JP4601266B2 - レーザ顕微鏡 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、標本に対してレーザ光をスキャン照射し、標本からの光を検出するレーザ顕微鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
レーザ顕微鏡は、レーザ光源からのレーザ光を対物レンズにより標本上に集光させ、その集光点をスキャナを用いて光学的に2次元走査し、標本からの光(特に蛍光)を対物レンズを通し、光検出器で検出し、2次元の情報を得るようにしている。このようなレーザ顕微鏡は、共焦点ピンホールを用いると、焦点位置以外からの光をカットできるため、光軸方向の分解能があることが知られており、この特性を利用して対物レンズと標本の相対的な位置関係を可変しながら、複数の2次元スライス画像を取得し、これらの2次元画像を3次元に構築することにより標本の3次元画像を取得することもできる。
【0003】
一方、このようなレーザ顕微鏡には、光検出光路に分光器を配置し、標本の発する光の分光検出を可能にしたものがある。
【0004】
例えば、特許文献1または特許文献2には、共焦点レーザ顕微鏡の光検出光路に分光器を配置し、標本の放出する光(蛍光、ラマン光)を波長分光し、この波長分光された光を光検出器で検出することにより、標本から発せられる光を分光検出するものが開示されている。
【0005】
また、同じく特許文献1や特許文献3には、標本から光を光ファイバを介して分光器に伝送し、波長分光するものが開示されている。
【0006】
これらの技術は、いずれも共焦点のレーザ顕微鏡に関するもので、前者では、標本から発せられた光を、スキャナに戻してディスキャンした後、標本面と共役な位置に配置される共焦点ピンホールを介して分光器に入射させ、また、後者についても、標本からの光をスキャナでディスキャンした後、標本面と共役な位置に配置される光ファイバの入射端面に入射させ、分光器に導光させるようにしている。この場合、光ファイバの入射端面は、入射される光の回折径と同じ径であることが必要で、十分に小さな径になることから、シングルモードファイバが用いられている。
【0007】
ところで、最近、レーザ光源にIR極短パルスレーザを用いた多光子レーザ顕微鏡が実用化されている。この多光子レーザ顕微鏡は、IR極短パルスレーザを用いることで、IR極短パルスレーザの照射された標本の焦点面のみに多光子現象を発生させるようにしたものである。この多光子レーザ顕微鏡においては、多光子現象により蛍光指示薬を励起し蛍光を発するようにして焦点面のみの標本像を取得することができるので、これまで共焦点効果を得るために必要であった共焦点ピンホールを不要にすることができる。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−56244号公報
【0009】
【特許文献2】
特開2002−14043号公報
【0010】
【特許文献3】
特開2002−267933号公報
【0011】
【特許文献4】
特許第3283499号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような多光子レーザ顕微鏡についても、分光器を用いて標本の発する蛍光の分光検出を行なおうとすると、上述した第1または第2の特許文献に開示されるものは、標本から発せられた光をスキャナに戻しディスキャンしたのち、分光器に入射し、また、第1または第3の特許文献に開示されるものは、標本からの光をスキャナでディスキャンしたのち、光ファイバの入射端面に入射し分光器に導光するようになる。このため、いずれの方法も、標本からの光が分光器に達するまで、多数の光学部材で反射、透過を繰り返すようになり、また、分光器までの光路が長くなることから、検出光は減衰して益々微弱なものとなり、S/Nが悪化し、精度の高い分光検出ができないという問題があった。
【0013】
そこで、従来、多光子レーザ顕微鏡については、共焦点ピンホールを不要にできることに着目して、第4の特許文献に開示されるように、標本からの蛍光をスキャナでディスキャンする前の光路途中から蛍光検出器側に導くようにしたものが考えられている。
【0014】
このような光路途中に分光器を配置すると、分光器に入射される標本からの光は、ディスキャンされていないため、分光器の入射口(一般にはスリット)に入射される光は、スキャン状態にあって入射角が変化したものとなる。ここで、標本からの光は、円形状をした光ビームであるため、入射光の殆どを分光器内に導くことができず、このため分光検出に必要な十分な光量が確保できず、S/Nが悪化し、精度の高い分光検出を行なうことができないという問題があった。
【0015】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、高いS/Nを得られ、精度の高い分光検出を行なうことができるレーザ顕微鏡を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、レーザ光を発生するレーザ光源と、前記レーザ光源からのレーザ光を標本上に集光させる対物レンズと、前記レーザ光を前記標本上で2次元走査する光走査手段と、前記対物レンズと前記光走査手段との間に配置され、前記レーザ光源からのレーザ光の前記標本上の集光位置から発する光を分離する波長分離手段と、前記波長分離手段により分離された光路に円形の入射端が配置され前記標本からの光が入射される光ファイバと、前記光ファイバの出射端に配置され、該出射端から出射される前記標本からの光が入射され当該光を分散して検出する分光器とを具備し、前記対物レンズの瞳を前記光ファイバの入射端に投影する投影レンズを前記波長分離手段により分離された光路上に備え、前記光ファイバの出射端が直線状に形成されその直線の向きが前記分光器の分散方向と直交する向きに配置されていることを特徴としている。
【0020】
この結果、本発明によれば、標本からの光を光走査手段まで戻すことなく波長分離手段により分光器側に分離するようにしたので、分光器までの光路途中での光の損失を最小限にすることができる。これにより、多光子吸収現象により標本より放出される非線型現象の極めて微弱な光についても、光路上の損失を最小限にして、効率よく分光器に入射させることができる。また、光路上にピンホールがなくなるので、対物レンズで集光された微弱な光を無駄なく、効率よく分光器に入射させることができる。
【0021】
また、本発明によれば、標本からの光は、光ファイバ中を伝送されるが、光ファイバの出射端が直線状に形成されているので、標本からの光の形状を分光器の入射スリットの形状に合わせることができ、対物レンズで集光した光を無駄なく分光器に導くことができる。
【0022】
さらに、本発明によれば、光ファイバの入射端が対物レンズの瞳と共役の位置にあるので、ディスキャンされていない光であっても、漏れなく、光ファイバに取り込むことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に従い説明する。
【0024】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明が適用されるレーザ顕微鏡の概略構成を示している。
【0025】
図において、1は顕微鏡本体で、この顕微鏡本体1は、水平方向のベース部1aに直立して胴部1bが設けられている。また、この胴部1bの先端には、ベース部1aと平行にアーム部1cが設けられている。
【0026】
顕微鏡本体1のアーム部1cには、レボルバ2が設けられている。このレボルバ2には、複数の対物レンズ3が保持されていて、これら対物レンズ3を選択的に観察光路の光軸上に位置させることができるようになっている。
【0027】
顕微鏡本体1の胴部1bには、ステージ4が配置されている。ステージ4には、標本5が載置されている。また、ステージ4は、図示しない焦準機構により、観察光路上に位置される対物レンズ3の光軸方向に沿って上下動するようになっている。
【0028】
一方、6はレーザ光源で、このレーザ光源6には、標本5面に多光子吸収による非線形現象を起こさせるためのIR極短パルスレーザ光(IR極短パルスコヒーレント光)を発するものが用いられる。
【0029】
レーザ光源6より発せられるIR極短パルスレーザ光の光路には、光学ユニット7が配置されている。光学ユニット7は、顕微鏡本体1のアーム部1c上方に配置されており、光走査手段としてのスキャナ8、リレーレンズ9、反射ミラー10、結像レンズ11、波長分離手段としてのダイクロイックミラー12および投影レンズ13を有している。
【0030】
レーザ光源6より発せられるIR極短パルスレーザ光は、スキャナ8に入射される。スキャナ8は、互いに直交方向に走査される走査ミラー8a、8bを有していて、これら走査ミラー8a、8bによりIR極短パルスレーザ光を2次元方向に偏向する。スキャナ8で2次元偏向された光は、リレーレンズ9を透過した後、反射ミラー10により光路を折り返され、結像レンズ11よりダイクロイックミラー12を透過して対物レンズ3の瞳径を満足するように入射する。ここでのダイクロイックミラー12は、レーザ光源6のIR極短パルスレーザ光を透過し、後述する標本5からの光を反射偏向(分離)するような特性を有している。
【0031】
対物レンズ3を透過した光は、ステージ4上の標本5に集光される。この場合、標本5上の集光点は、光学的に2次元走査される。また、標本5上では、IR極短パルスレーザ光により対物レンズ3の焦点面で多光子吸収による非線形現象が発生し、蛍光、ラマン光などの光が放出される。
【0032】
標本5から放出された光は、対物レンズ3に取り込まれ、対物レンズ3を出射した後、ダイクロイックミラー12で反射偏向(分離)される。
【0033】
ダイクロイックミラー12の分離光路には、投影レンズ13および光ファイバ、ここではバンドルファイバ14の入射端面14aが配置されている。投影レンズ13は、図2に示すように対物レンズ3の瞳3aをバンドルファイバ14の入射端面14aに投影するためのもので、対物レンズ3の瞳と共役の位置にバンドルファイバ14の入射端面14aを位置させるようになっている。
【0034】
バンドルファイバ14の出射端14b側には、集光レンズ15を介して分光器16が配置されている。この場合、バンドルファイバ14は、入射端面14aを図3中Aに示すように円形状に形成されるとともに、出射端14bを図3中Bに示すようにファイバ束を直線状に配列した形状に形成され、この出射端14bより出射される光を、集光レンズ15により分光器16の入射口の直線状のスリット161に集光させるようにしている。つまり、分光器16のスリット161に対して直線状のバンドルファイバ14の出射端14bを平行に配置し、出射端14bからの光を効率よく分光器16のスリット161に伝えるようにしている。
【0035】
図4は、分光器16の概略構成を示すものである。分光器16は、スリット161が上述した集光レンズ15の集光位置に配置されている。スリット161を通過した光は、凹面ミラー162で反射し、平行光となって反射型回折格子163に入射される。そして、この回折格子163で分光された光は、さらに凹面ミラー164で反射され、光検出器165で検出され、電気信号に変換されて図示しないコンピュータに送られ、データ処理される。この場合、分光器16のスリット161は、回折格子163における光の分散方向と直交する向きに配置されている。これにより、バンドルファイバ14の出射端14bのファイバ束の配列方向は、分光器16における光の分散方向と直交する向きになっている。
【0036】
なお、分光器16の構成は、一例であって、他の構成のものを用いることもできる。
【0037】
次に、このように構成された多光子レーザ顕微鏡の動作を説明する。
【0038】
この場合、レーザ光源6よりIR極短パルスレーザ光(IR極短パルスコヒーレント光)が発せられると、このレーザ光は、光学ユニット7のスキャナ8に入射される。そして、互いに直交方向に走査される走査ミラー8a、8bにより偏向され、リレーレンズ9を透過し、その後、ミラー10により光路を折り返され、結像レンズ11より対物レンズ3の瞳径を満足するように入射される。
【0039】
対物レンズ3を透過した光は、ステージ4上の標本5に集光される。この場合、標本5上の集光点は、光学的に2次元走査されている。
【0040】
標本5では、IR極短パルスレーザ光により対物レンズ3の焦点面で多光子吸収による非線形現象が発生し、蛍光、ラマン光などの光が放出される。
【0041】
標本5から放出した光は、対物レンズ3に取り込まれ、対物レンズ3を出射し、ダイクロイックミラー12で反射偏向(分離)される。つまり、標本5から放出した光は、スキャナ8まで戻ることなく、手前のダイクロイックミラー12で分離される。ダイクロイックミラー12で分離された光は、投影レンズ13を介してバンドルファイバ14の入射端面14aに入射される。この場合、バンドルファイバ14の入射端面14aには、投影レンズ13により対物レンズ3の瞳が投影されており、標本5からの光が2次元偏向している状態で入射される。
【0042】
この場合、バンドルファイバ14の入射端面14aは、図3中Aに示すように円形状に形成されているので、2次元偏向に応じて角度が変化する標本5からの円形状の光ビームを漏れなく取り込むことができる。また、バンドルファイバ14の出射端14bは、図3中Aに示すように分光器16のスリット161の形状に合わせてファイバ束を直線状に配列した形状になっており、この出射端14bからの出射光を直線状に配列された光ビームに変更するようにしているので、各ファイバ束から出射する光の角度が2次元偏向にともなって変動していても、これらの出射光を集光レンズ15で集光することで、幅の狭いスリット161に漏れなく導くことができる。これにより、標本5からの検出光を無駄なく分光器16内に導くことができるので、高いS/Nの分光検出を実現することができる。
【0043】
この場合、分光器16のスリット161に集光された光は、その後、凹面ミラー162により平行光に変換され、回折格子163に導かれ、さらに凹面ミラー164で反射され、光検出器165で検出され、電気信号に変換されて図示しないコンピュータでデータ処理され、所定の分光検出が行なわれる。
【0044】
従って、このようにすれば、標本5上に2次元偏向されたレーザ光により標本5から放出された光をスキャナ8まで戻すことなくダイクロイックミラー12により分光器16側に分離するようにしたので、従来のスキャナでディスキャンして分光器に入射させるようにしたものと比べ、分光器16までの光路途中での光の損失を最小限にすることができる。これにより、多光子吸収現象により標本5より放出される非線型現象の蛍光やラマン光などの極めて微弱な光についても、光路上の損失を最小限にして、効率よく分光器16に入射させることができるので、高いS/Nの分光検出を実現することができる。
【0045】
また、共焦点ピンホールを使用しないので、対物レンズ3で集光された標本5からの光をすべて分光器16に導くことができるので、多光子吸収現象により発生する蛍光、ラマン光のような微弱な光の検出に特に有効である。
【0046】
さらに、標本5からの光は、2次元偏向している状態でバンドルファイバ14に入射されるが、バンドルファイバ14を伝送することで出射端14bで、分光器16のスリット161に沿った直線状の出射光となり、この直線状の出射光が出射端14bから分光器16に入射されるので、つまり、標本5からの光の形状を分光器16のスリット161の形状に合わせることができるので、対物レンズ3で集光した光を無駄なく分光器に導くことができ、明るく(S/Nのよい)、精度の高い分光検出を行なうことができる。
【0047】
さらに、バンドルファイバ14の入射端面14aが常に対物レンズ3の瞳3aと共役の位置にあるので、ディスキャンされていない光であっても、漏れなく、バンドルファイバ14に取り込むことができる。
【0048】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
【0049】
図5は、第2の実施の形態の概略構成を示すもので、図1と同一部分には、同符号を付している。
【0050】
この場合、ダイクロイックミラー12で分離された光路上には、集光レンズ21が配置されている。また、集光レンズ21の集光位置には、光ファイバとしてマルチモードファイバ22の入射端22aが配置されている。また、マルチモードファイバ22の出射端22bには、分光器16が配置されている。
【0051】
マルチモードファイバ22には、コア径が数μm〜1000μm程度のものが用いられる。また、集光レンズ21には、ダイクロイックミラー12から入射される標本5からの2次元偏向する光を十分に集光し、マルチモードファイバ22の入射端22aに入射できるものが用いられる。
【0052】
この場合も、分光器16の入射口に直線状のスリット(不図示)がある場合は、マルチモードファイバ22の出射端22bを直線状に成型するようになる。勿論、マルチモードファイバ22の出射端22bには、出射される光を分光器16の入射口に集光させるための集光レンズが設けられる。
【0053】
その他は、図1と同様である。
【0054】
このようにすれば、ダイクロイックミラー12により分離された光路上の集光レンズ21の集光位置に、マルチモードファイバ22の入射端22aが配置されるので、マルチモードファイバ22として、コア径が数μm〜1000μm程度のものを使用することができる。
【0055】
また、標本5からの検出光をスキャナ8まで戻すことなくダイクロイックミラー12により分光器16側に分離することができ、さらに、マルチモードファイバ22を伝送させることにより、直線状に成型された出射端側で分光器16のスリット161に沿った直線状の出射光とすることもできるので、第1の実施の形態で述べたと同様な効果を期待することができる。
【0056】
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。
【0057】
図6は、第3の実施の形態の要部の概略構成を示すもので、図1と同一部分には、同符号を付している。
【0058】
この場合、対物レンズ3を保持するレボルバ2には、対物レンズ3の瞳位置に近接してダイクロイックミラー12とバンドルファイバ14の入射端面14aが配置されている。
【0059】
このようにすると、バンドルファイバ14の入射端面14aが対物レンズ3の瞳位置に近接していることから、ダイクロイックミラー12を介して入射端面14aに入射される標本5からの放出光の2次元移動の移動量を小さくできるので、バンドルファイバ14の径に余裕を持たせることで、投影レンズを用いることなく直接入射端面14aに入射させることができる。
【0060】
また、バンドルファイバ14の入射端面14aが対物レンズ3の直後に位置することで、対物レンズ3の軸外光もより多く入射させることが可能となり、標本5からの放出光を、さらに効率よく分光器に入射させることができ、高いS/Nにより分光検出を行なうことができる。
【0061】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、実施段階では、その要旨を変更しない範囲で種々変形することが可能である。例えば、上述した実施の形態では、レーザ光源にIR極短パルスレーザを用いた多光子レーザ顕微鏡について述べたが、例えば、多光子レーザ顕微鏡以外の共焦点効果を利用しない顕微鏡で、標本から放出される蛍光の分光検出を行なうようなものにも適用できる。
【0062】
さらに、上記実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示されている複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出できる。例えば、実施の形態に示されている全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題を解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出できる。
【0063】
なお、上述した実施の形態には、以下の発明も含まれる。
【0064】
(1)光ファイバは、バンドルファイバであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のレーザ顕微鏡。
【0065】
(2)バンドルファイバは、出射端のファイバ束を直線状に形成したことを特徴とする(1)記載のレーザ顕微鏡。
【0066】
(3)光ファイバは、マルチモードファイバであることを特徴とする請求項4記載のレーザ顕微鏡。
【0067】
(4)マルチモードファイバは、出射端を直線状に形成したことを特徴とする(3)記載のレーザ顕微鏡。
【0068】
(5)光ファイバの出射端より出射される光を分光器の入射口に集光させる集光レンズを設けたことを特徴とする請求項1乃至4、(1)乃至(4)のいずれかに記載のレーザ顕微鏡。
【0069】
(6)波長分離手段と光ファイバは、対物レンズの瞳位置に近接して配置されることを特徴とする請求項1乃至3、(1)乃至(5)のいずれかに記載のレーザ顕微鏡。
【0070】
(7)前記波長分離手段により分離された光路に配置され、前記対物レンズの瞳を前記光ファイバの入射端面に投影する投影レンズをさらに設けたことを特徴とする(1)乃至(4)のいずれかに記載のレーザ顕微鏡。
【0071】
(8)前記波長分離手段により分離された光路に配置され、前記標本からの光を前記光ファイバの入射端面に集光させる集光レンズをさらに設けたことを特徴とする請求項1乃至3、(1)乃至(4)のいずれかに記載のレーザ顕微鏡。
【0072】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、高いS/Nを得られ、精度の高い分光検出を行なうことができるレーザ顕微鏡を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の概略構成を示す図。
【図2】第1の実施の形態に用いられる投影レンズとバンドルファイバの入射端面の関係を説明する図。
【図3】第1の実施の形態に用いられるバンドルファイバの出射端と分光器のスリットの関係を説明する図。
【図4】第1の実施の形態に用いられる分光器の概略構成を示す図。
【図5】本発明の第2の実施の形態の概略構成を示す図。
【図6】本発明の第3の実施の形態の要部の概略構成を示す図。
【符号の説明】
1…顕微鏡本体、1a…ベース部、1b…胴部
1c…アーム部、2…レボルバ、3…対物レンズ
4…ステージ、5…標本、6…レーザ光源
7…光学ユニット、8…スキャナ、8a.8b…走査ミラー
9…リレーレンズ、10…反射ミラー、11…結像レンズ
12…ダイクロイックミラー、13…投影レンズ
14…バンドルファイバ、14a…入射端面
14b…出射端、15…集光レンズ、16…分光器
161…スリット、162…ミラー
163…回折格子、164…ミラー、165…光検出器
21…集光レンズ、22…マルチモードファイバ
22a…入射端、22b…出射端
Claims (1)
- レーザ光を発生するレーザ光源と、
前記レーザ光源からのレーザ光を標本上に集光させる対物レンズと、
前記レーザ光を前記標本上で2次元走査する光走査手段と、
前記対物レンズと前記光走査手段との間に配置され、前記レーザ光源からのレーザ光の前記標本上の集光位置から発する光を分離する波長分離手段と、
前記波長分離手段により分離された光路に円形の入射端が配置され前記標本からの光が入射される光ファイバと、
前記光ファイバの出射端に配置され、該出射端から出射される前記標本からの光が入射され当該光を分散して検出する分光器とを具備し、
前記対物レンズの瞳を前記光ファイバの入射端に投影する投影レンズを前記波長分離手段により分離された光路上に備え、
前記光ファイバの出射端が直線状に形成されその直線の向きが前記分光器の分散方向と直交する向きに配置されていることを特徴とするレーザ顕微鏡。
Priority Applications (3)
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Publications (3)
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