JP2016216570A - 表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープ - Google Patents
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Abstract
【課題】着色面を保護しており、かつ、糊残りすることなく容易に該表面保護フィルムを剥離することができる、表面保護フィルムにより保護された、過電流防止用のフェライトシートや放熱のためのグラファイトシート等の表面を保護する着色片面粘着テープを提供する。【解決手段】一方の面に着色層23を有するか又は着色された支持層21と、支持層21の他方の面に粘着剤層22を有する着色片面粘着テープ1と、着色片面粘着テープ1の着色層23又は着色された支持層21を保護する表面保護フィルム31,32とからなり、表面保護フィルム31,32は、保護層31と保護層31の片面に形成された粘着剤層32とを有し、粘着剤層32により着色片面粘着テープ1の着色層23側に貼着されており、粘着剤層32は、シリコーン系粘着剤を含有する表面保護フィルム31により保護された着色片面粘着テープ1。【選択図】図1
Description
本発明は、表面保護フィルムにより着色面が保護されており、かつ、糊残りすることなく容易に該表面保護フィルムを剥離することができる、表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープに関する。
電子マネー、自動改札等の普及に伴い、携帯電話、スマートフォン、タブレット等の携帯情報端末には、読取機又は書込機にかざすだけで通信できる、非接触通信(NFC:Near Field Communication)機能が搭載されるようになっている。
NFCでは、読取機又は書込機側と携帯情報端末側との双方にアンテナコイルを設け、双方のアンテナコイル間に生じる電磁誘導により通信を行う。このとき、渦電流が生じることにより通信性能が大きく低下することがあるため、フェライトシート等の透磁率を有する磁性シートを携帯情報端末の部品の内部又は外面に貼り付け、渦電流の影響を抑えることが検討されている。
NFCでは、読取機又は書込機側と携帯情報端末側との双方にアンテナコイルを設け、双方のアンテナコイル間に生じる電磁誘導により通信を行う。このとき、渦電流が生じることにより通信性能が大きく低下することがあるため、フェライトシート等の透磁率を有する磁性シートを携帯情報端末の部品の内部又は外面に貼り付け、渦電流の影響を抑えることが検討されている。
フェライトシートを携帯情報端末の部品の内部又は外面に貼り付ける場合、脆いフェライトシートを固定し、その表面を被覆保護するために、片面粘着テープが用いられている(例えば、特許文献1及び2)。特にフェライトシートを部品の外面(例えば、電池カバーの内側表面)に貼り付ける場合、片面粘着テープは携帯情報端末の使用者の目に触れるため、外観の向上等のために携帯情報端末の色に合わせて黒色、白色、赤色等に着色されることが多い。
また、近年、携帯情報端末の小型化、薄化又は軽量化、或いは、低消費電力化へのニーズの増大に従って、携帯情報端末の発熱を抑えるためにグラファイトシート等の放熱シートが用いられている。グラファイトシートを携帯情報端末の部品の内部又は外面に貼り付ける場合にも、着色片面粘着テープが用いられている。
フェライトシートを固定及び被覆する場合には、フェライトシートを製造する工程中でフェライト粉末が生じ、このフェライト粉末が周囲に舞い、フェライト粉末と着色片面粘着テープの外側表面とが擦れて着色片面粘着テープの外側表面に傷が生じることが知られている。特に着色片面粘着テープが黒色である場合、この傷が白っぽい傷として目立ち、著しく外観が損なわれることが問題であった。また、作業者が素手で触ったときの汚れ付着や加工品搬送中の擦れキズにより外観が損なわれることも問題視されていた。
これに対して本発明者らは、外観が損なわれるのを防止するために、着色片面粘着テープの着色面に表面保護フィルムを貼着して保護することを検討した。しかしながら、表面保護フィルムを貼着すると、経時により表面保護フィルムの接着力が亢進してしまい、着色片面粘着テープから剥離できなくなったり、剥離できても着色面上に糊残りがしてしまったりするという問題があった。
本発明は、上記現状に鑑み、表面保護フィルムにより着色面が保護されており、かつ、糊残りすることなく容易に該表面保護フィルムを剥離することができる、表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープを提供することを目的とする。
これに対して本発明者らは、外観が損なわれるのを防止するために、着色片面粘着テープの着色面に表面保護フィルムを貼着して保護することを検討した。しかしながら、表面保護フィルムを貼着すると、経時により表面保護フィルムの接着力が亢進してしまい、着色片面粘着テープから剥離できなくなったり、剥離できても着色面上に糊残りがしてしまったりするという問題があった。
本発明は、上記現状に鑑み、表面保護フィルムにより着色面が保護されており、かつ、糊残りすることなく容易に該表面保護フィルムを剥離することができる、表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープを提供することを目的とする。
本発明は、一方の面に着色層を有するか又は着色された支持層と、該支持層の他方の面に粘着剤層を有する着色片面粘着テープと、前記着色片面粘着テープの着色層又は着色された支持層を保護する表面保護フィルムとからなり、前記表面保護フィルムは、保護層と該保護層の片面に形成された粘着剤層とを有し、該粘着剤層により前記着色片面粘着テープの着色層側に貼着されており、前記粘着剤層は、シリコーン系粘着剤を含有する表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープである。
以下に本発明を詳述する。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、着色片面粘着テープを保護する表面保護フィルムの粘着剤層を、シリコーン系粘着剤を含有するものとすることにより、経時によっても表面保護フィルムの接着力が亢進することなく、糊残りすることなく容易に表面保護フィルムを剥離することができることを見出し、本発明を完成した。
本発明の表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープは、着色片面粘着テープと、該着色片面粘着テープを保護するための表面保護フィルムとからなる。上記表面保護フィルムで保護することにより、上記表面保護フィルムを剥がした後に最終的に外側表面となる着色層への指紋又は異物の付着を防止することができる。また、上記表面保護フィルムを貼着することにより、表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープ全体としての腰が強くなり、着色片面粘着テープを部品に貼り合わせる際に、シワが発生するのを防止することができる。そして、着色片面粘着テープを貼り合わせた後で表面保護フィルムを剥がすことにより、最終的に被着体の上には表面保護フィルムが除去された着色片面粘着テープが残ることになる。
上記表面保護フィルムは、保護層と該保護層の片面に形成された粘着剤層(以下、「表面保護フィルム粘着剤層」ともいう。)を有する。上記表面保護フィルムは、該表面保護フィルム粘着剤層により着色片面粘着テープの着色層側に貼着される。
上記保護層としては特に限定されず、例えば、二軸延伸ポリプロプレン(OPP)、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂フィルムが挙げられる。なかでも、高い剛性を有し、保護機能に優れることから、ポリエチレンテレフタレートが好適である。
上記保護層の厚みは特に限定されないが、好ましい下限は12μm、好ましい上限は75μmである。上記保護層の厚みが12μm未満であると、着色片面粘着テープとの貼り合わせた後の腰が弱く、取り扱いにくいことがあり、75μmを超えると、材料コストが高くなり、汎用性が乏しくなることがある。上記保護層の厚みのより好ましい下限は16μm、より好ましい上限は50μmである。
上記表面保護フィルム粘着剤層は、シリコーン系粘着剤を含有する。シリコーン系粘着剤は、微粘着性であることに加え、経時によっても接着力が亢進しにくいという極めて優れた性質を有する。従って、シリコーン系粘着剤を含有する表面保護フィルム粘着剤層を有する表面保護フィルムは、着色片面粘着テープの着色層側に貼着して確実に保護できる一方、最終的には糊残りすることなく容易に剥離することができる。
なお、本明細書においてシリコーン系粘着剤とは、シロキサン結合を主鎖とし、側鎖に有機基が結合した構造を基本骨格とし、有機過酸化物や金属触媒で硬化反応させたポリマーを意味する。
なお、本明細書においてシリコーン系粘着剤とは、シロキサン結合を主鎖とし、側鎖に有機基が結合した構造を基本骨格とし、有機過酸化物や金属触媒で硬化反応させたポリマーを意味する。
上記シリコーン系粘着剤としては、例えば、信越化学工業社製のKR−3700等の市販品を用いることができる。
上記表面保護フィルム粘着剤層の厚みは特に限定されないが、好ましい下限は2μm、好ましい上限は30μmである。上記表面保護フィルム粘着剤層の厚みが2μm未満であると、上記着色片面粘着テープの着色層に対する密着性が低くて充分に保護できないことがあり、30μmを超えると、材料コストが高くなり、汎用性が乏しくなることがある。上記表面保護フィルム粘着剤層の厚みのより好ましい下限は4μm、より好ましい上限は20μmである。
上記表面保護フィルムは、上記着色片面粘着テープの着色層側に貼着した後、JIS Z 0237に準拠した方法により測定した180°剥離粘着力(初期粘着力)の好ましい下限が15mN/25mm、好ましい上限が200mN/25mmである。上記初期粘着力が15mN/25mm未満であると、粘着力が不足して充分に着色片面粘着テープを保護できないことがあり、200mN/25mmを超えると、経時後に接着昂進しやすい傾向にあり、剥離することが困難となることがある。上記初期粘着力のより好ましい下限は20mN/25mm、より好ましい上限は100mN/25mmである。
なお、180°剥離力測定は、表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープを短冊状に裁断した後、該試験片を鋼板(SUS304)に貼りあわせ、2kgゴムローラー1往復で圧着後、表面保護フィルムの端部を引張試験機で掴み、JIS Z0237に準じて、剥離速度300mm/分で180°方向の引張試験を行うことにより測定することができる。
なお、180°剥離力測定は、表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープを短冊状に裁断した後、該試験片を鋼板(SUS304)に貼りあわせ、2kgゴムローラー1往復で圧着後、表面保護フィルムの端部を引張試験機で掴み、JIS Z0237に準じて、剥離速度300mm/分で180°方向の引張試験を行うことにより測定することができる。
上記表面保護フィルムは、上記着色片面粘着テープの着色層側に貼着し、60℃、1週間加熱した後、JIS Z 0237に準拠した方法により測定した180°剥離粘着力(加熱処理後粘着力)が1000mN/25mm以下であることが好ましい。上記加熱処理後粘着力が1000mN/25mm以下であれば、糊残りすることなく容易に剥離することができる。より好ましくは500mN/25mm以下である。
上記着色片面粘着テープは、一方の面に着色層を有するか又は着色された支持層と、該支持層の他方の面に粘着剤層(以下、「着色片面粘着テープ粘着剤層」ともいう。)を有する。
上記支持層を構成する樹脂としては特に限定されないが、結晶性ポリエステル樹脂が好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等が好適である。これらの樹脂は単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。なかでも、腰が強く、弾性回復性が優れていることから、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
上記支持層を構成する樹脂としては特に限定されないが、結晶性ポリエステル樹脂が好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等が好適である。これらの樹脂は単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。なかでも、腰が強く、弾性回復性が優れていることから、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
上記支持層の厚みは特に限定されないが、好ましい下限は1μm、好ましい上限は25μmである。上記支持層の厚みが1μm未満であると、支持層の強度が不足し、貼り合わせ時に着色片面粘着テープがシワになりやすいことがあり、25μmを超えると、着色片面粘着テープが厚くなり、携帯情報端末用途に適さなくなる。上記支持層の厚みのより好ましい下限は2μm、より好ましい上限は12μmである。
上記着色片面粘着テープは、支持層自体が着色されているか、又は、支持層の一方の面に着色層を有する。
上記着色された支持層又は着色層は、携帯情報端末の色に合わせて黒色、白色、赤色(マゼンダ色)等に着色されれば特に限定されないが、黒色であることが好ましい。
上記着色された支持層又は着色層が黒色である場合、黒色材料は特に限定されず、例えば、カーボンブラック等の従来公知の顔料、染料等が挙げられる。上記着色層が白色である場合、白色材料は特に限定されず、例えば、二酸化チタン、硫酸バリウム、亜鉛華、鉛白等の従来公知の顔料、染料等が挙げられる。上記着色層がマゼンダ色である場合、マゼンダ色の材料は特に限定されず、例えば、C.I.ピグメントレッド1、C.I.ピグメントバイオレット3、C.I.バットレッド1等の従来公知の顔料、染料等が挙げられる。
上記着色された支持層又は着色層は、携帯情報端末の色に合わせて黒色、白色、赤色(マゼンダ色)等に着色されれば特に限定されないが、黒色であることが好ましい。
上記着色された支持層又は着色層が黒色である場合、黒色材料は特に限定されず、例えば、カーボンブラック等の従来公知の顔料、染料等が挙げられる。上記着色層が白色である場合、白色材料は特に限定されず、例えば、二酸化チタン、硫酸バリウム、亜鉛華、鉛白等の従来公知の顔料、染料等が挙げられる。上記着色層がマゼンダ色である場合、マゼンダ色の材料は特に限定されず、例えば、C.I.ピグメントレッド1、C.I.ピグメントバイオレット3、C.I.バットレッド1等の従来公知の顔料、染料等が挙げられる。
上記支持層自体が着色されている場合は、支持層を構成する樹脂中に上記顔料や染料を混合すればよい。
上記着色片面粘着テープが上記着色層を有する場合は、上記着色層は、更に、バインダー樹脂を含有することが好ましい。上記バインダー樹脂として、例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルウレタン樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。なかでも、柔軟性が優れていることから、ウレタン樹脂が好ましい。
上記着色片面粘着テープが上記着色層を有する場合は、上記着色層は、更に、バインダー樹脂を含有することが好ましい。上記バインダー樹脂として、例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルウレタン樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。なかでも、柔軟性が優れていることから、ウレタン樹脂が好ましい。
上記着色層におけるこれらの着色材料の含有量は特に限定されないが、バインダー樹脂100重量部に対する好ましい下限が50重量部、好ましい上限が150重量部であり、より好ましい下限は75重量部、より好ましい上限は125重量部である。
上記着色層は、硬化剤により硬化されていることが好ましい。
上記硬化剤は特に限定されず、上記バインダー樹脂に合わせて適宜選択される。上記バインダー樹脂がウレタン樹脂の場合、上記硬化剤として、例えば、イソシアネート硬化剤等が挙げられる。なお、ウレタン樹脂に水酸基又はイソシアネート基が存在する場合は、硬化剤としてアミン硬化剤を用いてもよい。これらは単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
上記イソシアネート硬化剤の市販品として、例えば、ラミックBハードナー(大日精化社製)等が挙げられる。
上記硬化剤は特に限定されず、上記バインダー樹脂に合わせて適宜選択される。上記バインダー樹脂がウレタン樹脂の場合、上記硬化剤として、例えば、イソシアネート硬化剤等が挙げられる。なお、ウレタン樹脂に水酸基又はイソシアネート基が存在する場合は、硬化剤としてアミン硬化剤を用いてもよい。これらは単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
上記イソシアネート硬化剤の市販品として、例えば、ラミックBハードナー(大日精化社製)等が挙げられる。
上記硬化剤の含有量は特に限定されないが、硬化剤中のイソシアネート基と、バインダー樹脂中の水酸基等の反応性基とが当量比で0.5〜2.0となる範囲内であることが実用上好ましい。
上記着色層は、必要に応じて、更に、透明樹脂(メジウム)、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の添加剤を含有してもよい。
上記透明樹脂(メジウム)の市販品として、例えば、ラミックF220メジウム(大日精化社製)等が挙げられる。
上記透明樹脂(メジウム)の市販品として、例えば、ラミックF220メジウム(大日精化社製)等が挙げられる。
上記着色層を形成する方法は特に限定されず、例えば、着色材料、バインダー樹脂及び溶剤を含有するインクに、必要に応じて硬化剤、希釈剤等を混合して着色層形成用樹脂溶液を調製し、この着色層形成用樹脂溶液を塗工した後、加熱により乾燥硬化を行う方法等が挙げられる。
上記インクのうち、黒色インクの市販品として、例えば、ラミックF220 794墨(大日精化社製)等が挙げられる。
上記希釈剤としては、例えば、酢酸エチル、イソプロピルアルコール等が挙げられ、市販品として、例えば、ラミックNo.2溶剤(大日精化社製)等が挙げられる。
上記インクのうち、黒色インクの市販品として、例えば、ラミックF220 794墨(大日精化社製)等が挙げられる。
上記希釈剤としては、例えば、酢酸エチル、イソプロピルアルコール等が挙げられ、市販品として、例えば、ラミックNo.2溶剤(大日精化社製)等が挙げられる。
上記着色層の厚みは特に限定されないが、好ましい下限は0.5μm、好ましい上限は3μmである。上記厚みが0.5μm未満であると、着色が薄くなり被着体が透けてしまうことがある。上記厚みが3μmを超えると、着色片面粘着テープが厚くなり、携帯情報端末用途に適さないことがある。上記厚みのより好ましい下限は1μm、より好ましい上限は2μmである。
上記着色片面粘着テープ粘着剤層を構成する粘着剤は特に限定されず、例えば、アクリル樹脂粘着剤、ウレタン樹脂粘着剤、合成ゴム粘着剤、ポリエステル樹脂粘着剤等が挙げられる。
上記着色片面粘着テープ粘着剤層は、架橋剤により架橋されていてもよい。
上記架橋剤は特に限定されず、上記粘着剤に合わせて適宜選択される。上記着色片面粘着テープ粘着剤がアクリル樹脂粘着剤の場合、上記架橋剤として、例えば、イソシアネート架橋剤、エポキシ架橋剤等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
上記イソシアネート架橋剤の市販品として、例えば、コロネートL55E(日本ポリウレタン社製)等が挙げられる。
上記架橋剤は特に限定されず、上記粘着剤に合わせて適宜選択される。上記着色片面粘着テープ粘着剤がアクリル樹脂粘着剤の場合、上記架橋剤として、例えば、イソシアネート架橋剤、エポキシ架橋剤等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
上記イソシアネート架橋剤の市販品として、例えば、コロネートL55E(日本ポリウレタン社製)等が挙げられる。
上記架橋剤の含有量は特に限定されないが、上記粘着剤固形分100重量部に対する好ましい下限が0.2重量部、好ましい上限が3重量部であり、より好ましい下限が0.3重量部、より好ましい上限が1.5重量部である。
上記着色片面粘着テープ粘着剤層の厚みは特に限定されないが、好ましい下限は1μm、好ましい上限は20μmである。上記厚みが1μm未満であると、上記粘着剤層の粘着性が低下し、被着体から剥離してしまうことがある。上記厚みが20μmを超えると、着色片面粘着テープが厚くなり、携帯情報端末用途に適さないことがある。上記厚みのより好ましい下限は1.5μm、より好ましい上限は10μmである。
上記着色片面粘着テープは、総厚み(上記支持層、上記粘着剤層及び上記着色層の厚みの合計)の好ましい下限が3μm、好ましい上限が50μmである。このような総厚みを有することにより、上記着色片面粘着テープは、携帯情報端末用途に適する薄い着色片面粘着テープとなる。上記総厚みの合計のより好ましい下限は5μm、より好ましい上限は30μmである。
本発明の表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープは、上記着色片面粘着テープの着色層又は着色された支持層と上記表面保護フィルムとの間に、粒子を含有する層(以下、「マット層」ともいう。)を有してもよい。上記マット層が上記着色層の外側にあることにより、着色片面粘着テープの表面にフェライト粉末等の異物が付着して傷が生じたとしても、傷が目立たず、良好な外観が得られる。なお、上記マット層は、上記着色層上に直接積層されていてもよいし、上記着色層との間に他の層を介して積層されていてもよい。
上記粒子として、例えば、有機粒子及び無機粒子が挙げられる。傷を目立たせない観点からは、有機粒子が好ましい。また、硬度及び耐熱性の観点からは、無機粒子が好ましい。
上記有機粒子は特に限定されず、例えば、ポリメチルメタクリレート粒子等のアクリル樹脂粒子、ポリスチレン粒子、ポリカーボネート粒子、ウレタン樹脂ビーズ、エポキシ樹脂ビーズ、ポリエステル樹脂ビーズ、ポリエステルウレタン樹脂ビーズ等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。なかでも、柔軟性が優れていることから、ウレタン樹脂ビーズが好ましい。
上記無機粒子は特に限定されず、例えば、二酸化ケイ素、二酸化チタン、硫酸バリウム、シリカ、炭酸カルシウム等からなる粒子が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。なかでも、粒度調整の容易さ、及び、入手の容易さから、シリカ粒子が好ましい。
上記有機粒子は特に限定されず、例えば、ポリメチルメタクリレート粒子等のアクリル樹脂粒子、ポリスチレン粒子、ポリカーボネート粒子、ウレタン樹脂ビーズ、エポキシ樹脂ビーズ、ポリエステル樹脂ビーズ、ポリエステルウレタン樹脂ビーズ等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。なかでも、柔軟性が優れていることから、ウレタン樹脂ビーズが好ましい。
上記無機粒子は特に限定されず、例えば、二酸化ケイ素、二酸化チタン、硫酸バリウム、シリカ、炭酸カルシウム等からなる粒子が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。なかでも、粒度調整の容易さ、及び、入手の容易さから、シリカ粒子が好ましい。
上記粒子の平均粒子径は特に限定されないが、好ましい下限は0.5μm、好ましい上限は12μmである。上記平均粒子径が0.5μm未満であると、着色片面粘着テープの表面にフェライト粉末等の異物が付着して傷が生じた場合には傷が目立ちやすくなることがある。上記平均粒子径が12μmを超えると、上記マット層を形成する際の印刷性又は塗工性が低下することがある。上記平均粒子径のより好ましい下限は0.7μm、より好ましい上限は10μmである。
なお、ここでいう平均粒子径とは、レーザー回折法によって粒子径分布を測定し、直径を算術平均した値である。
なお、ここでいう平均粒子径とは、レーザー回折法によって粒子径分布を測定し、直径を算術平均した値である。
上記粒子の含有量は特に限定されないが、上記バインダー樹脂100重量部に対する好ましい下限が10重量部、好ましい上限が60重量部である。上記含有量が上記範囲を外れると、着色片面粘着テープの表面にフェライト粉末等の異物が付着して傷が生じた場合には傷が目立ちやすくなることがある。上記粒子の含有量のより好ましい下限は20重量部、より好ましい上限は50重量部である。
上記マット層は、上記着色層に含まれるものと同様のバインダー樹脂及び硬化剤を含有することが好ましい。上記マット層は、必要に応じて、上記着色層に含まれるものと同様の透明樹脂(メジウム)、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の添加剤を含有してもよい。
上記マット層を形成する方法は特に限定されず、例えば、粒子、バインダー樹脂及び溶剤を含有するマット剤に、必要に応じて硬化剤、希釈剤等を混合してマット層形成用樹脂溶液を調製し、このマット層形成用樹脂溶液を塗工した後、加熱により乾燥硬化を行う方法等が挙げられる。
上記マット剤の市販品として、例えば、SKKマットOPニス(ウレタン樹脂、シリカ粒子及び有機溶剤を含有するマット剤、シリカ粒子は固形分に対して50重量%程度含有、大日精化社製)等が挙げられる。
上記希釈剤としては、例えば、酢酸エチル、イソプロピルアルコール等が挙げられ、市販品として、例えば、ラミックNo.2溶剤(大日精化社製)等が挙げられる。
上記マット剤の市販品として、例えば、SKKマットOPニス(ウレタン樹脂、シリカ粒子及び有機溶剤を含有するマット剤、シリカ粒子は固形分に対して50重量%程度含有、大日精化社製)等が挙げられる。
上記希釈剤としては、例えば、酢酸エチル、イソプロピルアルコール等が挙げられ、市販品として、例えば、ラミックNo.2溶剤(大日精化社製)等が挙げられる。
上記マット層の厚みは特に限定されないが、好ましい下限は0.5μm、好ましい上限は2μmである。上記厚みが0.5μm未満であると、着色片面粘着テープの表面にフェライト粉末等の異物が付着して傷が生じた場合には傷が目立ちやすくなることがある。上記厚みが2μmを超えると、着色片面粘着テープが厚くなり、携帯情報端末用途に適さないことがある。上記厚みのより好ましい下限は0.8μm、より好ましい上限は1.8μmである。
本発明の表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープを製造する方法は特に限定されず、例えば、以下の方法が挙げられる。
まず、上記支持層上にキャスティング法等により上記着色層を形成し、積層体(着色支持層)を得る。このとき、必要に応じて、上記着色層上に更にキャスティング法等により上記マット層を形成してもよい。また、別途、上記離型フィルム上にキャスティング法等により上記粘着剤層を形成する。次いで、上記着色支持層の支持層の表面(上記着色層が形成されていない面)に、上記離型フィルム上に形成した上記粘着剤層を貼り合わせる。その後、上記着色層又は必要に応じて形成されている上記マット層の表面に上記表面保護フィルムを貼り合わせる。
上記キャスティング法として、具体的には例えば、グラビア法、ロールコート法等を用いて各樹脂溶液を塗工した後、加熱する方法が挙げられる。
また、表面保護フィルム上に表面保護粘着剤層をキャスティング法等により形成し、ダイレクトで上記着色片面テープ着色層に貼付してもよい。そうすることで、保護粘着剤層の離型フィルムを無くすことができ、アウトラインでの貼り合わせ工程を必要としないため、生産性が向上する。
まず、上記支持層上にキャスティング法等により上記着色層を形成し、積層体(着色支持層)を得る。このとき、必要に応じて、上記着色層上に更にキャスティング法等により上記マット層を形成してもよい。また、別途、上記離型フィルム上にキャスティング法等により上記粘着剤層を形成する。次いで、上記着色支持層の支持層の表面(上記着色層が形成されていない面)に、上記離型フィルム上に形成した上記粘着剤層を貼り合わせる。その後、上記着色層又は必要に応じて形成されている上記マット層の表面に上記表面保護フィルムを貼り合わせる。
上記キャスティング法として、具体的には例えば、グラビア法、ロールコート法等を用いて各樹脂溶液を塗工した後、加熱する方法が挙げられる。
また、表面保護フィルム上に表面保護粘着剤層をキャスティング法等により形成し、ダイレクトで上記着色片面テープ着色層に貼付してもよい。そうすることで、保護粘着剤層の離型フィルムを無くすことができ、アウトラインでの貼り合わせ工程を必要としないため、生産性が向上する。
本発明の表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープは、携帯情報端末の製造等においてフェライトシート又はグラファイトシートを固定及び被覆するために好適に用いられる。
図1は、本発明の表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープを用いてフェライトシート又はグラファイトシートを固定及び被覆する方法の一例を模式的に示した断面図である。
図1(a)に示した本発明の表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープ1は、着色片面粘着テープ2と表面保護フィルム3とからなる。着色片面粘着テープ2は、支持層21の一方の面に着色片面粘着テープ粘着剤層22を、他方の面に着色層23を有する。表面保護フィルム3は、保護層31と表面保護フィルム粘着剤層32とからなり、着色片面粘着テープ2の着色層23側に貼着されている。更に、着色片面粘着テープ2の着色片面粘着テープ粘着剤層22側には離型フィルム4が設けられている。
図1は、本発明の表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープを用いてフェライトシート又はグラファイトシートを固定及び被覆する方法の一例を模式的に示した断面図である。
図1(a)に示した本発明の表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープ1は、着色片面粘着テープ2と表面保護フィルム3とからなる。着色片面粘着テープ2は、支持層21の一方の面に着色片面粘着テープ粘着剤層22を、他方の面に着色層23を有する。表面保護フィルム3は、保護層31と表面保護フィルム粘着剤層32とからなり、着色片面粘着テープ2の着色層23側に貼着されている。更に、着色片面粘着テープ2の着色片面粘着テープ粘着剤層22側には離型フィルム4が設けられている。
図1に示した方法では、まず、図1(b)に示したように使用時に着色片面粘着テープ粘着剤層22から離型フィルム4を剥がし、次いで、図1(c)に示したように本発明の表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープ1をフェライトシート又はグラファイトシート5に貼り合わせる。その後、図1(d)に示したように表面保護フィルム3を剥がすことにより、最終的に被着体であるフェライトシート又はグラファイトシート5の上には表面保護フィルム3が除去された着色片面粘着テープ2のみが残ることになる。
上記フェライトシートは特に限定されず、例えば、Ni系フェライト粉末、Mg系フェライト粉末、Mn系フェライト粉末、Ba系フェライト粉末、Sr系フェライト粉末等からなる厚み10〜300μm程度のシートが挙げられる。
上記グラファイトシートは、面方向に高い熱伝導性を有し、面方向の熱伝導性と厚み方向の熱伝導性とに大きな異方性があるため、スポットで熱が高くなる携帯情報端末等において有効に熱を拡散することができる。
上記グラファイトシートは特に限定されず、例えば、天然黒鉛粉末をシート化して得られた天然グラファイトシート、高分子フィルムを熱処理して得られた人工グラファイトシート等が挙げられる。なかでも、薄型で面方向に高い熱伝導性を有するため、高分子フィルムを熱処理して得られた人工グラファイトシートが好ましい。
上記グラファイトシートは特に限定されず、例えば、天然黒鉛粉末をシート化して得られた天然グラファイトシート、高分子フィルムを熱処理して得られた人工グラファイトシート等が挙げられる。なかでも、薄型で面方向に高い熱伝導性を有するため、高分子フィルムを熱処理して得られた人工グラファイトシートが好ましい。
上記高分子フィルムとして、例えば、ポリイミド、ポリアミド、ポリオキサジアゾール、ポリベンゾチアゾール、ポリベンゾビスチアゾール、ポリベンゾオキサゾール、ポリベンゾビスオキサゾール、ポリパラフェニレンビニレン、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾビスイミダゾール、ポリチアゾール等からなるフィルムが挙げられる。なかでも、ポリイミドフィルムが好ましい。
上記ポリイミドフィルムは、他の高分子フィルムよりも炭化及び黒鉛化が進行しやすいため、熱拡散率、熱伝導率及び電気伝導度が低温で均一に高くなりやすく、かつ、熱拡散率、熱伝導率及び電気伝導度そのものも高くなりやすい。また、厚みが薄い場合に加え、厚い場合においても熱伝導性の高いグラファイトが得られる。また、得られるグラファイトが結晶性に優れ、耐熱性、折り曲げ性に優れ、着色片面粘着テープと貼り合わせた場合に、表面から黒鉛が落ちにくいグラファイトシートが得られやすい。
上記ポリイミドフィルムは、他の高分子フィルムよりも炭化及び黒鉛化が進行しやすいため、熱拡散率、熱伝導率及び電気伝導度が低温で均一に高くなりやすく、かつ、熱拡散率、熱伝導率及び電気伝導度そのものも高くなりやすい。また、厚みが薄い場合に加え、厚い場合においても熱伝導性の高いグラファイトが得られる。また、得られるグラファイトが結晶性に優れ、耐熱性、折り曲げ性に優れ、着色片面粘着テープと貼り合わせた場合に、表面から黒鉛が落ちにくいグラファイトシートが得られやすい。
上記高分子フィルムを熱処理する際には、まず、上記高分子フィルムを減圧下又は不活性ガス中で予備加熱処理して炭素化する。この炭素化は通常1000℃程度の温度で行い、例えば10℃/分の速度で昇温した場合、1000℃程度の温度領域で30分程度の温度保持を行うことが好ましい。次いで、グラファイト化工程は、減圧下又は不活性ガス中で行われる。不活性ガスとしては、アルゴン、ヘリウムが適当である。
上記高分子フィルムを熱処理する際、その熱処理温度としては、最低でも2000℃以上が必要であり、最終的には2400℃以上、より好ましくは2600℃以上、更に好ましくは2800℃以上となることが好ましい。このような熱処理温度にすることにより、熱伝導性に優れたグラファイトを得ることができる。熱処理温度が高いほど良質のグラファイトへの転化が可能であるが、経済性の観点からはできるだけ低温で良質のグラファイトに転化できることが好ましい。2500℃以上の超高温を得るには、通常はグラファイトヒーターに直接電流を流して、そのジュ−ル熱を利用した加熱が行なわれる。
上記高分子フィルムを熱処理する際、その熱処理温度としては、最低でも2000℃以上が必要であり、最終的には2400℃以上、より好ましくは2600℃以上、更に好ましくは2800℃以上となることが好ましい。このような熱処理温度にすることにより、熱伝導性に優れたグラファイトを得ることができる。熱処理温度が高いほど良質のグラファイトへの転化が可能であるが、経済性の観点からはできるだけ低温で良質のグラファイトに転化できることが好ましい。2500℃以上の超高温を得るには、通常はグラファイトヒーターに直接電流を流して、そのジュ−ル熱を利用した加熱が行なわれる。
上記グラファイトシートは、面方向の熱伝導度が200W/mK以上であり、厚み方向の熱伝導度が20W/mK以下であることが好ましい。
上記グラファイトシートの市販品として、例えば、グラフィニティー(カネカ社製)、PGSシート(パナソニック社製)等が挙げられる。
本発明によれば、表面保護フィルムにより着色面が保護されており、かつ、糊残りすることなく容易に該表面保護フィルムを剥離することができる表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープを提供することができる。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
(1)表面保護フィルムの調製
シリコーン系粘着剤(信越化学工業社製、X−40−3229)100重量部に対して、反応触媒(信越化学工業社製、CAT PL−50T)を0.5重量部、トルエンを200重量部加えて撹拌し、固形分20重量%の粘着剤溶液を得た。
片面にコロナ処理を施した厚み50μmポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡社製、E5100)を保護層とし、該PETフィルムのコロナ処理面上に上記粘着剤溶液を、乾燥後の粘着剤層の厚みが5μmになるようにロールコータで塗布した後、130℃、2分間乾燥した。得られた粘着剤層の表面に、片面にコロナ処理を施した厚み25μmポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡社製、E5100)の非コロナ処理面を貼り付け、表面保護フィルムを得た。なお、得られた表面保護フィルムは、23℃、48時間静置した後、使用した。
(1)表面保護フィルムの調製
シリコーン系粘着剤(信越化学工業社製、X−40−3229)100重量部に対して、反応触媒(信越化学工業社製、CAT PL−50T)を0.5重量部、トルエンを200重量部加えて撹拌し、固形分20重量%の粘着剤溶液を得た。
片面にコロナ処理を施した厚み50μmポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡社製、E5100)を保護層とし、該PETフィルムのコロナ処理面上に上記粘着剤溶液を、乾燥後の粘着剤層の厚みが5μmになるようにロールコータで塗布した後、130℃、2分間乾燥した。得られた粘着剤層の表面に、片面にコロナ処理を施した厚み25μmポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡社製、E5100)の非コロナ処理面を貼り付け、表面保護フィルムを得た。なお、得られた表面保護フィルムは、23℃、48時間静置した後、使用した。
(2)表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープの製造
着色片面粘着テープ(白色)として市販品(積水化学工業社製、3802WXS)を準備した。ロールラミネーターを用いて、該着色片面粘着テープの着色層側の面に表面保護フィルムを貼着して表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープを得た。
着色片面粘着テープ(白色)として市販品(積水化学工業社製、3802WXS)を準備した。ロールラミネーターを用いて、該着色片面粘着テープの着色層側の面に表面保護フィルムを貼着して表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープを得た。
(実施例2)
表面保護フィルムの粘着剤層の厚みを20μmとした以外は、実施例1と同様の方法により表面保護フィルム及び表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープを得た。
表面保護フィルムの粘着剤層の厚みを20μmとした以外は、実施例1と同様の方法により表面保護フィルム及び表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープを得た。
(実施例3、4)
着色片面粘着テープ(黒色)として市販品(積水化学工業社製、3802BXS)を用いた以外は、実施例1、2と同様の方法により表面保護フィルム及び表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープを得た。
着色片面粘着テープ(黒色)として市販品(積水化学工業社製、3802BXS)を用いた以外は、実施例1、2と同様の方法により表面保護フィルム及び表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープを得た。
(比較例1)
(1)表面保護フィルムの調製
アクリル系粘着剤(綜研化学社製、SK1498B)100重量部に対して、硬化剤(コロネートL55E、日本ポリウレタン社製)を0.9重量部、酢酸エチルを100重量部加えて撹拌し、固形分15重量%の粘着剤溶液を得た。
片面にコロナ処理を施した厚み50μmポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡社製、E5100)を保護層とし、該PETフィルムのコロナ処理面上に上記粘着剤溶液を、乾燥後の粘着剤層の厚みが5μmになるようにロールコータで塗布した後、130℃、2分間乾燥した。得られた粘着剤層の表面にSi離型フィルムSP3000−38(離型フィルム、厚み38μm、東洋クロス社製)を貼り付け、表面保護フィルムを得た。なお、得られた表面保護フィルムは、40℃、48時間養生した後、使用した。
(1)表面保護フィルムの調製
アクリル系粘着剤(綜研化学社製、SK1498B)100重量部に対して、硬化剤(コロネートL55E、日本ポリウレタン社製)を0.9重量部、酢酸エチルを100重量部加えて撹拌し、固形分15重量%の粘着剤溶液を得た。
片面にコロナ処理を施した厚み50μmポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡社製、E5100)を保護層とし、該PETフィルムのコロナ処理面上に上記粘着剤溶液を、乾燥後の粘着剤層の厚みが5μmになるようにロールコータで塗布した後、130℃、2分間乾燥した。得られた粘着剤層の表面にSi離型フィルムSP3000−38(離型フィルム、厚み38μm、東洋クロス社製)を貼り付け、表面保護フィルムを得た。なお、得られた表面保護フィルムは、40℃、48時間養生した後、使用した。
(2)表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープの製造
着色片面粘着テープ(白色)として市販品(積水化学工業社製、3802WXS)を準備した。ロールラミネーターを用いて、該着色片面粘着テープの着色層側の面に表面保護フィルムを貼着して表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープを得た。
着色片面粘着テープ(白色)として市販品(積水化学工業社製、3802WXS)を準備した。ロールラミネーターを用いて、該着色片面粘着テープの着色層側の面に表面保護フィルムを貼着して表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープを得た。
(比較例2)
表面保護フィルムの粘着剤層の厚みを20μmとした以外は、比較例1と同様の方法により表面保護フィルム及び表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープを得た。
表面保護フィルムの粘着剤層の厚みを20μmとした以外は、比較例1と同様の方法により表面保護フィルム及び表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープを得た。
(比較例3、4)
着色片面粘着テープ(黒色)として市販品(積水化学工業社製、3802BXS)を用いた以外は、比較例1、2と同様の方法により表面保護フィルム及び表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープを得た。
着色片面粘着テープ(黒色)として市販品(積水化学工業社製、3802BXS)を用いた以外は、比較例1、2と同様の方法により表面保護フィルム及び表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープを得た。
(評価)
得られた表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープについて、以下の方法により評価を行った。
結果を表1に示した。
得られた表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープについて、以下の方法により評価を行った。
結果を表1に示した。
(1)初期粘着力の測定
得られた表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープを、23℃、50%RHで30分間静置させた。その後、表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープを25mm幅の短冊状に裁断して試験片を作製し、該試験片より離型フィルムを剥離除去して粘着剤層を露出させた。続いて、上記試験片を鋼板(SUS304)に貼りあわせ、2kgゴムローラー1往復で圧着後、表面保護フィルムの端部を引張試験機で掴み、JIS Z0237に準じて、剥離速度300mm/分で180°方向の引張試験を行い、表面保護フィルムと着色片面粘着テープとの180°剥離粘着力を測定した。
得られた表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープを、23℃、50%RHで30分間静置させた。その後、表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープを25mm幅の短冊状に裁断して試験片を作製し、該試験片より離型フィルムを剥離除去して粘着剤層を露出させた。続いて、上記試験片を鋼板(SUS304)に貼りあわせ、2kgゴムローラー1往復で圧着後、表面保護フィルムの端部を引張試験機で掴み、JIS Z0237に準じて、剥離速度300mm/分で180°方向の引張試験を行い、表面保護フィルムと着色片面粘着テープとの180°剥離粘着力を測定した。
(2)加熱処理後粘着力の測定、及び、糊残り性の評価
得られた表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープを、23℃、50%RHで30分間静置し、更に恒温槽内で60℃、1週間加熱処理を行った。加熱処理後、23℃、50%RHで1時間静置させた。その後、表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープを25mm幅の短冊状に裁断して試験片を作製し、該試験片より離型フィルムを剥離除去して粘着剤層を露出させた。続いて、上記試験片を鋼板(SUS304)に貼りあわせ、2kgゴムローラー1往復で圧着後、表面保護フィルムの端部を引張試験機で掴み、JIS Z0237に準じて、剥離速度300mm/分で180°方向の引張試験を行い、表面保護フィルムと着色片面粘着テープとの180°剥離粘着力を測定した。
得られた表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープを、23℃、50%RHで30分間静置し、更に恒温槽内で60℃、1週間加熱処理を行った。加熱処理後、23℃、50%RHで1時間静置させた。その後、表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープを25mm幅の短冊状に裁断して試験片を作製し、該試験片より離型フィルムを剥離除去して粘着剤層を露出させた。続いて、上記試験片を鋼板(SUS304)に貼りあわせ、2kgゴムローラー1往復で圧着後、表面保護フィルムの端部を引張試験機で掴み、JIS Z0237に準じて、剥離速度300mm/分で180°方向の引張試験を行い、表面保護フィルムと着色片面粘着テープとの180°剥離粘着力を測定した。
また、表面保護フィルムを剥離した後の着色片面粘着テープの着色層を目視にて観察した。糊残り性について、糊残りが全く認められなかった場合を「○」と、糊残りが認められたものの、外観にほとんど影響はなかった場合を「△」と、糊残りが認められ、外観不良となった場合を「×」と評価した。
本発明によれば、表面保護フィルムにより着色面が保護されており、かつ、糊残りすることなく容易に該表面保護フィルムを剥離することができる表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープを提供することができる。
1 本発明の表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープ
2 着色片面粘着テープ
21 支持層
22 着色片面粘着テープ粘着剤層
23 着色層
3 表面保護フィルム
31 保護層
32 表面保護フィルム粘着剤層
4 離型フィルム
5 フェライトシート又はグラファイトシート
2 着色片面粘着テープ
21 支持層
22 着色片面粘着テープ粘着剤層
23 着色層
3 表面保護フィルム
31 保護層
32 表面保護フィルム粘着剤層
4 離型フィルム
5 フェライトシート又はグラファイトシート
Claims (3)
- 一方の面に着色層を有するか又は着色された支持層と、該支持層の他方の面に粘着剤層を有する着色片面粘着テープと、前記着色片面粘着テープの着色層又は着色された支持層を保護する表面保護フィルムとからなり、
前記表面保護フィルムは、保護層と該保護層の片面に形成された粘着剤層とを有し、該粘着剤層により前記着色片面粘着テープの着色層側に貼着されており、
前記粘着剤層は、シリコーン系粘着剤を含有する
ことを特徴とする表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープ。 - 表面保護フィルムは、着色片面粘着テープの着色層側に貼着した後、JIS Z 0237に準拠した方法により測定した180°剥離粘着力が15〜200mN/25mmであり、かつ、着色片面粘着テープの着色層側に貼着し、60℃、1週間加熱した後、JIS Z 0237に準拠した方法により測定した180°剥離粘着力が1000mN/25mm以下であることを特徴とする請求項1記載の表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープ。
- 携帯情報端末の製造においてフェライトシート又はグラファイトシートを固定及び被覆するために用いられるものであることを特徴とする請求項1又は2記載の表面保護フィルムにより保護された着色片面粘着テープ。
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-
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