JP2016530402A - 溶湯の精錬方法及びその装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、溶湯の精錬装置及びその方法に関するものであり、溶湯の精錬方法であって、溶湯を設ける過程と、前記溶湯にインペラーを浸漬する過程と、前記溶湯の上面に液状脱リン剤を供給する過程と、前記インペラーを回転させて前記溶湯を攪拌する過程と、を含み、前記溶湯を攪拌する過程において、前記インペラーの下部を介してパウダー状態の固相脱リン剤を供給して、溶湯の攪拌効率を向上させて溶湯中のリンの濃度を効率よく制御する。【選択図】 図1

Description

本発明は、溶湯の精錬方法及びその装置に係り、より詳しくは、フェロマンガン溶湯中のリンの濃度を効率よく制御する溶湯の精錬方法及びその装置に関する。
一般に、リン(P)は、鋼中に不純物として存在し、高温脆性を引き起こすなど鉄鋼製品の品質を低下させるため、特別な場合を除いては、鋼中のリン(P)の含量を下げることが好ましい。この理由から、フェロマンガン溶湯中のリン(P)を除去する脱リン操業が行われる。
フェロマンガンの製造のための通常の脱リン操業は、取鍋内に溶湯を装入し、前記溶湯にインペラーを浸漬して溶湯を攪拌する。ここで、通常のインペラー20は、図9に示すように、上下方向に延びたインペラー胴体21と、インペラー胴体21の下部の外周面に連結された複数のブレード22と、複数のブレード22のそれぞれを貫通するように形成された吹込みノズル23と、インペラー胴体21及びブレード22の内部の中心を貫通するように形成されて、吹込みノズル23に脱リン剤及びガスを供給する供給管24と、インペラー胴体21の上端と連結されたフランジ25と、を備える。また、フランジ25は、回転動力を提供する駆動部(図示せず)と連結される。
この種のインペラー20の動作による攪拌の流れについて簡略に説明すると、下記の通りである。図9に示すように、ブレード22の回転により発生する攪拌の流れは(実線の矢印)、取鍋10の内壁方向に発生して衝突した後、前記取鍋10の内壁に乗って上下方向に分かれて流れる。ところが、吹込みノズル23から吐き出された脱リン剤及びガスがブレード22及びインペラー胴体21の外周面に乗って上昇する流れは、ブレード22の回転により取鍋10の内壁と衝突した後に上昇して再び下降する流れと衝突する。また、脱リン剤及びガスブレード22とインペラー胴体21の外周面に乗って上昇した後、再び取鍋10の内壁に乗って下降する流れは、ブレード22の回転により発生されて前記取鍋10の内壁に乗って上昇する攪拌の流れと衝突する。このような流れの衝突により攪拌力が打ち消され、これは、溶湯と脱リン剤との間の反応率を低減させて、脱リン率を減少させる要因となる。
このため、作業者が所望の低い濃度までリン(P)を除去し難く、目標とする値までリン(P)を除去するのに長時間かかるという問題がある。
また、脱リンのために常温の固相脱リン剤を溶湯に投入するため、溶湯の温度が下がって脱リン効果が低下し、後続する工程において溶湯の温度を上昇させるための昇温工程が必要となるという問題がある。
本発明の目的は、溶湯の攪拌効率を向上させて、溶湯に投入される脱リン剤の分散を向上させる溶湯の精錬方法、及びその装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、溶湯中のリン(P)の濃度を効率よく制御する溶湯の精錬方法、及びその装置を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、溶湯の温度の低下を抑えて脱リン効率を増大させる溶湯の精錬方法、及びその装置を提供することにある。
上述した目的を達成するためになされた本発明の実施形態による溶湯の精錬装置は、溶湯を精錬する装置であって、溶湯が装入された容器の上部に上下方向に延設されるインペラーと、前記容器の上方に配設されて前記溶湯の上面に溶融状態の液状脱リン剤を供給する液状脱リン剤供給部と、を備え、
前記インペラーは、インペラー胴体と、前記インペラー胴体の上部の外周面に配設されるブレードと、前記インペラー胴体の内部に前記インペラー胴体の長さ方向に沿って配設されて、パウダー状態の固相脱リン剤及び輸送ガスが供給される供給管と、前記インペラー胴体の下部の一部を貫通して前記供給管と連通される吹込みノズルと、を備えることを特徴とする。
好ましくは、前記ブレードは、前記溶湯の全体の深さに対して1/2地点の上方領域に配設され、前記吹込みノズルは、前記溶湯の全体の深さに対して1/2地点の下方領域に配設される。
また、好ましくは、前記ブレードは、前記溶湯の全体の深さに対して前記溶湯の湯面から10〜30%の領域に配置される。
更に、好ましくは、前記液状脱リン剤供給部には、前記液状脱リン剤を加熱する加熱器が配設された排出管が連結される。
更にまた、好ましくは、前記ブレードは、上部の幅が下部の幅よりも長く形成される。
更にまた、好ましくは、前記ブレードの上部の幅は、前記下部の幅よりも前記上部の幅の全体の長さの5〜20%長く形成される。
更にまた、好ましくは、前記ブレードは、前記容器の内部の直径に対して35〜45%の幅を有するように形成される。
更にまた、好ましくは、前記ブレードは、前記インペラー胴体を中心として複数隔設され、隣り合うブレードと対向する少なくとも一方の面には傾斜面が形成される。
更にまた、好ましくは、前記ブレードの一方の面は、前記ブレードの上部面と10〜30°の角度を有するように傾設される。
更にまた、好ましくは、上述した目的を達成するためになされた本発明の実施形態による溶湯の精錬方法は、溶湯の精錬方法であって、溶湯を設ける過程と、前記溶湯にインペラーを浸漬する過程と、前記溶湯の上面に液状脱リン剤を供給する過程と、前記インペラーを回転させて前記溶湯を攪拌する過程と、を含み、前記溶湯を攪拌する過程において、前記インペラーの下部を介して粉末状態の固相脱リン剤を供給することを特徴とする。
好ましくは、前記インペラーを浸漬する過程前に、以前の工程において生成された鉱滓を排除する。
また、好ましくは、前記インペラーを浸漬する過程において、前記インペラーのブレードを前記溶湯の全体の深さの1/2地点の上方領域に配置し、前記インペラーの吹込みノズルを前記溶湯の全体の深さの1/2地点の下方領域に配置する。
更に、好ましくは、前記インペラーのブレードを前記溶湯の湯面から10〜30%の領域に配置する。
更にまた、好ましくは、前記攪拌する過程は、前記インペラーのブレードにより発生される溶湯の攪拌の流れ方向と、前記溶湯に吹き込まれる固相脱リン剤により発生される溶湯の攪拌の流れ方向とが一致するように攪拌する過程を含む。
更にまた、好ましくは、前記ブレードにより発生された攪拌の流れは上下方向に分かれて流れ、前記ブレードの下方方向における溶湯の攪拌の流量の方が、前記ブレードの上方方向における溶湯の攪拌の流量に比べて多い。
更にまた、好ましくは、前記溶湯に供給される液状脱リン剤は、前記液状脱リン剤及び固相脱リン剤の総重量に対して50〜70重量%である。
更にまた、好ましくは、前記固相脱リン剤を供給する過程において、前記固相脱リン剤とともに不活性ガスを供給する。
更にまた、好ましくは、前記溶湯を攪拌する過程後に、鉱滓を排除する。
本発明の実施形態による溶湯の精錬方法及びその装置によれば、ブレード及び吹込みノズルを溶湯の上部側及び下部側にそれぞれ分離されるように設けて溶湯中に投入される脱リン剤の分散能を向上させて脱リン効率を向上させる。すなわち、容器に収容された溶湯の上部に液状の脱リン剤を投入し、溶湯の上部側に配置されるブレードを備えるインペラーを用いて溶湯を攪拌し、インペラーの下部においては吹込みノズルを介してパウダー状態の固相脱リン剤及び輸送ガスを噴射することにより、ブレードにより発生される攪拌の流れと吹込みノズルを介して溶湯に吹い込まれる物質による攪拌の流れが互いに一致し、両流れが合流されて全体的な攪拌力が向上する。このため、従来に比べてインペラーによる攪拌効率が向上し、これにより、精錬段階における溶湯と脱リン剤との間の反応率が上がって精錬効率が向上する。
また、液状脱リン剤の投入により溶湯の温度の低下が抑えられて脱リン効率がなお一層向上する。
本発明の実施形態による溶湯の精錬装置の概略的な構成を示す図である。 インペラーの構造を概略的に示す断面図である。 ブレードの底面図である。 吹込みノズルの構造を示す断面図である。 本発明の実施形態による溶湯の精錬方法を順次に示す手順図である。 本発明の実施形態による溶湯の精錬装置及び方法を用いた脱リン工程の適正化のための実験結果を示すグラフである。 脱リン剤の投入方式及びブレードの位置による攪拌効果を示すグラフである。 攪拌方式別の時間による反応効率の変化を示すグラフである。 従来の技術による溶湯の精錬装置の概略的な構成を示す図である。
以下、添付図面に基づき、本発明の実施形態について詳細に説明する。しかしながら、本発明は、以下に開示される実施形態に何ら限定されるものではなく、異なる様々な形態として実現され、単にこれらの実施形態は本発明の開示を完全たるものにし、通常の知識を有する者に発明の範囲を完全に知らせるために提供されるものである。本発明の実施形態を説明するために図面は誇張又は拡大されており、図中、同じ符号は同じ構成要素を示す。
まず、本発明は、溶湯の精錬装置及びその方法であって、溶湯中に添加剤を投入して溶湯中に含有されている硫黄(S)、リン(P)などの元素の濃度を制御する。
以下に、電気炉において生産された溶湯に脱リン剤を投入して溶湯中に含有されているリン(P)の濃度を制御する装置及び方法について説明するが、本発明はこれにのみに限定されるものではなく、操業条件により溶湯中に様々な物質を投入して溶湯中に含有されている様々な元素の濃度を制御する。
すなわち、本発明の実施形態においては、溶湯中のリンの濃度を制御するために、溶湯の上部には液状脱リン剤を投入し、溶湯中には固相脱リン剤を投入しながら鋼を攪拌することにより、溶湯中への液状脱リン剤及び固相脱リン剤の分散効率を向上させる。これにより、溶湯の温度低下を抑えてリン成分と脱リン剤との間の反応効率を向上させて高品質の溶湯を得る。
以下、添付図面に基づいて本発明を詳述する。
図1は、本発明の実施形態による溶湯の精錬装置の概略的な構成を示す図である。
図1に示すように、本発明の実施形態による溶湯の精錬装置は、溶湯及び鉱滓が収容された取鍋100と、取鍋100の上部に上下方向に移動可能なように配設され、内部に固相脱リン剤の移動経路が形成されたインペラー200と、取鍋100の上方に設けられ取鍋100内に装入された溶湯の上に液状脱リン剤を注入する液状脱リン剤供給部300と、を備える。溶湯の精錬装置は、液状脱リン剤供給部300を介して取鍋100内に収容されている溶湯の上面に液状脱リン剤を供給し、インペラーを介して溶湯の内部にパウダー状態の固相脱リン剤を供給しながら溶湯を攪拌して溶湯中のリンの濃度を制御する。
図2は、インペラーの構造を概略的に示す断面図であり、図3は、ブレードの底面図であり、図4は、吹込みノズルの構造を示す断面図である。
図2に示すように、インペラー200は、取鍋100に収容された溶湯と、溶湯の精錬のために投入される液状及び固相の脱リン剤と、を攪拌する攪拌器である。インペラー200は、インペラー胴体210と、インペラー胴体210の下部に設けられて溶湯に固相脱リン剤及び輸送ガスを吹込む吹込みノズル230と、インペラー胴体210の外周面に取り付けられた複数のブレード220と、を備える。
また、複数のブレード220の上方において、インペラー胴体210の上端に連結されたフランジ250と、インペラー胴体210の内部を上下方向に貫通するように形成されて、吹込みノズル230に添加剤及びガスを供給する供給管240と、を備える。このようなインペラー200は、取鍋100の外部に設けられて、回転力を提供する別途の駆動部(図示せず)、例えば、モーターと連結され、好ましくは、インペラー200のフランジ250の上部を介してインペラー胴体210と連結される。
インペラー胴体210は、インペラー200の回転軸又は主軸であり、長さ方向又は上下方向に設けられ、少なくとも溶湯の湯面から溶湯の下部領域まで浸漬されるように延設される。より具体的には、インペラー胴体210は、上端が鉱滓の上側に突出し、下端が溶湯の下部領域まで延設されて、インペラー胴体210の下部の先端が取鍋100内の底面と隣り合うように配置される。実施形態によるインペラー胴体210は、その横断面が円形の棒状部材であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、回転しやすい様々な横断面を有する棒状であっても支障ない。インペラー胴体210の上部にはフランジ250が連結され、フランジ250は回転力を提供する駆動部(図示せず)と連結される。このため、駆動部の動作によりインペラー胴体210が回転し、インペラー胴体210の回転につれてブレード220も回転する。
供給管240は、インペラー胴体210の下部に設けられた吹込みノズル230と連通されて、吹込みノズル230を介して噴射される固相脱リン剤の移動経路として用いられる。また、供給管240は、固相脱リン剤を吹込みノズル230に輸送及び噴射するための輸送ガスの移動経路として用いられる。更に、供給管240を介して輸送ガスのみを輸送して吹込みノズル230に噴射する。
供給管240は、フランジ250及びインペラー胴体210の内部を上下方向に貫通するように形成される。実施形態による供給管240は、フランジ250及びインペラー胴体210の内部を加工して形成した孔状であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、内部空間を有するパイプをフランジ250及びインペラー胴体210の内部に嵌入するように設ける構造であってもよい。このような供給管240の上端はパウダー状態の固相脱リン剤及び輸送ガスがそれぞれ貯留されたタンクと連結され、下端はインペラー胴体210の下部に設けられた吹込みノズル230と連通される。
このとき、供給管240の内部断面面積は、供給管240に連結される吹込みノズル230の内部断面面積と同一に、又は近似して形成される。すなわち、供給管240には複数の吹込みノズル230が連通されるが、供給管240の断面面積が吹込みノズル230の断面面積よりも小さすぎる場合は、供給管240を介した固相脱リン剤の輸送が円滑ではなくなるか、あるいは、輸送量が少なくなって複数の吹込みノズル230を介して排出される固相脱リン剤の量が足りなくなり、また供給管240の断面面積が吹込みノズル230の断面面積よりも大きすぎる場合には、固相脱リン剤が過剰に輸送され、吹込みノズル230を介して固相脱リン剤が円滑に排出されなくなる可能性がある。
吹込みノズル230は、溶湯中に固相脱リン剤及び輸送ガスを吹込む。吹込みノズル230は、インペラー胴体210の下部に設けられるが、上部に設けられるブレード220と最大限に離隔して設けられることが有効である。このため、実施形態においては、吹込みノズル230が取鍋100の内部の底面と隣り合うようにし、ブレード220が溶湯の湯面と隣り合うようにする。換言すると、吹込みノズル230は、ブレード220と別設され、取鍋100に収容された溶湯の下部領域に配設される。
また、吹込みノズル230は、インペラー胴体210が延設された方向(上下方向の延長)と交差する方向に形成されることが好ましい。実施形態による吹込みノズル230は、インペラー胴体210の左右方向に延設され、インペラー胴体210の内部の中心部を上下方向に貫通する供給管240を中心として複数の方向に分岐されるように形成される。分岐される吹込みノズル230の数は、複数のブレード220の数と対応する数であるが、ブレード220の数以下又はそれ以上設けられてもよい。
実施形態による吹込みノズル230は、インペラー胴体210の内部を加工し、供給管240を中心として左右方向に分岐された孔状であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、内部空間を有する薄いパイプをインペラー胴体210の下部に嵌入した構造であってもよい。
図4の(a)に示すように、吹込みノズル230aは、供給管240に対して交差する方向、例えば、直交する方向に形成されて、固相脱リン剤を溶湯に水平方向に噴射する。また、図4の(b)に示すように、吹込みノズル230bは、斜め下向きに形成されて、供給管240を介して輸送された固相脱リン剤を溶湯中に斜め下向きに排出する。このため、吹込みノズル230bから排出される固相脱リン剤を、溶湯の下部まで拡散し易い。
ここで、供給管240を介して輸送されて吹込みノズル230により噴射される固相脱リン剤は、溶湯中のリン(P)成分を除去するための添加剤であり、パウダー状のBaCO、BaO、BaF、BaCl、CaO、CaF、NaCO、LiCO及びNaFのうちの少なくともいずれか一種を含む。例えば、固相脱リン剤は、BaCO−NaF系である。また、供給管240を介して輸送されて吹込みノズル230を介して噴射される輸送ガスは、吹込みノズル230の閉塞を抑制又は防止し、溶湯を攪拌するためのものであり、溶湯及び固相脱リン剤と反応しないアルゴン(Ar)、窒素(N)などの不活性ガスである。
ブレード220は、取鍋100に装入された溶湯を機械的に攪拌して溶湯中に投入される液状脱リン剤及び固相脱リン剤を分散又は拡散させる。このようなブレード220は、インペラー胴体210の上部に、吹込みノズル230と離隔されるように設けられる。すなわち、ブレード220は、取鍋100に収容された溶湯の上部領域に対応するように配設され、吹込みノズル230と別設される。例えば、ブレード220の上部面が溶湯の湯面と隣り合うように設けられる。このようなブレード220は、複数設けられてインペラー胴体210の上部の外周面と連結され、複数のブレード220は、インペラー胴体210の外周面に等間隔にて隔設される。また、複数のブレード220は、攪拌効率を極大化させるために、インペラー胴体210を間に挟んで、例えば、十字状に配置され、インペラー胴体210を中心として一対ずつ対向するように配置される。
図3に示すように、ブレード220は、溶湯の上部において溶湯の流れを溶湯の下方に向けて形成するために上部幅Wuを下部幅Wbよりも大きく形成(Wu>Wb)する。このとき、上部幅Wuとは、ブレードの上面における一方の側から他方の側までの長さを意味し、下部幅Wbとは、ブレードの下面における一方の側から他方の側までの長さを意味し、ブレード220が回転しながらブレード220の上部及び下部に形成される円の直径と同じである。ブレード220は、上部幅Wuを下部幅Wbよりも上部幅の約5〜20%ほど大きく形成し、このとき、下部幅Wbはインペラー胴体210の直径Dよりも大きい。
また、ブレード220においてインペラー胴体210に連結される側に対向する面220aは、斜め下向きに形成される。更に、ブレード220において、隣り合うブレードと対向する側面220bは、斜め下向きの傾斜面として形成される。これは、ブレード220が回転するときに溶湯を下方に押し出す効果を奏して溶湯を下部に流動させる。このとき、ブレード220の側面に形成される傾斜面は、ブレード220の両側面にいずれも形成されるが、インペラー200の回転方向に配置された側面にのみ形成されてもよい。ブレード220の側面は、ブレード220の上部面と約10〜30°の角度をなす。なお、ブレード220は、取鍋100内の溶湯に浸漬されたとき、ブレード220の幅は、取鍋100の内部直径に対して約35〜45%を占める。
また、ブレード220の高さは、ブレード220の上部幅に対して約25〜35%ほどの長さに形成される。ブレード220の高さが上記の範囲よりも長ければ、ブレードと溶湯との間の接触面積が増加して攪拌効果に比べてインペラー200を回転させるのにかかる電力が増大し、上記の範囲よりも短ければ、溶湯の攪拌効率が低下するという問題がある。
ブレード220は、インペラー200を、取鍋100の内部に装入された溶湯に浸漬したとき、溶湯の湯面(液状脱リン剤を除く)から50%以内、より好ましくは、10〜30%範囲内に位置するように形成されることが好ましい。これについては、溶湯の処理方法の欄において再び説明する。
上述したように、本発明においては、吹込みノズル230は溶湯の下部領域に配設され、ブレード220は溶湯の上部領域に位置するように別設され、ブレード220及び吹込みノズル230が最大限に遠く隔設されることが有効である。本発明の実施形態による吹込みノズル230及びブレード220の設置位置を具体的に例にとって説明すると、下記の通りである。まず、説明の便宜のために、図2に示すように、取鍋100に収容される溶湯の深さをHとする(取鍋100の内部の底面から溶湯の上面(湯面)までの距離)。
このとき、吹込みノズル230は、取鍋100の内部の底面を基準として前記溶湯の深さHの1/2地点(1/2H)より下方の領域に配設され、ブレード220は、溶湯の深さHの1/2地点(1/2H)より上方の領域に配設される。より好ましくは、吹込みノズル230は、取鍋100の内部の底面を基準として溶湯の深さHの3/10地点より下方領域に配設され、ブレード220は、溶湯の深さHの7/10地点より上方の領域に配設される。
これを取鍋100の内部に収容される溶湯の湯面を基準として説明すると、前記湯面を基準として3/10地点以内の領域の湯面と隣り合う方向にブレード220が配設され、7/10地点を超える領域の取鍋100の底面と隣り合う方向に吹込みノズル230が配設される。
このように、インペラー200の吹込みノズル230が溶湯の下部領域に配設され、ブレード220が吹込みノズル230の上側に配設されることにより、攪拌効率が従来に比べて向上する。
液状脱リン剤供給部300は、取鍋100の上方に配設されて高温の液状脱リン剤を取鍋100内の溶湯の上に供給する。液状脱リン剤供給部300は、溶融炉を備えて固相の脱リン剤を溶融させる。液状脱リン剤供給部300には、溶融状態の液状脱リン剤の供給及び停止と、供給量の調節を行うための開閉器が配設される。開閉器は、弁、ストッパー、スライディングゲートなど種々の形態で形成することができる。
また、液状脱リン剤供給部300には、溶融炉から排出される液状脱リン剤を高温の状態で溶湯に供給するための排出管400が連結される。排出管400には、排出管400の内部に沿って輸送される液状脱リン剤を加熱するための加熱器(図示せず)が配設され、排出管400には、液状脱リン剤の温度の低下を抑える断熱材(図示せず)が配設される。
上述したように、本発明の実施形態による溶湯の精錬装置は、溶湯の上に高温の液状脱リン剤を供給し、溶湯中に固相脱リン剤を吐出しながら溶湯を攪拌することにより、溶湯の温度の低下が抑えられ、脱リン剤が溶湯中に速やかに且つ均一に分散される。これにより、溶湯中に含有されているリン成分を容易に制御して高品質の溶湯を製造することができる。
以下、本発明の実施形態による溶湯の精錬方法について説明する。
図5は、本発明の実施形態による溶湯の精錬方法を順次に示す手順図である。
まず、電気炉において生産されたフェロマンガン溶湯を取鍋100に出湯した後、取鍋炉設備において昇温させた後、脱リンのための操業場所に移動させる。脱リンのための操業場所には、溶湯を攪拌するためのインペラーと、溶湯に脱リン剤を投入するための液状脱リン剤供給部300と、が設けられている。このとき、液状脱リン剤供給部300は、固相脱リン剤を溶融させた液状脱リン剤を投入する。
溶湯が設けられると(ステップS100)、溶湯を昇温させる過程において発生した鉱滓(LF鉱滓)を排除(ステップS110)する。
鉱滓を排除した後、取鍋100の上部に配設されるインペラーを下降させて溶湯に浸漬(ステップS120)させる。このとき、インペラーの下部に形成された吹込みノズルが閉鎖されることを防ぐために、インペラーの内部の供給管を介して輸送ガスを供給して吹込みノズル230を介して排出する。
次いで、液状脱リン剤供給部300の開閉器を用いて溶融炉内の液状脱リン剤を一定に排出して排出管400を介して溶湯の上面に投入(ステップS130)する。このとき、液状脱リン剤が溶湯に投入され始めると、インペラーを回転させて溶湯を攪拌(ステップS140)する。これと同時に、インペラーの供給管240を介して輸送ガス及び固相脱リン剤を供給して吹込みノズルにより溶湯中に吐出する(ステップS150)。
液状脱リン剤の投入に際して、排出管400に沿って輸送される液状脱リン剤を加熱して液状脱リン剤の温度の低下を抑える。これにより、溶湯の温度の低下を抑えて脱リン効率を向上させる。ここで、液状脱リン剤は、溶湯の脱リンのために投入される脱リン剤(固相脱リン剤及び液状脱リン剤)の総重量に対して約50〜70%投入する。液状脱リン剤の投入量が上記の範囲よりも少ない場合、固相脱リン剤の投入量の増加による溶湯の温度の低下が発生し、液状脱リン剤の投入量が上記の範囲よりも多い場合には溶湯の温度の低下は抑えられるとはいえ、脱リン効率がそれ以上上がらないか、あるいは、脱リン効率が僅かであるという問題がある。
次いで、所定の時間に亘ってのインペラーの回転を用いた溶湯の攪拌が終わると、インペラーの回転を止め、上昇させてインペラーを溶湯から引き出(ステップS160)した後、脱リン過程において発生した鉱滓を排除(ステップS170)する。このとき、溶湯の攪拌は約5〜20分間行われるが、上記の時間よりも短い時間溶湯を攪拌すると、溶湯の脱リン効果が低下し、上記の時間よりも長い時間溶湯を攪拌すると、脱リン効率の増加が僅かであり、溶湯の温度が低下して脱リン効率が低下するだけではなく、後続する工程において脱リン処理の施された溶鋼の温度を昇温させるための別途の工程を行われなければならないという問題がある。
このように、溶湯の上部を介して液状脱リン剤を投入し、溶湯の内部には固相脱リン剤を投入するとともに、インペラーを回転させると、液状脱リン剤はインペラーの回転により微細な液滴に分離されながら溶湯の上部から下部に向かって移動しながら分散され、固相脱リン剤は溶湯の下部から上部に向かって移動しながら分散される。また、インペラーのブレードを溶湯の湯面と隣り合う個所に設けて溶湯の上部に溶湯の流れを形成し、吹込みノズルを溶湯の下部に形成して溶湯の下部に溶湯の流れを形成することにより、溶湯に投入された液状脱リン剤及び固相脱リン剤の分散効率が向上する。
以下、溶湯の攪拌に際して溶湯中に形成される溶湯の流れについて説明する。
インペラー胴体210が回転すると、前記インペラー胴体210とともにブレード220が回転する。また、図1に示すように、ブレード220の回転により発生する攪拌の流れ(実線の矢印)は、ブレード220から取鍋100の内壁に向かって発生して衝突した後、取鍋100の内壁に乗って上下方向に分かれて流れる。このとき、ブレード220は、湯面と隣り合うように配設されているため、ブレード220の上側方向における溶湯の攪拌の流量に比べて、ブレード220の下側方向における溶湯の攪拌の流量の方が大きい。より具体的には、取鍋100の内壁と衝突した後、一部は取鍋100の内壁に乗って上側方向に移動し、次いで、湯面の上側の液状脱リン剤を経てインペラー胴体210及びブレード220の外周面に乗って下降し、再び上昇する。
また、他の一部は取鍋100の内壁の下側方向に移動して前記取鍋100の内部の下端部まで下降し、ブレード220の下方に配設されたインペラー胴体210の外周面に沿って再び上昇する。これにより、溶湯の上面の液状脱リン剤が溶湯の流れに乗って下側方向に移動しながら分散される。このとき、ブレード220の両側面、すなわち、ブレード220と隣り合う面が斜め下向きに形成されて回転に際して溶湯を押し下げる役割を果たすため、下側方向への溶湯の流れをなお一層促して液状脱リン剤の分散を促す。
また、吹込みノズル230を介して吐出される固相脱リン剤及び輸送ガスは比重が小さいため、インペラー胴体210の外周面に沿って真っ直ぐに上昇した後、上部に配設されるブレード220の回転により溶湯の上部領域から取鍋100の内壁に向かって流れながら下降し、再びインペラー胴体210の外周面に沿って上昇する(点線の矢印)。また、このような液状脱リン剤、固相脱リン剤及びガスの攪拌の流れにより溶湯も一緒に攪拌されて流れる。ここで、固相脱リン剤及びガスによる流れ及び上述したブレード220による流れは、互いに一致する方向又は同じ方向の流れであるため、合流して攪拌力を向上させる。
一方、従来のインペラー20は、背景技術において説明したように、インペラー胴体21の下部にブレード22が設けられ、前記ブレード22に吹込みノズル23が設けられる。すなわち、従来のインペラー20においては、ブレード22及び吹込みノズル23が分離されていない。
このとき、図9に示すように、ブレード22の回転により発生する溶湯の攪拌の流れ(実線の矢印)は、取鍋10の内壁に向かって発生し、衝突した後、前記取鍋10の内壁に沿って上下方向に分かれて流れる。より具体的には、取鍋10の内壁と衝突した後、一部は取鍋10の内壁の上方方向に移動し、湯面の上側の鉱滓を経てインペラー胴体21及びブレード22の外周面に沿って下降し、再び上昇する。他の一部は、取鍋10の内壁の下側方向に移動して取鍋10の内部の下端部まで下降し、再び上昇する。
また、ブレード22に設けられた吹込みノズル23を介して吹き込まれた脱リン剤及びガスの流れ、前記脱リン剤及びガスによる溶湯の流れは、ブレード22及びインペラー胴体21の外周面に沿って真っ直ぐ上昇した後、湯面の上側の鉱滓を経て取鍋10の内壁に沿って下降する(点線の矢印)。ところが、吹込みノズル23から吐出された添加剤及びガスにより発生されて、ブレード22及びインペラー胴体21の外周面に沿って上昇する攪拌の流れは、ブレード22の回転により取鍋10の内壁と衝突した後に上昇して再び下降する流れと衝突する(図9の点線の円にて表示された部分)。
また、脱リン剤及びガスによる攪拌の流れは、インペラー胴体21の外周面に沿って上昇した後、再び取鍋の内壁に沿って下降する流れは、ブレードの回転により発生されて前記取鍋10の内壁に乗って上昇する攪拌の流れと衝突する(図9の点線の円にて表示された部分)。更に、図9に示すように、ブレード22に吹込みノズル23が設けられる従来のインペラー20においては、上述したように、衝突がブレード22の上側又はブレード22と対応する位置において発生する。添加剤及びガスによる攪拌の流れとブレード22の回転による攪拌の流れが衝突すると、その二つの流れが相互作用により打ち消され、その結果、全体的な攪拌力が低下する。これは、取鍋10の溶湯と脱リン剤との間の反応率及び脱リン率を低減させる要因となる。
以下、本発明の実施形態による溶湯の精錬装置及び方法を実際の操業に適用するための脱リン工程の適正化のための実験について説明する。
図6は、本発明の実施形態による溶湯の精錬装置及び方法を用いた脱リン工程の適正化のための実験結果を示すグラフである。
溶湯、例えば、フェロマンガン(FeMn)の脱リン効率を向上させるために、BaCO−NaF系の脱リン剤を用いて脱リン工程を行った。また、脱リン工程後に、FeMn溶湯の温度、脱リン剤(液状脱リン剤及び固相脱リン剤)の投入原単位、液状脱リン剤の投入割合及びフェロマンガン溶湯の脱リン効率因子を比較・分析した。
脱リン工程は、2.0トン級の誘導路を用いて1.7トンのフェロマンガン金属を溶解してフェロマンガン溶湯を製造した。製造されたフェロマンガン溶湯を予熱された取鍋100に出湯し、脱リン処理前の溶湯の温度を測定した後、試片(第1の試片)を採取した。このとき、脱リン処理前の溶湯の温度は、1340℃と測定された。
その後、粉体状の固相脱リン剤及び液状脱リン剤を溶湯に投入しながらインペラーを用いて溶湯を攪拌した。固相脱リン剤は、アルゴンガスを輸送ガスとして用いてインペラーの吹込みノズルを介して溶湯の内部に投入し、液状脱リン剤は、シリコンカーバイド(SiC)発熱体を用いた間接加熱方式の溶融炉を用いて溶融させた後、溶湯の上面に投入した。
脱リン処理の施された溶鋼が収容された取鍋100をサンプリング場所に移動させて脱リンした後に、溶鋼の温度を測定し、試片(第2の試片)を採取した。次いで、取鍋100を鋳銑処理場に移送し、鋳銑装置を用いて鋳銑処理を施して脱リン実験を終えた。
次いで、誘導結合プラズマ分光測定法(ICP:Inductively Coupled Plasma Spectrometry)を用いた湿式分析を用いて採取した試片の成分を確認した。
図6は、本発明の実施形態による溶湯の精錬装置及び方法を用いた脱リン工程の適正化のための実験結果を示すグラフであり、(a)は、液状脱リン剤の投入割合による実際の歩留まりと溶湯の温度との関係を示すグラフである。液状脱リン剤の投入割合が増加するにつれて、溶湯の温度は脱リン処理前に測定された溶湯の温度との差分が減ることが分かる。すなわち、液状脱リン剤の投入割合が増加するにつれて、溶湯の温度が高く測定されることが分かる。また、液状脱リン剤の投入割合が増加するにつれて、溶湯の実際の歩留まりが増加する傾向を示す。
例えば、脱リン工程後に、溶湯の温度が約1280℃である場合、液状脱リン剤のみを投入したときの溶湯の実際の歩留まり(約90%)が固相脱リン剤のみを投入したときの溶湯の実際の歩留まり(約80%)に比べて約10%高く現れることが分かる。
また、溶湯の実際の歩留まりは、脱リン工程後に溶湯の温度にかなり敏感に挙動する。脱リン後の溶湯の温度が1280℃前半であるときの溶湯の実際の歩留まりは80〜90%のレベルであることが確認された。しかしながら、図示していないが、脱リン後の溶湯の温度が約10℃低い1270℃前半であるときの溶湯の実際の歩留まりは65〜75%のレベルであり、溶湯の温度が下がるにつれて溶湯の実際の歩留まりが低下することが確認された。このため、溶湯の実際の歩留まりを向上させるためには、脱リン工程の前後の溶湯の温度を厳密に管理する必要がある。
図6の(b)は、液状脱リン剤の投入割合による脱リン効率と投入される脱リン剤(液状脱リン剤及び固相脱リン剤)の原単位を示すグラフである。ここで、脱リン効率は、初期溶湯中のリン成分の含量(Pi)と脱リン処理後の溶湯中のリン成分の含量(Pf)との差分を示す。グラフに示すように、液状脱リン剤の投入割合が0.5〜0.7の範囲、すなわち、脱リン剤の総重量に対して約50〜70%の液状脱リン剤を投入した場合、脱リン効率が最も良好であり、液状脱リン剤の投入割合が増加する場合に脱リン効率が低下することが分かる。特に、脱リン剤の投入原単位が119.8kg/1トン(溶湯)である場合と、これとほぼ同じ量の脱リン剤を投入した場合(119.7kg/1トン(溶湯))と、を比較すると、液状脱リン剤の投入割合が約50〜55%であるときに脱リン効率が最も良好であることが分かる。
以下、ブレード及び吹込みノズルがインペラー胴体の下部に形成される従来の溶湯の精錬装置を用いて溶湯を精錬したとき、攪拌効果を証明するために水モデルを用いて実験を行った。水モデル実験は、実際の脱リン操業における溶湯と脱リン剤との間の物質の伝達現象を模写する。
まず、水モデル実験は、下記のように行った。
実験のために、同じ大きさの第1の容器乃至第6の容器に同じ量の水を投入し、それぞれの容器に水及びオイルへの平衡分配比の値が350以上となるチモール(C1014O)を投入して溶解させて溶湯中のリン成分を模写した。次いで、インペラーを水に浸漬し、所定の速度にて回転攪拌を行う。攪拌中に液状脱リン剤に対応するパラフィンオイルを水の上面に供給した。このとき、パラフィンオイルの供給速度を制御するために、パラフィンオイルの排出をオン/オフにする弁及び供給速度を調節する弁を用いた。パラフィンオイルを供給する位置は、実際の工程の脱リン剤排出管の位置を考慮して、容器の上部の半径の外側の約25%の地点とした。
インペラーの吹込みノズルを介しては粉体ではなく、パラフィンオイル及び窒素ガスを吹き込んだ。実験は、水及びパラフィンオイルの攪拌効果を調べるためのものであり、液状のパラフィンオイルを、吹込みノズルを介して噴射しても構わない。パラフィンオイルは、脱リン剤原単位100kg/ton.FeMnを模写するために、10分間10.8リットルを供給した。また、インペラーの回転速度は120rpmにし、輸送ガスである窒素ガスの流量は120リットル/分にした。
水及びパラフィンオイルの流れ、すなわち、攪拌形状を確認するために、ビデオカメラを用いて撮影し、水試料を第1の容器乃至第6の容器の底面から10mmの地点から2分おきに1回ずつ採取した。20分間攪拌を行い、実験を終えた。
実験は、下記表1に記載されている条件で複数回行った。
Figure 2016530402
液状脱リン剤及び固相脱リン剤の投入有無及びブレードの位置による攪拌効果を調べるために、上記表に示す実験条件を変更しながら実験を行った。
水中のチモール分析を行い、下記の物質伝達方程式を用いて解析した。ここで、水相側に存在する物質伝達抵抗層内におけるチモール拡散速度により、全体の反応速度が流速となる。このような物質伝達方程式は、数式1の通りである。
Figure 2016530402
ここで、Cwは、水相におけるチモールの濃度であり、Cw’は、水の上側の物質伝達抵抗層内におけるチモールの濃度である。Kwは、水相における物質伝達係数であり、Vwは、水の体積であり、Aは、水と油との間の界面積を示す。数式1においては、各相において体積の変化がなく、所定の界面積を有し、界面抵抗はないと想定した。
界面における平衡分配比(β)は、下記式2の通りである。
Figure 2016530402
ここで、C0’=Cである理由は、チモールの使用により油の上側に存在する物質伝達抵抗層を考慮する必要がなくなったためである。すなわち、水上の濃度は、均一であると仮定する。
チモールの物質バランスを考慮すると、下記式3が導き出される。
Figure 2016530402
ここで、Cwは、水の上側におけるチモールの初期濃度であり、Co、Cwは、それぞれある時刻(t)における油の上側のチモールの濃度及び水の上側のチモール濃度である。
界面における平衡を考慮して、上記の式を組み合わせると、Cw項により全ての濃度項が表わされ、下記の数式4のように表わされる。
Figure 2016530402
本実験におけるチモールの濃度変化範囲内において平衡分配比(β)は所定の値を有するため、数式4を積分すると、下記の数式5が導き出される。
Figure 2016530402
前記数式5から物質伝達変数(KwA)の値が求められ、このとき、物質伝達変数が高い値を有する場合、物質伝達速度が高くなることが分かる。すなわち、KwAが大きくなれば大きくなるほど、溶湯と脱リン剤との間の反応界面が広く、攪拌による反応性が高いことを意味する。
図7は、脱リン剤の投入方式及びブレードの位置による攪拌効果を示すグラフである。
まず、実験例1と、実験例3及び実験例5に示すように、ブレードの浸漬深さを水の湯面(水面)から70%の位置に配置した場合、チモール分析値を用いて導き出したKwA/Vw値(反応効率)が、図7の(a)に示すように、実験例1>実験例3>実験例5の順に現れた。すなわち、インペラーの攪拌とともに、液状脱リン剤及び固相脱リン剤を用いた場合、攪拌効果が最も良好であった。
これに対し、実験例2と、実験例4及び実験例6に示すように、ブレードの浸漬深さを水の湯面(水面)から20%の位置に配置した場合には、チモール分析値を用いて導き出したKwA/Vw値(反応効率)が、図7の(b)に示すように、実験例2>実験例6>実験例4の順に現れた。すなわち、インペラーの攪拌とともに液状脱リン剤及び固相脱リン剤を用いた場合には攪拌効果が良好であったが、固相脱リン剤のみを投入し、液状脱リン剤を投入しなかった場合には攪拌効果が最も悪かった。
結果的に、ブレードの配置位置が深い場合には、液状脱リン剤の供給方式よりは、吹込みノズルを用いた固相脱リン剤の供給方式の方の反応効率が良好であり、ブレードの配置位置が浅い場合には、液状脱リン剤の供給方式の方が固相脱リン剤の供給方式に比べて反応効率が良好であるといえる。液状脱リン剤及び固相脱リン剤を同時に供給する方式においては、ブレードの配置位置を問わずに、固相脱リン剤や液状脱リン剤の供給方式を単独で用いる場合よりも良好な反応効率を示すことが分かる。
水モデル実験の結果から明らかなように、溶湯の上部に供給される液状脱リン剤の混入を円滑にするためには、ブレードの浸漬深さが浅ければ浅いほど有利であり、吹込みノズルを用いた固相脱リン剤の供給方式においては、溶湯中に吹き込まれる固相脱リン剤が溶湯中に含有されているリン成分と反応するための気化及び時間を確保するために、吹込みノズルの浸漬深さは深ければ深くなるほど有利である。
図8は、攪拌方式別の時間による反応効率の変化を示すグラフである。
ここでは、本発明の実施形態による溶湯の精錬装置及び従来の技術による溶湯の精錬装置を用いた場合における脱リン反応効率を互いに比較した。従来の技術による溶湯の精錬装置を用いた例は、上述した実験例1と、実験例3及び実験例5の通りである。図8を参照すると、本発明の実施形態と略同じ構成及び方法により行われた実験において、溶湯の脱リン反応効率が最も良好であった。
また、下記表2に示すように、攪拌に用いられた溶湯の流量を問わずに、改善された本発明の実施形態による溶湯の精錬装置を用いた場合、従来の技術による溶湯の精錬装置を用いた場合よりも早い時間内に最大の有効反応面積に達した。これは、本発明の実施形態による溶湯の精錬装置を用いた場合、短い時間内に脱リンが可能であり、これにより、脱リン効率が増大可能であることを示す。
Figure 2016530402
一方、水モデル実験の結果に基づいて実際の操業と略同じ条件で溶湯を精錬する実験を行った。
実験は、本発明が適用されたインペラー及び従来の技術によるインペラーを用いて行った。実験は、本発明が適用されたインペラー及び従来の技術によるインペラーを用いて、同じ脱リン剤原単位を適用して行った
Figure 2016530402
表3を参照すると、略同じ量の脱リンフラックスを供給した場合、本発明の場合、脱リン終了温度、脱リン率及び鋳銑の実際の歩留まりが従来の技術に比べて向上したことが分かる。
また、脱リン剤の投入方式による脱リン反応効率を比較した。表4は、固相脱リン剤のみを投入した場合、液状脱リン剤のみを投入した場合、及び固相脱リン剤及び液状脱リン剤を一緒に投入した場合における溶湯の脱リン工程結果を示す。
Figure 2016530402
表4に示すように、固相脱リン剤及び液状脱リン剤を併用して溶湯を脱リンした場合、固相脱リン剤や液状脱リン剤を単独で用いた場合よりも脱リン反応効率が遥かに高くなったことが分かる。また、可用温度範囲の側面からみて、液状脱リン剤を単独で用いた場合よりは劣っているとはいえ、固相脱リン剤を単独で用いた場合に比べて50℃以上の温度が確保可能であることから、溶湯の実際の歩留まりの向上にも大きく寄与すると予測される。
本発明を添付図面及び上述した好適な実施形態を参照して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、後述する特許請求の範囲により限定される。よって、この技術分野における通常の知識を有する者であれば、後述する特許請求の範囲の技術的な思想から逸脱しない範囲内において本発明を種々に変形及び修正することができる。
本発明による溶湯の精錬方法及びその装置は、ブレード及び吹込みノズルを溶湯の上部側及び下部側にそれぞれ分離されるように設けて溶湯中に投入される脱リン剤の分散能を向上させて脱リン効率を向上させることから、高品質の溶湯を生産し、これを用いて生産する製品の信頼性を向上させる。

Claims (18)

  1. 溶湯を精錬する装置であって、
    溶湯が装入された容器の上部に上下方向に延設されるインペラーと、
    前記容器の上方に配設されて前記溶湯の上面に溶融状態の液状脱リン剤を供給する液状脱リン剤供給部と、
    を備え、
    前記インペラーは、
    インペラー胴体と、
    前記インペラー胴体の上部の外周面に配設されるブレードと、
    前記インペラー胴体の内部に前記インペラー胴体の長さ方向に沿って配設されて、パウダー状態の固相脱リン剤及び輸送ガスが供給される供給管と、
    前記インペラー胴体の下部の一部を貫通して前記供給管と連通される吹込みノズルと、
    を備えることを特徴とする溶湯の精錬装置。
  2. 前記ブレードは、前記溶湯の全体の深さに対して1/2地点の上方領域に配設され、
    前記吹込みノズルは、前記溶湯の全体の深さに対して1/2地点の下方領域に配設される請求項1に記載の溶湯の精錬装置。
  3. 前記ブレードは、前記溶湯の全体の深さに対して前記溶湯の湯面から10乃至30%の領域に配置されることを特徴とする請求項2に記載の溶湯の精錬装置。
  4. 前記液状脱リン剤供給部には、前記液状脱リン剤を加熱する加熱器が配設された排出管が連結されることを特徴とする請求項1に記載の溶湯の精錬装置。
  5. 前記ブレードは、上部の幅が下部の幅よりも長く形成されることを特徴とする請求項1に記載の溶湯の精錬装置。
  6. 前記ブレードの上部の幅は、前記下部の幅よりも前記上部の幅の全体の長さの5乃至20%長く形成されることを特徴とする請求項5に記載の溶湯の精錬装置。
  7. 前記ブレードは、前記容器の内部の直径に対して35乃至45%の幅を有するように形成されることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の溶湯の精錬装置。
  8. 前記ブレードは、前記インペラー胴体を中心として複数隔設され、隣り合うブレードと対向する少なくとも一方の面には傾斜面が形成されることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の溶湯の精錬装置。
  9. 前記ブレードの一方の面は、前記ブレードの上部面と10乃至30°の角度を有するように傾斜して設置されることを特徴とする請求項7に記載の溶湯の精錬装置。
  10. 溶湯の精錬方法であって、
    溶湯を設ける過程と、
    前記溶湯にインペラーを浸漬する過程と、
    前記溶湯の上面に液状脱リン剤を供給する過程と、
    前記インペラーを回転させて前記溶湯を攪拌する過程と、
    を含み、
    前記溶湯を攪拌する過程において、前記インペラーの下部を介して粉末状態の固相脱リン剤を供給することを特徴とする溶湯の精錬方法。
  11. 前記インペラーを浸漬する過程前に、以前の工程において生成された鉱滓を排除することを特徴とする請求項10に記載の溶湯の精錬方法。
  12. 前記インペラーを浸漬する過程において、
    前記インペラーのブレードを前記溶湯の全体の深さの1/2地点の上方領域に配置し、
    前記インペラーの吹込みノズルを前記溶湯の全体の深さの1/2地点の下方領域に配置することを特徴とする請求項11に記載の溶湯の精錬方法。
  13. 前記インペラーのブレードを前記溶湯の湯面から10乃至30%の領域に配置することを特徴とする請求項12に記載の溶湯の精錬方法。
  14. 前記攪拌する過程は、前記インペラーのブレードにより発生される溶湯の攪拌の流れ方向と、前記溶湯に吹き込まれる固相脱リン剤により発生される溶湯の攪拌の流れ方向と、が一致するように攪拌する過程を含むことを特徴とする請求項10に記載の溶湯の精錬方法。
  15. 前記ブレードにより発生された攪拌の流れは、上下方向に分かれて流れ、前記ブレードの下方方向に向かう溶湯の攪拌の流量の方が、前記ブレードの上方方向における溶湯の攪拌の流量に比べて多いことを特徴とする請求項14に記載の溶湯の精錬方法。
  16. 前記溶湯に供給される液状脱リン剤は、前記液状脱リン剤及び固相脱リン剤の総重量に対して50乃至70重量%であることを特徴とする請求項10乃至請求項15のうちのいずれか一項に記載の溶湯の精錬方法。
  17. 前記固相脱リン剤を供給する過程において、前記固相脱リン剤とともに不活性ガスを供給することを特徴とする請求項16に記載の溶湯の精錬方法。
  18. 前記溶湯を攪拌する過程後に、鉱滓を排除することを特徴とする請求項17に記載の溶湯の精錬方法。
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