JP2016224409A - 液体現像剤およびその製造方法 - Google Patents

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憲治 西口
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Abstract

【課題】体積抵抗率の低下が抑制され、トナー粒子の泳動の安定性に優れた液体現像剤およびその製造方法を提供する。【解決手段】着色剤および縮重合高分子化合物を含むトナー粒子、ならびに、キャリア液を含有する液体現像剤において、該縮重合高分子化合物が、酸官能基を有し、該酸官能基の少なくとも一部が、金属塩になっている。液体現像剤の製造方法において、該縮重合高分子化合物を溶解する第一の溶媒により、該縮重合高分子化合物を含む溶液を作製する工程、該溶液に前記縮重合高分子化合物の貧溶媒である第二の溶媒を加える工程、および、該第一の溶媒を除去する工程を有する。【選択図】なし

Description

本発明は、液体現像剤およびその製造方法に関する。
従来から、電子写真方式の現像剤として乾式現像剤または液体現像剤が用いられている。
液体現像剤では、キャリア液(担体液)として電気絶縁性液体が用いられることが多い。キャリア液として電気絶縁性液体を用いた場合、乾式現像剤に比べて、保存時における液体現像剤中でのトナー粒子(着色樹脂粒子)の凝集という問題が生じにくく、微細なトナー粒子を用いることができる。その結果、液体現像剤は、乾式現像剤に比べて、細線画像の再現性に優れ、階調再現性に優れ、カラーの再現性に優れており、また、高速での画像形成方法への適用性にも優れているという特長を有している。
これらの優れた特長を活かした、液体現像剤を用いた電子写真技術を利用した高画質かつ高速のデジタル印刷装置の開発が盛んになりつつある。
このような状況下で、より良い特性を有する液体現像剤の開発が求められている。
液体現像剤を用いた電子写真方式の画像形成方法においては、電界を印加して、帯電したトナー粒子をキャリア液中で泳動させることにより、静電潜像を現像し、画像形成を行う。従来から、トナー粒子を帯電させるために電荷制御剤(帯電制御剤ともいう。)を含有する液体現像剤の使用が提案されている。
特許文献1には、電荷制御剤としてのロジン金属塩化合物、ポリエステル樹脂および着色剤を含むトナー粒子、ならびに、キャリア液を含有する液体現像液が記載されている。金属塩の金属としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウム、亜鉛が記載されている。
特許文献2には、樹脂の金属塩を含む液体現像剤として、カルボキシ基を含有するオレフィン系樹脂およびその金属塩を含む静電荷現像用液体トナーが記載されている。この液体トナーを用いる技術は、プラスチックフィルムなどキャリア液が浸透しない記録媒体に対する定着性の向上を目的とする技術である。オレフィン系樹脂としては、エチレン−アクリル酸樹脂が記載されている。
特開2011−145359号公報 特開平8−36277号公報
しかしながら、特許文献1に記載の液体現像液を用いた場合、電荷制御剤の種類によっては、液体現像液の体積抵抗率が低下し、トナー粒子の泳動が不安定になる場合があった。
また、特許文献2に記載の液体トナーを用いた場合、上記特定のオレフィン系樹脂およびその金属塩を用いても、液体トナーの体積抵抗率が低下し、トナー粒子の泳動が不安定になる場合があった。
本発明の目的は、体積抵抗率の低下が抑制され、トナー粒子の泳動の安定性に優れた液体現像剤およびその製造方法を提供することにある。
本発明は、
着色剤および縮重合高分子化合物を含むトナー粒子、ならびに、
キャリア液
を含有する液体現像剤であって、
該縮重合高分子化合物が、酸官能基を有し、
該酸官能基の少なくとも一部が、金属塩になっている
ことを特徴とする液体現像剤である。
また、本発明は、
着色剤および縮重合高分子化合物を含むトナー粒子、ならびに、
キャリア液
を含有する液体現像剤の製造方法において、
該縮重合高分子化合物を溶解する第一の溶媒により、該縮重合高分子化合物を含む溶液を作製する工程、
該溶液に前記縮重合高分子化合物の貧溶媒である第二の溶媒を加える工程、および、
該第一の溶媒を除去する工程
を有することを特徴とする液体現像剤の製造方法である。
本発明によれば、体積抵抗率の低下が抑制され、トナー粒子の泳動の安定性に優れた液体現像剤およびその製造方法を提供することができる。
本発明の液体現像剤は、電子写真方式の画像形成方法に用いられる液体現像剤であり、
着色剤および縮重合高分子化合物を含むトナー粒子、ならびに、
キャリア液
を含有する液体現像剤である。そして、
上記縮重合高分子化合物が、酸官能基を有していること、および、
上記酸官能基の少なくとも一部が、金属塩になっていること
を特徴とする。
本発明において、上記金属塩は、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩およびアルミニウム塩からなる群より選択される少なくとも1種の金属塩であることが好ましい。
また、上記酸官能基は、カルボキシ基、スルホ基またはリン酸基であることが好ましい。
また、上記キャリア液は、ビニルエーテル化合物を含むことが好ましい。
本発明者らは、体積抵抗率が低く、トナー粒子の泳動が不安定な液体現像剤の分析を行った。その結果、液体現像剤のうち、体積抵抗率が低いものは、キャリア液中の金属塩化合物の含有濃度が高いことが分かった。
本発明者らは、キャリア液中に含有される金属塩化合物が体積抵抗率を低下させ、トナー粒子の泳動(泳動極性)を不安定化させる原因であると考えた。そして、トナー粒子を形成する樹脂(高分子化合物)が縮重合高分子化合物である場合、縮重合高分子化合物が持っている酸官能基の少なくとも一部を金属塩化することによって、トナー粒子の帯電性を制御し、かつ、金属塩化合物のキャリア液への溶出を抑制することで、上記課題を解決できることを見出した。
[トナー粒子]
本発明の液体現像剤に含まれるトナー粒子は、キャリア液に不溶であることが好ましい。トナー粒子は、着色剤およびバインダー樹脂としての縮合高分子化合物を含有する。
トナー粒子を製造する方法としては、例えば、コアセルベーション法や湿式粉砕法などの方法が挙げられる。
コアセルベーション法については、特開2003−241439号公報、再公表公報であるWO2007/000974号、WO2007/000975号に詳細が記載されている。また、湿式粉砕法については、再公表公報であるWO2006/126566号、WO2007/108485号に詳細が記載されている。
本発明においては、キャリア液の体積抵抗率の低下を抑制する観点から、コアセルベーション法を用いることが好ましい。
トナー粒子は、高精細な画像を得るという観点から、平均粒子径が0.05μm以上5μm以下であることが好ましく、0.05μm以上1μm以下であることがより好ましい。
[縮重合高分子化合物]
本発明において、トナー粒子のバインダー樹脂には、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合、ウレア結合、カーボネート結合などの結合を介して重合されている縮重合高分子化合物が用いられる。縮重合高分子化合物としては、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリウレア、ポリカーボネートなどが挙げられる。
本発明の液体現像剤に含まれるトナー粒子に用いられる縮重合高分子化合物は、酸官能基を有する縮重合高分子化合物である。縮重合高分子化合物の酸官能基としては、カルボキシ基、スルホ基、リン酸基が好ましく、液体現像剤の体積抵抗率の低下の抑制の観点から、カルボキシ基、スルホ基がより好ましい。
本発明において、上記酸官能基の少なくとも一部は金属塩になっている。酸官能基の金属塩の中でも、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アルミニウム塩が好ましく、液体現像剤の体積抵抗率の低下の抑制の観点から、カリウム塩、ナトリウム塩、リチウム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩がより好ましい。
縮重合高分子化合物の分子量は、重量平均分子量で1000以上100000以下、数平均分子量で1000以上50000以下であることが好ましい。なお、重量平均分子量および数平均分子量とも、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC法)に基づいて、基準となるポリスチレン換算で得られるものである。
縮重合高分子化合物のガラス転移点(Tg)は、JIS K 7121−2012に準じて示差走査熱量計を用いて測定される。縮重合高分子化合物のガラス転移点は、室温(25℃)以上であることが好ましい。
縮重合高分子化合物の酸官能基の密度は、JIS K 0070に準じて測定される電位差滴定法により求められる。縮重合高分子化合物の酸価は、2mgKOH/g以上50mgKOH/g以下の範囲であることが好ましい。上述のとおり、本発明において用いられる縮重合高分子化合物の酸官能基は、少なくとも一部が金属塩になっている。
[バインダー樹脂]
トナー粒子のバインダー樹脂としては、縮重合高分子化合物の効果を損ねない範囲で、その他の各種のバインダー樹脂を併用することができる。その他のバインダー樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、エステル樹脂、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、アルキド樹脂、ポリエチレン、エチレン−アクリル樹脂、ロジン変性樹脂などが挙げられる。
バインダー樹脂は、1種のみ使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
トナー粒子中のバインダー樹脂の含有量は、トナー粒子中の着色剤100質量部に対して、50質量部以上1000質量部以下であることが好ましい。
[着色剤]
着色剤としては、顔料が用いられることが多い。
顔料としては、各種の有機顔料および無機顔料や、顔料を分散媒として不溶性の樹脂などに分散させたものや、顔料の表面に樹脂をグラフト化したものなどを用いることができる。
顔料としては、例えば、伊藤征司郎編「顔料の辞典」(2000年刊)、W.Herbst,K.Hunger「Industrial Organic Pigments」、特開2002−12607号公報、特開2002−188025号公報、特開2003−26978号公報、特開2003−342503号公報に記載の顔料が挙げられる。
有機顔料および無機顔料としては、例えば、イエロー色を呈するものとして、次のものが挙げられる。C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、62、65、73、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、185;C.I.バットイエロー1、3、20。
赤色またはマゼンタ色を呈するものとして、次のものが挙げられる。C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48:2、48:3,48:4、49、50、51、52、53、54、55、57:1、58、60、63、64、68、81:1、83、87、88、89、90、112、114、122、123、146、147、150、163、184、202、206、207、209、238、269;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35。
青色またはシアン色を呈する顔料として、次のものが挙げられる。C.I.ピグメントブルー2、3、15:2、15:3、15:4、16、17;C.I.バットブルー6;C.I.アシッドブルー45、フタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1個〜5個置換した銅フタロシアニン顔料。
緑色を呈する顔料として、C.I.ピグメントグリーン7、8、36が挙げられる。
オレンジ色を呈する顔料として、C.I.ピグメントオレンジ66、51が挙げられる。
黒色を呈する顔料として、カーボンブラック、チタンブラック、アニリンブラックが挙げられる。
白色顔料として、塩基性炭酸鉛、酸化亜鉛、酸化チタン、チタン酸ストロンチウムが挙げられる。
酸化チタンは、他の白色顔料と比べて比重が小さく、屈折率が大きく、化学的および物理的に安定であるため、顔料としての隠蔽力や着色力が大きく、また、酸やアルカリ、その他の環境に対する耐久性に優れている。したがって、白色顔料としては、酸化チタンが好ましい。必要に応じて、他の白色顔料(列挙した白色顔料以外であってもよい。)を使用してもよい。
着色剤として染料を用いてもよい。顔料および染料を併用してもよい。
顔料の分散には、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、ジェットミル、ホモジナイザー、ペイントシェーカー、ニーダー、アジテータ、ヘンシェルミキサー、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミルなどの分散装置を用いることができる。
顔料の分散を行う際に分散剤を用いてもよい。
分散剤としては、ヒドロキシ基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリアクリレート、脂肪族多価カルボン酸、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル燐酸エステル、顔料誘導体などが挙げられる。また、Lubrizol社のSolsperseシリーズなどの市販の高分子分散剤を用いることもできる。
また、分散助剤として、用いる顔料に応じたシナジストを用いることもできる。
分散剤および分散助剤は、それぞれ、顔料100質量部に対して、1質量部以上50質量部以下用いることが好ましい。
[キャリア液]
キャリア液は、体積抵抗率が高く、室温(25℃)付近で低粘度の液体が好ましい。具体的には、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなど炭化水素系溶剤や、アイソパーE、アイソパーG(商品名:エクソンモービル製)、モレスコホワイトP−40(商品名:MORESCO製)などの流動パラフィン系溶剤や、シリコーン化合物、ビニルエーテル化合物などが挙げられる。
キャリア液の体積抵抗率は、1×1010Ωcm以上1×1013Ωcm以下であることが好ましい。キャリア液の体積抵抗率は低すぎると、静電潜像の電位が変化(降下)しやすく、高い光学濃度を得にくかったり、画像ボケを生じやすかったりする。キャリア液の体積抵抗率が高すぎると、トナー粒子の電気泳動速度が低下し、プリント速度の低下につながりやすい。
キャリア液の粘度は、温度25℃で0.5mPa・s以上10mPa・s未満であることが好ましい。キャリア液の粘度は高すぎると、トナー粒子の電気泳動速度が低下したり、プリント速度の低下につながりやすい。
キャリア液を構成する材料としては、体積抵抗率の低下抑制の観点から、ビニルエーテル化合物が好ましい。
[ビニルエーテル化合物]
本発明の液体現像剤のキャリア液に、体積抵抗率が1×1010Ωcm以上1×1013Ωcm以下であるビニルエーテル化合物を用いることによって、低粘度で泳動極性の安定性に優れた液体現像剤を得ることができる。
本発明においては、体積抵抗率が上記範囲に入るためには、ビニルエーテル基以外にヘテロ原子を有しないビニルエーテル化合物であることが好ましい。本発明において、ヘテロ原子とは、炭素原子と水素原子以外の原子のことをいう。ビニルエーテル化合物中にヘテロ原子が含まれている場合、ビニルエーテル化合物の体積抵抗率が低くなりやすく、用途が限定されやすくなる。これは、ヘテロ原子と炭素原子の電気陰性度の差により、ビニルエーテル化合物の分子内において電子密度の偏りが生じやすくなったり、ヘテロ原子が有する非共有電子対や空の電子軌道が、伝導電子やホールの通り道になりやすかったりするためと考えられる。
本発明においては、体積抵抗率が上記範囲に入るためには、ビニルエーテル基以外に炭素−炭素二重結合を有しないビニルエーテル化合物であることが好ましい。炭素−炭素二重結合は、エネルギー準位の高い電子占有軌道とエネルギー準位の低い非電子占有軌道を有する。これらは、電子やホールの通り道となりやすく、ビニルエーテル化合物の体積抵抗率を下げることにつながりやすい。ビニルエーテル化合物中にビニルエーテル基以外の二重結合が含まれている場合、上記機構によりビニルエーテル化合物の体積抵抗率が低下しやすく、用途が限定されやすくなる。
キャリア液に光重合開始剤や光重合増感剤を含有させることにより、液体現像剤を光重合性液体現像剤とすることも可能である。光重合性開始剤および光重合増感剤は、液体現像剤の体積抵抗率を低下させすぎず、液体現像剤の粘度を高くさせすぎないものが好ましい。
キャリア液としてビニルエーテル化合物を用いた液体現像剤を光重合性とする場合、ビニルエーテル化合物としては分子内に環構造を有するものが好ましい。分子内に環構造を有するビニルエーテル化合物を用いることで、優れた感度と硬化後の強度を得ることができる。分子内に環構造を有するビニルエーテル化合物としては、芳香族ビニルエーテル化合物や、脂環式骨格を有するビニルエーテル化合物が挙げられる。これらの中でも、芳香族ビニルエーテル化合物は体積抵抗率が低下しやすく、用途が限定されやすいため、脂環式骨格を有するビニルエーテル化合物が好ましい。
キャリア液を構成するビニルエーテル化合物としては、分子内に環構造を有するビニルエーテル化合物と、分子内に環構造を有しないビニルエーテル化合物とを併用することも好ましい。両者を併用する場合、ビニルエーテル化合物総量に対して、分子内に環構造を有するビニルエーテル化合物の含有比率は、10質量%以上であることが好ましく、20質量%以上であることがより好ましい。ビニルエーテル化合物総量に対して、分子内に環構造を有するビニルエーテル化合物の含有比率が10質量%以下の場合、感度や硬化後の強度が低下しやすくなる。
[帯電制御剤]
本発明の液体現像剤には、必要に応じて、帯電制御剤を含有させてもよい。
帯電制御剤としては、液体現像剤の体積抵抗率が低下しすぎず、液体現像剤の粘度が上昇しすぎないものが好ましい。帯電制御剤としては、例えば、
亜麻仁油、大豆油などの油脂;
アルキド樹脂、ハロゲン重合体、芳香族ポリカルボン酸、酸性基含有水溶性染料、芳香族ポリアミンの酸化縮合物、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸ニッケル、ナフテン酸鉄、ナフテン酸亜鉛、オクチル酸コバルト、オクチル酸ニッケル、オクチル酸亜鉛、ドデシル酸コバルト、ドデシル酸ニッケル、ドデシル酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、2−エチルヘキサン酸コバルトなどの金属石鹸類;
石油系スルホン酸金属塩、スルホコハク酸エステルの金属塩などのスルホン酸金属塩類;
レシチンなどの燐脂質;
t−ブチルサリチル酸金属錯体などのサリチル酸金属塩類;
ポリビニルピロリドン樹脂、ポリアミド樹脂、スルホン酸含有樹脂、ヒドロキシ安息香酸誘導体
などが挙げられる。
[その他の添加剤]
本発明の液体現像剤には、上記材料以外に、必要に応じて、記録媒体適合性、保存安定性、画像保存性、その他の諸性能の向上の目的で、各種の添加剤を用いることができる。添加剤としては、例えば、界面活性剤、滑剤、充填剤、消泡剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、退色防止剤、防ばい剤、防錆剤などが挙げられる。
以下、実施例によって、本発明の液体現像剤の製造方法をさらに具体的に説明する。なお、以下の説明において、特に断りのない限り、「部」および「%」は、それぞれ「質量部」および「質量%」を意味する。
以下の実施例および比較例で使用した各材料について説明する。
(縮重合高分子化合物の製造)
(製造例1)
還流冷却器、水・アルコール分離装置、窒素ガス導入管、温度計および攪拌装置を備えた丸底フラスコに、下記の材料:
ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物(シグマアルドリッチ製) 1500部
テレフタル酸(シグマアルドリッチ製) 700部
を入れ、攪拌しながら窒素ガスを導入し、200℃から240℃の範囲の温度で脱水縮重合/脱アルコール縮重合を行った。
1時間経過後、反応系の温度を100℃以下に下げ、縮重合を停止させた。このようにしてポリエステル樹脂Aを得た。
得られたポリエステル樹脂Aは、重量平均分子量(以下、Mw)が9000、数平均分子量(以下、Mn)が2100、ガラス転移点(以下、Tg)が68℃、酸価が12.0mgKOH/gであった。
〈分子量の測定方法〉
樹脂などの分子量は、上述のとおり、GPC法に基づき、ポリスチレン換算で算出する。GPCによる分子量の測定は、具体的には、以下のようにして行う。
サンプル濃度が1.0質量%になるようにサンプルを下記溶離液に加え、室温(25℃)で24時間静置し、サンプルを溶解させた溶液を、ポア径が0.20μmの耐溶剤性メンブレンフィルターで濾過したものをサンプル溶液とし、以下の条件で測定する。
装置:高速GPC装置「HLC−8220GPC」[東ソー(株)製]
カラム:LF−804の2連
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0mL/分
オーブン温度:40℃
試料注入量:0.025mL
試料の分子量の算出にあたっては、標準ポリスチレン樹脂[東ソー(株)製TSK スタンダード ポリスチレン F−850、F−450、F−288、F−128、F−80、F−40、F−20、F−10、F−4、F−2、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、A−500]により作成した分子量校正曲線を使用する。
〈ガラス転移点の測定方法〉
ガラス転移点(Tg)は、示差走査熱量計 Thermo plus EVO II/DSC8230(リガク製)を用いて測定した。測定は、−40℃から200℃までを10℃/分で昇温させ、200℃で5分保持した後、200℃から−40℃へ10℃/分で降温し、−40℃で5分保持し、再び、−40℃から200℃へ10℃/分で昇温した際のDSCチャートよりガラス転移点を求める。
ポリエステル樹脂A 100部をテトラヒドロフラン1000部に溶解させ、10%KOHメタノール溶液を12部添加して撹拌し、ポリエステル樹脂Aの酸官能基をカリウム塩とし、エバポレーターによりテトラヒドロフランを留去した。このようにして、ポリエステル樹脂Aのカリウム塩(ポリエステル樹脂A−K)を作製した。
(製造例2)
製造例1のポリエステル樹脂Aを作製した後、10%KOHメタノール溶液12部の代わりに、3%LiOHメタノール溶液17部を加えた以外は、製造例1と同様にしてポリエステル樹脂Aのリチウム塩(ポリエステル樹脂A−L)を作製した。
(製造例3)
製造例1のポリエステル樹脂Aに10%KOHメタノール溶液を添加後、さらに、10%硝酸カルシウム4水和物のメタノール溶液25部を加え、ポリエステル樹脂Aのカルシウム塩(ポリエステル樹脂A−C)を作製した。なお、ヘキサンにて洗浄した後、余分なヘキサンをエバポレーターにて除去した。
(製造例4)
製造例3において、10%硝酸カルシウム4水和物のメタノール溶液を10%硝酸アルミニウム9水和物のメタノール溶液40部に代えた以外は、製造例3と同様にしてポリエステル樹脂Aのアルミニウム塩(ポリエステル樹脂A−A)を作製した。
(製造例5)
(N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)−2−アミノエチルホスホン酸カリウムの作製)
還流冷却器、窒素ガス導入管、温度計および攪拌装置を備えた丸底フラスコに、下記の材料:
2−アミノエチルホスホン酸 100部
水酸化カリウム 44.9部
水 250部
を入れ、45℃の温度で30分間撹拌した。
エチレンオキシド156部を反応系中に添加し、45℃の温度でさらに2時間撹拌した。次いで、トルエン400部を添加し、10分間撹拌した後、静置して下層を分取した。得られた下層を固化・乾燥させ、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)−2−アミノエチルホスホン酸カリウムを得た。
(リン酸基を導入したポリエステル樹脂の作製)
還流冷却器、水・アルコール分離装置、窒素ガス導入管、温度計および攪拌装置を備えた丸底フラスコに、下記の材料:
ポリエステル樹脂A 1000部
N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)−2−アミノエチルホスホン酸カリウム 100部
を入れ、攪拌しながら窒素ガスを導入し、200℃から240℃の温度で脱水縮重合/脱アルコール縮重合を行った。
1時間経過後、反応系の温度を100℃以下に下げ、縮重合を停止させた。このようにして、カリウム塩化リン酸基が導入されたポリエステル樹脂Bを得た。
得られたポリエステル樹脂Bは、Mwが16800、Mnが4600、Tgが58℃、酸価が13.0mgKOH/gであった。
(亜鉛塩化したリン酸基を有するポリエステル樹脂の作製)
ポリエステル樹脂B100部をテトラヒドロフラン100部に溶解させ、10%硝酸亜鉛6水和物メタノール溶液を80部添加してリン酸基を亜鉛塩とし、ヘキサンにて洗浄後、余分なヘキサンをエバポレーターにて除去した。リン酸基を亜鉛で塩化したポリエステル樹脂B−Zを作製した。
(製造例6)
(N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)−2−アミノエチルスルホン酸カリウムの作製)
還流冷却器、窒素ガス導入管、温度計および攪拌装置を備えた丸底フラスコに、下記の材料:
N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)−2−アミノエチルスルホン酸(BES商品名 同仁化学研究所製) 213部
水酸化カリウム 56部
水 300部
を入れ、45℃の温度で30分間撹拌した。
トルエン400部を反応系中に添加し、10分間撹拌した後、静置して下層を分取した。得られた下層を固化・乾燥させ、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)−2−アミノエチルスルホン酸カリウムを得た。
(スルホン酸基を導入したポリエステル樹脂の作製)
還流冷却器、水・アルコール分離装置、窒素ガス導入管、温度計および攪拌装置を備えた丸底フラスコに、下記の材料:
ポリエステル樹脂A 1000部
N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)−2−アミノエチルスルホン酸カリウム 300部
を入れ、攪拌しながら窒素ガスを導入し、200℃から240℃の温度で脱水縮重合/脱アルコール縮重合を行った。
1時間経過後、反応系の温度を100℃以下に下げ、縮重合を停止させた。このようにして、カリウム塩化スルホン酸基が導入されたポリエステル樹脂C−Kを得た。
得られたポリエステル樹脂C−Kは、Mwが14200、Mnが3800、Tgが65℃、酸価が18.0mgKOH/gであった。
(製造例7)
(ポリウレタン樹脂の作製)
(N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)−グリシンカリウム塩の作製)
還流冷却器、窒素ガス導入管、温度計および攪拌装置を備えた丸底フラスコに、下記の材料:
N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)−グリシン(Bicine商品名 同仁化学研究所製) 163部
水酸化カリウム 56部
水 300部
を入れ、45℃の温度で30分間撹拌した。
トルエン400部を反応系中に添加し10分間撹拌した後、静置して下層を分取した。得られた下層を固化・乾燥させ、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)−グリシンカリウム塩を得た。
(カリウム塩化したカルボキシ基を導入したポリウレタン樹脂の作製)
還流冷却器、窒素ガス導入管、温度計および攪拌装置を備えた丸底フラスコに、N−メチル−2−ピロリドン1000部を入れ、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物150部とジフェニルメタンジイソシアネート100部を添加した。温度を90℃に保ち、撹拌しながら2時間反応させた。N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)−グリシンカリウム塩8部を反応系中に入れ、攪拌しながら窒素ガスを導入し、90℃の温度で2時間反応を行った後、ヘキサンにて沈殿させた。このようにして、カリウム塩化カルボキシ基が導入されたポリウレタン樹脂Dを得た。
得られたポリウレタン樹脂Dは、Mwが18200、Mnが5800、Tgが73℃、酸価が14.0mgKOH/gであった。
(製造例8)
(ポリアミド樹脂の作製)
ガラスビーカーに112部の水酸化カリウムを溶解させた水1000部に、ヘキサメチレンジアミン120部を溶解させた(溶液A)。別のガラスビーカーにヘキサン1000部を入れ、アジピン酸ジクロリド250部を溶解させた(溶液B)。溶液Aの上に、溶液Bを静かに注ぎ、2液の界面で生成するポリアミド樹脂をスパチュラーで取り出した。還流冷却器、窒素ガス導入管、温度計および攪拌装置を備えた丸底フラスコに、N−メチルピロリドン1000部を入れ、取り出したポリアミド樹脂100部とN,N’−ビス(ヒドロキシエチル)−グリシンカリウム塩8部を入れ、攪拌しながら窒素ガスを導入した。200℃から240℃の温度で脱水縮重合/脱アルコール縮重合を行った。1時間後、反応系の温度を100℃以下に下げ、縮重合を停止させた。このようにして、カリウム塩化カルボキシ基が導入されたポリアミド樹脂Eを得た。
得られたポリアミド樹脂Eは、Mwが12500、Mnが2800、Tgが45℃、酸価が18.0mgKOH/gであった。
(製造例9)
(ポリウレア樹脂の作製)
(カリウム塩化したカルボキシ基を導入したポリウレア樹脂の作製)
還流冷却器、窒素ガス導入管、温度計および攪拌装置を備えた丸底フラスコに、N−メチル−2−ピロリドン1000部を入れ、ヘキサメチレンジアミン350部とジフェニルメタンジイソシアネート1000部を添加した。温度を90℃に保ち、撹拌しながら2時間反応させた。上記N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)−グリシンカリウム塩100部を反応系中に入れ、攪拌しながら窒素ガスを導入し、90℃の温度で2時間反応を行った後、ヘキサンにて沈殿させた。このようにして、カリウム塩化カルボキシ基が導入されたポリウレア樹脂Fを得た。
得られたポリウレア樹脂Fは、Mwが15700、Mnが4200、Tgが53℃、酸価が23.0mgKOH/gであった。
(製造例10)
(カリウム塩化したカルボキシ基を導入したポリウレタンポリカーボネート樹脂の作製)
還流冷却器、窒素ガス導入管、温度計および攪拌装置を備えた丸底フラスコに、N−メチル−2−ピロリドン1000部を入れ、ポリカーボネートジオール1000部(T5651商品名 旭化成ケミカルズ製)とジフェニルメタンジイソシアネート350部を添加した。温度を90℃に保ち、撹拌しながら2時間反応させた。N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)−グリシンカリウム塩25部を反応系中に入れ、攪拌しながら窒素ガスを導入し、90℃の温度で2時間反応を行った後、ヘキサンにて沈殿させた。このようにして、カリウム塩化カルボキシ基が導入されたポリウレタンポリカーボネート樹脂Gを得た。
得られたポリウレタンポリカーボネート樹脂Gは、Mwが12200、Mnが3800、Tgが57℃、酸価が24.0mgKOH/gであった。
(製造例11)
製造例1のポリエステル樹脂Aの作製において、テレフタル酸に加えて、イソフタル酸、トリメリット酸、プロピレンオキシド付加ビスフェノールA、エチレングリコールを原材料として用い、ポリエステル樹脂Hを作製した。
得られたポリエステル樹脂Hは、Mwが28200、Mnが2500、Tgが58℃、酸価が10mgKOH/gであった。
[実施例1]
セパラブルフラスコ中に、ポリエステル樹脂A−K 35部と、溶剤であるアイソパーG(商品名:エクソンモービル製)65部を投入し、スリーワンモーターで200rpmで撹拌しながら、オイルバス中で130℃まで1時間かけて昇温した。130℃で1時間保持した後、1時間あたり−15℃の速度で徐冷し、トナー粒子前駆体を作製した。得られたトナー粒子前駆体は、白色のペースト状であった。
下記の材料:
トナー粒子前駆体 24部、
顔料 ピグメントブルー15:3(PV Fast Blue BG:商品名 クラリアント社製) 3部、
溶剤であるアイソパーG 8部
を直径0.5mmのジルコニアビーズとともに遊星式ビーズミル(クラシックラインP−6/フリッチュ社)に充填し、室温で4時間200rpmにて粉砕して、トナー粒子分散体(固形分27質量%)を得た。
得られたトナー粒子の体積平均粒径は、1.8μmであった((株)堀場製作所製LA950にて測定)。
このトナー粒子の分散体10.0部に、溶剤アイソパーGを20部加え、液体現像剤1を得た。
[実施例2〜11および比較例1]
実施例2〜11および比較例1は、実施例1の各材料を表1のとおりとして、液体現像剤2〜11および液体現像剤12を作製した。
Figure 2016224409
なお、表1において、液体現像剤2〜11および液体現像剤12は、単に、現像剤1〜11および現像剤12と記載している。
[実施例12および13]
実施例12では、溶剤をアイソパーGからビニルエーテル化合物であるドデシルビニルエーテルに代えた以外は、実施例1と同様にして、液体現像剤13を作製した。
実施例13では、溶剤をアイソパーGからビニルエーテル化合物であるポリエチレングリコールビニルエーテルに代えた以外は、実施例1と同様にして、液体現像剤14を作製した。
[実施例14]
実施例14では、コアセルベーション法によって液体現像剤15を作製した。
コアセルベーション法とは、良溶媒(第一の溶媒)に溶解した樹脂溶液に対して、貧溶媒(第二の溶媒)を添加することで樹脂の溶解度を低下させ、せん断などを印加することにより、析出した樹脂の粒子を形成する方法である。粒子を形成する際、顔料(顔料粒子)をあらかじめ分散させておいて、粒子の中に内包させることでトナー粒子とする。
(顔料分散工程)
下記の材料:
顔料としてのピグメントブルー15:3(PV Fast Blue BG:商品名 クラリアント社製) 3部、
顔料分散剤としてのSolspers13940(商品名 Lubrizol社製)7.5部、
溶剤としてのテトラヒドロフラン(以下「THF」とも表記する。)4.5部
を混合し、スリーワンモーターで500rpmにて撹拌後、0.05mmジルコニアビーズを用いて、アルファミル−03L型(商品名:アイメックス(株)製)により、回転数1500rpmの条件で2時間分散処理を行って顔料分散液1を作製した。
(コアセルベーション工程)
ガラスビーカー中でポリエステル樹脂A−K 12部をTHF 42部に溶解させ、ジルコニアビーズを除去した上記顔料分散液1の10部を加えた。ガラスビーカーを氷冷し、スリーワンモーターを用い、15000rpmの条件で撹拌しながら、アイソパーG48部を0.2mL/分の流量でペリスターポンプAC−2110II(アトー社製)を用いて添加した。添加後、丸底フラスコに混合液を移し、エバポレーターを用いて、ウォーターバスを用いて、丸底フラスコ内の液温を50℃に保ちながら、THFを完全に減圧留去して液体現像剤15を得た。
[実施例15]
アイソパーGをドデシルビニルエーテルに代えた以外は、実施例14と同様にして液体現像剤16を作製した。
[実施例16]
ポリエステル樹脂A−Kをカリウム塩化スルホン酸基が導入されたポリエステル樹脂C−Kに代えた以外は、実施例15と同様にして液体現像剤17を作製した。
[比較例2]
特許文献2(特開平8−36277号公報)の実施例1に記載の材料を用いて、カルボキシ基を含有するオレフィン系樹脂およびカルボキシ基を含有するオレフィン系樹脂の金属塩を含む液体現像剤18を作製した。
具体的には、下記材料:
ポリエチレン−メタクリル酸共重合体(ニュクレル925 商品名 デュポン社製) 9%
エチレンメタクリル酸共重合体Na塩(三井デュポンポリケミカル(株)製) 4%
カーボンブラック (MA285商品名 三菱化学(株)製) 4%
アイソパーH(エクソン社製) 83%
の混合物を湿式分散機(ダイノーミル マルチラボ:(株)シンマルエンタープライゼス製)を用いて、循環運転を20時間行い、湿式粉砕を行った。粉砕後のスラリーを取り出し、目開き33μm(SUS304製)のメッシュを通過させ、液体現像剤18を得た。
[比較例3]
特許文献1(特開2011−145359号公報)の実施例1に記載の材料を用いて、液体現像剤19を作製した。
具体的には、下記の材料:
ポリエステル樹脂H 52部
ロジン金属塩化合物 パインクリスタルKR−50M 荒川化学工業(株)製 8部(金属:カルシウム)
カーボンブラック モナーク280 キャボット社製 37部
コピーブルー PR クラリアント社製 3部
を加圧ニーダー(D0.5−3:モリヤマ製)中で、設定温度150℃とし、10分間混合し、さらにロール温度95℃の3本ロールミル(BR−100V:アイメックス(株)製)にて混錬を行った。冷却後、10mm以下に粗砕し、ブラックコンク1を得た。
次に、下記材料:
ポリエステル樹脂H 50部
ブラックコンク1 50部
をヘンシェルミキサー(FM−10C/I:日本コークス工業(株)製)で3000rpm、3分間混合した後、二軸混錬押出機(PCM30:(株)池貝製)で6kg/時、吐出温度145℃の条件で溶融混錬を行い、冷却固化した。その後、ハンマーミル(TAP−1:(株)セイシン企業製)で粗粉砕し、次いで、I式ジェットミル(IDS−2型:日本ニューマチック工業(株)製)で微粉砕し、体積平均5.0μmのブラックトナー粉砕品1を得た。
さらに、下記材料:
ブラックトナー粉砕品1 25部
アイソパーM 73部
Lubrizol 2153 (Lubrizol社製) 2部
を混合して、湿式分散機(ダイノーミル マルチラボ:(株)シンマルエンタープライゼス製)を用いて、循環運転を60分間行い、湿式粉砕を行った。粉砕後のスラリーを取り出し、目開き33μm(SUS304製)のメッシュを通過させ、スラリー100部に対し、Lubrizol 2153 1部添加して、撹拌し、液体現像剤19を得た。
[評価]
作製した各液体現像剤を以下のように評価した。
(泳動速度)
作製した液体現像剤の移動度は、100μm離間し、対向させた平行平板電極間に100Vの電位差を印加した際のトナー粒子の泳動の様子を光学顕微鏡に接続したビデオカメラで撮影し、画像処理により、観察されたトナー粒子の平均泳動速度を評価した。泳動極性が安定しているものほど、トナー粒子が同一方向に泳動するため、泳動速度が速くなる。
評価結果は、表2の基準にて行い、A〜Cを本発明の効果が得られているものとして判断した。
Figure 2016224409
(体積抵抗率)
作製した液体現像剤の体積抵抗率は、1mm離間した電極(DAC−OBE−2:総研電気社製)間に100Vの電位差を印加して測定した。
評価結果は、表3の基準にて行い、A〜Dを本発明の効果が得られているものとして判断した。
Figure 2016224409
評価結果を表4に示す。
Figure 2016224409

Claims (7)

  1. 着色剤および縮重合高分子化合物を含むトナー粒子、ならびに、
    キャリア液
    を含有する液体現像剤であって、
    該縮重合高分子化合物が、酸官能基を有し、
    該酸官能基の少なくとも一部が、金属塩になっている
    ことを特徴とする液体現像剤。
  2. 前記金属塩が、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、および、アルミニウム塩からなる群より選択される少なくとも1種の金属塩である請求項1に記載の液体現像剤。
  3. 前記酸官能基が、カルボキシ基、スルホ基またはリン酸基である請求項1または2に記載の液体現像剤。
  4. 前記酸官能基が、カルボキシ基またはスルホ基である請求項3に記載の液体現像剤。
  5. 前記キャリア液が、ビニルエーテル化合物を含む請求項1〜4のいずれか1項に記載の液体現像剤。
  6. 着色剤および縮重合高分子化合物を含むトナー粒子、ならびに、
    キャリア液
    を含有する液体現像剤の製造方法において、
    該縮重合高分子化合物を溶解する第一の溶媒により、該縮重合高分子化合物を含む溶液を作製する工程、
    該溶液に前記縮重合高分子化合物の貧溶媒である第二の溶媒を加える工程、および、
    該第一の溶媒を除去する工程
    を有することを特徴とする液体現像剤の製造方法。
  7. 前記第二の溶媒が、ビニルエーテル化合物である請求項6に記載の液体現像剤の製造方法。
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