JP2017036049A - スパウトおよびスパウトの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】スパウトは、スパウトを容器に取り付けるための取付部と、取付部に連設された結合部と、結合部に連設された弁部と、を備えている。弁部は、スリットが形成されたフィルムを含み、結合部は、弁部のフィルムの法線方向に沿って見た場合に少なくとも部分的にフィルムと重なるよう、構成されている。取付部および結合部は、弁部とは別個の部材によって構成されている。弁部のフィルムの厚みは、0.05mm以上かつ0.3mm以下になっている。
【選択図】図1
Description
図1に示すように、スパウト10は、スパウト10を容器50に取り付けるための取付部20と、取付部20に連設された結合部30と、結合部30に連設されたフィルム42を含む弁部40と、を備えている。フィルム42は、熱可塑性樹脂を含んでいる。以下、スパウト10の各部材について説明する。
図1に示す例において、容器50は、筒状の口部52を備えたボトルタイプのものであり、口部52の外面にはねじ山53が設けられている。またスパウト10の取付部20は、スパウト10が容器50に取り付けられた状態のときに容器50の口部52よりも外側に位置する第1側壁部22を有しており、第1側壁部22の内面にはねじ山23が設けられている。この場合、口部52のねじ山53と取付部20のねじ山23とを螺合させることにより、スパウト10を容器50に取り付けることができる。なお、スパウト10を容器50に対して固定するための方法が、上述の螺合に限られることはない。図示はしないが、嵌合や圧接などによってスパウト10が容器50に対して固定されてもよい。第1側壁部22の厚みは、例えば、1.0mm以上かつ2.0mm以下となっている。
結合部30は、インサート成形法によって得られる成形物のうち、弁部40のフィルム42に結合される部分である。図1に示すように、結合部30は、弁部40のフィルム42の法線方向に沿って見た場合に少なくとも部分的にフィルム42と重なっている。結合部30とフィルム42との間の結合は、フィルム42に接している溶融状態の樹脂が固化して結合部30となる際に実現される。
次に、図1乃至図3を参照して、弁部40について説明する。図2は、スパウト10の結合部30および弁部40を示す平面図である。また図3は、弁部40の後述するスリット43の幅が拡大した状態を示す断面図である。
図1に示すように、スパウト10には、結合部30および弁部40を少なくとも覆う蓋15が取り付けられていてもよい。これによって、仮に容器50が倒れて内容物が弁部40から意図せず排出されたとしても、内容物が外部に漏れ出てしまうことを抑制することができる。また、外部の塵などが結合部30や弁部40に付着してしまうことを抑制することができる。図1に示す例において、蓋15は、一周にわたって広がるとともに鉛直方向に延びる側壁部16と、側壁部16の上部に連設され、水平方向に延びる天壁部17と、を有している。側壁部16および天壁部17の厚みはいずれも、例えば、1.0mm以上かつ2.0mm以下となっている。
次に容器50について説明する。図1に示すようなボトルタイプの容器50は、例えば、ポリプロピレンやポリエチレンテレフタレートなどの熱可塑性樹脂を射出成形やブロー成形することによって作製され得る。容器50の胴部54の厚みT3は、使用者が胴部54を押圧することによって押し潰され得るよう、設定されている。例えば厚みT3は、0.3mm以上かつ1.0mm以下になっている。
次に、図4A乃至図5Dを参照して、スパウト10の製造方法について説明する。はじめに、スリット43が形成されたフィルム42を作製する方法について、図4A(a)(b)を参照して説明する。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、必要に応じて図面を参照しながら、変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述した実施の形態において得られる作用効果が変形例においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
上述の本実施の形態においては、スリット43が平面視において十字状の形状を有する例を示したが、これに限られることはない。例えば図6A乃至図6Cに示すように、スリット43は、平面視において所定の円周角を有する円弧の形状を有していてもよい。図6A、図6Bおよび図6Cにはそれぞれ、円周角が180°、120°および240°である円弧の形状をスリット43が有する例が示されている。
図7に示すように、スパウト10は、容器50に収容された内容物が通る中空部33をその内側に画成する筒部32をさらに備えていてもよい。この場合、弁部40のフィルム42は、筒部32の中空部33を塞ぐように、かつスリット43が筒部32の中空部33に連通するように、配置される。図7において、筒部32の端部のうち容器50側の端部(以下、内端とも称する)が符号32bで表され、内端32bの反対側に位置する端部(以下、外端とも称する)が符号32aで表されている。
図8に示すように、スパウト10は、弁部40のフィルム42のスリット43を覆う覆設部45をさらに備えていてもよい。使用者は、容器50に収容されている内容物をはじめて外部に注出する際、結合部30から覆設部45を分離させる。これによって弁部40のフィルム42のスリット43が外部に露出し、内容物を注出することができるようになる。図10は、図8に示すスパウト10から覆設部45が取り外された状態を示す断面図である。本変形例によれば、覆設部45を設けておくことにより、搬送時などに弁部40のスリット43から内容物が漏れ出てしまうことを抑制することができる。
上述の本実施の形態においては、スパウト10がボトルタイプの容器50に取り付けられるものである例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図11に示すように、スパウト10は、プラスチック製の軟包装材から構成されたパウチタイプの容器50に取り付けられるものであってもよい。なお図11においては、容器50が一点鎖線で表されている。
15 蓋
19 ヒンジ
20 取付部
22 第1側壁部
24 第2側壁部
26 溶着部
30 結合部
32 筒部
33 中空部
34 天壁部
40 弁部
42 フィルム
42a 外面
42b 内面
42c 側面
43 スリット
45 覆設部
46 閉鎖部
47 薄肉部
48 引張部
50 容器
52 口部
62 第1型
64 第2型
66 圧縮部材
70 成形空間
72 熱可塑性樹脂
Claims (6)
- 流動性を有する内容物を収容する容器に取り付けられるスパウトであって、
前記スパウトを前記容器に取り付けるための取付部と、
前記取付部に連設された結合部と、
前記結合部に連設された弁部と、を備え、
前記弁部は、スリットが形成されたフィルムを含み、
前記結合部は、前記弁部の前記フィルムの法線方向に沿って見た場合に部分的に前記フィルムと重なっており、
前記取付部および前記結合部は、前記弁部とは別個の部材によって構成されており、
前記弁部の前記フィルムの厚みは、0.05mm以上かつ0.3mm以下になっている、スパウト。 - 前記弁部の前記フィルムは、熱可塑性樹脂を含む、請求項1に記載のスパウト。
- 内容物が通る中空部をその内側に画成する筒部をさらに備え、
前記フィルムは、前記筒部の前記中空部を塞ぐように配置されている、請求項1または2に記載のスパウト。 - 前記弁部の前記フィルムの前記スリットを覆う覆設部をさらに備え、
前記覆設部は、前記弁部の前記フィルムの法線方向に沿って見た場合に前記フィルムの前記スリットと重なる閉鎖部と、前記閉鎖部と前記結合部とを連結する薄肉部と、前記閉鎖部に連設された引張部と、を有し、
前記覆設部の前記薄肉部の厚みは、前記結合部のうち前記弁部の前記フィルムと重なっている部分の厚み、および前記覆設部の前記閉鎖部の厚みよりも小さくなっている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のスパウト。 - 前記取付部および前記結合部は、ポリプロピレンまたはポリエチレンによって構成されている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のスパウト。
- 流動性を有する内容物を収容する容器に取り付けられるスパウトの製造方法であって、
前記スパウトは、
前記スパウトを前記容器に取り付けるための取付部と、
前記取付部に連設された結合部と、
前記結合部に連設された弁部と、を備え、
前記弁部は、スリットが形成されたフィルムを含み、
前記製造方法は、
第1型と、第2型と、第1型および第2型の間の成形空間に配置され、前記スリットが形成された前記フィルムと、を準備する工程と、
溶融した熱可塑性樹脂を前記成形空間に射出する工程と、を備える、スパウトの製造方法。
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