JP2003212716A - 液晶型乳化組成物 - Google Patents

液晶型乳化組成物

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JP2003212716A
JP2003212716A JP2002013760A JP2002013760A JP2003212716A JP 2003212716 A JP2003212716 A JP 2003212716A JP 2002013760 A JP2002013760 A JP 2002013760A JP 2002013760 A JP2002013760 A JP 2002013760A JP 2003212716 A JP2003212716 A JP 2003212716A
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oil
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Takashi Suzuki
喬 鈴木
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HIFU RINSHO YAKURI KENKYUSHO K
HIFU RINSHO YAKURI KENKYUSHO KK
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HIFU RINSHO YAKURI KENKYUSHO K
HIFU RINSHO YAKURI KENKYUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 皮膚外用剤、皮膚化粧料として有用な油分量
が少なく、薬剤の安定配合性、薬剤の放出性、水分保持
性、温度安定性、使用性に優れるラメラー構造(層状構
造)を有する液晶型乳化組成物を提供する。 【解決手段】 油分、高級アルコール、高級脂肪酸、非
イオン界面活性剤、水溶性多価アルコール及び水の所定
量を乳化し、攪拌条件を選択することによって、または
温度衝撃や攪拌衝撃を与えてラメラー構造(層状構造)
を形成させることによって、薬剤の安定配合性、薬剤の
放出性、水分保持性、温度安定性、使用性に優れる薬剤
を配合するための液晶型乳化組成物を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮膚外用剤、皮膚
化粧品などに適用される油分量が少なく、薬剤を安定に
配合することができ、しかも薬剤の放出性、温度安定
性、水分保持性、使用性などに優れた液晶型乳化組成物
に関する。更に詳しくは、本発明は、油分、高級アルコ
ール、高級脂肪酸、非イオン界面活性剤、水溶性多価ア
ルコール及び水から調製されるラメラー構造(層状構
造)中に油溶性薬剤を安定的に配合することができ、し
かも前記油溶性薬剤の放出性、温度安定性、水分保持
性、及び使用性などに優れた液晶型乳化組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、レシチン、セラミド、グルコ
シルセラミドを用いた液晶型エマルジョンの製造法〔特
開平09−124432〕や液晶型エマルジョン〔特開
平08−217633、特開平09−157149〕に
関する提案はいくつか見られるが、非イオン界面活性剤
を用いた液晶型エマルジョンの研究はあまりなされてい
ない。
【0003】非イオン界面活性剤を用いた液晶型エマル
ジョンに関する提案として、特開昭61−47698が
あるが、この提案において、非イオン界面活性剤は、不
飽和脂肪酸又は分岐脂肪酸のジグリセリン及び/または
トリグリセリンのモノエステル化合物に限定されてい
る。また、前記提案は液晶型エマルジョンに薬剤を配合
したときの薬剤の安定化や放出性について、全く検討し
ていない。
【0004】乳剤性の製剤(エマルジョン製剤)におい
て薬剤の安定性を図るためには、一般に、まず薬剤の酸
化還元反応及び加水分解反応を阻止することが必要であ
る。その為には各種緩衝剤を用いて薬剤の至適pHをコ
ントロールすることが大切であり、ブチルヒドロキシト
ルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BH
A)やビタミンEなどの抗酸化剤、亜硫酸水素ナトリウ
ム、亜硫酸ナトリウム、ピロ硫酸ナトリウムなどの還元
剤、EDTAのナトリウム塩、ヘキサメタ燐酸ナトリウ
ムなどのキレート剤などが配合される。
【0005】特に、薬剤として不安なレチノール、ビタ
ミンA酸、ビタミンAパルミテートなどのビタミンA誘
導体、ビタミンCジパルミテートなどのビタミンC誘導
体、ビタミンD類縁体などを乳剤性の製剤中に安定的に
配合するためには、製造時、溶存酸素を除去し、光を遮
蔽し、さらに温度をなるべく上げないように配慮しなく
てはならない。更に、容器の気密性、光の遮光性、保存
温度などについても十分に配慮しなくてはならない。
【0006】また、ステロイド剤の製剤化に関しても、
ステロイド剤の効能効果を上げるために種々のエステル
化物がつくられてはいるが、これらエステル化物が加水
分解を起こすため、製剤の形態はワセリン軟膏、マクロ
ゴール軟膏が主体であり、乳化性の製剤(エマルジョン
製剤)の開発は困難である。
【0007】製剤からの薬剤の放出性に関しては、サイ
クロデキストリン等によって包接したり、結晶の転移を
利用したり、高分子化合物とコンプレックスをつくった
り、エイゾン、オレイルアルコール、中鎖トリグリセラ
イド、イソプロピルミリステート、尿素、乳酸ナトリウ
ム等の経皮吸収促進剤を用いて放出性を高める研究や、
薬剤を過飽和に含有したO/W型マイクロエマルジョン
を予め調製し、更にこのマイクロエマルジョンを別のO
/W型エマルジョンに添加することによって経皮吸収性
が良く、安定性、皮膚安全性、使用性が良好な乳化組成
物としたりするもの(特開平7−74145参照)など
があるが、今日まで液晶型エマルジョンに関して前記し
たような研究は全くなされていないのが現状である。
【0008】水/油マイクロエマルジョン系において、
炭化水素/界面活性剤比を高くすると液晶型エマルジョ
ンのラメラー構造(層状構造)が変化することは知られ
ているが〔Rev.Sci.Instrum,50,6
98(1979):J.Colloid Interf
ace Sci.,75,276(1980):J.P
hys.Chem,84,3633(1980)〕、温
度安定性や皮膚安全性の面では問題がある。また、油/
水マイクロエマルジョンはミセル水溶液の延長線上に生
じることは知られているが〔J.Dispersio
n,Sci.Technol.,1,341(198
0):Pure Appl.Chem.,52,134
9(1980)〕、正確な構造は明らかにされていな
い。更に、イオン性界面活性剤と中鎖のアルコールとを
組み合わせることによってエマルジョンの安定化はでき
るが〔Microemulsion:Theoryan
d Practice,Acadimie,New Y
ork(1967)〕、アルコールの皮膚刺激性に問題
があり、実用化には至っていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記したように、本発
明が対象とする油/水系でのラメラー構造(層状構造)
の液晶型エマルジョンに関しては、従来技術として特殊
な界面活性剤を用いた提案はあるものの、液晶型エマル
ジョン系での薬剤の安定性、薬剤の放出性、薬剤の使用
性などを総合的に追求し、優れた特性の液晶型エマルジ
ョンを提供するという研究がなされていない。
【0010】動物や植物に由来する脂質を用いた液晶型
エマルジョンは、脂質自身の界面活性能が低いので皮膚
安全性の点では優れているが、配合量によっては防腐性
や経時による臭いや色の変化が起こり、製剤的な安定性
を保つ上で問題がある。また、前記した脂質を用いた液
晶型エマルジョンにおいて、閉塞性を増すためには、ワ
セリン、流動パラフィン、高級アルコールの配合量を多
くする必要があり、使用性の上で重要な特性であるさっ
ぱり感に欠けるという欠点が生じる。
【0011】非イオン界面活性剤にジグリセリン及び/
またはトリグリセリンのモノエステルを用いた液晶型エ
マルジョンは、界面活性剤自身が液晶構造をとることを
利用したものである。しかしながら、これらのものにお
いては、液晶構造をとっている界面活性剤を単に水に分
散させているだけであり、系全体に構造粘性を持たせて
増粘させることはできない。また、油分の配合もできな
いので油溶性薬剤の添加も不可能である。更にまた、非
イオン界面活性剤を用いた液晶型エマルジョンに関して
は、非イオン界面活性剤の配合量が多くなり皮膚安全性
の観点から良好なものが開発されていないのが現状であ
る。
【0012】また、前記したように水/油マイクロエマ
ルジョン系での液晶型エマルジョンにおいては、炭化水
素/界面活性剤を高くするとエマルジョンの構造がラメ
ラー構造(層状構造)に変化することは知られている
が、皮膚刺激性に問題があり実用化に至っていない。
【0013】更にまた、乳剤性の製剤(エマルジョン製
剤)において、薬剤の安定化や薬剤の放出性に関して
は、マイクロエマルジョンや一般的なエマルジョンに関
しては多くの研究が行われているが、液晶型エマルジョ
ンについてはほとんど検討がなされていないのが現状で
ある。
【0014】本発明は、前記した事情に鑑み、非イオン
界面活性剤を用いてなる薬剤の安定配合性、薬剤の放出
性、水分保持性、温度安定性、及び使用性に優れたラメ
ラー構造(層状構造)の液晶型乳化組成物、さらには前
記液晶型乳化組成物に薬剤を添加してなるラメラー構造
(層状構造)の液晶型乳化組成物を提供しようとするも
のである。
【0015】本発明者は、非イオン界面活性剤を用いた
ラメラー構造(層状構造)の液晶乳化組成物について鋭
意検討した。その結果、本発明者は、非イオン界面活性
剤、油分、高級アルコール、高級脂肪酸、水溶性多価ア
ルコール及び水を適切に配合し、乳化の攪拌条件の選
択、あるいは温度衝撃や攪拌衝撃を与えることにより乳
化系全体にラメラー構造(層状構造)をもたせることに
よって、油分、高級アルコール、高級脂肪酸の配合量
(以下、油分量ということがある)、及び非イオン界面
活性剤の配合量を従来と比較して極めて少なく設定する
ことができること、そのために使用性、温度安定性、皮
膚安全性、水分保持性に優れた液晶型乳化組成物が得ら
れること、更には当該液晶型乳化組成物に薬剤を安定的
に配合することができ、しかも薬剤の放出性にも優れて
いることを見い出し、更にまた当該液晶型乳化組成物を
水及び水溶性多価アルコール、低級一価アルコールで希
釈しても薬剤安定性、薬剤放出性、水分保持性、温度安
定性に極めて優れていることを見い出し、本発明を完成
するに至った。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明を概説すれば、本
発明の第一発明は、油分、高級アルコール、高級脂肪
酸、非イオン界面活性剤、水溶性多価アルコール及び水
から成り、ラメラー構造(層状構造)を有し、薬剤の安
定配合性、薬剤の放出性、水分保持性、温度安定性、使
用性に優れた薬剤を配合するための液晶型乳化組成物に
関するものである。
【0017】また、本発明の第二の発明は、前記した液
晶型乳化組成物が水、低級一価アルコール、水溶性多価
アルコールでの希釈性に優れているという特徴を利用
し、前記第一の発明に係る結晶型乳化組成物に希釈剤と
して、水、または水と併用する低級一価アルコール、水
溶性多価アルコールから選ばれた少なくとも1種を配合
してなる液晶型乳化組成物に関するものである。
【0018】更にまた、本発明の第三の発明は、前記し
た第一〜第二の発明に係る液晶型乳化組成物に薬剤を含
有させてなることを特徴とする液晶型乳化組成物に関す
るものである。
【0019】前記したように、本発明の液晶型乳化組成
物は、油分、高級アルコール、高級脂肪酸、非イオン界
面活性剤、水溶性多価アルコール及び水を選択的に組み
合わせることによって従来の乳剤性製剤に比して極めて
少量の油分量と非イオン界面活性剤の配合量で安定的に
液晶構造(ラメラー構造、層状構造)をとらせることが
できる。このため、本発明により油っぽさが少なく、水
分保持能、温度安定性、皮膚安全性に優れた油/水系の
液晶型乳化組成物が提供される。
【0020】また、前記したように、本発明の液晶型乳
化組成物は、薬剤、特に油溶性薬物を安定的に配合する
ことができ、しかも薬剤の放出性も優れていることか
ら、本発明により油分が少なく、使用性の良い油/水系
の薬剤含有の液晶型乳化組成物が提供される。
【0021】更にまた、本発明の液晶型乳化組成物は、
水、低級一価アルコール、水溶性多価アルコールで希釈
しても液晶構造が破壊しないために、本発明により硬度
や粘度、使用性を自由に調整することができる液晶型乳
化組成物が提供される。
【0022】以下、本発明の技術的構成及び実施態様に
ついて更に詳しく説明する。
【0023】まず、本発明の新規な液晶型乳化組成物を
調製するための処方構成について更に詳しく説明する。
【0024】本発明に用いる油分としては、基本的には
高級アルコールや高級脂肪酸、非イオン界面活性剤をよ
く溶解する極性の高い油分〔IOB(Inorgani
cOrganic Balance)が0.4以上のも
の〕では液晶構造をとり難くなるためあまり好ましくな
く、比較的極性の低い油分〔IOBが0.2以下のも
の〕が良い。例えば、シリコン油、流動パラフィン、ス
クワラン、合成イソパラフィン、オリーブ油、ホホバ
油、マカデミアンナッツ油、ゴマ油などの植物油類、ミ
リスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシ
ル、等が挙げられる。特に好ましい油分としては、ジメ
チルポリシロキサン、メチルヒドロキシポリシロキサン
の直鎖状、環状の低粘度シリコン、スクワラン、低粘度
・中粘度・高粘度の流動パラフィンなどを例示すること
ができる。
【0025】本発明の液晶型乳化組成物において、油分
の選択は、配合する薬剤成分との関連に留意すべきであ
る。薬剤が油溶性で常温で液状であれば特に問題はない
が、薬剤が油溶性で固体の場合、薬剤を溶解する必要が
ある。このような薬剤を溶解するためには、クロタミト
ン、ジイソプロピルアジペイト、セバシン酸ジブチル、
セバシン酸ジエチル、トリアセチン、オレイン酸エチ
ル、イソステアリン酸、オレイン酸オレイル、等の極性
の高い油分が必要となる。しかしながら、前記したよう
な本発明の液晶型乳化組成物には極性の高い油分〔IO
Bが0.4以上のもの〕は好ましくなく、前記した薬剤
を溶解するためには最小限の極性油の添加が好ましい。
即ち、油性成分中に占める極性油(IOBが0.4以上
のもの)の割合は30wt%以下が好ましい。本発明に
おいて、油分の選択は、油分の相溶性が重要であり、そ
れぞれ極性の異なる油分を混合して薬剤が析出しない程
度に溶解していることと透明な油分(油相)をつくるこ
とが重要である。
【0026】本発明の非イオン界面活性剤としては、親
水性のものを使用することができる。この場合、液晶構
造をとらせるために、従来の乳化系と比較してHLB的
にはやや高いものが好ましい。即ち、親水性の非イオン
界面活性剤を使用する場合、乳化系が従来と比較して水
が少なく水溶性多価アルコールが多いため、HLBを高
くして乳化能を高めることが重要である。
【0027】本発明に用いる前記した親水性の非イオン
界面活性剤を具体的に説明すると、親水基と疎水基が比
較的大きいものが好ましく、例えばポリオキシエチレン
(POE)が20モル以上の高級脂肪酸エステル及び高
級アルコールエーテル、ポリオキシエチレン(POE)
が15モル以上のフィトステロール及びコレステリルエ
ーテル、ポリオキシエチレン(POE)が10モル以上
のグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン(P
OE)が40モル以上の硬化ヒマシ油誘導体、ポリグリ
セリン高級脂肪酸エステルなどが好ましい。
【0028】また、本発明において、親油性の非イオン
界面活性剤を使用することができる。この種の親油性の
非イオン界面活性剤としては、室温で液状のものは好ま
しくなく、半固型状又は固型状のものが好ましい。具体
的には、グリセリルモノステアレート等のグリセリンの
高級脂肪酸エステル、プロピレングリコールモノステア
レート等のプロピレングリコールの高級脂肪酸エステ
ル、ペンタエリスリトールモノステアレート等のペンタ
エリスリトールの高級脂肪酸エステル、ソルビダンモノ
ステアレート等のソルビダンの高級脂肪酸エステル、ヘ
キサグリセリルペンタステアレート等のポリグリセリン
の高級脂肪酸エステルが好ましい。
【0029】本発明において、前記非イオン界面活性剤
として、特に好ましい親水性のものとしては、ポリオキ
シエチレン(POE)が30モル以上のコレステリルエ
ーテル、あるいはステアリン酸やベヘニン酸のエステ
ル、グリセリルが好ましい。なお、前記した親水性非イ
オン界面活性剤のうちポリオキシエチレン(POE)の
付加モル数が大きくなるほど液晶構造をとり易くなる
が、使用性の観点からみるとべたつきが増したり、薬剤
の放出性が悪くなるので好ましくない。また、本発明に
おいて、前記非イオン界面活性剤として特に好ましい親
油性のものとしては、グリセリルモノステアレートをあ
げることができる。
【0030】本発明において前記非イオン界面活性剤
は、他のアニオン(陰イオン)系界面活性剤や両性界面
活性剤、カチオン(陽イオン)系界面活性剤と併用する
ことができるが、そのような場合、皮膚安全性に留意し
なければならないことはいうまでもないことである。本
発明において前記非イオン界面活性剤に対してアニオン
(陰イオン)系界面活性剤を併用する場合、液晶型エマ
ルジョンの温度安定性を大幅に向上させることができる
という利点が得られる。
【0031】本発明に用いる高級アルコールは、炭素数
がC14−C22のものが好ましく、好ましくはC16
−C18のものが良い。これらの高級アルコールは単独
で使用しても組み合わせて使用しても良い。炭素数がC
14以下では、水に対する溶解性(水和性)が増すもの
の強固なラメラー構造(層状構造)ができ難くなるとい
う傾向にある。逆に炭素数がC22以上になると、乳化
がし難く(ブツが生じやすくなる)、ラメラー構造をと
らせ難くなる傾向にある。
【0032】本発明に用いる高級脂肪酸は、炭素数がC
14−C22の飽和脂肪酸、ヒドロキシ飽和脂肪酸、前
記ドロキシ飽和脂肪酸のエチレングリコール又はプロピ
レングリコールのモノエステルが好ましい。本発明にお
いて、炭素数C14−C18の飽和脂肪酸が特に好まし
い。また、前記高級脂肪酸は単独で使用しても2種以上
を混合して使用しても良く、直鎖及び分岐の脂肪酸を併
用しても良い。
【0033】本発明に用いる水溶性多価アルコールは、
分子内に水酸基を2個以上を有するものであり、一般に
化粧品、外用剤に用いられるものであれば良い。例え
ば、プロピレングリコール、1、3ブチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、1、4ブチレングリコー
ル、グリセリン、ポリグリセリン、ソルビトール、オリ
エチレングリコール300、ポリエチレングリコール4
00、ポリエチレングリコール1000、ポリエチレン
グリコール1500、キシリトール、マンニット、等が
挙げられ、これらの1種又は2種以上が用いられる。
【0034】本発明において、液晶型乳化組成物を製造
しやすくするという観点及び液晶型乳化組成物を希釈す
るという観点から、低級一価アルコール、更には前記し
た水溶性多価アルコールを併用することができる。この
種の低級一価アルコールとしては、例えばC1〜C3の
エチルアルコール、イソプロピルアルコールなどの低級
一価アルコールが好ましい。
【0035】本発明において、液晶乳化組成物に配合す
る薬剤は、従来の乳化性の製剤(エマルジョン製剤)に
使用されるものはもとより、従来の乳剤性の製剤では安
定的に配合しにくく、製剤からの放出性が期待できなか
った油溶性薬剤が挙げられる。この種の薬剤としては、
例えば、特に不安定なビタミンA1、ビタミンA2、プ
ロビタミンA類及びこれらの誘導体、ビタミンB2 、ビ
タミンB6 とその誘導体及び類縁体、ビタミンH、ビタ
ミンC誘導体、ビタミンD2、ビタミンD3、ビタミン
K類縁体、リノール酸、リノレン酸アラキドン酸等の必
須脂肪酸、ビタミンH等のビタミン類の他にレゾルシ
ン、レゾルシンモノアセテート、ユビキノン類、コエン
ザイム、タクロリムスなどが挙げられる。
【0036】また、従来の乳剤性の製剤では、種々の緩
衝剤を用いてpHを至適pHに調節しても容易に加水分
解反応をとめることが困難であった薬剤、例えば副腎皮
質ホルモン、例えば、コルテゾン、ハイドロコルチゾ
ン、プレドニゾロン、デキサメタゾン、ベタメタゾン、
パラメタゾン、トリアムシノロン、フルオシノロンアセ
トニドなどのエステル化合物などを使用することができ
る。
【0037】更にまた、従来の乳剤性の製剤において安
定的に配合することができるものの製剤からの放出性が
期待出来なかった薬剤、例えば女性ホルモン、例えばエ
ストロン、エチニルエストラジオール、ジエチルスチル
ベステロール、エストラジオール、ビタミン類、例えば
ビタミンE、ビタミンE誘導体、アセチルパントテニル
エチルエーテル、ビタミンCテトライソパルミテートな
どを使用することができる。
【0038】本発明において使用することができる薬剤
成分としては、油溶性薬剤の他に、従来の乳剤性の製剤
においては、安定的に配合し難い水溶性薬剤(ハイドロ
キノン、カルニチン、ビタミンC誘導体、ビタミンB6
塩酸塩、パントテニルエチルエーテル)などについて
も、本発明の液晶型乳化組成物の層状構造中に抗酸化
剤、還元剤、緩衝剤などと共に配合することによって比
較的安定に配合することができる。
【0039】本発明の液晶型乳化組成物において、油分
量は、最終製剤の総量を基準として0.5wt%〜1
5.0wt%が好ましい。また、水溶性多価アルコール
の配合量は3wt%〜30wt%が好ましい。油分量が
少ないほど液晶型乳化組成物は調製し易すいが、配合量
が少ないと水分保持能が劣るので好ましくない。また、
使用性についても水溶性多価アルコールのべたつき感を
抑えることができなくなるので好ましくない。
【0040】本発明の液晶型乳化組成物において、油分
量と非イオン界面活性剤の配合比(wt%)1:1〜
3:1の領域が好ましい。非イオン界面活性剤の配合量
は、油分量に対して多いほど液晶型乳化組成物をつくり
易くなるが、皮膚安全性的には好ましくない。逆に少な
過ぎるとラメラー構造がつくり難くなるので好ましくな
い。また、油分量に対して非イオン界面活性剤の配合量
が少ないほど水溶性多価アルコールの量を多くして、強
力な攪拌力を与えないと液晶型乳化組成物はできない。
逆に、非イオン界面活性剤の配合量が多い場合には、水
溶性多価アルコールの配合量を調整しさえすればあまり
強力な攪拌力を必要としないで液晶型乳化組成物をつく
ることができる。
【0041】油分量/非イオン界面活性剤比が大きく
(3:1)、水溶性多価アルコールの配合量が少ない
(35%以下)場合には、マントンガウリンやマイクロ
フルイダイザーなどの強力な攪拌力を与えないと液晶構
造をつくらない傾向にあるが、水溶性多価アルコールの
配合量を多くすれば強力な攪拌力を必要としない。ま
た、攪拌力の強さや与え方によっては液晶構造(ラメラ
ー構造)が取り難い場合があるが、最終的に温度衝撃や
攪拌衝撃を与えることによって強固なラメラー構造を有
する液晶型乳化組成物を得ることができる。なお、本発
明において、油分量を構成する各成分の配合割合は、一
応の目安として油分3〜97wt%、高級アルコール2
〜33wt%、高級脂肪酸1〜13wt%に設定すれば
よい。
【0042】本発明の液晶型乳化組成物において、薬剤
を配合する場合、薬剤が室温で液状の油溶性薬剤であれ
ば特に問題はない。しかしながら、薬剤が結晶(固体)
の場合には、薬剤を溶解するための極性油の配合量を多
くすることができないため、薬剤の配合量は制限(2%
以下)を受けるが薬剤が液状で比較的極性(IOBが
0.3以下)が低い場合には特に制限はない。本発明に
おいて、極性油の配合量は極性の大小にもよるが総油分
量の70%が好ましい。多く配合することは、薬剤を溶
解する上では好ましいが液晶構造が取り難くなるので好
ましくない。逆に少ない場合には、薬剤を十分に溶解す
ることが出来なくなるので好ましくないが、液晶構造を
つくる上では好ましい。
【0043】本発明の油/水系の液晶型乳化組成物の特
徴は、強固なラメラー構造を有していることから、水又
は低級一価アルコールあるいは水溶性多価アルコールで
希釈しても温度安定性が変わらないことにある。即ち、
本発明の液晶型乳化組成物は、水溶性高分子やベントナ
イトなどの粘土鉱物等の増粘剤を配合しなくても構造粘
性を有するので温度安定性が極めてよく、使用性にも優
れている。また、皮膚の構造にも極めて近い液晶構造を
とっているので肌へのなじみが良く、薬剤の皮膚浸透性
にも優れている。更に、油溶性薬剤はラメラー構造中の
疎水性部の層間にとりこまれることから製剤中での安定
性は極めて良い。
【0044】本発明の液晶型乳化組成物は、必要に応じ
て、色素、香料、顔料、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸
収剤、前記した薬剤以外の薬剤等を本発明の目的を構成
する範囲内で適宜配合することができる。例えば、クリ
ーム類、乳液類、エッセンス類、パック類、パップ類等
を適宜配分することができる。
【0045】
【実施例】次に本発明を実施例及び比較例により詳しく
説明する。なお、いうまでもないことであるが、本発明
は、以下に説明する実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例及び比較例において、乳化状態に関
しては、外観の観察、DSC(示差熱分析)、位相差顕
微鏡、偏向顕微鏡、電子顕微鏡でそれぞれ観察を行い、
液晶構造をとっていることをあらかじめ確認した、その
上で、便宜的に外観(液晶構造をとっている場合には半
透明のツヤのあるいゲル状を示す)と偏光顕微鏡による
観察(光学異方性による屈折光が見られる)によって、
液晶構造をとっているか否かを調べた。また、電子顕微
鏡で観察する場合は、処方中のスクワラン及びシリコン
油をスクワレンに置換して液晶型乳化組成物をつくり、
四酸化オスミウムで固定した後、常法に従って観察を行
った。
【0046】<実施例1/比較例1>下記の表1の
(1)〜(10)の成分を75〜80℃に加熱して攪拌
溶解してから、70±2℃に温度調節を行って油相を調
製した。他方、水相は(11)〜(16)の成分を70
〜75℃に加熱して界面活性材の溶解を完全に行ってか
ら、70±2℃に温度調節した。1/4馬力ホモミキサ
ー(特殊機化工社製)で攪拌処理しながら油相を水相に
徐々に添加し、添加終了後、更に8,000rpmで2
分間処理を行い、45℃まで攪拌冷却をしてからマイク
ロフルイダイザー(MF)処理を行った。処理条件は、
MF処理時の温度が35℃以上にならないように冷却し
ながら2,000ポンド/in2 で3回処理を行い、攪
拌衝撃を与えて液晶型乳化組成物を得た。
【0047】下記の表1に示されるように、実施例1の
油分量〔成分(1)〜(6)の合計量〕は15.0w
t%、非イオン界面活性剤量〔成分(7)〜(8)の
合計量〕は5.0wt%、油分量/非イオン界面活性
剤比は3.0である。一方比較例の油分量は20.5
wt%、非イオン界面活性剤量は5.0wt%、油
分/非イオン界面活性剤比は4.1である。
【0048】
【表1】
【0049】前記のようにして調製した実施例1/比較
例1のエマルジョンの特徴を、下記の表2に示す。
【0050】
【表2】
【0051】表2に示されるように、実施例1/比較例
1ともにMF処理したものは、40℃、室温、0℃の条
件下でそれぞれ4W後の安定性は良好であったが、水で
希釈した場合は大きな差となって現れた。即ち、液晶構
造をとっている実施例1は、水で4倍希釈しても40℃
の安定性は良好であったが、液晶構造を完全にとってい
ない比較例1は不安定であり、ボトルの底部に水の分離
が見られた。以上の結果から、液晶構造をとらせること
によって従来のようにカルボキシビニルポリマーやヒド
ロキシエチルセルロース、ケルトロールなどの水溶性高
分子又は粘土鉱物を配合しなくとも、安定性の良い液晶
型乳化組成物をつくることができた。
【0052】<実施例2/比較例2>下記の表3の
(1)〜(9)の成分を75〜80℃に加熱して攪拌溶
解した後、70〜73℃に温度調整を行って油相を調製
した。一方、水相は(10)〜(14)の成分を加熱し
て温度を70〜73℃に調整して調製した。次いで攪拌
を行いながら水相に前記油相を徐添して乳化を行った。
実施例2/比較例2ともに成分の添加終了後、更に10
分間攪拌を行った後、30℃まで攪拌冷却を行って試料
とした。
【0053】表3に示されるように実施例2/比較例2
と共に油分量は12.0wt%、非イオン界面活性
剤量は8.0wt%、油分/非イオン界面活性剤は
1.50である。
【0054】
【表3】
【0055】前記のようにして調製した実施例2/比較
例2の乳化物の特徴を表4に示す。
【0056】
【表4】
【0057】実施例2のものは攪拌冷却後、ツヤのある
半透明のゲル状で偏光顕微鏡による観察でも液晶構造を
とっていることが認められた。一方、ステアリン酸(高
級脂肪酸)が配合されていない比較例2は液晶構造は認
められず、0.2μ〜0.5μの乳化粒子が見られた。
また、別に調製した水相で24倍に希釈した時の40
℃、2ケ月の安定性は液晶構造をとっている実施例2の
ものは極めて安定であったが、液晶構造をとっていない
比較例2は乳化粒子の合一こそ見られなかったが粘度が
ないためにボトムクリアが認められた。
【0058】<実施例3/比較例3>下記の表5の
(1)〜(9)の成分を75〜80℃に加熱して攪拌溶
解を行ってから60±2℃に温調を行った。また、(1
0)〜(11)の成分を60〜65℃に加熱攪拌溶解し
て60±2℃に調整し、これを前記成分に乳化直前に添
加して油相を調製した。他方、水相は(12)〜(1
9)の成分を70〜75℃に加熱して界面活性剤の溶解
を完全に行ってから60±2℃に温度調節した。実施例
3/比較例3ともに1/4馬力ホモミキサーで攪拌処理
をしながら油相を水相に徐々に添加し、添加終了後、更
に8,000rpmで2分間の処理を行った。比較例3
は30℃まで攪拌冷却を行って乳化粒径が0.5〜1.
0μを有する乳白色のクリームを得た。他方、実施例3
は、45℃まで攪拌冷却を行った後、更にマイクロフル
イタイザーで3回(2,000ポンド/in2) 処理を
行ってから攪拌衝撃を与えてビタミンA酸含有の液晶型
乳化組成物を得た。
【0059】表5に示されるように実施例3の油分量
〔(1)+(2)+(3)+(7)+(10)〕は1
4.9wt%、非イオン界面活性剤量は7.2wt
%、油分/非イオン界面活性剤比は2.1である。一
方、比較例3のは7.45wt%、は3.6wt
%、は2.1である。なお、実施例3は精製水で2倍
希釈して最終製剤とすることからは比較例3と同
じとなる。
【0060】
【表5】
【0061】前記のようにして調製した実施例3/比較
例3の乳化物の特徴、及びそれぞれの乳化組成物中のビ
タミンA酸の安定性、を下記の表6に示す。なお、基剤
の外観安定性、薬剤の安定性の定量は金属メクラチュー
ブに重点して行った。また、ビタミンA酸は液体クロマ
トグラフィーにより定量を行った。
【0062】
【表6】
【0063】表6に示されるように、液晶型乳化組成物
に配合したビタミンA酸(実施例3)は、従来のラメラ
ー構造(層状構造)をとらない乳剤性の製剤(比較例
3)に比較して、製剤の経時による外観変化もほとんど
なく、ビタミンA酸の残存率も高かった。
【0064】<実施例4/比較例4>下記の表7の
(1)〜(10)の成分を75〜80℃に加熱して攪拌
溶解してから、70±2℃に温度調製を行い、これに
(11)を(12)に予め65〜70℃で加熱溶解した
ものを添加して油相を調製した。他方、水相は(13)
〜(16)の成分を70〜75℃に加熱して界面活性剤
を完全に溶解してから、70±2℃に温度調節をした。
実施例4/比較例4ともに、1/4馬力ホモミキサーで
攪拌処理しながら油相を水相に徐々に添加し、添加終了
後、更に8,000rpmで2分間処理を行った。実施
例4は45℃まで攪拌冷却を行った後、更に2,000
ポンド/in2で2回処理を行い、攪拌衝撃を与えてス
テロイド(酢酸デキサメタゾン)含有の液晶型乳化組成
物を得た。他方、比較例4は、ホモキミキサー処理後、
30℃まで攪拌冷却して乳白色のクリームを得た。
【0065】表7に示されたように、実施例4/比較例
4の油分量〔(1)+(2)+(3)+(4)+
(8)+(12)〕は、13.4wt%、非イオン界
面活性剤量は5.0wt%、油分/非イオン界面活性
剤は2.68である。
【0066】
【表7】
【0067】前記のようにして調製した実施例4/比較
例4のクリームの特徴を、下記の表8に示す。
【0068】
【表8】 なお、表8において*1〜*2は次のことを意味する。 *1 酢酸デキサメタゾンは液体クロマトグラフィーで
定量を行い、スタート時の定量値に対しての各測定時の
定量値の比(残存率%)を示す。 *2 成人男子(n=5)の上腕部に各クリーム0.0
5gをパッチテスト用のテープで2時間閉塞パッチを行
い、テープを剥離してから、1時間後に蒼白度を目視で
3段階で評価して数値化した。 (1).++(2点):皮膚が白くなる (2).+ (1点):皮膚がやや白くなる (3).− (0点):変化なし
【0069】実施例4はホモミキサー処理を行い、更に
マイクロフルイダイザー処理(2000ポンド/in2
×3回処理)を実施例1と同様に行った。更に、攪拌衝
撃を与えることによってステロイド含有の液晶型乳化組
成物を得ることができた。ステロイド剤(酢酸デキサメ
タゾン)を層状構造中に配合することによって加水分解
しにくくなり、従来の乳化粒子を持った乳剤性製剤の比
較例4と比べて残存率は非常に高く、ステロイド剤の安
定性は良好であった。また、蒼白度テストにおいても、
実施例4は従来の乳剤性製剤の比較例4と比較して、酢
酸デキサメタゾンの皮膚への浸透性が良く血管を収縮さ
せる効果が大きいために蒼白度は高かった。基剤的には
全く同じ組成であっても液晶構造をとらせることによっ
て、薬物の放出性を高めることができ、薬効を著しく増
すことができた。
【0070】<実施例5>下記の表9の(1)〜(8)
成分を75〜80℃にて加熱攪拌溶解した後に、70±
2℃に温度調整して油相を調製した。また、水相も
(9)〜(16)の成分を溶解した後、70±2℃に温
度調整した。その後の油相と水相の混合は、実施例1と
同様の処理を行った。実施例5において、油分量
〔(1)+(2)+(3)+(4)+(5)〕は12.
0wt%、非イオン界面活性剤は4.0wt%、油
分/非イオン界面活性剤比は3.0である。なお、液晶
構造は、コンクベース方式(濃縮方式)の方が温度衝撃
や攪拌衝撃を与えなくとも液晶ができやすいことから、
処方量を80wt%として処理し、最終製造工程で水を
加えて100.0wt%とした。外観は半透明のツヤの
あるゲルで、偏光顕微鏡観察でも液晶構造が確認され
た。
【0071】図1は実施例5で調製した液晶型乳化組成
物の偏光顕微鏡写真(400倍)、図2は実施例5のシ
リコンとスクワレンに全量置換して調製した液晶型乳化
組成物の電子顕微鏡写真(倍率:12万倍)、図3は実
施例5の液晶型乳化組成物の示差熱分析のチャート(測
定温度幅:0℃〜80℃)を示す。図1の偏光顕微鏡写
真に示されるように層状構造の特徴が良く示されてい
る。図2の電子顕微鏡写真に示されるように層状構造の
特徴が良く示されている。図3の示差熱分析のチャート
において、 ・ 曲線1は0℃から80℃まで温度を徐々に上げてい
った時のものであり、40℃付近で液晶構造の形成が確
認できます。 ・ 曲線2は80℃から0℃まで温度を徐々に下げてい
った時のものであり、40℃付近で液晶構造の形成が確
認できます。 ・ 曲線3は曲線1の繰り返しであり、曲線4は曲線2
の繰り返しであり、液晶構造の形成の再現ができている
ことを示しています。
【0072】
【表9】
【0073】<実施例6> 肌荒れ改善効果及び水分保
持性(保湿性)の評価試験(1) 男子パネル5名の左右上腕部にドデシル硫酸ナトリウム
1%の水溶液を一日一回、3日間塗布して肌荒れを起こ
させた。左右の肌荒れ部分にそれぞれ実施例1と比較例
1の組成物を一日2回、7日間塗布した。当該組成物塗
布開始時と塗布7日間後に皮膚レプリカをとり、実体顕
微鏡を用いて皮膚表面状態を観察した。その結果から肌
荒れ改善効果を判定した。総合判定の結果を下記の表1
0の右欄に示す。
【0074】水分保持性(保湿性)は、当該組成物塗布
開始時と塗布7日後に、上記レプリカ採取部位を外した
部位の皮膚水分量をSKICON−200(IBS株式
会社製)を用いて高周波インピーダンスとして測定し
た。その結果(平均値)を下記の表10の左欄に示す。
なお、下記の表10の肌荒れ改善効果の判定基準は、次
の通りである。 ◎:肌荒れが完全に消滅した ○:肌荒れがやや改善した △:変化なし ×:肌荒れがひどくなった
【0075】
【表10】
【0076】<実施例7> 水分保持性(保湿性)の評
価試験(2) 女性パネル3名(ドライスキン1名、ノーマルスキン2
名)に就寝前、左右前上内側を石鹸洗浄した後、水分を
よく拭き取り、実施例5の液晶型乳化組成物と市販Dク
リーム、約0.1gを塗布し、翌日、塗布部位および無
塗布部位の皮膚水分量をSKICON−200(IBS
株式会社製)を用いて高周波インピーダンスとして測定
した。その結果(n=3の平均値)を下記の表11に示
す。
【0077】
【表11】
【0078】<実施例8> 使用テスト 肌荒れ、乾燥、小じわ等を訴える190名の女子被験者
〔22−64歳〕に、実施例5の液晶型乳化組成物を一
日一回就寝前に顔面に塗布することを2週間継続する使
用テストを実施した。使用性に関するアンケート調査結
果(回答率%)を下記の表12に示す。
【0079】
【表12】
【0080】
【発明の効果】前記表1〜表12に示すように、本発明
は、従来の乳剤性の製剤(エマルジョン製剤)では安定
的に配合することができなかった薬剤をラメラー構造
(層状構造)を有する液晶型乳化組成物の中に安定的に
配合することができ、しかも薬剤の放出性にも優れてい
る。また、油分量が少ないにもかかわらず水分保持能
(保湿性)に優れていることから乾燥肌の改善効果も高
い。更にまた、本発明の液晶型乳化組成物は、系全体が
液晶構造(ラメラー構造、層状構造)をとっていること
から、水溶性高分子等の増粘剤を配合しなくても温度安
定性に優れている。また、本発明の液晶型乳化組成物
は、液晶構造を破壊することなく、水、低級アルコール
や水溶性多価アルコールなどで希釈しても極めて良い温
度安定性を維持することができることから、皮膚外用剤
や皮膚化粧料に新規な基剤として使用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例5で調製した液晶型乳化組成物の偏光
顕微鏡写真。
【図2】 実施例5で調製した液晶型乳化組成物(シリ
コン、スクワランをスクワレンに全量置換)の電子顕微
鏡写真(倍率:12万倍)。
【図3】 実施例5で調製した液晶型乳化組成物のDS
C(示差熱分析)のチャート。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 47/12 A61K 47/12 47/44 47/44 Fターム(参考) 4C076 AA17 BB31 DD07A DD07F DD37A DD37F DD41A DD41F DD46A DD46F EE51A FF43 FF63 GG45 4C083 AA121 AA122 AC022 AC071 AC072 AC111 AC112 AC122 AC241 AC242 AC342 AC402 AC422 AC482 AC612 AD152 AD492 AD662 BB04 CC02 CC05 DD31 EE01 EE12

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油分、高級アルコール、高級脂肪酸、非
    イオン界面活性剤、水溶性多価アルコール及び水から成
    り、ラメラー構造(層状構造)を有し、薬剤の安定配合
    性、薬剤の放出性、水分保持性、温度安定性、使用性に
    優れた薬剤を配合するための液晶型乳化組成物。
  2. 【請求項2】 油分量(油分+高級アルコール+高級脂
    肪酸)を0.5〜15.0重量%含有し、かつ、油分量
    と非イオン界面活性剤の比が、1:1〜3:1である請
    求項1に記載の液晶型乳化組成物。
  3. 【請求項3】 高級アルコールの炭素数が、C14〜C
    22のもので構成される請求項1に記載される液晶型乳
    化組成物。
  4. 【請求項4】 高級脂肪酸が、炭素数がC14〜C22
    の飽和脂肪酸、ヒドロキシ飽和脂肪酸、前記ヒドロキシ
    飽和脂肪酸のエチレングリコール、プロピレングリコー
    ルのモノエステル、から選択される少なくとも1種であ
    る請求項1に記載される液晶型乳化組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1の液晶型乳化組成物に、更に希
    釈剤として、水、または水と併用する低級一価アルコー
    ルあるいは水溶性多価アルコールから選ばれた少なくと
    も1種を加えてなる液晶型乳化組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1の液晶型乳化組成物に、薬剤を
    加えてなる液晶型乳化組成物。
  7. 【請求項7】 薬剤が、油溶性のものである請求項6に
    記載の液晶型乳化組成物。
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