JP2017025463A - ポリプロピレン繊維及び同ポリプロピレン繊維の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明のポリプロピレン繊維の小角X線散乱測定による赤道方向の散乱強度に対する子午線方向の散乱強度比(子午線方向の散乱強度/赤道方向の散乱強度)が0.5以上0.95以下であることが好ましい。
本発明のポリプロピレン繊維の結晶配向度は90%以上で、結晶化度が60%以上75%以下であることが好ましい。
本発明のポリプロピレン繊維は、強度が7cN/dtex以上、初期弾性率が100cN/dtex以上であることが好ましい。
本発明のポリプロピレン繊維の破断伸度は10%以上30%以下であることが好ましい。
また、ポリプロピレン繊維の単繊維繊度は1dtex以上20dtex以下であることが好ましい。
本発明のポリプロピレン繊維の製造方法は、延伸を2段で行う延伸工程において、1段目の延伸する繊維温度が110℃以上160℃以下、延伸倍率が4倍以上14倍以下で延伸することが好ましい。
<ポリプロピレン繊維原料>
本発明のポリプロピレン繊維の原料であるポリプロピレン樹脂のメルトフローレート(以下、MFRという。) [JIS K 7201に従って温度230℃、荷重2.16kg、時間10分間の条件で測定]は、5g/10分以上28g/10分以下であることが好ましい。MFRが5g/10分以上であれば溶融粘度が高くなり過ぎず、成形加工性が良好となる。一方、MFRが28g/10分以下であればポリプロピレンの分子量が低くなり過ぎず、高強度のポリプロピレン繊維が得られ易くなる。ポリプロピレン樹脂のMFRは10g/10分以上25g/10分以下であることが好ましく、16g/10分以上22g/10分以下であることがさらに好ましい。
上記のようなポリプロピレン原料を押出機に投入し混練した後、ギアポンプにて定量的にノズルから吐出させる。紡糸温度はポリプロピレン原料のMFRに合わせて設定すればよく、本発明のポリプロピレン繊維の紡糸温度は200℃以上320℃以下が好ましい。紡糸温度が200℃以上であればポリプロピレン原料の溶融粘度が高くならず成形加工性が良好となり、均質な結晶構造のポリプロピレン繊維が得られ易い。一方、紡糸温度が320℃以下であれば、ポリプロピレン原料自体の熱分解が進行しないため、得られるポリプロピレン繊維の強度が低下し難い。紡糸温度は220℃以上300℃以下がより好ましく、250℃以上290℃以下がさらに好ましい。
その後、冷却固化した繊維に、適宜オイリング装置をもって油剤を付与する。
1段で延伸する場合の延伸倍率は5倍以上15倍以下で行うのが好ましい。延伸倍率が5倍以上であれば、高配向したポリプロピレン繊維を得易くなり、高強度のポリプロピレン繊維が得られ易くなる。延伸倍率が15倍以下であれば、毛羽や束切れの発生を少なくでき、安定的にポリプロピレン繊維を得ることができる。延伸倍率は6倍以上13倍以下がより好ましく、7倍以上12倍以下がさらに好ましい。
未延伸糸の1段目の延伸する糸温度は110℃以上160℃以下であることが好ましい。延伸温度が110℃以上であれば、ポリプロピレンの結晶分散温度以上となるため、延伸性が良好となり易い。延伸温度が160℃以下であれば、ポリプロピレン未延伸糸の融点以下であるため溶融破断せず、延伸が安定する。前記延伸温度は130℃以上155℃以下の糸温度がより好ましく、140℃以上150℃以下がさらに好ましい。
延伸の前に繊維を予備加熱してもよい。延伸前の予備加熱は加熱ロールや、熱板、熱風炉などを使用することができる。予備加熱する温度は50℃以上120℃以下が好ましく、60℃以上110℃以下がより好ましい。
最終段の延伸倍率は1.01倍以上2.00倍以下で延伸するのが好ましい。延伸倍率が1.01倍以上であれば延伸の効果が得られ易く、2.00倍以下であれば糸切れや束切れが起こり難く、安定した延伸ができる。最終段の延伸倍率は1.05倍以上1.6倍以下がより好ましく、1.1倍以上1.4倍以下がさらに好ましい。
本発明のポリプロピレン繊維は、非晶配向度が85%以上である。非晶鎖が応力伝達に大きく寄与すると考えられ、非晶配向度は85%以上であれば、強度の高いポリプロピレン繊維が得られ易くなる。前記観点から、非晶配向度は、88%以上98%以下がより好ましく、90%以上92%以下がさらに好ましい。
本発明のポリプロピレン繊維は、小角X線散乱測定による赤道方向の散乱強度に対する子午線方向の散乱強度比(子午線方向の散乱強度/赤道方向の散乱強度)が0.5以上0.95以下である。
本発明のポリプロピレン繊維は、結晶化度が60%以上75%以下であることが好ましい。
結晶化度が60%以上であれば、非晶鎖が応力伝達に適度に寄与するので好ましく、結晶化度が75%以下であれば、非晶鎖が応力伝達に大きく寄与すると考えられるので好ましい。通常の高強度オレフィン繊維の結晶化度は80%を超えている(例えば、特表2008−519180号公報)。結晶化度が70%を超えると結晶間ブリッジが形成されると言われており(例えば、Polymer、19、683(1978)など)、結晶化度が高いほど、非晶鎖が応力伝達を担う必要がなくなってくる。
結晶化度は62%以上72%以下がより好ましく、さらに好ましくは65%以上70%以下である。
本発明のポリプロピレン繊維は、結晶鎖及び非晶鎖が高度に配向しており、単繊維強度の高い物性を得ることができる。
本発明のポリプロピレン繊維の総繊度は、140dtex以上160dtex以下が好ましい。前記総繊度が140dtex以上であれば、ロープ、養生ネット、水平ネットなどに用いた場合、必要な強度が得られ易く、160dtex以下であれば、ロープ、養生ネット、水平ネットなどの軽量化がし易い。
ポリプロピレン繊維の結晶配向度、結晶化度は広角X線回折測定装置(リガク社製Ultrax18、波長λ=1.54Å)を用いて行った。延伸糸を約5cmになるように切断して、30mgとなるように調製した。繊維を1軸方向に引き揃えて、サンプルホルダーに取り付けた。管電圧は40kV、管電流は200mA、照射時間は30分で測定した。
繊維の非晶配向度faは、fa=〔Δn―Δnc0・fc・χc〕/〔(1−χc)・Δna0〕の式を用いて求めることができる。Δnは実測した複屈折値、Δnc0は結晶固有複屈折であり33.1×10-3を挿入した。Δna0は非晶固有複屈折で46.8×10-3を挿入した。fcは結晶配向度、χcは結晶化度であり、それぞれ広角X線回折測定により得た値を用いた。複屈折値は偏光顕微鏡(ニコン社製ECLIPSE E600)を用いて算出した。波長が546nmになるように干渉フィルターを入れて、レタデーション測定を行った。得られたレタデーションを繊維直径で除することで、複屈折値を算出した。繊維直径は未延伸糸の繊度と密度(0.91g/cm3 )から算出した。5回測定を行い、平均値を使用した。
ポリプロピレン繊維の小角X線散乱測定による赤道方向の散乱強度に対する子午線方向の散乱強度比は、放射光X線測定(SPrin−8 BL03XU、波長1Å)にて算出した。検出器はCCD、カメラ長4.0m、露光時間を2秒にして2次元散乱像を取得した。ポリプロピレン繊維を約5cmになるように切断して、10mg〜50mgになるように調製した。繊維を1軸方向に引き揃えて、サンプルホルダーに取り付けた。
総繊度は、ポリプロピレン繊維束100mをサンプリングして、その質量を100倍した値を総繊度とした。単繊維繊度は、総繊度をフィラメント数で割ることで算出した。
繊維強度、初期弾性率、破断伸度はJIS L 1013に準じて行った。引張試験機(島津製作所社製AG−IS)を用い、試料長200mm、引張速度100m/分の条件で歪−応力曲線を雰囲気温度20℃、相対湿度65%の条件下で測定し、破断点の値から伸度を、破断点での応力から強度を求めた。初期弾性率は歪−応力曲線の傾きから算出した。5回測定を行い、平均値を使用した。
ポリプロピレン樹脂〔プライムポリマー社製 Y2000GV、MFR=18g/10分 (230℃、荷重2.16kg、10分) 〕を溶融紡糸装置の押し出し機に投入して、280℃まで加熱して溶融混練し、吐出孔径が0.5mmφ、吐出孔数が36ホールの紡糸ノズルから45.3g/分の吐出量(1ホール当たり1.26g/分)で吐出した。20℃の冷風を当てて冷却固化したのち、油剤を付与し、300m/分の巻取速度でボビンに巻き取って未延伸糸を得た。得られた未延伸糸について熱ロールを用いて糸温度が85℃になるように予備加熱を行い、1段目の延伸を糸温度が145℃、延伸倍率が8倍で熱板延伸を行った。連続してさらに糸温度が120℃になるように熱ロールで予備加熱を行い、2段目の延伸を糸温度が155℃、延伸倍率が1.2倍、延伸速度が300m/分として熱板延伸を行なってポリプロピレン繊維を得た。変形速度、延伸張力は、表1に示すとおりであった。
得られたポリプロピレン繊維の強度、初期弾性率は、表1に示すとおりであり、高強度、高弾性率の繊維が得られた。該ポリプロピレン繊維の伸度、繊度、結晶配向度、非晶配向度、結晶化度、小角X線散乱測定による赤道方向の散乱強度に対する子午線方向の散乱強度比は表1に示すとおりであり、繊維の構造は高配向であった。
表1に示すように、2段目の延伸工程において、糸温度を165℃とした以外は、実施例1と同様にしてポリプロピレン繊維を得た。変形速度、延伸張力は、表1に示すとおりであった。得られたポリプロピレン単繊維の強度、初期弾性率は、表1に示すとおりであり、高強度、高弾性率の繊維が得られた。伸度、繊度、結晶配向度、非晶配向度、結晶化度、小角X線散乱測定による赤道方向の散乱強度に対する子午線方向の散乱強度比は表1に示すとおりであり、繊維の構造は高配向であった。
表1に示すように、2段目の延伸工程において糸温度を165℃、延伸倍率を1.35倍にした以外は実施例1と同様にしてポリプロピレン繊維を得た。変形速度、延伸張力は表1に示すとおりであった。得られたポリプロピレン繊維の強度、初期弾性率は表1に示すとおりであり、高強度、高弾性率の繊維が得られた。伸度、繊度、結晶配向度、非晶配向度、結晶化度、小角X線散乱測定による赤道方向の散乱強度に対する子午線方向の散乱強度比は表1に示すとおりであり、繊維の構造は高配向であった。
表1に示すように、2段目の延伸工程において、糸温度を175℃、延伸倍率を1.35倍にした以外は実施例1と同様にしてポリプロピレン繊維を得た。変形速度、延伸張力は表1に示すとおりであった。得られたポリプロピレン繊維の強度、初期弾性率は表1に示すとおりであり、高強度、高弾性率の繊維が得られた。伸度、繊度、結晶配向度、非晶配向度、結晶化度、小角X線散乱測定による赤道方向の散乱強度に対する子午線方向の散乱強度比は表1に示すとおりであり、繊維の構造は高配向であった。
表1に示すように、1段目の延伸工程において、糸温度を135℃、延伸倍率を6倍とし2段目の延伸工程において糸温度を165℃、延伸倍率を1.66倍にした以外は実施例1と同様にしてポリプロピレン繊維を得た。変形速度、延伸張力は表1に示すとおりであった。得られたポリプロピレン繊維の強度、初期弾性率は表1に示すとおりであり、高強度、高弾性率の繊維が得られた。伸度、繊度、結晶配向度、非晶配向度、結晶化度、小角X線散乱測定による赤道方向の散乱強度に対する子午線方向の散乱強度比は表1に示すとおりであり、繊維の構造は高配向であった。
表1に示すように、2段目の延伸工程において糸温度を175℃にした以外は実施例1と同様にしてポリプロピレン繊維を得た。変形速度、延伸張力は表1に示すとおりであった。得られたポリプロピレン繊維の強度、初期弾性率は表1に示すとおりであり、高強度、高弾性率の繊維が得られた。伸度、繊度、結晶配向度、非晶配向度、結晶化度、小角X線散乱測定による赤道方向の散乱強度に対する子午線方向の散乱強度比は表1に示すとおりであり、繊維の構造は高配向であった。
表1に示すように、2段目の延伸工程において、糸温度を185℃にした以外は実施例1と同様にしてポリプロピレン繊維を得た。変形速度、延伸張力は表1に示すとおりであった。得られたポリプロピレン繊維の強度、初期弾性率は表1に示すとおりであり、高強度、高弾性率の繊維が得られた。伸度、繊度、結晶配向度、非晶配向度、結晶化度、小角X線散乱測定による赤道方向の散乱強度に対する子午線方向の散乱強度比は表1に示すとおりであり、繊維の構造は高配向であった。
表1に示すように、1段目の延伸工程において、糸温度を135℃、延伸倍率を6倍とし、2段目の延伸工程において、糸温度を175℃、延伸倍率を1.5倍にした以外は実施例1と同様にしてポリプロピレン繊維を得た。変形速度、延伸張力は表1に示すとおりであった。得られたポリプロピレン繊維の強度、初期弾性率は表1に示すとおりであり、高強度の繊維は得られなかった。伸度、繊度、結晶配向度、非晶配向度、結晶化度、小角X線散乱測定による赤道方向の散乱強度に対する子午線方向の散乱強度比は表1に示すとおりであり、非晶配向度が低い結果となった。
表1に示すように、1段目の延伸工程において、糸温度を155℃、延伸倍率を6倍とし、2段目の延伸工程において、糸温度を165℃にした以外は実施例1と同様にしてポリプロピレン繊維を得た。変形速度、延伸張力は表1に示すとおりであり、2段目の延伸張力が低いものであった。得られたポリプロピレン繊維の強度、初期弾性率は表1に示すとおりであり、高強度、高弾性率の繊維は得られなかった。伸度、繊度、結晶配向度、非晶配向度、結晶化度、小角X線散乱測定による赤道方向の散乱強度に対する子午線方向の散乱強度比は表1に示すとおりであり、非晶配向度が低い結果となった。
表1に示すように、1段目の延伸工程において、延伸倍率を4倍にし、2段目の延伸工程において、糸温度を165℃、延伸倍率を1.8倍にした以外は実施例1と同様にしてポリプロピレン繊維を得た。変形速度、延伸張力は表1に示すとおりであり、2段目の延伸張力が低いものであった。得られたポリプロピレン繊維の強度、初期弾性率は表1に示すとおりであり、高強度、高弾性率の繊維は得られなかった。伸度、繊度、結晶配向度、非晶配向度、結晶化度、小角X線散乱測定による赤道方向の散乱強度に対する子午線方向の散乱強度比は表1に示すとおりであり、非晶配向度が低い結果となった。
Claims (10)
- 非晶配向度が85%以上であるポリプロピレン繊維。
- 小角X線散乱測定による赤道方向の散乱強度に対する子午線方向の散乱強度比(子午線方向の散乱強度/赤道方向の散乱強度)が0.5以上0.95以下である請求項1に記載のポリプロピレン繊維。
- 結晶配向度が90%以上で、結晶化度が60%以上75%以下である請求項1又は2に記載のポリプロピレン繊維。
- 強度が7cN/dtex以上、初期弾性率が100cN/dtex以上である請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリプロピレン繊維。
- 破断伸度が10%以上30%以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリプロピレン繊維。
- 単繊維繊度が1dtex以上20dtex以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のポリプロピレン繊維。
- 未延伸糸を1段または2段以上の多段で延伸し、総延伸倍率が5倍以上15倍以下であり、最終延伸時の延伸張力を1.50cN/dtex以上5.00cN/dtex以下とするポリプロピレン繊維の製造方法。
- 延伸を2段で行う延伸工程において、2段目の延伸時の糸温度が140℃以上180℃以下、延伸倍率が1.01倍以上2.00倍以下及び変形速度が1(1/秒)以上10(1/秒)以下である、請求項7に記載のポリプロピレン繊維の製造方法。
- 延伸を2段で行う延伸工程において、1段目の延伸時の糸温度が110℃以上160℃以下、延伸倍率が4倍以上14倍以下で延伸する、請求項7又は8に記載のポリプロピレン繊維の製造方法。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリプロピレン繊維を得る請求項7〜9のいずれか一項に記載のポリプロピレン繊維の製造方法。
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