JP2017007980A - 液晶化粧料 - Google Patents

液晶化粧料 Download PDF

Info

Publication number
JP2017007980A
JP2017007980A JP2015125506A JP2015125506A JP2017007980A JP 2017007980 A JP2017007980 A JP 2017007980A JP 2015125506 A JP2015125506 A JP 2015125506A JP 2015125506 A JP2015125506 A JP 2015125506A JP 2017007980 A JP2017007980 A JP 2017007980A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
cosmetic
alcohol
poe
ether
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015125506A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6713255B2 (ja
Inventor
尚 赤松
Takashi Akamatsu
尚 赤松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pola Chemical Industries Inc
Original Assignee
Pola Chemical Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=57762413&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2017007980(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Pola Chemical Industries Inc filed Critical Pola Chemical Industries Inc
Priority to JP2015125506A priority Critical patent/JP6713255B2/ja
Publication of JP2017007980A publication Critical patent/JP2017007980A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6713255B2 publication Critical patent/JP6713255B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Abstract

【課題】温感効果が得られ、かつ過度の施術による皮膚への刺激を抑制できるスキンケア用化粧料を提供する。【解決手段】炭素数16〜22のアルコールと、非イオン性界面活性剤と、多価アルコールとを含有し、液晶構造を有する組成物を化粧料とする。かかる化粧料を肌に塗布すると温感効果が得られる。また、皮膚への刺激が生じない程度の塗布動作後に化粧料が白化するため、塗布動作終了のタイミングが可視化されて分かりやすい。【選択図】図2

Description

本発明は、パック(マスク)やマッサージに好適なスキンケア化粧料に関する。
パック(マスク)やマッサージ等のスキンケアは、停滞した血流を正常化して、皮膚全体の新陳代謝を促進したり、細胞機能を活性化して重要な成分の産生を高めたり、ダメージを受けた部分の修復力を高めたりすることで、皮膚に活力を与え、いきいきとした肌、ふっくらとしたうるおいとはりに満ちた肌を実現する美容法である。
一般に、パック(マスク)やマッサージ等のスキンケアを行う際には、顔や四肢の肌にそれ用の化粧料を塗布する動作工程を伴い、場合によっては塗布した化粧料を一定時間肌の上に留まらせる工程を設ける。これらの工程をスムーズに行うため、また良好な使用感と美容効果を得るため、パック(マスク)マッサージに用いられる化粧料にはジェル、クリーム、泡(フォーム)等の剤型が採用されている。
また、血行促進効果等を期待して肌に温感を付与する化粧料が、種々提案されている。かかる化粧料に配合する温感付与成分としては、トウガラシやショウガ等の植物抽出物やバニリルアルキルエーテル等が知られている(特許文献1)。また、グリセリンやポリエチレングリコール等の多価アルコールも、高い水和熱を生じるため、温感付与剤として化粧料に配合される(特許文献2〜3)。
近年、化粧料における審美性や系の分散性の向上等を企図して、液晶構造を有する組成物を採用することがある。例えば、特許文献4には、高級アルコールとエステル型非イオン性界面活性剤とを含有する水中油滴型液晶構造を有する皮膚外用剤組成物が、持続性と保湿性に優れることが記載されている。
特開2012−153675号公報 特許3660560号 特許5368236号 特開2013−49635号公報
スキンケアの際に通常行われる化粧料の塗布動作では、過度の擦過で皮膚が刺激やダメージを受け、赤味を生じたり、皮膚バリア能が損なわれたりしてしまうことがある。このような刺激やダメージを抑制できる塗布動作を、一般消費者であっても簡単に行えることが望ましい。
また、パック(マスク)やマッサージ等のスキンケアにおける血行促進効果を、より向上させることも望まれている。
このような状況に鑑みて、本発明は、温感効果が得られ、かつ塗布時の皮膚への刺激を抑制できるスキンケア用化粧料を提供することを課題とする。
本発明者らは鋭意研究を行った結果、炭素数16〜22のアルコールと、非イオン性界面活性剤と、多価アルコールとを含有し、液晶構造を形成する組成物を化粧料とすることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]炭素数16〜22のアルコールと、非イオン性界面活性剤と、多価アルコールとを含有し、液晶構造を有する化粧料。
[2]多価アルコールを化粧料全量に対して50〜95質量%含有する、[1]に記載の化粧料。
[3]さらに炭素数16〜22の直鎖脂肪酸を含有する、[1]又は[2]に記載の化粧料。
[4]さらに水を含有する、[1]〜[3]の何れかに記載の化粧料。
[5]スキンケア用である、[1]〜[4]の何れかに記載の化粧料。
本発明の化粧料は、肌に塗布するだけで温感効果が得られる上、塗布時ののびの良さ等の使用性も良好で、また皮膚への刺激が生じない程度の塗布動作後に気液エマルションを形成して白化するため、塗布動作終了のタイミングが可視化されて分かりやすい。また、気液エマルションは保温性を発揮し温感作用を高める。したがって、本発明により、優れた温感効果が得られ、かつ塗布時の皮膚への刺激を抑制できるスキンケア用化粧料が提供される。
なお、従来、肌上で擦過しているうちに白化する組成物には、非イオン系界面活性剤とカルボキシビニルポリマーを含有するジェル洗浄料があったが、これは泡立ち(白化)による洗浄効果を期待するものであった。すなわち、塗布時の皮膚への刺激抑制を企図して、化粧料に白化する処方を採用することは全くなされてこなかった。
実施例1の化粧料の小角X線散乱チャート。 本発明の化粧料を肌に塗布した際の形状変化写真、及び白化後の拡大顕微鏡写真。
本発明の化粧料は、炭素数16〜22、好ましくは18〜22のアルコール(いわゆる高級アルコール)を含有する。高級アルコールは後述する非イオン性界面活性剤のHLB(Hydrophilic-Lypophilic Balance)を低下させて液晶構造を形成する。
炭素数16〜22のアルコールの含有量は、化粧料全量に対して0.1〜20質量%が好ましく、1〜10質量%がより好ましく、5〜10質量%がさらに好ましい。
なお、炭素数16〜22のアルコールは、一種又は二種以上を組み合わせて化粧料に含有させることができる。
炭素数16〜22のアルコールは、通常は脂肪族アルコールであり、分岐はあってもなくてもよく、飽和又は不飽和のいずれでもよい。また、好ましくは一価のアルコールである。例えば、セタノール、パルミトレイルアルコール、ヘプタデカノール、1−ヘプタデカノール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、エライジルアルコール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、エライドリノレイルアルコール、リノレニルアルコール、エライドリノレニルアルコール、リシノレイルアルコール、ノナデシルアルコール、アラキジルアルコール、ヘンエイコサノール、ベヘニルアルコール、及びエルシルアルコールが挙げられ、ベヘニルアルコール、ステアリルアルコール、アラキジルアルコールが特に好ましい。
本発明の化粧料は、非イオン性界面活性剤を含有する。これにより、液晶構造を形成する。
非イオン性界面活性剤としては、特に限定されないが、親水性のものが好ましく、HL
Bが好ましくは8〜18、より好ましくは12のものが液晶構造の形成しやすさの観点から好ましく挙げられる。なお、ここでHLB(Hydrophilic-Lypophilic Balance)は、グリフィンの式より算出した値をいう。
非イオン性界面活性剤の含有量は、化粧料全量に対して1〜20質量%が好ましく、1〜10質量%がより好ましく、3〜8質量%がさらに好ましい。
なお、非イオン性界面活性剤は、一種又は二種以上を組み合わせて化粧料に含有させることができ、二種以上を組み合わせることがより好ましい。
親油性非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等);グリセリン脂肪酸類(例えば、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α'−オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等);プロピレングリコール脂肪酸エステル類(例えば、モノステアリン酸プロピレングリコール等);POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等);グリセリンアルキルエーテル等が挙げられる。
親水性非イオン界面活性剤としては、例えば、ポリグリセリン脂肪酸エステル類(例えば、モノオレイン酸ポリグリセリル、モノステアリン酸ポリグリセリル等);POEソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、POEソルビタンモノオレエート、POEソルビタンモノステアレート、POEソルビタンテトラオレエート等);POEソルビット脂肪酸エステル類(例えば、POEソルビットモノラウレート、POEソルビットモノオレエート、POEソルビットペンタオレエート、POEソルビットモノステアレート等);POEグリセリン脂肪酸エステル類(例えば、POEグリセリンモノステアレート、POEグリセリンモノイソステアレート、POEグリセリントリイソステアレート等のPOEモノオレエート等);POE脂肪酸エステル類(例えば、POEジステアレート、POEモノジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等);POEアルキルエーテル類(例えば、POEラウリルエーテル、POEオレイルエーテル、POEステアリルエーテル、POE−ベヘニルエーテル、POE−2−オクチルドデシルエーテル、POEコレスタノールエーテル等);POEアルキルフェニルエーテル類(例えば、POEノニルフェニルエーテル等);プルロニック型類(例えば、プルロニック等);POE・POPアルキルエーテル類(例えば、POE・POPセチルエーテル、POE・POP−2−デシルテトラデシルエーテル、POE・POPモノブチルエーテル、POE・POP水添ラノリン、POE・POPグリセリンエーテル等);テトラ POE・テトラPOPエチレンジアミン縮合物類(例えば、テトロニック等);POEヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体(例えば、POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油、POE硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE硬化ヒマシ油マレイン酸等);POEミツロウ・ラノリン誘導体(例えば、POEソルビットミツロウ等);アルカノールアミド(例えば、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等);POEプロピレングリコール脂肪酸エステル;POEアルキルアミン;POE脂肪酸アミド;ショ糖脂肪酸エステル;アルキルグルコシド;アルキルエトキシジメチルアミンオキシド;トリオレイルリン酸等が挙げられる。
これらのうち、ポリグリセリン脂肪酸エステル、POE脂肪酸エステル、及びPOEアルキルエーテルがより好ましく、ポリグリセリン脂肪酸エステル類がさらに好ましい。これらの二種以上を組み合わせることが特に好ましい。ポリグリセリン脂肪酸エステルは、
ポリグリセリンの重合度が6〜14のものが好ましく、10がより好ましい。また、ポリグリセリン脂肪酸エステルのエステル化度は30%以下のものが好ましく、10%以下のものがより好ましい。また、ポリグリセリン脂肪酸エステルの脂肪酸は、不飽和のものが好ましく、また炭素数が好ましくは14〜22、より好ましくは16〜20、さらに好ましくは18で、オレイン酸が特に好ましい。
本発明の化粧料は、多価アルコールを含有する。多価アルコールは水和熱により発熱し、化粧料を肌に塗布した際に温感効果を付与する役割を果たす。
多価アルコールの含有量は、温感効果を十分に付与する観点から大量であり、化粧料全量に対して50〜95質量%が好ましく、60〜95質量%がより好ましく、70〜95質量%がさらに好ましい。
なお、多価アルコールは、一種又は二種以上を組み合わせて化粧料に含有させることができる。
多価アルコールとしては、2価以上であれば特に限定されないが、3価以上のものが好ましい。具体的には、2価のアルコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、テトラメチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等);3価のアルコール(例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン等);4価アルコール(例えば、1,2,6−ヘキサントリオール等のペンタエリスリトール等);5価アルコール(例えば、キシリトール等);6価アルコール(例えば、ソルビトール、マンニトール等);多価アルコール重合体(例えば、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン等);2価のアルコールアルキルエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2−メチルヘキシルエーテル、エチレングリコールイソアミルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル等);2価アルコールアルキルエーテル類(例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル等);2価アルコールエーテルエステル(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、エチレングリコールジアジベート、エチレングリコールジサクシネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等);グリセリンモノアルキルエーテル(例えば、キシルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール等);糖アルコール(例えば、ソルビトール、マルチトール、マルトトリオース、マンニトール
、ショ糖、エリトリトール、グルコース、フルクトース、デンプン分解糖、マルトース、キシリトース、デンプン分解糖還元アルコール等);グリソリッド;テトラハイドロフルフリルアルコール;POE−テトラハイドロフルフリルアルコール;POP−ブチルエーテル;POP・POE−ブチルエーテル;トリポリオキシプロピレングリセリンエーテル;POP−グリセリンエーテル;POP−グリセリンエーテルリン酸;POP・POE−ペンタンエリスリトールエーテル等が挙げられる。
これらのうち、グリセリン、ジグリセリン、ジプロピレングリコール、分子量600以下のポリエチレングリコールがより好ましく、グリセリンが特に好ましい。
本発明の化粧料は、さらに炭素数16〜22の直鎖脂肪酸(いわゆる高級直鎖脂肪酸)を含有することが好ましい。これにより、塗布動作により化粧料が白化しやすくなる。
炭素数16〜22の直鎖脂肪酸の含有量は、化粧料全量に対して0.1〜10質量%が好ましく、0.1〜5質量%がより好ましく、0.1〜2質量%がさらに好ましい。
炭素数16〜22の直鎖脂肪酸は、飽和又は不飽和のいずれでもよいが、例えば、ヤシ油脂肪酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ベヘニン酸等が挙げられ、ステアリン酸が特に好ましい。
なお、炭素数16〜22の直鎖脂肪酸は、一種又は二種以上を組み合わせて化粧料に含有させることができる。
本発明の化粧料は、さらに水を含有することが好ましい。これにより、化粧料を塗布する際ののびやすくなり使用性が良好になる。
水の含有量は、化粧料全量に対して0.1〜20質量%が好ましく、0.1〜15質量%がより好ましく、0.1〜10質量%がさらに好ましい。
本発明の化粧料は液晶構造を有する。液晶構造体は、通常透明なジェル状であるが、化粧料の塗布動作により空気を抱き込み、気液エマルションを形成し、透明から白化する。本発明の化粧料は微細な気液エマルションを形成することができ、その粒径は好ましくは50μm以下、より好ましくは20μm以下、さらに好ましくは10μm以下である。
液晶構造体は、従来のスキンケア化粧料に比べて少ない塗布動作で白化する(気液エマルションに変化する)ため、皮膚への刺激が生じない程度で塗布動作終了のサインが可視的に現れることになる。また、少ない塗布動作やマッサージ時間であっても、多価アルコールリッチな処方により温感効果が付与されるため、血行促進効果やマッサージによる満足感が損なわれることはない。さらに、液晶構造体が変化して、塗布後の肌の上には微細な気液エマルションの層が広がるため保温性を発揮し、温感作用を高めることができる。
したがって、本発明の化粧料はパック(マスク)やマッサージ等のスキンケア用途に好適に適用できる。なお、本発明の化粧料を適用するのは、顔、四肢、胴体等特に限定されず、低刺激な塗布動作でスキンケアを行えることから、皮膚の薄い顔に対しても好適に塗布できる。また、塗布後あるいは塗布して一定時間おいた後に、洗い流してもよく、スキンケア用化粧料としてはパック用やマッサージ用の他に又は兼ねて洗浄用であってもよい。
本発明の化粧料は、本発明の効果を損なわない限りにおいて、通常化粧料に用いられる他の成分を任意に配合することができる。かかる任意成分としては、例えば、油剤、保湿剤、粉末成分、ロウ類、他の界面活性剤、金属イオン封鎖剤、低級アルコール、単糖、オリゴ糖、多糖、アミノ酸、有機アミン、高分子エマルジョン、pH調整剤、酸化防止剤等が挙げられる。
油剤としては、極性油、天然油、炭化水素油、シリコーン油等が挙げられる。
極性油としては、合成エステル油として、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチ
ル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキシル酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキシル酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ペンタンエリスリトール、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オイル、セトステアリルアルコール、アセトグリセライド、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、セバチン酸ジイソプロピル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、クエン酸トリエチル、オクチルメトキシシンナメート等が挙げられる。
天然油として、アボカド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン等が挙げられる。
炭化水素油としては、イソドデカン、イソヘキサデカン、スクワラン、ワセリン、水添ポリ(C6−12オレフィン)、水添ポリイソブテン等が挙げられ、中でもワセリンが好ましい。
シリコーン油としてはシクロペンタシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、カプリリルメチコン、ジメチコン、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、(ジメチコン/フェニルビニルジメチコン)クロスポリマー等が挙げられ、これらのうち粘度10〜800万mPasの高重合ジメチコンが好ましい。
保湿剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、コレステリル−12−ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、dl−ピロリドンカルボン酸塩、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(EO)PO付加物、イザヨイバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物等が挙げられる。
粉末成分としては、例えば、無機粉末(例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、窒化ホウ素等);有機粉末(例えば、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、セルロース粉末等);無機白色顔
料(例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛等);無機赤色系顔料(例えば、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等);無機褐色系顔料(例えば、γ−酸化鉄等);無機黄色系顔料(例えば、黄酸化鉄、黄土等);無機黒色系顔料(例えば、黒酸化鉄、低次酸化チタン等);無機紫色系顔料(例えば、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等);無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等);パール顔料(例えば、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等);金属粉末顔料(例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等);ジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料(例えば、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、及び青色404号などの有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青色1号等);天然色素(例えば、クロロフィル、β−カロチン等)等が挙げられる。
他の界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、及び両性界面活性剤が挙げられる。
アニオン界面活性剤としては、例えば、脂肪酸セッケン(例えば、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等);高級アルキル硫酸エステル塩(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等);アルキルエーテル硫酸エステル塩(例えば、POEラウリル硫酸トリエタノールアミン、POEラウリル硫酸ナトリウム等);N−アシルサルコシン酸(例えば、ラウロイルサルコシンナトリウム等);高級脂肪酸アミドスルホン酸塩(例えば、N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム、ラウリルメチルタウリッドナトリウム等);リン酸エステル塩(POEオレイルエーテルリン酸ナトリウム、POEステアリルエーテルリン酸等);スルホコハク酸塩(例えば、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等);アルキルベンゼンスルホン酸塩(例えば、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼンスルホン酸等);高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩(例えば、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等);N−アシルグルタミン酸塩(例えば、N−ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N−ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸モノナトリウム等);硫酸化油(例えば、ロート油等);POEアルキルエーテルカルボン酸;POEアルキルアリルエーテルカルボン酸塩;α−オレフィンスルホン酸塩;高級脂肪酸エステルスルホン酸塩;二級アルコール硫酸エステル塩;高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩;ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム;N−パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン;カゼインナトリウム等が挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩(例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等);アルキルピリジニウム塩(例えば、塩化セチルピリジニウム等);塩化ジステアリルジメチルアンモニウムジアルキルジメチルアンモニウム塩;塩化ポリ(N,N'−ジメチル−3,5−メチレンピペリジニウム);アルキル四級アンモニウム塩;アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩;アルキルイソキノリニウム塩;ジアルキルモリホニウム塩;POEアルキルアミン;アルキルアミン塩;ポリアミン脂肪酸誘導体;アミルアルコール脂肪酸誘導体;塩化ベンザルコニウム;塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、イミダゾリン系両性界面活性剤(例えば、2−ウン
デシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等);ベタイン系界面活性剤(例えば、2−ヘプタデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)等が挙げられる。
金属イオン封鎖剤としては、例えば、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸、1−ヒドロキシエタン−1,1− ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、エデト酸、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸3ナトリウム等が挙げられる。
低級アルコールとしては、例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコール等が挙げられる。
単糖としては、例えば、三炭糖(例えば、D−グリセリルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン等);四炭糖(例えば、D−エリトロース、D−エリトルロース、D−トレオース、エリスリトール等);五炭糖(例えば、L−アラビノース、D−キシロース、L−リキソース、D−アラビノース、D−リボース、D−リブロース、D−キシルロース、L−キシルロース等);六炭糖(例えば、D−グルコース、D−タロース、D−ブシコース、D−ガラクトース、D−フルクトース、L−ガラクトース、L−マンノース、D−タガトース等);七炭糖(例えば、アルドヘプトース、ヘプロース等);八炭糖(例えば、オクツロース等);デオキシ糖(例えば、2−デオキシ−D−リボース、6−デオキシ−L−ガラクトース、6−デオキシ−L−マンノース等);アミノ糖(例えば、D−グルコサミン、D−ガラクトサミン、シアル酸、アミノウロン酸、ムラミン酸等);ウロン酸(例えば、D−グルクロン酸、D−マンヌロン酸、L−グルロン酸、D−ガラクツロン酸、L−イズロン酸等)等が挙げられる。
オリゴ糖としては、例えば、ショ糖、グンチアノース、ウンベリフェロース、ラクトース、プランテオース、イソリクノース類、α,α−トレハロース、ラフィノース、リクノース類、ウンビリシン、スタキオースベルバスコース類等が挙げられる。
多糖としては、例えば、セルロース、クインスシード、コンドロイチン硫酸、デンプン、ガラクタン、デルマタン硫酸、グリコーゲン、アラビアガム、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、キサンタンガム、ムコイチン硫酸、グアガム、デキストラン、ケラト硫酸、ローカストビーンガム、サクシノグルカン、カロニン酸等が挙げられる。
アミノ酸としては、例えば、中性アミノ酸(例えば、スレオニン、システイン等);塩基性アミノ酸(例えば、ヒドロキシリジン等)等が挙げられる。また、アミノ酸誘導体として、例えば、アシルサルコシンナトリウム(ラウロイルサルコシンナトリウム) 、アシルグルタミン酸塩、アシルβ−アラニンナトリウム、グルタチオン、ピロリドンカルボン酸等が挙げられる。
有機アミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等が挙げられる。
高分子エマルジョンとしては、例えば、アクリル樹脂エマルジョン、ポリアクリル酸エチルエマルジョン、アクリルレジン液、ポリアクリルアルキルエステルエマルジョン、ポ
リ酢酸ビニル樹脂エマルジョン、天然ゴムラテックス等が挙げられる。
pH調製剤としては、例えば、乳酸−乳酸ナトリウム、クエン酸−クエン酸ナトリウム、コハク酸−コハク酸ナトリウム等の緩衝剤等が挙げられる。
ビタミン類としては、例えば、ビタミンA、B1、B2、B6、C、E及びその誘導体、パントテン酸及びその誘導体、ビオチン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、トコフェロール類、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸エステル類等が挙げられる。
酸化防止助剤としては、例えば、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、ケファリン、ヘキサメタフォスフェイト、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸等が挙げられる。
また、その他の配合可能成分としては、例えば、防腐剤(エチルパラベン、ブチルパラベン等);消炎剤(例えば、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、ヒノキチオール、酸化亜鉛、アラントイン等);美白剤(例えば、胎盤抽出物、ユキノシタ抽出物、アルブチン等);各種抽出物(例えば、オウバク、オウレン、シコン、シャクヤク、センブリ、バーチ、セージ、ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヨクイニン、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキュウ、ショウキュウ、オトギリソウ、オノニス、ニンニク、トウガラシ、チンピ、トウキ、海藻等)、賦活剤(例えば、ローヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体等);血行促進剤(例えば、ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β−ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、タンニン酸、α−ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ−オリザノール等);抗脂漏剤(例えば、硫黄、チアントール等);抗炎症剤(例えば、トラネキサム酸、チオタウリン、ヒポタウリン等)等が挙げられる。
本発明の化粧料は、水溶性高分子は実質的に含有しないことが好ましい。水溶性高分子を含有すると、化粧料の粘度が上がりやすく、化粧料が塗布動作により気液エマルションを形成しにくくなり、白化までの時間を長く要する(擦過を多く行う)ため、過度な塗布動作により皮膚に刺激やダメージを与えてしまう恐れがあるからである。
なお、「実質的に含有しない」とは、特に限定されないが、化粧料全量に対して好ましくは0.01質量%以下、より好ましくは0.001質量%以下、さらに好ましくは0.0001質量%以下をいう。
ここで水溶性高分子としては、例えば、植物系高分子(例えば、アラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアガム、キャロブガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエキス)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、グリチルリチン酸);微生物系高分子(例えば、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、ブルラン等);動物系高分子(例えば、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等)等の天然の水溶性高分子、
デンプン系高分子(例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等);セルロース系高分子(メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末等);アルギン酸系高分子(例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等)等の半合成の水溶性高分子、
ビニル系高分子(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビ
ニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等);ポリオキシエチレン系高分子(例えば、ポリエチレングリコール20,000、40,000、60,000等);アクリル系高分子(例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等);ポリエチレンイミン;カチオンポリマー等の合成の水溶性高分子が挙げられる。
本発明の化粧料は、定法により製造することができる。例えば、炭素数16〜22のアルコール、非イオン性界面活性剤、及び必要に応じて炭素数16〜22の直鎖脂肪酸を含む油相成分と、多価アルコール及び必要に応じて水を含む水相成分とをそれぞれ加熱溶解して混合した後、油相成分に水相成分を添加して撹拌混合しながら冷却することにより製造することができる。
液晶構造を形成しているか否かは定法により確認でき、例えば目視による外観からの判定、相平衡図の作成、電気伝導度測定、NMRによる自己拡散係数の測定、小角X線散乱、フリーズフラクチャー法を用いて調製したレプリカの電子顕微鏡観察等により判別することができる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
表1及び表2に示す処方に従って、実施例及び比較例の各液晶乳組成物を調製した。
すなわち、まず成分A(油相)及び成分B(水相)をそれぞれ、80℃に加熱溶解して混合した。次いで成分A(油相)に成分B(水相)を徐々に添加し、撹拌混合して、30℃まで冷却し、ジェル状の組成物を得た。
<液晶の確認>
調製した各組成物について、外観観察および小角X線散乱解析により液晶構造の形成を確認した。すなわち、外観がジェル状の構造体であること、且つ、X線小角散乱曲線においてラメラ液晶構造由来の一次および二次ピークの回折ピークが出現することにより、液晶構造が形成していることを確認した(図1)。小角X線散乱解析の測定条件は以下の通りである。
小角X線散乱装置:Anton Paar社製 SAXSpaceシステム
検出器:ダイオードアレイ検出器
線源:Cu線
電圧:60kV
測定温度:20℃
試料は液体セル(ガラスキャピラリー1mmφ)に充填し測定した。
結果を表1及び2に示す。実施例1〜11及び13並びに比較例3ではジェル状且つ液晶構造の形成が確認された。実施例12はジェル状であったが、液晶構造体が小角X線散乱解析の測定可能強度以下のピーク強度であったことから、明確な二次ピークが確認できなかった。また、比較例1〜2は外観が流動的でありジェルの形成が確認できず、比較例1、2、4及び5では、回折ピークが出現せず液晶構造の形成を確認できなかった。
<白化までの回数の評価>
調製した各組成物を腕に1gずつ取り、手で軽く円を描くようにマッサージして塗布し、ジェル状から白色のクリーム(フォーム)状に変化するまでに要する回数を数えた。
結果を表1及び2に示す。白化後の実施例1の組成物を顕微鏡下で観察すると、気液エマルションを形成していることがわかる(図2)。
<使用感の評価>
調製した各組成物を腕に1gずつ取り、手で軽く円を描くようにして組成物が白化するまでマッサージした際の使用感について、以下の項目毎に評価した。結果を表1及び2に示す。
(のびの良さ)
○:のびやすい、△:ややのびにくい、×:のびにくい、−:未評価
(温感の持続性)
◎:マッサージ後もしばらく温感が持続する、○:マッサージ後も温感が持続する、△:マッサージ中に温感が弱まる、×:温感が感じられない、−:未評価
(刺激性)
○:肌の赤味を生じない、△:やや肌の赤味が生じる、×:肌の赤味を生じる、−:未評価
本発明により、温感効果が得られ、かつ過度の施術による皮膚への刺激を抑制できるス
キンケア用化粧料が提供されるため、産業上非常に有用である。

Claims (5)

  1. 炭素数16〜22のアルコールと、非イオン性界面活性剤と、多価アルコールとを含有し、液晶構造を有する化粧料。
  2. 多価アルコールを化粧料全量に対して50〜95質量%含有する、請求項1に記載の化粧料。
  3. さらに炭素数16〜22の直鎖脂肪酸を含有する、請求項1又は2に記載の化粧料。
  4. さらに水を含有する、請求項1〜3の何れか一項に記載の化粧料。
  5. スキンケア用である、請求項1〜4の何れか一項に記載の化粧料。
JP2015125506A 2015-06-23 2015-06-23 液晶化粧料 Active JP6713255B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015125506A JP6713255B2 (ja) 2015-06-23 2015-06-23 液晶化粧料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015125506A JP6713255B2 (ja) 2015-06-23 2015-06-23 液晶化粧料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017007980A true JP2017007980A (ja) 2017-01-12
JP6713255B2 JP6713255B2 (ja) 2020-06-24

Family

ID=57762413

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015125506A Active JP6713255B2 (ja) 2015-06-23 2015-06-23 液晶化粧料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6713255B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018181759A1 (ja) 2017-03-31 2018-10-04 学校法人慶應義塾 併用抗がん剤の感受性の判定マーカー
WO2020067228A1 (ja) 2018-09-28 2020-04-02 学校法人慶應義塾 併用抗がん剤の感受性の判定マーカー

Citations (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61158909A (ja) * 1984-12-29 1986-07-18 Pola Chem Ind Inc パツク料
JPS63174919A (ja) * 1987-01-13 1988-07-19 Pola Chem Ind Inc エアゾ−ル型シエ−ビング料
JPS63287718A (ja) * 1987-05-20 1988-11-24 Shiseido Co Ltd 液晶型外用基剤
JPH08506584A (ja) * 1993-02-09 1996-07-16 ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー 化粧品組成物
JPH11500456A (ja) * 1996-11-04 1999-01-12 ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー 皮膚美白組成物
JP2003081737A (ja) * 2001-09-07 2003-03-19 Koreana Cosmetics Co Ltd レチノールを3重に安定化した化粧料
JP2003513896A (ja) * 1999-11-08 2003-04-15 ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー 多価アルコール及び液晶形成性乳化剤を含有するリーブオン皮膚化粧品組成物
JP2003212716A (ja) * 2002-01-23 2003-07-30 Hifu Rinsho Yakuri Kenkyusho Kk 液晶型乳化組成物
JP2004026661A (ja) * 2002-06-21 2004-01-29 Pola Chem Ind Inc 即時的持続白化化粧料
JP2004331593A (ja) * 2003-05-09 2004-11-25 Pola Chem Ind Inc 難溶性素材含有皮膚外用製剤
JP2005350378A (ja) * 2004-06-09 2005-12-22 Pola Chem Ind Inc ポスト・フォーム剤形の温感化粧料
JP2006056851A (ja) * 2004-08-23 2006-03-02 Shu Uemura:Kk 化粧料
JP2007008853A (ja) * 2005-06-30 2007-01-18 Pola Chem Ind Inc エアゾル化粧料
JP2007009199A (ja) * 2005-06-03 2007-01-18 Maruho Co Ltd 液晶乳化型組成物
JP2007169214A (ja) * 2005-12-22 2007-07-05 Kenji Nakamura 液晶乳化組成物の製造方法
JP2007169213A (ja) * 2005-12-22 2007-07-05 Kenji Nakamura 液晶乳化組成物の製造方法
JP2009084172A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Kose Corp ヘアコンディショニング組成物
JP2012041301A (ja) * 2010-08-20 2012-03-01 Lion Corp 皮膚洗浄剤組成物
JP2013049635A (ja) * 2011-08-30 2013-03-14 Hoyu Co Ltd 皮膚保湿用液晶構造体及び皮膚外用剤組成物
JP2013544246A (ja) * 2010-11-22 2013-12-12 ▲蘇▼州元素集▲化▼学工▲業▼有限公司 濃稠な洗浄用組成物

Patent Citations (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61158909A (ja) * 1984-12-29 1986-07-18 Pola Chem Ind Inc パツク料
JPS63174919A (ja) * 1987-01-13 1988-07-19 Pola Chem Ind Inc エアゾ−ル型シエ−ビング料
JPS63287718A (ja) * 1987-05-20 1988-11-24 Shiseido Co Ltd 液晶型外用基剤
JPH08506584A (ja) * 1993-02-09 1996-07-16 ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー 化粧品組成物
JPH11500456A (ja) * 1996-11-04 1999-01-12 ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー 皮膚美白組成物
JP2003513896A (ja) * 1999-11-08 2003-04-15 ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー 多価アルコール及び液晶形成性乳化剤を含有するリーブオン皮膚化粧品組成物
JP2003081737A (ja) * 2001-09-07 2003-03-19 Koreana Cosmetics Co Ltd レチノールを3重に安定化した化粧料
JP2003212716A (ja) * 2002-01-23 2003-07-30 Hifu Rinsho Yakuri Kenkyusho Kk 液晶型乳化組成物
JP2004026661A (ja) * 2002-06-21 2004-01-29 Pola Chem Ind Inc 即時的持続白化化粧料
JP2004331593A (ja) * 2003-05-09 2004-11-25 Pola Chem Ind Inc 難溶性素材含有皮膚外用製剤
JP2005350378A (ja) * 2004-06-09 2005-12-22 Pola Chem Ind Inc ポスト・フォーム剤形の温感化粧料
JP2006056851A (ja) * 2004-08-23 2006-03-02 Shu Uemura:Kk 化粧料
JP2007009199A (ja) * 2005-06-03 2007-01-18 Maruho Co Ltd 液晶乳化型組成物
JP2007008853A (ja) * 2005-06-30 2007-01-18 Pola Chem Ind Inc エアゾル化粧料
JP2007169214A (ja) * 2005-12-22 2007-07-05 Kenji Nakamura 液晶乳化組成物の製造方法
JP2007169213A (ja) * 2005-12-22 2007-07-05 Kenji Nakamura 液晶乳化組成物の製造方法
JP2009084172A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Kose Corp ヘアコンディショニング組成物
JP2012041301A (ja) * 2010-08-20 2012-03-01 Lion Corp 皮膚洗浄剤組成物
JP2013544246A (ja) * 2010-11-22 2013-12-12 ▲蘇▼州元素集▲化▼学工▲業▼有限公司 濃稠な洗浄用組成物
JP2013049635A (ja) * 2011-08-30 2013-03-14 Hoyu Co Ltd 皮膚保湿用液晶構造体及び皮膚外用剤組成物

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018181759A1 (ja) 2017-03-31 2018-10-04 学校法人慶應義塾 併用抗がん剤の感受性の判定マーカー
WO2020067228A1 (ja) 2018-09-28 2020-04-02 学校法人慶應義塾 併用抗がん剤の感受性の判定マーカー

Also Published As

Publication number Publication date
JP6713255B2 (ja) 2020-06-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5277011B2 (ja) 水中油型乳化白濁皮膚化粧料
JP7412068B2 (ja) 水中油型組成物
JP2008088084A (ja) 皮膚外用剤
WO2017073758A1 (ja) 組成物
JP2017007980A (ja) 液晶化粧料
JPWO2018079717A1 (ja) 水中油型皮膚外用組成物
JP6765951B2 (ja) 油中水性溶媒型温熱皮膚外用剤
JP2010018568A (ja) 水中油型洗浄料
JP2004018375A (ja) オイル状化粧料
JP2019031456A (ja) 粉体含有水系組成物及び皮膚外用剤
JP5102004B2 (ja) 皮膚洗浄料
JP6162449B2 (ja) (カルボマー/パパイン)クロスポリマー含有組成物
JP2017119665A (ja) 肌状態改善用化粧料基剤及びそのスクリーニング方法
JP2017190292A (ja) 乳化組成物
JP5154904B2 (ja) 皮膚外用剤
JP5175645B2 (ja) 水中油型洗浄料
JP2010047506A (ja) ゾル−ゲル可逆性組成物、増粘剤及び化粧料。
JP2018108971A (ja) 油中水型乳化組成物
JP2018095611A (ja) 高粘性組成物
JP2006045133A (ja) 水中油型乳化組成物
JP7137924B2 (ja) 水中油乳化組成物
JP2006028129A (ja) メーキャップ化粧料
JP6835385B2 (ja) 洗浄用組成物
JP6921288B1 (ja) 水中油型乳化組成物
JP2017114780A (ja) 油性固形化粧料

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180413

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190226

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190418

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190723

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190912

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20191210

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200303

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20200317

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200526

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200603

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6713255

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R157 Certificate of patent or utility model (correction)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R157