JP2017014303A - 硬化性組成物、硬化物、カメラモジュール、撮像装置の製造方法 - Google Patents

硬化性組成物、硬化物、カメラモジュール、撮像装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低粘度であり、硬化物の耐熱性および離型性が良好である硬化性組成物硬化性組成物を提供する。【解決手段】アルキレン基の両末端に(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物(A)20〜80質量%、(メタ)アクリロイルオキシ基を3個有する化合物(B)5〜50質量%、(メタ)アクリロイルオキシ基を4個有する化合物(C)5〜50質量%、(メタ)アクリロイルオキシ基を1個以上有し、かつフッ素原子を含む化合物(D)0.1〜20質量%、(メタ)アクリロイルオキシ基を1個有する化合物(ただし、化合物(D)を除く)(E)0〜10質量%、フルオレン骨格と、2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物(F)0〜40質量%を含む硬化性成分を含有し、化合物(D)と化合物(E)の合計が0.1〜20質量%である、硬化性組成物。【選択図】なし

Description

本発明は硬化性組成物、該硬化性組成物の硬化物、および該硬化物を用いたカメラモジュール、該カメラモジュールを備えた撮像装置の製造方法に関する。
微細パターンを表面に有する光学物品(ライン・アンド・スペースの微細パターンを有するワイヤグリッド偏光素子、モスアイ構造を有する反射防止部材等)を製造する方法として、ナノインプリントリソグラフィ法が知られている。
例えば、基材の表面に硬化性組成物を塗布し、目的の微細パターンの反転パターンを表面に有するモールドと基材との間に、該硬化性組成物を挟んだ状態にて光を照射し、該硬化性組成物を硬化させた後、モールドを分離して、「基材上に目的の微細パターンを有する硬化樹脂層が形成された成形体」を製造することができる。
かかる成形体をレプリカモールドとして用いてナノインプリントリソグラフィ法を行うことができるほか、該成形体自体が光学物品である場合もある。
ナノインプリントリソグラフィ法に用いられる硬化性組成物として、特許文献1には、環を2つ以上有する芳香族化合物または環を2つ以上有する脂環式化合物であり、かつ(メタ)アクリロイルオキシ基を2つ有する化合物(A)と、フッ素原子を有し、かつ炭素−炭素不飽和二重結合を1つ以上有する化合物(B)(ただし、化合物(A)を除く。)と、(メタ)アクリロイルオキシ基を1つ有する化合物(C)(ただし、化合物(B)を除く。)と、光重合開始剤(D)とを含む硬化性組成物が記載されている。
さらに(メタ)アクリロイルオキシ基を2つ有する化合物(E)(ただし、化合物(A)および化合物(B)を除く。)、または(メタ)アクリロイルオキシ基を3つ以上有する化合物(F)(ただし、化合物(B)を除く。)含んでもよいことが記載されている。
特許文献1の段落0045には、(メタ)アクリロイルオキシ基を2つ有する化合物(E)の例が多数挙げられているが、実施例で用いた化合物(E)はジエチレングリコールジメタクリレートだけであり、「アルキレン基の両末端に(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物」を用いた実施例はない。
国際公開第2008/155928号
ナノインプリントリソグラフィ法に用いられる硬化性組成物にあっては、粘度が低くて塗布性が良好であること、およびモールドとの離型性が良好であることが要求される。
また上述した「基材上に目的の微細パターンを有する硬化樹脂層が形成された成形体」自体が、例えばカメラモジュールに実装される光学物品である場合には、カメラモジュールの組み立て工程において該成形体がハンダリフロー処理などの高温の工程を通過することになる。このため、該成形体の製造に用いられる硬化性組成物には硬化物になった後の耐熱性が要求される。
しかしながら本発明者等の知見によれば、特許文献1に具体的に記載されている硬化性組成物では必ずしも硬化物の耐熱性が充分ではない。また特許文献1には耐熱性に関する記載はなく、どのようにすれば耐熱性を向上できるか不明である。
本発明は、低粘度であり、硬化物の耐熱性および離型性が良好である硬化性組成物、該硬化性組成物の硬化物、該硬化物を用いたカメラモジュール、および該カメラモジュールを備えた撮像装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は以下の[1]〜[6]である。
[1]下記化合物(A)20〜80質量%と、下記化合物(B)5〜50質量%と、下記化合物(C)5〜50質量%と、下記化合物(D)0.1〜20質量%と、下記化合物(E)0〜10質量%と、下記化合物(F)0〜40質量%とを含む硬化性成分を含有し、化合物(D)と化合物(E)の合計が0.1〜20質量%である、硬化性組成物。
化合物(A):アルキレン基の両末端に(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物。
化合物(B):(メタ)アクリロイルオキシ基を3個有する化合物。
化合物(C):(メタ)アクリロイルオキシ基を4個有する化合物。
化合物(D):(メタ)アクリロイルオキシ基を1個以上有し、かつフッ素原子を含む化合物。
化合物(E):(メタ)アクリロイルオキシ基を1個有する化合物(ただし、化合物(D)を除く)。
化合物(F):フルオレン骨格と、2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物。
[2]さらに光重合開始剤(G)を、硬化性成分の100質量部に対して1〜10質量部含む、[1]に記載の硬化性組成物。
[3]下記化合物(A)と、下記化合物(B)と、下記化合物(C)と、下記化合物(D)とを含む硬化性成分、および光重合開始剤(G)を含有する硬化性組成物であって、
該硬化性組成物からなる塗膜に紫外線を照射して硬化させた厚さ2μmの硬化膜を、260℃で20分間加熱したときの膜厚維持率が98%以上である、硬化性組成物。
化合物(A):アルキレン基の両末端に(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合。
化合物(B):(メタ)アクリロイルオキシ基を3個有する化合物。
化合物(C):(メタ)アクリロイルオキシ基を4個有する化合物。
化合物(D):(メタ)アクリロイルオキシ基を1個以上有し、かつフッ素原子を含む化合物。
[4]前記硬化性成分が、さらに下記化合物(E)および下記化合物(F)の一方または両方を含む、請求項3記載の硬化性組成物。
化合物(E):(メタ)アクリロイルオキシ基を1個有する化合物(ただし、化合物(D)を除く)。
化合物(F):フルオレン骨格と、2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物。
[5]25℃における粘度が100mPa・s以下である、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
[6][1]〜[5]のいずれか一項に記載の硬化性組成物の硬化物。
[7]表面に凹凸構造を有する、[6]に記載の硬化物。
[8]凸部または凹部の周期が可視光の波長以下である、[7]に記載の硬化物。
[9]カメラモジュール用の反射防止膜である、[8]に記載の硬化物。
[10]固体撮像素子上のカバーガラスの表面に形成された反射防止膜である、[9]に記載の硬化物。
[11][8]に記載の硬化物からなる反射防止膜を備えたカメラモジュール。
[12]撮影レンズと、撮影レンズで結像された光学像を電気的な撮像信号に変換する固体撮像素子とを備えたカメラモジュールを製造する工程と、
該カメラモジュールをハンダリフロー方式でプリント基板に実装する工程を有する撮像装置の製造方法であって、
前記カメラモジュールを製造する工程が、[1]〜[5]のいずれか一項に記載の硬化性組成物を、固体撮像素子のカバーガラスの表面に配置し、ナノインプリントリソグラフィ法により表面に凹凸形状を有する反射防止膜を形成する工程を含む、撮像装置の製造方法。
本発明の硬化性組成物は、低粘度であり、硬化物の耐熱性および離型性が良好である。
本発明の硬化物は、耐熱性および離型性に優れる。
本発明のカメラモジュールは、反射防止膜の耐熱性が良好であり、製造過程で高温の工程を通過することによる性能の低下が抑制される。
本発明の撮像装置の製造方法は、カメラモジュールの反射防止膜の耐熱性が良好であり、ハンダリフロー処理などの高温の工程を通過することによる性能の低下が抑制される。
本明細書において、硬化性成分とは、重合性不飽和結合を有する官能基(例えば、(メタ)アクリロイルオキシ基)を有する化合物を意味する。
本明細書においては、(メタ)アクリロイルオキシ基は、アクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基を意味する。
本明細書においては、(メタ)アクリレートは、アクリレートまたはメタクリレートを意味する。
<硬化性組成物>
本発明の硬化性組成物は、硬化性成分を含有する。硬化性成分は下記化合物(A)と、下記化合物(B)と、下記化合物(C)と、下記化合物(D)とを必須成分として含む。このほかに、下記化合物(E)および/または下記化合物(F)を含むことができる。
本発明の硬化性組成物は、硬化性成分のほかに、必要に応じて開始剤(例えば光重合開始剤(G))を含有する。さらに他の成分(含フッ素界面活性剤(H)、添加剤(I)等)を必要に応じて含むことができる。
化合物(A):アルキレン基の両末端に(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物。
化合物(B):(メタ)アクリロイルオキシ基を3個有する化合物。
化合物(C):(メタ)アクリロイルオキシ基を4個有する化合物。
化合物(D):(メタ)アクリロイルオキシ基を1個以上有し、かつフッ素原子を含む化合物。
化合物(E):(メタ)アクリロイルオキシ基を1個有する化合物(ただし、化合物(D)を除く)。
化合物(F):フルオレン骨格と、2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物。
本発明の硬化性組成物の25℃における粘度は、100mPa・s以下が好ましく、80mPa・s以下がより好ましく、50mPa・s以下がさらに好ましい。硬化性組成物の粘度が上記の上限値以下であれば、良好な塗布性が得られる。
本発明の硬化性組成物の粘度の下限値は特に限定されないが、ハンドリングが容易である点、または塗膜の形状が維持されやすい点では1mPa・s以上が好ましく、5mPa・s以上がより好ましい。
本発明の硬化性組成物は、実質的に溶剤を含まないことが好ましい。硬化性組成物が実質的に溶剤を含まなければ、光の照射を除く特別な操作(たとえば、硬化性組成物を高温に加熱して溶媒を除去する操作等)を行うことなく、硬化性組成物の硬化を容易に行える。
溶剤とは、硬化性成分を溶解させる能力を有する化合物であり、常圧における沸点が170℃以下の化合物である。
溶剤は、開始剤、含フッ素界面活性剤(H)および添加剤(I)のいずれかを溶解させる能力を有することが好ましい。
実質的に溶剤を含まないとは、硬化性組成物(100質量%)のうち溶剤が1質量%以下であることを意味する。本発明においては、硬化性組成物を調製する際に用いた溶剤を残存溶剤として含んでいてもよいが、残存溶剤は、極力除去されていることが好ましく、硬化性組成物(100質量%)のうち0.7質量%以下がより好ましい。
[化合物(A)]
化合物(A)は、アルキレン基の両末端に(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物である。光硬化組成物に化合物(A)を含有させることにより、硬化物の耐熱性を損なわずに、光硬化組成物の粘度を低下させることができる。
アルキレン基は直鎖状でもよく、分岐鎖を有していてもよい。分子鎖が絡み合い易く、反応性が高いことから、直鎖状であることが好ましい。分子鎖同士が絡み合うと、物理的架橋点が増え、高温領域においても分子の運動性を抑えられるため、高い耐熱性を示すと考えられる。反応性が高いと、硬化物は高分子化されやすく、そのため高い耐熱性を示すと考えられる。
アルキレン基の炭素数は4〜12が好ましく、6〜10がより好ましい。該炭素数が4以上であると分子鎖が絡み合い易く、12以下であると架橋点密度を充分に高めることができる。
化合物(A)としては下記の化合物が挙げられる。
1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジアクリレート、2−メチル−1,8−オクタンジオールジアクリレート等。
化合物(A)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
化合物(A)の含有量は、硬化性成分の合計100質量%のうち、20〜80質量%である。30質量%以上が好ましく、40質量%以上がより好ましい。70質量%以下が好ましく、60質量%以下がより好ましい。
化合物(A)の含有量が20質量%以上であれば、光硬化組成物の粘度を低下させる効果が十分に得られる。80質量%以下であると十分に耐熱性を確保できる。
[化合物(B)]
化合物(B)は(メタ)アクリロイルオキシ基を3個有する化合物である。化合物(B)は、硬化物の耐熱性の向上に寄与する。
化合物(B)としては、下記のトリ(メタ)アクリレートが挙げられる。
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリ(メタ)アクリレート、ポリエーテルトリ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート等。
化合物(B)は、テトラオールのトリ(メタ)アクリレートが好ましく、特にペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートが好ましい。
化合物(B)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
化合物(B)の含有量は、硬化性成分の合計100質量%のうち、5〜50質量%である。8質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましい。40質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましい。
化合物(B)の含有量が5質量%以上であれば、硬化物の耐熱性の向上効果が十分に得られる。化合物(B)の含有量が50質量%以下であれば、硬化性組成物の粘度を低く抑えることができる。
[化合物(C)]
化合物(C)は(メタ)アクリロイルオキシ基を4個有する化合物である。化合物(C)は、硬化物の耐熱性の向上に寄与する。
化合物(C)としては、下記のテトラ(メタ)アクリレートが挙げられる。
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート等。
化合物(C)は、テトラオールのテトラ(メタ)アクリレートが好ましく、特にペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートが好ましい。
化合物(C)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
化合物(C)の含有量は、硬化性成分の合計100質量%のうち、5〜50質量%である。6質量%以上が好ましく、8質量%以上がより好ましい。40質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましい。
化合物(C)の含有量が5質量%以上であれば、硬化物の耐熱性の向上効果が十分に得られる。化合物(C)の含有量が50質量%以下であれば、硬化性組成物の粘度を低く抑えることができる。
硬化性成分の合計100質量%のうち、化合物(B)および化合物(C)の合計の含有量は10質量%以上が好ましく、15質量%以上がより好ましい。60質量%以下が好ましく、50質量%以下がより好ましい。化合物(B)/化合物(C)の質量比は10/1〜1/10が好ましく、5/1〜1/5がより好ましい。
[化合物(D)]
化合物(D)は(メタ)アクリロイルオキシ基を1個以上有し、かつフッ素原子を含む化合物である。化合物(D)は硬化物の離型性向上に寄与する。
化合物(D)としては、下記のフルオロ(メタ)アクリレート類が挙げられる。
3−(パーフルオロ−3−メチルブチル)−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
2,2,2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル(メタ)アクリレート、
CH=CHCOO(CH(CF10F、
CH=CHCOO(CH(CFF、
CH=CHCOO(CH(CFF、
CH=CHCOO(CH(CF10F、
CH=CHCOO(CH(CFF、
CH=CHCOO(CH(CFF、
CH=C(CH)COO(CH(CF10F、
CH=C(CH)COO(CH(CFF、
CH=C(CH)COO(CH(CFF、
CH=C(CH)COO(CH(CF10F、
CH=C(CH)COO(CH(CFF、
CH=C(CH)COO(CH(CFF、
CH=CHCOOCH(CFF、
CH=C(CH)COOCH(CFF、
CH=CHCOOCH(CFF、
CH=C(CH)COOCH(CFF、
CH=CHCOOCHCFCFH、
CH=CHCOOCH(CFCFH、
CH=CHCOOCH(CFCFH、
CH=C(CH)COOCH(CFCF)H、
CH=C(CH)COOCH(CFCFH、
CH=C(CH)COOCH(CFCFH、
CH=CHCOOCHCFOCFCFOCF
CH=CHCOOCHCFO(CFCFO)CF
CH=C(CH)COOCHCFOCFCFOCF
CH=C(CH)COOCHCFO(CFCFO)CF
CH=CHCOOCHCF(CF)OCFCF(CF)O(CFF、
CH=CHCOOCHCF(CF)O(CFCF(CF)O)(CFF、
CH=C(CH)COOCHCF(CF)OCFCF(CF)O(CFF、
CH=C(CH)COOCHCF(CF)O(CFCF(CF)O)(CFF、
CH=CFCOOCHCH(OH)CH(CFCF(CF
CH=CFCOOCHCH(CHOH)CH(CFCF(CF
CH=CFCOOCHCH(OH)CH(CF10F、
CH=CFCOOCHCH(CHOH)CH(CF10F等。
フルオロ(メタ)アクリレート類としては、相溶性および環境特性の点から、下式(D1)で表される化合物(D1)が好ましい。
Figure 2017014303
ただし、Rは、水素原子またはメチル基を示し、RおよびRは、それぞれ水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示し、RおよびRは、それぞれフッ素原子、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基または炭素数1〜4のパーフルオロアルコキシ基を示し、Rは、水素原子またはフッ素原子を示し、mは1〜4の整数を示し、nは1〜16の整数を示す。
nは、相溶性の点から1〜10の整数が好ましく、環境特性の点から3〜6の整数がより好ましい。
化合物(D1)のなかでも、特に離型性の点でmが2〜3であり、nが4〜6であるものが好ましい。
化合物(D)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
化合物(D)の含有量は、硬化性成分の合計100質量%のうち、0.1〜20質量%である。1質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましい。15質量%以下が好ましく、12質量%以下がより好ましい。
化合物(D)の含有量が0.1質量%以上であれば、離型性の向上効果が十分に得られる。20質量%以下であれば、他の化合物との良好な相溶性が得られる。
[化合物(E)]
本発明の硬化性組成物に、化合物(D)以外の、(メタ)アクリロイルオキシ基を1個有する化合物(E)が含まれていてもよい。すなわち、化合物(E)は(メタ)アクリロイルオキシ基を1個有する化合物であって、フッ素原子を有しない化合物である。
化合物(E)は必須成分ではないが、他の成分を溶解させる成分であり、他の成分の相溶性向上に寄与し、屈折率の調整にも用いることができる。
化合物(E)としては、下記の化合物が挙げられる。
フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、3−(トリメトキシシリル)プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−メチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ−1−アダマンチル(メタ)アクリレート、1−アダマンチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、4−tert−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート等。
化合物(C)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、化合物(B)または化合物(C)を合成した後に残存する未反応モノマーは化合物(E)に該当する。かかる未反応モノマーが化合物(E)として硬化性組成物に含有されてもよい。
化合物(E)の含有量は、硬化性成分の合計100質量%のうち、10質量%以下であり、4質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましく、ゼロが特に好ましい。化合物(E)の含有量が10質量%以下であれば耐熱性に及ぼす影響が少ない。
また、化合物(D)と化合物(E)の合計が、硬化性成分の合計100質量%のうち0.1〜20質量%であることが好ましく、1〜14質量%がより好ましい。
[化合物(F)]
化合物(F)は、フルオレン骨格と、2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物である。化合物(F)は耐熱性の向上に寄与し、硬化時の収縮の低減に寄与する。また化合物(F)は硬化物の屈折率の向上に寄与する。
例えば、本発明の硬化性組成物をガラス物品上に形成される反射防止膜の材料として用いる場合、ガラスと反射防止膜の屈折率差が小さければ、これらの界面における反射を高度に防止できるため、斜めから光を入れたときに反射しない性能(斜入射特性)を向上させることができる。ガラスの屈折率は多くの場合1.52前後と高い。例えばホウケイ酸ガラスの屈折率は、1.51〜1.53である。硬化性組成物に化合物(F)を含有させると硬化物の屈折率が高くなるため、ガラスとの屈折率差を小さくすることができる。
フルオレン骨格としては、フルオレン(9位に置換基がないフルオレン骨格)、9−置換フルオレン(例えば、9,9−ビスアリールフルオレンなどの9位に炭化水素基を有するフルオレンなど)などが挙げられる。なお、フルオレン骨格は、フルオレンやフルオレンの9位に置換する置換基に、置換基を有していてもよい。
フルオレン骨格に対する、(メタ)アクリロイルオキシ基または(メタ)アクリロイルオキシ基を含む基の置換位置(結合位置)は、特に限定されず、フルオレン骨格そのものに結合していてもよく、フルオレンの9位に位置する置換基に結合していてもよい。
化合物(F)の例として2個の(メタ)アクリロイルオキシ基)を有する9,9−ビスアリールフルオレン類、例えば、下記式(F1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2017014303
(式中、環Zは芳香族炭化水素環、R11は置換基を示し、R12はアルキレン基を示し、R13は水素原子又はメチル基を示し、R14は置換基を示し、kは0〜4の整数、sは0以上の整数、tは0以上の整数である。)
前記式(F1)で表される化合物として、9,9−ビス((メタ)アクリロイルオキシアリール)フルオレン類、9,9−ビス((メタ)アクリロイルオキシ(ポリ)アルコキシアリール)フルオレン類が好ましく、9,9−ビス((メタ)アクリロイルオキシ(ポリ)アルコキシアリール)フルオレン類がより好ましい。
9,9−ビス((メタ)アクリロイルオキシ(ポリ)アルコキシアリール)フルオレン類としては、9,9−ビス((メタ)アクリロイルオキシアルコキシフェニル)フルオレン[例えば、9,9−ビス(4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)フェニル)フルオレンなどの9,9−ビス((メタ)アクリロイルオキシ(炭素数2〜4のアルコキシ)フェニル)フルオレンなど]が挙げられる。
化合物(F)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
化合物(F)の含有量は、硬化性成分の合計100質量%のうち、40質量%以下であり、30質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましい。化合物(F)の含有量が40質量%以下であれば十分に粘度を下げることができ、良好な塗布性を維持できる。
硬化性組成物に化合物(F)を含有させる場合、耐熱性の向上効果および屈折率の向上効果が十分に得られやすい点で、硬化性成分の合計100質量%のうち、化合物(F)の含有量は5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、15質量%以上がさらに好ましい。
[その他の硬化性成分]
硬化性組成物は、上記化合物(A)、化合物(B)、化合物(C)、化合物(D)、化合物(E)、化合物(F)のいずれにも含まれない、その他の硬化性成分を含んでもよい。
その他の硬化性成分の含有量は、硬化性成分の合計100質量%のうち、10質量%以下であり、5質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましい。
[光重合開始剤(G)]
光重合開始剤(G)としては、アルキルフェノン系光重合開始剤、アシルホスフィンオキシド系光重合開始剤、チタノセン系光重合開始剤、オキシムエステル系光重合開始剤、オキシフェニル酢酸エステル系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤、ベンジル−(o−エトキシカルボニル)−α−モノオキシム、グリオキシエステル、3−ケトクマリン、2−エチルアンスラキノン、カンファーキノン、テトラメチルチウラムスルフィド、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルペルオキシド、ジアルキルペルオキシド、tert−ブチルペルオキシピバレート等が挙げられ、感度および相溶性の点から、アルキルフェノン系光重合開始剤、アシルホスフィンオキシド系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤またはベンゾフェノン系光重合開始剤が好ましい。
光重合開始剤(G)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
光重合開始剤(G)の含有量は、硬化性成分の合計100質量部に対して、1〜10質量部であり、2〜7質量部が好ましい。光重合開始剤(G)の含有量が上記範囲の下限値以上であれば、硬化性組成物に対して、加熱等の操作を行わなくても、光を照射することによって良好な硬化物が得られやすい。上記範囲の上限値以下であれば、着色による透過率の低下を防ぐことができる。
[含フッ素界面活性剤(H)]
含フッ素界面活性剤(H)は、硬化性組成物の塗布時の泡を消す効果と硬化物の離型性を向上させる効果がある。さらに塗膜を保持させる効果もある。
含フッ素界面活性剤(H)としては、フッ素含有量が10〜70質量%の含フッ素界面活性剤が好ましく、フッ素含有量が10〜40質量%の含フッ素界面活性剤がより好ましい。含フッ素界面活性剤は、水溶性であってもよく、脂溶性であってもよく、硬化性組成物における相溶性および硬化物における分散性の点から、脂溶性が好ましい。
含フッ素界面活性剤(H)としては、硬化性組成物における相溶性、および硬化物における分散性の点から、ノニオン性含フッ素界面活性剤が好ましい。
ノニオン性含フッ素界面活性剤としては、ポリフルオロアルキルアミンオキシド、またはポリフルオロアルキル・アルキレンオキシド付加物が好ましい。
ノニオン性含フッ素界面活性剤の具体例としては、サーフロンS−242(商品名、AGCセイミケミカル社製)、サーフロンS−243(商品名、AGCセイミケミカル社製)、サーフロンS−386(商品名、AGCセイミケミカル社製)、サーフロンS−420(商品名、AGCセイミケミカル社製)、サーフロンS−611(商品名、AGCセイミケミカル社製)、サーフロンS−650(商品名、AGCセイミケミカル社製)、サーフロンS−651(商品名、AGCセイミケミカル社製)、サーフロンS−145(商品名、AGCセイミケミカル社製)、サーフロンS−393(商品名、AGCセイミケミカル社製)、サーフロンKH−20(商品名、AGCセイミケミカル社製)、サーフロンKH−40(商品名、AGCセイミケミカル社製)、フロラードFC−170(商品名、住友スリーエム社製)、フロラードFC−430(商品名、住友スリーエム社製)、メガファックF−552(商品名、DIC社製)、メガファックF−553(商品名、DIC社製)、メガファックF−554(商品名、DIC社製)、メガファックF−556(商品名、DIC社製)等が挙げられる。
含フッ素界面活性剤(H)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
含フッ素界面活性剤(H)の含有量は、硬化性成分の合計100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましく、0.5〜5質量部がより好ましい。含フッ素界面活性剤(H)の含有量が上記範囲の下限値以上であれば、離型性の向上効果が十分に得られやすい。上記範囲の上限値以下であれば、硬化性組成物の硬化の阻害が抑えられ、また、硬化物の相分離が抑えられやすい。
[添加剤(I)]
硬化性組成物は、上記硬化性成分、光重合開始剤(G)、含フッ素界面活性剤(H)、および溶剤のいずれにも含まれない、添加剤(I)を含んでもよい。
添加剤(I)としては、酸化防止剤(耐熱安定剤)、チクソトロピック剤、消泡剤、耐光安定剤、ゲル化防止剤、光増感剤、樹脂、金属酸化物微粒子、炭素化合物、金属微粒子、他の有機化合物等が挙げられる。
酸化防止剤としては、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、IRGANOX1076(商品名、BASF社製)、IRGANOX1135(商品名、BASF社製)、IRGANOX1035(商品名、BASF社製)、IRGANOX1098(商品名、BASF社製)、IRGANOX1010(商品名、BASF社製)、IRGANOX1520L(商品名、BASF社製)、アデカスタブAO−20(商品名、ADEKA社製)、アデカスタブAO−30(商品名、ADEKA社製)、アデカスタブAO−40(商品名、ADEKA社製)、アデカスタブAO−50(商品名、ADEKA社製)、アデカスタブAO−60(商品名、ADEKA社製)、アデカスタブAO−80(商品名、ADEKA社製)、 アデカスタブAO−330(商品名、ADEKA社製)等が挙げられる。酸化防止剤を添加することによって、耐熱性が向上し、黄変しにくくなる。
添加剤(I)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
添加剤(I)の割合は、光硬化組成物(100質量%)のうち10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましく、ゼロでもよい。上記範囲の上限値以下であると粘度に及ぼす影響が少ない。
[作用効果]
以上説明した本発明の硬化性組成物にあっては、化合物(A)と、化合物(B)と、化合物(C)と、化合物(D)と、光重合開始剤(G)とを必須成分として含むため、組成物が低粘度となり、これを硬化させて得られる硬化物は耐熱性が良好であり、かつモールドとの離型性にも優れる。
<硬化物>
本発明の硬化性組成物は、これに光を照射することによって硬化させて硬化物を得ることができる。光の波長は200〜500nmが好ましい。光を照射する際に加熱して硬化を促進してもよい。
光を照射する際の硬化性組成物の温度は0〜100℃が好ましく、10〜60℃がより好ましい。
光の照射量(積算光量)は、例えば、50〜20000mJ/cm程度の範囲から選択でき、好ましくは100〜10000mJ/cm、さらに好ましくは200〜8000mJ/cmである。
本発明の硬化性組成物を硬化させることにより、後述の実施例に示されるように、加熱時の膜厚維持率が高くて耐熱性に優れ、かつ接触角が高くて離型形性に優れた硬化物が得られる。加熱時の膜厚維持率が高いことは、加熱による膜減りが少なく、熱変形が小さいことを意味する。
具体的には、本発明の硬化性組成物からなる塗膜に紫外線を照射して得られる厚さ2μmの硬化膜(硬化物)を、260℃で20分間加熱したときの膜厚維持率が98%以上であるレベルの、優れた耐熱性を有する硬化物が得られる。
硬化膜(硬化物)が260℃で20分間加熱したときの膜厚維持率が98%以上であることは、ハンダ溶融のためのリフロー工程を経ても熱変形がほとんど生じない程度の、高い耐熱性を有することを意味する。
本発明の硬化性組成物は、組成物が低粘度で塗布性が良く、硬化物の離型性に優れるため、ナノインプリントリソグラフィ法により、表面に凹凸を有する硬化物を製造するのに好適である。
ナノインプリントリソグラフィ法は公知の手法を用いることができる。
例えば得ようとする微細パターンの反転パターンが形成されたモールドを用いて、以下の方法(a)、(b)、または(c)で行うことができる。
方法(a):まず基板の表面に硬化性組成物を配置し、該硬化性組成物にモールドの反転パターンを押しつけた状態で、硬化性組成物に光を照射して硬化させた後、硬化物からモールドを分離することにより、基板上に目的の微細パターンを表面に有する硬化物が得られる。
硬化性組成物の配置方法としては、インクジェット法、ポッティング法(ディスペンス法)、スピンコート法、ロールコート法、キャスト法、ディップコート法、ダイコート法、ラングミュラープロジェット法、真空蒸着法等が挙げられる。
硬化性組成物は、基板の全面に配置してもよく、基板の表面の一部に配置してもよい。
方法(b):モールドの反転パターンの表面に硬化性組成物を配置し、該硬化性組成物に基板を押しつけた状態で、硬化性組成物に光を照射して硬化させた後、硬化物からモールドを分離することにより、基板上に目的の微細パターンを表面に有する硬化物が得られる。
方法(c):基板とモールドとを、モールドの反転パターンが基板側になるように接近または接触させ、これらの間に硬化性組成物を充填して、該硬化性組成物に光を照射して硬化させた後、硬化物からモールドを分離することにより、基板上に目的の微細パターンを表面に有する硬化物が得られる。
(基板)
基板としては、無機材料製基板または有機材料製基板が挙げられる。
無機材料としては、シリコンウェハ、ガラス、石英ガラス、金属(アルミニウム、ニッケル、銅等)、金属酸化物(サファイア、酸化インジウムスズ(以下、ITOと記す。)等)、窒化珪素、窒化アルミニウム、ニオブ酸リチウム等が挙げられる。
有機材料としては、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと記す。)等)、ポリアミド、ポリイミド、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン樹脂、ポリフェニレンサルファイド、トリアセチルセルロース(以下、TACと記す。)、環状ポリオレフィン等が挙げられる。
(モールド)
モールドとしては、非透光材料製モールドまたは透光材料製モールドが挙げられる。
非透光材料としては、シリコンウェハ、ニッケル、銅、ステンレス、チタン、SiC、マイカ等が挙げられる。
透光材料としては、石英、ガラス、ポリジメチルシロキサン、環状ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、透明フッ素樹脂等が挙げられる。
基板およびモールドのうち少なくとも一方は、光重合開始剤(G)が作用する波長の光を40%以上透過する材料であることが好ましい。
また、これらの材料からなるモールドを親モールドとし、光硬化性組成物を用いたナノインプリントリソグラフィ法によって、親モールドから転写されて微細パターンを硬化樹脂の表面に有する子モールド(レプリカモールドともいう。)を製造し、該子モールドを量産時のモールドとして用いることもできる。
親モールドの材料は比較的高価であるため、子モールドを用いる方が製造コストを削減できる点で好ましい。また、子モールドの材質は親モールドに比べて離型し難いが、本発明の硬化性組成物は離型性に優れるため、子モールドを用いたインプリントリソグラフィ法にも好適に用いることができる。
モールドは、表面に反転パターンを有する。反転パターンは、目的の微細パターンに対応した反転パターンである。
反転パターンは、微細な凸部および/または凹部を有する。凸部としては、モールドの表面に延在する長尺の凸条、表面に点在する突起等が挙げられる。凹部としては、モールドの表面に延在する長尺の溝、表面に点在する孔等が挙げられる。
凸条または溝の形状としては、直線、曲線、折れ曲がり形状等が挙げられる。凸条または溝は、複数が平行に存在して縞状をなしていてもよい。
凸条または溝の、長手方向に直交する方向の断面形状としては、長方形、台形、三角形、半円形等が挙げられる。
突起または孔の形状としては、三角柱、四角柱、六角柱、円柱、三角錐、四角錐、六角錐、円錐、半球、多面体等が挙げられる。
凸条または溝の幅は、1nm〜100μmが好ましく、1nm〜10μmがより好ましく、10nm〜500nmが特に好ましい。凸条の幅とは、長手方向に直交する方向の断面における底辺の長さを意味する。溝の幅とは、長手方向に直交する方向の断面における上辺の長さを意味する。
突起または孔の幅は、1nm〜100μmが好ましく、1nm〜10μmがより好ましく、10nm〜500nmが特に好ましい。突起の幅とは、底面が細長い場合、長手方向に直交する方向の断面における底辺の長さを意味し、そうでない場合、突起の底面における最大長さを意味する。孔の幅とは、開口部が細長い場合、長手方向に直交する方向の断面における上辺の長さを意味し、そうでない場合、孔の開口部における最大長さを意味する。
凸部の高さは、1nm〜100μmが好ましく、1nm〜10μmがより好ましく、10nm〜500nmがさらに好ましい。
凹部の深さは、1nm〜100μmが好ましく、1nm〜10μmがより好ましく、10nm〜500nmがさらに好ましい。
凸部(または凹部)の周期を可視光の波長以下とすることにより、反射防止機能を有する硬化物が得られる。凸部の周期とは、凸部の断面の底辺の終端から、隣接する凸部の断面の底辺の終端までの距離の平均値を意味する。凹部の周期とは、凹部の断面の上辺の終端から、隣接する凹部の断面の上辺の終端までの距離の平均値を意味する。具体的には電子顕微鏡で観察して50点の測定を行い、これらの値の平均を周期の値とする。
凸部(または凹部)の周期は10〜1000nmが好ましく、50〜500nmがより好ましい。
<カメラモジュール・撮像装置の製造方法>
本発明の硬化性組成物は硬化物の耐熱性に優れるため、例えばデジタルカメラ等の撮像装置の製造工程において、リフロー方式でプリント基板に実装されるカメラモジュールの光学物品など、耐熱性が要求される物品の材料として好適に用いることができる。
例えば、撮影レンズと、撮影レンズで結像された光学像を電気的な撮像信号に変換する固体撮像素子とを備えたカメラモジュールを、プリント基板に実装する方法として、プリント基板の端子部にハンダを塗布し、カメラモジュールの入・出力端子が該ハンダの上に乗るように載置した状態で、リフロー炉内を通過させることによってハンダ付けする方法(ハンダリフロー方式)を用いることができる。
リフロー炉の炉内温度は、鉛を含有する一般的な共晶ハンダが用いられている場合にはその溶融加熱時の温度が220〜230°Cであるが、鉛フリーハンダでは250〜260°Cに達する。
例えば、このような耐熱性が要求されるカメラモジュールに設けられる反射防止膜を、本発明の硬化性組成物を用いて製造することができる。
例えば、撮影レンズと同軸に設けられるカバーガラスを基板とし、該カバーガラスの表面に、本発明の硬化性組成物を配置して、ナノインプリントリソグラフィ法により表面に凹凸形状を有し、該凸部または凹部の周期が可視光の波長以下である硬化物を形成することにより、本発明の硬化物からなる反射防止膜を備えたカメラモジュールが得られる。
例えば、該反射防止膜をCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサといった固体撮像素子のカバーガラスに形成することにより、反射防止膜を備え得た固体撮像素子が得られる。CCDやCMOSといった固体撮像素子は、使用環境の影響(例えば、α線や塵など)を受けないように、一般にセラミック製の有底無蓋の箱型形状を有する台座の内底部に配設され、カバーガラスで密閉されて使用される。カバーガラスとしては石英、アルミノシリケートガラス、ホウケイ酸ガラス等が用いられている。これらカバーガラスの片面、もしくは両面に反射防止膜を形成することにより、固体撮像素子に対して垂直に入射する光だけでなく、斜め(例えば、45度)から入射する光に対しても反射を防止することができる。
かかる反射防止膜を備えたカメラモジュールは、該反射防止膜の耐熱性が良好であるため、ハンダリフロー処理などの高温の工程を経ても、熱による反射防止膜の変形が防止される。
したがって、撮像装置の製造方法において、かかる反射防止膜を備えたカメラモジュールを用いることにより、ハンダリフロー工程を経ることによる性能の低下が防止される。
撮像装置の例としては、デジタルカメラ、ビデオカメラ、携帯電話、モバイル機器等が挙げられる。
以下に実施例を用いて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。請求項1〜9が実施例であり、11〜17が比較例である。
[粘度]
硬化性組成物の25℃における粘度は、粘度計(東機産業社製、TV−20)を用いて測定した。該粘度計は、標準液(JS50(25℃で33.17mPa・s))で校正済みのものである。
硬化性組成物の粘度は100mPa・s以下が好ましい。
[硬化物の製造方法]
硬化性組成物をガラス基板上にスピンコート法で塗布して、厚さ2μmの塗膜を形成した。この塗膜に対して、窒素雰囲気下で高圧水銀灯(東芝ライテック社製、製品名:TOSCURE1404)を用いて、積算光量が6,000mJ/cmとなるように紫外線を照射して硬化物を得た。
[膜厚維持率(耐熱性)]
上記「硬化物の製造方法」によりガラス基板上に硬化物を形成したものを、ホットプレート上で加熱した。加熱条件は硬化物が形成されたガラスの温度が260℃となる加熱温度で、20分間とした。加熱前および加熱後に硬化物の膜厚を測定し、下記式(I)により膜厚維持率(単位:%)を求めた。この値が大きいほど加熱による膜減りが少なく耐熱性が良好である。
膜厚維持率=加熱後の膜厚/加熱前の膜厚×100・・・(I)
膜厚の測定は、ガラス基板上に形成した硬化物の一部を除去してガラス基板が剥き出しになった領域を設けて、触針式表面形状測定器(Veeco社製、製品名:DEKTAK 150)により測定した。
[接触角]
上記「硬化物の製造方法」により製造した硬化物について、JIS R3257に記載の静滴法にしたがって水接触角を測定した。具体的には、1μLの水を硬化物の表面に着滴させ、接触角計(製品名:CA−X150型、協和界面科学社製)を用いて、水接触角を測定した。
接触角は、硬化物の離型性の目安となる。接触角の値が大きい方が離形性が良くなる傾向がある。接触角が75度以上が好ましく、80度以上がより好ましい。
[離型性]
硬化性組成物をガラス基板上にスピンコート法で塗布して、厚さ2μmの塗膜を形成した。この塗膜に対して、下記の方法で予め作製した樹脂製モールドを0.5MPa(ゲージ圧)で押し付けた状態で、ガラス基板側から上記と同じ高圧水銀灯を用いて積算光量6000mJ/cmの紫外線を照射して硬化物とした。
この硬化物から樹脂製モールドを剥離すると、樹脂製モールドの凹構造が反転した凸構造を表面に有する硬化物がガラス基板上に形成される。
剥離した樹脂製モールドに硬化性組成物の付着がない場合を合格(○)、付着が見られる場合を不合格(×)とした。
上記樹脂製モールドは以下の方法で製造した。すなわち、紫外線硬化樹脂((日立化成製:ヒタロイドHA7981F47)をPETフィルム上に滴下して、スピンコートすることにより紫外線硬化樹脂が均一に塗布されたPETフィルムを得た。
複数の凹凸構造(凹部の深さ250nm、凹部の周期350nmのモスアイ構造)を表面に有するNiモールド(親モールド)を、PETフィルム上の紫外線硬化樹脂に0.5MPa(ゲージ圧)で押し付けた状態で、PETフィルム側から上記と同じ高圧水銀灯で積算光量2000mJ/cmの紫外線を照射して硬化させた。PETフィルム上の硬化物(樹脂製モールド)からNiモールドを剥離して、Niモールドの凸構造が反転した凹構造を表面に有する樹脂製モールド(子モールド)を得た。
[屈折率]
硬化性組成物をガラス基板上にスピンコート法で塗布して、この塗膜に対して、窒素雰囲気下で上記と同じ高圧水銀灯を用いて紫外線を、積算光量が6000mJ/cmとなるように照射して硬化物を得た。得られた硬化物について、アッベ屈折率測定装置(ATAGO社製、製品名:2T型)を用い、25℃にて波長589nmにおける屈折率を測定した。
[化合物(A)]
化合物(A−1):1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、新中村化学社製、A−HD−N(製品名)。
化合物(A−2):1,9−ノナンジオールジアクリレート、新中村化学社製、A−NOD(製品名)。
化合物(A−3):1,10−デカンジオールジアクリレート、新中村化学社製、A−DOD−N(製品名)。
化合物(A−4):ネオペンチルグリコールジアクリレート、共栄社化学社製、NP−A(製品名)。
化合物(A−5):3−メチル−1,5ペンタンジオールジアクリレート、共栄社化学社製、MPD−A(製品名)。
[化合物(B)、(C)]
化合物(B−1)と化合物(C−1)を含む市販品:新中村化学社製、A−TMM−3LM−N(製品名、ペンタエリスリトールトリアクリレート(化合物(B−1))の58質量%とペンタエリスリトールテトラアクリレート(化合物(C−1))の42質量%との混合物)。
化合物(C−1):ペンタエリスリトールテトラアクリレート、中村化学社製、A−TMMT(製品名)。
[化合物(D)]
化合物(D−1):ペルフルオロヘキシルエチルメタクリレート、旭硝子社製、C6FMA(製品名)。
[化合物(E)]
化合物(E−1):ラウリルアクリレート、共栄社化学社製、ライトアクリレートL−A(製品名)。
化合物(E−2):メトキシ−ポリエチレングリコールアクリレート、共栄社化学社製、ライトアクリレート130A(製品名、−CO−の平均繰り返し数は9)。
化合物(E−3):イソボルニルアクリレート、共栄社化学社製、IB−XA(製品名)。
[化合物(F)]
化合物(F−1):9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、新中村化学社製、A−BPEF(製品名)。
[比較化合物(Z)]
化合物(Z−1):ポリエチレングリコールジアクリレート、新中村化学社製、A−BPEF(製品名、−CO−の平均繰り返し数は4)。
化合物(Z−2):ジプロピレングリコールジアクリレート、新中村化学社製、A−BPEF(製品名、−CH(CH)CHO−の平均繰り返し数m、−CHCH(CH)O−の平均繰り返し数n、m+n=2)。
[光重合開始剤(G)]
光重合開始剤(G−1):BASF社製、イルガギュア907(製品名)、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン。
[含フッ素界面活性剤(H)]
含フッ素界面活性剤(H−1):ノニオン性含フッ素界面活性剤、AGCセイミケミカル社製、サーフロンS−386。
[例1〜9、11〜17]
表1〜3に示す配合(単位:質量部)で、各化合物、光重合開始剤(G)、および含フッ素界面活性剤(H)を混合して硬化性組成物を調製した。
得られた硬化性組成物の粘度を上記の方法で測定した。
上記の方法で硬化物を製造し、膜厚維持率(耐熱性)、接触角、および離型性を評価した。
例2および例9で得られた硬化性組成物の硬化物の屈折率を上記の方法で測定したところ、例2は1.5241であり、例9は1.5072であった。
これらの結果を表1〜3に示す。
Figure 2017014303
Figure 2017014303
Figure 2017014303
表1に示されるように、例1〜5は、化合物(A)、(B)、(C)、(D)、(F)を含み、(E)を含まない例である。硬化性組成物の粘度は低く、硬化物の膜厚維持率が高くて耐熱性に優れ、接触角も高くて離型性に優れる。
例11〜15は、例1〜5において、化合物(A)を用いず、その代わりに(メタ)アクリロイルオキシ基を1個有する化合物(E)、または(メタ)アクリロイルオキシ基を2個有するグリコール類である比較化合物(Z)を含有させた比較例である。
例11〜15は、例1〜5に比べて硬化物の膜厚維持率が低くて耐熱性が劣る。特に化合物(A)の代わりに化合物(E)を用いた例13〜15は膜厚維持率が顕著に低かった。
例6は、例2において、化合物(A)の含有量を減らし、新たに化合物(E)を含有させた例である。例6も、硬化性組成物の粘度は低く、硬化物の膜厚維持率が高くて耐熱性に優れ、接触角も高くて離型性に優れる。
表2に示されるように、例7、8は、例2において化合物(D)の含有量を減らした例である。接触角の値はやや低いが、硬化性組成物の粘度は低く、硬化物の膜厚維持率が高くて耐熱性に優れ、良好な離型性が得られた。
例16は、例2において化合物(D)を用いなかった比較例である。接触角の値が顕著に低く、離型性に劣る。
例17は、例2において化合物(A)と化合物(D)を用いなかった比較例である。硬化性組成物の粘度が顕著に高く、接触角の値が顕著に低く、離型性に劣る。
表3に示されるように、例9は、例2において化合物(F)を用いず、化合物(B)および化合物(C)の含有量を増やした例である。例9は例2に比べて硬化物の屈折率が低かった。
これらの結果より、化合物(F)を用いることにより硬化物の屈折率を増大できることがわかる。

Claims (12)

  1. 下記化合物(A)20〜80質量%と、下記化合物(B)5〜50質量%と、下記化合物(C)5〜50質量%と、下記化合物(D)0.1〜20質量%と、下記化合物(E)0〜10質量%と、下記化合物(F)0〜40質量%とを含む硬化性成分を含有し、化合物(D)と化合物(E)の合計が0.1〜20質量%である、硬化性組成物。
    化合物(A):アルキレン基の両末端に(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物。
    化合物(B):(メタ)アクリロイルオキシ基を3個有する化合物。
    化合物(C):(メタ)アクリロイルオキシ基を4個有する化合物。
    化合物(D):(メタ)アクリロイルオキシ基を1個以上有し、かつフッ素原子を含む化合物。
    化合物(E):(メタ)アクリロイルオキシ基を1個有する化合物(ただし、化合物(D)を除く)。
    化合物(F):フルオレン骨格と、2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物。
  2. さらに光重合開始剤(G)を、硬化性成分の100質量部に対して1〜10質量部含む、請求項1に記載の硬化性組成物。
  3. 下記化合物(A)と、下記化合物(B)と、下記化合物(C)と、下記化合物(D)とを含む硬化性成分、および光重合開始剤(G)を含有する硬化性組成物であって、
    該硬化性組成物からなる塗膜に紫外線を照射して硬化させた厚さ2μmの硬化膜を、260℃で20分間加熱したときの膜厚維持率が98%以上である、硬化性組成物。
    化合物(A):アルキレン基の両末端に(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物。
    化合物(B):(メタ)アクリロイルオキシ基を3個有する化合物。
    化合物(C):(メタ)アクリロイルオキシ基を4個有する化合物。
    化合物(D):(メタ)アクリロイルオキシ基を1個以上有し、かつフッ素原子を含む化合物。
  4. 前記硬化性成分が、さらに下記化合物(E)および下記化合物(F)の一方または両方を含む、請求項3記載の硬化性組成物。
    化合物(E):(メタ)アクリロイルオキシ基を1個有する化合物(ただし、化合物(D)を除く)。
    化合物(F):フルオレン骨格と、2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物。
  5. 25℃における粘度が100mPa・s以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の硬化性組成物の硬化物。
  7. 表面に凹凸構造を有する、請求項6に記載の硬化物。
  8. 凸部または凹部の周期が可視光の波長以下である、請求項7に記載の硬化物。
  9. カメラモジュール用の反射防止膜である、請求項8に記載の硬化物。
  10. 固体撮像素子上のカバーガラスの表面に形成された反射防止膜である、請求項9に記載の硬化物。
  11. 請求項8に記載の硬化物からなる反射防止膜を備えたカメラモジュール。
  12. 撮影レンズと、撮影レンズで結像された光学像を電気的な撮像信号に変換する固体撮像素子とを備えたカメラモジュールを製造する工程と、
    該カメラモジュールをハンダリフロー方式でプリント基板に実装する工程を有する撮像装置の製造方法であって、
    前記カメラモジュールを製造する工程が、請求項1〜5のいずれか一項に記載の硬化性組成物を、固体撮像素子のカバーガラスの表面に配置し、ナノインプリントリソグラフィ法により表面に凹凸形状を有する反射防止膜を形成する工程を含む、撮像装置の製造方法。
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