JP2017002222A - 水性インキ用アクリル・ウレタン複合樹脂、および水性インキ組成物。 - Google Patents

水性インキ用アクリル・ウレタン複合樹脂、および水性インキ組成物。 Download PDF

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Abstract

【課題】有機ならびに無機顔料の分散安定性、保存安定性が良好であり、低温乾燥下においても、低臭気かつ処理・未処理フィルム基材に対して、優れた基材密着性、耐水摩擦性、耐スクラッチ性、耐水ブロッキング性を発現する水性アクリル・ウレタン複合樹脂及び水性インキ組成物の提供。【解決手段】ポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とを反応させてなるウレタンプレポリマー(C-1)に、一般式(1)で表される化合物(D)を反応させてなる酸価5mgKOH/g未満の両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)を連鎖移動剤として、エチレン性不飽和単量体(E)をラジカル重合してなるアクリル・ウレタン複合樹脂であって、両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)100重量部に対して、エチレン性不飽和単量体(E)の量が30〜180重部である水性インキ用アクリル・ウレタン複合樹脂。【選択図】なし

Description

本発明は、水性インキ用アクリル・ウレタン複合樹脂、および水性インキ組成物に関する。
近年、省エネや低コスト、環境負荷低減の観点から、グラビアやフレキソ、インクジェットなど、各種インキ市場において、非極性フィルム基材に対して優れた密着性と塗膜耐性を発現できる水性インキの開発が急がれている。これらの水性インキには、顔料分散性や耐擦性に優れるアクリル樹脂や、基材密着性に優れるウレタン樹脂が使用されている。また、各々の樹脂の利点を活かすために、アクリル樹脂とウレタン樹脂のブレンド系や複合化樹脂についても活発に検討されている。しかしながら、一般的に、アクリル樹脂とウレタン樹脂の相溶は良くないため、単純なブレンドや複合化では、塗膜耐性の向上は図れず、むしろ脆弱な塗膜となり、塗膜耐性が大幅に悪化する傾向にあった。
特許文献1では、シェル成分が水性ウレタン樹脂、コア成分がアクリル樹脂で構成される水性インキ用コアシェル型複合樹脂が開示されている。ウレタン樹脂にヒドラジド基、アクリル樹脂にケト基を導入し、異種樹脂間で常温架橋させる事で、塗膜耐性の向上を試みている。しかしながら、この設計では架橋前のウレタン樹脂とアクリル樹脂の相溶が悪く、最終的に架橋させても飛躍的な塗膜耐性向上には至らない。またエマルジョンタイプであるので顔料分散性も著しく悪い。
特許文献2では、ウレタン骨格にエチレン性不飽和基を導入し、エチレン性不飽和単量体と共重合させる事で、アクリル部分をグラフトさせた水性インキ用アクリル・ウレタン複合樹脂が開示されている。しかしながら、この方法では、ウレタン樹脂部分が3次元的に高分子量化してしまう。したがって、分子鎖の運動性が低下し、ウレタン部分とアクリル部分の相溶も著しく低下するため、低温乾燥条件では、樹脂間で十分に融着できず、優れた塗膜耐性を発現する事はできない。またこのタイプも顔料分散能に劣る。
特許文献3では、ウレタン樹脂末端にメルカプト基を導入し、連鎖移動反応により、アクリル部分をグラフトさせた水性インキ用アクリル・ウレタン複合樹脂が開示されている。この方法であればウレタン部分の3次元的な高分子量化は避ける事ができる。しかしながら、この樹脂では、無機顔料の良好な分散安定性、未処理フィルム基材への密着性、優れた耐水摩擦性、耐水ブロッキング性に劣るといった課題があった。
特開1995−188353号 特開1995−082456号 特開2000−345092号
有機ならびに無機顔料の分散安定性、保存安定性が良好であり、低温乾燥下においても、低臭気かつ処理・未処理フィルム基材に対して、優れた基材密着性、耐水摩擦性、耐スクラッチ性、耐水ブロッキング性を発現する水性インキ用アクリル・ウレタン複合樹脂ならびにそれを用いた水性インキ組成物の提供を目的とする。
すなわち、本発明は、
ポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とを反応させてなるウレタンプレポリマー(C-1)に、一般式(1)で表される化合物(D)を反応させてなる酸価5mgKOH/g未満の両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)を連鎖移動剤として、エチレン性不飽和単量体(E)を重合してなる水性インキ用アクリル・ウレタン複合樹脂であって、
両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)100重量部に対して、エチレン性不飽和単量体(E)を30〜180重量部の範囲で反応させてなる水性インキ用アクリル・ウレタン複合樹脂に関する。
一般式(1)

(一般式(1)中、Xは水素またはアルキル基を示す。
Rはアルキレン基、アリーレン基、およびアルキレンオキサイド基からなる群より選ばれる少なくとも一種の2価の基である。)
また、本発明は、一般式(1)で表される化合物(D)を、ウレタンプレポリマー(C-1)のイソシアネート基1モルに対して、0.60〜0.90モルの範囲で反応させてなる前記水性インキ用アクリル・ウレタン複合樹脂に関する。
また、本発明は、ポリオール(A)が、ポリエーテルポリオール(a−1)、ポリエステルポリオール(a−2)、ポリカーボネートポリオール(a−3)、ポリオレフィン系ポリオール(a−4)、および、ひまし油ポリオールからなる群から選ばれる少なくとも一種を含む前記水性インキ用アクリル・ウレタン複合樹脂に関する。
また、本発明は、ポリオール(A)が、ポリエーテルポリオール(a−1)および/またはポリカーボネートポリオール(a−3)と、ポリエステルポリオール(a−2)とを含む前記水性インキ用アクリル・ウレタン複合樹脂に関する。
また、本発明は、複合樹脂を構成する、エチレン性不飽和単量体(E)を重合してなるアクリル樹脂部分の酸価が、30〜300mgKOH/gである前記水性インキ用アクリル・ウレタン複合樹脂に関する。
また、本発明は、前記水性インキ用アクリル・ウレタン樹脂と、顔料と、親水性溶剤と、水とを含有してなる水性インキ組成物に関する。
また、本発明は、ポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とを反応させてなるウレタンプレポリマー(C-1)に、一般式(1)で表される化合物(D)を反応させてなる酸価5mgKOH/g未満の両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)を連鎖移動剤として、エチレン性不飽和単量体(E)を重合する水性インキ用アクリル・ウレタン複合樹脂の製造方法であって、
両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)100重量部に対して、エチレン性不飽和単量体(E)を30〜180重量部の範囲で反応させる水性インキ用アクリル・ウレタン複合樹脂の製造方法に関する。

一般式(1)

(一般式(1)中、Xは水素またはアルキル基を示す。
Rはアルキレン基、アリーレン基、およびアルキレンオキサイド基からなる群より選ばれる少なくとも一種の2価の基である。)
本発明の水性インキ用ウレタン・アクリル複合樹脂は、有機ならびに無機顔料の分散安定性に優れ、インキ組成物の保存安定性に優れる。また、そのインキ塗膜は、低温乾燥下でも処理・未処理フィルム基材に対して、優れた基材密着性、耐水摩擦性、耐スクラッチ性、耐水ブロッキング性を発現し、臭気も少ない。
まず、本発明の水性インキ用アクリル・ウレタン複合樹脂について説明する。本発明の水性インキ用アクリル・ウレタン複合樹脂は、ウレタン樹脂の両末端からアクリル樹脂がグラフトされた構造を有しており、疎水性のウレタン骨格と、親水性のアクリル骨格から構成される。その疎水性と親水性のコントラストにより、顔料表面への吸着力および分散安定力に優れる。また非極性フィルム基材への吸着力にも優れる。さらにアクリル骨格の硬さとウレタン骨格の柔軟性を両立した強靭な塗膜を形成する事ができる。この樹脂は、メルカプト基末端のウレタンウレア樹脂を合成し、それを連鎖移動剤として、エチレン性不飽和単量体(E)をラジカル重合する事で得る事ができる。具体的に本発明の水性インキ用アクリル・ウレタン複合樹脂の製造方法について説明する。
まず、反応槽にポリオール(A)とポリイソシアネート(B)を仕込み、触媒を加えて反応させ、両末端がイソシアネート基のウレタンプレポリマー(C-1)を合成する。次に、1分子中に1つのアミノ基と1つのメルカプト基を有する化合物(D)と溶媒を添加して反応させると、まず、アミノ基とイソシアネート基が優先的に反応してウレア結合を生成し、アミノ基に対してイソシアネート基が過剰になるように仕込んだ場合には、残存したイソシアネート基とメルカプト基がさらに反応して鎖延長される。これにより、両末端にメルカプト基が導入されたウレタンウレア樹脂(C-1)が合成できる。さらにエチレン性不飽和単量体(E)、溶媒を添加し、窒素雰囲気下でラジカル開始剤を添加する事で、連鎖移動反応により、ウレタンウレア樹脂(C-1)の両末端からアクリル樹脂成分がグラフトされる。最後に、イオン交換水、必要に応じて中和剤を加え、脱溶剤処理をおこなう事で目的の水性インキ用アクリル・ウレタン複合樹脂の水分散体を得る事ができる。
<ポリオール(A)>
ウレタンプレポリマー(C-1)に使用するポリオール(A)には、代表的なものとして、ポリエーテルポリオール(a−1)、ポリエステルポリオール(a−2)、ポリカーボネートポリオール(a−3)、ポリオレフィン系ポリオール(a−4)、ひまし油ポリオール等が挙げられる。これらのポリオールは、1種だけを用いてもよいし、複数種を併用してもよい。
ポリエーテルポリオール(a−1)としては、例えば、酸化メチレン、酸化エチレン、酸化プロピレン、テトラヒドロフランなどの重合体または共重合体、具体的には、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ(エチレン/プロピレン)グリコール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。また、ヘキサンジオール、メチルヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオールあるいはこれらの混合物の縮合によるポリエーテルポリオール類等が挙げられる。
ポリエステルポリオール(a−2)としては、例えば、ポリオール成分と二塩基酸成分とが縮合反応したポリエステルポリオールがある。ポリオールのうちジオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3’−ジメチロールヘプタン、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、オクタンジオール、ブチルエチルペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、ビスフェノールA等が挙げられ、3個以上の水酸基を有するポリオールとしては、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が挙げられ、二塩基酸成分としてテレフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸、ダイマー酸、水添ダイマー酸、無水フタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸等の脂肪族あるいは芳香族二塩基酸、およびそれらの無水物が挙げられる。また、ε−カプロラクトン、ポリ(β−メチル−γ−バレロラクトン)、ポリバレロラクトン等のラクトン類等の環状エステル化合物の開環重合により得られるポリエステルポリオールが挙げられる。
ポリカーボネートポリオール(a−3)としては、例えば、ポリオールとジアルキルカーボネート、アルキレンカーボネート、ジアリールカーボネートなどのカーボネート化合物との反応により得られるものを挙げることができる。ポリカーボネートポリオールを構成するポリオールとしては、ポリエステルポリオールの構成成分として先に例示したポリオールを用いることができる。また、ジアルキルカーボネートとしてはジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどを、アルキレンカーボネートとしてはエチレンカーボネートなどを、ジアリールカーボネートとしてはジフェニルカーボネートなどを挙げることができる。
ポリオレフィン系ポリオール(a−4)としては、水酸基含有ポリブタジエン、水添した水酸基含有ポリブタジエン、水酸基含有ポリイソプレン、水添した水酸基含有ポリイソプレン、水酸基含有塩素化ポリプロピレン、水酸基含有塩素化ポリエチレン等が挙げられる。
ひまし油ポリオールは植物由来のひまし油を原料としたバイオポリオールである。
上述したポリオール(A)の中でも、ポリオール(A)は、ポリエーテルポリオール(a−1)および/またはポリカーボネートポリオール(a−3)と、ポリエステルポリオール(a−2)とを含有している事がより好ましい。上記のポリオールの組み合わせにより、水中での加水分解安定性が改善され、インキの保存安定性が向上する。また、親水性のアクリル骨格と疎水性のウレタン骨格の相溶性も、このポリオールの組み合わせにおいては特に良好であるため、強靭な塗膜を形成しやすく、インキ塗膜の基材密着性、耐水摩擦性が向上する。
<ポリイソシアネート(B)>
ポリオール(A)と反応させるポリイソシアネート(B)としては、芳香族、脂肪族、脂環式のポリイソシアネートが挙げられる。これらは、1種だけを用いてもよいし、あるいは、複数種を併用してもよい。
芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、3,3’−ジクロロ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,5−テトラヒドロナフタレンジイソシアネート等が挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
脂環式ポリイソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、4,4'−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等が挙げられる。
<ウレタンプレポリマー(C-1)>
ポリオール(A)とポリイソシアネート(B)を反応させる事でウレタンプレポリマー(C-1)を得る事ができる。
その際、上記のポリオール(A)に、ウレタン結合濃度の調節や各種官能基導入の目的で低分子ジオールを併用する事ができる。低分子ジオールとしては分子量500以下のジオールが好ましく、例えば、
エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブチレンジオール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、1,2,6−ブタントリオール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、N,N-ビス(2−ヒドロキシプロピル)アニリン、ジメチロール酢酸、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロール酪酸、2,2−ジメチロールペンタン酸等のジメチロールアルカン酸や、ジヒドロキシコハク酸、ジヒドロキシプロピオン酸、ジヒドロキシ安息香酸などが挙げられる。

また、ウレタンプレポリマーを得る反応に際して、触媒を用いることもできる。使用できる触媒としては、公知の金属系触媒、アミン系触媒が使用できる。金属系触媒としては、ジブチル錫ジラウレート、オクトエ酸錫、ジブチル錫ジ(2−エチルヘキソエート)、 2−エチルヘキソエート鉛、チタン酸2−エチルヘキシル、チタンエチルアセテート、2−エチルヘキソエート鉄、2−エチルヘキソエートコバルト、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、テトラ−n−ブチル錫等が挙げられる。アミン系触媒としてはテトラメチルブタンジアミン等の3級アミン等が挙げられる。これらの触媒はポリマーポリオールに対して0.001〜1モル%の範囲で使用される。
ウレタンプレポリマーを得る反応は、50〜150℃で2〜10時間行うのが好ましい。反応の終点は、滴定によるNCO%測定により判断される。
ウレタンプレポリマーを得る際に使用できる溶媒としては、イソシアネート基と反応しないものであれば任意のものを使用する事ができるが、後の脱溶剤の工程を考慮し、水と共沸して除去しやすい溶剤を使用する事が好ましい。また、無溶媒で反応をおこない、後で溶媒希釈する事も可能である。好ましい溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤;
酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤;
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエステル系溶剤;等が挙げられる。
ウレタンプレポリマーの重量平均分子量は特に限定されないが、5000〜30000が好ましく、8000〜18000がより好ましい。
<一般式(1)で表される化合物(D)>
上述のウレタンプレポリマー(C-1)に一般式(1)で表される化合物(D)を反応させる事で両末端にメルカプト基を有するウレタンウレア樹脂(C-2)得る事ができる。

一般式(1)

(一般式(1)中、Xは水素またはアルキル基を示す。
Rはアルキレン基、アリーレン基、およびアルキレンオキサイド基からなる群より選ばれる少なくとも一種の2価の基である。)
Xのうちアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、へキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ドデシル基等の炭素数1〜12のアルキル基が挙げられ、炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。
Rのうちアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、へキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ドデシレン基等の炭素数1〜12のアルキレン基が挙げられ、炭素数1〜6のアルキレン基が好ましい。
アリーレン基としては、フェニレン基等が挙げられ、アルキレンオキサイド基としては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等が挙げられる。Rは、アルキレン基またはアリーレン基が好ましい。
一般式(1)で表される化合物(D)の好適な例としては、
2−アミノエタンチオール、3−アミノプロピル−1−チオール、1−アミノプロピル−2−チオール、4−アミノ−1−ブタンチオール等のアミノアルカンチオール類;
2−アミノチオフェノール、3−アミノチオフェノール、4−アミノチオフェノール等のアミノベンゼンチオール類;
が挙げられる。
ウレタンプレポリマー(C-1)末端にメルカプト基を導入する際、一般式(1)で表される化合物(D)を使用するのが好適である。アミノ基の代わりに水酸基を有する有化合物を用いた場合は、水酸基とメルカプト基の反応性の差が小さいためメルカプト基とイソシアネート基の副反応が高い割合で進行してしまう。従って、樹脂末端に的確にメルカプト基を導入する事は困難である。また、2つのメルカプト基を有する化合物を用いた場合は、着色や臭気が著しいため、水性インキ用途で使用するには不適当である
一般式(1)で表される化合物(D)を用いると、ウレタンプレポリマー(C-1)中のイソシアネート基に対してアミノ基が優先的に反応してウレア結合を形成する。さらに一般式(1)で表される化合物(D)のモル数に対して、イソシアネート基のモル数が過剰になるように仕込んだ場合には、残存したイソシアネート基がメルカプト基と反応して鎖延長され、ウレタンプレポリマー(C-1)が高分子量化される。この時、ウレタンプレポリマー(C-1)の両末端の他に、その骨格内部にもウレア結合が導入されるため、ウレタン樹脂の凝集力が向上し、インキ塗膜の耐水摩擦性が飛躍的に向上する。また、未反応の化合物(D)も低減されるため、印刷物の臭気も大幅に改善される。
上記の理由から、両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)を製造する際、ウレタンプレポリマー(C-1)のイソシアネート基が、一般式(1)で表される化合物(D)に対して、過剰になるように仕込む事が好ましい。さらに一般式(1)で表される化合物(D)は、ウレタンプレポリマー(C-1)のイソシアネート基1モルに対して、0.60〜0.90モルになるように反応させる事が好ましい。仕込み量が0.6モル以上であると、ウレタン骨格にアクリル骨格が組み込まれやすくなり、目的の複合樹脂を得やすいため好ましく、インキの保存安定性、耐水摩擦性、基材密着性に優れる。一方で、0.90モル以下であると、樹脂に組み込まれない未反応の化合物(D)の量が少なくなるため、インキ塗膜の耐水摩擦性、臭気の点で優れる。
<両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)>
両末端にメルカプト基を有するウレタンウレア樹脂(C-2)の酸価は5mgKOH/g未満である事が好ましく、4mgKOH/g未満である事がより好ましく、アニオン性官能基を含有しない事が更に好ましい。本発明の複合樹脂において、ウレタン樹脂骨格部分は、顔料表面やフィルム基材等の疎水性界面に吸着する役割を担っている。したがって、酸価が5mgKOH/gを超えると、ウレタン骨格の顔料吸着能が著しく低下するため、インキの分散安定性、保存安定性も悪化する。同時に未処理フィルム面への疎水性相互作用も阻害されるため、基材密着性が大幅に低下する。さらに印刷時の乾燥性も低下するため、インキ塗膜の耐水ブロッキング性、臭気にも悪影響を及ぼす。本明細書において、酸価とは、樹脂1g中に含まれる酸性成分を中和するのに要する水酸化カリウムのmg数の事であり、実施例に記載の方法で求めることができる。
両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)を得る反応は、50〜100℃で30分〜4時間行うのが好ましい。反応の終点は、IR測定によるNCOピ−クの消失により確認する事ができる。
両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)を得る際に使用できる溶媒としては、原料を溶解可能で、イソシアネート基と反応しない溶媒であれば任意のものを使用する事ができるが、後の脱溶剤工程を考慮し、水と共沸して除去しやすい溶剤を使用する事が好ましい。好ましい溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエステル系溶剤;等が挙げられ、ケトン系溶剤が好ましい。
両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)の重量平均分子量は特に限定されないが、10000〜100000が好ましく、15000〜90000がより好ましい。
<エチレン性不飽和単量体(E)>
前記両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)存在下で、エチレン性不飽和単量体(E)をラジカル重合する事でアクリル・ウレタン複合樹脂を得る事ができる。本発明の複合樹脂において、アクリル骨格部分が親水基として機能するために、エチレン性不飽和単量体(E)は親水性基含有エチレン性不飽和単量体(e−1)を含むことが好ましい。使用するエチレン性不飽和単量体の官能基により、アニオン性、カチオン性、非イオン性の親水基を適宜導入する事が可能である。
親水性基含有エチレン性不飽和単量体(e−1)としては、例えば、
アニオン性の親水基を有するものとして、
マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、または、これらのアルキルもしくはアルケニルモノエステル、ヘキサヒドロフタル酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、コハク酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、けい皮酸等のカルボキシル基含有エチレン性不飽和単量体;スチレンスルホン酸、スチレンスルホン酸ナトリウム、スチレンスルホン酸アンモニウム、スチレンスルホン酸リチウム、2−アクリルアミド2−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリルアミド2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウム、メタリルスルホン酸、メタリルスルホン酸ナトリウム、アリルスルホン酸、アリルスルホン酸ナトリウム、アリルスルホン酸アンモニウム、ビニルスルホン酸、アリルオキシベンゼンスルホン酸、アリルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、アリルオキシベンゼンスルホン酸アンモニウム等のスルホン酸基含有エチレン性不飽和単量体;
2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、ジフェニル−2−アクリロイルオキシエチルホスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイルオキシエチルホスフェート、ジブチル−2−アクリロイルオキシシエチルホスフェート等のリン酸基本含有エチレン性不飽和単量体;
カチオン性の親水基を有するものとして、
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、メチルエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノスチレン、ジエチルアミノスチレン等のアミノ基含有エチレン性不飽和単量体;
非イオン性の親水基を有するものとして、
ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート(日本油脂社製、ブレンマーPE−90、200、350、350G、AE−90、200、400等)ポリエチレングリコール・ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート(日本油脂社製、ブレンマー50PEP−300、70PEP−350等)、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート(日本油脂社製、ブレンマーPME−400、550、1000、4000等)等のポリエチレンオキサイド基含有エチレン性不飽和単量体;
(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル−(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル−(メタ)アクリルアミド、N−プロポキシメチル−(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル−(メタ)アクリルアミド、N−ペントキシメチル−(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(メトキシメチル)アクリルアミド、N−エトキシメチル−N−メトキシメチルメタアクリルアミド、N,N−ジ(エトキシメチル)アクリルアミド、N−エトキシメチル−N−プロポキシメチルメタアクリルアミド、N,N−ジ(プロポキシメチル)アクリルアミド、N−ブトキシメチル−N−(プロポキシメチル)メタアクリルアミド、N,N−ジ(ブトキシメチル)アクリルアミド、N−ブトキシメチル−N−(メトキシメチル)メタアクリルアミド、N,N−ジ(ペントキシメチル)アクリルアミド、N−メトキシメチル−N−(ペントキシメチル)メタアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有エチレン性不飽和単量体;
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、アリルアルコール等のヒドロキシル基含有エチレン性不飽和単量体;
等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。これらは1種類または2種以上を併用して用いることができる。
親水性基含有エチレン性不飽和単量体(e−1)と共重合可能なその他のエチレン性不飽和単量体(e−2)としては、例えば、
スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、ビニルナフタレン、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、フェノキシジエチレングリコールメタクリレート、フェノキシテトラエチレングリコールアクリレート、フェノキシテトラエチレングリコールメタクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコールアクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコールメタクリレート、フェニルアクリレート、フェニルメタクリレート等の芳香族含有エチレン性不飽和単量体;
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、tーブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート等の直鎖または分岐アルキル基含有エチレン性不飽和単量体;
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート等の脂環式アルキル基含有エチレン性不飽和単量体;
トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレート等のフッ素化アルキル基含有エチレン性不飽和単量体;
2−アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート等のケト基含有エチレン性不飽和単量体;
アリル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジメタクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリストールテトラ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、アジピン酸ジビニル、イソフタル酸ジアリル、フタル酸ジアリル、マレイン酸ジアリル等の2個以上のエチレン性不飽和基を有するエチレン性不飽和単量体;
グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有エチレン性不飽和単量体;
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリブトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシメチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン等のアルコキシシリル基含有エチレン性不飽和単量体;等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。これらは1種類または2種以上を併用して用いることができる。
上述の親水性基含有エチレン性不飽和単量体(e−1)の中でも、乾燥後の印刷物塗膜の耐水性を考慮すると、カルボキシル基含有エチレン性不飽和単量体を使用する事が好ましく、その中でもメタクリル酸を使用する事がさらに好ましい。カルボキシル基含有エチレン性不飽和単量体を使用したインキ塗膜は、他の親水性基を導入した場合と比較して、塗膜耐性(耐水摩擦性、耐水ブロッキング性)に優れる。特にメタクリル酸を使用した場合、塗膜の造膜性に優れ、良好な塗膜耐性を発現する。
親水性基がアニオン性基の場合、複合樹脂におけるアクリル樹脂部分の酸価は30から300mgKOH/gの範囲である事が好ましく、更に好ましくは、40から200mgKOH/gの範囲である。酸価が30mgKOH/g以上であると、複合樹脂の分散安定性が良いためインキ物性に優れる。一方で、300mgKOH/g以下であると、インキ塗膜の乾燥性が良いため、耐水摩擦性、耐水ブロッキング性に優れる。
上述のエチレン性不飽和単量体(E)は、アクリロイル基を含有しない単量体で構成する事が好ましく、共重合性、残留モノマーを考慮すると、メタクリロイル基含有単量体のみで構成する事が更に好ましい。アクリロイル基を含有する場合、ウレタン樹脂中のメルカプト基にアクリルロイル基が付加する副反応が一部で起きてしまい、アクリル部分のグラフトが阻害され、印刷物の耐水摩擦性、基材密着性が悪化する場合がある。一方でメタクリロイル基含有単量体のみで構成される場合には、上述の懸念が無いため、より優れたインキ物性、塗膜物性を発現する。
<アクリル・ウレタン複合樹脂>
アクリル・ウレタン複合化の工程では、両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)100重量部に対して、エチレン性不飽和単量体(E)の量は30〜180重部である事が好ましい。エチレン性不飽和単量体(E)が30重量部未満の場合、塗膜の強度が不足し、インキ塗膜の耐水摩擦性、耐スクラッチ性が著しく悪化する。一方で、180重量部を超える場合、疎水性のウレタン骨格量の減少に伴い、顔料吸着能が大幅に低下する。したがって、インキの分散安定性、保存安定性が悪化する。また、基材との疎水性相互作用も同様に低下して、未処理フィルム基材への吸着力も低下するため、インキ塗膜の基材密着性、耐水摩擦性、耐スクラッチ性も著しく悪化する。更に好ましくは60〜110重量部の範囲であり、基材密着性及び耐水摩擦性により優れる。
アクリル・ウレタン複合化反応の際に使用するラジカル開始剤としては、公知の油溶性重合開始剤を使用でき、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエート)、tert−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、ジ−tert−ブチルパーオキサイドなどの有機過酸化物;
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1’−アゾビス−シクロヘキサン−1−カルボニトリルなどのアゾビス化合物を挙げることができる。
ラジカル開始剤は、エチレン性不飽和単量体(E)100重量%に対して、0.1〜0.5重量部の範囲で使用する事が好ましい。0.1重量%未満であると、重合反応が十分に進行せず、原料成分が残留し、臭気などインキ塗膜物性を悪化させる恐れがある。一方で、0.5重量部を超えると、両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(c−2)のメルカプト基に連鎖移動せず、単独で生成するアクリル樹脂成分が増加するため、耐水摩擦性や基材密着性が悪化する場合がある。
複合化の反応の際に使用する溶媒としては、原料ならびに複合樹脂を溶解するものであれば任意のものを使用する事ができるが、後の脱溶剤工程を考慮し、水と共沸して除去しやすい溶剤を使用する事が好ましい。好ましい溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエステル系溶剤;
エタノール、イソプロピルアルコール、n-ブタノール等のアルコール系溶剤;
等が挙げられ、ケトン系溶剤が好ましい。
アクリル・ウレタン複合樹脂の重量平均分子量は特に限定されないが、20000〜200000が好ましく、30000〜120000がより好ましい。
本発明の複合樹脂を水性化する好ましい方法としては、まず、反応が完了した複合樹脂に、イオン交換水ならびに必要であれば塩基性化合物を添加して攪拌する。塩基性化合物は、複合樹脂の親水性基がアニオン性で未中和の場合に、中和剤として使用する。全体が均一になった段階で、脱溶剤処理を開始して有機溶剤を除去する。脱溶剤には必要に応じてアスピレーターや真空ポンプを使用し、減圧下で行う事もできる。
中和剤として使用する塩基性化合物としては、例えば、

アンモニア、トリエチルアミン、トリイソプロピルアミン、トリブチルアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−フェニルジエタノールアミン、モノエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、モルホリン、N−メチルモルホリン、2−アミノ−2−エチル−1−プロパノール、ピリジン等のアミン類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機アルカリ類等が挙げられ、アンモニア、トリアルキルアミンが好ましい。
<水性インキ組成物>
本発明の水性インキ組成物は、前記アクリル・ウレタン複合樹脂と、顔料と、親水性溶剤と、水を含有してなるインキ組成物である。
アクリル・ウレタン複合樹脂は水性インキ組成物100重量%中、固形分換算で5〜40重量%使用するのが好ましく、10〜30重量%使用するのがより好ましい。複合樹脂の添加量が固形分換算で重量5%未満であると、インキの分散安定性、保存安定性、塗膜物性(基材密着性、耐水摩擦性)が低下する場合がある。一方、複合樹脂が固形分換算で40重量%を超えると、インキ組成物の粘度が著しく上昇し、塗膜における乾燥不良の発生し、塗膜物性(基材密着性、耐水摩擦性、耐水ブロッキング性)が低下する場合がある。
アクリル・ウレタン複合樹脂は顔料分散液を作成する際の顔料分散剤として使用することができる。また、バインダー成分として、顔料分散液にさらに添加して使用することもできる。
顔料としては、例えば、カーボンブラック、酸化チタン、炭酸カルシウム等の無彩色の顔料または有彩色の有機顔料が使用できる。有機顔料としては、トルイジンレッド、トルイジンマルーン、ハンザエロー、ベンジジンエロー、ピラゾロンレッドなどの不溶性アゾ顔料、リトールレッド、ヘリオボルドー、ピグメントスカーレット、パーマネントレッド2Bなどの溶性アゾ顔料、アリザリン、インダントロン、チオインジゴマルーンなどの建染染料からの誘導体、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーンなどのフタロシアニン系有機顔料、キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンタなどのキナクリドン系有機顔料、ペリレンレッド、ペリレンスカーレットなどのペリレン系有機顔料、イソインドリノンエロー、イソインドリノンオレンジなどのイソインドリノン系有機顔料、ピランスロンレッド、ピランスロンオレンジなどのピランスロン系有機顔料、チオインジゴ系有機顔料、縮合アゾ系有機顔料、ベンズイミダゾロン系有機顔料、キノフタロンエローなどのキノフタロン系有機顔料、イソインドリンエローなどのイソインドリン系有機顔料、その他の顔料として、フラバンスロンエロー、アシルアミドエロー、ニッケルアゾエロー、銅アゾメチンエロー、ペリノンオレンジ、アンスロンオレンジ、ジアンスラキノニルレッド、ジオキサジンバイオレット等が挙げられる。
有機顔料をカラーインデックス(C.I.)ナンバーで例示すると、C.I.ピグメントエロー12、13、14、17、20、24、74、83、86 93、109、110、117、120、125、128、129、137、138、139、147、148、150、151、153、154、155、166、168、180、185、C.I.ピグメントオレンジ16、36、43、51、55、59、61、C.I.ピグメントレッド9、48、49、52、53、57、97、122、123、149、168、177、180、192、202、206、215、216、217、220、223、224、226、227、228、238、240、C.I.ピグメントバイオレット19、23、29、30、37、40、50、C.I.ピグメントブルー15、15:1、15:3、15:4、15:6、22、60、64、C.I.ピグメントグリーン7、36、C.I.ピグメントブラウン23、25、26等が挙げられる。
カーボンブラックの具体例としては、デグサ社製「Special Black350、250、100、550、5、4、4A、6」「PrintexU、V、140U、140V、95、90、85、80、75、55、45、40、P、60、L6、L、300、30、3、35、25、A、G」、キャボット社製「REGAL400R、660R、330R、250R」「MOGUL E、L」、三菱化学社製「MA7、8、11、77、100、100R、100S、220、230」「#2700、#2650、#2600、#200、#2350、#2300、#2200、#1000、#990、#980、#970、#960、#950、#900、#850、#750、#650、#52、#50、#47、#45、#45L、#44、#40、#33、#332、#30、#25、#20、#10、#5、CF9、#95、#260」等が挙げられる。
酸化チタンの具体例としては、石原産業社製「タイペークCR−50、50−2、57、80、90、93、95、953、97、60、60−2、63、67、58、58−2、85」「タイペークR−820,830、930、550、630、680、670、580、780、780−2、850、855」「タイペークA−100、220」「タイペークW−10」「タイペークPF−740、744」「TTO−55(A)、55(B)、55(C)、55(D)、55(S)、55(N)、51(A)、51(C)」「TTO−S−1、2」「TTO−M−1、2」、テイカ社製「チタニックスJR−301、403、405、600A、605、600E、603、805、806、701、800、808」「チタニックスJA−1、C、3、4、5」、デュポン社製「タイピュアR−900、902、960、706、931」などが挙げられる。イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックなどの有機顔料は、水性インキ組成物100重量%中、5〜30重量%の割合で配合する事が好ましい。また、白の酸化チタンの場合は通常10〜60重量%の割合で配合することが好ましい。
親水性溶剤としては、例えば、エタノール、1−プロパノール(n−プロパノール)、2−プロパノール(イソプロピルアルコール)、1−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−ブタノール、2−メチル−2−プロパノールなどの一価のアルコール溶剤;
エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ペンチレングリコール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール等のグリコール系溶剤;
エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、トリエチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤;
N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、ε−カプロラクタム等のラクタム系溶剤;
ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、出光製エクアミドM−100、エクアミドB−100等のアミド系溶剤
等が挙げられ、一価のアルコール溶剤、グリコールエーテル系溶剤が好ましい。
これらは1種類または2種以上を併用して用いることができる。
また、本発明の水性インキ組成物は、耐水摩擦性や耐水ブロッキング性をさらに向上させる目的で、カルボジイミド基を含有した樹脂微粒子分散体を併用する事もできる。本発明の複合樹脂は疎水性のウレタン骨格を有しているため、カルボジミド基含有樹脂微粒子分散体との造膜時の相溶が良好であり、複合樹脂のカルボキシル基とカルボジイミド基が反応したインキ塗膜は、耐水摩擦性がさらに向上する。
カルボジイミド基含有樹脂微粒子分散体としては、ジシクロヘキシルメタン−4,4'-ジイソシアナートや1,3-ビス(2-イソシアナト−2−プロピル)ベンゼンから製造したポリカルボジイミドに親水基を変性した水分散体等が挙げられる。市販品としては、例えば、日清紡社製、カルボジライトE−02、E−03A、SV−02、V−02、V−02−L2、V−04、E−04等が挙げられる。
カルボジミド基含有樹脂微粒子分散体の添加量は、水性インキ組成物100重量%中、固形分換算で0.5〜10重量%程度使用するのが好ましい。添加量が0.5重量%未満であると、添加量が少ないために、耐水摩擦性や耐水ブロッキング性向上の効果が確認できない場合がある。一方で、10重量%を超えると、インキの分散安定性や保存安定性が悪化する恐れがある。
また、本発明の水性インキ組成物には、塗膜の耐摩擦性を向上させる目的で市販のワックス微粒子分散体を使用する事ができる。ワックス樹脂微粒子分散体としては、例えば、三井化学社製、ケミパールW100、W200、W300、W310、W306、W400、W401、W4005、W410、W500、WF640、W700、W800、W900、W950、WH201、WP100などが挙げられる。
ワックス微粒子分散体の添加量は、塗膜物性における耐摩擦性向上と色相への悪影響のバランスを考慮して、水性インキ組成物100重量%中、固形分換算で1〜5重量%程度使用するのが好ましい。
また、本発明の水性インキ組成物は、基材へのレベリング性を調節する目的で各種表面調整剤を使用する事ができる。表面調整剤としては例えば、日信化学社製、サーフィノール104E,104H、104A、104PA,104PG−50、104S、420、440、465、485、SE,SE−F、PSA−336、61、2502、ダイノール604、607、ビックケミー社製BYK−381、3441、302、307、325、331、333、342、345、346、347、348、349、378、3455等が挙げられるがこれらに限らない。
表面調整剤の添加量は、塗膜物性への悪影響のバランスを考慮して、水性インキ組成物100重量%中、固形分換算で0〜1.0重量%程度使用するのが好ましい。
また、本発明の水性インキ組成物は、基材への密着性向上や、樹脂の常温架橋(ケト基含有の場合)等の目的で、ヒドラジド系添加剤を使用する事ができる。ヒドラジド系添加剤としては、例えば、アジピン酸ヒドラジド等が挙げられる。
本発明の水性インキ組成物は、低温乾燥条件下においても、ポリエチレンテレフタラートやポリプロピレン等のポリオレフィンなどの非極性フィルム基材において、処理面・未処理面ともに、良好な基材密着性、耐水摩擦性や耐水ブロッキング性を発現する。したがって、近年、水性化、基材拡張が強く求められている、フレキソ、グラビア、インクジェットなどの各種インキの分野において大変有用である。また、上質紙などの浸透性基材やアート紙、コート紙など、従来の基材に対しても塗膜物性向上の目的で使用する事ができる。
水性インキ組成物の乾燥工程であるが、基材に悪影響を及ぼさない範囲であれば任意の温度をかける事が可能である。フレキソ印刷、グラビア印刷、インクジェット印刷においては、40〜100℃の低温乾燥で1〜200秒の範囲で処理する事が一般的である。
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、以下の実施例は本発明の権利範囲を何ら制限するものではない。なお、特に断りのない限り実施例における「部」は「重量部」、「%」は「重量%」を表す。
<両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂の製造>
[製造例1]
攪拌器、温度計、還流器を備えた反応容器に、ポリオール(A)としてポリテトラメチレングリコール(保土谷化学工業社製PTG−2000 官能基数2、OH価57.0mgKOH/g)51.5部、ポリエステルポリオール(クラレ製P−2010 官能基数2、OH価56.0mgKOH/g)34.9部、ポリイソシアネート(B)としてイソホロンジイソシアネート13.6部を仕込み、窒素雰囲気下で攪拌しながら80℃まで昇温させた。そこに、チタンジイソプロポキシビズ(エチルアセトアセテート)を0.02部添加して、110℃に昇温して、5時間反応させた後、80℃まで温度を下げた。この時、生成したウレタンプレポリマー(C−1)の重量平均分子量は12700、残存イソシアネート量は0.35mmol/gであった。続いて、メチルイソブチルケトン40.0部、化合物(D)として2−アミノエタンチオール2.3部を加え、75℃で2時間反応させた。反応の終点は、FT−IRによりイソシアネート基由来のピーク(2270cm-1付近)の消失により確認した。さらにメチルイソブチルケトンを添加して、樹脂溶液の最終固形分を70.0%に調製した。得られた両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C−2)の酸価は0mgKOH/g、重量平均分子量は19600であった。
[酸価]
樹脂1g中に含まれる酸性成分を中和するのに要する水酸化カリウムのミリグラム数。乾燥させた樹脂について、JIS K2501に記載の方法に従い、水酸化カリウム・エタノール溶液で電位差滴定をおこない算出した。滴定には平沼産業社製:自動滴定装置COM−1600を使用した。
[重量平均分子量]
ここでいう重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定によるポリスチレン換算の値。乾燥させた樹脂をテトラヒドロフランに溶解させ、0.1%溶液を調製し、以下の装置ならびに測定条件により重量平均分子量を測定した。
装置:HLC−8320−GPCシステム(東ソー社製)
カラム;TSKgel-SuperMultiporeHZ−M0021488
4.6 mmI.D.×15 cm×3本(分子量測定範囲2千〜約200万)
溶出溶媒;テトラヒドロフラン
標準物質;ポリスチレン(東ソー社製)
流速;0.6mL/分、試料溶液使用量;10μL、カラム温度;40℃。
[イソシアネート基の定量]
ウレタンプレポリマー0.5gをサンプリングして、0.2モル/L(リットル)のジブチルアミン−トルエン溶液10mL、トルエン25mLを加えて10分攪拌した。その後、イソプロピルアルコール40mLを加え、0.1モル/Lの塩酸エタノール溶液で未消費のジブチルアミンを滴定した。滴定には平沼産業社製:自動滴定装置COM−1600を使用した。この滴定値とブランク実験との差より樹脂中に残存するイソシアネート基の量(mmol/g)を算出した。
[製造例2〜23]
表1に示す配合組成で、製造例1と同様の方法により、ウレタンプレポリマー(C−1)を合成し、重量平均分子量と残存イソシアネート基量を測定した。さらに一般式(1)で表される化合物(D)と反応させ、両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)を得た。
一般式(1)で表される化合物(D)の代わりに、製造例22ではチオグリコール、製造例23では1,2−エタンジチオールを反応させた。反応後、製造例1と同様の操作をおこない、樹脂溶液の最終固形分を70.0%に調製した。得られた両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂についても同様に酸価、重量平均分子量を測定した。
表1に中の略語について下記に示す。
<ポリオール>
・ユニオールD−2000;日油社製ポリプロピレングリコール(官能基数2、OH基価56.0、分子量2000)
・PEG#2000;日油社製ポリエチレングリコール(官能基数2、OH基価56.0、分子量2000)
・PTG−2000SN;保土谷化学工業社製ポリテトラメチレングリコール(官能基数2、OH基価57.0、分子量2000)
・PTG−3000SN;保土谷化学工業社製ポリテトラメチレングリコール(官能基数2、OH基価37.0、分子量3000)
・P−2010;クラレ社製MPD/AA系ポリエステルポリオール(官能基数2、OH価56.0、分子量2000)
・P−2011;クラレ社製MPD/AA/TPA系ポリエステルポリオール(官能基数2、 OH価55.0、分子量2000)
・HS2P−203S;豊国製油社製1,3PD/SA系ポリエステルポリオール(官能基数2、OH価54.6、分子量2000)
・HS2N−220S;豊国製油社製SA系iND/SAAポリエステルポリオール(官能基数2、OH価56.0、分子量2000)
・Priprast−3199;クローダ社製水添ダイマー酸系ポリエステルポリオール(官能基数2、OH価50.0、分子量2000)
・T5652;旭化成社製ポリカーボネートポリオール(官能基数2、OH価56.0、分子量2000)
・T6002;旭化成社製ポリカーボネートポリオール(官能基数2、OH価56.0、分子量2000)
・GI−1000;日本曹達社製水素化ポリブタジエン系ポリオール(官能基数2、OH価64.0、分子1000)
・Poly-bd R−45HT;出光社製液状ポリブタジエン系ポリオール(官能基数2、OH価46.6、分子量2800)
・HS 2G−160R;豊国製油社製ひまし油ポリオール(官能基数2、OH価120、分子量930)
<水性アクリル・ウレタン複合樹脂の製造>
[実施例1]
攪拌器、温度計、滴下ロート、還流器を備えた反応容器に、製造例1で得られた両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂溶液142.9部(不揮発成分は100.0部)、メチルメタクリレート50.0部、n−ブチルメタクリレート35.0部、メタクリル酸15.0部、n−プロパノール37.0部を加え、窒素雰囲気下で攪拌しながら75℃まで昇温させた。滴下ロートに、メチルイソブチルケトン20.0部、開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を0.35部仕込み、5時間かけて反応槽に滴下した。75℃で8時間反応させ、アクリル樹脂部分のグラフト反応を終了した。反応後、イオン交換水450.0部、25%アンモニア水7.9部を加え、中和した後、90℃で4時間、脱溶剤処理して水性アクリル・ウレタン複合樹脂の水分散体を得た。イオン交換水により、複合樹脂水分散体の最終固形分を25.0%に調製した。得られた水性アクリル・ウレタン複合樹脂の酸価は48.9mgKOH/g、分子量39800であった。酸価、重量平均分子量は、両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂と同様にして測定した。また、両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂の酸価、複合樹脂の酸価、およびアクリル・ウレタン重量比から、アクリル部分の酸価を算出した。その結果、アクリル部分の酸価は97.7mgKOH/gであった。
[実施例2〜32、比較例1〜7]
表2〜4に示す配合組成で、実施例1と同様の方法で水性アクリル・ウレタン複合樹脂を合成した。尚、実施例28では開始剤量を0.60部、実施例29では0.09部に変更した。反応後、実施例1と同様に、水性化、脱溶剤処理をおこない、目的の水性アクリル・ウレタン樹脂の水分散体を得た。得られた複合樹脂の水分散体の最終固形分は25.0%に調製した。得られた樹脂についても、実施例1と同様に酸価、重量平均分子量を測定し、アクリル部分の酸価も算出した。
表2中の略語を下記に示す。
・PME−400:日油製メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(エチレンオキサイド付加モル数9)
<水性インキ組成物の製造>
<白色インキ組成物の製造>
[実施例33]酸化チタン系無機顔料[タイペークCR80 石原産業社製]40.5部、実施例1のウレタン・アクリル樹脂の水分散体(固形分25%)13.5部、イオン交換水11.0部、表面調整剤[サーフィノール420 日信化学工業社製]0.2部、アジピン酸ヒドラジド0.3部、n−プロパノール2.0部をペイントコンディショナーにて2時間分散し、濃縮白顔料分散液を得た。この濃縮白顔料分散液に、実施例1で得られた水性アクリル・ウレタン複合樹脂の水分散体29.0部、三井化学社製ケミパールW500(固形分40.0%)3.0部、ジエチレングリコールモノエチルエーテル0.5部を加えた後、混練して目的の白色水性インキ組成物を得た。
[実施例34〜66および比較例8〜14]
表5〜7に示す配合組成で、実施例33と同様の方法で調製し、白色水性インキ組成物を得た。
<藍色インキ組成物の製造>
[実施例67]
フタロシアニン系有機顔料[リオノールブルーFG7330 トーヨーカラー社製]17.2部、実施例1のウレタン・アクリル樹脂水分散体(固形分25.0%)11.6部、イオン交換水18.7部、表面調整剤[サーフィノール420 日信化学工業製]0.2部、アジピン酸ヒドラジド0.2部、n−プロパノール2.7部をペイントコンディショナーにて2時間分散し、濃縮藍顔料分散液を得た。さらに、実施例1のウレタン・アクリル樹脂水分散体39.5部、三井化学社製ケミパールW500(固形分40.0%)4.5部、親水性溶剤としてジエチレングリコールモノエチルエーテル0.5部、イオン交換水5.0部を加えた後、混練して藍色水性インキ組成物を得た。
[実施例68〜100および比較例15〜21]
表8〜10に示す配合組成で、実施例67と同様の方法で調製し、藍色水性インキ組成物を得た。
<水性インキ組成物の評価>
上述の水性インキ組成物について、分散安定性、保存安定性を評価した。さらに水性インキ組成物を、フレキシプルーフ100(アニロックスローラー80線/cm)を用いて、PETならびにOPP基材(処理・未処理面)に塗工した。塗工後、基材をオーブンで60℃・1分で加熱処理して評価用の印刷物塗膜を得た。これを用いて、基材密着性、耐水摩擦性、耐スクラッチ性、耐水ブロッキング性、臭気試験を実施した。表5〜10にその結果を示す。
[分散安定性]
水性インキ組成物について、日機装社製 マイクロトラックMT−3000(レーザー回折型粒度分布測定装置)により、粒度分布を測定した。サンプル溶液はサンプルローデイングにより、DV値(検出器で受光した試料からの散乱光総を使用した濃度指標)が適性範囲内なるように希釈して測定した。評価基準は以下の通りである。(粒度分布が小さいほど優れており実用可能レベルは○以上)
[白色インキ組成物の場合]
◎;メディアン径d50が500nm未満である
〇;メディアン径d50が500nm以上1000nm未満である
△;メディアン径d50が1000nm以上1500nm未満である
×;メディアン径d50が1500nm以上である
[藍色インキ組成物の場合]
◎;メディアン径d50が300nm未満である。
〇;メディアン径d50が300nm以上500nm未満である
△;メディアン径d50が500nm以上1000nm未満である
×;メディアン径d50が1000nm以上である
[保存安定性]
水性インキ組成物について、40℃・1週間の条件下での粘度の経時変化を評価した。粘度はザーンカップ(No.4)を使用して測定した。
評価基準は以下の通りである。(粘土変化が小さいほど優れており実用可能レベルは○以上)
◎;インキの粘度変化が±10%未満である
○;インキの粘度変化が±10%以上、±15%未満である
△;インキの粘度変化が±15%以上、±20%未満である
×;インキの粘度変化が±20%以上である
[基材密着性]
印刷物塗膜にセロハンテープ(ニチバン社製18mm幅)を貼り付け、垂直方向に剥離試験をおこない、インキの剥がれた面積の割合から基材密着性について評価した。
評価基準は以下の通りである。(実用可能レベルは○以上)
◎;インキの剥がれがない
○;インキの剥がれがややある(10%未満)
△;インキの剥がれがある(10%以上、50%未満)
×;インキの剥がれがかなりある(50%以上)
[耐水摩擦性]
印刷物塗膜を1分間水に浸漬させた。浸漬後、摩擦子にカナキン(JIS L 0803)を用い、水をたらした塗膜表面を学振試験機(テスター産業社製)により、荷重500gで500往復させた。インキの剥がれた面積の割合から耐水摩擦性について評価した。評価基準は以下の通りである。(実用可能レベルは○以上)
◎;インキの剥がれがない
○;インキの剥がれがややある(5%未満)
△;インキの剥がれがある(5%以上、30%未満)
×;インキの剥がれがかなりある(30%以上)
[耐スクラッチ性]
各印刷物塗膜について、爪で10回擦って塗工面の傷付き易さを観察した。評価基準は以下の通りである。(実用可能レベルは○)
〇;印刷物塗膜全てに傷がつかなかった
×;印刷塗膜のいずれかに傷が付いた。
[耐水ブロッキング性]
各印刷物塗膜について、塗工面に水を一滴垂らし、同じフィルム基材の未処理面を重ね合わせ、1kg/cmの荷重をかけて、恒温恒湿室で、40℃で24時間放置した。その後、評価用塗膜を取り出し、裏写りの有無を確認した。裏移りした面積の割合から耐水ブロッキング性について評価した。
評価基準は以下の通りである。(実用可能レベルは○△以上)
◎;剥離時に音がせず、裏移りもしていない
○;剥離時に音がするが、裏移りはしていない
△;インキがやや裏面に裏写りしている(1%未満)
×;インキが裏面に裏写りしている(1%以上)
[臭気試験]
40cm×20cmの印刷物塗膜を500ml瓶にいれ、蓋をして密封したものを作成した。80℃で2時間加熱した後、10人のパネラーで蓋を開けて臭気を確認した。評価基準は以下の通りである。(臭気が少ないほど優れており実用可能レベルは〇以上)
◎;10名全員、臭気を感じなかった。
○;10人中、1名もしくは2名が臭気を感じた
△;10人中、3名もしくは4名が臭気を感じた
×;10人中、5名以上が臭気を感じた
表5、6、8、9に示すように、実施例1〜32の水性ウレタン・アクリル複合樹脂を使用した白色水性インキ組成物(実施例33〜66)ならびに藍色水性インキ組成物(実施例67〜100)は、インキの顔料分散性、保存安定性に優れ、印刷物塗膜についても、処理・未処理フィルム基材への密着性、耐水摩擦性、耐スクラッチ性、耐水ブロッキング性、低臭気に優れ、実用可能なレベルにある事がわかった。特に、無機顔料の分散安定性、コロナ未処理の非極性フィルム基材への密着性、耐水摩擦性、低臭気に優れる点は、今後求められてくる、油性インキの水性化、基材拡張において大変有用であると期待できる。
一方、比較例1〜7の水性インキ用樹脂を使用した白色水性インキ組成物(比較例8〜14)ならびに藍色水性インキ組成物(比較例15〜21)は、表7ならびに10に示すようにインキの顔料分散性、保存安定性、印刷物塗膜のフィルム基材密着性、耐水摩擦性、耐スクラッチ性、印刷物の臭気のいずれかに問題を有しており、実用可能なレベルを満たさない結果となった。

Claims (7)

  1. ポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とを反応させてなるウレタンプレポリマー(C-1)に、一般式(1)で表される化合物(D)を反応させてなる酸価5mgKOH/g未満の両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)を連鎖移動剤として、エチレン性不飽和単量体(E)を重合してなる水性インキ用アクリル・ウレタン複合樹脂であって、
    両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)100重量部に対して、エチレン性不飽和単量体(E)を30〜180重量部の範囲で反応させてなる水性インキ用アクリル・ウレタン複合樹脂。

    一般式(1)

    (一般式(1)中、Xは水素またはアルキル基を示す。
    Rはアルキレン基、アリーレン基、およびアルキレンオキサイド基からなる群より選ばれる少なくとも一種の2価の基である。)
  2. 一般式(1)で表される化合物(D)を、ウレタンプレポリマー(C-1)のイソシアネート基1モルに対して、0.60〜0.90モルの範囲で反応させてなる請求項1記載の水性インキ用アクリル・ウレタン複合樹脂。
  3. ポリオール(A)が、ポリエーテルポリオール(a−1)、ポリエステルポリオール(a−2)、ポリカーボネートポリオール(a−3)、ポリオレフィン系ポリオール(a−4)、および、ひまし油ポリオールからなる群から選ばれる少なくとも一種を含む請求項1または2記載の水性インキ用アクリル・ウレタン複合樹脂。
  4. ポリオール(A)が、ポリエーテルポリオール(a−1)および/またはポリカーボネートポリオール(a−3)と、ポリエステルポリオール(a−2)とを含む請求項1〜3いずれか記載の水性インキ用アクリル・ウレタン複合樹脂。
  5. 複合樹脂を構成する、エチレン性不飽和単量体(E)を重合してなるアクリル樹脂部分の酸価が、30〜300mgKOH/gである請求項1〜4いずれか記載の水性インキ用アクリル・ウレタン複合樹脂。
  6. 請求項1〜5いずれか記載の水性インキ用アクリル・ウレタン樹脂と、顔料と、親水性溶剤と、水とを含有してなる水性インキ組成物。
  7. ポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とを反応させてなるウレタンプレポリマー(C-1)に、一般式(1)で表される化合物(D)を反応させてなる酸価5mgKOH/g未満の両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)を連鎖移動剤として、エチレン性不飽和単量体(E)を重合する水性インキ用アクリル・ウレタン複合樹脂の製造方法であって、
    両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)100重量部に対して、エチレン性不飽和単量体(E)を30〜180重量部の範囲で反応させる水性インキ用アクリル・ウレタン複合樹脂の製造方法。

    一般式(1)

    (一般式(1)中、Xは水素またはアルキル基を示す。
    Rはアルキレン基、アリーレン基、およびアルキレンオキサイド基からなる群より選ばれる少なくとも一種の2価の基である。)


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