JP2017022299A - 有機el素子 - Google Patents

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千博 源
正剛 岩▲崎▼
Masatake Iwasaki
正剛 岩▲崎▼
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Yasuhiro Sekiguchi
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Abstract

【課題】高温環境下で保管した際、駆動電圧の安定性と電流効率の安定性とが優れた有機エレクトロルミネッセンス素子を提供する。
【解決手段】陽極及び陰極と、該陽極及び該陰極の間に設けられた発光層とを有する有機エレクトロルミネッセンス素子であって、該陰極と該発光層との間に、該発光層と接したフッ化ナトリウムからなる第1の層と、第1の層に接したアルカリ金属又はアルカリ土類金属からなる第2の層と、第2の層に接した有機電子輸送材料からなる第3の層とを有する、前記有機エレクトロルミネッセンス素子。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子(本明細書において、「有機EL素子」と言う。)に関する。
有機EL素子においては、駆動電圧の安定性と電流効率の安定性とが求められている。例えば、特許文献1には、発光層、該発光層に接して設けられたフッ化ナトリウムからなる層、及び、該フッ化ナトリウムからなる層に接して設けられたバソクプロインとバリウムとからなる電子注入層を有する有機EL素子が開示されている。
特開2013−033872号公報
しかし、この有機EL素子は、高温環境下で保管した際、駆動電圧の安定性と電流効率の安定性とが必ずしも十分ではなかった。
そこで、本発明は、高温環境下で保管した際、駆動電圧の安定性と電流効率の安定性とが優れた有機EL素子を提供することを目的とする。
本発明は、以下の[1]〜[4]を提供する。
[1]
陽極及び陰極と、該陽極及び該陰極の間に設けられた発光層とを有する有機EL素子であって、
該陰極と該発光層との間に、該発光層と接したフッ化ナトリウムからなる第1の層と、第1の層に接したアルカリ金属又はアルカリ土類金属からなる第2の層と、第2の層に接した有機電子輸送材料からなる第3の層とを有する、前記有機EL素子。
[2]
第2の層に含まれるアルカリ金属又はアルカリ土類金属が、バリウム、ナトリウム、又は、カリウムである[1]に記載の有機EL素子。
[3]
第2の層の厚さが、0.1nm〜20nmである[1]又は[2]に記載の有機EL素子。
[4]
第1の層の厚さが、0.1nm〜10nmであり、かつ、第3の層の厚さが、1nm〜1000nmである[3]に記載の有機EL素子。
本発明の有機EL素子は、高温環境下で保管した際、駆動電圧の安定性と電流効率の安定性とが優れる。
本発明の一実施形態に係る有機EL素子の構成を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。同一の要素には同一符号を付する。重複する説明は省略する。図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
図1に模式的に示したように、有機EL素子は、基板1上に、陽極2、正孔注入層3、正孔輸送層4、発光層5、第1の層6a、第2の層6b、第3の層6c、電子注入層7及び陰極8が順に設けられて構成されている。有機EL素子は、例えば、曲面状又は平面状の照明装置(例えば、スキャナの光源として用いられる面状光源)、表示装置に用いられる。
まず、基板1、陽極2、正孔注入層3、正孔輸送層4、発光層5、電子注入層7及び陰極8について説明する。
<基板1>
基板1には、通常、有機EL素子の製造工程において化学的に変化しない基板が用いられる。この基板1としては、例えば、ガラス基板、シリコン基板等のリジッド基板;プラスチック基板、高分子フィルム等の可撓性基板が挙げられる。可撓性基板を用いることにより、全体として可撓性の有機EL素子とすることができる。基板1には、有機EL素子を駆動するための電極及び駆動回路が予め形成されていてもよい。
<陽極2>
陽極2には、通常、電気抵抗の低い膜が用いられる。陽極2及び陰極8の少なくとも一方は、通常、透明である。例えば、ボトムエミッション型の有機EL素子では、基板1側に配置される陽極2は、透明であり、かつ、可視光領域の光に対する透過率が高いものが用いられる。
陽極2の材料としては、例えば、導電性を有する金属酸化物、金属、ポリアニリン又はその誘導体、ポリチオフェン又はその誘導体が用いられ、透過率が良好であり、かつ、パターニングが容易であるので、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、インジウムスズ酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO);金、白金、銀、銅、アルミニウム又はこれらの金属を含む合金が好ましく、ITO、IZO、及び、酸化スズがより好ましい。
なお、陰極8側から光を取り出す場合、陽極2が、発光層5からの光を陰極8側に反射する材料(例えば、仕事関数3.0eV以上の金属、金属酸化物、金属硫化物)によって形成されることが好ましい。このような陽極2としては、例えば、光を反射することができる厚さの金属膜が用いられる。
陽極2は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法により形成することができる。
陽極2の厚さは、光の透過性及び電気伝導度を考慮して決定することができ、通常、10nm〜10μmであり、好ましくは20nm〜1μmであり、より好ましくは50nm〜500nmである。
<正孔注入層3>
正孔注入層3は、陽極2からの正孔注入効率を改善する機能を有する層である。正孔注入層3を構成する正孔注入材料としては、例えば、酸化バナジウム、酸化モリブデン、酸化ルテニウム、酸化アルミニウム等の酸化物;フェニルアミン化合物、スターバースト型アミン化合物、フタロシアニン化合物、アモルファスカーボン、ポリアニリン、及び、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)等のポリチオフェン誘導体が挙げられる。
正孔注入材料としては、公知の電荷輸送材料と電子受容性材料と組み合わせて用いてもよい。なお、電荷輸送材料は、後述する正孔輸送材料及び電子輸送材料である。
電子受容性材料としては、ヘテロポリ酸化合物、アリールスルホン酸、又は、これらの組み合わせが好ましい。
ヘテロポリ酸化合物とは、Keggin型又はDawson型の化学構造で示される、ヘテロ原子が分子の中心に位置する構造を有し、バナジウム、モリブデン、タングステン等の酸素酸であるイソポリ酸と、異種元素の酸素酸とが縮合してなるポリ酸である。異種元素の酸素酸としては、例えば、ケイ素、リン、又は、ヒ素の酸素酸が挙げられる。
ヘテロポリ酸化合物としては、例えば、リンモリブデン酸、ケイモリブデン酸、リンタングステン酸、リンタングストモリブデン酸、ケイタングステン酸が挙げられる。
アリールスルホン酸としては、例えば、ベンゼンスルホン酸、トシル酸、p−スチレンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸、5−スルホサリチル酸、p−ドデシルベンゼンスルホン酸、ジヘキシルベンゼンスルホン酸、2,5−ジヘキシルベンゼンスルホン酸、ジブチルナフタレンスルホン酸、6,7−ジブチル−2−ナフタレンスルホン酸、ドデシルナフタレンスルホン酸、3−ドデシル−2−ナフタレンスルホン酸、ヘキシルナフタレンスルホン酸、4−ヘキシル−1−ナフタレンスルホン酸、オクチルナフタレンスルホン酸、2−オクチル−1−ナフタレンスルホン酸、ヘキシルナフタレンスルホン酸、7−へキシル−1−ナフタレンスルホン酸、6−ヘキシル−2−ナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、2,7−ジノニル−4−ナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸、2,7−ジノニル−4,5−ナフタレンジスルホン酸が挙げられる。
正孔注入層3は、例えば、正孔注入材料を含む塗布液を用いた塗布法により形成することができる。塗布液に用いられる溶媒は、正孔注入材料を溶解するものであればよく、例えば、クロロホルム、水、塩化メチレン、ジクロロエタン等の塩素系溶媒;テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート等のエステル系溶媒が挙げられる。
塗布法としては、例えば、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、及び、インクジェットプリント法が挙げられる。これらの塗布法を用いて、陽極2上に塗布液を塗布することにより、正孔注入層3を形成することができる。
なお、真空蒸着法により、正孔注入層3を形成することもできる。さらに、金属酸化物からなる正孔注入層3であれば、スパッタリング法、又は、イオンプレーティング法により形成することもできる。
正孔注入層3の厚さは、所期特性を勘案して決定し、通常、1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、より好ましくは5nm〜200nmである。
<正孔輸送層4>
正孔輸送層4は、正孔輸送層4の陽極2側の界面に接している層(図1では、正孔注入層3)、又は、陽極2により近い正孔輸送層4の領域から発光層5への正孔注入を改善する機能を有する層である。
正孔輸送層4を構成する正孔輸送材料としては、例えば、ポリビニルカルバゾール及びその誘導体、ポリシラン及びその誘導体、側鎖又は主鎖に芳香族アミン構造を有するポリシロキサン及びその誘導体、ピラゾリン及びその誘導体、アリールアミン及びその誘導体、スチルベン及びその誘導体、トリフェニルジアミン及びその誘導体、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体、ポリアリールアミン及びその誘導体、ポリピロール及びその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)及びその誘導体、ポリ(2,5−チエニレンビニレン)及びその誘導体;特開2012−144722号公報に記載された正孔輸送材料が挙げられ、ポリビニルカルバゾール及びその誘導体、ポリシラン及びその誘導体、側鎖又は主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン及びその誘導体が好ましい。低分子量の正孔輸送材料の場合、高分子バインダーに分散させて用いることが好ましい。
正孔輸送層4は、例えば、低分子量の正孔輸送材料では、高分子バインダーとの混合溶液から形成することができ、高分子量の正孔輸送材料では、溶液から形成することができる。
正孔輸送層4を溶液から形成する場合に用いられる溶媒は、正孔輸送材料を溶解させるものであればよく、例えば、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン等の塩素系溶媒;テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート等のエステル系溶媒が挙げられる。
正孔輸送層4を溶液から形成する場合、正孔注入層の形成と同様の塗布法を用いることができる。
高分子バインダーとしては、例えば、電荷輸送を極度に阻害せず、可視光に対する吸収が弱い化合物が挙げられ、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリシロキサンが好ましい。
正孔輸送層4の厚さは、駆動電圧と発光効率を勘案して決定し、通常、1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、より好ましくは5nm〜200nmである。
<発光層5>
発光層5は、通常、蛍光及び/又はりん光を発光する有機化合物、又は、該有機化合物とこれを補助するドーパントとを含む。ドーパントは、例えば、発光効率を向上させたり、発光波長を変化させたりするために加えられる。有機化合物は、溶解性が優れるので、高分子化合物であることが好ましく、ポリスチレン換算の数平均分子量が、10〜10である高分子化合物がより好ましい。発光層5を構成する発光材料としては、例えば、色素系発光材料、金属錯体系発光材料、高分子系発光材料が挙げられる。
色素系発光材料としては、例えば、シクロペンダミン及びその誘導体、テトラフェニルブタジエン及びその誘導体、トリフェニルアミン及びその誘導体、オキサジアゾール及びその誘導体、ピラゾロキノリン及びその誘導体、ジスチリルベンゼン及びその誘導体、ジスチリルアリーレン及びその誘導体、ピロール及びその誘導体、チオフェン化合物、ピリジン化合物、ペリノン及びその誘導体、ペリレン及びその誘導体、オリゴチオフェン及びその誘導体、オキサジアゾールダイマー、ピラゾリンダイマー、キナクリドン及びその誘導体、クマリン及びその誘導体が挙げられる。
金属錯体系発光材料としては、例えば、Tb、Eu、Dy等の希土類金属、又は、Al、Zn、Be、Pt、Ir等を中心金属に有し、かつ、オキサジアゾール、チアジアゾール、フェニルピリジン、フェニルベンゾイミダゾール、キノリン構造等を配位子に有する金属錯体が挙げられ、イリジウム錯体、白金錯体等の三重項励起状態からの発光を有する金属錯体;アルミニウムキノリノール錯体、ベンゾキノリノールベリリウム錯体、ベンゾオキサゾリル亜鉛錯体、ベンゾチアゾール亜鉛錯体、アゾメチル亜鉛錯体、ポルフィリン亜鉛錯体、フェナントロリンユーロピウム錯体が好ましい。
高分子系発光材料としては、例えば、ポリパラフェニレンビニレン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体、ポリパラフェニレン及びその誘導体、ポリシラン及びその誘導体、ポリアセチレン及びその誘導体、ポリフルオレン及びその誘導体、ポリビニルカルバゾール及びその誘導体;色素系発光材料又は金属錯体系発光材料を高分子化した材料が挙げられる。
ドーパントとしては、例えば、ルブレン及びその誘導体、スクアリウム及びその誘導体、テトラセン及びその誘導体、ピラゾロン及びその誘導体、デカシクレン、フェノキサゾンが挙げられる。
発光層5は、発光材料を含む溶液を正孔輸送層4上に塗布する塗布法、真空蒸着法、転写法等により形成することができる。これらの中でも、有機EL素子の製造が容易であるので、発光層5は塗布法により形成することが好ましい。発光材料を含む溶液に用いられる溶媒としては、例えば、正孔注入層3を形成するための塗布液に用いられる溶媒として例示した溶媒が挙げられる。
塗布法による発光層の形成には、正孔注入層の形成と同様の塗布法を用いることができる。なお、発光材料が昇華性を示す低分子化合物の場合、真空蒸着法のほか、レーザー又は摩擦による転写又は熱転写を用いることができる。
発光層5の厚さは、通常、2nm〜200nmである。
<電子注入層7>
電子注入層7は、陰極との界面において電子注入のエネルギー障壁を低くする機能を有する層である。
電子注入層7に用いられる電子注入材料としては、例えば、有機電子注入材料、無機電子供与性材料が挙げられる。
有機電子注入材料としては、例えば、有機金属錯体が挙げられる。有機金属錯体は、例えば、金属イオンとして、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、及び、希土類金属イオンの少なくとも一つを含有し、かつ、配位子として、キノリノール、ベンゾキノリノール、アクリジノール、フェナントリジノール、ヒドロキシフェニルオキサゾール、ヒドロキシフェニルチアゾール、ヒドロキシジアリールオキサジアゾール、ヒドロキシジアリールチアジアゾール、ヒドロキシフェニルピリジン、ヒドロキシフェニルベンゾイミダゾール、ヒドロキシベンゾトリアゾール、ヒドロキシフルボラン、ビピリジル、フェナントロリン、フタロシアニン、ポルフィリン、シクロペンタジエン、β−ジケトン、アゾメチン、及び、それらの誘導体を有するものが挙げられる。
無機電子供与性材料としては、例えば、Ba、Li、Na、K、Rb、Cs、Fr、Mg、Ca、Sr、Ra、Be等の金属、これらの金属塩、これらの金属含有化合物、これらの金属を含む合金が挙げられ、金属が好ましく、Ba、Li、Cs、Mg、Caがより好ましい。
電子注入層7は、正孔注入層3と同様の方法により、形成することができる。
電子注入層7の厚さは、駆動電圧と発光効率を勘案して決定し、通常、0.01nm〜1μmであり、好ましくは0.02nm〜500nmであり、より好ましくは0.05nm〜100nmである。
<陰極>
陰極8の材料は、仕事関数が小さく、第1の層6a、第2の層6b、及び、第3の層6cへの電子注入が容易であり、かつ、電気伝導度の高い材料であることが好ましい。陽極2側から光を取り出す場合、発光層5からの光を陰極8で陽極2側に反射するために、陰極8の材料は、可視光反射率の高い材料であることが好ましい。
陰極8の材料としては、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属及び周期表13族金属が挙げられ、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、スカンジウム、バナジウム、亜鉛、イットリウム、インジウム、セリウム、サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウム等の金属、前記金属のうちの2種以上の合金、前記金属の内の1種以上と、金、銀、白金、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステンの内の1種との合金、又はグラファイトもしくはグラファイト層間化合物が好ましい。本明細書においては、アルカリ土類金属にマグネシウムを含める。
合金としては、例えば、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニウム合金が挙げられる。
陰極8側から光を取り出す素子では、陰極8として透明導電性電極を用いることができる。透明導電性電極の材料としては、例えば、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ITO及びIZO等の導電性金属酸化物;ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体等の導電性有機物が挙げられる。
陰極8は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、及び、金属薄膜を熱圧着するラミネート法により形成することができる。
陰極8の厚さは、電気伝導度と耐久性を勘案して決定し、通常、10nm〜10μmであり、好ましくは20nm〜1μmであり、より好ましくは50nm〜500nmである。
次に、第1の層6a、第2の層6b、及び、第3の層6cについて説明する。
<第1の層6a>
第1の層6aは、発光層に接したフッ化ナトリウムからなる層であって、陰極と発光層との間にある層である。
第1の層6aは、例えば、真空蒸着、塗布、転写により形成することができる。
第1の層6aの厚さは、有機EL素子の寿命と駆動電圧が優れるので、好ましくは0.1nm〜10nmであり、より好ましくは2.0nm〜8.0nmであり、更に好ましくは3.0nm〜6.0nmである。
<第2の層6b>
第2の層6bは、第1の層6aに接したアルカリ金属又はアルカリ土類金属からなる層である。
第2の層6bに含まれるアルカリ金属又はアルカリ土類金属は、還元性の観点からは、好ましくはバリウム、ナトリウム、又は、カリウムであり、より好ましくはバリウムである。
また、第2の層6bに含まれるアルカリ金属又はアルカリ土類金属は、電子注入性の観点からは、好ましくは仕事関数が2.8eVより低い金属であり、より好ましくは仕事関数が2.2eV〜2.6eVの金属である。
アルカリ金属の仕事関数は、リチウムが2.93eV、ナトリウムが2.36eV、カリウムが2.28eV、ルビジウムが2.16eV、セシウムが1.95eVである。アルカリ土類金属の仕事関数は、マグネシウムが3.70eV、カルシウムが2.9eV、ストロンチウムが2.0eV以上2.5eV以下である。
第2の層6bの厚さは、通常、0.1〜20nmであり、好ましくは0.5nm〜10nmであり、より好ましくは1nm〜8nmである。
<第3の層6c>
第3の層6cは、第2の層に接した有機電子輸送材料からなる層である。
有機電子輸送材料としては、公知の電子輸送材料のうち有機化合物であるものが使用でき、例えば、ナフタレン、アントラセン等の縮合アリール環を有する化合物、及び、その誘導体;4,4-ビス(ジフェニルエテニル)ビフェニル等のスチリル系芳香環誘導体;ペリレン及びその誘導体、ペリノン及びその誘導体、クマリン及びその誘導体、ナフタルイミド及びその誘導体、アントラキノン、ナフトキノン、ジフェノキノン、アントラキノジメタン、テトラシアノアントラキノジメタン等のキノン誘導体;リンオキサイド及びその誘導体、カルバゾール及びその誘導体、並びに、インドール及びその誘導体;トリス(8−キノリノラート)、アルミニウム(III)等のキノリノール錯体;ヒドロキシフェニルオキサゾール錯体等のヒドロキシアゾール錯体;アゾメチン錯体、トロポロン金属錯体及びフラボノール金属錯体;電子受容性窒素を有するヘテロアリール環を含む化合物が挙げられる。
電子受容性窒素とは、隣接原子との間に多重結合を形成している窒素原子を表す。
電子受容性窒素を有するヘテロアリール環を含む化合物としては、例えば、ベンズイミダゾール及びその誘導体、ベンズチアゾール及びその誘導体、オキサジアゾール及びその誘導体、チアジアゾール及びその誘導体、トリアゾール及びその誘導体、ピリジン及びその誘導体、ピラジン及びその誘導体、フェナントロリン及びその誘導体、キノキサリンン及びその誘導体、キノリン及びその誘導体、ベンゾキノリン及びその誘導体、ビピリジン、ターピリジン等のオリゴピリジン及びその誘導体、キノキサリン及びその誘導体、並びに、ナフチリジン及びその誘導体、フェナントロリン及びその誘導体が挙げられる。
有機電子輸送材料としては、最低空軌道(LUMO)が3.0eVより低い材料が好ましく、2.0eV〜2.8eVである材料がより好ましい。
有機電子輸送材料は、前記無機電子供与材料と併用してもよい。
第3の層6cは、低分子量の有機電子輸送材料を用いる場合、真空蒸着法、溶液又は溶融状態から形成することができ、高分子量の有機電子輸送材料を用いる場合、溶液又は溶融状態から形成することができる。第3の層6cを溶液又は溶融状態から形成する場合、高分子バインダーを併用してもよい。
第3の層6cの厚さは、通常、1nm〜1000nmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、より好ましくは3nm〜200nmである。
<第1の層6a、第2の層6b、第3の層6cの関係>
本発明の有機EL素子において、第1の層6a、第2の層6b、及び、第3の層6cの厚さは、第1の層6aの厚さを1としたとき、第2の層6bの厚さは、好ましくは0.1〜5.0であり、より好ましくは0.2〜2.0であり、第3の層6cの厚さは、好ましくは0.1〜100であり、より好ましくは0.5〜50である。
本発明の有機EL素子は、例えば、基板1上に、陽極2、正孔注入層3、正孔輸送層4、発光層5、第1の層6a、第2の層6b、第3の層6c、電子注入層7及び陰極8を順に形成することにより製造することができる。
<その他>
本発明の有機EL素子の構成は、図1で示した構成に限定されず、例えば、以下のa)〜f)の構成でもよい。ここでは、便宜的に、第1の層、第2の層、及び、第3の層を併せて多積層型電子受け渡し層と言う。
a)陽極/正孔注入層/発光層/多積層型電子受け渡し層/陰極
b)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/多積層型電子受け渡し層/陰極
c)陽極/発光層/多積層型電子受け渡し層/陰極
d)陽極/正孔注入層/発光層/多積層型電子受け渡し層/電子注入層/陰極
e)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/多積層型電子受け渡し層/電子注入層/陰極
f)陽極/発光層/多積層型電子受け渡し層/電子注入層/陰極
(記号「/」は、記号「/」の両側の層同士が接合していることを意味する。)
第1の層〜第3の層のいずれかが正孔の輸送を堰き止める機能を有する場合、その層は、正孔ブロック層と呼ばれることがある。その機能は、例えば、正孔電流のみを流す有機EL素子を作製し、測定された電流値の減少から確認することができる。
また、a)及びb)において、正孔注入層及び/又は正孔輸送層が電子の輸送を堰き止める機能を有する場合、これらの層が電子ブロック層と称されることがある。その機能は、例えば、電子電流のみを流す有機EL素子を作製し、測定された電流値の減少から確認することができる。なお、正孔注入層及び/又は正孔輸送層とは別に、電子ブロック層を陽極と発光層との間に設けてもよい。
更に、前記a)〜f)の構成のうちのいずれか1つにおいて、陽極と陰極との間に配置された積層体を「積層構造A」とすると、本発明の有機EL素子は、以下のg)の層構成(2層発光有機EL素子)としてもよい。2個ある積層構造Aの構成は、同一でも異なっていてもよい。
g)陽極/積層構造A/電荷発生層/積層構造A/陰極
ここで、電荷発生層とは、電界を印加することにより、正孔と電子とを発生する層である。電荷発生層に用いられる材料としては、例えば、酸化バナジウム、ITO、酸化モリブデンが挙げられる。
「積層構造A/電荷発生層」を「積層構造B」とすると、本発明の有機EL素子は、以下のh)の層構成(3層以上発光有機EL素子)としてもよい。
h)陽極/積層構造B/積層構造A/陰極
ここで、積層構造Bは、同一又は異なる積層構造が複数繰り返されていてもよい。
なお、電荷発生層を設けずに、複数の発光層を直接的に積層させてもよい。
本発明の有機EL素子において、上述した各層に用いられる材料は、一種単独で用いても、二種以上を併用してもよい。また、本発明の有機EL素子において、陽極、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子注入層、及び、陰極は、単層であっても複数層であってもよい。
本発明の有機EL素子においては、上述した陽極を基板側に配置した例だけでなく、陰極を基板側に配置してもよい。この場合、例えば、a)〜h)の層構成の有機EL素子を基板上に作製する際、陰極から順に各層を基板上に積層すればよい。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
図1に示すとおり、基板上1に、陽極2、正孔注入層3、正孔輸送層4、発光層5、第1の層6a、第2の層6b、第3の層6c、電子注入層7、及び、陰極8を順に積層し、有機EL素子を作製した後、ガラスにより封止することにより、ガラス封止有機EL素子(以下、「有機EL素子1」と言う。)を作製した。
ガラス基板上に、陽極としてITO薄膜を所定のパターンで形成した。ITO薄膜はスパッタリング法により厚さが45nmとなるように形成した。ITO薄膜が表面に形成されたガラス基板を、有機溶媒、アルカリ洗剤及び超純水で超音波洗浄した後、有機溶媒で10分間煮沸し、乾燥させた。次に、紫外線オゾン(UV−O)装置を用いて、ITO薄膜が形成された面に紫外線オゾン処理を約15分間行った。
電荷輸送材料と電子受容性材料と組み合わせた正孔注入材料を、スピンコート法でITO薄膜上に塗布することにより、35nmの厚さとなるように膜を形成した。この膜を大気中、ホットプレート上で、80℃で4分間加熱し、更に230℃で15分間加熱して乾燥させることにより、正孔注入層を形成した。
高分子量の正孔輸送材料とキシレンとを混合し、正孔輸送材料の濃度が0.6重量%の正孔輸送層形成用組成物を得た。正孔輸送層形成用組成物を、スピンコート法で正孔注入層上に塗布することにより、20nmの厚さとなるように膜を形成した。この膜を設けたガラス基板を窒素雰囲気下、ホットプレート上で、180℃で60分間加熱することで溶媒を蒸発させた後、室温まで自然冷却することにより、正孔輸送層を形成した。
フルオレン・アミン共重合体(高分子系発光材料(青色))とキシレンとを混合し、フルオレン・アミン共重合体の濃度が1.3重量%の発光層形成用組成物を得た。発光層形成用組成物を、スピンコート法で正孔輸送層上に塗布することにより、50nmの厚さとなるように膜を形成した。この膜を設けたガラス基板を窒素雰囲気下、ホットプレート上で、150℃で10分間加熱することで溶媒を蒸発させた後、室温まで自然冷却することにより、発光層を得た。
発光層が形成されたガラス基板を蒸着チャンバーに移し、蒸着チャンバー内の真空度が1.0×10−5Pa以下になるまで排気した。次いで、フッ化ナトリウムを真空蒸着法で発光層上に、3nmの厚さとなるように蒸着速度0.3Å/sで成膜することにより、フッ化ナトリウムからなる第1の層を形成した。
次いで、蒸着チャンバー内で、第1の層上にバリウムを真空蒸着法で蒸着し、2nmの厚さとなるように蒸着速度0.5Å/sで第2の層を形成した。
次いで、蒸着チャンバー内で、第2の層上に有機電子輸送材料を真空蒸着法で蒸着し、10nmの厚さとなるように蒸着速度0.6Å/sで成膜することにより、第3の層を形成した。
次いで、蒸着チャンバー内で、第3の層上にフッ化リチウムを真空蒸着法で蒸着し、0.5nmの厚さとなるように蒸着速度0.2Å/sで成膜することにより、電子注入層を形成した。
次いで、金属専用の蒸着チャンバー内で、電子注入層上にアルミニウムを真空蒸着法で蒸着し、100nmの厚さとなるように成膜することにより、陰極を形成した。
その後、陰極を形成したガラス基板を、大気に暴露させることなく蒸着室から封止処理室に搬送し、窒素雰囲気下、紫外線硬化樹脂を周囲に塗布した封止ガラスと貼り合わせ、紫外光を照射して紫外線硬化樹脂を硬化させることにより、有機EL素子1を作製した。
有機EL素子1を用いて、駆動電圧及び電流効率の安定性を評価した。
駆動電圧は、有機EL素子1を10mA/cmの定電流で駆動しているときの電圧である。電流効率は、有機EL素子1の輝度が1000cd/mのときの値である。これらの安定性は、有機EL素子1を80℃で保温できる保存庫に保管し、保管時間0時間、24時間、48時間、168時間経過後の駆動電圧及び電流効率を測定した。
有機EL素子1の電流効率(保管時間0時間)は9.9cd/Aであり、駆動電圧(保管時間0時間)は3.4Vであった。また、有機EL素子1の電流効率は、保管時間が24時間では10.1cd/Aであり、48時間では10.1cd/Aであり、168時間では10.2cd/Aであり、駆動電圧は、保管時間が24時間では3.4Vであり、48時間では3.4Vであり、168時間では3.4Vであった。得られた結果を表1に示す。
<比較例1>
実施例1において、第2の層及び第3の層に代えて、バリウムと有機電子輸送材料(実施例1と同じ材料)とを混合した層を設けた以外は、実施例1と同様にして、ガラス封止有機EL素子(以下、「有機EL素子C1」と言う。)を作製し、駆動電圧及び電流効率の安定性を評価した。
バリウムと有機電子輸送材料とを混合した層は、具体的には、実施例1において、第1の層を形成したガラス基板に対して、蒸着チャンバー内で、第1の層上で、バリウムと有機電子輸送材料を10:90(体積比)で真空蒸着法で蒸着し、10nmの厚さとなるように蒸着速度0.05Å/s及び0.45Å/sで成膜することにより、混合層を形成した。その他は、実施例1と同様にした。
有機EL素子C1の電流効率(保管時間0時間)は9.0cd/Aであり、駆動電圧(保管時間0時間)は4.2Vであった。また、有機EL素子C1の電流効率は、保管時間が24時間では7.3cd/Aであり、48時間では7.1cd/Aであり、168時間では6.9cd/Aであり、駆動電圧は、保管時間が24時間では4.9Vであり、48時間では5.0Vであり、168時間では5.0Vであった。得られた結果を表1に示す。
<比較例2>
実施例1において、第1の層及び第2の層を設けない以外は、実施例1と同様にして、ガラス封止有機EL素子(以下、「有機EL素子C2」と言う。)を作製し、駆動電圧及び電流効率の安定性を評価した。
有機EL素子C2の電流効率(保管時間0時間)は8.5cd/Aであり、駆動電圧(保管時間0時間)は3.7Vであった。また、有機EL素子C1の電流効率は、保管時間が24時間では3.8cd/Aであり、48時間では2.4cd/Aであり、168時間では1.5cd/Aであり、駆動電圧は、保管時間が24時間では4.0Vであり、48時間では4.0Vであり、168時間では4.2Vであった。得られた結果を表1に示す。
<比較例3>
実施例1において、第2の層を設けない以外は、実施例1と同様にして、ガラス封止有機EL素子(以下、「有機EL素子C3」と言う。)を作製し、駆動電圧及び電流効率の安定性を評価した。
有機EL素子C3の電流効率(保管時間0時間)は6.6cd/Aであり、駆動電圧(保管時間0時間)は4.7Vであった。また、有機EL素子C1の電流効率は、保管時間が24時間では5.6cd/Aであり、48時間では5.7cd/Aであり、168時間では5.9cd/Aであり、駆動電圧は、保管時間が24時間では5.2Vであり、48時間では5.3Vであり、168時間では5.5Vであった。得られた結果を表1に示す。
<比較例4>
実施例1において、第1の層を設けない以外は、実施例1と同様にして、ガラス封止有機EL素子(以下、「有機EL素子C4」と言う。)を作製し、駆動電圧及び電流効率の安定性を評価した。
有機EL素子C4の電流効率(保管時間0時間)は1.1cd/Aであり、駆動電圧(保管時間0時間)は5.9Vであった。また、有機EL素子C1の電流効率は、保管時間が24時間では0.5cd/Aであり、48時間では0.5cd/Aであり、168時間では0.5cd/Aであり、駆動電圧は、保管時間が24時間では6.0Vであり、48時間では6.0Vであり、168時間では6.1Vであった。得られた結果を表1に示す。
Figure 2017022299
1 基板
2 陽極
3 正孔注入層
4 正孔輸送層
5 発光層
6a 第1の層
6b 第2の層
6c 第3の層
7 電子注入層
8 電子輸送層

Claims (4)

  1. 陽極及び陰極と、該陽極及び該陰極の間に設けられた発光層とを有する有機エレクトロルミネッセンス素子であって、
    該陰極と該発光層との間に、該発光層と接したフッ化ナトリウムからなる第1の層と、第1の層に接したアルカリ金属又はアルカリ土類金属からなる第2の層と、第2の層に接した有機電子輸送材料からなる第3の層とを有する、前記有機エレクトロルミネッセンス素子。
  2. 第2の層に含まれるアルカリ金属又はアルカリ土類金属が、バリウム、ナトリウム、又は、カリウムである請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  3. 第2の層の厚さが、0.1nm〜20nmである請求項1又は2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  4. 第1の層の厚さが、0.1nm〜10nmであり、かつ、第3の層の厚さが、1nm〜1000nmである請求項3に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
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