JP2017024459A - 電動アシスト車輪ユニット、およびそれを備えた手押し移動体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電動アシスト車輪ユニットAは、駆動軸を回転させる減速機付モータと、駆動軸に対して相対回転可能に支持された車輪13rと、車体のフレーム11に沿って延び、減速機付モータ、及び車輪13rをフレーム11に固定するブラケット100と、車輪13rに制動力を付与するブレーキ部材110と、を一体に備える。
【選択図】図15
Description
一方、車椅子においては、車輪をモータにより回転駆動させる電動のものも用いられている。また、老人等がもたれ掛かりながら手押しすることで歩行を補助するシルバーカー等の手押し移動体においても、モータによるアシストを行うことが検討されている。
すなわち、本発明の電動アシスト車輪ユニットは、駆動軸を回転させるモータと、前記駆動軸に対して相対回転可能に支持された車輪と、車体のフレームに沿って延び、前記モータ、及び前記車輪を前記フレームに固定する固定部材と、前記車輪に制動力を付与するブレーキ機構と、を一体に備えることを特徴とする。
また、このようにして、モータ、及び車輪と、固定部材と、ブレーキ機構とが一体にユニット化されることで、車体のフレームへの取付を容易に行うことができる。
図1は、本発明の実施形態における車輪ユニットを備えた手押し移動体の一例を示す斜視図である。
図1に示すように、電動アシストシルバーカー(手押し移動体)10は、フレーム11と、収納部12と、車輪13と、を備えている。
ここで、以下の説明においては、平面視した状態で、座部フレーム11aに対して背部フレーム11bが設けられた側を後方、その反対側を前方、前後方向に向かって左右両側を側方と称することがある。
この実施形態において、脚部フレーム11cは、上方から下方に向かって、平面視した状態で電動アシストシルバーカー10の四隅に向けて延びている。これにより、車輪13は、電動アシストシルバーカー10の四隅に配されている。ここで、4つの車輪13のうち、フレーム11の前方の幅方向両側に設けられている車輪13fは、脚部フレーム11cを挟んでその両側に二個一対で設けられている。また、フレーム11の後方の幅方向両側に設けられている車輪13rは、脚部フレーム11cの側方に設けられている。
図2は、車輪ユニットに設けられた駆動ユニットの構成を示す斜視展開図である。
同図に示すように、駆動ユニット20Aは、減速機付モータ(モータ)21と、車輪13rと、クラッチ機構C1と、を備えている。
減速機付モータ21は、ケース210と、ケース210内に設けられたモータ部220と、減速機部230と、駆動軸240を備えている。
同図に示すように、減速機付モータ21は、ケース210内に、モータ部220と、ハイポサイクロイド減速方式により作動し、モータ部220から入力される回転を減速し、減速された回転を出力する減速機部230と、を備える。
ロータ222は、椀形状のロータ本体222aと、ロータ本体222aの外周面に取り付けられたマグネット222bと、を備える。
このような第一外歯歯車234は、入力軸231の回転により、回転部材233と一体に公転しつつ、第一内歯歯車232との噛み合いにより自転する。
この第二内歯歯車235は、第一外歯歯車234と一体に公転しつつ自転し、いわゆる遊星動作する。
第二外歯歯車236の外歯236gは、その内側で入力軸231の回転によって遊星動作する第二内歯歯車235の内歯235gに噛み合う。
さらに、出力部材237は、出力部材237と一体に設けられた第二外歯歯車236の自転運動により所定の比率にて減速(増速)された回転数の回転出力により回転する。
図4は、駆動ユニットを構成するクラッチ機構を示す斜視図である。
同図に示すように、駆動軸240は、出力部材237(図2参照)に固定される円盤状のベース部241と、ベース部241の中心から突出する出力軸部242と、を一体に備えている。
同図に示すように、出力軸部242は、ベース部241側の一定長が断面視円形の支持軸部242aとされ、先端部側の一定長が二方取り加工されて断面視略長円形とされたガイド軸部242bとされている。
図6は、クラッチ機構の構成を示す、駆動軸の軸線方向に沿った断面図である。
図2、図6に示すように、クラッチ機構C1は、ベアリング22と、スプラインプレート23と、ホルダー24Aと、クラッチプレート25と、操作ノブ26と、を備える。
ここで、駆動軸240の出力軸部242は、先端部のガイド軸部242bが、ベアリング22を貫通して、ホイール13wの他方の側に突出するよう設けられる。
ホルダー24Aは、スプラインプレート23に対し、ホイール13w側とは反対側に配される。
図2、図6〜図9に示すように、ホルダー24Aは、円環状のベース部24aと、ベース部24aの内周部からスプラインプレート23と反対側に向かって延びる筒状部24bと、を一体に備えている。
図8〜図10に示すように、各ガイド溝24gは、ホルダー24Aの軸方向に連続してホルダー24Aの軸方向両端部にそれぞれ開口する導入溝部24cと、導入溝部24cのベース部24a側の端部から周方向に延びるスライド溝部24dと、スライド溝部24dに連通するとともに、スライド溝部24dに対して筒状部24bの周方向に沿って間隔を空けた位置に形成された案内溝部24eと、を備える。
螺旋状部24hは、第一端部24m側から第二端部24n側に向かって、ベース部24a側に漸次接近するよう形成された螺旋状に形成されている。
凸部24jは、螺旋状部24hの第二端部24n側の端部に、筒状部24bの軸方向に沿ってベース部24a側に突出するよう形成されている。
ロック部24kは、凸部24jに隣接する第二端部24nに、筒状部24bの軸方向に沿ってベース部24aから離間する側に延出するよう形成されている。
スナップリング29と、クラッチプレート25との間には、コイルスプリング31が圧縮状態で設けられている。このコイルスプリング31により、クラッチプレート25は、ストッパピン30A側、つまりホイール13wから離間する方向に押圧されている。
ここで、図2に示すように、スナップリング29とベアリング22との間、スナップリング29とコイルスプリング31との間には、それぞれ、円環状のシム33が挟み込まれ、クリアランス調整、付勢力調整等がなされている。
同図に示すように、クラッチプレート25を、コイルスプリング31の押圧力に抗して出力軸部242のガイド軸部242bに沿ってホイール13w側に移動させると、スプラインプレート23と噛み合い、クラッチ「続」の状態とされる。
このような、クラッチプレート25の位置を出力軸部242のガイド軸部242bに沿って移動させることで、クラッチプレート25とスプラインプレート23の噛み合いを断続する操作は、操作ノブ26によって行われる。
図2、図12、図13に示すように、操作ノブ26は、円盤状のベース部26aと、ベース部26aのホイール13wから離間した側に突出して設けられた摘まみ部26bと、ベース部26aの外周部からホイール13wに対向する側に延出する筒状部26cと、筒状部26cの先端部に形成され、クラッチプレート25の軸挿通穴25hの外周側に突き当たるプレート押圧部26dと、を一体に備えている。また、操作ノブ26の筒状部26cには、その径方向において対向する位置に、それぞれ外周側に突出するガイドピン32が固定されている。
操作ノブ26をさらに回転させると、クラッチプレート25は、スプラインプレート23の内側で、外歯25gがスプラインプレート23の内歯23gに噛み合ったまま、出力軸部242のガイド軸部242bに沿ってスライドする。
図14は、クラッチ機構において、ガイドピンがガイド溝の凸部を乗り越えるときの、クラッチプレートとスプラインプレートとの位置関係を示す断面図である。
同図に示すように、ガイドピン32がガイド溝24gの凸部24jを乗り越えるとき、クラッチプレート25は、最も車輪13r側に位置する。このとき、クラッチプレート25の一部がスプラインプレート23よりもホイール13w側に突出し、クラッチプレート25の操作ノブ26側の残部が、外歯25gが内歯23gに噛み合った状態を維持できるよう、スプラインプレート23の厚さを設定してもよい。これにより、スプラインプレート23の厚さを最小限に抑えることができる。
このとき、操作ノブ26の操作者は、ガイドピン32がロック部24kに入り込むとともに、ガイドピン32が第二端部24nに周方向から突き当たることを感知することができる。
このようにして、クラッチプレート25をスプラインプレート23にかみ合わせて、クラッチを「続」の状態とすることができる。
図15は、車輪ユニットの構成を示す斜視図である。図16は、車輪ユニットを図15とは異なる方向から見た斜視図である。
図15、図16に示すように、上記駆動ユニット20Aは、ブラケット(固定部材)100を介してフレーム11に装着することができる。ここで、これら駆動ユニット20Aと、ブラケット100とから、電動アシスト車輪ユニットAが構成されている。
図15〜図19に示すように、ブラケット100は、メインブラケット101と、固定ブラケット102と、ブレーキ部材(ブレーキ機構)110と、を備えている。
また、サポート部101aの上下には、それぞれ、幅方向中心に、ボルト締結孔101gが形成されている。
さらに、サポート部101aの上下には、それぞれ、車輪13r側に向かって延び、減速機付モータ21を支持する柱状のモータ支持部101m、101mが形成されている。
ここで、メインブラケット101の脚部フレーム11cの位置決めに用いる貫通孔11hは、例えば、元々ブレーキを取り付けるためのブレーキ取付孔が用いられている。
ブレーキアーム112は、サポートアーム111の上端部111bに、シャフト114を介して鉛直面内で回動自在に設けられている。ブレーキアーム112は、板状で一方向に延びるアームプレート部112aと、アームプレート部112aの一端112cから側方に延出するよう折り曲げ形成されたシュー支持部112bと、を一体に備えている。このブレーキアーム112は、フレーム11への取付位置となるシャフト114を通る、アームプレート部112aの一端112cと他端112dとを結ぶアームプレート部112aの幅方向中心線を中心として、線対称に形成されている。
また、バネ113は、ブレーキアーム112のアームプレート部112aの他端112dと、メインブラケット101のバネ係止部101cのバネ係止孔101hとの間に設けられている。
このようなブレーキ部材110は、操作ワイヤ120の操作によりブレーキアーム112が揺動すると、ブレーキアーム112の一端112cに設けられたシュー115が、車輪13rのタイヤ13tに押し付けられ、制動力を発揮する。
本実施形態によれば、電動アシスト車輪ユニットAは、減速機付モータ21、車輪13r、及びクラッチ機構C1をフレーム11に固定するブラケット100が車体のフレーム11の脚部フレーム11cに沿って延びているので、ブラケット100をフレーム11に対して強固に固定することができる。このようなブラケット100は、車体のフレーム11に沿うように形成すれば良く、板金加工等により低コストに製作することができる。
また、このようにして、減速機付モータ21、車輪13r、及びクラッチ機構C1と、ブラケット100と、ブレーキ部材110とが一体にユニット化されることで、電動アシスト車輪ユニットAのフレーム11への取付を容易に行うことができる。
このようにして、電動アシスト車輪ユニットAを、既存のフレーム11に対して強固に取り付けることができ、しかもコストを抑えることが可能となる。
なお、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
11…フレーム
11h…貫通孔(位置決め固定部)
13r…車輪
20A…駆動ユニット
21…減速機付モータ(モータ)
100…ブラケット(固定部材)
110…ブレーキ部材(ブレーキ機構)
240…駆動軸
A…電動アシスト車輪ユニット
C1…クラッチ機構
Claims (4)
- 駆動軸を回転させるモータと、
前記駆動軸に対して相対回転可能に支持された車輪と、
車体のフレームに沿って延び、前記モータ、及び前記車輪を前記フレームに固定する固定部材と、
前記車輪に制動力を付与するブレーキ機構と、
を一体に備えることを特徴とする電動アシスト車輪ユニット。 - 前記モータ、前記車輪、前記固定部材、および前記ブレーキ機構の少なくとも一つは、前記フレームに対する取付位置を中心として対称に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電動アシスト車輪ユニット。
- 請求項1または請求項2に記載された電動アシスト車輪ユニットと、
前記車体の前記フレームと、を備えた手押し移動体であって、
前記フレームは、前記固定部材の位置を決める位置決め固定部を少なくとも1つ備えていることを特徴とする手押し移動体。 - 前記位置決め固定部は、前記フレームに、前記フレームに既設の部品装着用の穴であることを特徴とする請求項3に記載の手押し移動体。
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