JP6838282B2 - ポリプロピレン繊維及び同ポリプロピレン繊維の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、産業資材用、建造物や自動車などの内装用、医療・衛生用、衣料用などに用いられるポリプロピレン繊維及びそのポリプロピレン繊維の製造方法に関する。
ポリプロピレン繊維は、撥水性、非吸収性に優れ、低比重であるため軽くて、また耐薬品性に優れているなどの特性を有していることから、産業資材用、建造物や自動車などの内装用、医療・衛生用、衣料用などに広く用いられている。特に産業資材用途では軽さと強度を活かしてロープ、養生ネット、水平ネットなど幅広く用いられているが、さらなる高強度化が求められている。
ポリプロピレン繊維の強度は延伸条件に大きく依存することが知られている。特に延伸倍率を高くするとポリプロピレン繊維の強度は大きく向上する。しかし、通常の延伸速度で高倍率に延伸しようとすると毛羽・糸切れが頻発してしまうため安定的に生産するのが難しくなる。そこで延伸速度を遅くして可能な限り高倍率で延伸することにより高強度化をする試みがなされている。
例えば、特許第5607827号公報(特許文献1)では、ポリプロピレンを溶融押出し、ポリプロピレンのガラス転移温度以上でかつガラス転移温度+15℃以下の温度に急冷する紡糸工程、該温度で保冷する保冷工程、及び延伸工程を含むポリプロピレン繊維の製造方法が提案されている。この方法では、1.6GPa以上の高強度になることが記載されているが、延伸は手回し延伸機で極めて低速度で延伸しており、さらに0℃で数日保冷するなど工業的には難しいと考えられる。
また、特開2003−293216号公報(特許文献2)では、繊維表面の曲面に沿って形成された筋状の粗面構造を有する、単繊維強度が9cN/dtexのコンクリート補強用のポリプロピレン繊維が提案されている。しかし、これも延伸速度は50m/分程度の速度で行っており生産性に劣る。
また例えば、特開2002−180347号公報(特許文献3)では、両端が加圧水でシールされた容器内に、延伸媒体として0.3〜0.5MPa程度の加圧飽和水蒸気が充填された延伸槽を用いて、結晶性高分子物質を延伸処理する方法が記載されている。この手法では9.7cN/dtex以上の高強度ポリプロピレン繊維の製造が可能である。しかし、この手法では通常の熱板延伸などに比べて、特殊で高価な加圧飽和水蒸気延伸装置が必要であり、さらに加圧飽和水蒸気延伸では繊維の投入量が制限されてしまうという問題があるため、大量生産には不向きである。
更に特開2009−007727号公報(特許文献4)では、アイソタクチックペンタッド率が94%以上のポリプロピレンを溶融紡糸して得られた未延伸糸を、温度120℃〜150℃で延伸倍率3倍〜10倍で前延伸した後、温度170℃〜190℃で、変形速度1.5倍/分〜15倍/分で、延伸倍率1.2倍〜3.0倍の後延伸することにより、繊維強度が7cN/dtex以上で、表面が凹凸構造であるポリプロピレン繊維の製造方法について記載されている。この技術では後延伸での変形速度が極めて遅いため、高強度のポリプロピレン繊維を高生産で製造することは困難である。
特許第5607827号公報 特開2003−293216号公報 特開2002−180347号公報 特開2009−007727号公報
本発明の目的は、結晶鎖及び非晶鎖が高配向したポリプロピレン繊維及び同繊維の製造方法を提供することにある。結晶鎖及び非晶鎖が高配向したポリプロピレン繊維は強度、弾性率に優れる。
本発明は、非晶配向度が88%以上であるポリプロピレン繊維である。
本発明のポリプロピレン繊維の小角X線散乱測定による赤道方向の散乱強度に対する子午線方向の散乱強度比(子午線方向の散乱強度/赤道方向の散乱強度)が0.5以上0.95以下であることが好ましい。
本発明のポリプロピレン繊維の結晶配向度は90%以上で、結晶化度が60%以上75%以下であることが好ましい。
本発明のポリプロピレン繊維は、強度が7cN/dtex以上、初期弾性率が100cN/dtex以上であることが好ましい。
本発明のポリプロピレン繊維の破断伸度は10%以上30%以下であることが好ましい。
また、ポリプロピレン繊維の単繊維繊度は1dtex以上20dtex以下であることが好ましい。
本発明のポリプロピレン繊維の製造方法は、1段又は2段以上で延伸を行い、その総延伸倍率が5倍以上15倍以下であり、最終延伸時の延伸張力を1.50cN/dtex以上5.00cN/dtex以下とする、ポリプロピレン繊維の製造方法である。
本発明のポリプロピレン繊維の製造方法は、2段で行う延伸工程において、2段目の延伸する繊維温度が140℃以上180℃以下、延伸倍率が1.01倍以上2.00倍以下及び変形速度が1(1/秒)以上10(1/秒)以下であることが好ましい。
本発明のポリプロピレン繊維の製造方法は、延伸を2段で行う延伸工程において、1段目の延伸する繊維温度が110℃以上160℃以下、延伸倍率が4倍以上14倍以下で延伸することが好ましい。
本発明によれば、生産速度を維持したまま最終段の延伸張力を制御することでボイド(空隙)及びラメラ構造が少なく、結晶鎖及び非晶鎖が高配向したポリプロピレン繊維を提供することができる。ボイド(空隙)及びラメラ構造が少なく、結晶鎖及び非晶鎖が高配向したポリプロピレン繊維は強度、弾性率に優れる。
以下、本発明について代表的な実施形態をもって詳細に説明する。
<ポリプロピレン繊維原料>
本発明のポリプロピレン繊維の原料であるポリプロピレン樹脂のメルトフローレート(以下、MFRという。) [JIS K 7201に従って温度230℃、荷重2.16kg、時間10分間の条件で測定]は、5g/10分以上28g/10分以下であることが好ましい。MFRが5g/10分以上であれば溶融粘度が高くなり過ぎず、成形加工性が良好となる。一方、MFRが28g/10分以下であればポリプロピレンの分子量が低くなり過ぎず、高強度のポリプロピレン繊維が得られ易くなる。ポリプロピレン樹脂のMFRは10g/10分以上25g/10分以下であることが好ましく、16g/10分以上22g/10分以下であることがさらに好ましい。
本発明に用いるポリプロピレン樹脂のアイソタクチックペンタッド率は94%以上99%以下であることが好ましい。94%以上であればポリプロピレン繊維は均一な結晶構造を形成し易くなり、一方、99%を超えるポリプロピレンを得ることは工業的に困難である。
ポリプロピレン樹脂の分子量分布は5以下であることが好ましい。分子量分布が5以下であれば、ポリプロピレン繊維は均一な結晶構造を取り易くなり、繊維強度が低下し難くなる。前記分子量分布は4以下がより好ましい。
本発明に用いるポリプロピレン樹脂には、本発明の効果を妨げない範囲内で、更に酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、中和剤、造核剤、エポキシ安定剤、滑剤、抗菌剤、難燃剤、帯電防止剤、顔料、可塑剤などの添加剤を適宜必要に応じて添加してもよい。
<ポリプロピレン繊維の製造方法>
上記のようなポリプロピレン原料を押出機に投入し混練した後、ギアポンプにて定量的にノズルから吐出させる。紡糸温度はポリプロピレン原料のMFRに合わせて設定すればよく、本発明のポリプロピレン繊維の紡糸温度は200℃以上320℃以下が好ましい。紡糸温度が200℃以上であればポリプロピレン原料の溶融粘度が高くならず成形加工性が良好となり、均質な結晶構造のポリプロピレン繊維が得られ易い。一方、紡糸温度が320℃以下であれば、ポリプロピレン原料自体の熱分解が進行しないため、得られるポリプロピレン繊維の強度が低下し難い。紡糸温度は220℃以上300℃以下がより好ましく、250℃以上290℃以下がさらに好ましい。
紡糸ノズルの吐出孔(以下、「ホール」という場合がある。)から吐出するポリマーの吐出量は1ホール当たり、0.1g/分以上3g/分以下が好ましい。吐出量が0.1g/分以上であれば、クエンチ筒での冷風により糸揺れが顕著にならず、フィラメント間での融着やガイドへの接触が起こり難く、安定的に未延伸糸を得ることができる。一方、吐出量が3g/分以下であれば、樹脂の冷却が十分でき、巻取の際にフィラメント間での融着が起こり難く、安定的に未延伸糸が得られ易い。前記吐出量は1.0g/分以上2.5g/分以下が好ましく、1.2g/分以上2.0g/分以下がさらに好ましい。
紡糸ノズルの吐出孔から押し出された繊維は、クエンチ筒で10℃以上40℃以下の冷風を当てて急冷される。冷風の速度は、繊維の冷却が進行して、糸揺れによる繊維の融着が起きないという観点から、0.5m/秒以上5m/秒以下の範囲が好ましい。
その後、冷却固化した繊維に、適宜オイリング装置をもって油剤を付与する。
紡糸ドラフトは5倍以上150倍以下であることが好ましい。ここで紡糸ドラフトは引取り速度(m/分)/吐出線速度(m/分)で求めることができる。紡糸ドラフトが5倍以上であれば、紡糸線上で張力が付与され、クエンチ筒での冷風の影響による糸揺れが顕著にならず、安定的に未延伸糸を得ることができる。一方、紡糸ドラフトが150倍以下であれば、紡糸線上で張力が高くなり過ぎず配向結晶化の促進を抑え、得られる未延伸糸は高結晶化度、高配向になり過ぎないため、延伸性が良好になる。
延伸糸の引取り速度は200m/分以上1000m/分以下が好ましい。前記引取り速度が200m/分以上であれば、生産性が良好となる。一方、1000m/分以下であれば、得られる未延伸糸は高結晶化度、高配向になり過ぎず、延伸性が良好となる。引取り速度は250m/分以上800m/分以下がより好ましく、300m/分以上600m/分以下がさらに好ましい。
未延伸糸の延伸は、一度巻き取った未延伸糸をオフラインであってもよいし、紡糸工程から一旦巻き取ることなしにそのまま引き続いて行ってもよい。また、延伸には熱板延伸、熱ロール延伸、熱風炉延伸など公知の方法で延伸することができる。変形速度を下げるという観点からは、熱板または熱風炉で延伸することが好ましい。ここで、変形速度とは引取ロールの速度から供給ロールの速度を引いた値を、熱板または熱風炉の長さで除して算出することができる。熱ロールを用いた際の変形速度を実際に求めることは難しいが、熱ロールから離れた瞬間に延伸されるため、熱板や熱風炉延伸と比較すると変形速度が速くなる。
本発明のポリプロピレン繊維の製造方法は、未延伸糸を1段または2段以上に分割して行うことができる。変形速度を下げるという観点から、2段以上に分割して延伸することが好ましい。
1段で延伸する場合の延伸倍率は5倍以上15倍以下で行うのが好ましい。延伸倍率が5倍以上であれば、高配向したポリプロピレン繊維を得易くなり、高強度のポリプロピレン繊維が得られ易くなる。延伸倍率が15倍以下であれば、毛羽や束切れの発生を少なくでき、安定的にポリプロピレン繊維を得ることができる。延伸倍率は6倍以上13倍以下がより好ましく、7倍以上12倍以下がさらに好ましい。
延伸する未延伸糸の延伸温度は110℃以上160℃以下が好ましい。前記延伸温度が110℃以上であれば、ポリプロピレンの結晶分散温度以上となるため、延伸性が良好となり易い。前記延伸温度が160℃以下であれば、ポリプロピレン未延伸糸の融点以下であるため溶融破断せず、延伸が安定する。前記延伸温度は125℃以上155℃以下がより好ましく、130℃以上150℃以下がさらに好ましい。
延伸の前に繊維を予備加熱してもよい。延伸前の予備加熱は加熱ロールや、熱板、熱風炉などを使用することができる。予備加熱する糸温度は50℃以上120℃以下が好ましく、60℃以上110℃以下がより好ましい。
延伸張力は1.50cN/dtex以上5.00cN/dtex以下であることが好ましい。延伸張力は張力計で測定した値を、延伸後の繊維繊度で除することで算出することができる。延伸張力が1.50cN/dtex以上であれば、延伸中の分子鎖に力が伝達され易いため、結晶鎖及び非晶鎖が配向し易くなる。延伸張力が5.00cN/dtex以下であれば、分子鎖が無理に引き伸ばされることがないために、毛羽や束切れがなく安定的に延伸することができる。前記観点から、延伸張力は、2.00cN/dtex以上4.00cN/dtex以下であることがより好ましく、2.60cN/dtex以上3.80cN/dtex以下であることがさらに好ましい。
延伸速度は100m/分以上1000m/分以下であることが好ましい。ここで延伸速度とは、延伸する際の引取ロール速度のことである。延伸速度が100m/分以上であれば生産性が良好となる。一方、延伸速度が1000m/分以下であれば、変形速度が速くなり過ぎず、糸切れを少なくできる。前記延伸速度は、150m/分以上800m/分以下がより好ましく、200m/分以上600m/分以下がさらに好ましい。
次に、多段で延伸する場合について説明する。
未延伸糸の1段目の延伸する糸温度は110℃以上160℃以下であることが好ましい。延伸温度が110℃以上であれば、ポリプロピレンの結晶分散温度以上となるため、延伸性が良好となり易い。延伸温度が160℃以下であれば、ポリプロピレン未延伸糸の融点以下であるため溶融破断せず、延伸が安定する。前記延伸温度は130℃以上155℃以下の糸温度がより好ましく、140℃以上150℃以下がさらに好ましい。
延伸の前に繊維を予備加熱してもよい。延伸前の予備加熱は加熱ロールや、熱板、熱風炉などを使用することができる。予備加熱する温度は50℃以上120℃以下が好ましく、60℃以上110℃以下がより好ましい。
1段目の延伸倍率は4倍以上14倍以下で行うのが好ましい。延伸倍率が4倍以上であれば高配向したポリプロピレン繊維が得られ易くなり、高強度のポリプロピレン繊維を得易い。延伸倍率が14倍以下であれば、毛羽や束切れの発生を少なくでき、安定的にポリプロピレン繊維を得ることができる。延伸倍率は5.5倍以上11倍以下がより好ましく、7倍以上10倍以下がさらに好ましい。
1段目とそれ以降の延伸は、1段目の延伸を終了して一度巻き取ってから、再度次の延伸を行ってもよいし、連続で行うこともできる。生産性の観点からは、1段目とそれ以降の延伸を連続で行うのが好ましい。
最終段の延伸倍率は1.01倍以上2.00倍以下で延伸するのが好ましい。延伸倍率が1.01倍以上であれば延伸の効果が得られ易く、2.00倍以下であれば糸切れや束切れが起こり難く、安定した延伸ができる。最終段の延伸倍率は1.05倍以上1.6倍以下がより好ましく、1.1倍以上1.4倍以下がさらに好ましい。
総延伸倍率は5倍以上15倍以下とすることが好ましい。総延伸倍率が5倍以上であれば、高配向したポリプロピレン繊維を得易くなり、高強度のポリプロピレン繊維が得られ易くなる。総延伸倍率が15倍以下であれば、毛羽や束切れの発生を少なくでき、安定的にポリプロピレン繊維を得ることができる。延伸倍率は7倍以上13倍以下がより好ましく、9.5倍以上12倍以下がさらに好ましい。
最終延伸時の延伸張力は1.50cN/dtex以上5.00cN/dtex以下であることが好ましい。延伸張力が1.50cN/dtex以上であれば、延伸中の分子鎖に力が伝達されるため、結晶鎖及び非晶鎖が十分に配向する。延伸張力が5.00cN/dtex以下であれば、分子鎖が無理に引き伸ばされることがないために、毛羽や束切れが少なくなり、安定的に延伸することができる。延伸張力は2.00cN/dtex以上4.00cN/dtex以下であることがより好ましく、2.60cN/dtex以上3.80cN/dtex以下であることがさらに好ましい。
最終延伸時の延伸する糸温度は140℃以上180℃以下にするのが好ましい。前記糸温度が140℃以上であれば、前段までに形成された結晶構造を、最終段の延伸で更に変形させ易い。そのため高配向した結晶鎖、非晶鎖であるポリプロピレン繊維が得られ易い。前記糸温度が180℃以下であれば、分子緩和が起こり難く、結晶鎖及び非晶鎖が十分に配向する。前記糸温度は145℃以上175℃以下がより好ましく、150℃以上168℃以下がさらに好ましい。
最終延伸時の延伸の前に糸を予備加熱してもよい。延伸前の予備加熱は加熱ロールや、熱板、熱風炉などを使用することができる。予備加熱の糸温度は100℃以上140℃以下が好ましく、110℃以上130℃以下がより好ましい。
最終延伸時の変形速度は1(1/秒)以上10(1/秒)以下であることが好ましい。前記変形速度が1(1/秒)以上では延伸中に分子緩和が起こり難く、高配向な結晶鎖及び非晶鎖を得ることができる。前記変形速度が10(1/秒)以下であれば、無理に分子鎖を引き延ばすことがないため、糸切れや束切れが起こり難くなる。前記変形速度は2.5(1/秒)以上7(1/秒)以下がより好ましく、3(1/秒)以上5(1/秒)以下がさらに好ましい。
最終延伸時の延伸速度は100m/分以上1000m/分以下であることが好ましい。ここで延伸速度とは、延伸する際の引取ロール速度のことである。延伸速度が100m/分以上であれば高い生産性が得られる。一方、延伸速度が1000m/分以下であれば変形速度が速くなり過ぎず、糸切れを少なくできる。前記延伸速度は150m/分以上800m/分以下がより好ましく、200m/分以上600m/分以下がさらに好ましい。
<ポリプロピレン繊維>
本発明のポリプロピレン繊維は、非晶配向度が85%以上である。非晶鎖が応力伝達に大きく寄与すると考えられ、非晶配向度は85%以上であれば、強度の高いポリプロピレン繊維が得られ易くなる。前記観点から、非晶配向度は、88%以上98%以下がより好ましく、90%以上92%以下がさらに好ましい。
本発明のポリプロピレン繊維は、小角X線散乱測定による赤道方向の散乱強度に対する子午線方向の散乱強度比(子午線方向の散乱強度/赤道方向の散乱強度)が0.5以上0.95以下である。
ラメラ構造が積層されたポリプロピレン繊維は、小角X線散乱測定において子午線方向(繊維軸方向)にピークが観測される。すなわち、本発明で得られるポリプロピレン繊維は、ラメラ構造の割合が少ない構造である。ラメラ構造は伸び切り鎖構造に比べて強度が弱いため、ポリプロピレン繊維中に残存したラメラ構造は繊維強度の低下要因となってしまう。
さらにボイド(空隙)が含まれるポリプロピレン繊維は、小角X線散乱測定において、繊維状フィブリルとボイド(空隙)の密度差に起因した、赤道方向の散乱(繊維に対して垂直方向)が観測される。すなわち赤道方向の散乱強度が大きくなると、ボイド(空隙)が多く含まれるため、繊維強度の低下要因になってしまう。前記観点から、小角X線散乱測定による赤道方向の散乱強度に対する子午線方向の散乱強度比(子午線方向の散乱強度/赤道方向の散乱強度)が0.6以上0.90以下がより好ましく、0.65以上0.85以下がさらに好ましい。
本発明のポリプロピレン繊維は、結晶配向度が90%以上であることが好ましい。結晶配向度が90%以上であれば、応力伝達を担う分子鎖の繊維軸方向への配列が十分あり、繊維強度が低下し難くなる。前記観点から、結晶配向度は92%以上であることがより好ましく、さらに好ましくは93%以上である。
本発明のポリプロピレン繊維は、結晶化度が60%以上75%以下であることが好ましい。
結晶化度が60%以上であれば、非晶鎖が応力伝達に適度に寄与するので好ましく、結晶化度が75%以下であれば、非晶鎖が応力伝達に大きく寄与すると考えられるので好ましい。通常の高強度オレフィン繊維の結晶化度は80%を超えている(例えば、特表2008−519180号公報)。結晶化度が70%を超えると結晶間ブリッジが形成されると言われており(例えば、Polymer、19、683(1978)など)、結晶化度が高いほど、非晶鎖が応力伝達を担う必要がなくなってくる。
結晶化度は62%以上72%以下がより好ましく、さらに好ましくは65%以上70%以下である。
本発明で得られるポリプロピレン繊維は、単繊維強度が7cN/dtex以上13cN/dtex以下であることが好ましい。単繊維強度が7cN/dtex以上であれば、ロープ、養生ネット、水平ネットなどに用いることができ、軽量化ができるので好ましい。一方、単繊維強度の上限に制限はないが、13cN/dtexを超えるポリプロピレン繊維を工業的に得ることは、現在のところ困難である。前記観点から、本発明のポリプロピレン繊維の強度は8cN/dtex以上10cN/dtex以下がより好ましく、さらに好ましくは8.5cN/dtex以上9.5cN/dtex以下である。
本発明のポリプロピレン繊維は、結晶鎖及び非晶鎖が高度に配向しており、単繊維強度の高い物性を得ることができる。
本発明のポリプロピレン繊維の初期弾性率は100cN/dtex以上200cN/dtex以下であることが好ましい。前記初期弾性率が100cN/dtex以上であれば、ロープ、養生ネット、水平ネットなどに用いた場合、ポリプロピレン繊維が少量にできるため、軽量化し易い。一方、前記初期弾性率が200cN/dtex以下であれば工業的に得易くなる。前記観点から、初期弾性率は120cN/dtex以上180cN/dtex以下がより好ましく、140cN/dtex以上160cN/dtex以下がさらに好ましい。
本発明のポリプロピレン繊維の破断伸度は10%以上30%以下が好ましい。本発明のポリプロピレン繊維の破断伸度が10%以上であれば、ポリプロピレン繊維を加工処理する際に工程通過性が良好となり易い。一方、破断伸度が30%以下であれば、得られる加工品の形態安定性が良好となり易い。本発明のポリプロピレン繊維の破断伸度は11%以上25%以下が好ましく、さらに好ましくは12%以上18%以下である。
本発明のポリプロピレン繊維の単繊維繊度は1dtex以上20dtex以下が好ましい。単繊維繊度が1dtex以上であれば加工する際の工程通過性が良好となり易く、さらに加工品の摩耗性も良好となり易い。前記単繊維繊度が20dtex以下であれば、繊維内の構造均質性が良好となり易いため、高強度・高弾性率のポリプロピレン繊維を得易くなる。前記観点から、前記単繊維繊度は3dtex以上10dtex以下がより好ましく、3.5dtex以上6dtex以下がさらに好ましい。
本発明のポリプロピレン繊維の総繊度は、140dtex以上160dtex以下が好ましい。前記総繊度が140dtex以上であれば、ロープ、養生ネット、水平ネットなどに用いた場合、必要な強度が得られ易く、160dtex以下であれば、ロープ、養生ネット、水平ネットなどの軽量化がし易い。
以下に実施例1〜7及び比較例1〜3に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。これらの実施例及び比較例において、結晶配向度、結晶化度、非晶配向度、繊維強度・弾性率、伸度、単繊維繊度は以下の方法で測定した。
<結晶配向度、結晶化度の測定方法>
ポリプロピレン繊維の結晶配向度、結晶化度は広角X線回折測定装置(リガク社製Ultrax18、波長λ=1.54Å)を用いて行った。延伸糸を約5cmになるように切断して、30mgとなるように調製した。繊維を1軸方向に引き揃えて、サンプルホルダーに取り付けた。管電圧は40kV、管電流は200mA、照射時間は30分で測定した。
得られた2次元回折像についてβ=175°以上185°以下の範囲において2θ方向の1次元プロファイルを切り出した後、バックグランドを差し引いて、最終的な1次元プロファイルとした。回折角=14.1°、16.9°、18.6°、21.6°(結晶性成分)、16°(非晶性成分)にそれぞれピークを設置して波形分離を行い、結晶性成分のピーク積分強度の和をすべてのピーク積分強度で除すことで、結晶化度を算出した。なお、フィッティングしたピーク関数は、ガウス関数とローレンツ関数の重ね合わせである疑似フォークト関数を用い、ガウス関数とローレンツ関数の比を1:1に固定した。
また、得られた2次元画像を2θ=16°以上17.5°以下の範囲についてβ方向の1次元プロファイルを切り出して、β=90°のピークの半値幅αから、結晶配向度=(180−α)×100/180を算出した。
<非晶配向度の測定方法>
繊維の非晶配向度faは、fa=〔Δn―Δnc0・fc・χc〕/〔(1−χc)・Δna0〕×100の式を用いて求めることができる。Δnは実測した複屈折値、Δnc0は結晶固有複屈折であり33.1×10−3を挿入した。Δna0は非晶固有複屈折で46.8×10−3を挿入した。fcは結晶配向度、χcは結晶化度であり、それぞれ広角X線回折測定により得た値を用いた。複屈折値は偏光顕微鏡(ニコン社製ECLIPSE E600)を用いて算出した。波長が546nmになるように干渉フィルターを入れて、レタデーション測定を行った。得られたレタデーションを繊維直径で除することで、複屈折値を算出した。繊維直径は未延伸糸の繊度と密度(0.91g/cm)から算出した。5回測定を行い、平均値を使用した。
<小角X線散乱測定による赤道方向の散乱強度に対する子午線方向の散乱強度比の算出方法>
ポリプロピレン繊維の小角X線散乱測定による赤道方向の散乱強度に対する子午線方向の散乱強度比は、放射光X線測定(SPrin−8 BL03XU、波長1Å)にて算出した。検出器はCCD、カメラ長4.0m、露光時間を2秒にして2次元散乱像を取得した。ポリプロピレン繊維を約5cmになるように切断して、10mg〜50mgになるように調製した。繊維を1軸方向に引き揃えて、サンプルホルダーに取り付けた。
得られた2次元回折像について、赤道方向(繊維軸に対して垂直方向)ではβ=70°〜110°の範囲を2θ=0.2°〜0.5°の範囲について、バックグランド(空気)散乱を差し引いて、1次元プロファイルを得た。子午線方向(繊維軸方向)ではβ=160°〜200°の範囲を、2θ=0.2°〜0.5°の範囲について、バックグランド(空気)散乱を差し引いて、1次元プロファイルを得た。それぞれの2θについて子午線方向の1次元プロファイルを、赤道方向の1次元プロファイルで除した最大値を、赤道方向の散乱強度に対する子午線方向の散乱強度比(子午線方向の散乱強度/赤道方向の散乱強度)とした。
<単繊維繊度、総繊度の測定方法>
総繊度は、ポリプロピレン繊維束100mをサンプリングして、その質量を100倍した値を総繊度とした。単繊維繊度は、総繊度をフィラメント数で割ることで算出した。
<繊維強度、初期弾性率、破断伸度の測定方法>
繊維強度、初期弾性率、破断伸度はJIS L 1013に準じて行った。引張試験機(島津製作所社製AG−IS)を用い、試料長200mm、引張速度100m/分の条件で歪−応力曲線を雰囲気温度20℃、相対湿度65%の条件下で測定し、破断点の値から伸度を、破断点での応力から強度を求めた。初期弾性率は歪−応力曲線の傾きから算出した。5回測定を行い、平均値を使用した。
なお、以下の実施例1〜7及び比較例1〜3におけるポリプロピレン繊維の各種製造条件及び特性を表1に示した。
(実施例1)
ポリプロピレン樹脂〔プライムポリマー社製 Y2000GV、MFR=18g/10分 (230℃、荷重2.16kg、10分) 〕を溶融紡糸装置の押し出し機に投入して、280℃まで加熱して溶融混練し、吐出孔径が0.5mmφ、吐出孔数が36ホールの紡糸ノズルから45.3g/分の吐出量(1ホール当たり1.26g/分)で吐出した。20℃の冷風を当てて冷却固化したのち、油剤を付与し、300m/分の巻取速度でボビンに巻き取って未延伸糸を得た。得られた未延伸糸について熱ロールを用いて糸温度が85℃になるように予備加熱を行い、1段目の延伸を糸温度が145℃、延伸倍率が8倍で熱板延伸を行った。連続してさらに糸温度が120℃になるように熱ロールで予備加熱を行い、2段目の延伸を糸温度が155℃、延伸倍率が1.2倍、延伸速度が300m/分として熱板延伸を行なってポリプロピレン繊維を得た。変形速度、延伸張力は、表1に示すとおりであった。
得られたポリプロピレン繊維の強度、初期弾性率は、表1に示すとおりであり、高強度、高弾性率の繊維が得られた。該ポリプロピレン繊維の伸度、繊度、結晶配向度、非晶配向度、結晶化度、小角X線散乱測定による赤道方向の散乱強度に対する子午線方向の散乱強度比は表1に示すとおりであり、繊維の構造は高配向であった。
(実施例2)
表1に示すように、2段目の延伸工程において、糸温度を165℃とした以外は、実施例1と同様にしてポリプロピレン繊維を得た。変形速度、延伸張力は、表1に示すとおりであった。得られたポリプロピレン単繊維の強度、初期弾性率は、表1に示すとおりであり、高強度、高弾性率の繊維が得られた。伸度、繊度、結晶配向度、非晶配向度、結晶化度、小角X線散乱測定による赤道方向の散乱強度に対する子午線方向の散乱強度比は表1に示すとおりであり、繊維の構造は高配向であった。
(実施例3)
表1に示すように、2段目の延伸工程において糸温度を165℃、延伸倍率を1.35倍にした以外は実施例1と同様にしてポリプロピレン繊維を得た。変形速度、延伸張力は表1に示すとおりであった。得られたポリプロピレン繊維の強度、初期弾性率は表1に示すとおりであり、高強度、高弾性率の繊維が得られた。伸度、繊度、結晶配向度、非晶配向度、結晶化度、小角X線散乱測定による赤道方向の散乱強度に対する子午線方向の散乱強度比は表1に示すとおりであり、繊維の構造は高配向であった。
(実施例4)
表1に示すように、2段目の延伸工程において、糸温度を175℃、延伸倍率を1.35倍にした以外は実施例1と同様にしてポリプロピレン繊維を得た。変形速度、延伸張力は表1に示すとおりであった。得られたポリプロピレン繊維の強度、初期弾性率は表1に示すとおりであり、高強度、高弾性率の繊維が得られた。伸度、繊度、結晶配向度、非晶配向度、結晶化度、小角X線散乱測定による赤道方向の散乱強度に対する子午線方向の散乱強度比は表1に示すとおりであり、繊維の構造は高配向であった。
(実施例5)
表1に示すように、1段目の延伸工程において、糸温度を135℃、延伸倍率を6倍とし2段目の延伸工程において糸温度を165℃、延伸倍率を1.66倍にした以外は実施例1と同様にしてポリプロピレン繊維を得た。変形速度、延伸張力は表1に示すとおりであった。得られたポリプロピレン繊維の強度、初期弾性率は表1に示すとおりであり、高強度、高弾性率の繊維が得られた。伸度、繊度、結晶配向度、非晶配向度、結晶化度、小角X線散乱測定による赤道方向の散乱強度に対する子午線方向の散乱強度比は表1に示すとおりであり、繊維の構造は高配向であった。
(実施例6)
表1に示すように、2段目の延伸工程において糸温度を175℃にした以外は実施例1と同様にしてポリプロピレン繊維を得た。変形速度、延伸張力は表1に示すとおりであった。得られたポリプロピレン繊維の強度、初期弾性率は表1に示すとおりであり、高強度、高弾性率の繊維が得られた。伸度、繊度、結晶配向度、非晶配向度、結晶化度、小角X線散乱測定による赤道方向の散乱強度に対する子午線方向の散乱強度比は表1に示すとおりであり、繊維の構造は高配向であった。
(実施例7)
表1に示すように、2段目の延伸工程において、糸温度を185℃にした以外は実施例1と同様にしてポリプロピレン繊維を得た。変形速度、延伸張力は表1に示すとおりであった。得られたポリプロピレン繊維の強度、初期弾性率は表1に示すとおりであり、高強度、高弾性率の繊維が得られた。伸度、繊度、結晶配向度、非晶配向度、結晶化度、小角X線散乱測定による赤道方向の散乱強度に対する子午線方向の散乱強度比は表1に示すとおりであり、繊維の構造は高配向であった。
(比較例1)
表1に示すように、1段目の延伸工程において、糸温度を135℃、延伸倍率を6倍とし、2段目の延伸工程において、糸温度を175℃、延伸倍率を1.5倍にした以外は実施例1と同様にしてポリプロピレン繊維を得た。変形速度、延伸張力は表1に示すとおりであった。得られたポリプロピレン繊維の強度、初期弾性率は表1に示すとおりであり、高強度の繊維は得られなかった。伸度、繊度、結晶配向度、非晶配向度、結晶化度、小角X線散乱測定による赤道方向の散乱強度に対する子午線方向の散乱強度比は表1に示すとおりであり、非晶配向度が低い結果となった。
(比較例2)
表1に示すように、1段目の延伸工程において、糸温度を155℃、延伸倍率を6倍とし、2段目の延伸工程において、糸温度を165℃にした以外は実施例1と同様にしてポリプロピレン繊維を得た。変形速度、延伸張力は表1に示すとおりであり、2段目の延伸張力が低いものであった。得られたポリプロピレン繊維の強度、初期弾性率は表1に示すとおりであり、高強度、高弾性率の繊維は得られなかった。伸度、繊度、結晶配向度、非晶配向度、結晶化度、小角X線散乱測定による赤道方向の散乱強度に対する子午線方向の散乱強度比は表1に示すとおりであり、非晶配向度が低い結果となった。
(比較例3)
表1に示すように、1段目の延伸工程において、延伸倍率を4倍にし、2段目の延伸工程において、糸温度を165℃、延伸倍率を1.8倍にした以外は実施例1と同様にしてポリプロピレン繊維を得た。変形速度、延伸張力は表1に示すとおりであり、2段目の延伸張力が低いものであった。得られたポリプロピレン繊維の強度、初期弾性率は表1に示すとおりであり、高強度、高弾性率の繊維は得られなかった。伸度、繊度、結晶配向度、非晶配向度、結晶化度、小角X線散乱測定による赤道方向の散乱強度に対する子午線方向の散乱強度比は表1に示すとおりであり、非晶配向度が低い結果となった。
Figure 0006838282

Claims (9)

  1. 非晶配向度が88%以上であり、結晶化度が60%以上75%以下であるポリプロピレン繊維。
  2. 小角X線散乱測定による赤道方向の散乱強度に対する子午線方向の散乱強度比(子午線方向の散乱強度/赤道方向の散乱強度)が0.5以上0.95以下である請求項1に記載のポリプロピレン繊維。
  3. 結晶配向度が90%以上である請求項1又は2に記載のポリプロピレン繊維。
  4. 強度が7cN/dtex以上、初期弾性率が100cN/dtex以上である請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリプロピレン繊維。
  5. 破断伸度が10%以上30%以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリプロピレン繊維。
  6. 単繊維繊度が1dtex以上20dtex以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のポリプロピレン繊維。
  7. 未延伸糸を2段で延伸し、総延伸倍率が5倍以上15倍以下であり、最終延伸時の延伸張力を1.50cN/dtex以上5.00cN/dtex以下とし、2段目の延伸時の糸温度が140℃以上180℃以下、延伸倍率が1.01倍以上2.00倍以下及び変形速度が1(1/秒)以上10(1/秒)以下であるポリプロピレン繊維の製造方法。
  8. 延伸を2段で行う延伸工程において、1段目の延伸時の糸温度が110℃以上160℃以下、延伸倍率が4倍以上14倍以下で延伸する、請求項7に記載のポリプロピレン繊維の製造方法。
  9. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリプロピレン繊維を得る請求項7又は8に記載のポリプロピレン繊維の製造方法。
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