JP2017040008A - 繊維状成形体、及び繊維形成用組成物 - Google Patents

繊維状成形体、及び繊維形成用組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】形状記憶性等の特性を有し得る、新規な繊維状成形体、及びこれを得るための組成物を提供すること。
【解決手段】式(I):
【化1】
Figure 2017040008

で表され、X、R及びRがそれぞれ独立に2価の有機基で、R及びRがそれぞれ独立に水素原子又はメチル基である、ラジカル重合性化合物、及び単官能ラジカル重合性モノマーを、モノマー単位として含む第一の重合体と、直鎖状又は分岐状の第二の重合体と、を含有する、繊維状成形体1。
【選択図】図1

Description

本発明は、繊維状成形体、及び繊維形成用組成物に関する。
樹脂及び金属から形成された成形体は、外力により、伸び及び折れなどの変形を生じることがある。これら成形体の変形は、一般的には塑性変形を含み、微視的な破壊を伴うことが多い。そのため、変形後、成形体を元の状態に戻すことが難しい。
一方、形状記憶材料として、金属、樹脂、セラミックスなどが知られている。形状記憶材料は、結晶構造の変化、分子運動形態が変わることによる相変態に基づいて形状回復特性を発現する。形状記憶材料は、形状回復特性の他にも防振特性等にも優れる。これまで主に金属及び樹脂が形状記憶材料として検討されてきた。
形状記憶樹脂は、その成形体が、力を加えられて変形してもある温度以上に加熱されると元の形状に回復する樹脂である。主な形状記憶樹脂としては、ポリノルボルネン、トランスイソプレン、スチレン−ブタジエン共重合体、及びポリウレタンがある。例えば、特許文献1にはノルボルネン系樹脂、特許文献2にはトランス−イソプレン系樹脂、特許文献3にはポリウレタン系樹脂、特許文献4にはアクリル系樹脂に関する形状記憶樹脂が記載されている。
特公平5−72405公報 特開2004−250182公報 特開2004−300368公報 特開平7−292040公報
本発明は、形状記憶性等の特性を有し得る、新規な繊維状成形体、及びこれを得るための組成物を提供する。
本発明の一側面は、式(I):
Figure 2017040008

で表され、X、R及びRがそれぞれ独立に2価の有機基で、R及びRがそれぞれ独立に水素原子又はメチル基である、ラジカル重合性化合物、及び単官能ラジカル重合性モノマーを、モノマー単位として含む第一の重合体と、直鎖状又は分岐状の第二の重合体と、を含有する、繊維状成形体に関する。
本発明の別の側面は、式(I)で表されるラジカル重合性化合物、及び単官能ラジカル重合性モノマーを含む反応性モノマーと、直鎖状又は分岐状の第二の重合体と、を含有する、繊維形成用組成物に関する。
本発明の更に別の側面は、第一の重合体、及び直鎖状又は分岐状の第二の重合体を含む、繊維状成形体を製造する方法に関する。この方法は、上記繊維形成用組成物を長尺の流路に導入し、該流路内の繊維形成用組成物中で、反応性モノマーの光ラジカル重合又は熱ラジカル重合により第一の重合体を生成させる工程を備える。あるいは、この方法は、上記繊維形成用組成物中で、反応性モノマーの光ラジカル重合又は熱ラジカル重合により第一の重合体を生成させて樹脂成形体を得る工程と、樹脂成形体から繊維状成形体を切り出す工程とを備えていてもよい。
開示されるいくつかの形態に係る繊維状成形体は、強靭で応力緩和性に優れる。また、開示される繊維状成形体は、外力によって変形したときに加熱により形状回復するという特性を有し得る。
開示される繊維状成形体は、形状変化率が高い、軽い、加工しやすい、着色できるなどの点で、形状記憶合金の繊維と比較して優れている。開示されるいくつかの形態に係る繊維状成形体は、高温で軟らかく、ゴムのように容易に変形するため、小さな力で元の長さの数倍にも伸ばすことができ、冷却後、その変形した形状を保持することができる。変形後の繊維状成形体を無加重下で加熱すれば元の形状に回復し得る。従って、この繊維状成形体は、高温でのエネルギーの吸収及び貯蔵のための材料として利用することもできる。
光ラジカル重合により繊維状成形体を製造する方法の一実施形態を示す模式図である。 熱ラジカル重合により繊維状成形体を製造する方法の一実施形態を示す模式図である。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
一実施形態に係る繊維状成形体は、式(I):
Figure 2017040008

で表されるラジカル重合性化合物、及び単官能ラジカル重合性モノマーを含む反応性モノマーと、第二の重合体とを含有する繊維形成用組成物から形成される。式(I)中、X、R及びRがそれぞれ独立に2価の有機基で、R及びRがそれぞれ独立に水素原子又はメチル基である。繊維形成用組成物中で反応性モノマーが重合することで、それら反応性モノマーに由来するモノマー単位から構成される第一の重合体が生成する。これにより、繊維形成用組成物が硬化して、繊維状成形体としての樹脂成形体(硬化体)を形成する。第一の重合体は、通常、第二の重合体と共有結合によって結合することなく、第二の重合体とは別の重合体として成形体中に形成される。
繊維状成形体は、細長い形状の樹脂成形体であればよく、その断面の形状及びサイズは特に制限されない。繊維状成形体の断面は、例えば、円形、楕円形、矩形、又は不定形であり得る。繊維状成形体は、帯状の長尺体であってもよい。繊維状成形体である複数の単糸が撚り合わせられていてもよい。1本の繊維状成形体に関して、長手方向に垂直な方向の断面の最大幅は、例えば1μm〜10mmであってもよい。繊維状成形体の長さは、繊維状成形体の断面の最大幅に対して、例えば10倍以上、又は100倍以上であってもよく、1000倍以下であってもよい。
第一の重合体は、式(I)の化合物に由来する、下記式(II)で表される環状のモノマー単位を含み得る。式(II)の環状のモノマー単位が、繊維状成形体の形状記憶性等の特異な特性の発現に寄与すると考えられる。ただし、第一の重合体は、必ずしも式(II)のモノマー単位を含んでいなくてもよい。
Figure 2017040008
式(I)及び(II)中のXは、例えば、下記式(10):
Figure 2017040008

で表される基であってもよい。式(10)中、Yは置換基を有していてもよい環状基で、Z及びZはそれぞれ独立に炭素原子、酸素原子、窒素原子、及び硫黄原子から選ばれる原子を含む官能基で、i及びjはそれぞれ独立に0〜2の整数である。*は結合手を表す(これは他の式でも同様である)。Xが式(10)の基であると、式(II)の環状のモノマー単位が特に形成され易いと考えられる。環状基Yに対するZ及びZの配置が、シス位であってもよいし、トランス位であってもよい。Z及びZは、−O−、−OC(=O)−、−S−、−SC(=O)−、−OC(=S)−、−NR10−(R10は水素原子又はアルキル基)、又は−ONH−で表される基であってもよい。
Yは、炭素数2〜10の環状基であってもよいし、酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選ばれるヘテロ原子を含んでいてもよい。この環状基Yは、例えば、脂環基、環状エーテル基、環状アミン基、環状チオエーテル基、環状エステル基、環状アミド基、環状チオエステル基、芳香族炭化水素基、複素芳香族炭化水素基、又はこれらの組み合わせであり得る。環状エーテル基は、単糖又は多糖が有する環状基であってもよい。Yの具体例としては、特に限定されないが、下記式(11)、(12)、(13)、(14)又は(15)で表される環状基が挙げられる。繊維状成形体の応力緩和性の観点から、Yは、式(11)の基(特に、1,2−シクロヘキサンジイル基)であってもよい。
Figure 2017040008
式(I)及び(II)中のR及びRは、互いに同一でも異なっていてもよく、下記式(20)で表される基であってもよい。
Figure 2017040008
式(20)中、Rは炭素数1〜8の炭化水素基(アルキレン基等)であり、式(I)又は(II)中の窒素原子に結合する。Zは−O−、又は−NR10−(R10は水素原子又はアルキル基)で表される基である。R及びRが式(20)の基であると、式(II)の環状のモノマー単位が特に形成され易いと考えられる。Rの炭素数は、2以上であってもよいし、6以下、又は4以下であってもよい。
式(I)のラジカル重合性化合物の一つの具体例は、下記式(Ia)で表される化合物である。ここでのY、Z、Z、i及びjは式(10)と同様に定義される。
Figure 2017040008
式(Ia)の化合物としては、例えば、下記式(I−1)、(I−2)、(I−3)、(I−4)、(I−5)、(I−6)、(I−7)、又は(I−8)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2017040008
Figure 2017040008
Figure 2017040008
以上例示した化合物を、単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
繊維形成用組成物における式(I)のラジカル重合性化合物の割合は、反応性モノマーの全体量を基準として、0.01モル%以上、0.1モル%以上、又は0.5モル%以上であってもよく、10モル%以下、5モル%以下、又は1モル%以下であってもよい。式(I)のラジカル重合性化合物の割合がこれら範囲内にあると、伸び、強度などの機械特性に優れた硬化体を得られるという点で更に有利な効果が得られる。
式(I)の化合物は、当業者には理解されるように、通常入手可能な原料を出発物質として用いて、通常の合成方法によって合成することができる。例えば、環状ジオール化合物又は環状ジアミン化合物と、(メタ)アクリロイル基及びイソシアネート基を有する化合物との反応により、式(I)の化合物を合成することができる。
繊維形成用組成物中の反応性モノマーは、単官能ラジカル重合性モノマーとして、アルキル(メタ)アクリレート、及び/又はアクリロニトリルを含んでいてもよい。
アルキル(メタ)アクリレートは、置換基を有していてもよい炭素数1〜16のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート((メタ)アクリル酸と置換基を有していてもよい炭素数1〜16のアルキルアルコールとのエステル)であってもよい。炭素数1〜16のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートが有し得る置換基は、酸素原子及び/又は窒素原子を含んでいてもよい。
反応性モノマーが炭素数1〜16のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートを含んでいることにより、成形体の弾性率及びガラス転移温度(Tg)を制御できるという効果が得られる。
繊維形成用組成物における、置換基を有していてもよい炭素数1〜16のアルキル(メタ)アクリレートの割合は、反応性モノマーの全体量を基準として、10モル%以上、15モル%以上、又は20モル%以上であってもよく、95モル%以下、90モル%以下、又は85モル%以下であってもよい。置換基を有していてもよい炭素数1〜16のアルキル(メタ)アクリレートの割合がこれら範囲内にあると、伸び、強度などの機械特性に優れた繊維状成形体を得られるという点で更に有利な効果が得られる。
少ない炭素数のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートを用いることで、硬化後の繊維状成形体の弾性率が高くなり、形状記憶性が発現し易い傾向がある。係る観点から、反応性モノマーが、単官能ラジカル重合性モノマーとして、置換基を有していてもよい炭素数10以下のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートを含んでいてもよい。繊維形成用組成物における、置換基を有していてもよい炭素数10以下のアルキル(メタ)アクリレートの割合は、反応性モノマーの全体量を基準として、8モル%以上、10モル%以上、又は15モル%以上であってもよく、55モル%以下、45モル%以下、又は25モル%以下であってもよい。置換基を有していてもよい炭素数10以下のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートの割合がこれら範囲内にあると、ある程度高い弾性率を有し、形状記憶性を有する繊維状成形体が形成され易いという点で更に有利な効果が得られる。同様の観点から、反応性モノマーは、置換基を有していてもよい炭素数8以下のアルキル基を有する(メタ)アクリレートを含んでいてもよく、その割合は上記数値範囲であってもよい。
置換基を有していてもよい炭素数1〜16のアルキル(メタ)アクリレートの例としては、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、ヘキシルアクリレート、ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート(EHA)、2−エチルヘキシルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−1−メチルエチルメタクリレート、2−メトキシエチルアクリレート(MEA)、及びN,N−ジメチルアミノエチルアクリレートが挙げられる。アルキル(メタ)アクリレートは、グリシジルメタクリレートのような、グリシジル基を有する化合物であってもよい。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
反応性モノマーがアクリロニトリルを含んでいることにより、ある程度高い弾性率を有し、形状記憶性を有する繊維状成形体が形成され易い傾向がある。アクリロニトリルと、炭素数1〜16(又は1〜10)のアルキル基を有する(メタ)アクリレートとの組み合わせは、高い弾性率の繊維状成形体を得るために特に有利である。繊維形成用組成物における、アクリロニトリルの割合は、反応性モノマーの全体量を基準として、40モル%以上、50モル%以上、又は70モル%以上であってもよく、90モル%以下、85モル%以下、又は80モル%以下であってもよい。アクリロニトリルの割合がこれら範囲内にあると、形状回復が速いという点で更に有利な効果が得られる。
反応性モノマーは、単官能ラジカル重合性モノマーとして、ビニルエーテル、スチレン及びスチレン誘導体から選ばれる1種又は2種以上の化合物を含んでいてもよい。ビニルエーテルの例としては、ビニルブチルエーテル、ビニルオクチルエーテル、ビニル−2−クロロエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル、ビニルドデシルエーテル、ビニルクタデシルエーテル、ビニルフェニルエーテル、及びビニルクレシルエーテルが挙げられる。スチレン誘導体の例としては、アルキルスチレン、アルコキシスチレン(α−メトキシスチレン、p−メトキシスチレン等)、及びm−クロロスチレンが挙げられる。
反応性モノマーは、その他の単官能ラジカル重合性モノマー及び/又は多官能ラジカル重合性モノマーを含んでいてもよい。その他の単官能ラジカル重合性モノマーの例としては、ビニルフェノール、N−ビニルカルバゾール、2−ビニル−5−エチルピリジン、酢酸イソプロペニル、ビニルイソシアネート、ビニルイソブチルスルフィド、2−クロロ−3−ヒドロキシプロペン、ビニルステアレート、p−ビニルベンジルエチルカルビノール、ビニルフェニルスルフィド、アリルアクリレート、α−クロロエチルアクリレート、酢酸アリル、2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルメタクリレート、N,N−ジエチルビニルカルバメート、ビニルイソプロペニルケトン、N−ビニルカプロラクトン、ビニルホルメート、p−ビニルベンジルメチルカルビノール、ビニルエチルスルフィド、ビニルフェロセン、ビニルジクロロアセテート、N−ビニルスクシンイミド、アリルアルコール、ノルボルナジエン、ジアリルメラミン、ビニルクロロアセテート、N−ビニルピロリドン、ビニルメチルスルフィド、N−ビニルオキサゾリドン、ビニルメチルスルホキシド、N−ビニル−N’−エチル尿素、及びアセナフタレンが挙げられる。
以上例示した各種の反応性モノマーは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
繊維形成用組成物は、以上説明した反応性モノマーと、直鎖状又は分岐状の第二の重合体とを含有する。第二の重合体は、2以上の線状鎖と、それらの末端同士を連結する連結基と、を含む重合体であってもよい。この重合体は、例えば下記式(B)で表される分子鎖を含む。式(B)中、R20は線状鎖を構成するモノマー単位であり、n、n及びnはそれぞれ独立に1以上の整数であり、Lは連結基である。同一分子中の複数のR20及びLは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
Figure 2017040008
モノマー単位R20から構成される線状鎖は、ポリエーテル、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリオルガノシロキサン、又はこれらの組み合わせから誘導される分子鎖であってもよい。それぞれの線状鎖は、ポリマーであってもよいし、オリゴマーであってもよい。
ポリエーテルから誘導される線状鎖の例としては、ポリオキシエチレン鎖、ポリオキシプロピレン鎖、ポリオキシブチレン鎖及びこれらの組み合わせのようなポリオキシアルキレン鎖が挙げられる。ポリアルキレングリコールのようなポリエーテルからポリオキシエチレン鎖が誘導される。ポリオレフィンから誘導される線状鎖の例としては、ポリエチレン鎖、ポリプロピレン鎖、ポリイソブチレン鎖及びこれらの組み合わせが挙げられる。ポリエステルから誘導される線状鎖としては、ポリεカプロラクトン鎖が挙げられる。ポリオルガノシロキサンから誘導される線状鎖としては、ポリジメチルシロキサン鎖が挙げられる。第二の重合体は、これらを単独で、又はこれらから選ばれる2種以上の組み合わせを含むことができる。
第二の重合体を構成する線状の分子鎖のそれぞれの数平均分子量は、特に制限されないが、例えば1000以上、3000以上、又は5000以上であってもよく、80000以下、50000以下、又は20000以下であってもよい。本明細書において、数平均分子量は、特に別に定義されない限り、ゲル浸透クロマトグラフィーによって求められる、標準ポリスチレン換算値を意味する。
連結基Lは、環状基を含む有機基、又は分岐状の有機基である。連結基Lは、例えば、下記式(30)で表される2価の基であってもよい。
Figure 2017040008
30は、環状基、2以上の環状基を含みそれらが直接若しくはアルキレン基を介して結合している基、又は、炭素原子を含み、酸素原子、窒素原子、硫黄原子及びケイ素原子から選ばれるヘテロ原子を含んでいてもよい分岐状の有機基を示す。Z及びZは、R30と線状鎖とを結合する2価の基であり、例えば、−NHC(=O)−、−NHC(=O)O−、−O−、−OC(=O)−、−S−、−SC(=O)−、−OC(=S)−、又は−NR10−(R10は水素原子又はアルキル基)で表される基である。本明細書において、線状鎖の末端の原子(線状鎖を構成するモノマーに由来する原子)は、通常、Z又はZ構成する原子とは解釈しない。線状鎖の末端の原子が、モノマーに由来する原子であるか否かが明確でない場合、その原子は、線状鎖、又は連結基のうちいずれに含まれると解釈してもよい。
連結基Lが含む環状基は、窒素原子及び硫黄原子から選ばれるヘテロ原子を含んでいてもよい。連結基Lが含む環状基は、例えば、脂環基、環状エーテル基、環状アミン基、環状チオエーテル基、環状エステル基、環状アミド基、環状チオエステル基、芳香族炭化水素基、複素芳香族炭化水素基、又はこれらの組み合わせであり得る。連結基Lが含む環状基の具体例とては、1,4−シクロヘキサンジイル基、1,2−シクロヘキサンジイル基、1,3−シクロヘキサンジイル基、1,4−ベンゼンジイル基、1,3−ベンゼンジイル基、1,2−ベンゼンジイル基、及び3,4−フランジイル基が挙げられる。
連結基Lが含む分岐状の有機基(例えば式(30)中のR30)の例としては、リジントリイル基、メチルシラントリイル基、及び1,3,5−シクロヘキサントリイル基が挙げられる。
式(30)で表される連結基Lは、下記式(31)で表される基であってもよい。式(31)中のR31は、単結合、又はアルキレン基を示す。R31は炭素数1〜3のアルキレン基であってもよい。Z及びZの定義は式(30)と同様である。
Figure 2017040008
第二の重合体の重量平均分子量は、特に制限されないが、例えば5000以上、7000以上、又は9000以上であってもよく、100000以下、80000以下、又は60000以下であってもよい。第二の重合体の数平均分子量がこれら数値範囲内にあることで、第二の重合体の他の成分との良好な相溶性、及び繊維状成形体の良好な諸特性が得られ易い傾向がある。本明細書において、重量平均分子量は、特に別に定義されない限り、ゲル浸透クロマトグラフィーによって求められる、標準ポリスチレン換算値を意味する。
第二の重合体は、当業者には理解されるように、通常入手可能な原料を出発物質として用いて、通常の合成方法によって得ることができる。例えば、反応性の末端基(水酸基等)を有するポリアルキレングリコール、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリオルガノシロキサン、又はこれらの組み合わせを含む混合物と、反応性の官能基(イソシアネート基等)及び環状基若しくは分岐状の基を有する化合物との反応により、第二の重合体を合成することができる。合成される第二の重合体は、イソシアネート基の三量化等の副反応に基づく分岐構造を含んでいてもよい。
繊維形成用組成物は、反応性モノマーの重合のための重合開始剤を含有していてもよい。重合開始剤は、熱ラジカル重合開始剤、光ラジカル重合開始剤、又はこれらの組み合わせであり得る。重合開始剤の含有量は、通常の範囲で適宜調整されるが、例えば、繊維形成用組成物の質量を基準として0.01〜5質量%であってもよい。
熱ラジカル重合開始剤としては、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、パーオキシジカーボネート、ハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、2,2’−アゾビス−イソブチロニトリル(AIBN)、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル(ADVN)、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、4,4’−アゾビス−4−シアノバレリック酸等のアゾ化合物、ナトリウムエトキシド、tert−ブチルリチウム等のアルキル金属、1−メトキシ−1−(トリメチルシロキシ)−2−メチル−1−プロペン等のケイ素化合物等を挙げることができる。
熱ラジカル重合開始剤と、触媒とを組み合わせてもよい。この触媒としては、金属塩、及び、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン等の第3級アミン化合物のような還元性を有する化合物が挙げられる。
光ラジカル重合開始剤としては、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オンが挙げられる。その市販品として、Irgacure 651(日本チバガイギー株式会社製)がある。
繊維形成用組成物は、溶剤を含んでいてもよいし、実質的に無溶剤であってもよい。繊維形成用組成物は、液状、半固形状又は固形状のいずれであってもよい。
図1は、繊維状成形体を製造する方法の一実施形態を示す模式図である。図1に示す方法では、繊維形成用組成物が、管状部材12の内部の形成された長尺の流路12aに、管状部材12の一方の端部に接続された供給容器10から導入される。流路12a内の繊維形成用組成物に対して管状部材12の外側から、紫外線等の活性光線hνが照射されることで、成形用組成物中の反応性モノマーが光ラジカル重合して第一の重合体を生成する。第一の重合体の生成により硬化した繊維状成形体1が、管状部材12の他方の端部から取り出される。繊維形成用組成物を供給容器10から供給しながら、繊維状成形体1を連続的に形成することができる。
図2も、繊維状成形体を製造する方法の一実施形態を示す模式図である。図2の方法では、管状部材12の周囲に設けられた加熱部材14によって流路12a内の繊維形成用組成物が加熱される。この加熱により繊維形成用組成物中の反応性モノマーが熱ラジカル重合して第一の重合体を生成する。加熱の温度は、特に制限されないが、繊維形成用組成物が溶剤を含む場合、その沸点以下であることが好ましい。
図1及び図2に示される流路12aは直線状であるが、繊維状成形体を形成するための流路はこれに限られず、屈曲していてもよい。
繊維状成形体を得る他の方法として、任意の型に充填された繊維形成用組成物中で光ラジカル重合又は熱ラジカル重合により第一の重合体を生成させて所定の形状の樹脂成形体を得る工程と、この樹脂成形体から繊維状成形体を切り出す方法工程とを備える方法により、繊維状成形体を得ることもできる。この場合、繊維状成形体は、所定の形状の樹脂成形体から、切削及び切断のような機械加工によって切り出すことができる。繊維状成形体が切り出される樹脂成形体は、例えばフィルム状であってもよい。
いずれの方法の場合であっても、繊維形成用組成物における反応性モノマーの重合は、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガス等の不活性ガスの雰囲気下で行なうことが好ましい。例えば酸素の存在下でラジカル重合を行なうと、酸素による重合阻害を受けて、得られる繊維状成形体の品質が不安定になる可能性がある。
これらの方法により得られた繊維状成形体を、更に延伸してもよい。繊維状成形体を加熱しながら引っ張ることで、容易に繊維状成形体を延伸することができる。また、複数の繊維状成形体を撚り合わせてもよい。得られた繊維状成形体と、他の任意の繊維とを組み合わせて合撚糸を形成してもよい。
式(I)のラジカル重合性化合物を含む反応性モノマーが重合すると、式(II)の環状のモノマー単位が形成されると考えられる。第一の重合体の存在下で反応性モノマーが重合すると、式(II)の環状のモノマー単位の少なくとも一部において、環状部分を第二の重合体が貫通している構造が形成され得る。下記式(III)は、第一の重合体(A)が有する式(II)のモノマー単位の環状部分を、第二の重合体(B)が貫通している構造を模式的に示す。式(III)中のRは、式(I)のラジカル重合性化合物以外の反応性モノマーに由来するモノマー単位である。式(III)のような構造が形成されることで、第一の重合体と第二の重合体とで、三次元共重合体のような架橋ネットワーク構造が形成される。このネットワーク構造においては、環状部分を貫通する第二の重合体の運動の自由度が比較的高く保たれると考えられる。このような構造は、当業者に環動構造と称されることがあり、これが、繊維状成形体の形状記憶性等の特異な特性の発現に寄与していると本発明者らは推察している。環動構造が形成されていることを直接的に確認することは技術的に容易でないが、例えば、繊維状成形体の引張試験によって得られる応力−歪み曲線が、いわゆるJ字型の曲線であることから、環動構造の形成が示唆される。ただし、繊維状成形体は、このような環動構造を必ずしも含んでいなくてもよい。
Figure 2017040008
式(III)の例では、第二の重合体(B)は、複数のポリオキシエチレン鎖と、それらの末端同士を連結する連結基Lとを有している。連結基Lがポリオキシエチレン鎖と比較して嵩高いことから、ポリロタキサンのように、第二の重合体が式(II)のモノマー単位の環状部分を貫通している状態が維持され易い。第二の重合体を、環状のモノマー単位の大きさ、包接能力などのバランス、ポリロタキサンの特性に基づいて適宜選択することができる。
第一の重合が生成し、硬化した繊維状成形体は、形状記憶性を有していても有していなくてもよいが、反応性モノマーの種類等を適切に選択することで、形状記憶性を有する繊維状成形体を得ることができる。本明細書において、「形状記憶性」は、室温(例えば25℃)において外力によって繊維状成形体を変形させたときに、繊維状成形体が、変形後の形状を室温においては保持し、無荷重下で高温に加熱されたときに元の形状に戻る性質を意味する。ただし、加熱により繊維状成形体が完全に元の形状と同一の形状を回復しなくてもよい。形状回復のための加熱の温度は、例えば70℃である。
硬化した繊維状成形体が形状記憶性を有する場合、通常、第一の重合体が生成し、硬化した時点の繊維状成形体の形状が、基本の形状となる。外力によって変形した繊維状成形体は、加熱によりこの基本の形状に近づくように変形する。例えば、所定の形状を有する流路内で繊維状成形体を硬化することにより、所望の形状を基本の形状として有する繊維状成形体を得ることができる。
繊維状成形体の25℃における貯蔵弾性率は、特に限定されないが、0.5MPa以上であってもよい。0.5MPa以上の貯蔵弾性率を有する繊維状成形体は、通常、形状記憶性を有する。繊維状成形体の弾性率は、1.0MPa以上、又は10MPa以上であってもよいし、10GPa以下、5GPa以下、又は500MPa以下であってもよい。貯蔵弾性率が高いことで、繊維状成形体が変形後の形状を保持し易い傾向がある。適度な大きさの貯蔵弾性率を有していることで、繊維状成形体が加熱時に元の形状を回復し易い傾向がある。繊維状成形体の弾性率は、例えば、反応性モノマーの種類及びその配合比、第二の重合体の分子量、ラジカル重合開始剤の量に基づいて制御することができる。繊維状成形体自体の貯蔵弾性率が上記範囲内にあってもよいし、繊維形成用組成物から測定用の所定の形状(典型的には短冊状)を有する樹脂成形体を作製し、これを用いて測定される貯蔵弾性率が上記範囲内にあってもよい。
以下、実施例を挙げて本発明についてさらに具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
1.合成
合成例1:trans−1,2−ビス(2−アクリロイルオキシエチルカルバモイルオキシ)シクロヘキサン(BACH)の合成
100mL二口ナスフラスコにtrans−1,2−シクロヘキサンジオール(2.32g、20.0mmol)を加え、フラスコ内を窒素置換した。そこにジクロロメタン(40mL)、及びジラウリン酸ジブチルすず(11.8μL、0.10mol%:0.020mmol)を入れた。フラスコ中の反応液に2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート(5.93g、42.0mmol)のジクロロメタン(4mL)溶液を滴下ロートから滴下し、反応液を30℃で24時間撹拌して、反応を進行させた。反応終了後、反応液にジエチルエーテルを加えて飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、残渣からシリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム)によって目的物を含む溶液を単離し、これを濃縮した。得られた粗生成物を、ジエチルエーテルとヘキサンからの再結晶により精製して、BACHの白色結晶を得た。収量は、3.78gであり、収率は、47.4質量%であった。
Figure 2017040008
合成例2:PEG−PPGオリゴマーの合成
20mLナスフラスコにポリエチレングリコール(PEG1500、750mg、0.500mmol、数平均分子量1500)、及びポリプロピレングリコール(PPG4000、2000mg、0.500mmol、数平均分子量4000)を加えてからフラスコ内を窒素置換し、内容物を115℃で融解させた。融解液に4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(262mg、1.00mmol)を加えて、窒素雰囲気下、115℃で融解液を24時間撹拌して、PEG−PPGオリゴマー(ポリオキシエチレン鎖、及びポリオキシプロプレン鎖を含む第二の重合体)を得た。
オリゴマーのGPCクロマトグラムを、10mMの臭化リチウムを含むDMF(N,N−ジメチルホルムアミド)を溶離液として用いて、流速1mL/分の条件で得た。得られたクロマトグラムから、オリゴマーの数平均分子量及び重量平均分子量をポリスチレン換算値として求めた。オリゴマーの重量平均分子量(Mw)は9300で、オリゴマーの重量平均分子量/数平均分子量(Mw/Mn)は1.65であった。
2.繊維形成用組成物
配合例1
合成例1のBACH(55.4mg、139.0μmol)、合成例2のPEG−PPGオリゴマー(69.0mg、5.76μmol)、2−エチルヘキシルアクリレート(1106mg、6.00mmol)、アクリロニトリル(780mg、6.00mmol)及びIrgacure 651(31.0mg、121.0μmol)をサンプルビン中で加熱溶解し、配合液(繊維形成用組成物)を調製した。
配合例2
合成例1のBACH(55.4mg、139.0μmol)、合成例2のPEG−PPGオリゴマー(69.0mg、5.76μmol)、2−エチルヘキシルアクリレート(1106mg、6.00mmol)、アクリロニトリル(780mg,6.00mmol)及び過酸化ベンゾイル(BPO、3.8mg,15.2μmol)をサンプルビン中で加熱溶解し、配合液(繊維形成用組成物)を調製した。
3.繊維状成形体
実施例1
長さ20cm、内径0.5mmのガラスキャピラリーに配合例1の配合液を注入した。キャプラリー中の配合液に、室温(25℃)で紫外線を20分照射して、配合液中で反応性モノマーを光ラジカル重合させた。光ラジカル重合により形成された繊維状成形体をキャピラリーから取り出した。
実施例2
長さ50cm、内径1.5mmのナフロン(登録商標)製チューブに連結したシリンジに配合例1の配合液を入れた。シリンジポンプで流速0.14mL/分でチューブ内に配合液を送液しながら、チューブ部分に紫外線を照射して、配合液中で反応性モノマーを光ラジカル重合させた。チューブの終端部から、生成した繊維状成形体を連続的に取り出した。
実施例3
長さ100cm、内径1.5mmのナフロン(登録商標)製チューブに連結したシリンジに配合例2の混合液を入れた。シリンジポンプで流速0.14mL/分でチューブ内に配合液を送液しながら、チューブ部分を80℃の恒温槽中で加熱して、配合液中で反応性モノマーを熱ラジカル重合させた。チューブの終端部から、生成した繊維状成形体を連続的に取り出した。
実施例4
実施例3で得られた繊維状成形体を、80℃に加熱した雰囲気で引き伸ばすことにより、外径0.2mmの繊維状成形体を得た。
実施例5
配合例1の配合液を2枚の離型フィルムの間に挟んだ。離型フィルムを介して配合液に紫外線を20分照射して、厚み0.5mmのフィルム状の樹脂成形体を得た。このフィルムから、0.2mm幅の繊維状成形体を切り出した。
1…繊維状成形体、10…供給容器、12…管状部材、12a…流路、14…加熱部材。

Claims (11)

  1. 式(I):
    Figure 2017040008

    で表され、X、R及びRがそれぞれ独立に2価の有機基で、R及びRがそれぞれ独立に水素原子又はメチル基である、ラジカル重合性化合物、及び単官能ラジカル重合性モノマーを、モノマー単位として含む第一の重合体と、
    直鎖状又は分岐状の第二の重合体と、
    を含有する、繊維状成形体。
  2. 前記第二の重合体が、ポリオキシアルキレン鎖を含む重合体である、請求項1に記載の繊維状成形体。
  3. 前記単官能ラジカル重合性モノマーが、グリシジル基を有する化合物を含む、請求項1又は2に記載の繊維状成形体。
  4. 前記式(I)中のXが、下記式(10):
    Figure 2017040008

    で表され、Yが置換基を有していてもよい環状基で、Z及びZがそれぞれ独立に炭素原子、酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選ばれる原子を含む官能基で、i及びjがそれぞれ独立に0〜2の整数で、*が結合手を表す、基である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の繊維状成形体。
  5. 前記第二の重合体の重量平均分子量が5000以上である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の繊維状成形体。
  6. 式(I):
    Figure 2017040008

    で表され、X、R及びRがそれぞれ独立に2価の有機基で、R及びRがそれぞれ独立に水素原子又はメチル基である、ラジカル重合性化合物、及び単官能ラジカル重合性モノマーを含む反応性モノマーと、
    直鎖状又は分岐状の第二の重合体と、
    を含有する、繊維形成用組成物。
  7. 前記第二の重合体が、ポリオキシアルキレン鎖を含む重合体である、請求項6に記載の繊維形成用組成物。
  8. 前記単官能ラジカル重合性モノマーが、グリシジル基を有する化合物を含む、請求項6又は7に記載の繊維形成用組成物。
  9. 第一の重合体、及び直鎖状又は分岐状の第二の重合体を含む、繊維状成形体を製造する方法であって、
    請求項6〜8のいずれか一項の繊維形成用組成物を長尺の流路に導入し、該流路内の前記繊維形成用組成物中で、前記反応性モノマーの光ラジカル重合又は熱ラジカル重合により前記第一の重合体を生成させる工程を備える、方法。
  10. 前記流路から取り出した繊維状成形体を延伸する工程を更に含む、請求項9に記載の方法。
  11. 第一の重合体、及び直鎖状又は分岐状の第二の重合体を含む、繊維状成形体を製造する方法であって、
    請求項6〜8のいずれか一項の繊維形成用組成物中で、前記反応性モノマーの光ラジカル重合又は熱ラジカル重合により前記第一の重合体を生成させて樹脂成形体を得る工程と、
    前記樹脂成形体から繊維状成形体を切り出す工程と、
    を備える、方法。
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