JP2017179125A - 薄厚基板用組成物及び仮固定方法 - Google Patents

薄厚基板用組成物及び仮固定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】薄厚基板であっても、加工及び剥離が可能な組成物の提供。【解決手段】(1)(1−1)イミド(メタ)アクリレート、(1−2)重量平均分子量が1,000〜34,000のポリエーテル系ウレタン(メタ)アクリレート、(1−3)(1−2)以外の多官能(メタ)アクリレートを含有する重合性ビニル誘導体、(2)ラジカル重合開始剤、(3)有機系熱膨張性粒子、(4)粒状物質を含有する薄厚基板用組成物。薄厚基板の厚みは650μm以下が好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、色々な薄厚基板を加工するのに使用する組成物に関する。本発明は、色々な薄厚基板を加工するに際しての仮固定・剥離方法であり、又それに好適な仮固定用の(メタ)アクリル系樹脂仮固定用接着剤組成物に関する。特に大面積の薄厚基板や精密加工が困難な100μm以下の厚みの薄厚基板を加工するのに際して当該薄厚基板を仮固定する方法及び剥離方法と、当該用途に好適な仮固定用接着剤組成物に関する。
石英、セラミックス、ガラス、光学レンズ、プリズム、アレイ、シリコンウエハ、半導体実装部品等の仮固定用接着剤としては、両面テープやホットメルト系接着剤が使用されている。これらの接着剤にて接合又は積層した部材を、所定の形状に切削加工後、接着剤を除去し、加工部材を製造することが行われている。例えば、半導体実装部品では、これらの部品を両面テープにて基材に固定した後、所望の部品に切削加工を行い、更に両面テープに紫外線を照射することにより部品からの剥離を行っている。ホットメルト系接着剤の場合には、部材を接合後、加熱により部材間隙に接着剤を浸透させた後、所望の部品に切削加工を行い、加熱して部品の剥離を行なうが、部材には必ず接着剤が残存するため、残存している当該接着剤は有機溶剤を使用して洗浄する必要がある。
しかしながら、両面テープの場合には、寸法精度を出すのが困難であり、接着強度が弱いため部品加工時にチッピング性が劣り、100℃以上の熱をかけないと剥離できない、という課題があった。又、紫外線照射により剥離させる場合には、被着体の透過性が乏しいと剥離できないという課題があった。
ホットメルト系接着剤の場合には、剥離後、洗浄時に有機溶剤を使用する必要があり、地球環境保護の観点から問題があり、更にはその洗浄処理工程が煩雑であるため、作業的にも課題となっていた。
これらの欠点を解決するために、特許文献1では、樹脂硬化体のガラス転移温度をコントロールしかつ樹脂組成物に溶解しない粒状物質を適量添加することを特徴とする光硬化型の接着剤組成物及びそれを用いた仮固定方法が提案されている。しかしながら、大面積の接着体でも剥離でき、使用できる部材に制限がない本発明の組成物について記載はない。
特許文献2では、特定のエチレン性二重結合を有する単官能モノマーと、特定の分子内に重合可能な二重結合を有せず、かつ水溶性若しくは吸水による膨潤性を有する高分子物質からなる仮固定用接着剤組成物を用いて小物品を仮固定し、次いで水に浸漬して取り外す仮固定方法が提案されている。しかしながら、これらの接着剤を使用した仮固定方法では、取り外す際の接着剤の溶解速度や膨潤速度が遅いため、大面積の部材では作業時間が長くなってしまうという課題があった。
更に特許文献3には、接着剤中に有機系熱膨張性粒子を特定の割合で添加することによって接着後、加熱処理により接着性が著しく低下して容易に自己剥離できる熱剥離型接着剤が報告されている。しかしながら、これらの接着剤では接着性が強すぎるため大面積の部材では加熱処理しても剥離できず実用化できないという課題があった。
特許文献4には、(a)ヒドロキシル基、カルボキシル基及びエポキシ基を含まず、芳香族環を有するモノ(メタ)アクリレート、及び(b)ヒドロキシル基、カルボキシル基及びエポキシ基を含まず、脂環構造を有するモノ(メタ)アクリレートの少なくとも一方を含有する接着剤中に有機系熱膨張性粒子を特定の割合で添加することによって接着後、加熱処理により接着性が著しく低下して容易に自己剥離できる熱剥離型接着剤が報告されている。しかしながら、これらの接着剤では加工温度での弾性率が低く、寸法精度が低く、又、接着時に接着剤の膜厚を制御するための粒状物質が添加されていないため、膜厚が有機系熱膨張性粒子の粒径に依存してしまい、加工時の寸法精度が低く、チッピング性に劣り、実用化できないという課題があった。
特許文献5及び特許文献6には、(a)有機過酸化物と、前記有機過酸化物と反応し、モノマーの重合を促進させる(b)硬化促進剤と、(c)単官能(メタ)アクリレートと、(d)多官能(メタ)アクリレートとからなる硬化性組成物であって、前記(a)有機過酸化物がマイクロカプセルに内包されていることを特徴とする硬化性組成物が報告されている。しかしながら、これらの接着剤は、含有されているマイクロカプセルが外力等により圧縮され破壊されて、有機過酸化物を含有する内包液を放出させることで、マイクロカプセルに内包される成分以外の硬化性組成物のベースと反応し、硬化を進行させるものであり、本発明とは異なる。
特許文献7には、透光性硬質基板積層体を製造し加工後に剥離するための光硬化性固着材が報告されている。しかしながら、薄厚基板用に使用することについて記載はない。
特許文献8には、透光性硬質基板積層体を製造し加工後に剥離するための有機系熱膨張性粒子を含有する光硬化性かつ常温硬化性の二剤型の接着剤組成物が報告されている。しかしながら、特許文献8は加工温度での弾性率に関する記載はない。特許文献8は、精密加工が困難な100μm以下の厚みの部材に適用することについて記載はない。特許文献8は、保管時に接着剤中に含まれる有機系熱膨張性粒子からの可燃性ガスの漏洩抑制について記載が無い。
国際公開第2008/018252号パンフレット 特許第2973991号公報 特許第3629021号公報 特許第4886369号公報 特開2008−174707 国際公開第2009/150727号パンフレット 国際公開第2013/084953号パンフレット 国際公開第2013/039226号パンフレット
これら従来技術の課題を解決するために、例えば、大面積の部材や精密加工が困難な薄厚基板、典型的には650μm以下の厚みの薄厚基板、より一層典型的には100μm以下の厚みの薄厚基板でも適用可能であり、更に剥離後の部材に糊残りがないといった作業性にも、環境性、保管時の安全性にも優れた仮固定用接着剤組成物が望まれていた。
即ち、本発明は、以下の通りである。
<1>(1)(1−1)イミド(メタ)アクリレート、(1−2)重量平均分子量が1,000〜34,000のポリエーテル系ウレタン(メタ)アクリレート、(1−3)(1−2)以外の多官能(メタ)アクリレートを含有する重合性ビニル誘導体、
(2)ラジカル重合開始剤、
(3)有機系熱膨張性粒子、
(4)粒状物質
を含有する薄厚基板用組成物。
<2>薄厚基板の厚みが650μm以下である<1>記載の薄厚基板用組成物。
<3>(1)重合性ビニル誘導体100質量部中、(1−1)30〜75質量部、(1−2)10〜50質量部、(1−3)3〜20質量部を含有する<1>又は<2>記載の薄厚基板用組成物。
<4>更に、(1)重合性ビニル誘導体が、(1−4)(1−1)以外の単官能(メタ)アクリレートを含有する<1>記載の薄厚基板用組成物。
<5>(1)重合性ビニル誘導体100質量部中、(1−1)30〜75質量部、(1−2)10〜50質量部、(1−3)3〜20質量部、(1−4)1〜15質量部を含有する<4>記載の薄厚基板用組成物。
<6>更に、(4)粒状物質の平均粒径が15〜80μmである<1>〜<5>のいずれか1項に記載の薄厚基板用組成物。
<7>(2)ラジカル重合開始剤が(2−1)光ラジカル重合開始剤を含有する<1>〜<6>のいずれか1項記載の薄厚基板用組成物。
<8>(2)ラジカル重合開始剤が(2−2)熱ラジカル重合開始剤である<1>〜<7>のいずれか1項記載の薄厚基板用組成物。
<9>(2)ラジカル重合開始剤が(2−1)光ラジカル重合開始剤及び(2−2)熱ラジカル重合開始剤を含有する<1>〜<8>のいずれか1項記載の薄厚基板用組成物。
<10>更に、(5)還元剤を含有する<7>〜<9>のいずれか1項記載の薄厚基板用組成物。
<11><10>記載の組成物を少なくとも二剤に分け、第一剤に(2−1)熱ラジカル重合開始剤を含有し、第二剤に(5)還元剤を含有する薄厚基板用組成物。
<12>第一剤及び/又は第ニ剤に(2−2)光ラジカル重合開始剤を含有する<11>記載の薄厚基板用組成物。
<13><1>〜<12>のいずれか1項記載の薄厚基板用組成物を含有する接着剤組成物。
<14>用途が石英接着用、セラミックス接着用、シリコン及びガラス接着用からなる群の1種以上の薄厚基板接着用である<13>記載の接着剤組成物。
<15>用途が650μm以下の厚みを有する薄厚基板接着用である<13>又は<14>記載の接着剤組成物。
<16>用途が仮固定である<13>〜<15>のいずれか1項記載の仮固定用接着剤組成物。
<17><16>記載の仮固定用接着剤組成物を用いて、薄厚基板を接着仮固定し、前記仮固定用接着剤組成物を硬化し、該仮固定された薄厚基板を加工し、加工された接着体を水に浸漬することにより、前記仮固定用接着剤組成物の硬化体を取り外す薄厚基板の仮固定方法。
<18><16>記載の仮固定用接着剤組成物を用いて、薄厚基板を接着仮固定し、前記仮固定用接着剤組成物を硬化し、該仮固定された薄厚基板を加工し、加工された接着体を80〜200℃に加熱処理することにより、前記仮固定用接着剤組成物の硬化体を取り外す薄厚基板の仮固定方法。
<19><16>記載の仮固定用接着剤組成物を用いて、被加工薄厚基板を2〜200枚接着仮固定し、加工した後に接着体を水に浸漬することにより、製品を取り外す薄厚基板の製造方法。
<20><16>記載の仮固定用接着剤組成物を使用して薄厚基板を接着する接合体。
<21>薄厚基板が石英、セラミック、シリコン及びガラスからなる群のうちの1種以上である<20>記載の接合体。
<22>薄厚基板が650μm以下の厚みを有する<20>又は<21>記載の接合体。
<23>加工後の薄厚基板の面積が60cm以上である<20>〜<22>のいずれか1項記載の接合体。
本発明は、例えば、薄厚基板であっても、加工及び剥離が可能である。
以下本発明を説明する。単官能(メタ)アクリレートとは、(メタ)アクリロイル基を1個有する(メタ)アクリレートをいう。多官能(メタ)アクリレートとは、(メタ)アクリロイル基を2個以上有する(メタ)アクリレートをいう。官能基数とは、(メタ)アクリロイル基の数をいう。
本発明の組成物は、硬化性樹脂組成物として使用できる。本発明の硬化性樹脂組成物は仮固定用接着剤組成物として使用できる。(1)100質量部とは、(1−1)、(1−2)、(1−3)、必要に応じて含有する(1−4)の合計100質量部をいう。二剤型の仮固定用接着剤組成物のように組成物を二剤の主剤に分ける場合は、(1)100質量部とは、分けた全ての主剤を合計した(1)100質量部をいう。
(1)重合性ビニル誘導体は、(1−1)イミド(メタ)アクリレート、(1−2)重量平均分子量が1,000〜30,000のポリエーテル系ウレタン(メタ)アクリレート、(1−3)(1−2)以外の多官能(メタ)アクリレートを含有する。更に、(1)重合性ビニル誘導体は、(1−4)(1−1)以外の単官能(メタ)アクリレートを含有しても良い。
(1−1)イミド(メタ)アクリレートは単官能(メタ)アクリレートである。イミド(メタ)アクリレートの中では、式(1)のイミド(メタ)アクリレートが好ましい。
Figure 2017179125

(Rは水素又はアルキル基である。Rはアルキレン基であり、アルキレン基中の水素は水酸基で置換しても良い。Rは水素又はメチル基である。nは1〜6である。)
は水素が好ましい。Rは炭素数2〜4のアルキレン基が好ましく、炭素数2〜3のアルキレン基がより好ましい。nは1〜3が好ましい。式(1)の中では、2−(1,2−シクロヘキサンジカルボキシイミド)エチル(メタ)アクリレートが好ましい。
イミド(メタ)アクリレートの使用量は、加工時の寸法精度、チッピング性、剥離性、安全性の点で、(1)100質量部中、30〜75質量部が好ましく、40〜70質量部がより好ましく、45〜65質量部が最も好ましい。この範囲にすることにより、23℃における引っ張り弾性率が40〜4500MPaとなり、加工時の寸法精度やチッピング性に優れ、かつ、90℃における引張り貯蔵弾性率が0.5〜10MPaとなり、剥離時に有機系熱膨張性粒子が膨張し、剥離性に優れる。更に保管時に接着剤中に含まれる有機系熱膨張性粒子からの可燃性ガスの漏洩も抑制できる。
(1−2)重量平均分子量が1,000〜34,000のポリエーテル系ウレタン(メタ)アクリレートとは、ウレタン結合を有する(メタ)アクリレートであり、ポリエーテルポリオール(以後、Xで表す)と有機ポリイソシアネート化合物(以後、Yで表す)とヒドロキシ(メタ)アクリレート(以後、Zで表す)とを反応させることにより得られる。ポリエーテル系ウレタン(メタ)アクリレートとしては、分子の末端又は側鎖に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するポリエーテル系ウレタン(メタ)アクリレートが好ましい。
ポリエーテルポリオール(X)としては、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリアルキレングリコール、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイドのブロック又はランダム共重合の少なくとも1種の構造を有するポリエーテルポリオール等が挙げられる。ポリエーテルポリオールの中では、ポリアルキレングリコールが好ましい。ポリアルキレングリコールの中では、ポリプロピレングリコールが好ましい。
有機ポリイソシアネート化合物(Y)としては、格別に限定される必要はないが、例えば、芳香族系、脂肪族系、環式脂肪族系、脂環式系等のポリイソシアネートが使用でき、中でもトリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、水添化ジフェニルメタンジイソシアネート(H−MDI)、ポリフェニルメタンポリイソシアネート(クルードMDI)、変性ジフェニルメタンジイソシアネート(変性MDI)、水添化キシリレンジイソシアネート(H−XDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMXDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(m−TMXDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ノルボルネンジイソシアネート(NBDI)、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(H6XDI)等のポリイソシアネート或いはこれらポリイソシアネートの三量体化合物、これらポリイソシアネートとポリオールの反応生成物等が好適に用いられる。これらの中では、トリレンジイソシアネート(TDI)、水添化キシリレンジイソシアネート(H−XDI)及びイソホロンジイソシアネート(IPDI)からなる群の1種以上が好ましく、イソホロンジイソシアネートがより好ましい。
ヒドロキシ(メタ)アクリレート(Z)としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリロイルホスフェート、4−ブチルヒドロキシ(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中では、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが好ましい。ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの中では、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートからなる群の1種以上が好ましく、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートがより好ましい。
ポリエーテル系ウレタン(メタ)アクリレートは、イミド(メタ)アクリレートとの相溶性が良く、本発明の硬化性樹脂組成物を仮固定用接着剤組成物として使用する際に低粘度であり、作業性が良好となる。更に、ポリエーテル系ウレタン(メタ)アクリレートの重量平均分子量を1,000〜34,000とすることにより、作業性がより一層良好となる。ポリエーテル系ウレタン(メタ)アクリレートの重量平均分子量が5,000〜15,000の範囲であれば作業性の点で尚更一層好ましい。重量平均分子量は、溶剤としてテトラヒドロフランを用い、GPCシステム(東ソー社製SC−8010)等を使用し、下記条件で、市販の標準ポリスチレンで検量線を作成して求める。
流速:1.0ml/min
設定温度:40℃
カラム構成:東ソー社製「TSK guardcolumn MP(×L)」6.0mmID×4.0cm1本、及び東ソー社製「TSK−GEL MULTIPOREHXL−M」 7.8mmID×30.0cm(理論段数16,000段)2本、計3本(全体として理論段数32,000段)
サンプル注入量:100μl(試料液濃度1mg/ml)
送液圧力:39kg/cm
検出器:RI検出器
(1−2)重量平均分子量が1,000〜34,000のポリエーテル系ウレタン(メタ)アクリレートの製法は、例えば、特開平7−25957号公報、特開2002−173515号公報、特開平7−292048号公報、特開2000−351819号公報等に記載されている。
(1−2)重量平均分子量が1,000〜34,000のポリエーテル系ウレタン(メタ)アクリレートの使用量は、作業性及び剥離性の点で、(1)100質量部中、10〜50質量部が好ましく、15〜45質量部がより好ましく、20〜40質量部が最も好ましい。10質量部以上だと効果が大きく、50質量部以下だと高粘度とならず、接着剤組成物として使用する際の作業性に優れ、90℃における引張り貯蔵弾性率が10MPa以下になり、剥離時に有機系熱膨張性粒子の膨張が妨げられず、剥離性に優れる。
(1−3)多官能(メタ)アクリレートとは、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物をいい、(1−2)以外の多官能(メタ)アクリレートをいう。(1−3)多官能(メタ)アクリレートとしては、2官能(メタ)アクリレートモノマー、3官能(メタ)アクリレートモノマー、4官能以上の(メタ)アクリレートモノマー等が挙げられる。多官能(メタ)アクリレートの中では、2官能(メタ)アクリレートモノマーが好ましい。
2官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ステアリン酸変性ペンタエリストールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシプロポキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシテトラエトキシフェニル)プロパン、ジメチロール−トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変成ジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中では、効果が大きい点で、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートからなる群の1種以上が好ましく、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートがより好ましい。
3官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレート等が挙げられる。
4官能以上の(メタ)アクリレートモノマーとしては、ジメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(1−3)の使用量は、加工性及び剥離性の点で、(1)100質量部中、3〜20質量部が好ましく、4〜18質量部がより好ましく、5〜15質量部が最も好ましい。3質量部以上だと効果が大きく、20質量部以下だと90℃における引張り貯蔵弾性率が10MPa以下になり、剥離時に有機系熱膨張性粒子の膨張が妨げられず、剥離性に優れる。
(1)重合性ビニル誘導体は、更に(1−4)(1−1)以外の単官能(メタ)アクリレートを含有しても良い。
(1−4)(1−1)以外の単官能(メタ)アクリレートの中では、フェノール(エチレンオキサイド2モル変性)(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングルコール(メタ)アクリレート及びメトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレートからなる群の1種以上が好ましい。
(1−4)の使用量は、寸法精度、チッピング性、剥離性の点で、(1)100質量部中、1〜15質量部が好ましく、4〜18質量部がより好ましく、5〜15質量部が最も好ましい。(1−4)の使用量がこの範囲にあると、23℃における引張り貯蔵弾性率が40〜4500MPaとなり、加工時の寸法精度及びチッピング性に優れ、90℃における引張り貯蔵弾性率が0.5〜10MPaとなり、剥離性に優れる。
(1)重合性ビニル誘導体が、(1−1)、(1−2)、(1−3)を含有する場合、(1)重合性ビニル誘導体100質量部中、(1−1)30〜75質量部、(1−2)10〜50質量部、(1−3)3〜20質量部を含有することが好ましく、(1−1)40〜70質量部、(1−2)15〜45質量部、(1−3)4〜18質量部を含有することがより好ましく、(1−1)45〜65質量部、(1−2)15〜40質量部、(1−3)5〜15質量部を含有することが最も好ましい。
(1)重合性ビニル誘導体が、(1−1)、(1−2)、(1−3)、(1−4)を含有する場合、(1)重合性ビニル誘導体100質量部中、(1−1)30〜75質量部、(1−2)10〜50質量部、(1−3)3〜20質量部、(1−4)3〜20質量部を含有することが好ましく、(1−1)40〜70質量部、(1−2)15〜45質量部、(1−3)4〜18質量部、(1−4)4〜18質量部を含有することがより好ましく、(1−1)45〜65質量部、(1−2)20〜40質量部、(1−3)5〜15質量部、(1−4)5〜15質量部を含有することが最も好ましい。
(2)ラジカル重合開始剤としては、(2−1)光ラジカル重合開始剤及び/又は(2−2)熱ラジカル重合開始剤が好ましく、(2−1)光ラジカル重合開始剤及び(2−2)熱ラジカル重合開始剤を併用することが好ましい。
(2)ラジカル重合開始剤の使用量は、(1)100質量部に対して、0.1〜20質量部が好ましく、1〜10質量部がより好ましい。
(2−1)光ラジカル重合開始剤は、可視光線や紫外線の活性光線により増感させて組成物の光硬化を促進するために使用するものである。
光ラジカル重合開始剤としては、ベンゾフェノン及びその誘導体、ベンジル及びその誘導体、アントラキノン及びその誘導体、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン誘導体、ジエトキシアセトフェノン、4−t−ブチルトリクロロアセトフェノン等のアセトフェノン誘導体、2−ジメチルアミノエチルベンゾエート、p−ジメチルアミノエチルベンゾエート、ジフェニルジスルフィド、チオキサントン及びその誘導体、カンファーキノン、7,7−メチル−2,3−ジオキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボン酸、7,7−ジメチル−2,3−ジオキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボキシ−2−ブロモエチルエステル、7,7−ジメチル−2,3−ジオキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボキシ−2−メチルエステル、7,7−ジメチル−2,3−ジオキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボン酸クロライド等のカンファーキノン誘導体、2−メチル−1−[4-(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチルーベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イルーフェニル)−ブタン−1−オン等のα−アミノアルキルフェノン誘導体、ベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ベンゾイルジエトキシポスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジメトキシフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジエトキシフェニルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド誘導体、オキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−オキソ−2−フェニル−アセトキシ−エトキシ]−エチルエステル及びオキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−ヒドロキシ−エトキシ]−エチルエステル等が挙げられる。光ラジカル重合開始剤は1種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中では、効果が大きい点で、ベンゾイン誘導体が好ましい。ベンゾイン誘導体の中では、効果が大きい点で、ベンジルジメチルケタールが好ましい。
(2−1)光ラジカル重合開始剤の使用量は、(1)100質量部に対して、0.1〜20質量部が好ましく、1〜10質量部がより好ましい。この範囲であれば、硬化促進の効果が確実に得られる。
本発明は、(2−2)熱ラジカル重合開始剤を使用しても良い。
(2−2)熱ラジカル重合開始剤としては、過酸化物が好ましく、有機過酸化物がより好ましい。有機過酸化物としては、t-ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、クミルパーオキシネオデカノエイト、ヘキシルパーオキシビバレート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシビバレート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ターシャリーブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート等のアルキルパーオキシエステル類、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジノルマルプロピルパーオキシジカーボネート、ビス(4−ターシャリーブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジメトキシイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート及びジアリルパーオキシジカーボネート等のパーオキシジカーボネート類、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート等のパーオキシカーボネート類、ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキサン、ジ−(t−ブチルパーオキシ)ブタン等のパーオキシケタール類、ジキュミルパーオキサイド、t−ブチルキュミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド類、クメンハイドロパーオキサイド、テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類、ケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類等が挙げられる。これらの中では、アルキルパーオキシエステル類及び/又はハイドロパーオキサイド類が好ましく、ハイドロパーオキサイド類がより好ましく、クメンハイドロパーオキサイドが最も好ましい。
(2−2)熱ラジカル重合開始剤の使用量は、(1)100質量部に対して、0.1〜5量部が好ましく、1〜3質量部がより好ましい。0.1質量部以上であれば、硬化性が確実に得られるし、5質量部以下であれば十分な貯蔵安定性が得られ、皮膚刺激性が低くなる。
(3)有機系熱膨張性粒子としては、ブタン及び/又はイソブタンを内包する有機系熱膨張性粒子が好ましい。
(3)有機系熱膨張性粒子としては、マイクロカプセル内に、外殻の有機材料(ポリマー)により、ブタン及び/又はイソブタンが封入された熱膨張性のマイクロカプセル等が挙げられる。(3)有機系熱膨張性粒子としては、内殻のブタン及び/又はイソブタンを、外殻で包み込んだ熱膨張性マイクロカプセルが好ましい。(3)有機系熱膨張性粒子は、外殻の有機材料が加熱により軟化すると共に、内殻のブタン及び/又はイソブタンが膨張する粒子である。外殻の有機材料としては、熱可塑性樹脂が好ましい。熱可塑性樹脂の中では、塩化ビニリデン、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸メチルからなる群の1種以上のモノマーの重合体又は共重合体が好ましく、塩化ビニリデンを含む重合体又は共重合体がより好ましい。塩化ビニリデンを使用する場合、マトリクス組成物と相溶しにくいため、内殻のブタン及び/又はイソブタンが保管中に外殻から漏洩しにくく、安全性に優れる。
(3)有機系熱膨張性粒子の平均粒径は、2〜50μmが好ましく、5〜30μmが好ましく、8〜20μmが最も好ましい。2μm以上であれば、組成物の剥離性に優れるし、100μm以下であれは、剥離前の組成物の接着性が低下しない。
(3)有機系熱膨張性粒子の使用量は、剥離促進と接着性の点で、(1)100質量部に対して、1〜40質量部が好ましく、5〜30質量部がより好ましく、8〜20質量部が最も好ましい。1質量部以上であれば、剥離促進の効果が確実に得られるし、40質量部以下で充分な接着性を得ることができる。
(4)粒状物質としては、平均粒径15〜80μmの粒状物質が好ましい。平均粒径15〜80μmの粒状物質としては、レーザー法により測定された平均粒径15〜80μmの粒状物質が好ましい。平均粒径15〜80μmの粒状物質(以下粒状物質ということもある)を使用することにより、硬化体が一定の厚みを保持することが容易となり、厚みが650μm以下の薄厚基板であっても、寸法精度及びチッピング性が向上したまま加工でき、更に硬化体の厚みを制御することにより、安定した剥離性を得ることができる。寸法精度及びチッピング性の点で、平均粒径は15〜50μmがより好ましい。
(4)粒状物質としては、有機粒子、無機粒子いずれでもかまわない。粒状物質は、前述する(3)有機系熱膨張性粒子を除くものをいう。有機粒子としては、ポリエチレン粒子、ポリプロピレン粒子、架橋ポリ(メタ)アクリル酸メチル粒子、架橋ポリスチレン粒子、架橋ポリ(メタ)アクリル酸メチルポリスチレン共重合体粒子等が挙げられる。無機粒子としては、ガラス、シリカ、アルミナ、チタン等といった、セラミック粒子等が挙げられる。
(4)粒状物質としては、加工精度の向上、つまり接着剤の膜厚の制御の点で、球状が好ましい。有機粒子の中では、粒子の変形が少なく、粒径のバラツキによる硬化体の膜厚のバラツキが少ない点で、架橋ポリ(メタ)アクリル酸メチル粒子、架橋ポリスチレン粒子及び架橋ポリ(メタ)アクリル酸メチルポリスチレン共重合体粒子からなる群の1種以上が好ましい。架橋ポリ(メタ)アクリル酸メチル粒子、架橋ポリスチレン粒子及び架橋ポリ(メタ)アクリル酸メチルポリスチレン共重合体粒子は、例えば、(メタ)アクリル酸メチルモノマーやスチレンモノマーと、架橋性モノマーとを、公知の乳化重合法により重合することにより、単分散粒子として得られる。無機粒子としては、粒子の変形が少なく、粒径のバラツキによる硬化体の膜厚のバラツキが少ない点で、球状シリカが好ましい。これらの中では、粒子の沈降等に因る貯蔵安定性や組成物の反応性の点で、有機粒子が好ましい。
本発明における粒径は、例えば、島津製作所製「レーザー回折式粒度分布測定装置SALD−2200」により測定することができる。
(4)粒状物質の使用量は、加工時の寸法精度、チッピング性、剥離性の点で、(1)100質量部に対して、0.1〜5質量部が好ましく、0.2〜0.8質量部がより好ましい。そうく業性うせいすう成物を使用して被固定方法を用いた後、好ましくはこ
本発明は(2−2)熱ラジカル重合開始剤を使用する場合、(5)還元剤を併用することが好ましい。
(5)還元剤は、(2−2)熱ラジカル重合開始剤と反応し、ラジカルを発生するものが好ましい。
還元剤としては、ナフテン酸銅、バナジウムアセチルアセトネート、オクチル酸コバルト、酢酸銅等の遷移金属塩、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチル−p−トルイジン等の3級アミン、チオ尿素、エチレンチオ尿素、アセチルチオ尿素等の有機チオ尿素等が挙げられる。これらの中では、遷移金属塩が好ましい。遷移金属塩の中では、バナジウムアセチルアセトネート、ナフテン酸銅、オクチル酸コバルトからなる群の1種以上が好ましく、バナジウムアセチルアセトネート及び/又はオクチル酸コバルトがより好ましい。
(5)還元剤の使用量は、(1)100質量部に対して、0.05〜5質量部が好ましく、0.1〜3質量部がより好ましい。0.1質量部以上であれば、硬化性が確実に得られるし、5質量部以下であれば、十分な貯蔵安定性が得られる。
本発明は、貯蔵安定性向上のために、(6)重合禁止剤を使用しても良い。重合禁止剤としては、メチルハイドロキノン、ハイドロキノン、2,2−メチレン−ビス(4−メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)、カテコール、ハイドロキノンモノメチルエーテル、モノターシャリーブチルハイドロキノン、2,5−ジターシャリーブチルハイドロキノン、p−ベンゾキノン、2,5−ジフェニル−p−ベンゾキノン、2,5−ジターシャリーブチル−p−ベンゾキノン、ピクリン酸、クエン酸、フェノチアジン、ターシャリーブチルカテコール、2−ブチル−4−ヒドロキシアニソール及び2,6−ジターシャリーブチル−p−クレゾール等が挙げられる。これらの中では、効果が大きい点で、2,2−メチレン−ビス(4−メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)及び/又はクエン酸が好ましい。
重合禁止剤の使用量は、(1)100質量部に対して、0.001〜3質量部が好ましく、0.05〜2質量部がより好ましく、0.1〜0.3質量部が最も好ましい。0.001質量部以上であれば貯蔵安定性が確保されるし、3質量部以下であれば良好な接着性が得られ、未硬化になることもない。
本発明の組成物の粘度は25℃において、B型粘度計で測定した粘度が、作業性及び保存安定性の点で、500〜30,000mPa・sであることが好ましく、1,000〜15,000mPa・sであることがより好ましく、1,500〜15,000mPa・sであることが最も好ましい。この範囲であれば、接着剤として使用する際の作業性の点からも好ましく、更に保管中に接着剤中の有機系熱膨張性粒子が分離し使用不能となることはない。
本発明は仮固定用接着剤組成物として使用できる。
本発明の仮固定用接着剤組成物は、第一剤や第二剤以上の仮固定用接着剤組成物として使用できる。本発明の仮固定用接着剤組成物が(2−2)熱ラジカル重合開始剤と(5)還元剤を含有する場合、第一剤に少なくとも(2−2)熱ラジカル重合開始剤を含有し、第二剤に少なくとも(5)還元剤を含有する少なくとも二剤型の仮固定用接着剤組成物として使用することが好ましい。二剤型については、本発明の仮固定用接着剤組成物の必須成分全てを貯蔵中は混合せず、仮固定用接着剤組成物を第一剤及び第二剤に分けて貯蔵することが好ましい。この場合、両剤を同時に又は別々に薄厚基板に塗布して接触、硬化することにより、二剤型の仮固定用接着剤組成物として使用できる。二剤型として使用する場合、(2−1)光ラジカル重合開始剤、(3)有機系熱膨張性粒子、(4)粒状物質は、第一剤及び第二剤のいずれか一方又は両方に含有して良い。二剤型の仮固定用接着剤組成物は、二剤の混合のみによって組成物を硬化させることができる。
二剤型の仮固定用接着剤組成物の使用方法は以下の通りである。二剤型の仮固定用接着剤組成物の使用方法としては、固定する一方の薄厚基板の接着面に接着剤を適量塗布し、続いてもう一方の薄厚基板を重ね合わせるという方法や、予め仮固定する薄厚基板を多数積層しておき、接着剤を隙間に浸透させて塗布させる方法等により接着剤を塗布し、仮固定用接着剤組成物を硬化させ、薄厚基板同士を仮固定する方法等が挙げられる。
二剤型の仮固定用接着剤組成物は、二剤の正確な計量を必要とせず、不完全な計量や混合、時には二剤の接触だけでも、常温で硬化する。本発明の仮固定用接着剤組成物は、作業性に優れる。
二剤を同時に又は別々に薄厚基板に塗布して接触、硬化させ、薄厚基板同士を仮固定する際は、二剤を混合して薄厚基板に塗布した後、例えば、常温で0.5〜500時間静置することにより薄厚基板同士を接着することが好ましい。0.5時間以上であれば仮固定用接着剤組成物が硬化し、十分な接着性が得られるし、500時間以下であれば十分な接着性が得られる。薄厚基板同士を仮固定する際の静置時間は、4〜300時間がより好ましく、24〜200時間が更に好ましく、50〜100時間が最も好ましい。常温とは、例えば、10〜40℃をいう。
又、二剤型の仮固定用接着剤組成物において、(2−1)光ラジカル重合開始剤が、第一剤、第二剤のいずれか一方又は全てに含有している場合、二剤を混合して薄厚基板同士を貼り合わせた後、薄厚基板の一部若しくは全部に1〜60秒間、可視光線や紫外線を照射し、容易に接着することができる。本工程では、完全に硬化させる必要が無いため、波長365nmにおいて1〜500mJ/cmのエネルギーで十分である。本工程後に(2−2)熱ラジカル重合開始剤と(5)還元剤が反応し、完全に硬化し、十分な接着強度を得ることができる。
本発明の仮固定用接着剤組成物を使用した仮固定方法としては、上述した二剤の混合による仮固定方法を用いた後、水に接着体を浸漬することにより、仮固定用接着剤組成物の硬化体が軟化し、それにより容易に有機系熱膨張性粒子が膨張し、薄厚基板と仮固定用接着剤組成物との界面に水が侵入し、硬化体をより容易に剥離できる。水の温度は高温である方が、有機系熱膨張性粒子の膨張が大きくなるため、水が侵入しやすくなり、容易に硬化体を剥離することができる。硬化体を取り外す際の水の温度は、剥離性と温水による接着基材の劣化の点で、40℃を超えることが好ましく、60℃以上がより好ましく、80〜100℃が最も好ましく、90〜100℃が一層好ましい。浸漬時間は、1〜240分が好ましく、2〜200分がより好ましく、5〜180分が最も好ましい。
本発明の仮固定用接着剤組成物を使用した仮固定方法としては、上述した二剤の混合による仮固定方法を用いた後、100〜300℃に接着体を加熱することにより、仮固定用接着剤組成物の硬化体が軟化し、それにより容易に有機系熱膨張性粒子が膨張し、薄厚基板と仮固定用接着剤組成物の硬化体との界面に空隙が生じ、硬化体をより容易に剥離できる。加熱温度は高温である方が、有機系熱膨張性粒子の膨張が大きいため、容易に硬化体を剥離することができる。硬化体を取り外す際の加熱温度は、剥離性と接着基材の劣化の点で、105〜260℃がより好ましく、130〜200℃が最も好ましい。加熱時間は、1〜240分が好ましく、10〜120分がより好ましく、15〜60分が最も好ましい。
積層は、例えば、一方の貼り合わせ面又は両方の貼り合わせ面に仮固定用接着剤組成物が塗布された各薄厚基板を貼り合わせた後に、両薄厚基板に挟まれて広がっている仮固定用接着剤組成物を硬化させるために、常温で静置することによって実施することができる。これを所望の回数だけ繰り返すことにより、所望の枚数の薄厚基板が積層された積層体を作製することができる。常温における静置は、薄厚基板を1枚積層する度に実施してもよく、複数枚を積層した後にまとめて実施してもよい。積層枚数は、作業性の点で、2〜100枚が好ましく、3〜50枚がより好ましく、4〜20枚が最も好ましい。
(2−1)光ラジカル重合開始剤を使用した場合は可視光線又は紫外線を照射して、組成物を硬化させる。薄厚基板同士を接着する方法としては、仮固定用接着剤組成物に可視光線又は紫外線の少なくとも一方を照射して接着性を高める接着方法等が挙げられる。このような可視光線又は紫外線を照射するためのエネルギー照射源としては、重水素ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、キセノンランプ、キセノン−水銀混成ランプ、ハロゲンランプ、エキシマランプ、インジュームランプ、タリウムランプ、LEDランプ、無電極放電ランプ等のエネルギー照射源が挙げられる。
(2−1)光ラジカル重合開始剤を含有する仮固定用接着剤組成物(一剤型の仮固定用接着剤組成物)の使用方法は以下の通りである。
可視光線又は紫外線を照射して、仮固定用接着剤組成物を硬化させ、薄厚基板を仮固定する際は、波長365nmにおいて10〜15000mJ/cmのエネルギーを仮固定用接着剤組成物に照射し接着基材同士を接着することが好ましい。10mJ/cm以上であれば仮固定用接着剤組成物が十分に硬化し、15000mJ/cm以下であれば硬化歪みがなく、接着強度が向上する。薄厚基板同士を仮固定する際のエネルギー量は、接着強度の点で、1000〜10000mJ/cmがより好ましく、2000〜4000mJ/cmが最も好ましい。
本発明の仮固定用接着剤組成物を使用した仮固定方法としては、上述した光エネルギーによる仮固定方法を用いた後、水に接着体を浸漬することにより、仮固定用接着剤組成物の硬化体が軟化し、それにより容易に有機系熱膨張性粒子が膨張し、薄厚基板と仮固定用接着剤組成物硬化体との界面に水が侵入し、硬化体をより容易に剥離できる。水の温度は高温である方が、有機系熱膨張性粒子の膨張が大きいため、水が侵入しやすくなり、容易に硬化体を剥離することができる。硬化体を取り外す際の水の温度は、剥離性と温水による接着基材の劣化の点で、40℃を超えることが好ましく、60℃以上がより好ましく、80〜100℃が最も好ましく、90〜100℃が一層好ましい。浸漬時間は、1〜240分が好ましく、2〜200分がより好ましく、5〜180分が最も好ましい。
本発明の仮固定用接着剤組成物を使用した仮固定方法としては、上述した光エネルギーによる仮固定方法を用いた後、100〜300℃に接着体を加熱することにより、仮固定用接着剤組成物の硬化体が軟化し、それにより容易に有機系熱膨張性粒子が膨張し、硬化体(接着基材)と仮固定用接着剤組成物との界面に空隙が生じ、硬化体をより容易に剥離できる。加熱温度は高温である方が、有機系熱膨張性粒子の膨張が大きい点で、容易に硬化体を剥離することができる。硬化体を取り外す際の加熱温度は、剥離性と接着基材の劣化の点で、105〜260℃がより好ましく、130〜200℃が最も好ましい。加熱時間は、1〜240分が好ましく、10〜120分がより好ましく、15〜60分が最も好ましい。
積層は、例えば、一方の貼り合わせ面又は両方の貼り合わせ面に仮固定用接着剤組成物が塗布された各薄厚基板を貼り合わせた後に、両薄厚基板に挟まれて広がっている仮固定用接着剤組成物を硬化させるために、光を照射することにより実施できる。これを所望の回数だけ繰り返すことにより、所望の枚数の薄厚基板が積層された積層体を作製できる。光照射は、薄厚基板を1枚積層する度に実施してもよく、仮固定用接着剤組成物へ光が到達する限りにおいて、複数枚を積層した後にまとめて実施してもよい。積層枚数は、作業性と生産性の観点から、2〜200枚が好ましく、10〜100枚がより一層好ましい。
本発明において、仮固定する際に用いられる薄厚基板の材質に特に制限はないが、石英、セラミックス、シリコン、水晶、ガラス、プラスチック等が挙げられる。これらの中では、石英、セラミックス、シリコン及びガラスからなる群の1種以上が好ましい。
薄厚基板の厚みは3000μm以下が好ましく、2000μm以下がより好ましく、650μm以下が最も好ましく、200μm以下が一層好ましく、100μm以下が尚更好ましい。薄厚基板の厚みは50μm以上が好ましく、100μm以上が尚更一層好ましい。
このような薄厚基板は、割れやすくチッピングが起きやすいといった課題があった。このような薄厚基板であっても、本発明の仮固定方法により加工及び剥離が可能である。本発明は、例えば、大面積な部材や精密加工が困難な薄厚基板であっても、仮固定用接着剤組成物の硬化体が被着体より剥離する性質(以下、単に「剥離性」という)に優れ、更に剥離後の糊残りがなく、寸法精度及びチッピング性が良く、加工後の薄厚基板を得ることができる。本発明は、例えば、保管時に、接着剤中に含まれる有機系熱膨張性粒子からの可燃性ガスの漏洩が少なく安全性が高い。精密加工が困難である厚みが650μm以下の薄厚基板であったり、加工後の薄厚基板の接着面積が60cm以上の剥離が難しい薄厚基板であったりしても、本発明の仮固定方法により加工及び剥離が可能である。本発明は、作業性や環境性に優れる。
仮固定された薄厚基板は、所望の形状にするために、切断、研削、研磨、孔開け等の加工を施した後、該薄厚基板を水、好ましくは温水に浸漬したり、加熱したりすることにより、仮固定用接着剤組成物の硬化体を薄厚基板から剥離することができる。
本発明は、23℃における引張り貯蔵弾性率が40〜4500MPaであり、90℃における引張り貯蔵弾性率が0.5〜10MPaである。引張り貯蔵弾性率は、マトリクス組成物から得られる硬化体の引張り貯蔵弾性率である。引張り貯蔵弾性率は、動的粘弾性測定により測定される。
マトリクス組成物とは、(3)有機系熱膨張性粒子を含まない組成物をいう。マトリクス組成物は、(1)、(2)を含有する組成物である。マトリクス組成物の(1)が(1−4)を含有する場合、(1−4)を含有する。マトリクス組成物が(4)〜(6)を含有する場合、(4)〜(6)を含有する。
23℃における引張り貯蔵弾性率が40〜4500MPaにあれば、加工時の寸法精度及びチッピング性に優れ、90℃における引張り貯蔵弾性率が0.5〜10MPaの範囲内にあれば、仮固定用接着剤組成物の硬化体を薄厚基板から剥離する際、有機系熱膨張性粒子が膨張し剥離性に優れる。加工時の寸法精度及びチッピング性の点で、23℃における引張り貯蔵弾性率は300〜3500MPaがより好ましく、剥離性の点で、90℃における引張り貯蔵弾性率は0.5〜10MPaが好ましく、1〜7MPaがより好ましい。90℃における引張り貯蔵弾性率が0.5MPa以下だと、剥離時に有機系熱膨張性粒子の膨張にマトリクスが追従し、有機系熱膨張性粒子のみが膨張せず、組成物から得られる硬化体が膨張するため、剥離性に優れる。90℃における該硬化体の引張り貯蔵弾性率が10MPa以下だと剥離時に有機系熱膨張性粒子の膨張が妨げられず、剥離性に優れる。
本発明のマトリクス組成物から得られる硬化体のガラス転移温度の測定方法は特に制限はないが、DSCや動的粘弾性スペクトル等の公知の方法で測定される。好ましい方法は動的粘弾性スペクトルによる方法である。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜5、比較例1〜5)
以下の方法により評価した。
(接着剤組成物の作製)
表1の使用材料を用いた。表2〜3の組成で各使用材料を混合して、第一剤と第二剤からなる接着剤組成物(二剤を二液ということもある)を調製した。得られた接着剤組成物を使用して、以下に示す評価方法にてB型粘度、マトリクス組成物から得られる硬化体の引張り貯蔵弾性率(23℃)(2液硬化)、マトリクス組成物から得られる硬化体の引張り貯蔵弾性率(90℃)(2液硬化)、接着強さ(2液硬化)、D硬度(2液硬化)、固着時間(5mW/cm)、保管時のイソブタンガス濃度、接着・剥離試験(A)、接着・剥離試験(B)、積層接着・加工・剥離試験(A)の測定を行った。結果を表4〜5に示す。表2〜3の組成物名には、表1に示す略号を用いた。
(評価方法)
積算光量及び照度:積算光量及び照度は紫外線積算照度計(アイグラフィックス社製:EYE UVMETER UVPF-A1(365nm受光器使用))により測定した。
B型粘度:B型粘度計を用い、25℃、回転数10rpmの条件下によって測定した粘度をいう。
2液硬化による接着剤硬化体のD硬度(表の「D硬度(2液硬化)」):第一剤と第二剤を表4〜5に示す比率で混合した接着剤組成物を、5mm厚のシリコンシートを型枠とし、PETフィルムに挟み込んだ。接着剤組成物を、23℃で24時間養生し、厚さ5mmの接着剤組成物の硬化体を作製した。作製した硬化体をカッターにて直径30mmの円柱状に切断し、ショアD硬度測定用硬化体とした。得られた硬化体を、D型ショア硬度計を用いてASTMD−2240により値を測定した。
2液硬化による引張せん断接着強さ(表の「接着強さ(2液硬化)」):JIS K 6850に従い測定した。具体的には被着材とした耐熱ガラス(商品名「耐熱パイレックス(登録商標)ガラス」、長さ25mm×幅25mm×厚さ2.0mm)を用いて、接着部位を直径8mmの円形として、第一剤と第二剤を表4〜5に示す比率で混合した接着剤組成物にて、2枚の耐熱ガラスを貼り合わせ、23℃で24時間養生して硬化させた後に、引張せん断接着強さ試験片を作製した。作製した試験片は、万能試験機を使用して、温度23℃、湿度50%の環境下、引張速度10mm/minで引張せん断接着強さを測定した。
2液硬化によるマトリクス組成物から得られる硬化体の引張り貯蔵弾性率(23℃)(表の「マトリクス組成物から得られる硬化体の引張り貯蔵弾性率(23℃)(2液硬化)」)及びマトリクス組成物から得られる硬化体の引張り貯蔵弾性率(90℃)(表の「マトリクス組成物から得られる硬化体の引張り貯蔵弾性率(90℃)(2液硬化)」):表2〜3の組成のうち、(1)、(2)、(4)、(6)の各使用材料を混合して、第一剤のマトリクス組成物を調製し、表2〜3の組成のうち、(1)、(2)、(4)、(5)、(6)の各使用材料を混合して第二剤のマトリクス組成物を調製し、第一剤のマトリクス組成物と第二剤のマトリクス組成物を表4〜5に示す比率で混合した接着剤組成物にて、1mm厚のシリコンシートを型枠とし、PETフィルムに挟み込んだ。第二剤が(2)、(4)を含有しない場合、第二剤のマトリクス組成物には(2)、(4)を使用しなかった。該混合物を、23℃で24時間養生し、厚さ5mmの組成物の硬化体を作製した。作製した硬化体をカッターにて長さ50mm×幅5mmに切断し、ガラス転移温度測定用硬化体とした。得られた硬化体をセイコー電子産業社製、動的粘弾性測定装置「DMS210」により、窒素雰囲気中にて前記硬化体に1Hzの引張方向の応力及び歪みを加え、昇温速度毎分2℃の割合で昇温しながら引張り貯蔵弾性率を測定し、該引張り貯蔵弾性率の23℃及び90℃における測定値をそれぞれ2液硬化によるマトリクス組成物から得られる硬化体の引張り貯蔵弾性率(23℃)及びマトリクス組成物から得られる硬化体の引張り貯蔵弾性率(90℃)とした。
固着時間(表の「固着時間(5mW/cm)」):スライドガラス2枚を使用して、一方のガラスに第一剤と第二剤を表4〜5に示す比率で混合した接着剤組成物を数滴添加し、もう一方のガラスと重ねた。続いて365nmの波長の照度5mW/cmの紫外線を照射させながらガラスを手で動かし、照射を開始してからガラスが動かなくなるまでの時間を測定し、固着時間とした。
保管時のイソブタンガス濃度:30mlの容積を持つヘッドスペースバイアルに、第一剤、第二剤の接着剤組成物10gを封入した。その後ヘッドスペースバイアルを窒素置換し、密閉し、23℃の条件下で1ヶ月間保管した。1ヶ月後にヘッドスペースガスクロマトグラフーFID(HS/GC−FID)を使用し、下記条件で、イソブタンガス濃度を測定した。
分析カラム:GS−Alumina(30mm×0.53mm)
カラム温度:150℃
注入口温度:180℃
FID温度:180℃
注入量:0.1〜0.2ml
(接着・剥離試験(A))
接着基材である硝子A(長さ150mm×幅150mm×厚さ2mm)上に、第一剤と第二剤を表4〜5に示す比率で混合した接着剤組成物を7g塗布し、硝子B(長さ150mm×幅150mm×厚さ100μm)を貼り合わせ、23℃で24時間養生して硬化させ、完全に接着していることを確認した後、得られた試験体を、温水(95℃)に浸漬し、硝子同士が剥離する時間を測定し、剥離後のフィルムの状態も確認した。剥離時間は、温水に浸漬してから、薄厚基板が剥離するまでの時間をいう。
(接着・剥離試験(B))
接着基材である硝子A(長さ150mm×幅150mm×厚さ2mm)上に、第一剤と第二剤を表4〜5に示す比率で混合した接着剤組成物を7g塗布し、硝子B(長さ150mm×幅150mm×厚さ100μm)を貼り合わせ、23℃で24時間養生して硬化させ、硝子同士を接着した。その後、得られた試験体を、ホットプレート上にて160℃に加熱し、硝子同士が剥離する時間を測定し、剥離後のフィルムの状態も確認した。剥離時間は、160℃に加熱したホットプレート上に試験体を載置してから、薄厚基板が剥離するまでの時間をいう。
(積層接着・加工・剥離試験(A))
1.ガラス積層体の作製
接着基材であるガラス(長さ150mm×幅150mm×厚さ100μm)上に、接着剤組成物を介してガラス(長さ150mm×幅150mm×厚さ100μm)を70枚貼り合わせ、ガラスの積層体を作製した。
二剤型の接着剤組成物では、第一剤と第二剤を表4〜5に示す比率で混合した接着剤組成物を介して作製した積層体を、23℃で24時間養生し硬化した。光ラジカル重合開始剤を含有する接着剤組成物(一剤型の接着剤組成物)では、ブラックライトを使用し、365nmの波長の積算光量2000mJ/cmの条件にてガラス上面から光を照射、硬化させた。尚、光照射は、ガラスを1枚積層する度に実施し、11回繰り返すことによりガラスの積層体を作製した。
2.ガラス積層体の切断加工
次に、ガラスの積層体をスライサー(薄切り機)によって所定の切断線に沿って厚み方向に切断し、分割されたガラスの積層体を作製した。このとき、ガラスは、横40mm×縦40mmに分割された。
3.得られたガラス積層体を温水(95℃)に浸漬し、ガラス同士が剥離する時間を測定し、剥離後のフィルムの状態も確認した。剥離時間は、温水に浸漬してから、70枚全てのガラスが剥離するまでに要した時間とした。
(実施例6、比較例6)
以下の方法により評価した。
(接着剤組成物の作製)
表1の使用材料を用いた。表6の組成で各使用材料を混合して、一剤の接着剤組成物(一剤を一液ということもある)を調製した。得られた接着剤組成物を使用して、以下に示す評価方法にてB型粘度、マトリクス組成物から得られる引張り貯蔵弾性率(23℃)(UV照射)、マトリクス組成物から得られる引張り貯蔵弾性率(90℃)(UV照射)、接着強さ(UV照射)、D硬度(UV照射)、固着時間(5mW/cm)、接着・剥離試験(C)、接着・剥離試験(D)、積層接着・加工・剥離試験(A)を行った。結果を表7に示す。表6の組成物名には、表1に示す略号を用いた。
(評価方法)
UV照射による接着剤硬化体のD硬度(表の「D硬度(UV照射)」):接着剤組成物を、ブラックライトを使用し、365nmの波長の積算光量2000mJ/cmの条件にて光を上面から照射、硬化させた後、更に下面から365nmの波長の積算光量2000mJ/cmの条件にて光を下面から照射、硬化させ、厚さ1mmの硬化体を5枚作製した。作製した硬化体をカッターにて直径30mmの円柱状に切断し、該厚み1mmの硬化体を5枚重ねてショアD硬度測定用硬化体とした。得られた硬化体を、D型ショア硬度計を用いてASTM D−2240により値を測定した。
UV照射による引張せん断接着強さ(表の「接着強さ(UV照射)」):JIS K 6850に従い測定した。被着材とした耐熱ガラス(商品名「耐熱パイレックス(登録商標)ガラス」、長さ25mm×幅25mm×厚さ2.0mm)を用いて、接着部位を直径8mmの円形として、接着剤組成物を使用して、2枚の耐熱ガラスを貼り合わせ、ブラックライトを使用し、365nmの波長の積算光量2000mJ/cmの条件にて光を上面から照射、硬化させ、引張せん断接着強さ試験片を作製した。作製した試験片は、万能試験機を使用して、温度23℃、湿度50%の環境下、引張速度10mm/minで引張せん断接着強さを測定した。
UV照射によるマトリクス組成物から得られる硬化体の引張り貯蔵弾性率(23℃)(表の「マトリクス組成物から得られる硬化体の引張り貯蔵弾性率(23℃)(UV照射)」)及びマトリクス組成物から得られる硬化体の引張り貯蔵弾性率(90℃)(表の「マトリクス組成物から得られる硬化体の引張り貯蔵弾性率(90℃)(UV照射)」):表6の組成のうち、(1)、(2)、(4)、(6)の各使用材料を混合してマトリクス組成物から得られる硬化体を調整し、該組成物を、1mm厚のシリコンシートを型枠とし、PETフィルムに挟み込んだ。該組成物を、ブラックライトを使用し、365nmの波長の積算光量2000mJ/cmの条件にて光を上面から照射、硬化させた後、更に下面から365nmの波長の積算光量2000mJ/cmの条件にて光を下面から照射、硬化させ、厚さ1mmの接着剤組成物の硬化体を作製した。作製した硬化体をカッターにて長さ50mm×幅5mmに切断し、ガラス転移温度測定用硬化体とした。得られた硬化体をセイコー電子産業社製、動的粘弾性測定装置「DMS210」により、窒素雰囲気中にて前記硬化体に1Hzの引張方向の応力及び歪みを加え、昇温速度毎分2℃の割合で昇温しながら引張り貯蔵弾性率を測定し、該引張り貯蔵弾性率の23℃及び90℃における測定値をそれぞれUV硬化によるマトリクス組成物から得られる硬化体の引張り貯蔵弾性率(23℃)及びマトリクス組成物から得られる硬化体の引張り貯蔵弾性率(90℃)とした。
固着時間(表の「固着時間(5mW/cm)」):スライドガラス2枚を使用して、一方のガラスに接着剤組成物を数滴添加し、もう一方のガラスと重ねた。続いて365nmの波長の照度5mW/cmの紫外線を照射させながらガラスを手で動かし、照射を開始してからガラスが動かなくなるまでの時間を測定し、固着時間とした。
(接着・剥離試験(C))
接着基材である硝子A(長さ150mm×幅150mm×厚さ2mm)上に、接着剤組成物を7g塗布し、硝子B(長さ150mm×幅150mm×厚さ200μm)を貼り合わせ、ブラックライトを使用し、365nmの波長の積算光量2000mJ/cmの条件にて硝子B上面から光を照射、硬化させ、硝子同士を接着した。その後、得られた試験体を、温水(95℃)に浸漬し、硝子同士が剥離する時間を測定し、剥離後のフィルムの状態も確認した。剥離時間は、温水に浸漬してから、薄厚基板が剥離するまでの時間をいう。
(接着・剥離試験(D))
接着基材である硝子A(長さ150mm×幅150mm×厚さ2mm)上に、接着剤組成物を7g塗布し、硝子B(長さ150mm×幅150mm×厚さ200μm)を貼り合わせ、ブラックライトを使用し、365nmの波長の積算光量2000mJ/cmの条件にて硝子B上面から光を照射、硬化させ、硝子同士を接着した。その後、得られた試験体を、ホットプレートにて160℃に加熱し、硝子同士が剥離する時間を測定し、剥離後のフィルムの状態も確認した。剥離時間は、160℃に加熱したホットプレート上に試験体を載置してから、薄厚基板が剥離するまでの時間をいう。
表1〜7より本発明は優れた効果を有することが判った。比較例1〜5は、いずれかの成分が本発明の範囲外であり、本発明の効果を示さなかった。
Figure 2017179125

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比較例1は成分(4)を含まないため、薄厚基板が剥離しなかった。更に、成分(1−2)の分子量が範囲外であるため粘度が高く作業性に劣った。比較例2は成分(1−3)を含まないため、剥離時間が長かった。比較例3は成分(1−2)を含まないため、接着性に劣り加工性に劣った。更に、粘度が高く作業性に劣った。比較例4は成分(1−1)を含まないため、接着性に劣り加工性に劣った。更に、粘度が高く作業性に劣った。比較例5及び比較例6は成分(3)を含まないため、剥離時間が長かった。
本発明は、保管時に、接着剤中に含まれる有機系熱膨張性粒子からの可燃性ガスの漏洩が少ないため、安全性が高い。
本発明は、接着体が温水と接触することにより、接着強度が低下し、薄厚基板間又は薄厚基板と治具との間の接合力が低下するので、容易に薄厚基板の回収ができる。
本発明は、接着体を加熱することにより、接着強度が低下し、薄厚基板間又は薄厚基板と治具との間の接合力が低下するので、容易に薄厚基板の回収ができる。
本発明の薄厚基板の仮固定方法は、厚みが薄く加工が難しい薄厚基板も加工が可能であり、剥離後も薄厚基板に糊残りがなく、薄厚基板から硬化体を容易に回収できるので、作業性に優れる。
従来の技術では厚みが薄く加工が難しい薄厚基板や大面積の薄厚基板を仮固定し、精度良くチッピング無く加工することは難しく加工後、糊残り無く容易に剥離することは困難であった。本発明は、加工に関係する23℃における引っ張り貯蔵弾性率と剥離に関係する90℃における引っ張り貯蔵弾性率を制御することにより、加工が難しい薄厚基板や大面積の薄厚基板であっても、工程を増やすことなく十分な接着性が得られ、加工時にずれが生じず、寸法精度及びチッピング性が向上し、優れた加工後の薄厚基板が容易に得られる。
本発明は、粒状物質の平均粒径を小さくすることにより、接着剤厚みを薄くでき、加工時の寸法精度を向上でき、チッピング性に優れる。

Claims (23)

  1. (1)(1−1)イミド(メタ)アクリレート、(1−2)重量平均分子量が1,000〜34,000のポリエーテル系ウレタン(メタ)アクリレート、(1−3)(1−2)以外の多官能(メタ)アクリレートを含有する重合性ビニル誘導体、
    (2)ラジカル重合開始剤、
    (3)有機系熱膨張性粒子、
    (4)粒状物質
    を含有する薄厚基板用組成物。
  2. 薄厚基板の厚みが650μm以下である請求項1記載の薄厚基板用組成物。
  3. (1)重合性ビニル誘導体100質量部中、(1−1)30〜75質量部、(1−2)10〜50質量部、(1−3)3〜20質量部を含有する請求項1又は2記載の薄厚基板用組成物。
  4. 更に、(1)重合性ビニル誘導体が、(1−4)(1−1)以外の単官能(メタ)アクリレートを含有する請求項1記載の薄厚基板用組成物。
  5. (1)重合性ビニル誘導体100質量部中、(1−1)30〜75質量部、(1−2)10〜50質量部、(1−3)3〜20質量部、(1−4)1〜15質量部を含有する請求項4記載の薄厚基板用組成物。
  6. 更に、(4)粒状物質の平均粒径が15〜80μmである請求項1〜5のいずれか1項に記載の薄厚基板用組成物。
  7. (2)ラジカル重合開始剤が(2−1)光ラジカル重合開始剤を含有する請求項1〜6のいずれか1項記載の薄厚基板用組成物。
  8. (2)ラジカル重合開始剤が(2−2)熱ラジカル重合開始剤である請求項1〜7のいずれか1項記載の薄厚基板用組成物。
  9. (2)ラジカル重合開始剤が(2−1)光ラジカル重合開始剤及び(2−2)熱ラジカル重合開始剤を含有する請求項1〜8のいずれか1項記載の薄厚基板用組成物。
  10. 更に、(5)還元剤を含有する請求項7〜9のいずれか1項記載の薄厚基板用組成物。
  11. 請求項10記載の組成物を少なくとも二剤に分け、第一剤に(2−1)熱ラジカル重合開始剤を含有し、第二剤に(5)還元剤を含有する薄厚基板用組成物。
  12. 第一剤及び/又は第ニ剤に(2−2)光ラジカル重合開始剤を含有する請求項11記載の薄厚基板用組成物。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項記載の薄厚基板用組成物を含有する接着剤組成物。
  14. 用途が石英接着用、セラミックス接着用、シリコン及びガラス接着用からなる群の1種以上の薄厚基板接着用である請求項13記載の接着剤組成物。
  15. 用途が650μm以下の厚みを有する薄厚基板接着用である請求項13又は14記載の接着剤組成物。
  16. 用途が仮固定である請求項13〜15のいずれか1項記載の仮固定用接着剤組成物。
  17. 請求項16記載の仮固定用接着剤組成物を用いて、薄厚基板を接着仮固定し、前記仮固定用接着剤組成物を硬化し、該仮固定された薄厚基板を加工し、加工された接着体を水に浸漬することにより、前記仮固定用接着剤組成物の硬化体を取り外す薄厚基板の仮固定方法。
  18. 請求項16記載の仮固定用接着剤組成物を用いて、薄厚基板を接着仮固定し、前記仮固定用接着剤組成物を硬化し、該仮固定された薄厚基板を加工し、加工された接着体を80〜200℃に加熱処理することにより、前記仮固定用接着剤組成物の硬化体を取り外す薄厚基板の仮固定方法。
  19. 請求項16記載の仮固定用接着剤組成物を用いて、被加工薄厚基板を2〜200枚接着仮固定し、加工した後に接着体を水に浸漬することにより、製品を取り外す薄厚基板の製造方法。
  20. 請求項16記載の仮固定用接着剤組成物を使用して薄厚基板を接着する接合体。
  21. 薄厚基板が石英、セラミック、シリコン及びガラスからなる群のうちの1種以上である請求項20記載の接合体。
  22. 薄厚基板が650μm以下の厚みを有する請求項20又は21記載の接合体。
  23. 加工後の薄厚基板の面積が60cm以上である請求項20〜22のいずれか1項記載の接合体。
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