JP2016521866A - スペクトラム符号化に基づく高い消光比特性を有する偏光顕微鏡 - Google Patents

スペクトラム符号化に基づく高い消光比特性を有する偏光顕微鏡 Download PDF

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Abstract

【解決手段】スペクトル符号化された細胞の偏光状態を利用する偏光顕顕微鏡に関する発明。このスペクトル符号化に基づく偏光顕微鏡は、細胞撮像に十分高速であり、分子構造や分子集団の撮像を必要とする高い消光比特性を有する光学と互換性がある。符号化された偏光顕微鏡は、観察する細胞複屈折のヌル測定値を可能にすると同時に、試料にあてられた偏光状態がポアンカレ球全体における個々の分離した状態をサンプルすることができる。ポアンカレ球全体のサンプリングは、顕微鏡に直線そして円形複屈折により生じる試料の位相差の判別を可能にする。スペクトル符号化に基づく偏光顕微鏡はわずかにヌル状態でない状態でも作動可能であり、信号対雑音比を向上させる。【選択図】図1

Description

本発明は、概して偏光顕微鏡に関する。
ポリマー、細胞膜、小胞等の細胞の構造は複屈折構造である。これらの細胞構造が偏光とどのように作用するかに基づいて、複屈折の検出及び撮像は可能である。しかしながら、この相互作用の特徴を完全に理解するためには偏光を変調させて、異なる偏光状態をサンプルに入射する必要がある。
偏光変調顕微鏡(MPM)は、生細胞内の細胞骨格要素や他の構造を撮像する機能を発揮する。このような構造を可視化するには、照明の偏光状態が時間とともに変調又は変更される過程において、画像を取得しなければならない。サンプルと作用する偏光状態は変調される。画像の詳細は、偏光状態の変調過程で発生する、画像強度の小さな変化として符号化される。つまり偏光状態の変調過程で、画像強度に起こる変化を検出することにより、検出された信号の中から、特定な試料の複屈折信号を判別することができる。しかしながら細胞性被写体は、偏光変調過程において側方運動をするため、記録データの価値を下げる結果を招く。このような動きに起因するアーチファクトは、非常に小さく、そして1つ以上の画素を動かすことができる細胞構造おいて最もよく見られる。よって、MPMの性能を制限する重要な要因は、変調速度と、アーチファクトを緩和するために、高解像度の画像(空間解像度およびビット深度)を高速で記録するカメラの性能にある。
偏光状態の変調には、偏光子または波長板(例:1/2波)の機械回転、液晶リターダー、ファラデー回転子等の装置を従来必要とした。偏光子または1/2波長板の機械回転は、素子の機械慣性により制限され、そのプロセスは遅く、しばしば振動や画像ぶれを伴った。さらに、単一素子の機械回転(例:偏光子または1/2波長板)は、ポワンカレ球のサンプルを提供せず、直線または円偏光複屈折の判別を不可能にする。一方、液晶リターダー はポワンカレ球の全サンプルを提供するが、そのプロセスは遅く、偏光純度が低い(コントラスト比)。偏光純度の低さは、細胞複屈折の強度における変化を縮小する。よって、液晶リターダーはその偏光純度の低さにより観察可能な細胞構造タイプを制限するとともに、そのスピードが遅いため、多くの細胞過程をリアルタイムで観察することを妨げる。しかしながら、ファラデー回転子には技術的課題があり、ポワンカレ球の全サンプルを提供することができず、直線または円偏光複屈折を判別することができない。
従って、これらの装置のいずれも、動く生細胞を可視化するために十分な高速で偏光状態の変調を達成することはできない。
ある実施形態における偏光顕微鏡は、波長可変光源と、その波長可変光源に光学カップリングし、偏光純度の高い光(直線、円形、楕円形、放射状、または方位角)を透過する第一の偏光子を備える。第一の偏光子は、第一のリターダー(直線、円形、または楕円形)と光学カップリングする。試料ステージは、第一のリターダーに光学カップリングし、その第一のリターダーでは、第一のリターダーから発光される光経路において、試料が試料ステージに保持される。第二のリターダーは第一のリターダーに対して逆符号を持ち、試料ステージを透過する光を受光するために、試料ステージと光学カップリングする。第二の偏光子は第二のリターダーと光学カップリングし、第二の偏光子は第一のリターダーと直交するように配置される。光学捕捉システムは第二の偏光子に光学カップリングする。
ある実施形態における波長可変光源は、波長約350nmから800nmの光を放射できる。
ある実施形態では、第一の偏光子および第二の偏光子、あるいはそのいずれかに偏光プリズムが使われる。
また、ある実施形態では、第一そして第二のリターダーに液晶偏光回転子を用いる。この液晶偏光回転子は、二酸化テルルで構成される。ある実施形態では、偏光顕微鏡は第一そして第二の液晶偏光回転子を備え、第一および第二の液晶偏光回転子はそれぞれ同等の偏光回転子から構成される。第一、第二の液晶偏光回転子の回転角度は、ある程度、入射光の波長に基づくと言える。
ある実施形態では、光学捕捉装置は電荷結合素子又は科学計測用CMOS画像装置であり、撮像に適切な感度、解像度、スピードを備える。
第一の偏光回転子は、使用の際、試料ステージに保持される試料を透過する。代替案では、第一の液晶偏光回転子からの光が、試料ステージに保持される試料に反射する。
ある実施形態では、リターダーは2つの同等回転子(円形リターダー)で構成され、左右の円形偏光の間に位相遅れを引き起こす。別の実施形態では、リターダーは一組の同等楕円リターダーであり、相互に光学カップリングする回転子(円形リターダー)と波長板(直線リターダー)で構成される。リターダーを、互いに向き合うように配置された2枚の波長板で構成する実施形態もある。
ある実施形態では、偏光顕微鏡を使う試料可視化方法は、上記のように偏光顕微鏡の試料ステージに試料を置く、1つ以上の波長において試料の画像を取得するステップから構成される。試料の画像取得は、試料にぶつかる光の波長を定期的に変更し、波長変更毎に試料の画像を取得するステップからなる。波長変更は、1ナノ秒から500マイクロ秒で達成され、1つの画像取得はわずか10ミリ秒で実行される。偏光状態の計算に必要な一連の画像が取得さする際は、連続的または断続的に生体試料の撮像が可能となる。また、別の実施形態において、画像の連続取得により画像セット(例:2から25件の画像)が生成される(例:10から20ミリ秒間隔)。
またある実施形態では、波長可変光源から放射される光の波長をさらに偏光することにより、ポアンカレ球全体における光の偏光を変調させ、ポアンカレ球上に方位(極の周り)そして長手方向の動き(赤道軸の周り)を引き起こすステップことを特徴とする。
ある実施形態では、第一の偏光子と第二の偏光子がともに軸外にあるように、第一の偏光子の方向を、第二の偏光子に対して調整し、両偏光子が完全直交しない間、試料画像を取得するスッテプを有する。第二の偏光回転子と第二の波長板が光学経路から外された際、偏光顕微鏡の校正ステップを含むこともある。また別の実施形態では、第二の偏光子を離散角度で回転し、光学捕捉装置により収集されたデータ分析する等、当業おいて知られる偏光解析技術により光の偏光状態の判別が行われる。
発明における他の目的そして利点は、以下に記載の詳細そして添付図面により明らかにされる。
図1は、偏光顕微鏡の概略図である。 図2は、ポワンカレ球の概略図である。 図3は、偏光顕微鏡の代替実施形態の概略図である。
本発明は、種々の変更・代替形態の対象となる一方、特定の実施例が図面で示されている。しかしながらそれらの図面と詳細な記述は、本発明を図面で示される特定の形式に限定することを目的とするのではなく、しかし、実際には添付される特許請求の範囲において定められる本発明の精神と範囲内に入る全変更、等価、代替を扱うことを目的とする点を理解するべきである。
本発明は、特定の装置や方法に限定されるものではないことを理解されたい。また、ここで使われる用語は、特定の実施例の記述を目的としており、よって限定的であることを目的とはしない。この明細書、添付の特許請求の範囲で使われているように、単数形の「a」、「an」や「the」は別段他に解すべき内容がない限り、単数形そして複数形の参照先を含む。さらに「may」という言葉は、実施例を通して許容的な意味合いで使われ(すなわち「する可能性がある」、「することができる」)、強制的意味合い(すなわち「しなければならない」)を意図しない。「include」という言葉とその派生形は「含んでいる」を意味するが、それに限定されるものではない。「coupled」という言葉は、直接的または間接的に接続されることを意味する。
「リターダー」は、ここで使われるように、一組の直交状態の間に光学的な位相遅れ(Δφ)を引き起こす光学素子(一つ以上の光学要素から構成される)を意味する。直交状態は角度90度方向を向く直線状態、左円そして右円偏波状態、あるいは楕円直交状態とする。リターダーは、1つまたは2つの偏光状態(しばしば固有状態と呼ばれる)により特定され、位相差なしでリターダー要素を透過し、その位相差(Δφ)は2つの固有状態の間に起こる。例えば、波長板は直線リターダーであり、2つの直線直交状態により特定される、その直交状態においてリターダーを透過する際に、位相差が発生する。顕微鏡の中の一組のリターダーは、この2つの要素が連続配置されたら、光は偏光状態において何の変化も経験しないように、構成されている。楕円リターダーは、例えば、回転子(円形リターダー)と波状板(直線リターダー)の連続接続により形成される。当業における周知の組み合わせには、例えば、角度 45度の方向を向く2つの波長板から形成される楕円リターダーがある。
ここで使われる「偏光子」という言葉は、優れた偏光純度状態の光(直線、円形、楕円形)を透過する光学素子を指し、光源から放射されるそれぞれの波長は高い消光比を有する。ある実施形態では、偏光子は偏光純度の優れた直線偏光状態を透過する直線リターダーである。
本発明は、ポワンカレ球における光の偏光状態を急速に変調するための新しいアプローチであり、ポワンカレ球に方位(極を中心)そして長手方向の動き(赤道軸を中心)を引き起こす。偏光状態の高速変調は、試料と作用する個々の光偏光状態に応じて画像を取り組む、高速撮像機能(100 Hz以上のフレーム率)と組み合わされる。変調過程においてサンプル成分(試料成分)の動きが凍結され得る程度まで、個々の被写体について、優れた複屈折信号対雑音比が得られる。顕微鏡デザインはシンプルであり、偏光コントラスト比を高く維持する部品が使われる。さらには、後ほど説明されるように、本デザインは偏光状態のヌルまたはほぼヌル値を備える。本顕微鏡デザインは、他の実験室でも容易に実施できるため、広範囲にわたる研究に役立つと言える。
顕微鏡法は様々な方面で発展を遂げ、空間そして時間的な解像度を向上した。バラエティ豊かなアプローチにより今や解析限界が打ち破られ超解像度が達成される一方、共焦点または二光子顕微鏡の使用により、より優れたZ軸解像度が達成された。しかしながら、これらのテクニックは、特定のタンパク質あるいは構造の標識化を必要とする蛍光発光に主に基づく。蛍光顕微鏡法と同様にパワフルで重要とされるのは蛍光プローブ漂白であり、これは観察時間を制限する。
偏光顕微鏡は、分子構造および分子配向を基に、コントラスト比の高い種々の撮像モードを提供する。偏光顕微鏡は複屈折を基にした、紡錘体微小管撮像に長年使われてきた。しかしながら、偏光を使うことので、種々のフィランメント(アクチン、微小管、中間径フィラメント、コラーゲン)、細胞膜を含む境界膜、細胞内小胞、種々の細胞小器官、そして結晶のような組織を持つ細胞構造等の多くの細胞構造が高いコントラスト比をもって検出できる。境界膜は、従来の解像限度で予測される以上の精度をもって、検知可能な楔型複屈折を呈する。実際、予備データによると、偏光顕微鏡はウイルス粒子の撮像にも応用できると示唆される。更に、ナノ粒子は偏光を使い、タンパク質の標識化およびタンパク質相互作用の観察にユニークな手法を提供する。最後に、蛍光発光と異なり、長期間にわたる細胞撮像が可能である。
偏光顕微鏡機能をフルに活用し、円形または直線複屈折を可視化するには、交差偏光を使った単なる細胞撮像するのでは、十分ではない。生物構造の小さな位相差が散乱光によりほとんど隠されてしまう。
偏光画像におけるコントラストは、直交偏光ビームが試料を透過するにつれ、その差動遅延または減衰によって引き起こされる相変化および振幅変化に起因する。形状複屈折は、コラーゲンや細胞骨格等の種々のポリマーにより細胞や組織に見られる。繊維に垂直に振動する入射光の電場は(Ε)、繊維内に誘導電場(Ε)を形成し、表面電荷を誘導する。誘導電場(Ε)は前方散乱光を異方的に変化させ、その結果Εの位相および振幅は、繊維 (Ε||)に平行に偏光された電界成分に対して相対的に変更される。垂直成分(Ε)に起因する増分位相差(δ)は屈折率(n)で繊維軸に(Ε||)に平行に変更された光に比べ、光透過が遅く屈折率(n)が大きい。遅軸そして速軸に沿ってそれぞれ偏光された光発振の屈折数値差が形状複屈折(Δm=n−n)となる。増分位相差は(δ)、距離Zを透過する後、繊維に平行(Ε||)に偏光された成分と垂直(Ε)に偏光された成分の間の繊維状組織そして複合位相差(δ)により累積され、
Figure 2016521866
ここでδは度数では度数で表される。(Ε||)と(Ε)間の位相差に加え、前方散乱光は散乱異方性を有し、光振幅の減衰差につながることがある。この減衰量は形状複減衰(Δχ)により求められる。同様に、距離Zの透過後、繊維に平行(Ε||)に偏光された成分と垂直(Ε)に偏光された成分の間の複合物の相対的減衰(ε)は以下の式で求められる。
の相対的複合物繊維状組織および複合位相差により累積され
Figure 2016521866
ここでεは度数で表される。平行な電場成分(Ε||)と垂直な電場成分(Ε)間の形状複屈折(Δn)と形状複減衰(Δχ)の効果は、複素数の差動波数(β)の実数部(Δn)と虚数部(Δχ)により、それぞれ説明できる:
Figure 2016521866
行な電場成分(Ε||)と垂直な電場成分(Ε)の間の相対振幅および相対位相は、複素数 相対振幅(Ε||)により数学的に表される。前方散乱光がある距離(Z)を透過した後の、複素数相対振幅は次の式で表される。
Figure 2016521866
ここで、βreは形状複屈折(Δn)に比例し、βimは形状複減衰(Δχ)に比例する。細胞におけるΔχの定量的測定値はまだ報告されていない。
細胞複屈折には、楔型複屈折というタイプもあり、例えば水と細胞膜間などの誘電体界面の境界で見られる。楔型複屈折はまだ完全に理解されていない現象であり3つの光路からの光が交わる境界における干渉によりものだと考えられる。楔型複屈折は、別のタイプの顕微鏡で得られる精度よりはるかに高い精度で境界の決定を可能にする。この楔型複屈折の特性は、我々の所見と一致し、実証研究において顕著な価値を持つと考える。骨、グリコゲン顆粒等の結晶構造は、本質的に複屈折である。現時点で原因ははっきりしないが、大きなT細胞分泌胞は高度な複屈折を有し、本質的複屈折の例であると考えられる。ニューロン活動電位の過程において複屈折変化が見られるタイプもある。この複屈折には異なる細胞源がいくつかあるようだが、未だきちんと特徴づけされていない。少なくとも、幾つかの信号変化は、電位の変化に対する細胞膜蛋白質と細胞膜脂質またはそのいずれか一方の応答に起因するようだ。複屈折変化動態に基づくと、第二の成分は筋小胞体からのカルシウム放出に起因すると考えられる。最後に、円形複屈折は様々な細胞成分(例:ブドウ糖)に存在すると考えられるが、このような構造観察に有効な、円形複屈折の前の形によるコントラストは未だ得られていない。
複屈折の細胞源は数多くあるが、このような信号は通常かなり小さく、背景光や光学収差により見えない。さらに、複屈折物体の明るさは、偏光角または偏光位相に対する試料の方位に依存する。試料の複屈折を背景から分離するためには、まず試料を照射する光の偏光状態を変調させ、その後、測定された振幅変化値から複屈折を定量的に判別する必要がある。我々は、この撮像方法を偏光変調顕微鏡法と呼ぶ。
適切なスピード、解像度、そして低雑音を備えてさえいれば、どんなカメラでも画像記録ができる。高速な変調速度をフルに活用するには、カメラのフレーム率もまた比例して高速である必要がある。同時に、複屈折計算は光強度の小さな変化に依存するため、数値精度(画素/ビット数)そして解像度(画素数)もまた重要となる。また、カメラは雑音が低く、感度性が高い必要がある。
現代技術における典型的カメラの中で使用できるタイプは、浜松社製ORCA-Flash 4、Andor社製Zyla、そしてそれに同様にカメラがあげられる。
以前のシステムでは、偏光平面を90度回転するために、2つの同等ファラデー回転子を逆方向に回転させて、平面偏光を変調させた。ファラデー回転子の使用により、1KHz以上のスピードで偏光変調が可能となり、我々の顕微鏡のようなガラス系システムにおいて、高度な消光率(〜50,000)を維持できる。一方、液晶リターダーは比較的スピードが遅く(画像取得の前に安定させるため、0.1秒を必要とする)、低偏光消光比(< 1000)に対応して、複屈折のコントラストは低い。
コントラスト比の高い静止画像を取得する際、素早く動く生細胞の細胞骨格要素画像取得には、液晶回転子は有用でなかった。ファラデー回転子は小さな生細胞構造の可視化には役立ったが、平面偏光を回転するという面で限定的であり、ポアンカレ球全体をサンプルすることができない。また、ファラデー回転子は、多大な電力を磁石へ入力する必要があり、一貫した計測動作を行うにあたり、加熱が問題となる。よって、高電流のファラデー回転子は水冷式である必要があり、たとえ冷却するとしても、温度変化を常に補償し続ける必要がある。
以前のデザインにあった多くの問題を考慮し、偏光変調顕微鏡法を行うにあたり、我々は新しい方法を考案した。本デザインでは、これまでの偏光顕微鏡法に見られなかった、以下の重要な点の達成を目指した。まず第一に、ポアンカレ球全体にわたり入射光偏光状態を変調し、高速で画像を取得する。第二は、高い数値精度、高い解像度でデジタル化を行う。第三に、光学縦列や光学要素を使い、高度な偏光純度を保つ。第四は、変調方法においてヌル測定値を可能にする。つまり、試料透過以前の偏光状態に関わらず、試料透過後には、試料はあたかも交差する2つの偏光子の間に見えるよう復調する。第五に、もし偏光子と検光子が直交していない場合は、信号対雑音比の向上が得られるようサポートをする。信号対雑音比は、偏光子と検光子が直交していない構成においてむしろ改善され、部分的ヌル状態という結果につながる。最後に、商業化が簡単であり、多くのユーザーが使えるようなシステムを達成すること。
図1に、偏光変調顕微鏡法を可能にする偏光変調顕微鏡100 の概略図を示す。波長可変偏光顕微鏡100は、波長可変光源110を有する。波長可変光源110は、約300nmから1000nmの波長スペクトル領域にわたり可能である。ある実施形態では、波長可変光源110は約300nmから800nmのスペクトル領域の波長を持つ光を発光できる。また、波長可変光源110では、各スペクトル放射間の切り替えが迅速に行われる。この切り替え時間が連続フレーム間のブランキング期間より短いという実施形態もある。また、ある実施形態では、波長可変光源110は、1波長につき最速1マイクロ秒と5000マイクロ秒間のスピードで発光波長の偏光を可能にする。波長可変光源110は、各波長放射間の切り替えを迅速化し、狭い波長帯域で十分な放射束を試料に入射することを実現する。使用できる可変波長光源の例としては、これらに限定されないが、スーパーコンティニウム光源、アークランプ、プラズマランプ、誘導ランプ、ダイオードレーザー、同調可能レーザ、発光ダイオード(LED)、そしてデジタル光投影(DLP)系の装置等が挙げられる。
使用できる波長可変光源は2種類ある:1) スペクトル的同調フィルターと組み合わされ、同時に多様な波長を放射する光源、そして2) 時間に伴い、切り替えまたは同調可能な不連続な波長放射をする光源。同時に多様な波長を放射する光源では、特定の放射波長を選択するために、スペクトル同調フィルター (例:単色光分光器、ファブリペローフィルタ、超音波光学フィルタ) が使われる。同時に多様な波長を放射する光源としては、スーパーコンティニウム、アークランプ、発光ダイオード (LEDs) が揚げられる。放射波長切り替え可能なレーザー光源の典型的な実施形態は、高速同調レーザー、または、多モード光ファイバーに組み合わされる、小さいM2番号の複数のダイオードレーザー要素から成る光源がある。多モードファイバーの目的は、空間的相関性を失わせる、または空間的にインコヒーレントな光をレンダリングすることである。ランプや同調フィルターを使用する波長可変光源の典型的な例としては、Optronic Laboratories社製 (フロリダ州、オーランド) の アジャイル光源 OL490がある。同様に、明るい緑色のLEDは、スペクトル同調フィルターと組み合わすことにより光源の役目を果たす。典型的なスーパーコンティニウム光源の例としては、NKT社製の製品が揚げられる。超音波光学フィルターは、狭い帯域のスペクトル放射(1-5 nm)を迅速に選択するために使われる。スーパーコンティニウム光源は、空間的にインコヒーレントな光を放射し、その光は一つの多モードファイバーへと結合され、サンプルに空間的インコヒーレントな光の入射する。ダイクロイック要素と組み合わされ、分離したダイオードレーザーを使う光源の典型的例としては、Lumencor社製 (オレゴン州、ビーバートン) 製品が挙げられる。同調可能なレーザー光源も使用可能である。この実施形態は、対象のスペクトル領域を範囲とする利得媒体を有するレーザー光源であり、レーザー空洞内に同調可能要素を含む。レーザー空洞にある同調可能要素により、種々の光放射波長が選択される。同調可能レーザーが放射される光は、一つの多モード光ファイバーへと結合され、空間コヒーレンスを低減する。
偏光顕微鏡100は、第一の偏光軸を有する第一の偏光子120を備える。第一の偏光子120は、波長可変光源110と光学カップリングし、よって光源の偏光子として機能する。第一の偏光子120は、波長可変光源から受光し、その光を第一の偏光軸 (図面1で任意的描かれている)と同じ方向性を持つ直線偏光に変換する。第一の偏光子120には、偏光プリズムが使用できるが、その性能は使用される光の波長に依存しないことが望ましい。偏光プリズムの例としては、これらに限定されないが、グラントンプソンプリズム、グランテーラプリズム、そしてグランフーコープリズムが挙げられる。第二の偏光子160は、第二の偏光軸 (図面1で任意的描かれている) を持ち、検光子として機能する。第二の偏光子160は、第二の偏光軸が第一の偏光軸と直交するような方向性で配置される。第二の偏光子160もまた、波長に依存しない偏光子である。第二の偏光子160には、偏光プリズムを使用できる。第一の偏光子120と第二の偏光子160は、同等な構造と光学特性を持つ、同等の偏光子であることが望ましい。
第一の偏光子120と第二の偏光子160の間には、2つの光リターダー130と150が存在する。第一のリターダー130は、第一の偏光子120に光学カップリングする。
第二のリターダー150は、第一のリターダーに対して逆符号を持つ。ある実施形態では、リターダーは回転子である (円形リターダー)であり、左円偏光と右円形偏光の間に位相遅延を引き起こす。ある実施形態では、回転子(円形リターダー)と波長板(直線リターダー)から構成される光学要素が、楕円リターダーとして使用される。また別の実施形態では、互いに45度の方向で向き合うように配置される2枚の波長板で形成される光学要素が、楕円リターダーとして使用される。
典型的な実施形態では、石英またはTeOクリスタルから製造される液晶偏光回転子が=リターダーとして使用される。ある実施形態では、液晶偏光回転子は左右回転をするTeOクリスタルから形成されている。液晶偏光回転子は、クリスタルの角度方向に依存せず、直線偏光を回転できるため、円形偏光は円形偏光のままとなる。ポアンカレ球上で極を中心とする液晶偏光回転子の回転角度(Δφ)は、下記の方程式によると、回転子の波長(λ)、厚み(d)、そして円形複屈折(Δn(λ))の関数となる:
Figure 2016521866
第一そして第二の液晶回転子は、同等の光回転子であり(等価厚(d)と円形複屈折(Δn(λ))、第一の回転子の回転は第二の回転子により相殺される。リターダーはまた、左旋回及び右旋回の光学活性有機化合物(鏡像体)、または対掌体で構成できる。
リターダーは、固定磁石あるいは電磁ファラデー回転子から構成できる。ある実施形態では、リターダーは薄いポリマー塗膜、または、適切な光透過性を有する素材のナノパターン形成から構成される。
偏光顕微鏡100は、第一のリターダーに光学カップリングする試料ステージ140をも含む。試料ステージ140は、第一の偏光回転子から受光する光の光学経路にある試料を保持する。光学捕捉システムは、第二の偏光子(検光子)と光学カップリングし、第二の偏光子を透過する光を捉える。光学捕捉システムは、検出器とプロセッサから構成される。検出器には、十分に速いスピード、高感度、低雑音の電荷結合素子あるいは科学計測用CMOSカメラが使用できる。適切な検出器としては、浜松ホトニクス株式会社製(日本)ORCA-Flash 4 が揚げられる。検出器は、最高解像度 2048 x 2048で、1秒あたり最大100フレームを取得できることが望ましい。より高いフレーム率そして解像度でも大丈夫だ。
図1に示される構成では、波長可変光源110から放射される波長が変化するとともに、放射波長の小さな変化が、偏光状態をポアンカレ球の赤道を中心として(図2)動かすように、波長の関数として、第一のリターダー120を透過する直線偏光は、新しい偏光角度に回転される。その後、光は試料を透過し、そこで試料の複屈折により偏光される。光が第二のリターダー150を透過する際、同じ回転量により逆回転される。第一の偏光子120が水平に方向付けられている場合は、第二のリターダー150を透過した後、光は元の水平偏光状態に戻る。次に光は、垂直に方向付けられた第二の偏光子(検光子)160を透過し、試料の複屈折により変更された水平偏光をブロックする。これがここで呼ばれる「ヌル値」の原理である。
直線複屈折物体による光強度は、直線偏光平面が直線複屈折物体の軸に対して45度に方向付けられた際最大になる。この物体は、細胞内で任意角に方向付けられるので、複屈折による最大光強度信号を達成するためには、偏光角度を90度回転しなければならない。この回転角度90度は、短波長や長波長を放射している、様々な波長光源から放射される光にが形成する画像を記録することにより達成できる。TeOクリスタルを使用する回転子の場合、厚さ1mmあたりの回転は(Δφ/d)、波長450nm から600nmの範囲で急激に低下する。よって、長波長から短波長へと切り替えることで、回転角度を90度以上に変更することができる。さらに、TeOクリスタルの回転子が厚みを増すにつれ(dが大きくなると)、ポアンカレ球上において極軸を中心に90度回転するために必要な波長範囲が小さくなる。これにより、ラチチュードが実働波長範囲を変化できるようになる。
図1で示す構成を持つある実施形態では、ユーザーはあらかじめセットされている波長オプションから選択し、各波長における画像を記録することができる。ある実施形態では、切り替え時間を約20マイクロ秒に設定することで、ユーザーは各画像の記録の間に、波長を楽に切り替えることができる。データ処理は、引用文献として提示されたKuhn (クーン)らの "Modulated Polarization Microscopy: A Promising New Approach to Visualizing Cytoskeletal Dynamics in Living Cells"(偏光変調顕微鏡:生細胞における細胞骨格系の力学の可視化への有望な新しいアプローチ)、バイオフィジックス・ジャーナル、80 (2001年) 972-985、に掲げられる単一周波数のフーリエ フィルタリング アルゴリズムを使用することで達成できる。照度を一定に保ち、ある波長のために正確な回転角度を決定するには、校正が必要となることがる。また、ある実施形態では、波長可変光源により、照度をコンピュータ制御することが可能になる。回転角度の決定は、回転偏光子を使用することにより達成できる。
本提案構成は、偏光顕微鏡の一実施形態を表す。円形リターダーを使い、単に直線偏光を回転させるだけでは、試料における円形または楕円形複屈折構造を測定そして画像取得できないという問題がある。任意なサンプル複屈折の測定には、試料に直線及び円形偏光あるいはその2つの組み合わせを使う必要がある。他の実施例では、図3の概略図で示すように、ヌル測定値が可能であると同時に、試料に直線、円形、楕円形偏光を使用できる。図3は、光学要素である回転子(円形リターダー)と波長板(直線リターダー)から構成されているリターダーを示す。図3で示すように、第一の波長板225は、第一の偏光子220そして第一の回転子230に光学カップリングする。第一の波長板225は第一の偏光子220から偏光を受光し、直線入射偏光を、円形偏光そして楕円形偏光に変換する。第一の波長板225は、様々に直線、円形、あるいは楕円形偏光を(波長により)第一の回転子230に透過させる。第一の回転子230は、直線または楕円偏光の方向性を変更する。第二の波長板255は、第二の偏光子260と第二の回転子250に光学カップリングする。第二の波長板255は、第一の波長板225に対し90度の方向を向くことにより、第一の波長板225の透過により引き起こされた変化を逆転する。第二の波長板255は、第二の偏光回転子250から円形または楕円形偏光を受け、入射する円形偏光または楕円形偏光を直線偏光に変換する。直線偏光は第二の回転子250へと透過し、その後、第一の偏光子を基に、直線偏光を回転して元の角度に戻す。ある実施形態では、波長板は第一の偏光子220の偏光軸に対して+45°と−45°の方向に向けられる。波長板は石英、雲母、ポリマー等の適切な複屈折素材を使い構成できる。第一そして第二の波長板は同等 (透過厚さ(d)、円形複屈折(Δn(λ)))の波長板であり、第一の波長板による変化は第二の波長板により相殺されるようになっている。
偏光回転子(円形リターダー)は、異なる回転角度で偏光を回転するために、ポアンカレ球の極軸を中心として偏光状態を回転し(波長の関数として)、一方波長板の効果はポアンカレ球の赤道軸を中心として偏光状態を回転することにある。波長の変化に伴い、直線及び円形リターダーが一緒に動作することにより、偏光状態はポアンカレ球上で方位的(極周り)そして長手方向(赤道軸周り)の動きを引き起こし、一方の極から他方の極へと移動するにつれ、ポアンカレ球を中心にした螺旋状の動きを引き起こす。全位相差、よって偏光の真円度は、波長と波長板の厚さの関数である。例えば、約0.5mmの厚さを持つ石英製波長板は、波長500nmで9.25λの遅延を引き起こし、波長539.6nmでは8.5λ、420.9nmでは11.25λの遅延となる。全波長の検知は不可能であることを前提に、ある波長の位相差が0であった場合、それを波恣意的に9λの波長板と呼ぶことができる。よって、波長500nmで9.25の波長板は事実上1/4の波長板となる。ここで、波長539nm(8.5λ位相差)から500nm(9.25λ位相差)に動くにあたり、位相差が1/2λから3/4λ、0、そして1/4λへと変化することが分かる。3/4λと1/4λでは、それぞれ左右円形偏光となる一方、1/2λと0λで光は平面偏光であることが顕著に分かる。ポアンカレ球上で、左円形から右円形偏光へと変化することは、一方の極から他方の極へと移行することにより表される。それら円形偏光または直線偏光の間の波長には、様々な楕円率を有する楕円偏光がある。光が試料を透過する後、残っている液晶回転子と波長板は、水平に方向づけられた直線偏光へと偏光状態を戻す。その結果は、試料に複屈折がない場合、フィールドは暗いということになる。
よって、この設定は、ヌル測定値を提供すると言える。
図3に示される顕微鏡の光学要素はそれぞれ、ジョーンズ マトリクスにより表され (表1)、それぞれを適切に乗じると、光が光学縦列のそれぞれの要素を透過するにつれ、マトリクスは偏光状態の変化を示す。0、22.5 (1/8λ)、そして45度 (1/8λ)の位相差を起こす遅延板に関して、幾つかの波長の偏光状態が検討された。その結果によると、照明波長に関わらず、最後のリターダー後の光は水平偏光子であり、ヌル測定値が得られる。
Figure 2016521866
ヌル測定値使用の根拠は、背景照明の明るさを大幅に変動することなく、微弱信号の検出を可能にすることにある。例えば、円形偏光を直線偏光を通して見ると、画像はとても明るくなる。一方、交差偏光子の間の微弱な複屈折を見ると、画像は比較的薄暗くなる。この両方を行うためには、照明の明るさを制限することにより、最も明るい画像が収まるようにすることが望ましい。しかしこの結果、検出すべき微弱電波に対するカメラの感度が制限されることになる。ヌル測定値を使うと、照明の明るさは微弱な複屈折信号の明るさにより制限されることになる。
多様な形式の複屈折を検出には、波長(λ)における直線偏光(0°)は、波長板 (45°)/回転子(θ)の組み合わせを透過後、予め校正された楕円偏光状態に変換される。楕円偏光は、集光装置を透過した後サンプルに入射する。ポアンカレ球は、半径1の球における方位角(φ)そして極角(θ)により表示された任意の偏光状態で、顕微鏡における偏光の変換を分析するために使われる。我々は波長λで位相差δを有し、(φ, θ)により特定される任意の楕円サンプル複屈折(例:直線と円形複屈折)を考慮する。ヌル測定値では、ゼロでない複屈折を持つサンプル位置は、波長λにおいて、位相差δの2乗に比例する信号強度 (S)を与え、そこでは(φ, θ)が、λとΔφにおいてサンプルに入射する光の偏光状態に相対的にサンプルの複屈折軸の方向を特定し、Δθはポアンカレ球における直行変換であり、それは波長λにおけるサンプルへ入射する偏光状態を、波長λにおける基準状態へとマッピングする。
Figure 2016521866
これらの方程式はヌル測定値実行における問題を明らかにする。信号強度(S)は位相差の2乗(δ)に比例するため、δの符号が決定できない、あるいは複屈折軸の方向は同等に縮退する。δの符号を(正あるいは負の複屈折)がヌル測定値を使って決定すると、下記に示すように、信号対雑音比が11倍改善される。
本提案のヌルでない測定値では、偏光子が検光子から小角度外れ、よってサンプル、回転子/リターダーの組み合わせを透過した後、各波長(λ)で検光子に入射する光の偏光状態 (α, β)は、わずかに水平偏光状態 (α=0, β=π/2)からオフセットされる。ヌル測定値の場合には、各波長(λ)での信号強度(S)は以下の方程式により表される:
Figure 2016521866
3つのパラメタ:位相差(δ)、複屈折の軸(φ, θ)を決定するためには、ヌル測定値の非線形方程式を解く必要がある。実験室枠でのサンプルの直線複屈折の方向性は 2φ により求められ、円形複屈折と線形複屈折の比(Δncirc/Δnlin)は、Δncirc/Δnlin= tan(θ)で求められる。例えば、N 入射波長(λ)が使われた場合、リアルタイムでの画像化には、N/F秒で400万画素である時の、3つのパラメタを計算する必要がある。ここでFは、Hzで表すカメラフレーム率である。N=7でF=100の場合、この時間はN/F=0.07 秒となる。Radeon R9-290グラフィックカードはこの要件を満たしてデータ処理が分かった。画素数(例:2048 X 2048)で、7つの波長で信号強度(S)データを記録するカメラの場合、位相差と複屈折画像を計算するため、ビデオカードにより処理されるデータ量は2.8 x 107 サンプルとなる。よってヌルでない方程式を解くためには、画素あたり約15,000 FLOPSとなる。最適化されたLevenberg-Marquardt アルゴリズムは、例えば、各画素位置において試料の複屈折特性をリアルタイムで画像提供するので、信号強度の方程式を解くために使うことができる。
各波長における信号強度(S)の方程式は、校正を必要とする条件を含む。ポアンカレ球での各波長λにおけるヌルでない状態(α, β)と、直行変換(Δφ, Δθ)がそれで、波長λにおいてサンプルへ入射する偏光状態を、波長λにおける基準状態へとマッピングする。校正は、試料に入射する光の入力状態を判別し、その結果、第二の液晶回転子と第二の波長板が光路から除去することである。ある実施形態では、第二の偏光子(検光子)の入力状態は、偏光子を第二のターレット位置かカメラの前に設置されたピコモータの回転ステージ(例:Newport 社 AG-PR100、カリフォルニア州アーバイン)に設置し、離散角度で回転することにより判別する。偏光子の回転に伴い取得される画像は、偏光楕円の主軸の楕円率(tan(Xij))と方向性(Ψij)を、各画素ことに判別するために使われる。偏光技術において周知されている他の方法は、入力光の偏光状態を判別するために使うことができる。円形偏光に関しては、掌性は入力状態から明らかであるはずだ。しかし、無彩色のλ板を付け、回転検光子の測定を繰り返すことにより、そして結果と生じる直線偏光状態の軸を判別することにより、簡単に判別することもできる。これらの条件のそれぞれは、後ほど、顕微鏡の操作に際して校正され、固定される。グラフィックカードの有利な点の一つは、画像データ保存に必要な、多量のメモリを持てるということである。これらの校正画像は、偏光状態を変更するレンズの収差を考量し、最終的に補う。
迅速な動きをするサンプルの場合、4メガピクセルのカメラを使った場合、既存の性能では1秒あたり100フレームで偏光画像を記録できる。以前のタイプの偏光変調顕微鏡(図1)では、アナログカメラまたは比較的微弱な光源を使い、1秒あたり30フレームの速さで記録されるデータからヌル測定を行った。とは言え、十分な光はあった。アナログカメラと同様、画素をビニングできるはずなので、十分な光があるポイントを見つけることは可能である。しかしながら、信号対雑音比は試料を照らすスポットの明るさに依存する。
ヌルでない測定値を使うと、偏光子は正確に交差せず、検出器への光の量が増加する。さらに、ヌルでない測定値では、位相差(δ)で直線である信号タームを追加することにより、実際に信号対雑音比を改善される。ヌルでない事例では、SNRlinearは以下の式で求められる:
Figure 2016521866
この式を使うと、SNRはより明るい光源を用いることにより改善される。
上記の通り、このアプローチによる達成される可能な効果は、すべてのスペクトル測定に必要な波長のスペクトル領域は広いため、データにアーチファクトを導入できることだ。このアーチファクトとは、解像度の違い、微分散乱、そして吸収度の違いを含む。よって、全スペクトル(例:7)の測定値を取得するために必要な波長を最小限に抑えることが望ましい。我々のデータによると、各波長の5nmのスペクトル帯域は、複屈折を正確に計算するために適していることが分かる。帯域が大きいほど、精度は下がる。精度を上げるためには、狭い帯域を使う必要がある。これは、各レーザー線のスペクトル放射帯域(nm)が 約 2nmである、レーザー照射により達成できる。この狭い帯域を持つレーザー照射を使えば、20nm未満の波長領域にわたり、全7つの測定値を取得することができる。狭い帯域の波長により、検出可能な解像度、散乱、あるいは吸収等の違いを最小限に抑えることができる。
レーザー使用の例の様に、狭い帯域の放射波長の使用は、偏光あるいは蛍光発光により、同じ試料の撮像の性能を良くすることが目的である場合に望ましい。偏光光源による明るい照明は、偏光撮像に使われる波長に吸収する蛍光分子を漂白できる。偏光撮像に狭い帯域の波長を使用は、分子の蛍光撮像を可能とし、その分子吸収スペクトルは偏光撮像に使われる波長の外側に存在する。
本提案の偏光顕微鏡法アプローチは、新たに各スペクトルの放射波長における構造化照明機能を実現した。輻射放射源(例:レーザー)には、コンデンサレンズの前面に配置される光ファイバーのように、輻射放射を別々の放射体に分離できるものがある。分離した放射体をコンデンサレンズの全面に配置することにより、試料への入射角度がコントロールできる。放射体から分離された光放射は、各波長での、全てのサンプル入射角度の組み合わせを取得できるように、MEMSスイッチ等で閉じることができる。この方法により、偏光顕微鏡の超解像度を可能にするができる。超解像度顕微鏡アプローチは技術においてすでに周知の事実だが、スペクトル符号化に基づく、高い消光比特性を有する偏光顕微鏡と超解像度の組み合わせは、ユニークな機能を提供する。分離されたファイバーの代替案は、試料への入射光の照明を空間的にコントロールするために使うことができる。例えば、試料照明角度を制御するために、 チップをコンデンサレンズの前面部に配置または撮像できる。
偏光撮像をフルに活用するためには、特定の分子や構造を特定することが有効である。その結果として、偏光顕微鏡のどの実施例も蛍光撮像性能を備えることができる。ある実施形態では、光学偏光子、波長板、回転子が小型であり、光学経路への取り付け・取り外しができるため、蛍光撮像光学部品の(例:ダイクロイックミラー、適切なフィルター)光学経路への導入が可能になる。別の実施形態では、複数のダイクロイックフィルタセットを保持する様にデザインされた顕微鏡において、偏光光学部品をダイクロイックフィルター収納位置に収めることができる。この結果、例えばNikon社製 Eclipse Ti倒立顕微鏡の標準落射型蛍光経路を使用できる。この事例における蛍光照明は、シャッターを通して簡単にオン・オフに出来る。また、蛍光照明用に別の光源を持つ代わりに、ミラー切り替え (例:Newport Corporation製、カリフォルニア州、アーバイン) を使用し、2つの代替光路、つまり、蛍 光 励起用の光路そして透過光(偏光)用光路に供給するようにしても良い。顕微鏡ユーザーは、どちらのモード撮像が望ましいかにより、その切り替えをすれば良い。
また、一連のレーザーにより提供される光源のような、一つの光源を偏光撮像に使用し、もう一方の広帯域光源(ランプあるいはスーパーコンティニウム)を蛍光用に使用しても良い。この場合、広帯域光源は標準的落射型蛍光路(通常顕微鏡の裏面を通して)を照明する一方、レーザー系光源は、垂直光あるいは透過光路に入射する。シャッターやレーザーへの電源入力等の適切なコントロールにより、それぞれの光源間で照明を偏光することが可能になる。カメラは顕微鏡の下に直線経路で取り付け、偏光そして蛍光画像の取得に使うことができる。また、別のやり方として、顕微鏡の一つのポートからの出力を他方にそらすことにより、2つの異なるカメラを使用する方法もある。
偏光撮像のために、スペクトル放射波長の狭い帯域(あるいは狭い間隔の設定)を使用することは、使用帯域を選択する際にある程度の柔軟性を与える。異なるスペクトル放射波長に同じ光学系を使うことはできるが、各波長ごとにシステム校正が必要となる (上記の通り)。代わりに、ユーザーは異なる波長帯域に、異なるリターダーや回転子を使うい、その構成を同調させることもできる。この場合、特定の波長帯域を使用することにより、一連のスペクトル放射波長での偏光撮像が可能になり、励起の回避、よって偏光撮像に使われる波長帯域の外側にある蛍光色素分子の漂白の回避が可能となる。
開示された偏光顕微鏡は、生物学的事象の研究に使うことができる。例えば、この新しい顕微鏡は、生細胞内の細胞骨格系動態の研究に役立つ。ある実施形態では、偏光撮像はT細胞がどのように機能するかの理解に役立った。ヘルパーT細胞と細胞傷害性T細胞は、他の細胞に向けての分子を有向的かつ集中的に分泌により機能する。これは主に、T細胞とそれと同種の標的との間の接触部位まで、微小管形成中心(MTOC)が移動し、MTOCの周囲の分泌胞を収束(焦点調整)することにより達成される。ある実施形態では、偏光変調顕微鏡は微小管、MTOC、そしてT細胞内の分泌胞の観察に使用できる。MTOCはT細胞内の微小管細胞骨格を組織する。例えば、毒性を持つT細胞内においてCTLが標的細胞を使い、T細胞受容体を通して信号を送ることによりT細胞は活性化される。これは、標的接触部位の表面分子そして根本的な細胞骨格の劇的な再組織に繋がる。この再組織は、免疫シナプスと呼ばれるものを定義する。シナプス形成の過程で、MTOCはシナプスに策定する。MTOCの動きの前または後に、分泌胞が微小管に沿ってMTOCの方向へ移動し集中化する。このMTOCの転位と分泌胞の動きがシナプスは分泌胞をシナプスに集中させる。MTOC転位のメカニズムの理解は、細胞エフェクター機能の要であり、大変重要である。さらに、腫瘍環境にある要因は、T細胞が活性かしていても、MTOC転位をブロックすることも研究によりわかっている。これは、腫瘍エスケープに繋がる可能性がある。
ここで開示される偏光顕微鏡の特定の応用は、細胞骨格、小胞、小胞膜、細胞小器官、ウィルス粒子、コラーゲンのような組織化されたタンパク質集合の可視化を含む。これらの構造全てが、リアルタイムで可視化できる。偏光はまた、分子相互作用でもある。ナノロッドは偏光との作用により、可視化するはずである。ナノスフェアはモノマーとしては見えないが、二両体化により可視化する。タンパク質または受容体の標識として、2つの標識化されたタンパク質が結合反応により一つになる時、あるいは他の方法によりクロスリンクされる時、二両体化は検知される。
金ナノ微粒子は、光が散乱すると、フルオロフォア以上に明るくなり、漂白もしないため、標識として大きな可能性を持つ。さらに、分子結合は放射を通常より長い波長へと変える。また、偏光撮像の使用により、球状、もしくはかん状ナノ粒子の違いが判別でき、また、2つの球状ナノ粒子が一つになることも分かる。かん状粒子は照明を脱分極し、異方性を呈示できるが、一方個々の球状ナノ粒子はそうではない。しかしながら、2つの球状ナノ粒子が一つになると、偏光を使った際、かん状粒子のような動きをし、異方性を呈示する。よって、小さいナノ粒子とタグ化される個々の分子は、結合されているか、自由であるかを判別するために撮像することができる。
本特許には、あるU.S.特許、U.S.特許願書、そして他の文献が参照文献として引用されている。これらのU.S.特許、U.S.特許願書、そして他の文献は、引用されている。それらの内容とここに定められる他の声明や図との間に矛盾が生じない範囲で引用としてのみ取り入れられている。そのような矛盾がある場合、U.S.特許、U.S.特許願書、そして他の文献により引用されたそのような矛盾を生じる内容は、本特許には厳密に引用されていない。
本発明の様々な面におけるさらなる変更、そして他の実施例は、本記述の参照により、当業者には明らかであろう。したがって、この記述は単に例示と解釈されるべきであり、当業者に本発明の実施を教える目的のものである。ここに示された、そして記述された本発明の形式は、実施形態の例として考えられるべきである。本発明の記述により当業者には明白なように、要素並びに材料は、ここで例示そして記述されたものと置き換えられることができ、部品やプロセスはリバースでき、本発明のいくつかの特徴は非依存的に使用されることができる。以下の特許請求の範囲に記述される本発明の精神と範囲から逸脱することなく、ここに記述された要素は変更できる。

Claims (21)

  1. 可変波長光源を備え、
    第一の偏光子が前記波長可変光源に光学カップリングされ、該第一の偏光子は純度の優れた偏光状態で入射光を透過し、
    第一のリターダーが、前記第一の偏光子に光学カップリングされ、
    試料ステージが前記第一のリターダーに光学カップリングされ、該試料ステージは前記第一のリターダーから受ける光の光学経路に試料を保持し、
    第二のリターダーが前記試料ステージに光学カップリングされ、該第二のリターダーは前記第一のリターダーと逆の符号を持ち、
    前記第二の偏光子は、前記第二のリターダーに光学カップリングされ、該第二の偏光子は前記第一の偏光子に直交し、
    光学捕捉装置が前記第二の偏光子に光学カップリングされ、該光学捕捉装置は前記第二の偏光子を透過する光を捕捉することを特徴とする偏光顕微鏡。
  2. 前記波長可変光源は、約350nmと約800nmとの間の波長を有する光を放射することができる、請求項1に記載の偏光顕微鏡。
  3. 前記第一の偏光子と第二の偏光子またはそのいずれかが偏光プリズムである、請求項1または請求項2に記載の偏光顕微鏡。
  4. 前記第一のリターダーと第二のリターダーが回転子である、請求項1から請求項3のいずれかに記載の偏光顕微鏡。
  5. 前記第一のリターダーと前記第二のリターダーが液晶偏光回転子である、請求項4に記載の偏光顕微鏡。
  6. 前記第一の液晶偏光回転子と前記第二の液晶偏光回転子が、二酸化テルルにより構成される、請求項5に記載の偏光顕微鏡。
  7. 前記第一の液晶偏光回転子と前記第二の液晶偏光回転子が、同一の液晶回転子である、請求項4に記載の偏光顕微鏡。
  8. 前記回転子の位相差の度合いが、ある程度、前記入射光の波長に基づく、請求項4に記載の偏光顕微鏡。
  9. 前記第一のリターダーと前記第二のリターダーが、回転子と波長板により構成される楕円リターダーである、請求項1から請求項3のいずれかに記載の偏光顕微鏡。
  10. 前記第一のリターダーと前記第二のリターダーが、互いに対して45度の角度をなしている、請求項1から請求項3のいずれかに記載の偏光顕微鏡。
  11. 前記光学捕捉装置が電荷結合素子である、 請求項1から請求項10のいずれかに記載の偏光顕微鏡。
  12. 前記第一のリターダーからの光が、前記試料ステージ上の試料を透過する、請求項1から請求項11のいずれかに記載の偏光顕微鏡。
  13. 前記第一のリターダーを出た光が、前記試料ステージ上の試料に反射する、請求項1から請求項11のいずれかに記載の偏光顕微鏡。
  14. 請求項1から請求項13のいずれかに記載の偏光顕微鏡の試料ステージに、前記試料を置き、
    1つ以上の波長における前記試料の画像を取得することを特徴とする、試料の可視化方法。
  15. 前記試料の画像取得は、試料にぶつかる光の波長を定期的に変更し、該光波長が変化する毎に画像を取得することから構成される、請求項14の方法。
  16. 波長の変化は、それぞれ10マイクロ秒と500マイクロ秒の間で発生する、請求項14の方法。
  17. 前記生体試料の撮像が、少なくとも2秒間連続的に行われる、請求項14から請求項16のいずれかに記載の方法。
  18. さらにその方法は、前記波長可変光源から放射される光の波長を偏光することにより、ポアンカレ球全体における光の偏光を変調させることを含む、請求項14から請求項17のいずれかに記載の方法。
  19. さらに、前記第一の偏光子と前記第二の偏光子が軸外にあるように、第一の偏光子の方向を、第二の偏光子に対して調整し、
    第一の偏光子と前記第二の偏光子が軸外にある間に、試料の画像を取得することを特徴とする、請求項14から請求項18のいずれかに記載の方法。
  20. そしてさらに、第二の偏光回転子と第二の波長板が光学経路から除去される際、その光の配向状態を判別することにより、偏光顕微鏡を校正することを特徴とする、請求項14から請求項19のいずれかに記載の方法。
  21. 光の配向状態を判別することは、第二の偏光子を離散角度で回転し、前記光学捕装置により収集されたデータの分析をすることを特徴とする、請求項20の方法。
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