JP2013076077A - 組成物及びそれを用いた部材の仮固定方法 - Google Patents

組成物及びそれを用いた部材の仮固定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来技術に於いて必要であった有機溶媒を用いる必要がなく、剥離後も部材に糊残りがなく、部材から硬化体を容易に回収でき、作業性に優れる部材の仮固定方法を提供する。
【解決課題】部材同士の接着に使用する組成物の硬化体を水に浸漬して接着した部材同士を水に浸漬し取り外す仮固定用の接着剤組成物であり、かつ、(A)多官能(メタ)アクリレート、(B)単官能(メタ)アクリレート、(C)アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤を除く光重合開始剤、(D)アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤を含有する接着剤組成物に、可視光線又は紫外線を照射して部材を接着して仮固定し、該仮固定された部材を加工後、接着剤組成物の硬化体を水に浸漬して前記接着剤組成物の硬化体を部材から取り外す部材の仮固定方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、いろいろな部材を加工するに際しての仮固定方法であり、それに好適な仮固定用の組成物に関する。例えば、特に所定の印刷パターンが施されている板ガラス等の透光性硬質基板を加工するに際して当該部材を仮固定する方法と、当該用途に好適な光硬化性接着剤組成物に関する。
光学レンズや光学部品、光学デバイス、プリズム、半導体実装部品等を加工するためには仮固定用接着剤が用いられている。又、テレビ、ノートパソコン、カーナビゲーション、電卓、携帯電話、タブレットパソコン、電子手帳、及びPDA(Personal Digital Assistant)といった各種電子機器の表示装置には、液晶ディスプレイ(LCD)、有機ELディスプレイ(OLED)、電界発光ディスプレイ(ELD)、電界放出ディスプレイ(FED)、及びプラズマディスプレイ(PDP)等の表示素子が使用されている。その表示素子を保護するため、表示素子と対向させて保護用の板ガラス製品を設置するのが一般的である。最近では、保護用の板ガラス製品の表面には所定の印刷パターン(例えば、携帯電話の表示画面のデザイン)が意匠性の点から施されていることが多いが、これらの印刷パターンは光が透過しないものがほとんどである。
一方で、この板ガラス製品は板ガラスを各表示装置に適した大きさ及び形状に加工したものであるが、市場で要求される価格レベルに対応するために、大量の板ガラス製品を高い生産効率で加工することが可能な仮固定用接着剤が必要とされている。
そこで特許文献1では、樹脂硬化体のガラス転移温度をコントロールしかつ樹脂組成物に溶解しない粒状物質を適量添加することを特徴とする光硬化型の接着剤組成物及びそれを用いた仮固定方法が提案されている。
特許文献2では樹脂硬化体の吸水性及び水に対する溶解度が大きく、加工後の部材を温水中で剥離することを特徴とした仮固定用接着剤組成物について記載されている。このような接着剤組成物は、粘度の調整が容易であるため、低粘度の接着剤では流れ出てしまうような隙間への充填や、接着剤自身による肉盛りも可能となるため、作業性を向上させることができる旨記載されている。
特許文献3では光重合開始剤として耐擦傷性の向上を目的としてアシルフォスフィンオキサイド化合物、α−アミノアセトフェノン化合物、オキシムエステル化合物からなる群から選ばれる1種以上を含有することを特徴とするハードコーティング樹脂組成物が開示されている。
特許文献4では水に可溶な複素環状2級アミン残基を有する(メタ)アクリルアミドの樹脂成分と、光重合開始剤と、必要に応じて水とを含んでなる水晶振動子などを所望の形状に機械加工する際の仮固定用紫外線硬化性接着剤組成物が開示されている。
特許文献5ではエチレン性不飽和二重結合を1個有する水溶性化合物、沸点が200℃を超える水溶性有機溶剤及び光重合開始剤からなる、水晶振動子、ガラスレンズ、プラスチックレンズ及び光ディスクなどを製造する際の仮固定用光硬化性組成物が開示されている。
特許文献6〜10ではアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤とアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤を除く光重合開始剤以外の光重合開始剤を組み合わせた光硬化性組成物について記載されている。
国際公開第2008/018252パンフレット 特許第2808290号公報 特開2007−70395号公報 特開平6−116534号公報 特開平11−71553号公報 特開2010−126542号公報 特開平11−322818号公報 特表2007−532739号公報 特開2008−163183号公報 特開平10−029997号公報
ところで、特に部材上に印刷パターンやメッキパターン、電気配線等が施されていて、部分的に光が不透過な部材は、従来の紫外線硬化型の仮固定用接着剤では接着性が不十分であり、部材の加工時にずれが生じ、寸法精度の点で、課題があった。
特許文献1〜10のいずれに基づいても、部分的に光が不透明な部材を用いた仮留め接着を行うに際して要求される特性に関して、依然として改良の余地があった。特に、部材の仮留め用途においては、高い接着性の他に、いったん接着させた部材同士を剥離する必要があるため、部材の加工後において剥離性が良好である必要があり、特許文献1〜10のいずれにおいても高い接着性および部材の加工後の良好な剥離性を備えた接着剤、ならびにそのような接着剤の仮固定への用途に関して検討していない。
そこで、これら従来技術の課題を解決するために、高接着強度であり、水中での剥離性に優れるだけでなく、光不透過部位のある部材にも適用可能であり、更に剥離後の部材に糊残りがないといった、作業性にも環境性にも優れた接着剤組成物を用いた部材の仮固定方法が望まれていた。特に、剥離後の糊残りがあると、残った糊を除去するためにアルカリ溶液等の洗浄剤を用いた洗浄工程が必須になるため、作業性、環境性の向上の観点から改善が求められていた。
本発明者等が、上述した課題を解決するために鋭意検討した結果、従来の光重合型の仮留め用接着剤組成物に、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤を組み合わせることにより、部材の透明な部分は十分に接着性を発揮するとともに、その一部が不透明であっても、該不透明部も効果的に硬化させることができ、更には部材及び部材同士の接着性・剥離性に優れ、剥離後の糊残り無く、寸法精度良く加工後の部材を得ることができることを見出して、本発明の仮固定方法に到達した。
本発明は以下の通りである。
(1)部材同士の接着に使用する組成物の硬化体を水に浸漬して接着した部材同士を水に浸漬し取り外す仮固定用の接着剤組成物であり、かつ、(A)多官能(メタ)アクリレート、(B)単官能(メタ)アクリレート、(C)アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤を除く光重合開始剤、(D)アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤を含有する接着剤組成物に、可視光線又は紫外線を照射して部材を接着して仮固定し、該仮固定された部材を加工後、接着剤組成物の硬化体を水に浸漬して前記接着剤組成物の硬化体を部材から取り外す部材の仮固定方法。
(2)部材同士の接着に使用する組成物の硬化体を水に浸漬して接着した部材同士を水に浸漬し取り外す仮固定用の接着剤組成物であり、かつ、(A)多官能(メタ)アクリレート、(B)単官能(メタ)アクリレート、(C)アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤を除く光重合開始剤、(D)アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤を含有する接着剤組成物に、可視光線又は紫外線を照射して部材を接着して仮固定し、該仮固定された部材を加工後、可視光線又は紫外線を接着剤組成物に照射し、接着剤組成物の硬化体を水に浸漬して前記接着剤組成物の硬化体を部材から取り外す部材の仮固定方法。
(3)前記接着剤組成物の(A)と(B)の混合物において、波長365nmにおける光線透過率が70%以上である(1)または(2)に記載の仮固定方法。
(4)硬化体のガラス転移温度が0〜45℃である(1)〜(3)のいずれかに記載の仮固定方法。
(5)前記接着剤組成物がさらに(E)粒状物質を含有する(1)〜(4)のいずれかに記載の仮固定方法。
(6)前記接着剤組成物の(C)が、ベンジルジメチルケタール、オキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−オキソ−2−フェニル−アセトキシ−エトキシ]−エチルエステル及びオキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−ヒドロキシ−エトキシ]−エチルエステルからなる群のうちの1種又は2種以上である(1)〜(5)のいずれかに記載の仮固定方法。
(7)前記接着剤組成物の(D)がビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤を含有する(1)〜(6)のいずれかに記載の仮固定方法。
(8)前記接着剤組成物の(D)がビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイドである(1)〜(7)のいずれかに記載の仮固定方法。
(9)前記接着剤組成物の(A)が、多官能(メタ)アクリレートオリゴマー/ポリマー、及び/又は、多官能(メタ)アクリレートモノマーを含有する(1)〜(8)のいずれかに記載の仮固定方法。
(10)前記接着剤組成物の(B)が、フェノールエチレンオキサイド2モル変性(メタ)アクリレート及び/2−ヒドロキシ−3フェノキシプロピル(メタ)アクリレートを含有する(1)〜(9)のいずれかに記載の仮固定方法。
(11)前記接着剤組成物の(E)の形状が球状である(5)に記載の仮固定方法。
(12)前記接着剤組成物の(E)が架橋ポリメタクリル酸メチル粒子、架橋ポリスチレン粒子及び架橋ポリメタクリル酸メチルポリスチレン共重合体粒子からなる群のうちの1種又は2種以上である(5)、(11)のいずれかに記載の仮固定方法。
(13)前記接着剤組成物の(E)の平均粒径が10〜200μmである(5)、(11)〜(12)のいずれかに記載の仮固定方法。
(14)前記接着剤組成物の(E)の粒径(μm)を対数で表示したときの粒径に対する粒子体積分布の標準偏差が0.0001〜0.25である(5)、(11)〜(13)のいずれかに記載の仮固定方法。
(15)前記接着剤組成物の多官能(メタ)アクリレートオリゴマー/ポリマーが、ポリエステル系ウレタン(メタ)アクリート及びポリエーテル系ウレタン(メタ)アクリレートからなる群のうちの1種又は2種を含有する(9)に記載の仮固定方法。
(16)前記接着剤組成物の多官能(メタ)アクリレートモノマーが、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジ(メタ)アクリレートからなる群のうちの1種又は2種以上を含有する(9)に記載の仮固定方法。
(17)前記接着剤組成物がさらに(F)有機系熱膨張性粒子を含有することを特徴とする(1)〜(16)のいずれかに記載の仮固定方法。
(18)2〜100枚の部材同士を接着し積層させて積層接着体を作製した後、該積層接着体を水に浸漬して接着剤組成物の硬化体を積層接着体から取り外す(1)〜(17)のいずれかに記載の部材の仮固定方法。
(19)(1)〜(18)のいずれかに記載の部材が、光線透過率が0.1%未満の部位と光線透過率が50%以上の部位を併せ持つ部材である部材の仮固定方法。
(20)(1)〜(19)のいずれかに記載の仮固定方法により部材を接着し固定してなる構造体。
本発明により、例えば、部材の一部が不透明であっても、不透明部も効果的に硬化させることができ、更には部材及び部材同士の接着性・剥離性に優れ、剥離後の糊残り無く、寸法精度良く加工後に部材を得ることができる。
携帯電話の表示画面のデザインの一例である。 黒色インク塗工ガラスの表面の一例である。 黒色インク塗工ガラスの表面の他の一例である。
以下本発明を説明する。
まず、本発明で用いる接着剤組成物について説明する。
(A)多官能(メタ)アクリレートとしては、オリゴマー/ポリマー末端又は側鎖に2個以上(メタ)アクロイル化された多官能(メタ)アクリレートオリゴマー/ポリマーや、2個以上の(メタ)アクロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートモノマー等が挙げられる。多官能(メタ)アクリレートとは、2個以上の(メタ)アクロイル基を有する化合物をいう。
多官能(メタ)アクリレートオリゴマー/ポリマーとしては、1,2−ポリブタジエン末端ウレタン(メタ)アクリレート(例えば、日本曹達社製「TE−2000」、「TEA−1000」)、前記水素添加物(例えば、日本曹達社製「TEAI−1000」)、1,4−ポリブタジエン末端ウレタン(メタ)アクリレート(例えば、大阪有機化学社製「BAC−45」)、ポリイソプレン末端(メタ)アクリレート、ポリエステル系ウレタン(メタ)アクリート(例えば、日本合成社製「UV−2000B」、「UV−3000B」、「UV−7000B」、根上工業社製「KHP−11」、「KHP−17」)、ポリエーテル系ウレタン(メタ)アクリレート(例えば、日本合成社製「UV−3700B」、「UV−6100B」)、ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中では、効果が大きい点で、ポリエステル系ウレタン(メタ)アクリート及びポリエーテル系ウレタン(メタ)アクリレートからなる群のうちの1種又は2種以上が好ましく、ポリエステル系ウレタン(メタ)アクリートがより好ましい。
ここで、ウレタン(メタ)アクリレートとは、ポリオール化合物(以後、Xで表す)と有機ポリイソシアネート化合物(以後、Yで表す)とヒドロキシ(メタ)アクリレート(以後、Zで表す)とを反応(例えば、重縮合反応)させることにより得られる、ウレタン結合を有するウレタン(メタ)アクリレートをいう。
ポリオール化合物(X)としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ポリブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2,2−ブチルエチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、水素化ビスフェノールA、ポリカプロラクトン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ポリトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ポリペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、グリセリン、ポリグリセリン、ポリテトラメチレングリコール等の多価アルコールや、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイドのブロック又はランダム共重合の少なくとも1種の構造を有するポリエーテルポリオール、該多価アルコール又はポリエーテルポリオールと無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸、無水イタコン酸、イタコン酸、アジピン酸、イソフタル酸等の多塩基酸との縮合物であるポリエステルポリオール、カプロラクトン変性ポリテトラメチレンポリオール等のカプロラクトン変性ポリオール、ポリオレフィン系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール、水素化ポリブタジエンポリオール、水素化ポリイソプレンポリオール等のポリジエン系ポリオール、ポリジメチルシロキサンポリオール等のシリコーンポリオール等が挙げられる。これらの中では、ポリエーテルポリオール及び/又はポリエステルポリオールがより好ましい。
ここで、ポリエステル系ウレタン(メタ)アクリートは、例えば、ポリオール化合物(X)がポリエステルポリオールであり、ポリエーテル系ウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、ポリオール化合物(X)がポリエーテルポリオールである。
有機ポリイソシアネート化合物(Y)としては、格別に限定される必要はないが、例えば芳香族系、脂肪族系、環式脂肪族系、脂環式系等のポリイソシアネートが使用でき、中でもトリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、水添化ジフェニルメタンジイソシアネート(H−MDI)、ポリフェニルメタンポリイソシアネート(クルードMDI)、変性ジフェニルメタンジイソシアネート(変性MDI)、水添化キシリレンジイソシアネート(H−XDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMXDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(m−TMXDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ノルボルネンジイソシアネート(NBDI)、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(H6XDI)等のポリイソシアネート或いはこれらポリイソシアネートの三量体化合物、これらポリイソシアネートとポリオールの反応生成物等が好適に用いられる。これらの中では、水添化キシリレンジイソシアネート(H−XDI)及び/又はイソホロンジイソシアネート(IPDI)が好ましい。
ヒドロキシ(メタ)アクリレート(Z)としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリロイルホスフェート、4−ブチルヒドロキシ(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中では、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートからなる群のうちの1種以上が好ましい。
多官能(メタ)アクリレートオリゴマー/ポリマーの重量平均分子量は、5000〜60000が好ましく、6000〜40000がより好ましい。重量平均分子量は、下記の条件にて、溶剤としてテトラヒドロフランを用い、GPCシステム(東ソ−社製SC−8010)等を使用し、市販の標準ポリスチレンで検量線を作成して求める。
流速:1.0ml/min
設定温度:40℃カラム構成:東ソー社製「TSK guardcolumn MP(×L)」6.0mmID×4.0cm1本、および東ソー社製「TSK−GELMULTIPOREHXL−M」7.8mmID×30.0cm(理論段数16,000段)2本、計3本(全体として理論段数32,000段)、
サンプル注入量:100μl(試料液濃度1mg/ml)
送液圧力:39kg/cm2
検出器:RI検出器
多官能(メタ)アクリレートとしては、2官能(メタ)アクリレートモノマー、3官能(メタ)アクリレートモノマー、4官能以上の(メタ)アクリレートモノマー等が挙げられる。多官能(メタ)アクリレートの中では、2官能(メタ)アクリレートモノマーが好ましい。
2官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジメチロール−トリシクロデカン(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ステアリン酸変性ペンタエリストールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシプロポキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシテトラエトキシフェニル)プロパン、ジメチロール−トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中では、効果が大きい点で、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート及びジメチロール−トリシクロデカンジ(メタ)アクリレートからなる群のうちの1種又は2種以上が好ましい。
3官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス[(メタ)アクリロイキシエチル]イソシアヌレート等が挙げられる。これらの中では、効果が大きい点で、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートが好ましい。
4官能以上の(メタ)アクリレートモノマーとしては、ジメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリストールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリストールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(A)多官能(メタ)アクリレートは、疎水性のものがより好ましい。ここでいう疎水性とは、水に溶解しにくい性質又は水と混合しにくい性質をいう。疎水性の2官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ステアリン酸変性ペンタエリストールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシプロポキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシテトラエトキシフェニル)プロパン、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
疎水性の3官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス[(メタ)アクリロイキシエチル]イソシアヌレート等が挙げられる。
疎水性の4官能以上の(メタ)アクリレートモノマーとしては、ジメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリストールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリストールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
水溶性の場合には、切削加工時に組成物の硬化体が膨潤するので位置ずれを起こし、加工時の寸法精度が劣る恐れがあるため好ましくない。親水性であっても、その組成物の硬化体が水により大きく膨潤又は一部溶解することがなければ、使用しても差し支えない。
(A)多官能(メタ)アクリレートの中では、効果が大きい点で、多官能(メタ)アクリレートオリゴマー/ポリマー、及び/又は、多官能(メタ)アクリレートモノマーを含有することが好ましく、多官能(メタ)アクリレートオリゴマー/ポリマーと多官能(メタ)アクリレートモノマーを併用することがより好ましい。多官能(メタ)アクリレートオリゴマー/ポリマーと多官能(メタ)アクリレートモノマーを併用する場合の含有割合は、多官能(メタ)アクリレートオリゴマー/ポリマーと多官能(メタ)アクリレートモノマーの合計100質量部中、質量比で、多官能(メタ)アクリレートオリゴマー/ポリマー:多官能(メタ)アクリレートモノマー=15〜97:3〜85が好ましく、25〜95:5〜75がより好ましく、35〜75:65〜25が最も好ましく、40〜50:50〜60が更に好ましい。
(A)多官能(メタ)アクリレートの使用量は、(A)及び(B)の合計量100質量部中、5〜95質量部が好ましく、10〜60質量部がより好ましく、25〜50質量部が最も好ましい。5質量部以上であれば、組成物の硬化体が被着物より当該硬化体が剥離する性質(以下、単に「剥離性」という)が充分に助長されるし、95質量部以下であれば、初期の接着性が低下する恐れがない。
(B)単官能(メタ)アクリレートとは、1個の(メタ)アクロイル基を有する化合物(モノマー)をいう。
(B)単官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニロキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、メトキシ化シクロデカトリエン(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、エトキシカルボニルメチル(メタ)アクリレート、フェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、フェノール(エチレンオキサイド2モル変性)(メタ)アクリレート、フェノール(エチレンオキサイド4モル変性)(メタ)アクリレート、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノール(エチレンオキサイド4モル変性)(メタ)アクリレート、ノニルフェノール(エチレンオキサイド8モル変性)(メタ)アクリレート、ノニルフェノール(プロピレンオキサイド2.5モル変性)(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性フタル酸(メタ)アクリレ−ト、エチレンオキシド変性コハク酸(メタ)アクリレート、トリフロロエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸ダイマー、β−(メタ)アクロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネート、n−(メタ)アクリロイルオキシアルキルヘキサヒドロフタルイミド、2−エチル−2−ブチル−プロパンジオール(メタ)アクリレート、ジメチロール−トリシクロデカン(メタ)アクリレート等が挙げられる。又、2−(1,2−シクロヘキサカルボキシイミド)エチル(メタ)アクリレートも挙げられる。
(B)単官能(メタ)アクリレートは、疎水性のものがより好ましい。ここでいう疎水性とは、水に溶解しにくい性質又は水と混合しにくい性質をいう。疎水性の単官能(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニロキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、メトキシ化シクロデカトリエン(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、エトキシカルボニルメチル(メタ)アクリレート、フェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、フェノール(エチレンオキサイド2モル変性)(メタ)アクリレート、フェノール(エチレンオキサイド4モル変性)(メタ)アクリレート、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノール(エチレンオキサイド4モル変性)(メタ)アクリレート、ノニルフェノール(エチレンオキサイド8モル変性)(メタ)アクリレート、ノニルフェノール(プロピレンオキサイド2.5モル変性)(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性フタル酸(メタ)アクリレ−ト、エチレンオキシド変性コハク酸(メタ)アクリレート、トリフロロエチル(メタ)アクリレート、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸ダイマー、β−(メタ)アクロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネート、n−(メタ)アクリロイルオキシアルキルヘキサヒドロフタルイミド等が挙げられる。又、2−(1,2−シクロヘキサカルボキシイミド)エチル(メタ)アクリレート等も挙げられる。水溶性の場合には、切削加工時に組成物の硬化体が膨潤することにより位置ずれを起こし加工精度が劣る恐れがあるため好ましくない。親水性であっても、その樹脂組成物の硬化体が水によって膨潤又は一部溶解することがなければ、使用しても差し支えない。
単官能(メタ)アクリレートモノマーの中では、効果が大きい点で、フェノールエチレンオキサイド2モル変性(メタ)アクリレート及び/又は2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレートを含有することが好ましく、フェノールエチレンオキサイド2モル変性(メタ)アクリレートと2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレートを併用することがより好ましい。フェノールエチレンオキサイド2モル変性(メタ)アクリレート2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレートを併用する場合の含有割合は、フェノールエチレンオキサイド2モル変性(メタ)アクリレートと2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレートの合計100質量部中、質量比で、フェノールエチレンオキサイド2モル変性(メタ)アクリレート:2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート=10〜70:30〜90が好ましく、25〜60:40〜75がより好ましく、30〜55:45〜70が最も好ましい。
更に本発明に用いる接着剤組成物では(A)及び(B)の混合物の波長365nmにおける光線透過率は70%以上が好ましく、75%以上がより好ましく、80%以上が最も好ましい。(A)及び(B)の混合物の波長365nmにおける光線透過率が70%以上であれば、光の回折現象により、部材の一部が不透明であっても、該不透過部も効果的に硬化させることができ、更には部材及び部材同士の接着性・剥離性に優れ、剥離後の糊残り無く、寸法精度良く加工後の部材を得ることができる。365nmにおける光線透過率は光路長10mmでの光線透過率を意味し、例えば、石英ガラスセル中に、組成物を注入し、分光光度計(例えば、型式UV−2550、島津製作所社製)を用いて測定することができる。その際には、純水をブランクとして採用する。(A)及び(B)の混合物は、硬化前の混合物である。
(B)単官能(メタ)アクリレートの使用量は、(A)及び(B)の合計量100質量部中、5〜95質量部が好ましく、40〜90質量部がより好ましく、50〜75質量部が最も好ましい。5質量部以上であれば初期の接着性が低下する恐れがなく、95質量部以下であれば、剥離性を確保できる。
(C)光重合開始剤は、可視光線や紫外線の活性光線により増感させて樹脂組成物の光硬化を促進するために配合するものである。(C)光重合開始剤は、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤を除くものである。光重合開始剤としては、ベンゾフェノン及びその誘導体、ベンジル及びその誘導体、アントラキノン及びその誘導体、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン誘導体、ジエトキシアセトフェノン、4−t−ブチルトリクロロアセトフェノン等のアセトフェノン誘導体、2−ジメチルアミノエチルベンゾエート、p−ジメチルアミノエチルベンゾエート、ジフェニルジスルフィド、チオキサントン及びその誘導体、カンファーキノン、7,7−ジメチル−2,3−ジオキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボン酸、7,7−ジメチル−2,3−ジオキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボキシ−2−ブロモエチルエステル、7,7−ジメチル−2,3−ジオキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボキシ−2−メチルエステル、7,7−ジメチル−2,3−ジオキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボン酸クロライド等のカンファーキノン誘導体、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1等のα−アミノアルキルフェノン誘導体、オキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−オキソ−2−フェニル−アセトキシ−エトキシ]−エチルエステル及びオキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−ヒドロキシ−エトキシ]−エチルエステル等が挙げられる。光重合開始剤は1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中では、効果が大きい点で、ベンジルジメチルケタール、オキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−オキソ−2−フェニル−アセトキシ−エトキシ]−エチルエステル及びオキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−ヒドロキシ−エトキシ]−エチルエステルからなる群のうちの1種又は2種以上が好ましい。
(C)光重合開始剤の使用量は、(A)及び(B)の合計100質量部に対して、0.05〜15質量部が好ましく、1〜10質量部がより好ましく、3〜6質量部が尚更一生好ましい。0.1質量部以上であれば、硬化促進の効果が確実に得られるし、15質量部以下で充分な剥離性を得ることができるし、部材の一部が不透明であっても、該不透明部も効果的に硬化させることができる。より好ましい形態として(C)成分を1質量部以上使用することが、光照射量に依存なく硬化可能となり、更に組成物の硬化体の架橋密度が高くなり、切削加工時に位置ずれ等を起こさなくなり、剥離性が向上する点で、より好ましく、10質量部以下にすることが、部材の一部の不透明部の硬化性の点で、好ましい。
(D)アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤を含有することにより部材の一部が不透明であっても、該不透明部も効果的に硬化させることができ、更には部材及び部材同士の接着性・剥離性に優れ、剥離後の糊残り無く、寸法精度良く加工後の部材を得ることができる。アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤としては、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、ベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ベンゾイルジエトキシポスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジメトキシフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジエトキシフェニルホスフィンオキサイドからなる群のうちの1種又は2種以上を含有することができる。これらの中では、硬化性の観点から、ビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤が好ましく、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイドが最も好ましい。ビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤としては、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。
(D)の使用量は、(A)及び(B)の合計100質量部に対して、0.1〜5質量部が好ましく、0.5〜3質量部がより好ましい。0.1質量部以上であれば、部材の中の不透明部の硬化促進の効果が得られるし、5質量部以下で剥離性に優れる。
本発明に用いる接着剤組成物から得られる硬化体のガラス転移温度は、0〜45℃が好ましい。硬化体のガラス転移温度がこの範囲内にあることで、硬化体の硬化歪みによるうねりが大きく生じ、剥離性が向上する。その結果、接着面積が減少し、接着強度が低下するので、容易に硬化体を取り外すことができる。組成物から得られる硬化体のガラス転移温度は0℃以上であれば、使用時にずれを生じにくく、接着精度の点で、優れるし、45℃以下であれば、剥離性に優れる。接着精度と剥離性の点で、前記組成物から得られる硬化体のガラス転移温度は、5〜40℃がより好ましく、10〜35℃が最も好ましい。
本発明に用いる接着剤組成物から得られる硬化体のガラス転移温度の測定方法は特に制限はないが、DSCや動的粘弾性スペクトル等の公知の方法で測定される。好ましい方法は動的粘弾性スペクトルによる方法である。
(E)粒状物質としては、(A)〜(D)に溶解しない粒状物質が好ましい。粒状物質により、硬化体が一定の厚みを保持することが容易となり、寸法精度が向上したまま接着でき、硬化体の厚みを制御することにより、安定した剥離性を得ることができる。(E)(A)〜(D)に溶解しない粒状物質としては、有機粒子、無機粒子いずれでもかまわない。有機粒子としては、ポリエチレン粒子、ポリポリプロピレン粒子、架橋ポリメタクリル酸メチル粒子、架橋ポリスチレン粒子、架橋ポリメタクリル酸メチルポリスチレン共重合体粒子等が挙げられる。無機粒子としては、ガラス、シリカ、アルミナ、チタン等セラミック粒子が挙げられる。
(E)粒状物質は、加工精度の向上、つまり接着剤の膜厚の制御の点で、球状が好ましい。有機粒子の中では、粒子の変形が少なく、粒径のバラツキによる硬化体の膜厚のバラツキが少ない点で、メタクリル酸メチルモノマーやスチレンモノマーと、架橋性モノマーとを、公知の乳化重合法により重合し、単分散粒子として得られる架橋粒子が好ましい。架橋粒子の中では、架橋ポリメタクリル酸メチル粒子、架橋ポリスチレン粒子及び架橋ポリメタクリル酸メチルポリスチレン共重合体粒子からなる群のうちの1種又は2種以上が好ましく、架橋ポリスチレン粒子がより好ましい。無機粒子としては、粒子の変形が少なく、粒径のバラツキによる硬化体の膜厚のバラツキが少ない点で、球状シリカが好ましい。
これらの中では、粒子の沈降等に因る貯蔵安定性や組成物の反応性の点で、有機粒子が好ましい。
(E)粒状物質のレーザー法による平均粒径は10〜200μmが好ましい。平均粒径が10μm以上であれば剥離性が優れ、200μm以下であれば仮固定した部材の加工時にずれを生じにくく、寸法精度が優れる。一方、本発明では光の回折現象を利用して光不透過部を硬化させるため接着剤の厚みは薄い方が好ましく、平均粒径はできるだけ小さい方が好ましい。剥離性と寸法精度、更には光不透過部の硬化性の点で、平均粒径は20〜150μmが好ましく、30〜130μmがより好ましく、50〜110μmが最も好ましい。本発明における粒子径及び粒径分布の標準偏差は、島津製作所製「レーザー回折式粒度分布測定装置SALD−2200」により測定する。
(E)粒状物質の粒径のレーザー法による粒径(μm)を対数で表示したときの粒径に対する粒子体積分布の標準偏差は0.0001〜0.25が好ましい。この範囲に粒状物質の粒径の標準偏差があれば粒径のバラツキによる硬化体のバラツキが少なくなり、仮固定した部材の加工時のずれが生じ難く、寸法精度が優れ、剥離性が向上する。寸法精度及び剥離性の点で、粒状物質の粒径の標準偏差は0.0001〜0.15が好ましく、0.0001〜0.1がより好ましく、0.0001〜0.08が尚更好ましく、0.0001〜0.072が著しく好ましい。
(E)粒状物質の使用量は、接着強度、加工精度、剥離性の点で、(A)及び(B)の合計100質量部に対して、0.05〜20質量部が好ましく、0.2〜10質量部がより好ましく、0.2〜5質量部が最も好ましい。
(F)有機系熱膨張性粒子としては、(A)〜(E)に溶解しない有機系熱膨張性粒子が好ましい。(F)有機系熱膨張性粒子としては、マイクロカプセル内に、有機材料(ポリマー)により有機溶剤が封入された熱膨張性のマイクロカプセルを使用することができる。例えば、外殻の有機材料が加熱により軟化するとともに内殻の溶剤がガス化し、体積が、5〜250倍に膨張する粒子である。例えば、内殻の溶剤としては、イソブタン、ペンタン、石油エーテル、ヘキサン、オクタン、イソオクタン等の有機溶剤が挙げられ、それらの有機溶剤を、外殻である塩化ビニリデン、アクリロニトリル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等からなる熱可塑性樹脂で包み込んだ熱膨張性マイクロカプセルを好ましく使用できる。
(F)有機系熱膨張性粒子の平均粒径は、2〜100μmが好ましく、5〜50μmが好ましく、8〜20μmが最も好ましい。2μm以上であれば、組成物の剥離性に優れるし、100μm以下では、剥離前の組成物の接着力が低下しない。
(F)有機系熱膨張性粒子の発泡開始温度は、寸法精度と剥離性の点から、70〜130℃が好ましく、75〜100℃がより好ましい。70℃以上であれば、部材の加工時に加工熱で有機系膨張粒子が膨張しないので、寸法精度が得られるし、130℃以下では加工後の剥離性に優れる。
(F)有機系熱膨張性粒子の使用量は、剥離促進の効果と接着力の点から、(A)及び(B)の合計100質量部に対して、0.1部以上30質量部未満が好ましく、1〜15質量部がより好ましく、1.5〜10質量部が最も好ましい。0.1質量部以上であれば、剥離促進の効果が確実に得られるし、30質量部以下で充分な接着力を得ることができる。
本発明に用いる接着剤組成物は、重合禁止剤を使用しなくても効果を有する。しかしながら、貯蔵安定性向上のために、重合禁止剤を使用してもよい。
本発明に用いる接着剤組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、一般に使用されているアクリルゴム、ウレタンゴム、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンゴム等の各種エラストマー、極性有機溶媒等の溶剤、増量材、補強材、可塑剤、増粘剤、染料、顔料、難燃剤、シランカップリング剤、界面活性剤、発泡剤等の添加剤を使用してもよい。
本発明の仮固定方法において、仮固定する際に用いられる部材の材質に特に制限はないが、紫外線を透過できる材料からなる部材が好ましい。このような材質としては、水晶部材、ガラス部材、プラスチック部材等が挙げられる。本発明の部材は、水晶振動子、ガラスレンズ、プラスチックレンズ、プリズム、半導体実装部品等の、テレビ、ノートパソコン、カーナビゲーション、電卓、携帯電話、タブレットパソコン、電子手帳、及びPDA(Personal Digital Assistant)といった各種電子機器の表示装置に使用できる。本発明は、液晶ディスプレイ(LCD)、有機ELディスプレイ(OELD)、電界発光ディスプレイ(ELD)、電界放出ディスプレイ(FED)及びプラズマディスプレイ(PDP)等の表示素子保護用板ガラスの加工における仮固定に適用可能である。
更に本発明に用いる接着剤組成物は、350〜450nmの波長における光線透過率が0.1%未満の部位と、350〜450nmの波長における光線透過率が50%以上の部位とを併せ持つ、部材及び部材同士を接着することができる。本発明に用いる接着剤組成物は、例えば、光線透過率が0.1%未満の部位と該透過率が50%以上の部位の両方を表面に有する部材及び部材同士を接着することができる。350〜450nmの波長における光線透過率が0.1%未満の部位としては、例えば、板ガラス製品の表面に意匠性の観点から施されている所定の印刷パターン等が挙げられる。印刷パターンの例としては、携帯電話の表示画面10のデザイン等が図1のように印刷パターン1として例示される。350〜450nmの波長における光線透過率が50%以上の部位としては、板ガラス中で印刷パターンが施されていない部位等が挙げられる。板ガラス中で印刷パターンが施されていない部位としては、板ガラス表面等が、図1のように板ガラス表面2として例示される。本発明では光線回折現象を利用して光線透過率が0.1%未満の部位でも可視光線又は紫外線を照射することで組成物を硬化させることができる。尚、350〜450nmの波長における光線透過率は分光光度計(例えば、型式UV−2550、島津製作所社製)を用いて測定することができる。その際には、空気をブランクとして採用する。
本発明に用いる接着剤組成物は、光硬化性である。光としては、可視光線又は紫外線等が挙げられる。可視光線又は紫外線を照射して、組成物を硬化させ、部材及び部材同士を仮固定する方法としては、組成物に可視光線又は紫外線の少なくとも一方を照射して接着力を高める接着方法等が挙げられる。このような可視光線又は紫外線を照射するためのエネルギー照射源としては、重水素ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、キセノンランプ、キセノン−水銀混成ランプ、ハロゲンランプ、エキシマランプ、インジュームランプ、タリウムランプ、LEDランプ、無電極放電ランプ等のエネルギー照射源が挙げられる。
可視光線又は紫外線を照射して、組成物を硬化させ、部材及び部材同士を仮固定する際は、波長365nmにおいて1〜10000mJ/cm2のエネルギーを組成物に照射し部材及び部材同士を接着することが好ましい。1〜10000mJ/cm2であれば組成物が硬化し、十分な接着強度が得られる。1mJ/cm2以上であれば組成物が十分に硬化し、10000mJ/cm2以下であれば硬化歪みがなく、接着強度が向上する。部材及び部材同士を仮固定する際のエネルギー量は、接着強度の点で、100〜5000mJ/cm2がより好ましく、1000〜3000mJ/cm2が最も好ましい。
本発明の仮固定方法としては、上述した光エネルギーによる仮固定方法を用いた後、0〜100℃の水に接着体を浸漬することにより、硬化体(接着基材)と組成物との界面に水が侵入し、硬化体をより容易に剥離できる。水の温度は高温である方が、硬化体に発生した硬化歪みによるうねりが大きくなり、水が侵入しやすくなり、容易に硬化体を剥離することができる点で、好ましい。硬化体を取り外す際の水の温度は、剥離性と温水による接着基材の劣化の点で、30〜95℃がより好ましく、45〜90℃が最も好ましい。浸漬時間は、1〜120分が好ましく、2〜60分がより好ましく、5〜20分が最も好ましい。
組成物の硬化体を取り外す際は、以下の方法で剥離性を助長させることができる。即ち、組成物に可視光線又は紫外線を波長365nmにおいて好ましくは40000mJ/cm2以下のエネルギーを照射することにより、大きな硬化歪みが発生し、硬化体自体が大きくうねりを生じるので、接着面積が減少し、接着強度が低下し、容易に硬化体を取り外すことができる。硬化体を取り外す際のエネルギー量は、剥離性と硬化体の光エネルギーによる劣化の点で、2000〜300000mJ/cm2がより好ましく、4000〜20000mJ/cm2が最も好ましい。
組成物の硬化体を取り外す際のエネルギー照射源としては、重水素ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、キセノンランプ、キセノン−水銀混成ランプ、ハロゲンランプ、エキシマランプ、インジュームランプ、タリウムランプ、LEDランプ、無電極放電ランプ等のエネルギー照射源が挙げられる。
本発明の仮固定方法としては、例えば、2〜100枚の部材を接着し積層させた後、該積層接着体を0〜100℃の水に浸漬して接着剤組成物の積層接着体から部材を取り外すことができる。
積層は、例えば、一方の貼り合わせ面又は両方の貼り合わせ面に接着剤組成物が塗布された各部材同士を貼り合わせた後、両部材に挟まれて広がっている接着剤組成物を硬化するために光を照射することによって実施することができる。これを所望の回数だけ繰り返すことにより、所望の枚数の部材同士が積層された積層接着体を作製することができる。光照射は、部材を1枚積層する度に実施してもよく、接着剤組成物へ光が到達する限りにおいて、複数枚を積層した後にまとめて実施してもよい。この部材は350〜450nmの波長における光線透過率が0.1%未満の部位と該透過率が50%以上の部位を併せ持つ部材同士の接着であっても良く、光線透過率が0.1%未満の部位同士が重なり合っていても良い。
前記方法により仮固定された部材及び積層接着体を所望の形状にするために、切断、研削、研磨、孔開け等の加工を施した後、該部材及び積層接着体を水、好ましくは温水に浸漬することにより、前記接着剤組成物の硬化体を該部材及び積層接着体から剥離することができる。
以下に実施例及び比較例をあげて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
(接着剤組成物の作製)
以下に記す手順により接着剤組成物を作製した。(A)多官能(メタ)アクリレートとして、日本合成化学社製「UV−3000B」(ポリエステル系ウレタンアクリレート、重量平均分子量18000、ポリオール化合物はポリエステルポリオール、有機ポリイソシアネート化合物はイソホロンジイソシアネート、ヒドロキシ(メタ)アクリレートは2−ヒドロキシエチルアクリレート、以下「UV−3000B」と略す)20質量部、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート(共栄社化学社製「ライトアクリレート DCP−A」、以下「DCP−A」と略す)25質量部、(B)単官能(メタ)アクリレートとして、2−ヒドロキシ−3フェノキシプロピルアクリレート(東亜合成社製「アロニックスM−5700」、以下「M−5700」と略す、疎水性の(メタ)アクリレートである)30質量部、フェノールエチレンオキサイド2モル変性アクリレート(東亜合成社製「アロニックスM−101A」、以下「M−101A」と略す、疎水性の(メタ)アクリレートである)25質量部、(C)光重合開始剤としてベンジルジメチルケタール(BASF社ジャパン社製「IRGACURE651」、以下「BDK」と略す)5質量部、(D)アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤としてビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(BASFジャパン社製「IRGACURE819」、以下「I−819」と略す)1質量部、(E)(A)〜(D)に溶解しない粒状物質として平均粒径100μm、粒径(μm)を対数で表示したときの粒径に対する粒子体積分布の標準偏差0.063の球状架橋ポリスチレン粒子(アイカ工業社製「GS−100S」)1質量部を使用して接着剤組成物を作製した。得られた接着剤組成物を使用して、以下に示す評価方法にてガラス転移温度、引張せん断接着強さを行った。それらの結果を表1〜2に示した。積算光量は紫外線積算照度計(アイグラフィック社製:EYE UVMETER UVPF−A1(365nm受光器使用))により測定した。(E)(A)〜(D)に溶解しない粒状物質の平均粒径、及び、粒径(μm)を対数で表示したときの粒径に対する粒子体積分布の標準偏差も測定した。
(評価方法)
粒状物質の平均粒径粒径(μm)を対数で表示したときの粒径に対する粒子体積分布の標準偏差(表の「標準偏差」):レーザー回折式粒度分布測定装置(島津製作所製「SALD−2200」)により測定した。
ガラス転移温度:接着剤組成物を、1mm厚のシリコンシートを型枠とし、PETフィルムに挟み込んだ。接着剤組成物を、無電極放電ランプを使用したフュージョン社製硬化装置により、365nmの波長の積算光量2000mJ/cm2の条件にて光を上面から照射、硬化させた後、更に365nmの波長の積算光量2000mJ/cm2の条件にて光を下面から照射、硬化させ、厚さ1mmの接着剤組成物の硬化体を作製した。作製した硬化体をカッターにて長さ50mm×幅5mmに切断し、ガラス転移温度測定用硬化体とした。得られた硬化体をセイコー電子産業社製、動的粘弾性測定装置「DMS210」により、窒素雰囲気中にて前記硬化体に1Hzの引張方向の応力及び歪みを加え、昇温速度毎分2℃の割合で昇温しながらtanδを測定し、該tanδのピークトップの温度をガラス転移温度とした。
(A)及び(B)の混合物の波長365nmにおける光線透過率の測定:実施例1の混合物を作製し、波長365nmにおける光線透過率を、分光光度計(島津製作所社製「UV−2550」)を用いて測定した。石英ガラスセル中に、該混合物を注入し、光路長10mmとして測定した。ブランクとして純水を使用した。
UV照射による引張せん断接着強さ(表の「接着強さ」):JIS K 6850に従い測定した。被着材とした耐熱ガラス(商品名「耐熱パイレックス(登録商標)ガラス」、長さ25mm×幅25mm×厚さ2.0mm)を用いて、接着部位を直径8mmの円形として、作製した接着剤組成物にて、2枚の耐熱ガラスを貼り合わせ、無電極放電ランプを使用したフュージョン社製硬化装置により、365nmの波長の積算光量2000mJ/cm2の条件にて光を照射、硬化させ、引張せん断接着強さ試験片を作製した。作製した試験片は、万能試験機を使用して、温度23℃、湿度50%の環境下、引張速度10mm/minで引張せん断接着強さを測定した。
(接着・剥離試験(A))
接着基材である青板硝子A(長さ80mm×幅80mm×厚さ1.1mm)上に、作製した接着剤組成物2gを接着基材全面に塗布し、青板硝子B(長さ80mm×幅80mm×厚さ1.1mm)を貼り合わせ、メタルハライドランプにより、365nmの波長の積算光量2000mJ/cm2の条件にて光を照射し、青板硝子同士を接着した(固定用UV照射)。得られた接着試験体が完全に接着していることを確認した後、接着試験体にベルトコンベア式メタルハライドランプを使用し、365nmの波長の光を接着剤組成物に2000mJ/cm2ずつ5回照射し、合計10000mJ/cm2の光を照射した(剥離用UV照射)。その後、接着試験体を90℃の温水に浸漬し青板硝子A及び青板硝子Bが分離する時間を測定した。剥離時間は、温水に浸漬してから、部材が剥離するまでの時間をいう。
(接着・剥離試験(B))
接着基材である青板硝子(長さ80mm×幅80mm×厚さ0.7mm)上に、黒色インクを上記青板硝子の端から40mmの位置に塗工し、長さ80mm×幅13mm×厚さ10μmのUV不透過部3と青板硝子表面4を有する黒色インク塗工ガラス11を2枚作製した(図2、2枚の黒色インク塗工ガラスを11A、11Bということもある)。350〜450nmの波長における光線透過率は、分光光度計(型式UV−2550(島津製作所社製))を用いて測定した。350〜450nmの光線透過率を、UV不透過部又はUV透過部に対して1nm毎に測定し、その平均値を、UV不透過部又はUV透過部の350〜450nmの波長における光線透過率とした。その際には、空気をブランクとして採用した。該測定を行った結果、UV不透過部の350〜450nmの波長における光線透過率は0.0%、UV透過部の350〜450nmの波長における光線透過率は91%であった。作製した1枚目の黒色インク塗工ガラス11A上に上記接着剤組成物2gを接着基材全面に塗布した後、1枚目の黒色インク塗工ガラス11Aの上に2枚目の黒色インク塗工ガラス11Bを、黒色インク塗工部が重なるようにして貼り合わせた。1枚目の黒色インク塗工ガラス11Aの下面側からUV照射し、上記接着剤組成物を硬化させた。UV照射量は365nmの波長の積算光量2000mJ/cm2とし、UV照射時間は40秒として、黒色インク塗工ガラス11A、11B同士を接着した(固定用UV照射)。得られた接着試験体が完全に接着していることを確認した後、接着試験体にベルトコンベア式メタルハライドランプを使用し、365nmの波長の光を接着剤組成物に2000mJ/cm2ずつ2回照射し、合計4000mJ/cm2の光を照射した(剥離用UV照射)。その後、接着試験体を90℃の温水に浸漬し、黒色インク塗工ガラス11Aと黒色インク塗工ガラス11Bが分離する時間を測定した。又、分離後、得られた接着剤硬化物フィルムが硬化しているかどうかを目視で確認した。接着剤硬化物フィルムが完全に硬化しており、黒色インク塗工ガラス11A及び黒色インク塗工ガラス11Bの両方に糊残りが無い場合をG、硬化しておらず、フィルムに亀裂若しくは空洞が生じており、黒色インク塗工ガラス11A及び黒色インク塗工ガラス11Bのいずれか若しくは両方に糊残りしている場合をNとした。
(接着・剥離試験(C))
接着基材である青板硝子(長さ150mm×幅150mm×厚さ0.7mm)上に、黒色インクを上記青板硝子の端から50mmの位置及び100mmの位置に塗工し、長さ150mm×幅13mm×厚さ10μmのUV不透過部5を2カ所と青板硝子表面6を有する黒色インク塗工ガラス12を10枚作製した(図3)。UV不透過部5の幅の中央が、上記青板硝子の端から50mmの位置及び100mmの位置になるように塗工した。実施例1で使用した接着剤組成物を介して貼り合わせ、板ガラスの積層体を作製した。具体的には、1枚目の黒色インク塗工ガラス12上に上記接着剤組成物4gを接着基材全面に塗布した後、1枚目の黒色インク塗工ガラス12の上に、2枚目の黒色インク塗工ガラス12を、黒色インク塗工部が重なるようにして貼り合わせた。1枚目の黒色インク塗工ガラス12の下面側からUV照射し、上記接着剤組成物を硬化させた。メタルハライドランプを使用し、UV照射量は2000mJ/cm2とし、UV照射時間は40秒とした(固定用UV照射)。この手順を繰り返すことで、厚み8mmの10枚の板ガラスからなる板ガラス積層体を作製した。350〜450nmの波長における光線透過率は、分光光度計(型式UV−2550(島津製作所社製))を用いて測定した。350〜450nmの光線透過率を、UV不透過部又はUV透過部に対して1nm毎に測定し、その平均値を、UV不透過部又はUV透過部の350〜450nmの波長における光線透過率とした。その際には、空気をブランクとして採用した。該測定を行った結果、UV不透過部の350nm〜450nmの波長における光線透過率は0.0%、UV透過部の350nm〜450nmの波長における光線透過率は91%であった。得られた板ガラス積層体を円板カッターによって厚み方向に切断し、横75mm×縦75mm×厚み8mmの分割された板ガラス積層体を4個得た。分割したガラス積層体のうちの一つを90℃の温水に浸漬し、ガラス同士が全て分離する時間を測定した。更に、得られた9枚の接着剤硬化物フィルムが硬化しているかどうかを目視で確認した。全ての接着剤硬化物フィルムが完全に硬化しており、分離した10枚のガラスの全てに糊残りが無い場合をG、9枚のうち1枚でも硬化しておらず、フィルムに亀裂若しくは空洞が生じており、分離した10枚のガラスに糊残りしている場合をNとした。
(使用材料)
UV−7000B:ポリエステル系ウレタンアクリレート、重量平均分子量7000(日本合成化学社製「UV−7000B」)
KHP−17:ポリエステル系ウレタンアクリレート、重量平均分子量40000 (根上工業社製「KHP−17」)
3G:トリエチレングリコールジメタクリレート(新中村化学社製「NKエステル3G」)
NPG:ネオペンチルグリコールジメタクリレート(新中村化学社製「NKエステルNPG」)
A−TMPT:トリメチロールプロパントリアクリレート(新中村化学社製「NKエステルA−TMPT」)
TMPT:トリメチロールプロパントリメタクリレート(新中村化学社製「NKエステルA−TMPT」)
A−PMTG−65:ポリテトラメチレングリコールジアクリレート(新中村化学社製「NKエステルA−PMTG−65」)
1,9−ND−A:1,9−ノナンジオールジアクリレート(共栄社化学社製「ライトアクリレート1,9−ND−A」)
M−140:2−(1,2−シクロヘキサカルボキシイミド)エチルアクリレート(東亜合成社製「アロニックスM−140」)
I−754:オキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−オキソ−2−フェニル−アセトキシ−エトキシ]−エチルエステル、オキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−ヒドロキシ−エトキシ]−エチルエステルの混合物(BASFジャパン社製「IRGACURE754」)
GS−75S:球状架橋ポリスチレン粒子(アイカ工業社製「GS−75S」)
GR−200:球状架橋ポリメタクリル酸メチル粒子(根上工業社製「アートパールGR−200」)
GS−L200:球状架橋ポリスチレン粒子(積水化学工業社製「GS−L200」)
GS−220:球状架橋ポリスチレン粒子(積水化学工業社製「GS−220」)
F−36D:熱膨張性マイクロカプセル 粒径5〜15μm、発泡開始温度75〜85℃(松本油脂製薬株式会社「F−36D」)
ダロキュアーTPO:2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(BASFジャパン社製)
(実施例2〜12、比較例1〜5)
表1に示す種類の原材料を表1と表3に示す組成で使用し、評価したこと以外は実施例1と同様にして接着剤組成物を作製した。得られた接着剤組成物について、実施例1と同様にガラス転移温度、引張せん断接着強さ、接着・剥離試験(A)、接着・剥離試験(B)、接着・剥離試験(C)を行った。又、(A)及び(B)の混合物の波長365nmにおける光線透過率も測定した。更に(E)(A)〜(D)に溶解しない粒状物質の平均粒径及び粒径(μm)を対数で表示したときの粒径に対する粒子体積分布の標準偏差も測定した。それらの結果を表1〜4に示した。
Figure 2013076077
Figure 2013076077
Figure 2013076077
Figure 2013076077
(実施例13〜24、比較例6)
表5に示す実施例や比較例の接着剤組成物を用いて長さ80mm×幅80mm×厚さ1.1mmの青板硝子Aと長さ150mm×幅150mm×厚さ2mmの青板硝子Bを、接着・剥離試験方法(A)に従って接着硬化させた。この接着試験体の青板硝子A部分のみをダイシング装置を使用して10mm角に切断した。実施例の場合、切断中に青板硝子Aの脱落は発生せず、良好な加工性を示した。その後、実施例や比較例の接着・剥離試験方法(A)に従って剥離した切断試験片を無作為に10個取り出し、その切断試験片の裏面(接着剤組成物で仮固定した面)の各片を、光学顕微鏡を用いて観察し、ガラスが欠けている箇所の最大幅を測定し、その平均値と標準偏差を求めた。その結果を、表5に示した。
Figure 2013076077
表1〜5から本発明は優れた効果を有することが判った。比較例1、比較例2は、(D)を含まず、(A)及び(B)の混合物の波長365nmにおける光線透過率が70%未満であり、効果を示さなかった。比較例3、比較例6は、(C)を含まないため、効果を示さなかった。比較例4は(B)を含まないため、効果を示さなかった。比較例5は(A)を含まないため、効果を示さなかった。
本発明に用いる接着剤組成物は、その組成故に光硬化性を有し、可視光線又は紫外線によって硬化し、その硬化体は切削水等に影響されずに、高い接着強度を発現できる。特に部材上に印刷パターンやメッキパターン、電気配線等が施されていて、部分的に光が不透過な部材は、従来の紫外線硬化型の仮固定用接着剤では接着性が不十分であり、部材の加工時にずれが生じ、寸法精度の点で、課題があった。本発明は、(A)多官能(メタ)アクリレート、(B)単官能(メタ)アクリレートの混合物の波長365nmにおける光線透過率が70%以上であり、更に特定の光重合開始剤を使用することにより、部材の一部が不透明であっても、該不透過部も効果的に硬化させることができ、更には部材及び部材同士の接着性・剥離性に優れ、剥離後の糊残りが無く、寸法精度が良く、加工後に部材を得ることができる。本発明は、温水と接触することにより、接着強度が低下し、部材間又は部材と治具との間の接合力が低下するので、容易に部材の回収ができる。
本発明は、光学レンズ、プリズム、アレイ、シリコンウエハ、メッキパターンが施されている光学デバイスや電気配線が施されている半導体実装部品等を仮固定する方法として、産業上、大変有用である。
本発明の部材の仮固定方法は、従来技術に於いて必要であった有機溶媒を用いる必要がなく、剥離後も部材に糊残りがなく、部材から硬化体を容易に回収できるので、作業性に優れる。
1 印刷パターン
2 板ガラス表面
3、5 UV不透過部
4、6 青板ガラス表面
10 携帯電話の表示画面
11、12 黒色インク塗工ガラス

Claims (20)

  1. 部材同士の接着に使用する組成物の硬化体を水に浸漬して接着した部材同士を水に浸漬し取り外す仮固定用の接着剤組成物であり、かつ、(A)多官能(メタ)アクリレート、(B)単官能(メタ)アクリレート、(C)アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤を除く光重合開始剤、(D)アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤を含有する接着剤組成物に、可視光線又は紫外線を照射して部材を接着して仮固定し、該仮固定された部材を加工後、接着剤組成物の硬化体を水に浸漬して前記接着剤組成物の硬化体を部材から取り外す部材の仮固定方法。
  2. 部材同士の接着に使用する組成物の硬化体を水に浸漬して接着した部材同士を水に浸漬し取り外す仮固定用の接着剤組成物であり、かつ、(A)多官能(メタ)アクリレート、(B)単官能(メタ)アクリレート、(C)アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤を除く光重合開始剤、(D)アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤を含有する接着剤組成物に、可視光線又は紫外線を照射して部材を接着して仮固定し、該仮固定された部材を加工後、可視光線又は紫外線を接着剤組成物に照射し、接着剤組成物の硬化体を水に浸漬して前記接着剤組成物の硬化体を部材から取り外す部材の仮固定方法。
  3. 前記接着剤組成物の(A)と(B)の混合物において、波長365nmにおける光線透過率が70%以上である請求項1または2に記載の仮固定方法。
  4. 硬化体のガラス転移温度が0〜45℃である請求項1〜3のいずれか1項に記載の仮固定方法。
  5. 前記接着剤組成物がさらに(E)粒状物質を含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の仮固定方法。
  6. 前記接着剤組成物の(C)が、ベンジルジメチルケタール、オキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−オキソ−2−フェニル−アセトキシ−エトキシ]−エチルエステル及びオキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−ヒドロキシ−エトキシ]−エチルエステルからなる群のうちの1種又は2種以上である請求項1〜5のいずれか1項に記載の仮固定方法。
  7. 前記接着剤組成物の(D)がビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤を含有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の仮固定方法。
  8. 前記接着剤組成物の(D)がビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイドである請求項1〜7のいずれか1項に記載の仮固定方法。
  9. 前記接着剤組成物の(A)が、多官能(メタ)アクリレートオリゴマー/ポリマー、及び/又は、多官能(メタ)アクリレートモノマーを含有する請求項1〜8のいずれか1項に記載の仮固定方法。
  10. 前記接着剤組成物の(B)が、フェノールエチレンオキサイド2モル変性(メタ)アクリレート及び/2−ヒドロキシ−3フェノキシプロピル(メタ)アクリレートを含有する請求項1〜9のいずれか1項に記載の仮固定方法。
  11. 前記接着剤組成物の(E)の形状が球状である請求項5に記載の仮固定方法。
  12. 前記接着剤組成物の(E)が架橋ポリメタクリル酸メチル粒子、架橋ポリスチレン粒子及び架橋ポリメタクリル酸メチルポリスチレン共重合体粒子からなる群のうちの1種又は2種以上である請求項5、請求項11のいずれか1項に記載の仮固定方法。
  13. 前記接着剤組成物の(E)の平均粒径が10〜200μmである請求項5、請求項11〜12のいずれか1項に記載の仮固定方法。
  14. 前記接着剤組成物の(E)の粒径(μm)を対数で表示したときの粒径に対する粒子体積分布の標準偏差が0.0001〜0.25である請求項5、11〜13のいずれか1項に記載の仮固定方法。
  15. 前記接着剤組成物の多官能(メタ)アクリレートオリゴマー/ポリマーが、ポリエステル系ウレタン(メタ)アクリート及びポリエーテル系ウレタン(メタ)アクリレートからなる群のうちの1種又は2種を含有する請求項9に記載の仮固定方法。
  16. 前記接着剤組成物の多官能(メタ)アクリレートモノマーが、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジ(メタ)アクリレートからなる群のうちの1種又は2種以上を含有する請求項9に記載の仮固定方法。
  17. 前記接着剤組成物がさらに(F)有機系熱膨張性粒子を含有することを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載の仮固定方法。
  18. 2〜100枚の部材同士を接着し積層させて積層接着体を作製した後、該積層接着体を水に浸漬して接着剤組成物の硬化体を積層接着体から取り外す請求項1〜17のいずれか1項に記載の部材の仮固定方法。
  19. 請求項1〜18のいずれか1項に記載の部材が、光線透過率が0.1%未満の部位と光線透過率が50%以上の部位を併せ持つ部材である部材の仮固定方法。
  20. 請求項1〜19のいずれか1項に記載の仮固定方法により部材を接着し固定してなる構造体。
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