JP2016507545A - 環状エステルおよび環状アミドの製造方法 - Google Patents

環状エステルおよび環状アミドの製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は環状エステルまたは環状アミドの製造方法。少なくとも一種のヒドロキシカルボン酸および/または少なくとも一種のアミノ・カルボン酸またはそのエステルまたはその塩(ヒドロキシカルボン酸は2−ヒドロキシカルボン酸または6−ヒドロキシカルボン酸であり、アミノ・カルボン酸は2−アミノ−カルボン酸または6−アミノ−カルボン酸である)を、(1)2または3つの互いに連結し非平行チャンネル系(このチャンネル系の少なくとも1つは10員環以上のリングチャンネルから成り、NMRで測定した骨組のSi/X2比は少なくとも24である)、または(2)3つの互いに連結した非平行チャンネル系(このチャンネル系の少なくとも2つはが10員環以上のリングチャンネルから成り、NMRで測定した骨組のSi/X2比は少なくとも6である)(上記XはAlまたはBである)を有する少なくとも一種の酸性ゼオライトと接触させる工程を有し、0.5〜20バールの圧力で実行する。

Description

本発明は、バイオポリマー(生体高分子)のようなポリマーの製造で出発材料として使用できる環状エステルおよび環状アミドの製造方法に関するものである。
環状(環式、Cyclic)エステルは重合してポリマー材料にすることができる有用な化合物である。そうしたポリマー材料は生物分解性プラスチック物質やその他のプロセスの製造で有用である。また、環状エステルは可塑剤として有用であり、界面活性剤および可塑剤の製造中間体としても有用である。
通常、環状エステルはヒドロキシ酸をオリゴマーのプレポリマーに縮合し、次いで、このプレポリマーを環状エステルに脱重合(depolymerized)して製造される。
オリゴマー状プレポリマーから環状エステルを製造するこの方法は一般にバック−バイティング(back・biting)反応とよばれる。このバック−バイティング反応は遅い反応で、回分操作で長時間を必要とする。その結果、望ましくない副生成物が生じる。そのため、必要な純度の環状エステルを得ることが要求される場合には極めて複雑な精製工程が必要になる。
驚くことに、上記の目的の少なくとも一部は本発明方法によって達成できるということを本発明者は見出した。
Cichocki,Parasiewicz-Kaczmarska,Zeolite 1990、10、577-582
従って、上記の問題の少なくとも1つを解決することのできる環状エステルの製造方法に対するニーズが存在している。本発明の目的はこのニーズに応えることができる環状エステルおよび環状アミドの製造方法を提供することにある。
本発明は、環状エステルまたは環状アミドの製造方法であって、少なくとも一種のヒドロキシカルボン酸および/または少なくとも一種のアミノカルボン酸またはそのエステルまたはその塩を、下記(1)または(2):
(1)2つまたは3つの互いに連結した平行でないチャンネル(channel、通路)系(このチャンネル系の少なくとも1つは10員環以上のリングチャンネル(ring channel、環状通路)から成り、NMRで測定した骨組のSi/X2比は少なくとも24である)、または
(2)3つの互いに連結した平行でないチャンネル系(このチャンネル系の少なくとも2つはが10員環以上のリングチャンネルから成り、NMRで測定した骨組のSi/X2比は少なくとも6である)、
(上記XはAlまたはBである)
を有する少なくとも一種の酸性ゼオライトと接触させる工程を有し、
上記ヒドロキシカルボン酸が2−ヒドロキシカルボン酸または6−ヒドロキシカルボン酸であり、上記アミノカルボン酸は2−アミノ−カルボン酸または6−アミノ−カルボン酸であり、且つ、
0.5〜20バールの圧力で実行することを特徴とする方法にある。
本発明は、少なくとも一種のヒドロキシカルボン酸および/または少なくとも一種のアミノカルボン酸を少なくとも一種の酸性ゼオライトと接触させる工程を有する環状エステルまたは環状アミドの製造方法であり、上記ヒドロキシカルボン酸は2−ヒドロキシカルボン酸または6−ヒドロキシカルボン酸であり、上記アミノカルボン酸は2−アミノ−カルボン酸または6−アミノ−カルボン酸であり、上記の少なくとも一種の酸性ゼオライトは下記(1)または(2)である(XはAlまたはBである):
(1)2つまたは3つの互いに連結した平行でないチャンネル系(このチャンネル系の少なくとも1つは10員環以上のリングチャンネルから成り、NMRで測定した骨組のSi/X2比は少なくとも24である)、または
(2)3つの互いに連結した平行でないチャンネル系(このチャンネル系の少なくとも2つはが10員環以上のリングチャンネルから成り、NMRで測定した骨組のSi/X2比は少なくとも6である)。
この方法は0.5〜20バールの圧力で実行されるのが好ましい。
本発明の好ましい特徴は特許請求の範囲の独立項および従属項に記載されている。従属項に記載の特徴は組み合わせてもよい。
本発明の上記およびその他の特徴および利点は以下の説明からめ明らかに成るであろう。しかし、以下の説明は本発明の原理を示ものであって、本発明が下記実施例に限定されるものではない。
添付の図は本発明の特定実施例の種類を説明するためのもので、本発明を限定するものではない。図面全体を通して、対応する参照番号は同じものまたは対応する部分および特徴を示す。
Si/Al2比が25であるH−BEAゼオライト触媒を使用した時の反応装置中の乳酸オリゴマー、ラクチドおよびの乳酸の量を種々の時間でプロットした図。 AとBはSi/Al2比を変化させた時のZSM−5およびH−BEAゼオライトの場合のラクチド生産速度を単位酸サイト当たり、1グラムのゼオライト当たり、単位時間当たりでそれぞれプロットした図。 Si/Al2比が25であるH−BEAゼオライトを用いてラクチドを合成した時に得られた反応生成物の相対量を各種溶媒に対してプロットした図。 Si/Al2比が25および150であるH−BEAゼオライトを用いて2−ヒドロキシブタン酸からエチル・グリコリドを合成した時の反応生成物の相対量をプロットした図。
本発明方法の工程を説明するときに使われる用語は、特にことわらない限り、以下の意味を表す。
単数形で表した項目は、特にことわらない限り、複数の場合も含む。
「成る」、「構成される」等は「含む」と同義であり、オープンエンドであり、追加の構成、要素、方法、ステップを含むことができ。また、「〜のみから成る」も含む。
「一実施例」または「一つの実施例」とは、その実施例が本発明の特定の特徴、構造または特性の少なくとも一つを含む実施例であることを意味する。従って、本明細書を通して「一実施例」または「一つの実施例」とは必ずしも同じ実施例を意味するものではなく、一つ以上の実施例で特定の特徴、構造または特性を当業者に明らかな適切な方法で組み合わせたものでもよい。さらに、ここに記載のいくつかの実施例は他の実施例に含まれる特徴のいくつかを含み、別の特徴は含まない。異なる実施例の特徴の組み合わせも本発明の範囲に含まれ、異なる実施例を形成するということは当業者には理解できよう。例えば、特許請求の範囲では実施例を任意に組み合わせて使うことができる。
数値の範囲を規定する場合には、その数値範囲の両端を含む。
特に定義をしない限り、本明細書で使用する用語は技術的、科学的な用語で、技術の当業者が共通して理解する意味を有する。本発明の内容をより良く理解するために、本明細書で使用する用語の定義をさらにガイドとして記載するが、本明細書で使用する定義は単に本発明の理解を助けるためのものである。
本明細書で引用した全ての文献は本願明細書の一部を成すものとする。
本発明の環状エステルまたは環状アミドの製造方法は、少なくとも一種のヒドロキシカルボン酸および/または少なくとも一種のアミノカルボン酸または上記定義のそのエステルまたはその塩を上記定義の少なくとも一種の酸性ゼオライトと接触させる工程を含む。
本発明の環状エステルまたは環状アミドの製造方法は、少なくとも一種のヒドロキシカルボン酸および/または少なくとも一種のアミノカルボン酸または上記定義のそのエステルまたはその塩を上記定義の少なくとも一種の酸性ゼオライトと接触させる工程を含み、且つ、その方法を0.5〜20バールの圧力で実行するのが好ましい。
「ゼオライト」という用語は、X線回折によって定まる一定の結晶組織を有する天然および合成の多孔質結晶アルミノ珪酸塩材料を意味する。ゼオライトはチャンネル(通路)のシステム(系)(a system of channels)を有し、このチャンネル系は他のチャンネル系またはキャビティ、例えばサイドポケットまたはケージと相互に連通していてもよい。チャンネル系は三次元でも、二次元でも、一次元でもよい。ゼオライトはSi04とXO4の四面体から成る。ここで、XはAl(アルミニウム)またはB(硼素)である。ゼオライトは、AlO4とBO4の四面体の組み合わせから成ることができる。
好ましい実施例でのXはAlで、ゼオライトはBO4四面体を含まない。AlO4とBO4の四面体はコーナーの共通酸素原子を介して連結される。ゼオライト中に存在するリング(環)構造の種類および各リング型によって規定されるチャンネルの寸法を含めたゼオライト骨組に関するトポロジー(topological、位相幾何学)および詳細な構造の解説は下記非特許文献2およびそのウエブサイト版(http://www.iza-structure.org/databases/)に記載されている。また、ゼオライト合成の証明済み方法および優れた実験方法は下記非特許文献3に記載されている。
Atlas of Zeolite Framework Types (C Baerlocher, LB McCusker, DH Olson、6th ed. Elsevier, Amsterdam, 2007) Verified synthesis of zeolitic materials、2nd Edition 2001
BO4四面体から成る各種の証明済み合成処方が入手可能である。例えばMFIトポロジーを有する硼素ベースのゼオライトの合成方法および特徴付け方法は非特許文献4に記載されている。
Cichocki、Parasiewicz-Kaczmarska(zeolites,1990、10、577-582)
本発明方法で用いるのに適したゼオライトは一般に下記(1)または(2)を有する(XはAlまたはBである):
(1)少なくとも2つ、好ましくは2つまたは3つの互いに連結した平行でないチャンネル系(このチャンネル系の少なくとも1つは10員環以上のリングチャンネルから成り、NMRで測定した骨組のSi/X2比は少なくとも24である)、または
(2)3つの互いに連結した平行でないチャンネル系(このチャンネル系の少なくとも2つは10員環以上のリングチャンネルから成り、NMRで測定した骨組のSi/X2比は少なくとも6である)、
「チャンネル系」という用語は平行および結晶学的にそれと等価なチャンネル系を意味し、このチャンネル系は8員環リングチャンネルまたはそれ以上のリングチャンネル、例えば10員環リングチャンネルまたは12員環リングチャンネルである。「チャンネル」という用語は、平行および結晶学的にそれと等価なチャンネルの系の一部である8員環以上のリングチャンネルを意味する。
本発明方法で用いるのに適したゼオライトは10員環以上のリングチャンネル、例えば10員環のリングチャンネル(10mR)、12員環のリングチャンネル(12mR)から成る。公知の各ゼオライト骨組タイプの環のサイズは非特許文献5に記載されている。この文献の内容は本願明細書の一部を成す。
Atlas of Zeolite Framework Types (C Baerlocher, LB McCusker, DH Olson, 6th ed. Elsevier, Amsterdam, 2007
「8員環のリングチャンネル」または「8mR」とは障害のない8員環から成るチャンネル(通路)を意味し、8員環がリングの最小直径を規定する。8員環リングは8つのT原子と交互する8つの酸素原子とから成る(ここで、TはSiまたはAlまたはBである)。「10員環リングチャンネル」または「10mR」は障害のない10員環から成るチャンネル(通路)を意味し、10員環がリングの最小直径を規定する。10員環リングは10つのT原子と交互する10つの酸素とから成る(ここで、TはSiまたはAlまたはBである)。「12員環リングチャンネル」または「12mR」は障害のない12員環から成るチャンネル(通路)を意味し、12員環がリングの最小直径を規定する。12員環リングは12つのT原子と交互する12つの酸素とから成る(ここで、TはSiまたはAlまたはBである)。「10員環以上のリングチャンネル」とは10員環リングチャンネル以上を意味し、例えば10員環リングチャンネルと12員環リングチャンネルとから成る。
骨組Si/X2比は核磁気共鳴(Nuclear Magnetic Resonance、NMR)測定、特に29Siおよび27Al NMRで求めることができる。好ましい実施例では骨組Bは無く、Si/X2比はSi/Al2比に等しい。NMRによるSi/Al2比の求め方は非特許文献6または非特許文献7に記載されている。NMRによるSi/B2比の求め方は非特許文献8に記載されている。
Klinowski (Ann. Rev. Mater. Sci. 1988, 18, 189-218) G. Engelhardt and D. Michel [High-Resolution Solid-State NMR of Silicates and Zeolites. John Wiley & Sons, Chichester 1987. xiv, 485 pp) D. Trong On et al. (Studies in Surface Science and Catalysis 1995, 97, 535-541 ; Journal of Catalysis, November 1995, Volume 157, Issue 1 , Pages 235-243)
本発明者は、触媒として特定のゼオライトを使用することによって環状エステルまたは環状アミドの合成を大幅に単純化できるということを見出した。本発明者はさらに、本発明で定義のゼオライトを使用することで環状エステル、例えばラクチドを単一段階で生産でき、プレポリマーへの縮合や環状エステルへの解重合を無くすことができるということを発見した。本発明者はさらに、本発明で定義のゼオライトは環状エステルに対する優れた選択性を有することも見出した。さらに、縮合−解重合法と対照的に、触媒としてゼオライトを使用することでラセミ化を大幅に減らすことができ、従って、精製が極めて容易になる。ゼオライトは不均質触媒であるので、従来の均質触媒、例えば硫酸とは対照的に、反応後に製品から容易に分離できる。
本発明方法では、少なくとも一種のヒドロキシカルボン酸および/または少なくとも一種のアミノ・カルボン酸またはそのエステルまたはその塩を少なくとも一種の酸性のゼオライトと接触させる工程を含む。ここで、上記ゼオライトは下記(1)または(2)から成り(各XはAlまたはBである):
(1)少なくとも2つ、好ましくは2つまたは3つの互に連結した互いに平行でない(非平行)チャンネル系(このチャンネル系の少なくとも1つは10員環以上のリングチャンネルを有し、NMRで測定した骨組Si/X2比は少なくとも24である)または
(2)3つの互いに連結した平行でないチャンネル系(このチャンネル系の少なくとも2つは10印環以上のリングチャンネルを有し、NMRで測定した骨組Si/X2比は少なくとも6である)、
上記ヒドロキシカルボン酸は2−ヒドロキシカルボン酸または6−ヒドロキシカルボン酸であり、上記アミノカルボン酸は2−アミノ−カルボン酸または6−アミノ−カルボン酸であり、好ましくは「チャンネル系」は平行かつ結晶学的に等価なチャンネルであり、上記チャンネルは8員環リングチャンネル以上である。
本発明者は、環状エステルまたは環状アミドに対する選択性はゼオライトの構成に大きく依存するということを見出した。最高の結果は少なくとも2つの互いに連結した非平行チャンネル系(2Dまたは3Dマイクロポア幾何構造)から成るゼオライトを使用した時に得られるということを見出した。従って、本発明方法で使用するゼオライトは2Dまたは3Dマイクロポア幾何構造、特に、互いに連結した2Dまたは3Dマイクロポア幾何構造を有する。
さらに、本発明方法に適したゼオライトはヒドロキシカルボン酸の分子から各環状エステルへの反応を触媒するのに適した十分に大きなチャンネルを有する。最高の結果は少なくとも一つの10員環以上のリングチャンネルを有するゼオライトで得られるということを本発明者は見出した。
本発明者はさらに、ゼオライト骨組のSi/X2比はヒドロキシカルボン酸を環状エステルにする触媒反応を担うゼオライトの安定性に大きく影響するということも見出した。
本発明の特定実施例では、本発明方法に用いられるゼオライトの骨組Si/Al2が少なくとも24である。例えば、ゼオライトは骨組Si/Al2比が少なくとも24で、さらに少なくとも2つの互いに連結しかつ非平行なチャンネル系を有し、この互いに連結しかつ非平行なチャンネル系の少なくとも1つは10員環以上のリングチャンネルを有し、すなわち、チャンネル系の少なくとも1つは10員環以上のリングチャンネルを有し、少なくとも1つの他のチャンネル系は8員環以上のチャンネルを有する。この種のゼオライトの例はFER、MFIおよびMWWから成る群の中から選択されるトポロジーを有するゼオライトである。
さらに他の実施例では、少なくとも2つのチャンネル系の両方が10員環以上のリングチャンネルから成る。本発明の特定実施例では、チャンネル系の少なくとも1つは12員環以上のリングチャンネルを有する。
別の実施例では、本発明方法で用いられるゼオライトの骨組Si/Al2比は少なくとも6である。例えば、ゼオライトは骨組Si/Al2比が少なくとも6で、少なくとも3つの互いに連結した非平行チャンネル系を有し、この互いに連結した非平行チャンネル系の少なくとも2つは10員環以上のリングチャンネルから成る。例えば、チャンネル系の少なくとも2つは10員環以上のリングチャンネルから成り、他のチャンネル系は8員環以上のリングチャンネルから成る。この種のゼオライトの例はBEA、FAUおよびMELから成る群の中から選択されるトポロジーを有するゼオライトであるが、これに限定されるものではない。
別の実施例では、上記3つのチャンネル系は全て10員環以上のリングチャンネルから成る。特定の実施例ではチャンネル系の少なくとも1つは12員環以上のチャンネルから成る。いくつかの実施例ではチャンネル系の少なくとも2つは12員環以上のリングチャンネルから成る。この種のゼオライトの例はBEAおよびFAUから成る群の中から選択されるトポロジーを有するゼオライトを含むが、これに限定されるものではない。
特定実施例では、ゼオライトは少なくとも2つの互いに連結した非平行なチャンネル系から成り、この少なくとも2つの互いに連結した非平行なチャンネル系の少なくとも1つは10員環以上のリングチャンネルから成り、さらに、ゼオライトの骨組Si/X2比は少なくとも24、特に少なくとも25であり、この比は例えば少なくとも30、例えば少なくとも35、例えば少なくとも40、例えば少なくとも50、例えば少なくとも60、例えば少なくとも70、例えば少なくとも80、例えば少なくとも90、例えば少なくとも100である。好ましくは、ゼオライトは2つまたは3つの互いに接続した非平行チャンネル系から成り、この2つまたは3つの互いに接続した非平行チャンネル系の少なくとも1つと10員環以上のリングチャンネルから成り、さらに、ゼオライトの骨組Si/Al2比は少なくとも24、特に少なくとも25であり、この比は例えば少なくとも30、例えば少なくとも35、例えば少なくとも40、例えば少なくとも50、例えば少なくとも60、例えば少なくとも70、例えば少なくとも80、例えば少なくとも90または例えば少なくとも100である。
特定の実施例では、ゼオライトは3つの互いに連結した非平行チャンネル系から成り、この3つの互いに連結した非平行チャンネル系の少なくとも2つと10員環以上のリングチャンネルから成り、ゼオライトの骨組Si/X2比は少なくとも6、特に少なくとも8であり、この比は例えば少なくとも10、例えば少なくとも15、例えば少なくとも20、例えば少なくとも25、例えば少なくとも30、例えば少なくとも35例えば少なくとも40、例えば少なくとも50、例えば少なくとも60、例えば少なくとも70、例えば少なくとも80、例えば少なくとも90または例えば少なくとも100である。好ましくは、ゼオライトは3つの互いに連結した非平行チャンネル系から成り、この3つの互いに連結した非平行チャンネル系の少なくとも2つは10員環以上のリングチャンネルから成り、骨組Si/Al2比は少なくとも6、特に少なくとも8であり、この比は例えば少なくとも10、例えば少なくとも15、例えば少なくとも20、例えば少なくとも25、例えば少なくとも30、例えば少なくとも35、例えば少なくとも40、例えば少なくとも50、例えば少なくとも60、例えば少なくとも70、例えば少なくとも80、例えば少なくとも90または例えば少なくとも100である。
大部分の実施例では、Si/X2比が増加すると、ヒドロキシカルボン酸および/またはアミノカルボン酸から環状エステルまたは環状アミドへの変換率が増加する。好ましくはSi/Al2比を増加させる。いくつかの実施例では、Si/X2比をさらに増加させると高Si/X2比で変換率が低下する。特定の理論に高速されるものではないが、これは高Si/X2比のゼオライトでは酸サイトの量が好く成ることに関係するものと思われる。従って、特定の実施例ではゼオライトの骨組Si/X2比は280以下である。他の実施例ではゼオライトの骨組Si/X2比は200以下にする。ゼオライトの骨組Si/Al2比は280以下にするのが好ましい。他の実施例ではゼオライトの骨組Si/Al2比は200以下にする。
本発明方法で使用するゼオライトはAlO4四面体:BO4四面体またはこれらの両方から成る。従って、いくつかの実施例では、X2は(Al2+B2)である。骨組Si/X2骨組比が同じもののままで、AlをBに変え、またはその逆に変えて所定のゼオライトにすることができる。しかし、特定の実施例では、ゼオライトがBO4四面体を含まないか、その量が極めて少ない(例えばAl/B比が少なくとも100)。従って、特定実施例ではX2はAl2である。
ここに記載のSi/X2比は、特にことわらない限り、NMRで求めたモル比である。このSi/X2比はSiO2/X23のモル比であることは当業者には理解できよう(X23はAl23および/またはB23)。さらに、Si/X2比を2で割ることによってSi/Xのモル比が得られることも当業者には理解できよう(XはAlおよび/またはB)。
ゼオライトのトポロジーによって定義される上記チャンネルはモノマーがアクセスできるのには十分に大きいが、三重体またはそれより大きなオリゴマーの有意な形成および/または拡散を防ぐのには十分に小さいのが好ましい。従って、特定の実施例では、ゼオライトは環サイズが最大で18、好ましくは最大で14、例えば最大で12のチャンネルのみから成る。
好ましい実施例では、本発明方法に適したゼオライトはBEA、MFI、FAU、MEL、FERおよびMWWから成る群の中から選択されるトポロジーを有する。これらのゼオライトは環状エステルへの選択性が特に高いということを本発明者は見出した。一つの実施例では、ゼオライトはBEA、MFI、FAUおよびMWWから成る群の中から選択されるトポロジーを有する。特定の実施例ではゼオライトはBEAのトポロジーを有する。
ここに記載の方法に適した典型的な市販のゼオライトはベータ多形体A(BEAトポロジー)、ZSM−5(モービル;MFIトポロジー)、Yゼオライト(FAUトポロジー)、MCM−22(モービル;MWWトポロジー)を含むが、これらに限定されるものではない。
特定の実施例では、ゼオライトは少なくとも4.5Åの平均(等価)直径を有するチャンネルから成る。特に、ゼオライトは少なくとも4.5Åの平均直径を有する少なくとも2つの非平行チャンネルから成ることができる。チャンネル直径はゼオライト骨組一般には種類の知識またはX線回折(XRD)の測定値から理論的に決定できるということは当業者には公知である。ゼオライトは平均(等価)直径が4.5〜13.0Å、より好ましくは4.5〜8.5Åの少なくとも2つの互いに連結したした非平行なチャンネルから成るのが好ましい。適当なトポロジーの直径は上記の国際標準液文献:Atlas of Zeolite structuresまたはそのオンライン・データベース(http://www.iza-structure.org/databases/)に記載れれている。チャンネルの平均(等価)直径はN2吸着によって実験的に求めることもできる。この方法は例えば下記文献に記載されている。
Groen et al. (Microporous and Mesoporous Materials 2003, 60, 1 -17) Storck et al. (Applied Catalysis A: General 1998, 174, 137-146) Rouquerol et al. (Rouquerol F, Rouquerol J and Sing K, Adsorption by powders and porous solids: principles, methodology and applications, Academic Press, London, 1999).
いくつかの実施例では、ゼオライトはさらにメソポア(mesopores)から成ることができる。このメソポアが存在すると微小孔へのヒドロキシカルボン酸のアクセス性を増加させることができ、反応速度を上げることができる。しかし、ゼオライトがメソポアから成ることができない場合もある。
「メソポア(mesopores)」という用語は2.0ナノメートル〜50ナノメートルまでの平均直径を有するゼオライト結晶の気孔を意味する。気孔が円筒から変化した形状を有する場合には、上記メソポアの直径の範囲は均等円筒細孔を意味する。このメソポアの平均直径はN2吸着のようなガス吸収法で求めることができる。
ゼオライトはそのままの形、例えば粉末の形で使用できる。特定の実施例では、触媒に追加の硬さを与えまたは最終触媒製品に触媒活性を与える他の材料をゼオライトと組み合わせて調整ことができる。ゼオライトと混合可能な材料は種々の不活性または触媒活性な物質または各種バインダ材料にすることができる。これらの材料にはカオリン、その他のクレー、燐酸塩、アルミナまたはアルミナゾル、チタニア、ジルコニア、石英、シリカまたはシリカゾル、金属シリケートのような金属酸化物およびこれらの混合物が含まれる。れらの成分は触媒を固く(densifying)し、調整された触媒の強度を増やすのに有効である。触媒調整物に種々の希土類金属を加えることもできる。触媒はペレット、球、その他の異形材に押出すか、噴霧乾燥して粒子にすることができる。最終触媒製品に含まれるゼオライトの量は全触媒重量の0.5〜99.9重量%まで、好ましくは2.5〜99.5重量%、好ましくは2.5〜95重量%、好ましくは2.5〜90重量%、最も好ましくは2.5〜80重量%であり、例えば触媒製品の総重量をベースにした20〜95重量%、好ましくは20〜90重量%、最も好ましくは20〜80重量%である。
いくつかの実施例では、本発明方法で用いられるゼオライトを(合成後に)後処理して骨組Si/X2比を増加させることができる。ゼオライトのSi/Al2比を上げる方法は公知で、骨組の脱アルミニウム化(dealumination)を含む。この脱アルミニウム化は(ヒドロ)熱処理、酸による骨組アルミニウムの抽出、ハロゲン化珪素またはヘキサフルオロ珪酸塩との反応によって骨組アルミニウムを珪素で置換する方法が含まれる。この脱アルミニウム化の典型的な方法は非特許文献12に記載されており、その内容は本発明の一部を成す。
J. Phys. chem. 1996, 100, 12440-12447
本発明方法で用いるゼオライトはブレンステッド(Bransted)酸性(すなわちミクロポア中にプロトンサイトを有する)のゼオライトであるのが好ましい。いくつかの実施例では、ゼオライトのブレンステッド(Bransted)酸密度は0.05〜6.5mmol/g乾燥重量である。全てのAl・T−サイトが(カチオンに対して)酸性プロトンとパランスしている場合、ブレンステッド(Bransted)酸密度はSi/Al2比から直接に導くことができる。その方法の例は非特許文献14に記載れれている。
G. Ertl, H. Knozinger, F. Schijth and J. Weitkamp編集のHandbook of Heterogeneous Catalysis, second edition, Wiley 2008.
本発明方法で用いられるゼオライトは酸の形(酸性H−形ゼオライト)または(部分的に)H+以外のカチオンと交換した形で得ることができる。いくつかの実施例では、酸性H−形ゼオライトをそのまま使用することができる。いくらかの他の実施例では、本発明方法で用いられるゼオライトはブレンステッド酸密度を増やすために(合成後に)後処理することができる。ゼオライトのブレンステッド酸サイトはアンモニウム塩で水溶性イオン交換した後に、ゼオライト内部のアンモニウムイオンを熱分解することで容易に作ることができる。あるいは、多価金属カチオン(例えばMg2+、Ca2+、La3+または希土類カチオン混合物)の塩との水溶性イオン交換と、その後の熱的脱水によって酸サイトを作ることができる(非特許文献14、この内容は本願明細書の一部を成す)。
J. Weitkamp, Solid State Ionics 2000, 131, 175-188
ポリマー触媒(例えばAmberlyst(登録商標))とは対照的に、本発明のゼオライト触媒は再生でき、本発明方法で再利用できる。従って、本発明方法の特定実施例では、ゼオライト触媒を再生させる段階を含むことができる。ゼオライト触媒の再生は洗浄またはか焼で実行できる。ゼオライト触媒の再生は例えば少なくとも150℃の温度でか焼して実行するのが好ましい。特定の実施例では、か焼温度は少なくとも200℃、例えば少なくとも300℃、例えば少なくとも400℃、例えば約450℃である。
本発明方法では少なくとも一種のヒドロキシカルボン酸および/または少なくとも一種のアミノカルボン酸を出発原料として使用する。
本発明方法で使用するヒドロキシカルボン酸は2−ヒドロキシカルボン酸または6−ヒドロキシカルボン酸から選択される。また、この化合物の塩またはエステルを使うこともできる。特定の実施例では、1種のヒドロキシカルボン酸のみを本発明方法で使用する。いくつかの実施例では、2つの異なるヒドロキシカルボン酸を使って例えば非対称のダイマーの環状エステルを製造することができる。特定の実施例では、上記2−ヒドロキシカルボン酸は少なくとも3つの炭素原子を有する。
いくつかの実施例では、ゼオライトは下記の式(I)の少なくとも一つの化合物またはその塩またはそのエステルと接触する:
Figure 2016507545
(ここで、
5はOHまたはNH2であり、
1およびR2は各々独立して水素またはC1−6アルキル、C2−6アルケニル、C6−10アリール、C1−10アルキルC6−10アリーレン、C6−10アリールC1−6アルキレンまたはC2−6アルキニルの中から選択される基であり、これらのら各基はC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシから選択される一つ以上の置換基で置換されていてもよい)
他の実施例では、R1およびR2は独立して水素またはC1−4アルキル、C2−4アルケニルまたはC2−4アルキニルから選択される基であり、これらの各基はC1−6アルキル、Ci−6アルキルオキシから選択される一つ以上の置換基によって置換されていてもよい。
好ましくは、R1およびR2は水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C6−10アリール、C1−10アルキルC6−10アリーレン、C6−10アリールC1−6アルキレンまたはC2−6アルキニルから各々独立して選択される。さらに他の実施例では、R1およびR2は水素、C1−4アルキルまたはC2−4アルケニルから各々独立して選択される。
特定の実施例では、少なくとも一つのR1およびR2が水素でない。
特にことわらない限り、下記の用語は下記の意味を有する:
「C1−6アルキル」という用語は、基または基の一部として、式:Cn2n+1のヒドロカルビル基を意味する(ここで、nは1〜6の数)。一般に、アルキル基は1〜6つの炭素原子、例えば1〜4つの炭素原子を有する。アルキル基は直鎖または分岐であり置換されていてもよい。炭素原子に付けた添字はその基が含むことができる炭素原子数を表す。従って、例えば、C1−4アルキルは1〜4つの炭素原子のアルキルを意味する。アルキル基の例はメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチルおよびその鎖異性体、ヘキシルおよびその鎖異性体である。
「C2−6アルケニル」という用語は、それ自体または他の置換基の一部として、一つ以上の炭素−炭素二重結合を有する直鎖または分岐鎖の不飽和ヒドロカルビル基を意味する。好ましいアルケニル基は2〜6つの炭素原子、好ましくは2〜4つの炭素原子を有する。C2−6アルケニル基の例はエテニル、2−プロペニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−ペンテニルおよびその鎖異性体、2−ヘキセニルおよびその鎖異性体、2,4−ペンタジエニル等を含むが、これらに限定されるものではない。
「C2−6アルキニル」という用語は、それ自体または他の置換基の一部として、一つ以上の炭素−炭素三重結合を有する直鎖または分岐鎖の不飽和ヒドロカルビル基を意味する。好ましいアルキニル群は2〜6つの炭素原子、好ましくは2〜4つの炭素原子を有する。C2−6アルキニル基の例はエチニル、2−プロピニル、2−ブチニル、3−ブチニル、2−ペンティニルおよびその鎖核異性体、2−ヘキシニルおよびその鎖核異性体を含むが、これらに限定されるものではない。
など。
「C6−10アリール」という用語は、それ自体または他の置換基の一部として、単一環(すなわちフェニル)または互いに融合した複数の芳香環(例えばナフタレン)を有する、または共有結合した、一般に6〜10の原子を含み、少なくとも一つの環が芳香族である不飽和の芳香ヒドロカルビル基を意味する。C6−10アリールの例はフェニル、ナフチル、インダニルまたは1,2,3,4−テトラヒドロナフチルである。
「C1−6アルコキシ」または「C1−6アルキルオキシ」という用語は、式:ORdを有する基を意味する。ここで、RdはC1−6アルキルである。適したアルコキシの例はメトオキシ、エトオキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシおよびヘキシルオキシであるが、これらに限定されない。
「C1−6アルキレン」という用語は、それ自体または他の置換基の一部として、二価のC1−6アルキル基すなわち2つの他の基に結合した2つの単結合を有する基を意味する。このアルキレン基は直鎖または分岐鎖で、置換されていてもよい。アルキレン基の例はメチレン(−CH2−)、エチレン(−CH2−CH2−)、メチルメチレン(−CH(CH3)−)、1−メチル−エチレン(−CH(CH3)−CH2−)、n−プロピレン(−CH2−CH2−CH2−)、2−メチルプロピレン(−CH2−CH(CH3)−CH2−)、3−メチルプロピレン(−CH2−CH2−CH(CH3)−)、n−ブチレン(−CH2−CH2−CH2−CH2−)、2−メチルブチレン(−CH2−CH(CH3)−CH2−CH2−)、4−メチルブチレン(−CH2−CH2−CH2−CH(CH3)−)、ペンチレンおよびその鎖核異性体、ヘキシレンおよびその鎖核異性体が含まれるが、これらに限定されない。
「C6−10アリールC1−6アルキレン」という用語は、それ自体または他の置換基の一部として、C1−6アルキルの水素原子をC6−10アリールで置換したものを意味する。C6−10アリールC1−6アルキル基の例はベンジル、フェネチル、ジベンジルメチル、メチルフェニルメチル、3−(2−ナフチル)−ブチルを含む。
「C1−6アルキルC6−10アリーレン」という用語は、それ自体または他の置換基の一部として、C6−10アリール基の水素原子をC1−6アルキルで置換したものを意味する。
いくつかの実施例では、ヒドロキシカルボン酸は2−ヒドロキシカルボン酸、特に式(Ia)の化合物)またはその塩またはそのエステルである:
Figure 2016507545
(ここで、
1およびR2は、各々独立して水素またはC1−6アルキル、C2−6アルケニル、C6−10アリール、C1−10アルキルC6−10アリーレン、C6−10アリールC1−6アルキレンまたはC2−6アルキニルから選択される基であり、これらの各基はC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシから選択される一つ以上の置換基で置換されていてもよい)
他の実施例では、R1およびR2は、互いに独立して水素またはC1−4アルキル、C2−4アルケニルまたはC2−4アルキニルから選択される基で、これらの各々はC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシから選択される一つ以上の置換基で置換されていてもよい。好ましくは、R1およびR2は、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C6−10アリール、C1−10アルキルC6−10アリーレン、C6−10アリールC1−6アルキレンまたはC2−6アルキニルから互いに独立して選択される。さらに他の実施例では、R1およびR2は水素、C1−4アルキルまたはC2−4アルケニルから互いに独立して選択される。
特定の実施例では、少なくとも一つのR1およびR2は水素でない。
他の特定の実施例では、2−ヒドロキシカルボン酸(「α−ヒドロキシカルボン酸」ともよばれる)は式(Ia)の化合物で、R1が水素で、R2がC1−6アルキル、C2−6アルケニル、C6−10アリール、C1−10アルキルC6−10アリーレン、C6−10アリールC1−6アルキレンまたはC2−6アルキニルから選択される基であり、これらの各基はC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシから選択される一つ以上の置換基で置換されていてもよい。好ましくは、R2はC1−6アルキル、C2−6アルケニルまたはC2−6アルキニルから選択され、好ましくは、R2はC1−4アルキルまたはC2−4アルケニルである。
好ましい実施例では、式(I)または(Ia)の化合物は乳酸、2−ヒドロキシブタン酸、2−ヒドロキシ−3−ブテン酸および2−ヒドロキシヘキサン酸から成る群の中から選択される。式(I)または(Ia)の化合物は乳酸であるのが好ましい。
いくつかの実施例では、ヒドロキシカルボン酸が6−ヒドロキシカルボン酸であり、その例はC1−4アルキル、C2−4アルケニルまたはC2−4アルキニルから選択される一つ以上の基で置換されていてもよい6−ヒドロキシヘキサン酸である。6−ヒドロキシカルボン酸はε−ラクトン、例えばカプロラクトンの製造に特に有利である。
好ましくは、ヒドロキシカルボン酸は、乳酸、2−ヒドロキシブタン酸、2−ヒドロキシ−3−ブテン酸、2−ヒドロキシヘキサン酸、6−ヒドロキシヘキサン酸およびグリコール酸から成る群の中から選択される。好ましいヒドロキシカルボン酸は乳酸である。
いくつかの実施例では、アミノカルボン酸は、2−アミノカルボン酸、特に、式(1b)の化合物またはその塩またはそのエステルである:
Figure 2016507545
(ここで、
1およびR2は、各々独立して水素またはC1−6アルキル、C2−6アルケニル、C6−10アリール、C1−10アルキルC6−10アリーレン、C6−10アリールC1−6アルキレンまたはC2−6アルキニルの中から選択される基であり、これらの各基はC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシから選択される一つ以上の置換基で置換されていてもよい)
他の実施例では、R1およびR2は、互いに独立して水素またはC1−4アルキル、C2−4アルケニルまたはC2−4アルキニルから選択される基であり、これらの基の各々はC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシから選択される一つ以上の置換基で置換されていてもよい。好ましくは、R1およびR2は水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C6−10アリール、C1−10アルキルC6−10アリーレン、C6−10アリールC1−6アルキレンまたはC2−6アルキニルから各々独立して選択される。さらに他の実施例では、R1およびR2は水素、C1−4アルキルまたはC2−4アルケニルから互いに独立して選択される。
特定の実施例では、R1およびR2の少なくとも一つは水素でない。
特定の実施例では、アミノカルボン酸は、式(1b)の化合物で、R1が水素で、R2がC1−6アルキル、C2−6アルケニル、C6−10アリール、C1−10アルキルC6−10アリーレン、C6−10アリールC1−6アルキレンまたはC2−6アルキニルから選択される基であり、これらの基の各々はC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシから選択される一つ以上の置換基で置換されていてもよい。好ましくは、R2はC1−6アルキル、C2−6アルケニルまたはC2−6アルキニルから選択される。好ましくは、R2はC1−4アルキルまたはC2−4アルケニルである。
好ましい実施例では、式(I)または(1b)の化合物はアラニンである。
いくつかの実施例では、アミノカルボン酸は6−アミノカルボン酸であり、例えばC1−4アルキル、C2−4アルケニルまたはC2−4アルキニルから選択される一つ以上の基で置換されていてもよいつ6−アミノカルボン酸である。6−アミノカルボン酸はカプロラクタムおよびその誘導体の製造に特に有利である。
本発明方法は各種の環状エステルまたは環状アミド、例えばダイマーの環状エステル、ラクトン、ダイマーの環状アミドまたはラクタムの生産で使用することができる。
好ましい実施例では、本発明方法で得られる環状エステルまたは環状アミドは式(II)の化合物である:
Figure 2016507545
(ここで、
1はOまたはNHであり、
2はOまたはNHであり、
1およびR2は、各々独立して水素またはC1−6アルキル、C2−6アルケニル、C6−10アリール、C1−10アルキルC6−10アリーレン、C6−10アリールC1−6アルキレンまたはC2−6アルキニルから選択される基であり、これらの基の各々はC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシから選択される一つ以上の置換基で置換されていてもよい)
他の実施例では、R1およびR2は、独立して水素またはC1−4アルキル、C2−4アルケニルまたはC2−4アルキニルから選択される基であり、これらの各基はC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシから選択される一つ以上の置換基で置換されていてもよい。好ましくは、R1およびR2は水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C6−10アリール、C1−10アルキルC6−10アリーレン、C6−10アリールC1−6アルキレンまたはC2−6アルキニルから互いに独立して選択される。さらに他の実施例では、R1およびR2は水素、C1−4アルキルまたはC2−4アルケニルから独立して選択される。
特定の実施例では、R1およびR2の少なくとも一つは水素でない。
式(II)の化合物は式(I)の一つ以上の化合物の反応によって得ることができる。
好ましい実施例では、本発明方法で製造される環状エステルまたは環状アミドは対称である。
いくつかの実施例では、ダイマーの環状エステルまたは環状アミドは非対称でもよい。式(II)の不斉化合物を製造するためには2つの異なる式(I)の化合物が必要である。
本発明方法は、式(I)の少なくとも一つの化合物またはその塩またはそのエステルを少なくとも一種の酸性ゼオライトと接触させて式(II)の化合物を得る段階を含むのが好ましい。この場合のゼオライトは以下から成る(各XはAlまたはBである):
(1)少なくとも2つの互いに連結した非平行なチャンネル系(このチャンネル系の少なくとも1つは10員環以上のリングチャンネルから成り、NMRで測定した骨組Si/X2比は少なくとも24である)、または、
(2)3つの互いに連結した非平行チャンネル系(このチャンネル系の少なくとも2つは10員環以上のリングチャンネルから成り、NMRで測定した骨組Si/X2比は少なくとも6である)
好ましくは、本発明方法は式(I)の少なくとも一つの化合物またはその塩またはそのエステルを少なくとも一種の酸性ゼオライトと接触させて式(II)の化合物を得る段階を含み、上記ゼオライトは以下から成る:
(1)2つまたは3つの互いに連結した非平行なチャンネル系(このチャンネル系の少なくとも1つは10員環以上のリングチャンネルから成り、NMRで測定した骨組Si/Al2比は少なくとも24である)、または
(2)3つの互いに連結した非平行なチャンネル系(このチャンネル系の少なくとも2つは10員環以上のリングチャンネルから成り、NMRで測定した骨組Si/Al2比は少なくとも6である)
好ましい実施例では、本発明方法で製造される環状エステルは下記の式(lla)の化合物である:
Figure 2016507545
(ここで、
1およびR2は、各々独立して水素またはC1−6アルキル、C2−6アルケニル、C6−10アリール、C1−10アルキルC6−10アリーレン、C6−10アリールC1−6アルキレンまたはC2−6アルキニルの中から選択される基であり、これらの基の各々はC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシから選択される一つ以上の置換基で置換されていてもよく、R1およびR2の少なくとも一つは水素でない。
他の実施例では、R1およびR2は互いに独立して水素またはC1−4アルキル、C2−4アルケニルまたはC2−4アルキニルから選択される基であり、これらの基の各々はC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシから選択される一つ以上の置換基で置換されていてもよく、R1およびR2の少なくとも一つは水素ではない。好ましくは、R1およびR2は互いに独立して水素またはC1−6アルキル、C2−6アルケニル、C6−10アリール、C1−10アルキルC6−10アリーレン、C6−10アリールC1−6アルキレンまたはC2−6アルキニルから選択され、R1およびR2の少なくとも一つは水素ではない。さらに他の実施例では、R1およびR2は水素、C1−4アルキルまたはC2−4アルケニルから互いに独立して選択され、R1およびR2の少なくとも一つのは水素ではない。
式(lla)の化合物は上記式(la)の一種以上の化合物の反応で得ることができる。
特定の実施例では、ヒドロキシカルボン酸が式(lla)の化合物であり、その場合、R1は水素で、R2はC1−6アルキル、C2−6アルケニル、C6−10アリール、C1−10アルキルC6−10アリーレン、C6−10アリールC1−6アルキレンまたはC2−6アルキニルから選択される基であり、これらの基の各々はC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシから選択される一つ以上の置換基で置換されていてもよい。好ましくは、R2はC1−6アルキル、C2−6アルケニルまたはC2−6アルキニルから選択され、好ましくはR2はC1−4アルキルまたはC2−4アルケニルである。
好ましい実施例では、本発明方法で製造される式(lla)の化合物は対称である。
いくつかの実施例では、式(lla)の化合物は非対称である。式(lla)の不斉化合物の製造では式(la)の2つの異なる化合物が必要である。
いくつかの実施例では、環状エステルはラクトン、特にε−ラクトンである。これはヒドロキシヘキサン酸として6−ヒドロキシカルボン酸を使用することで製造できる。
好ましくは、本発明の環状エステルを製造する方法は式(la)の少なくとも一つの化合物を少なくとも一種の酸性ゼオライトと接触させて式(lla)の化合物を得る段階を含み、上記ゼオライトは以下を含む:
(1)少なくとも2つの互いに連結した非平行なチャンネル系(このチャンネル系の少なくとも1つは10員環以上のリングチャンネルから成り、NMRで測定した骨組Si/X2比は少なくとも24である)、または
(2)3つの互いに連結した非平行のチャンネル系(このチャンネル系の少なくとも2つは10員環以上のリングチャンネルから成り、NMRで測定した骨組Si/X2比は少なくとも6である)
(ここで、各XはAlまたはBである)
より好ましくは、本発明の環状エステルを製造する方法は、少なくとも一つの式(la)の化合物を少なくとも一種の酸性ゼオライトと接触させて式(lla)の化合物を得る段階を含み、上記ゼオライトは下記から成る
(1)2つまたは3つの互いに連結した非平行のチャンネル系(このチャンネル系の少なくとも1つは10員環以上のリングチャンネルから成り、NMRで測定した骨組Si/X2比は少なくとも24である)、または
(2)3つの互いに連結した非平行なチャンネル系(このチャンネル系の少なくとも2つは10員環以上のリングチャンネルから成り、NMRで測定した骨組Si/X2比は少なくとも6である)
(ここで、各XはAlまたはBである)
好ましい実施例では、上記の少なくとも一種のゼオライトの存在下で乳酸を用いてラクチドが生産される。好ましくは、上記の少なくとも一種のゼオライトの存在下で、L−乳酸を用いてL−L−ラクチドを生産する。好ましくは、上記の少なくとも一種のゼオライトの存在下で、D−乳酸を用いてD−D−ラクチドを生産する。
いくつかの実施例では、本発明方法で製造される環状アミドは下記の式(IIb)の化合物である:
Figure 2016507545
(ここで、
1およびR2は、各々独立して水素またはC1−6アルキル、C2−6アルケニル、C6−10アリール、C1−10アルキルC6−10アリーレン、C6−10アリールC1−6アルキレンまたはC2−6アルキニルから選択される基であり、これらの基の各々はC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシから選択される一つ以上の置換基によって置換されてい手も良い)
他の実施例では、R1およびR2は、互いに独立して水素、C1−4アルキル、C2−4アルケニルまたはC2−4アルキニルから選択される基であり、これらの基の各々はC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシから選択される一つ以上の置換基によって置換されていてもよい。好ましくは、R1およびR2は水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C6−10アリール、C1−10アルキルC6−10アリーレン、C6−10アリールC1−6アルキレンまたはC2−6アルキニルから独立して選択される。他の実施例では、R1およびR2は水素、C1−4アルキルまたはC2−4アルケニルから独立して選択される。
特定の実施例では、少なくとも一つのR1およびR2は水素でない。
式(IIb)の化合物は一種以上の式(Ib)の化合物の反応によって得ることができる。
特定の実施例では、ヒドロキシカルボン酸は式(IIb)の化合物においてR1が水素で、R2がC。−6アルキル、C2−6アルケニル、C6−。0アリール、C1−10アルキルC6−10アリーレン、C6−10アリールC1−6アルキレンまたはC2−6アルキニルから選択される基であり、これらの基の各々はC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシから選択される一つ以上の置換基によって置換されていてもよい。好ましくは、R2はC1−6アルキル、C2−6アルケニルまたはC2−6アルキニルから選択される。好ましくは、R2はC1−4アルキルまたはC2−4アルケニルである。
好ましい実施例では、本発明方法で製造される式(IIb)の化合物は対称である。
いくつかの実施例では、式(IIb)の化合物は非対称でもよい。式(IIb)の不斉化合物を製造するには式(Ib)の2つの異なる化合物が必要である。
いくつかの実施例では、環状アミドはカプロラクタムのようなラクタム、特にε−ラクタムである。これはアミノカルボン酸として6−アミノカルボン酸を使用して製造できる。
好ましくは、本発明の環状アミドを製造する方法は、式(lb)の少なくとも一つの化合物を少なくとも一種の酸性ゼオライトと接触させて式(IIb)の化合物を得る段階を含み、上記ゼオライトは以下を含む:
(1)2つのまたは3つの互いに連結したおよび非平行のチャンネル系(このチャンネル系の少なくとも1つは10員環以上のリングチャンネルから成り、NMRで測定した骨組Si/X2比は少なくとも24である)、または
(2)3つの互いに連結した非平行なチャンネル系(このチャンネル系の少なくとも2つは10員環以上のリングチャンネルから成り、NMRで測定した骨組Si/X2比は少なくとも6である)、
(ここで、各XはAlまたはBである)
ヒドロキシカルボン酸および/またはアミノカルボン酸は溶液またはエマルション、好ましくは溶液の形で提供される。
てきした溶媒は反応生成物が可溶で、適当な沸点を有するものである。特に、反応速度が許容範囲内となる十分に高い沸点を有し、分解産物の形成を避けることができるだけの十分に低い沸点温度を有するものが好ましい。水と共沸混合物を形成して、共沸蒸留で水を除去できる溶媒が好ましい。共沸溶媒は水に可溶な芳香族溶剤、水に不溶な脂肪族または環式炭化水素溶媒、水溶性溶剤またはこれらの混合物を含むことができる。蒸留後に水を系外へ容易に分離でき、溶媒をリサイクルできる水に不溶な共沸溶媒が好ましい。さらに、反応中に生じる副生成物(例えば、水に可溶なヒドロキシカルボン酸および/またはアミノカルボン酸の短いオリゴマー)は一般に水相に溶けるが、目的物の環状エステルおよび/または環状アミドは一般に有機系溶剤相中に残る。従って、抽出によって目的物の製品からの副生成物の分離が容易になり、水に可溶な製品を(加水分解後に)反応プロセスへ再導入することができる。
環状エステルと反応するという理由で好ましくない溶媒にはアルコール、有機酸、エステルおよびアルコールを含むエーテル、過酸化水素および/または酸の不純物、安定なエノール形のケトンおよびアルデヒドおよびアミンが含まれる。
適した溶媒は、芳香族炭化水素溶媒、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼン(例えば1,3,5−トリメチルベンゼン)、メチルエチルベンゼン、n−プロピルベンゼン、イソプロピルベンゼン、ジエチルベンゼン、イソブチルベンゼン、トリエチルベンゼン、ジイソプロピルベンゼン、n−ブアミルナフタレンおよびトリメチルベンゼン;エーテル溶媒、例えばエチルエーテル、イソプロピルエーテル、n−ブチルエーテル、n−ヘキシル・エーテル、2−エチルヘキシル・エーテル、エチレンオキシド、1,2−プロピレンオキサイド、ジオキソラン、4−メチルジオキソラン、1,4−ジオキサン、ジメチルジオキサン、エチレングリコール・ジエチルエーテル、エチレングリコール・ジブチルエーテル、ジエチレングリコール・ジエチルエーテル、ジエチレングリコール−ジ−n−ブチルエーテル、テトラヒドロフランおよび2−メチルテトラヒドロフラン;脂肪族炭化水素溶媒、例えばn−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、イソヘキサン、n−ヘプタン、イソヘプタン、2,2,4−トリメチルペンタン、n−オクタン、イソオクタン、シクロヘキサンおよびメチルシクロヘキサン;ケトン溶媒、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルn−プロピル・ケトン、メチルn−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルn−ペンチル・ケトン、エチルn−ブチルケトン、メチルn−ヘキシル・ケトン、ジイソブチルケトン、トリメチルノナノン、シクロヘキサノン、2−ヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン、アセトフェノンおよびフェンコンを含む
特に好ましい溶媒はトルエン、オルトキシレン、メタ−キシレン、パラ−キシレン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、トリメチルベンゼン、アニソルまたはこれらの混合物を含むが、これに限定されるものではない。
本発明方法ではヒドロキシカルボン酸および/またはアミノカルボン酸は組成物、例えばヒドロキシカルボン酸および/またはアミノカルボン酸を高濃度で含む溶媒または希釈剤中の形で提供される。例えば組成物の総重量をベースにして少なくとも1重量%の濃度、例えば組成物の総重量をベースにして少なくとも3重量%、例えば少なくとも5重量%、例えば少なくとも20重量%、例えば少なくとも15重量%、例えば少なくとも10重量%、例えば少なくとも30重量%、例えば少なくとも25重量%、例えば少なくとも40重量%、例えば少なくとも35重量%、例えば少なくとも45重量%、例えば少なくとも50重量%の組成物である。好ましい実施例では、ヒドロキシカルボン酸(またはその塩またはそれのエステル)は、組成物の総重量をベースにしてヒドロキシカルボン酸(またはその塩またはそのエステルまたはアミド)を少なくとも1重量%の濃度で含む組成物の形で提供される。他の実施例では、組成物はヒドロキシカルボン酸(好ましくは乳酸)を少なくとも5重量%の濃度で含み、例えば組成物の総重量をベースにして少なくとも5重量%、例えば少なくとも15重量%、例えば少なくとも10重量%、例えば少なくとも20重量%、例えば少なくとも25重量%、例えば少なくとも30重量%、例えば少なくとも35重量%、例えば少なくとも40重量%、例えば少なくとも45重量%または少なくとも50重量%竦む。
本発明方法は水を除去した状態下で実行されるのが好ましい。これは種々の方法、例えば共沸蒸留、蒸発、分子ふるいまたは浸透膜を使用するか、水と含水結晶を形成する無水塩を使用するか、水吸収材料、例えば多糖類またはシリカとフィド流とを接触させることで達成できる。共沸蒸留を用いるのが好ましい。好ましい実施例ではディーン−スターク装置を用い、共沸蒸留によって少なくとも水の一部を反応液から除去する。
本発明方法は大気圧またはその近くで実行でき、一般には0.5バール〜20バールの圧力で実行される。特定の実施例では、特に0.9〜1.1バール、より好ましくは0.5〜5バールの圧力で実行される。
反応は比較的低温度で実行でき、必要なエネルギは公知の他の方法より少ない。特定の実施例では、反応は反応液の沸点で実行される。特定の実施例では、反応に使われる加熱装置の温度は50〜300℃にすることができる。一つの実施例では、加熱装置の温度を高くすると同じ反応液の沸騰温度で還流動力が増加した。
特定の実施例では、ヒドロキシカルボン酸またはアミノカルボン酸の純粋な異性体を使用できる。しかし、特定の実施例では、ヒドロキシカルボン酸またはアミノカルボン酸のラセミ混合物を使用することができる。純粋な異性体の形とは同じ基礎分子構造の他の鏡像異性体またはジアステレオマーを実質的に含まない異性体と定義される。「鏡像異性体(stereoisomerically)に純粋」または「キラル(chirally)に純粋」という用語は、少なくとも約80%以上が立体異性体で過剰である化合物(すなわち少なくとも90%が1つの異性体で、他の異性体は10%以下)、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも94%および最も好ましくは少なくとも97%が立体異性体で過剰である化合物を意味する。「鏡像異性体的に純粋」および「ジアステレオ的(diastereomerically)的に純粋」という用語も同様に解釈すべきで、混合物中の鏡像体過剰、ジアステレオマ過剰であると理解されなければならない。
「鏡像体過剰」または「%ee」という用語は、他のものに対する鏡像異性体の量を意味し、下記で計算できる:
%ee=[([A]−[B]):([A]+[B]]x100
(ここで、[A]は鏡像異性体のの一つの濃度であり、[B]は他の鏡像異性体の濃度である)
各鏡像異性体の濃度は当然同じベースで表される。鏡像異性体が同じ分子量を有する、各鏡像異性体の濃度はモル重量ベースで表すことができる。
従って、鏡像異性体混合物が下記の製造方法で得られる場合、適切なキラル固定相を使用した液体クロマトグラフィで分離することができる。適切なキラル固定相の例は多糖類、特定のセルロースまたはアミロース誘導体である。市販の多糖類ベースのキラル固定相はChiralCel(登録商標)CA、OA、OB、OC、OD、OF、OG、OJおよびOKと、Chiralpak(登録商標)AD、AS、OP(+)およびOT(+)である。多糖類キラル固定相と一緒に使用するのに適した溶離液または移動層はアルコール、例えばエタノール、イソプロパノール等で変性したヘキサンである。
従って、本発明方法は鏡像異性体的に純粋な環状エステルの製造で使用できる。本発明方法では有意なラセミ化が起こらないということを発明者は発見した。これは鏡像異性体的に純粋な出発材料(ヒドロキシカルボン酸)を用いた場合、得られる環状エステルはそれ以上の精製なしで鏡像異性体的に純粋であるということを意味する。従って、特定の実施例では、本発明方法で使うヒドロキシカルボン酸は鏡像異性体的に純粋で、少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%鏡像体過剰率である。
ラクチドは2つの不斉炭素原子を有するので、3つの立体異性体形が得られる。L−Lラクチドでは両方の不斉炭素原子がL(またはS)形を有し、D−Dラクチドでは両方の不斉炭素原子がD(またはR)形を有し、メゾ−ラクチド(D−Lラクチド)では1つの不斉炭素原子がL−形、もう一方がD−形を有する。
本発明方法の特定実施例では、ヒドロキシカルボン酸がL−乳酸(少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%の鏡像体過剰率)で、対応する環状エステルはL−Lラクチドである。
本発明方法の特定の実施例では、ヒドロキシカルボン酸がD−乳酸(少なくとも90%、好ましくは少なくとも98%、より好ましくは少なくとも95%の鏡像体過剰率)で、対応する環状エステルはD−Dラクチドである。
以下、本発明の特定な実施例を用いて本発明を接疎明するが本発明が下記実施例に限定されものではない。
実施例1
乳酸からのラクチドの製造
この実施例では、L−乳酸からL−Lラクチドを合成するための触媒として複数のゼオライトをテストした。下記のゼオライトを使用した:CBV500、CBV600、CBV720、CBV760およびCBV780(Zeolyst International社からNH4−形またはH−形で入手可能);H−BEA(Sud-Chemie社から入手可能)、各種Si/Al2比のNH4−ZSM−5(Zeolyst International社から入手可能);H−MOR(Sud-Chemie社から入手可能);H−FER(Zeolyst International社から入手可能);H−MCM−22(ACSMaterial社から入手可能);LaXおよびLaY(NaYまたはNaXから出発して製造する、Evonik社から入手可能)(C. F. HeylenおよびP. A. Jacobs(Chemistry Series、1973、727、490-500参照)。
ゼオライトはそのブロンステッド(Bronsted)酸の形(H−形)で使用した。ゼオライトは一般に(部分的に)他のカチオン(例えばナトリウムカチオン)で交換された形で提供される。それを交換し、か焼して酸性を最大にし、H−形にする。一般には湿量基準で1.0グラムの(例えばNa)ゼオライトに対して100mlの0.5M−NH4Cl水溶液を加える。混合物を4時間還流状態下で加熱する。その後、ゼオライトを濾過して分離し、交換操作を繰り返す。ゼオライトをサイド分離し、1lの水で洗浄してNH4−形のゼオライトを得る。このアンモニウムで交換された形をブロンステッド酸の形に変えるために、一般にはゼオライトを450℃の温度で12時間、か焼する。温度勾配は3℃/分にする。得られたゼオライトは室温で空気と接触した状態で保存する。
代表的な実験では、反応フラスコ中に約10重量%のL−乳酸混合物(L−LA)のトルエン溶液を入れる。特にことわらない限り、この溶液は1gの90重量%L−LA(Acros Organics社から入手、水溶液)を10mlのトルエンに混合して作った。1つの実験(触媒としてH−FERゼオライトを使用)では、上記溶液を10mlのトルエンに1.65gの50重量%のL−LA(Sigma-Aldrich社から入手、水溶液)を混合して作った。ここに記載する実験条件下ではこれら2つの溶液の間に有意差は観測されなかった。
ゼオライトを上記混合物(10ml溶液当たり約0.5gのゼオライト)に加え、反応フラスコを加熱オイル浴中に入れて約130℃の温度に加熱し、連続的に混合した。反応溶液の温度は使用した溶媒と組成物に依存する。反応液から水を除去するためにディーン−スターク・トラップを使用した。一般には反応液を攪拌下に約3時間加熱した後、混合物を室温に冷却する。3時間後の反応液中の乳酸オリゴマー、乳酸およびラクチドの相対量が各触媒で得られる収率の指数となる。優れた触媒の場合、3時間後の反応液に大きな差は一般に無い。このことはSi/Al2比が25のH−BEAゼオライト触媒を使用した場合の異なる時間での反応装置中の反応生成物の相対量を示す[図1]から確認できる。しかし、いくつかの触媒では最大濃度がより速く得られる点に注意。
対照実験は公知の触媒である硫酸(10ml溶液当たり0.01g)とAmberlyst15Wet(10ml溶液当たり約0.5g)を使用して実施した。正確な比較ができるようにするために、対照触媒の量は酸サイトの総量がゼオライトの酸サイトの量と同じになるように選択した。
各実験で乳酸の全変換率およびラクチドの収率は1H−NMRで決定した。また、水素炎イオン化検出器(GC/FID)とガスクロマトグラフィおよびUV−可視検出器付高速液体クロマトグラフィ(HPLC)を使用してコントロール測定を実行した。乳酸の全変換率にはラクチドになった乳酸不分と、三重体、その他のオリゴマーが含まれる。ラクチド収率は供給した乳酸のラクチドになった部分のみを含む。
全てのゼオライトは2つまたは3つの互に連結した非平行なのチャンネル系を有し、その少なくとも一つは10員環以上のチャンネルを有し、骨組Si/Al2比は少なくとも24であり、全てのゼオライトは3つの互いに連結した非平行なのチャンネル系を有し、その少なくとも2つは10員環以上のチャンネルを有し、骨組Si/Al2比は少なくとも6であり、ラクチド収率は約20%以上、約70%までである。
各実験の結果は[表1]に要約した。いくつかのゼオライトでは骨組Si/Al2比はバルクのSi/Al2比と異なっている点に注意。全てのゼオライトに対して骨組Si/Al2比を記載してあるこれは触媒の最も重要な比である。いくつかのゼオライトに対してはバルクのSi/Al2比も示してある(括弧中)。
Figure 2016507545
Figure 2016507545
各実験で得られたラクチドの量、省したゼオライトの全(乾燥)重量およびゼオライトの酸サイト密度から、各ゼオライトに対する一つの酸サイト当たりのラクチド形成率を計算することができる。酸サイト密度はゼオライトの各骨組Al
原子が酸サイトに対応すると見なして計算できる。この見積り値はピリジン吸収で求めた酸性値と一般によく対応する。
[図2A]はSi/Al2比を変化させて、ZSM−5およびH−BEAゼオライトの場合の一つの酸サイト(Si/Al2比から計算)当たり、単位時間当たりのラクチド生産率を示す。H−BEA(150)を除いた全てのゼオライトの場合に、3時間後に形成されたラクチド量からラクチド生産率を計算した。H−BEAゼオライトの場合には、この触媒が他のものより大幅に速いことがわかっていたので、Si/Al2比が150に対して(H−BEA(150))1.5時間後に得られたラクチド量からラクチド生産率を計算した。このことから、H−BEA(150)ゼオライトが一つの酸サイト当たりのラクチド生産率が最も高いことは明らかである。
1グラムのゼオライト当たりのラクチド形成率はラクチド形成(一般的には環状エステル形成)触媒としてのゼオライトの適合性の一つの指数である。[図2B]は[図2A]と同じゼオライトの場合の1グラムのゼオライト当たり、単位時間当たりのラクチド生産率を示す。[図2B]から例えばZSM−5(160)ゼオライトはH−BEA(25)ゼオライトより一つの酸サイト当たりの速度が速いことが明らかである。しかし、触媒1グラム当たりではH−BEA(25)ゼオライトの方が速い。
重合度
反応生成物のHPLC分析から、ゼオライト触媒を使用して形成されたオリゴマーの平均重合度(DP)は一般に参照触媒(Amberlystおよび硫酸)を使用して形成されたオリゴマーのDPより小さいことが分かった。[表2]は同じ反応条件下(130℃のオイル浴;3時間;10mlトルエン中に1gのL−LA90重量%(水溶液))で4つの異なる触媒で得られた反応生成物とオリゴマーの平均DPを示す。この結果は、Amberlystおよび硫酸触媒を使用した時は、ゼオライト触媒と比較して、オリゴマーの平均DPが高くなることを示している。これは触媒としてゼオライトを使用する追加の利点であり、副生成物の発生が少なく、副生成物のオリゴマーの平均長さが短くなり、水に可溶になることを意味する。ゼオライト触媒で得られるオリゴマーが小さいことは次ぎのサイクルへ再導入するのに適している、例えば加水分解した後に乳酸へ再導入できるということを意味し、参照触媒で得られる長いオリゴマーより好ましい。長いオリゴマー(DP>5〜6)は一般に有機相に入る傾向があり、従って、環状エステルと副生成物との分離が複雑になる。
Figure 2016507545
触媒の再生
触媒を再利用する一連の4回の操作(試験)で触媒の再利用可能性を調べた。反応条件は以下の通り:130℃のオイル浴;反応時間7時間;10mlのトルエン中に1.65gの50重量%L−LA(水溶液);0.5gのH−BEA(Si/Al2=25)。反応液から水を除去するためにディーン−スターク・トラップを使用した。4回の連続した試験で同じ触媒を再利用した。最初の試験後、濾過および室温で乾燥後、触媒を次の試験で再利用した。第3回明細書き試験でもこれを繰り返した。第3回目の試験後、触媒を空気中で毎分3℃の上昇勾配で温度を上げ、450℃で12時間か焼した。反応の結果は[表3]に要約した。
この結果は、試験2および試験3での触媒の再利用でラクチド形成がわずかに減少することを示している。しかし、触媒(試験4)のか焼後には最初の試験1と同じラクチド形成が得られている。これは触媒がか焼で完全に再生できることを示している。
Figure 2016507545
溶媒の影響
溶媒を除いて同じ条件で一連の反応を行って乳酸収率に対する溶媒の影響を調べた。反応条件は以下の通り:反応時間3時間;10mlの溶媒中に1gの90重量%L−LA(水溶液);0.5gのH−BEA(Si/Al2=25)。反応は一般に反応液の沸点で実行した。反応液から水を除去するのにディーン−スターク・トラップを使用した。
テストした溶媒(およびその沸点)は以下のとおり:シクロヘキサン(81℃)、トルエン(111℃)、エチルベンゼン(136℃)、パラキシレン(138℃)、m−キシレン(139℃)、o−キシレン(143℃)、アニソル(154℃)、プロピルベンゼン(158℃)、メシチレン(163℃)。反応の結果は[図3]にプロットしてある。いくつかの実施例では、大気圧下で適した溶媒は水を除去した状態下で81℃以上かつ163℃以下で反応温度を可能にする溶媒である。
実施例2
ラクチド以外の対称環状エステルの製造
3,6−ジエチル−1,4−ジオキサン−2,5−ジオン(エチル・グリコリド)
170℃のオイル浴温度でH−BEAの存在下で10mlのo−キシレン中の2−ヒドロキシブタン酸(2−HBA)を用いて3,6−ジエチル−1,4−ジオキサン−2,5−ジオンを製造した。反応液から水を除去するためにディーン−スターク・トラップを使用した。1H−NMRおよびガスクロマトグラフィ(GC)で求めた反応物および結果は[表4]に示した。
Figure 2016507545
この結果は、ラセミまたは鏡像異性的に純粋なエチル・グリコリドの生産にはH−BEAが適した触媒であることを示している。Si/Al2比が150のゼオライトが速く、選択性も良いことが分かる。このことは追加実験すなわちSi/Al2比が25および150のH−BEAを用いてR,R−エチルグリコリドを生産するテスト([図4];反応条件:0.5gの(R)−2−HBA;0.25gのH−BEA;10mlのo−キシレン;170℃のオイル浴温度;反応時間1時間または3時間)でも確証されている。
得られたエチル・グリコリドを用いて(Yin et al. (1999), Macromolecules, 32(23), 771 1 -7718) に記載の)開環重合で、錫−2−オクタノエート/ネオペンチルアルコールの存在下で(触媒:開始剤比1:1)、モノマー:触媒比:100:1で、ポリ(エチルグリコリド)を製造することができる。重合はヘリウム圧力下で130℃で2.5時間で実行した。2.5時間の反応後、約3000g/モルのポリマーを得た。
3,6−ジビニル−1,4−ジオキサン−2,5−ジオン
10mlのトルエン中で130℃のオイル浴温度でH−BEA(Si/Al2比:25)(0.25g)の存在下で0.5gの(DL)2−ヒドロキシ−3−ブテン酸を使用して3,6−ジビニル−1,4−ジオキサン−2,5−ジオンを製造した。反応液から水を除去するためにディーン−スターク・トラップを使用した。24時間の反応後の収率は24%であった。
3、6−ジブチル−1,4−ジオキサン−2、5−ジオン
10mlのo−キシレン中で170℃のオイル浴温度でH−BEA(Si/Al2比:25)(0.25g)の存在下で2−ヒドロキシヘキサン酸(0.5g)を使用して3,6−ジブチル−1,4−ジオキサン−2,5−ジオンを製造した。反応液から水を除去するためにディーン−スターク・トラップを使用した。3時間の反応後、NMRで測定した収率は9.5%であった。
1,4−ジオキサン−2,5−ジオン(グリコリド)
10mlのトルエン中で170℃の温度でオイル浴を使用し、ZSM−5(Si/Al2比:160)(0.5g)の存在下で、70重量%グリコール酸(水溶液)(1g)を使用してグリコリドを製造した。反応液から水を除去するためにディーン−スターク・トラップを使用した。3時間の反応後の収率は31.1%であった。
実施例3
非対称の環状エステルの製造
H−BEA(Si/Al2比:25)(0.25g)の存在下で、170℃のオイル浴温度で、等モル量のD−2−ヒドロキシブチル酸とL−乳酸とをo−キシレン中で混合し、反応させた。反応液から水を除去するためにディーン−スターク・トラップを使用した。3時間の反応後、[表5]に示す生成物を得た。[表5]の値はH1−NMRおよびGCで測定した値である。
Figure 2016507545
実施例4
カプロラクトン
10mlのトルエン中で130℃の温度のオイル浴を使用し、H−BEA(Si/Al2比:25)(0.2g)の存在下で、6−ヒドロキシヘキサン酸(0.5g)を使用してカプロラクトンを製造した。反応液から水を除去するためにディーン−スターク・トラップを使用した。3時間の反応後のGCで測定した収率は99%であった。
実施例5
カプロラクタム
10mlのトルエン中で130℃の温度でオイル浴を使用して、H−BEA(Si/Al2比:25)(0.5g)の存在下で、6−アミノヘキサン酸(1g)を使用してカプロラクタムを製造した。反応液から水を除去するためにディーン−スターク・トラップを使用した。3時間の反応後の収率は5%であった。

Claims (15)

  1. 環状エステルまたは環状アミドの製造方法であって、
    少なくとも一種のヒドロキシカルボン酸および/または少なくとも一種のアミノカルボン酸またはそのエステルまたはその塩(ここで、上記ヒドロキシカルボン酸は2−ヒドロキシカルボン酸または6−ヒドロキシカルボン酸であり、上記アミノ・カルボン酸は2−アミノ−カルボン酸または6−アミノ−カルボン酸である)を、下記(1)または(2):
    (1)2つまたは3つの互いに連結した平行でないチャンネル系(このチャンネル系の少なくとも1つは10員環以上のリングチャンネルから成り、NMRで測定した骨組のSi/X2比は少なくとも24である)、または
    (2)3つの互いに連結した平行でないチャンネル系(このチャンネル系の少なくとも2つはが10員環以上のリングチャンネルから成り、NMRで測定した骨組のSi/X2比は少なくとも6である)、
    (上記XはAlまたはBである)
    を有する少なくとも一種の酸性ゼオライトと接触させる工程を有し、且つ、
    0.5〜20バールの圧力で実行することを特徴とする方法。
  2. 上記環状エステルまたは環状アミドが下記の式(II)の化合物である請求項1に記載の方法:
    Figure 2016507545
    (ここで、
    1はOまたはNHであり、
    2はOまたはNHであり、
    1およびR2は各々独立して水素またはC1-6アルキル、C2-6アルケニル、C6-10アリール、C1-10アルキルC6-10アリーレン、C6-10アリールC1-6アルキレン;またはC2-6アルキニルから選択される基であり、各基はC1-6アルキル、C1-6アルキルオキシから選択される一つまたは複数の置換基で置換されていてもよい)
  3. 上記環状エステルが式(IIa)の化合物である請求項1または2に記載の方法:
    Figure 2016507545
    (ここで、
    1およびR2は各々独立して水素またはC1−6アルキル、C2−6アルケニル、C6−10アリール、C1−10アルキルC6−10アリーレン、C6−10アリールC1−6アルキレンまたはC2−6アルキニルから選択される基であり、各基はC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシから選択される一つまたは複数の置換基で置換されていてもよい)
  4. 上記の少なくとも一種のヒドロキシカルボン酸が乳酸、2−ヒドロキシブタン酸、2−ヒドロキシ−3−ブテン酸、2−ヒドロキシヘキサン酸、6−ヒドロキシヘキサン酸およびグリコール酸から成る群の中から選択される請求項1のいずれか一項に記載方法。
  5. 環状エステルがラクチドで、上記の少なくとも一種のヒドロキシカルボン酸が乳酸である請求項1〜4のいずれか一項に記載方法。
  6. 環状エステルがL−L−ラクチドであり、上記の少なくとも一種のヒドロキシカルボン酸がL−乳酸である請求項1〜5のいずれか一項に記載方法。
  7. 環状エステルがD−D−ラクチドであり、上記の少なくとも一種のヒドロキシカルボン酸がD−乳酸である請求項1〜5のいずれか一項に記載方法。
  8. 上記の互いに連結した平行でないチャンネル系の少なくとも1つが12員環以上のリングチャンネルから成る請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 上記ゼオライトのブレンステッド(Bransted)酸密度が0.05〜6.5mmol/g乾燥重量である請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 上記ゼオライトがBEA、MFI、FAU、MEL、FERおよびMWWから成る群の中から選択されるトポロジー(位相形態)を有する請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. XがAlである請求項1〜1つのいずれか一項に記載の方法。
  12. 上記ゼオライトが少なくとも3つの互いに連結した平行でないチャンネル系を有する請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 上記のヒドロキシカルボン酸および/またはアミノ・カルボン酸が、組成物の総重量をベースにして少なくとも1重量%の上記ヒドロキシカルボン酸および/またはアミノ・カルボン酸を含む組成物で提供される請求項11のいかなのいずれか一項に記載の方法。
  14. 水を除去した状態下で実行される請求項11野井かな3のいずれか一項に記載の方法。
  15. 水の除去を共沸蒸留で行う請求項14に記載の方法
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