JPH0327114A - ポリアミドモノフィラメント - Google Patents

ポリアミドモノフィラメント

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JPH0327114A
JPH0327114A JP15879289A JP15879289A JPH0327114A JP H0327114 A JPH0327114 A JP H0327114A JP 15879289 A JP15879289 A JP 15879289A JP 15879289 A JP15879289 A JP 15879289A JP H0327114 A JPH0327114 A JP H0327114A
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JP
Japan
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monofilament
polyamide
birefringence
polyamide monofilament
surface layer
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Pending
Application number
JP15879289A
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English (en)
Inventor
Yasuo Umemura
梅村 康男
Isoo Saito
磯雄 斎藤
Takuji Sato
卓治 佐藤
Akira Ogura
小椋 彬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は釣糸用ならびに漁網用とj7て好まl〜く用い
られるポリアミドモノフィラメントおよびその製造方法
に関するものであり、詳しくは特に高い引張強度と結節
強度を有(7、かつ耐局曲疲労牲および耐摩耗性が改良
された釣糸用ならびに漁網用として好適なポリアミドモ
ノフィラメントおよびその製造方法に関するものである
[従来の技術] ポリアミドモノフィラメントは釣糸や漁網用糸として広
く用いられているが、常により一層の漁獲性、操作性お
よび耐久性の改良が求められている。そこでポリアミド
モノフィラメントとしては、強度、透明性、柔軟性およ
び耐摩耗性や耐屈曲疲労性等の耐久性の改良研究が進め
られてきた。
特に、結節強度および耐久性が改良された釣糸用ならび
に漁網用ポリアミドモノフィラメントおよび該ポリアミ
ドモノフィラメントを製造する方法が、例えば特公昭4
7−43768号公報、特開昭52−110908号公
報に記載されている。
[発明が解決しようとする課題] 特公昭47−43768号公報は直径0.075〜2m
mの延伸されたポリアミドモノフィラメントを飽和水蒸
気中で、延伸比0.85〜1.15、圧力0.8〜6、
2Kg/cm”G,処理時間0.1〜5秒間処理する方
法によって、0.5mmのポリアミドモノフィラメント
が有する特性が最高のもので、引張強さが7170Kg
/cm”(引張強度7.31g/d)結節強さが514
0Kg/cm”(結節強度5.24g/d)であるもの
、引張強さが6650Kg/cm”(引張強度6.78
g/d)結節強さが5380Kg/cm”(結節強度5
.49g/d)であるものが得られている。
すなわち、特公昭47−43768号公報に記載された
ポリアミドモノフィラメントの製造方法は、一旦延伸さ
れたモノフィラメントを水蒸気中で処理することによっ
て、モノフィラメントの表層部の配向度を低くするもの
である。
一方、前記の特開昭52−110918号公報は、硫酸
相対粘度ηr≧2、5で繊度500〜50000デニー
ルの未延伸糸を1〜150psiの圧力の水蒸気中で2
.0〜4.0倍に延伸し、更に5.2〜8.0倍まで乾
熱または水蒸気中で延伸することにより、ポリアミドモ
ノフィラメントの特性が最高のもので引張強度7.4g
/d,結節強度を無視し引張強度のみを高くしたもので
ある。
すなわち、特開昭52−110918号公報に記載され
たポリアミドモノフィラメントの製造方法はポリアミド
モノフィラメントの延伸を水蒸気中で行ない、該ポリア
ミドモノフィラメントの内層部の配向度を高めると同時
に表層部の低配向化を達成するものである。
前記の従来技術はいづれもすでに配向および結晶化の進
んだポリアミドモノフィラメントを水蒸気中で処理する
ものであり、内層部高配向、表層部低配向構造の形成に
限度があり、内層部をより高い配向、表層部をより低い
配向構造とすることは困難であった。したがって、内層
部と表層部との差異が顕著に表われなく、表層部に特殊
な形態を有するものではなかった。そのため、更に高い
引張強度、高い結節強度および耐久性を有するポリアミ
ドモノフィラメントを製造することはできなかった。
本発明の目的は従来技術で得られたポリアミドモノフィ
ラメントに比し、より高い引張強度と結節強度を有し、
かつ耐衝撃性、耐屈曲疲労性および耐摩耗性等の改良さ
れたポリアミドモノフィラメントを提供するものであり
、内層部と表層部との分子配向の差異が明確であり、表
層部に特殊な形態がみられるポリアミドモノフィラメン
トを提供することにある。
[課題を解決するための手段および作用]本発明の構或
は、 (1)ポリアミドモノフィラメントにおいて、該モノフ
ィラメントの内層部の複屈折(Δnjが50X10−”
以上で、該内層部の複屈折(△nc)が表層部の複屈折
(Δn.)よりも3X10−”以上高い値を有し、かつ
、フィラメントの表面に微細な凸凹が略均一に形成され
てなることを特徴とするポリアミドモノフィラメント。
(2)前記(1)のポリアミドモノフィラメントにおい
てポリアミドモノフィラメントの直径が0.05mm以
上であり、該モノフィラメントの内層部の複屈折(△n
。)が55×10−s以上であることを特徴とするポリ
アミドモノフィラメント。
にある。
本発明に係るポリアミドポリマは、ポリ力プラミド(ナ
イロン6)、ホリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン
66)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46
)、ポリへキサメチレンセバカミド(ナイロン610)
、ポリドデカミド(ナイロン12)ポリへキサメチレン
イソフタルアミド等の単一重合体、または前記ポリアミ
ド戊分を少なくとも一成分とする共重合率または混合率
80重鼠%以」二の共重合ボリアミドや混合ボリアミド
が選ばれる。
中でも本発明の方法によって得られたモノフィラメント
を釣糸や漁網用こしで使用する場合、ナイロン6単一重
合体およびナイロン6或分を80重景%以上含む共重合
ボリアミドが最も好ましい。
また、本発明に係るポリアミドモノフィラメントは力学
的特性を十分に発揮させるには、硫酸相対粘度5.5以
生のポリアミドポリマが用いられる。
さらに、本発明ポリアミドモノフィラメントの製造に際
し、各種の添加剤、例えば可塑剤、結晶化抑制剤、滑剤
、顔料、耐光剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等を含有さ
せることができる。
本発明に係るポリアミドモノフィラメン1・は直径(D
)が0.05mtn以上の太きを有するものにより顕著
な改質効果が現れる。
本発明に係るポリアミドモノフィラメントは以下に記載
する本発明に係るポリアミドモノフィラメントの製造方
法によって得られるものであり、具体例について詐述す
る。
ポリ力ブラミド単位が80重景%以上で硫酸相対粘度(
ηr)が5.5以」二のポリアミドボリマ中の水分を0
.05重危%以下にして、低水分ポリアミドチップとな
し、該ポリアミドチップを溶融紡糸機に洪給して280
=−310℃の温度で溶解して訪糸口金から紡l旧〜紡
出モノフィラメントを得る。
前記紡糸日金から紡出された紡出モノフィラメントは、
紡糸口金の直下に設けられた温度150〜400℃の高
温雰囲気中を通り加熱あるいは徐冷される。該高温雰聞
気の温度は前記溶融温度が高温、すなわち300℃を越
えるような条件の時、比較的低い温度すなわち300℃
よりも低いような温度に設定し徐冷ずるようにし、また
、溶融温度が低温すなわち300℃よりも低いような条
件の時に比較的高い雰囲気すなわち300℃以Lの温度
に設定され加熱するようにする。
前記高温雰囲気の長さは20−300mmの範囲とする
紡出モノフィラメントの加熱温度が低く、加熱雰囲気の
長さが短かい場合すなわち高温雰囲気に曝される条件が
前記の範囲よりも低い場合、紡出直後のモノフィラメン
トの分子配向が促進されなく、高温雰囲気に曝される条
件が前記の範囲よりも高い場合紡出直後のモノフィラメ
ントは溶解し長さ方向に均一なフィラメントとならず分
子配向も生じなくなる。
前記の高温雰囲気中を通過した紡出モノフィラメントは
、直ちに温度−10〜+20℃の低温液体中すなわち冷
却液の中を通して急冷固化させて未延伸モノフィラメン
トとする。
前記冷却液としては、水、n−ヘキサン等の脂肪族炭化
水素、トルエン等の芳香族炭化水素、デカリン等の脂環
族炭化水素、トリクロロエチレン、トリク口ロ1・リフ
ルオロエタン、テトラクロ口ジフロ口エタン等ノ\ロゲ
ン化炭化水素、あるいはこれらの混合物壽ポリアミドに
不活性な液体を用いる。
冷却液の温度が−10’C未満の場合特に−15℃以下
であると冷却速度が急激になりすぎて、次工程における
延伸が円滑に行なわれなく高強力ボリアミドモノフィラ
メン1−を得ることができな(、+20℃よりも高温で
あると冷却が遅延1,、高速でモノフィラメントを製造
できなくなるのみでなく、直後における蒸気処理の効果
が減少し引張強度および結節強度の双方において満足す
るポリアミドモノフィラメントを得ることが困難となる
。 冷却固化したモノフィラメントは冷却液から導出し
たのち、低圧の水蒸気で充満させた水蒸気処理装置中に
導入する。
水蒸気処理装置で使用する水蒸気は飽和水蒸気でも50
重量%以上の水分を含む過熱蒸気でもよいが、圧力とし
,では20−300mmHzOの低圧であり、該水蒸気
処理装置内の雰囲気温度は60〜160℃、水蒸気処理
装置内におけるポリアミドモノフィラメントの滞留時間
は0.01〜1.0秒とする。
上記の水蒸気による処理条件を満足しない場合、例えば
水蒸気圧力が20mmH*O未満の低圧、水蒸気処理温
度が60℃未満あるいは未延伸ポリアミドモノフィラメ
ントが水蒸気に曝される時間が0.01秒未満のいずれ
の条件となっても、未延伸ポリアミドモノフィラメント
の処理が円滑に進行しない。一方、水蒸気圧力が300
mmH*Oを越える高圧、水蒸気処理温度が160℃を
越える高温、あるいは未延伸ポリアミドモノフィラメン
トが曝される時間が1。O秒を越える場合など処理され
たポリアミドモノフィラメントは水蒸気による影響が内
層部まで浸透しすぎ、次いで延伸された後のポリアミド
モノフィラメントは高配向部分が少なくなり高強度とな
らない。また、この場合該ポリアミドモノフィラメント
は透明性をない釣糸や漁網などの漁携用として適さない
ものとなる。
本発明に係るポリアミドモノフィラメントの製造方法に
おける最大の特徴は延伸に先立って未延伸ポリアミドモ
ノフィラメントを水蒸気処理することにある。
前記以外の水蒸気処理装置内における処理条件はポリア
ミドモノフィラメントの組成、直径、および紡糸速度等
の変化に応じて前記の各条件の範囲内で適切に組合せて
選択される。
本発明に係るポリアミドモノフィラメントの製造方法で
は、前記のように未延伸ポリアミドモノフィラメントを
60乃至160℃の低温、20乃至3 0 0 m m
 H * Oの低圧の水蒸気で処理して得られた処理モ
ノフィラメントは2〜30m/分で引取り、引続いて延
伸工程で5.5倍以上に延伸する。
前記のように水蒸気処理を施された処理モノフィラメン
トを5.5倍以上に延伸されるが、好ましい延伸条件は
多段延伸となし、該多段延伸における1段目の条件は1
50〜210℃の温度で8.6〜5.5倍に熱延伸し、
次いで緊張熱処理を行なう。さらに、望ましくは前記1
段目の延伸ゾーンで150〜210℃の温度で3,6〜
5,5倍に熱延伸された第1延伸モノフィラメントを緊
張熱処理ゾーンで、170〜210℃の温度で0.90
〜1.05倍の収縮あるいは熱延伸を施す。この緊張熱
処理は実質的に小倍率延伸を伴なう場合とポリアミドモ
ノフィラメントが収縮によって生じる緊張熱処理とがあ
る。さらにまた、望ましくは前記の1段目の延伸および
緊張熱処理を終えたモノフィラメントを再度延伸ゾーン
に導びき、引続いて180〜220℃の温度で未延伸モ
ノフィラメントに対する総合延伸倍率が5.5〜7.0
倍の範囲となるごとく熱延伸を施す。
前記のように未延伸モノフィラメントに蒸気処理を施し
、1段目の延伸、緊張熱処理を施し再度熱延伸するとい
う工程を経て得られたポリアミドモノフィラメントの表
層部は複屈折(Δn.)が内層部の複屈折(Δn.)5
5X10−”に比して低く、具体的には表層部の複屈折
(Δnc)は50゜XIO−”以下である。
前記の延伸されたポリアミドモノフィラメントの内層部
の複屈折(Δno)と表層部の複屈折(Δn.)との差
異が5X10−”以上であることからみて、未延伸糸の
段階で前記の60乃至160℃の低温、20乃至300
mmH.0の低圧の水蒸気で処理されたことにより、表
層部の配向が進行せず一旦形成された表層構造が実質的
に保持され、内層部がより高配向となるという現象が生
じる。
前記のように水蒸気処理された未延伸ポリアミドモノフ
ィラメントを高温高倍率延伸を施して得られたポリアミ
ドモノフィラメントは、内層部の複屈折(△n。)が5
0X.10−”以上で、該内層部の複屈折(△njが表
層部の複屈折(Δn.)よりも3X10−”以上高い値
を有し、かつ、フィラメントの表面に微細な凸凹が略均
一に形成されている。
本発明に係るポリアミドモノフィラメントの内層部の高
い複屈折は分子鎖が繊維軸方向によく配向していること
を示し、高い引張り強度の発現に寄与している。
一方、表層部の低い複屈折は非晶部分の分子鎖の配向度
が若しく低いこ乙を示しており、高度に結晶化したラメ
ラ結晶L1ラメラ結晶間の著し(弛緩した非晶部からな
る構造乙対応1,でいる。かかる構造は弾性回復性に優
れた特性を発現し、このような柔軟な構造によって向層
部の高い引張り強度を発現する構造を保護するここによ
り、高い結節強度を実現できたらのL考える。
本発明に係るポリアミドモノフィラメントの特徴である
擾れた力学特性を得るためには、内屠部の複屈折(Jn
c)が50X10−’以上で、かつ表廣部の複屈折(J
n.)よりも3×10″′3以上高いこ占が必要であり
、かつ表面に微細な凸凹が均一に形戊きれているここで
ある。
本発明に係るポリアミドモノフィラメントの表層部の構
造は走査型電子顕微鏡でモノフィラメントの表面を観察
した時、第1図に示されるような、長き0.1,〜10
μ、中0.01〜0.1μの微細なI!!I8が均一に
形成されでいる的を見ることができる。第1図は本発明
に係るポリアミド七ノフィラメントの表面形状を示す図
面に代る写真であり、該写真はモノフィラメントの表面
を5000借に拡大した走査型電子顕微鏡写真である。
本発明に係るポリアミドモノフィラメン1・の断而を偏
光光学顕微鏡で観察すると表層構造の形成を見ることが
できる。光学顕微鎖で観察1、た表層部の量の厚みは数
μ〜10μ程度であるが、モノフィラメントのポリマ組
成、直径および処理条件等によって変化する。最も優れ
た力学物性を発現する時の表層部の髄はモノフィラメン
トの全面積に対する表層部の面積が5〜30%、好まし
くは10〜20%の時である。
前記山ような繊維構造の特徴を脊する本発明に係る方法
で得られたポリアミドモノフィラメントは高い引張強度
と結節強度、および優れた耐衝繋性、耐屈曲疲労寿命お
よび耐摩耗性等の耐久性を有する。
一方、前記従来のポリアミドモノフィラメン1・の製造
方法によって得られたポリアミドモノフィラメントの場
合、第2図に示すように、本発明に係るボリアミド七ノ
フィラメン1・に見られる表面の微細な四凸が観察され
ないか、あるいは従来の方法をより過酷な築件として得
られたポリアミドモノフィラメント心表面に凸凹が観察
されたたしても、この場合本発明の方法によって得られ
たポリアミドモノフィラメントに比して凹凸のサイズが
1オーダー太き《、かつ不均一に形威キれるのである。
第2図は従来の方法で得られたポリアミドモノフィラメ
ントの表面形状を示す図面に代る写真であり、該写真は
セノフdラメントの表面を5000倍に拡大した走査型
電子顕微鏡写真である。
従来技術で見られるようにボリアミド七ノフィラメンh
の延伸途中で水蒸気処理を施す場合は表層部を低配向と
することは極めて困難であり、高温の水蒸気を圧力IK
g/em”G以上、数Kg/ern”Gとしても前記の
熱は延伸性に寄与し逆に結晶化を促進する。
また延伸されたポリアミドモノフィラメンドのように既
に配向と結晶化が進んだモノフィラメントの場合、表層
構造を再編成しようとしてら、極めて高温、高圧の水蒸
気を用いた場合に再編戒しうるが本発明に係る方法で得
られるポリアミドモノフィラメントの特性を有するもの
にすることは困難である。
本発明に係る方法を実施する際に用いられる水蒸気処理
装置は、水蒸気処理築件が低温、低圧であるが故にシー
ル性を配慮し2た複雑な水蒸気処理装置を必要とせず、
また消費する水蒸気量も少なくて済むなど、工業的に極
めて有利な方法である。
未延伸ポリアミドモノフィラメントを水蒸気処理する位
置は、実質的に延伸が行なわれない位置、即ち冷却液か
ら導出された位置と引き取りロールとの間が好ましいが
、引き取りロールの後に給糸ロールを設けて、該引き取
りロールと給糸ロールとの間で実質的な延伸が行なわれ
ない状態で処理する方法も採用できる。
水蒸気処理に供せられる未延伸モノフィラメントの複屈
折はIOXIO”以下、好ましくは5X10−”以下で
ある。
水蒸気処理を均一にしかも効率的に行なうには水蒸気処
理の前に冷却液中を通過した際に表面に付着した冷却液
が速乾性でない場合は該冷却液を除去した後に行なうこ
とが好ましい。
前記水蒸気処理装置には該モノフィラメントの通過する
入口と出口を有し、処理装置内を前記圧力、温度および
滞留時間を保持できるよう、入口、出口の水蒸気シール
、温度および圧力制御装置を備えている。
水蒸気処理された未延伸ポリアミドモノフィラメントは
連続して、5.5倍以上に多段熱延伸され、延伸の途中
で一旦緊張熱処理される。
熱延伸の熱媒は100〜400℃の気体、例えば空気、
水蒸気、または不活性ガス、あるいは50〜250℃の
液体、例えば水、グリセリン、エチレングリコール、ボ
リエチレングリコール、シリコーンオイル、鉱物油、お
よび菜種油等の植物油が用いられる。
熱延伸方法は好ましくは2段以上の多段延伸であり、高
強度ポリアミドモノフィラメントほど高温で高倍率延伸
が必要である。例えば直径0.205mm (1.5号
)の釣糸用ポリアミドモノフィラメントで引張り強度1
 0 g/d以上、結節強度9g/d以上を得る場合は
3段延伸法を採用し、ポリアミドモノフィラメントの融
点近傍の温度で6倍以上に延伸することによって得られ
る。
次に熱延伸を終了したポリアミドモノフィラメントは通
常温水浴中、または高温気体浴中を通過させ、フィラメ
ントに付着した熱媒およびまたは延伸工程で生じた歪を
除いたのち、仕上げ剤を付与して巻き取る。前記温水浴
での温水処理は通常60℃以上の温水中を0.01〜3
秒間、0.9〜1.0の延伸比で通過させ、前記高温気
体浴での気体処理の場合は200〜400℃で0.Ol
〜3秒間、0.9〜1. 0の延伸比で通過させ、いづ
れも実質的な弛緩熱処理を施こす。また仕上げ剤は通常
静電気防止剤および潤滑剤等を主成分とし、フィラメン
トに対し0.02〜0.5重量%付与させる。
以下実施例によって説明するがポリアミドモノフィラメ
ントの物性および繊維構造に関する測定法及び定義は以
下の通りである。
(ア)硫酸相対粘度(ηr):試料1gを98%硫酸1
00mlに溶解し、オストワルド粘度計で25℃で測定
した。
(イ)複屈折(Jn,、An * ) カールツァイスイエナ社(東独)製の透過定量型干渉顕
微鏡を用いて、干渉縞法によって繊維フィラメントの側
面から観察した平均複屈折を求めた。繊維の表層から中
心に2μ間隔で測定し、内層部複屈折(Jn8)と表層
複屈折(Jn,)を求めた。内層部複屈折は中心部の複
屈折の値を用い、表層部複屈折は表層から2μの位置の
値とした。
(ウ)引張強度(TT)および結節強度(KT):JI
S−L1070.5.1.1 (標準引張強伸度)、(
標準結節強伸度)測定方法に準じて測定を行なった。
(工)耐衝撃性:島津製作所(株)製振り子型衝撃試験
機を用いて、つかみ長25cm,引張速度1.5m/秒
で測定した破断時の値。
(オ)屈曲疲労寿命(Nb):東洋精機製作所(株)製
屈曲疲労測定機で、張力3g/d荷重下で測定し、屈曲
疲労切断した時の屈曲回数を求め屈曲疲労寿命とした。
(力)耐摩耗性(Nμ):直径50mmのロールの表面
に320メッシュのサンドベーバーを貼り、デニール当
たり0.05gの荷重をかけた試料を該サンドペーパー
上に接触角90°となるようにセットし、;亥ロールを
回転速度180回/分の速度で回転させる。試料が摩耗
切断する迄の時間を測定し、耐摩耗破断回数を求めた。
〔実施例〕
実施例−1 相対粘度(ηr)が9.01水分率0.OJ重獄%、融
点210℃、9500po i seのボリマ特性を持
つカブラミド単位90、ヘキザメチレンアジパミド14
4位10重員比からなる共重合ボリマをエクス1・ルー
ダ型紡糸機により紡糸温度295℃にて吐出線速度5.
6m/分的速度で押出した。紡出フィラメントは窒素ガ
スで充満した320℃、長さ180mmの加熱筒を通過
させた後、4℃に冷却されたテトラクロロジフ口ロエタ
ンとトルエンの80:20重it比からなる混合された
低温液体中を通して急冷固化し未延伸モノフィラメント
εなし、該未延伸モノフィラメントを低温液体中から導
出し、引続いて蒸気処理に導入1,温度100℃、水蒸
気圧力90mmH*Oの蒸気で0.4秒間処理(2処理
モノフィラメントとなし、該処理モノフィラメントを、
5m/分の速度で引取りロールによって引取っ後、次い
で延伸装置に導びき190℃に加熱された、長さ15 
c mのボリエチレングリコール浴中で5.0倍に1、
段目の延伸を施し、次に連続(7て200°C1長さ2
crnのポリエチレングリコール浴中で1.02倍の延
伸ざれるだ(・ノの張力が付ちされる条件で緊張熱処理
を行なった。更に連続して210℃、長さ50crnの
ポリエチレングリコール浴中1.25倍で2段目の延伸
を行なった。延伸を終ったフィラメントは次いで浴温9
0℃、長さ100erriの温水浴中を0.95倍の延
伸比弛緩熱処理を施したのち後仕上げ剤を付与して巻き
取った。
得られたフィラメントは糸径0.205rnm(1.5
号)でフィラメントの相対粘度(ηr)は6,3であっ
た。
内層部の複屈折(Δne)は58.5X10−3で、表
層部の複屈折(Δn。)は49,2Xio−’でであっ
た。またモノフィラメント表層には大部分が巾0.02
μへ一〇。8μ、長さ1,μ〜4μである縞状の微細な
凸凹が陥均一に形成されていた。非晶分子配向度(F)
は0,38と低かった。
引張強度は、12.6g/d,結節強度は10.2g/
d,屈曲疲労裔命(Nb)が538同、耐摩耗破断回数
(Nμ)が678同であり透明性および柔軟性に優れた
モノフィラメンLが得られた。
前記の実施例によって得られたポリアミドモノフィラメ
ントについては引張強度、結節強度、屈曲疲労寿命およ
び摩耗破断寿命に優れ、釣糸用および漁網用原糸として
極めて好ましく用いられるものであった。
[発明の効果] 本発明のポリアミドモノフィラメントは引張強度、結節
強度、耐屈lI11疲労性および耐摩耗性等に優れてい
るので、釣糸、および漁網用糸として好適であり、特に
上記のように優れた機械的特性を有するのみでなく、透
明性、柔軟性等の特性によって漁猥性、操作性、耐久性
の優れた製品を提供することができる。
また本発明ポリアミドモノフィラメントの優れた特徴を
生かして釣糸および漁網用糸以外の用途、例えばブラシ
材、コード、ロープ、ケーブル、および紐類に有用する
ことができる。
さらに、本発明の方法を実施すると、使用される蒸気の
亀が、従来の延伸時におiノる蒸気使用沿に比して1オ
ーダ少なく、ポリアミドモノフィラメントの製造コスト
を大幅に低下しうるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るポリアミドモノフィラメンI・の
製造方法を用いて得られたポリアミドモノフィラメント
の表面形状を示す図面に代る写真であり、該写真は前記
ポリアミドモノフィラメントの表面を5000倍に拡大
した走査型電子顕微鏡写真である。 第2図は従来の製造方法で得られたポリアミドモノフィ
ラメントの表面形状を示す図面に代る写真であり、該写
真は前記のポリアミドモノフィラメントの表面を500
0倍に拡大した走査型電子顕微鏡写真である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ポリアミドモノフィラメントにおいて、該モノフ
    ィラメントの内層部の複屈折(Δn_■)が50×10
    ^−^2以上で、該内層部の複屈折(Δn_c)が表層
    部の複屈折(Δn_■)よりも3×10^−^3以上高
    い値を有し、かつ、フィラメントの表面に微細な凸凹が
    略均一に形成されてなることを特徴とするポリアミドモ
    ノフィラメント。
  2. (2)特許請求の範囲第1項のポリアミドモノフィラメ
    ントにおいてポリアミドモノフィラメントの直径が0.
    05mm以上であり、該モノフィラメントの内層部の複
    屈折(Δn_c)が55×10^−^3以上であること
    を特徴とするポリアミドモノフィラメント。
JP15879289A 1989-06-21 1989-06-21 ポリアミドモノフィラメント Pending JPH0327114A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010281027A (ja) * 2010-08-30 2010-12-16 Mitsubishi Chemicals Corp ポリアミドフィラメント
JP2012100551A (ja) * 2010-11-08 2012-05-31 Toray Monofilament Co Ltd 釣糸およびその製造方法
CN103409828A (zh) * 2013-07-09 2013-11-27 江苏海阳化纤有限公司 一种高强度8头纺锦纶6中低旦全牵伸丝的制备方法

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