JP2004002997A - 溶銑の脱珪処理方法 - Google Patents

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Yuichi Uchida
内田 祐一
Seiji Nabeshima
鍋島 誠司
Shinji Hasegawa
長谷川 伸二
Takashi Yamauchi
山内 崇
Tomoyuki Ueno
上野 智之
Masayuki Hashimoto
橋本 雅之
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  • Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、受銑容器に脱珪剤を前置きして受銑開始当初の脱珪を行うに際し、大がかりな外的手段で溶銑を攪拌することなく、また、スラグのフォーミング防止剤の投入量を増やさずに脱珪が可能な溶銑の脱珪処理方法を提供することを目的としている。
【解決手段】高炉鋳床において傾注樋から流下する溶銑の受銑容器内に予め脱珪剤を前置きして、受銑開始当初の溶銑の脱珪を行い、引き続き前記傾注樋から流下する溶銑へ脱珪剤を投入して脱珪する溶銑の脱珪方法の改良技術である。その内容は、前記前置きする脱珪剤に、炭酸塩含有物質を加えて受銑するようにしたことにある。この場合、前記炭酸塩含有物質の前置き量が、前記前置きする脱珪剤に対して5〜70質量%であるのが好ましい。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶銑の脱珪処理方法に係わり、詳しくは、高炉から出銑された溶銑を転炉精錬等に供するに先立ち、予じめ高炉鋳床で脱珪精錬する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
高炉から取り出された溶銑には、珪素がまだ0.2〜0.8質量%含有されている。この溶銑をそのまま次工程の製鋼工程に送り、転炉等で酸素吹錬して珪素の酸化除去を行うと、同時に酸化される燐や炭素の除去能率を低下させることになる。そのため、近年は、高炉鋳床において該溶銑に脱珪剤を添加し、珪素を除くことが普及している。この高炉鋳床での脱珪処理は、多くの場合、溶銑樋から受銑(搬送)容器であるトピードカーもしくは溶銑鍋に溶銑を中継する傾注樋において、流動中の溶銑に酸化鉄系の脱珪剤を搬送ガスで加速添加し、該溶銑が含有する珪素を酸化し、スラグへ移行させることにより行われる。
【0003】
一般に、このような脱珪剤を加速添加する方式の鋳床脱珪処理では、受銑容器での受銑開始直後に、脱珪を行わない時間帯がある。その理由は、受銑開始当初に、溶銑樋から流れ落ちる溶銑流れへ受銑容器の口元を合わせる等の受銑作業を安定して立ち上げる必要があるが、加速添加方式を採用すると、傾注樋での発塵が激しく、著しい視認不良を生じ、受銑立ち上げに支障が生じるからである。つまり、この発塵を避けるために、脱珪処理を行わないのである。
【0004】
この受銑開始当初でも脱珪処理が行えるようにする技術として、以前より、受銑容器内に予め脱珪剤を前置きして受銑する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。つまり、受銑立ち上げ期における溶銑の脱珪処理を、溶滓をほぼ完全に払い出した受銑容器内に予め前置きした脱珪剤によってのみ行う(以下「前置き法」と称する)ようにしたのである。このようにすると、その期間では、加速添加方式による脱珪剤の添加が行われないので、傾注樋での発塵がなく、安定した受銑立ち上げが確保できると共に、脱珪も行えるようになり、受銑開始当初の非脱珪期間を解消し、脱珪量を増大することができる。
【0005】
ところが、最近は、鋼材に許容される不純物の含有レベルが厳格になり、溶鋼の溶製段階では、従来にも増して低い不純物レベルヘの精錬が指向されている。そして、珪素の場合、次工程である製鋼工程での燐の除去を効率的に行うため、高炉鋳床において0.1質量%以下の濃度まで低下させることが求められている。また、この要求に答えるため、高炉操業では、高炉から出銑される溶銑中の珪素が安定して0.3質量%以下となるような指向もされている。
【0006】
しかしながら、0.3質量%以下とかなり低い珪素レベルの溶銑から珪素をさらに除去するには、珪素の酸化反応に消費される酸化鉄の割合、すなわち脱珪反応効率は、さらに低くなる。そのため、前述の前置き法を採用した脱珪処理においては、一層の反応効率の向上が必要となっている。
【0007】
脱珪剤の供給量及び供給速度が同じ条件下で、脱珪反応の効率を向上させるには、該脱珪剤と溶銑との接触面積を大きくすれば良い。そのためには、脱珪剤を分散させて、溶銑との混合状態の増大を図る必要がある。高炉鋳床において前置き法を実施する際、前置きされた脱珪剤は、受銑容器に投入されてからの時間にもよるが、高温の受銑容器内で焼結された状態になる。この現象は、脱珪剤を前置きのために投入する前の受銑容器内にスラグが残留していると、より起こり易くなる。この焼結して固着した脱珪剤は、受銑容器内に落下する溶銑流のエネルギーである程度は分散するが、全量が均一に分散するまでには至らない。また、受銑立ち上げ期には、受銑容器へ落下する溶銑流の流量を意図的に小さくすることもあり、そのような場合、分散の程度は極めて低い。
【0008】
一般に、前記した混合状態を良くするには、脱珪剤が添加された溶銑を撹拌するのが有効なので、受銑容器に収容された溶銑に、インペラ若しくはガス吹込み等の外的手段によって撹拌力を与えることが考えられる。しかしながら、そのような攪拌力の付与は、設備の耐用性の点で実用し難い面もある。また、脱珪反応効率が低くなるような条件では、必然的に脱炭反応に消費される酸化鉄の割合が多くなるので、スラグのフォーミングが激しく起こるようになる。このスラグフォーミングが起きると、受銑容器の口からスラグが溢れ出して、受銑容器を搬送するための軌条上に堆積し、受銑容器の搬送を妨げたり、受銑量の低下等の支障が生じる。そこで、このフォーミングを抑えるためにアルミ灰、微粉コークス等のフォーミング防止剤が溶銑に投入されるが、その投入量の増加による脱珪処理コストの上昇も問題となっていた。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−131626号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる事情に鑑み、受銑容器に脱珪剤を前置きして受銑開始当初の脱珪を行うに際し、大がかりな外的手段で溶銑を攪拌することなく、また、スラグのフォーミング防止剤の投入量を増やさずに脱珪が可能な溶銑の脱珪処理方法を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するため、前置きする物質の改良に着眼して鋭意研究を重ね、その成果を本発明に具現化した。
【0012】
すなわち、本発明は、高炉鋳床において傾注樋から流下する溶銑の受銑容器内に予め脱珪剤を前置きして、受銑開始当初の溶銑の脱珪を行い、引き続き前記傾注樋から流下する溶銑へ脱珪剤を投入して脱珪する溶銑の脱珪方法において、前記前置きする脱珪剤に、炭酸塩含有物質を加えて受銑することを特徴とする溶銑の脱珪処理方法である。この場合、前記炭酸塩含有物質の前置き量が、前記前置きする脱珪剤に対して5〜70質量%であったり、あるいは前記炭酸塩含有物質の前置き量が、脱珪処理に要する全ての脱珪剤(傾注樋への投入分も含む)に対して5〜20質量%であるのが好ましい。また、前記炭酸塩含有物質が、石灰石及び/若しくはドロマイトであるのが好ましい。
【0013】
本発明によれば、受銑容器で受銑開始当初の溶銑を脱珪するに際して、該溶銑を攪拌する装置を別途設けたり、スラグのフォーミング防止剤を投入する必要がなくなる。その結果、前置き法を採用しても、安価に溶銑の脱珪処理ができるようになる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0015】
まず、発明者は、高炉鋳床の脱珪において前記した従来の前置き法を実施するに際しての問題点を見直し、攪拌装置を別途に設けずに該問題点を解消するには、溶銑を攪拌する作用を発揮する物質を前置きすれば良いと考えた。そして、その物質の発見に鋭意努力し、石灰石及びドロマイト等の炭酸塩含有物質の利用を想到し、本発明を完成させたのである。
【0016】
すなわち、受銑容器内に脱珪剤に加えて、炭酸塩含有物質を前置きすると、受銑開始に伴い、該炭酸塩含有物質が溶銑流に接触し、熱分解する。その際、炭酸塩含有物質から炭酸ガスが激しく発生し、溶銑及び脱珪剤を強く撹拌するようになる。これにより、脱珪剤と溶銑の界面近傍においては、脱珪剤の分散が図られ、脱珪反応効率が向上するのである。前置き法のように、溶銑が大量の脱珪剤と接触する条件では、この撹拌作用は極めて有効である。本発明でいう石灰石とは、炭酸カルシウムを主成分として天然に産する鉱石であり、ドロマイトとは、炭酸カルシウムと炭酸マグネシウムを主成分として天然に産する鉱石である。従って、炭酸塩からのガス発生による撹拌作用は、分解温度に到達すれば自発的に生じるものであり、溶銑流の落下エネルギーによる撹拌作用に重畳して得られる。このため、撹拌やガス吹き込みなどの外力を用いることなく、脱珪剤の分散強化を図ることができるのである。
【0017】
さらに、石灰石及びドロマイトは、本出願人が先に特願2002−8595号に記載したように、下記のスラグフォーミング抑制効果を奏する。
【0018】
▲1▼炭酸塩の分解吸熱による反応界面の局所的温度低下に伴う脱炭反応の抑制
▲2▼炭酸塩からの分解ガス発生によるスラグ内の気泡離脱の促進
▲3▼分解生成物である塩基性酸化物(CaO、MgO)によるスラグ粘度の低下
▲4▼分解生成物である塩基性酸化物(CaO、MgO)によるスラグ表面張力の上昇
本発明では、上記した石灰石及びドロマイトのスラグフォーミング抑制効果が、大量の脱珪剤の反応によって初期に大量に発生するスラグに対して作用するため、前置きした脱珪剤に起因するスラグフォーミングも抑制されることになる。
【0019】
なお、従来使用していたアルミ灰からなるフォーミング抑制剤を受銑容器内に前置きしても、容器内に大量に存在する脱珪剤中の酸化鉄と短時間で反応してしまい、その効果は持続しない。また、微粉コークスについても同様である。さらに、石灰石及びドロマイトは、上述のように、熱分解時に塩基性酸化物であるCaO及びMgOを生じるが、これら塩基性酸化物が脱珪反応の生成物のSiO2の活量を低下させる。このため、脱珪反応の促進に有利に作用し、脱珪反応効率の向上に寄与する。
【0020】
本発明では、脱珪剤と炭酸塩含有物質とを一緒に前置きする手段は問わないが、例えば、ホッパから切り出して所定量を投入するようにするのが良い。また、脱珪剤と炭酸塩含有物質とは、ミキサー等を用いてできるだけ均一に混合されていることが望ましいが、例えば、個別のホッパに収め、所望の混合比となるように切り出し量を調整して前置きしても、十分な効果をえることができる。この場合、脱珪剤と炭酸塩含有物質を同時に投入して、両者を混合しつつ堆積するようにすると、さらに確実に効果が発現する。
【0021】
前置きする脱珪剤には、鉄鉱石、ミルスケール、焼結鉱ダスト、鋳床ダスト、砂鉄等の酸化鉄を主体とした任意のものを使用できる。脱珪剤の投入量は、受銑容器に受銑する溶銑を脱珪するために必要な量のうちの一部とすれば良いが、好ましくは受銑開始当初に出銑される溶銑の脱珪に必要な量とするのが好ましい。その後は、脱珪剤を鋳床樋で加速添加する通常の脱珪処理が行われ、この期間に受銑する溶銑量は通常、全受銑量の10〜30%に相当するので、前置き脱珪剤の量はこの期の受銑量に基づき算出すれば良い。
【0022】
さらに加えて、本発明では、炭酸塩含有物質の前置き量は、一緒に前置きされる脱珪剤の量の5〜70質量%にするのが好ましい。5質量%未満では、脱珪剤を分散するのに必要な撹拌作用が得られないし、70質量%超では、脱珪剤及び溶銑の温度低下が無視できなくなり、脱珪反応の進行を阻害するからである。
【0023】
さらに加えて、本発明では、前記炭酸塩含有物質の前置き量は、脱珪処理に必要な全ての脱珪剤の5〜20質量%にするのが好ましい。5質量%未満では、スラグフォーミングを抑制することが困難になる。20質量%超では、スラグ量の増加による搬送容器内の溶銑受銑量の低下、あるいは溶銑の温度低下が無視できなくなる。
【0024】
また、炭酸塩含有物質は単独で用いても良いし、複数の種類を任意の比率で混合して使用しても良い。炭酸塩含有物質の形状としては、塊、粉末のいずれを選択しても良い。また、本発明では、経済性の面から天然の石灰石及びドロマイト等の天然鉱物を使用するのが好ましいが、精製された炭酸カルシウム及び炭酸マグネシウム等を利用しても、当然に同様の効果を得ることができる。
【0025】
【実施例】
(実施例1)
図1に模式的に示すように、容量350トン(以下、記号tで表す)のトピード・カー1内に、ホッパ2から1tのミルスケールを、別のホッパ3から所定量のドロマイト(粒度:30mm以下)を切り出し、シュート4を介して前置きした。このトピード・カー1を、図2に模式的に示す高炉5(出銑量10000t/日級)の鋳床下に配して、高炉(溶銑)樋6、傾注樋7を経て受銑するようにした。50t受銑した後は、酸化鉄系脱珪剤として高炉鋳床の集塵ダスト(粒度:100μm以下)5tを、高炉樋6から傾注樋7へ落下する溶銑流に、ランス8を介して搬送ガスで上方から加速添加して、通常の脱珪処理を行った。処理途中で適宜、Al灰を主成分とするフォーミング防止剤を受銑容器内に投入した。
【0026】
出銑直後の高炉樋で採取した溶銑試料のSi濃度(Si、質量%)及びトピード・カーで受銑終了後に採取した溶銑試料のSi濃度(Si、質量%)を測定し、下記式で脱珪反応効率(η)を求め、図3及び表1に示した。図3及び表1より明らかなように、本発明によれば、従来に比して反応効率の向上していることが明らかである。特に、その効果は、ドロマイトを脱珪剤に対し5〜20質量%加えた時に顕著である。
【0027】
【表1】
Figure 2004002997
【0028】
η=((Si−Si)×(32/28)×10)/(Wp×Cp+Wb×Cb)×100(%)
ここで、Wp:前置きした脱珪剤の溶銑1トンあたりの重量(kg/t)
Cp:前置きした脱珪剤中に酸化鉄として存在する酸素の割合(質量%)
Wb:傾注樋で加速添加した脱珪剤の溶銑1トンあたりの重量(kg/t)
Cb:傾注樋で加速添加した脱珪剤中に酸化鉄として存在する酸素の割合(質量%)
また、脱珪処理中にトピードカーに投入したフォーミング防止剤の量を、表1に併せて示した。さらに、受銑終了時のトピードカーの受銑量を、ドロマイトを投入しなかった場合の受銑量に対する指数として求め、表1に併せて示した。表1より明らかなように、本発明によれば従来に比してスラグフォーミングが抑制され、受銑量も増加していることが明らかである。
(実施例2)
炭酸塩含有物質として、ホッパ3から所定量の石灰石(粒度:30mm以下)を切り出した以外は、実施例1と同様の方法で前置き、受銑及び脱珪処理を行った。実施例1と同様に、脱珪反応効率、フォーミング防止剤投入量、受銑量(指数)を求め、表2に示した。表2より明らかなように、本発明によれば従来に比して反応効率が向上し、スラグフォーミングの抑制と受銑量の増加が図られたことが明らかである。
【0029】
【表2】
Figure 2004002997
【0030】
(実施例3)
炭酸塩含有物質として、ホッパ3から所定量の炭酸カルシウム(粒度:10mm以下)を切り出した以外は、実施例1と同様の方法で前置き、受銑および脱珪処理を行った。実施例1と同様に、脱珪反応効率、フォーミング防止剤投入量、受銑量(指数)を求め、表3に示した。表3より明らかなように、本発明によれば従来に比して反応効率が向上し、スラグフォーミングの抑制と受銑量の増加が図られたことが明らかである。
【0031】
【表3】
Figure 2004002997
【0032】
(実施例4)
ホッパ2から、焼結鉱粉(粒度1〜5mm)1tを、別のホッパ3から所定量の炭酸カルシウムを切り出した以外は、実施例1と同様の方法で前置き、受銑および脱珪処理を行った。実施例1と同様に、脱珪反応効率、フォーミング防止剤投入量、受銑量(指数)を求め、表4に示した。表4より明らかなように、本発明によれば従来に比して反応効率が向上し、スラグフォーミングの抑制と受銑量の増加が図られたことが明らかである。
【0033】
【表4】
Figure 2004002997
【0034】
(実施例5)
ホッパ2から、焼結鉱粉(粒度1〜5mm)5tを、別のホッパ3から所定量の炭酸カルシウムを切り出し、傾注樋で酸化鉄系脱珪剤として焼結鉱粉(粒度100μm以下)1tを加速添加した以外は、実施例1と同様の方法で前置き、受銑および脱珪処理を行った。実施例1と同様に、脱珪反応効率、フォーミング防止剤投入量、受銑量(指数)を求め、表5に示した。表5より明らかなように、本発明によれば従来に比して反応効率が向上し、スラグフォーミングの抑制と受銑量の増加が図られたことが明らかである。
【0035】
【表5】
Figure 2004002997
【0036】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明により、高炉鋳床での溶銑の脱珪処理に前置き法を実施するに際し、溶銑の脱珪反応効率を向上することができる。その結果、大がかりな攪拌装置を必要とせず、受銑作業に支障なく、珪素濃度の低い溶銑を経済的に、且つ安定して製造できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る溶銑の脱珪方法を実施するトピード・カーとホッパとの配置関係を示す模式図である。
【図2】一般的な高炉鋳床での脱珪処理の実施状況を示す模式図である。
【図3】従来例と実施例とを比較し、前置き物質中のドロマイトの比率と溶銑の脱珪反応効率との関係を示す図である。
【符号の説明】
1  トピード・カー
2  ホッパ
3  別のホッパ
4  シュート
5  高炉
6  高炉樋
7  傾注樋
8  ランス

Claims (4)

  1. 高炉鋳床において傾注樋から流下する溶銑の受銑容器内に予め脱珪剤を前置きして、受銑開始当初の溶銑の脱珪を行い、引き続き前記傾注樋から流下する溶銑へ脱珪剤を投入して脱珪する溶銑の脱珪方法において、
    前記前置きする脱珪剤に、炭酸塩含有物質を加えて受銑することを特徴とする溶銑の脱珪処理方法。
  2. 前記炭酸塩含有物質の前置き量が、前記前置きする脱珪剤に対して5〜70質量%であることを特徴とする請求項1記載の溶銑の脱珪処理方法。
  3. 前記炭酸塩含有物質の前置き量が、脱珪処理に要する全ての脱珪剤に対して5〜20質量%であることを特徴とする請求項1又は2記載の溶銑の脱珪処理方法。
  4. 前記炭酸塩含有物質が、石灰石及び/若しくはドロマイトであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の溶銑の脱珪処理方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015189992A (ja) * 2014-03-27 2015-11-02 株式会社神戸製鋼所 溶銑鍋における脱珪方法
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