JP2016218713A - 貨幣処理機 - Google Patents

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Abstract

【課題】汚れの度合いに関しての再利用するか否かの判断基準に加えて、損傷の度合いについても受け入れるか否かの判断基準を選択設定することを可能とする。【解決手段】投入された貨幣について、割り出した損傷レベルが基準損傷レベルより小さい受入貨幣と基準損傷レベル以上の受入不可貨幣とに識別し、受入貨幣について、割り出した損傷レベルが最小の損傷レベルより大きい再利用不可貨幣と、最小の損傷レベルの汚れ検討紙幣とに識別し、汚れ検討紙幣について、割り出した汚れレベルが基準汚れレベル以上の再利用不可貨幣と基準汚れレベルより小さい再利用貨幣とに識別して、受入不可貨幣を機外に取り出し可能に排除し、再利用不可貨幣を出金不可収納部25に収納し、再利用貨幣を出金収納部32に収納する。【選択図】図1

Description

本発明は、貨幣の入出金処理を行う貨幣処理機に関する。
紙幣の汚れの度合いを検出して再利用紙幣と再利用不可紙幣とに分類する判別装置において、紙幣の判別レベルを変える技術がある(例えば、特許文献1参照)。
特許第3263112号公報
貨幣の再利用が可能か否かの判断基準は、貨幣処理機を使用する金融機関により相違している。このため、処理機内部に記憶している再利用するか否かの判断基準を係員が選択設定できるようになっている。このように貨幣の汚れの度合いに関しては再利用するか否かの判断基準を選択設定できる。しかしながら、貨幣の損傷(破れ、穴あき、折れ)については、受け入れるか否かの判断基準を選択設定することができない。このため、貨幣の損傷の度合いについては、受け入れるか否かの判断レベルが使用者にとって適正でない可能性がある。
したがって、本発明は、汚れの度合いに関しての再利用するか否かの判断基準に加えて、損傷の度合いについても受け入れるか否かの判断基準を選択設定することが可能となる貨幣処理機の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、投入された貨幣を識別する識別部と、貨幣を出金可能に収納する出金収納部と、貨幣を出金不可に収納する出金不可収納部と、複数段階の損傷レベルを記憶する損傷レベル記憶手段と、複数段階の汚れレベルを記憶する汚れレベル記憶手段と、前記複数段階の損傷レベルの中から選択された損傷レベルを基準損傷レベルに設定する基準損傷レベル設定手段と、前記複数段階の汚れレベルの中から選択された汚れレベルを基準汚れレベルに設定する基準汚れレベル設定手段と、を備え、前記識別部は、投入された貨幣について、前記複数段階の損傷レベルの中のいずれの損傷レベルのものであるのかを割り出し、割り出した損傷レベルが前記基準損傷レベルより小さい受入貨幣と前記基準損傷レベル以上の受入不可貨幣とに識別し、前記受入貨幣について、割り出した損傷レベルが最小の損傷レベルより大きい再利用不可貨幣と、最小の損傷レベルの汚れ検討紙幣とに識別し、前記汚れ検討紙幣について、前記複数段階の汚れレベルの中のいずれの汚れレベルのものであるのかを割り出し、割り出した汚れレベルが前記基準汚れレベル以上の再利用不可貨幣と前記基準汚れレベルより小さい再利用貨幣とに識別して、前記受入不可貨幣を機外に取り出し可能に排除し、前記再利用不可貨幣を前記出金不可収納部に収納し、前記再利用貨幣を前記出金収納部に収納することを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記識別部が割り出した損傷レベルを表示する損傷レベル表示手段を有することを特徴とする請求項1記載の貨幣処理機。
請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明において、前記損傷レベル表示手段は、前記識別部が割り出した損傷レベルとともに前記基準損傷レベルを表示することを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に係る発明において、前記基準損傷レベル設定手段は、前記識別部が割り出した損傷レベルを前記基準損傷レベルに設定可能であることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項4に係る発明において、前記基準損傷レベル設定手段は、前記識別部が損傷レベルを割り出し不可の場合、その旨を通知することを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれか一項に係る発明において、前記識別部が割り出した汚れレベルを表示する汚れレベル表示手段を有することを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項6に係る発明において、前記汚れレベル表示手段は、前記識別部が割り出した汚れレベルとともに前記基準汚れレベルを表示することを特徴とする。
請求項8に係る発明は、請求項1乃至7のいずれか一項に係る発明において、前記基準汚れレベル設定手段は、前記識別部が割り出した汚れレベルを前記基準汚れレベルに設定可能であることを特徴とする。
請求項9に係る発明は、請求項8に係る発明において、前記基準汚れレベル設定手段は、前記識別部が汚れレベルを割り出し不可の場合、その旨を通知することを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、識別部は、投入された貨幣について、複数段階の損傷レベルの中のいずれの損傷レベルのものであるのかを割り出し、割り出した損傷レベルが基準損傷レベルより小さい受入貨幣と基準損傷レベル以上の受入不可貨幣とに識別し、受入貨幣について、割り出した損傷レベルが最小の損傷レベルより大きい再利用不可貨幣と、最小の損傷レベルの汚れ検討紙幣とに識別し、汚れ検討紙幣について、複数段階の汚れレベルの中のいずれの汚れレベルのものであるのかを割り出し、割り出した汚れレベルが基準汚れレベル以上の再利用不可貨幣と基準汚れレベルより小さい再利用貨幣とに識別して、受入不可貨幣を機外に取り出し可能に排除し、再利用不可貨幣を出金不可収納部に収納し、再利用貨幣を出金収納部に収納する。そして、基準損傷レベル設定手段が複数段階の損傷レベルの中から選択された損傷レベルを基準損傷レベルに設定することになり、基準汚れレベル設定手段が、複数段階の汚れレベルの中から選択された汚れレベルを基準汚れレベルに設定することになる。したがって、汚れの度合いに関しての再利用するか否かの判断基準に加えて、損傷の度合いについても受け入れるか否かの判断基準を選択設定することが可能となる。
請求項2に係る発明によれば、損傷レベル表示手段は、識別部が割り出した損傷レベルを表示するため、識別部で識別した貨幣の損傷レベルを係員に認識させることができる。
請求項3に係る発明によれば、損傷レベル表示手段は、識別部が割り出した損傷レベルとともに基準損傷レベルを表示するため、識別部で識別した貨幣の損傷レベルと基準損傷レベルとを係員に認識させることができ、その違いを係員に認識させることができる。
請求項4に係る発明によれば、基準損傷レベル設定手段は、識別部が割り出した損傷レベルを基準損傷レベルに設定可能であるため、係員により選択された貨幣の損傷レベルを基準損傷レベルに設定することができる。
請求項5に係る発明によれば、基準損傷レベル設定手段は、識別部が損傷レベルを割り出し不可の場合、その旨を通知するため、損傷レベルが割り出し不可であったことを係員に認識させることができる。
請求項6に係る発明によれば、汚れレベル表示手段は、識別部が割り出した汚れレベルを表示するため、識別部で識別した貨幣の損傷レベルを係員に認識させることができる。
請求項7に係る発明によれば、汚れレベル表示手段は、識別部が割り出した汚れレベルとともに基準汚れレベルを表示するため、識別部で識別した貨幣の汚れレベルと基準汚れレベルとを係員に認識させることができ、その違いを係員に認識させることができる。
請求項8に係る発明によれば、基準汚れレベル設定手段は、識別部が割り出した汚れレベルを基準汚れレベルに設定可能であるため、係員により選択された貨幣の汚れレベルを基準汚れレベルに設定することができる。
請求項9に係る発明によれば、基準汚れレベル設定手段は、識別部が汚れレベルを割り出し不可の場合、その旨を通知するため、汚れレベルが割り出し不可であったことを係員に認識させることができる。
本発明の一実施形態に係る貨幣処理機の紙幣処理部等を概略的に示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理機の硬貨処理部等を概略的に示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理機の操作表示部の表示例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理機の操作表示部の別の表示例を示す図である。
本発明の一実施形態に係る貨幣処理機を図面を参照して以下に説明する。
本実施形態の貨幣処理機は、貨幣のうちの紙幣の入出金処理を行う図1に示す紙幣処理部11と、貨幣のうちの硬貨の入出金処理を行う図2に示す硬貨処理部12とを有している。
紙幣処理部11は、機外から入金紙幣が投入される紙幣入金口20と、紙幣入金口20に投入され紙幣入金口20から繰り出された紙幣を識別しつつ計数する紙幣入金識別部21(識別部)と、紙幣入金識別部21の識別結果に基づいて紙幣を複数の方向に振り分ける紙幣入金振分部22と、紙幣入金識別部21で受け入れ可能と識別されて紙幣入金振分部22で一方に案内された受入紙幣(受入貨幣)を一時貯留させる紙幣一時貯留部23とを有している。また、紙幣処理部11は、紙幣入金識別部21で受け入れ不可と識別されて紙幣入金振分部22で他方に案内された偽紙幣を含む受入不可紙幣(受入不可貨幣)を機外に取り出し可能に排除する紙幣出金口24と、紙幣入金振分部22でさらに他方に案内された再利用不可紙幣(再利用不可貨幣)を繰り出し不可つまり出金不可に収納する紙幣機内リジェクト部25(出金不可収納部)とを有している。紙幣入金振分部22は、再利用不可紙幣を紙幣機内リジェクト部25に収納する。再利用不可紙幣は、真紙幣であるものの損傷および汚れのうちの少なくともいずれか一方が所定レベルを超えているものである。
紙幣一時貯留部23は、一時貯留した紙幣を一枚ずつ分離して繰り出すことになり、紙幣処理部11は、紙幣一時貯留部23から繰り出された紙幣を紙幣出金口24と紙幣入金識別部21とに振り分ける紙幣返却振分部31を有している。上記した紙幣入金振分部22は、紙幣一時貯留部23から紙幣返却振分部31を介して紙幣入金識別部21に案内された紙幣を再利用不可紙幣と再利用紙幣(再利用貨幣)とに振り分けて、再利用紙幣をさらに金種別に振り分けることになり、このように紙幣入金振分部22で振り分けられた再利用紙幣を出金可能に金種別に収納する複数の紙幣収納部32(出金収納部)を、紙幣処理部11は有している。複数の紙幣収納部32には、それぞれが再利用紙幣を一枚ずつ分離して計数しつつ繰り出す紙幣計数繰出部33が設けられている。
紙幣処理部11は、金種別の紙幣収納部32から紙幣計数繰出部33で繰り出された紙幣を計数しつつ識別して重送や斜行等の異常搬送等を検出する紙幣出金識別部41と、紙幣出金識別部41で識別後の紙幣をその識別結果に基づいて四方向に振り分ける紙幣出金振分部42と、紙幣出金振分部42で一方に案内された紙幣を収納する紙幣回収金庫43とを有している。紙幣出金振分部42は、紙幣を、紙幣回収金庫43と紙幣出金口24と紙幣一時貯留部23と紙幣機内リジェクト部25とに選択的に案内する。
硬貨処理部12は、機外から入金硬貨が投入される硬貨入金口50と、硬貨入金口50に投入され硬貨入金口50から繰り出された硬貨を識別しつつ計数する硬貨入金識別部51(識別部)と、硬貨入金識別部51の識別結果に基づいて硬貨を二方向に振り分ける硬貨入金振分部52とを有している。また、硬貨処理部12は、硬貨入金識別部51で受け入れ可能と識別されて硬貨入金振分部52で一方に案内された受入硬貨(受入貨幣)を一時貯留させる硬貨一時貯留部53と、硬貨入金識別部51で受け入れ不可と識別されて硬貨入金振分部52で他方に案内された偽硬貨を含む受入不可硬貨(受入不可貨幣)を機外に取り出し可能に排除する硬貨入金リジェクト口54とを有している。
硬貨一時貯留部53は、一時貯留した受入硬貨を一枚ずつ分離して繰り出すことになり、硬貨処理部12は、硬貨一時貯留部53から繰り出された受入硬貨を二方向に振り分ける硬貨返却振分部61と、硬貨返却振分部61で一方に案内された受入硬貨を機外に取り出し可能に放出する硬貨放出口62と、硬貨返却振分部61で他方に案内された受入硬貨を識別しつつ計数する硬貨収納識別部63(識別部)と、を有している。硬貨処理部12は、硬貨収納識別部63の識別結果に基づいて受入硬貨を再利用不可硬貨(再利用不可貨幣)と再利用硬貨(再利用貨幣)とに振り分けて、再利用硬貨をさらに金種別に振り分ける硬貨金種別振分部64と、硬貨金種別振分部64で一方に案内された再利用不可硬貨を繰り出し不可つまり出金不可に収納する硬貨機内リジェクト部65(出金不可収納部)と、硬貨金種別振分部64で金種別に振り分けられた再利用硬貨を金種別に収納する複数の硬貨収納部66(出金収納部)とを有している。硬貨収納部66は再利用硬貨を出金可能に収納する。金種別の硬貨収納部66は、それぞれが、硬貨を一枚ずつ分離して計数しつつ繰り出す硬貨計数繰出部67を有している。再利用不可硬貨は、真硬貨であるものの損傷および汚れのうちの少なくともいずれか一方が所定レベルを超えているものである。
硬貨処理部12は、金種別の硬貨収納部66から硬貨計数繰出部67で繰り出された硬貨を計数しつつ識別する硬貨出金識別部70と、硬貨出金識別部70で識別後の硬貨をその識別結果に基づいて四方向に振り分ける硬貨出金振分部71と、硬貨出金振分部71で一方に案内された硬貨を収納する硬貨回収金庫72とを有している。硬貨出金振分部71は、硬貨を、硬貨回収金庫72と硬貨放出口62と硬貨一時貯留部53と硬貨機内リジェクト部65とに選択的に案内する。
貨幣処理機は、制御部81(識別部)と、データを記憶する記憶部82(識別部)と、操作入力を受け付けるとともに表示を行うタッチパネル式の操作表示部83(損傷レベル表示手段)とを有している。
次に、以上の構成の貨幣処理機の各処理について説明する。なお、貨幣処理機は硬貨および紙幣の両方を一度に処理したり、硬貨および紙幣のいずれか一方のみを処理することが可能であるが、以下では硬貨と紙幣とを一度に処理する場合を例にとり説明する。
[入金関連処理]
操作表示部83に入金処理の選択操作が入力されると、制御部81は、この入金処理の個別の識別情報を日時情報とともに記憶部82に一時記憶させる。それとともに、制御部81は、紙幣入金口20を開いて紙幣の投入が可能な状態とし、硬貨入金口50を開いて硬貨の投入が可能な状態とする。そして、制御部81は、操作表示部83に入金処理開始の操作が入力されると、紙幣処理部11で以下の紙幣入金処理を行い、硬貨処理部12で以下の硬貨入金処理を行う。
「紙幣入金処理」
紙幣入金口20から紙幣を一枚ずつ分離して機内へ繰り出し、紙幣入金識別部21で識別する。そして、紙幣入金識別部21で、受け入れ可能と識別された受入紙幣を紙幣入金振分部22で紙幣一時貯留部23に搬送し、紙幣入金識別部21で受け入れ不可と識別された受入不可紙幣を紙幣入金振分部22で紙幣出金口24に搬送する。紙幣出金口24に搬送された受入不可紙幣は機外に取り出し可能となる。
「硬貨入金処理」
硬貨入金口50から硬貨を一枚ずつ分離して機内へ繰り出し、硬貨入金識別部51で識別する。そして、硬貨入金識別部51で受け入れ可能と識別された受入硬貨を硬貨入金振分部52で硬貨一時貯留部53に搬送し、硬貨入金識別部51で受け入れ不可と識別された受入不可硬貨を硬貨入金振分部52で硬貨入金リジェクト口54に搬送する。硬貨入金リジェクト口54に搬送された受入不可硬貨は機外に取り出し可能となる。
上記した紙幣入金処理および硬貨入金処理が終了すると、制御部81は、紙幣入金識別部21の識別結果つまり受け入れ可能な受入紙幣の金種別の枚数データと、硬貨入金識別部51の識別結果つまり受け入れ可能な受入硬貨の金種別の枚数データとを日時情報とともに、記憶部82に一時記憶させるとともに、これらを操作表示部83に表示させ、さらに、了解操作およびキャンセル操作のいずれか一方の選択入力を促す表示を操作表示部83に表示させる。
これを見て操作者が操作表示部83に了解操作を入力すると、制御部81は、上記のように記憶部82に一時記憶させていた受入紙幣の金種別の枚数データと受入硬貨の金種別の枚数データと日時情報とを関連づけて記憶部82に確定記憶させ、さらに、紙幣処理部11に以下の紙幣入金収納処理を行わせるとともに、硬貨処理部12に以下の硬貨入金収納処理を行わせる。
また、操作者が操作表示部83にキャンセル操作を入力すると、制御部81は、上記のように記憶部82に一時記憶させていた受入紙幣の金種別の枚数データと受入硬貨の金種別の枚数データと日時情報とを消去するとともに、紙幣処理部11に以下の紙幣入金返却処理を行わせるとともに、硬貨処理部12で以下の硬貨入金返却処理を行わせる。
「紙幣入金収納処理」
紙幣一時貯留部23から紙幣を一枚ずつ分離して繰り出し、紙幣返却振分部31で紙幣入金識別部21に搬送し紙幣入金識別部21で識別する。そして、紙幣入金識別部21で再利用可能と識別された再利用紙幣を、紙幣入金振分部22によって金種別の紙幣収納部32のうちの対応する金種のものに案内して収納する。また、紙幣入金識別部21で再利用不可と識別された再利用不可紙幣を、紙幣入金振分部22によって紙幣機内リジェクト部25に案内して収納する。
「硬貨入金収納処理」
硬貨一時貯留部53から硬貨を一枚ずつ分離して繰り出し、硬貨返却振分部61で硬貨収納識別部63に搬送し硬貨収納識別部63で識別する。そして、硬貨収納識別部63で再利用可能と識別された再利用硬貨を、硬貨金種別振分部64によって金種別の硬貨収納部66のうちの対応する金種のものに案内して収納する。また、硬貨収納識別部63で再利用不可と識別された再利用不可硬貨を、硬貨金種別振分部64によって硬貨機内リジェクト部65に案内して収納する。
「紙幣入金返却処理」
紙幣一時貯留部23から紙幣を一枚ずつ分離して繰り出し、紙幣返却振分部31によって紙幣出金口24に搬送して機外に取り出し可能とする。
「硬貨入金返却処理」
硬貨一時貯留部53から硬貨を一枚ずつ分離して繰り出し、硬貨返却振分部61によって硬貨放出口62に搬送して機外に取り出し可能とする。
[補充処理]
紙幣処理部11に出金用の紙幣を補充する補充処理は、上記の紙幣入金処理および紙幣入金収納処理と同様の紙幣補充処理を行って紙幣を金種別の紙幣収納部32に補充し、硬貨処理部12に出金用の紙幣を補充する場合は、上記の硬貨入金処理および硬貨入金収納処理と同様の硬貨補充処理を行って硬貨を金種別の硬貨収納部66に補充する。
[出金処理]
操作表示部83に出金処理の選択操作と金種別の出金枚数の操作入力とが行われて出金処理の実行操作が入力されると、制御部81は、この出金処理の個別の識別情報と金種別の出金枚数の操作入力値とを日時情報とともに記憶部82に一時記憶させる。それとともに、制御部81は、金種別の出金枚数の操作入力値にしたがって、紙幣処理部11で以下の紙幣出金処理を行い、硬貨処理部12で以下の硬貨出金処理を行う。
「紙幣出金処理」
金種別の紙幣収納部32の対応する金種のものから紙幣計数繰出部33で紙幣を計数しつつ繰り出し、紙幣出金識別部41で識別しつつ計数し、紙幣出金識別部41で正常搬送の再利用可能と識別された再利用紙幣を紙幣出金振分部42で紙幣出金口24に放出して取り出し可能とする。このとき、紙幣出金識別部41で識別できなかったり、紙幣出金識別部41で重送や斜行等の異常搬送と識別されたり、再利用不可と識別された再利用不可紙幣を紙幣出金振分部42で紙幣機内リジェクト部25に収納する。
「硬貨出金処理」
金種別の硬貨収納部66の対応する金種のものから硬貨計数繰出部67で硬貨を計数しつつ繰り出し、硬貨出金識別部70で識別しつつ計数し、硬貨出金識別部70で再利用可能と識別された再利用硬貨を硬貨出金振分部71で硬貨放出口62に放出して取り出し可能とする。このとき、硬貨出金識別部70で、識別できなかったり、再利用不可と識別された再利用不可硬貨を硬貨出金振分部71で硬貨機内リジェクト部65に収納する。
上記した紙幣出金処理および硬貨出金処理が終了すると、制御部81は、紙幣出金口24に搬送した紙幣の紙幣出金識別部41での計数結果つまり紙幣の金種別の出金枚数の計数値と、硬貨放出口62に搬送した硬貨の硬貨出金識別部70の計数結果つまり硬貨の金種別の出金枚数の計数値と、日時情報とを関連づけて記憶部82に記憶させる。
本実施形態においては、記憶部82に、複数段階の階層状に設定された紙幣の損傷レベルである紙幣損傷レベルを金種別に記憶する紙幣損傷レベル記憶手段100(損傷レベル記憶手段)と、複数段階の階層状に設定された硬貨の損傷レベルである硬貨損傷レベルを金種別に記憶する硬貨損傷レベル記憶手段101(損傷レベル記憶手段)と、複数段階の階層状に設定された紙幣の汚れレベルである紙幣汚れレベルを金種別に記憶する紙幣汚れレベル記憶手段102(汚れレベル記憶手段)と、複数段階の階層状に設定された硬貨の汚れレベルである硬貨汚れレベルを金種別に記憶する硬貨汚れレベル記憶手段103(汚れレベル記憶手段)と、が設けられている。
また、記憶部82に、複数段階の紙幣損傷レベルの中から選択設定された紙幣基準損傷レベルを記憶する紙幣基準損傷レベル記憶手段110と、複数段階の硬貨損傷レベルの中から選択設定された硬貨基準損傷レベルを記憶する硬貨基準損傷レベル記憶手段111と、複数段階の紙幣汚れレベルの中から選択設定された紙幣基準汚れレベルを記憶する紙幣基準汚れレベル記憶手段112と、複数段階の硬貨の汚れレベルの中から選択設定された硬貨基準汚れレベルを記憶する硬貨基準汚れレベル記憶手段113と、が設けられている。
ここで、紙幣の場合、損傷とは、例えば、破れ、穴あきおよび折れである。紙幣入金識別部21および紙幣出金識別部41は、例えば、検出した紙幣の画像データから紙幣の適正な外形形状を割り出し、この適正な外形形状の範囲内にて欠けている画像データ部分があれば、この部分が損傷と判断する。つまり、破れは、紙幣の適正な外形形状の内側から外側に抜ける形状の紙幣以外の部分として検出されることになり、穴あきは、紙幣の適正な外形形状の内側範囲内の紙幣以外の部分として検出されることになる。また、折れは、紙幣の適正な外形形状を部分的に切り欠いた形状の紙幣以外の部分として検出されることになる。また、紙幣入金識別部21および紙幣出金識別部41は、汚れについては、紙幣部分として検出されるもののマスタデータと色合いが異なる部分として検出されることになる。
紙幣損傷レベル記憶手段100は、複数段階の紙幣損傷レベルとして、例えば、紙幣の適正な面積に対する損傷部分の面積の割合が小さいものから大きなものまで10段階の紙幣損傷レベル1〜10が設定されている。例えば、紙幣損傷レベル1は損傷面積が5%未満とされ、紙幣損傷レベル10は損傷面積が45%以上とされ、これらの間が5%刻みに設定されている。紙幣損傷レベル記憶手段100には、このような複数段階の紙幣損傷レベルが各金種別に設定され記憶されている。
紙幣汚れレベル記憶手段102は、複数段階の紙幣汚れレベルとして、例えば、紙幣の適正な面積に対する汚れ部分の面積の割合が小さいものから大きなものまで10段階の紙幣汚れレベル1〜10が設定されている。例えば、紙幣汚れレベル1は汚れ面積が5%未満とされ、紙幣汚れレベル10は汚れ面積が45%以上とされ、これらの間が5%刻みに設定されている。紙幣汚れレベル記憶手段102には、このような複数段階の紙幣汚れレベルが各金種別に設定され記憶されている。
硬貨の場合、損傷とは、変形である。硬貨入金識別部51、硬貨収納識別部63および硬貨出金識別部70は、例えば、検出した硬貨の画像データから硬貨の適正な外形形状を割り出し、この適正な外形形状に対して変形している画像データ部分があれば、この部分が損傷と判断する。また、硬貨入金識別部51および硬貨収納識別部63は、汚れについては、硬貨部分として検出されるもののマスタデータと色合いが異なる部分として検出されることになる。
硬貨損傷レベル記憶手段101は、複数段階の硬貨損傷レベルとして、例えば、硬貨の適正な面積に対する損傷部分の面積の割合が小さいものから大きなものまで10段階の硬貨損傷レベル1〜10が設定されている。例えば、硬貨損傷レベル1は損傷面積が5%未満とされ、硬貨損傷レベル10は損傷面積が45%以上とされ、これらの間が5%刻みに設定されている。
硬貨汚れレベル記憶手段103は、複数段階の硬貨汚れレベルとして、例えば、硬貨の適正な面積に対する汚れ部分の面積の割合が小さいものから大きなものまで10段階の硬貨汚れレベル1〜10が設定されている。例えば、硬貨汚れレベル1は汚れ面積が5%未満とされ、硬貨汚れレベル10は汚れ面積が45%以上とされ、これらの間が5%刻みに設定されている。
加えて、本実施形態においては、制御部81が、紙幣基準損傷レベル設定手段120(基準損傷レベル設定手段)と、硬貨基準損傷レベル設定手段121(基準損傷レベル設定手段)と、紙幣基準汚れレベル設定手段122(基準汚れレベル設定手段)と、硬貨基準汚れレベル設定手段123(基準汚れレベル設定手段)とを有している。
紙幣基準損傷レベル設定手段120は、基準レベル選択設定モードの実行時に、紙幣損傷レベル記憶手段100に記憶されている複数段階の紙幣損傷レベルの中から、操作表示部83への操作入力で選択された紙幣損傷レベルを、紙幣基準損傷レベルに設定して紙幣基準損傷レベル記憶手段110に更新記憶させる。このような紙幣損傷レベル選択設定処理を、設定が必要なすべての金種について金種別に行う。
より具体的に、制御部81は、基準レベル選択設定モードの実行時に、例えば図3に示す選択設定用画面を操作表示部83に表示させる。この表示例は、一万円紙幣、五千円紙幣、二千円紙幣および千円紙幣のそれぞれについて、紙幣損傷レベル記憶手段100に記憶されている複数段階の紙幣損傷レベルが、例えば10段階の紙幣損傷レベル1〜10に設定されている場合を示している。そして、制御部81は、10段階の紙幣損傷レベル1〜10の中の紙幣損傷レベル1が紙幣基準損傷レベルの現在の設定値として紙幣基準損傷レベル記憶手段110に記憶されている場合に、これを紙幣損傷レベル表示部131に表示させており、設定者は、この現在の設定値の紙幣損傷レベル1から、+ボタン部132と、−ボタン部133とを適宜押圧操作して、紙幣損傷レベル表示部131に所望の紙幣損傷レベルを表示させる。そして、後述する設定完了ボタン部135が押圧操作されると、紙幣基準損傷レベル設定手段120は、押圧時点で紙幣損傷レベル表示部131に表示されている紙幣損傷レベルを、新たな紙幣基準損傷レベルに設定して紙幣基準損傷レベル記憶手段110に更新記憶させる。
硬貨基準損傷レベル設定手段121は、基準レベル選択設定モードの実行時に、紙幣基準損傷レベル設定手段120と同様に、硬貨損傷レベル記憶手段101に記憶されている複数段階の硬貨損傷レベルの中から、操作表示部83への操作入力で選択された硬貨損傷レベルを、硬貨基準損傷レベルに設定して硬貨基準損傷レベル記憶手段111に更新記憶させる。このような硬貨損傷レベル選択設定処理を、設定が必要なすべての金種について金種別に行う。
図3に示す選択設定用画面は、500円硬貨、100円硬貨、50円硬貨、10円硬貨、5円硬貨および1円硬貨のそれぞれについて、硬貨損傷レベル記憶手段101に記憶されている複数段階の硬貨損傷レベルが、例えば10段階の硬貨損傷レベル1〜10に設定されている場合を示している。そして、制御部81は、10段階の硬貨損傷レベル1〜10の中の硬貨損傷レベル1が硬貨基準損傷レベルの現在の設定値として硬貨基準損傷レベル記憶手段111に記憶されている場合に、これを硬貨損傷レベル表示部141に表示させており、設定者は、この現在の設定値の硬貨損傷レベル1から、+ボタン部142と、−ボタン部143とを適宜押圧操作して、硬貨損傷レベル表示部141に所望の硬貨損傷レベルを表示させる。そして、後述する設定完了ボタン部135が押圧操作されると、硬貨基準損傷レベル設定手段121は、押圧時点で硬貨損傷レベル表示部141に表示されている硬貨損傷レベルを、新たな硬貨基準損傷レベルに設定して硬貨基準損傷レベル記憶手段111に更新記憶させる。
紙幣基準汚れレベル設定手段122は、基準レベル選択設定モードの実行時に、紙幣汚れレベル記憶手段102に記憶されている複数段階の紙幣汚れレベルの中から、操作表示部83への操作入力で選択された紙幣汚れレベルを、紙幣基準汚れレベルに設定して紙幣基準汚れレベル記憶手段112に更新記憶させる。このような紙幣汚れレベル選択設定処理を、設定が必要なすべての金種について金種別に行う。
図3に示す選択設定用画面は、一万円紙幣、五千円紙幣、二千円紙幣および千円紙幣のそれぞれについて、紙幣汚れレベル記憶手段102に記憶されている複数段階の紙幣汚れレベルが、例えば10段階の紙幣汚れレベル1〜10に設定されている場合を示している。そして、制御部81は、10段階の紙幣汚れレベル1〜10の中の紙幣汚れレベル10が紙幣基準汚れレベルの現在の設定値として紙幣基準汚れレベル記憶手段112に記憶されている場合に、これを紙幣汚れレベル表示部151に表示させており、設定者は、この現在の設定値の紙幣汚れレベル10から、+ボタン部152と、−ボタン部153とを適宜押圧操作して、紙幣汚れレベル表示部151に所望の紙幣汚れレベルを表示させる。そして、後述する設定完了ボタン部135が押圧操作されると、紙幣基準汚れレベル設定手段122は、押圧時点で紙幣汚れレベル表示部151に表示されている紙幣汚れレベルを、新たな紙幣基準汚れレベルに設定して紙幣基準汚れレベル記憶手段112に更新記憶させる。
硬貨基準汚れレベル設定手段123は、基準レベル選択設定モードの実行時に、紙幣基準汚れレベル設定手段122と同様に、硬貨汚れレベル記憶手段103に記憶されている複数段階の硬貨汚れレベルの中から、操作表示部83への操作入力で選択された硬貨汚れレベルを、硬貨基準汚れレベルに設定して 硬貨基準汚れレベル記憶手段113に更新記憶させる。このような硬貨汚れレベル選択設定処理を、設定が必要なすべての金種について金種別に行う。
図3に示す選択設定用画面は、500円硬貨、100円硬貨、50円硬貨、10円硬貨、5円硬貨および1円硬貨のそれぞれについて、硬貨汚れレベル記憶手段103に記憶されている複数段階の硬貨汚れレベルが、例えば10段階の硬貨汚れレベル1〜10に設定されている場合を示している。そして、制御部81は、10段階の硬貨汚れレベル1〜10の中の硬貨汚れレベル10が硬貨基準汚れレベルの現在の設定値として硬貨基準汚れレベル記憶手段113に記憶されている場合に、これを硬貨汚れレベル表示部161に表示されており、設定者は、この現在の設定値の硬貨汚れレベル10から、+ボタン部162と、−ボタン部163とを適宜押圧操作して、硬貨汚れレベル表示部161に所望の硬貨汚れレベルを表示させる。そして、後述する設定完了ボタン部135が押圧操作されると、硬貨基準汚れレベル設定手段123は、押圧時点で硬貨汚れレベル表示部161に表示されている硬貨汚れレベルを、新たな硬貨基準汚れレベルに設定して硬貨基準汚れレベル記憶手段113に更新記憶させる。
以上により、基準レベル選択設定モードの実行時に、設定完了ボタン部135が押圧操作されると、押圧時点で紙幣損傷レベル表示部131に表示されている金種別の紙幣損傷レベルが、金種別の紙幣基準損傷レベルに設定されて記憶されることになり、押圧時点で硬貨損傷レベル表示部141に表示されている金種別の硬貨損傷レベルが、金種別の硬貨基準損傷レベルに設定されて記憶されることになり、押圧時点で紙幣汚れレベル表示部151に表示されている金種別の紙幣汚れレベルが、金種別の紙幣基準汚れレベルに設定されて記憶されることになり、押圧時点で硬貨汚れレベル表示部161に表示されている金種別の硬貨汚れレベルが、金種別の硬貨基準汚れレベルに設定されて記憶されることになる。
ここで、紙幣基準損傷レベル設定手段120は、紙幣入金識別部21で実際に識別した見本紙幣の紙幣損傷レベルに基づいて紙幣基準損傷レベルを設定する基準レベル読込設定モードの実行も可能になっている。つまり、基準レベル読込設定モードの実行時に、見本紙幣を、紙幣入金口20から機内へ繰り出し、紙幣入金識別部21で識別した後、紙幣入金振分部22を介して紙幣出金口24に繰り出す。その際に、制御部81は、紙幣入金識別部21で検出された見本紙幣の紙幣損傷レベルが、紙幣損傷レベル記憶手段100に記憶されている紙幣損傷レベルの中のいずれのレベルのものであるのかを割り出す。つまり、紙幣損傷レベル記憶手段100に記憶されている紙幣損傷レベルの中で、この見本紙幣の損傷部分の面積の割合が含まれる紙幣損傷レベルが、この見本紙幣の紙幣損傷レベルとなる。基準レベル読込設定モードでは、紙幣入金識別部21の識別結果から各金種の見本紙幣の紙幣損傷レベルを割り出す。
そして、紙幣基準損傷レベル設定手段120は、この見本紙幣の紙幣損傷レベルを、現在設定されている紙幣基準損傷レベルと並列して操作表示部83に表示させる。これを見て設定者が、操作表示部83に、見本紙幣の紙幣損傷レベルを紙幣基準損傷レベルに設定する操作を入力すると、紙幣基準損傷レベル設定手段120は、見本紙幣の紙幣損傷レベルを、紙幣基準損傷レベルに設定して、紙幣基準損傷レベル記憶手段110に更新記憶させる。ここで、見本紙幣の紙幣損傷レベルを割り出し不可の場合、紙幣基準損傷レベル設定手段120は、その旨を操作表示部83への表示で通知する。
より具体的に、制御部81は、基準レベル読込設定モードの実行時に、例えば図4に示す読込設定用画面を操作表示部83に表示させる。この表示例は、基準レベル選択設定モードの選択設定用画面と同様の画面を操作表示部83に表示させており、加えて、一万円紙幣、五千円紙幣、二千円紙幣および千円紙幣のそれぞれについて、紙幣入金識別部21で検出された見本紙幣の紙幣損傷レベルを操作表示部83の見本紙幣損傷レベル表示部171に表示させている。この見本紙幣の紙幣損傷レベルに隣接する設定ボタン部172が押圧されると、紙幣基準損傷レベル設定手段120は、この見本紙幣損傷レベル表示部171に表示させている紙幣損傷レベルを紙幣損傷レベル表示部131に表示させる。そして、設定完了ボタン部135が押圧操作されると、紙幣基準損傷レベル設定手段120は、押圧時点で紙幣損傷レベル表示部131に表示させている紙幣損傷レベルを、新たな紙幣基準損傷レベルに設定して紙幣基準損傷レベル記憶手段110に更新記憶させる。ここで、見本紙幣の紙幣損傷レベルを割り出し不可の場合、紙幣基準損傷レベル設定手段120は、その旨を操作表示部83の見本紙幣損傷レベル表示部171への「×」の表示で通知する。
また、見本紙幣損傷レベル表示部171に表示されている見本紙幣の紙幣損傷レベルと、紙幣損傷レベル表示部131に表示されている現在の紙幣基準損傷レベルとを見た設定者が、現在の紙幣基準損傷レベルを、他の紙幣損傷レベルに変更する操作を+ボタン部132および−ボタン部133の適宜の操作で入力すると、紙幣基準損傷レベル設定手段120は、入力された他の紙幣損傷レベルを紙幣損傷レベル表示部131に表示させる。そして、設定完了ボタン部135が押圧操作されると、紙幣基準損傷レベル設定手段120は、押圧時点で紙幣損傷レベル表示部131に表示させている紙幣損傷レベルを、新たな紙幣基準損傷レベルに設定して紙幣基準損傷レベル記憶手段110に更新記憶させる。
硬貨基準損傷レベル設定手段121も、基準レベル読込設定モードの実行時に、紙幣基準損傷レベル設定手段120と同様に、硬貨入金識別部51で実際に識別した見本硬貨の硬貨損傷レベルに基づいて、硬貨基準損傷レベルを設定することも可能になっている。つまり、基準レベル読込設定モードの実行時に、見本硬貨を、硬貨入金口50から機内へ繰り出し、硬貨入金識別部51で識別した後、硬貨入金振分部52を介して硬貨入金リジェクト口54に繰り出す。その際に、制御部81は、硬貨入金識別部51で検出された硬貨の硬貨損傷レベルが、硬貨損傷レベル記憶手段101に記憶されている硬貨損傷レベルの中のいずれのレベルのものであるのかを割り出す。つまり、硬貨損傷レベル記憶手段101に記憶されている硬貨損傷レベルの中で、この見本硬貨の損傷部分の面積の割合が含まれる硬貨損傷レベルが、この見本硬貨の硬貨損傷レベルとなる。基準レベル読込設定モードでは、硬貨入金識別部51の識別結果から各金種の見本硬貨の硬貨損傷レベルを割り出す。
そして、硬貨基準損傷レベル設定手段121は、この見本硬貨の硬貨損傷レベルを、現在設定されている硬貨基準損傷レベルと並列して操作表示部83に表示させる。これを見て設定者が、操作表示部83に、見本硬貨の硬貨損傷レベルを硬貨基準損傷レベルに設定する操作を入力すると、硬貨基準損傷レベル設定手段121は、見本硬貨の硬貨損傷レベルを、硬貨基準損傷レベルに設定して、硬貨基準損傷レベル記憶手段111に更新記憶させる。ここで、見本硬貨の硬貨損傷レベルを割り出し不可の場合、硬貨基準損傷レベル設定手段121は、その旨を操作表示部83への表示で通知する。
図4に示す読込設定用画面は、基準レベル選択設定モードの選択設定用画面と同様の画面に加えて、500円硬貨、100円硬貨、50円硬貨、10円硬貨、5円硬貨および1円硬貨のそれぞれについて、硬貨入金識別部51で検出された見本硬貨の硬貨損傷レベルを操作表示部83の見本硬貨損傷レベル表示部181に表示させている。この見本硬貨の硬貨損傷レベルに隣接する設定ボタン部182が押圧されると、硬貨基準損傷レベル設定手段121は、この見本硬貨損傷レベル表示部181に表示させている硬貨損傷レベルを硬貨損傷レベル表示部141に表示させる。そして、設定完了ボタン部135が押圧操作されると、硬貨基準損傷レベル設定手段121は、押圧時点で硬貨損傷レベル表示部141に表示されている硬貨損傷レベルを、新たな硬貨基準損傷レベルに設定して硬貨基準損傷レベル記憶手段111に更新記憶させる。ここで、見本硬貨の硬貨損傷レベルを割り出し不可の場合、硬貨基準損傷レベル設定手段121は、その旨を操作表示部83の見本硬貨損傷レベル表示部181への「×」の表示で通知する。
また、見本硬貨損傷レベル表示部181に表示されている見本硬貨の硬貨損傷レベルと、硬貨損傷レベル表示部141に表示されている現在の硬貨基準損傷レベルとを見た設定者が、現在の硬貨基準損傷レベルを他の硬貨損傷レベルに変更する操作を、+ボタン部142および−ボタン部143の適宜の操作で入力すると、硬貨基準損傷レベル設定手段121は、入力された他の硬貨損傷レベルを硬貨損傷レベル表示部141に表示させる。そして、設定完了ボタン部135が押圧操作されると、硬貨基準損傷レベル設定手段121は、押圧時点で硬貨損傷レベル表示部141に表示されている硬貨損傷レベルを、新たな硬貨基準損傷レベルに設定して硬貨基準損傷レベル記憶手段111に更新記憶させる。
紙幣基準汚れレベル設定手段122は、基準レベル読込設定モードの実行時に、紙幣入金識別部21で実際に識別した見本紙幣の紙幣汚れレベルに基づいて、紙幣基準汚れレベルを設定することも可能になっている。つまり、基準レベル読込設定モードの実行時に、見本紙幣を、紙幣入金口20から機内へ繰り出し、紙幣入金識別部21で識別した後、紙幣入金振分部22を介して紙幣出金口24に繰り出す。その際に、制御部81は、紙幣入金識別部21で検出された紙幣の紙幣汚れレベルが、紙幣汚れレベル記憶手段102に記憶されている紙幣汚れレベルの中のいずれのレベルのものであるのかを割り出す。つまり、紙幣汚れレベル記憶手段102に記憶されている紙幣汚れレベルの中で、この見本紙幣の汚れ部分の面積の割合が含まれる紙幣汚れレベルが、この見本紙幣の紙幣汚れレベルとなる。基準レベル読込設定モードでは、紙幣入金識別部21の識別結果から各金種の見本紙幣の紙幣汚れレベルを割り出す。
そして、紙幣基準汚れレベル設定手段122は、この見本紙幣の紙幣汚れレベルを、現在設定されている紙幣基準汚れレベルと並列して操作表示部83に表示させる。これを見て設定者が、操作表示部83に、見本紙幣の紙幣汚れレベルを紙幣基準汚れレベルに設定する操作を入力すると、紙幣基準汚れレベル設定手段122は、見本紙幣の紙幣汚れレベルを、紙幣基準汚れレベルに設定して、紙幣基準汚れレベル記憶手段112に更新記憶させる。ここで、見本紙幣の紙幣汚れレベルを割り出し不可の場合、紙幣基準汚れレベル設定手段122は、その旨を操作表示部83への表示で通知する。
図4に示す読込設定用画面は、基準レベル選択設定モードの選択設定用画面と同様の画面を操作表示部83に表示させており、加えて、一万円紙幣、五千円紙幣、二千円紙幣および千円紙幣のそれぞれについて、紙幣入金識別部21で検出された見本紙幣の紙幣汚れレベルを操作表示部83の見本紙幣汚れレベル表示部191に表示させている。この見本紙幣の紙幣汚れレベルに隣接する設定ボタン部192が押圧されると、紙幣基準汚れレベル設定手段122は、この見本紙幣汚れレベル表示部191に表示させている紙幣汚れレベルを紙幣汚れレベル表示部151に表示させる。そして、設定完了ボタン部135が押圧操作されると、紙幣基準汚れレベル設定手段122は、押圧時点で紙幣汚れレベル表示部151に表示されている紙幣汚れレベルを、新たな紙幣基準汚れレベルに設定して紙幣基準汚れレベル記憶手段112に更新記憶させる。ここで、見本紙幣の紙幣汚れレベルを割り出し不可の場合、紙幣基準汚れレベル設定手段122は、その旨を操作表示部83の見本紙幣汚れレベル表示部191への「×」の表示で通知する。
また、見本紙幣汚れレベル表示部191に表示されている見本紙幣の紙幣汚れレベルと、紙幣汚れレベル表示部151に表示されている現在の紙幣基準汚れレベルとを見た設定者が、現在の紙幣基準汚れレベルを、他の紙幣汚れレベルに変更する操作を+ボタン部152および−ボタン部153の適宜の操作で入力すると、紙幣基準汚れレベル設定手段122は、入力された他の紙幣汚れレベルを紙幣汚れレベル表示部151に表示させる。そして、設定完了ボタン部135が押圧操作されると、紙幣基準汚れレベル設定手段122は、押圧時点で紙幣汚れレベル表示部151に表示されている紙幣汚れレベルを、紙幣基準汚れレベルに設定して紙幣基準汚れレベル記憶手段112に更新記憶させる。
硬貨基準汚れレベル設定手段123も、基準レベル読込設定モードの実行時に、紙幣基準汚れレベル設定手段122と同様に、硬貨入金識別部51で実際に識別した見本硬貨の硬貨汚れレベルに基づいて、新たな硬貨基準汚れレベルを設定することも可能になっている。つまり、基準レベル読込設定モードの実行時に、見本硬貨を、硬貨入金口50から機内へ繰り出し、硬貨入金識別部51で識別した後、硬貨入金振分部52を介して硬貨入金リジェクト口54に繰り出す。その際に、制御部81は、硬貨入金識別部51で検出された硬貨の硬貨汚れレベルが、硬貨汚れレベル記憶手段103に記憶されている硬貨汚れレベルの中のいずれのレベルのものであるのかを割り出す。つまり、硬貨汚れレベル記憶手段103に記憶されている硬貨汚れレベルの中で、この見本硬貨の汚れ部分の面積の割合が含まれる硬貨汚れレベルが、この見本硬貨の硬貨汚れレベルとなる。基準レベル読込設定モードでは、硬貨入金識別部51の識別結果から各金種の見本硬貨の硬貨汚れレベルを割り出す。
そして、硬貨基準汚れレベル設定手段123は、この見本硬貨の硬貨汚れレベルを、現在設定されている硬貨基準汚れレベルと並列して操作表示部83に表示させる。これを見て設定者が、操作表示部83に、見本硬貨の硬貨汚れレベルを硬貨基準汚れレベルに設定する操作を入力すると、硬貨基準汚れレベル設定手段123は、見本硬貨の硬貨汚れレベルを、硬貨基準汚れレベルに設定して、硬貨基準汚れレベル記憶手段113に記憶させる。ここで、見本硬貨の硬貨汚れレベルを割り出し不可の場合、硬貨基準汚れレベル設定手段123は、その旨を操作表示部83への表示で通知する。
図4に示す読込設定用画面は、基準レベル選択設定モードの選択設定用画面と同様の画面に加えて、500円硬貨、100円硬貨、50円硬貨、10円硬貨、5円硬貨および1円硬貨のそれぞれについて、硬貨入金識別部51で検出された見本硬貨の硬貨汚れレベルを操作表示部83の見本硬貨汚れレベル表示部201に表示させている。この見本硬貨の硬貨汚れレベルに隣接する設定ボタン部202が押圧されると、硬貨基準汚れレベル設定手段123は、この見本硬貨汚れレベル表示部201に表示させている硬貨汚れレベルを硬貨汚れレベル表示部161に表示させる。そして、設定完了ボタン部135が押圧操作されると、硬貨基準汚れレベル設定手段123は、押圧時点で硬貨汚れレベル表示部161に表示されている硬貨汚れレベルを、新たな硬貨基準汚れレベルに設定して硬貨基準汚れレベル記憶手段113に更新記憶させる。ここで、見本硬貨の硬貨汚れレベルを割り出し不可の場合、硬貨基準汚れレベル設定手段123は、その旨を操作表示部83の見本硬貨汚れレベル表示部201への「×」の表示で通知する。
また、見本硬貨汚れレベル表示部201に表示されている見本硬貨の硬貨汚れレベルと、硬貨汚れレベル表示部161に表示されている現在の硬貨基準汚れレベルとを見た設定者が、現在の硬貨基準汚れレベルを、他の硬貨汚れレベルに変更する操作を+ボタン部162および−ボタン部163の適宜の操作で入力すると、硬貨基準汚れレベル設定手段123は、入力された他の硬貨汚れレベルを硬貨汚れレベル表示部161に表示させる。そして、設定完了ボタン部135が押圧操作されると、硬貨基準汚れレベル設定手段123は、押圧時点で硬貨汚れレベル表示部161に表示されている硬貨汚れレベルを、新たな硬貨基準汚れレベルに設定して硬貨基準汚れレベル記憶手段113に更新記憶させる。
以上により、基準レベル読込設定モードの実行時に、設定完了ボタン部135が押圧操作されると、押圧時点で紙幣損傷レベル表示部131に表示されている紙幣損傷レベルが紙幣基準損傷レベルに設定されて記憶されることになり、押圧時点で硬貨損傷レベル表示部141に表示されている硬貨損傷レベルが硬貨基準損傷レベルに設定されて記憶されることになり、押圧時点で紙幣汚れレベル表示部151に表示されている紙幣汚れレベルが紙幣基準汚れレベルに設定されて記憶されることになり、押圧時点で硬貨汚れレベル表示部161に表示されている硬貨汚れレベルが硬貨基準汚れレベルに設定されて記憶されることになる。
以上の基準レベル読込設定モードは、基準レベル読込設定モードの実行権限をもった係員のみが実行可能であり、例えば、操作表示部83に設けられたカードリーダによるIDカードの読み取りや、操作表示部83へのパスワードの入力で、制御部81は、基準レベル読込設定モード実行権限をもった係員か否かを判断し、モードの実行を許可する。
制御部81は、上記した紙幣入金処理において、紙幣入金口20から紙幣を一枚ずつ分離して機内へ繰り出し、紙幣入金識別部21で識別する。その際に、制御部81は、紙幣入金識別部21で検出された紙幣の紙幣損傷レベルが、紙幣損傷レベル記憶手段100に記憶されている紙幣損傷レベルの中のいずれのレベルのものであるのかを割り出す。つまり、紙幣損傷レベル記憶手段100に記憶されている紙幣損傷レベルの中で、この紙幣の損傷部分の面積の割合が含まれる紙幣損傷レベルが、この紙幣の紙幣損傷レベルとなる。そして、制御部81は、このように割り出した紙幣の紙幣損傷レベルが、紙幣基準損傷レベル設定手段120で設定されて紙幣基準損傷レベル記憶手段110に記憶された紙幣基準損傷レベルよりも小さければ、この紙幣を、受け入れ可能な受入紙幣と識別して、紙幣入金振分部22で紙幣一時貯留部23に搬送する。
他方、制御部81は、上記のように割り出した、この紙幣の紙幣損傷レベルが、紙幣基準損傷レベル設定手段120で設定されて紙幣基準損傷レベル記憶手段110に記憶された紙幣基準損傷レベル以上であれば、この紙幣を、受け入れ不可な受入不可紙幣と識別して、紙幣入金振分部22で紙幣出金口24に搬送する。
また、制御部81は、上記した紙幣入金収納処理において、紙幣一時貯留部23から受入紙幣を一枚ずつ分離して繰り出し、紙幣返却振分部31で紙幣入金識別部21に搬送し紙幣入金識別部21で識別する。そして、この紙幣について、割り出した紙幣損傷レベルが最小の紙幣損傷レベル1より大きければ、これを再利用不可紙幣と識別し、割り出した紙幣損傷レベルが最小の損傷レベル1であれば、これを汚れ検討紙幣と識別する。そして、汚れ検討紙幣については、紙幣汚れレベルが、紙幣汚れレベル記憶手段102に記憶されている紙幣汚れレベルの中のいずれのレベルのものであるのかを割り出す。つまり、紙幣汚れレベル記憶手段102に記憶されている紙幣汚れレベルの中で、この紙幣の汚れ部分の面積の割合が含まれる紙幣汚れレベルが、この紙幣の紙幣汚れレベルとなる。そして、制御部81は、このように割り出した紙幣の紙幣汚れレベルが、紙幣基準汚れレベル設定手段122で設定されて紙幣基準汚れレベル記憶手段112に記憶された紙幣基準汚れレベルよりも小さければ、この紙幣を、再利用可能な再利用紙幣と識別して、紙幣入金振分部22によって金種別の紙幣収納部32のうちの対応する金種のものに案内して収納する。
他方、制御部81は、上記のように割り出した、この紙幣の紙幣汚れレベルが、紙幣基準汚れレベル設定手段122で設定されて紙幣基準汚れレベル記憶手段112に記憶された紙幣基準汚れレベル以上であれば、この紙幣を、再利用不可な再利用不可紙幣と識別して、紙幣入金振分部22によって紙幣機内リジェクト部25に案内して収納する。
また、制御部81は、上記した紙幣出金処理において、金種別の紙幣収納部32の対応する金種のものから紙幣計数繰出部33で紙幣を計数しつつ繰り出し、紙幣出金識別部41で識別しつつ計数する。その際に、制御部81は、紙幣出金識別部41で検出された紙幣の紙幣損傷レベルが、紙幣損傷レベル記憶手段100に記憶されている紙幣損傷レベルの中のいずれのレベルのものであるのかを割り出すとともに、紙幣出金識別部41で検出された紙幣の紙幣汚れレベルが、紙幣汚れレベル記憶手段102に記憶されている紙幣汚れレベルの中のいずれのレベルのものであるのかを割り出す。そして、制御部81は、このように割り出した紙幣の紙幣損傷レベルが、紙幣基準損傷レベル記憶手段110に記憶されている紙幣基準損傷レベルよりも小さく、かつ、このように割り出した紙幣の紙幣汚れレベルが、紙幣基準汚れレベル記憶手段112に記憶されている紙幣基準汚れレベルよりも小さければ、この紙幣を、再利用可能な再利用紙幣と識別して、紙幣出金振分部42で紙幣出金口24に放出して取り出し可能とする。
他方、制御部81は、上記のように割り出した紙幣の紙幣損傷レベルが紙幣基準損傷レベル以上であり、あるいは、上記のように割り出した紙幣の紙幣汚れレベルが紙幣基準汚れレベル以上であれば、この紙幣を、再利用不可な再利用不可紙幣と識別して、重送や斜行等の異常搬送と識別された紙幣と同様、紙幣出金振分部42で紙幣機内リジェクト部25に収納する。
制御部81は、上記した硬貨入金処理において、硬貨入金口50から硬貨を一枚ずつ分離して機内へ繰り出し、硬貨入金識別部51で識別する。その際に、制御部81は、硬貨入金識別部51で検出された硬貨の硬貨損傷レベルが、硬貨損傷レベル記憶手段101に記憶されている硬貨損傷レベルの中のいずれのレベルのものであるのかを割り出す。つまり、硬貨損傷レベル記憶手段101に記憶されている硬貨損傷レベルの中で、この硬貨の損傷部分の面積の割合が含まれる硬貨損傷レベルが、この硬貨の硬貨損傷レベルとなる。そして、制御部81は、このように割り出した硬貨損傷レベルが、硬貨基準損傷レベル設定手段121で設定されて硬貨基準損傷レベル記憶手段111に記憶された硬貨基準損傷レベルよりも小さければ、この硬貨を、受け入れ可能な受入硬貨と識別して、硬貨入金振分部52で硬貨一時貯留部53に搬送する。
他方、制御部81は、上記のように割り出した、この硬貨の硬貨損傷レベルが、硬貨基準損傷レベル設定手段121で設定されて硬貨基準損傷レベル記憶手段111に記憶された硬貨基準損傷レベル以上であれば、この硬貨を、受け入れ不可な受入不可硬貨と識別して、硬貨入金振分部52で硬貨入金リジェクト口54に搬送する。
また、制御部81は、上記した硬貨入金収納処理にて、硬貨一時貯留部53から受入硬貨を一枚ずつ分離して繰り出し、硬貨返却振分部61で硬貨収納識別部63に搬送し硬貨収納識別部63で識別する。そして、この硬貨について、割り出した硬貨損傷レベルが最小の硬貨損傷レベルより大きければ、これを再利用不可硬貨と識別し、割り出した硬貨損傷レベルが最小の硬貨損傷レベルであれば、これを汚れ検討硬貨と識別する。そして、汚れ検討硬貨については、硬貨汚れレベルが、硬貨汚れレベル記憶手段103に記憶されている硬貨汚れレベルの中のいずれのレベルのものであるのかを割り出す。つまり、硬貨汚れレベル記憶手段103に記憶されている硬貨汚れレベルの中で、この硬貨の汚れ部分の面積の割合が含まれる硬貨汚れレベルが、この硬貨の硬貨汚れレベルとなる。そして、制御部81は、このように割り出した硬貨の硬貨汚れレベルが、硬貨基準汚れレベル設定手段123で設定されて硬貨基準汚れレベル記憶手段113に記憶された硬貨基準汚れレベルよりも小さければ、この硬貨を、再利用可能な再利用硬貨と識別して、硬貨金種別振分部64によって金種別の硬貨収納部66のうちの対応する金種のものに案内して収納する。
他方、制御部81は、上記のように割り出した、この硬貨の硬貨汚れレベルが、硬貨基準汚れレベル設定手段123で設定されて硬貨基準汚れレベル記憶手段113に記憶された硬貨基準汚れレベル以上であれば、この硬貨を、再利用不可な再利用不可硬貨と識別して、硬貨金種別振分部64によって硬貨機内リジェクト部65に案内して収納する。
また、制御部81は、上記した硬貨出金処理において、金種別の硬貨収納部66の対応する金種のものから硬貨計数繰出部67で硬貨を計数しつつ繰り出し、硬貨出金識別部70で識別しつつ計数する。その際に、制御部81は、硬貨出金識別部70で検出された硬貨の硬貨損傷レベルが、硬貨損傷レベル記憶手段101に記憶されている硬貨損傷レベルの中のいずれのレベルのものであるのかを割り出すとともに、硬貨出金識別部70で検出された硬貨の硬貨汚れレベルが、硬貨汚れレベル記憶手段103に記憶されている硬貨汚れレベルの中のいずれのレベルのものであるのかを割り出す。そして、制御部81は、このように割り出した硬貨の硬貨損傷レベルが、硬貨基準損傷レベル記憶手段111に記憶されている硬貨基準損傷レベルよりも小さく、かつ、このように割り出した硬貨の硬貨汚れレベルが、硬貨基準汚れレベル記憶手段113に記憶されている硬貨基準汚れレベルよりも小さければ、この硬貨を、再利用可能な再利用硬貨と識別して、硬貨出金振分部71で硬貨放出口62に放出して取り出し可能とする。
他方、制御部81は、上記のように割り出した硬貨の硬貨損傷レベルが硬貨基準損傷レベル以上であり、あるいは、上記のように割り出した硬貨の硬貨汚れレベルが硬貨基準汚れレベル以上であれば、この硬貨を、再利用不可な再利用不可硬貨と識別して、硬貨出金振分部71で硬貨機内リジェクト部65に収納する。
以上に述べた本実施形態の貨幣処理機によれば、紙幣基準損傷レベル設定手段120が、複数段階の紙幣損傷レベルの中から選択された紙幣損傷レベルを紙幣基準損傷レベルに設定することになり、紙幣基準汚れレベル設定手段122が、複数段階の紙幣汚れレベルの中から選択された紙幣汚れレベルを紙幣基準汚れレベルに設定することになる。また、硬貨基準損傷レベル設定手段121が、複数段階の硬貨損傷レベルの中から選択された硬貨損傷レベルを硬貨基準損傷レベルに設定することになり、硬貨基準汚れレベル設定手段123が、複数段階の硬貨汚れレベルの中から選択された硬貨汚れレベルを硬貨基準汚れレベルに設定することになる。したがって、紙幣および硬貨の両方について、汚れの度合いに関しての再利用するか否かの判断基準に加えて、損傷の度合いについても受け入れるか否かの判断基準を選択設定することが可能となる。
また、操作表示部83は、基準レベル読込設定モードの実行時に、紙幣入金識別部21および制御部81が割り出した紙幣損傷レベルを表示するため、紙幣入金識別部21および制御部81が識別した紙幣損傷レベルを係員に認識させることができる。同様に、操作表示部83は、基準レベル読込設定モードの実行時に、硬貨入金識別部51および制御部81が割り出した硬貨損傷レベルを表示するため、硬貨入金識別部51および制御部81が識別した硬貨損傷レベルを係員に認識させることができる。
また、操作表示部83は、基準レベル読込設定モードの実行時に、紙幣入金識別部21および制御部81が割り出した紙幣損傷レベルとともに紙幣基準損傷レベルを表示するため、紙幣入金識別部21および制御部81が識別した紙幣損傷レベルと紙幣基準損傷レベルとを係員に認識させることができ、その違いを係員に認識させることができる。同様に、操作表示部83は、基準レベル読込設定モードの実行時に、硬貨入金識別部51および制御部81が割り出した硬貨損傷レベルとともに硬貨基準損傷レベルを表示するため、硬貨入金識別部51および制御部81が識別した硬貨損傷レベルと硬貨基準損傷レベルとを係員に認識させることができ、その違いを係員に認識させることができる。
また、紙幣基準損傷レベル設定手段120は、基準レベル読込設定モードの実行時に、紙幣入金識別部21および制御部81が割り出した紙幣損傷レベルを紙幣基準損傷レベルに設定可能であるため、係員により選択された見本紙幣の紙幣損傷レベルを紙幣基準損傷レベルに設定することができる。同様に、硬貨基準損傷レベル設定手段121は、基準レベル読込設定モードの実行時に、硬貨入金識別部51および制御部81が割り出した硬貨損傷レベルを硬貨基準損傷レベルに設定可能であるため、係員により選択された見本硬貨の硬貨損傷レベルを硬貨基準損傷レベルに設定することができる。
また、紙幣基準損傷レベル設定手段120は、基準レベル読込設定モードの実行時に、紙幣入金識別部21および制御部81が紙幣損傷レベルを割り出し不可の場合、その旨を通知するため、紙幣損傷レベルが割り出し不可であったことを係員に認識させることができる。同様に、硬貨基準損傷レベル設定手段121は、基準レベル読込設定モードの実行時に、硬貨入金識別部51および制御部81が硬貨損傷レベルを割り出し不可の場合、その旨を通知するため、硬貨損傷レベルが割り出し不可であったことを係員に認識させることができる。
また、操作表示部83は、基準レベル読込設定モードの実行時に、紙幣入金識別部21および制御部81が割り出した紙幣汚れレベルを表示するため、紙幣入金識別部21および制御部81が識別した紙幣汚れレベルを係員に認識させることができる。同様に、操作表示部83は、基準レベル読込設定モードの実行時に、硬貨入金識別部51および制御部81が割り出した硬貨汚れレベルを表示するため、硬貨入金識別部51および制御部81が識別した硬貨汚れレベルを係員に認識させることができる。
また、操作表示部83は、基準レベル読込設定モードの実行時に、紙幣入金識別部21および制御部81が割り出した紙幣汚れレベルとともに紙幣基準汚れレベルを表示するため、紙幣入金識別部21および制御部81が識別した紙幣汚れレベルと紙幣基準汚れレベルとを係員に認識させることができ、その違いを係員に認識させることができる。同様に、操作表示部83は、基準レベル読込設定モードの実行時に、硬貨入金識別部51および制御部81が割り出した硬貨汚れレベルとともに硬貨基準汚れレベルを表示するため、硬貨入金識別部51および制御部81が識別した硬貨汚れレベルと硬貨基準汚れレベルとを係員に認識させることができ、その違いを係員に認識させることができる。
また、紙幣基準汚れレベル設定手段122は、基準レベル読込設定モードの実行時に、紙幣入金識別部21および制御部81が割り出した紙幣汚れレベルを紙幣基準汚れレベルに設定可能であるため、係員により選択された見本紙幣の紙幣汚れレベルを紙幣基準汚れレベルに設定することができる。同様に、硬貨基準汚れレベル設定手段123は、基準レベル読込設定モードの実行時に、硬貨入金識別部51および制御部81が割り出した硬貨汚れレベルを硬貨基準汚れレベルに設定可能であるため、係員により選択された見本硬貨の硬貨汚れレベルを硬貨基準汚れレベルに設定することができる。
また、紙幣基準汚れレベル設定手段122は、基準レベル読込設定モードの実行時に、紙幣入金識別部21および制御部81が紙幣汚れレベルを割り出し不可の場合、その旨を通知するため、紙幣汚れレベルが割り出し不可であったことを係員に認識させることができる。同様に、硬貨基準汚れレベル設定手段123は、基準レベル読込設定モードの実行時に、硬貨入金識別部51および制御部81が硬貨汚れレベルを割り出し不可の場合、その旨を通知するため、硬貨汚れレベルが割り出し不可であったことを係員に認識させることができる。
21 紙幣入金識別部(識別部)
25 紙幣機内リジェクト部(出金不可収納部)
32 紙幣収納部(出金収納部)
51 硬貨入金識別部(識別部)
65 硬貨機内リジェクト部(出金不可収納部)
66 硬貨収納部(出金収納部)
81 制御部(識別部)
83 操作表示部(損傷レベル表示手段)
100 紙幣損傷レベル記憶手段(損傷レベル記憶手段)
101 硬貨損傷レベル記憶手段(損傷レベル記憶手段)
102 紙幣汚れレベル記憶手段(汚れレベル記憶手段)
103 硬貨汚れレベル記憶手段(汚れレベル記憶手段)
120 紙幣基準損傷レベル設定手段(基準損傷レベル設定手段)
121 硬貨基準損傷レベル設定手段(基準損傷レベル設定手段)
122 紙幣基準汚れレベル設定手段(基準汚れレベル設定手段)
123 硬貨基準汚れレベル設定手段(基準汚れレベル設定手段)

Claims (9)

  1. 投入された貨幣を識別する識別部と、
    貨幣を出金可能に収納する出金収納部と、
    貨幣を出金不可に収納する出金不可収納部と、
    複数段階の損傷レベルを記憶する損傷レベル記憶手段と、
    複数段階の汚れレベルを記憶する汚れレベル記憶手段と、
    前記複数段階の損傷レベルの中から選択された損傷レベルを基準損傷レベルに設定する基準損傷レベル設定手段と、
    前記複数段階の汚れレベルの中から選択された汚れレベルを基準汚れレベルに設定する基準汚れレベル設定手段と、
    を備え、
    前記識別部は、
    投入された貨幣について、前記複数段階の損傷レベルの中のいずれの損傷レベルのものであるのかを割り出し、割り出した損傷レベルが前記基準損傷レベルより小さい受入貨幣と前記基準損傷レベル以上の受入不可貨幣とに識別し、
    前記受入貨幣について、割り出した損傷レベルが最小の損傷レベルより大きい再利用不可貨幣と、最小の損傷レベルの汚れ検討紙幣とに識別し、
    前記汚れ検討紙幣について、前記複数段階の汚れレベルの中のいずれの汚れレベルのものであるのかを割り出し、割り出した汚れレベルが前記基準汚れレベル以上の再利用不可貨幣と前記基準汚れレベルより小さい再利用貨幣とに識別して、
    前記受入不可貨幣を機外に取り出し可能に排除し、前記再利用不可貨幣を前記出金不可収納部に収納し、前記再利用貨幣を前記出金収納部に収納することを特徴とする貨幣処理機。
  2. 前記識別部が割り出した損傷レベルを表示する損傷レベル表示手段を有することを特徴とする請求項1記載の貨幣処理機。
  3. 前記損傷レベル表示手段は、前記識別部が割り出した損傷レベルとともに前記基準損傷レベルを表示することを特徴とする請求項2記載の貨幣処理機。
  4. 前記基準損傷レベル設定手段は、前記識別部が割り出した損傷レベルを前記基準損傷レベルに設定可能であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項記載の貨幣処理機。
  5. 前記基準損傷レベル設定手段は、前記識別部が損傷レベルを割り出し不可の場合、その旨を通知することを特徴とする請求項4記載の貨幣処理機。
  6. 前記識別部が割り出した汚れレベルを表示する汚れレベル表示手段を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項記載の貨幣処理機。
  7. 前記汚れレベル表示手段は、前記識別部が割り出した汚れレベルとともに前記基準汚れレベルを表示することを特徴とする請求項6記載の貨幣処理機。
  8. 前記基準汚れレベル設定手段は、前記識別部が割り出した汚れレベルを前記基準汚れレベルに設定可能であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項記載の貨幣処理機。
  9. 前記基準汚れレベル設定手段は、前記識別部が汚れレベルを割り出し不可の場合、その旨を通知することを特徴とする請求項8記載の貨幣処理機。
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