JP2004068036A - 溶銑の脱燐方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】CaCl2のような設備面、環境面から望ましくないフラックスを用いることなく、過大な攪拌動力を与えることなく、スラグ中のT.Feをほぼ10mass%以下に低減することができ、脱燐能の向上、鉄鉱石などの酸素源量低減による温度降下減少、操業トラブルの減少を可能とする溶銑の脱燐方法提供すること。
【解決手段】攪拌用羽根を回転させて機械的に溶銑を攪拌する装置を用いて溶銑の脱燐処理を行う溶銑の脱燐方法であって、(攪拌の際の溶銑の計算凹み深さ)/(処理容器径)≧0.85となるように、条件を設定して脱燐処理を行うことを特徴とする溶銑の脱燐方法。
【選択図】 なし
【解決手段】攪拌用羽根を回転させて機械的に溶銑を攪拌する装置を用いて溶銑の脱燐処理を行う溶銑の脱燐方法であって、(攪拌の際の溶銑の計算凹み深さ)/(処理容器径)≧0.85となるように、条件を設定して脱燐処理を行うことを特徴とする溶銑の脱燐方法。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、攪拌用羽根を回転させて機械的に溶銑を攪拌する機械攪拌式装置を用いて溶銑の脱燐処理を行う溶銑の脱燐方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、攪拌用羽根を回転させて溶銑を攪拌しながら脱硫を行うKR法が知られているが、このKR法を実施する機械攪拌式脱硫装置(以下、KR装置という)により脱燐処理を行う方法が、例えば鉄と鋼VOL.63、No.12(1977)p1801〜1808)に示されている。この方法においては、予め溶銑を脱珪し、発生した脱珪スラグを除去した後、KR装置で溶銑を攪拌しながら、鉄鉱石などの酸素を含む原料、石灰、ホタル石などを投入する。しかし、この文献には、このような条件で脱燐するためには、スラグ中T.Feを30〜50%と非常に高くする必要があると記述されている。
【0003】
さらに処理後のP濃度は0.02〜0.06mass%、脱燐率も大半が60〜67%程度であることが記載されているが、これらの値は十分とはいえないものである。これは、スラグ中T.Feが高いため、操業中に、スラグの泡立ちが生じやすくなり、スラグとメタルの接触が減少して、脱燐速度が低下し、脱燐率の悪化を招いているためと考えられる。また、酸化鉄などの酸素源をより多く添加する必要があるため、処理後温度が大幅に低下する。さらに、T.Feの上昇によりスラグの泡立ちが激しくなり、操業トラブルの原因ともなると考えられる。
【0004】
また、特開昭54−1221号公報には、上記文献に記載された内容と同様の内容が記載されており、この公報ではスラグ中のT.Feを10〜40%にする必要があるとされている。
【0005】
さらに、鉄と鋼VOL.69、No.15(1983)p1810〜1817には、スラグ中のT.Feを低位安定させることが、脱燐率を高くするために有効であることが示されている(p1813のFig.8参照)。また、T.Fe低減のためにはフラックスとしてCaCl2を添加することが効果的であることが示されている(p1812のFig.6)。しかし、CaCl2の使用は、設備面、環境面から望ましくない。
【0006】
さらにまた、特開昭58−110609号公報には、酸化鉄投入速度と、溶銑tあたりの攪拌動力から、攪拌動力を上げることにより、脱燐速度は上昇し、スラグ中のT.Fe量も低位に安定することが記述されている。しかし、処理時間の観点から酸化鉄供給速度はある程度以上に大きくする必要があることを考えると、脱燐速度を確保するためには攪拌動力を上昇させるしかない。その場合、設備能力的に大きな攪拌設備が必要となるが、設備的に自ずから限界があり、かつ、攪拌動力の上昇にともなう湯面の盛り上がりにより処理容器の溶銑湯面上の余裕高さとの関係で処理量の制限が発生し、効率が悪い。
【0007】
【本発明が解決しようとする課題】
上述したように、スラグ中のT.Feを高くした場合は、脱燐能低下、操業のやりにくさなどの問題点が存在し、一方、スラグ中のT.Fe量の低減のためには、設備面、環境面から望ましくないCaCl2を使用する必要があったり、過大な攪拌動力が必要である等の問題点があるのが現状である。
【0008】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、CaCl2のような設備面、環境面から望ましくないフラックスを用いることなく、過大な攪拌動力を与えることなく、スラグ中のT.Feをほぼ10mass%以下に低減することができ、脱燐能の向上、鉄鉱石などの酸素源量低減による温度降下減少、操業トラブルの減少を可能とする溶銑の脱燐方法提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
KR装置で脱燐処理を行った際に、上述したように、T.Feが高くなり、スラグが泡立ちやすくなる原因は、KR装置で溶銑を攪拌する場合、バブリングランスでガスにより攪拌する場合と異なり、比重の軽いスラグと比重の重い溶銑が上下に分かれた状態で回転しやすい傾向にあることにある。KR装置で脱硫する場合、固体CaO粉を添加し回転攪拌するが、この場合、300〜500W/t程度の低い攪拌力でも溶銑中へのスラグの巻きこみが可能である。しかし、脱燐の場合、酸素源を添加するためスラグが泡立ち、比重が極端に小さくなることで、300〜500W/t程度の攪拌条件では、溶銑中に巻き込みができず、スラグ中のT.Feは高い濃度のままとなる。この場合、スラグが激しく泡立ち、溶銑との接触が少ない状態となるため、脱燐が進みにくいと考えられる。
【0010】
この対策として、スラグの溶銑への巻込みを促進するため、攪拌動力を上昇させることが考えられる。しかし、上述したように、攪拌動力の上昇には設備的に自ずから上限があり、攪拌動力の上昇のみで対応することは、設備能力の上昇が必要になるとともに、湯面盛上りによる処理量の制約にもつながる。
【0011】
そこで、本発明者らは、このような不都合を生じさせずにスラグの溶銑への巻き込みを促進させるべく検討を重ねた結果、過大にならない必要な攪拌動力を確保した上で、攪拌の際の溶銑の計算凹み深さを処理容器径に応じて所定値よりも大きくなるように、攪拌用羽根径、回転速度、処理容器径等の条件を設定すればよいことを見出した。
【0012】
本発明はこのような知見に基づいて完成されたものであり、攪拌用羽根を回転させて機械的に溶銑を攪拌する装置を用いて溶銑の脱燐処理を行う溶銑の脱燐方法であって、(攪拌の際の溶銑の計算凹み深さ)/(処理容器径)≧0.85となるように、条件を設定して脱燐処理を行うことを特徴とする溶銑の脱燐方法を提供する。
【0013】
この場合に、前記脱燐処理に際し、酸素源添加後、5分以上酸素源投入なしに攪拌することが好ましい。これにより脱燐率を一層向上させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について、より具体的に説明する。
本発明では、攪拌用羽根を回転させて機械的に溶銑を攪拌する装置(KR装置)を用いて溶銑の脱燐処理を行うに際し、(攪拌の際の溶銑の計算凹み深さ)/(処理容器径)≧0.85となるように、攪拌用羽根径、羽根の角度、回転速度、処理容器径等の条件を設定する。
【0015】
このようなKR装置においては、溶銑が装入された溶銑容器内に脱燐剤を投入し、攪拌羽根(インペラー)により溶銑を攪拌する。脱燐剤としては、石灰、ホタル石のようなCa源、および焼結粉等の酸素源を用いる。
【0016】
理論的には、攪拌動力が大きければ大きいほど脱燐速度は上昇し、スラグ中のT.Fe量も低位に安定するが、実際には、攪拌動力が大きすぎると、上述のように設備能力の上昇が必要になるとともに、湯面盛上りによる処理量の制約にもつながる。
【0017】
たとえば、溶銑量が100〜350tの範囲で鍋径=溶銑深さという条件でインペラー(攪拌羽根)径を鍋径の45%とした場合の攪拌動力と(湯面盛上り)/(鍋径)の関係を図1に示すが、この図からわかるように700W/t以上の攪拌力の場合、(湯面盛上り)/(鍋径)は0.25以上となる。一方、通常、KR装置の操業に使う処理容器の溶銑湯面上の余裕、すなわち寸法上許容される(湯面盛り上り)/(鍋径)は、設備コストやその他設備への影響などから、大きくても0.2〜0.25程度であり、これを大きくすることは工場全体に影響する大きな設備改造を伴うため現実的ではない。溶銑量の制限などを考慮したとしても、一般的には攪拌動力は1000W/t程度が上限と考えられる。
【0018】
本発明においては、脱燐反応を有効に生じさせて脱燐速度を上昇させ、かつスラグ中のT.Fe量を低位に安定させるために、上述したように攪拌動力を大きくするのみの対応では現実的でないことに鑑み、比重の極端に低い泡立ちスラグを巻きこむことが可能な攪拌条件を数値化し、それを実現するための装置仕様および操業条件範囲で脱燐処理を行うこととした。すなわち、本発明では、(攪拌の際の溶銑の計算凹み深さ)/(処理容器径)≧0.85となるように条件設定を行う。本発明により、必要な攪拌条件が明確となり、上記条件さえ満たせば攪拌動力が過大とならない範囲で、溶銑の脱燐処理が可能である。
【0019】
図2はKR装置の概念図であり、(攪拌の際の溶銑の計算凹み深さ)/(処理容器径)の値は、図2のH/Dで表される。H/D≧0.85の条件で操業することにより、比重の軽い泡立ちスラグも羽根の攪拌により溶銑中に効果的に巻込まれ、脱燐率が向上するとともにスラグ中のT.Fe量を効果的に低減することが可能であり、しかも、スラグの泡立ちを低減することができ、スラグの泡立ちによる操業トラブルの防止も可能である。
【0020】
また、上記の条件下で操業しても、投入した焼結粉などの酸素源はすぐには反応しないため、T.Fe量が十分に低減しない場合がある。このため、酸素源を必要量投入後、5分以上上記条件で攪拌することが好ましい。これにより、スラグ中のT.Fe量をより安定的に低下させ、より高い脱燐率を得ることができる。
【0021】
次に、図2を参照して本発明を実現する各要素の条件設定のための計算式について説明する。
図2において用いた各符号は、D;処理容器径(m)、r2;処理容器の半径(m)、Z;溶銑深さ(m)、W;溶銑量(t)、d;攪拌羽根径(m)、H;溶銑凹み深さ(m)、h;湯面盛上り(m)である。また、攪拌羽根に関しては、図3に示すように、np;羽根数(−)(ここでは4枚)、θ;羽根角である。
【0022】
ここで、ρ;密度(kg/m3)、η;粘度(Pa・S)、N;回転数(rpm)、g;重力加速度(kg/m・s2)、n;回転速度(1/sec)=N/60、b1;実羽根高さ(m)、b;計算羽根高さ(m)=(np/2)×b1、Re;レイノズル数=ρ・n・d2/ηとした場合に、動力数Npは、以下の(1)式で表すことができる。
【0023】
【数1】
【0024】
このとき、攪拌動力PW(W)=Np×ρ×n3×d5であり、溶銑t当り攪拌動力(W/t) は PW/Wである。
また、攪拌の際の渦の固体的回転部の半径をrcとし、攪拌羽根の半径をr1(=d/2)とすると、
rc/r1=1.23×{0.57+0.35(d/D)}×(b/D)0.036×np 0.116×sin(θ)0.156×{Re/(103+1.43Re)}となる。
そして、y=rc/r2=rc/(D/2)とすると、
溶銑凹み深さH(m)=3.142/3600/g×{1/y2−Ln(1/y)−3/4}/(1/y4)×N2×D2
湯面盛上りh(m)=3.142/3600/g×{Ln(1/y)+1/4}/(1/y4)×N2×D2
と表される。実際の攪拌中の溶銑湯面は波打つため、湯面盛り上りの最大値は上式で計算されるhの約2倍となる。設備上はこの最大値を考慮する必要があるため、湯面盛り上りを計算で評価する際は、2hとする。
【0025】
以上の式から、H/D≧0.85を満足するような操業条件を設定する。すなわち、上記式からH/D≧0.85を満足するように処理容器の径、攪拌羽根の径、角度、回転速度等の条件を設定する。処理容器の径等は変えにくいが、攪拌羽根の径、角度、回転速度等は比較的容易に調整することが可能である。ただし、攪拌動力は、回転装置に能力として予め設定しておく必要がある。
【0026】
【実施例】
ここでは、KR装置を用い、脱燐剤の酸素源として焼結粉を使用して脱燐を行った実績を示す。攪拌用の羽根は図3に示すような耐火物製の4枚羽根である。
【0027】
最初に、攪拌動力を650W/t未満、(凹み深さ)/(処理容器径)を0.85未満とした際の操業結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
表1に示すように、この条件では脱燐処理後の溶銑のP濃度は高く、またスラグ中T.Feも高いため、操業中スラグ泡立ちが激しい。
【0030】
次に、650W/tを超える攪拌動力とし、羽根径を変えて(凹み深さ)/(処理容器径)を増加させたが、その値が依然として0.85未満の条件で試験を実施した。その結果を表2に示す。なお、ここでは、焼結粉投入後、5分以上攪拌する条件で脱燐処理を行った。
【0031】
【表2】
【0032】
この表2から、攪拌力が650W/t以上でも、(凹み深さ)/(処理容器径)が0.85より小さい場合、スラグの巻込みが不十分であり、T.Feが下がりにくく脱燐能も低いことがわかる。攪拌力をどんどん大きくすればスラグの巻込みは可能となるが、設備能力のアップ、溶銑の処理容器壁での溶銑盛り上りが増加するため処理量に制限をきたす。
【0033】
次に、攪拌動力を650W/t以上とし、(凹み深さ)/(処理容器径)を0.85以上とした本発明の範囲内の条件で試験を実施した。その結果を表3に示す。なお、ここでは焼結粉投入後の攪拌時間を5分未満とする条件で脱燐処理を行った。
【0034】
【表3】
【0035】
表3に示すように、本発明の範囲で脱燐処理を実施することにより、焼結粉投入後の攪拌時間が短くても、脱燐率が高く、スラグ中のT.Feも10mass%程度と低い値を示し、泡立ちも少なかった。
【0036】
次に、攪拌動力を650W/t以上とし、(凹み深さ)/(処理容器径)を0.85以上とした本発明の範囲内の場合であって、焼結粉投入後の攪拌時間を5分以上の条件で脱燐処理を行った。その結果を表4に示す。
【0037】
【表4】
【0038】
表4に示すように、攪拌動力を650W/t以上とし、(凹み深さ)/(処理容器径)を0.85以上と本発明の操業条件とすることに加えて、焼結粉投入後の攪拌時間を5分以上としてスラグ中未反応FeOを低減させることにより、脱燐率がさらに高位に安定し、また、スラグ中のT.Feもさらに低位に安定するため、スラグの泡立ちが極めて少なかった。この表4の結果を表3の結果と比較すると、焼結分投入後、溶銑を5分以上攪拌することが好ましいことが確認された。
【0039】
以上の結果を図4にまとめて示す。この図では、焼結粉の酸素量からSiの酸化に必要な分を差し引いた酸素量(酸素原単位)で脱燐量を比較した。ここで、脱燐量は、処理前の溶銑の燐濃度から処理後の溶銑の燐濃度を引いた値である。この図に示すように、本発明の操業条件で脱燐処理を行うことにより、同一酸素量での脱燐量が増加し、脱燐が促進されていることがわかる。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、攪拌用羽根を回転させて機械的に溶銑を攪拌する装置を用いて、(攪拌の際の溶銑の計算凹み深さ)/(処理容器径)≧0.85となるように、条件を設定して脱燐処理を行うので、攪拌動力を過大にすることなくスラグの巻き込みを促進することができ、CaCl2のような設備面、環境面に問題のあるフラックスを用いることなく、スラグ中のT.Feをほぼ10mass%以下に低減することができ、脱燐能の向上、鉄鉱石などの酸素源量低減による温度降下減少、操業トラブルの減少を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】攪拌動力と湯面盛上り/鍋径の値との関係を示すグラフ。
【図2】溶銑機械攪拌装置を示す概念図。
【図3】図2の装置に用いる攪拌用羽根を示す図。
【図4】Si酸化分以外の酸素原単位と脱燐量との関係を示す図。
【発明の属する技術分野】
本発明は、攪拌用羽根を回転させて機械的に溶銑を攪拌する機械攪拌式装置を用いて溶銑の脱燐処理を行う溶銑の脱燐方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、攪拌用羽根を回転させて溶銑を攪拌しながら脱硫を行うKR法が知られているが、このKR法を実施する機械攪拌式脱硫装置(以下、KR装置という)により脱燐処理を行う方法が、例えば鉄と鋼VOL.63、No.12(1977)p1801〜1808)に示されている。この方法においては、予め溶銑を脱珪し、発生した脱珪スラグを除去した後、KR装置で溶銑を攪拌しながら、鉄鉱石などの酸素を含む原料、石灰、ホタル石などを投入する。しかし、この文献には、このような条件で脱燐するためには、スラグ中T.Feを30〜50%と非常に高くする必要があると記述されている。
【0003】
さらに処理後のP濃度は0.02〜0.06mass%、脱燐率も大半が60〜67%程度であることが記載されているが、これらの値は十分とはいえないものである。これは、スラグ中T.Feが高いため、操業中に、スラグの泡立ちが生じやすくなり、スラグとメタルの接触が減少して、脱燐速度が低下し、脱燐率の悪化を招いているためと考えられる。また、酸化鉄などの酸素源をより多く添加する必要があるため、処理後温度が大幅に低下する。さらに、T.Feの上昇によりスラグの泡立ちが激しくなり、操業トラブルの原因ともなると考えられる。
【0004】
また、特開昭54−1221号公報には、上記文献に記載された内容と同様の内容が記載されており、この公報ではスラグ中のT.Feを10〜40%にする必要があるとされている。
【0005】
さらに、鉄と鋼VOL.69、No.15(1983)p1810〜1817には、スラグ中のT.Feを低位安定させることが、脱燐率を高くするために有効であることが示されている(p1813のFig.8参照)。また、T.Fe低減のためにはフラックスとしてCaCl2を添加することが効果的であることが示されている(p1812のFig.6)。しかし、CaCl2の使用は、設備面、環境面から望ましくない。
【0006】
さらにまた、特開昭58−110609号公報には、酸化鉄投入速度と、溶銑tあたりの攪拌動力から、攪拌動力を上げることにより、脱燐速度は上昇し、スラグ中のT.Fe量も低位に安定することが記述されている。しかし、処理時間の観点から酸化鉄供給速度はある程度以上に大きくする必要があることを考えると、脱燐速度を確保するためには攪拌動力を上昇させるしかない。その場合、設備能力的に大きな攪拌設備が必要となるが、設備的に自ずから限界があり、かつ、攪拌動力の上昇にともなう湯面の盛り上がりにより処理容器の溶銑湯面上の余裕高さとの関係で処理量の制限が発生し、効率が悪い。
【0007】
【本発明が解決しようとする課題】
上述したように、スラグ中のT.Feを高くした場合は、脱燐能低下、操業のやりにくさなどの問題点が存在し、一方、スラグ中のT.Fe量の低減のためには、設備面、環境面から望ましくないCaCl2を使用する必要があったり、過大な攪拌動力が必要である等の問題点があるのが現状である。
【0008】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、CaCl2のような設備面、環境面から望ましくないフラックスを用いることなく、過大な攪拌動力を与えることなく、スラグ中のT.Feをほぼ10mass%以下に低減することができ、脱燐能の向上、鉄鉱石などの酸素源量低減による温度降下減少、操業トラブルの減少を可能とする溶銑の脱燐方法提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
KR装置で脱燐処理を行った際に、上述したように、T.Feが高くなり、スラグが泡立ちやすくなる原因は、KR装置で溶銑を攪拌する場合、バブリングランスでガスにより攪拌する場合と異なり、比重の軽いスラグと比重の重い溶銑が上下に分かれた状態で回転しやすい傾向にあることにある。KR装置で脱硫する場合、固体CaO粉を添加し回転攪拌するが、この場合、300〜500W/t程度の低い攪拌力でも溶銑中へのスラグの巻きこみが可能である。しかし、脱燐の場合、酸素源を添加するためスラグが泡立ち、比重が極端に小さくなることで、300〜500W/t程度の攪拌条件では、溶銑中に巻き込みができず、スラグ中のT.Feは高い濃度のままとなる。この場合、スラグが激しく泡立ち、溶銑との接触が少ない状態となるため、脱燐が進みにくいと考えられる。
【0010】
この対策として、スラグの溶銑への巻込みを促進するため、攪拌動力を上昇させることが考えられる。しかし、上述したように、攪拌動力の上昇には設備的に自ずから上限があり、攪拌動力の上昇のみで対応することは、設備能力の上昇が必要になるとともに、湯面盛上りによる処理量の制約にもつながる。
【0011】
そこで、本発明者らは、このような不都合を生じさせずにスラグの溶銑への巻き込みを促進させるべく検討を重ねた結果、過大にならない必要な攪拌動力を確保した上で、攪拌の際の溶銑の計算凹み深さを処理容器径に応じて所定値よりも大きくなるように、攪拌用羽根径、回転速度、処理容器径等の条件を設定すればよいことを見出した。
【0012】
本発明はこのような知見に基づいて完成されたものであり、攪拌用羽根を回転させて機械的に溶銑を攪拌する装置を用いて溶銑の脱燐処理を行う溶銑の脱燐方法であって、(攪拌の際の溶銑の計算凹み深さ)/(処理容器径)≧0.85となるように、条件を設定して脱燐処理を行うことを特徴とする溶銑の脱燐方法を提供する。
【0013】
この場合に、前記脱燐処理に際し、酸素源添加後、5分以上酸素源投入なしに攪拌することが好ましい。これにより脱燐率を一層向上させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について、より具体的に説明する。
本発明では、攪拌用羽根を回転させて機械的に溶銑を攪拌する装置(KR装置)を用いて溶銑の脱燐処理を行うに際し、(攪拌の際の溶銑の計算凹み深さ)/(処理容器径)≧0.85となるように、攪拌用羽根径、羽根の角度、回転速度、処理容器径等の条件を設定する。
【0015】
このようなKR装置においては、溶銑が装入された溶銑容器内に脱燐剤を投入し、攪拌羽根(インペラー)により溶銑を攪拌する。脱燐剤としては、石灰、ホタル石のようなCa源、および焼結粉等の酸素源を用いる。
【0016】
理論的には、攪拌動力が大きければ大きいほど脱燐速度は上昇し、スラグ中のT.Fe量も低位に安定するが、実際には、攪拌動力が大きすぎると、上述のように設備能力の上昇が必要になるとともに、湯面盛上りによる処理量の制約にもつながる。
【0017】
たとえば、溶銑量が100〜350tの範囲で鍋径=溶銑深さという条件でインペラー(攪拌羽根)径を鍋径の45%とした場合の攪拌動力と(湯面盛上り)/(鍋径)の関係を図1に示すが、この図からわかるように700W/t以上の攪拌力の場合、(湯面盛上り)/(鍋径)は0.25以上となる。一方、通常、KR装置の操業に使う処理容器の溶銑湯面上の余裕、すなわち寸法上許容される(湯面盛り上り)/(鍋径)は、設備コストやその他設備への影響などから、大きくても0.2〜0.25程度であり、これを大きくすることは工場全体に影響する大きな設備改造を伴うため現実的ではない。溶銑量の制限などを考慮したとしても、一般的には攪拌動力は1000W/t程度が上限と考えられる。
【0018】
本発明においては、脱燐反応を有効に生じさせて脱燐速度を上昇させ、かつスラグ中のT.Fe量を低位に安定させるために、上述したように攪拌動力を大きくするのみの対応では現実的でないことに鑑み、比重の極端に低い泡立ちスラグを巻きこむことが可能な攪拌条件を数値化し、それを実現するための装置仕様および操業条件範囲で脱燐処理を行うこととした。すなわち、本発明では、(攪拌の際の溶銑の計算凹み深さ)/(処理容器径)≧0.85となるように条件設定を行う。本発明により、必要な攪拌条件が明確となり、上記条件さえ満たせば攪拌動力が過大とならない範囲で、溶銑の脱燐処理が可能である。
【0019】
図2はKR装置の概念図であり、(攪拌の際の溶銑の計算凹み深さ)/(処理容器径)の値は、図2のH/Dで表される。H/D≧0.85の条件で操業することにより、比重の軽い泡立ちスラグも羽根の攪拌により溶銑中に効果的に巻込まれ、脱燐率が向上するとともにスラグ中のT.Fe量を効果的に低減することが可能であり、しかも、スラグの泡立ちを低減することができ、スラグの泡立ちによる操業トラブルの防止も可能である。
【0020】
また、上記の条件下で操業しても、投入した焼結粉などの酸素源はすぐには反応しないため、T.Fe量が十分に低減しない場合がある。このため、酸素源を必要量投入後、5分以上上記条件で攪拌することが好ましい。これにより、スラグ中のT.Fe量をより安定的に低下させ、より高い脱燐率を得ることができる。
【0021】
次に、図2を参照して本発明を実現する各要素の条件設定のための計算式について説明する。
図2において用いた各符号は、D;処理容器径(m)、r2;処理容器の半径(m)、Z;溶銑深さ(m)、W;溶銑量(t)、d;攪拌羽根径(m)、H;溶銑凹み深さ(m)、h;湯面盛上り(m)である。また、攪拌羽根に関しては、図3に示すように、np;羽根数(−)(ここでは4枚)、θ;羽根角である。
【0022】
ここで、ρ;密度(kg/m3)、η;粘度(Pa・S)、N;回転数(rpm)、g;重力加速度(kg/m・s2)、n;回転速度(1/sec)=N/60、b1;実羽根高さ(m)、b;計算羽根高さ(m)=(np/2)×b1、Re;レイノズル数=ρ・n・d2/ηとした場合に、動力数Npは、以下の(1)式で表すことができる。
【0023】
【数1】
【0024】
このとき、攪拌動力PW(W)=Np×ρ×n3×d5であり、溶銑t当り攪拌動力(W/t) は PW/Wである。
また、攪拌の際の渦の固体的回転部の半径をrcとし、攪拌羽根の半径をr1(=d/2)とすると、
rc/r1=1.23×{0.57+0.35(d/D)}×(b/D)0.036×np 0.116×sin(θ)0.156×{Re/(103+1.43Re)}となる。
そして、y=rc/r2=rc/(D/2)とすると、
溶銑凹み深さH(m)=3.142/3600/g×{1/y2−Ln(1/y)−3/4}/(1/y4)×N2×D2
湯面盛上りh(m)=3.142/3600/g×{Ln(1/y)+1/4}/(1/y4)×N2×D2
と表される。実際の攪拌中の溶銑湯面は波打つため、湯面盛り上りの最大値は上式で計算されるhの約2倍となる。設備上はこの最大値を考慮する必要があるため、湯面盛り上りを計算で評価する際は、2hとする。
【0025】
以上の式から、H/D≧0.85を満足するような操業条件を設定する。すなわち、上記式からH/D≧0.85を満足するように処理容器の径、攪拌羽根の径、角度、回転速度等の条件を設定する。処理容器の径等は変えにくいが、攪拌羽根の径、角度、回転速度等は比較的容易に調整することが可能である。ただし、攪拌動力は、回転装置に能力として予め設定しておく必要がある。
【0026】
【実施例】
ここでは、KR装置を用い、脱燐剤の酸素源として焼結粉を使用して脱燐を行った実績を示す。攪拌用の羽根は図3に示すような耐火物製の4枚羽根である。
【0027】
最初に、攪拌動力を650W/t未満、(凹み深さ)/(処理容器径)を0.85未満とした際の操業結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
表1に示すように、この条件では脱燐処理後の溶銑のP濃度は高く、またスラグ中T.Feも高いため、操業中スラグ泡立ちが激しい。
【0030】
次に、650W/tを超える攪拌動力とし、羽根径を変えて(凹み深さ)/(処理容器径)を増加させたが、その値が依然として0.85未満の条件で試験を実施した。その結果を表2に示す。なお、ここでは、焼結粉投入後、5分以上攪拌する条件で脱燐処理を行った。
【0031】
【表2】
【0032】
この表2から、攪拌力が650W/t以上でも、(凹み深さ)/(処理容器径)が0.85より小さい場合、スラグの巻込みが不十分であり、T.Feが下がりにくく脱燐能も低いことがわかる。攪拌力をどんどん大きくすればスラグの巻込みは可能となるが、設備能力のアップ、溶銑の処理容器壁での溶銑盛り上りが増加するため処理量に制限をきたす。
【0033】
次に、攪拌動力を650W/t以上とし、(凹み深さ)/(処理容器径)を0.85以上とした本発明の範囲内の条件で試験を実施した。その結果を表3に示す。なお、ここでは焼結粉投入後の攪拌時間を5分未満とする条件で脱燐処理を行った。
【0034】
【表3】
【0035】
表3に示すように、本発明の範囲で脱燐処理を実施することにより、焼結粉投入後の攪拌時間が短くても、脱燐率が高く、スラグ中のT.Feも10mass%程度と低い値を示し、泡立ちも少なかった。
【0036】
次に、攪拌動力を650W/t以上とし、(凹み深さ)/(処理容器径)を0.85以上とした本発明の範囲内の場合であって、焼結粉投入後の攪拌時間を5分以上の条件で脱燐処理を行った。その結果を表4に示す。
【0037】
【表4】
【0038】
表4に示すように、攪拌動力を650W/t以上とし、(凹み深さ)/(処理容器径)を0.85以上と本発明の操業条件とすることに加えて、焼結粉投入後の攪拌時間を5分以上としてスラグ中未反応FeOを低減させることにより、脱燐率がさらに高位に安定し、また、スラグ中のT.Feもさらに低位に安定するため、スラグの泡立ちが極めて少なかった。この表4の結果を表3の結果と比較すると、焼結分投入後、溶銑を5分以上攪拌することが好ましいことが確認された。
【0039】
以上の結果を図4にまとめて示す。この図では、焼結粉の酸素量からSiの酸化に必要な分を差し引いた酸素量(酸素原単位)で脱燐量を比較した。ここで、脱燐量は、処理前の溶銑の燐濃度から処理後の溶銑の燐濃度を引いた値である。この図に示すように、本発明の操業条件で脱燐処理を行うことにより、同一酸素量での脱燐量が増加し、脱燐が促進されていることがわかる。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、攪拌用羽根を回転させて機械的に溶銑を攪拌する装置を用いて、(攪拌の際の溶銑の計算凹み深さ)/(処理容器径)≧0.85となるように、条件を設定して脱燐処理を行うので、攪拌動力を過大にすることなくスラグの巻き込みを促進することができ、CaCl2のような設備面、環境面に問題のあるフラックスを用いることなく、スラグ中のT.Feをほぼ10mass%以下に低減することができ、脱燐能の向上、鉄鉱石などの酸素源量低減による温度降下減少、操業トラブルの減少を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】攪拌動力と湯面盛上り/鍋径の値との関係を示すグラフ。
【図2】溶銑機械攪拌装置を示す概念図。
【図3】図2の装置に用いる攪拌用羽根を示す図。
【図4】Si酸化分以外の酸素原単位と脱燐量との関係を示す図。
Claims (2)
- 攪拌用羽根を回転させて機械的に溶銑を攪拌する装置を用いて溶銑の脱燐処理を行う溶銑の脱燐方法であって、(攪拌の際の溶銑の計算凹み深さ)/(処理容器径)≧0.85となるように、条件を設定して脱燐処理を行うことを特徴とする溶銑の脱燐方法。
- 前記脱燐処理に際し、酸素源添加後、5分以上酸素源投入なしに攪拌することを特徴とする請求項1に記載の溶銑の脱燐方法。
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