JP6765951B2 - 油中水性溶媒型温熱皮膚外用剤 - Google Patents

油中水性溶媒型温熱皮膚外用剤 Download PDF

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Description

本発明は油中水性溶媒型温熱皮膚外用剤、特にリーブオンタイプの皮膚外用剤の改良に関する。
肌に適度な温感を与えることは、皮膚の血行を促進して、新陳代謝を高めるとともにリラクゼーション、疲労回復など、心身に好ましい効果をもたらす。こうした効果を期待して、皮膚外用剤に発熱作用を付与する目的で、従来から発熱物質を配合することが行われている。
このような温熱皮膚外用剤としては、例えば、発熱性の金属塩又は金属酸化物を配合した化粧料(例えば、特許文献1,2参照)や、焼石膏を配合したパック等の化粧料(例えば、特許文献3〜6参照)、アルコール類を配合した温感化粧料(例えば、特許文献7,8参照)、活性化ゼオライトを配合した化粧料(例えば、特許文献9〜11参照)等が知られている。
このような温熱皮膚外用剤においては、皮膚上で発熱が緩やかな温度変化で起こり、且つ肌に快適な温度が一定時間持続することが望まれる。しかしながら、従来の温熱皮膚外用剤は、発熱性物質が水と接触して瞬時に発熱が起こるため、塗布時には発熱作用が強いが、これを持続することができず、経時的に弱くなってしまうという問題があった。また、発熱性物質が配合されることによって、塗布時にべたつき感を生じる等、使用感触に劣るという問題も生じていた。
このような問題を改善するために、活性化ゼオライトとポリエチレングリコールとを配合した化粧料(たとえば、特許文献12参照)が提案されており、この化粧料ではポリエーテル変性シリコーンポリマーで活性化ゼオライトを処理し発熱の持続性向上を図るものであるが、マッサージ剤或いはクレンジング剤としては十分な持続間を有するものの、リーブオンタイプの皮膚外用剤としては十分ではない。
さらに、活性化ゼオライトとポリオキシアルキレングリコール付加物とを配合した化粧料(例えば、特許文献13参照)も提案されているが、前述した皮膚刺激性の問題点が十分に改善されているものとは言い難い。
特開昭51−104043号公報 特開昭57−99514号公報 特開昭57−114506号公報 特開昭60−94905号公報 特開昭62−30704号公報 特開昭63−54308号公報 特開昭54−49334号公報 特開昭57−75909号公報 特開平4−89424号公報 欧州特許第187912号 米国特許第3250680号 特開2002−193781号公報 特開2001−151637号公報
本発明は前記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、その解決すべき課題は、リーブオンタイプの皮膚外用剤として使用可能な、温熱感の持続性の高い油中水性溶媒型温熱皮膚外用剤を提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明にかかる油中水性溶媒型温熱皮膚外用剤は、外油相中にパラフィンワックスを含むとともに、ゼオライトを外油相中に分散させることを特徴とする。
すなわち、本発明にかかる油中親水性溶媒型温熱皮膚外用剤は、
ゼオライトと、
水と接触することにより、水和熱を発する多価アルコールを含む親水性溶媒相と、
前記親水性溶媒相が分散される外油相と、
を含み、
前記外油相は非揮発性油の少なくとも一部としてパラフィンワックスを含み、
前記ゼオライトは前記外油相に分散されることを特徴とする。
また、前記皮膚外用剤において、ポリエチレングリコールが組成物中40質量%以上であることが好適である。
また、前記皮膚外用剤において、ゼオライトはその対イオンとして二価カチオンを有することが好適である。
また、前記皮膚外用剤において、ゼオライトはその対イオンが一価のカチオンであり、その平均粒径が5μm以上であることが好適である。
以上説明したように、本発明にかかる温熱皮膚外用剤によれば、親水性のゼオライトを外油相中に分散させ、外油相中にゼオライトを分散させることにより、肌温度の上昇が長時間にわたり維持され、これに伴い温感も持続される。
皮膚温度の測定方法の説明図である。 ゼオライトを油相中に配合した場合の皮膚温度の変化(10分間)を示す図である。 ゼオライトを親水用溶媒(保湿剤)中に配合した場合の皮膚温度の変化(5分間)を示す図である。
[ゼオライト]
本発明の(a)発熱性物質として用いられるゼオライトとしては、水と接触することによって水和熱を発生するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、(1−x)Na2O・xK2O・Al23・2SiO2(x≧0.3)の合成ゼオライト3A型、Na2O・Al23・2SiO2の合成ゼオライト4A型、(1−x)Na2O・xCaO・Al23・2SIO2(x≧0.7)の合成ゼオライト5A型等の合成ゼオライト粉末を用いることができる。また、合成ゼオライト粉末の粒度分布としては0.15mm以下が好ましい。合成ゼオライトの製品としては、東ソー株式会社より市販されているゼオラムA−3粉末、ゼオラムA−4粉末、ゼオラムA−5粉末等、シナネンゼオミック社製ゼオライトが挙げられ、その他、ユニオン昭和株式会社等からも市販されているものを用いることができる。
本発明において、ゼオライトとしては、対イオンが2価カチオン(カルシウム、マグネシウム)のものが好ましく、また対イオンが1価カチオンのゼオライトを用いる場合には、温熱効果の点からその平均粒径が5μm以上、使用感の観点から200μm以下であることが好ましい。
また、ゼオライトの外用剤中への配合量は、温熱効果の発現という点から1質量%以上、特に3質量%以上が好ましく、使用感の観点から10質量%以下が好ましい。
[水性溶媒]
本発明において、水の大量の配合は製剤中での発熱の原因となるため好ましくなく、非水溶媒を主として用いる必要がある。好適に用いられる非水親水性溶媒としては、多価アルコールが例示される。多価アルコールとしては、水と接触することによって水和熱を発生するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、エチレングリコール、ジエチレグリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン等が挙げられる。
本発明において多価アルコールとしては特にポリエチレングリコールが温熱性、使用感の観点から好ましく、特にポリエチレングルコール400が好ましい。
また、本発明において、多価アルコールの外用剤中への配合量は、温熱効果の発現という点から30質量%以上、特に50質量%以上が好ましく、使用性の観点から70質量%以下が好ましい。
さらに、ポリエチレングリコールを配合する場合、多価アルコール中の50質量%以上、外用剤中への配合量は20質量%以上とすることが好ましい。
また、本発明のゼオライト及び多価アルコールは、単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができ、特に肌に適用した際に快適な温度、例えば30〜50℃程度になるように種類、及び配合量を適宜調整して用いることができる。
また、本発明において、前記ゼオライト及び多価アルコールのほか、発熱性物質として用いられる金属塩又は金属酸化物の無水物を付随的に用いることができる。水と接触することによって水和熱を発生するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、塩化カルシウム(CaCl)、塩化マグネシウム(MgCl)、塩化アルミニウム(AlCl)、塩化第二鉄(FeCl)、塩化亜鉛(ZnCl)等の塩化物、硫酸マグネシウム(MgS0)、硫酸亜鉛(ZnSO)、硫酸第一鉄(FeS0)、硫酸アルミニウム(Al(S0)、硫酸カルシウム(CaS0)等の硫酸塩、その他ミョウバン(AlK(SO・12HO)、炭酸ナトリウム(NaCO)、リン酸水素ナトリウム(NaHP0)、酸化カルシウム(Ca0)、ケイ酸(SiO)等が挙げられる。

[油相成分]
本発明において、親水性溶媒相は油相中に分散されており、油中水性溶媒型温熱皮膚外用剤を構成している。
本発明において好適に用いられる油相成分としては、液体油脂、固体油脂、ロウ、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、シリコーンなど、皮膚外用剤に通常用いられる各種油相成分を用いることができるが、特にパラフィンワックスを少なくとも油相成分の一部として用いることが好ましい。
パラフィンワックスは主として直鎖状炭化水素で構成され、融点が55℃以下の低融点パラフィンワックスが保温性の点で特に好ましい。
本発明において用い得る各種油相成分としては、以下のものが例示される。
液体油脂としては、例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン等が挙げられる。
固体油脂としては、例えば、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
ロウ類としては、例えば、ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、 POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等が挙げられる。
炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、トール酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等が挙げられる。
高級アルコールとしては、例えば、直鎖アルコール(例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等);分枝鎖アルコール(例えば、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、2-デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等)等が挙げられる。
合成エステル油としては、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、 12-ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ-2-エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N-アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ-2-エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ-2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、トリ-2-エチルヘキサン酸グリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2-エチルヘキサノエート、2-エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、アセトグリセライド、パルミチン酸2-ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N-ラウロイル-L-グルタミン酸-2-オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ-2-ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバシン酸ジ-2-エチルヘキシル、ミリスチン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸2-ヘキシルデシル、アジピン酸2-ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸2-エチルヘキシル、クエン酸トリエチル等が挙げられる。
シリコーン油としては、例えば、鎖状ポリシロキサン(例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等);環状ポリシロキサン(例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等)、3次元網目構造を形成しているシリコーン樹脂、シリコーンゴム、各種変性ポリシロキサン(アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等)等が挙げられる。

[その他の成分]
本発明の温熱皮膚外用剤は、上記の必須成分を既存の温熱皮膚外用剤基剤に配合することにより調整される。本発明の温熱皮膚外用剤には上記した必須構成成分の他に通常化粧品や医薬品等の温熱皮膚外用剤に用いられる他の成分、例えば、粉末成分、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、保湿剤、水溶性高分子、増粘剤、皮膜剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、低級アルコール、多価アルコール、糖、アミノ酸、有機アミン、高分子エマルジョン、pH調製剤、皮膚栄養剤、ビタミン、酸化防止剤、酸化防止助剤、香料、水等を必要に応じて適宜配合し、目的とする剤形に応じて常法により製造することが出来る。以下に具体的な配合可能成分を列挙するが、上記必須配合成分と、下記成分の任意の一種または二種以上とを配合して、本発明の温熱皮膚外用剤を調整することができる。
粉末成分としては、例えば、無機粉末(例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、窒化ホウ素等);有機粉末(例えば、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、セルロース粉末等);無機白色顔料(例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛等);無機赤色系顔料(例えば、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等);無機褐色系顔料(例えば、γ−酸化鉄等);無機黄色系顔料(例えば、黄酸化鉄、黄土等);無機黒色系顔料(例えば、黒酸化鉄、低次酸化チタン等);無機紫色系顔料(例えば、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等);無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等);パール顔料(例えば、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等);金属粉末顔料(例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等);ジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料(例えば、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、及び青色404号などの有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青色1号等);天然色素(例えば、クロロフィル、β−カロチン等)等が挙げられる。
アニオン界面活性剤としては、例えば、脂肪酸セッケン(例えば、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等);高級アルキル硫酸エステル塩(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等);アルキルエーテル硫酸エステル塩(例えば、POE-ラウリル硫酸トリエタノールアミン、POE-ラウリル硫酸ナトリウム等);N-アシルサルコシン酸(例えば、ラウロイルサルコシンナトリウム等);高級脂肪酸アミドスルホン酸塩(例えば、N-ミリストイル-N-メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム、ラウリルメチルタウリッドナトリウム等);リン酸エステル塩(POE-オレイルエーテルリン酸ナトリウム、POE-ステアリルエーテルリン酸等);スルホコハク酸塩(例えば、ジ-2-エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等);アルキルベンゼンスルホン酸塩(例えば、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼンスルホン酸等);高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩(例えば、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等);N-アシルグルタミン酸塩(例えば、N-ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N-ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N-ミリストイル-L-グルタミン酸モノナトリウム等);硫酸化油(例えば、ロート油等);POE-アルキルエーテルカルボン酸;POE-アルキルアリルエーテルカルボン酸塩;α-オレフィンスルホン酸塩;高級脂肪酸エステルスルホン酸塩;二級アルコール硫酸エステル塩;高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩;ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム;N-パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン;カゼインナトリウム等が挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩(例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等);アルキルピリジニウム塩(例えば、塩化セチルピリジニウム等);塩化ジステアリルジメチルアンモニウムジアルキルジメチルアンモニウム塩;塩化ポリ(N,N'-ジメチル-3,5-メチレンピペリジニウム);アルキル四級アンモニウム塩;アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩;アルキルイソキノリニウム塩;ジアルキルモリホニウム塩;POE-アルキルアミン;アルキルアミン塩;ポリアミン脂肪酸誘導体;アミルアルコール脂肪酸誘導体;塩化ベンザルコニウム;塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、イミダゾリン系両性界面活性剤(例えば、2-ウンデシル-N,N,N-(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)-2-イミダゾリンナトリウム、2-ココイル-2-イミダゾリニウムヒドロキサイド-1-カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等);ベタイン系界面活性剤(例えば、2-ヘプタデシル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)等が挙げられる。
親油性非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等);グリセリンポリグリセリン脂肪酸類(例えば、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α'-オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等);プロピレングリコール脂肪酸エステル類(例えば、モノステアリン酸プロピレングリコール等);硬化ヒマシ油誘導体;グリセリンアルキルエーテル等が挙げられる。
親水性非イオン界面活性剤としては、例えば、POE-ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、POE-ソルビタンモノオレエート、POE-ソルビタンモノステアレート、POE-ソルビタンモノオレエート、POE-ソルビタンテトラオレエート等);POEソルビット脂肪酸エステル類(例えば、POE-ソルビットモノラウレート、POE-ソルビットモノオレエート、POE-ソルビットペンタオレエート、POE-ソルビットモノステアレート等);POE-グリセリン脂肪酸エステル類(例えば、POE-グリセリンモノステアレート、POE-グリセリンモノイソステアレート、POE-グリセリントリイソステアレート等のPOE-モノオレエート等);POE-脂肪酸エステル類(例えば、POE-ジステアレート、POE-モノジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等);POE-アルキルエーテル類(例えば、POE-ラウリルエーテル、POE-オレイルエーテル、POE-ステアリルエーテル、POE-ベヘニルエーテル、POE-2-オクチルドデシルエーテル、POE-コレスタノールエーテル等);プルロニック型類(例えば、プルロニック等);POE・POP-アルキルエーテル類(例えば、POE・POP-セチルエーテル、POE・POP-2-デシルテトラデシルエーテル、POE・POP-モノブチルエーテル、POE・POP-水添ラノリン、POE・POP-グリセリンエーテル等);テトラ POE・テトラPOP-エチレンジアミン縮合物類(例えば、テトロニック等);POE-ヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体(例えば、POE-ヒマシ油、POE-硬化ヒマシ油、POE-硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE-硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE-硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE-硬化ヒマシ油マレイン酸等);POE-ミツロウ・ラノリン誘導体(例えば、POE-ソルビットミツロウ等);アルカノールアミド(例えば、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等);POE-プロピレングリコール脂肪酸エステル;POE-アルキルアミン;POE-脂肪酸アミド;ショ糖脂肪酸エステル;アルキルエトキシジメチルアミンオキシド;トリオレイルリン酸等が挙げられる。
本発明に用いる保湿剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,3-ブチレングリコール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、コレステリル-12-ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、dl-ピロリドンカルボン酸塩、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(EO)PO付加物、イザヨイバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物等が挙げられる。
天然の水溶性高分子としては、例えば、植物系高分子(例えば、アラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアガム、キャロブガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエキス)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、グリチルリチン酸);微生物系高分子(例えば、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、ブルラン等);動物系高分子(例えば、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等)等が挙げられる。
半合成の水溶性高分子としては、例えば、デンプン系高分子(例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等);セルロース系高分子(メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末等);アルギン酸系高分子(例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等)等が挙げられる。
合成の水溶性高分子としては、例えば、ビニル系高分子(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等);ポリオキシエチレン系高分子(例えば、ポリエチレングリコール20,000、40,000、60,000のポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体等);アクリル系高分子(例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等);ポリエチレンイミン;カチオンポリマー等が挙げられる。
増粘剤としては、例えば、アラビアガム、カラギーナン、カラヤガム、トラガカントガム、キャロブガム、クインスシード(マルメロ)、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、ペクチン酸ナトリウム、アラギン酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、CMC、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、PVA、PVM、PVP、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ローカストビーンガム、グアガム、タマリントガム、ジアルキルジメチルアンモニウム硫酸セルロース、キサンタンガム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ベントナイト、ヘクトライト、ケイ酸A1Mg(ビーガム) 、ラポナイト、無水ケイ酸等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、安息香酸系紫外線吸収剤(例えば、パラアミノ安息香酸(以下、PABAと略す)、PABAモノグリセリンエステル、N,N-ジプロポキシPABAエチルエステル、N,N-ジエトキシPABAエチルエステル、N,N-ジメチルPABAエチルエステル、N,N-ジメチルPABAブチルエステル、N,N-ジメチルPABAエチルエステル等);アントラニル酸系紫外線吸収剤(例えば、ホモメンチル-N- アセチルアントラニレート等);サリチル酸系紫外線吸収剤(例えば、アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p-イソプロパノールフェニルサリシレート等);桂皮酸系紫外線吸収剤(例えば、オクチルシンナメート、エチル-4-イソプロピルシンナメート、メチル-2,5-ジイソプロピルシンナメート、エチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、メチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、プロピル-p-メトキシシンナメート、イソプロピル-p-メトキシシンナメート、イソアミル-p-メトキシシンナメート、オクチル-p-メトキシシンナメート(2-エチルヘキシル-p-メトキシシンナメート) 、2-エトキシエチル-p-メトキシシンナメート、シクロヘキシル-p-メトキシシンナメート、エチル-α-シアノ-β-フェニルシンナメート、2-エチルヘキシル-α-シアノ-β-フェニルシンナメート、グリセリルモノ-2-エチルヘキサノイル-ジパラメトキシシンナメート等);ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(例えば、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2'- ジヒドロキシ-4- メトキシベンゾフェノン、2,2'-ジヒドロキシ-4,4'-ジメトキシベンゾフェノン、2,2',4,4'-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4- メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4- メトキシ-4'-メチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4- メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸塩、4-フェニルベンゾフェノン、2-エチルヘキシル-4'-フェニル-ベンゾフェノン-2-カルボキシレート、2-ヒドロキシ-4-n-オクトキシベンゾフェノン、4-ヒドロキシ-3-カルボキシベンゾフェノン等);3-(4'-メチルベンジリデン)-d,l-カンファー、3-ベンジリデン-d,l-カンファー;2-フェニル-5-メチルベンゾキサゾール;2,2'-ヒドロキシ-5-メチルフェニルベンゾトリアゾール;2-(2'-ヒドロキシ-5'-t-オクチルフェニル) ベンゾトリアゾール;2-(2'-ヒドロキシ-5'-メチルフェニルベンゾトリアゾール;ジベンザラジン;ジアニソイルメタン;4-メトキシ-4'-t-ブチルジベンゾイルメタン;5-(3,3-ジメチル-2-ノルボルニリデン)-3-ペンタン-2-オン;ジモルホリノピリダジン等が挙げられる。
金属イオン封鎖剤としては、例えば、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジフォスホン酸、1-ヒドロキシエタン-1,1- ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、エデト酸、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸3ナトリウム等が挙げられる。
低級アルコールとしては、例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、イソブチルアルコール、t-ブチルアルコール等が挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、2価のアルコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,2-ブチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、テトラメチレングリコール、2,3-ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、2-ブテン-1,4-ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等);3価のアルコール(例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン等);4価アルコール(例えば、1,2,6-ヘキサントリオール等のペンタエリスリトール等);5価アルコール(例えば、キシリトール等);6価アルコール(例えば、ソルビトール、マンニトール等);多価アルコール重合体(例えば、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン等);2価のアルコールアルキルエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2-メチルヘキシルエーテル、エチレングリコールイソアミルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル等);2価アルコールアルキルエーテル類(例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル等);2価アルコールエーテルエステル(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、エチレングリコールジアジベート、エチレングリコールジサクシネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等);グリセリンモノアルキルエーテル(例えば、キシルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール等);糖アルコール(例えば、ソルビトール、マルチトール、マルトトリオース、マンニトール、ショ糖、エリトリトール、グルコース、フルクトース、デンプン分解糖、マルトース、キシリトース、デンプン分解糖還元アルコール等);グリソリッド;テトラハイドロフルフリルアルコール;POE-テトラハイドロフルフリルアルコール;POP-ブチルエーテル;POP・POE-ブチルエーテル;トリポリオキシプロピレングリセリンエーテル;POP-グリセリンエーテル;POP-グリセリンエーテルリン酸;POP・POE-ペンタンエリスリトールエーテル、ポリグリセリン等が挙げられる。
単糖としては、例えば、三炭糖(例えば、D-グリセリルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン等);四炭糖(例えば、D-エリトロース、D-エリトルロース、D-トレオース、エリスリトール等);五炭糖(例えば、L-アラビノース、D-キシロース、L-リキソース、D-アラビノース、D-リボース、D-リブロース、D-キシルロース、L-キシルロース等);六炭糖(例えば、D-グルコース、D-タロース、D-ブシコース、D-ガラクトース、D-フルクトース、L-ガラクトース、L-マンノース、D-タガトース等);七炭糖(例えば、アルドヘプトース、ヘプロース等);八炭糖(例えば、オクツロース等);デオキシ糖(例えば、2-デオキシ-D-リボース、6-デオキシ-L-ガラクトース、6-デオキシ-L-マンノース等);アミノ糖(例えば、D-グルコサミン、D-ガラクトサミン、シアル酸、アミノウロン酸、ムラミン酸等);ウロン酸(例えば、D-グルクロン酸、D-マンヌロン酸、L-グルロン酸、D-ガラクツロン酸、L-イズロン酸等)等が挙げられる。
オリゴ糖としては、例えば、ショ糖、グンチアノース、ウンベリフェロース、ラクトース、プランテオース、イソリクノース類、α,α-トレハロース、ラフィノース、リクノース類、スタキオースベルバスコース類等が挙げられる。
多糖としては、例えば、セルロース、クインスシード、コンドロイチン硫酸、デンプン、ガラクタン、デルマタン硫酸、グリコーゲン、アラビアガム、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、キサンタンガム、ムコイチン硫酸、グアガム、デキストラン、ケラト硫酸、ローカストビーンガム、サクシノグルカン、カロニン酸等が挙げられる。
アミノ酸としては、例えば、中性アミノ酸(例えば、スレオニン、システイン等);塩基性アミノ酸(例えば、ヒドロキシリジン等)等が挙げられる。また、アミノ酸誘導体として、例えば、アシルサルコシンナトリウム(ラウロイルサルコシンナトリウム) 、アシルグルタミン酸塩、アシルβ-アラニンナトリウム、グルタチオン、ピロリドンカルボン酸等が挙げられる。
有機アミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、トリイソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチル−1,3-プロパンジオール、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール等が挙げられる。
高分子エマルジョンとしては、例えば、アクリル樹脂エマルジョン、ポリアクリル酸エチルエマルジョン、アクリルレジン液、ポリアクリルアルキルエステルエマルジョン、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョン、天然ゴムラテックス等が挙げられる。
pH調製剤としては、例えば、乳酸−乳酸ナトリウム、クエン酸−クエン酸ナトリウム、コハク酸−コハク酸ナトリウム等の緩衝剤等が挙げられる。
ビタミン類としては、例えば、ビタミンA、B1、B2、B6、C、Eおよびその誘導体、パントテン酸およびその誘導体、ビオチン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、トコフェロール類、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸エステル類等が挙げられる。
酸化防止助剤としては、例えば、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、ケファリン、ヘキサメタフォスフェイト、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸等が挙げられる。
その他の配合可能成分としては、例えば、防腐剤(エチルパラベン、ブチルパラベン等);消炎剤(例えば、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、ヒノキチオール、酸化亜鉛、アラントイン等);美白剤(例えば、胎盤抽出物、ユキノシタ抽出物、アルブチン等);各種抽出物(例えば、オウバク、オウレン、シコン、シャクヤク、センブリ、バーチ、セージ、ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヨクイニン、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキュウ、ショウキュウ、オトギリソウ、オノニス、ニンニク、トウガラシ、チンピ、トウキ、海藻等)、賦活剤(例えば、ローヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体等);血行促進剤(例えば、ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β−ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、タンニン酸、α−ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ−オリザノール等);抗脂漏剤(例えば、硫黄、チアントール等);抗炎症剤(例えば、トラネキサム酸、チオタウリン、ヒポタウリン等)等が挙げられる。
また、本発明の発熱性化粧料においては、トウガラシ末、トウガラシチンキ、トウガラシエキス、ショウキョウチンキ、ショウキョウエキス、ショウガオール、カプサイシン及びその誘導体、ノニル酸バニリルアミド、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸ブトキシエチル、4−ワニリルアルキルエーテル(アルキル基の炭素数が3〜6、特開昭62−292711号公報等に記載された物質)、イソバニリン誘導体等の温感助剤を、0.001〜1.0質量%の範囲で併用することもできる。
また、本発明の温熱皮膚外用剤においては、油剤、防腐剤、顔料、色素、キレート剤、清涼剤、界面活性剤、消炎剤、収斂剤、細胞賦活剤、痩身剤、保湿剤、美白剤、皮脂分泌抑制剤、除毛成分、抗酸化剤、香料等を使用目的に応じて適宜配合することもできる。特に、保湿剤や美白剤を配合することは、発熱効果によって配合成分の角質浸透性や、経皮吸収を促進することができるため好ましい。
また、本発明の温熱皮膚外用剤は、(a)水分と接触して発熱する発熱性物質を配合しており、使用時に初めて発熱作用を得る必要があることから、化粧料中に実質的に水を含まない非水系のものとする必要があり、水が配合される場合にも組成物中5質量%以下が好ましい。
本発明の温熱皮膚外用剤の剤型は任意であり、溶液系、可溶化系、粉末分散系、ジェル、スプレー、ムース、ロールオン、スティック等、実質的に非水系であれば、どのような剤型であっても構わない。また、本発明の発熱性化粧料の製品形態も任意であるが、クリーム状、ジェル状、あるいは不織布等の支持体に含浸あるいは塗布されたシート状として用いることができる。
また、本発明の発熱性化粧料の好適な実施形態としては、発熱性皮膚外用剤(クリーム、乳液など)、発熱性パック化粧料、発熱性貼付剤が挙げられる。
次に実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。なお、配合量は質量%で示す。まず始めに各実施例で採用した評価法について説明する。
評価(1):温熱効果持続性
使用後の温熱効果の持続性(使用後5分間温熱効果が維持されたか)について、専門パネラー10名により実使用試験を実施した。評価基準は以下の通りである。
◎…専門パネラー8名以上が、温熱効果の持続性があると認めた。
○…専門パネラー6名以上8名未満が、温熱効果の持続性があると認めた。
△…専門パネラー3名以上6名未満が、温熱効果の持続性があると認めた。
×…専門パネラー3名未満が、温熱効果の持続性があると認めた。

評価(2):皮膚温測定
図1に示すように、まず、被検外用剤を塗布する前に5分間、被検部位の皮膚温度をK熱電対のデータロガー(キーエンス社製、NR−TH08)を用いて測定し、その測定値の平均値を未塗布時の平均温度とした。次いで、被検外用剤1gを1分間塗擦すると同時に、データロガーで被検部位の皮膚温度を所定時間測定した。
評価(3):使用感
塗布時の肌へのべたつきのなさについて、専門パネラー10名により実使用試験を実施した。評価基準は以下の通りである。
◎…専門パネラー8名以上が塗布時に肌へのべたつきがないと認めた。
○…専門パネラー6名以上8名未満が塗布時に肌へのべたつきがないと認めた。
△…専門パネラー3名以上6名未満が塗布時に肌へのべたつきがないと認めた。
×…専門パネラー3名未満が塗布時に肌へのべたつきがないと認めた。

まず、本発明者らは、従来の温熱皮膚外用剤に関し、リーブオンタイプとしての機能向上を検討した。すなわち、一般的な温熱皮膚外用剤は、皮膚への塗布時に数分程度の温熱感を提供するものであり、10分ないしそれ以上の長時間にわたり温熱感を維持することは困難であった。
そこで本発明者らは、表1に示す試験を行った。


まず、本発明者らはゼオライトの組成物中における存在相に着目した。すなわち、温熱組成物の発熱源としてはゼオライト及び多価アルコールの水和熱が知られている。そして、ゼオライトは水分吸着により発熱することが公知であるが、表面が比較的親水性であるため、通常は多価アルコール相に配合される。
そこで本発明者らはゼオライトを油相に配置し、皮膚から揮散する水分との接触を遅くして発熱の遅延を試みた。
表1の試験例1−1及び1−2は、組成は同じものであるが、試験例1−1は油相にゼオライトを配合し、試験例1−2では保湿剤相にゼオライトを配合している。
皮膚温の測定結果について図2,3に示す。図2に示すように油相にゼオライトを配合した場合には、塗布直後の2℃近い温度上昇が認められた後、約1℃の皮膚温上昇を10分以上維持した。しかしながら、ゼオライトを水性溶媒(多価アルコール)中に配合した場合には、図3に示すように、5分経過時にはすでに0.5℃程度の皮膚温上昇に止まり、温熱効果の持続性に問題があることが示された。
表1においては、塗布10分後の温熱効果についても官能評価をしており、前記図2に示す結果を裏付けるものとなっている。
さらに本発明者らは、油相中に配合するワックスに関しても検討を行った。すなわち、ワックスはそれ自体で発熱には寄与しないが、保熱性に優れていることが知られている。表1試験例1−3にはパラフィンワックスを採用し、試験例1−4にはミリスチン酸ミリスチル、1−5にはマイクロクリスタリンワックスを採用した。
この結果、試験例1−4,1−5においては、温感効果が十分でないばかりでなく、使用感が大きく低下することが明らかとなった。
したがって、油相に配合するワックスとしてはパラフィンワックスが好ましいことが明らかとなった。
次に本発明者らは、多価アルコールの種類と温感効果について検討を行った。結果を表2に示す。

表2より明らかなように、多価アルコールは水和熱を発生するものが多いが、特にポリエチレングリコールは温熱効果の発揮に優れており、組成物中20質量%以上配合することが好ましい。

次に本発明者らは、各種ゼオライトに関し、その温熱効果の相違について検討した。
結果を表3に示す。

前記表3より明らかなように、各種ゼオライトともに温熱効果を発揮するが、前記試験例1−1(対イオン:マグネシウム)を合わせ考慮すると、二価の対イオン(カルシウム、マグネシウム)を有するものに関しては粒径にかかわらず温熱効果が高い(試験例3−5,3−6)。一方、一価の対イオン(ナトリウム、カリウム)を有するゼオライトに関しては、粒径が5μm以下だと温熱効果にやや劣る傾向がある(試験例3−4)。
このため、本発明において好適に用いられるゼオライトは、二価の対イオンを有するか、或いは一価の対イオンを有し且つ平均粒径が5μm以上であるものが好ましい。

次に本発明者らは、カルシウムゼオライトを用い、その好適な配合量を検討した。結果を表4に示す。

表4より明らかなように、ゼオライトの配合量は組成物中3質量%以上で顕著に発揮され、温熱効果についてはゼオライトの配合量が多くなるにつれ向上する。しかしながら、表中には示していないが、10質量%を超えるとやや使用感が悪化する傾向にあった。
したがって、組成物中のゼオライト量は3質量%以上、好ましくは3〜10質量%であった。

さらに本発明者らは表1において選択したパラフィンワックスの種類と配合量について検討を行った。すなわち、本発明者らは発熱源であるゼオライト、多価アルコールとともに、油相にパラフィンワックスを配合し、その効果を検証した。結果を表5に示す。

表5より明らかなように、温熱皮膚外用剤に用いる場合には、パラフィンワックスの融点が低いものが好ましく、特に融点50℃以下が好ましい。配合量に関しては、組成物中3質量%以上で効果が実感されるが、10質量%配合するとやや使用感が悪化する傾向にある。したがって、融点50℃以下のパラフィンワックスを組成物中3〜8質量%配合することが特に好ましい。

Claims (4)

  1. ゼオライトと、
    水と接触することにより、水和熱を発する多価アルコールを含む親水性溶媒相と、
    前記親水性溶媒相が分散される外油相と、
    を含み、
    前記外油相は非揮発性油の少なくとも一部としてパラフィンワックスを含み、
    前記ゼオライトは前記外油相に分散されることを特徴とする油中親水性溶媒型温熱皮膚外用剤。
  2. 請求項1記載の皮膚外用剤において、ポリエチレングリコールが組成物中20質量%以上であることを特徴とする油中親水性溶媒型温熱皮膚外用剤。
  3. 請求項1又は2記載の皮膚外用剤において、ゼオライトはその対イオンとして二価カチオンを有することを特徴とする油中親水性溶媒型温熱皮膚外用剤。
  4. 請求項1又は2記載の皮膚外用剤において、ゼオライトはその対イオンが一価のカチオンであり、その平均粒径が5μm以上であることを特徴とする油中親水性溶媒型温熱皮膚外用剤。
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