JP2002510808A - フーリエスペクトル解析を用いる走査型スポット顕微鏡及びフーリエスペクトル解析の方法 - Google Patents

フーリエスペクトル解析を用いる走査型スポット顕微鏡及びフーリエスペクトル解析の方法

Info

Publication number
JP2002510808A
JP2002510808A JP2000542687A JP2000542687A JP2002510808A JP 2002510808 A JP2002510808 A JP 2002510808A JP 2000542687 A JP2000542687 A JP 2000542687A JP 2000542687 A JP2000542687 A JP 2000542687A JP 2002510808 A JP2002510808 A JP 2002510808A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
scanning
optical path
sample
interferometer
path difference
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000542687A
Other languages
English (en)
Inventor
ディクソン アンドリュー
ブラッドショー エイモス ウィリアム
Original Assignee
バイオーラド ラボラトリーズ インコーポレーテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by バイオーラド ラボラトリーズ インコーポレーテッド filed Critical バイオーラド ラボラトリーズ インコーポレーテッド
Publication of JP2002510808A publication Critical patent/JP2002510808A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B21/00Microscopes
    • G02B21/0004Microscopes specially adapted for specific applications
    • G02B21/002Scanning microscopes
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/30Polarising elements
    • G02B5/3083Birefringent or phase retarding elements

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Microscoopes, Condenser (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フーリエスペクトル解析の方法を利用して効率的な測定を可能とする走査型スポット顕微鏡を提供する。 【解決手段】 フーリエスペクトル解析を行う走査型スポット顕微鏡は、標本7の連続する位置を入射光スポットを走査する連続走査手段4を有する。干渉計8が顕微鏡の光路を横切るように配置され、該干渉計8は偏光装置間に位置する複屈折装置を含むと共に、一定の光路差を導く。連続した標本7の各位置からの入射光スポットがあるので、光信号を受光して記録する手段11が設けられている。一定の光路差は、各走査実行中は一定に保たれるが、各走査同士の間では変化し、その結果標本の位置に関連する光信号と、一定の光路差の値は記録可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フーリエスペクトル解析を用いる走査型スポット顕微鏡とフーリエ
スペクトル解析の方法に関する。
【0002】
【発明の背景】
標本の1点または厳密に言えば微小な部分(1立方マイクロメートル以下、例
えば0.01立方マイクロメートル位)を1回に照らす光学的顕微鏡は、多くの
異なった光学的結像方式で開発されており、例えば共焦点のエピ蛍光式(epiflu
orescence)の結像方式(White出願の米国特許第5032720号)や多光
子(multiphoton)式の結像方式(Denk、Strickler、Webb出願
の米国特許第5034613号)がある。これらの方式のいくつかは、Plen
um Press社発行(1995年)、James B.Pawley監修の
「Handbook of Biological Confocal Mic
roscopy」第2編にも紹介されている。
【0003】 いわゆる、走査型スポット顕微鏡において、像は照らしたスポットで標本上を
走査し、または固定スポットに対して標本を走査することにより形成され、放射
または反射光のいくつかの部分について所定時間計測を行い、各ポイントにおけ
る像の光度を決定する。逆の方式では、標本の広い部分を照らし、これが測光区
域または走査される部分となる。後者の構成は、特に単一または複数の光波長の
微小濃度計に応用可能である。「Handbook of Biologica
l Confocal Microscopy」に記載されているように、これ
らの装置には汎用性が見られ、特に測定光の光度が低いことがある共焦点または
多光子エピ蛍光方式の顕微鏡を使用する生物学の分野に応用することができる。
その場合、検出器を通過する前に特定波長の光を分離するために使用するフィル
タまたはモノクロメータで光が減衰することが深刻な問題である。
【0004】 天文学の分野における分光技術について、光のスペクトル構成を分析する方法
がL.Mertzによって記述されている(1958年刊、「Le Journ
al de physique et le Radium」の第1.19巻、
第233〜236頁、「Spectrometre StellaireMul
ticanal」の項参照)。Mertzは彼の開発した装置の2つの利点につ
いて述べている。第1に、フーリエ干渉計である限り、モノクロメータより優れ
ている。これは、モノクロメータでは光が出口のスリットの顎部分で減衰してし
まうが、干渉計では光の全光子が検出できる可能性があるという公知の事実があ
るからである。第2に、複屈折素子を使った彼の装置は、マイケルソン干渉計と
比較して頑丈で構造が簡単であると述べている。
【0005】 まず第1に、Mertzの装置の問題点は、偏光された入射光を必要とするの
で、少なくとも入射光の半分の光度が犠牲になってしまうことである。しかしな
がら、Mertzは「全偏光光の利用」と呼ばれそうな理論を紹介している。入
射した星の光は、偏光ビームスプリッタの役目をするウォラストンプリズムを通
過し、最小の減衰で入射光は互いに直角に偏光された2個のビームに分割される
。2個のビームは偏光干渉計を通過し、これにより2個の相補的な干渉像が得ら
れ、その両者は連続的な解析に使用される。この特徴点は、2個のウォラストン
プリズムをそれぞれ偏光ビームスプリッタと、コンバイナとして使用したW.M
.Sintonによって更に改良された(W.M.Sinton著、1963年
刊、「Journal of Quantitative Spectorsc
opy and Radiation Transfer」の第1.3巻、第5
51〜558頁、「Recent Infrared Spectra of
Mars and Venus」の項参照)。
【0006】 MertzとSintonの方法は、両者とも2個のビーム(2個とも光学素
子による複屈折の結果として形成されたものである)の光路差が異なるように設
定した偏光干渉計によって計測された一連の光度の測定に基づくものである。こ
の一連の測定結果を干渉像と呼び、これらについて入射光の光学的スペクトルを
得るために公知の逆フーリエ変換が行われる。
【0007】 フーリエスペクトル解析を複屈折装置を利用した顕微鏡に応用することを記載
した先行技術がある。Minami(S.Minami著、1987年刊、「M
ikrochimika Acta 〔Wien〕」の第3巻、第309〜32
4頁、「Fourier Transform Spectroscopy u
sing Image Sensors」の項参照)は、顕微鏡標本の限定され
た部分からの光がスリット状の孔を通過し、それから複屈折素子を通過してカメ
ラ内で直ちに完全な干渉像を形成する装置について記述している。
【0008】 BuicanとMartin(米国特許第4905169号)は、フローサイ
トメータに使用される偏光干渉計を開示している。MertzとSintonの
ように彼らの干渉計には、信号の光子を最大に利用するために2個の偏光ビーム
スプリッタが含まれているが、さらに変調可能な複屈折装置が採用されている。
この最後の特徴点により、0.01から0.1ミリ秒で完全な干渉走査(即ち、
光路差の範囲をこえた走査)が可能になり、その結果完全なスペクトルを、フロ
ーチャンバ内のレーザビームが1個のセルを通過する短時間に得ることが可能に
なる。
【0009】 これらの先行技術は役立つものであるが、これらの先行技術には干渉およびフ
ーリエスペクトル解析の技術をスポット顕微鏡の走査に応用することは示唆され
ていない。MertzとSintonは、自分たちの研究をスペクトル天文学に
限定しており、走査型スポット顕微鏡の課題については触れていない。Mina
miは、いずれの種類の走査方法についても言及していないし、彼の装置は、微
弱で急激に変化する信号に対する応答性が良いことから走査型のスポット顕微鏡
用の検出器として好適な光電子増倍管を使用するのには不向きである。後者の特
許(米国特許第5117466号)において、BuicanとYoshidaは
、同種の干渉計をレーザ走査型のエピ蛍光顕微鏡、好適には共焦点顕微鏡にフロ
ーサイトメータを含むシステムの一部として採用することを述べている。Bui
canとYoshidaが述べているスポット顕微鏡における走査方法では、画
素継続時間(すなわち最終的な像の1画素に対応する標本の範囲部分を走査する
に要する時間)の間に完全な干渉像を形成するために急速に発振する水晶素子が
必要になる。 本出願の方法においては、その方法はこれらと異なっており、各干渉像は光路
差を異なる設定とした同じ点を繰り返し走査することによって集められる。この
ゆっくりとした手順によることにより、低コストに加え、いくつかの利点を有す
る他の装置の利用が可能になる。
【0010】
【発明の概要】
本発明によれば、フーリエスペクトル解析用の走査型スポット顕微鏡は、(i
)入射光のスポット位置から連続する標本上の位置を走査することを含む走査動
作を繰り返し行うための走査手段と、(ii)顕微鏡の光軸を横切るように配置さ
れ、光路内の偏光装置間に配置された複屈折装置を含み、一定の光路差を導く干
渉計と、(iii) 各標本位置からの入射光スポットについて光信号を受光して記
録する記録手段とを備え、使用中は一定の光路差が各走査動作の間は維持される
が、走査動作同士の間には変化し、標本の位置に関連する光信号及び一定の光路
差の値が記録される。その結果各標本位置に関連するスペクトル解析を行うこと
ができる。 干渉計は、標本へ向かう光路内または標本から検出器へ向かう光路内に配置し
てもよい。干渉計自体は結像装置でなくてもよいが、走査型スポット顕微鏡は、
標本をリニアまたはラスタ−走査することにより、また一定時間にスポットから
得られる放射、透過、反射または蛍光放射された光または他の光の信号の変化に
ついて測光記録を行うことにより像を形成することができる。
【0011】 本発明が提供するフーリエスペクトル解析の方法では、入射光スポットが、標
本上の連続した位置を走査することを含む繰り返し走査を行い、偏光装置間に配
置された複屈折装置が一定の光路差を標本に入射する光または標本から受けた光
の光路に生じさせ、使用中は一定の光路差を各走査動作の間維持し、走査動作同
士の間には変化させ、標本位置および一定の光路差の値に関連する光信号を記録
する。その結果、各標本位置に関連するスペクトル解析を行うことが可能になる
。 フーリエスペクトル解析を行う好適な方法は、光路差が特定の値に関連する像
を記録しておき、次いで干渉計中の光路差を既知の増分ずつ変化させて新しい像
を記録する。これにより一連の像、すなわち一連のリニア走査が記録される。像
データの連続した逆フーリエ変換をオフラインで行ってもよいが、これを行うこ
とにより、2次元像の各画素またはリニア走査ラインに沿った各画素に特有なス
ペクトル情報が得られる。
【0012】 低光度用に好適な干渉計では、入射光の光路内に偏光ビームスプリッタ(好適
には誘電式のキューブ型偏光ビームスプリッタがよい)が配置される。このビー
ムスプリッタは、光の入力ビームを互いに直角に偏光する2個のビームに分割し
、両ビームとも干渉計に入射される。その結果、どんな方向に偏光された入射光
も最小のロスで干渉計へ伝送される。複屈折装置を通過した後、両ビームはビー
ムチャンバである第2の偏光ビームスプリッタを通過する。好適な干渉計の場合
には、干渉計を通過する2個のビームが、1個の頂点がビームの開く点に対応し
、反対の頂点がビームが再び閉じる点に対応する矩形を形成する。2個の外へ向
かう光路が形成され、それらは2個の検出器、好適には光電子増倍管へ向かう。
この構成により、トータルの光学的効率を100%に近づけることができる。
【0013】 更に、干渉計の好適な構成としては、固定された光路設定光学素子に対して平
行移動可能な楔形の複屈折素子から成る改良されたSoleil式補償部を含む
ようにしてもよい。改良されたSoleil式補償部において、楔形複屈折素子
の光学的減速方向は、平行移動方向に対し、通常の直角方向に代えて45度の方
向である。これにより、矩形のビームの反対および平行な辺を構成する異なる偏
光のビーム間の光路差は、矩形を含む面内で平行移動可能な楔形複屈折素子の全
ての位置において等しくすることができる。全ての入射光が同じ光路差に限定さ
れ、かつ2個の光電子増倍管で測定された一連の測定結果に基づき構成された2
個の相補的な干渉像を形成できるので、効果的な干渉計を実現できる。
【0014】 Soleil式補償部を含む干渉計は、電気や環境の変化に対して反応しない
固有の複屈折機能や光学的素子の特性に依存するので最も好適であり、干渉計内
の光路差の安定性が高くなる。しかしながら、他の光学的構成も可能であり、そ
れらも同様に安定した光学的素子を用いることで同じ効果がある。例えば、偏光
ビームスプリッタは、ウォラストンプリズムや、Rochonプリズムや、広い
使用波長範囲を持つSavartプレートを用いてもよい。しかし、最近の誘電
式キューブ型偏光ビームスプリッタの改良は、大きな口径の装置を経済的に製造
することを可能にした。光路を変化させる他の手段としては、Soleil式補
償部に代えてBerek式、Babinet式または他の補償部でもよい。好適
には干渉計は、受動的な偏光素子ではなく駆動式の平行移動または回転可能な方
式を採用して調整でき、その結果干渉計は像を形成する間の1秒以上光路差を一
定に保つことができる。電気光学効果、光弾性を有する液晶または他の光路を変
化させる部材を利用した干渉計の他の構成も有るが、それらは好適ではなく、光
路差を同じように安定させることはできない。
【0015】 このフーリエスペクトル解析の方法は、現在最も一般的な走査型スポット顕微
鏡の像の捕捉手段と記憶手段に改変を加えることなく利用できる。従って、干渉
計は現存の走査型スポット顕微鏡へ取り付けるアタッチメントまたはアクセサリ
であってもよい。アタッチメントは、光ファイバ等を利用すればより効果的であ
る。 更に、1個または複数個のマーカを1個または複数個の移動光学素子(例えば
、Soleil補償部の可動部)に設け、干渉計の目盛として使うことも可能に
なる。1個または複数個のマーカの位置は、干渉計によって取り入れられた光路
差の量を示すことに利用できる。マーカの位置は、光学的、機械的、電気的他の
手段で検出してもよい。 好適な干渉計では、Soleil補償部または同等の装置の複屈折素子として
水晶または方解石が使われる。金紅石も使用してもよいが、2マイクロメートル
を越える波長の透過は光学的顕微鏡の走査では要求されないので水晶または方解
石が安価で本発明が主に採用される分野では十分である。
【0016】
【発明の実施の形態】
更に本発明の特徴と効果を添付図面を参照の上、後述する実施例の記載により
明らかにするが、当該図面において、図1、2、3、4、5は、干渉計を含む走
査型スポット顕微鏡の各実施例の概要を示す。図1、2、3、4の顕微鏡では1
対の検出器が設けられているが、説明を簡単にするために、1個の検出器を図示
する。 図6は、比較的高光度の光(例えば染色した顕微鏡標本をスペクトル吸収を測
定する場合の光)に好適な干渉計を示す。 図7は、偏光ビームスプリッタが解析装置の代わりに使われている図6と類似
の干渉計を示す。 図8は、更に好適な低光度用の偏光干渉計を示す。
【0017】 図1に共焦点顕微鏡として頻繁に使われているエピ蛍光またはエピ反射式顕微
鏡を示す。レーザ装置1からの光は、色彩反射板2で反射され、反射器3を経由
して1個の発振反射板4で示す走査システムへ送られる。走査システムから現在
移動しているビームが、接眼レンズ5と対物レンズ6から成る顕微鏡を通過する
。標本7を横切るようにラスタ式走査をする小さなスポットからの光は、光路に
沿って反射板2へ戻り、再度走査システムを通過して固定ビームまたは非走査ビ
ームになる。反射板2は、固定信号ビームの一部を、一定の光路差を生じさせる
干渉計8を通過させ、さらに反射板9、10を経由して検出器11へ送る。ビー
ムの特性として固定、かつ比較的平行なので、図示の位置にある干渉計を通過さ
せるのに好適である。検出器11に受信された信号は、記録され、そしてラスタ
走査された各標本上の位置に関連してフーリエスペクトル解析が行われる。
【0018】 図2には多光子蛍光顕微鏡の一般的な構成を示す。干渉計8は、走査システム
を再度通過することなく検出器11へ向かう非走査信号の光路内に配置されてい
る。 図3、4、5にはビームスポットおよび光学素子が固定された走査型スポット
顕微鏡を示し、標本7が走査運動を行うことにより像を形成する。図3はエピ反
射またはエピ蛍光式顕微鏡を示し、図4は透過型顕微鏡を示す。両者において、
干渉計8は、標本から検出器11へ向かう光路内に配置されている。図5には、
逆に干渉計8がビームが標本へ到達する前に通過する照射光路内の位置に配置さ
れた透過型顕微鏡が示されている。 図4、5に示す透過型顕微鏡は、透過像における吸収スペクトルの測定に最も
向いているが、他への利用、たとえばば暗い像のスペクトル解析等にも利用でき
る。
【0019】 図6、7、8は図1〜5の走査型スポット顕微鏡に好適な干渉計を示す。 図6の干渉計において、Soleil補償部21である複屈折装置は、2個の
偏光フィルタ20、24の間に配置されているので、光路内で一定の光路差を生
じさせることができる。光はまず、偏光フィルタ20を通過し、移動楔形素子2
2bと隣接して配置されている水晶または方解石から成る複屈折材料による固定
楔形素子22aを有するSoleil補償部21を通過する。2個の楔形素子内
の光学的低速方向は平行なので、種々の厚さの1枚の複屈折減速板を利用できる
という効果がある。固定され、均等な厚さであるが、減速方向が2個の楔形素子
と直角な方向の同様な材料で形成されたバイアスプレート23が、移動楔形素子
22bの特定位置で減速がゼロになるよう使われている。アナライザフィルタ2
4は、Soleil補償部21から現れる異なる偏光の光成分の間で干渉させる
【0020】 この構成の干渉計では、光路差を増大させるために移動楔形素子22bは長軸
方向へ増大するよう移動される。Soleil補償部21は、該移動方向に対し
て直角な楔形素子22a、22bの光学的低速方向に配されると共に、偏光装置
の偏光方向およびアナライザフィルタ20、24に対して45度に配されている
。偏光フィルタにより吸収されるので、いずれの波長光に対するこの干渉計の平
均透過率は、25%未満である。 図7に示す干渉計は、図6と類似するが、偏光ビームスプリッタ25がアナラ
イザフィルタ24に代わって使用されている。従って、2個の出力ビームがある
ので、移動楔形素子22bが移動すると2個の干渉像が得られ、一方は、他方に
対して相補的である(即ち、一方は他方の明るさに比例して暗くなる)。平均透
過率は現在50%に近づけることが可能である。
【0021】 図8に示す更に好適な干渉計では、入力ビームはキューブ型偏光ビームスプリ
ッタ26で分割される。ビームのほとんどのエネルギは、2個のビームに分割さ
れ、(主として反射により)最小限の損失が起きる。両ビームは、反射板27に
より平行になるよう反射され、Soleil補償部28を通過する。一方のビー
ムはそれからキューブ型偏光ビームスプリッタ29を通過し、他方のビームは反
射板30を経由してキューブ型偏光ビームスプリッタ29を通過する。2個の出
力ビームは、図示しない検出器を通過する。Soleil補償部28は、移動楔
形素子29bを薄側縁に直角な方向へ移動することにより調整される。Sole
il補償部は、移動楔形素子29bの低速方向へ配置され、その固定楔形素子2
9aとバイアスプレート30は前記移動の方向に対して45度の角度に配置され
ている。この構成により、2本のビームに対して楔形素子の厚さを同一にでき、
また複屈折材料の低速方向は、ビームスプリッタの偏光方向に対して最適な45
度になる。
【0022】 光路差を移動楔形素子29bでゼロに設定すると、キューブ型偏光ビームスプ
リッタ26、29が光路に対して「交叉型」偏光装置として働くので、光路A、
B、C、D、Gは、白色光が入射されたときGにおいて光度が最小または「ゼロ
に近い暗黒」状態になる。これは光路A、B、F、D、Gでも同様である。So
leil補償部が他の設定状態のとき、特定の波長の光が同じようにGで光度が
合わされる2個の光路に沿って通過する。光路A、B、C、D、Eと光路A、B
、F、D、Eでもキューブ型ビームスプリッタが「平行」偏光装置として作用す
ることを除き、同様の状態なので、その結果、Gにおいて光度が最低のときEに
おいて光度は最高になる。一定時間の間にSoleil補償部が連続的に調整さ
れ、干渉計の2個の出力は、記録された光度から成る2個の相補的な干渉像を形
成するのに使われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 干渉計を含む走査型スポット顕微鏡の第1の実施形態を示す説明図である。
【図2】 干渉計を含む走査型スポット顕微鏡の第2の実施形態を示す説明図である。
【図3】 干渉計を含む走査型スポット顕微鏡の第3の実施形態を示す説明図である。
【図4】 干渉計を含む走査型スポット顕微鏡の第4の実施形態を示す説明図である。
【図5】 干渉計を含む走査型スポット顕微鏡の第5の実施形態を示す説明図である。
【図6】 干渉計の実施形態を示す説明図である。
【図7】 干渉計の他の実施形態を示す説明図である。
【図8】 低光度の干渉計の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 レーザ装置 2 色彩反射板 3 反射器 4 発振反射板 5 接眼レンズ 6 対物レンズ 7 標本 8 干渉計 9、10 反射板 11 検出器 20 アナライザフィルタ 21 Soleil補償部 22a 固定楔形素子 22b 移動楔形素子 23 バイアスプレート 24 アナライザフィルタ 25 偏光ビームスプリッタ 26 キューブ型偏光ビームスプリッタ 27 反射板 28 Soleil補償部 29 キューブ型偏光ビームスプリッタ 29a 固定楔形素子 29b 移動楔形素子 30 バイアスプレート 30 反射板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウィリアム ブラッドショー エイモス 英国 シービー1 4ユーティー ケンブ リッジ カベンディシュ アヴェニュー54 番地 Fターム(参考) 2G043 EA01 FA02 GA01 GA02 GA07 GB01 GB03 GB19 HA01 HA02 HA07 HA09 JA01 KA09 LA01 2G059 EE07 EE10 EE12 FF03 GG01 JJ11 JJ13 JJ15 JJ19 JJ22 KK01 2H052 AA07 AA09 AC04 AC05 AC15 AF04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (i)入射光のスポット位置から連続する標本上の位置を走
    査することを含む走査動作を繰り返し行うための走査手段と、(ii)顕微鏡の光
    軸を横切るように配置され、光路内の偏光装置間に配置された複屈折装置を含み
    、一定の光路差を生じる干渉計と、(iii) 各標本位置からの入射光スポットに
    ついて光信号を受光して記録する記録手段とを備え、使用中は一定の光路差が各
    走査動作の間は維持されるが、走査動作同士の間には変化し、標本の位置に関連
    する光信号及び一定の光路差の値が記録されることを特徴とするフーリエスペク
    トル解析を用いた走査型スポット顕微鏡。
  2. 【請求項2】 前記複屈折装置は、固定楔形素子と、バイアスプレートと、
    固定光軸素子に対して移動可能であり、光学的低速方向が該移動方向に対して4
    5度に設定されている移動楔形素子とから成るSoleil補償部を備えること
    を特徴とする請求項1記載の走査型スポット顕微鏡。
  3. 【請求項3】 前記複屈折装置は、キューブ型偏光ビームスプリッタ同士の
    間に配設されていることを特徴とする請求項1または2記載の走査型スポット顕
    微鏡。
  4. 【請求項4】 マーカが可動光学素子に設けられ、稼働中に該マーカの位置
    で一定の光路差の値を示すことを特徴とする請求項1、2または3記載の走査型
    スポット顕微鏡。
  5. 【請求項5】 実質的に明細書および添付図面に記載された走査型スポット
    顕微鏡。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1に記載された走査型スポット顕微
    鏡の干渉計。
  7. 【請求項7】 入射光スポットが、標本上の連続した位置を走査することを
    含む繰り返し走査を行い、偏光装置間に配置された複屈折装置が一定の光路差を
    標本に入射する光または標本から受けた光の光路内へ生じさせ、使用中は一定の
    光路差を各走査動作の間は維持し、走査動作同士の間には変化させ、標本の位置
    に関連する光信号及び一定の光路差の値を記録することを特徴とするフーリエス
    ペクトル解析の方法。
  8. 【請求項8】 実質的に明細書および添付図面に記載されたフーリエスペク
    トル解析の方法。
JP2000542687A 1998-04-03 1999-04-01 フーリエスペクトル解析を用いる走査型スポット顕微鏡及びフーリエスペクトル解析の方法 Pending JP2002510808A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GBGB9807257.2A GB9807257D0 (en) 1998-04-03 1998-04-03 Apparatus and methods for fourier spectral analysis in a scanning spot microscope
GB9807257.2 1998-04-03
PCT/GB1999/001022 WO1999052005A1 (en) 1998-04-03 1999-04-01 Apparatus and methods for fourier spectral analysis in a scanning spot microscope

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002510808A true JP2002510808A (ja) 2002-04-09

Family

ID=10829861

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000542687A Pending JP2002510808A (ja) 1998-04-03 1999-04-01 フーリエスペクトル解析を用いる走査型スポット顕微鏡及びフーリエスペクトル解析の方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US6853455B1 (ja)
EP (1) EP1070272A1 (ja)
JP (1) JP2002510808A (ja)
GB (1) GB9807257D0 (ja)
WO (1) WO1999052005A1 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004354937A (ja) * 2003-05-30 2004-12-16 Olympus Corp レーザ顕微鏡
JP2006170996A (ja) * 2004-12-14 2006-06-29 Asml Netherlands Bv 検査装置、サンプル、及び検査方法
JP2007279747A (ja) * 2006-04-11 2007-10-25 Leica Microsystems Cms Gmbh 偏光干渉顕微鏡
JP2021534377A (ja) * 2018-08-23 2021-12-09 ポリテクニコ ディ ミラノPolitecnico Di Milano フーリエ変換ハイパースペクトル撮像システム

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7630063B2 (en) * 2000-08-02 2009-12-08 Honeywell International Inc. Miniaturized cytometer for detecting multiple species in a sample
EP1436579A4 (en) * 2001-10-16 2007-10-24 Hinds Instruments Inc ACCURACY CALIBRATION FOR DOUBLE INTERFERENCE MEASURING SYSTEMS
GB0215248D0 (en) * 2002-07-02 2002-08-14 Qinetiq Ltd Imaging apparatus
US7505135B2 (en) * 2002-07-15 2009-03-17 Ariel Ltd. Method and apparatus for imaging through scattering or obstructing media
FR2865369A1 (fr) * 2004-01-22 2005-07-29 Centre Nat Rech Scient Dispositif et procede pour compenser la birefringence corneenne dans un examen optique de parties de l'oeil situees au-dela de la cornee, et systeme d'examen de l'oeil incluant un tel dispositif
EP1743138A2 (en) 2004-04-19 2007-01-17 Arist Instruments, Inc. Beam profile complex reflectance system and method for thin film and critical dimension measurements
FR2872910B1 (fr) * 2004-07-07 2006-10-13 Nanoraptor Sa Composant optique pour l'observation d'un echantillon nanometrique, systeme comprenant un tel composant, procede d'analyse mettant en oeuvre ce composant, et leurs applications
JP4418362B2 (ja) * 2004-12-28 2010-02-17 オリンパス株式会社 画像処理装置
WO2018089839A1 (en) 2016-11-10 2018-05-17 The Trustees Of Columbia University In The City Of New York Rapid high-resolution imaging methods for large samples
DE102018203839A1 (de) * 2018-03-14 2019-09-19 Robert Bosch Gmbh Fourier-Transform-Spektrometer, Verfahren zum Herstellen eines Fourier-Transform-Spektrometers und Verfahren zur Darstellung eines elektromagnetischen Spektrums
TWI802878B (zh) * 2021-05-07 2023-05-21 國立臺北科技大學 使用液晶型薩爾瓦稜鏡的差分干涉對比顯微鏡

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4905169A (en) 1988-06-02 1990-02-27 The United States Of America As Represented By The United States Department Of Energy Method and apparatus for simultaneously measuring a plurality of spectral wavelengths present in electromagnetic radiation
US5117466A (en) 1991-04-30 1992-05-26 The United States Of America As Represented By The United States Department Of Energy Integrated fluorescence analysis system
GB9302799D0 (en) 1993-02-12 1993-03-31 Medical Res Council Detecting means for a scanning optical microscope
US5457536A (en) 1994-04-04 1995-10-10 California Institute Of Technology Polarization modulation laser scanning microscopy
JPH0996764A (ja) 1995-09-29 1997-04-08 Olympus Optical Co Ltd 走査型光学顕微鏡
JPH11510707A (ja) * 1995-12-22 1999-09-21 バイオラッド・ラボラトリーズ・インコーポレーテッド マルチパラメーター蛍光in situハイブリダイゼーションを実施するための方法および装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004354937A (ja) * 2003-05-30 2004-12-16 Olympus Corp レーザ顕微鏡
JP4601266B2 (ja) * 2003-05-30 2010-12-22 オリンパス株式会社 レーザ顕微鏡
JP2006170996A (ja) * 2004-12-14 2006-06-29 Asml Netherlands Bv 検査装置、サンプル、及び検査方法
JP2007279747A (ja) * 2006-04-11 2007-10-25 Leica Microsystems Cms Gmbh 偏光干渉顕微鏡
JP2021534377A (ja) * 2018-08-23 2021-12-09 ポリテクニコ ディ ミラノPolitecnico Di Milano フーリエ変換ハイパースペクトル撮像システム

Also Published As

Publication number Publication date
EP1070272A1 (en) 2001-01-24
GB9807257D0 (en) 1998-06-03
WO1999052005A1 (en) 1999-10-14
US6853455B1 (en) 2005-02-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7872799B2 (en) Device for controlling light radiation
US5377003A (en) Spectroscopic imaging device employing imaging quality spectral filters
JP4109587B2 (ja) 照明光および/または試料光のスペクトル組成および/または強度を制御下で変更するための方法および配置
JP4315794B2 (ja) 共焦点顕微鏡
CA2298562C (en) Optical apparatus for an imaging fourier spectrometer and method of operating it
US20040150880A1 (en) Confocal microscope
JP2002510808A (ja) フーリエスペクトル解析を用いる走査型スポット顕微鏡及びフーリエスペクトル解析の方法
US7746470B2 (en) Optical scanning device and method of deriving same
US7202950B2 (en) Retardance measurement system and method
IL125586A (en) Light microscope having acousto-optic tunable filters
KR100203345B1 (ko) 동시 다중각/다중파장 타원편광계와 측정방법
JP2016521866A (ja) スペクトラム符号化に基づく高い消光比特性を有する偏光顕微鏡
CN110879205B (zh) 不可见光波段表面等离激元共振的测谱和成像光学系统
JP3365474B2 (ja) 偏光性イメージング装置
US20240142370A1 (en) Circularly polarized light illuminator, analysis device, and microscope
US7046360B2 (en) Image pickup device
US7920259B2 (en) Arrangement for an optical system for polarization-dependent, time-resolved optical spectroscopy, optical measurement systems and method for the polarization-dependent spectroscopic analysis of measurement light
JPH01188816A (ja) 分光型走査顕微鏡
CN110879204B (zh) 偏振分辨的表面等离激元共振光学测量系统
JP2022552253A (ja) 最適化された干渉散乱顕微鏡法のための方法および装置
Lu et al. Continuous Scanning Hyperspectral Confocal Microscope with Broadband Light Source
JP2008197178A (ja) レーザー走査型顕微鏡
CN1056576A (zh) 成像光谱仪
JPH0996764A (ja) 走査型光学顕微鏡
Lewis et al. Application of AOTFs to High Fidelity Spectroscopic Imaging