本発明の第1実施形態に係る貨幣処理機を図1〜図3を参照して以下に説明する。
第1実施形態の貨幣処理機1は、図1に示すように、上位機としてのPOSレジ10と、POSレジ10に接続されて商品代金の入金および釣銭の出金等を行う処理機本体11とを有するものである。処理機本体11は、貨幣のうちの紙幣の入出金処理を行う紙幣入出金装置部12と、貨幣のうちの硬貨の入出金処理を行う硬貨入出金装置部13とを有している。
図2に示すように、紙幣入出金装置部12は、機外に臨む位置に設けられて機外から入金紙幣が投入される紙幣入金口20と、紙幣入金口20に投入され紙幣入金口20から繰り出された紙幣を識別しつつ計数する紙幣入金識別部21(識別部)と、紙幣入金識別部21の識別結果に基づいて紙幣を振り分ける紙幣入金振分部22(振分部)と、を有している。
紙幣入金識別部21は、紙幣入金口20に投入され紙幣入金口20から繰り出された紙幣を、受け入れ可能な真紙幣である受入可能紙幣(受入可能貨幣)と、偽紙幣を含む受け入れ不可な受入不可紙幣(受入不可貨幣)とに識別すると共に、受入可能紙幣を金種別に計数しつつ再利用に適した再利用適紙幣(再利用適貨幣)と再利用に不適な再利用不適紙幣(再利用不適貨幣)とに識別する。ここで、再利用不適紙幣は、真紙幣であるものの紙幣汚れレベルが紙幣基準汚れレベル以上のものであり、再利用適紙幣は、真紙幣であって紙幣汚れレベルが紙幣基準汚れレベル未満のものである。
紙幣入金振分部22は、紙幣入金識別部21で受入不可紙幣と識別された紙幣と、受入可能紙幣と識別された紙幣とを振り分けると共に、受入可能紙幣と識別された紙幣を、さらに再利用不適紙幣と再利用適紙幣とに振り分けて、再利用適紙幣をさらに金種別に振り分ける。
紙幣入出金装置部12は、紙幣入金識別部21で受け入れ不可と識別されて紙幣入金振分部22で一方に案内された受入不可紙幣を機外に取り出し可能にリジェクトする紙幣リジェクト口24(リジェクト部)と、紙幣入金識別部21で受入可能且つ再利用に不適と識別されて紙幣入金振分部22で他方に案内された再利用不適紙幣を繰り出し不可つまり出金用に再利用不可に金種混合で収納する再利用不可紙幣収納部25(再利用不可貨幣収納部)と、紙幣入金識別部21で受入可能且つ再利用に適すると識別されて紙幣入金振分部22で金種別に振り分けられた再利用適紙幣を出金可能つまり再利用可能に収納する金種別の再利用紙幣収納部26(再利用貨幣収納部)と、を有している。複数の再利用紙幣収納部26には、それぞれが収納している紙幣を一枚ずつ分離して計数しつつ繰り出す紙幣計数繰出部27が設けられている。
紙幣入出金装置部12は、金種別の再利用紙幣収納部26から紙幣計数繰出部27で繰り出された紙幣を計数しつつ識別して正常搬送の紙幣か重送や斜行等の異常搬送の紙幣であるかを検出する紙幣出金識別部31と、紙幣出金識別部31の識別結果に基づいて紙幣を複数の方向に振り分ける紙幣出金振分部32と、紙幣出金振分部32で一方向に振り分けられた紙幣を機外に取り出し可能に収容する紙幣出金口33(出金部)とを有している。紙幣出金振分部32は、紙幣出金識別部31で正常搬送と識別された紙幣を紙幣出金口33に、紙幣出金識別部31で異常搬送と識別された紙幣を再利用不可紙幣収納部25に振り分ける。紙幣出金口33は、金種別の再利用紙幣収納部26に収納された紙幣を機外に取り出し可能に出金する。
図3に示すように、硬貨入出金装置部13は、機外に臨む位置に設けられて機外から入金硬貨が投入される硬貨入金口50と、硬貨入金口50に投入され硬貨入金口50から繰り出された硬貨を識別しつつ計数する硬貨入金識別部51(識別部)と、硬貨入金識別部51の識別結果に基づいて硬貨を振り分ける硬貨入金振分部52(振分部)と、を有している。
硬貨入金識別部51は、硬貨入金口50に投入され硬貨入金口50から繰り出された硬貨を、受け入れ可能な真硬貨である受入可能硬貨(受入可能貨幣)と、偽硬貨を含む受け入れ不可な受入不可硬貨(受入不可貨幣)とに識別すると共に、受入可能硬貨を金種別に計数しつつ再利用に適した再利用適硬貨(再利用適貨幣)と再利用に不適な再利用不適硬貨(再利用不適貨幣)とに識別する。ここで、再利用不適硬貨は、真硬貨であるものの硬貨汚れレベルが硬貨基準汚れレベル以上のものであり、再利用適硬貨は、真硬貨であって硬貨汚れレベルが硬貨基準汚れレベル未満のものである。
硬貨入金振分部52は、硬貨入金識別部51で受入不可硬貨と識別された硬貨と、受入可能硬貨と識別された硬貨とを振り分けると共に、受入可能硬貨と識別された硬貨を、さらに再利用不適硬貨と再利用適硬貨とに振り分けて、再利用適硬貨をさらに金種別に振り分ける。
硬貨入出金装置部13は、硬貨入金識別部51で受け入れ不可と識別されて硬貨入金振分部52で一方に案内された受入不可硬貨を機外に取り出し可能にリジェクトする硬貨リジェクト口54(リジェクト部)と、硬貨入金識別部51で受入可能且つ再利用に不適と識別されて硬貨入金振分部52で他方に案内された再利用不適硬貨を繰り出し不可つまり出金用に再利用不可に金種混合で収納する再利用不可硬貨収納部55(再利用不可貨幣収納部)と、硬貨入金識別部51で受入可能且つ再利用に適すると識別されて硬貨入金振分部52で金種別に振り分けられた再利用適硬貨を出金可能つまり再利用可能に収納する金種別の再利用硬貨収納部56(再利用貨幣収納部)と、を有している。複数の再利用硬貨収納部56には、それぞれが収納している紙幣を一枚ずつ分離して計数しつつ繰り出す硬貨計数繰出部57が設けられている。
硬貨入出金装置部13は、金種別の再利用硬貨収納部56から硬貨計数繰出部57で計数しつつ繰り出された硬貨が導入される硬貨出金口61(出金部)を有している。硬貨出金口61は、硬貨を機外に取り出し可能に収容することになり、よって、金種別の再利用硬貨収納部56に収納された硬貨を機外に取り出し可能に出金する。
図1に示すように、POSレジ10は、種々のデータを記憶する記憶部70と、使用者により操作入力がなされる操作入力部71(動作モード切替指示受付手段)と、使用者に対して表示を行う表示部72と、商品のバーコードを読み取るバーコード読取部73と、IDカードが走査されるとID情報を読み取るカード読取部74と、商品の料金を顧客に向けて表示させる料金表示部75と、用紙に印字してレシートを発行するレシート印字部76と、これらと処理機本体11とを制御する制御部78(識別部,振分部)とを有している。操作入力部71には、例えば動作モードの切り替え指示操作が入力される。
制御部78は、図2に示す紙幣入出金装置部12の紙幣入金識別部21、紙幣計数繰出部27および紙幣出金識別部31の検出結果から、金種別の再利用紙幣収納部26のそれぞれの概算収納量を把握しており、概算収納量が所定の空警告しきい値よりも小さいと収納量が空に近いと判定してその旨の空警告表示を金種と共に表示部72に表示させることになる。また、概算収納量が所定の満杯警告しきい値よりも大きいと収納量が満杯に近いと判定してその旨の満杯警告表示を金種と共に表示部72に表示させることになる。
記憶部70には、複数段階の階層状に設定された紙幣の汚れレベルである紙幣汚れレベルを金種別に記憶する紙幣汚れレベル記憶手段91(汚れレベル記憶手段)と、複数段階の階層状に設定された硬貨の汚れレベルである硬貨汚れレベルを金種別に記憶する硬貨汚れレベル記憶手段92(汚れレベル記憶手段)と、が設けられている。また、記憶部70には、複数段階の紙幣汚れレベルの中から選択設定された紙幣基準汚れレベルを記憶する紙幣基準汚れレベル記憶手段93と、複数段階の硬貨汚れレベルの中から選択設定された硬貨基準汚れレベルを記憶する硬貨基準汚れレベル記憶手段94と、が設けられている。
ここで、紙幣の汚れは、紙幣部分として検出されるもののマスタデータと色合いが異なる部分として検出されることになる。紙幣汚れレベル記憶手段91は、複数段階の紙幣汚れレベルとして、例えば、紙幣の適正な面積に対する汚れ部分の面積の割合が小さいものから大きなものまで10段階の紙幣汚れレベル1〜10が設定されている。例えば、紙幣汚れレベル1は汚れ面積が5%未満とされ、紙幣汚れレベル10は汚れ面積が45%以上とされ、これらの間が5%刻みに設定されている。紙幣汚れレベル記憶手段91には、このような複数段階の紙幣汚れレベルが各金種別に設定され記憶されている。
硬貨の汚れも、硬貨部分として検出されるもののマスタデータと色合いが異なる部分として検出されることになる。硬貨汚れレベル記憶手段92は、複数段階の硬貨汚れレベルとして、例えば、硬貨の適正な面積に対する汚れ部分の面積の割合が小さいものから大きなものまで10段階の硬貨汚れレベル1〜10が設定されている。例えば、硬貨汚れレベル1は汚れ面積が5%未満とされ、硬貨汚れレベル10は汚れ面積が45%以上とされ、これらの間が5%刻みに設定されている。硬貨汚れレベル記憶手段92には、このような複数段階の硬貨汚れレベルが各金種別に設定され記憶されている。
制御部78は、紙幣基準汚れレベル設定手段96(基準汚れレベル設定手段)と、硬貨基準汚れレベル設定手段97(基準汚れレベル設定手段)とを有している。
紙幣基準汚れレベル設定手段96は、基準レベル選択設定モードの実行時に、紙幣汚れレベル記憶手段91に記憶されている複数段階の紙幣汚れレベルの中から、操作入力部71への操作入力で選択された紙幣汚れレベルを、紙幣基準汚れレベルに設定して紙幣基準汚れレベル記憶手段93に更新記憶させる。このような紙幣汚れレベル選択設定処理を、設定が必要なすべての金種について金種別に行う。
硬貨基準汚れレベル設定手段97は、基準レベル選択設定モードの実行時に、紙幣基準汚れレベル設定手段96と同様に、硬貨汚れレベル記憶手段92に記憶されている複数段階の硬貨汚れレベルの中から、操作入力部71への操作入力で選択された硬貨汚れレベルを、硬貨基準汚れレベルに設定して硬貨基準汚れレベル記憶手段94に更新記憶させる。このような硬貨汚れレベル選択設定処理を、設定が必要なすべての金種について金種別に行う。
次に、以上の構成の第1実施形態の貨幣処理機1の各処理について説明する。第1実施形態の貨幣処理機1は、POSレジ10に入力された商品の代金と、顧客から受け取った支払金とから釣銭を出金するものであり、支払金を識別計数して釣銭を出金する釣銭後出し方式の貨幣処理機となっている。また、貨幣処理機1は硬貨および紙幣の両方を一度に処理したり、硬貨および紙幣のいずれか一方のみを処理することが可能であるが、以下では硬貨と紙幣とを一度に処理する場合を例にとり説明する。
バーコード読取部73が商品のバーコードを読み取った後、操作入力部71に読み取り完了の指示操作が入力されると、制御部78は、読み取ったバーコードの情報に基づいて表示部72および料金表示部75に商品の代金を表示させると共に、支払金の投入を促す表示と、入金指示操作、第1動作モードへの切り替え指示操作および第2動作モードへの切り替え指示操作のいずれか一つの選択入力を促す表示とを表示部72に表示させる。使用者は、顧客から支払金を受け取り、紙幣入金口20に支払金のうちの紙幣を投入し、硬貨入金口50に支払金のうちの硬貨を投入すると共に、入金指示操作、第1動作モードへの切り替え指示操作および第2動作モードへの切り替え指示操作のいずれか一つの選択入力を行う。
制御部78は、操作入力部71に入金指示操作が入力された場合に限り通常動作モードとなり、操作入力部71に第1動作モードへの切り替え指示操作が入力された場合に限り第1動作モードとなり、操作入力部71に第2動作モードへの切り替え指示操作が入力された場合に限り第2動作モードとなる。
操作入力部71に動作モードの切り替え指示操作が入力されない通常動作モードで、制御部78は、紙幣入出金装置部12で以下の通常紙幣入金処理を行い、硬貨入出金装置部13で以下の通常硬貨入金処理を行う。
「通常紙幣入金処理」
紙幣入金口20から紙幣を一枚ずつ分離して機内へ繰り出し、紙幣入金識別部21で、受入可能紙幣と受入不可紙幣とに識別すると共に、受入可能紙幣を金種別に計数しつつ再利用適紙幣と再利用不適紙幣とに識別する。ここで、制御部78は、紙幣入金識別部21で識別された紙幣の紙幣汚れレベルが紙幣基準汚れレベル記憶手段93に記憶された紙幣基準汚れレベル以上であるか否かを判定し、紙幣基準汚れレベル以上の紙幣汚れレベルの紙幣を再利用不適紙幣と識別し、紙幣基準汚れレベル未満の紙幣汚れレベルの紙幣を再利用適紙幣と識別する。
そして、紙幣入金識別部21で受入不可紙幣と識別された紙幣を紙幣リジェクト口24に、紙幣入金識別部21で受入可能紙幣且つ再利用不適紙幣と識別された紙幣を再利用不可紙幣収納部25に、紙幣入金識別部21で受入可能紙幣且つ再利用適紙幣と識別された紙幣を金種別の再利用紙幣収納部26に、紙幣入金振分部22が振り分ける。紙幣リジェクト口24に搬送された受入不可紙幣は機外に取り出し可能となる。
「通常硬貨入金処理」
硬貨入金口50から硬貨を一枚ずつ分離して機内へ繰り出し、硬貨入金識別部51で、受入可能硬貨と受入不可硬貨とに識別すると共に、受入可能硬貨を金種別に計数しつつ再利用適硬貨と再利用不適硬貨とに識別する。ここで、制御部78は、硬貨入金識別部51で識別された硬貨の硬貨汚れレベルが硬貨基準汚れレベル記憶手段94に記憶された硬貨基準汚れレベル以上であるか否かを判定し、硬貨基準汚れレベル以上の硬貨汚れレベルの硬貨を再利用不適硬貨と識別し、硬貨基準汚れレベル未満の汚れレベルの硬貨を再利用適硬貨と識別する。
そして、硬貨入金識別部51で受入不可硬貨と識別された硬貨を硬貨リジェクト口54に、硬貨入金識別部51で受入可能硬貨且つ再利用不適硬貨と識別された硬貨を再利用不可硬貨収納部55に、硬貨入金識別部51で受入可能硬貨且つ再利用適硬貨と識別された硬貨を、金種別の再利用硬貨収納部56に、硬貨入金振分部52が振り分ける。硬貨リジェクト口54に搬送された受入不可硬貨は機外に取り出し可能となる。
このように、通常動作モードでは、受け入れ可能な受入可能紙幣および受入可能硬貨が、出金用として再利用可能か否かの判定を、紙幣入金識別部21および硬貨入金識別部51の識別結果に基づいて制御部78が行う。そして、この判定にしたがって、再利用可能な紙幣を金種別に振り分けて金種別の再利用紙幣収納部26に収納し、再利用不可な紙幣を一括して再利用不可紙幣収納部25に収納し、再利用可能な硬貨を金種別に振り分けて金種別の再利用硬貨収納部56に収納し、再利用不可な硬貨を一括して再利用不可硬貨収納部55に収納する。このため、使用者は、例えば、顧客から受け取った支払金がすべて再利用されても問題ないと考える場合に、操作入力部71に切り替え指示操作を入力せずに入金指示操作を入力する。
操作入力部71に第1動作モードへの切り替え指示操作が入力された第1動作モードで、制御部78は、紙幣入出金装置部12で以下の第1紙幣入金処理を行い、硬貨入出金装置部13で以下の第1硬貨入金処理を行う。
「第1紙幣入金処理」
紙幣入金口20から紙幣を一枚ずつ分離して機内へ繰り出し、紙幣入金識別部21で、受入可能紙幣と受入不可紙幣とに識別すると共に、受入可能紙幣を金種別に計数しつつ再利用適紙幣と再利用不適紙幣とに識別する。そして、紙幣入金識別部21で受入不可紙幣と識別された紙幣を紙幣リジェクト口24に、紙幣入金識別部21で受入可能紙幣且つ再利用不適紙幣と識別された紙幣と受入可能紙幣且つ再利用適紙幣と識別された紙幣とを再利用不可紙幣収納部25に、紙幣入金振分部22が振り分ける。紙幣リジェクト口24に搬送された受入不可紙幣は機外に取り出し可能となる。なお、第1紙幣入金処理にあっては、第1動作モードへの切り替え指示操作が入力されたことをもって、紙幣入金識別部21で、受入可能紙幣と受入不可紙幣とに識別すると共に、受入可能紙幣を金種別に計数するが、再利用適紙幣と再利用不適紙幣とに識別する動作は行わないように制御させても良い。
「第1硬貨入金処理」
硬貨入金口50から硬貨を一枚ずつ分離して機内へ繰り出し、硬貨入金識別部51で、受入可能硬貨と受入不可硬貨とに識別すると共に、受入可能硬貨を金種別に計数しつつ再利用適硬貨と再利用不適硬貨とに識別する。そして、硬貨入金識別部51で受入不可硬貨と識別された硬貨を硬貨リジェクト口54に、硬貨入金識別部51で受入可能硬貨且つ再利用不適硬貨と識別された硬貨および受入可能硬貨且つ再利用適硬貨と識別された硬貨を再利用不可硬貨収納部55に、硬貨入金振分部52が振り分ける。硬貨リジェクト口54に搬送された受入不可硬貨は機外に取り出し可能となる。なお、第1硬貨入金処理にあっては、第1動作モードへの切り替え指示操作が入力されたことをもって、硬貨入金識別部51で、受入可能硬貨と受入不可硬貨とに識別すると共に、受入可能硬貨を金種別に計数するが、再利用適硬貨と再利用不適硬貨とに識別する動作は行わないように制御させても良い。
このように、第1動作モードでは、受け入れ可能な受入可能紙幣および受入可能硬貨を、出金用として一切再利用しない。つまり、紙幣入金識別部21の識別結果から再利用可能であると判定した紙幣を含んで全ての受入可能紙幣を一括して再利用不可紙幣収納部25に収納し、硬貨入金識別部51の識別結果から再利用可能であると判定した硬貨を含んで全ての受入可能硬貨を一括して再利用不可硬貨収納部55に収納する。または、紙幣入金識別部21の識別結果から再利用可能または再利用不可の識別を行わずに全ての受入可能紙幣を一括して再利用不可紙幣収納部25に収納し、硬貨入金識別部51の識別結果から再利用可能または再利用不可の識別を行わずに全ての受入可能硬貨を一括して再利用不可硬貨収納部55に収納する。このため、使用者は、例えば、顧客から受け取った支払金の中に明らかに再利用に適さないものを見つけた場合や、支払金に、表示部72に満杯警告表示が表示された金種の貨幣を含む場合に、操作入力部71に第1動作モードへの切り替え指示操作を入力する。
操作入力部71に第2動作モードへの切り替え指示操作が入力された第2動作モードで、制御部78は、紙幣入出金装置部12で以下の第2紙幣入金処理を行い、硬貨入出金装置部13で以下の第2硬貨入金処理を行う。
「第2紙幣入金処理」
紙幣入金口20から紙幣を一枚ずつ分離して機内へ繰り出し、紙幣入金識別部21で、受入可能紙幣と受入不可紙幣とに識別すると共に、受入可能紙幣を金種別に計数しつつ再利用適紙幣と再利用不適紙幣とに識別する。そして、紙幣入金識別部21で受入不可紙幣と識別された紙幣を紙幣リジェクト口24に、紙幣入金識別部21で受入可能紙幣且つ再利用不適紙幣と識別された紙幣と受入可能紙幣且つ再利用適紙幣と識別された紙幣とを金種別の再利用紙幣収納部26に、紙幣入金振分部22が振り分ける。紙幣リジェクト口24に搬送された受入不可紙幣は機外に取り出し可能となる。なお、第2紙幣入金処理にあっても、第2動作モードへの切り替え指示操作が入力されたことをもって、紙幣入金識別部21で、受入可能紙幣と受入不可紙幣とに識別すると共に、受入可能紙幣を金種別に計数するが、再利用適紙幣と再利用不適紙幣とに識別する動作は行わないように制御させても良い。
「第2硬貨入金処理」
硬貨入金口50から硬貨を一枚ずつ分離して機内へ繰り出し、硬貨入金識別部51で、受入可能硬貨と受入不可硬貨とに識別すると共に、受入可能硬貨を金種別に計数しつつ再利用適硬貨と再利用不適硬貨とに識別する。そして、硬貨入金識別部51で受入不可硬貨と識別された硬貨を硬貨リジェクト口54に、硬貨入金識別部51で受入可能硬貨且つ再利用不適硬貨と識別された硬貨と受入可能硬貨且つ再利用適硬貨と識別された硬貨とを金種別の再利用硬貨収納部56に、硬貨入金振分部52が振り分ける。硬貨リジェクト口54に搬送された受入不可硬貨は機外に取り出し可能となる。なお、第2硬貨入金処理にあっても、第2動作モードへの切り替え指示操作が入力されたことをもって、硬貨入金識別部51で、受入可能硬貨と受入不可硬貨とに識別すると共に、受入可能硬貨を金種別に計数するが、再利用適硬貨と再利用不適硬貨とに識別する動作は行わないように制御させても良い。
このように、第2動作モードでは、受け入れ可能な受入可能紙幣および受入可能硬貨を、すべて出金用として再利用する。つまり、紙幣入金識別部21の識別結果から、再利用不可であると判定した紙幣を含んで全ての受入可能紙幣を金種別に分類して金種別の再利用紙幣収納部26に収納し、硬貨入金識別部51の識別結果から、再利用不可であると判定した硬貨を含んで全ての受入可能硬貨を金種別に分類して金種別の再利用硬貨収納部56に収納する。または、紙幣入金識別部21の識別結果から再利用可能または再利用不可の識別を行わずに全ての受入可能紙幣を一括して再利用紙幣収納部26に収納し、硬貨入金識別部51の識別結果から再利用可能または再利用不可の識別を行わずに全ての受入可能硬貨を一括して再利用硬貨収納部56に収納する。このため、使用者は、例えば、支払金に表示部72に空警告表示が表示された金種の貨幣を含む場合には、貨幣に再利用可能か否か微妙なものを含んでいても、操作入力部71に第2動作モードへの切り替え指示操作を入力する。
上記した通常紙幣入金処理および通常硬貨入金処理が終了した場合と、第1紙幣入金処理および第1硬貨入金処理が終了した場合と、第2紙幣入金処理および第2硬貨入金処理が終了した場合とにおいて、制御部78は、紙幣入金識別部21の識別結果つまり受け入れ可能な受入可能紙幣の金種別の枚数データと、硬貨入金識別部51の識別結果つまり受け入れ可能な受入可能硬貨の金種別の枚数データとから、支払金の合計金額を表示させると共に、了解操作およびキャンセル操作のいずれか一方の選択入力を促す表示を表示部72に表示させる。
操作入力部71に了解操作が入力されると、制御部78は、支払金の合計金額から商品の代金を減算して釣銭金額を算出し、この釣銭金額を最小の貨幣枚数で出金させるように、紙幣入出金装置部12で以下の紙幣出金処理を行い、硬貨入出金装置部13で以下の硬貨出金処理を行う。また、使用者が操作入力部71にキャンセル操作を入力すると、制御部78は、支払金の合計金額を出金させるように、紙幣入出金装置部12で以下の紙幣出金処理を行い、硬貨入出金装置部13で以下の硬貨出金処理を行う。
「紙幣出金処理」
金種別の再利用紙幣収納部26の対応する金種のものから紙幣計数繰出部27で紙幣を計数しつつ繰り出し、紙幣出金識別部31で識別しつつ計数し、紙幣出金識別部31で正常搬送と識別された紙幣を紙幣出金振分部32で紙幣出金口33に放出して取り出し可能とする。このとき、紙幣出金識別部31で異常搬送と識別された紙幣を紙幣出金振分部32で再利用不可紙幣収納部25に収納する。このようにして出金させるべき金額の紙幣を紙幣出金口33に出金する。
「硬貨出金処理」
金種別の再利用硬貨収納部56の対応する金種のものから硬貨計数繰出部57で硬貨を計数しつつ繰り出して硬貨出金口61に搬送して取り出し可能とする。このようにして出金させるべき金額の硬貨を硬貨出金口61に出金する。なお、硬貨計数繰出部57で繰り出された硬貨を識別する図示略の硬貨出金識別部と、硬貨出金識別部で正常な硬貨と識別されなかった異常硬貨を振り分ける図示略の硬貨出金振分部とをさらに設け、該異常硬貨を再利用不可硬貨収納部55に収納させるように構成しても良い。
以上に述べた第1実施形態に係る貨幣処理機によれば、操作入力部71に動作モードの切り替え指示操作が入力されない通常動作モードでは、紙幣入金振分部22が、紙幣入金識別部21で受入不可紙幣と識別された紙幣を紙幣リジェクト口24に、紙幣入金識別部21で受入可能紙幣且つ再利用適紙幣と識別された紙幣を金種別の再利用紙幣収納部26に、紙幣入金識別部21で受入可能紙幣且つ再利用不適紙幣と識別された紙幣を再利用不可紙幣収納部25に、振り分ける。また、同じく通常動作モードでは、硬貨入金振分部52が、硬貨入金識別部51で受入不可硬貨と識別された硬貨を硬貨リジェクト口54に、硬貨入金識別部51で受入可能硬貨且つ再利用適硬貨と識別された硬貨を金種別の再利用硬貨収納部56に、硬貨入金識別部51で受入可能硬貨且つ再利用不適硬貨と識別された硬貨を再利用不可硬貨収納部55に、振り分ける。
一方、操作入力部71に第1動作モードへの切り替え指示操作が入力された第1動作モードでは、紙幣入金振分部22が、紙幣入金識別部21で受入不可紙幣と識別された紙幣を紙幣リジェクト口24に、紙幣入金識別部21で受入可能紙幣且つ再利用適紙幣と識別された紙幣および受入可能紙幣且つ再利用不適紙幣と識別された紙幣を再利用不可紙幣収納部25に、振り分ける。あるいは、紙幣入金識別部21で受入可能紙幣と識別された紙幣にあっては再利用適紙幣または再利用不適紙幣の識別を行わずに再利用不可紙幣収納部25に振り分ける。また、同じく第1動作モードでは、硬貨入金振分部52が、硬貨入金識別部51で受入不可硬貨と識別された硬貨を硬貨リジェクト口54に、硬貨入金識別部51で受入可能硬貨且つ再利用適硬貨と識別された硬貨および受入可能硬貨且つ再利用不適硬貨と識別された硬貨を再利用不可硬貨収納部55に、振り分ける。あるいは、硬貨入金識別部51で受入可能硬貨と識別された硬貨にあっては再利用適硬貨または再利用不適硬貨の識別を行わずに再利用不可硬貨収納部55に振り分ける。
このため、使用者が再利用に不適と思った紙幣を投入する際には、操作入力部71に第1動作モードへの切り替え指示操作をすれば、この紙幣が紙幣入金識別部21で受入可能紙幣且つ再利用適紙幣と識別されたとしても、または受入可能紙幣と識別されている限りは再利用適紙幣ないしは再利用不適紙幣の識別を行わずとも、強制的に再利用不可紙幣収納部25に収納して、紙幣出金口33から出金させる紙幣として再利用しないようにすることができる。同様に、使用者が再利用に不適と思った硬貨を投入する際には、操作入力部71に第1動作モードへの切り替え指示操作をすれば、この硬貨が硬貨入金識別部51で受入可能硬貨且つ再利用適硬貨と識別されたとしても、または受入可能硬貨と識別されている限りは再利用適硬貨ないしは再利用不適硬貨の識別を行わずとも、強制的に再利用不可硬貨収納部55に収納して、硬貨出金口61から出金させる硬貨として再利用しないようにすることができる。したがって、紙幣および硬貨を再利用するか否かについて使用者の意志を容易に反映させることができる。
また、操作入力部71に第2動作モードへの切り替え指示操作が入力された第2動作モードでは、紙幣入金振分部22が、紙幣入金識別部21で受入不可紙幣と識別された紙幣を紙幣リジェクト口24に、紙幣入金識別部21で受入可能紙幣且つ再利用適紙幣と識別された紙幣および受入可能紙幣且つ再利用不適紙幣と識別された紙幣を金種別の再利用紙幣収納部26に、振り分ける。あるいは、紙幣入金識別部21で受入可能紙幣と識別された紙幣にあっては再利用適紙幣または再利用不適紙幣の識別を行わずに再利用紙幣収納部26に振り分ける。同じく、第2動作モードでは、硬貨入金振分部52が、硬貨入金識別部51で受入不可硬貨と識別された硬貨を硬貨リジェクト口54に、硬貨入金識別部51で受入可能硬貨且つ再利用適硬貨と識別された硬貨および受入可能硬貨且つ再利用不適硬貨と識別された硬貨を金種別の再利用硬貨収納部56に、振り分ける。あるいは、硬貨入金識別部51で受入可能硬貨と識別された硬貨にあっては再利用適硬貨または再利用不適硬貨の識別を行わずに再利用硬貨収納部56に振り分ける。
このため、例えば再利用紙幣収納部26の残量が少ない場合に、操作入力部71に第2動作モードへの切り替え指示操作をすれば、紙幣が紙幣入金識別部21で受入可能紙幣且つ再利用不適紙幣と識別されたとしても、または受入可能紙幣と識別されている限りは再利用適紙幣ないしは再利用不適紙幣の識別を行わずとも、強制的に金種別の再利用紙幣収納部26に収納して、紙幣出金口33から出金させる紙幣として再利用することができる。同様に、例えば再利用硬貨収納部56の残量が少ない場合に、操作入力部71に第2動作モードへの切り替え指示操作をすれば、硬貨が硬貨入金識別部51で受入可能硬貨且つ再利用不適硬貨と識別されたとしても、または受入可能硬貨と識別されている限りは再利用適硬貨ないしは再利用不適硬貨の識別を行わずとも、強制的に金種別の再利用硬貨収納部56に収納して、硬貨出金口61から出金させる硬貨として再利用することができる。したがって、紙幣および硬貨を再利用するか否かについて使用者の意志を容易且つ詳細に反映させることができる。
また、紙幣汚れレベル記憶手段91が記憶している複数段階の紙幣汚れレベルの中から選択された紙幣汚れレベルを紙幣基準汚れレベル設定手段96が紙幣基準汚れレベルに設定すると、紙幣入金識別部21は、設定された紙幣基準汚れレベル以上の紙幣汚れレベルの紙幣を再利用不適紙幣と識別し、紙幣基準汚れレベル未満の紙幣汚れレベルの紙幣を再利用適紙幣と識別する。同様に、硬貨汚れレベル記憶手段92が記憶している複数段階の硬貨汚れレベルの中から選択された硬貨汚れレベルを硬貨基準汚れレベル設定手段97が硬貨基準汚れレベルに設定すると、硬貨入金識別部51は、設定された硬貨基準汚れレベル以上の硬貨汚れレベルの硬貨を再利用不適硬貨と識別し、硬貨基準汚れレベル未満の硬貨汚れレベルの硬貨を再利用適硬貨と識別する。
このように紙幣入金識別部21による紙幣を再利用するか否かの紙幣汚れレベルの判断基準を、複数段階の紙幣汚れレベルの中から選択可能となり、硬貨入金識別部51による硬貨を再利用するか否かの硬貨汚れレベルの判断基準を、複数段階の硬貨汚れレベルの中から選択可能となるため、使用者の感覚との乖離を小さくすることができる。
なお、上記の第1実施形態においては、操作入力部71によって入金指示操作として通常動作モードを指示した場合、紙幣入出金装置部12は前記通常紙幣入金処理を行い、硬貨入出金装置部13は前記通常硬貨入金処理を行い、操作入力部71によって入金指示操作として第1動作モードを指示した場合、紙幣入出金装置部12は前記第1紙幣入金処理を行い、硬貨入出金装置部13は前記第1硬貨入金処理を行い、または操作入力部71によって入金指示操作として第2動作モードを入力指示した場合、紙幣入出金装置部12は前記第2紙幣入金処理を行い、硬貨入出金装置部13は前記第2硬貨入金処理を行うと説明したが、これに限るものではなく、操作入力部71によって、紙幣入出金装置部12と硬貨入出金処理部13のそれぞれに対して、個別に、通常動作モード、第1動作モードまたは第2動作モードのいずれかを指示操作可能としても良い。この場合、例えば、紙幣入出金装置部12にあっては通常紙幣入金処理を指示する一方、硬貨入出金装置部13にあっては第1硬貨入金処理を指示したり、または、紙幣入出金装置部12にあっては第1紙幣入金処理を指示する一方、硬貨入出金装置部13にあっては第2硬貨入金処理を指示したりすることができる。
本発明の第2実施形態に係る貨幣処理機を図1,図4,図5を参照しつつ第1実施形態との相違部分を中心に以下に説明する。
第2実施形態の貨幣処理機1は、図4に示す紙幣入出金装置部12の紙幣入金識別部21が、紙幣入金口20に投入され紙幣入金口20から繰り出された紙幣を、金種別に計数しつつ再利用に適した再利用適紙幣と再利用に不適な再利用不適紙幣とに識別する。
そして、紙幣入金振分部22が、紙幣入金識別部21で再利用不適紙幣と識別された紙幣と、再利用適紙幣と識別された紙幣とを振り分けると共に、再利用適紙幣をさらに金種別に振り分ける。
第2実施形態の紙幣入出金装置部12には、第1実施形態の紙幣リジェクト口24は設けられておらず、再利用不可紙幣収納部25が、紙幣入金識別部21で再利用に不適と識別されて紙幣入金振分部22で案内された再利用不適紙幣を繰り出し不可つまり出金用に再利用不可に金種混合で収納する。また、金種別の再利用紙幣収納部26が、紙幣入金識別部21で再利用に適すると識別されて紙幣入金振分部22で金種別に振り分けられた再利用適紙幣を出金可能つまり再利用可能に収納する。
図5に示す硬貨入出金装置部13の硬貨入金識別部51は、硬貨入金口50に投入され硬貨入金口50から繰り出された硬貨を、金種別に計数しつつ再利用に適した再利用適硬貨と再利用に不適な再利用不適硬貨とに識別する。
そして、硬貨入金振分部52が、硬貨入金識別部51で再利用不適硬貨と識別された硬貨と、再利用適硬貨と識別された硬貨とを振り分けると共に、再利用適硬貨をさらに金種別に振り分ける。
第2実施形態の硬貨入出金装置部13には、第1実施形態の硬貨リジェクト口54は設けられておらず、再利用不可硬貨収納部55が、硬貨入金識別部51で再利用に不適と識別されて硬貨入金振分部52で案内された再利用不適硬貨を繰り出し不可つまり出金用に再利用不可に金種混合で収納する。また、金種別の再利用硬貨収納部56が、硬貨入金識別部51で再利用に適すると識別されて硬貨入金振分部52で金種別に振り分けられた再利用適硬貨を出金可能つまり再利用可能に収納する。
次に、以上の構成の第2実施形態の貨幣処理機1の各処理について説明する。第2実施形態の貨幣処理機1は、POSレジ10に入力された商品の代金と、顧客から受け取った支払金とから釣銭を出金するものであり、支払金の合計金額を使用者が目視確認して操作入力部71に手入力し、これに基づいて釣銭を出金する釣銭先出し方式の貨幣処理機となっている。また、第2実施形態の貨幣処理機1も硬貨および紙幣の両方を一度に処理したり、硬貨および紙幣のいずれか一方のみを処理することが可能であるが、以下では硬貨と紙幣とを一度に処理する場合を例にとり説明する。
バーコード読取部73が商品のバーコードを読み取った後、操作入力部71に読み取り完了の指示操作が入力されると、制御部78は、読み取ったバーコードの情報に基づいて表示部72および料金表示部75に商品の代金を表示させると共に、顧客から受け取った支払金の合計金額の操作入力部71への入力を促す表示を表示部72に表示させる。
使用者は、顧客から受け取った支払金の合計金額を目視で計数して合計金額を操作入力部71に入力する。操作入力部71に支払金の合計金額が入力されると、制御部78は、支払金の合計金額から商品の代金を減算して釣銭金額を算出し、この釣銭金額を最小の貨幣枚数で出金させるように、紙幣入出金装置部12で以下の紙幣出金処理を行い、硬貨入出金装置部13で以下の硬貨出金処理を行う。
「紙幣出金処理」
金種別の再利用紙幣収納部26の対応する金種のものから紙幣計数繰出部27で紙幣を計数しつつ繰り出し、紙幣出金識別部31で識別しつつ計数し、紙幣出金識別部31で正常搬送と識別された紙幣を紙幣出金振分部32が紙幣出金口33に放出して取り出し可能とする。このとき、紙幣出金識別部31で異常搬送と識別された紙幣を紙幣出金振分部32が再利用不可紙幣収納部25に収納する。このようにして釣銭として出金させるべき金額の紙幣を紙幣出金口33に出金する。
「硬貨出金処理」
金種別の再利用硬貨収納部56の対応する金種のものから硬貨計数繰出部57で硬貨を計数しつつ繰り出して硬貨出金口61に搬送して取り出し可能とする。このようにして釣銭として出金させるべき金額の硬貨を硬貨出金口61に出金する。なお、硬貨計数繰出部57で繰り出された硬貨を識別する図示略の硬貨出金識別部と、硬貨出金識別部で正常な硬貨と識別されなかった異常硬貨を振り分ける図示略の硬貨出金振分部とをさらに設け、該異常硬貨を再利用不可硬貨収納部55に収納させるように構成しても良い。
その後、制御部78は、支払金の投入を促す表示と、入金指示操作、第1動作モードへの切り替え指示操作および第2動作モードへの切り替え指示操作のいずれか一つの選択入力を促す表示とを表示部72に表示させる。使用者は、顧客から受け取った支払金のうちの紙幣を紙幣入金口20に投入し、顧客から受け取った支払金のうちの硬貨を硬貨入金口50に投入すると共に、入金指示操作、第1動作モードへの切り替え指示操作および第2動作モードへの切り替え指示操作のいずれか一つの選択入力を行う。
制御部78は、操作入力部71に入金指示操作が入力された場合に限り通常動作モードとなり、操作入力部71に第1動作モードへの切り替え指示操作が入力された場合に限り第1動作モードとなり、操作入力部71に第2動作モードへの切り替え指示操作が入力された場合に限り第2動作モードとなる。
操作入力部71に動作モードの切り替え指示操作が入力されない通常動作モードで、制御部78は、紙幣入出金装置部12で以下の通常紙幣入金処理を行い、硬貨入出金装置部13で以下の通常硬貨入金処理を行う。
「通常紙幣入金処理」
紙幣入金口20から紙幣を一枚ずつ分離して機内へ繰り出し、紙幣入金識別部21で、紙幣を金種別に計数しつつ再利用適紙幣と再利用不適紙幣とに識別する。ここでも、制御部78は、紙幣入金識別部21で識別された紙幣の紙幣汚れレベルが紙幣基準汚れレベル記憶手段93に記憶された紙幣基準汚れレベル以上であるか否かを判定し、紙幣基準汚れレベル以上の紙幣汚れレベルの紙幣を再利用不適紙幣と識別し、紙幣基準汚れレベル未満の紙幣汚れレベルの紙幣を再利用適貨幣と識別する。
そして、紙幣入金識別部21で再利用不適紙幣と識別された紙幣を再利用不可紙幣収納部25に、紙幣入金識別部21で再利用適紙幣と識別された紙幣を金種別の再利用紙幣収納部26に、紙幣入金振分部22が振り分ける。
「通常硬貨入金処理」
硬貨入金口50から硬貨を一枚ずつ分離して機内へ繰り出し、硬貨入金識別部51で、硬貨を金種別に計数しつつ再利用適硬貨と再利用不適硬貨とに識別する。ここでも、制御部78は、硬貨入金識別部51で識別された硬貨の硬貨汚れレベルが硬貨基準汚れレベル記憶手段94に記憶された硬貨基準汚れレベル以上であるか否かを判定し、硬貨基準汚れレベル以上の硬貨汚れレベルの硬貨を再利用不適硬貨と識別し、硬貨基準汚れレベル未満の汚れレベルの硬貨を再利用適硬貨と識別する。
そして、硬貨入金識別部51で再利用不適硬貨と識別された硬貨を再利用不可硬貨収納部55に、硬貨入金識別部51で再利用適硬貨と識別された硬貨を、金種別の再利用硬貨収納部56に、硬貨入金振分部52が振り分ける。
このように、通常動作モードでは、紙幣および硬貨が、出金用として再利用可能か否かの判定を、紙幣入金識別部21および硬貨入金識別部51の識別結果に基づいて制御部78が行う。そして、この判定にしたがって、再利用可能な紙幣を金種別に振り分けて金種別の再利用紙幣収納部26に収納し、再利用不可な紙幣を一括して再利用不可紙幣収納部25に収納し、再利用可能な硬貨を金種別に振り分けて金種別の再利用硬貨収納部56に収納し、再利用不可な硬貨を一括して再利用不可硬貨収納部55に収納する。このため、使用者は、例えば、顧客から受け取った支払金がすべて再利用されても問題ないと考える場合に、操作入力部71に切り替え指示操作を入力せずに入金指示操作を入力する。
操作入力部71に第1動作モードへの切り替え指示操作が入力された第1動作モードで、制御部78は、紙幣入出金装置部12で以下の第1紙幣入金処理を行い、硬貨入出金装置部13で以下の第1硬貨入金処理を行う。
「第1紙幣入金処理」
紙幣入金口20から紙幣を一枚ずつ分離して機内へ繰り出し、紙幣入金識別部21で、紙幣を金種別に計数しつつ再利用適紙幣と再利用不適紙幣とに識別する。そして、紙幣入金識別部21で再利用不適紙幣と識別された紙幣と再利用適紙幣と識別された紙幣とを再利用不可紙幣収納部25に、紙幣入金振分部22が収納する。なお、第1紙幣入金処理にあっては、第1動作モードへの切り替え指示操作が入力されたことをもって、紙幣入金識別部21で、受入可能紙幣を金種別に計数するが、再利用適紙幣と再利用不適紙幣とに識別する動作は行わないように制御させても良い。
「第1硬貨入金処理」
硬貨入金口50から硬貨を一枚ずつ分離して機内へ繰り出し、硬貨入金識別部51で、硬貨を金種別に計数しつつ再利用適硬貨と再利用不適硬貨とに識別する。そして、硬貨入金識別部51で再利用不適硬貨と識別された硬貨および再利用適硬貨と識別された硬貨を再利用不可硬貨収納部55に、硬貨入金振分部52が収納する。なお、第1硬貨入金処理にあっては、第1動作モードへの切り替え指示操作が入力されたことをもって、硬貨入金識別部51で、受入可能硬貨を金種別に計数するが、再利用適硬貨と再利用不適硬貨とに識別する動作は行わないように制御させても良い。
このように、第1動作モードでは、紙幣および硬貨を、出金用として一切再利用しない。つまり、紙幣入金識別部21の識別結果から、再利用可能であると判定した紙幣を含んで全ての紙幣を一括して再利用不可紙幣収納部25に収納し、硬貨入金識別部51の識別結果から、再利用可能であると判定した硬貨を含んで全ての硬貨を一括して再利用不可硬貨収納部55に収納する。または、紙幣入金識別部21の識別結果から再利用可能または再利用不可の識別を行わずに全ての受入可能紙幣を一括して再利用不可紙幣収納部25に収納し、硬貨入金識別部51の識別結果から再利用可能または再利用不可の識別を行わずに全ての受入可能硬貨を一括して再利用不可硬貨収納部55に収納する。このため、使用者は、例えば、顧客から受け取った支払金の中に明らかに再利用に適さないものを見つけた場合や、支払金に、表示部72に満杯警告表示が表示された金種の貨幣を含む場合に、操作入力部71に第1動作モードへの切り替え指示操作を入力する。
操作入力部71に第2動作モードへの切り替え指示操作が入力された第2動作モードで、制御部78は、紙幣入出金装置部12で以下の第2紙幣入金処理を行い、硬貨入出金装置部13で以下の第2硬貨入金処理を行う。
「第2紙幣入金処理」
紙幣入金口20から紙幣を一枚ずつ分離して機内へ繰り出し、紙幣入金識別部21で、紙幣を金種別に計数しつつ再利用適紙幣と再利用不適紙幣とに識別する。そして、紙幣入金識別部21で再利用不適紙幣と識別された紙幣と再利用適紙幣と識別された紙幣とを金種別の再利用紙幣収納部26に、紙幣入金振分部22が振り分ける。なお、第2紙幣入金処理にあっても、第2動作モードへの切り替え指示操作が入力されたことをもって、紙幣入金識別部21で、受入可能紙幣を金種別に計数するが、再利用適紙幣と再利用不適紙幣とに識別する動作は行わないように制御させても良い。
「第2硬貨入金処理」
硬貨入金口50から硬貨を一枚ずつ分離して機内へ繰り出し、硬貨入金識別部51で、硬貨を金種別に計数しつつ再利用適硬貨と再利用不適硬貨とに識別する。そして、硬貨入金識別部51で再利用不適硬貨と識別された硬貨と再利用適硬貨と識別された硬貨とを金種別の再利用硬貨収納部56に、硬貨入金振分部52が振り分ける。なお、第2硬貨入金処理にあっても、第2動作モードへの切り替え指示操作が入力されたことをもって、硬貨入金識別部51で、受入可能硬貨を金種別に計数するが、再利用適硬貨と再利用不適硬貨とに識別する動作は行わないように制御させても良い。
このように、第2動作モードでは、紙幣および硬貨を、すべて出金用として再利用する。つまり、紙幣入金識別部21の識別結果から、再利用不可であると判定した紙幣を含んで全ての紙幣を金種別に分類して金種別の再利用紙幣収納部26に収納し、硬貨入金識別部51の識別結果から、再利用不可であると判定した硬貨を含んで全ての硬貨を金種別に分類して金種別の再利用硬貨収納部56に収納する。または、紙幣入金識別部21の識別結果から再利用可能または再利用不可の識別を行わずに全ての受入可能紙幣を一括して再利用紙幣収納部26に収納し、硬貨入金識別部51の識別結果から再利用可能または再利用不可の識別を行わずに全ての受入可能硬貨を一括して再利用硬貨収納部56に収納する。このため、使用者は、例えば、支払金に、表示部72に空警告表示が表示された金種の貨幣を含む場合には、貨幣に再利用可能か否か微妙なものを含んでいても、操作入力部71に第2動作モードへの切り替え指示操作を入力する。
以上に述べた第2実施形態に係る貨幣処理機によれば、操作入力部71に動作モードの切り替え指示操作が入力されない通常動作モードでは、紙幣入金振分部22が、紙幣入金識別部21で再利用適紙幣と識別された紙幣を金種別の再利用紙幣収納部26に、紙幣入金識別部21で再利用不適紙幣と識別された紙幣を再利用不可紙幣収納部25に、振り分ける。また、同じく通常動作モードでは、硬貨入金振分部52が、硬貨入金識別部51で再利用適硬貨と識別された硬貨を金種別の再利用硬貨収納部56に、硬貨入金識別部51で再利用不適硬貨と識別された硬貨を再利用不可硬貨収納部55に、振り分ける。
一方、操作入力部71に第1動作モードへの切り替え指示操作が入力された第1動作モードでは、紙幣入金振分部22が、紙幣入金識別部21で再利用適紙幣と識別された紙幣および再利用不適紙幣と識別された紙幣を再利用不可紙幣収納部25に収納させる。あるいは、紙幣入金識別部21で再利用適紙幣または再利用不適紙幣の識別を行わずに再利用不可紙幣収納部25に振り分ける。また、同じく第1動作モードでは、硬貨入金振分部52が、硬貨入金識別部51で再利用適硬貨と識別された硬貨および再利用不適硬貨と識別された硬貨を再利用不可硬貨収納部55に収納させる。あるいは、硬貨入金識別部51で再利用適硬貨または再利用不適硬貨の識別を行わずに再利用不可硬貨収納部55に振り分ける。
このため、使用者が再利用に不適と思った紙幣を投入する際には、操作入力部71に第1動作モードへの切り替え指示操作をすれば、この紙幣が紙幣入金識別部21で再利用適紙幣と識別されたとしても、または再利用適紙幣ないしは再利用不適紙幣の識別を行わずとも、強制的に再利用不可紙幣収納部25に収納して、紙幣出金口33から出金させる紙幣として再利用しないようにすることができる。同様に、使用者が再利用に不適と思った硬貨を投入する際には、操作入力部71に第1動作モードへの切り替え指示操作をすれば、この硬貨が硬貨入金識別部51で再利用適硬貨と識別されたとしても、または再利用適硬貨ないしは再利用不適硬貨の識別を行わずとも、強制的に再利用不可硬貨収納部55に収納して、硬貨出金口61から出金させる硬貨として再利用しないようにすることができる。したがって、紙幣および硬貨を再利用するか否かについて使用者の意志を容易に反映させることができる。
また、操作入力部71に第2動作モードへの切り替え指示操作が入力された第2動作モードでは、紙幣入金振分部22が、紙幣入金識別部21で再利用適紙幣と識別された紙幣および再利用不適紙幣と識別された紙幣を金種別の再利用紙幣収納部26に収納させる。あるいは、紙幣入金識別部21で再利用適紙幣または再利用不適紙幣の識別を行わずに再利用紙幣収納部26に振り分ける。同じく、第2動作モードでは、硬貨入金振分部52が、硬貨入金識別部51で再利用適硬貨と識別された硬貨および再利用不適硬貨と識別された硬貨を金種別の再利用硬貨収納部56に収納させる。あるいは、硬貨入金識別部51で再利用適硬貨または再利用不適硬貨の識別を行わずに再利用硬貨収納部56に振り分ける。
このため、例えば再利用紙幣収納部26の残量が少ない場合に、操作入力部71に第2動作モードへの切り替え指示操作をすれば、紙幣が紙幣入金識別部21で再利用不適紙幣と識別されたとしても、または再利用適紙幣ないしは再利用不適紙幣の識別を行わずとも、強制的に再利用紙幣収納部26に収納して、紙幣出金口33から出金させる紙幣として再利用することができる。同様に、例えば再利用硬貨収納部56の残量が少ない場合に、操作入力部71に第2動作モードへの切り替え指示操作をすれば、硬貨が硬貨入金識別部51で再利用不適硬貨と識別されたとしても、または再利用適硬貨ないしは再利用不適硬貨の識別を行わずとも、強制的に再利用硬貨収納部56に収納して、硬貨出金口61から出金させる硬貨として再利用することができる。したがって、紙幣および硬貨を再利用するか否かについて使用者の意志を容易且つ詳細に反映させることができる。
なお、上記の第2実施形態においても、操作入力部71によって入金指示操作として通常動作モードを指示した場合、紙幣入出金装置部12は前記通常紙幣入金処理を行い、硬貨入出金装置部13は前記通常硬貨入金処理を行い、操作入力部71によって入金指示操作として第1動作モードを指示した場合、紙幣入出金装置部12は前記第1紙幣入金処理を行い、硬貨入出金装置部13は前記第1硬貨入金処理を行い、または操作入力部71によって入金指示操作として第2動作モードを入力指示した場合、紙幣入出金装置部12は前記第2紙幣入金処理を行い、硬貨入出金装置部13は前記第2硬貨入金処理を行うと説明したが、これに限るものではなく、操作入力部71によって、紙幣入出金装置部12と硬貨入出金処理部13のそれぞれに対して、個別に、通常動作モード、第1動作モードまたは第2動作モードのいずれかを指示操作可能としても良い。この場合、例えば、紙幣入出金装置部12にあっては通常紙幣入金処理を指示する一方、硬貨入出金装置部13にあっては第1硬貨入金処理を指示したり、または、紙幣入出金装置部12にあっては第1紙幣入金処理を指示する一方、硬貨入出金装置部13にあっては第2硬貨入金処理を指示したりすることができる。
以上に述べた貨幣処理機1は、POSレジ10と処理機本体11とから構成され、POSレジ10の操作入力部71へ動作モードの切り替え指示操作が入力される場合を例にとり説明したが、処理機本体11の操作入力部へ動作モードの切り替え指示操作が入力されるようにしても良い。また、POSレジ10と処理機本体11とを組み合わせて釣銭を出金する貨幣処理機1に限らず、現金自動預払機等の貨幣処理機にも適用可能である。
実施形態の第1の態様は、投入された貨幣を受入可能貨幣と受入不可貨幣とに識別すると共に受入可能貨幣を再利用適貨幣と再利用不適貨幣とに識別する識別部と、前記識別部の識別結果に基づいて貨幣を機外に取り出し可能にリジェクトするリジェクト部と、前記識別部の識別結果に基づいて貨幣を再利用可能に収納する再利用貨幣収納部と、前記識別部の識別結果に基づいて貨幣を再利用不可に収納する再利用不可貨幣収納部と、前記再利用貨幣収納部に収納された貨幣を出金する出金部と、動作モードの切り替え指示操作が入力される動作モード切替指示受付手段と、前記動作モード切替指示受付手段に動作モードの切り替え指示操作が入力されない通常動作モードでは、前記識別部で受入不可貨幣と識別された貨幣を前記リジェクト部に、前記識別部で受入可能貨幣且つ再利用適貨幣と識別された少なくとも硬貨を含む貨幣を前記再利用貨幣収納部に、前記識別部で受入可能貨幣且つ再利用不適貨幣と識別された少なくとも硬貨を含む貨幣を前記再利用不可貨幣収納部に、振り分ける一方、前記動作モード切替指示受付手段に第1動作モードへの切り替え指示操作が入力された第1動作モードでは、前記識別部で受入不可貨幣と識別された貨幣を前記リジェクト部に、前記識別部で受入可能貨幣と識別された貨幣については再利用適貨幣または再利用不適貨幣と識別されたか否かに関わらず前記再利用不可貨幣収納部に、振り分ける振分部と、を備えている。
実施形態の第2の態様は、第1の態様において、前記振分部は、前記動作モード切替指示受付手段に第2動作モードへの切り替え指示操作が入力された第2動作モードでは、前記識別部で受入不可貨幣と識別された貨幣を前記リジェクト部に、前記識別部で受入可能貨幣と識別された貨幣については再利用適貨幣または再利用不適貨幣と識別されたか否かに関わらず前記再利用貨幣収納部に、振り分けることを特徴とする。
実施形態の第3の態様は、投入された貨幣を再利用適貨幣と再利用不適貨幣とに識別する識別部と、前記識別部の識別結果に基づいて貨幣を再利用可能に収納する再利用貨幣収納部と、前記識別部の識別結果に基づいて貨幣を再利用不可に収納する再利用不可貨幣収納部と、前記再利用貨幣収納部に収納された貨幣を出金する出金部と、動作モードの切り替え指示操作が入力される動作モード切替指示受付手段と、前記動作モード切替指示受付手段に動作モードの切り替え指示操作が入力されない通常動作モードでは、前記識別部で再利用適貨幣と識別された少なくとも硬貨を含む貨幣を前記再利用貨幣収納部に、前記識別部で再利用不適貨幣と識別された少なくとも硬貨を含む貨幣を前記再利用不可貨幣収納部に、振り分ける一方、前記動作モード切替指示受付手段に第1動作モードへの切り替え指示操作が入力された第1動作モードでは、前記識別部で再利用適貨幣または再利用不適貨幣と識別されたか否かに関わらず貨幣を前記再利用不可貨幣収納部に収納させる振分部と、を備えている。
実施形態の第4の態様は、第3の態様において、前記振分部は、前記動作モード切替指示受付手段に第2動作モードへの切り替え指示操作が入力された第2動作モードでは、前記識別部で再利用適貨幣または再利用不適貨幣と識別されたか否かに関わらず貨幣を前記再利用貨幣収納部に収納させることを特徴とする。
実施形態の第5の態様は、第1乃至第4のいずれか一態様において、複数段階の汚れレベルを記憶している汚れレベル記憶手段と、前記複数段階の汚れレベルの中から選択された汚れレベルを基準汚れレベルに設定する基準汚れレベル設定手段と、を備え、前記識別部は、前記基準汚れレベル以上の汚れレベルの貨幣を再利用不適貨幣と識別し、前記基準汚れレベル未満の汚れレベルの貨幣を再利用適貨幣と識別することを特徴とする。
実施形態の第6の態様は、第1乃至第5のいずれか一態様において、前記貨幣は、硬貨および紙幣の両方であり、前記動作モード切替指示受付手段は、硬貨および紙幣のそれぞれに対して、個別に、動作モードの切り替え指示操作が可能であることを特徴とする。
実施形態の第1の態様によれば、動作モード切替指示受付手段に動作モードの切り替え指示操作が入力されない通常動作モードでは、振分部が、識別部で受入不可貨幣と識別された貨幣をリジェクト部に、識別部で受入可能貨幣且つ再利用適貨幣と識別された貨幣を再利用貨幣収納部に、識別部で受入可能貨幣且つ再利用不適貨幣と識別された貨幣を再利用不可貨幣収納部に、振り分ける一方、動作モード切替指示受付手段に第1動作モードへの切り替え指示操作が入力された第1動作モードでは、振分部が、識別部で受入不可貨幣と識別された貨幣をリジェクト部に、識別部で受入可能貨幣と識別された貨幣については再利用適貨幣または再利用不適貨幣と識別されたか否かに関わらず再利用不可貨幣収納部に、振り分ける。このため、使用者が再利用に不適と思った貨幣を投入する際には、動作モード切替指示受付手段に第1動作モードへの切り替え指示操作をすれば、この貨幣が識別部で受入可能貨幣とさえ識別されれば強制的に再利用不可貨幣収納部に収納して、出金口へ出金する貨幣として再利用しないようにすることができる。したがって、貨幣を再利用するか否かについて使用者の意志を容易に反映させることができる。
実施形態の第2の態様によれば、動作モード切替指示受付手段に第2動作モードへの切り替え指示操作が入力された第2動作モードでは、振分部が、識別部で受入不可貨幣と識別された貨幣をリジェクト部に、識別部で受入可能貨幣と識別された貨幣については再利用適貨幣または再利用不適貨幣と識別されたか否かに関わらず再利用貨幣収納部に、振り分ける。このため、例えば再利用貨幣収納部の残量が少ない場合に、動作モード切替指示受付手段に第2動作モードへの切り替え指示操作をすれば、貨幣が識別部で受入可能貨幣とさえ識別されれば強制的に再利用貨幣収納部に収納して、出金口へ出金する貨幣として再利用することができる。したがって、貨幣を再利用するか否かについて使用者の意志を容易且つ詳細に反映させることができる。
実施形態の第3の態様によれば、動作モード切替指示受付手段に動作モードの切り替え指示操作が入力されない通常動作モードでは、振分部が、識別部で再利用適貨幣と識別された貨幣を再利用貨幣収納部に、識別部で再利用不適貨幣と識別された貨幣を再利用不可貨幣収納部に、振り分ける一方、動作モード切替指示受付手段に第1動作モードへの切り替え指示操作が入力された第1動作モードでは、振分部が、識別部で再利用適貨幣または再利用不適貨幣と識別されたか否かに関わらず貨幣を再利用不可貨幣収納部に収納させる。このため、使用者が再利用に不適と思った貨幣を投入する際には、動作モード切替指示受付手段に第1動作モードへの切り替え指示操作をすれば、この貨幣が識別部で再利用適貨幣または再利用不適貨幣と識別されたか否かに関わらず強制的に再利用不可貨幣収納部に収納して、出金口へ出金する貨幣として再利用しないようにすることができる。したがって、貨幣を再利用するか否かについて使用者の意志を容易に反映させることができる。
実施形態の第4の態様によれば、動作モード切替指示受付手段に第2動作モードへの切り替え指示操作が入力された第2動作モードでは、振分部が、識別部で再利用適貨幣または再利用不適貨幣と識別されたか否かに関わらず貨幣を再利用貨幣収納部に収納させる。このため、例えば再利用貨幣収納部の残量が少ない場合に、動作モード切替指示受付手段に第2動作モードへの切り替え指示操作をすれば、貨幣が識別部で再利用不適貨幣または再利用適貨幣と識別されたか否かに関わらず強制的に再利用貨幣収納部に収納して、出金口へ出金する貨幣として再利用することができる。したがって、貨幣を再利用するか否かについて使用者の意志を容易且つ詳細に反映させることができる。
実施形態の第5の態様によれば、汚れレベル記憶手段が記憶している複数段階の汚れレベルの中から選択された汚れレベルを基準汚れレベル設定手段が基準汚れレベルに設定すると、識別部は、設定された基準汚れレベル以上の汚れレベルの貨幣を再利用不適貨幣と識別し、基準汚れレベル未満の汚れレベルの貨幣を再利用適貨幣と識別する。このように識別部による貨幣を再利用するか否かの汚れレベルの判断基準を、複数段階の汚れレベルの中から選択可能となるため、使用者の感覚との乖離を小さくすることができる。