JP4211365B2 - 溶銑の予備処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶銑の予備処理方法、とくに混銑車および溶銑鍋など処理容器内の溶銑に、浸漬ランスからの処理剤の吹込みにより脱燐する、溶銑の予備処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、製鋼工程では、転炉吹錬での負荷軽減や、製鋼コストの抑制を所期して、転炉での酸素吹錬に先立ち、溶銑に含まれる珪素(元素記号Si)および燐(元素記号P)などを、予め処理剤を用いて除去する、いわゆる溶銑の予備処理が行われている。
【0003】
例えば、混銑車あるいは溶銑鍋などを処理容器として、この容器内に
装入した溶銑に対して、浸漬ランスを介して酸化剤(固体酸素源、気体酸素源など)や塩基度調整剤(石灰系フラックスなど)を吹き込み、SiやPを除去する方式が、転炉を用いるものと比べて酸化剤の反応効率が高く、処理コストが低いという利点があるので多用されている。
【0004】
この混銑車や溶銑鍋などの処理容器による除去方式において、溶銑予備処理効率の向上を目指した技術としては、以下のものが知られている。
(1)脱珪後のSiO2リッチなスラグを除去した後、脱燐処理を行う方法(特許文献1〜4)。
(2)溶銑を脱珪、脱燐、脱硫する際、処理中にスラグを真空吸引設備等により連続的に強制排除する方法(特許文献5)。
(3)脱珪後のスラグ排出を混銑車の傾転により行う方法(特許文献6)。
(4)脱珪後のスラグ排出を行わず脱燐処理を行う場合にソーダ灰を使用する方法(特許文献7)。
(5)CaO及び酸化剤を溶銑中に吹込む際に、別途溶銑上へ酸化鉄を添加し、溶銑中に酸化剤を分散させてスラグ−メタル間反応界面積を増大させる方法(特許文献8,9)。
(6)同様に、溶銑中に酸化剤を分散させてスラグーメタル間反応界面積を増大させるのに、吹込み流を旋回流とする特殊なランスを用いる方法〈特許文献10)。
(7)インジェクション・ランスを2本使用し1本から脱燐剤、もう1本から脱硫剤を吹込む方法(特許文献11)。
(8)インジェクション・ランスを2本使用し、酸化剤を吹込む脱燐方法(特許文献12,13)。
【0005】
【特許文献1】
特開昭56−166315号公報
【特許文献2】
特開昭56−133413号公報
【特許文献3】
特開昭59−59815号公報
【特許文献4】
特開昭61−33814号公報
【特許文献5】
特開昭63−18011号公報
【特許文献6】
特開平5−33814号公報
【特許文献7】
特開昭59−104412号公報
【特許文献8】
特公平6−11885号公報
【特許文献9】
特開平4−218609号公報
【特許文献10】
日本国特許第2856576号公報
【特許文献11】
特開昭58−218311号公報
【特許文献12】
特開2002−69519号公報
【特許文献13】
特開2002−146423号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の特許文献1〜5に開示の技術では、脱珪後のスラグ除去のために、例えば特開昭62−127416号公報や特開昭63−18011号公報に示されるような、スラグの除去設備が必要であり、設備費がかかることや、脱珪処理から除滓、脱燐処理へと移行するのに時間がかかる問題がある。
また、特許文献7に記載された技術では、処理剤の単価が高くコスト的に不利になる問題がある。さらに、高炉の出銑〔Si〕が高い場合には、処理前に予備脱珪スラグの除去を行わねばならないことや、処理中のスロッピングにより処理が困難になるという問題がある。
【0007】
特許文献6は、これらの問題を解決しようとしたものであるが、脱燐処理段階での反応自体を促進し、スラグ排出を促進する点について考慮されていないため、脱燐速度を向上させるには未だ不十分であるという問題がある。
【0008】
次に、特許文献8,9では、上から添加した酸化鉄がスラグ上に未反応で乗ってしまい、反応に寄与する酸化鉄の割合が減少する。つまり上方より添加する酸化鉄は、トップスラグの酸素ポテンシャルを上昇させるにすぎす、脱憐反応に対して酸素源を効果的に使用しているとは言い難い。さらに、その結果として、スラグの浄化性が悪化する問題もある。
【0009】
特許文献10では、用いるランスの構造が単一のランスに比べて複雑であるため、その製造コストが高いという問題がある。特許文献11では、脱燐剤と脱硫剤を同時に吹込むため、脱燐反応がむしろ阻害されてしまう。
【0010】
また、特許文献12,13には、インジェクションランスを2本使用することにより、効率良く酸化剤を吹き込む予備処理方法が開示されているが、この方法を脱珪の初期から適用すると、スラグフォーミングが多発し、フォーミング防止剤の添加あるいは処理中断などスラグ鎮静化処置が必要となり、処理時間の延長が起きることがあること、並びに酸化剤吹込み効率は良いものの、酸化剤の反応効率の低下をきたすことなどの問題がある。
【0011】
このように、上記従来の技術では、脱珪・脱燐速度の充分な向上が得られておらず、溶銑予備処理全体の処理時間を充分短縮できていない問題がある他、処理コストがかさむ問題もあった。
【0012】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、低コストで特に脱燐効率を充分に向上した、溶銑の予備処理方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、処理容器内に装入した溶銑にランスを介して処理剤を供給して溶銑の予備処理を行うに当り、溶銑のP濃度が0.080mass%を超える範囲にある時期は、ランスの浸漬深さを800mm以下に、かつ全酸素供給量に占める気体酸素量の比率を10%以上に制御し、その後溶銑のP濃度が0.080mass%以下になった時点でランスの浸漬深さを1000mm以上の位置に調整することを特徴とする溶銑の予備処理方法である。
【0014】
上記の溶銑の予備処理方法において、溶銑のP濃度が0.080mass%を超える範囲にある時期に、溶銑浴面の上方に配置した2本目のランスを使用して、この浴面上に気体酸素を吹き付けること、その際、2本目のランスと溶銑浴面との間隔を1000mm以下に保持すること、さらに
溶銑のP濃度が0.080mass%以下になった時点で2本目のランスからの気体酸素の吹き付けを停止するとともに、このランスを溶銑中に浸漬深さ100〜800mmで挿入し、ここで脱燐剤の吹き込みを行うことが、それぞれ有利である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、溶銃中に浸漬したランスを介して酸化剤などの処理剤を吹き込む、本発明の溶銑の予備処理方法について、図面を参照して詳しく説明する。
まず、混銑車を処理容器とする場合について、図1に示す。すなわち、図1(a)に示すように、混銑車1内に装入した溶銑2に、第1ランス3を浸漬し、この第1ランス3から溶銑2中に酸化剤を吹き込み、脱珪そして脱燐を行う。
【0016】
この酸化剤としては、酸化鉄含有物質、例えば焼結鉱粉体あるいは製鉄所で集塵ダストとして回収される酸化鉄主体の製鉄ダストなどの固体酸素源と気体酸素とのいずれか一方又は両方を用いることができる。気体酸素は、酸素濃度99%以上の純酸素として供給するか、あるいは酸化鉄含有物質の搬送気体に純酸素を加えて供給してもかまわない。要は、酸素濃度が高く酸化剤として寄与すればよい。なお、脱燐期には、石灰を用いることもできる。
【0017】
上記の予備処理において、溶銑のP濃度が0.080mass%を超える範囲にある時期は、第1ランス3の浸漬深さを800mm以下に、かつ全酸素供給量に占める気体酸素量の比率を10%以上に制御することが肝要である。
【0018】
すなわち、溶銑のP濃度が0.080mass%を超える範囲にある、フォーミングの激しい時期は、第1ランス3の浸漬深さを800mm以下に浅くしてフォーミングを抑制する。ここで、第1ランス3の浸漬深さを800mm以下とするのは、攪拌を抑制することにより、フォーミングを抑えるためである。
【0019】
また、溶銑のP濃度が0.080mass%を超える範囲にある時期は、第1ランス3の浸漬深さを浅くしても脱燐効率低下への影響はないといえる。なぜなら、P濃度が0.080mass%を超える範囲であれば攪拌力に依存した反応の領域でないからと考えられる。
【0020】
なお、第1ランス3の浸漬深さの下限は、特にないが、処理容器の底部に第1ランス3からの吹き込みに伴う溶銑の流動が直撃するようになると、処理容器底部の耐火物損耗が促進されて短寿命となるため、浸漬深さは処理容器底部より、200mm以上離間させる必要がある。好ましくは300mm以上とする。
【0021】
さらに、溶銑のP濃度が0.080mass%を超える範囲にある時期は第1ランス3から供給する気体酸素の全酸素供給量に占める比率を10%以上、好ましくは30%以上とする。なぜなら、気体酸素の比率を高くした方が、温度補償効果が高いからである。また、脱燐時の温度降下量を考慮すると10%以上は必要となる。
【0022】
その後、溶銑のP濃度が0.080mass%以下になった時点で第1ランス3の浸漬深さを1000mm以上の置に調整して、脱燐効率の低下を抑制する。通常、脱燐酸素効率は、溶銑のP濃度が0.080mass%以下になると、低下する傾向が現れてくるため、溶銑のP濃度が0.080mass%以下になった時点でランスの浸漬深さを深くして、脱燐効率低下を抑制する。
さらに、これに加えて溶銑のP濃度が0.080mass%以下になった時点の脱燐効率低下を阻止するため、脱燐剤として使用する酸化剤を全量固体酸素源に切替ることが好ましい。気体酸素使用に比べ固体酸素源側の方が脱燐効率が優れているためである。
【0023】
この際、第1ランス3からの固体酸素源の吹き込み速度を低下させることが望ましい。溶銑のP濃度が0.080mass%以下の時期では、吹き込み速度を低下させることによって、脱燐酸素効率の低下を抑制できる。また、吹き込み速度を低下させない場合は、処理中のフォ−ミング等により溶銑流出が起こり易く、ランス浸漬深さの確保が困難となる。
【0024】
以上の処理を基本とするが、本発明では、さらに、溶銑のP濃度が0.080mass%を超える範囲にある時期に、図1(a)に示すように、溶銑2浴面の上方に配置した第2のランス4を使用し、この浴面上に気体酸素を吹き付けて、二次燃焼または期待酸素比率の向上を利用して、処理中の溶銑温度の低下を抑制することが好ましい。
【0025】
その際、第2ランス4と溶銑浴面との間隔を1000mm以下、より好ましくは800mm以下に保持することが有利である。なぜなら、二次燃焼時により高い着熱効率を得ることができ、溶銑の温度降下防止に有利だからである。
【0026】
この第2ランス4を使用する場合は、溶銑のP濃度が0.080mass%以下になったならば、第1ランス3の浸漬深さを深くすることに加えて、第2ランス4を、図1(b)に示すように、溶銑2中に浸漬深さ100〜800mmで挿入し、ここで脱燐剤の吹き込みを行うことが好ましい。
【0027】
すなわち、通常、脱燐酸素効率は、溶銑のP濃度が0.080mass%以下になると、低下する傾向が現れてくるため、溶銑のP濃度が0.080mass%以下になった時点でランスの浸漬深さを深くして酸素源の浸漬分散供給を行うことにより、脱燐酸素効率の低下を抑制する。このとき、酸素供給速度を抑えることにより、フォーミング抑制とともに、脱燐効率の向上が可能となる。なお、第2ランス4からの脱燐剤としての溶銑中への酸素供給は気体酸素、あるいは気体酸素と固体酸素源の混合供給でも良いが、第1ランス3と同様に固体酸素源への供給に切り替え、脱燐酸素効率の向上を図ることが好ましい。固体酸素源への供給の切り替えは、気体酸素の供給を一旦停止して固体酸素源へ切り替ること、気体酸素の供給量を減少させならが固体酸素源側を増加させ切り替ること、のいずれでも良く、固体酸素源供給に当っては、搬送ガスとして気体酸素及び/又は空気としてもかまわない。
【0028】
図2に、溶銑鍋5を処理容器とした場合を示すが、その処理手順は混銑車の場合と同様であり、図2(a)は図1(a)に、図2(b)は図1(b)に、それぞれ対応するものである。
【0029】
【実施例】
実施例1
容量280tの溶銑車を処理容器として、Si:0.20mass%およびP:0.17mass%を含む溶銑280tに対して、酸化剤および塩基度調整剤を、図3に示す吹込みパターンに従って供給し、脱珪処理および脱燐処理を行った。ただし、この処理では第2ランスを使用せず、第1ランスから焼結鉱粉体の吹込み150kg/minを開始すると共に、この第1ランスからは気体酸素10Nm3/minの吹込みを併せて行った。一方、塩基度調整剤として、生石灰を脱珪期間中、スラグ塩基度が1.0になるように図3に示すように、徐々に吹込量を増加させつつ吹込み、また、気体酸素の量は維持したまま焼結鉱の量を徐々に増加し、400kg/minとした。そして、処理終了15分前の段階で(P濃度:0.080mass%)、第1ランスの浸漬深さを1.6mとし、かつ焼結鉱量を400kg/minから250kg/minまで低下させた。その結果、280tの溶銑において成分をSi:0.20mass%およびP:0.17mass%からSi:0.01mass%およびP:0.040mass%に低減する脱珪および脱燐の処理を約45分で終了することができた。
【0030】
実施例2
容量280tの混銑車を処理容器として、Si:0.20mass%およびP:0.17mass%を含む溶銑280tに対して、酸化剤および塩基度調整剤を、図3に示す吹込み処理パターンに従って供給し、脱珪そして脱燐処理を行った。
【0031】
すなわち、図1に示した手順において、図1(a)に示した段階では、第1のランス3を浸漬深さ:0.7mで溶銑2内に挿入し、酸化剤として固体酸素源である焼結鉱粉体の吹き込みを、150kg/min(気体換算:21。6Nm3/min)で開始した。なお、予備処理中の温度低下を軽減するため、第1ランスには気体酸素10Nm3/minの吹き込みを併せて適用した。一方、塩基度調整剤として生石灰を、脱珪期間中、スラグ塩基度が1.0になるように、図3に示すように徐々に吹込み量を増加させつつ吹き込み、また気体酸素の量は維持したまま焼結鉱粉体の量を増加して脱珪を促進した。この処理開始から5分後に、図1(b)に示したように、第2ランス4を溶銑の浴面上0.5mの位置に固定し、気体酸素を15Nm3/minで吹き付けた。
【0032】
以上の脱珪処理において焼結鉱粉体量を徐々に増加したが、異常なフォーミングは見られず、約12分間の処理で、Si:0.01mass%とななった。
【0033】
引き続く脱燐時期には、焼結鉱粉体量を400kg/min(気体換算:57。6Nm3/min)とする吹き込みを行った。そして、脱燐処理の終了約10分前の段階(P濃度:0.080mass%)で、第1ランス3の浸漬深さを1.5mとし、かつ焼結鉱粉体量を400kg/minから250kg/minまで低下し、一方第2ランス4の気体酸素の吹き付けを停止するとともにランス4を浸漬深さ0.5mで溶銑内に挿入して、ここから焼結鉱粉体の吹き込みを250kg/minで開始した。
【0034】
その結果、280tの溶銑において、成分をSi:0.20mass%およびP:0.17mass%からSi:0.01mass%およびP:0.040mass%に低減する、脱珪並びに脱燐処理を、約35分間で終了することができた。
【0035】
以上の処理において、溶銑の温度低下量は102℃であった。これに対して、実施例1に示すように第2ランスからの気体吹きつけを行わずに、同様の処理を行ったところ、溶銑の温度低下量は131℃であった。
【0036】
ここで、上記の脱燐処理における、脱燐時の酸素供給速度と脱燐に使用された酸素量つまり酸素効率との関係について整理した結果を、図4に示す。なお、図において◇は処理中、始めから終了まで浸漬深さを700〜800mmで一定とし、焼結鉱粉体量が400kg/minに達してから終了まで一定とする従来処理、●は本発明の処理であり、△は本発明の処理において、P濃度が0.080mass%以下の段階になっても、第1ランス3の浸漬深さを800mmを超える深さとせずに、焼結鉱粉体の吹き込み速度を250kg/minに低下した場合を示すものである。
【0037】
図4に示すように、処理中の平均速度が同じレベルでも、本発明によれば従来よりも高い脱珪外脱燐酸素効率が得られる。
【0038】
また、図5に、同様に処理中の脱燐量と溶銑温度低下量との関係を示す。なお、符号の意味するところは図4の場合と同じである。図5に示すように、本発明に従う処理は、溶銑の温度低下が少ない利点がある。さらに、図6は、ランス浸漬深さと脱珪以外の脱燐に寄与した脱燐酸素効率の関係を示したものであるが、ランス浸漬深さ(600〜700mm)では、15.0%以下にとどまるが、800mm以上では、18%以上の脱燐酸素効率を維持することができる利点がある。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、混銑車および溶銑鍋など処理容器を用いて行う方式の溶銑の予備処理において、従来到達しえなかった高い効率の下に、脱燐処理を行うことが可能となる。また、第1ランスでの必要な気体酸素比率を確保し、かつ溶銑浴面上の第2ランスからの気体吹きつけを行う場合は、処理中の溶銑温度低下量を著しく低減できるようになったため、次工程でのトラブル回避は勿論、コストの削減も可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 混銑車を処理容器とした場合の処理を示す図である。
【図2】 溶銑鍋を処理容器とした場合の処理を示す図である。
【図3】 吹込み処理パターンを示す図である。
【図4】 脱燐時の酸素供給速度と脱燐に使用された酸素量(酸素効率)との関係を示す図である。
【図5】 処理中の脱燐量と溶銑温度低下量との関係を示す図である。
【図6】 浸漬使用している側のランスの浸漬深さと脱燐酸素効率の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 混銑車
2 溶銑
3 第1ランス
4 第2ランス
5 溶銑鍋

Claims (4)

  1. 処理容器内に装入した溶銑にランスを介して処理剤を供給して溶銑の予備処理を行うに当り、溶銑のP濃度が0.080mass%を超える範囲にある時期は、ランスの浸漬深さを800mm以下に、かつ全酸素供給量に占める気体酸素量の比率を10%以上に制御し、その後溶銑のP濃度が0.080mass%以下になった時点でランスの浸漬深さを1000mm以上の位置に調整することを特徴とする溶銑の予備処理方法。
  2. 請求項1において、溶銑のP濃度が0.080mass%を超える範囲にある時期に、溶銑浴面の上方に配置した2本目のランスを使用して、この浴面上に気体酸素を吹き付けることを特徴とする溶銑の予備処理方法。
  3. 請求項2において、2本目のランスと溶銑浴面との間隔を1000mm以下に保持することを特徴とする溶銑の予備処理方法。
  4. 請求項2または3において、溶銑のP濃度が0.080mass%以下になった時点で2本目のランスを溶銑中に浸漬深さ100〜800mmで挿入し、ここで脱燐剤の吹き込みを行うことを特徴とする溶銑の予備処理方法。
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