JP5234942B2 - 油中水型乳化皮膚外用剤 - Google Patents

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本発明は皮膚外用剤に関し、さらに詳しくは化粧品、医薬部外品、医薬品等として用いることができる、水分閉塞性、使用性(=使用感触)、安定性が格段に向上した油中水型乳化皮膚外用剤に関する。
クリームをはじめとするスキンケア化粧料の目的は皮膚に水分と油分を補って衰えた肌の調子を整えることにあり、その最も重要な機能は、皮膚に潤いと柔軟性を与えるための水分蒸散の抑制機能(以下水分閉塞性という)である。水分閉塞性とは、油分などが皮膚上で形成する薄膜が、皮膚から蒸散する水分を、外気中に放出させず、皮膚上に留める効果をさし、水分閉塞性が大きいほど、皮膚に潤いを与える効果が大きい。油分および水分を基本成分とする化粧料は、一般に油連続相中に水相の液滴が分散した油中水型乳化物と、水連続相の中に油相の液滴が分散した水中油型乳化物とに分けられ、油中水型乳化物の方が水中油型乳化物に比較して皮膚の保護や柔軟性の維持などの多くの点で優れていることが知られている。
油剤の水分閉塞性はワセリン、流動パラフィンなどの非極性油が大きく、エステル油など極性が高くなるに従ってその力は小さくなることは既に報告されている。実際に肌荒れなどの皮膚トラブルは皮膚の乾燥が原因になっている事が多く、対処としてワセリンなどを塗付し、皮膚からの水分蒸散を効果的に抑制する事で、それらの皮膚トラブルが改善される事は知られている。そのため水分閉塞性の大きい化粧料または外用剤として、ワセリンが配合されたものが市販されている。
しかしながら、ワセリンや流動パラフィンなどの非極性油は、一般に皮脂となじみにくいため、塗付後も皮膚上で上滑りし、非極性油が主成分のクリームなどを塗ったその手では、滑ってペンがうまく持てない、触れた服や紙などに油分が移ってしまうなどの問題が寄せられる事が少なくなかった。またそれらに粉体を配合したファンデーションなどの化粧料の場合には、塗付した肌が服に触れたときに、粉体が容易に服に移ってしまうという問題もあった。
一方で、油中水型乳化物を利用した製品ではその乳化状態を長期間維持することが比較的困難である。この乳化安定性を向上させるため、従来より行われている方法として、連続相である油相にワックス類を多量に配合して該乳化物の粘稠性を高めることがあるが、これでもなお種々の温度変化に対して配合したワックス類の軟化や融解などの現象を生じ、乳化安定性は十分ではなかった。また使用感触の点においても、ワックス類に由来する、べたつき、油っぽい、のびが重いなどという問題が生じるという問題点があった。
パルミチン酸イソオクチル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリルなどを初めとする、極性油としてのエステル油は一般的にワセリン、流動パラフィン、一部のワックス等の炭化水素系の油に比べて、皮脂との混和性に優れ、皮膚上で上すべりせず、なじみが良く、てかりにくいなどの利点があり、また通気性に優れ、油性感が少ないことから、油剤を使用する化粧料には常用されている。また肌なじみが良いため、ワセリン配合の化粧料のように、服などに油分が移るなどという問題もほとんど寄せられていない。
しかしながらエステル油は通気性に富むため、水分閉塞性においてはワセリンに遠く及ばず、エステル油が主成分の油中水型乳化化粧料は油分の主たる目的である水分閉塞性を満足せず、肌荒れなどの改善効果は小さいものであった。さらに従来の油中水型乳化物にエステル油を配合すると相分離などを生じ、乳化安定性に難点があった。したがって、使用感触が優れているにも関わらず、エステル油の配合には制約が多く、実際に官能が改良されるほどの量が使用されることは少なかった。
ところで近年、紫外線照射による皮膚への影響の懸念が増大しており、サンスクリーン用化粧料の需要が高まっている。市販のサンスクリーン用化粧料は一般的かつ代表的には油中水型乳化化粧料であり、これらにはSPF(Sun Protection Factor )値を上げるために必ずといってよいほど、紫外線吸収油剤が配合されており、例えばパラメトキシ桂皮酸エステルやN,N−ジメチルパラアミノ安息香酸エステルなどのエステル油としての紫外線吸収剤が汎用されている。ところが、これらの紫外線を吸収する機能のある官能基をもつエステル油は特に極性が高いため、これを乳化しその安定性を維持することが難しく、それにもかかわらず油中水型乳化組成物を調製するためにはワックス類を多量に配合する方法やワックス類の組み合わせで対応するしかなく、かかるエステル油の配合量の制限を余儀なくされることはしばしばであった。
かかる事情により、エステル油の肌なじみ性を有しながら、ワセリン並みの水分閉塞性を実現し、さらに乳化安定性に優れた油中水型乳化皮膚外用剤が望まれていた。
なお、多価アルコールと、中鎖または長鎖脂肪酸と、中鎖二塩基酸とをエステル化してなる油性物質のある種のものは、粘着性が良く、水中油型の被乳化油剤として用いられ、その乳化安定性に寄与することから、口紅あるいは水中油型クリームに配合されることが知られている。
本発明は、このような状況に鑑み、上記の諸問題を改善し、水分閉塞性に優れ、使用感触が良好で、さらには乳化安定性に優れた、油中水型の乳化皮膚外用剤を提供することを課題とする。
本発明者等は上記事情に鑑み、水分閉塞性、安定性、使用性ともに良好な油中水型乳化皮膚外用剤を得るべく、鋭意研究した結果、油相中にエステル油と共に特定のエステル化合物を配合し、かつ水相中に水溶性無機塩を配合することで、上記課題を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、油相が下記成分(A)、(B)及び(C)をエステル化して得られるエステル化合物、エステル油、界面活性剤及びエステル油以外の油分の混合物を含有し、水相が水溶性無機塩の水溶液を含有することを特徴とする油中水型乳化皮膚外用剤:
(A)多価アルコール
(B)炭素数8〜30の脂肪酸及び/又はヒドロキシ脂肪酸
(C)炭素数12〜30の二塩基カルボン酸
に関する。
本発明によれば、油相中に特定のエステル化合物を含有させ、水相中に水溶性無機塩を含有させることにより、エステル油などの極性油を油相の主成分とした際にも水分閉塞性に優れ、使用感触において良好であり、肌なじみが良好で服などへの油分の移りがほとんどなく、乳化安定性に優れ、汎用性のある油中水型皮膚外用剤を提供できる。
以下に、本発明について詳細に説明する。
本発明の油中水型乳化皮膚外用剤の油相は、基本的には、上記エステル化合物、エステル油、乳化のための界面活性剤及びエステル油以外の油分(固体油脂、ロウ類等)から構成される。
本発明に用いるエステル化合物は、多価アルコール(A)と炭素数8から30の脂肪酸又はヒドロキシ脂肪酸(B)と炭素数12から30の二塩基カルボン酸(C)とをエステル化して得られるエステル化合物である。エステル化に際してのこれらの成分間の混合割合については特に制限はないが、成分(A):成分(B):成分(C)=1.0モル:1.0〜2.5モル:0.25〜1.0モルであるのが好ましい。エステル化方法については特に制限はなく公知のエステル化方法を用いることができる。得られるエステル化合物は成分(A)残基、成分(B)残基及び成分(C)残基の含有量が異なったエステル化合物の混合物として得られ、通常、混合物のまま用いることができる。
本発明の油中水型乳化皮膚外用剤の油相中のエステル化合物は、油相中の油分、すなわちエステル油及びエステル油以外の油分をゲル化する機能があり、この機能により油中水型乳化皮膚外用剤の使用性が向上し、かつ水相の分散安定性が向上すると考えられる。言い換えると、エステル化合物は油分の均一なゲルを形成させ、水相を分離させることなくゲル中に分散化状態で閉じ込めることにより、水相の分散化を安定化し、またそれによって油中水型乳化皮膚外用剤の使用性を向上させると考えられる。
本発明で使用するエステル化合物の成分である多価アルコールとしては、水酸基を3個以上、特に3〜6個有するものが好ましく、例えば、グリセリン、グリセリン縮合物、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリット、トリメチロールエタン、ソルビット、キシリトース、ショ糖、グルコース、フルクトース、マンニトールなどが挙げられる。
本発明で使用するエステル化合物の成分である炭素数8から30の脂肪酸又はヒドロキシ脂肪酸は、炭化水素基又はヒドロキシ炭化水素基が、直鎖であっても分岐鎖であってもよく、また、飽和であっても不飽和であってもよく、例えばカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、べヘン酸、オレイン酸、リシノール酸、パルミトオレイン酸、イソオクチル酸(2−エチルヘキサン酸など)、イソノナン酸(3,5,5−トリメチルヘキサン酸など)、イソパルミチン酸、イソステアリン酸(2−ヘプチルウンデカン酸、エメリー社製の多メチル分枝タイプなど)、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸などが挙げられる。油中水型乳化皮膚外用剤の長期安定性をより一層向上させるには、特にパルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、セロチン酸、モンタン酸などの炭素数16〜28の直鎖状長鎖飽和脂肪酸の1種または2種以上を用いることが望ましい。炭素数が7以下の脂肪酸は皮膚刺激性や加水分解安定性の点で不適当である。また炭素数が31以上になるとエステル化反応が容易に進行しなくなり、本発明に係る所望のエステル化合物を得にくくなるため不適当である。
本発明で使用するエステル化合物の成分である炭素数12から30の二塩基カルボン酸は直鎖であっても分岐鎖であってもよく、また、飽和であっても不飽和であってもよいが飽和であるのが好ましく、例えば、エイコサン二酸、ドデカン二酸、1、10−デカメチレン二酸、1、12−ドデカメチレン二酸、1、15−ペンタデカメチレン二酸、1、28−オクタコサメチレン二酸、1、7−エチルオクタデカン二酸などが挙げられる。
炭素数11以下の二塩基カルボン酸を使用した場合は、得られるエステル化合物を成分とする油相に水相を加えて乳化して油中水型乳化物を得ても十分に増粘効果が得られず、すぐに水相の分離が起き、安定な乳化組成物は得られない。これはエステル化合物が油相中で油分をゲル化する特性を示さなくなる傾向が大きくなるためと推測される。一方、炭素数31以上の二塩基カルボン酸を使用した場合、エステル化反応の進行が難しく、また得られる生成物の物性も安定しなくなる。上記観点から該二塩基カルボン酸の炭素数は14〜28であるのが好ましく、16〜28であるのがさらに好ましい。
本発明においては、エステル化合物としてグリセリンとベヘン酸及びエイコサン二酸をエステル化して得られるエステル化合物であるベヘン酸エイコサン二酸グリセリルを用いることが、油中水型乳化皮膚外用剤の使用性及び経時安定性の点で特に好ましい。
エステル化合物は油相中に、エステル化合物、エステル油、界面活性剤及びエステル油以外の油分の合計質量を基準として、0.1〜30質量%含有させることが必要であり、好ましくは0.5〜25質量%であり、さらに好ましくは1〜20質量%である。配合量が0.1質量%未満では安定性、使用性において十分な効果が得られない。また、30質量%を超えるとのびが悪くなり使用性が損なわれてしまう。
またエステル化合物は、皮膚に塗布した後、適度な水分透過性を有する油膜を形成し、水分保持性をコントロールすると考えられる。従来乳化の安定化を目的として、油中水型乳化化粧料によく配合されるワックスに非晶質のマイクロクリスタリンワックスがあるが、本発明に用いられるエステル化合物は、それよりも水分閉塞性に優れており、ワセリンのそれにほぼ匹敵するため、これを油相に配合して油中水型乳化皮膚外用剤を調製すると、水分保持性に優れたものになると期待できる。一般にエステル油が油相の主成分として配合された化粧料などは、塗付後の水分閉塞性に不満を感じる事があるが、このエステル化合物を配合する事で、そのような問題が解決される。また一方でエステル結合を多数有する構造のため、皮脂との親和性に優れ、油によるべたつきが少ないため、本発明を塗ったその手で服や紙に触れたときに、それらへの油分の移行を防ぐ事が出来る。そのため本発明の油中水型乳化皮膚外用剤は、ワックス配合で安定化したときのようなべたつきは感じられず、それでいて常に過不足の無い水分が皮膚上にあるかのような、良好なしっとり感を与えるものになったと考えられる。
以下に参考にエステル化合物、マイクロクリスタリンワックス及びワセリンの水分保持性について実際に調べた結果を示す。油剤およびエステル化合物の水分透過性については、JIS Z0208「防湿包装材料の透湿度試験方法(カップ法)」の方法に準じて、ろ紙の厚みに調製した油性皮膜の水分透過量によって評価した。φ60mmの透湿面をもつ透湿カップを用い、吸湿剤にはグリセリン20g、封ろう剤には蜜蝋:パラフィンワックス(=60:40)を使用した。サンプルは5Cのろ紙に、一定量(7〜9mg/cm2)含浸させ、一定の厚さの膜としたものを用いる。そのろ紙を、グリセリン20gを入れた透湿カップにのせ、封ろう剤で封をして全体の質量を測定する。飽和塩化アンモニウム水溶液で高湿度雰囲気(25℃、80%)を作り、そこに3時間放置した後、質量を測定する。空試験としてサンプルを含浸させていないろ紙で、同様に透湿量を測定し、その量を水分透過率100%とする。各サンプルの水分透過率は、高湿度に放置した前後の質量差(透湿量)を空試験の透湿量で除して百分率で表した。結果を表1に示す。
Figure 0005234942
本発明の油中水型乳化皮膚外用剤の油相中に配合するエステル油としては、化粧品等に通常用い得るエステル油を用いることができる。かかるエステル油としては、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、乳酸オクチルドデシル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N-アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン・ミリスチン・ステアリン酸)グリセリド、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、アセトグリセライド、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、(アジピン酸・2−エチルヘキサン酸・ステアリン酸)グリセリンオリゴエステル、(2−ヘキシルデカン酸・セバシン酸)ジグリセリルオリゴエステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸2-ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸2-エチルヘキシル、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ヒマワリ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、グレープシード油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、月見草油、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、酢酸エチル、酢酸ブチル、クエン酸トリエチルなどが挙げられる。
エステル油のうち、構成成分として分枝脂肪酸及び/又は分枝アルコールを含有するものを分枝エステル油と呼ぶ。エステル油の中で分枝エステル油は肌なじみはより良好だが、水分閉塞性はより劣るものである。本発明においては、エステル化合物がエステル油の欠点である水分閉塞性の低さを改善するため、分枝エステル油を配合しても十分な水分閉塞性を保ことができると共に、肌なじみのよさを強化することができる。
本発明の油中水型乳化皮膚外用剤の油相中へのエステル油の配合量については、本外用剤に肌に適用した際の伸びやなじみの良さ等の良好な使用感を与え得る量である限り、特に制限はなく一律には規定しがたいが、エステル化合物、エステル油、界面活性剤及びエステル油以外の油分の合計質量を基準として、通常、1〜99質量%であることが好ましく、10〜90質量%であることがさらに好ましく、20〜75質量%であることがさらに一層好ましい。
本発明の油中水型乳化皮膚外用剤の油相におけるエステル化合物とエステル油との使用比率は1:99〜95:5であることが好ましく、5:95〜95:5であることがさらに好ましく、10:90〜90:10であることがさらに一層好ましい。エステル化合物が1:99より少ない場合には一般に水分閉塞性が十分でない傾向となり、さらに、相分離が生じ乳化安定性が損なわれる傾向となる。一方、エステル化合物が95:5より多い場合には皮膚上に塗布したときに伸びが悪く、重たい感触になる傾向となる。
従来、油中水型乳化皮膚外用剤を得るために、種々の界面活性剤が添加される。本発明においても、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、親油性非イオン性界面活性剤、親水性非イオン界面活性剤などの合成系界面活性剤又は天然系界面活性剤の1種または2種以上を組み合せて用いることができる。本発明は、油相、水相それぞれに含有するエステル化合物、水溶性無機塩により、油中水型乳化物の安定性が向上されたものであり、乳化剤として用いる界面活性剤の種類を限定しないが、特に例を挙げると以下の通りである。
アニオン界面活性剤としては、例えば、セッケン用素地、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等の脂肪酸セッケン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等の高級アルキル硫酸エステル塩、POE−ラウリル硫酸トリエタノールアミン、POE−ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキルエーテル硫酸エステル塩、ラウロイルサルコシンナトリウム等のN−アシルサルコシン酸、N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム、ラウリルメチルタウリッドナトリウム等の高級脂肪酸アミドスルホン酸塩、POE−オレイルエーテルリン酸ナトリウム、POE−ステアリルエーテルリン酸等のリン酸エステル塩、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等のスルホコハク酸塩、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼンスルホン酸等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、N−ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N−ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸モノナトリウム等のN−アシルグルタミン酸塩、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等の高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩、ロート油等の硫酸化油、POE−アルキルエーテルカルボン酸、POE−アルキルアリルエーテルカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、高級脂肪酸エステルスルホン酸塩、二級アルコール硫酸エステル塩、高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩、ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム、N−パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン、カゼインナトリウム等が挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等のアルキルトリメチルアンモニウム塩、塩化ジステアリルジメチルアンモニウムジアルキルジメチルアンモニウム塩、塩化ポリ(N,N‘−ジメチル−3,5−メチレンピペリジニウム)、塩化セチルピリジニウム等のアルキルピリジニウム塩、アルキル四級アンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、ジアルキルモリホニウム塩、POE−アルキルアミン、アルキルアミン塩、ポリアミン脂肪酸誘導体、アミルアルコール脂肪酸誘導体、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、有機変性モンモリロナイト等の有機変性粘土鉱物等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、2−ココイル−2−イミタゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等のイミダゾリン系両性界面活性剤、2−ヘプタデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等のベタイン系界面活性剤等が挙げられる。
親油性非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル類、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α‘−オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、モノオレイン酸グリセリン等のグリセリン脂肪酸エステル類、モノイソステアリン酸ジグリセリル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、縮合リシノレイン酸ジグリセリル、縮合リシノレイン酸テトラグリセリル等のポリグリセリン脂肪酸エステル、モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル類、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル等が挙げられる。
親水性非イオン界面活性剤としては、例えば、POE−ソルビタンモノオレエート、POE−ソルビタンモノステアレート、POE−ソルビタンモノオレート、POE−ソルビタンテトラオレエート等のPOE−ソルビタン脂肪酸エステル類、POE−ソルビットモノラウレート、POE−ソルビットモノオレエート、POE−ソルビットペンタオレエート、POE−ソルビットモノステアレート等のPOE−ソルビット脂肪酸エステル類、POE−グリセリンモノステアレート、POE−グリセリンモノイソステアレート、POE−グリセリントリイソステアレート等のPOE−グリセリン脂肪酸エステル類、POE−モノオレエート、POE−ジステアレート、POE−モノジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等のPOE−脂肪酸エステル類、POE−ラウリルエーテル、POE−オレイルエーテル、POE−ステアリルエーテル、POE−ベヘニルエーテル、POE−2−オクチルドデシルエーテル、POE−コレスタノールエーテル等のPOE−アルキルエーテル類、プルロニック等のプルロニック型類、POE・POP−セチルエーテル、POE・POP−2−デシルテトラデシルエーテル、POE・POP−モノブチルエーテル、POE・POP−水添ラノリン、POE・POP−グリセリンエーテル等のPOE・POP−アルキルエーテル類、テトロニック等のテトラ
POE・テトラPOP−エチレンジアミン縮合物類、POE−ヒマシ油、POE−硬化ヒマシ油、POE−硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE−硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE−硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE−硬化ヒマシ油マレイン酸等のPOE−ヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体、POE−ソルビットミツロウ等のPOE−ミツロウ・ラノリン誘導体、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等のアルカノールアミド、POE−プロピレングリコール脂肪酸エステル、POE−アルキルアミン、POE−脂肪酸アミド、ショ糖脂肪酸エステル、POE−ノニルフェニルホルムアルデヒド縮合物、アルキルエトキシジメチルアミンオキシド、トリオレイルリン酸、モノラウリン酸ポリグリセリル、モノステアリン酸ポリグリセリル、モノオレイン酸ポリグリセリル、ジステアリン酸ポリグリセリル、ジオレイン酸ポリグリセリル等のポリグリセリン脂肪酸エステル、メチルポリシロキサン・セチルメチルポリシロキサン・ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリシロキサン共重合体等の変性シリコーンなどが挙げられる。
天然系界面活性剤としては、大豆リン脂質、水添大豆リン脂質、卵黄リン脂質、水添卵黄リン脂質などのレシチン類や大豆サポニン等が挙げられる。
界面活性剤の油相中への配合量は安定な油中水型乳化皮膚外用剤を得ることができる限り特に制限はないが、エステル化合物、エステル油、界面活性剤及びエステル油以外の油分の合計質量を基準として、通常、0.01〜40質量%が好ましく、0.05〜30質量%がさらに好ましく、0.1〜20質量%がさらに一層好ましい。
本発明の油中水型乳化皮膚外用剤の油相を構成するエステル油以外の油分は特に限定されず、通常化粧料又は外用剤に利用される各種の油分中、エステル油以外の油分を用いることができ、例えば、固体油脂、ロウ類、炭化水素油、高級脂肪酸、高級アルコール、シリコーン油などが挙げられる。以下にエステル油以外の油分の具体例を列挙する。
固体油脂としては、例えば、カカオ脂、ヤシ油、牛脂、羊脂、馬脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヤシ油、硬化パーム油、硬化牛脂、硬化油、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
ロウ類としては、例えば、ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、カポックロウ、サトウキビロウ、ラノリン、酢酸ラノリン、液状ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、還元ラノリン、硬質ラノリン、ラウリン酸ヘキシル、ジョジョバロウ、セラックロウ、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、
POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等が挙げられる。
炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、イソパラフィン、パラフィン、オゾケライト、スクワラン、プリスタン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、α−オレフィンオリゴマー等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン(ベヘニン)酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、トール酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等が挙げられる。
高級アルコールとしては、例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等の直鎖アルコール、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、2−デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等の分枝鎖アルコール等があげられる。
シリコーン油としては、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、テトラヒドロテトラメチルシクロテトラシロキサンなどの環状ポリシロキサン、ポリオキシエチレンポリアルキルシロキサン等が挙げられる。
本発明の油中水型乳化皮膚外用剤の油相中におけるエステル油以外の油分の含量については特に制限はないが、エステル化合物、エステル油、界面活性剤及びエステル油以外の油分の合計質量を基準として、通常、0.01〜98質量%が好ましい。
本発明の油中水型乳化皮膚外用剤の水相は、基本的には、水溶性無機塩と水とから構成される。水相中に含有させる水溶性無機塩としては、無機強酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩が好ましく、無機強酸のアルカリ金属塩がさらに好ましい。無機強酸としては塩酸、硫酸、リン酸、硝酸などが挙げられ、特に塩酸、硫酸、リン酸が好ましい。アルカリ金属としてはナトリウム、カリウムなどが挙げられ、特にナトリウム、カリウムが好ましく、アルカリ土類金属としてはマグネシウム、カルシウムなどが挙げられ、特にマグネシウム、カルシウムが好ましい。具体的には塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、硫酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウムなどが好ましく、特に塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウムが好ましい。これらは単独であるいは任意の割合の混合物として使用できる。水溶性無機塩の水相への配合量は、水溶性無機塩及び水の合計質量を基準として、0.01質量%〜10質量%であることが必要であり、0.1〜5質量%であることが好ましく、0.5〜5質量%であることがさらに好ましい。
水相中に水溶性無機塩を含有させる事で、無機塩が肌上で水分の蒸散と吸湿のコントロールをすると考えられる。これによりエステル化合物によって増強された水分閉塞性に加え、塗付後のしっとり感がより持続する油中水型乳化皮膚外用剤を得る事ができる。
さらに、水相中にこのような水溶性無機塩類を添加しない場合、安定な油中水型乳化組成物が形成されず、該乳化組成物を調製してから2〜3日後には水相の分離が起きる。また水溶性無機塩類の水相への添加量が、水溶性無機塩及び水の合計質量を基準として、0.01質量%未満の場合、同様の傾向を示し、無添加の場合に比べて経時的な乳化安定性はやや良いが、やがて水相の分離を生じる。0.01〜10質量%とりわけ0.1〜5質量%の添加により、このような問題が解消される。一方、水相に対して10質量%を超えて配合すると、皮膚に塗布した場合にべたついた感触のものになってしまう。
本発明の油中水型乳化皮膚外用剤の油相と水相の質量比は10:90〜90:10、好ましくは20:80〜80:20、さらに好ましくは30:70〜70:30である。油水比が10:90よりも水相が多い場合には、保存安定性が悪くなる傾向があり好ましくない。一方90:10よりも水相が少ない場合には、油によるべたつき感が強くなり、使用性の面で好ましくない。
本発明の油中水型乳化皮膚外用剤には、上記成分に加えて、官能改良、保湿性付与、皮膚栄養付与、品質劣化防止などを目的として、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で化粧品、医薬品等に一般に用いられる各種成分(以下、物性等改善剤という)を配合することができる。かかる物性等改善剤としては、例えば、粉末成分、保湿剤、天然の水溶性高分子、半合成の水溶性高分子、合成の水溶性高分子、無機の水溶性高分子、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、低級アルコール、多価アルコール、単糖、オリゴ糖、多糖、アミノ酸、有機アミン、合成樹脂エマルジョン、pH調製剤、ビタミン類、酸化防止剤、酸化防止助剤、香料等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
粉末成分としては、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム、(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、窒化ホウ素等の無機粉末、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、セルロース粉末等の有機粉末、二酸化チタン、酸化亜鉛等の無機白色顔料、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等の無機赤色系顔料、?−酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒酸化鉄、カーボンブラック、低次酸化チタン等の無機黒色系顔料、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色系顔料、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等の無機緑色系顔料、群青、紺青等の無機青色系顔料、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等のパール顔料、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等の金属粉末顔料、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、及び青色404号などの有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青色1号などのジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料、クロロフィル、β−カロチン等の天然色素等が挙げられる。但し、一般の化粧品に適用できる粉末であれば良く、上記の成分に限定されるものではない。
保湿剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グルセリン、1,3-ブチレングリコール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、コレステリル−12−ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、尿素、胆汁酸塩、dl−ピロリドンカルボン酸塩、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(EO)PO付加物、イザイヨバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物等が挙げられる。
天然の水溶性高分子としては、例えば、アラアビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアガム、キャロブガム、カラヤガム、カラギーナン、ローカストビーンガム、タマリンドガム、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエキス)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)等の植物系高分子、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、ブルラン等の微生物系高分子、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等の動物系高分子が挙げられる。
半合成の水溶性高分子としては、例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、メチルセルロース、ニトロセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末等のセルロース系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子が挙げられる。
合成の水溶性高分子としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー(カーボポール)等のビニル系高分子、ポリエチレングリコール20,000、40,000、60,000等のポリオキシエチレン系高分子、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体共重合系高分子、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等のアクリル系高分子、ポリエチレンイミン、カチオンポリマー等が挙げられる。
無機の水溶性高分子としては、例えば、ベントナイト、ケイ酸AlMg(ビーガム)、ラポナイト、ヘクトライト、無水ケイ酸等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、パラアミノ安息香酸(以下、PABA と略す)、PABAモノグリセリンエステル、N,N−ジプロポキシPABAエチルエステル、N,N−ジエトキシPABAエチルエステル、N,N−ジメチルPABAエチルエステル、N,N−ジメチルPABAブチルエステル、N,N−ジメチルPABAエチルエステル等の安息香酸系紫外線吸収剤、ホモメンチル−N−アセチルアントラニレート等のアントラニル酸系紫外線吸収剤、アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p−イソプロパノールフェニルサリシレート等のサリチル酸系紫外線吸収剤、オクチルシンナメート、エチル−4−イソプロピルシンナメート、メチル−2,5−ジイソプロピルシンナメート、エチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、メチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、プロピル−p−メトキシシンナメート、イソプロピル−p−メトキシシンナメート、イソアミル−p−メトキシシンナメート、オクチル−p−メトキシシンナメート(2−エチルヘキシル−p−メトキシシンナメート) 、2−エトキシエチル−p−メトキシシンナメート、シクロヘキシル−p−メトキシシンナメート、エチル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、2−エチルヘキシル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、グリセリルモノ−2−エチルヘキサノイル-ジパラメトキシシンナメート等の桂皮酸系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2‘−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2‘−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2‘,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4‘−メチルベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸塩、4−フェニルベンゾフェノン、2−エチルヘキシル−4’−フェニル-ベンゾフェノン−2−カルボキシレート、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシ−3−カルボキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、3−(4‘−メチルベンジリデン)−d,l−カンファー、3−ベンジリデン−d,l−カンファー、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチルエステル、2−フェニル−5−メチルベンゾキサゾール、2,2’−ヒドロキシ−5−メチルフェニルベンゾトリアゾール、2−(2‘−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2‘−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ジベンザラジン、ジアニソイルメタン、4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン、5−(3,3−ジメチル−2−ノルボルニリデン)−3−ペンタン−2−オン、2,4,6−トリアニリノ−p−(カルボ−2‘−エチルヘキシル−1’−オキシ)1,3,5−トリアジン等が挙げられる。これらの多く(例えば安息香酸系、アントラニル酸系、サリチル酸系、桂皮酸系等)はエステル油である。
金属イオン封鎖剤としては、例えば、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、エデト酸、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸3ナトリウム等が挙げられる。
低級アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコール等が挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、テトラメチレングルコール、2,3−ブチレングルコール、ペンタメチレングルコール、2−ブテン−1,4−ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等の2価のアルコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール等の3価のアルコール、ペンタエリスリトール等の4価アルコール、キシリトール等の5価アルコール、ソルビトール、マンニトール等の6価アルコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングルコール、ポリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン等の多価アルコール重合体、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングルコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2−メチルヘキシルエーテル、エチレングリコールイソアミルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル等の2価のアルコールアルキルエーテル類、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル等の2価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、エチレングリコールジアジベート、エチレングリコールジサクシネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアステート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等の2価アルコールエーテルエステル、キシルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール等のグリセリンモノアルキルエーテル、ソルビトール、マルチトール、マルトトリオース、マンニトール、ショ糖、エリトリトール、グルコース、フルクトース、デンプン分解糖、マルトース、キシリトース、デンプン分解糖還元アルコール等の糖アルコール、グリソリッド、テトラハイドロフルフリルアルコール、
POE−テトラハイドロフルフリルアルコール、POP−ブチルエーテル、POP・POE−ブチルエーテル、トリポリオキシプロピレングリセリンエーテル、POP−グリセリンエーテル、POP−グリセリンエーテルリン酸、POP・POE−ペンタンエリスリトールエーテル等が挙げられる。
単糖としては、例えば、D−グリセリルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン等の三炭糖、D−エリトロース、D−エリトルロース、D−トレオース、エリスリトール等の四炭糖、L−アラビノース、D−キシロース、L−リキソース、D−アラビノース、D−リボース、D−リブロース、D−キシルロース、L−キシルロース等の五炭糖、D−グルコース、D−タロース、D−ブシコース、D−ガラクトース、D−フルクトース、L−ガラクトース、L−マンノース、D−タガトース等の六炭糖、アルドヘプトース、ヘプッロース等の七炭糖、オクツロース等の八炭糖、2−デオキシ−D−リボース、6−デオキシ−L−ガラクトース、6−デオキシ−L−マンノース等のデオキシ糖、D−グルコサミン、D−ガラクトサミン、シアル酸、アミノウロン酸、ムラミン酸等のアミノ糖、D−グルクロン酸、D−マンヌロン酸、L−グルロン酸、D−ガラクツロン酸、L−イズロン酸等のウロン酸等が挙げられる。
オリゴ糖としては、例えば、ショ糖、グンチアノース、ウンベリフェロース、ラクトース、プランテオース、イソリクノース類、α,α−トレハロース、ラフィノース、リクノース類、ウンビリシン、スタキオースベルバスコース類等が挙げられる。
多糖としては、例えば、セルロース、クインスシード、コンドロイチン硫酸、デンプン、ガラクタン、デルマタン硫酸、グリコーゲン、アラビアガム、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、キサンタンガム、ムコイチン硫酸、グアガム、デキストラン、ケラト硫酸、ローカストビンガム、サクシノグルカン、カロニン酸等が挙げられる。
アミノ酸として、例えば、スレオニン、システイン等の中性アミノ酸、ヒドロキシリジン等の塩基性アミノ酸が挙げられる。また、アミノ酸誘導体として、例えば、アシルサルコシンナトリウム(ラウロイルサルコシンナトリウム) 、アシルグルタミン酸塩、アシルβ−アラニンナトリウム、グルタチオン、ピロリドンカルボン酸等が挙げられる。
有機アミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等が挙げられる。
合成樹脂エマルジョンとしては、例えば、アクリル樹脂エマルジョン、ポリアクリル酸エチルエマルジョン、アクリルレジン液、ポリアクリルアルキルエステルエマルジョン、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョン等が挙げられる。
pH調製剤としては、例えば、乳酸−乳酸ナトリウム、クエン酸−クエン酸ナトリウム等の緩衝剤等が挙げられる。
ビタミン類としては、例えば、ビタミンA,B1 ,B2 ,B6 ,Eおよびその誘導体、パントテン酸およびその誘導体、ビオチン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、トコフェロール類、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸エステル類等が挙げられる。
酸化防止助剤としては、例えば、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、ケファリン、ヘキサメタフォスフェイト、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸等が挙げられる。
その他の配合可能成分としては、エチルパラベン、プチルパラベン等の防腐剤、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、ヒノキチオール、酸化亜鉛、アラントイン等の消炎剤、胎盤抽出物、ユキノシタ抽出物等の美白剤、オウバク、オウレン、シコン、シャクヤク、センブリ、バーチ、セージ、ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヨクイニン、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキュウ、ショウキュウ、オトギリソウ、オノニス、ニンニク、トウガラシ、チンピ、トウキ、海藻等の抽出物、ローヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体、幼年血液抽出物等の賦活剤、ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β−ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、タンニン酸、α−ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ−オリザノール等の血行促進剤、硫黄、チアントール等の抗脂漏剤、トラネキサム酸、チオタウリン、ヒポタウリン等が挙げられる。
本発明の油中水型乳化皮膚外用剤を得るための調製方法としては、特殊な手段や装置を必要とするものではなく、従来の油中水型乳化組成物を得る方法が用いられる。一例を挙げると、油相として、エステル化合物、エステル油、界面活性剤及びエステル油以外の油分を加熱溶解し、防腐剤、酸化防止剤などの油溶性もしくは親油性の物性等改善剤を必要に応じて添加し、60〜80℃に加温する。水相として精製水に本発明の水溶性無機塩、及び必要に応じて保湿剤などの水溶性もしくは親水性の物性等改善剤を添加し、60〜80℃に加温する。油相に水相を徐々に添加し予備乳化を行い、ホモミキサーで乳化粒子を均一にした後、脱気、ろ過、冷却を行う。
本発明の油中水型乳化皮膚外用剤の形態については、特に制限はないが、例えばクリーム、乳液、ファンデーション、メークアップ下地、頬紅、アイシャドー、アイライナー、アイブロー、マスカラ、マッサージ料、ハンドクリーム、軟膏、乳化タイプ含水リップ、ヘアクリームなど、皮膚に外用する全て油中水型の製品を包含する。
次に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定するものではない。なお、以下の実施例において配合量は質量%である。
表2〜4に示す配合組成で常法を用いて油中水型乳化クリームを全量400g調製し、水分閉塞性、使用性及び安定性について評価を行った。
[水分閉塞性試験方法]
本発明品が形成する油膜の水分閉塞性を評価するために、先に記述した水分透過量の試験を行った。ろ紙に油膜を形成する方法は先述と少々異なるため、以下に示す方法を用いる。油中水型乳化クリーム約2g(比較例10のみ約5g)を、5Cのろ紙に均一に伸ばし、温度40℃、湿度30%の恒温恒湿槽に20時間入れ、水分を揮散させる。ろ紙上の余分な油分等をウエスで拭き取り、含浸量を7〜9mg/cm2に調整する。水分透過量の試験方法と同様に測定を行い、水分透過率を求めた。水分閉塞性は下記の判定基準により評価し、その結果を表5〜7に示した。
「水分閉塞性判定基準」
◎:水分透過率が7.5%未満、○:水分透過率が7.5%以上、10.0%未満、△:水分透過率が10.0%以上、15.0%未満、×:水分透過率が15.0%以上
「使用性試験方法」
調製した油中水型乳化クリームを専門パネル10名が実際に使用し、官能試験により使用性の評価を行った。使用性は下記の判定基準により評価し、その結果を併せて表5〜7に示した。
「使用性判定基準」
◎:10名中8名以上がべたつきがなく使用性良好と判断した。○:10名中6名以上がべたつきがなく使用性良好と判断した。△:10名中4名以上がべたつきがなく使用性良好と判断した。×:10名中4名未満がべたつきがなく使用性良好と判断した。
「安定性試験方法」
調製した油中水型乳化クリームをガラス瓶に充填し、乳化直後及び5℃、室温、40℃に1ヶ月放置後における安定性の評価を行った。安定性は下記の判定基準により評価し、その結果を併せて表5〜7に示した。
「安定性判定基準」
○:分離等の異常が全く見られず、安定性は良好。△:油相もしくは水相に僅かな分離等が見られる。×:油相もしくは水相にかなりの分離が見られ安定性不良。
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表5〜7から明らかなように、実施例1〜7の油中水型乳化クリームは、水分閉塞性、使用性、安定性とも比較例に対し格段と向上していることが認められた。さらにクリームを塗った手が、服や紙に触れたときにも、油分はほとんど移らず、非常に良好な使用感をもたらした。比較例1〜3は、本発明の必須成分であるエステル化合物と水溶性無機塩の両方またはどちらか一方が無添加のものであるが、いずれも水分閉塞性を満足するものではなく、安定性にも問題があるものとなった。また、比較例4〜7は本発明の必須成分の比率を外れるものであるが、配合量が低いものは、水分閉塞性、安定性ともに不良なものとなり(比較例4,6)、配合量が高いものは使用感が不良なものとなった(比較例5,7)。また一方で、従来用いられていた、マイクロクリスタリンワックスで乳化の安定性を図ったが、安定性を増すためには、マイクロクリスタリンワックスを多量に配合しなければならず、べたつきが強いだけでなく、皮膚上で上滑りし、服などへ油分の移りがあり、使用感の評価は低いものとなった(比較例8,9)。さらに比較例10,11では水相が90質量%より多いものと10質量%より少ないものを調製したが、90質量%より多い場合は安定性が悪く、10質量%より少ないものでは、べたつきが強く、使用感が悪いものとなった。
表5〜7から明らかなように、実施例1〜7の油中水型乳化クリームは、水分閉塞性に優れており、肌荒れ改善効果が期待できる。実際に水仕事を多くする主婦10人に、実施例1のクリームを1週間就寝前に手に塗付し、その他は通常通りの生活を過ごしてもらったところ、10人中8人が以前よりも肌荒れが気にならなくなったと答えた。
以下に本発明の油中水型乳化皮膚外用剤の他の実施例を示す。
実施例8 エモリエントクリーム
ベヘン酸エイコサン二酸グリセリル 5(商品名ノムコートHK−G、日清製油(株)製)
ジイソステアリン酸ジグリセリル 5
流動パラフィン 20
パルミチン酸イソオクチル 15
メチルフェニルポリシロキサン 5
グリセリン 5
3ブチレングリコール 5
1%クエン酸緩衝液(クエン酸1、クエン酸ナトリウム9) 30
塩化ナトリウム 0.2
リン酸水素二ナトリウム 0.1
ヒアルロン酸 0.1
カルボキシメチルセルロース 0.5
防腐剤 適量
香料 適量
イオン交換水 残量
実施例8で得られたエモリエントクリームは、実施例1〜7で行った水分閉塞性、使用性及び安定性の評価において、水分閉塞性◎、使用性◎、安定性(5℃:○、室温:○、40℃:○)と良好なものであった。また肌荒れの気になる部分にこのエモリエントクリームを連続して使用したとき、肌荒れは有効的に改善された。
実施例9 油中水型乳化軟膏
ベヘン酸エイコサン二酸グリセリル(商品名ノムコートHK−G、日清製油(株)製) 5
ポリオキシエチレンポリアルキルシロキサン 0.5
トリオクタン酸グリセリル 20
コーン油 20
パラフィンワックス 1
ソルビトール 5
1.3−ブチレングリコール 5
グリチルリチン酸ジカリウム 0.2
尿素 10
塩化ナトリウム 0.1
硫酸ナトリウム 0.1
防腐剤 適量
精製水 残量
実施例9で得られた油中水型乳化軟膏は、実施例1〜7で行った水分閉塞性、使用性及び安定性の評価において、水分閉塞性◎、使用性◎、安定性(5℃:○、室温:○、40℃:○)と良好なものであった。また肌荒れの気になる部分にこの油中水型乳化軟膏を連続して使用したとき、肌荒れは有効的に改善された。
実施例10 乳液
ベヘン酸エイコサン二酸グリセリン(商品名ノムコートHK−G、日清製油(株)製) 1
ポリオキシエチレンポリアルキルシロキサン 0.2
トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 10
流動パラフィン 15
スクワラン 10
デカメチルシクロペンタシロキサン 10
メチルフェニルポリシロキサン 10
グリチルレチン酸ステアリル 0.1
ソルビタンセスキオレイン酸エステル 4
POE(20)ソルビタンモノオレイン酸エステル 1
プロピレングリコール 8
グリセリン 5
塩化カリウム 0.5
リン酸水素二カリウム 0.5
防腐剤 適量
香料 適量
イオン交換水 残量
実施例10で得られた乳液は、実施例1〜7で行った水分閉塞性、使用性及び安定性の評価において、水分閉塞性◎、使用性◎、安定性(5℃:○、室温:○、40℃:○)と良好なものであった。また肌荒れの気になる部分にこの油中水型乳化軟膏を連続して使用したとき、肌荒れは有効的に改善された。
実施例11 日焼け止め用クリーム
ベヘン酸エイコサン二酸グリセリル(商品名ノムコートHK−G、日清製油(株)製) 4
2−エチルヘキシル−p−メトキシシンナメート 10
4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン 2
トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 10
スクワラン 10
オクタメチルシクロテトラシロキサン 5
酢酸トコフェロール 0.1
モノオレイン酸グリセリン 3.5
POE(20)ソルビタンモノオレイン酸エステル 1
疎水化処理微粒子二酸化チタン 3
疎水化処理微粒子酸化亜鉛 3
3−ブチレングリコール 10
EDTA・2Na 0.1
塩化ナトリウム 1.0
防腐剤 適量
香料 適量
イオン交換水 残量
実施例11で得られた日焼け止め用クリームは、実施例1〜7で行った水分閉塞性、使用性及び安定性の評価において、水分閉塞性◎、使用性◎、安定性(5℃:○、室温:○、40℃:○)と良好なものであった。またこの日焼け止め用クリームは皮膚へのなじみが良好で、日焼け止め用クリームを塗付した肌が服に触れても粉体が移ることなく、使用感は非常に満足感の高いものであった。さらに実施例11では、肌なじみの良い官能や乳化安定性の実現が困難であった、紫外線吸収剤としてのエステル油を容易に配合することができた。
実施例12 W/O乳化ファンデーション
ベヘン酸エイコサン二酸グリセリル(商品名ノムコートHK−G、日清製油(株)製) 0.2
流動パラフィン 5
メチルフェニルポリシロキサン 5
トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 5
ポリオキシエチレン変性ジメチルポリシロキサン 4
セリサイト 5
カオリン 3
二酸化チタン 12
ベンガラ 0.5
黄酸化鉄 1
黒酸化鉄 0.1
3ブチレングリコール 5
硫酸ナトリウム 0.2
分散剤 適量
防腐剤 適量
香料 適量
イオン交換水 残量
実施例12で得られたW/O乳化ファンデーションは、実施例1〜7で行った水分閉塞性、使用性及び安定性の評価において、水分閉塞性◎、使用性◎、安定性(5℃:○、室温:○、40℃:○)と良好なものであった。またこのW/O乳化ファンデーションは皮膚へのなじみが良好で、ファンデーションを塗付した肌が服に触れても粉体が移ることなく、使用感は非常に満足感の高いものであった。

Claims (7)

  1. 油相がグリセリン(A)、炭素数16〜28直鎖状長鎖脂肪酸(B)及び炭素数12〜30の直鎖飽和二塩基カルボン酸(C)の混合物であって混合割合が成分(A):成分(B):成分(C)=1.0モル:1.0〜2.5モル:0.25〜1.0モルである該混合物をエステル化して得られるエステル化合物(a)、エステル油(b)、界面活性剤(c)及びエステル油以外の油分(d)の混合物を含有し、水相が水溶性無機塩(e)の水溶液を含有し、水分閉塞性、使用性及び乳化安定性に優れる油中水型乳化皮膚外用剤であって、油相におけるエステル化合物及びエステル油の配合量が、エステル化合物、エステル油、界面活性剤及びエステル油以外の油分の合計質量を基準として、エステル化合物1〜20質量%、エステル油10〜90質量%であり、水相における水溶性無機塩の配合量が、水溶性無機塩及び水の合計質量を基準として、0.01〜10質量%であり、油相と水相との質量比が10:90〜90:10であり、上記効果を達成させるための成分が上記成分(a)、(b)及び(e)のみからなる該油中水型乳化皮膚外用剤。
  2. 前記成分(A)がグリセリン、(B)がベヘン酸及び(C)がエイコサン二酸である請求項記載の油中水型乳化皮膚外用剤。
  3. エステル油がミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、乳酸オクチルドデシル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N-アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン・ミリスチン・ステアリン酸)グリセリド、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、アセトグリセライド、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、(アジピン酸・2−エチルヘキサン酸・ステアリン酸)グリセリンオリゴエステル、(2−ヘキシルデカン酸・セバシン酸)ジグリセリルオリゴエステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸2-ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸2-エチルヘキシル、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ヒマワリ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、グレープシード油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、月見草油、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、酢酸エチル、酢酸ブチル及びクエン酸トリエチルから選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2記載の油中水型乳化皮膚外用剤。
  4. エステル油が分枝エステル油である請求項1〜のいずれか1項に記載の油中水型乳化皮膚外用剤。
  5. エステル油以外の油分が固体油脂、ロウ類、炭化水素油、高級脂肪酸、高級アルコール及びシリコーン油から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜のいずれか1項に記載の油中水型乳化皮膚外用剤。
  6. 水溶性無機塩が無機強酸のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜のいずれか1項に記載の油中水型乳化皮膚外用剤。
  7. 油相における界面活性剤の配合量が、エステル化合物、エステル油、界面活性剤及びエステル油以外の油分の合計質量を基準として、0.01〜40質量%である請求項1〜のいずれか1項に記載の油中水型乳化皮膚外用剤。
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