JP2017048142A - 化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】化粧品処方中において増粘剤として微細繊維状セルロースを使用しつつ、微細繊維状セルロースの凝集が抑制し、均一な化粧料を提供すること。【解決手段】下記成分(A)および(B)を含む化粧料。(A)繊維幅が1000nm以下である微細繊維状セルロース;(B)水溶性高分子;【選択図】なし

Description

本発明は、微細繊維状セルロースと水溶性高分子とを含む化粧料に関する。
一般的に、化粧料はその目的や用途に応じた粘度に調整されており、製剤に応じて様々な増粘剤やゲル化剤が用いられている。前記増粘剤やゲル化剤としては、具体的には、カルボキシビニルポリマー、キサンタンガム、セルロース、グアーガム、アルギン酸、ポリアクリル酸等の水溶性高分子がよく用いられている。これらを用途別に使い分け、配合量、配合成分等を変えることで、ローションのとろみのような低粘度化粧料からヘアチックのような固形ジェル状態のものまで調製することができる。
カルボキシビニルポリマー及びその塩は少量でゲル化でき、乳化剤との併用も可能なため、化粧料において多用されている。しかし、カルボキシビニルポリマーの作るゲル構造においては、塩の存在下で、ゲル構造が崩れやすいこと、pHの影響を受けやすいことなどの問題点があった。また、高粘度の組成物を得るために、増粘剤の配合量を増やすと、塗布時にべたついたり、ヨレが出るという問題があった。さらに、塩に強いアルキル化デンプンや、メタクリル酸アルキル・アクリル酸コポリマーなどを併用する技術(特許文献1)が知られているが、このような方法ではゲル硬度が硬く、脆弱になりやすいという傾向があった。
微細繊維状セルロースは、ゲル状組成物における一成分として使用することが知られている。例えば、特許文献2には、水溶性高分子に、微細繊維状セルロースを添加することで、分散性が良く、さらに安定性も改善された乾燥組成物、それを用いた増粘ゲル化剤、液状組成物およびゲル状組成物が記載されている。より具体的には、特許文献2には、植物細胞壁を原料とする結晶性の微細繊維状セルロース1〜49質量%と水溶性高分子51〜99質量%からなる乾燥組成物が記載されている。特許文献2には、水溶性高分子としてはカルボキシメチルセルロース・ナトリウムおよびデキストリンを用いることが好ましいことが記載されている。特許文献2には、微細繊維の繊維幅(短径)が2nm〜60μmであることが記載されているが、特許文献2の微細繊維状セルロースは、μmオーダーの繊維幅を含むものであり、nmオーダーの繊維幅を有する繊維のみから構成されているものではない。
特許文献3には、セルロース繊維を用いてなるゲル状組成物であって、セルロース繊維の含有量がゲル状組成物全体の0.3〜5.0重量%の範囲であることを特徴とするゲル状組成物が記載されている。特許文献3におけるセルロース繊維は、最大繊維径が1000nm以下で、数平均繊維径が2〜150nmであり、セルロースはアルデヒド基を0.08〜0.3mmol/gおよびカルボキシル基を0.6〜2.0mmol/g有している。特許文献4には、セルロース繊維、増粘促進剤(非イオン性の増粘多糖類、アクリル系高分子、重量平均分子量120000以上のセルロース誘導体から選ばれる)、および水を含有する粘性水系組成物が記載されている。特許文献4におけるセルロース繊維は、最大繊維径が1000nm以下で、数平均繊維径が2〜150nmであり、セルロース中ではカルボキシル基が0.6〜2.0mmol/gの割合になっている。
特許文献3および特許文献4に記載のセルロース繊維からなる分散液は高い増粘性を有することから、これらの微細繊維状セルロースは化粧品などの増粘剤として使用することが提案されている。また、特許文献5には、微細繊維状セルロースが保湿作用を有することが記載されている。
特開2000−327516号公報 特開2008−106178号公報 特開2010−37348号公報 特開2012−126788号公報 特開2011−56456号公報
微細繊維状セルロースを化粧料用増粘剤として使用することを意図する場合、化粧品処方中は塩などの電解質を含む場合が多く、化粧品処方中で微細繊維状セルロースの増粘性が十分に発揮されない、又は凝集などを引き起こしてしまうという問題点があった。他方、化粧品処方中において増粘剤として微細繊維状セルロースを使用せず、キサンタンガムなどの水溶性高分子のみ使用すると、化粧料がべたつくという問題があった。以上の背景より、塩や粉体等の共存化においても、感触が良く、十分な増粘効果と製剤安定性とを実現する化粧料の開発が求められていた。
本発明は、化粧品処方中において増粘剤として微細繊維状セルロースを使用しつつ、微細繊維状セルロースの凝集を抑制し、均一な化粧料を提供することを解決すべき課題とした。
本発明者らは上記課題を解決するために、化粧品処方中においても微細繊維状セルロースが高い分散性を維持する条件について鋭意検討した。その結果、微細繊維状セルロースを使用し、さらに水溶性高分子を配合することによって、上記課題を解決した化粧料を提供できることが判明した。本発明は、上記知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は以下の発明を包含する。
(1)下記成分(A)および(B)を含む化粧料。
(A)繊維幅が1000nm以下である微細繊維状セルロース;
(B)水溶性高分子:
(2)前記成分(B)が、増粘性多糖類を含む(1)に記載の化粧料。
(3)前記成分(B)が、イオン性の前記増粘性多糖類を含む(2)に記載の化粧料。
(4)前記成分(A)の配合量が、化粧料全体に対して0.01〜2.0質量%である(1)〜(3)いずれか一項に記載の化粧料。
(5)前記成分(B)の配合量が、化粧料全体に対して0.03〜1.0質量%である(1)〜(4)いずれか一項に記載の化粧料。
(6)成分(C)として、無機粉体、有機粉体、無機酸、有機酸、無機酸塩、有機酸塩、および陰イオン性界面活性剤からなる群より選ばれる一種または二種以上をさらに含有する(1)〜(5)いずれか一項に記載の化粧料。
(7)化粧料を形成するために用いられるセルロース含有組成物であって、下記成分(A)、(B)を含むセルロース含有組成物。
(A)繊維幅が1000nm以下である微細繊維状セルロース;
(B)水溶性高分子:
本発明の微細繊維状セルロースと水溶性高分子とを含む化粧料は、製剤の均一性が良好であり、かつ製剤のべたつきがなく使用感が良好である。
図1は、繊維原料に対するNaOH滴下量と電気伝導度との関係を示す。
以下、本発明について更に詳細に説明する。なお、本明細書に記載される材料、方法および数値範囲などの説明は、当該材料、方法および数値範囲などに限定することを意図したものではなく、また、それ以外の材料、方法および数値範囲などの使用を除外するものでもない。
本発明の化粧料は、下記成分(A)および(B)を含む。
(A)繊維幅が1000nm以下である微細繊維状セルロース;
(B)水溶性高分子:
<微細繊維状セルロース>
セルロース原料としては、製紙用パルプ、コットンリンターやコットンリントなどの綿系パルプ、麻、麦わら、バガスなどの非木材系パルプ、ホヤや海草などから単離されるセルロースなどが挙げられるが、特に限定されない。これらの中でも、入手のしやすさという点で、製紙用パルプが好ましいが、特に限定されない。製紙用パルプとしては、広葉樹クラフトパルプおよび針葉樹クラフトパルプが挙げられる。広葉樹クラフトパルプとしては、晒クラフトパルプ(LBKP)、未晒クラフトパルプ(LUKP)、酸素漂白クラフトパルプ(LOKP)などが挙げられる。針葉樹クラフトパルプとしては、晒クラフトパルプ(NBKP)、未晒クラフトパルプ(NUKP)、酸素漂白クラフトパルプ(NOKP)などが挙げられる。また、化学パルプ、半化学パルプ、機械パルプ、非木材パルプ、古紙を原料とする脱墨パルプが挙げられるが、特に限定されない。化学パルプとしては、サルファイトパルプ(SP)、ソーダパルプ(AP)等がある。半化学パルプとしては、セミケミカルパルプ(SCP)、ケミグラウンドウッドパルプ(CGP)等がある。機械パルプとしては、砕木パルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP、BCTMP)等がある。非木材パルプとしては、楮、三椏、麻、ケナフ等を原料とするものがある。これらの中でも、より入手しやすいことから、クラフトパルプ、脱墨パルプ、サルファイトパルプが好ましいが、特に限定されない。セルロース原料は1種を単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
微細繊維状セルロース(単に、微細繊維ということもある。)の平均繊維幅は、電子顕微鏡で観察して、1000nm以下である。平均繊維幅は、好ましくは2〜1000nm、より好ましくは2〜100nmであり、より好ましくは2〜50nmであり、さらに好ましくは2nm〜10nmであるが、特に限定されない。微細繊維状セルロースの平均繊維幅が2nm未満であると、セルロース分子として水に溶解しているため、微細繊維状セルロースとしての物性(強度や剛性、寸法安定性)が発現しなくなる。ここで、微細繊維状セルロースがI型結晶構造をとっていることは、グラファイトで単色化したCuKα(λ=1.5418Å)を用いた広角X線回折写真より得られる回折プロファイルにおいて同定できる。具体的には、2θ=14〜17°付近と2θ=22〜23°付近の2箇所の位置に典型的なピークをもつことから同定することができる。なお、本発明における微細繊維とは、全体において繊維幅が1000nm以下である単繊維を指し、繊維幅が1000nm超過の太い繊維であって幅1000nm以下である分岐部を有するものは指さない。
微細繊維状セルロースの電子顕微鏡観察による繊維幅の測定は以下のようにして行う。濃度0.05〜0.1質量%のセルロース繊維の水系懸濁液を調製し、該懸濁液を親水化処理したカーボン膜被覆グリッド上にキャストしてTEM観察用試料とする。幅の広い繊維を含む場合には、ガラス上にキャストした表面のSEM像を観察してもよい。構成する繊維の幅に応じて1000倍、5000倍、10000倍あるいは50000倍のいずれかの倍率で電子顕微鏡画像による観察を行う。但し、試料、観察条件や倍率は下記の条件を満たすように調整する。
(1)観察画像内の任意箇所に一本の直線Xを引き、該直線Xに対し、20本以上の繊維が交差する。
(2)同じ画像内で該直線と垂直に交差する直線Yを引き、該直線Yに対し、20本以上の繊維が交差する。
上記条件を満足する観察画像に対し、直線X、直線Yと交錯する繊維の幅を目視で読み取る。こうして少なくとも重なっていない表面部分の画像を3組以上観察し、各々の画像に対して、直線X、直線Yと交錯する繊維の幅を読み取る。このように少なくとも20本×2×3=120本の繊維幅を読み取る。セルロース繊維の平均繊維幅(単に、「繊維幅」ということもある。)はこのように読み取った繊維幅の平均値である。
微細繊維状セルロースの繊維長は特に限定されないが、0.1〜1000μmが好ましく、0.1〜800μmがさらに好ましく、0.1〜600μmが特に好ましい。繊維長が0.1μm未満になると、微細繊維状セルロースの結晶領域も破壊されていることになり、本来の物性を発揮できない。1000μmを超えると微細繊維のスラリー粘度が非常に高くなり、扱いづらくなる。繊維長は、TEM、SEM、AFMによる画像解析より求めることができる。
微細繊維状セルロースが含有する結晶部分の比率は、本発明においては特に限定されないが、X線回折法によって求められる結晶化度が60%以上であるセルロースを使用することが好ましい。結晶化度は、好ましくは65%以上であり、より好ましくは70%以上であり、この場合、耐熱性と低線熱膨張率発現の点でさらに優れた性能が期待できる。結晶化度については、X線回折プロファイルを測定し、そのパターンから常法により求められる(Seagalら、Textile Research Journal、29巻、786ページ、1959年)。
<化学的処理>
本発明においては、微細繊維状セルロースとしては、たとえばセルロース原料を化学的処理および解繊処理することによって得られる、イオン性置換基を有する微細繊維状セルロースを使用することができる。イオン性置換基を有する微細繊維状セルロースは、静電反発効果により超微細化することができる点で好ましい。また置換基を有する微細繊維状セルロースは、静電反発効果により水中で凝集せず、安定となりうる一方で、塩を含む水中ではその効果が弱まり、安定的に分散することが困難となる。そのため、本発明を適用して塩を含む水中でも安定化し、増粘効果を発揮させるのに、特に適している。本発明で使用する微細繊維状セルロースは、たとえばカチオン性置換基及びアニオン性置換基のうちの一方または双方を含むことができる。アニオン性置換基としては、たとえばカルボキシル基、スルホン基、およびリン酸基などが挙げられる。カチオン性置換基としては、たとえばアンモニウム、ホスホニウム、およびスルホニウムなどのオニウムを有する基が挙げられる。本発明においては、製剤の安定性やべたつきを抑える観点から、イオン性置換基として、たとえばリン酸基、カルボキシル基およびスルホン基から選択される一種又は二種以上を含むことが好ましく、リン酸基およびカルボキシル基のうちの少なくとも一方を含むことがより好ましく、リン酸基を含むことがとくに好ましい。このような特徴を有する微細繊維状セルロースを使用することにより、化粧料としてより均一な製剤を得ることができる。一方で、微細繊維状セルロースは、たとえば化学的処理によるイオン性置換基の導入を行わずに、解繊処理することによって得ることもできる。この場合、化粧料の製造コストの低減を図ることが可能となる。
[化学処理一般]
セルロース原料の化学的処理の方法は、微細繊維を得ることができる方法である限り特に限定されない。例えば、酸処理、オゾン処理、TEMPO酸化処理、酵素処理、またはセルロースまたは繊維原料中の官能基と共有結合を形成し得る化合物による処理などが挙げられるがこれらに限定されない。また、微細繊維状セルロースがリン酸由来の置換基を有する場合には、たとえば化学的処理の方法としては、リン酸基を有する化合物または/およびその塩による処理を行うことが好ましい。
酸処理の一例としては、Otto van den Berg; Jeffrey R. Capadona; Christoph Weder;
Biomacromolecules 2007, 8, 1353-1357.に記載されている方法を挙げることができるが、特に限定されない。具体的には、硫酸や塩酸等によりセルロース繊維を加水分解処理する。
オゾン処理の一例としては、特開2010−254726号公報に記載されている方法を挙げることができるが、特に限定されない。具体的には、繊維をオゾン処理した後、水に分散し、得られた繊維の水系懸濁液を粉砕処理する。
TEMPO酸化の一例としては、Saito T & al. Homogeneous suspensions of individualized microfibrils from TEMPO-catalyzed oxidation of native cellulose. Biomacromolecules 2006, 7 (6), 1687-91に記載されている方法を挙げることができるが、特に限定されない。具体的には、繊維をTEMPO酸化処理した後、水に分散し、得られた繊維の水系懸濁液を粉砕処理する。
酵素処理の一例としては、WO2013/176033号公報(WO2013/176033号公報に記載の内容は全て本明細書中に引用されるものとする)に記載の方法を挙げることができるが、特に限定されない。具体的には、繊維原料を、少なくとも酵素のEG活性とCBHI活性の比が0.06以上の条件下で、酵素で処理する方法である。
EG活性は下記のように測定し、定義される。
濃度1% (W/V) のカルボキシルメチルセルロース(CMCNa High viscosity; Cat No150561, MP Biomedicals, lnc.)の基質溶液(濃度100mM、pH5.0の酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液含有)を調製する。測定用酵素を予め緩衝液(前記同様)で希釈(希釈倍率は下記酵素溶液の吸光度が下記グルコース標準液から得られた検量線に入ればよい)した。90μlの前記基質溶液に前記希釈して得られた酵素溶液10μlを添加し、37℃、30分間反応させる。
検量線を作成するために、イオン交換水(ブランク)、グルコース標準液(濃度0.5〜5.6mMから少なくとも濃度が異なる標準液4点)を選択し、それぞれ100μlを用意し、37℃、30分間保温する。
前記反応後の酵素含有溶液、検量線用ブランクおよびグルコース標準液に、それぞれ300 μlのDNS発色液(1. 6質量%のNaOH、1質量%の3,5−ジニトロサリチル酸、30質量%の酒石酸カリウムナトリウム)を加えて、5分間煮沸し発色させる。発色後直ちに氷冷し、2mlのイオン交換水を加えてよく混合する。30分間静置した後、1時間以内に吸光度を測定する。
吸光度の測定は96穴マイクロウェルプレート(例えば、269620、NUNC社製)に20Oμlを分注し、マイクロプレートリーダー(例えば、infiniteM200、TECAN社製)を用い、540nmの吸光度を測定することができる。
ブランクの吸光度を差し引いた各グルコース標準液の吸光度とグルコース濃度を用い検量線を作成する。酵素溶液中のグルコース相当生成量は酵素溶液の吸光度からブランクの吸光度を引いてから検量線を用いて算出する(酵素溶液の吸光度が検量線に入らない場合は前記緩衝液で酵素を希釈する際の希釈倍率を変えて再測定を行う) 。1分間にlμmoleのグルコース等量の還元糖を生成する酵素量を1単位と定義し、下記式からEG活性を求めることができる。
EG活性=緩衝液で希釈して得られた酵素溶液1m1のグルコース相当生成量(μmole) /30分×希釈倍率
[福井作蔵, “生物化学実験法(還元糖の定量法)第二版”、学会出版センター、p.23〜24(1990年)参照]
CBHI活性は下記のように測定し、定義される。
96穴マイクロウェルプレート(例えば、269620、NUNC社製)に1. 25mMの4-Methylumberiferyl-cel1obioside (濃度125mM、pH5. 0の酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液に溶解した) 3 2μlを分注する。100mMのGlucono-l,5-Lactone 4μlを添加する。さらに、前記同様の緩衝液で希釈(希釈倍率は下記酵素溶液の蛍光発光度が下記標準液から得られた検量線に入ればよい)した測定用酵素液4μlを加え、37℃、30分間反応させる。その後、500mMのglycine-NaOH緩衝液(pH10.5)200μlを添加し、反応を停止させる。
前記同様の96穴マイクロウエルプレートに検量線の標準液として4-Methyl-umberiferon標準溶液40μ1 (濃度0〜50μMのすくなくとも濃度が異なる標準液4点)を分注し、37
℃、30分間加温する。その後、500mMのglycine-NaOH緩衝液(pH10.5)200μlを添加する。
マイクロプレートリーダー(例えば、F1uoroskanAscentFL、Thermo−Labsystems社製)を用い、350nm (励起光460nm)における蛍光発光度を測定する。標準液のデータから作成した検量線を用い、酵素溶液中の4-Methy1-umberiferon生成量を算出する(酵素溶液の蛍光発光度が検量線に入らない場合は希釈率を変えて再測定を行う) 。1分間に1μmo1の4-Methyl-umberiferonを生成する酵素の量を1単位とし、下記式からCBHI活性を求めることができる。
CBHI活性=希釈後酵素溶液1m1の4-Methyl-umberiferon生成量(μmo1e)/30分×希釈倍率
セルロースまたは繊維原料中の官能基と共有結合を形成し得る化合物による処理としては、以下の方法を挙げることができるが、特に限定されない。
・国際公開WO2013/073652(PCT/JP2012/079743)に記載されている「構造中にリン原子を含有するオキソ酸、ポリオキソ酸またはそれらの塩から選ばれる少なくなくとも1種の化合物」を使用する方法。
セルロース繊維にカチオン性置換基を導入する方法としては、たとえばセルロース繊維原料をカチオン化剤により処理する方法が挙げられる。本発明においては、たとえばセルロース繊維にカチオン化剤およびアルカリ化合物を添加して反応させることによりカチオン性置換基を導入することができる。カチオン化剤としては、たとえば、四級アンモニウム基と、セルロースのヒドロキシ基と反応する基とを有するものを用いることができる。セルロースのヒドロキシ基と反応する基としては、エポキシ基、ハロヒドリンの構造を有する官能基、ビニル基、ハロゲン基等が挙げられる。カチオン化剤の具体例としては、グリシジルトリメチルアンモニウムクロリド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドなどのグリシジルトリアルキルアンモニウムハライドまたはそのハロヒドリン型の化合物が挙げられる。また、アルカリ化合物としては、たとえばアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の炭酸塩、またはアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属のリン酸塩などの無機アルカリ化合物や、アンモニア、脂肪族アミン、芳香族アミン、脂肪族アンモニウム、芳香族アンモニウム、複素環式化合物もしくはその水酸化物、炭酸塩、またはリン酸塩等の有機アルカリ化合物を用いることができる。
イオン性置換基の導入量は特に限定されないが、たとえば微細セルロース繊維1g(質量)あたり0.1〜3.0mmol/gであり、0.14〜2.5mmol/gが好ましく、0.2〜2.0mmol/gがさらに好ましく、0.2〜1.8mmol/gが特に好ましい。イオン性置換基の導入量を上記下限値以上とすることにより、微細繊維状セルロースの微細化をより容易とし、微細繊維状セルロースの安定性を向上させることができる。一方で、イオン性置換基の導入量を上記上限値以下とすることにより、化粧料としてより好適な粘性を付与することが可能となる。なお、本発明においては、たとえばカルボキシル基を導入しない態様を採用することが可能である。この場合、微細繊維状セルロース中に含まれるイオン性置換基としてのカルボキシル基の含有量は、たとえば0.05mmol/g以下とすることができる。また、本発明においては、たとえばリン酸基を導入しない態様を採用することも可能である。この場合、微細繊維状セルロース中に含まれるイオン性置換基としてのリン酸基の含有量は、たとえば0.05mmol/g以下とすることができる。
[リン酸基の導入]
本発明においては、たとえば微細繊維状セルロースはリン酸エステル基などのリン酸由来の置換基(本明細書において、単にリン酸基ということもある。)を有している。
以下にリン酸エステル化を説明する。
(リン酸基導入工程)
リン酸基導入工程は、セルロースを含む繊維原料に対し、リン酸基を有する化合物または/およびその塩(以下、「化合物A」という。)を反応させることにより行うことができる。この反応は、尿素または/およびその誘導体(以下、「化合物B」という。)の存在下で行ってもよく、これにより、セルロース繊維のヒドロキシ基に、リン酸基を導入することができるが、特にこれに限定されない。
リン酸基導入工程は、セルロースにリン酸基を導入する工程を必ず含み、所望により、後述するアルカリ処理工程、余剰の試薬を洗浄する工程などを包含してもよい。
化合物Aを化合物Bの共存下で繊維原料に作用させる方法の一例としては、乾燥状態または湿潤状態の繊維原料に化合物Aおよび化合物Bの粉末や水溶液を混合する方法が挙げられる。また別の例としては、繊維原料のスラリーに化合物Aおよび化合物Bの粉末や水溶液を添加する方法が挙げられる。これらのうち、反応の均一性が高いことから、乾燥状態の繊維原料に化合物Aおよび化合物Bの水溶液を添加する方法、または湿潤状態の繊維原料に化合物Aおよび化合物Bの粉末や水溶液を添加する方法が好ましいが、特に限定されない。また、化合物Aと化合物Bは同時に添加しても良いし、別々に添加しても良い。また、初めに反応に供試する化合物Aと化合物Bを水溶液として添加して、圧搾により余剰の薬液を除いてもよい。繊維原料の形態は綿状や薄いシート状であることが好ましいが、特に限定されない。
本実施態様で使用する化合物Aは、リン酸基を有する化合物または/およびその塩である。
リン酸基を有する化合物としては、リン酸、リン酸のリチウム塩、リン酸のナトリウム塩、リン酸のカリウム塩、リン酸のアンモニウム塩などが挙げられるが、特に限定されない。リン酸のリチウム塩としては、リン酸二水素リチウム、リン酸水素二リチウム、リン酸三リチウム、ピロリン酸リチウム、またはポリリン酸リチウムなどが挙げられる。リン酸のナトリウム塩としてはリン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、またはポリリン酸ナトリウムなどが挙げられる。リン酸のカリウム塩としてはリン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、ピロリン酸カリウム、またはポリリン酸カリウムなどが挙げられる。リン酸のアンモニウム塩としては、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸三アンモニウム、ピロリン酸アンモニウム、ポリリン酸アンモニウムなどが挙げられる。
これらのうち、リン酸基導入の効率が高く、下記解繊工程で解繊効率がより向上しやすく、低コストであり、かつ工業的に適用しやすい観点から、リン酸、リン酸のナトリウム塩、またはリン酸のカリウム塩、リン酸のアンモニウム塩が好ましい。リン酸二水素ナトリウム、またはリン酸水素二ナトリウムがより好ましいが、特に限定されない。
また、反応の均一性が高まり、且つリン酸基導入の効率が高くなることから化合物Aは水溶液として用いることが好ましいが、特に限定されない。化合物Aの水溶液のpHは特に限定されないが、リン酸基導入の効率が高くなることから7以下であることが好ましく、パルプ繊維の加水分解を抑える観点からpH3〜7がさらに好ましい。前記のpHは例えば、リン酸基を有する化合物のうち、酸性を示すものとアルカリ性を示すものを併用し、その量比を変えて調整しても良い。または、前記のpHは、リン酸基を有する化合物のうち、酸性を示すものに無機アルカリまたは有機アルカリを添加すること等により調整しても良い。
繊維原料に対する化合物Aの添加量は特に限定されないが、化合物Aの添加量をリン原子量に換算した場合、繊維原料に対するリン原子の添加量は0.5〜100質量%が好ましく、1〜50質量%がより好ましく、2〜30質量%が最も好ましい。繊維原料に対するリン原子の添加量が0.5〜100質量%の範囲であれば、微細繊維状セルロースの収率をより向上させることができる。繊維原料に対するリン原子の添加量が100質量%を超えると、収率向上の効果は頭打ちとなり、使用する化合物Aのコストが上昇するため好ましくない。一方、繊維原料に対するリン原子の添加量が0.5質量%より低いと充分な収率が得られないため好ましくない。
本実施態様で使用する化合物Bとしては、尿素、チオ尿素、ビウレット、フェニル尿素、ベンジル尿素、ジメチル尿素、ジエチル尿素、テトラメチル尿素、ベンゾレイン尿素、ヒダントインなどが挙げられるが特に限定されない。この中でも低コストで扱いやすく、ヒドロキシル基を有する繊維原料と水素結合を作りやすいことから尿素が好ましい。
化合物Bは化合物A同様に水溶液として用いることが好ましいが、特に限定されない。また、反応の均一性が高まることから化合物Aと化合物Bの両方が溶解した水溶液を用いることが好ましいが、特に限定されない。
繊維原料に対する化合物Bの添加量は1〜300質量%であることが好ましいが、特に限定されない。
化合物Aと化合物Bの他に、アミド類またはアミン類を反応系に含んでも良い。アミド類としては、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、アセトアミド、ジメチルアセトアミドなどが挙げられる。アミン類としては、メチルアミン、エチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ピリジン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどが挙げられる。これらの中でも、特にトリエチルアミンは良好な反応触媒として働くことが知られている。
(リン酸由来の置換基の導入量)
リン酸由来の置換基の導入量は、微細繊維状セルロース1g(質量)あたり0.1mmol/g以上3.0mmol/g以下であり、0.14mmol/g以上2.5mmol/g以下が好ましく、0.2mmol/g以上2.0mmol/g以下がより好ましい。さらに好ましくは0.2mmol/g以上1.8mmol/g以下であり、特に好ましくは0.4mmol/g以上1.8mmol/g以下であり、最も好ましくは0.6mmol/g以上1.8mmol/g以下である。リン酸由来の置換基の導入量を上記下限値以上とすることにより、繊維原料の微細化が容易となり、微細繊維状セルロースの安定性を向上させることができる。リン酸由来の置換基の導入量を上記上限値以下とすることにより、化粧料として好適な粘度を実現することがより容易となる。
リン酸由来の置換基の繊維原料への導入量は、伝導度滴定法により測定することができる。具体的には、解繊処理工程により微細化を行い、得られた微細繊維状セルロース含有スラリーをイオン交換樹脂で処理した後、水酸化ナトリウム水溶液を加えながら電気伝導度の変化を求めることにより、導入量を測定することができる。
伝導度滴定では、アルカリを加えていくと、図1に示した曲線を与える。最初は、急激に電気伝導度が低下する(以下、「第1領域」という)。その後、わずかに伝導度が上昇を始める(以下、「第2領域」という)。さらにその後、伝導度の増分が増加する(以下、「第3領域」という)。すなわち、3つの領域が現れる。このうち、第1領域で必要としたアルカリ量が、滴定に使用したスラリー中の強酸性基量と等しく、第2領域で必要としたアルカリ量が滴定に使用したスラリー中の弱酸性基量と等しくなる。リン酸基が縮合を起こす場合、見かけ上弱酸性基が失われ、第1領域に必要としたアルカリ量と比較して第2領域に必要としたアルカリ量が少なくなる。一方、強酸性基量は、縮合の有無に関わらずリン原子の量と一致することから、単にリン酸基導入量(またはリン酸基量)、または置換基導入量(または置換基量)と言った場合は、強酸性基量のことを表す。
(アルカリ処理)
リン酸化微細繊維を製造する場合、リン酸基導入工程と後述する解繊処理工程の間にアルカリ処理を行うことができる。アルカリ処理の方法としては、特に限定されないが、例えば、アルカリ溶液中に、リン酸基導入繊維を浸漬する方法が挙げられる。
アルカリ溶液に含まれるアルカリ化合物は、特に限定されないが、無機アルカリ化合物であってもよいし、有機アルカリ化合物であってもよい。アルカリ溶液における溶媒としては水または有機溶媒のいずれであってもよく、特に限定されない。前記溶媒は、極性溶媒(水、またはアルコール等の極性有機溶媒)が好ましく、少なくとも水を含む水系溶媒がより好ましい。
また、アルカリ溶液のうちでは、汎用性が高いことから、水酸化ナトリウム水溶液、または水酸化カリウム水溶液が特に好ましいが、特に限定されない。
アルカリ処理工程におけるアルカリ溶液の温度は特に限定されないが、5〜80℃が好ましく、10〜60℃がより好ましい。
アルカリ処理工程におけるアルカリ溶液への浸漬時間は特に限定されないが、5〜30分間が好ましく、10〜20分間がより好ましい。
アルカリ処理におけるアルカリ溶液の使用量は特に限定されないが、リン酸導入繊維の絶対乾燥質量に対して100〜100000質量%であることが好ましく、1000〜10000質量%であることがより好ましい。
アルカリ処理工程におけるアルカリ溶液使用量を減らすために、アルカリ処理工程の前に、リン酸基導入繊維を水や有機溶媒により洗浄しても構わない。アルカリ処理後には、取り扱い性を向上させるために、解繊処理工程の前に、アルカリ処理済みリン酸基導入繊維を水や有機溶媒により洗浄することが好ましいが、特に限定されない。
<解繊処理>
前記で得られた微細繊維を解繊処理工程で解繊処理することができる。解繊処理工程では、通常、解繊処理装置を用いて、繊維を解繊処理して、微細繊維含有スラリーを得るが、処理装置、処理方法は、特に限定されない。
解繊処理装置としては、高速解繊機、グラインダー(石臼型粉砕機)、高圧ホモジナイザーや超高圧ホモジナイザー、高圧衝突型粉砕機、ボールミル、ビーズミルなどを使用できる。あるいは、解繊処理装置としては、ディスク型リファイナー、コニカルリファイナー、二軸混練機、振動ミル、高速回転下でのホモミキサー、超音波分散機、またはビーターなど、湿式粉砕する装置等を使用することもできる。解繊処理装置は、上記に限定されるものではない。
好ましい解繊処理方法としては、粉砕メディアの影響が少なく、コンタミの心配が少ない高速解繊機、高圧ホモジナイザーや超高圧ホモジナイザーが挙げられるが、特に限定されない。
解繊処理の際には、繊維原料を水と有機溶媒を単独または組み合わせて希釈してスラリー状にすることが好ましいが、特に限定されない。分散媒としては、水の他に、極性有機溶剤を使用することができる。好ましい極性有機溶剤としては、アルコール類、ケトン類、エーテル類、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、またはジメチルアセトアミド(DMAc)等が挙げられるが、特に限定されない。アルコール類としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、またはt−ブチルアルコール等が挙げられる。ケトン類としては、アセトンまたはメチルエチルケトン(MEK)等が挙げられる。エーテル類としては、ジエチルエーテルまたはテトラヒドロフラン(THF)等が挙げられる。分散媒は1種であってもよいし、2種以上でもよい。また、分散媒中に繊維原料以外の固形分、例えば水素結合性のある尿素などを含んでも構わない。
成分(A)である微細繊維状セルロースの配合量は、化粧料全体に対して0.01〜2.0質量%であることが好ましく、0.05〜1.0質量%であることがより好ましく、0.1〜0.8質量%であることがとくに好ましい。これにより、製剤の安定性向上やべたつき抑制に寄与することが可能となる。
<水溶性高分子>
本発明の化粧料においては、微細繊維状セルロースを安定的に分散させるために、水溶性高分子が配合される。水溶性高分子は、液中では膨潤作用による立体障害により、微細繊維状セルロースの凝集を防ぎ分散安定化させていると考えられる。
水溶性高分子としては、カルボキシビニルポリマー、メタクリル酸アルキル・アクリル酸コポリマー、増粘性多糖類等が挙げられ、好ましくは増粘性多糖類、より好ましくはイオン性の増粘性多糖類であり、さらに好ましくはアニオン性の増粘多糖類である。本発明に用いる増粘性多糖類は、具体的には、増粘性の多糖類であれば特に制限されず、キサンタンガム、カラギーナン、グアーガム、ローカストビーンガム、タマリンドガム、グルコマンナン、カチオン化でんぷん、カチオン化グアーガム、クインスシード、寒天、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースステアロキシエーテル、カルボキシメチルセルロース等がある。これらのうち、キサンタンガムは増粘性、分散性、使用感の観点から最も好ましい。水溶性高分子は、1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。化粧料全体における水溶性高分子の配合量は、好ましくは0.03〜1.0質量%であり、より好ましくは0.06〜0.8質量%であり、とくに好ましくは0.08〜0.5質量%以下である。
また、化粧料中に含まれる水溶性高分子の含有量C1に対する微細繊維状セルロースの含有量C2の比C2/C1は、製剤の安定性向上やべたつき抑制に寄与する観点から、たとえば0.1以上30以下であることが好ましく、1.0以上20以下であることがより好ましく、2以上10以下であることがとくに好ましい。本発明においては、C2/C1が4以上である場合を、好ましい態様の一例として挙げることができる。
[その他の成分]
本発明の化粧料には、上記した成分(A)および成分(B)以外に、その他の成分(C)として、無機粉体、有機粉体、無機酸、有機酸、無機酸塩、有機酸塩、陰イオン性界面活性剤からなる群より選ばれる一種または二種以上をさらに含めることができる。
無機粉体としては、金属酸化物、金属硫酸塩、タルク、マイカ、カオリン、セリサイト、各種雲母、ケイ酸およびケイ酸化合物、タングステン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト、バーミキュライト、ハイジライト、ベントナイトなどが挙げられる。さらに、無機粉体としては、モンモリロナイト、ヘクトライト、ゼオライト、セラミックスパウダー、第二リン酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化ボロン、シリカ化合物等が挙げられる。
金属酸化物としては、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化マグネシウムなどが挙げられる。
金属硫酸塩としては、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどが挙げられる。
雲母としては、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母などが挙げられる。
ケイ酸およびケイ酸化合物としては、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウムなどが挙げられる。
上記した無機粉体の具体例は例示に過ぎず、これらに限定されるものではない。
無機粉体は、1種類を単独で用いてもよく、二種以上併せて用いてもよい。
化粧料全体における無機粉体の配合量は特に限定されないが、一般的には1.0〜30.0質量%が好ましい。また、無機粉体を紫外線防止剤として添加する場合には、化粧料全体における無機粉体の配合量を、たとえば5.0質量%以上とすることが好ましく、10質量%以上とすることがより好ましい。このように多量の無機粉体を含む場合であっても、本発明によれば安定性に優れた化粧料を得ることが可能である。
有機粉体としては、以下のものが挙げられる。
ポリアミドパウダー、ポリアクリル酸・アクリル酸エステルパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、ポリスチレンパウダー、ポリウレタンパウダー、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー。
テトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、セルロースパウダー、シルクパウダー、12ナイロンや6ナイロン等のナイロンパウダー。
ジメチルポリシロキサンを架橋した構造を持つ架橋型シリコーン微粉末、架橋型球状ポリメチルシルセスキオキサン微粉末、架橋型球状オルガノポリシロキサンゴム表面をポリメチルシルセスキオキサン粒子で被覆してなる微粉末等。
疎水化シリカ、スチレン・アクリル酸共重合体、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネイト樹脂。
上記した有機粉体の具体例は例示に過ぎず、これらに限定されるものではない。
有機粉体は、1種類を単独で用いてもよく、二種以上併せて用いてもよい。
化粧料全体における有機粉体の配合量は特に限定されないが、一般的には1.0〜10.0質量%が好ましい。
無機酸および無機酸塩としては、例えば、エデト酸およびその塩、塩化ナトリウム、塩化カリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、リン酸およびその塩等がある。
化粧料全体における無機酸および無機酸塩の配合量は特に限定されないが、一般的には0.01〜10.0質量%が好ましい。
有機酸および有機酸塩としては、例えば、クエン酸、コウジ酸、リンゴ酸、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、グリコール酸、グリチルリチン酸二カリウム、トラネキサム酸等がある。化粧料全体における有機酸および有機酸塩の配合量は特に限定されないが、一般的には0.01〜1.0質量%が好ましく、より好ましくは、グリチルリチン酸二カリウムは0.05〜0.30質量%、キレート剤は0.05〜0.50質量%である。
陰イオン性界面活性剤の具体例としては、以下のものが挙げられる。
以下の脂肪酸セッケン。ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸トリエタノールアミン、パルミチン酸ナトリウム、パルミチン酸カリウム、パルミチン酸トリエタノールアミン、ラウリン酸ナトリウム、ラウリン酸カリウム、ラウリン酸トリエタノールアミン等。
アルキルエーテルカルボン酸およびその塩、アミノ酸と脂肪酸の縮合物塩、アルカンスルホン酸塩、アルケンスルホン酸塩、脂肪酸エステルのスルホン酸塩、脂肪酸アミドのスルホン酸塩、ホルマリン縮合系スルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩。
第二級高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルおよびアリルエーテル硫酸エステル塩、脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、脂肪酸アルキロールアミドの硫酸エステル塩、ロート油等の硫酸エステル塩類、アルキルリン酸塩、エーテルリン酸塩。
アルキルアリルエーテルリン酸塩、アミドリン酸塩、N−アシル乳酸塩、N−アシルサルコシン塩、N−アシルアミノ酸系活性剤等。
化粧料全体における陰イオン性界面活性剤の配合量は特に限定されないが、一般的には0.01〜10.0質量%であり、より好ましくは、0.05〜3.0質量%である。
<化粧料の製造方法>
本発明の化粧料の製造方法は、使用する成分の種類などに応じて適宜選択することができ、特に限定されない。水溶性成分と油溶性成分とを使用する場合には、水相と油相とを混合することにより、本発明の化粧料を製造することができる。例えば、水溶性成分を含む水相を準備し、水相中の各成分を加熱溶解した後、予め均一分散し、適当な温度に調整した油相(油溶性成分を含む)と混合し、ホモミキサーなどで乳化を行うことにより、本発明の化粧料を製造することができる。
<化粧料の形態>
本発明の化粧料は、具体的には、皮膚用化粧料、メイクアップ化粧料、毛髪用化粧料、紫外線防御化粧料、さらにはハンドクリーナーなどの洗浄剤、プレシェーブローション、アフターシェーブローション、芳香剤や歯磨剤、軟膏、貼布剤等が挙げられる。皮膚用化粧料としては、化粧水、乳液(美白乳液など)、クリーム、美容液、パック、ファンデーション、サンスクリーン化粧料、サンタン化粧料、各種ローション等が挙げられる。クリームとしては、コールドクリーム、バニシングクリーム、マッサージクリーム、エモリエントクリーム、クレンジングクリーム、モイスチャークリーム、ハンドクリーム等が挙げられる。メイクアップ化粧料としては、化粧下地、ファンデーション、アイシャドウ、チークなどが挙げられる。毛髪用化粧料としては、シャンプー、リンス、ヘアコンディショナー、リンスインシャンプー、ヘアスタイリング剤(ヘアフォーム、ジェル状整髪料等)、ヘアトリートメント剤、ヘアワックス、染毛剤等が挙げられる。ヘアトリートメント剤としては、ヘアクリーム、トリートメントローション、ヘアミルク等が挙げられる。さらに毛髪用化粧料としては、ローションタイプの育毛剤又は養毛剤等でもよい。上記した化粧料の具体例は例示に過ぎず、特にこれらに限定されるものではない。
さらに本発明の化粧料には、本発明の効果を損なわない範囲において、目的とする化粧料の種類に応じて、添加剤を配合することができる。添加剤としては、例えば、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
流動パラフィン、ワセリン等の炭化水素油、植物油脂、ロウ類、合成エステル油、シリコーン系の油相成分。
高級アルコール類、低級アルコール類、脂肪酸類、紫外線吸収剤、無機・有機顔料、色材、各種界面活性剤、多価アルコール、糖類、高分子化合物、生理活性成分、経皮吸収促進剤、溶媒、酸化防止剤、pH調整剤、香料など。前記各種界面活性剤としては、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤が挙げられる。
さらに本発明によれば、化粧料を形成するために用いられるセルロース含有組成物であって、下記成分(A)および(B)を含むセルロース含有組成物が提供される。
(A)繊維幅が1000nm以下である微細繊維状セルロース;
(B)水溶性高分子:
成分(A)および(B)の詳細は本明細書中に上記した通りである。
以下の実施例により本発明を説明するが、本発明の範囲は実施例により限定されない。配合量は、質量%を表す。
[実施例1]
<微細繊維状セルロースの製造>
(製造例1)微細繊維状セルロース1の製造
尿素100g、リン酸二水素ナトリウム二水和物55.3g、リン酸水素二ナトリウム41.3gを109gの水に溶解させてリン酸化試薬を調製した。
乾燥した針葉樹晒クラフトパルプの抄上げシートをカッターミルおよびピンミルで処理し、綿状の繊維にした。この綿状の繊維を絶対乾燥質量で100g取り、リン酸化試薬をスプレーでまんべんなく吹きかけた後、手で練り合わせ、薬液含浸パルプを得た。
得られた薬液含浸パルプを140℃に加熱したダンパー付きの送風乾燥機にて、80分間加熱処理し、リン酸化パルプを得た。
得られたリン酸化パルプをパルプ質量で100g分取し、10Lのイオン交換水を注ぎ、攪拌して均一に分散させた後、濾過脱水して、脱水シートを得る工程を2回繰り返した。次いで、得られた脱水シートを10Lのイオン交換水で希釈し、攪拌しながら、1Nの水酸化ナトリウム水溶液を少しずつ添加し、pHが12〜13のパルプスラリーを得た。その後、このパルプスラリーを脱水し、脱水シートを得た後、10Lのイオン交換水を添加した。攪拌して均一に分散させた後、濾過脱水して、脱水シートを得る工程を2回繰り返した。得られた脱水シートをFT−IRで赤外線吸収スペクトルを測定した。その結果、1230〜1290cm-1にリン酸基に基づく吸収が観察され、リン酸基の付加が確認された。従って、得られた脱水シート(リン酸オキソ酸導入セルロース)は、セルロースのヒドロキシ基の一部が下記構造式(1)の官能基で置換されたものであった。
Figure 2017048142
式中、a,b,m,nは自然数である(ただし、a=b×mである。)。α1,α2,・・・,αnおよびα’のうちの少なくとも1つはO-であり、残りはR,ORのいずれかである。Rは、各々、水素原子、飽和−直鎖状炭化水素基、飽和−分岐鎖状炭化水素基、飽和−環状炭化水素基、不飽和−直鎖状炭化水素基、不飽和−分岐鎖状炭化水素基、芳香族基、およびこれらの誘導基のいずれかである。βは有機物または無機物からなる1価以上の陽イオンである。
得られたリン酸化セルロースにイオン交換水を添加し、2質量%スラリーを調製した。このスラリーを、解繊処理装置(エムテクニック社製、クレアミックス−11S)
を用いて、6900回転/分の条件で180分間解繊処理し、セルロース懸濁液を得た。
X線回折により、セルロースはセルロースI型結晶を維持していた。このセルロース懸濁液をさらに、湿式微粒化装置(スギノマシン社製「アルティマイザー」)で245MPaの圧力にて1回パスさせセルロース繊維1を得た。X線回折により、セルロースはセルロースI型結晶を維持していた。
(製造例2)微細繊維状セルロース2の製造
湿式微粒化装置(スギノマシン社製「アルティマイザー」)で245MPaの圧力にて10回パスさせた以外は製造例1と同様の方法で行いセルロース繊維2を得た。X線回折により、セルロースはセルロースI型結晶を維持していた。
(製造例3)微細繊維状セルロース3の製造
製造例1で得たリン酸化パルプを再度リン酸化試薬に含浸し、140℃に加熱したダンパー付きの送風乾燥機にて、80分間加熱処理し、2回リン酸化反応を行った以外は製造例1と同様の方法で行いセルロース繊維3を得た。X線回折により、セルロースはセルロースI型結晶を維持していた。
(製造例4)微細繊維状セルロース4の製造
製造例1で得たリン酸化パルプを再度リン酸化試薬に含浸し、140℃に加熱したダンパー付きの送風乾燥機にて、50分間加熱処理し、2回リン酸化反応を行った以外は製造例1と同様の方法で行いセルロース繊維4を得た。X線回折により、セルロースはセルロースI型結晶を維持していた。
(製造例5)微細繊維状セルロース5の製造
リン酸水素二ナトリウム二水和物5.5g、リン酸水素二ナトリウム4.1gに変更した以外は製造例1と同様の方法で行い、セルロース繊維5を得た。X線回折により、セルロースはセルロースI型結晶を維持していた。
(リン酸基の導入量(置換基量)の測定)
リン酸基に由来する強酸性基と弱酸性基の導入量の差分は、リン酸基の縮合の尺度となる。この値が小さいほどリン酸基の縮合が少なく、透明性の高い微細繊維状セルロース含有スラリーを与える。リン酸基に由来する強酸性基と弱酸性基の導入量は、解繊処理後の微細繊維状セルロース含有スラリーをそのままイオン交換水で固形分濃度0.2質量%となるように希釈した後、イオン交換樹脂による処理、アルカリを用いた滴定によって測定した。
イオン交換樹脂による処理では、0.2質量%微細繊維状セルロース含有スラリーに体積で1/10の強酸性イオン交換樹脂(アンバージェット1024;オルガノ株式会社、コンディショング済)を加え、1時間振とう処理を行った。その後、目開き90μmのメッシュ上に注ぎ、樹脂とスラリーを分離した。アルカリを用いた滴定では、イオン交換後の微細繊維状セルロース含有スラリーに、0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液を加えながら、スラリーが示す電気伝導度の値の変化を計測した。
すなわち、図1に示した曲線の第1領域で必要としたアルカリ量(mmol)を、滴定対象スラリー中の固形分(g)で除して、強酸性基の導入量(mmol/g)とした。また、図1に示した曲線の第2領域で必要としたアルカリ量(mmol)を、滴定対象スラ
リー中の固形分(g)で除して、弱酸性基の導入量(mmol/g)とした。
(製造例6)微細繊維状セルロース6の製造
乾燥質量200g相当分の未乾燥の針葉樹晒クラフトパルプとTEMPO2.5gと、臭化ナトリウム25gを水1500mlに分散させた。その後、13質量%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を、1.0gのパルプに対して次亜塩素酸ナトリウムの量が5.0mmolになるように加えて反応を開始した。反応中は0.5Mの水酸化ナトリウム水溶液を滴下してpHを10〜11に保ち、pHに変化が見られなくなった時点で反応を終了した。
その後、このパルプスラリーを脱水し、脱水シートを得た後、10Lのイオン交換水を添加した。次に、攪拌して均一に分散させた後、濾過脱水して、脱水シートを得る工程を2回繰り返した。得られた脱水シートをFT−IRで赤外線吸収スペクトルを測定した。その結果、1730cm-1にカルボキシル基に基づく吸収が観察され、カルボキシル基の付加が確認された。この脱水シート(TEMPO酸化セルロース)を用いて、微細繊維状セルロースを調製した。
上記で得られたカルボキシル基が付加したTEMPO酸化セルロースにイオン交換水を添加し、2質量%のスラリーを調製した。このスラリーを、解繊処理装置(エムテクニック社製、クレアミックス−11S)を用いて、6900回転/分の条件で180分間解繊処理し、セルロース懸濁液を得た。X線回折により、セルロースはセルロースI型結晶を維持していた。このセルロース懸濁液をさらに、湿式微粒化装置(スギノマシン社製「アルティマイザー」)で245MPaの圧力にて10回パスさせセルロース繊維6を得た。X線回折により、セルロースはセルロースI型結晶を維持していた。
[実施例2]粘度及び結晶化度の測定
セルロース繊維1〜6の粘度を下記の方法で測定した。
セルロース繊維1〜6に水を添加し、各々のセルロース繊維の濃度を0.4質量%に調製した。セルロース繊維1〜6の懸濁液を24時間放置後、B型粘度計(BLOOKFIELD社製、アナログ粘度計T−LVT)を用いて25℃にて回転数3rpm(3分)で粘度を測定した。結果を表1に示す。
セルロース繊維1〜6の繊維幅を下記の方法で測定した。
解繊パルプスラリーの上澄み液を濃度0.01〜0.1質量%に水で希釈し、親水化処理したカーボングリッド膜に滴下した。乾燥後、酢酸ウラニルで染色し、透過型電子顕微鏡(日本電子社製、JEOL−2000EX)により観察した。製造例1から4及び製造例6では、幅4nm程度の微細繊維状セルロースになっていることを確認した。製造例5では、繊維幅4nm程度の微細繊維状セルロース繊維を観察できなかった。製造例5の解繊パルプスラリーを濃度0.01〜0.1質量%に水で希釈し、スライドガラスに滴下した。カバーガラスをかぶせ、デジタルマイクロスコープ(Hirox製、KH−7700)により観察したところ10μm以上の粗大な繊維が観察された。
セルロース繊維1〜6の結晶化度については、X線回折装置を用いて測定し、下記の計算式から求めた。なお、下記計算式の「結晶化指数」は、「結晶化度」ともいう。
セルロースI型結晶化指数(%)=〔(I22.6−I18.5)/I22.6〕×100 (1)
〔I22.6は、X線回折における格子面(002面)(回折角2θ=22.6°)の回折強度、及びI18.5は、アモルファス部(回折角2θ=18.5°)の回折強度を示す〕
0.45≦αω(m・rad/sec) (2)
〔αは、片振幅(m)、ωは、角速度(rad/sec)を示す。〕。
Figure 2017048142
表1に示すように、セルロース繊維1〜4、6の懸濁液は十分な粘度を有していた。セルロース繊維5はリン酸化反応が十分ではなく、解繊後も繊維幅10μm以上の粗大な繊維のみが観察され、繊維幅1000nm以下の微細な単繊維は見られず、十分な粘性を発揮しなかった。
[実施例3]
<化粧料の評価>
下記表2、3に示す各化粧料を調製し、その製剤安定性、使用感触(べたつきの有無)について検討を行った結果を表2、3に併せて示す。表2及び3において「To100」とは、全量で100になる量を示す。また、表2及び3に示される各発明品および各比較品について、pH調整剤としては、クエン酸(化粧料全体に対して0.05質量%)と、クエン酸ナトリウム(化粧料全体に対して0.01質量%)を含む。なお、評価は以下の基準に従い行った。
(1)化粧料の調製方法
水相中の各成分を加熱溶解した後、予め均一分散し、80℃に調整した油相と混合しホモミキサー(5000rpm、5分)にて乳化した。
(2)製剤安定性の評価
調製した化粧料を45℃で1ヶ月間放置し、その製剤安定性を評価した。評価基準は下記のとおりである。
A:油あるいは水の分離が全く認められず、ツヤのある製剤
B:油あるいは水の分離は認められず、ツヤはあるが、ザラザラとした製剤
C:油あるいは水の分離は認められないが、ツヤのない製剤
D:油あるいは水の分離が明確に認められる、もしくは分散不良
(3)使用後のべたつき感の評価
専門パネル10名によって、実使用試験を実施した。評価基準は下記のとおりである。
A:パネル8名以上が、使用後べたつき感がないと認める。
B:パネル6名以上8名未満が、使用後べたつき感がないと認める。
C:パネル3名以上6名未満が、使用後べたつき感がないと認める。
D:パネル3名未満が、使用後べたつき感がないと認める。
Figure 2017048142
表2より、発明品1〜5のイオン性置換基を有する微細セルロース繊維と水溶性高分子を含む製剤は均一感のあるツヤのあるものであり、製剤のべたつきもなく、使用感に優れたものであった。発明品6についても、発明品1〜5よりは劣るが、製剤の安定性と、製剤のべたつき抑制についてバランスに優れた結果が得られた。
一方で、比較品1、2の水溶性高分子を含まない製剤はツヤがなく微細セルロース繊維由来と思われる凝集物が目視で確認でき、ざらざらとした質感であった。
比較品4は微細セルロース繊維を含まないため、べたつきのある製剤であった。比較品3については、製剤の安定性および製剤のべたつきのいずれの評価においても、良好な結果が得られなかった。
Figure 2017048142
表3より、発明品7〜14の割合で微細セルロース繊維と水溶性高分子を配合したものは均一感のあるツヤのあるものであり、製剤のべたつきもなく、使用感に優れたものであった。
以下に、本発明の(A)微細繊維状セルロースおよび(B)水溶性高分子を配合した応用例を挙げるが、本発明はこれらにより限定されるものではない。また、実施例4〜10は、いずれも実施例3の方法で、優れた製剤の安定性およびべたつきのない感触を確認している。
[実施例4]とろみ化粧水
(A)セルロース繊維4 0.50(質量%)
ヒドロキシエチルセルロース 0.05
グリセリン 7.00
1,3−ブチレングリコール 5.00
防腐剤 適量
精製水 残量
(B)グリチルリチン酸2カリウム 0.10
精製水 10.00
調製方法:Aを80℃に加温後、40℃まで撹拌冷却する。Aを撹拌しているところにBを添加する。さらに撹拌冷却を続け、室温で調製を終了する。
[実施例5]ジェル状美容液
(A)セルロース繊維3 0.30(質量%)
キサンタンガム 0.05
グリセリン 3.00
1,3−ブチレングリコール 7.00
防腐剤 適量
精製水 残量
(B)アルギニン 0.05
精製水 5.00
(C)グリチルリチン酸2カリウム 0.10
ヒアルロン酸ナトリウム(1%水溶液) 3.00
精製水 5.00
調製方法:Aを80℃に加温後、40℃まで撹拌冷却する。Aを撹拌しているところにB、Cをそれぞれ添加する。さらに撹拌冷却を続け、室温で調製を終了する。
[実施例6]ジェル状乳液
(A)セルロース繊維2 1.00(質量%)
グアーガム 0.10
グリセリン 8.00
1,3−ブチレングリコール 5.00
アルギニン 0.70
防腐剤 適量
精製水 残量
(B)ホホバ油 3.00
スクワラン 5.00
リン酸セチル 1.40
ステアリルアルコール 2.00
調製方法:A、Bを80℃に加温して均一溶解する。BにAを添加して撹拌して乳化する。室温まで撹拌冷却して調製を終了する。
[実施例7]ファンデーション
(A)セルロース繊維3 0.70(質量%)
カルボキシメチルセルロース 0.10
ステアロイルメチルタウリンナトリウム 0.50
1,3−ブチレングリコール 5.00
防腐剤 適量
精製水 残量
(B)顔料酸化チタン 7.00
酸化鉄(黄) 0.70
酸化鉄(赤) 0.20
酸化鉄(黒) 0.10
(C)NIKKOL ニコムルス41 2.50
ステアリン酸グリセリル 1.00
セトステアリルアルコール 1.00
メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 8.00
ジメチコン(6cs) 3.00
シクロペンタシロキサン 5.00
調製方法:Bは予め分散機にて混合し、均一分散する。A、Cは80℃に加温して均一溶解する。AにBを添加し、Aをホモミキサーで撹拌しているところにCを添加して乳化する。室温まで撹拌冷却して調製を終了する。
※NIKKOL ニコムルス41:ベヘニルアルコール、ペンタステアリン酸ポリグリセリル−10、ステアロイル乳酸ナトリウム
[実施例8]サンスクリーンローション
(A)セルロース繊維4 0.05(質量%)
グアーガム 0.03
グリセリン 5.00
防腐剤 適量
精製水 残量
(B)CM3K40T4J 35.00
CM3K50XZ4J 25.00
X−21−5250L 3.00
シクロペンタシロキサン 15.00
(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー 2.00
調製方法:室温でBを撹拌し、均一分散する。Bを撹拌しているところにAを添加して撹拌後、調製を終了する。
※CM3K40T4J:PEG−10ジメチコン、微粒子酸化チタン、シクロペンタシロキサン、メチコン、アルミナ
CM3K50XZ4J:PEG−10ジメチコン、メチコン、微粒子酸化亜鉛、シクロペンタシロキサン
X−21−5250L:トリメチルシロキシケイ酸、ジメチコン
[実施例9]サンスクリーンジェル
(A)セルロース繊維3 1.00(質量%)
キサンタンガム 0.50
ナイロン−12 2.00
1,3−ブチレングリコール 5.00
防腐剤 適量
精製水 残量
(B)PEG−10ジメチコン 0.50
CM3K40T4J 25.00
CM3K50XZ4J 15.00
調製方法:Aを80℃に加温して均一溶解後、室温まで撹拌冷却する。Aをホモミキサーで撹拌しているところにBを添加し、乳化して調製を終了する。
※CM3K40T4J:PEG−10ジメチコン、微粒子酸化チタン、シクロペンタシロキサン、メチコン、アルミナ
CM3K50XZ4J:PEG−10ジメチコン、メチコン、微粒子酸化亜鉛、シクロペンタシロキサン
[実施例10]サンスクリーンミルク
(A)セルロース繊維3 0.30(質量%)
キサンタンガム 0.05
ステアロイルメチルタウリンナトリウム 0.50
1,3−ブチレングリコール 5.00
防腐剤 適量
精製水 残量
(B)PEG−60水添ヒマシ油 0.50
ポリソルベート60 0.70
ステアリン酸ソルビタン 1.50
IOP50XZ4J 25.00
IOPP40VMJ 25.00
メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 8.00
ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 3.00
調製方法:A、Bを80℃に加温して均一溶解する。Aをホモミキサーで撹拌しているところにBを添加し、乳化する。室温まで撹拌冷却して調製を終了する。
※IOP50XZ4J:パルミチン酸エチルヘキシル、微粒子酸化亜鉛、メチコン、ポリヒドロキシステアリン酸
IOPP40VMJ:パルミチン酸エチルヘキシル、微粒子酸化チタン、アルミナ、メチコン、ポリヒドロキシステアリン酸
[実施例11]ヘアミスト
(A)セルロース繊維1 0.70(質量%)
ヒドロキシプロピルメチルセルロースステアロキシエーテル 0.20
防腐剤 適量
精製水 残量
(B)メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 0.50
1,3−ブチレングリコール 3.00
PPG−6デシルテトラデセス−30 1.00
(C)パンテノール 0.70
エタノール 10.00
調製方法:Aを80℃に加温して均一溶解後、室温まで撹拌冷却する。Aを撹拌しているところにB、Cをそれぞれ添加し均一溶解後、調製を終了する。
[実施例12]ヘアクリーム
(A)セルロース繊維2 0.50(質量%)
キサンタンガム 0.10
アルギニン 0.70
防腐剤 適量
精製水 残量
(B)水添レシチン 1.00
ミリスチン酸ポリグリセリル−10 1.00
セタノール 1.50
トリエチルヘキサノイン 8.00
シクロペンタシロキサン 5.00
高重合ジメチコン 3.00
メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 1.50
調製方法:A、Bを80℃に加温して均一溶解する。Aを撹拌しているところにBを添加して乳化後、撹拌しながら室温まで冷却して調製を終了する。
本発明は、塗布時の感触が良く、製剤安定性の良い化粧料を提供することができる。

Claims (7)

  1. 下記成分(A)および(B)を含む化粧料。
    (A)繊維幅が1000nm以下である微細繊維状セルロース;
    (B)水溶性高分子:
  2. 前記成分(B)が、増粘性多糖類を含む請求項1に記載の化粧料。
  3. 前記成分(B)が、イオン性の前記増粘性多糖類を含む請求項2に記載の化粧料。
  4. 前記成分(A)の配合量が、化粧料全体に対して0.01〜2.0質量%である請求項1〜3のいずれか一項に記載の化粧料。
  5. 前記成分(B)の配合量が、化粧料全体に対して0.03〜1.0質量%である請求項1〜4のいずれか一項に記載の化粧料。
  6. 成分(C)として、無機粉体、有機粉体、無機酸、有機酸、無機酸塩、有機酸塩、および陰イオン性界面活性剤からなる群より選ばれる一種または二種以上をさらに含有する請求項1〜5のいずれか一項に記載の化粧料。
  7. 化粧料を形成するために用いられるセルロース含有組成物であって、
    下記成分(A)および(B)を含むセルロース含有組成物。
    (A)繊維幅が1000nm以下である微細繊維状セルロース;
    (B)水溶性高分子:
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