JP2017043320A - カウル構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】空調性能を確保しつつ、ウインドシールドガラスの支持剛性を向上させることができるカウル構造を得る。【解決手段】ウインドシールドガラス20の下端部20Aを車両下方側から支持するカウルパネル12と、車両側面視で車両上下方向に延在され、上端部がカウルパネル12に接合されたダッシュアッパパネル14と、ダッシュアッパパネル14の下部における車両前方側の面又は車両後方側の面に接合され、ダッシュアッパパネル14との間に閉断面24を構成する補強部材16と、ダッシュアッパパネル14において、補強部材16との接合部分よりも車両上方側に形成され、空調装置へ空気を導入させる第1吸気口26と、ダッシュアッパパネル14の下部及び補強部材16に形成され、閉断面24内を通じて空調装置へ空気を導入させる第2吸気口28と、を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、カウル構造に関する。
ウインドシールドガラスの下端部を支持するカウルパネルを備えたカウル構造として、車両上方側が開断面の領域とされ、車両下方側が閉断面の領域とされたカウル構造が知られている。この種のカウル構造として、特許文献1には、カウルパネルと、該カウルパネルと接合されたダッシュアッパパネルと、ダッシュアッパパネルの車両下方側に接合され閉断面構造とされたダッシュロアパネルとを備えたカウル構造が開示されている。ここで、カウルパネルとダッシュアッパパネルとで開断面の領域が構成されている。また、ダッシュアッパパネルには、空調ユニット(空調装置)に空気を導入するためのエア導入口(吸気口)が形成されている。
特開2011−37288号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された技術では、空調性能(エアコンの風量など)を確保するために必要な大きさの吸気口をダッシュアッパパネルに形成すれば、開断面の領域が大きくなる。このため、ウインドシールドガラスから閉断面の領域までの車両上下方向の距離が長くなり、ウインドシールドガラスの支持剛性を向上させる観点から改善の余地がある。
本発明は、上記事実を考慮して、空調性能を確保しつつ、ウインドシールドガラスの支持剛性を向上させることができるカウル構造を得ることを目的とする。
請求項1に記載の本発明に係るカウル構造は、ウインドシールドガラスの下端部を車両下方側から支持するカウルパネルと、車両側面視で車両上下方向に延在され、上端部が前記カウルパネルに接合されたダッシュアッパパネルと、前記ダッシュアッパパネルの下部における車両前方側の面又は車両後方側の面に接合され、前記ダッシュアッパパネルとの間に閉断面を構成する補強部材と、前記ダッシュアッパパネルにおいて、前記補強部材との接合部分よりも車両上方側に形成され、空調装置へ空気を導入させる第1吸気口と、前記ダッシュアッパパネルの下部及び前記補強部材に形成され、前記閉断面内を通じて空調装置へ空気を導入させる第2吸気口と、を有する。
請求項1に記載の本発明に係るカウル構造では、カウルパネルにダッシュアッパパネルの上端部が接合されている。また、ダッシュアッパパネルの下部には補強部材が接合されており、この補強部材とダッシュアッパパネルとで閉断面の領域が構成されている。ここで、ダッシュアッパパネルにおいて、補強部材との接合部分よりも車両上方側には、空調装置へ空気を導入させるための第1吸気口が形成されている。これにより、第1吸気口を介して走行風などが空調装置へ導入される。
一方、ダッシュアッパパネルの下部及び補強部材には、閉断面内を通じて空調装置へ空気を導入させる第2吸気口が形成されている。これにより、この第2吸気口を介して走行風などが空調装置へ導入される。以上のように、ダッシュアッパパネルの上部側の開断面の領域に加えて、下部側の閉断面の領域にも空調装置へ走行風などを導入させる経路が設けられている。これにより、開断面の領域のみに吸気口が形成された構造と比較して、空調性能を確保しつつ、開断面の領域を狭めることができる。また、開断面の領域を狭めた分だけ閉断面の領域がウインドシールドガラスに近づくため、ウインドシールドガラスの支持剛性を向上させることができる。
請求項2に記載の本発明に係るカウル構造は、請求項1に記載の構成において、前記ダッシュアッパパネルは、前記補強部材との接合部分よりも車両上方側で車両前方側又は車両後方側に屈曲されている。
請求項2に記載の本発明に係るカウル構造では、開断面の領域であるダッシュアッパパネルの上部側が屈曲されているため、曲げ変形され易くなっている。これにより、車両が歩行者と衝突した際などに、屈曲した部位を起点としてダッシュアッパパネルの上部側が曲げ変形され、衝突荷重を吸収することができる。
請求項3に記載の本発明に係るカウル構造は、請求項1又は2に記載の構成において、前記補強部材は、前記ダッシュアッパパネルの車両前方側の面に接合されると共に、車両上下方向に沿って延在された縦壁部を含んで構成されており、前記縦壁部に前記第2吸気口の一部が形成されている。
請求項3に記載の本発明に係るカウル構造では、車両上下方向に沿って延在された縦壁部から閉断面内へ走行風などを導入することができる。これにより、車両上下方向に対して傾斜した壁部に第2吸気口の一部が形成された構造と比較して、空調装置へ導入させる空気の量を増やすことができる。
請求項4に記載の本発明に係るカウル構造は、請求項1〜3の何れか1項に記載の構成において、前記閉断面は、前記ダッシュアッパパネル及び前記補強部材に形成された屈曲部により車両側面視で多角形状に形成されている。
請求項4に記載の本発明に係るカウル構造では、ダッシュアッパパネル及び補強部材に屈曲部を形成することで、それぞれの部材自体の剛性を向上させることができる。これにより、ダッシュアッパパネル及び補強部材の一方が平面状とされた閉断面構造と比較して、断面積が同じ場合であっても、ウインドシールドガラスの支持剛性を向上させることができる。
請求項5に記載の本発明に係るカウル構造は、請求項1〜4の何れか1項に記載の構成において、前記補強部材の上端部には、前記ダッシュアッパパネルと接合される上フランジが設けられており、前記上フランジと前記ダッシュアッパパネルとの接合部分が前記第1吸気口の下縁とされている。
請求項5に記載の本発明に係るカウル構造では、上フランジとダッシュアッパパネルとの接合部分が第1吸気口の下縁とされている。換言すれば、上フランジとダッシュアッパパネルとの接合部分が開断面の領域と閉断面の領域との境界部分となっている。これにより、開断面の領域を確保しつつ、閉断面の領域を最もウインドシールドガラスに近づけることができる。
以上説明したように、請求項1に記載のカウル構造によれば、空調性能を確保しつつ、ウインドシールドガラスの支持剛性を構造させることができるという優れた効果を有する。
請求項2に記載のカウル構造によれば、歩行者保護性能を向上させることができるという優れた効果を有する。
請求項3に記載のカウル構造によれば、空調装置へ効果的に空気を導入させることができるという優れた効果を有する。
請求項4に記載のカウル構造によれば、ダッシュアッパパネル又は補強部材が平面状とされた閉断面構造と比較して、ウインドシールドガラスの支持剛性を向上させることができるという優れた効果を有する。
請求項5に記載のカウル構造によれば、カウル高さ(地面からフード後端までの高さ)が低い車両であっても、空調性能を確保しつつ、ウインドシールドガラスの支持剛性を向上させることができるという優れた効果を有する。
実施形態に係るカウル構造を示す正面図である。 図1の2−2線に沿って切断した状態を拡大して示す拡大断面図である。 図1の3−3線に沿って切断した状態を拡大して示す拡大断面図である。 比較例のカウル構造を示す、図3に対応する断面図である。
実施形態に係るカウル構造について、図1〜図3を用いて説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印RHは進行方向を向いた場合の車両右側を示している。また、以下の説明で特記なく前後、上下、左右の方向を用いる場合は、車両前後方向の前後、車両上下方向の上下、進行方向を向いた場合の左右を示すものとする。
図1には、本実施形態に係るカウル構造が適用された車両10の要部を車両正面から見た正面図が示されている。また、図2には、図1の2−2線に沿って切断した状態を拡大縦断面図が示されている。なお、図1では、説明の便宜上、ウインドシールドガラス20の図示を省略している。
図2に示されるように、本実施形態のカウル構造は、カウルパネル12と、ダッシュアッパパネル14と、補強部材としてのクロスメンバ16とを含んで構成されている。カウルパネル12は、ウインドシールドガラス20の下端部20Aの下面に沿って車両幅方向を長手方向として配置されており、ウインドシールドガラス20の下端部20Aを車両下方側から支持している。
具体的には、カウルパネル12は、車両側面視でウインドシールドガラス20に沿って延在された支持部12Aを備えている。また、支持部12Aとウインドシールドガラス20との間には、シール部材22が設けられており、このシール部材22を介してウインドシールドガラス20の下端部20Aが支持部12Aに車両下方側から支持されている。さらに、カウルパネル12は、支持部12Aの後端部から車両下方かつ車両後方へ斜めに延出された傾斜壁部12Bを備えている。また、傾斜壁部12Bの後端部から車両上方かつ車両後方へフランジ12Cが延出されている。
フランジ12Cには、ダッシュアッパパネル14が接合されている。ダッシュアッパパネル14は、カウルパネル12と同様に車両幅方向を長手方向として配置されている(図1参照)。また、ダッシュアッパパネル14は、車両側面視で車両上下方向に延在されており、ダッシュアッパパネル14の上端部には、フランジ12Cに接合されたアッパ側上フランジ14Aが形成されている。
アッパ側上フランジ14Aは、カウルパネル12のフランジ12Cの下面に接合されている。また、ダッシュアッパパネル14は、アッパ側上フランジ14Aの前端部から車両下方かつ車両前方へ延出された上部傾斜壁部14Bを備えている。さらに、上部傾斜壁部14Bの下端部から車両下方かつ車両後方へ中間部傾斜壁部14Cが延出されている。このようにして、ダッシュアッパパネル14の上部側は、上部傾斜壁部14B及び中間部傾斜壁部14Cによって車両前方側に屈曲されている。すなわち、ダッシュアッパパネル14の上部側は、車両側面から見て屈曲部14G1を底部とする車両上方側かつ車両後方側が開放された断面略V字状に形成されている。なお、この屈曲部14G1は、後述するクロスメンバ16とダッシュアッパパネル14との接合部分よりも車両上方に形成されている。
ここで、中間部傾斜壁部14Cは、開断面の領域A(クラッシャブルエリア)と、閉断面の領域Bとに跨って配設されている。具体的には、図2中の二点鎖線で示した仮想線L1を境界として、この仮想線L1よりも車両上方側が開断面の領域Aとされており、仮想線L1よりも車両下方側が閉断面の領域Bとされている。
中間部傾斜壁部14Cの下端部は、閉断面の領域Bに位置しており、この下端部から車両下方へ下部縦壁部14Dが延出されている。また、下部縦壁部14Dの下端部から車両下方かつ車両前方へ下部傾斜壁部14Eが延出されており、この下部傾斜壁部14Eの下端部から車両下方へアッパ側下フランジ14Fが延出されている。ここで、中間部傾斜壁部14Cと下部縦壁部14Dとの間が屈曲部14G2とされており、下部縦壁部14Dと下部傾斜壁部14Eとの間が屈曲部14G3とされている。
アッパ側下フランジ14Fの下端部から車両下方かつ車両前方へパネル取付部14Hが延出されており、このパネル取付部14Hには、図示しないカウルロアパネルが取り付けられる。また、アッパ側下フランジ14Fの車両後方側の面には、ダッシュロアパネル18が接合されている。ダッシュロアパネル18は、車両側面視で車両上下方向に延在されており、ダッシュロアパネル18の下端部が図示しないフロアパネルに接合されている。
ここで、ダッシュアッパパネル14の下部における車両前方側の面には、クロスメンバ16が接合されている。図1に示されるように、クロスメンバ16は、カウルパネル12及びダッシュアッパパネル14と同様に車両幅方向を長手方向として配置されている。また、図2に示されるように、クロスメンバ16の上端部には、中間部傾斜壁部14Cに接合された上フランジ16Aが設けられている。
上フランジ16Aは、中間部傾斜壁部14Cに沿って延在されており、この上フランジ16Aの上端部が開断面の領域Aと閉断面の領域Bとの境界となっている。また、上フランジ16Aの後端部から車両下方へ縦壁部16Bが延出されている。縦壁部16Bは、車両上下方向に沿って延在されており、この縦壁部16Bの下端部から車両下方かつ車両後方に傾斜壁部16Cが延出されている。そして、縦壁部16Bと傾斜壁部16Cとの間が屈曲部16Eとされている。また、傾斜壁部16Cの下端部から車両下方へ下フランジ16Dが延出されており、この下フランジ16Dは、ダッシュアッパパネル14のアッパ側下フランジ14Fに接合されている。
以上のようにして、ダッシュアッパパネル14とクロスメンバ16との間で閉断面24が構成されている。ここで、閉断面24は、ダッシュアッパパネル14に形成された屈曲部14G2及び屈曲部14G3と、クロスメンバ16に形成された屈曲部16Eとを含んで車両側面視で多角形状(本実施形態では、略五角形状)に形成されている。
図1に示されるように、本実施形態のカウル構造では、車両正面視でダッシュアッパパネル14の車両幅方向中間部分よりも車両右側に第1吸気口26が形成されている。また、クロスメンバ16の車両幅方向中間部分よりも車両右側には、第2吸気口28を構成する前側連通孔30が形成されている。
第1吸気口26は、車両正面視で車両幅方向を長手方向とする略矩形状に形成されている。また、図3に示されるように、第1吸気口26は、ダッシュアッパパネル14における上部傾斜壁部14B及び中間部傾斜壁部14Cに跨って形成されている。具体的には、第1吸気口26の上縁は、上部傾斜壁部14Bの上端部から車両下方へオフセットした位置とされており、第1吸気口26の下縁は、クロスメンバ16の上フランジ16Aとダッシュアッパパネル14との接合部分とされている。そして、この第1吸気口26の下縁が開断面の領域Aと閉断面の領域Bとの境界となっている。
一方、第2吸気口28は、クロスメンバ16に形成された前側連通孔30と、ダッシュアッパパネル14に形成された後側連通孔32とを含んで構成されている。前側連通孔30は、クロスメンバ16における縦壁部16Bに形成されており、車両正面視で車両幅方向を長手方向とする略三角形状に形成されている(図1参照)。また、この前側連通孔30によって閉断面24の内部空間とクロスメンバ16の車両前方側の空間とが連通されている。後側連通孔32は、ダッシュアッパパネル14における中間部傾斜壁部14Cの下部に形成されている。具体的には、上フランジ16Aとの接合部から車両下方へオフセットした位置に形成されており、この後側連通孔32によって閉断面24の内部空間とダッシュアッパパネル14の車両後方側の空間とが連通されている。
また、本実施形態に係る前側連通孔30の下縁は、屈曲部16Eよりも車両上方にオフセットした位置とされており、後側連通孔32の下縁は、屈曲部14G2よりも車両上方にオフセットした位置とされている。
第1吸気口26及び第2吸気口28の車両後方側には、図示しない空調装置のダクトが配設されている。これにより、車両10の走行時などに第1吸気口26を介して車両前方からの走行風(空気)が空調装置へ導入される。また、同様にして、第2吸気口28を介して車両前方からの走行風(空気)が空調装置へ導入される。具体的には、車両前方からの走行風が前側連通孔30を介して閉断面24内へ導入され、その後に後側連通孔32を介して空調装置のダクトへ走行風が導入される。すなわち、第2吸気口28は、閉断面24内を通じて走行風を空調装置へ導入させる。
(作用並びに効果)
次に、本実施形態に係る乗員拘束制御装置の作用並びに効果について説明する。
本実施形態では、図3に示されるように、クロスメンバ16とダッシュアッパパネル14とで閉断面構造とされた閉断面の領域Bよりも車両上方に開断面の領域Aが設けられており、この開断面の領域Aに第1吸気口26が形成されている。また、閉断面の領域Bには、第2吸気口28が形成されている。これにより、開断面の領域Aのみに吸気口を備えた構造と比較して、空調性能を確保しつつ、開断面の領域Aを狭めることができる。また、開断面の領域Aを狭めた分だけ閉断面の領域Bがウインドシールドガラス20に近づくため、ウインドシールドガラス20の支持剛性を向上させることができる。
以上の効果について、比較例のカウル構造と本実施形態のカウル構造とを比較して説明する。図4に示されるように、比較例のカウル構造が適用された車両100では、カウルパネル12の車両下方側にダッシュアッパパネル102が接合されている。また、ダッシュアッパパネル102の車両下方側には、ダッシュロアパネル104が接合されている。さらに、ダッシュロアパネル104における車両後方側の面には、クロスメンバ106が接合されており、このクロスメンバ106とダッシュロアパネル104とで閉断面108が形成されている。
ダッシュアッパパネル102は、車両側面視で車両上下方向に延在されており、ダッシュアッパパネル102の上端部には、カウルパネル12と接合されたアッパ側上フランジ102Aが設けられている。またアッパ側上フランジ102Aの前端部から車両下方へアッパ側縦壁部102Bが延出されており、このアッパ側縦壁部102Bの下端部から車両前方側へアッパ側下フランジ102Cが延出されている。ここで、アッパ側縦壁部102Bには、吸気口102Dが形成されている。また、吸気口102Dには、図示しない空調装置のダクトが接続されている。
ダッシュロアパネル104の上端部には、アッパ側下フランジ102Cと接合されたロア側上フランジ104Aが設けられている。また、ロア側上フランジ104Aの後端部から車両下方へロア側縦壁部104Bが延出されている。
ロア側縦壁部104Bにおける車両後方側の面にはクロスメンバ106が接合されている。クロスメンバ106は、上フランジ106A及び下フランジ106Cを備えており、車両前方側に開放された断面略ハット状に形成されている。そして、上フランジ106Aと下フランジ106Cとの間の本体部106Bとダッシュロアパネル104との間に閉断面108が形成されている。
以上のように構成された比較例のカウル構造では、図4中の仮想線L2で示すように、ダッシュアッパパネル102とダッシュロアパネル104との接合部分が開断面の領域Cと閉断面の領域Dとの境界となる。また、比較例のカウル構造では、開断面の領域Cにのみ吸気口102Dが形成されている。
ここで、吸気口102Dの開口面積が本実施形態の第1吸気口26の開口面積と略同一の大きさであった場合について考える。この場合、比較例のカウル構造では、吸気口102Dの他に空調装置へ空気を導入させる経路を備えていないので、本実施形態のカウル構造と比較して、十分な量の空気を空調装置へ導入させることができず、エアコンの風量などの空調性能を確保する観点から改善の余地がある。
一方、吸気口102Dの開口面積を大きくすれば、空調性能を確保することができるが、開断面の領域Cが広くなるため、閉断面の領域Dがウインドシールドガラス20から遠ざかることとなる。この結果、ウインドシールドガラス20の支持剛性が低下する。また、クロスメンバ106の位置が下がれば、空調装置などの周辺部品と干渉する虞があり、閉断面108を大きく確保することができなくなることがある。
これに対して、本実施形態では、図3に示されるように、閉断面の領域Bにも第2吸気口28が設けられているので、開断面の領域Aを広く設定する必要がなく、歩行者保護性能を満足する必要最小限の大きさに設定することができる。これにより、閉断面の領域Bをウインドシールドガラス20に近づけることができ、空調性能を確保しつつ、ウインドシールドガラス20の支持剛性を向上させることができる。
また、図4に示されるように、比較例のカウル構造では、閉断面108を構成しているダッシュロアパネル104が平板状に形成されているため、ダッシュロアパネル104自体の剛性が低い。これに対して、本実施形態では、図2及び図3に示されるように、閉断面24を構成するクロスメンバ16及びダッシュアッパパネル14の両部材に屈曲部が形成されている(屈曲部16E、屈曲部14G2、屈曲部14G3)。これにより、本実施形態に係るカウル構造の閉断面24と比較例のカウル構造の閉断面108とが同じ断面積であっても、本実施形態に係るカウル構造の方がそれぞれの部材自体の剛性が高くなるため、ウインドシールドガラス20の支持剛性を向上させることができる。特に本実施形態では、第2吸気口28を構成する前側連通孔30の下縁が屈曲部16Eよりも車両上方に位置しており、後側連通孔32の下縁が屈曲部14G2よりも車両上方に位置している。これにより、閉断面24を構成する屈曲部16E、屈曲部14G2、及び屈曲部14G3がそれぞれ車両幅方向に連続して形成されることとなる。この結果、第2吸気口28を形成した場合であっても、閉断面24の剛性が局所的に低下するのを抑制することができる。
さらに、本実施形態では、図3に示されるように、クロスメンバ16の上フランジ16Aとダッシュアッパパネル14との接合部分が第1吸気口26の下縁とされており、この接合部分が開断面の領域Aと閉断面の領域Bとの境界となっている。すなわち、歩行者保護用の開断面の領域Aを確保しつつ、閉断面の領域Bを最もウインドシールドガラス20に近づけた構造となっている。これにより、カウル高さ(地面からフード後端までの高さ)が低い車両であっても、空調性能を確保しつつ、ウインドシールドガラス20の支持剛性を向上させることができる。
また、本実施形態では、図2に示されるように、開断面の領域Aに屈曲部14G1を備えている。すなわち、ダッシュアッパパネル14の上部側が車両前方に屈曲されている。これにより、ダッシュアッパパネル14が屈曲されていない構造と比較して、開断面の領域Aが曲げ変形され易くなり、衝突荷重を効果的に吸収することができる。この結果、歩行者保護性能を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、図3に示されるように、クロスメンバ16の縦壁部16Bに第2吸気口28を構成する前側連通孔30が形成されている。これにより、例えば、傾斜壁部16Cなどのように車両上下方向に対して傾斜した壁部に第2吸気口28が形成された構造と比較して、走行風を効果的に導入させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。例えば、本実施形態では、図1に示されるように、ダッシュアッパパネル14の車両幅方向中間部分よりも車両右側に第1吸気口26を形成したが、これに限定されず、車両幅方向中間部分よりも車両左側に第1吸気口26を形成してもよい。また、ダッシュアッパパネル14の左右両側に第1吸気口26を形成してもよい。第2吸気口28も同様にして、クロスメンバ16の車両幅方向中間部分よりも車両左側に形成してもよく、クロスメンバ16の左右両側に第2吸気口28を形成してもよい。さらに、第1吸気口26及び第2吸気口28の形状や大きさは、要求される空調性能などに応じて適宜変更してもよい。
また、本実施形態では、ダッシュアッパパネル14の上部側を車両前方側に屈曲させた構造としたが、これに限定されない。例えば、車両後方側に屈曲させても同様の効果を得ることができる。さらに、衝突荷重の吸収性能を十分に満たしている場合は、ダッシュアッパパネル14の上部側が屈曲していない構造としてもよい。
また、本実施形態では、閉断面24を構成するクロスメンバ16及びダッシュアッパパネル14の両部材に屈曲部が形成された構造としたが、これに限定されない。例えば、ダッシュアッパパネル14やクロスメンバ16の板厚を厚くするなどしてウインドシールドガラス20の支持剛性が高められた構造では、クロスメンバ16及びダッシュアッパパネル14の一方を平面状に形成してもよい。
さらに、第2吸気口28を構成する前側連通孔30及び後側連通孔32の大きさや形状は特に限定しない。また、ウインドシールドガラス20の支持剛性を確保することができれば、前側連通孔30及び後側連通孔32を複数形成してもよい。例えば、クロスメンバ16の縦壁部16Bと傾斜壁部16Cの両方に前側連通孔を形成してもよく、ダッシュアッパパネル14の中間部傾斜壁部14C及び下部縦壁部14Dの両方に後側連通孔を形成してもよい。
また、開断面の領域Aをスムーズに曲げ変形させる観点から第1吸気口26を上部傾斜壁部14Bと中間部傾斜壁部14Cとに跨って形成したが、これに限らない。例えば、上部傾斜壁部14B及び中間部傾斜壁部14Cのそれぞれに独立する吸気口を形成してもよい。すなわち、屈曲部14G1の位置に第1吸気口26が形成されていない構成としてもよい。
12 カウルパネル
14 ダッシュアッパパネル
14G2 屈曲部
14G3 屈曲部
16 クロスメンバ(補強部材)
16A 上フランジ
16B 縦壁部
16E 屈曲部
20 ウインドシールドガラス
20A 下端部(ウインドシールドガラスの下端部)
24 閉断面
26 第1吸気口
28 第2吸気口
30 前側連通孔(第2吸気口の一部)
32 後側連通孔(第2吸気口の一部)

Claims (5)

  1. ウインドシールドガラスの下端部を車両下方側から支持するカウルパネルと、
    車両側面視で車両上下方向に延在され、上端部が前記カウルパネルに接合されたダッシュアッパパネルと、
    前記ダッシュアッパパネルの下部における車両前方側の面又は車両後方側の面に接合され、前記ダッシュアッパパネルとの間に閉断面を構成する補強部材と、
    前記ダッシュアッパパネルにおいて、前記補強部材との接合部分よりも車両上方側に形成され、空調装置へ空気を導入させる第1吸気口と、
    前記ダッシュアッパパネルの下部及び前記補強部材に形成され、前記閉断面内を通じて空調装置へ空気を導入させる第2吸気口と、
    を有するカウル構造。
  2. 前記ダッシュアッパパネルは、前記補強部材との接合部分よりも車両上方側で車両前方側又は車両後方側に屈曲されている請求項1記載のカウル構造。
  3. 前記補強部材は、前記ダッシュアッパパネルの車両前方側の面に接合されると共に、車両上下方向に沿って延在された縦壁部を含んで構成されており、
    前記縦壁部に前記第2吸気口の一部が形成されている請求項1又は2に記載のカウル構造。
  4. 前記閉断面は、前記ダッシュアッパパネル及び前記補強部材に形成された屈曲部により車両側面視で多角形状に形成されている請求項1〜3の何れか1項に記載のカウル構造。
  5. 前記補強部材の上端部には、前記ダッシュアッパパネルと接合される上フランジが設けられており、
    前記上フランジと前記ダッシュアッパパネルとの接合部分が前記第1吸気口の下縁とされている請求項1〜4の何れか1項に記載のカウル構造。
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