JPH0327118A - ポリアミドモノフィラメント及びその製造方法 - Google Patents

ポリアミドモノフィラメント及びその製造方法

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JPH0327118A
JPH0327118A JP15879189A JP15879189A JPH0327118A JP H0327118 A JPH0327118 A JP H0327118A JP 15879189 A JP15879189 A JP 15879189A JP 15879189 A JP15879189 A JP 15879189A JP H0327118 A JPH0327118 A JP H0327118A
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polyamide
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polyamide monofilament
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Isoo Saito
磯雄 斎藤
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卓治 佐藤
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は釣糸用ならびに漁網用として好ましく用いられ
るポリアミドモノフィラメントおよびその製造方法に関
するものであり、詳しくは特に高い引張強度と結節強度
を有し、かつ耐屈曲疲労性および耐摩耗性が改良された
釣糸用ならびに漁網用として好適なポリアミドモノフィ
ラメントおよびその製造方法に関するものである。
[従来の技術] ポリアミドモノフィラメントは釣糸や漁網用糸として広
く用いられているが、常により一層の漁獲性、操作性お
よび耐久性の改良が求められている。そこでポリアミド
モノフィラメントとしては、強度、透明性、柔軟性およ
び耐摩耗性や耐屈曲疲労性等の耐久性の改良研究が進め
られてきた。
特に、結節強度および耐久性が改良された釣糸用ならび
に漁網用ポリアミドモノフィラメントおよび該ポリアミ
ドモノフィラメントを製造する方法が、例えば特公昭4
7−43768号公報、特開昭52−110908号公
報に記載さ.れていしる。
[発明が解決しようとする課題] 特公昭47−43768号公報は直径0.075〜2m
mの延伸されたポリアミドモノフィラメントを飽和水蒸
気中で、延伸比0.85〜1.15、圧力0.8 〜6
.2Kg/cm”G,処理時間0.1〜5秒間処理する
方法によって、0.5mmのポリアミドモノフィラメン
トが有する特性が最高のもので、引張強さが7170K
g/cm”(引張強度7.31g/d)結節強さが5 
1 40Kg/cm2(結節強度5.24g/d)であ
るもの、引張強さが6650Kg/am”(引張強度6
.78g/d)結節強さが5380Kg/cm”(結節
強度5.49g/d)であるものが得られている。
すなわち、特公昭47−43768号公報に記載された
ポリアミドモノフィラメントの製造方法は、一旦延伸さ
れたモノフィラメントを水蒸気中で処理することによっ
て、モノフィラメントの表層部の配向度を低くするもの
である。
一方、前記の特開昭52−110918号公報は、硫酸
相対粘度ηr≧2.5で繊度500〜50000デニー
ルの未延伸糸を1〜150psiの圧力の水蒸気中で2
. 0〜4.0倍に延伸し、更に5.2〜8.0倍まで
乾熱または水蒸気中で延伸することにより、ポリアミド
モノフィラメントの特性が最高のもので引張強度7.4
g/d,結節強度を無視し引張強度のみを高くしたもの
である。
すなわち、特開昭52−110918号公報に記載され
たポリアミドモノフィラメン1・の製造方法はポリアミ
ドモノフィラメントの延伸を水蒸気中で行ない、該ポリ
アミドモノフィラメントの内層部心配向度を高めると同
時に表層部の低配向化を達或するものである。
前記の従来技術はいづれもずでに配同および結晶化の進
んだポリアミドモノフィラメントを水蒸気中で処理する
ものであり、内層部高配向、表層部低配向構造の形威に
限度があり、内層部をより高い配向、表層部をより低い
配向構造とするここは困難であった。そのため、更に高
い引張強度、高い結節強度および耐久性を有するポリア
ミドモノフィラメントを製造するこLはできなかった。
本発明の目的は従来技術で得られたポリアミドモノフィ
ラメントに比し、より高い引張り強度と結節強度を有1
,、かつ耐衝撃性、耐屈曲疲労性および耐摩耗性等の改
良されたポリアミドモノフィラメントの製造方法を提供
することにある。
[課題を解決するための手段および作用]本発明の構或
は、 (1)ポリアミドモノフィラメントにおいて、カプラミ
ド単位が80重量%以上で硫酸相対粘度(ηr)が5.
0以上であるポリアミドポリマからなるポリアミドモノ
フィラメントであって、該モノフィラメントの直径(D
)が0.05rnrn以上であり、該モノフィラメント
の内層部の複屈折(△n,)が55×10−1以上で表
層部の複屈折(Δ11.)が50XIO−”以下であり
、該モノフィラメントの表面に微細な凸凹が略均一に形
戊きれてなることを特徴とするポリアミドモノフィラメ
ント。
(2)引張強度[TT]  (g/d) 、結節強度[
KT]  (g/d)がモノフィラメントの直径[D]
  (rnm)との関係においで、下記の式(A)、(
B)を満足するこεを特徴とする前記(1)に記載のポ
リアミドモノフィラメント。
T’l;−2,  OD+11,  O−  (A)”
KT≧−2.0D+9.5  −− (B)(3)カプ
ラミド単位が80重泉%以上で硫酸相対粘度(ηr)が
5,5以上のポリアミドポリマを溶融紡糸し次いで熱延
伸して、直径005mm以上であるポリアミドモノフィ
ラメントの製造する方法において、 (イ)ポリカプラミドポリマ中の水分率を0.05重量
%以下にして供給し、280〜310℃の温度で溶解し
て紡出1,、紡出モノフィラメントとなし、 (口)前記紡出モノフィラメントを紡糸口金の直下に設
けた、温度150〜400℃高温雰囲気中を長さ20〜
300mm通過させた後、直ちに温度20℃〜−10℃
の低温液体中を通して急冷固化させて未延伸モノフィラ
メントとなし、 (ハ)前記未延伸モノフィラメントを蒸気処理装置に導
入し、該蒸気処理装置で温度60℃〜160℃、圧力2
0=300mmの蒸気で0.01〜1.0秒間蒸気処理
して処理モノフィラメントとなし、 (二)前記処理モノフィラメン1・を2〜30m/分の
速度で引取った後、次いで延伸装置に導びき5.5倍以
一長に多段熱延伸することを特徴とするポリアミドモノ
フィラメントの製造方法。
(4)多段延伸における1段目で、1. 5 0℃〜2
10℃の温度で3.6〜5.5倍に熱延伸し、次いで2
段目の延伸を行なうことを特徴とする前記の(3)に記
載のポリアミドモノフィラメントの製造方法。
(5)多段延伸にお8フる2段目で、1.70℃〜21
. 0℃の温度で06 90〜1.05倍に熱延伸をす
ることを特徴とする特許請求の範囲第(4)項記載のポ
リアミドモノフィラメントの製造方法。
(6)2段目の延伸を終えたモノフィラメントを引続き
180℃−220℃の温度で未延伸モノフィラメントに
対する総合延伸倍率が5.5〜7.0倍の範囲となるご
とく3段目以上の熱延伸を施すことを特徴とする前記の
(5)に記載のポリアミドモノフィラメントの製造方法
にある。
本発明に係るポリアミドポリマは、ポリ力ブラミド(ナ
イロン6)、ホリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン
66)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46
)、ポリへキサメチレンセバカミド(ナイロン610)
、ポリドデカミド(ナイロン12)ポリへキサメチレン
イソフタルアミド等の単一重合体、または前記ポリアミ
ド成分を少なくとも一成分とする共重合率または混合率
80重量%以上の共重合ボリアミドや混合ポリアミドが
選ばれる。
中でも本発明の方法によって得られたモノフィラメント
を釣糸や漁網用として使用する場合、ナイロン6単一重
合体およびナイロン6成分を80重量%以上含む共重合
ボリアミドが最も好ましい。
また、本発明に係るポリアミドモノフィラメントは力学
的特性を十分に発揮させるには、硫酸相対粘度5.5以
上のポリアミドポリマが用いられる。
さらに、本発明ポリアミドモノフィラメントの製造に際
し、各種の添加剤、例えば可塑剤、結晶化抑制剤、滑剤
、顔料、耐光剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等を含有さ
せることができる。
本発明に係るポリアミドモノフィラメントは直径(D)
が0.05mm以上の太さを有するものにより顕著な改
質効果が現れる。
本発明に係るポリアミドモノフィラメントは以下に記載
する本発明に係るポリアミドモノフィラメントの製造方
法によって得られるものであり、具体例について詳述す
る。
ポリ力ブラミド単位が80重量%以上で硫酸相対粘度(
ηr)が5.5以上のポリアミドポリマ中の水分を0.
05重量%以下にして、低水分ポリアミドチップとなし
、該ポリアミドチップを溶融紡糸機に供給して280〜
310℃の温度で溶解して紡糸口金から紡出し、紡出モ
ノフィラメントを得る。
前記紡糸口金から紡出された紡出モノフィラメントは、
紡糸口金の直下に設けられた温度150〜400℃の高
温雰囲気中を通り加熱あるいは徐冷される。該高温雰囲
気の温度は前記溶融温度が高温、すなわち300℃を越
えるような条件の時、比較的低い温度すなわち300℃
よりも低いような温度に設定し徐冷するようにし、また
、溶融温度が低温すなわち300℃よりも低いような条
件の時に比較的高い雰囲気すなわち300℃以上の温度
に設定され加熱するようにする。
前記高温雰囲気の長さは20〜300mmの範囲とする
紡出モノフィラメントの加熱温度が低く、加熱雰囲気の
長さが短かい場合すなわち高温雰囲気に曝される条件が
前記の範囲よりも低い場合、紡出直後のモノフィラメン
トの分子配向が促進されなく、高温雰囲気に曝される条
件が前記の範囲よりも高い場合紡出直後のモノフィラメ
ントは溶解し長さ方向に均一なフィラメントとならず分
子配向も生じなくなる。
前記の高温雰囲気中を通過した紡出モノフィラメントは
、直ちに温度−10〜+20℃の低温液体中すなわち冷
却液の中を通して急冷固化させて未延伸モノフィラメン
トとする。
前記冷却液としては、水、n−へキサン等の脂肪族炭化
水素、トルエン等の芳香族炭化水素、デカリン等の脂環
族炭化水素、トリクロロエチレン、トリクロロトリフル
オロエタン、テトラクロロジフロロエタン等ハロゲン化
炭化水素、あるいはこれらの混合物等ポリアミドに不活
性な液体を用いる。
冷却液の温度が−10℃未満の場合特に−15℃以下で
あると冷却速度が急激になりすぎて、次工程における延
伸が円滑に行なわれなく高強力ポリアミドモノフィラメ
ントを得ることができなく、+20℃よりも高温である
と冷却が遅延し、高速でモノフィラメントを製造できな
くなるのみでなく、直後にお1ノる蒸気処理の効果が減
少し引張強度および結節強度の双方において満足するポ
リアミドモノフィラメン1・を得ることが困難となる。
冷却固化したモノフィラメントは冷却液から導出j7た
のち、低圧の水蒸気で充満させた水蒸気処理装置中に導
入する。
水蒸気処理装置で使用する水蒸気は飽和水蒸気でも50
重叡%以−1二の水分を含む過熱蒸気でもよいが、圧力
としては20〜3 0 0 m m l−1 ,0の低
圧であり、該水蒸気処理装置内の雰囲気温度は60〜1
60℃、水蒸気処理装置内におけるポリアミドモノフィ
ラメントの滞留時間はo.oi〜〕..O秒とする。
」二記の水蒸気による処理条件を満足しない場合、例え
ば水蒸気圧力が2 0 m m 14 * 0未満の低
圧、水蒸気処理温度が60℃未満あるいは未延伸ポリア
ミドモノフィラメントが水蒸気に曝される時間が0.0
1秒未満のいずれの条件となっても、未延伸ポリアミド
モノフィラメントの処理が円滑に進行し7ない。一・方
、水蒸朶圧力が3 0 0 m m H 2 0を越え
る高圧、水蒸気処理温度がJ−60゜Cを越える高温、
あるいは未延伸ポリアミドモノフィラメントが曝される
時間が1.0秒を越える場合など処理されたポリアミド
せノフィラメン1・は水蒸気による影饗が内層部まで浸
透しすぎ、次も1で延伸された後のポリアミドモノフィ
ラメントは高配向部分が少なくなり高強度とならない。
また、この場合該ポリアミドモノフィラメントは透明性
をない釣糸や漁網などの漁撲用Lj2て適さないものと
なる。
本発明に係るポリアミドモノフィラメンl・の製造方法
における最大の特徴は延伸に先立・)で未延伸ポリアミ
ドモノフィラメン1・を水蒸気処裡ずることにある。
前記以外の水蒸気処理装置内にお(ノる処理条件はポリ
アミドモノフィラメントの組戊、直径、および紡糸速度
等の変化に応じて前記の各条件の範囲内で適切に組合せ
て選択される。
本発明に係るポリアミドモノフィラメンI・の製造方法
では、前記のように未延仲ポリアミドモノフィラメント
を60乃至160℃の低温、20乃至300mrriH
*0の低圧の水蒸気で処理して得られた処理モノフィラ
メントは2〜30m/分で引取り、引続いて延伸工程で
5.5倍以上に延伸する。
前記のように水蒸気処理を施された処理モノフィラメン
1・を5。5倍以上に延伸きれるが、好ま(7い延仲条
件は多段延伸となし、該多段延仲における1段目の条件
は150〜210℃の温度で3.6−5.5倍に熱延伸
し、次いで2段目の延伸を行なう。さらに、望ましくは
前記1段目の延伸ゾーンで150−210℃の温度で3
.6〜5.5倍に熱延伸された第1延伸モノフィラメン
トを2段目の延伸ゾーンで、170〜210℃の温度で
0.90〜1.05倍に熱延伸を施す。この2段目の延
伸は実質的に延伸を伴なう場合と緊張熱処理が行なわれ
る場合とがあり、緊張熱処理によってポリアミドモノフ
ィラメントが弛緩によってたるまない緊張すなわち張力
がかかっている状態にある。さらにまた、望ま1〜くは
前記の1段[+および2段[lの延伸を終えたモノフィ
ラメン1・を3段目の延伸ゾーンに導びき、引続いて1
80〜220℃の温度で未延伸モノフィラメン1・に対
する総合延伸倍率が5.5−7.0倍の範囲(!:なる
ごとく3段目以上の熱延伸を施す。
前記のように未延伸モノフィラメントに蒸気処理を施し
、しかる後、引続いて高温加熱、高張力条件で高倍率熱
延伸を施して得られたポリアミドモノフィラメン1・の
表層部は複屈折(Δn.)が内層部の複屈折(△ne)
55X1。0−3に比して低く、具体的には表層部の複
屈折(Δnc)は50X10−’以下である。
前記の延伸されたポリアミドモノフィラメントの内層部
の複屈折(Δnc)と表層部の複屈折(Δnc)との差
累が5X10−8以」一であることからみて、未延伸糸
の段階で前記の本発明に係る条件、すなわち60乃至t
 6 0℃の低温、20乃至3 0 0 m m H 
2 Oの低圧の水蒸気で処理されたことにより、表層部
の配向が進行せず一旦形或された表層構造が実質的に保
持され、内層部がより高配向となるという現象が生じる
前記のように本発明に係る方法を用いて水蒸気処理され
た未延伸ポリアミドモノフィラメントを高温高倍率延伸
を施して得られたポリアミドモノフィラメントは、カプ
ラミド単位が80重量%以上で硫酸相対粘度(ηr)が
5.0以上であるポリアミドポリマからなるポリアミド
モノフィラメントであって、該モノフィラメントの直径
(D)が0 .0 5 mm以上であり、該モノフィラ
メントの内層部の複屈折(△nc)が55X10−”以
上で表層部の複屈折(Δn .)が50X10−”以下
であり、該モノフィラメントの表面に微細な凸凹が略均
一に形或されており、好ましい特性として引張強度[T
T]  (g/d)、結節強度[KT]  (g/d)
 、モノフィラメントの直径[D]  (mm)の関係
がTT≧−2.0D+11.0−− (A)KT≧−2
.0D+9.5  −− (B)を満足するものである
本発明に係るポリアミドモノフィラメントの内層部の高
い複屈折は分子鎖が繊維軸方向によく配向していること
を示し、高い引張強度の発現に寄与している。
一方、表層部の低い複屈折は非晶部分の分子鎖の配向度
が著しく低いことを示しており、高度に結晶化したラメ
ラ結晶と、ラメラ結晶間の著しく弛緩した非晶部からな
る構造と対応している。かかる構造は弾性回復性に優れ
た特性を発現し、このような柔軟な構造によって内層部
の高い引張り強度を発現する構造を保護することにより
、高い結節強度を実現できたものと考える。
本発明に係る方法により得られたポリアミドモノフィラ
メントの特徴である優れた力学特性を得るためには、内
層部の複屈折(Jn!)が55X10−”以上で、かつ
表層部の複屈折(2n,)が50X10−”以下である
ことが必要であり、かつ表面に微細な凸凹が均一に形或
されていることである。
本発明に係るポリアミドモノフィラメントの表層部の構
造は走査型電子顕微鏡でモノフィラメントの表面を観察
した時、第1図に示されるような、長さ0.1〜10μ
、巾0.01〜0.1μの微細な凹凸が均一に形或され
ているのを見ることができる。第1図は本発明に係るポ
リアミドモノフィラメントの表面形状を示す図面に代る
写真であり、該写真はモノフィラメントの表面を500
0倍に拡大した走査型電子顕微鏡写真である。
本発明の方法によって得られたポリアミドモノフィラメ
ントの断面を偏光光学顕微鏡で観察すると表層構造の形
戊を見ることができる。光学顕微鏡で観察した表層部の
量の厚みは数μ〜10μ程度であるが、モノフィラメン
トのボリマ組成、直径および処理条件等によって変化す
る。最も優れた力学特性を発現する時の表層部の量はモ
ノフィラメントの全面積に対する表層部の面積が5〜3
0%、好ましくは10〜20%の時である。
前記のような繊維構造の特徴を有する本発明に係る方法
で得られたポリアミドモノフィラメントは高い引張強度
と結節強度、および優れた耐衝撃性、耐屈曲疲労寿命お
よび耐摩耗性等の耐久性を有する。
一方、前記従来のポリアミドモノフィラメントの製造方
法によって得られたポリアミドモノフィラメントの場合
、第2図に示すように、本発明に係るポリアミドモノフ
ィラメントに見られる表面の微細な凹凸が観察されない
か、あるいは従来の方法をより過酷な条件として得られ
たポリアミドモノフィラメントの表面に凸凹が観察され
たとしても、この場合本発明の方法によって得られたポ
リアミドモノフィラメントに比して凹凸のサイズが1オ
ーダー大きく、かつ不均一に形成されるのである。第2
図は従来の方法で得られたポリアミドモノフィラメント
の表面形状を示す図面に代る写真であり、該写真はモノ
フィラメントの表面を5000倍に拡大した走査型電子
顕微鏡写真である。
従来技術で見られるようにポリアミドモノフィラメント
の延伸途中で水蒸気処理を施す場合は表層部を低配向と
することは極めて困難であり、高温山水蒸気を圧力I 
K g/ e rn”G以上、数K g / e rn
 ’ Gとしても前記の熱は延伸性に寄与し逆に結晶化
を促進する。
また延伸されたポリアミドモノフィラメントのように既
に配向L結晶化が進んだモノフィラメン!・の場合、表
層構造を再編威しようLしても、極めて高温、晶圧の水
蒸気を用いた場合に再編成しうるが本発明に係る方法で
得られるポリアミドモノフィラメント−の特性を介する
ものにすることは困難下ある。
本発明に係る方法を実施する際に用いられる水蒸気処理
装置は、水蒸気処理条件が低温、低圧であるが故にシー
ル性を配慮した複雑な水蒸気処理装置を必要とせず、ま
た消費する水蒸気量も少なくて済むなど、工業的に極め
゜C有利な方法である。
未延伸ポリアミドモノフィラメン1・を水蒸気処理する
位置は、実質的に延伸が行なわれない位置、即ち冷却液
から導出された位評ど引λ取りロールとの間が好ましい
が、引き取り口.−ルの後に給糸口ールを設けて、該引
き取りロールと給糸ロールとの間で実質的な延伸が行な
われない状態で処理する方法も採用で^る。
水蒸気処理に供せられる未延伸モノフィラメン1・の複
屈折はIO×10−3以下、好ましくは5X10−”以
下である。
水蒸気処理を均一にしかも効率的に行なうには水蒸気処
理の前に冷却液中を通過(7た際に表面に付首した冷a
液が速乾性でない場合は該冷却液を除去した後に行なう
ことが好ましい。
前記水蒸気処理装置には該モノフィラメン1・の通過す
る入目と出口を有し、処理装置内を前記圧力、温度およ
び滞留時間を保持できるよう、入[1、出口の水蒸気シ
ール、温度および圧力制御装置を備えている。
水蒸気処理された未延伸ポリアミドモノフィラメントは
連続(2て、5。5倍以−ヒに熱延伸する。熱延伸の熱
媒は100〜400℃の気体、例えば空気、水蒸気、ま
たは不活性ガス、あるいは50〜250℃の液体、例え
ば水、グリセリン、エチ1ノングリコール、ポリエチレ
ングリコール、シリコーンオイル、鉱物油、および菜秤
油等の植物油が用いられる。
熱延伸方法は好ま(7くは2段以」―の多段延伸であり
、高強度ポリアミドモノフィラメントほど高温で高倍率
延伸が必要である。例えば直径0.21mm (1.5
号)の釣糸用ポリアミドモノフィラメンhで引張り強度
1 0 g/d以上、結節強度9g/d以上を得る場合
は3段延伸法を採用{7、ポリアミドモノフィラメント
の融点近傍の温度で6倍以上に延伸することによって得
られる。
次に熱延伸を終了したポリアミドモノフィラメントは通
常温水浴中、または高温気体浴中を通過させ、フィラメ
ントに付着した熱媒およびまたは延伸工程で生じた歪を
除いたのち、仕上げ剤を付与しで巻き取る。前記温水浴
での温水処理は通常60℃以上の温水中をo,oi〜3
秒間、0.9−1,Oの延伸比で通過させ、]11J記
高温気体浴での気体処理の場合は200〜400℃で0
.01−3秒間、0.9〜1. 0の延伸比で通過させ
、いづれも実質的な弛緩熱処理を施こす。また仕上げ剤
は通常静電気防止剤および潤滑剤等を主戊分とし、フィ
ラメン1・に対し0.02〜0、5重は%付与させる。
以下実施例によって説明するがポリアミドモノフィラメ
ントの物性および繊維構造に関する測定法及び定義は以
下の通りである。
(ア)硫酸相対粘度(ηr)二試料1gを98%硫酸1
00mlに溶解し、オスl・ワルド粘度計で25゜Cで
測定した。
(イ)複屈折(.dnc,an.) カールツァイスイエナ社(東独)製の透過定量ノ1M干
渉顕微鏡を用いて、干渉縞法によって繊維フィラメン1
・の側面から観察した平均複屈折を求めた。繊維の表層
から中心に2Il.間隔で測定し、内層部複屈折(An
c)と表層複屈折(,dn,)を求めた。内層部複屈折
は中心部の複屈折の値を用い、表層部複屈折は表層から
2μの位置の値とした。
(ウ)引張強度(TT)および結節強度(KT): J
 IS−L1070,5.1.1 (標準引張強伸度)
、(標準結節強伸度)測定方法に準じて測定を行なった
(工)耐衝撃性:島津製作所(株)製振り子型衝撃試験
機を用いて、つかみ長2 5 c m s引張速度1.
5m/秒で測定した破断時の値。
(オ)屈曲疲労寿命(Nb):東洋精機製作所(株)製
屈曲疲労測定機で、張力3g/d荷重下で測定し、屈曲
疲労切断した時の屈曲回数を求め屈曲疲労寿命とした。
(力)耐摩耗性(Nμ):直径50mmのロールの表面
に320メッシュのサンドペーパーを貼り、デニール当
たり0.05gの荷重をかけた試料を該サンドペーパー
上に接触角900となるようにセットし、該ロールを回
転速度180回/分の速度で回転させる。試料が摩耗切
断する迄の時間を測定し、耐摩耗破断回数を求めた。
各実施例および比較例におけるポリアミドモノフィラメ
ントの製糸条件を表1に示し、得られたポリアミドモノ
フィラメントの特性を表2に示した。また、表2に示し
た各特性のうちポリアミドモノフィラメントの径(D)
と引張強度(g/d)の関係について第3図に示し、ポ
リアミドモノフィラメントの径(D)と結節強度(g/
d)との関係について第4図に示した。
第3図および第4図におけるE1、E2・・・は実施例
1、実施例2・・・に対応し、C1、C2・・・は比較
例1、比較例2・・・に対応するものである。
さらに第3図における線S1は、本発明に係る、前記T
T≧−2.0D+11.0におけるTT=−2.0D+
11.0を示すものであり、第4図における線S2は、
本発明に係る、前記KT≧−2.0D+9.5における
KT=−2.0D+9.5を示すものである。
〔実施例〕
実施例−1 相対粘度(77 r)が8.5、水分率0.01重量%
、融点210℃、9000po i s eのポリマ特
性を持つカプラミド単位90、ヘキサメチレンアジパミ
ド単位10重量比からなる共重合ポリマをエクストルー
ダ型紡糸機により紡糸温度295℃にて吐出線速度5.
6m/分の速度で押出した。
紡出フィラメントは窒素ガスで充満した300℃、長さ
150mmの加熱筒を通過させた後、5℃に冷却された
テトラクロロジフロロエタンとトルエンの80 : 2
0重量比からなる混合液からなる低温液体中を通して急
冷固化し未延伸モノフィラメントとなし、該未延伸モノ
フィラメントを低温液体中から導出し、引続いて蒸気処
理に導入し温度90℃、水蒸気圧力65mmH.0の蒸
気で0.18秒間処理し処理モノフィラメントとなし、
該処理モノフィラメントを、5m/分の速度で引取りロ
ールによって引取っ後、次いで延伸装置に導びき180
℃に加熱された、長さ15cmのポリエチレングリコー
ル浴中で4,5倍に1段目の延伸を施し、次に連続して
200℃、長さ2cmのポリエチレングリコール浴中で
1.01倍の延伸比で緊張熱処理すなわち2段目の延伸
を行なった。更に連続して205℃、長さ50cmのポ
リエチレングリコール浴中1.4倍で3段目の延伸を行
なった。延伸を終ったフィラメントは次いで浴温90℃
、長さ100cmの温水浴中を0.95倍の延伸比で通
過させた後仕上げ剤を付与して巻き取った。
得られたフィラメントは糸径0,205mm(1.5号
)でフィラメントの相対粘度(ηr)は6.2であった
内層部の複屈折(Δnc)は56,IXIO−3で、表
層部の複屈折(Δnc)は48.2XIQ−3でであっ
た。またモノフィラメント表層には巾約0.05μ、長
さ約3μの縞状の凸凹が均一に無数形成されていた。非
晶分子配向度(「)は0.40と低かった。
引張強度は、12.1g/d,結節強度は9,8 g 
/ a ,屈萌疲労寿命(Nb)が344回、耐摩耗破
断回数(Nμ)が435回の透明性の良好なモノフィラ
メンhが得られた。製糸条件を表1に示し、得られたポ
リアミドモノフィラメントの特性は表2に示した。また
、モノフィラメントの径(D)と引張強度( g / 
d )との関係を第3図(E1)に、モノフィラメント
の径(D)と結節強度(g/d)との関係を第4図(E
2)に示1一た。
実施例2〜6および比較例1〜6 実施例1と同様の紡糸一蒸気処理一延仲プロセスを用い
て製糸条件を種々変更して製糸試験を行なった。各製糸
条件は表1に示すこおりであり、得られたポリアミドモ
ノフィラメントの特性は表2および第3図および第4図
に示すとおりであった。
前記の各製糸条件のうち実施例1と特に異なる条件は次
の如くである。
実施例2はポリマ組成をナイロン6のみ(100%)と
したもの(D=0.205、1.5月)であり延伸温度
を若干高< Lたちのである。
実施例3はポリマの硫酸相対粘度(ηr)を10.2と
な]〜た高粘度ボリマを用いたもの(D=2.05、1
,.5号)である。
実施例4は紡糸口金からのボリマ吐出量を実施例1 (
D=0.205、1.5号)に比して太いポリアミドモ
ノフィラメンl−(D=0.290、3号)とな1,た
ちのである。
実施例5はポリマ組戊比ナイロン6/ナイロン66を8
5/15となしたもの(D=0.205、1.5号)で
あり、蒸気処理時の速度を変更1,たちのである。
実施例6はボリマ組或比ナイロン6/ナイロン66を9
0/10となし実施例1に比して極めて太いポリアミド
モノフィラメント( D = 0.478、8号)とな
したものである。
比較例1,、2、4、5はボリマ組或が実施例1と同じ
であり、比較例3はボリマ組成が実施例5と同じで、比
較例6はポリマ組成が実施例2と同じである。
また、比較例4ではボリマの硫酸相対粘度(ηr)が4
.5のものであり従来高粘度ボリマとして用いられてい
たものを用いた。
製糸条件のうち、比較例1では蒸気処理時の走行速度を
早く【7たものであり十分蒸気に曝きれない条件であり
、比較例2は本発明の条件の1つである延伸前の蒸気処
理を全くしなかったものであり、比較例3はチップ中の
水分率が0.12%のものを用い、比較例4は前記のよ
うにボリマの硫酸相対粘度(ηr)が4.5のものを用
い、比較例5は熱延伸時における温度が低い条件のもの
、比較例6は1段目の延伸倍率が低く、総合延伸倍率が
低いものである。
前記の各実施例および比較例によって得られたポリアミ
ドモノフィラメントについては表2からも明らかなよう
に引張強度、結節強度、屈曲疲労寿命および摩耗破断寿
命に優れ、釣糸用および漁網用原糸として極めて好まし
く用いられるものであった。
(以下余白) 比較例7、 実施例1の条件のうち、紡糸口金の直下に高温雰囲気域
を設けることなく紡出されたモノフィラメントを直ちに
急冷した。この場合、メルトフラクチャーが生じモノフ
ィラメントの横断面が極めて不均一となり円滑な製糸が
できなかった。
[発明の効果] 本発明のポリアミドモノフィラメントは引張強度、結節
強度、耐屈曲疲労性および耐摩耗性等に優れているので
、釣糸、および漁網用糸として好適であり、特に上記の
ように優れた機械的特性を有するのみでなく、透明性、
柔軟性等の特性によって漁獲性、操作性、耐久性の優れ
た製品を提供することができる。
また本発明ポリアミドモノフィラメントの優れた特徴を
生か【2て釣糸および漁網用糸以外の用途、例えばブラ
シ材、コード、ローブ、ケーブル、および紐類に有用ず
るこεができる。
さらに、本発明の方法を実施すると、使用される蒸気の
量が、従来の延伸時における蒸気使用量に比して1オー
ダ少なく、ポリアミドモノフィラメントの製造コストを
大幅に低下しうるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るポリアミドモノフィラメントの製
造方法を用いて得られたポリアミドモノフィラメントの
表面形状を示す図面に代る写真であり、該写真は前記ポ
リアミドモノフィラメントの表面を5000倍に拡大し
た走査型電子顕微鏡写真である。 第2図は従来の製造方法で得られたポリアミドモノフィ
ラメントの表面形状を示す図面に代る写真であり、該写
真は前記のポリアミドモノフィラメントの表面を500
0倍に拡大した走査型電子顕微鏡写真である。 第3図は本発明の実施例で得られたポリアミドモノフィ
ラメントの直径(rnm)と引張強度(g/d)との関
係を示した図であり、第4図は本発明の実施例で得られ
たポリアミドモノフィラメントの直径(rnrn)と結
節強度との関係を示した図である。第3図および第4図
のうち○印(El〜E6)は本発明の実施例、●印(C
l〜C6)は比較例を示す。 第1図 特許出顕人  東レ株式会社 第2図 第 4L 図 0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 モノフィラメン ト直径 (關) 第 3 図 0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 モノフィラメント直径 (順) 手続補正書(旗) 1.事件の表示 平或1年特許願第158791号 2.発明の名称 ポリアミドモノフィラメント及びその製造方法3.補正
をする者 事件との関係

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ポリアミドモノフィラメントにおいて、カプラミ
    ド単位が80重量%以上で硫酸相対粘度(ηr)が5.
    0以上であるポリアミドポリマからなるポリアミドモノ
    フィラメントであって、該モノフィラメントの直径(D
    )が0.05mm以上であり、該モノフィラメントの内
    層部の複屈折(Δn_c)が55×10^−^3以上で
    表層部の複屈折(Δn_c)が50×10^−^3以下
    であり、該モノフィラメントの表面に微細な凸凹が略均
    一に形成されてなることを特徴とするポリアミドモノフ
    ィラメント。
  2. (2)引張強度[TT](g/d)、結節強度[KT]
    (g/d)がモノフィラメントの直径[D](mm)と
    の関係において、下記の式(A)、(B)を満足するこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第(1)項記載のポリア
    ミドモノフィラメント。 TT≧−2.0D+11.0−−(A) KT≧−2.0D+9.5−−(B)
  3. (3)カプラミド単位が80重量%以上で硫酸相対粘度
    (ηr)が5.5以上のポリアミドポリマを溶融紡糸し
    次いで熱延伸して、直径0.05mm以上であるポリア
    ミドモノフィラメントの製造する方法において、 (イ)ポリカプラミドポリマ中の水分率を0.05重量
    %以下にして供給し、280〜310℃の温度で溶解し
    て紡出し、紡出モノフィラメントとなし、 (ロ)前記紡出モノフィラメントを紡糸口金の直下に設
    けた、温度150〜400℃高温雰囲気中を長さ20〜
    300mm通過させた後、直ちに温度−10〜+20℃
    の低温液体中を通して急冷固化させて未延伸モノフィラ
    メントとなし、 (ハ)前記未延伸モノフィラメントを蒸気処理装置に導
    入し、該蒸気処理装置で温度60℃〜160℃、圧力2
    0〜300mmの蒸気で0.01〜1.0秒間蒸気処理
    して処理モノフィラメントとなし、 (ニ)前記処理モノフィラメントを2〜30m/分の速
    度で引取った後、次いで延伸装置に導びき5.5倍以上
    に多段熱延伸する ことを特徴とするポリアミドモノフィラメントの製造方
    法。
  4. (4)多段延伸における1段目で、150℃〜210℃
    の温度で3.6〜5.5倍に熱延伸し、次いで2段目の
    延伸を行なうことを特徴とする特許請求の範囲第(3)
    項記載のポリアミドモノフィラメントの製造方法。
  5. (5)多段延伸における2段目で、170℃〜210℃
    の温度で0.90〜1.05倍に熱延伸をすることを特
    徴とする特許請求の範囲第(4)項記載のポリアミドモ
    ノフィラメントの製造方法。
  6. (6)2段目の延伸を終えたモノフィラメントを引続き
    180℃〜220℃の温度で未延伸モノフィラメントに
    対する総合延伸倍率が5. 5〜7.0倍の範囲となるごとく3段目以上の熱延伸を
    施すことを特徴とする特許請求の範囲第(5)項記載の
    ポリアミドモノフィラメントの製造方法。
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CN111771019A (zh) * 2018-02-26 2020-10-13 东丽株式会社 聚酰胺610复丝
WO2022259844A1 (ja) 2021-06-08 2022-12-15 株式会社クレハ モノフィラメント、およびその製造方法

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