JP2017031727A - 山留め壁の変形抑止構造および山留め壁の変形抑止工法 - Google Patents

山留め壁の変形抑止構造および山留め壁の変形抑止工法 Download PDF

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【課題】山留め壁の支保工に地盤アンカー工法を適用するにあたり、地盤条件及び敷地条件に制約がある場合にも、効率よく山留め壁の変形を抑止することの可能な、山留め壁の変形抑止構造および山留め壁の変形抑止工法を提供する。
【解決手段】山留め壁の変形抑止構造を、山留め壁の背面側に構築される地盤改良体と、地盤改良体に定着体が定着される地盤アンカーとにより構成し、地盤改良体が、一方の側端部を山留め壁の背面に接合させた縦方向地盤改良壁と、隣り合う該縦方向地盤改良壁を接合する横方向地盤改良壁とによりなり、地盤アンカーが、縦方向地盤改良壁と横方向地盤改良壁との接合部各々の入隅部と山留め壁とを連結するよう、複数設置され、縦方向地盤改良壁における一方の側端部が、山留め壁の掘削領域側に接合する直交部材と山留め壁を挟んで対向する位置に配置される。
【選択図】図1

Description

本発明は、支保工に地盤アンカー工法を用いた山留め壁の変形抑止構造および山留め壁の変形抑止工法に関する。
地盤を掘削して地下構造物を築造する場合、山留め壁を構築した後に、その内側の地盤の掘削工事を行なう。このとき、根切り部分において山留め壁が周囲の土圧により変形もしくは転倒し、これに伴って周辺地盤に沈下等の大規模な変状が発生するおそれがある。このような山留め壁の変形もしくは転倒を抑制するべく、山留め壁の支保工として切梁が一般に広く採用されている。しかし、切梁は、掘削工事を機械にて行う場合に障害となりやすく、また、根切り面積が大きい場合には、切梁の座屈や蛇行等の変形を抑止するべく切梁支柱を設置する必要が生じるため、作業が煩雑になりやすい。
このような中、掘削工事の障害となりにくい支保工のひとつとして、地盤アンカー工法が知られている。地盤アンカー工法は、地盤アンカーを山留め壁の背面側に配置し、頭部を山留め壁に定着するとともに定着体を良質な定着地盤に定着させることで、山留め壁を支保する方法である。しかし、定着体の定着に適した良質な地盤が、地中深くに存在する場合には、地盤アンカーの自由長が長くなることに伴って自由長の伸び量に対する地盤アンカーの緊張力の増加量が小さくなり、山留め壁の変形抑止効果を十分に発揮できない現象が生じやすい。また、山留め壁の背面側に、地盤アンカーを定着させるための十分な敷地が確保できない場合には、敷地境界線を跨いで地盤アンカーを定着せざるを得ず、隣接する所有者の使用許可を得る必要が生じる。
そこで、例えば特許文献1には、山留め壁の背面側に地盤改良体を構築し、当該地盤改良体に地盤アンカーの定着体を定着させる方法が開示されている。このような地盤改良体を敷地境界内に構築することで、良質地盤の深さに制約されることなく、地盤アンカーにおける自由長の長さを適切に設定し、定着体を確実に定着させることが可能となる。
特公平07−96776号公報
しかし、地盤アンカーに緊張力が付与されると、定着体を介して地盤改良体に反力が発生するが、地盤改良体を構築した地山が軟弱地盤である場合、地山がこれに十分抵抗できずに地盤改良体から山留め壁に反力の分力が伝達されてしまい、山留め壁の変形および転倒を効率よく抑止できない。このため、特許文献1では、山留め壁を地盤改良体に発生する反力の分力に抵抗させるべく、山留め壁の内側である掘削領域の根切り底全域に地盤改良を施しており、コストと作業時間の増大を招いている。
本発明は、かかる課題に鑑みなされたものであって、その主な目的は、山留め壁の支保工に地盤アンカー工法を適用するにあたり、地盤条件及び敷地条件に制約がある場合にも、効率よく山留め壁の変形を抑止することの可能な、山留め壁の変形抑止構造および山留め壁の変形抑止工法を提供することである。
かかる目的を達成するため本発明の山留め壁の変形抑止構造は、山留め壁の背面側に構築される地盤改良体と、該地盤改良体に定着体が定着される地盤アンカーとによりなる、山留め壁の変形抑止構造であって、前記地盤改良体が、一方の側端部を前記山留め壁の背面に接合させた縦方向地盤改良壁と、隣り合う該縦方向地盤改良壁を接合する横方向地盤改良壁とによりなり、前記地盤アンカーが、前記縦方向地盤改良壁と前記横方向地盤改良壁との接合部各々に形成される入隅部と、前記山留め壁とを連結するよう複数設置され、前記縦方向地盤改良壁における一方の側端部が、前記山留め壁の掘削領域側に接合する直交部材と山留め壁を挟んで対向する位置に、配置されることを特徴とする。
上記の山留め壁の変形抑止構造によれば、地盤アンカー各々に緊張力が付与されることで地盤アンカーの定着体を介して地盤改良体に発生する反力は、縦方向地盤改良壁と前記横方向地盤改良壁との接合部に入力されるが、反力のうち、縦方向地盤改良壁に伝達される山留め壁に向かう方向の分力は、山留め壁を介してこれと直交する直交部材に、スムーズに伝達される。これにより、地山が軟弱地盤である場合にも、山留め壁の内側における掘削領域の根切り底全域を地盤改良することなく地盤アンカー工法を採用することが可能となる。
また、地盤改良体を構築する深さ位置に制約がないため、地盤アンカーを鉛直面内の所望の角度に傾斜させることができるとともに、自由長を適切な長さに設定でき、地盤アンカーに生じる緊張力を定着体に効率よく伝達することが可能となる。
本発明の山留め壁の変形抑止構造は、山留め壁の背面側に構築される地盤改良体と、該地盤改良体に定着体が定着される地盤アンカーとによりなる、山留め壁の変形抑止構造であって、前記地盤改良体が、互い交差する方向に延在する一対の縦方向地盤改良壁各々の一方の側端部を前記山留め壁の背面に接合させ、対向する他方の側端部どうしを接合させてなり、前記地盤アンカーが、該一対の縦方向地盤改良壁どうしの接合部に形成される入隅部と前記山留め壁とを連結するよう設置され、前記縦方向地盤改良壁における一方の側端部が、前記山留め壁の掘削領域側に接合する直交部材と前記山留め壁を挟んで対向する位置に配置されることを特徴とする。
上記の山留め壁の変形抑止構造によれば、地盤改良体に発生する反力であって、縦方向地盤改良壁各々に伝達される山留め壁に向かう方向の分力は、山留め壁を介してこれと直交する直交部材に伝達されるため、横方向地盤改良壁を用いることなく、経
本発明の山留め壁の変形抑止方法は、前記山留め壁の背面側に前記縦方向地盤改良壁と前記横方向地盤改良壁とを備える前記地盤改良体を構築した後、該地盤改良体に形成された入隅部と前記山留め壁とを連結するように前記地盤アンカーを配置し、該地盤アンカーの頭部を前記山留め壁に定着するとともに、前記定着体を前記地盤改良体に定着させることを特徴とする。
または、前記山留め壁の背面側に、前記一対の縦方向地盤改良壁よりなる前記地盤改良体を構築した後、該地盤改良体に形成される入隅部と前記山留め壁とを連結するように前記地盤アンカーを配置し、該地盤アンカーの頭部を前記山留め壁に定着するとともに、前記定着体を前記地盤改良体に定着させることを特徴とする。
上記の山留め壁の変形抑止工法によれば、地盤条件及び敷地条件に制約がある場合にも、山留め壁の支保工に地盤アンカー工法を適用し、効率よく山留め壁の変形を抑止することが可能となる。
本発明によれば、地盤アンカーを、山留め壁と地盤改良体の入隅部とを連結するように配置して、その定着部を地盤改良体に定着するとともに、地盤改良体の一部分を、前記山留め壁の掘削領域側に接合する直交部材と山留め壁を挟んで対向する位置に配置することで、地盤アンカーに緊張力が付与されることにより定着体から地盤改良体に発生する反力のうち、山留め壁に向かう方向の分力を直交部材に伝達できるため、地盤条件及び敷地条件に制約がある場合にも、効率よく山留め壁の変形を抑止することが可能となる。
山留め壁の変形抑止構造における第1の実施例の平面図を示す図である。 図1のA−A断面を示す図である。 山留め壁の変形抑止構造における第1の実施例の変形例(その1)を示す図である。 山留め壁の変形抑止構造における第1の実施例の変形例(その2)を示す図である。 山留め壁の変形抑止構造における第2の実施例の変形例を示す図である。
本発明における山留め壁の変形抑止構造は、山留め壁の支保工として地盤アンカーを採用するにあたり、地盤アンカーの定着体を山留め壁の背面側に構築した地盤改良体に定着するものである。以下に、本発明の山留め壁の変形抑止構造を、図1〜図5を用いて説明する。
なお、山留め壁の変形抑止構造が適用される山留め壁は、矢板壁、ソイルセメント壁、コンクリート壁、泥水固化壁等、いずれにて構築されたものでもあってもよい。地盤改良体についても、高圧噴射工法、壁式地盤改良工法等いずれの地盤改良工法にて構築されるものでもよいが、本実施の形態では、柱列式地盤改良工法にて構築したものを事例に挙げ、説明する。また、本発明において、縦方向とは、平面視で地盤アンカーが設置される山留め壁に向かう方向を指すものとする。
<第1の実施の形態>
図1で示すように、山留め壁1には支保工として地盤アンカー2が設置されており、その背面には、地盤アンカー2の定着体22を定着するための地盤改良体4が構築されている。地盤改良体4は、一対の縦方向地盤改良壁41と、これらを接合する横方向地盤改良壁42とによりなり、平面視でコの字状に構築されている。
一対の縦方向地盤改良壁41はそれぞれ、一方の側端部が地盤アンカー2を設置した山留め壁1の両側端部に接合されて山留め壁1と直交しており、山留め壁1に掘削領域3側から接合する直交部材11と、山留め壁1を挟んで対向している。本実施の形態では、直交部材11が、地盤アンカー2を設置した山留め壁1と一体となって掘削領域3を囲う他の山留め壁よりなるが、必ずしもこれに限定されるものではなく、切梁や逆打ち工法において一部先行して施工された地下構造物であってもよい。また、一対の縦方向地盤改良壁41それぞれの他方の側端部には、山留め壁1と平行に構築された横方向地盤改良壁42の側端部がそれぞれ接合されて、地盤改良体4に2つの入隅部43を形成している。
そして、縦方向地盤改良壁41と横方向地盤改良壁42の接合部における入隅部43各々と山留め壁1とを連結するように配置される地盤アンカー2の定着体22が、地盤改良体4に定着される。本実施の形態では、地盤改良体4の入隅部43の背面側に地盤改良部44を構築し、地盤改良部44に地盤アンカー2の定着体22を定着させている。これにより、地盤アンカー2に緊張力が生じた際に地盤改良体4に発生する反力Fは、定着体22から地盤改良部44を介して、縦方向地盤改良壁41と横方向地盤改良壁42の接合部に入力される。
なお、地盤改良体4には必ずしも地盤改良部44を設ける必要はなく、例えば、定着体22を縦方向地盤改良壁41と横方向地盤改良壁42の接合部に直接定着させてもよい。また、地盤アンカー2はいずれを採用してもよいが、本実施の形態では、一般に広く知られているアンボンドシースに被覆された緊張材を採用しており、定着体22は緊張材をアンボンドシースから露出させた構造としている。
上述する構成による地盤改良体4と地盤アンカー2を用いた山留め壁1の変形抑止工法では、地盤改良体4を構築した後、縦方向地盤改良壁41と横方向地盤改良壁42より形成される入隅部43各々と山留め壁1とを連結するように一対の地盤アンカー2を配置し、地盤アンカー2の頭部を山留め壁1に定着するとともに、定着体22を地盤改良体4に定着させる。
そして、一対の地盤アンカー2各々に緊張力が付与されると、地盤アンカー2の自由長部21から定着体22を介して地盤改良体4に反力Fが発生する。この反力Fは、縦方向地盤改良壁41と横方向地盤改良壁42の接合部に入力されることから、縦方向地盤改良壁41に伝達される山留め壁1に向かう縦方向の分力Faと、横方向地盤改良壁42に伝達される横方向の分力Fbに分解される。
縦方向地盤改良壁41と直交部材11が対向していることから、縦方向地盤改良壁41各々に伝達される山留め壁1に向かう縦方向の分力Faは、直交する直交部材11各々にスムーズに伝達される。一方、一対の地盤アンカー2各々から横方向地盤改良壁42の両端部に伝達される横方向の分力Fbは、互いに打ち消し合う方向に発生するため相殺される。これにより地盤条件にかかわらず、地盤アンカー工法にて山留め壁1の変形及び転倒を効率よく抑止することが可能となる。
このように、地盤改良体4は、縦方向地盤改良壁41を山留め壁1の背面であって、直交部材11と対向する位置に接合して構築すればよく、深さ方向になんら制約がない。このため、図2で示すように、掘削領域3の根切り底31より深い位置に設置する必要がなく、地盤アンカー2を鉛直面内の所望の角度に傾斜させることができるとともに、自由長21を適切な長さに設定でき、地盤アンカー2に生じる緊張力を定着体21に効率よく伝達することが可能となる。本実施の形態では、図2で示すように、一つの入隅部43と山留め壁1とを連結する地盤アンカー2を、深さ方向に2本設置しているが、その数量や間隔は掘削領域3の深さや地盤条件等に応じて適宜決定すればよく、深さ方向に1本設けるのみでもよい。
なお、本実施の形態では、地盤改良体4を断面視コの字に形成したが、必ずしもこれに限定されるものではない。隣り合う縦方向地盤改良壁41と横方向地盤改良壁42が接合されて、横方向地盤改良壁42の両側端部における接合部に入隅部43が形成される形状を有していれば、その平面視形状は、例えば台形等、いずれに形成されるものであってもよい。したがって、地盤改良体4の平面視形状は、山留め壁1から敷地境界までのエリアにおける平面視形状に応じて、適宜変更することが可能である。
また、本実施の形態では、縦方向地盤改良壁41を、山留め壁1の側端部に配置したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、図3で示すように、掘削領域3の周囲に構築された山留め壁1の中間位置に複数配置してもよい。具体的には、山留め壁1の掘削領域3側に接合する直交部材11、つまり切梁や逆打ち工法において一部先行して施工された地下構造物と山留め壁1を挟んで対向する位置各々に縦方向地盤改良壁41を配置し、これらと横方向地盤改良体42とを接合してもよい。
さらに、図1では、横方向地盤改良壁42を一対の縦方向地盤改良壁41に対して1本のみ架け渡すように配置したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、図4で示すように、一対の縦方向地盤改良壁41に対して2体以上の横方向地盤改良壁42を設置してもよい。こうすると、横方向地盤改良壁42の両端部における接合部各々に、定着部21が配置される対をなす地盤アンカー2を、2組以上設置することが可能となる。
つまり、一対の縦方向地盤改良壁41の間に、4つ以上の地盤アンカー2を設置できるため、山留め壁1の掘削領域3側に接合する直交部材11の間隔を大きく確保することが可能となる。これにより、広大な平面形状よりなる掘削領域3の周囲に山留め壁1を構築する場合において、掘削領域3側に接合する直交部材11の数量を大幅に削減し、掘削作業の施工性を向上することが可能となる。
<第2の実施の形態>
次に、地盤改良体4の他の事例として、横方向地盤改良壁42を用いず、一対の縦方向地盤改良壁41にて構成する地盤改良体4を図5に示す。
地盤改良体4は、平面視で中間部が折り曲げられて入隅部43が形成された形状となるように、一対の縦方向地盤改良壁41を互いに交差する方向に配置し、対向する他方の側端部どうしを結合させている。なお、一対の縦方向地盤改良壁41各々の一方の側端部は、第1の実施の形態と同様に、山留め壁1に掘削領域3側から接合する直交部材11と山留め壁1を挟んで対向する位置に設置されている。そして、山留め壁1と地盤改良体4の入隅部43を連結するように配置される地盤アンカー2の定着体22が、地盤改良体4の入隅部43の背面側に構築された地盤改良部44に定着されている。
上述する構成による地盤改良体4と地盤アンカー2を用いた山留め壁1の変形抑止工法では、地盤改良体4を構築した後、一対の縦方向地盤改良壁41により形成される入隅部43と山留め壁1とを連結するように地盤アンカー2を配置し、地盤アンカー2の頭部を山留め壁1に定着するとともに、定着体22を地盤改良体4に定着させる。
そして、地盤アンカー2に緊張力が付与されると、地盤アンカー2の自由長部21から定着体22を介して地盤改良体4に反力Fが発生する。この反力Fは、一対の縦方向地盤改良壁41の接合部に入力されることから、縦方向地盤改良壁41各々に伝達される山留め壁1に向かう縦方向の分力Fa、Fbに分解される。
縦方向地盤改良壁41各々に伝達される分力Fa、Fbは、第1の実施の形態と同様に、地盤アンカー2を設置した山留め壁1に直交する直交部材11各々に伝達される。これにより、横方向地盤改良壁42を用いることなく、経済的に山留め壁1の変形及び転倒を抑止することが可能となる。
ここで、本実施の形態では、図5で示すように地盤改良体4に形成された入隅部43を90度としたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、いずれの角度に設定してもよい。すなわち、敷地境界に余裕がある場合には入隅部43の角度を小さく採り、敷地境界に余裕がない場合には入隅部43の角度を大きく採り、併せて地盤アンカー43の自由長21の長さを適宜調整すればよい。
なお、本発明の山留め壁1の変形抑止構造および山留め壁1の変形抑止方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
1 山留め壁
11 直交部材
2 地盤アンカー
21 緊張材
22 定着体
3 掘削領域
31 根切り底
4 地盤改良体
41 縦方向地盤改良壁
42 横方向地盤改良壁
43 入隅部
44 地盤改良部

Claims (4)

  1. 山留め壁の背面側に構築される地盤改良体と、該地盤改良体に定着体が定着される地盤アンカーとによりなる、山留め壁の変形抑止構造であって、
    前記地盤改良体が、一方の側端部を前記山留め壁の背面に接合させた縦方向地盤改良壁と、隣り合う該縦方向地盤改良壁を接合する横方向地盤改良壁とによりなり、
    前記地盤アンカーが、前記縦方向地盤改良壁と前記横方向地盤改良壁との接合部各々に形成される入隅部と前記山留め壁とを連結するよう、複数設置され、
    前記縦方向地盤改良壁における一方の側端部が、前記山留め壁の掘削領域側に接合する直交部材と前記山留め壁を挟んで対向する位置に、配置されることを特徴とする山留め壁の変形抑止構造。
  2. 山留め壁の背面側に構築される地盤改良体と、該地盤改良体に定着体が定着される地盤アンカーとによりなる、山留め壁の変形抑止構造であって、
    前記地盤改良体が、互い交差する方向に延在する一対の縦方向地盤改良壁各々の一方の側端部を前記山留め壁の背面に接合させ、対向する他方の側端部どうしを接合させてなり、
    前記地盤アンカーが、該一対の縦方向地盤改良壁どうしの接合部に形成される入隅部と前記山留め壁とを連結するよう設置され、
    前記縦方向地盤改良壁における一方の側端部が、前記山留め壁の掘削領域側に接合する直交部材と前記山留め壁を挟んで対向する位置に配置されることを特徴とする山留め壁の変形抑止構造。
  3. 請求項1に記載の山留め壁の変形抑止構造を用いた山留め壁の変形抑止工法であって、
    前記山留め壁の背面側に、前記縦方向地盤改良壁と前記横方向地盤改良壁よりなる前記地盤改良体を構築した後、
    該地盤改良体の入隅部と前記山留め壁とを連結するように前記地盤アンカーを配置し、
    該地盤アンカーの頭部を前記山留め壁に定着させるとともに、前記定着体を前記地盤改良体に定着させることを特徴とする山留め壁の変形抑止工法。
  4. 請求項2に記載の山留め壁の変形抑止構造を用いた山留め壁の変形抑止工法であって、
    前記山留め壁の背面側に、前記一対の縦方向地盤改良壁よりなる前記地盤改良体を構築した後、
    該地盤改良体に形成される入隅部と前記山留め壁とを連結するように前記地盤アンカーを配置し、
    該地盤アンカーの頭部を前記山留め壁に定着するとともに、前記定着体を前記地盤改良体に定着させることを特徴とする山留め壁の変形抑止工法。
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