JP2017003697A - 発光素子および発光装置 - Google Patents

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安寿 稲田
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Abstract

【課題】指向性の高い赤外光源を実現する。【解決手段】発光素子は、赤外域の光を発するフォトルミネッセンス層と、前記フォトルミネッセンス層に近接して配置された透光層と、前記フォトルミネッセンス層および前記透光層の少なくとも一方に形成された少なくとも1つの周期構造と、を備える。前記周期構造は、複数の凸部および複数の凹部の少なくとも一方を含み、前記フォトルミネッセンス層が発する光は、空気中の波長がλaの赤外域の第1の光を含み、前記周期構造の周期をpaとすると、λa/nwav-a<pa<λaの関係が成り立つ。【選択図】図1A

Description

本開示は、赤外域の光を発するフォトルミネッセンス層を有する発光素子および発光装置に関する。
赤外線(以下、「赤外光」と称することもある。)は、様々な用途に利用されている。例えば、生体内部の観察、食品および薬品等の物質の組成の検査、生体認証、並びに赤外線通信等の用途に利用されている。これらの応用に際して、所定の波長域の赤外線を観測対象に正確に照射することが求められる。
赤外光および可視光等の電磁波を発するフォトルミネッセンス材料は、一般に等方的に発光する。よって、特定の方向のみに電磁波を出射させるために、リフレクターやレンズなどの光学部品が用いられることが多い。例えば、特許文献1は、可視光の例であるが、配光板および補助反射板を用いて指向性を確保した照明システムを開示している。
特開2010−231941号公報
光学デバイスにおいて、リフレクターやレンズなどの光学部品を配置すると、そのスペースを確保するために、光学デバイス自身のサイズを大きくする必要がある。これらの光学部品は無くすか、少しでも小型化することが望ましい。
本開示は、赤外域の光を発するフォトルミネッセンス材料の発光効率、指向性、または偏光特性を制御することが可能な、新規な構造を有する発光素子およびそれを備える発光装置を提供する。
本開示の一態様に係る発光素子は、赤外域の光を発するフォトルミネッセンス層と、前記フォトルミネッセンス層に近接して配置された透光層と、前記フォトルミネッセンス層および前記透光層の少なくとも一方に形成された少なくとも1つの周期構造と、を備え、前記周期構造は、複数の凸部および複数の凹部の少なくとも一方を含み、前記フォトルミネッセンス層が発する光は、空気中の波長がλaの赤外域の第1の光を含み、前記周期構造の周期をpaとすると、λa/nwav-a<pa<λaの関係が成り立つ。
上記の包括的または具体的な態様は、素子、装置、システム、方法、またはこれらの任意の組み合わせで実現されてもよい。
本開示の一態様に係る発光素子および発光装置によれば、素子自体が高い指向性の赤外光を出射することができる。このため、従来必要であったリフレクターやレンズ等の光学部品を用いなくても指向性の高い発光が可能である。ある態様では、光の指向性だけでなく、輝度または偏光特性を制御することもできる。
ある実施形態による発光素子の構成を示す斜視図である。 図1Aに示す発光素子の部分断面図である。 他の実施形態による発光素子の構成を示す斜視図である。 図1Cに示す発光素子の部分断面図である。 発光波長および周期構造の高さをそれぞれ変えて、正面方向に出射する光の増強度を計算した結果を示す図である。 式(10)におけるm=1およびm=3の条件を図示したグラフである。 発光波長およびフォトルミネッセンス層の厚さtを変えて正面方向に出力する光の増強度を計算した結果を示す図である。 厚さt=345nmのときに、x方向に導波するモードの電場分布を計算した結果を示す図である。 厚さt=925nmのときに、x方向に導波するモードの電場分布を計算した結果を示す図である。 厚さt=600nmのときに、x方向に導波するモードの電場分布を計算した結果を示す図である。 図2の計算と同じ条件で、光の偏光がy方向に垂直な電場成分を有するTEモードである場合について光の増強度を計算した結果を示す図である。 2次元の周期構造の例を示す平面図である。 2次元周期構造に関して図2と同様の計算を行った結果を示す図である。 発光波長および周期構造の屈折率を変えて正面方向に出力する光の増強度を計算した結果を示す図である。 図8と同様の条件でフォトルミネッセンス層の膜厚を2000nmにした場合の結果を示す図である。 発光波長および周期構造の高さを変えて正面方向に出力する光の増強度を計算した結果を示す図である。 図10と同様の条件で、周期構造の屈折率をnp=2.0とした場合の計算結果を示す図である。 光の偏光がy方向に垂直な電場成分を有するTEモードであるものとして図9に示す計算と同様の計算を行った結果を示す図である。 図9に示す計算と同様の条件で、フォトルミネッセンス層の屈折率nwavを1.5に変更した場合の結果を示す図である。 屈折率が1.5の透明基板の上に、図2に示す計算と同じ条件のフォトルミネッセンス層および周期構造を設けた場合の計算結果を示す図である。 式(15)の条件を図示したグラフである。 図1A、1Bに示す発光素子100と、励起光をフォトルミネッセンス層110に入射させる光源180とを備える発光装置200の構成例を示す図である。 励起光を擬似導波モードに結合させることで、効率よく光を出射させる構成を説明するための図であり、x方向の周期pxを有する1次元周期構造を示している。 励起光を擬似導波モードに結合させることで、効率よく光を出射させる構成を説明するための図であり、x方向の周期pxおよびy方向の周期pyを有する2次元周期構造を示す図である。 図17Aの構成における光の吸収率の波長依存性を示す図である。 y方向の周期pyおよび波長に対する光の増強度の依存性を示す図である。 2次元周期構造の一例を示す図である。 2次元周期構造の他の例を示す図である。 透明基板上に周期構造を形成した変形例を示す図である。 透明基板上に周期構造を形成した他の変形例を示す図である。 図19Aの構成において、発光波長および周期構造の周期を変えて正面方向に出力する光の増強度を計算した結果を示す図である。 複数の粉末状の発光素子を混ぜた構成を示す図である。 フォトルミネッセンス層の上に周期の異なる複数の周期構造を2次元に配列した例を示す平面図である。 表面に凹凸構造が形成された複数のフォトルミネッセンス層110が積層された構造を有する発光素子の一例を示す図である。 フォトルミネッセンス層110と周期構造120との間に保護層150を設けた構成例を示す断面図である。 フォトルミネッセンス層110の一部のみを加工することによって周期構造120を形成した例を示す図である。 (a)および(b)は、発光素子の出射光の角度依存性を計算した結果を示す図である。 (a)および(b)は、発光素子の出射光の角度依存性を計算した結果を示す図である。 フォトルミネッセンス層110上に周期構造120を有する発光素子における発光増強効果を受ける光の波長および出射方向との関係を説明するための模式図である。 発光増強効果を示す波長が異なる複数の周期構造を配列した構成の例を示す模式的な平面図である。 発光増強効果を示す波長が異なる複数の周期構造を配列した構成の他の例を示す模式的な平面図である。 発光増強効果を示す波長が異なる複数の周期構造を配列した構成の例を示す模式的な平面図である。 マイクロレンズを備える発光素子の模式的な断面図である。 スラブ型導波路の一例を模式的に示す斜視図である。 赤外イメージングを行うシステムの概略的な構成を示す図である。 発光装置200と光ファイバ500とを組み合わせたシステムの概略的な構成を示す図である。
本開示は、以下の項目に記載の発光素子および発光装置を含む。
[項目1]
赤外域の光を発するフォトルミネッセンス層と、
前記フォトルミネッセンス層に近接して配置された透光層と、
前記フォトルミネッセンス層および前記透光層の少なくとも一方に形成された少なくとも1つの周期構造と、
を備え、
前記周期構造は、複数の凸部および複数の凹部の少なくとも一方を含み、
前記フォトルミネッセンス層が発する光は、空気中の波長がλaの赤外域の第1の光を含み、
前記周期構造の周期をpaとすると、λa/nwav-a<pa<λaの関係が成り立つ、
発光素子。
[項目2]
前記第1の光に対する前記透光層の屈折率nt-aは、前記第1の光に対する前記フォトルミネッセンス層の屈折率nwav-aよりも小さい、項目1に記載の発光素子。
[項目3]
前記第1の光は、前記周期構造によって予め決められた第1の方向において強度が最大になる、項目1または2に記載の発光素子。
[項目4]
前記第1の光の前記第1の方向を基準としたときの指向角は、15°未満である、項目3に記載の発光素子。
[項目5]
赤外域の光を発するフォトルミネッセンス層と、
前記フォトルミネッセンス層に近接して配置された透光層と、
前記フォトルミネッセンス層および前記透光層の少なくとも一方に形成された少なくとも1つの周期構造と、
を備え、
前記周期構造は、複数の凸部および複数の凹部の少なくとも一方を含み、
前記フォトルミネッセンス層が有するフォトルミネッセンス材料の励起光の空気中における波長をλexとし、前記励起光に対する前記フォトルミネッセンス層の屈折率をnwav-exとし、前記周期構造の周期をpexとすると、λex/nwav-ex<pex<λexの関係が成り立つ、
発光素子。
[項目6]
透光層と、
前記透光層に形成された少なくとも一つの周期構造と、
前記周期構造に近接して配置され、赤外域の光を発するフォトルミネッセンス層と、
を備え、
前記周期構造は、複数の凸部および複数の凹部の少なくとも一方を含み、
前記フォトルミネッセンス層が発する光は、空気中の波長がλaの赤外域の第1の光を含み、
前記第1の光に対する前記フォトルミネッセンス層の屈折率をnwav-aとし、前記周期構造の周期をpaとすると、λa/nwav-a<pa<λaの関係が成り立つ、
発光素子。
[項目7]
赤外域の光を発するフォトルミネッセンス層と、
前記フォトルミネッセンス層よりも高い屈折率を有する透光層と、
前記透光層に形成された少なくとも一つの周期構造と、
を備え、
前記周期構造は、複数の凸部および複数の凹部の少なくとも一方を含み、
前記フォトルミネッセンス層が発する光は、空気中の波長がλaの赤外域の第1の光を含み、
前記第1の光に対する前記フォトルミネッセンス層の屈折率をnwav-aとし、前記周期構造の周期をpaとすると、λa/nwav-a<pa<λaの関係が成り立つ、
発光素子。
[項目8]
前記フォトルミネッセンス層と前記透光層とが互いに接している、項目1から7のいずれかに記載の発光素子。
[項目9]
赤外域の光を発するフォトルミネッセンス層と、
前記フォトルミネッセンス層に形成された少なくとも一つの周期構造と、
を備え、
前記周期構造は、複数の凸部および複数の凹部の少なくとも一方を含み、
前記フォトルミネッセンス層が発する光は、空気中の波長がλaの赤外域の第1の光を含み、
前記第1の光に対する前記フォトルミネッセンス層の屈折率をnwav-aとし、前記周期構造の周期をpaとすると、λa/nwav-a<pa<λaの関係が成り立つ、
発光素子。
本開示の実施形態による発光素子は、赤外域の光を発するフォトルミネッセンス層と、前記フォトルミネッセンス層に近接して配置された透光層と、前記フォトルミネッセンス層および前記透光層の少なくとも一方に形成された少なくとも1つの周期構造とを有する。前記周期構造は、複数の凸部および複数の凹部の少なくとも一方を含む。隣接する凸部間または凹部間の距離をDintとし、前記フォトルミネッセンス層が発する光は、空気中の波長がλaの第1の光を含む。前記第1の光に対する前記フォトルミネッセンス層の屈折率をnwav-aとすると、λa/nwav-a<Dint<λaの関係が成り立つ。波長λaは、近赤外あるいは中赤外の波長範囲内(約0.75μm以上4μm以下)にある。本明細書では、この波長範囲を「赤外域」と称し、赤外域の電磁波(即ち赤外線)も「光」と表現することがある。
フォトルミネッセンス層は、赤外域の光を発するフォトルミネッセンス材料を含む。フォトルミネッセンス材料は、励起光を受けて発光する材料を意味する。フォトルミネッセンス材料は、狭義の蛍光材料および燐光材料を包含し、無機材料だけなく、有機材料(例えば色素)を包含し、さらには、量子ドット(即ち、半導体微粒子)を包含する。フォトルミネッセンス層は、フォトルミネッセンス材料に加えて、マトリクス材料(即ち、ホスト材料)を含んでもよい。マトリクス材料は、例えば、ガラスや酸化物などの無機材料や樹脂である。
フォトルミネッセンス層に近接して配置される透光層は、フォトルミネッセンス層が発する光に対して透過率が高い材料で形成され、例えば、無機材料や樹脂で形成される。透光層は、例えば誘電体(特に、光の吸収が少ない絶縁体)で形成される。透光層は、例えば、フォトルミネッセンス層を支持する基板であってよい。フォトルミネッセンス層の空気側の表面が周期構造を有する場合、空気層が透光層となり得る。
本開示の実施形態による発光素子においては、後に計算結果および実験結果を参照して詳述するように、フォトルミネッセンス層および透光層の少なくとも一方に形成された周期構造によって、フォトルミネッセンス層および透光層の内部に、ユニークな電場分布を形成する。これは、導波光が周期構造と相互作用して形成されるものであり、擬似導波モードと表現することもできる。この擬似導波モードを活用することで、以下で説明するように、フォトルミネッセンスの発光効率の増大、指向性の向上、偏光の選択性の効果を得ることができる。なお、以下の説明において、擬似導波モードという用語を使って、本発明者らが見出した、新規な構成および/または新規なメカニズムを説明することがある。その説明は、1つの例示的な説明に過ぎず、本開示をいかなる意味においても限定するものではない。
周期構造は、複数の凸部および複数の凹部の少なくとも一方を含み、隣接する凸部間の距離(即ち、中心間距離)をDintとすると、λa/nwav-a<Dint<λaの関係を満足する。言い換えれば、周期構造の周期をpaとすると、λa/nwav-a<pa<λaの関係が成り立つ。λは光の波長を表し、λaは空気中での光の波長であることを表現する。nwavはフォトルミネッセンス層の屈折率である。フォトルミネッセンス層が複数の材料を混合した媒質である場合、各材料の屈折率をそれぞれの体積比率で重み付けした平均屈折率をnwavとする。一般に屈折率nは波長に依存するので、λaの光に対する屈折率であることをnwav-aと明示することが望ましいが、簡単のために省略することがある。nwavは基本的にフォトルミネッセンス層の屈折率であるが、フォトルミネッセンス層に隣接する層の屈折率がフォトルミネッセンス層の屈折率よりも大きい場合、当該屈折率が大きい層の屈折率およびフォトルミネッセンス層の屈折率をそれぞれの体積比率で重み付けした平均屈折率をnwavとする。この場合は、光学的には、フォトルミネッセンス層が複数の異なる材料の層で構成されている場合と等価であるからである。
擬似導波モードの光に対する媒質の有効屈折率をneffとすると、na<neff<nwavを満たす。ここで、naは空気の屈折率である。擬似導波モードの光を、フォトルミネッセンス層の内部を入射角θで全反射しながら伝搬する光であると考えると、有効屈折率neffは、neff=nwavsinθと書ける。また、有効屈折率neffは、擬似導波モードの電場が分布する領域に存在する媒質の屈折率によって決まるので、例えば、周期構造が透光層に形成されている場合、フォトルミネッセンス層の屈折率だけでなく、透光層の屈折率にも依存する。また、擬似導波モードの偏光方向(TEモードとTMモード)により、電場の分布は異なるので、TEモードとTMモードとでは有効屈折率neffは異なり得る。
周期構造は、フォトルミネッセンス層および透光層の少なくとも一方に形成される。フォトルミネッセンス層と透光層とが互いに接するとき、フォトルミネッセンス層と透光層との界面に周期構造が形成されてもよい。このとき、フォトルミネッセンス層および透光層が周期構造を有する。フォトルミネッセンス層は周期構造を有さなくてもよい。このとき、周期構造を有する透光層がフォトルミネッセンス層に近接して配置される。ここで、透光層(またはその周期構造)がフォトルミネッセンス層に近接するとは、典型的には、これらの間の距離が、波長λaの半分以下であることをいう。これにより、導波モードの電場が周期構造に到達し、擬似導波モードが形成される。ただし、透光層の屈折率がフォトルミネッセンス層の屈折率よりも大きいときには上記の関係を満足しなくても透光層まで光が到達するため、透光層の周期構造とフォトルミネッセンス層との間の距離は、波長λaの半分超であってもよい。本明細書では、フォトルミネッセンス層と透光層とが、導波モードの電場が周期構造に到達し、擬似導波モードが形成されるような配置関係にあるとき、両者が互いに関連付けられていると表現することがある。
周期構造は、上記のように、λa/nwav-a<Dint<λaの関係を満足するので、波長の大きさで特徴づけられる。周期構造は、例えば、以下に詳細に説明する実施形態の発光素子におけるように、1つとは限らず、複数の周期構造が設けられていてもよい。擬似導波モードの光は、伝搬しながら周期構造と相互作用を繰り返すことにより、周期構造によって回折される。これは、自由空間を伝播する光が周期構造により回折する現象とは異なり、光が導波しながら(即ち、全反射を繰り返しながら)周期構造と作用する現象である。したがって、周期構造による位相シフトが小さくても(即ち、周期構造の高さが小さくても)効率よく光の回折を起こすことができる。
以上のようなメカニズムを利用すれば、擬似導波モードにより電場が増強される効果によって、フォトルミネッセンスの発光効率が増大するとともに、発生した光が擬似導波モードに結合する。擬似導波モードの光は、周期構造で規定される回折角度だけ進行角度が曲げられる。これを利用することによって、特定の波長の光を特定の方向に出射することができる。すなわち、指向性が顕著に向上する。さらに、TEとTMモードで有効屈折率neff(=nwavsinθ)が異なるので、高い偏光の選択性を同時に得ることもできる。例えば、後に実験例を示すように、特定の波長(例えば1000nm)の直線偏光(例えばTMモード)を正面方向に強く出射する発光素子を得ることができる。このとき、正面方向に出射される光の指向角は例えば15°未満である。なお、指向角は正面方向を0°とした片側の角度とする。
周期構造の周期性が低くなると、指向性、発光効率、偏光度および波長選択性が弱くなる。必要に応じて、周期構造の周期性を調整すればよい。周期構造は、偏光の選択性が高い1次元周期構造であってもよいし、偏光度を小さくできる2次元周期構造であってもよい。
フォトルミネッセンス層および透光層の少なくとも一方は、複数の周期構造を含み得る。複数の周期構造は、例えば、周期(ピッチ)が互いに異なる。あるいは、複数の周期構造は、例えば、周期性を有する方向(軸)が互いに異なる。複数の周期構造は、同一面内に形成されてもよいし、異なる複数の面に形成(即ち積層)されてもよい。もちろん、発光素子は、複数のフォトルミネッセンス層と複数の透光層とを有し、これらが複数の周期構造を有してもよい。
周期構造は、フォトルミネッセンス層が発する光を制御するためだけでなく、励起光を効率よくフォトルミネッセンス層に導くためにも用いることができる。すなわち、励起光が周期構造により回折されフォトルミネッセンス層および透光層を導波する擬似導波モードに結合することで、効率よくフォトルミネッセンス層を励起することができる。フォトルミネッセンス材料を励起する光の空気中における波長をλexとし、この励起光に対するフォトルミネッセンス層の屈折率をnwav-exとすると、λex/nwav-ex<Dint<λexの関係が成り立つ周期構造を用いればよい。nwav-exはフォトルミネッセンス材料の励起波長における屈折率である。周期をpexとすると、λex/nwav-ex<pex<λexの関係が成り立つ周期構造を有する構造を用いてもよい。励起光の波長λexは、例えば、450nmであるが、可視光よりも短波長であってもよい。励起光の波長が可視光の範囲内にある場合、フォトルミネッセンス層が発する赤外光とともに、励起光を出射するようにしてもよい。
[1.本開示の基礎となった知見]
本開示の具体的な実施形態を説明する前に、まず、本開示の基礎となった知見を説明する。上述のように、蛍光灯、白色LEDなどで使われるフォトルミネッセンス材料は等方的に発光するので、特定の方向を光で照らすためには、リフレクターやレンズなどの光学部品が必要である。しかしながら、もしフォトルミネッセンス層自身が指向性をもって発光すれば、上記のような光学部品は不要になるので(若しくは小さくできるので)、光学デバイスや器具の大きさを大幅に小さくすることができる。本発明者らは、このような着想に基づき、指向性発光を得るために、フォトルミネッセンス層の構成を詳細に検討した。
本発明者らは、まず、フォトルミネッセンス層からの光が特定の方向に偏るようにするため、発光自体に特定の方向性をもたせることを考えた。発光を特徴付ける指標である発光レートΓは、フェルミの黄金則により、以下の式(1)で表される。
Figure 2017003697
式(1)において、rは位置を表すベクトル、λは光の波長、dは双極子ベクトル、Eは電場ベクトル、ρは状態密度である。一部の結晶性物質を除く多くの物質では、双極子ベクトルdはランダムな方向性を有している。また、フォトルミネッセンス層のサイズと厚さが光の波長よりも十分に大きい場合、電場Eの大きさも向きに依らずほとんど一定である。よって、ほとんどの場合、<(d・E(r))>2の値は方向に依らない。即ち、発光レートΓは方向に依らず一定である。このため、ほとんどの場合においてフォトルミネッセンス層は等方的に発光する。
一方、式(1)から、異方的な発光を得るためには、双極子ベクトルdを特定の方向に揃えるか、電場ベクトルの特定方向の成分を増強するかのいずれかの工夫が必要である。これらのいずれかの工夫を行うことで、指向性発光を実現できる。本開示では、フォトルミネッセンス層へ光を閉じ込める効果により、特定方向の電場成分が増強された擬似導波モードを利用するための構成について検討し、詳細に分析した結果を以下に説明する。
[2.特定の方向の電場のみを強くする構成]
本願発明者らは、電場が強い導波モードを用いて、発光の制御を行うことを考えた。導波構造自体がフォトルミネッセンス材料を含む構成とすることで、発光を導波モードに結合させることができる。しかし、ただ単にフォトルミネッセンス材料を用いて導波構造を形成しただけでは、発せられた光が導波モードとなるため、正面方向へはほとんど光は出てこない。そこで、フォトルミネッセンス材料を含む導波路と、複数の凸部および複数の凹部の少なくとも一方で形成された周期構造とを組み合わせることを考えた。導波路に周期構造が近接し、光の電場が周期構造と重なりながら導波する場合、周期構造の作用により擬似導波モードが存在する。つまり、この擬似導波モードは、周期構造により制限された導波モードであり、電場振幅の腹が周期構造の周期と同じ周期で発生することを特徴とする。このモードは、光が導波構造に閉じ込められることにより特定方向への電場が強められたモードである。さらに、このモードは周期構造と相互作用することで、回折効果により特定方向の伝播光へと変換されるため、導波路外部へと光を出射することができる。さらに、擬似導波モード以外の光は導波路内に閉じ込められる効果が小さいため、電場は増強されない。よって、発光のほとんどは大きな電場成分を有する擬似導波モードへと結合することになる。
つまり、本願発明者らは、周期構造が近接して設けられた導波路を、フォトルミネッセンス材料を含むフォトルミネッセンス層(あるいはフォトルミネッセンス層を有する導波層)とすることで、発光を特定方向の伝播光へと変換される擬似導波モードへ結合させ、指向性のある光源を実現することを考えた。
導波構造の簡便な構成として、スラブ型導波路に着目した。スラブ型導波路とは、光の導波部分が平板構造を有する導波路のことである。図30は、スラブ型導波路110Sの一例を模式的に示す斜視図である。導波路110Sの屈折率が導波路110Sを支持する透明基板140の屈折率よりも高いとき、導波路110S内を伝播する光のモードが存在する。このようなスラブ型導波路を、フォトルミネッセンス層を含む構成とすることで、発光点から生じた赤外光の電場が導波モードの電場と大きく重なりをもつので、フォトルミネッセンス層で生じた赤外光の大部分を導波モードに結合させることができる。さらに、フォトルミネッセンス層の厚さを光の波長程度とすることにより、電場振幅の大きい導波モードのみが存在する状況を作り出すことができる。
さらに、フォトルミネッセンス層に周期構造が近接する場合には、導波モードの電場が周期構造と相互作用することで擬似導波モードが形成される。フォトルミネッセンス層が複数の層で構成されている場合でも、導波モードの電場が周期構造に達していれば、擬似導波モードが形成される。フォトルミネッセンス層の全てがフォトルミネッセンス材料である必要はなく、その少なくとも一部の領域が発光する機能を有していればよい。
また、周期構造を金属で形成した場合には、導波モードとプラズモン共鳴の効果によるモードが形成され、上で述べた擬似導波モードとは異なる性質となる。また、このモードは金属による吸収が大きいためロスが大きくなり、発光増強の効果は小さくなる。したがって、周期構造としては、吸収の少ない誘電体を用いるのが望ましい。
本発明者らは、まずこのような導波路(例えば、フォトルミネッセンス層)の表面に、周期構造を形成することで、特定の角度方向の伝播光として出射することのできる擬似導波モードに発光を結合させることについて検討を行った。図1Aは、そのような導波路(例えば、フォトルミネッセンス層)110と周期構造(例えば、透光層)120とを有する発光素子100の一例を模式的に示す斜視図である。以下、透光層120が周期構造を形成している場合(即ち、透光層120に周期的な屈折率の変動を有する構造が形成されている場合)、透光層120自体を周期構造120ということがある。この例では、周期構造120は、各々がy方向に延びるストライプ状の複数の凸部がx方向に等間隔に並んだ1次元周期構造である。図1Bは、この発光素子100をxz面に平行な平面で切断したときの断面図である。導波路110に接するように周期pの周期構造120を設けると、面内方向の波数kwavをもつ擬似導波モードは、導波路外の伝播光へと変換され、その波数koutは以下の式(2)で表すことができる。
Figure 2017003697
式(2)におけるmは整数であり、回折の次数を表す。
ここで、簡単のため、近似的に導波路内を導波する光を角度θwavで伝播する光線であると考え、以下の式(3)および(4)が成立するとする。
Figure 2017003697
Figure 2017003697
これらの式において、λ0は光の空気中の波長、nwavは導波路の屈折率、noutは出射側の媒質の屈折率、θoutは光が導波路外の基板または空気に出射するときの出射角度である。式(2)〜(4)から、出射角度θoutは、以下の式(5)で表すことができる。
Figure 2017003697
式(5)より、nwavsinθwav=mλ0/pが成立するとき、θout=0となり、導波路の面に垂直な方向(即ち、正面)に光を出射させることができることがわかる。
以上のような原理に基づけば、発光を特定の擬似導波モードに結合させ、さらに周期構造を利用して特定の出射角度の光に変換することにより、その方向に強い光を出射させることができると考えられる。
上記のような状況を実現するためには、いくつかの制約条件がある。まず、擬似導波モードが存在するためには、導波路内で伝播する光が全反射することが必要である。このための条件は、以下の式(6)で表される。
Figure 2017003697
この擬似導波モードを周期構造によって回折させて導波路外に光を出射させるためには、式(5)において−1<sinθout<1である必要がある。よって、以下の式(7)を満足する必要がある。
Figure 2017003697
これに対し、式(6)を考慮すると、以下の式(8)が成立すればよいことがわかる。
Figure 2017003697
さらに、導波路110から出射される光の方向を正面方向(θout=0)にするためには、式(5)から、以下の式(9)が必要であることがわかる。
Figure 2017003697
式(9)および式(6)から、必要な条件は、以下の式(10)であることがわかる。
Figure 2017003697
なお、図1Aおよび図1Bに示すような周期構造を設けた場合には、mが2以上の高次の回折効率は低いため、m=1である1次の回折光を主眼に設計すると良い。このため、本実施形態における周期構造では、m=1として、式(10)を変形した以下の式(11)を満足するように周期pが決定される。
Figure 2017003697
図1Aおよび図1Bに示すように、導波路(フォトルミネッセンス層)110が透明基板に接していない場合には、noutは空気の屈折率(約1.0)となるため、以下の式(12)を満足するように周期pを決定すればよい。
Figure 2017003697
一方、図1Cおよび図1Dに例示するような透明基板140上にフォトルミネッセンス層110および周期構造120を形成した構造を採用してもよい。この場合には、透明基板140の屈折率nsが空気の屈折率よりも大きいことから、式(11)においてnout=nsとした次式(13)を満足するように周期pを決定すればよい。
Figure 2017003697
なお、式(12)、(13)では、式(10)においてm=1の場合を想定したが、m≧2であってもよい。すなわち、図1Aおよび図1Bに示すように発光素子100の両面が空気層に接している場合には、mを1以上の整数として、以下の式(14)を満足するように周期pが設定されていればよい。
Figure 2017003697
同様に、図1Cおよび図1Dに示す発光素子100aのようにフォトルミネッセンス層110が透明基板140上に形成されている場合には、以下の式(15)を満足するように周期pが設定されていればよい。
Figure 2017003697
以上の不等式を満足するように周期構造の周期pを決定することにより、フォトルミネッセンス層110から発生した光を正面方向に出射させることができるため、指向性を有する発光装置を実現できる。
[3.計算による検証]
[3−1.周期、波長依存性]
本発明者らは、以上のような特定方向への赤外光の出射が実際に可能であるかを光学解析によって検証した。光学解析は、サイバネット社のDiffractMODを用いた計算によって行った。これらの計算では、発光素子に対して外部から垂直に光を入射したときに、フォトルミネッセンス層における光の吸収の増減を計算することで、外部へ垂直に出射する光の増強度を求めた。外部から入射した光が擬似導波モードに結合しフォトルミネッセンス層で吸収されるという過程は、フォトルミネッセンス層における発光が擬似導波モードへと結合し、外部へ垂直に出射する伝播光へと変換される過程と逆の過程を計算していることに対応する。また、擬似導波モードの電場分布の計算においても、同様に外部から光を入射した場合における電場を計算した。
フォトルミネッセンス層の膜厚を1μm、フォトルミネッセンス層の屈折率をnwav=1.8、周期構造の高さを100nm、周期構造の屈折率を1.8とし、発光波長および周期構造の周期をそれぞれ変えて、正面方向に出射する赤外光の増強度を計算した。図2は、その結果を示している。計算モデルは、図1Aに示すように、y方向には均一な1次元周期構造とし、光の偏光はy方向に平行な電場成分を有するTMモードであるとして計算を行った。図2の結果から、増強度のピークが、ある特定の波長と周期との組み合わせにおいて存在することがわかる。なお、図2において、増強度の大きさは色の濃淡で表されており、濃い(即ち黒い)方が増強度が大きく、淡い(即ち白い)方が増強度が小さい。
上記の計算において、周期構造の断面は、図1Bに示すような矩形であるものとしている。式(10)におけるm=1およびm=3の条件を図示したグラフを図3に示す。図2と図3とを比較すると、図2におけるピーク位置はm=1とm=3に対応するところに存在することがわかる。m=1の方が強度が強いのは、3次以上の高次の回折光よりも1次の回折光の回折効率の方が高いからである。m=2のピークが存在しないのは、周期構造における回折効率が低いためである。
図3で示したm=1およびm=3のそれぞれに対応する領域内において、図2では複数のラインが存在することが確認できる。これは、擬似導波モードが複数存在するからであると考えられる。
[3−2.厚さ依存性]
図4は、フォトルミネッセンス層の屈折率をnwav=1.8、周期構造の周期を1200nm、高さを100nm、屈折率を1.8とし、発光波長およびフォトルミネッセンス層の厚さtを変えて正面方向に出力する光の増強度を計算した結果を示す図である。フォトルミネッセンス層の厚さtが特定の値であるときに光の増強度がピークに達することがわかる。
図4においてピークが存在する波長1500nm、厚さt=345nm、925nmのときに、x方向に導波するモードの電場分布を計算した結果を図5Aおよび図5Bにそれぞれ示す。比較のため、ピークが存在しないt=600nmの場合について同様の計算を行った結果を図5Cに示す。計算モデルは、上記と同様、y方向に均一な1次元周期構造であるとした。各図において、黒い領域ほど電場強度が高く、白い領域ほど電場強度が低いことを表している。t=345nm、925nmの場合には高い電場強度の分布があるのに対して、t=600nmでは全体的に電場強度が低い。これは、t=345nm、925nmの場合には、導波モードが存在し、光が強く閉じ込められているからである。さらに、凸部または凸部の直下に電場が最も強い部分(腹)が必ず存在しており、周期構造120と相関のある電場が発生している特徴が見て取れる。つまり、周期構造120の配置に従って、導波するモードが得られていることがわかる。また、t=345nmの場合とt=925nmの場合とを比較すると、z方向の電場の節(白い部分)の数が1つだけ異なるモードであることが分かる。
[3−3.偏光依存性]
次に偏光依存性を確認するために、図2の計算と同じ条件で、光の偏光がy方向に垂直な電場成分を有するTEモードである場合について光の増強度の計算を行った。本計算の結果を図6に示す。TMモードのとき(図2)に比べ、ピーク位置は多少変化しているものの、図3で示した領域内にピーク位置が納まっている。よって、本実施形態の構成は、TMモード、TEモードのいずれの偏光についても有効であることが確認できた。
[3−4.2次元周期構造]
さらに、2次元の周期構造による効果の検討を行った。図7Aは、x方向およびy方向の両方向に凹部および凸部が配列された2次元の周期構造120’の一部を示す平面図である。図中の黒い領域が凸部、白い領域が凹部を示している。このような2次元周期構造では、x方向とy方向の両方の回折を考慮する必要がある。x方向のみ、あるいはy方向のみの回折に関しては1次元の場合と同様であるが、x、y両方の成分を有する方向(例えば、斜め45°方向)の回折も存在するため、1次元の場合とは異なる結果が得られることが期待できる。このような2次元周期構造に関して光の増強度を計算した結果を図7Bに示す。周期構造以外の計算条件は図2の条件と同じである。図7Bに示すように、図2に示すTMモードのピーク位置に加えて、図6に示すTEモードにおけるピーク位置と一致するピーク位置も観測された。この結果は、2次元周期構造により、TEモードも、回折により変換されて出力されていることを示している。また、2次元周期構造については、x方向およびy方向の両方について、同時に1次の回折条件を満足する回折も考慮する必要がある。このような回折光は、周期pの√2倍(即ち、21/2倍)の周期に対応する角度の方向に出射する。よって、1次元周期構造の場合のピークに加えて、周期pの√2倍の周期についてもピークが発生すると考えられる。図7Bでは、このようなピークも確認できる。
2次元周期構造としては、図7Aに示すようなx方向およびy方向の周期が等しい正方格子の構造に限らず、図18Aおよび図18Bのような六角形や三角形を並べた格子構造であってもよい。また、方位方向によって(例えば、正方格子の場合x方向およびy方向)の周期が異なる構造であってもよい。
以上のように、本実施形態では、周期構造とフォトルミネッセンス層とによって形成される特徴的な擬似導波モードの光を、周期構造による回折現象を利用して、正面方向にのみ選択的に出射できることが確認できた。このような構成で、フォトルミネッセンス層を紫外線や青色光などの励起光で励起させることにより、指向性を有する発光が得られる。
[4.周期構造およびフォトルミネッセンス層の構成の検討]
次に、周期構造およびフォトルミネッセンス層の構成や屈折率などの各種条件を変えたときの効果について説明する。
[4−1.周期構造の屈折率]
まず、周期構造の屈折率に関して検討を行った。フォトルミネッセンス層の膜厚tを400nm、フォトルミネッセンス層の屈折率nwavを1.8、周期構造は図1Aに示すようなy方向に均一な1次元周期構造とし、高さhを100nm、周期pを1200nmとし、光の偏光はy方向に平行な電場成分を有するTMモードであるものとして計算を行った。発光波長および周期構造の屈折率を変えて正面方向に出力する光の増強度を計算した結果を図8に示す。また、同様の条件でフォトルミネッセンス層の膜厚tを2000nmにした場合の結果を図9に示す。
まず、フォトルミネッセンス層の膜厚に着目すると、膜厚が400nmの場合(図8)に比べ、膜厚が2000nmの場合(図9)のほうが、周期構造の屈折率の変化に対する光強度がピークとなる波長(ピーク波長と称する。)のシフトが小さいことがわかる。これは、フォトルミネッセンス層の膜厚が小さいほど、擬似導波モードが周期構造の屈折率の影響を受けやすいからである。即ち、周期構造の屈折率が高いほど、有効屈折率が大きくなり、その分ピーク波長が長波長側にシフトするが、この影響は、膜厚が小さいほど顕著になる。なお、有効屈折率は、擬似導波モードの電場が分布する領域に存在する媒質の屈折率によって決まる。
次に、周期構造の屈折率の変化に対するピークの変化に着目すると、屈折率が高いほどピークが広がり強度が下がっていることがわかる。これは、周期構造の屈折率が高いほど擬似導波モードの光を外部に放出するレートが高いため、光を閉じ込める効果が減少する、すなわちQ値が低くなることが原因である。ピーク強度を高く保つためには、光を閉じ込める効果が高い(即ちQ値が高い)擬似導波モードを利用して、適度に光を外部に放出する構成にすればよい。これを実現するためには、屈折率がフォトルミネッセンス層の屈折率に比べて大き過ぎる材料を周期構造に用いるのは望ましくないことがわかる。したがって、ピーク強度およびQ値をある程度高くするためには、周期構造を構成する誘電体(即ち、透光層)の屈折率を、フォトルミネッセンス層の屈折率と同等以下にすればよい。フォトルミネッセンス層がフォトルミネッセンス材料以外の材料を含むときも同様である。
[4−2.周期構造の高さ]
次に、周期構造の高さに関して検討を行った。フォトルミネッセンス層の膜厚を1000nm、フォトルミネッセンス層の屈折率をnwav=1.8、周期構造は図1Aに示すようなy方向に均一な1次元周期構造で屈折率をnp=1.5、周期を1200nmとし、光の偏光はy方向に平行な電場成分を有するTMモードであるものとして計算を行った。発光波長および周期構造の高さを変えて正面方向に出力する光の増強度を計算した結果を図10に示す。同様の条件で、周期構造の屈折率をnp=2.0とした場合の計算結果を図11に示す。図10に示す結果では、ある程度以上の高さではピーク強度およびQ値(即ち、ピークの線幅)が変化していないのに対して、図11に示す結果では、周期構造の高さが大きいほどピーク強度およびQ値が低下していることがわかる。これは、フォトルミネッセンス層の屈折率nwavが周期構造の屈折率npよりも高い場合(図10)には、光が全反射するので、擬似導波モードの電場の染み出し(エバネッセント)部分のみが周期構造と相互作用することに起因する。電場のエバネッセント部分と周期構造との相互作用の影響は、周期構造の高さが十分大きい場合には、それ以上高さが変化しても一定である。一方、フォトルミネッセンス層の屈折率nwavが周期構造の屈折率npよりも低い場合(図11)は、全反射せずに周期構造の表面にまで光が到達するので、周期構造の高さが大きいほどその影響を受ける。図11を見る限り、高さは200nm程度あれば十分であり、300nmを超える領域ではピーク強度およびQ値が低下していることがわかる。したがって、フォトルミネッセンス層の屈折率nwavが周期構造の屈折率npよりも低い場合に、ピーク強度およびQ値をある程度高くするためには、周期構造の高さを300nm以下に設定すればよい。
[4−3.偏光方向]
次に、偏光方向に関して検討を行った。図9に示す計算と同じ条件で、光の偏光が伝播方向に垂直な電場成分を有するTEモードであるものとして計算した結果を図12に示す。TEモードでは、擬似導波モードの電場の染み出しがTMモードに比べて大きいため、周期構造による影響を受けやすい。よって、周期構造の屈折率npがフォトルミネッセンス層の屈折率nwavよりも大きい領域では、ピーク強度およびQ値の低下がTMモードよりも著しい。
[4−4.フォトルミネッセンス層の屈折率]
次に、フォトルミネッセンス層の屈折率に関して検討を行った。図9に示す計算と同様の条件で、フォトルミネッセンス層の屈折率nwavを1.5に変更した場合の結果を図13に示す。フォトルミネッセンス層の屈折率nwavが1.5の場合においても概ね図9と同様の効果が得られていることがわかる。ただし、波長が1800nm以上の赤外光は正面方向に出射していないことがわかる。これは、式(10)より、λ0<nwav×p/m=1.5×1200nm/1=1800nmとなるからである。
以上の分析から、周期構造の屈折率はフォトルミネッセンス層の屈折率と同等以下にするか、周期構造の屈折率がフォトルミネッセンス層の屈折率以上の場合には、高さを300nm以下にすれば、ピーク強度およびQ値を高くできることがわかる。
[5.変形例]
以下、本実施形態の変形例を説明する。
[5−1.基板を有する構成]
上述のように、発光素子は、図1Cおよび図1Dに示すように、透明基板140の上にフォトルミネッセンス層110および周期構造120が形成された構造を有していてもよい。このような発光素子100aを作製するには、まず、透明基板140上にフォトルミネッセンス層110を構成するフォトルミネッセンス材料(必要に応じて、マトリクス材料を含む、以下同じ。)で薄膜を形成し、その上に周期構造120を形成する方法が考えられる。このような構成において、フォトルミネッセンス層110と周期構造120とにより、光を特定の方向に出射する機能をもたせるためには、透明基板140の屈折率nsはフォトルミネッセンス層の屈折率nwav以下にする必要がある。透明基板140をフォトルミネッセンス層110に接するように設けた場合、式(10)における出射媒質の屈折率noutをnsとした式(15)を満足するように周期pを設定する必要がある。
このことを確認するために、屈折率が1.5の透明基板140の上に、図2に示す計算と同じ条件のフォトルミネッセンス層110および周期構造120を設けた場合の計算を行った。本計算の結果を図14に示す。図2の結果と同様、波長ごとに特定の周期において光強度のピークが現れることが確認できるが、ピークが現れる周期の範囲が図2の結果とは異なることがわかる。これに対して、式(10)の条件をnout=nsとした式(15)の条件を図15に示す。図14において、図15に示される範囲に対応する領域内に、光強度のピークが現れていることがわかる。
したがって、透明基板140上にフォトルミネッセンス層110と周期構造120とを設けた発光素子100aでは、式(15)を満足する周期pの範囲において効果が得られ、式(13)を満足する周期pの範囲において特に顕著な効果が得られる。
[5−2.励起光源を有する発光装置]
図16は、図1A、1Bに示す発光素子100と、励起光をフォトルミネッセンス層110に入射させる光源180とを備える発光装置200の構成例を示す図である。上述のように、本開示の構成では、フォトルミネッセンス層を紫外線や青色光などの励起光で励起させることにより、指向性をもつ発光が得られる。そのような励起光を出射するように構成された光源180を設けることにより、指向性をもつ発光装置200を実現できる。光源180から出射される励起光の波長は、典型的には紫外または青色領域の波長であるが、これらに限らず、フォトルミネッセンス層110を構成するフォトルミネッセンス材料に応じて適宜決定される。なお、図16では、光源180がフォトルミネッセンス層110の下面から励起光を入射させるように配置されているが、このような例に限定されず、例えば、フォトルミネッセンス層110の上面から励起光を入射させてもよい。
励起光を擬似導波モードに結合させることで、効率よく光を出射させる方法もある。図17A、17Bは、そのような方法を説明するための図である。この例では、図1C、1Dに示す構成と同様、透明基板140上にフォトルミネッセンス層110および周期構造120が形成されている。まず、図17Aに示すように、発光増強のためにx方向の周期pxを決定し、続いて、図17Bに示すように、励起光を擬似導波モードに結合させるためにy方向の周期pyを決定する。周期pxは、式(10)においてpをpxに置き換えた条件を満足するように決定される。一方、周期pyは、mを1以上の整数、励起光の波長をλex、フォトルミネッセンス層110に接する媒質のうち、周期構造120を除く最も屈折率の高い媒質の屈折率をnoutとして、以下の式(16)を満足するように決定される。
Figure 2017003697
ここで、noutは、図17A、17Bの例では透明基板140のnsであるが、図16のように透明基板140を設けない構成では、空気の屈折率(約1.0)である。
特に、m=1として、次の式(17)を満足するように周期pyを決定すれば、励起光を擬似導波モードに変換する効果をより高くすることができる。
Figure 2017003697
このように、式(16)の条件(特に式(17)の条件)を満足するように周期pyを設定することで、励起光を擬似導波モードに変換することができる。その結果、フォトルミネッセンス層110に効率的に波長λexの励起光を吸収させることができる。
図17Cは、図17Aに示す構造に対して光を入射したときに光が吸収される割合を波長ごとに計算した結果を示す図である。この計算では、px=1200nm、励起光の波長λexを約450nm、フォトルミネッセンス層110の消衰係数を0.003としている。図17Dは、図17Bに示す構造においてy方向の周期pyに対する波長ごとの増強度を示す図である。図17Dに示すように、フォトルミネッセンス層110から生じた光だけでなく、励起光である約450nmの光に対して高い吸収率を示すことがわかる。これは、入射した光が効果的に擬似導波モードに変換されることで、フォトルミネッセンス層に吸収される割合を増大させることができているためである。また、約1400nmおよび約1900nmに対しても吸収率が増大しているが、これは、もし上記波長の近赤外光をこの構造に入射した場合には、同様に効果的に擬似導波モードに変換されるということである。このように、図17Bに示す周期構造120は、x方向およびy方向のそれぞれに周期の異なる構造(周期成分)を有する2次元周期構造である。このように、複数の周期成分を有する2次元周期構造を用いることにより、励起効率を高めつつ、出射強度を高めることが可能になる。なお、図17A、17Bでは励起光を基板側から入射しているが、周期構造側から入射しても同じ効果が得られる。
さらに、複数の周期成分を有する2次元周期構造としては、図18Aまたは図18Bに示すような構成を採用してもよい。図18Aに示すように六角形の平面形状を有する複数の凸部または凹部を周期的に並べた構成や、図18Bに示すように三角形の平面形状を有する複数の凸部または凹部を周期的に並べた構成とすることにより、周期とみなすことのできる複数の主軸(図の例では軸1〜3)を定めることができる。このため、それぞれの軸方向について異なる周期を割り当てることができる。これらの周期の各々を、複数の波長の光の指向性を高めるために設定してもよいし、励起光を効率よく吸収させるために設定してもよい。いずれの場合も、式(10)に相当する条件を満足するように各周期が設定される。
[5−3.透明基板上の周期構造]
図19Aおよび図19Bに示すように、透明基板140上に周期構造120aを形成し、その上にフォトルミネッセンス層110を設けてもよい。図19Aの構成例では、基板140上の凹凸からなる周期構造120aに追従するようにフォトルミネッセンス層110が形成された結果、フォトルミネッセンス層110の表面にも同じ周期の周期構造120bが形成されている。一方、図19Bの構成例では、フォトルミネッセンス層110の表面は平坦になるように処理されている。これらの構成例においても、周期構造120aの周期pを式(15)を満足するように設定することにより、指向性発光を実現できる。この効果を検証するため、図19Aの構成において、発光波長および周期構造の周期を変えて正面方向に出力する光の増強度を計算した。ここで、フォトルミネッセンス層110の膜厚を1000nm、フォトルミネッセンス層110の屈折率をnwav=1.8、周期構造120aはy方向に均一な1次元周期構造で高さを50nm、屈折率をnp=1.5、周期を400nmとし、光の偏光はy方向に平行な電場成分を有するTMモードであるものとした。本計算の結果を図19Cに示す。本計算においても、式(15)の条件を満足する周期で光強度のピークが観測された。本計算は、可視光の波長域で行ったが、赤外光の波長域においても同様の一致性が確認できる。
[5−4.粉体]
以上の実施形態によれば、周期構造の周期や、フォトルミネッセンス層の膜厚を調整することで任意の波長の発光を強調することができる。例えば、広い帯域で発光するフォトルミネッセンス材料を用いて図1A、1Bのような構成にすれば、ある波長の光のみを強調することが可能である。よって、図1A、1Bのような発光素子100の構成を粉末状にして、蛍光材料として利用してもよい。また、図1A、1Bのような発光素子100を樹脂やガラスなどに埋め込んで利用してもよい。
図1A、1Bのような単体の構成では、ある特定の波長しか特定の方向に出射できないため、例えば広い波長域のスペクトルを持つ赤外光の発光を実現することは難しい。そこで、図20に示すように周期構造の周期やフォトルミネッセンス層の膜厚などの条件の異なる複数の発光素子100を混ぜたものを用いることにより、広い波長域のスペクトルを持つ発光装置を実現できる。この場合、個々の発光素子100の一方向のサイズは、例えば数μm〜数mm程度であり、その中に例えば数周期〜数百周期の1次元または2次元の周期構造を含み得る。
[5−5.周期の異なる構造を配列]
図21は、フォトルミネッセンス層の上に周期の異なる複数の周期構造を2次元に配列した例を示す平面図である。この例では、3種類の周期構造120e、120f、120gが隙間なく配列されている。周期構造120e、120f、120gは、異なる波長域の赤外光をそれぞれ正面に出射するように周期が設定されている。このように、フォトルミネッセンス層の上に周期の異なる複数の構造を並べることによっても広い波長域のスペクトルに対し指向性を発揮させることができる。なお、複数の周期構造の構成は、上記のものに限定されず、任意に設定してよい。
[5−6.積層構造]
図22は、表面に凹凸構造が形成された複数のフォトルミネッセンス層110が積層された構造を有する発光素子の一例を示している。複数のフォトルミネッセンス層110の間には、透明基板140が設けられ、各層のフォトルミネッセンス層110の表面に形成された凹凸構造が上記の周期構造に相当する。図22に示す例では、3層の周期の異なる周期構造が形成されており、それぞれ、異なる波長域の赤外光を正面に出射するように周期が設定されている。また、各周期構造の周期に対応する波長の赤外光を発するように各層のフォトルミネッセンス層110の材料が選択されている。このように、周期の異なる複数の周期構造を積層することによっても、広い波長域のスペクトルに対し指向性を発揮させることができる。
なお、層数や各層のフォトルミネッセンス層110および周期構造の構成は上記のものに限定されず、任意に設定してよい。例えば2層の構成では、透光性の基板を介して第1のフォトルミネッセンス層と第2のフォトルミネッセンス層とが対向するように形成され、第1および第2のフォトルミネッセンス層の表面に、それぞれ第1および第2の周期構造が形成されることになる。この場合、第1のフォトルミネッセンス層および第1の周期構造の対と、第2のフォトルミネッセンス層および第2の周期構造の対のそれぞれについて、式(15)に相当する条件を満足していればよい。3層以上の構成においても同様に、各層におけるフォトルミネッセンス層および周期構造について、式(15)に相当する条件を満足していればよい。フォトルミネッセンス層と周期構造との位置関係が図22に示すものとは逆転していてもよい。図22に示す例では、各層の周期が異なっているが、これらを全て同じ周期にしてもよい。その場合、スペクトルを広くすることはできないが、発光強度を大きくすることができる。
[5−7.保護層を有する構成]
図23は、フォトルミネッセンス層110と周期構造120との間に保護層150を設けた構成例を示す断面図である。このように、フォトルミネッセンス層110を保護するための保護層150を設けても良い。ただし、保護層150の屈折率がフォトルミネッセンス層110の屈折率よりも低い場合は、保護層150の内部に波長の半分程度しか光の電場が染み出さない。よって、保護層150が波長よりも厚い場合には、周期構造120に光が届かない。このため、擬似導波モードが存在せず、光を特定方向に放出する機能を得ることができない。保護層150の屈折率がフォトルミネッセンス層110の屈折率と同程度あるいはそれ以上の場合には、保護層150の内部にまで光が到達する。よって、保護層150に厚さの制約は無い。ただし、その場合でも、光が導波する部分(以下、この部分を「導波層」と呼ぶ。)の大部分をフォトルミネッセンス材料で形成したほうが大きな光の出力が得られる。よって、この場合でも保護層150は薄いほうが望ましい。なお、保護層150を周期構造(透光層)120と同じ材料を用いて形成してもよい。このとき、周期構造を有する透光層が保護層を兼ねる。透光層120の屈折率はフォトルミネッセンス層110よりも小さいことが望ましい。
[6.材料]
以上のような条件を満たす材料でフォトルミネッセンス層(あるいは導波層)および周期構造を構成すれば、指向性発光を実現できる。周期構造には任意の材料を用いることができる。しかしながら、フォトルミネッセンス層(あるいは導波層)や周期構造を形成する媒質の光吸収性が高いと、光を閉じ込める効果が低下し、ピーク強度およびQ値が低下する。よって、フォトルミネッセンス層(あるいは導波層)および周期構造を形成する媒質として、光吸収性の比較的低いものが用いられ得る。
周期構造の材料としては、例えば、光吸収性の低い誘電体が使用され得る。周期構造の材料の候補としては、例えば、MgF2(フッ化マグネシウム)、LiF(フッ化リチウム)、CaF2(フッ化カルシウム)、SiO2(石英)、ガラス、樹脂、MgO(酸化マグネシウム)、ITO(酸化インジウム錫)、TiO2(酸化チタン)、SiN(窒化シリコン)、Ta25(五酸化タンタル)、ZrO2(ジルコニア)、ZnSe(セレン化亜鉛)、ZnS(硫化亜鉛)などが挙げられる。ただし、前述のとおり周期構造の屈折率をフォトルミネッセンス層の屈折率よりも低くする場合、屈折率が1.3〜1.5程度であるMgF2、LiF、CaF2、SiO2、ガラス、樹脂を用いることができる。
フォトルミネッセンス材料は、狭義の蛍光材料および燐光材料を包含し、無機材料だけなく、有機材料(例えば色素)を包含し、さらには、量子ドット(即ち、半導体微粒子)を包含する。一般に、無機材料をホストとする蛍光材料は屈折率が高い傾向にある。
近赤外域(波長が約750nm〜約2500nm)の領域において発光する蛍光体材料としては、例えば、CaAlSiN3:Eu2+、SrAlSi47:Eu2+、M2Si58:Eu2+(M=Ba,SrおよびCaから選ばれる少なくとも1種)、MSiN2:Eu2+(M=Ba,SrおよびCaから選ばれる少なくとも1種)、MSi222:Yb2+(M=SrおよびCaから選ばれる少なくとも1種)、Y22S:Eu3+,Sm3+、La22S:Eu3+,Sm3+、CaWO4:Li1+,Eu3+,Sm3+、M2SiS4:Eu2+(M=Ba,SrおよびCaから選ばれる少なくとも1種)、M3SiO5:Eu2+(M=Ba,SrおよびCaから選ばれる少なくとも1種)、YAG:Cr、Zn3Ga2Ge2O10:Cr、Lu3Al5O12(LuAG):Cr、LiAl5O8:Cr、GGG:Cr、K2O・Al2O3・2SiO2・xH2O:Nd,Ce、Lu2O2S:Nd,Yb、LaOCl:Nd,Yb、YVO4系:Nd,YbY(PO3)3:Nd,Yb、CaGa2S4:Mn、LiAlO2:Fe、CaS:Yb,Cl、CaTiAlO3:Bi、Y2O3:Yb,Er、Gd2O3:Yb,Er、Gd2O2S:Yb,Er、CaSc2O4:Ce3+,Nd3+を用いることができる。
中赤外(波長が約2.5μm〜約4μm)の領域において発光する材料としては、例えば、希土類イオン(Yb3+,Er3+,Tm3+,Ho3+,Dy3+)をドープしたガラスや蛍光体を用いることができる。
量子ドットについては、例えば、CdS、CdSe、コア・シェル型CdSe/ZnS、合金型CdSSe/ZnSなどの材料を用いることができ、材質によって様々な発光波長を得ることができる。量子ドットのマトリクスとしては、例えば、ガラスや樹脂を用いることができる。
図1C、1Dなどに示す透明基板140は、フォトルミネッセンス層110の屈折率よりも低い透光性材料によって構成される。そのような材料として、例えば、MgF(フッ化マグネシウム)、LiF(フッ化リチウム)、CaF2(フッ化カルシウム)、SiO2(石英)、ガラス、樹脂が挙げられる。
[7.製造方法]
続いて、製造方法の一例を説明する。
図1C、1Dに示す構成を実現する方法として、例えば、透明基板140上に蛍光材料を蒸着、スパッタリング、塗布などの工程によってフォトルミネッセンス層110の薄膜を形成し、その後、誘電体を成膜し、フォトリソグラフィなどの方法によってパターニングすることによって周期構造120を形成する方法がある。上記方法の代わりに、ナノインプリントによって周期構造120を形成してもよい。図24に示すように、フォトルミネッセンス層110の一部のみを加工することによって周期構造120を形成してもよい。その場合、周期構造120はフォトルミネッセンス層110と同じ材料で形成されることになる。
図1A、1Bに示す発光素子100は、例えば、図1C、1Dに示す発光素子100aを作製した後、基板140からフォトルミネッセンス層110および周期構造120の部分を剥がす工程を行うことで実現可能である。
図19Aに示す構成は、例えば、透明基板140上に半導体プロセスやナノインプリントなどの方法で周期構造120aを形成した後、その上にフォトルミネッセンス層110を構成する材料を蒸着やスパッタリングなどの方法で形成することによって実現可能である。あるいは、塗布などの方法を用いて周期構造120aの凹部をフォトルミネッセンス層110で埋め込むことによって図19Bに示す構成を実現することもできる。
なお、上記の製造方法は一例であり、本開示の発光素子は上記の製造方法に限定されない。
[8.角度依存性]
出射光強度の角度依存性を計算した結果を図25および図26に示す。図25は、1次元周期構造120のライン方向と平行な軸を回転軸として回転させた場合の計算結果を示している(下段)。図26は、1次元周期構造120のライン方向に対して垂直な方向を回転軸として回転させた場合についての計算結果を示している(下段)。図25および図26のそれぞれにおいて、TMモードおよびTEモードの直線偏光について計算した。図25(a)はTMモード、図25(b)はTEモード、図26(a)はTEモード、図26(b)はTMモードの直線偏光についての結果を示している。図25および図26から明らかなように、TMモードの方が光を増強する効果が高く、増強される光の波長は角度によってシフトすることがわかる。例えば、約2400nmの光については、TMモードでかつ正面方向にしか光が存在しないため、指向性が高くかつ偏光発光していることがわかる。正面方向に出射される光の指向角は、例えば15%未満にすることができる。ここで「指向角」とは、光強度が最大強度の50%である方向の、最大強度の方向に対する角度を意味する。
上述したように、本開示の発光素子が有する周期構造によって、発光増強効果を受ける光の波長および出射方向は、周期構造の構成に依存する。図27に示すように、フォトルミネッセンス層110上に周期構造120を有する発光素子を考える。ここでは、周期構造120はフォトルミネッセンス層110と同じ材料で形成されており、図1Aに示した1次元周期構造120を有する場合を例示する。1次元周期構造120によって発光増強を受ける光は、1次元周期構造120の周期をp(nm)、フォトルミネッセンス層110の屈折率をnwav、光が出射される外部の媒質の屈折率をnoutとし、1次元周期構造120への入射角をθwav、1次元周期構造120から外部の媒質への出射角をθoutとすると、p×nwav×sinθwav−p×nout×sinθout=mλの関係を満足する(上記の式(5)参照)。ここで、λは空気中における光の波長であり、mは整数である。
上記式から、θout=arcsin[(nwav×sinθwav−mλ/p)/nout]が得られる。したがって、一般に、波長λが異なると、発光増強を受けた光の出射角θoutが異なる。その結果、図27に模式的に示すように、観察する方向によって、波長が異なることになる。
この角度依存性を低減させるためには、(nwav×sinθwav−mλ/p)/noutが、波長λによらず一定となるように、nwavおよびnoutを選べばよい。物質の屈折率は、波長分散(波長依存性)を有しているので、(nwav×sinθwav−mλ/p)/noutが波長λに依存しないような、nwavおよびnoutの波長分散性を有する材料を選択すればよい。例えば、外部の媒質が空気の場合、noutは、波長によらずほぼ1.0なので、フォトルミネッセンス層110および一次元周期構造120を形成する材料として、屈折率nwavの波長分散が小さい材料を選択することが望ましい。さらに、屈折率nwavがより短い波長の光に対して屈折率が低くなるような逆分散の材料のほうが望ましい。
また、図28Aに示すように、互いに発光増強効果を示す波長が異なる複数の周期構造を配列することによって、複数の波長域の赤外光を出射できるようにできる。図28Aに示す例では、第1の波長域の赤外光を増強できる周期構造120eと、第2の波長域の赤外光を増強できる周期構造120fと、第3の波長の赤外光を増強できる周期構造120gとがマトリクス状に配列されている。周期構造120e、120fおよび120gは、例えば、1次元周期構造であり、それぞれの凸部は互いに平行に配列されている。したがって、偏光特性は、第1から第3の波長域の全ての赤外光について同じである。周期構造120a、120bおよび120cによって、発光増強を受けた三波長の赤外域の直線偏光が出射される。
マトリクス状に配列された複数の周期構造の各々を単位周期構造(または画素)と呼ぶと、単位周期構造の大きさ(即ち、一辺の長さ)は、例えば、周期の3倍以上である。ここでは、各単位周期構造を正方形に描いているが、これに限られず、例えば、長方形、三角形、六角形などの正方形以外の形状でもよい。
周期構造120e、120fおよび120gの下に設けられているフォトルミネッセンス層は、これらの周期構造に対して共通であってもよいし、それぞれの波長に対応して異なるフォトルミネッセンス材料を有するフォトルミネッセンス層を設けてもよい。
図28Bに示すように、1次元周期構造の凸部または凹部が延びる方位が異なる複数の周期構造を配列してもよい。図28Bに示す例では、周期構造120h、120iおよび120jを含む複数の周期構造がマトリクス上に配列されている。複数の周期構造が増強する光の波長は、同じでもよいし、異なっていてもよい。図28Bに示すように向きが異なる周期構造を配列すると、偏光していない光を得ることができる。また、図28Aにおける周期構造120e、120f、120gのそれぞれについて、図28Bのように向きを変えて配置すると、全体として非偏光の広帯域の赤外光を得ることができる。
前述のように、周期構造は、1次元周期構造に限らず、図28Cに示すように2次元周期構造であってもよい。図28Cに示す2次元周期構造は、周期構造120k、120mおよび120nを含む。周期構造120k、120mおよび120nの周期や方位は、上述したように、同じでもよいし、異なってもよく、必要に応じて適宜設計される。
図29は、発光素子の他の例を示す部分断面図である。図29に示すように、発光素子の光出射側にマイクロレンズ130が配置されていてもよい。これにより、斜め方向に出射される波長の赤外光を法線方向に曲げることができ、複数の波長の赤外光を特定の方向(例えば正面方向)に出射させることができる。
図29に示した発光素子は、領域R1、R2およびR3を有する。領域R1、R2およびR3は、図28Aに示す周期構造120e、120fおよび120gをそれぞれ有する。領域R1においては、周期構造120eによって、波長λ1の赤外光が法線方向に出射され、例えば波長λ2の赤外光は斜め方向に出射される。マイクロレンズ130の屈折作用によって、斜め方向に出射された波長λ2の赤外光は法線方向に曲げられる。その結果、法線方向においては、波長λ1の赤外光と波長λ2の赤外光とが混合されて観察される。同様に、領域R2においては、周期構造120fによって、波長λ2の赤外光が法線方向に出射され、例えば波長λ3の赤外光は斜め方向に出射される。マイクロレンズ130の屈折作用によって、斜め方向に出射された波長λ3の赤外光は法線方向に曲げられる。その結果、法線方向においては、波長λ2の赤外光と波長λ3の赤外光とが混合されて観察される。このように、マイクロレンズ130を設けることによって、出射される光の波長が角度によって異なるという現象が抑制される。ここでは、複数の周期構造に対応する複数のマイクロレンズ130を一体化したマイクロレンズアレイを例示しているが、これに限られない。もちろん、タイリングする周期構造は上記の例に限られず、同じ周期構造をタイリングした場合にも適用できるし、図28Bまたは図28Cに示した構成にも適用できる。
また、斜め方向に出射される光を曲げる作用を有する光学素子は、マイクロレンズアレイに限らず、例えばレンチキュラーレンズを用いることもできる。また、レンズだけでなく、プリズムを用いることもできる。プリズムもアレイとしてもよい。周期構造に対応して個々に配置してもよい。プリズムの形状は、特に限定されず、例えば、三角プリズムまたはピラミッド型プリズムを用いることができる。
[9.応用例]
上述したように、本開示の発光素子およびそれを備える発光装置は、種々の利点を有しているので、種々の光学デバイスに適用することによって、有利な効果を奏し得る。以下に、応用例を挙げる。
本開示の発光素子は、特定の方向に指向性の高い赤外光を出射することができる。この高い指向性は、例えば、生体組織の観察、食品および薬品等の物質の組成の検査、生体認証、並びに赤外線通信等に応用することができる。高い指向性をもつ本開示の発光素子を用いることで、狙った場所にのみ赤外光を照射することができる。また、特定の波長の赤外光を増強することができるため、イメージングの感度を向上させることができる。
図31は、このような赤外イメージングを行うシステムの概略的な構成を示す図である。このシステムは、発光装置200と、センサ300と、処理装置400とを備える。発光装置200は、上述したいずれかの実施形態と同様の構成を有する発光装置である。上述した少なくとも1つの周期構造により、所定の波長の赤外光IRを出射する。センサ300は、赤外光IRを含む波長域の赤外光に感度を有するイメージセンサである。センサ300は、検体Sで散乱または反射された赤外光IRを受けて電気信号あるいは画像信号を出力する。処理装置400は、センサ300から出力された電気信号あるいは画像信号を処理する処理回路(またはプロセッサ)を含む。発光装置200が検体Sに向けて赤外線を出射すると、検体Sは、内部の物性に応じて光を吸収する。センサ300は、吸収されずに散乱または反射された赤外光を受ける。センサ300が受ける赤外光の強度は、検体Sの組成または物性に応じて位置によって異なる。このため、センサ300から出力された電気信号あるいは画像情報に基づいて検体Sの組成や状態を検知することができる。この例では、センサ300は検体Sの散乱光または反射光を検出するが、用途に応じて透過光を検出するように構成されていてもよい。
このようなシステムは、例えば、人の脳などの生体組織の観察に用いられ得る。生体組織の観察には、例えば700nm〜1400nmの波長域に含まれる波長の近赤外線が用いられる。生体内のヘモグロビンは700nm以下の光を吸収し、水は1400nm以上の近赤外線を吸収する性質がある。一方、700nm〜1400nmの近赤外線の吸収率は低い。よって、この波長域の光を生体に照射すれば、生体内部まで侵入し、その散乱光を観察することができる。これにより、例えば脳などの生体内部の情報を得ることができる。
同様のシステムは、生体認証にも利用することができる。例えば図31に示す発光装置200を用いて人の手の平に近赤外線を照射し、センサ300でその反射光および散乱光を検出すると、手の平の静脈の位置を特定できる。これは、静脈に流れるヘモグロビン(還元ヘモグロビン)が近赤外線をよく吸収するためである。センサ300で検出される画像は、静脈の位置における輝度が低く、その他の位置における輝度が高いものになる。この画像から得られる静脈の分布に基づいて個人を識別することができる。
食品等の成分分析にも本システムは好適に利用できる。食品に含まれる水分、蛋白質、脂肪は、近赤外線を吸収するが、その吸収波長域は異なっている。例えば蛋白質の吸収波長域は約1.3〜1.7μmであり、水の吸収波長域は約1.4μm〜2μmであり、脂肪の吸収波長域は約2.2μm〜約2.5μmである。このため、計測対象の成分に応じて選択した波長域の赤外線を用いて撮像することにより、食品の成分分析や検査が可能である。同様の構成により、薬品の成分分析や、製品に混入した異物の検知、製品の配合むらの自動検査等を実現することもできる。
本開示の発光装置は、赤外光通信に利用することもできる。その場合、発光装置は、例えば光ファイバに導入される赤外光源として使用され得る。図32は、発光装置200と光ファイバ500とを組み合わせたシステムの概略的な構成を示す図である。この発光装置200における発光素子100は、例えば1260nm〜1625nm(O−Band)または1460nm〜1530nm(S−Band)の波長域の近赤外光を出射するように設計される。この近赤外光を光ファイバ500に導入することにより、通信に利用できる。
本開示の発光素子および発光装置は、太陽光下でも高い感度でイメージングする撮像システムに利用することもできる。太陽光は、概ね300nm〜3μmの範囲内の波長域の光(近紫外線〜中赤外線)を発する。このうち、一部の光は、大気の上層に存在するオゾンや、大気中の水蒸気、炭酸ガス、酸素などの気体に吸収される。その結果、地表に届かない波長の光が存在する。例えば、1.3〜1.5μmおよび1.8〜2.0μmの波長域の近赤外線は地表に殆ど届かない。よって、これらの波長域の近赤外線を出射するように設計された発光素子と、その波長域に感度を有するイメージセンサとを用いることにより、白昼でも飽和することなく高い感度で撮像することができる。
また、本開示の発光素子では、例えば図8および図9を参照して上述したように、周期構造の屈折率が変化すると、増強される光の波長が変化し、増強される光の出射方向も変化する。また、フォトルミネッセンス層の屈折率によっても、増強される光の波長および出射方向が変化する。したがって、発光素子の近傍の媒質の屈折率変化を容易に感度良く検知することができる。例えば、以下の様にして、様々な物質を検出するセンサを構成することができる。
まず、開示の発光素子の周期構造に近接して、測定対象の物質(タンパク質や匂い分子、ウィルスなど)と選択的に結合する物質(酵素など)を配置しておく。測定対象の物質が結合すると、発光素子の近傍の媒質の屈折率が変化する。この屈折率の変化を、上述の増強される光の波長または出射方向の変化として検出できる。これによって、様々な物質の存在を検知することができる。
以上のように、本開示の発光素子は、特定の波長の光だけを増強することができる。したがって、必要とされる波長だけを出射する光源を容易に実現できる。また、フォトルミネッセンス層の材料を変えずに、周期構造を変更するだけで、出射される光の波長を変えることができる。さらに、周期構造に対する角度によって、異なる波長の赤外光を出射させることもできる。このため、赤外光を利用する様々な用途に利用することができる。
本開示の発光素子の応用例は上記に限られず、種々の光学デバイスに適用され得る。
本開示の発光素子および発光装置は、生体内部の観察、食品および薬品等の物質の組成の検査、生体認証、並びに赤外線通信等の種々の用途に適用され得る。
100、100a 発光素子
110 フォトルミネッセンス層(導波層)
120、120’、120a、120b、120c 透光層(周期構造)
140 透明基板
150 保護層
180 光源
200 発光装置
300 センサ
400 処理装置
500 光ファイバ

Claims (9)

  1. 赤外域の光を発するフォトルミネッセンス層と、
    前記フォトルミネッセンス層に近接して配置された透光層と、
    前記フォトルミネッセンス層および前記透光層の少なくとも一方に形成された少なくとも1つの周期構造と、
    を備え、
    前記周期構造は、複数の凸部および複数の凹部の少なくとも一方を含み、
    前記フォトルミネッセンス層が発する光は、空気中の波長がλaの赤外域の第1の光を含み、
    前記周期構造の周期をpaとすると、λa/nwav-a<pa<λaの関係が成り立つ、
    発光素子。
  2. 前記第1の光に対する前記透光層の屈折率nt-aは、前記第1の光に対する前記フォトルミネッセンス層の屈折率nwav-aよりも小さい、請求項1に記載の発光素子。
  3. 前記第1の光は、前記周期構造によって予め決められた第1の方向において強度が最大になる、請求項1または2に記載の発光素子。
  4. 前記第1の光の前記第1の方向を基準としたときの指向角は、15°未満である、請求項3に記載の発光素子。
  5. 赤外域の光を発するフォトルミネッセンス層と、
    前記フォトルミネッセンス層に近接して配置された透光層と、
    前記フォトルミネッセンス層および前記透光層の少なくとも一方に形成された少なくとも1つの周期構造と、
    を備え、
    前記周期構造は、複数の凸部および複数の凹部の少なくとも一方を含み、
    前記フォトルミネッセンス層が有するフォトルミネッセンス材料の励起光の空気中における波長をλexとし、前記励起光に対する前記フォトルミネッセンス層の屈折率をnwav-exとし、前記周期構造の周期をpexとすると、λex/nwav-ex<pex<λexの関係が成り立つ、
    発光素子。
  6. 透光層と、
    前記透光層に形成された少なくとも一つの周期構造と、
    前記周期構造に近接して配置され、赤外域の光を発するフォトルミネッセンス層と、
    を備え、
    前記周期構造は、複数の凸部および複数の凹部の少なくとも一方を含み、
    前記フォトルミネッセンス層が発する光は、空気中の波長がλaの赤外域の第1の光を含み、
    前記第1の光に対する前記フォトルミネッセンス層の屈折率をnwav-aとし、前記周期構造の周期をpaとすると、λa/nwav-a<pa<λaの関係が成り立つ、
    発光素子。
  7. 赤外域の光を発するフォトルミネッセンス層と、
    前記フォトルミネッセンス層よりも高い屈折率を有する透光層と、
    前記透光層に形成された少なくとも一つの周期構造と、
    を備え、
    前記周期構造は、複数の凸部および複数の凹部の少なくとも一方を含み、
    前記フォトルミネッセンス層が発する光は、空気中の波長がλaの赤外域の第1の光を含み、
    前記第1の光に対する前記フォトルミネッセンス層の屈折率をnwav-aとし、前記周期構造の周期をpaとすると、λa/nwav-a<pa<λaの関係が成り立つ、
    発光素子。
  8. 前記フォトルミネッセンス層と前記透光層とが互いに接している、請求項1から7のいずれかに記載の発光素子。
  9. 赤外域の光を発するフォトルミネッセンス層と、
    前記フォトルミネッセンス層に形成された少なくとも一つの周期構造と、
    を備え、
    前記周期構造は、複数の凸部および複数の凹部の少なくとも一方を含み、
    前記フォトルミネッセンス層が発する光は、空気中の波長がλaの赤外域の第1の光を含み、
    前記第1の光に対する前記フォトルミネッセンス層の屈折率をnwav-aとし、前記周期構造の周期をpaとすると、λa/nwav-a<pa<λaの関係が成り立つ、
    発光素子。
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