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Description
本発明は、フォトリソグラフィマスクの基板上のアラインメントマーク(alignment mark)の基準点の自動決定のための方法及びデバイスに関する。
半導体産業において上昇していく集積密度の結果として、フォトリソグラフィマスクは、常により小さい(ever−smaller)構造をウェーハ上に結像することが必要である(ムーアの法則)。ウェーハ上に結像される小さい構造寸法を生成するために、より複雑な処理工程に対する益々高まる必要性が存在する。
フォトリソグラフィに関して、その高まっている集積密度に向う傾向は、リソグラフィ機械の露光波長が常により短い(ever−shorter)波長に移されている(シフトされている:being shifted)ことによって考慮される。リソグラフィ機械では、現時点では、多くの場合に光源として約193nmの波長で放出を行うArF(フッ化アルゴン)エキシマレーザが使用される。現在、EUV(極紫外)波長領域(10nmから15nmの範囲)の電磁放射線を使用するリソグラフィシステムが開発下にある。
第2に、半導体産業において益々高まる集積密度は、フォトリソグラフィマスク上の結像要素の構造寸法を縮小することによって考慮される。両方のファクタは、今でも既に非常に高いフォトマスクに対する要求を更に高めることになる。
上記に提示した理由から、フォトマスクの製造工程は、リソース及び時間に関して極端な支出を必要とする。この支出は、個々のマスクに関する高いコストに反映される。複雑な半導体構成要素を生成するための完全なマスクセットでは、コストは、半導体構成要素の完全な製造に必要とされるマスクの個数と共に倍増する。製造工程の複雑さに基づいて、マスクセットは、約20個から50個の範囲の個々のマスクを含む可能性がある。
従って、露光マスクは、それが可能な場合は必ず修復される(repaired)。第1に、マスク製造工程中に欠陥が発生する場合があり、これらの欠陥は、その検知後に補正される。第2に、半導体構成要素の製造においてマスクの使用中にマスクセットの個々のマスク内に欠陥が発生する場合があり、これらの欠陥は、マスクセット全体が無益にならないように補正しなければならない。
上述の問題の結果として、マスク欠陥の補正、すなわち、マスク基板上に配置された吸収体(absorber)要素の補正も同様に困難である。実際の修復工程に先立つ第1の問題は、マスク内部座標系に対してマスクを位置合わせする目的でマスク基板のコーナに適用されたマークのうちの1つを位置付けることにある。図1は、フォトマスクが、マスク内部座標系に対する基準点(単数又は複数)として機能する1つ又はそれよりも多くのアラインメントマークを有することを略示している。図1の例では、「L」字を形成する十字記号の2つの要素の交点(point of intersection)が、アラインメントマークの基準点として機能することができる。
水平及び垂直の矢印によって示すように、アラインメントマークは、フォトマスクの外縁に対して±500μmまでの変動を受ける可能性がある。これは、極端な場合に、欠陥不在の吸収体要素が、1つのマスクから次のものに1ミリメートルまでだけ変位される可能性があることを意味する。
修復されるフォトマスクは、ロボットによって搬送ボックスから取り出され、サンプル台上に配置される。図2は、ロボットがマスクをサンプル台上に配置する際の経時変動を示している。平均値からの位置ずれ(position deviation)は、この場合にも約±500μmである。
これらの変動にも関わらず、アラインメントマークは、例えば、顕微鏡、有利な場合は、例えば、電子ビーム顕微鏡の視野範囲に依然として収まり、従って、簡単な方式で識別することができる。しかし、多数の不利な配置において、アラインメントマークは、検査に向けて使用される顕微鏡の視野範囲に収まらない。従って、フォトマスク上のアラインメントマークを位置付けるために、数(several)ミリメートルを含む可能性がある寸法を有するマスク基板の領域は、高分解能顕微鏡を用いてサーチ(search)することが必要である。このサーチ工程は、現時点では手動で実施しなければならず、大量の時間を消費する。
この窮境に対する明白な手法、すなわち、分解能の代償としての顕微鏡の視野の拡大は解決に至ることはない。図3は、数百(several hundred)マイクロメートルにわたって延びる電子ビーム顕微鏡の視野を示している。図3では、大変な困難を伴わずにはアラインメントマークを識別することができない。
従って、本発明は、アラインメントマークに関する手動サーチを回避するフォトリソグラフィマスクの基板上のアラインメントマークの基準点を決定する方法及びデバイスを指定するという問題に基づいている。
本発明の一例示的実施形態により、この問題は、請求項1に記載の方法によって解決される。一実施形態において、フォトリソグラフィマスクの基板上のアラインメントマークの基準点の自動決定のための方法は、(a)アラインメントマークの第1の要素を位置付けるために、アラインメントマークが内部に配置された基板の開始領域内で基板の面上で第1の方向に第1の線走査(ライン走査:line scan)を実行する段階と、(b)アラインメントマークの第2の要素を位置付けるために、基板の面上で第1の方向と交差する少なくとも第2の方向に開始領域内で第2の線走査を実行する段階と、(c)アラインメントマークの位置付けられた第1の要素及び位置付けられた第2の要素からアラインメントマークの基準点を推定する段階と、(d)アラインメントマークの基準点を決定するためにアラインメントマークの推定された基準点の周りのターゲット領域を結像する段階であって、結像が、段階(a)及び段階(b)における線走査の実行よりも高い分解能で行われる上記結像する段階とを含む。
本発明による方法は、アラインメントマークの幾何学形状を利用する。これらの幾何学形状は、一般的に互いに対して直角な2つの細長要素を有する。これらの2つの要素は、平面内で巨視的な寸法を有する。しかし、アラインメントマークの基準点の自動決定のための本発明に定める方法は、直角を構成する要素又は直線である要素を有するアラインメントマークに限定されない。言い換えれば、本発明は、0°とは異なる角度を構成する2つの細長要素(elongate elements)を有するあらゆるアラインメントマークに適用することができる。
本発明による方法は、アラインメントマークの基準点の決定を2つの部分工程に分ける。最初は、アラインメントマークを位置付けることから構成される。この目的に対して、2次元サーチ工程が、2つの対になった1次元サーチ工程に分解される。それによって可能になることは、サーチ工程の自動化である。更に、2つの対になった1次元サーチ工程は、好ましくは、アラインメントマークの構造寸法に適応された分解能で行われる。アラインメントマークを位置付ける段階は、自動化と適応分解能との組合せによって加速される。
次いで、基準点を要求精度で決定することができるように、アラインメントマークの基準点を決定するためにターゲット領域を結像する段階は、より高い分解能で行われる。従って、本発明に定める方法は、アラインメントマークの基準点の決定を時間と精度の両方に関して最適化する。
一態様において、本方法は、(e)段階(c)の後に、アラインメントマークの推定基準点(estimate of the reference point:基準点の推定。その他の箇所においても同様。)の周りにあり、かつ開始領域よりも小さくターゲット領域よりも大きい中間領域内で第3及び第4の線走査を実行する段階と、(f)第3の線走査及び第4の線走査によるアラインメントマークの第1の要素及び第2の要素の新たな位置付けからアラインメントマークの基準点を再推定する段階と、(g)新しい推定基準点(new estimate of the reference point:基準点の新しい推定。その他の箇所においても同様。)を用いて段階(d)を実行する段階とを更に含む。
更に別の態様により、本方法は、位置の不正確性が予め決められた閾値(しきい値:threshold)よりも小さい基準点の新たな推定に向けて段階(e)から段階(f)までを繰り返す段階を更に含む。別の態様において、予め決められた閾値は、100μm、好ましくは、20μm、より好ましくは、5μm、最も好ましくは、1μmである。
本発明に定める方法は、第2の部分工程に必要とされる初期精度を達成するために、2つの対になった1次元サーチ工程を繰り返すことを可能にする。この場合に、2つの部分工程は、アラインメントマークの基準点を決定するための時間が可能な限り短くなるように行うことができる。
更に別の態様において、本方法は、(h)段階(c)の後に、開始領域の内部、かつアラインメントマークの推定基準点の周りにあり、開始領域よりも小さくターゲット領域よりも大きい中間領域の外側で第3及び第4の線走査を実行する段階と、(i)第3の線走査及び第4の線走査によるアラインメントマークの第1の要素及び第2の要素の新たな位置付けからアラインメントマークの基準点を再推定する段階と、(j)新しい推定基準点を用いて段階(d)を実行する段階とを更に含む。
好ましくは、本方法の段階(c)は、第1の線走査及び第2の線走査を格納された基準マークと比較する段階を含む。
利用可能な基準マークを用いることにより、アラインメントマークの基準点を推定する時の精度が増す。特に、基準マークが、第1及び第2の線走査が実行される際の分解能によって再現することができるよりも細かい部分を有するとき又は基準マークが不明瞭性を有するであろう(should have ambiguities)場合はそうである。
基準点を決定する段階はまた、好ましくは<10μm、好ましくは<1μm、より好ましくは<300nm、最も好ましくは<100nmの位置の不正確性を有する。
別の態様において、本方法は、(k)段階(c)で基準点が推定されない場合に開始領域を移す(シフトする:shifting)段階と、(l)段階(a)、段階(b)、及び段階(c)を繰り返す段階とを更に含む。
本発明に定める方法は、マスクの予め決められた区域をアラインメントマークの形態に適応された方式で自律的かつ系統的にサーチするように構成される。この場合に、区域を部分区域に分割する段階は、アラインメントマークの形状及びアラインメントマーク(単数又は複数)の2次元分布に依存する方式で選択することができる。
更に別の態様により、第1の線走査及び第2の線走査を実行する段階は、共焦点分光反射率計(confocal spectroscopic reflectometer)の使用を含む。別の有利な態様により、第1及び第2の線走査を実行する段階は、事前集束(preceding focusing)を伴わない共焦点分光反射率計の使用を含む。
結果として、時間を消費する基板の面上への共焦点分光反射率計の光ビームの集束を割愛することができる。
更に別の態様において、本方法は、フォトリソグラフィマスクの基板と共焦点分光反射率計の出力レンズとの間の距離により、第1の線走査及び第2の線走査の信号対ノイズ比(signal to noise ratio)を設定する段階を更に含む。
反射基準マークが存在する場合に、基板面によって反射される放射線の検知に対して適切な波長領域を選択することにより、基準マークによって反射される放射線の信号対ノイズ比を最適化することができる。
有利な態様により、ターゲット領域の結像は、走査電子顕微鏡、及び/又は集束イオンビーム顕微鏡、及び/又は光顕微鏡の使用を含む。
更に別の好ましい態様において、フォトリソグラフィマスクの基板上のアラインメントマークの基準点の自動決定のためのデバイスは、(a)アラインメントマークの第1の要素及び第2の要素を位置付けるために、アラインメントマークが内部に配置された開始領域内で基板の面上で第1の方向に第1の線走査及び第2の線走査を実行するための手段と、(b)アラインメントマークの第1の要素及び第2の要素からアラインメントマークの基準点を推定するための手段と、(c)アラインメントマークの基準点を決定するためにアラインメントマークの推定された基準点の周りのターゲット領域を結像するための手段であって、第1の線走査及び第2の線走査を実行するための手段よりも高い分解能を有する上記結像するための手段とを含む。
別の態様において、第1の線走査及び第2の線走査を実行するための手段は、<100μm、好ましくは<50μm、より好ましくは<20μm、最も好ましくは<10μmの横方向空間分解能(lateral spatial resolution)を有する。
更に別の態様により、第1の線走査及び第2の線走査を実行するための手段は、基板の面の局所走査のための手段を含む。
更に別の有利な態様において、第1の線走査及び第2の線走査を実行するための手段は、(d)集束電磁放射線(focused electromagnetic radiation)を基板上に向け、基板によって反射及び/又は透過された電磁放射線を受けるように具現化されたセンサと、(e)集束電磁放射線に対して垂直な平面内でセンサ及び/又は基板を走査するように具現化された走査ユニットと、(f)センサに接続され、かつセンサによって受けた電磁放射線から局所強度分布を決定するように具現化された制御ユニットとを含む。
別の態様において、制御ユニットは、更に、走査ユニットに接続され、かつ走査ユニットの開ループ制御又は閉ループ制御に向けて具現化される。
更に別の態様により、走査ユニットは、<20μm、好ましくは<10μm、より好ましくは<1μm、最も好ましくは<0.5μmの空間分解能を有する。
1つの有利な態様において、センサは、共焦点分光反射率計を含む。有利な態様により、センサは、事前集束なく第1及び第2の線走査を実行するように具現化される。別の有利な態様において、第1の線走査及び第2の線走査の信号対ノイズ比は、フォトリソグラフィマスクの基板と共焦点分光反射率計の出力レンズとの間の距離によって設定される。
好ましい態様により、ターゲット領域を結像するための手段は、<200nm、好ましくは<50nm、より好ましくは<10nm、最も好ましくは<2nmの空間的分解能を有する。
更に別の態様において、ターゲット領域を結像するための手段は、走査電子顕微鏡、及び/又は集束イオンビーム顕微鏡、及び/又は光顕微鏡を含む。
有利な態様により、アラインメントマークの基準点を推定するための手段は、位置付けられた第1及び第2の要素からアラインメントマークの基準点を推定するように、及び/又はターゲット領域の結像からアラインメントマークの基準点を決定するように構成されたプロセッサを含む。
最後に、更に別の態様において、アラインメントマークの基準点を推定するための手段は、基準マークを格納するためのメモリを含む。
図面を参照して本発明の現時点で好ましい例示的実施形態を以下に続く詳細説明で説明する。
本発明による方法及び本発明によるデバイスの現時点で好ましい例示的実施形態を下記でより詳細に説明する。この説明を透過性フォトリソグラフィマスクの例を用いて行う。しかし、本発明による方法及び本発明によるデバイスは、透過性フォトマスクの使用に限定されない。言い換えれば、これらの方法及びデバイスは、EUVマスクのような反射性マスクの基準点の自動決定に向けても同様に使用することができる。
更に、本発明による方法は、一般的に基準マーク又はアラインメントマークの自動決定に向けて使用することができる。特に、例えば、ウェーハを露光するためにスキャナ又はステッパをウェーハ上の基準マークに対して位置合わせするために、例えば本発明に定める方法を用いてこれらの基準マークを自動化された形式で決定することができる。
図4の像400は、フォトリソグラフィマスク、短くはフォトマスク又はマスク510の基板505の上面図の概略図を示している。現在、基板505は、好ましくは、石英基板である。基板を製造するのに、例えば、超低膨張ガラス(ultra low expansion glass)(例えば、ULE(登録商標))、低熱膨張のガラス又はガラスセラミック(low thermal expansion glass or glass ceramic)(Ceran(登録商標)又はLTEM(登録商標))、又は低い熱膨張係数(又は熱膨張率:coefficient of thermal expansion。その他の箇所においても同様。)を有する他の適切な材料のような他の材料を同様に使用することができる。現在では、多くの場合に、6インチの寸法を有する正方形フォトマスクが使用される。当然ながら以下に説明する方法は、異なる寸法を有するフォトマスクを位置合わせするために使用することができる。
正方形マスク510の基板505は、4つのコーナの近くに十字記号の形態にある基準マーク又はアラインメントマーク515、520、525、及び530を有する。この図に示す十字記号形態のアラインメントマークは、例示的なものに過ぎない。本出願で提供する方法は、フォトマスクを位置合わせするための現在通常利用されている全ての基準マークに対して使用することができる。例えば、正方形のような更に別の要素を多くの場合に依然として含む十字記号に加えて、マスク510の基板505の4つのコーナに配置された角度記号(図4には描示していない)も、アラインメントマークとして現在多くの場合に使用されている。
本明細書に提供する方法は、アラインメントマークが、共線的(collinear)ではない2つの方向に巨視的な広がりを備えた要素を有する限り、アラインメントマークの形態には依存しない。従って、基板504のアラインメントマーク515、520、525、及び530の十字記号又は要素の棒状のもの(bars)の長さは、一般的にミリメートル範囲にある。それとは対照的に、これらの要素の幅は数(a few)マイクロメートル範囲である。
一例として、アラインメントマーク515、520、525、及び530は、マスク510の基板505に吸収体要素の形態で適用することができる。これに代えて、例えば、クロムのような吸収体材料によって覆われた基板505を有するマスク510の領域内にアラインメントマークをエッチングすることも同様に可能である。走査電子顕微鏡及び/又は集束イオンビーム顕微鏡を用いた走査の場合に、これらの実施形態は、材料コントラストに加えてトポロジーコントラスト成分(topology contrast component)も有する。更に、マスク510の基板505内にアラインメントマーク515、520、525、及び530をエッチングすることができる。アラインメントマークのこの例示的実施形態に関して、走査電子顕微鏡又は集束イオンビーム顕微鏡の像は、ただトポロジーコントラストを有するにすぎない。
図5は、アラインメントマーク515、520、525、及び530の基準点の自動決定のためのデバイス500の一部の概要を略示している。図5の下側部分は、アラインメントマーク525及び530の領域内の図4のフォトマスク510の基板505を通る断面を示している。第1のデバイス550は、基板505のうちでアラインメントマーク525及び530が取り付けられた領域内で線走査を実行するように設計される。その後のマスク修復(repair)工程には、アラインメントマーク525、530、515、又は520のうちの1つを位置付けるだけで十分とすることができる。しかし、多くの場合に、変位に加えてマスク510の基板505の考えられる傾斜(skewing)を確立するために、アラインメントマーク515、520、525、及び530のうちの少なくとも2つが検査される。更に、その後のマスク修復に向けて高次の効果に対処するために、2つよりも多いアラインメントマーク515、520、525、及び530を解析することができる。
線走査からの測定データは、第1のデバイス550からコンピュータユニット又は制御ユニット570に接続部555を通して送信される。一例として、コンピュータユニット又は制御ユニット570は、マイクロプロセッサの形態又はコンピュータシステムの形態で構成することができる。図5に示す例では、コンピュータユニット又は制御ユニット570は、線走査のデータからアラインメントマーク525又は530の基準点に関する推定(an estimate for a reference point)を確立する。この推定を用いて、コンピュータユニット570は、第1のデバイス550よりも高い分解能で作動する第2のデバイス560をこの第2のデバイス560がアラインメントマーク525、530の推定された基準点の周りの領域、又はターゲット領域を走査するように接続部565を通して制御する。コンピュータユニット570に接続部565を通して同様に送信される第2のデバイスの測定データから、コンピュータユニット570は、アラインメントマーク525又は530の基準点を決定する。
図6は、線走査を実行するための図5の第1のデバイス550の例を略示している。図6の例では、共焦点分光反射率計600を略示している。この測定機械は、アラインメントマークの要素を位置付けるために使用することができるクラスの測定機械の一例に過ぎない。一般的に、表面形状測定装置、すなわち、微視的又は準微視的な面トポグラフィの2次元又は3次元の測定のための測定機械を使用することができる。例えばダイヤモンド針を用いて基板505の面を走査する触知方式(tactile manner)で作動する機械に加えて、光学工程を用いて作動する形状測定装置(profilometers)(例えば、レーザ形状測定(laser profilometry)又は白色光干渉法(white light interferometry)など)を使用することもでき、従って、面を接触なく走査することができる。
アラインメントマーク515、520、525、及び530を有するフォトマスク510の基板505は、サンプル台605上に配置される。サンプル台605は、走査ユニット680によってある平面(xy平面)内で予め決められた方式で移動(又は運動。その他の箇所においても同様。)することができる。一例として、サンプル台605を移動する上で、マイクロマニピュレータ又はサーボモータ(図6には示していない)を使用することができる。走査ユニット680のx方向及びy方向の移動の分解能は、1マイクロメートルのオーダーで(in the order of one micrometer)あるべきである。静止フォトマスク510の場合に、走査ユニット680は、サンプル台605を走査する代わりに、フォトマスク510の面にわたって共焦点分光反射率計600をこれに代えて走査することができる。更に、フォトマスク510と反射率計600との組み合せられた移動が可能である。
共焦点分光反射率計600の白色光源620は、色補償されておらず、従って、分散性のレンズ又はレンズ系640上に光ファイバ625及び絞り630を通して向けられる。図6に示す例では、レンズ系640は、マスク510の基板505の面の前で白色光源620の青色成分650を集束させる。それに対して白色光源620の白色光の赤色成分660に関しては、レンズ系640の焦点は、分散に起因してマスク基板505の面の背後に位置する。共焦点分光反射率計600の出力レンズとマスク510の基板505との間の距離は、図6に示す例では、白色光源620の緑色波長成分655がマスク基板505の面上にフォーカスされるように正確に設定される。マスク基板505の面は、緑色光655のある一定の成分をレンズ系640に反射して戻す。半透過性ビームスプリッタ635を用いて、反射光は、絞り665上に結像され、そこから分光計675に直接到達するか、又は図6に示すように光導波路670を通って到達する。分光計675は、マスク基板505によって反射された光をスペクトル分析する。
サンプル台605の移動中に白色光源620からの光がアラインメントマーク530上に当たった場合に、それによって基板505の面の高さプロファイルにおける段差に起因して集束条件が変動する。更に、アラインメントマーク530は、一般的にはその周り(例えば、石英(quartz))とは異なる材料(例えば、クロム(chromium))を有する。2つの異なる材料は、一般的に異なる反射率を有する。アラインメントマーク530が凹部を有する場合に、それによって白色光源620の波長スペクトルの赤色領域の方向にフォーカスが移る(シフトする)。分光計675は、アラインメントマーク530によって反射された光の長波長に向うスペクトル変位を検知する。それとは対照的に、アラインメントマークが、吸収体構造の形態にあるマスク基板に適用された場合に、アラインメントマーク530上への白色光の入射は、分光計675によって検知される反射光を白色光源620のスペクトルの青色側に向けて移す(シフトさせる)。マスク510の基板505上で、集束条件(focal condition)(すなわち、図6の例では緑色波長成分655)付近の短い波長領域のみが分光計675を用いて観察される場合に、アラインメントマーク530における白色光源620からの光の入射は、両方の例示的実施形態に関して観察される波長領域の反射光の強度の低下をもたらす。
面のトポロジー(topology)を決定するための共焦点分光反射率計600の分解能は、1桁ナノメートル範囲(single−digit nanometer range)の低さまで到達し、従って、アラインメントマークを位置付ける(locate)には十分過ぎる。
共焦点分光反射率計600の横方向分解能(lateral resolution)は、絞り630及び665の直径に依存し、1桁マイクロメートル範囲に到達する。既に上述のように、アラインメントマーク530の要素は、数(a few)マイクロメートルの領域内の幅を有する。結果として、共焦点分光反射率計は、従来のアラインメントマークを検知することができる。
図7は、共焦点分光反射率計600とマスク基板505の面との間の距離の選択により、従って、基板面上の集束内の白色光源620の光の色の選択により、アラインメントマーク530の面に対する基板の面の反射率比(reflectivity ratio)を如何に設定することができるかを示している。この結果として、マスク基板505及びアラインメントマーク530の材料、及び/又は基板505からアラインメントマーク530への遷移(transition)のトポロジーに基づいて、測定に対して使用される白色光源620の波長領域を選択することができる。
マスク基板505の面と共焦点分光反射率計600との間の距離は、図7の例では約15mmである。約1.3mmだけ距離を変更することにより、反射率比を2の因子を超えて(by more than a factor of two)改善することができる。この改善には、図6の分光計675の出力信号の信号対ノイズ比の対応する改善が伴う。図7に示すマスク基板505からアラインメントマーク530への遷移の例では、白色光源620からの白色光の赤色部分への使用される波長範囲の変位は、反射率比を約2の因子で(by approximately a factor of two)改善する。
図8は、この図に示す例ではクロムである吸収体材料から図示の例では石英である基板505への3つの遷移の強度分布を表している。図8の例ではかつ以下に論ずる例においても、アラインメントマーク530は、マスク510の基板505上の吸収体材料内にエッチングされたものである。吸収体層の厚みは約70nmであり、アラインメントマーク530の要素又は棒状のものの幅は、約5μmの領域内にある。
図8の例は、基板505/アラインメントマーク530/基板505の遷移ではなく、吸収体材料から吸収体のない基板の幅広領域への遷移を再現している。図8の右手の曲線は、白色光源620からの光の赤色部分660のフォーカスがマスク基板505の面上に乗る場合の反射光の強度変動を示している。従って、中心及び左手の曲線は、緑色部分655及び青色部分650のフォーカスがマスク510の基板505の面上に乗る場合の基板面からアラインメントマーク530のレベルへのトポロジー急変の強度プロファイルを示している。共焦点分光反射率計600と基板505の面との間の距離は、図8の右手の曲線から左手の曲線に1.2mmだけ短縮している。
図8の曲線から推察することができることは、3つの曲線の勾配又は減少が白色光源620の使用される波長領域に実質的に依存しないことである。これらの状況は、アラインメントマーク530を位置付けるのに複雑な事前集束なく共焦点分光反射率計600を使用することができるという多大な利点を有する。結果として、アラインメントマーク530の識別が大きく加速される。使用される共焦点分光反射率計600の横方向分解能(80%−20%の解像度(definition))は、8μmの領域内にある。
再度図6を参照して、白色光源620及び分光計675は、コンピュータユニット又は制御ユニット570に接続される。コンピュータユニット又は制御ユニット570は、白色光源620と分光計675の両方を制御又は調整することができる。更に、コンピュータユニット570は、分光計675から測定スペクトル強度分布を取得する。更に、走査ユニット680も、コンピュータユニット又は制御ユニット570に同様に接続され、従って、共焦点分光反射率計600の白色光源620の線走査を制御することができる。
図9aは、アラインメントマーク530を含む図5のマスク510の基板505の上面図の拡大区画900を提供している。既に上述のように、アラインメントマーク530は、第1の水平要素905と第2の垂直要素910とを有する十字記号の形態を有する。第1の要素905及び第2の要素910の長さは1ミリメートルのオーダー(in the order of 1 millimeter)である。図9aのアラインメントマーク530の中心915を左上に見られる図9bに再度拡大方式で描示している。第1の要素905及び第2の要素910の幅917は、この論ずる例では約5μmである。図9の例では、アラインメントマーク530の第1の要素905及び第2の要素910の交差部の左手の上側コーナは、基準点920を印している。
図9aの破線水平線は、共焦点分光反射率計600の第1の線走査940を表している。図9cは、共焦点分光反射率計600の分光計675による第1の線走査940中に検知される強度プロファイルを正規化された形態(normalized form)で略示している。反射率計600の白色光源620からの光ビームがアラインメントマーク530の第2の要素910上に入射すると、主としてアラインメントマーク530と基板の間の材料の違いに起因して、かつ吸収体マーク530の第2の要素910によって修正される集束条件に起因して反射光が変動する。
この効果は、吸収体マーク530の厚みに決定的に依存し、薄い吸収体マーク(<100nm)に対する材料の違いの効果に対して小さい。この効果は、マスク基板505の面に対する集束条件を満たす波長領域の強度の落ち込みを通して分光計675によって記録される。
この効果は、吸収体マーク530の厚みに決定的に依存し、薄い吸収体マーク(<100nm)に対する材料の違いの効果に対して小さい。この効果は、マスク基板505の面に対する集束条件を満たす波長領域の強度の落ち込みを通して分光計675によって記録される。
図9に示す例では、第1の線走査940がその予め決められた長さに達した後に、第1の線走査940の終点から開始して、90°の角度にある第2の線走査960が実施される。図9に示す例では、第2の線走査960は、その予め決められた経路に沿って、アラインメントマーク530の第1の要素905上に入射する。図9dは、第2の線走査960中にこの経路に沿って測定された正規化された強度プロファイル(normalized intensity profile)を例示している。
反射率計600の分光計675は、第1の線走査940及び第2の線走査960の検知強度プロファイルをコンピュータユニット又は制御ユニット570に送信する。コンピュータユニット又は制御ユニット570は、これらのデータからアラインメントマーク530の基準点920に関する最初の推定を確立する。
第1の線走査940が、その予め決められた経路に沿ってアラインメントマーク530の第2の要素905上に入射しなかった場合に、コンピュータユニット570は、走査ユニット680を用いて、選択可能アルゴリズムに従って水平方向に、又は垂直方向に、又は水平方向と垂直方向に調節可能な値だけ基板505を変位させる。その上で第1の線走査940が繰り返される。第1の線走査940がアラインメントマーク530の第2の要素910を位置付けたが、第2の線走査960が、その経路に沿ってアラインメントマーク530の第1の要素905上に入射しなかった場合に、コンピュータユニット又は制御ユニット570は、第2の線走査960の経路を予め決められた経路長だけ垂直方向に変位させ、第2の線走査960の繰り返しを行わせる。
アラインメントマーク530の基準点920を推定するためには、第1の線走査940と第2の線走査960が互いに対して直角である必要はない。言い換えれば、本発明に提示する方法が必要とすることは、2つの線走査940と960が互いに平行ではないことだけである。しかし、アラインメントマークの基準点の決定精度に対しては、2つの線走査940及び960の方向をアラインメントマークの対称性に適応させるのが有利である。更に、線走査940及び960が直線に沿って延びることは必要ではない。言い換えれば、線走査940及び960は、曲線軌道を辿ることができる。特に、2つの線走査940、960を半円として具現化するように考えることができる。
必要であれば、アラインメントマーク530の推定基準点920(estimate of the reference point 920:基準点920の推定。他の箇所においても同様。)は、更に別の線走査によって改良することができる。この目的に対して、コンピュータユニット又は制御ユニット960は、図10aに示す中間領域1050を確立する。中間領域1050は、最初の2つの線走査940及び960の領域の内部又は開始領域に位置する。共焦点分光反射率計600は、中間領域1050の下側水平縁部に沿って第3の線走査1040を実行する。図10bは、第3の線走査1040に沿った強度プロファイルを例示している。その上で、反射率計600は、中間領域1050の右手垂直縁部に沿って第4の線走査1060を実行する。図10cに、反射率計600の分光計675によって第4の線走査1060中に検知された反射強度を正規化された形態で描示している。線走査1040及び1060によって記録される測定値の評価は、図9に関する解説に関して上述したように実施される。
アラインメントマーク530の推定基準点920の精度が、図5の第2のデバイス560の使用に向けて十分であった場合に、第2のデバイス560を用いて基準点920が決定される。しかし、推定基準点920が予め決められた閾値よりも依然として大きい場合に、推定基準点920は、更に別の線走査(図10aには描示していない)によって更に改良することができる。
第3の線走査1040及び第4の線走査1060を実行する代わりに、コンピュータユニット又は制御ユニット570は、基準マークを格納するメモリ(図5及び図6には示していない)を有することができる。これらの基準マークは、第1の線走査940及び第2の線走査960が分解することができるものよりも詳細にアラインメントマーク530の第1の要素905及び第2の要素910に対して再現することができ、従って、アラインメントマーク530の推定基準点920を改善するために使用することができる。更に、4回940、960、1040、1060又はそれよりも多い線走査をアラインメントマーク530の改良された推定基準点920に関して格納された基準マークと共に使用することができる。
第2のデバイス560の使用に向けて十分な推定基準点920における不確定性は、図6の第2のデバイス560のタイプ及びその視野サイズに依存する。一般的に、20μmよりも下の半値全幅(FWHM:full width at half maximum)を有するアラインメントマーク530の推定基準点920は、第1のデバイス550(図6の例では共焦点分光反射率計600)の使用を終了させて第2のデバイス560を用いてアラインメントマーク530の基準点920を決定するのに十分である。
アラインメントマーク530のような点対称(point−symmetrical)アラインメントマークの場合に、図11に示すように第3及び第4の線走査を実行することを有利とすることができる。第3の線走査1140が、中間領域1050の上側水平縁部に沿う特定の方向に実行され、第4の線走査1160が、中間領域1050の左手垂直縁部に沿って実行される場合に、アラインメントマーク530の基準点920は、分光計675の線走査940、960、1140、及び1160の4つの信号からより高い精度で確立することができ、更に、線走査940、960、1140、及び1160の方向に対するアラインメントマーク530の回転を決定することが可能である。
第1の要素1205及び第2の要素1210を有する例示的アラインメントマーク1200が、第1の線走査940及び第2の線走査960の方向に対して傾斜した方式(skewed manner)で存在する場合に、線走査940及び960から確立される基準点1230は、アラインメントマーク1200の実際の基準点1215から離れて位置する。この場合に、図13に略示するように、第2の線走査960に隣接し、かつ好ましくは第1の線走査940と反対の方向に実施される第3の線走査1340が実行される場合に、可能な最高の精度を有するアラインメントマーク1200の実際の基準点1215を決定することができる。最後に、好ましくは、第1の線走査の開始点で終了する図13に例示されている第4の線走査1360が、第3の線走査1340の終点から進んで実行される。4つの線走査940、960、1340、及び1360から確立された基準点1230は、既にアラインメントマーク1200の実際の基準点1215の近くに位置する。
アラインメントマーク1200が、最初の2つの線走査940及び960に対して傾斜している(skewed)場合に、一般的に開始領域内でアラインメントマークの推定された基準点の周りで4回の線走査を実行することが有利であり、この場合に、第3及び第4の線走査は、開始領域の外側境界に可能な限り近くで実行すべきである。
図14は、より小さい正方形1470の規則配置内に埋め込まれた正方形の形態の基準マーク又はアラインメントマーク1480を例示している。従って、第1の線走査1410及び第2の線走査1420の後にアラインメントマーク1480に対する基準点を確立することができないので、配置1400は不明瞭である。第3の線走査1530及び第4の線走査1540の後であっても、図15の例に示すように、依然として配置1400のアラインメントマーク1480に対する基準点を決定することができない。
しかし、アラインメントマークの基準点を決定するための本発明に定める方法の系統的な適用は、図14から図16に例示しているように、系統的な第5の線走査1650と第6の線走査1660との後に例示的な配置1400における不明瞭性の解決をもたらす。従って、図14から図16の例では、配置140のアラインメントマーク1480に対する基準点は、合計で6回の線走査1410、1420、1530、1530、1650、及び1660の後に明確に決定することができる。
図17は、フォトマスク510の基板505上の第2のデバイス560を用いて記録されたアラインメントマーク530の中心915、並びに第1の要素905及び第2の要素910を示している。図17の像の例では、第2のデバイス560は走査電子顕微鏡であった。電磁スペクトルの紫外範囲からの光を使用する集束イオンビーム顕微鏡又は光顕微鏡を第2のデバイス560として使用することができる。更に、原子間力顕微鏡(AFM:atomic force microscope)又はこの顕微鏡タイプの修正を第2のデバイス560として使用することができる。
先に上述のように、本明細書で論ずる例では、アラインメントマーク530は、フォトマスク510の吸収体材料内にエッチングされる。この理由から、走査電子顕微鏡は、アラインメントマーク530の第1の要素905及び第2の要素910の縁部1710〜1745においてマスク510の基板505に対して生成されるトポロジーコントラスト及び材料コントラストを示すことができる。続く図18及び図19におけるものと全く類似の図17の干渉構造は、像を印刷する時(when printing)に生成されるアーティファクト(artifacts)である。
図18は、アラインメントマーク530の基準点920を決定するのに使用される図17の像領域内の走査電子顕微鏡の4つの走査領域1810、1820、1830、及び1840を描示している。個々の走査領域1810、18320、1830、及び1840内では、走査電子顕微鏡又はより一般的に第2のデバイス560は、アラインメントマーク530の第1の要素905及び第2の要素910の縁部1710、1720、1725、及び1735のプロファイルを確立する。走査領域1810、1820、1830、及び1840内の縁部1710、1720、1725、及び1735のプロファイルは、走査電子顕微鏡によってコンピュータユニット又は制御ユニット570に送信される。コンピュータユニット又は制御ユニット570は、走査領域1810及び1830のデータから、すなわち、縁部1710及び1725のプロファイルから接続線1850を決定し、走査領域1820及び1840のデータから又は縁部1720及び1735のプロファイルから接続線1860を決定する。コンピュータ制御ユニットは、接続線1850と1860の交点(intersection)からアラインメントマーク530の基準点920を確立する。
必要であれば、アラインメントマーク530の基準点920の決定精度を改善することができる。この工程を図19に概略的に指定している。この目的に対して、アラインメントマーク530の第1の要素905の縁部1710及び1725が、走査領域1910及び1930によって比較的長い領域にわたって走査される。更に、アラインメントマーク530の第2の要素905の縁部1720及び1735が、走査領域1920及び19440によって比較的長い経路距離にわたって同様に走査される。縁部1710及び1725、並びに縁部1720及び1735のプロファイルは、走査電子顕微鏡によってコンピュータ制御ユニット570に送信される。これらのデータから、上述のコンピュータ制御ユニットは、接続線1850及び1860よりも小さい測定誤差のみを有する接続線1950及び1960を決定する。従って、図19に示す改良段階は、図18に基づいて記述した実施形態に対してアラインメントマークの基準点920の決定の精度を高めることを可能にする。
本発明に提示する方法は、アラインメントマークの変動がフォトマスク毎にミリメートル領域に達する場合であっても、手動サーチ工程を用いずにフォトマスクの基板のアラインメントマークの基準点を決定することを可能にする。
530 アラインメントマーク
905 第1の水平要素
910 第2の垂直要素
920 基準点
940 第1の線走査
905 第1の水平要素
910 第2の垂直要素
920 基準点
940 第1の線走査
Claims (24)
- フォトリソグラフィマスクの基板上のアラインメントマークの基準点の自動決定のための方法であって、
a.前記アラインメントマークの第1の要素を位置付けるために、該アラインメントマークが内部に配置された前記基板の開始領域内で、該基板の面上で第1の方向に第1の線走査を実行する段階と、
b.前記アラインメントマークの第2の要素を位置付けるために、前記開始領域内で、前記基板の前記面上で少なくとも前記第1の方向と交差する第2の方向に第2の線走査を実行する段階と、
c.コンピュータユニットを用いて前記アラインメントマークの前記位置付けられた第1の要素及び前記位置付けられた第2の要素から該アラインメントマークの前記基準点を推定する段階であって、該アラインメントマークの該基準点を推定する該段階は、前記第1の線走査及び前記第2の線走査を格納された基準マークと比較する段階を含む、該推定する段階と、
d.前記アラインメントマークの前記基準点を決定するために、該アラインメントマークの前記コンピュータユニットを用いて推定された推定基準点の周りのターゲット領域を結像する段階であって、該結像が、段階a.及びb.における前記線走査の前記実行よりも高い分解能で行われる該結像する段階と、
を含むことを特徴とする方法。 - e.段階c.の後に、前記アラインメントマークの前記コンピュータユニットを用いて推定された前記推定基準点の周りにあり、前記開始領域よりも小さくかつ前記ターゲット領域よりも大きい中間領域内で第3及び第4の線走査を実行する段階と、
f.前記コンピュータユニットを用いて、前記第3の線走査及び第4の線走査による前記アラインメントマークの前記第1の要素及び前記第2の要素の新たな位置付けから該アラインメントマークの前記基準点を再推定する段階と、
g.前記コンピュータユニットを用いて再推定された新しい推定基準点を用いて段階d.を実行する段階と、
を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。 - 位置の不正確性が予め決められた閾値よりも小さい前記コンピュータユニットを用いる前記基準点の新たな推定に向けて段階e.からf.を繰り返す段階を更に含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
- 前記予め決められた閾値は、100μmであることを特徴とする請求項3に記載の方法。
- h.段階c.の後に、前記開始領域内で、且つ、前記アラインメントマークの前記コンピュータユニットを用いて推定された前記推定基準点の周りにあり、該開始領域よりも小さくかつ前記ターゲット領域よりも大きい中間領域の外側で第3及び第4の線走査を実行する段階と、
i.前記コンピュータユニットを用いて、前記第3の線走査及び第4の線走査による前記アラインメントマークの前記第1の要素及び前記第2の要素の新たな位置付けから該アラインメントマークの前記基準点を再推定する段階と、
j.前記コンピュータユニットを用いて再推定された新しい推定基準点を用いて段階d.を実行する段階と、
を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。 - 前記基準点は、<10μmの位置の不正確性を有して決定されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の方法。
- k.段階c.で基準点が推定されない場合に前記開始領域を移す(シフトする)段階と、
l.段階a.、b.及びc.を繰り返す段階と、
を更に含むことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の方法。 - 前記第1及び前記第2の線走査を実行する段階は、共焦点分光反射率計の使用を含むことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の方法。
- 前記第1及び前記第2の線走査を実行する段階は、事前集束なしの前記共焦点分光反射率計の前記使用を含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
- 前記フォトリソグラフィマスクの前記基板と前記共焦点分光反射率計の出力レンズとの間の距離を用いて前記第1及び前記第2の線走査の信号対ノイズ比を設定する段階を更に含むことを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の方法。
- 前記ターゲット領域を前記結像する段階は、走査電子顕微鏡、及び/又は集束イオンビーム顕微鏡、及び/又は光顕微鏡の使用を含むことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の方法。
- フォトリソグラフィマスクの基板上のアラインメントマークの基準点の自動決定のためのデバイスであって、
a.前記アラインメントマークの第1の要素及び第2の要素を位置付けるために、該アラインメントマークが内部に配置された前記基板の開始領域内で、前記基板の面上で第1の方向に第1の線走査及び少なくとも前記第1の方向と交差する第2の方向に第2の線走査を実行するための手段と、
b.前記アラインメントマークの前記第1及び前記第2の要素から該アラインメントマークの前記基準点を推定するための、コンピュータユニットを含む手段であって、該アラインメントマークの該基準点を推定するための該手段は、前記第1の線走査及び前記第2の線走査を格納された基準マークと比較するよう構成された、該推定するための手段と、
c.前記アラインメントマークの前記基準点を決定するために、該アラインメントマークの前記コンピュータユニットを用いて推定された推定基準点の周りのターゲット領域を結像するための手段であって、前記第1の線走査及び前記第2の線走査を実行するための前記手段よりも高い分解能を有する該結像するための手段と、
を含むことを特徴とするデバイス。 - 第1の線走査及び第2の線走査を実行するための前記手段は、<100μmの横方向空間分解能を有することを特徴とする請求項12に記載のデバイス。
- 第1の線走査及び第2の線走査を実行するための前記手段は、前記基板の前記面を局所走査するための手段を含むことを特徴とする請求項12又は請求項13に記載のデバイス。
- 第1の線走査及び第2の線走査を実行するための前記手段は、
d.集束電磁放射線を前記基板上に向け、かつ該基板によって反射及び/又は透過された電磁放射線を受けるように具現化されたセンサと、
e.前記集束電磁放射線に対して垂直な平面内で前記センサ及び/又は前記基板を走査するように具現化された走査ユニットと、
f.前記センサに接続され、かつ該センサによって受けた前記電磁放射線から局所強度分布を決定するように具現化された制御ユニットと、
を含む、
ことを特徴とする請求項12から請求項14のいずれか1項に記載のデバイス。 - 前記制御ユニットは、更に、前記走査ユニットに接続され、かつ該走査ユニットの開ループ制御又は閉ループ制御に向けて具現化されることを特徴とする請求項15に記載のデバイス。
- 前記走査ユニットは、<20μmの空間分解能を有することを特徴とする請求項15又は請求項16に記載のデバイス。
- 前記センサは、共焦点分光反射率計を含むことを特徴とする請求項15から請求項17のいずれか1項に記載のデバイス。
- 前記センサは、事前集束なしで前記第1及び第2の線走査を実行するように具現化されることを特徴とする請求項18に記載のデバイス。
- 前記第1及び前記第2の線走査の信号対ノイズ比は、前記フォトリソグラフィマスクの前記基板と前記共焦点分光反射率計の出力レンズとの間の距離を用いて設定されることを特徴とする請求項18又は請求項19に記載のデバイス。
- 前記ターゲット領域を結像するための前記手段は、<200nmの空間的分解能を有することを特徴とする請求項15から請求項20のいずれか1項に記載のデバイス。
- 前記ターゲット領域を結像するための前記手段は、走査電子顕微鏡、及び/又は集束イオンビーム顕微鏡、及び/又は光顕微鏡を含むことを特徴とする請求項15から請求項21のいずれか1項に記載のデバイス。
- 前記アラインメントマークの前記基準点を推定するための前記コンピュータユニットは、前記位置付けられた第1及び第2の要素から該アラインメントマークの該基準点を推定するように、及び/又は前記ターゲット領域の前記結像から該アラインメントマークの該基準点を決定するように構成されたプロセッサを含むことを特徴とする請求項15から請求項22のいずれか1項に記載のデバイス。
- 前記アラインメントマークの前記基準点を推定するための前記コンピュータユニットは、基準マークを格納するためのメモリを含むことを特徴とする請求項15から請求項23のいずれか1項に記載のデバイス。
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