JP2017000144A - 第vii因子活性を有する融合タンパク質 - Google Patents

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Abstract

【課題】天然型FVIIの生物学的活性を有する融合タンパク質を提供することである。
【解決手段】第VII因子(FVII)およびトランスフェリンを含む融合タンパク質であって、前記トランスフェリンが、前記FVIIのC-末端に連結され、前記FVIIのC-末端と前記トランスフェリンとの間に制限酵素認識配列を含み、前記FVIIと前記トランスフェリンとの間にリンカーを含む、融合タンパク質。
【選択図】図1

Description

本発明は、第VII因子(FVII)活性を有する融合タンパク質に関し;より詳細には、FVIIとトランスフェリンとを含み、融合していない天然型FVIIと比較して0.7以上のFVII比活性を有する融合タンパク質、それをコードするDNA、当該DNAを含む組換えベクター、および当該組換えベクターを含む宿主細胞に関する。
種々の出血性障害が、血液凝固因子の欠乏により引き起こされる。最も一般的な障害は、それぞれ血液凝固因子VIIIおよびIXの欠損または異常により引き起こされる血友病AおよびBである。
血友病Aは、欠損第VIII因子遺伝子のX−連鎖劣性形質により引き起こされる遺伝性出血障害である。血漿由来または組換えの第VIII因子の濃縮物は、血友病Aの治療のために使用されている。血友病Bは、第IX因子の欠損または機能不全により引き起こされ、これは、血漿由来または組換えの第IX因子の濃縮物を使用することにより治療される。しかし、置換因子に対する同種異系抗体の出現は、血友病AおよびBの治療において重大な医療的問題として残っている。第VIII因子に対する抗体は、血友病A患者の最大30%に発生する。第IX因子に対する抗体は、ほとんど産生されないが、免疫寛容誘導療法に対して感受性が低く、より重篤な結果につながる。
血液凝固は、血管壁の損傷後に循環血液に晒された組織因子と活性型の第VII因子(FVIIa)との間で複合体を形成することにより開始される。かかる複合体は、第IX因子および第X因子を活性化し、得られた第Xa因子は、限られた量のトロンビンを産生する。正のフィードバックループにおいて、トロンビンは、血液凝固カスケードの種々の因子(たとえば第VIII因子、第V因子、第XI因子など)を活性化し、活性化された因子は、第X因子活性化(factor Xase)複合体またはプロトロンビナーゼ複合体を構成する。これら複合体は、それら自体の生成およびトロンビンの産生を更に増幅する。「トロンビンバースト(thrombin burst)」と呼ばれるこの十分な量のトロンビンは、出血部位においてフィブリノゲンをフィブリンに変換し、これにより完全な止血を達成する。しかし、第VIII因子または第IX因子に対する高濃度の中和抗体を有する血友病患者の場合、上述の第X因子活性化(factor Xase)複合体を産生することができないため、十分な止血が得られない。FVIIaは、第VIII因子および第IX因子の非存在下においても第X因子を活性化し、これにより最終的に十分な量のトロンビンを産生して所望の治療効果を達成することができるため、第VIII因子または第IX因子に対する中和抗体を有する患者のための主な療法として使用されている。
FVIIは、406個のアミノ酸からなる単一鎖の糖タンパク質であり、50 kDaの分子量を有し、チモーゲンとして血流に分泌される。FVIIは、4つの別個のドメイン、すなわちアミノ末端-カルボキシグルタミン酸(Gla)ドメイン、2つの上皮増殖因子(EGF)-様ドメイン、およびセリンプロテアーゼドメインからなる(Hagen FS et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 83(8):2412-2416, 1986)。FVIIは、Arg152-Ile153に位置する単一のペプチド結合のタンパク質分解によって、ジスルフィド結合により連結された2本のポリペプチド鎖、すなわちN-末端軽鎖(24 kDa)およびC-末端重鎖(28 kDa)を形成することにより、その活性型FVIIaに変換される。FVIIは、血漿中に500 ng/mLの濃度で存在し、1%(すなわち5 ng/mL)のFVIIが、FVIIaとして存在する。
一方、FVIIの血漿中の半減期は約4時間(3〜6時間)であるのに対し、FVIIaの血漿中の半減期は約2.5時間であることが報告されている。FVIIaは、短い半減期のために、複数回の静脈注入または持続注入により投与される必要がある。しかし、このことは、高い治療費および患者の苦痛の点からFVIIaの治療的使用を制限するでしょう。
これらの問題を克服するために、FVIIとそれに連結した融合パートナーとを含む融合タンパク質を調製するための方法が提供されているが、得られたタンパク質は、短いインビボ半減期が、融合していないタンパク質と比較して多少改良されたとしても、生物学的活性を失うという問題があった。
よって、天然型FVIIの生物学的活性を保持したまま、改良されたインビボ半減期を有するFVII融合タンパク質を提供し獲得する需要がある。
[技術的課題]
本発明の目的は、天然型FVIIの生物学的活性を有する融合タンパク質を提供することである。
本発明の目的は、前記融合タンパク質をコードする遺伝子を提供することである。
本発明の更なる目的は、前記遺伝子を含む組換えベクターを提供することである。
本発明の更なる目的は、前記組換えベクターを含む宿主細胞を提供することである。
[課題に対する手段]
本発明の一つの側面に従って、第VII因子(FVII)およびトランスフェリンを含む融合タンパク質であって、前記トランスフェリンが、前記FVIIのC-末端に連結されている融合タンパク質が提供される。
本発明の他の側面に従って、前記融合タンパク質をコードするDNAが提供される。
本発明の更なる側面に従って、前記DNAを含む組換えベクターが提供される。
本発明の更なる側面に従って、前記組換えベクターを含む宿主細胞が提供される。
[発明の有利な効果]
本発明による融合タンパク質は、FVIIの高い生物学的活性を保持したまま、天然型FVIIと比較して改良されたインビボ半減期を有するため、FVIIを用いた療法において効果的に使用することができる。
本発明の上記および他の目的および特徴は、添付の図面とともに理解された場合、本発明の以下の説明から明らかになるでしょう。添付の図面は、それぞれ以下の内容を示す:
図1は、FVII配列をコードするcDNAを含むベクターおよびトランスフェリン(Tf)配列をコードするcDNAを含むベクターからFVII-Tf発現ベクターを構築するためのクローニング手順を示す模式図である。 図2は、オーバーラッピングPCRによりFVII-GS1(リンカー)-Tf発現ベクターを構築するための手順を示す模式図である。 図3は、GS3、GS5、GS7、GS9、GS11、GS13、GS15またはGS-1-Tをリンカーとして含むFVII-GSリンカー-Tf発現ベクターの構築手順を示す模式図である。 図4は、本発明のVII-Tf、FVII-GS1-Tf、FVII-GS3-Tf、FVII-GS5-Tf、FVII-GS7-Tf、FVII-GS9-Tf、FVII-GS11-Tf、FVII-GS13-Tf、FVII-GS15-Tf、FVII-GS1-T-TfおよびFVII-へリックス-Tf融合タンパク質、FVII-アルブミン融合タンパク質(FVII-Alb)、並びにFVII (NovoSevenTM) のウェスタンブロットの結果を示す。 図5は、本発明のFVII-Tf、FVII-GS1-Tf、FVII-GS3-Tf、FVII-GS5-Tf、FVII-GS7-Tf、FVII-GS9-Tf、FVII-GS11-Tf、FVII-GS13-Tf、FVII-GS15-Tf、FVII-GS1-T-TfおよびFVII-ヘリックス-Tf融合タンパク質、並びにFVII-アルブミン融合タンパク質(FVII-Alb)の比活性を示すグラフである。 図6は、FVII-GS1-T-Tf融合タンパク質におけるリンカーおよび両端の制限酵素認識配列の構造を示す。 図7は、本発明の精製されたFVII-Tf、FVII-GS1-Tf、FVII-GS1-T-Tf、FVII-GS3-Tf、およびFVII-GS15-Tf融合タンパク質、NovoSevenTM並びにFVIIのウェスタンブロットの結果を示す。
本発明は、第VII因子(FVII)およびトランスフェリンを含む融合タンパク質を提供する。
本発明の融合タンパク質のFVIIおよびトランスフェリンは、任意の哺乳類、好ましくはヒトから誘導されてもよい。より好ましくは、本発明で使用されるFVIIおよびトランスフェリンは、それぞれ、ヒトの血液中にみられる天然型のタンパク質の配列と95%以上の配列相同性を備えていてもよい。最も好ましくは、FVIIは、配列番号1のアミノ酸配列を有し、トランスフェリンは、配列番号2のアミノ酸配列を有する。
加えて、本発明の融合タンパク質で使用されるFVIIまたはトランスフェリンは、実質的に等価な機能活性を有する、その天然型の機能的等価物または機能的誘導体であってもよい。例示的な機能的等価物には、それぞれ、配列番号1および2により表されるアミノ酸配列における任意のアミノ酸残基の欠失、挿入、または非保存的もしくは保存的置換、あるいはその組合せにより誘導される変異体であって、かかる変化が、生物学的活性をFVIIに提供する活性部位またはドメインを実質的に変更しない変異体が含まれる。
幾つかのケースにおいて、本発明の融合タンパク質は、その物理的または化学的特性の改良または縮小のために、たとえばリン酸化、硫酸化、アクリレート化(acrylation)、グリコシル化、メチル化、ファルネシル化、アセチル化、アミド化などにより修飾されてもよく、かかる機能的誘導体も、FVIIの生物学的活性が実質的に保持される限り、本発明の範囲内に包含される。
本発明の融合タンパク質において、トランスフェリンは、好ましくはFVIIのC-末端に連結される。FVII−トランスフェリンの順序の融合タンパク質は、おそらくFVIIのN-末端が露出されているため、トランスフェリン−FVIIの順序の融合タンパク質より優れている(表3参照)。
本発明の融合タンパク質は、後述されるとおりリンカーの挿入を容易にするために、FVIIとトランスフェリンとの間に制限酵素のための認識配列を更に含んでいてもよい。制限酵素認識配列は、当業者に公知の任意の制限酵素認識配列であり得、AgeI認識配列(A/CCGGT)が好ましくは使用され得る。言い換えると、制限酵素認識配列がFVIIのC-末端に連結され、その制限酵素認識配列にトランスフェリンが連結された融合タンパク質は、本発明の範囲内に包含される。
本発明は、FVIIとトランスフェリンとの間にリンカーを含む融合タンパク質を提供する。
リンカーは、1〜100個のアミノ酸、好ましくは1〜75個のアミノ酸、より好ましくは5〜25個のアミノ酸を有していてもよく、これは、FVIIとトランスフェリンを機能的に分離することができる任意のペプチドであり得る。リンカーは、たとえばヘリックスなどの安定な二次構造を有していてもよいし、IgGヒンジ領域に由来してもよい。好ましくは、リンカーは、水溶液中で自由に回転してもよく、固定された構造を有しておらず、このためリンカーは、非免疫原性であり、2つの融合パートナーの間に起こり得る干渉を最小限にすることにより、融合タンパク質のFVII活性を高める。例として、かかるリンカーは、配列番号11のアミノ酸配列により表されるヘリックスリンカーであり得る。更に、かかる柔軟性リンカーは、繰返しパターンまたはランダムパターンで、グリシン(G)およびセリン(S)を含有し得る。たとえば、リンカーは、(GGGGS)N(ここでNは、1〜20の範囲の整数である)を含み、好ましくは、配列番号3〜11のアミノ酸配列からなる群より選択される何れか一つを有する(表1参照)。加えて、当該リンカーと80%以上の相同性を有する、好ましくは85%以上の相同性を有する任意のアミノ酸配列が、本発明の融合タンパク質において使用されてもよい。
更に、リンカーは、損傷組織で過剰なプロテアーゼにより認識されるプロテアーゼ切断部位を含んでいてもよい。この切断部位は、トロンビン、第Xa因子、第Ixa因子、および第VIIa因子からなる群より選択されるプロテアーゼにより切断され得る。かかるプロテアーゼ切断部位を有する融合タンパク質は、作用部位で切断され、各タンパク質、すなわちFVIIおよびトランスフェリンを産生し、得られたタンパク質は、個々のタンパク質として機能する。好ましくは、リンカーは、配列番号12のアミノ酸配列を有する(表1参照)。
リンカーは、FVIIとトランスフェリンとの間に位置する制限酵素認識配列により、容易に融合タンパク質に挿入され得る。よって、制限酵素認識配列は、リンカーの何れか一端または両端に存在し、その結果、その配列によりコードされるアミノ酸に翻訳され得る。たとえば、AgeI制限酵素認識配列が使用された場合、ThrがリンカーのN-末端に存在し、Thr-GlyがリンカーのC-末端に存在し得る。すなわち、リンカー(GGGGS)3が使用された場合、認識配列およびリンカーは、--T(GGGGS)3TG--の形態で存在し得る。リンカーのN-およびC-末端で翻訳されるアミノ酸は、使用される制限酵素認識配列に依存して変化し得るが、その存在は、融合タンパク質の活性に影響を及ぼさない(表5参照)。
本発明の融合タンパク質は、融合していない天然型FVIIと比較して0.7以上のFVII比活性を示す。
本発明の一側面において、配列番号1のアミノ酸配列により表されるFVIIおよび配列番号2のアミノ酸配列により表されるトランスフェリンを含む融合タンパク質は、融合していない天然型FVIIと比較して約0.82〜約0.92のFVII比活性を有する(表2および3参照)。
加えて、配列番号1のアミノ酸配列により表されるFVII、配列番号3のアミノ酸配列により表されるリンカーおよび配列番号2のアミノ酸配列により表されるトランスフェリンを含む融合タンパク質は、融合していない天然型FVIIと比較して約0.97のFVII比活性を有する(表2参照)。
他のリンカーがFVIIとトランスフェリンとの間に挿入された本発明の融合タンパク質は、融合していない天然型FVIIと比較して約0.74〜約1のFVII比活性を有する(表2参照)。
更に、本発明の融合タンパク質は、トランスフェリンが連結していないFVIIの半減期より3〜4倍長い半減期を有する(表6参照)。
また本発明は、融合タンパク質をコードするDNAを提供する。
融合タンパク質をコードするDNAは、融合タンパク質のアミノ酸配列が実質的に変更されない限り、コドン縮重により、または融合タンパク質を発現するのに生物において好ましいコドンを考慮して、種々の変化および改変を受けてもよく、改変DNAも本発明の範囲内に含まれる。本発明において、融合タンパク質をコードするDNAは、好ましくは、配列番号13〜24の塩基配列の何れか一つにより表され得る。本発明の融合タンパク質をコードするDNAは、DNAを発現するためのベクターにより提供され得る。
本発明は、融合タンパク質をコードするDNAを含む組換えベクターを提供する。
本明細書で使用される「ベクター」の用語は、前記融合タンパク質をコードするDNAを宿主細胞に導入し、そこで融合タンパク質を発現するための手段を指す。ベクターは、すべての慣用的なベクター、たとえばプラスミドベクター、コスミドベクター、バクテリオファージベクター、ウイルスベクターなど、好ましくはプラスミドベクターを含み得る。
適切な発現ベクターは、発現調節エレメント、たとえばプロモーター、開始コドン、終止コドン、ポリアデニル化シグナルおよびエンハンサー、並びに膜ターゲティングまたは分泌のためのシグナル配列またはリーダー配列を含有し、これは、目的に応じて種々に調製され得る。開始コドンおよび終止コドンは、遺伝子構築物が投与される生物で必ず動作すべきであり、コード配列とインフレームである(in-frame)べきである。更に、発現ベクターは、当該ベクターを含有する宿主細胞を選択するための選択マーカーを含有し、発現ベクターが複製可能である場合には複製起点を含有する。ベクターは、自己複製されてもよいし、宿主細胞のDNAに組み込まれていてもよい。
具体的には、本発明の組換え発現ベクターは、融合タンパク質配列をコードするDNAをpcDNA3.1-hygroベクターに挿入することにより調製され得る。
更に、本発明は、前記組換え発現ベクターでの形質転換により融合タンパク質を産生する宿主細胞を提供する。
タンパク質の発現レベルおよび修飾は、宿主細胞のタイプに依存して変化するため、目的に最も適した宿主細胞を選択することが好ましい。宿主細胞の例には、哺乳類細胞、たとえばチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、ヒト胚性腎細胞(HEK293)、ハムスター腎細胞(BHK 21)、ヒト肝癌細胞(Hep G2)などが含まれるが、これらに限定されない。
本発明の組換え発現ベクターで宿主細胞を形質転換するためには、当業者に公知の任意の方法を使用することができ、かかる方法の例には、エレクトロポレーション、プロトプラスト融合、リン酸カルシウム(CaPO4)沈降、塩化カルシウム(CaCl2)沈降などが含まれるが、これらに限定されない。
発明の実施形態
以下の例は、例証の目的のためだけに提供され、本発明の範囲を限定することを意図しない。
例1:第VII因子(FVII)プラスミドベクター(pcDNA3.1-hygro-FVII)の調製
Hep G2細胞(KCLB No. 88065)から精製された全RNAを、逆転写のための鋳型として使用した。相補的DNA(cDNA)転写産物を、FVII遺伝子特異的プライマー、FVII-FおよびFVII-R(配列番号25および26)を用いてPCRにより増幅し、ヒトFVII遺伝子のオープンリーディングフレームを得た。PCRは、50μLの反応溶液(0.5μLのcDNA、0.4μM(10 pmol/μL)の配列番号25および26のプライマー、0.2 mMのdNTP、5ユニットのTaq DNAポリメラーゼおよび水)を以下の条件下で処理することにより行った:94℃で5分間の1サイクルの変性、94℃で1分間、60℃で1分間、および72℃で2.5分間の35サイクルの増幅、並びに72℃で5分間の1サイクルの最終伸長。精製されたPCR産物を、pGEM-T easyベクター(Promega, Cat #: A1360)にクローニングした。ポジティブなクローンを、EcoRIおよびNcoIを用いて制限酵素消化により選択した。選択されたクローンを、DNA配列決定により更に検証した。FVIIのORF(FVII-ORF)を発現ベクターに移すために、NotIで切断されたFVII-ORFを、T4 DNAポリメラーゼにより平滑末端化し、HindIII/XbaIで消化され平滑末端化されたpcDNA3.1-hygroベクター(Invitrogen)とライゲートした。ライゲートされたベクターを、ApaI、XbaI、EcoRI、NcoI、PstIでの制限酵素消化およびDNA配列決定により確認した。このベクターを、「pcDNA3.1-hygro-FVII」と名付けた。
例2:FVII-Tf発現ベクター(pcDNA3.1-hygro-FVII-Tf)の構築
例1で調製されたFVII cDNAを、動物細胞で単一のチモーゲンとして発現させるために、ヒトトランスフェリン(Tf)cDNA に融合した。ヒトトランスフェリンcDNAは、Origene(Cat #: SC322130)から購入し、GenBankアクセッション#: NM_001063.2の配列と等しいかどうか検証した。融合で使用されるプライマーは、FVIIの終止コドンおよびトランスフェリンのシグナルペプチドを除くように設計した。FVIIとTfの間への可変サイズのリンカーの挿入を容易にするために、AgeI部位(ACCGGT)(これは、トレオニン(Thr)およびグリシン(Gly)に翻訳される)を、連結プライマーに加えた。得られた融合タンパク質は、以下の構造を有する:(リーダーペプチド)-(成熟FVII)-(Thr-Gly)-(成熟Tf)(ここで、リーダーペプチドは、成熟FVIIに存在しないシグナルペプチド(プレペプチド)およびプロセシング酵素により切断されるプロペプチドからなり、これは、38個のアミノ酸から構成され、配列番号1のアミノ酸配列の1〜38位にわたるアミノ酸に相当する)。FVIIおよびTfのcDNAを、プライマーFVII-S1、FVII-AS1、Tf-S1およびTf-AS1(配列番号27〜30)を用いることにより増幅し、例1に記載されるベクターを使用した。配列番号27〜30のプライマーは、それぞれNheIおよびXhoI部位を含有する。
FVII cDNAおよびTf cDNAの連結のためのクローニングストラテジーは、図1に描かれる。まず、FVII cDNAを、pcDNA3.1-hygro-FVIIベクターからPCRにより増幅した。PCRは、50μLの反応溶液(1μLのベクター鋳型、1μLのプライマーセット、FVII-S1およびFVII-AS1 (10μM)、10μLの5×Phusion HFバッファー、200μMのdNTP、0.5μLのPhusion DNAポリメラーゼ(FINNZYMES、#F-530S、2ユニット/μL)および35.5μLの水)を以下の条件下で処理することにより行った:98℃で30秒間の1サイクルの変性、98℃で10秒間、60℃で45秒間、および72℃で30秒間の30サイクルの増幅、並びに72℃で7分間の1サイクルの最終伸長。
次に、Tfを、トランスフェリンcDNAを鋳型として用いて増幅した。プライマーセット(Tf-S1: 10μM; Tf-AS1: 10μM)を用いたことを除いて、上述のPCR手順を繰り返した。
増幅されたFVIIおよびTf cDNAを、一連の制限酵素処理およびライゲーションにより接合した。PCRにより増幅された各DNAは、AgeIおよびXhoIで、またはNheIで消化した。消化されたDNAを精製し、1:1のモル比でライゲートした。ライゲートされたDNAを、NheI/XhoIで消化されたpcDNA3.1-hygroベクター(Invitrogen)にサブクローニングした。挿入物のサイズおよび配列を、DNA配列決定により更に検証した。
例3:FVII-GSリンカー-Tf発現ベクターの構築
グリシンおよびセリンを含む5個のアミノ酸からなるペプチドを、基本リンカーユニットとして使用した。基本リンカーユニットは、以下の配列:「GGGGS」を備え4個のグリシンおよび1個のセリンを含む。基本リンカーユニット(以下、“GS-Xリンカー”と称し、ここでXは、基本GSリンカーユニットの繰返し数である)を、より長いGSリンカーを構成するために利用した。この例では、GS-1 〜 GS-15の範囲のリンカーを構築した。
1)FVII-GS-1リンカー-Tf発現ベクターの構築
基本GSリンカーユニットを含有する1セットのプライマー、GS-FV-AS1およびGS-Tf-S1(配列番号31および32)を合成し、オーバーラッピングPCRによりFVIIとTfとの間に挿入した(図2参照)。
GS-1リンカーを、1セットのプライマーFVII-S1およびGS-FV-AS1(配列番号27および31)およびPhusion DNAポリメラーゼ(FINNZYMES, #F-530S)を用いたPCRによりFVIIに連結した。PCRは、50μLの反応溶液(1μLのpcDNA3.1-hygro-FVII-Tfベクター、1μLのFVII-S1(10 pmole/1μL)、1μLのGS-FV-AS1(10 pmole/μL)、1μLの10 mM dNTP、10μLの5×Phusion HFバッファー、35.5μLの水および0.5μLのPhusion DNAポリメラーゼ(2ユニット/μL))を以下の条件下で処理することにより行った:98℃で30秒間の1サイクルの変性、98℃で10秒間、64℃で30秒間、および72℃で45秒間の35サイクルの増幅、並びに72℃で7分間の1サイクルの最終伸長。一方、GS-1リンカーをTfに連結するために、1セットのプライマーGS-Tf-S1およびTf-AS1(配列番号32および30)を用いたことを除いて、上述のPCR手順を繰り返した。増幅されたPCR産物を、オーバーラッピングPCR鋳型として利用した。オーバーラッピングPCRは、反応溶液(1μLの増幅されたPCR産物、1μLのFVII-S1(10 pmole/μL、配列番号27)、1μLのアンチセンスプライマー(Tf-AS1 10 pmole/μL、配列番号30)、10μLの5×Phusion HFバッファー、1μLの10 mM dNTP、34.5μLの水、0. 5μLのPhusion DNAポリメラーゼ(2ユニット/μL))を以下の条件下で処理することにより行った:98℃で1分間の1サイクルの変性、98℃で10秒間、66/68℃で30秒間、および72℃で45秒間の45サイクルの増幅、並びに72℃で7分間の1サイクルの最終伸長。増幅されたオーバーラッピングPCR産物を、NheIおよびXhoIで消化されたpcDNA3.1-hygro-lacZにクローニングした。
2)FVII-GS-3リンカー-Tf発現ベクターの構築
GS-3およびAgeI部位を含有するプライマーセットGS3-SおよびGS3-AS(配列番号33および34)を合成した。プライマーを、GS-3二本鎖リンカーを作成するため、混合液(5μLのGS3-S(100 pmole/μL)、5μLのGS3-AS(100 pmole/μL)、2μLの10×アニーリングバッファー(100 mM Tris-Cl [pH 8.0]、1 M NaCl、10 mM EDTA)および8 μLの水)を98℃で10分間加熱し、25℃で1時間冷却することによりアニーリングした。アニーリングされたリンカーをAgeIで消化し、例2で調製されたpcDNA3.1-hygro-FVII-TfベクターもAgeIで消化した。消化されたべクターを、1μLのCIP(仔ウシ腸ホスファターゼ; NEB、#M0290S)により37℃で1時間処理し、ゲル抽出手順(QIAGEN, #28704)を行い、次いで、T4 DNAリガーゼ(TAKARA, #2011A)を用いて1:3のモル比(ベクター:挿入物)でライゲーションを行った。
3)FVII-GS-5リンカー-Tf 〜 FVII-GS-15リンカー-Tf発現ベクターの構築
GS-5リンカーを含有する融合タンパク質発現ベクターを構築するために、新しいストラテジーを実施した。伸長したリンカーを含有するFVII-Tf融合ベクターを、以下の2つのステップにより構築した。
第一ステップは、合成された二本鎖(ds)GS2リンカーを、予め得たリンカーに加えた。リンカーの伸長を確認した後、リンカーを切り離し、pcDNA3.1-hygro-FVII-TfベクターにおいてFVII遺伝子とTf遺伝子との間に挿入した。たとえば、GS-3リンカーをGS-5リンカーに伸長するために、配列番号35の合成されたdsGS-2リンカーユニットをBglIIで消化し、BamHIおよびStuIで処理されたpcDNA3.1-hygro-FVII-GS3-Tfベクターとライゲートした。次に、BamH1およびAgeI消化によりリンカーの伸長を確認した後、伸長されたリンカーをAgeIで切り離し、AgeIおよびCIPで処理されたpcDNA3.1-hygro-FVII-Tfベクターにサブクローニングした。GS-7、GS-9、GS-11、GS-13およびGS-15リンカーを含有するFVII-Tf融合発現ベクターを、同じストラテジーにより構築した(図3参照)。
例4:トロンビン切断部位を含むリンカーを含有するFVII-Tf発現ベクター(pcDNA3.1-hygro-FVII-GS1-T-Tf)の構築
トロンビン切断部位を含有するリンカーを、トロンビン認識配列の両端にGS-1ユニットを隣接させることにより調製した(以下、“GS1-Tリンカー”と称する)。配列番号36のdsGS1-Tリンカー(センス)を、両端にAgeI部位を含有するように設計し、合成した。dsGS1-TリンカーをAgeIで消化し、PCR精製キット(Qiagen, cat #: 28104)を用いて精製した。精製されたリンカーを、CIP/AgeIで処理されたpcDNA3.1-hygro-FVII-Tfベクターにライゲートした。
例5:ヘリックスリンカーを含有するFVII-Tf発現ベクター(pcDNA3.1-hygro-FVII-Helix-Tf)の構築
ヘリックスリンカーDNAを、U.S公開公報No. 2009/0170163に開示される方法により調製した。AgeI部位を、調製されたヘリックスリンカーDNAの両端に、プライマー、ヘリックスリンカーSおよびヘリックスリンカーAS(配列番号37および38)を用いることにより加えた。プライマー、ヘリックスリンカーSおよびヘリックスリンカーASをアニーリングし、AgeIで消化し、次いで、AgeIおよびCIPで処理されたpcDNA3.1-hygro-FVII-Tfベクターに挿入した。構築されたベクターを、DNA配列決定により確認した。
比較例1:FVII-アルブミン融合発現ベクター(FVII-Alb)の構築
EP特許No. 1816201に開示されるFVII-アルブミン融合タンパク質を構築した。ヒトアルブミンcDNAを、鋳型としてのヒト肝臓mRNA(Clontech)およびアルブミン遺伝子特異的プライマー、アルブミン-Sおよびアルブミン-AS(配列番号39および40)を用いたRT-PCRにより得た。RT-PCRは、AccuScript High Fideleity RT-PCRシステムキット(Cat# 600180)を用いることにより製造者のマニュアルに従って行った。まず、10μLの逆転写反応溶液(1μLの10×リバーストランスクリプターゼバッファー、0.6μLのオリゴ-dTプライマー、1μLのdNTP、0.4μLの水、5μLのヒト肝臓mRNA(10 ng/μL))を、65℃で5分間、室温で5分間維持し、1μLの100 mM DTTおよび1μLのリバーストランスクリプターゼと42℃で1時間反応させた。ヒトアルブミン配列は、鋳型としての合成cDNAおよびプライマー、アルブミン-Sおよびアルブミン-ASを用いたPCRにより得た。PCRは、50μLの反応溶液(1μLのcDNA、10μLの5×Phusion HFバッファー、1μLのプライマー、それぞれアルブミン-Sおよびアルブミン-AS、1μLの10 mM dNTP、0.5μLのPhusion DNAポリメラーゼ(FINNZYMES, #F-530S; 2ユニット/μL)および35.5μLの水)を以下の条件下で処理することにより行った:98℃で1分間の1サイクルの変性、98℃で10秒間、62℃で30秒間、および72℃で60秒間の30サイクルの増幅、並びに72℃で7分間の1サイクルの最終伸長。配列番号41および42の合成されたオリゴヌクレオチドを、EP特許No. 1816201に開示されるGSリンカー [SS(GGS)9GS](配列番号45)にアニーリングした。例1で調製されたFVII cDNAを上記リンカーに連結するために、pcDNA3.1-hygro-FVIIベクター中のFVII終止コドンを、プライマーmut FVII(XhoI)-Sおよび mut FVII(XhoI)-AS(配列番号43および44)を用いたPCRベースの突然変異誘発により、XhoI部位と置き換えた。XhoI/ApaI部位を用いて、GSリンカー [SS(GGS)9GS] を、pcDNA3.1-hygro-FVIIベクター中のFVII cDNAの3’端に融合した。最後に、BamHIで消化されたヒトアルブミンcDNAを、pcDNA3.1-hygro-FVII-GS-リンカーベクターに挿入した。調製されたpcDNA3.1-hygro-FVII-GS-リンカー-アルブミン発現ベクターを、DNA配列決定により検証した。
例2〜5および比較例1で構築された発現ベクターの特徴を表1に示す。
実験例1:FVII-融合タンパク質の比活性の測定
例2〜5および比較例1で構築されたFVII-融合タンパク質を、VKORC1(ビタミンKエポキシドレダクターゼ複合体サブユニット1)を安定に発現するCHO細胞(CHO(VK2))で発現させた。
例2〜5および比較例1で構築された発現ベクターを、Endo-free plasmid maxiキット(Qiagen, #27104)を用いることにより精製した。β-ガラクトシダーゼを、トランスフェクションのための内部コントロールとして使用した。CHO(VK2)細胞を、6-ウェルプレートに1.5×106 細胞/ウェルの密度で播いた。細胞を、10% FBS(Lonza, #14-501F)、1×HT(Invitrogen, #11067-030)、4 mM L-グルタミン(Lonza, #17-605E)および200μg/mLのハイグロマイシン(Invitrogen, #10687-010)を補充したα-MEM(Lonza, #12-169F)で24時間インキュベートし、その後、リポフェクタミン2000(Invitrogen)を用いて製造者のマニュアルに従ってトランスフェクトした。トランスフェクションから4時間後、培地を血清フリー培地(OptiMEM)と置き換え、5μg/mLのビタミンKを補充した。インキュベーションの48時間後、培地をサンプリングし、-70℃で保存した。
発現されたFVII-融合タンパク質を、クロモジェニック活性および抗原量について、それぞれCOATEST factor VIIアッセイキット(Chrmogenix, #821900-63)およびFVII ELISAキット(Cedarlene Lab, #CL20030K)を用いることにより分析した。アッセイは、製造者のマニュアルに従って行った。WHOスタンダードに対して標準化されたスタンダードヒト血漿を、コントロールFVIIとして両方のアッセイで使用した。タンパク質の発現は、ウェスタンブロット分析により評価した。等量のFVII融合タンパク質を、ELISA結果に基づいてロードした。発現されたFVII-融合タンパク質は、検出可能なフラグメント化もなく、予測されるサイズを有することが見出された(図4参照)。
一方、FVII-トランスフェリン融合タンパク質の比活性は、0.74〜1であり、これは、FVII-アルブミン融合タンパク質の比活性(0.52)と比較して高かった(表2参照)。また、リンカーを含有するFVII-トランスフェリン融合タンパク質は、70%以上のFVII活性を保持した。リンカーの長さと比活性との間に関連はなかったが、より短いGSリンカーを備えたFVII融合タンパク質は、より長いGSリンカーを備えた融合タンパク質より幾らか高い比活性を示した。特に、FVII-GS1-TfおよびFVII-GS1-T-Tf融合タンパク質は、同等の比活性を示した(図5参照)。
例6:Tf融合の方向によるFVII融合タンパク質の特徴づけ
この例では、融合タンパク質における融合の方向による特徴の変化を調査するために、ヒトトランスフェリン(Tf)がFVIIのN−末端に連結された融合タンパク質を調製し、トランスフェリンがFVIIのC−末端に連結された融合タンパク質と比較した。詳細な手順は、以下のとおりである。
<6-1> Tf-FVIIおよびTf-GS1-T-FVII発現ベクターの構築
TfがFVIIのN−末端に連結された2種の融合タンパク質を以下のとおり設計した:(1) (Tfのリーダーペプチド)-(成熟Tf)-(Thr-Gly)-(成熟FVII);および(2) (Tfのリーダーペプチド)-(成熟Tf)-(Thr)-(GS1-T;配列番号12)-(Thr-Gly)-(成熟FVII)。
まず、リーダーペプチドを含有するTf遺伝子配列を得るために、フォーワードプライマー(Nhe-Tf:配列番号46)をクローニングのためにNheI部位を含有するように設計し、リバースプライマー(Tf-Age:配列番号47)をトランスフェリンの終止コドンの除去およびクローニングのためにAgeI部位を含有するように設計した。リーダーペプチドが除去された成熟FVIIのクローニングのために、フォーワードプライマー(Age-FVII:配列番号48)をAgeI部位を含有するように設計し、リバースプライマーをXhoI部位を含有するように設計した。
Tf遺伝子については、例2に記載されるようにOrigene(Cat #: SC322130)から購入したcDNAを、PCR鋳型として使用した。PCRは、50μLの反応溶液(1μLのベクター鋳型、2μLのプライマーNhe-TfおよびTf-AgeI(10μM)、10μLの5×Phusion HFバッファー、1μLの10 mM dNTP、0.5μLのPhusion DNAポリメラーゼ(FINNZYMES, #F-530S, 2ユニット/μL)および33.5μLの水)を以下の条件下で処理することにより行った:98℃で30秒間の1サイクルの変性、98℃で10秒間、70℃で30秒間、および72℃で36秒間の25サイクルの増幅、並びに72℃で10分間の1サイクルの最終伸長。FVIIは、例4に記載されるようにpcDNA3.1-hygro-FVII-GS1-T-Tfベクターを鋳型として用いてPCRにより増幅した。PCR条件は、プライマーAge-FVII(10μM)およびVII-Xho(10μM)を用いたことを除いて、上記Tf PCR条件と同じであった。
増幅されたTf遺伝子を、NheI/AgeIを用いることによりpcDNA3.1-hygro-FVII-GS1-T-Tfベクターに挿入して、pcDNA3.1-hygro-Tf-Tfベクターを得た。pcDNA3.1-hygro-Tf-TfベクターおよびFVII PCR産物を、AgeI/XhoIで消化し、ライゲートして、pcDNA3.1-hygro-Tf-FVII融合タンパク質を含有する発現ベクターを構築した。pcDNA3.1-hygro-Tf-GS1-T-FVII発現ベクターは、例4で合成されたdsGS1-T配列をAgeIを介して挿入することにより構築した。構築された発現ベクターを、制限マッピングおよびDNA配列決定により確認した。
<6-2> 融合タンパク質の発現および特徴づけ
TfがFVIIのN−末端に連結された融合タンパク質を特徴づけるために、その発現ベクター、すなわち、pcDNA3.1-hygro-FVII-Tf、pcDNA3.1-hygro-FVII-GS1-Tf-VII、pcDNA3.1-hygro-Tf-FVIIおよびpcDNA3.1-hygro-Tf-GS1-T-FVIIを、CHO細胞で一過性発現させた。
構築された4つのプラスミドDNAを、Endo-free maxi prepキット(Qiagen)を用いて単離した。トランスフェクションの1日前に、T75フラスコで培養されたCHO(DG44)細胞を、トリプシンにより単離し、6-ウェルプレートに1.5×106細胞/ウェルの密度で播いた。24時間後、細胞を製造者のマニュアルに従ってトランスフェクトした。トランスフェクションの4時間後、各ウェルの培地を除去し、5μg/mLのビタミンKを補充した2 mLの増殖培地と置換した。トランスフェクション後、6-ウェルプレートを37℃、5% CO2インキュベーターでインキュベートし、48時間後に、培地を回収した。回収された上清を、1.5 mLチューブに移し、クロモジェニックアッセイおよびFVIIのELISAのために-70℃で保管した。培地を除去したプレートを、ウェルあたり2 mLのHBSSで洗浄し、250μLの溶解溶液(Tropix, #ABX210LM, 1 mM DTT添加)で溶解し、その後、β−ガラクトシダーゼアッセイのために-70℃で保管した。
クロモジェニックアッセイおよびFVII ELISAは、実験例1に記載されるとおり行った。分析用サンプルは、実験直前にトランスフェクション後の凍結保存培地を解凍し、遠心分離により上清を得ることにより調製した。スタンダードヒト血漿(Dade Behring, # ORKL13, Lot#503216F)を、アッセイのスタンダードとして使用した。
測定結果を表3に示す。TfがFVIIのN−末端に連結したTf-FVIIおよびTf-GS1-T-Tfは、TfがFVIIのC−末端に連結されたFVII-TfおよびFVII-GS1-T-Tfとは異なり、活性が測定されなかった。更に、FVII ELISAでは、TfがN−末端に連結された少量の融合タンパク質が検出された。しかし、Tfのポリクローナル抗体を用いたウェスタンブロットの結果では、融合タンパク質は、融合の方向にかかわらず同様の検出感度を示した。これらの結果は、TfをFVIIのN−末端に連結した場合、アミノ酸の翻訳が正常に行われたとしても、FVII活性をもたない融合タンパク質が作成されたことを示す。
例7:融合で使用された制限酵素認識配列の欠失による融合タンパク質の特徴づけ
例2において、FVIIとTfの間への種々のリンカーの挿入を容易にするために、制限酵素(AgeI)認識配列を使用した。その結果、幾つかの融合タンパク質は、リンカーの両端に、上述の制限酵素によりコードされるThrおよびGlyをもつようになった。この例では、融合タンパク質の特性が、制限酵素(AgeI)認識配列の存在により変化するか否か調べた。
制限酵素認識配列は、突然変異誘発性プライマーを用いたPCRベース部位特異的突然変異誘発により、GS1-Tリンカーを含有するFVII-GS1-T-Tf融合タンパク質から欠失させた。図6に示されるとおり、この実験は、N−末端で“Thr”およびC−末端で“Thr-Gly”を欠失するように設計し、この実験で使用したプライマーを表4に記す。
<7-1> Thr-Glyの欠失
PCRベース突然変異誘発を行った。PCRは、反応溶液(1μLのpcDNA3.1-hygro-FVII-GS1-T-Tfベクター、0.2μLのセンスプライマー(TG del-S 10μM)、0.2μLのアンチセンスプライマー(TG del-AS 10μM)、1μLの10 mM dNTP、4μLの5×PCRバッファー、14μLの水、および0.2μLのPhusion DNAポリメラーゼ(FINNZYMES, #F-530S))を以下の条件下で処理することにより行った: 98℃で30秒間の1サイクルの変性、98℃で10秒間、58℃で30秒間、および72℃で3分間の18サイクルの増幅、並びに72℃で7分間の1サイクルの最終伸長。元の鋳型DNAを除去するために、増幅されたPCR産物を、1μLのDpnI(NEB, #R0176S)で処理し、37℃で1時間インキュベートした。50μLのHITコンピテント細胞(DH5α, RH617)を、10μLのDpnI処理DNAを用いて形質転換し、LB+amp(10 mg/mL)固体培地で一晩インキュベートした。このようにして得られた4つのクローンを、DNA配列決定により分析し、2つのクローンを突然変異体として検証した。
<7-2> Thrの欠失
Thrを欠失させるために、例<7-1>に記載されるのと同様の方法を、異なるプライマーを用いることにより行った。簡単にいうと、PCRベース突然変異誘発は、鋳型として、例<7-1>で変異が確認されたクローンの1μLのプラスミドDNAを用い、1μLのセンスプライマー(T del-S; 10 pmole)および1μLのアンチセンスプライマー(T del-AS; 10 pmole)を用いることにより、同じ条件下で行った。選択された4つのクローンのDNA配列決定により、3つのクローンが、変異を有することが確認された。獲得された発現ベクターを、“pcDNA3.1-hygro-FVII-GS1-T-Tf(M3)”と名付けた。
<7-3> 制限酵素認識配列を欠失させた融合タンパク質の特徴づけ
CHO細胞を、FVII-GS1-T-TfおよびFVII-GS1-T-Tf(M3)発現ベクター、並びにコントロールとしてのFVII-Alb発現ベクターによりトランスフェクトし、培地の上清を得た。得られた上清に、クロモジェニックアッセイ(Chromogenix)およびFVII ELISA(cedarlane)を行い、活性/抗原の比の変化を検証した。表5に示されるとおり、FVII-GS1-T-TfおよびFVII-GS1-T-Tf(M3)融合タンパク質の抗原量および活性は、互いにほぼ同じで、その比(比活性)も相違しなかった。加えて、比活性は、FVII-Alb融合タンパク質のものより有意に高いことが確認された。
例8:融合タンパク質の半減期の測定
本発明の融合タンパク質の半減期の増大を調べるため、FVII-Tf、FVII-GS1-Tf、FVII-GS3-Tf、FVII-GS15-TfおよびFVII-GS1-T-Tfを実験グループとして使用し、野生型FVIIおよび商業的に入手可能なFVIIa(NovoSeven(登録商標); Novo Nordisk)をコントロールグループとして使用した。
<8-1> サンプルの調製
1)発現培地の獲得
野生型FVIIタンパク質および5つのTf-融合FVII融合タンパク質を、FreeStyleTM CHO-S細胞株(Invitrogen, Cat. no. R800-07)において発現させた。CHO-S細胞を、8 mM L-glu(GIBCO, L-グルタミン 200 mM (100X), Cat. No. 25030-081)を補充したフリースタイルCHO発現培地を含むスピナーフラスコで懸濁培養した。培養細胞を、トランスフェクションの24時間前に4×105 細胞/mLの密度で播き、密度が1×106 細胞/mLになったときにトランスフェクトした。トランスフェクションで使用したDNAは、Endo-free maxi prep キット(QIAGEN, Cat. No.12362)またはEndo-free plasmid mega prepキット(QIAGEN, 12381)を用いることにより調製し、トランスフェクションは、FreeStyle MAX Reagent(Invitrogen, Cat. No. 16447-100)のトランスフェクションプロトコールを参照して行った。500μgのDNAを、8 mLのOptiPRO SFM(Invitrogen, Cat. No. 12309-019)に添加し、混合した。別のチューブに、8 mLのOptiPRO SFM(Invitrogen, Cat. No. 12309-019)および500μLのFreeStyle Max Reagentを添加し、その後、上述の2つの混合物をゆっくり混合し、室温で10分間保存した。10分後、FreeStyleTM CHO-S細胞を、その混合物によりトランスフェクトした。トランスフェクトされた細胞を、37℃、5% CO2インキュベーターで3〜5日間培養し、その後、上清を得た。
2)発現培地の精製
スピナーフラスコ培養により得られた培地を、0.22μmのフィルター(Corning)を通して濾過し、残存する細胞および破片を除去した。濾過された培地を、タンジェンシャルフロー膜(satorious, 30Kda)を用いた限外濾過により10倍濃縮した。濃縮された培地を、Ceramic Hydroxyapatite(BIO-RAD, 157-0040)樹脂で充填されたXK16/20カラム(GE healthcare)に適用した。Ceramic Hydroxyapatiteカラムは、10カラム体積以上の平衡バッファー(25 mMイミダゾール、0.02% Tween 80および150 mM NaCl、pH 6.5)で平衡化した。濃縮された培地をロードした後、カラムを、平衡バッファー、並びに洗浄バッファー-1(25 mMイミダゾール、0.02% Tween 80、100 mMリン酸ナトリウム、pH 6.3)および洗浄バッファー-2(25 mMイミダゾール、0.02% Tween 80、100 mMリン酸ナトリウム、1M NaCl、pH 6.3)で洗浄した。洗浄後、カラムに捕捉された融合タンパク質を、溶出バッファー(25 mMイミダゾール、0.02% Tween 80、500 mMリン酸ナトリウム、pH 6.3)で溶出した。溶出されたタンパク質を、FVII-クロモジェニックアッセイ、FVII ELISAアッセイおよびSDS-PAGE/ウェスタンブロットにより分析した。
<8-2> ウェスタンブロットアッセイ
2ステップカラムにより部分精製されたFVIIおよびFVII/Tf融合タンパク質は、SDS-PAGE/Coomassie Blue染色により45%以上の純度を有することが確認された。精製された融合タンパク質中のフラグメント化されたFVIIは、完全な融合タンパク質より短い半減期を有し、各々のFVII融合タンパク質の半減期の決定を誤らせるかもしれないため、精製されたタンパク質中のFVII由来フラグメントの存在を、ウェスタンブロットにより評価した。NovoSeven(登録商標)(Novo Nordisk、1.2 mg/バイアル、60 KIU)および精製サンプルを、0.1 IU(FVII活性)/10μLで調製し、その後、SDS-PAGEを、NuPage 4-12% bis-Tri gel(Invitrogen)を用いることにより行った。電気泳動の完了後、ゲルをPVDFメンブレンに移し、10 mLのブロッキングバッファー(25 mM Tris、150 mM NaCl(pH 7.2)、5%スキムミルクおよび0.1% Tween 80)を添加することにより、メンブレンを室温で1時間ブロックした。ブロッキング溶液を流し、10 mL(PBS-T中5%スキムミルク)の抗-FVII抗体(Cat. No. F8146, Sigma)またはマウス抗-トランスフェリン抗体(sc52256, santa cruz)を、1:5000および1:500の比で添加し、ロッキングシェーカーで1時間インキュベートした。メンブレンを、洗浄溶液(25 mM Tris、150 mM NaCl、pH 7.2)で4回洗浄し、二次抗体としてヤギ抗-マウスIgG-HRP抗体(Cat. No. G21040, Invitrogen)を1:50,000の比で添加した10 mL(PBS-T中5%スキムミルク)の溶液中で、1時間インキュベートした。メンブレンを、洗浄溶液(25 mM Tris、150 mM NaCl、pH 7.2)で4回洗浄した後、それに、2 mlのSuper-signal west Femto mix(Thermo)を5分間にわたって添加した。反応の完了後、フィルムを現像した。
ウェスタンブロットの結果を図7に示す。図7に示されるとおり、精製されたタンパク質中にFVII由来フラグメントは検出されなかった。抗-トランスフェリン抗体によりプローブ探査したブロット上に、フラグメント化されたトランスフェリンは検出されなかった。
<8-3> 半減期の測定
リンカーを有していない融合タンパク質、4つのリンカー(GS1、GS1-T、GS3およびGS15)を有する融合タンパク質、並びにコントロールとしての、同じ条件下で発現させ精製した野生型FVIIおよび商業的に入手可能なNovoSevenの半減期を、ラットで測定し、互いに比較した。投与されるサンプルおよび動物実験から回収されたサンプルにおけるFVII量の定量分析を、ヒトFVII ELISA(Cedarlane, Paired Antibodies for ELISA factor VII, #CL20030K)により、製造者の使用説明書に従って行った。投与されるサンプルの濃度は、サンプルの3つの異なる希釈物から値を平均することにより決定した。投与希釈溶液(NaCl 3 mg/mL、CaCl2二水和物 1.5 mg/mL、グリシルグリシン 1.3 mg/mL、ポリソルベート80 0. 1 mg/mLおよびマンニトール 30 mg/mL、pH 5.5) を、希釈剤として使用した。FVII ELISA定量の後、各々のタンパク質を投与希釈溶液で希釈し、希釈されたサンプルを、実験の日に測定されたラットの体重に基づいて150 IU/kgで、尾静脈を介してラット(250〜300 gのSprague Dawley、グループにつき3匹)に静脈投与した。血液を、全部で11時点、すなわち、薬の投与から0分、5分、15分、30分、60分、1.5時間、2時間、4時間、6時間、8時間および24時間後に採取した。225μLの血液および25μLの3.2% クエン酸ナトリウムを混合し、4℃および13,000 rpmで1分間遠心分離し、次いで、上清を-70℃で保存した。ラットの血漿を、FVII ELISAキット(cedarlane)で使用される洗浄バッファーでの1/50または1/100の希釈により分析した。回帰曲線は、サンプリングの時点に対して、ヒトFVII抗原濃度の対数をプロットすることにより得た。各々のFVIIの半減期を、式「半減期 = ln2 / 回帰曲線の傾き」から計算することにより決定した。表6に示されるとおり、本発明の融合タンパク質は、野生型FVIIと比較して3〜4倍の改良された半減期を示した。
<8-3> 半減期の測定
リンカーを有していない融合タンパク質、4つのリンカー(GS1、GS1-T、GS3およびGS15)を有する融合タンパク質、並びにコントロールとしての、同じ条件下で発現させ精製した野生型FVIIおよび商業的に入手可能なNovoSevenの半減期を、ラットで測定し、互いに比較した。投与されるサンプルおよび動物実験から回収されたサンプルにおけるFVII量の定量分析を、ヒトFVII ELISA(Cedarlane, Paired Antibodies for ELISA factor VII, #CL20030K)により、製造者の使用説明書に従って行った。投与されるサンプルの濃度は、サンプルの3つの異なる希釈物から値を平均することにより決定した。投与希釈溶液(NaCl 3 mg/mL、CaCl2二水和物 1.5 mg/mL、グリシルグリシン 1.3 mg/mL、ポリソルベート80 0. 1 mg/mLおよびマンニトール 30 mg/mL、pH 5.5) を、希釈剤として使用した。FVII ELISA定量の後、各々のタンパク質を投与希釈溶液で希釈し、希釈されたサンプルを、実験の日に測定されたラットの体重に基づいて150 IU/kgで、尾静脈を介してラット(250〜300 gのSprague Dawley、グループにつき3匹)に静脈投与した。血液を、全部で11時点、すなわち、薬の投与から0分、5分、15分、30分、60分、1.5時間、2時間、4時間、6時間、8時間および24時間後に採取した。225μLの血液および25μLの3.2% クエン酸ナトリウムを混合し、4℃および13,000 rpmで1分間遠心分離し、次いで、上清を-70℃で保存した。ラットの血漿を、FVII ELISAキット(cedarlane)で使用される洗浄バッファーでの1/50または1/100の希釈により分析した。回帰曲線は、サンプリングの時点に対して、ヒトFVII抗原濃度の対数をプロットすることにより得た。各々のFVIIの半減期を、式「半減期 = ln2 / 回帰曲線の傾き」から計算することにより決定した。表6に示されるとおり、本発明の融合タンパク質は、野生型FVIIと比較して3〜4倍の改良された半減期を示した。
以下に、当初の特許請求の範囲に記載していた発明を付記する。
[1]
第VII因子(FVII)およびトランスフェリンを含む融合タンパク質であって、前記トランスフェリンが、前記FVIIのC-末端に連結されている融合タンパク質。
[2]
前記FVIIが、配列番号1のアミノ酸配列により表されるポリペプチドまたはその機能的等価物である、[1]に記載の融合タンパク質。
[3]
前記機能的等価物が、前記FVIIの機能活性と実質的に等価な機能活性を有し、配列番号1により表されるアミノ酸配列におけるアミノ酸残基の欠失、挿入または置換を有する、[2]に記載の融合タンパク質。
[4]
前記トランスフェリンが、配列番号2のアミノ酸配列により表されるポリペプチドまたはその機能的等価物である、[1]に記載の融合タンパク質。
[5]
前記機能的等価物が、前記FVIIの機能活性と実質的に等価な機能活性を有し、配列番号2により表されるアミノ酸配列におけるアミノ酸残基の欠失、挿入または置換を有する、[4]に記載の融合タンパク質。
[6]
前記FVIIのC-末端と前記トランスフェリンとの間に制限酵素認識配列を更に含む、[1]に記載の融合タンパク質。
[7]
前記FVIIと前記トランスフェリンとの間にリンカーを更に含む、[1]に記載の融合タンパク質。
[8]
前記リンカーが、1〜100個のアミノ酸からなる、[7]に記載の融合タンパク質。
[9]
前記リンカーが、1〜75個のアミノ酸からなる、[7]に記載の融合タンパク質。
[10]
前記リンカーが、5〜25個のアミノ酸からなる、[7]に記載の融合タンパク質。
[11]
制限酵素認識部位から翻訳された1個以上のアミノ酸が、前記リンカーの一端または両端に存在する、[7]に記載の融合タンパク質。
[12]
前記リンカーが、配列番号3〜11のアミノ酸配列の何れか一つにより表されるペプチドである、[7]に記載の融合タンパク質。
[13]
前記リンカーが、プロテアーゼ切断部位を含み、前記プロテアーゼ切断部位が、トロンビン、第Xa因子、第IXa因子および第VIIa因子からなる群より選択されるプロテアーゼにより切断され得る、[7]に記載の融合タンパク質。
[14]
前記リンカーが、配列番号12のアミノ酸配列により表されるペプチドである、[13]に記載の融合タンパク質。
[15]
前記融合タンパク質が、融合していない天然型FVIIと比較して0.7以上のFVII比活性を有する、[1]〜[14]の何れか1に記載の融合タンパク質。
[16]
[1]〜[14]の何れか1に記載の融合タンパク質をコードするDNA。
[17]
前記DNAが、配列番号13〜24の塩基配列の何れか一つにより表される、[16]に記載のDNA。
[18]
[16]に記載のDNAを含む組換えベクター。
[19]
[18]に記載の組換えベクターを含む宿主細胞。
[20]
CHO細胞、BHK21細胞、HEK293細胞およびHep G2細胞からなる群より選択される、[19]に記載の宿主細胞。

Claims (20)

  1. 第VII因子(FVII)およびトランスフェリンを含む融合タンパク質であって、前記トランスフェリンが、前記FVIIのC-末端に連結されている融合タンパク質。
  2. 前記FVIIが、配列番号1のアミノ酸配列により表されるポリペプチドまたはその機能的等価物である、請求項1に記載の融合タンパク質。
  3. 前記機能的等価物が、前記FVIIの機能活性と実質的に等価な機能活性を有し、配列番号1により表されるアミノ酸配列におけるアミノ酸残基の欠失、挿入または置換を有する、請求項2に記載の融合タンパク質。
  4. 前記トランスフェリンが、配列番号2のアミノ酸配列により表されるポリペプチドまたはその機能的等価物である、請求項1に記載の融合タンパク質。
  5. 前記機能的等価物が、前記FVIIの機能活性と実質的に等価な機能活性を有し、配列番号2により表されるアミノ酸配列におけるアミノ酸残基の欠失、挿入または置換を有する、請求項4に記載の融合タンパク質。
  6. 前記FVIIのC-末端と前記トランスフェリンとの間に制限酵素認識配列を更に含む、請求項1に記載の融合タンパク質。
  7. 前記FVIIと前記トランスフェリンとの間にリンカーを更に含む、請求項1に記載の融合タンパク質。
  8. 前記リンカーが、1〜100個のアミノ酸からなる、請求項7に記載の融合タンパク質。
  9. 前記リンカーが、1〜75個のアミノ酸からなる、請求項7に記載の融合タンパク質。
  10. 前記リンカーが、5〜25個のアミノ酸からなる、請求項7に記載の融合タンパク質。
  11. 制限酵素認識部位から翻訳された1個以上のアミノ酸が、前記リンカーの一端または両端に存在する、請求項7に記載の融合タンパク質。
  12. 前記リンカーが、配列番号3〜11のアミノ酸配列の何れか一つにより表されるペプチドである、請求項7に記載の融合タンパク質。
  13. 前記リンカーが、プロテアーゼ切断部位を含み、前記プロテアーゼ切断部位が、トロンビン、第Xa因子、第IXa因子および第VIIa因子からなる群より選択されるプロテアーゼにより切断され得る、請求項7に記載の融合タンパク質。
  14. 前記リンカーが、配列番号12のアミノ酸配列により表されるペプチドである、請求項13に記載の融合タンパク質。
  15. 前記融合タンパク質が、融合していない天然型FVIIと比較して0.7以上のFVII比活性を有する、請求項1〜14の何れか1項に記載の融合タンパク質。
  16. 請求項1〜14の何れか1項に記載の融合タンパク質をコードするDNA。
  17. 前記DNAが、配列番号13〜24の塩基配列の何れか一つにより表される、請求項16に記載のDNA。
  18. 請求項16に記載のDNAを含む組換えベクター。
  19. 請求項18に記載の組換えベクターを含む宿主細胞。
  20. CHO細胞、BHK21細胞、HEK293細胞およびHep G2細胞からなる群より選択される、請求項19に記載の宿主細胞。
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