成し遂げられたものであり、その目的は、塗工性に優れ、硬化性が高く、その硬化物が密着力及び段差追随性に優れ、且つ金属腐食を起こしにくい粘着剤組成物、及び当該粘着剤組成物からなる粘着層を有する粘着シートを提供することである。
本発明は、A)下記式1で表されるチオエーテル含有(メタ)アクリレート誘導体と、B)(メタ)アクリル基を2〜6個有する多官能(メタ)アクリレートと、C)下記式5で表される重量平均分子量が1000〜15000のウレタン(メタ)アクリレートと、D)水酸基を有しない単官能(メタ)アクリレートと、E)水酸基を有する単官能(メタ)アクリレートとを含有し、A)チオエーテル含有(メタ)アクリレート誘導体を100質量部としたとき、B)多官能(メタ)アクリレート:5〜25質量部、C)ウレタン(メタ)アクリレート:80〜200質量部、D)水酸基を有しない単官能(メタ)アクリレート:10〜40質量部、E)水酸基を有する単官能(メタ)アクリレート:20〜70質量部含有する粘着剤組成物である。
Figure 2017052948

(式中のaは1〜2の整数であり、bは1〜2の整数であり、a+b=3である。Rは下記式2で表される3価の基であり、Rは下記式3又は下記式4で表される2価の基である。Rは炭素数が1〜12の炭化水素基である。)
Figure 2017052948

(式中のRは−CH−、−CHCH−、又は−CHCH(CH)−である。)
Figure 2017052948

(Rは水素原子又はメチル基である。)
Figure 2017052948

(Rは水素原子又はメチル基である。)
Figure 2017052948

(式中のcは1〜15の整数である。R6は炭素数2〜14の炭化水素基である。R7は炭素数2〜14の炭化水素基、下記式6で表されるポリエーテル基、又は下記式7で表されるポリエステル基である。R8は水素原子又はメチル基であり、R9は炭素数2〜14の炭化水素基である。)
Figure 2017052948

(式中のdは1〜20の整数である。R10はそれぞれ独立した炭素数2〜14の炭化水素基である。)
Figure 2017052948

(式中のeは1〜20の整数である。R11は炭素数2〜14の炭化水素基であり、R12は炭素数1〜14の炭化水素基である。)
本発明は、透明基材の一方の面に、上記粘着剤組成物からなる未硬化の粘着層が積層されている片面基材粘着用シートである。
本発明は、透明基材の一方の面に、上記粘着剤組成物からなる未硬化の粘着層と基材とがこの順に積層されている両面基材粘着用シートである。
本発明は、透明基材の一方の面に、上記粘着剤組成物が硬化した粘着層と基材とがこの順に積層されている粘着シートである。
なお、本発明において「(メタ)アクリレート」とは、アクリレートとメタクリレートの双方を含む総称を意味し、「(メタ)アクリル基」、「(メタ)アクリル酸」等も同様である。また、本発明において数値範囲を示す「○○〜××」とは、別途記載が無い限り、その下限値(○○)や上限値(××)を含む概念である。すなわち、正確には「○○以上××以下」を意味する。また、「分子量」とは、別途記載が無い限り、重量平均分子量を意味する。
本発明の粘着剤組成物は、特定構造のチオールを用い、各材料の配合バランスが適切に設定されているため、優れた塗工性、硬化性を有し、その硬化物において優れた密着力、及び段差追随性を有し、金属腐食を起こしにくい性質を実現することができる。
以下において、本発明について詳しく説明する。本発明の粘着剤組成物は、(A)チオエーテル含有(メタ)アクリレート誘導体、(B)多官能(メタ)アクリレート、(C)ウレタン(メタ)アクリレート、(D)水酸基を有しない単官能(メタ)アクリレート、及び(E)水酸基を有する単官能(メタ)アクリレートを必須成分とする。
<(A)チオエーテル含有(メタ)アクリレート誘導体>
(A)チオエーテル含有(メタ)アクリレート誘導体とは、下記式1で表される化合物である。(A)チオエーテル含有(メタ)アクリレート誘導体としては、1種のみを単独で使用することもできるし、2種以上を混合使用することもできる。
Figure 2017052948

(式中のaは1〜2の整数であり、bは1〜2の整数であり、a+b=3である。Rは下記式2で表される3価の基であり、Rは下記式3又は下記式4で表される2価の基である。Rは炭素数が1〜12の炭化水素基である。)
Figure 2017052948

(式中のRは−CH−、−CHCH−、又は−CHCH(CH)−である。)
Figure 2017052948

(Rは水素原子又はメチル基である。)
Figure 2017052948

(Rは水素原子又はメチル基である。)
上記式1中のRである炭素数が1〜12の炭化水素基としては、直鎖のアルキル基、側鎖を持つアルキル基、環状のアルキル基が挙げられる。
上記式2中のRは、相互に同一なメチレン基、エチレン基、又はイソプロピレン基であり、密着力向上効果が高くなることから、エチレン基、又はイソプロピレン基が特に好ましい。
粘着剤組成物が(A)チオエーテル含有(メタ)アクリレート誘導体を含有することによって、硬化性を高めるとともに、粘着剤組成物の硬化物の柔軟性を高め、段差追随性を向上することができる。
<(B)多官能(メタ)アクリレート>
(B)多官能(メタ)アクリレートは2〜6個の(メタ)アクリル基を有しており、その好ましい例として下記式8で表される化合物が挙げられる。なお、(B)成分である多官能(メタ)アクリレートは、1種のみを単独で使用することもできるし、2種以上を混合使用することもできる。
Figure 2017052948

(式中のfは2〜6の整数であり、R13は水素原子又はメチル基であり、R14は炭素数2〜14の炭化水素基、炭素数2〜14のエーテル酸素(−O−)と炭化水素基のみからなる基、又はイソシアヌレート環若しくはイソシアヌレート環と炭化水素基のみからなる基である。)
また、(B)多官能(メタ)アクリレートとしては、ポリマータイプのものも好適に用いることができる。ポリマータイプの多官能(メタ)アクリレートとしては、グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基を有する(メタ)アクリレート単独あるいは共重合体に、(メタ)アクリル酸のようにエポキシ基と反応する基を有する(メタ)アクリレートを反応させて得られるポリマー、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリレート単独あるいは共重合体に、2−メチルプロペン酸2−イソシアナトエチルのように水酸基と反応する基を有する(メタ)アクリレートを反応させて得られるポリマー、(メタ)アクリル酸等のカルボキシル基を有する(メタ)アクリレート単独あるいは共重合体に、グリシジル(メタ)アクリレートのようにカルボキシル基と反応する基を有する(メタ)アクリレートを反応させて得られるポリマー等が挙げられる。
粘着剤組成物が(B)多官能(メタ)アクリレートを含有することによって、粘着剤組成物の硬化物の凝集力を高め、密着力を向上することができる。
<(C)ウレタン(メタ)アクリレート>
(C)成分であるウレタン(メタ)アクリレートは下記式5で表される化合物であり、下記式9で表されるジイソシアネート化合物と、下記式10で表されるジオール化合物と、下記式11で表される(メタ)アクリレート化合物との反応によって得ることができる。
Figure 2017052948

(式中のcは1〜15の整数である。R6は炭素数2〜14の炭化水素基である。R7は炭素数2〜14の炭化水素基、下記式6で表されるポリエーテル基、又は下記式7で表されるポリエステル基である。R8は水素原子又はメチル基であり、R9は炭素数2〜14の炭化水素基である。)
Figure 2017052948

(式中のdは1〜20の整数である。R10はそれぞれ独立した炭素数2〜14の炭化水素基である。)
式6中のR10は、炭素数2〜14の炭化水素基であればよく、全てが同一の炭化水素であってもよいし、2種以上の炭化水素基であってもよい。
Figure 2017052948

(式中のeは1〜20の整数である。R11は炭素数2〜14の炭化水素基であり、R12は炭素数1〜14の炭化水素基である。)
Figure 2017052948

(R6は炭素数2〜14の炭化水素基である。)
Figure 2017052948

(R7は炭素数2〜14の炭化水素基、又は上記式6で表されるポリエーテル基、又は上記式7で表されるポリエステル基である。)
Figure 2017052948

(R8は水素原子又はメチル基であり、R9は炭素数2〜14の炭化水素基である。)
式11中のRは炭素数2〜14の炭化水素基であればよく、好ましくは炭素数2〜8の炭化水素基である。
式9で表されるジイソシアネート化合物としては、公知の化合物を用いることが出来る。例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルへキサンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルへキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の炭素数2〜14の炭化水素基を有するジイソシアネートを単独又は2種以上を併用して使用できる。
式10で表されるジオール化合物としては、炭素数2〜14の炭化水素基を有するジオール、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオールを用いることが出来、それぞれ単独又は2種以上を併用して使用できる。
炭素数2〜14の炭化水素基を有するジオールとしては、公知の化合物を用いることが出来る。例えば、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール等を使用できる。
ポリエーテルジオールとしては、公知の化合物を用いることが出来る。例えば、ポリエチレングリコールジオール、ポリプロピレングリコールジオール、ポリブチレングリコールジオール、ポリテトラメチレングリコールジオール等を使用できる。
ポリエステルジオールとしては、ジカルボン酸とジオールを縮合反応させた化合物を用いることが出来る。ジカルボン酸化合物としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸等を使用することが出来る。また、ジオール化合物は、前記炭素数2〜14の炭化水素基を有するジオールを用いることが出来る。
式11で表される水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物としては、公知の化合物を用いることが出来る。例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシシクロオクチル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等を使用できる。
(C)ウレタン(メタ)アクリレートの重量平均分子量は、取り扱い易さ、粘着剤組成物の塗工性、優れた密着力を発現できるという観点から1000〜15000が好ましい。分子量が1000未満の場合、硬化物の凝集力が低下し、密着力が低くなってしまう。一方、分子量が15000より大きい場合、粘度が高いため取り扱いが困難であり、粘着剤組成物の塗工性も悪化するため好ましくない。
粘着剤組成物が(C)ウレタン(メタ)アクリレートを含有することにより、粘着剤組成物の基材への塗工性を向上し、且つ粘着剤組成物の硬化物の凝集力、べたつき感を高め、密着力を高めることができる。
<(D)水酸基を有しない単官能(メタ)アクリレート>
(D)水酸基を有しない単官能(メタ)アクリレートは、分子中に水酸基を含有せず、(メタ)アクリル基を1つだけ有する化合物であり、その好ましい例として下記式12で表される化合物が挙げられる。なお、(D)成分である水酸基を有しない単官能(メタ)アクリレートは、1種のみを単独で使用することもできるし、2種以上を混合使用することもできる。
Figure 2017052948

(式中のR15は水素原子又はメチル基であり、R16は炭素数1〜14の炭化水素基、炭素数2〜14のエーテル酸素(−O−)と炭化水素基のみからなる基、又は置換若しくは非置換のフェニル基である。)
(D)水酸基を有しない単官能(メタ)アクリレートとしては、公知の化合物を用いることが出来る。例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチルアクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートが使用できる。
粘着剤組成物は(D)水酸基を有しない単官能(メタ)アクリレートを含有することにより、基材への塗工性を向上することができる。
<(E)水酸基を有する単官能(メタ)アクリレート>
(E)水酸基を有する単官能(メタ)アクリレートは、分子中に水酸基を含有し、(メタ)アクリル基を1つだけ有する化合物であり、その好ましい例として下記式13で表される化合物が挙げられる。なお、(E)成分である水酸基を有する単官能(メタ)アクリレートは、1種のみを単独で使用することもできるし、2種以上を混合使用することもできる。
Figure 2017052948

(R17は水素原子又はメチル基であり、R18は炭素数2〜12の炭化水素基、又は炭素数2〜12のエーテル酸素(−O−)と炭化水素基のみからなる基である。)
(E)水酸基を有する単官能(メタ)アクリレートとしては、公知の化合物を用いることが出来る。例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレートが使用できる。
粘着剤組成物は(E)水酸基を有する単官能(メタ)アクリレートを含有することにより、粘着剤組成物の硬化物の密着力を高めることが出来る。
<添加剤>
粘着剤組成物中には、適宜、紫外線(UV)等の活性エネルギー線により粘着剤組成物の硬化性を向上させる光重合開始剤、紫外線(UV)を吸収し、粘着剤組成物を硬化させた硬化物の耐光性を向上させる紫外線吸収剤、粘着剤組成物を硬化させた硬化物中に発生してしまうラジカルを捕捉し、硬化物の耐光性を向上させる光安定化剤、粘着剤組成物の保存安定性を向上させる重合禁止剤、粘着剤組成物を硬化させた硬化物の密着力を向上させる粘着付与剤等の添加剤を加えることができる。
<組成比(配合バランス)>
本発明の粘着剤組成物は、(A)チオエーテル含有(メタ)アクリレート誘導体100質量部に対し、(B)多官能(メタ)アクリレートが5〜25質量部、(C)ウレタン(メタ)アクリレートが80〜200質量部、(D)水酸基を有しない単官能(メタ)アクリレートが10〜40質量部、(E)水酸基を有する単官能(メタ)アクリレートが20〜70質量部となるように配合されている。(B)多官能(メタ)アクリレートの配合量が5質量部未満の場合、硬化時の硬化性が悪くなってしまう傾向にある。(B)多官能(メタ)アクリレートの配合量が25質量部を超える場合、硬化物の柔軟性が不足し、段差追随性が劣り、さらに、密着力が低下する傾向にある。(C)ウレタン(メタ)アクリレートの配合量が80質量部未満の場合、粘着剤組成物を硬化させた硬化物の凝集力が低下し、密着力が劣る傾向にある。(C)ウレタン(メタ)アクリレートの配合量が200質量部を超える場合、粘着剤組成物が硬くなりすぎて塗工性が悪くなり、さらに、硬化物の柔軟性が不足し、段差追随性が劣る傾向にある。(D)水酸基を有しない単官能(メタ)アクリレートの配合量が10質量部未満の場合、粘着剤組成物が硬くなりすぎて塗工性が悪くなり、さらに、硬化物の柔軟性が不足し、段差追随性が劣る傾向にある。(D)単官能(メタ)アクリレートの配合量が40質量部を超える場合、粘着剤組成物が液状になり、基材上に上手く保つことが出来ず、ハジキが発生してしまう等塗工性が悪くなる。また、硬化時の硬化性が悪くなってしまう傾向にある。(E)水酸基を有する単官能(メタ)アクリレートの配合量が20質量部未満の場合、粘着剤組成物を硬化させた硬化物の密着力が劣る傾向にある。また、高温高湿度環境において白化を起こし耐久性に欠ける傾向にある。(E)水酸基を有する単官能(メタ)アクリレートの配合量が70質量部を超える場合、高温高湿度環境において劣化してしまい耐久性に欠ける傾向にある。
<片面基材粘着用シート>
本発明の片面基材粘着用シートは、透明基材の一方の面に粘着剤組成物からなる未硬化の粘着層が積層されているものである。
<両面基材粘着用シート>
本発明の両面基材粘着用シートは、透明基材の一方の面に粘着剤組成物からなる未硬化の粘着層と基材とがこの順に積層されているものである。
<粘着シート>
本発明の粘着シートは、透明基材の一方の面に粘着剤組成物が硬化した粘着層と基材とがこの順に積層されているものである。なお、下記粘着層の形成においても示すとおり、片面基材粘着用シート及び両面基材粘着用シートは、粘着シートの形成における中間産物に該当する。
粘着層の膜厚は25〜1000μmが好ましい。粘着層の膜厚が25μmよりも薄いと硬化した粘着層が段差や凹凸に追随しにくくなるため好ましくない。また、粘着層の膜厚が1000μmよりも厚いと、大面積での加工が困難になるため好ましくない。
<基材>
粘着剤組成物を塗布する透明基材には、全光線透過率が70%以上である基材を使用することが出来る。透明基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステルフィルム、トリアセチルセルロースなどのセルロースフィルム、ポリウレタンフィルム、ポリウレタンアクリレートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、アクリル樹脂フィルム、ノルボルネン系樹脂フィルム、シクロオレフィン樹脂フィルム、液晶ポリマーフィルム等のプラスチックフィルム等を使用できる。
また、粘着層の上に積層される基材としては、上記透明基材の他に、全光線透過率が70%未満である不透明基材を使用することも出来る。例えば、上質紙、グラシン紙等の紙,アルミニウム、銅、鉄の金属箔,硝子繊維、天然繊維、合成繊維等からなる織物や不織布等を使用できる。
これらの透明基材又は不透明基材の片面、又は両面には、離型処理層や易接着層、ハードコート層や反射防止層、透明導電層、電磁波遮蔽層等の機能層が設けられていても良い。
基材の厚みは、好ましくは10〜500μmである。基材の厚みが10μmより薄い場合や500μmより厚い場合には、使用時における取り扱い性が低下して好ましくない。
透明基材の一方の面に粘着剤組成物からなる粘着層と基材とがこの順に積層されている粘着シートの場合、その使用時に透明基材と基材の少なくとも一方を剥がして粘着シートを対象物に貼り付けるため、透明基材と基材の少なくとも一方が容易に剥離可能であることが好ましい。
また、粘着層表面の平滑性を高めるという理由から、基材の粘着層と接する面は、表面粗さRaが0.01μm未満であることが好ましい。
<片面基材粘着用シートの形成>
片面基材粘着用シートは、透明基材の一方の面に粘着剤組成物を塗布して粘着層を形成することで作製される。
<両面基材粘着用シートの形成>
両面基材粘着用シートは、片面基材粘着用シートの粘着層の上に基材を積層することで作製される。
<粘着シートの形成>
粘着シートは、両面基材粘着用シートの粘着層を硬化することによって作製される。また、片面基材粘着用シートの粘着層を硬化した後に、粘着層上に基材を積層することで粘着シートを作製することもできる。なお、両面基材粘着用シートの粘着層を硬化する方が、片面基材粘着用シートの粘着層を硬化した後に基材を積層する場合と比べて、粘着層の平滑性を向上することができるため好ましい。
粘着剤組成物の塗布方法は特に制限されず、例えばロールコート法、リバースコート法、ブレードコート法、バーコート法、ナイフコート法、ダイコート法、グラビアコート法等公知の塗布方法を採用できる。
また、粘着剤組成物からなる粘着層の硬化方法は特に制限されず、熱や紫外線(UV)、電子線(EB)により硬化することができる。
次に、実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれに限られるものではない。本実施例及び比較例で用いた各成分及び基材は、次のとおりである。
<(A)成分>
(A−1:チオエーテル含有(メタ)アクリレート誘導体)
Figure 2017052948

(A−2:チオエーテル含有(メタ)アクリレート誘導体)
Figure 2017052948

(A−3:チオエーテル含有(メタ)アクリレート誘導体)
Figure 2017052948

(A−4:多価チオール化合物)
Figure 2017052948

<(B)成分>
B−1:トリメチルプロパントリアクリレート
B−2:ネオペンチルグリオールジアクリレート
B−3:ジペンタエリストールヘキサアクリレート
<(D)成分>
D−1:ブチルアクリレート
D−2:2−エチルヘキシルアクリレート
D−3:イソボニルアクリレート
<(E)成分>
E−1:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
E−2:2−ヒドロキシエチルアクリレート
E−3:4−ヒドロキシブチルアクリレート
E−4:アクリル酸
<基材>
F−1:離型PET、厚み:50μm、全光線透過率:90%、帝人デュポンフィルム製(品番:#31)
F−2:離型PET、厚み:50μm、全光線透過率:90%、帝人デュポンフィルム製(品番:#54)
F−3:PET、厚み:100μm、全光線透過率:91%、東洋紡製(品番:A4100)
F−4:TAC、厚み:80μm、全光線透過率:90%、富士フィルム製(品番:TD80UL)
F−5:アクリル、厚み:125μm、全光線透過率:91%、エスカーボシート製(品番:S001G)
F−6:PC、厚み:125μm、全光線透過率:90%、エスカーボシート製(品番C000)
F−7:剥離紙、厚み:130μm、全光線透過率:9%、サンエー化研製(品番:WHW−80白)
<(C)成分の製造>
(ジオール化合物(c−1)の製造)
攪拌機、精留塔、窒素導入管、温度計を備えた反応容器に、アジピン酸150.2質量部、3−メチル−1,5−ペンタンジオール161.3質量部を仕込み、窒素雰囲気下で140℃まで加熱、攪拌した。これに、テトラブチルチタネート0.01質量部を仕込み、220℃まで昇温、脱水反応を行った。その後、引き続き220℃でホールドし、脱水反応を行った。脱水反応開始から18時間後、内容物を冷却し、ジオール化合物(c−1)を得た(重量平均分子量:1600)。
(ジオール化合物(c−2)の製造)
攪拌機、精留塔、窒素導入管、温度計を備えた反応容器に、ピメリン酸158.5質量部、3−メチル−1,5−ペンタンジオール202.1質量部を仕込み、窒素雰囲気下で140℃まで加熱、攪拌した。これに、テトラブチルチタネート0.01質量部を仕込み、220℃まで昇温、脱水反応を行った。その後、引き続き220℃でホールドし、脱水反応を行った。脱水反応開始から18時間後、内容物を冷却し、ジオール化合物(c−2)を得た(重量平均分子量:1750)。
(ウレタン(メタ)アクリレートの製造)
攪拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計を備えた反応容器に、ジオール化合物(c−1)160.3質量部を仕込み、攪拌を開始した。次いで、ジブチルチンラウレート0.1質量部と、ジイソシアネートとして1,6−ジイソシアネート−2,2,4−トリメチルヘキサン77.4質量部とを加え、発熱に注意しながら内温を80℃に上昇させた後、温度を保ちながら3時間攪拌した。更に、重合禁止剤としてメトキノンを0.1質量部と、アクリレートとしてプロピレングリコールモノアクリレート31.2質量部を加えて、85℃で2時間攪拌して、ウレタン(メタ)アクリレート(C−1)を得た(重量平均分子量:9500)。
下記表1のジオール化合物、ジイソシアネート、及びアクリレートを用いた以外は上記方法と同様にしてウレタン(メタ)アクリレート(C−2)〜(C−5)を得た。
Figure 2017052948
<粘着剤組成物の製造>
攪拌釜に下記表2、表3のとおりに各成分を加え、2時間混合、攪拌し、実施例1−1〜1−21及び比較例1−1〜1−19の粘着剤組成物を得た。
Figure 2017052948

Figure 2017052948
<粘着シートの製造>
(実施例2−1)
透明基材(F−1(帝人デュポンフィルム製#31))上に実施例1−1の粘着剤組成物をダイコーターにより膜厚が100μmとなるように塗工し、粘着層を形成することで片面基材粘着用シートを得た。得られた片面基材粘着用シートの粘着層上へ基材(F−2(帝人デュポンフィルム製#54))を載せ、ラミネートを行い両面基材粘着用シートを得た。得られた両面基材粘着用シートへ、メタルハライドランプを用いて紫外線照射(700mJ/cm)を行い、粘着剤組成物を硬化させ、粘着シートを得た。
(実施例2−2〜2−21、比較例2−1〜2−19)
各粘着剤組成物、透明基材、基材を表4、5に記載した材料とした以外は実施例1−1と同様にして粘着シートを得た。
Figure 2017052948

Figure 2017052948
<評価方法>
各実施例及び比較例において得られた粘着剤組成物及び粘着シートを下記記載の方法によってその性質を評価した。なお、各試験における「剥離基材」とは、上記離型PET(F−1、F−2)を意味しており、粘着シートがF−1及びF−2の両方を併せ持つ場合は、F−1を意味する。表4及び表5において、透明基材及び基材の各組み合わせのうち「※」を付されたほうが「剥離基材」に該当する。
・塗工性
粘着剤組成物を表4、表5に示された透明基材上へダイコーターにより100μmになるよう塗工し、得られた試料を200秒静置し、塗面を目視にて観察した。
○:外観上異常なくきれいな塗面である。
×:塗面にハジキやムラが見られる。
・硬化性
粘着シートの剥離基材を剥がす際に、粘着層と剥離基材との界面を目視にて観察した。
○:剥離基材がスムーズに剥がせる。
×:界面が糸を引き、剥離基材にも粘着剤組成物が残る。
・密着力
(粘着シートの基材が、F−1又はF−2と、F−3〜F−6のいずれかとの組み合わせの場合)
粘着シートを25mmの幅に裁断し、剥離基材を剥がし、無アルカリガラスに貼り合わせ、23℃、50%RHにて24時間静置後、卓上型材料試験機((株)オリエンテック製STA−1150)を用いて密着力の測定を行った(剥離速度:300mm/min、180℃ピール力試験)。
(粘着シートの基材が、F−1とF−2との組み合わせ、又はF−1とF−7との組み合わせの場合)
粘着シートの剥離基材を剥がした後、厚み100μmのPETフィルムに貼り合わせ、25mmの幅に裁断した。裁断した25mm幅のサンプルの、PETフィルムとは反対側の基材又は透明基材を剥がし、無アルカリガラスに貼り合わせ、23℃、50%RHにて24時間静置後、卓上型材料試験機((株)オリエンテック製STA−1150)を用いて密着力の測定を行った(剥離速度:300mm/min、180℃ピール力試験)。
○:15N/20mm以上
×:15N/20mm未満
−:粘着層が硬化しなかったため、試験不能
・段差追随性
厚み100μmのPETフィルムに銀インキにて段差が30μmになるように印刷処理を行った。粘着シートの剥離基材を剥がした後、粘着シートの粘着層と印刷処理を行ったPETフィルムの印刷面とが接するようにラミネーターを用いて貼り合わせ、オートクレーブ(サクラ精機(株)製TAC−200)にて50℃、0.5Mpa、20分処理を行い、23℃、50%RHにて24時間静置後、目視にて観察を行った。
○:粘着シートが印刷面の段差部に隙間なく接している。
×:印刷面の段差周りにて粘着シートの浮きが発生している。
−:粘着層が硬化しなかったため、試験不能
・金属腐食性
(粘着シートの基材が、F−1又はF−2と、F−3〜F−6のいずれかとの組み合わせの場合)
粘着シートを10mmの幅に裁断し、剥離基材を剥がし、銅板に貼り合わせ、23℃、50%RHにて24時間静置後、60℃、90%RHの恒温恒湿試験機内にて250時間静置した。その後、恒温恒湿試験機から取り出し、銅板表面を目視にて観察した。
(粘着シートの基材が、F−1とF−2との組み合わせ、又はF−1とF−7との組み合わせの場合)
粘着シートの剥離基材を剥がした後、厚み100μmのPETフィルムに貼り合わせ、10mmの幅に裁断した。裁断した10mm幅のサンプルの、PETフィルムとは反対側の基材又は透明基材を剥がし、銅板に貼り合わせ、23℃、50%RHにて24時間静置後、60℃、90%RHの恒温恒湿試験機内にて250時間静置した。その後、恒温恒湿試験機から取り出し、銅板表面を目視にて観察した。
○:銅板表面に色の変化がない。
×:銅板表面に色の変化がある。
−:粘着層が硬化しなかったため、試験不能
・耐久性
(粘着シートの基材が、F−1又はF−2と、F−3〜F−6のいずれかとの組み合わせの場合)
粘着シートを縦50mm、横50mmの大きさに裁断し、剥離基材を剥がし、縦75mm、横75mmの大きさの無アルカリガラスに貼り合わせ、23℃、50%RHにて24時間静置後、得られたガラスサンプルのヘイズ値をヘイズメーター(日本電色工業製NDH2000)にて測定した。測定後、ガラスサンプルを60℃、95%RHの恒温恒湿試験機内にて1000時間静置した。その後、ガラスサンプルを恒温恒湿試験機から取り出し、23℃、50%RHにて30分静置した後に、ガラスサンプルの外観を目視にて観察し、ヘイズ値をヘイズメーター(日本電色工業製NDH2000)にて測定した。
(粘着シートの基材が、F−1とF−2との組み合わせ、又はF−1とF−7との組み合わせの場合)
粘着シートの剥離基材を剥がした後、厚み100μmのPETフィルムに貼り合わせ、縦50mm、横50mmの大きさに裁断した。裁断したサンプルの、PETフィルムとは反対側の基材を剥がし、縦75mm、横75mmの大きさの無アルカリガラスに貼り合わせ、23℃、50%RHにて24時間静置後、得られたガラスサンプルのヘイズ値をヘイズメーター(日本電色工業製NDH2000)にて測定した。測定後、ガラスサンプルを60℃、95%RHの恒温恒湿試験機内にて1000時間静置した。その後、ガラスサンプルを恒温恒湿試験機から取り出し、23℃、50%RHにて30分静置した後に、ガラスサンプルの外観を目視にて観察し、ヘイズ値をヘイズメーター(日本電色工業製NDH2000)にて測定した。
○:ガラスサンプルの外観に剥れや、粘着剤組成物の液ダレ等の異常が無く、恒温恒湿試験機での処理前後でのヘイズ値の変化値(処理前のヘイズ値−処理後のヘイズ値)が±3%未満である。
×:ガラスサンプルの外観に剥れや、粘着剤組成物の液ダレ等の異常がある。もしくは、恒温恒湿試験機での処理前後でのヘイズ値の変化値(処理前のヘイズ値−処理後のヘイズ値)が±3%以上である。
−:粘着層が硬化しなかったため、試験不能
表4及び表5に示されるとおり、各実施例の粘着剤組成物は優れた塗工性、硬化性、密着性、段差追随性、金属腐食性、及び耐久性を有していた。一方、各比較例の粘着剤組成物は、塗工性、硬化性、密着性、段差追随性、金属腐食性、及び耐久性の少なくとも一つにおいて劣った結果を示した。

Claims (4)

  1. A)下記式1で表されるチオエーテル含有(メタ)アクリレート誘導体と、
    B)(メタ)アクリル基を2〜6個有する多官能(メタ)アクリレートと、
    C)下記式5で表される重量平均分子量が1000〜15000のウレタン(メタ)アクリレートと、
    D)水酸基を有しない単官能(メタ)アクリレートと、
    E)水酸基を有する単官能(メタ)アクリレートと、
    を含有する粘着剤組成物であって、
    A)チオエーテル含有(メタ)アクリレート誘導体を100質量部としたとき、
    B)多官能(メタ)アクリレート:5〜25質量部
    C)ウレタン(メタ)アクリレート:80〜200質量部
    D)水酸基を有しない単官能(メタ)アクリレート:10〜40質量部
    E)水酸基を有する単官能(メタ)アクリレート:20〜70質量部
    含有する粘着剤組成物。
    Figure 2017052948

    (式中のaは1〜2の整数であり、bは1〜2の整数であり、a+b=3である。Rは下記式2で表される3価の基であり、Rは下記式3又は下記式4で表される2価の基である。Rは炭素数が1〜12の炭化水素基である。)
    Figure 2017052948

    (式中のRは−CH−、−CHCH−、又は−CHCH(CH)−である。)
    Figure 2017052948

    (Rは水素原子又はメチル基である。)
    Figure 2017052948

    (Rは水素原子又はメチル基である。)
    Figure 2017052948

    (式中のcは1〜15の整数である。R6は炭素数2〜14の炭化水素基である。R7は炭素数2〜14の炭化水素基、下記式6で表されるポリエーテル基、又は下記式7で表されるポリエステル基である。R8は水素原子又はメチル基であり、R9は炭素数2〜14の炭化水素基である。)
    Figure 2017052948

    (式中のdは1〜20の整数である。R10はそれぞれ独立した炭素数2〜14の炭化水素基である。)
    Figure 2017052948

    (式中のeは1〜20の整数である。R11は炭素数2〜14の炭化水素基であり、R12は炭素数1〜14の炭化水素基である。)
  2. 透明基材の一方の面に、請求項1に記載の粘着剤組成物からなる未硬化の粘着層が積層されている片面基材粘着用シート。
  3. 透明基材の一方の面に、請求項1に記載の粘着剤組成物からなる未硬化の粘着層と基材とがこの順に積層されている両面基材粘着用シート。
  4. 透明基材の一方の面に、請求項1に記載の粘着剤組成物が硬化した粘着層と基材とがこの順に積層されている粘着シート。
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