JP2016211621A - エアステージ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガイド部の変形を低減することができるエアステージ装置を提供することを目的とする。【解決手段】上面を有する定盤20と、静圧気体軸受であって、上部と下部と側部とを含み中空部分が第1の方向に延びた中空構造を有し前記下部が前記上面に固定された第1のガイド部110と、第1のガイド部110と対向する位置に設けられた第1の移動体120と、第1の移動体120に設けられた第2のガイド部210と、第2のガイド部210と対向する位置に設けられた第2の移動体220と、を有する静圧気体軸受と、前記側部および前記上面に固定され第1のガイド部110の変形を抑制する固定部40と、を備えたことを特徴とするエアステージ装置10が提供される。【選択図】図1

Description

本発明の態様は、一般的に、エアステージ装置に関する。
エアステージ装置は、例えば、半導体や液晶用の露光装置および検査装置などに用いられる。半導体の分野では、デバイスのスループットの向上を図るため、半導体ウェーハのサイズが大きくなる傾向にある。半導体ウェーハの大型化に対応し、露光装置および検査装置に用いられるエアステージ装置は、大型化してきている。
例えば、エアステージ装置は、X軸ステージと、Y軸ステージと、を備える。例えば、Y軸ステージは、X軸ステージの上に設けられ、X軸ステージの移動方向と直交する方向に移動する。この場合において、エアステージ装置が大型化すると、Y軸ステージの動きに基づいてX軸ステージに発生するモーメント(例えばヨーイング)が大きくなることがある。例えば、X軸ステージに発生するヨーイングが大きくなると、X軸ステージのガイド部に左右方向の負荷がかかり、ガイド部が変形することがある。
ガイド部の変形は、エアステージ装置の大型化により大きくなる傾向にある。そのため、ガイド部の変形を無視することができなくなってきている。エアステージ装置のガイド部の変形を低減することが求められている。
特開2014−85504号公報
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、ガイド部の変形を低減することができるエアステージ装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上面を有する定盤と、静圧気体軸受であって、上部と下部と側部とを含み中空部分が第1の方向に延びた中空構造を有し前記下部が前記上面に固定された第1のガイド部と、前記第1のガイド部と対向する位置に設けられた第1の移動体と、前記第1の移動体に設けられた第2のガイド部と、前記第2のガイド部と対向する位置に設けられた第2の移動体と、を有する静圧気体軸受と、前記側部および前記上面に固定され前記第1のガイド部の変形を抑制する固定部と、を備えたことを特徴とするエアステージ装置である。
このエアステージ装置によれば、固定部が定盤の上面と第1のガイド部の側部とに固定されることで、第1のガイド部の剛性が向上し、第1のガイド部の変形を低減することができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記固定部は、複数設けられ、前記複数の固定部は、前記第1のガイド部の両側の前記側部に設けられたことを特徴とするエアステージ装置である。
このエアステージ装置によれば、固定部が第1のガイド部の両側に設けられているため、第1のガイド部の変形をより低減することができる。
第3の発明は、第2の発明において、前記複数の固定部のうちの複数の一部は、前記第1のガイド部の両側の前記側部のいずれか一方に設けられ、前記複数の固定部のうちの複数の他の一部は、前記第1のガイド部の両側の前記側部のいずれか他方に設けられたことを特徴とするエアステージ装置である。
このエアステージ装置によれば、複数の固定部が第1のガイド部の両側のそれぞれに設けられているため、第1のガイド部の変形をより低減することができる。
第4の発明は、第1〜3のいずれか1つの発明において、前記固定部は、締結部材により前記第1のガイド部に固定され、前記締結部材の位置は、前記固定部の上下方向の中心よりも上方であることを特徴とするエアステージ装置である。
このエアステージ装置によれば、固定部は、固定部の上下方向の中心よりも上方で締結部材により第1のガイド部に固定されているため、第1のガイド部の変形をより低減することができる。
第5の発明は、第1〜4のいずれか1つの発明において、前記第1のガイド部は、前記第1の移動体の移動方向に一列に並んで配置された複数の締結部材により前記定盤に固定されたことを特徴とするエアステージ装置である。
このエアステージ装置によれば、第1の移動体の滑走面の面積をより広く確保することができる。ここで、第1の移動体の移動方向に一列に並んで配置された複数の締結部材により第1のガイド部が定盤に固定されると、X軸ガイド部が水平方向だけではなく垂直方向に変形する。これに対して、このエアステージ装置は、固定部を備える。そのため、第1のガイド部の水平方向および垂直方向の変形を低減することができる。
第6の発明は、第1〜5のいずれか1つの発明において、前記固定部の上下方向の寸法は、前記第1の移動体が移動したときに前記固定部と干渉しない値に設定されたことを特徴とするエアステージ装置である。
このエアステージ装置によれば、第1の移動体が固定部と干渉しないため、第1の移動体を全ストロークにわたって移動させることができる。
第7の発明は、第1〜6のいずれか1つの発明において、前記第1のガイド部は、前記中空部分に設けられ前記上部および前記下部に接続されたリブを有することを特徴とするエアステージ装置である。
このエアステージ装置によれば、第1のガイド部が中空部分に設けられたリブを有する場合であっても、固定部が設けられているため、第1のガイド部の変形を低減することができ、リブを有することによってガイドの剛性を向上させることができる。
第8の発明は、第1〜7のいずれか1つの発明において、前記第1のガイド部は、複数設けられ、前記複数の第1のガイド部は、前記第2の移動体の移動方向に並んで設けられたことを特徴とするエアステージ装置である。
このエアステージ装置によれば、複数の第1のガイド部が第2の移動体の移動方向に並んで設けられているため、第1の移動体および第2のガイド部のたわみを低減することができる。例えば、一辺が1メートルよりも長い寸法を有する大型のエアステージ装置では、第1の移動体、第2のガイド部、および第2の移動体の自重により、第1の移動体にたわみが生ずることがある。これに対して、このエアステージ装置では、第2の移動体が移動する方向に複数の第1のガイド部が並んで設けられているため、第1の移動体、第2のガイド部、および第2の移動体の自重により、第1の移動体に生ずるたわみを低減することができる。
第9の発明は、第1〜8のいずれか1つの発明において、前記第1のガイド部の数は、前記第2のガイド部の数よりも多いことを特徴とするエアステージ装置である。
このエアステージ装置によれば、第1の移動体、第2のガイド部、および第2の移動体の自重により第1の移動体に生ずるたわみを低減することができる。
第10の発明は、第9の発明において、前記第1の移動体は、前記側部の面と対向する位置に設けられた側板であって、前記複数の第1のガイド部のうちの前記第2の移動体の移動方向における中央領域に設けられた第1のガイド部の両側に設けられた側板を有することを特徴とするエアステージ装置である。
このエアステージ装置によれば、第1の移動体の中央部を拘束し、第1のガイド部および第2のガイド部の組立精度によるエアステージ装置のかじり等を抑えることができる。
本発明の態様によれば、ガイド部の変形を低減することができるエアステージ装置が提供される。
本実施形態にかかるエアステージ装置を表す模式的斜視図である。 本実施形態にかかるエアステージ装置を定盤の側から眺めた場合を表す模式的斜視図である。 本実施形態の変形例にかかるエアステージ装置を表す模式的斜視図である。 本実施形態のX軸ガイド部を表す模式的平面図である。 本実施形態のX軸ガイド部および固定部を斜めから眺めた場合を表す模式的斜視図である。 本実施形態の固定部を拡大した場合を表す模式的斜視図である。 図1に表したX軸ステージを矢印A11の方向にみたときの模式的平面図である。 図6に表した固定部を矢印13の方向にみたときの模式的平面図である。 本実施形態の比較例にかかるエアステージ装置を表す模式的斜視図である。 本比較例にかかるエアステージ装置を表す模式的平面図である。 本比較例にかかるエアステージ装置を表す模式的平面図である。 X軸ガイド部の水平方向の変形を説明する模式的平面図である。 X軸ガイド部の垂直方向の変形を説明する模式的平面図である。 本発明者が実施したシミュレーションにおけるエアステージ装置のモデルを表す模式的斜視図である。 本シミュレーションにおけるX軸ガイド部および固定部のモデルを表す模式的平面図である。 本シミュレーションの条件を説明する模式的平面図である。 エアステージ装置の固有値のシミュレーション結果の一例を表す模式的斜視図である。 エアステージ装置の固有値のシミュレーション結果の一例を表す模式的斜視図である。 X軸ガイド部の水平方向の変形量のシミュレーション結果の一例を表す模式的斜視図である。 X軸ガイド部の水平方向の変形量のシミュレーション結果の一例を表す模式的斜視図である。 X軸ガイド部の垂直方向の変形量のシミュレーション結果の一例を表す模式的斜視図である。 X軸ガイド部の垂直方向の変形量のシミュレーション結果の一例を表す模式的斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本実施形態にかかるエアステージ装置を表す模式的斜視図である。
図2は、本実施形態にかかるエアステージ装置を定盤の側から眺めた場合を表す模式的斜視図である。
図3は、本実施形態の変形例にかかるエアステージ装置を表す模式的斜視図である。
図4は、本実施形態のX軸ガイド部を表す模式的平面図である。
図2では、説明の便宜上、定盤を省略している。
図4(a)は、図1に表したX軸ガイド部(第1のガイド部)110を矢印A11の方向にみたときの模式的平面図である。図4(b)は、図3に表したX軸ガイド部110aを矢印A12の方向にみたときの模式的平面図である。
本実施形態にかかるエアステージ装置10は、定盤20と、静圧気体軸受30と、固定部40と、を備える。定盤20は、静圧気体軸受30および固定部40の下に設けられ、静圧気体軸受30および固定部40を支持する。定盤20の材料としては、例えば石などが挙げられる。固定部40の材料としては、例えばセラミックなどが挙げられる。
静圧気体軸受30は、X軸ステージ100と、Y軸ステージ200と、を有する。X軸ステージ100は、X軸ガイド部110と、X軸移動体(第1の移動体)120と、を有する。Y軸ステージ200は、Y軸ガイド部(第2のガイド部)210と、Y軸移動体(第2の移動体)220と、を有する。
X軸移動体120は、X軸ガイド部110と対向する位置に設けられている。X軸移動体120は、X軸エアパッド121と、X軸側板123と、X軸テーブル125と、を有する。
X軸ガイド部110は、定盤20の上に設けられ、ねじやボルトなどの締結部材により定盤20に固定されている。X軸ガイド部110の固定の詳細については、後述する。図1および図2に表したように、X軸ガイド部110は、1軸方向(X軸方向)に延びている。図4(a)に表したように、X軸ガイド部110は、中空構造を有する。つまり、X軸ガイド部110は、上部111と、下部112と、右側部113と、左側部114と、を有する。X軸ガイド部110は、上部111と、下部112と、右側部113と、左側部114と、で囲まれた部分に中空部分を有する。X軸ガイド部110の中空構造(中空部分)は、X軸方向(第1の方向)に延びている。X軸ガイド部110の材料としては、例えばセラミックなどが挙げられる。図1および図2に表したエアステージ装置10では、3つのX軸ガイド部110が設けられている。複数のX軸ガイド部110は、Y軸方向に並んで設けられている。なお、X軸ガイド部110の設置数は、「3」には限定されない。
X軸エアパッド121は、X軸ガイド部110と、X軸テーブル125と、の間に設けられ、X軸テーブル125に固定されている。複数のX軸ガイド部110が設けられている場合には、X軸エアパッド121は、複数のX軸ガイド部110のそれぞれと、X軸テーブル125と、の間に設けられている。X軸エアパッド121は、図示しない孔を有し、孔から加圧気体(例えば空気)をX軸ガイド部110の上面111a(図4(a)参照)に噴出することができる。
X軸側板123は、定盤20と、X軸テーブル125と、の間の位置であって、X軸ガイド部110の両側面(右側面113aおよび左側面114a:図4(a)参照)に対向する位置に設けられ、X軸エアパッド121およびX軸テーブル125に固定されている。X軸側板123は、複数のX軸ガイド部110のうちのY軸方向における中央領域に設けられたX軸ガイド部110の両側に設けられている。
X軸テーブル125は、X軸エアパッド121を介してX軸ガイド部110の上に設けられ、X軸エアパッド121およびX軸側板123を保持している。
X軸移動体120は、X軸エアパッド121と、X軸ガイド部110と、の間に加圧気体を送り込み、X軸ガイド部110から浮上した状態で図1に表した矢印A1の方向(X軸方向)に移動することができる。言い換えれば、X軸移動体120は、X軸エアパッド121の孔からX軸ガイド部110の上面111aに向かって加圧気体を噴出し、X軸ガイド部110から浮上した状態で図1に表した矢印A1の方向(X軸方向)に移動することができる。X軸移動体120がX軸ガイド部110から浮上した状態において、X軸エアパッド121と、X軸ガイド部110と、の間の隙間は、例えば約4マイクロメートル(μm)程度である。
また、X軸側板123と、X軸ガイド部110の両側部(右側部113および左側部114)と、の間には、X軸エアパッド122(図7参照)が設けられている。X軸移動体120は、X軸エアパッド122の孔からX軸ガイド部110の両側部(右側部113および左側部114)に向かって加圧気体を噴出し、X軸ガイド部110から離れた状態で図1に表した矢印A1の方向(X軸方向)に移動することができる。つまり、X軸ステージ100は、X軸移動体120をX軸ガイド部110から浮上させた状態で移動させる非接触型の軸受(例えばエアスライド)である。X軸移動体120がX軸ガイド部110から離れた状態において、X軸エアパッド122と、X軸ガイド部110と、の間の隙間は、例えば約3μm程度である。
X軸ガイド部110およびX軸側板123は、X軸移動体120の移動方向を1軸方向に規制する。すなわち、X軸ガイド部110およびX軸側板123は、X軸移動体120を1軸方向に案内するガイドの役目を果たす。本実施形態では、X軸移動体120が移動する1軸方向は、X軸方向である。
Y軸移動体220は、Y軸ガイド部210と対向する位置に設けられている。Y軸移動体220は、Y軸エアパッド221と、Y軸側板223と、Y軸テーブル225と、を有する。
Y軸ガイド部210は、X軸テーブル125の上に設けられ、ねじやボルトなどの締結部材によりX軸テーブル125に固定されている。図1に表したように、Y軸ガイド部210は、1軸方向(Y軸方向)に延びている。Y軸ガイド部210は、中空構造を有する。Y軸ガイド部210の中空構造は、Y軸方向に延びている。Y軸ガイド部210の材料としては、例えばセラミックなどが挙げられる。図1および図2に表したエアステージ装置10では、2つのY軸ガイド部210が設けられている。複数のY軸ガイド部210は、X軸方向に並んで設けられている。なお、Y軸ガイド部210の設置数は、「2」には限定されない。
Y軸エアパッド221は、Y軸ガイド部210と、Y軸テーブル225と、の間に設けられ、Y軸テーブル225に固定されている。複数のY軸ガイド部210が設けられている場合には、Y軸エアパッド221は、複数のY軸ガイド部210のそれぞれと、Y軸テーブル225と、の間に設けられている。Y軸エアパッド221は、図示しない孔を有し、孔から加圧気体をY軸ガイド部210の上面に噴出することができる。
Y軸側板223は、X軸テーブル125と、Y軸テーブル225と、の間に設けられ、Y軸エアパッド221およびY軸テーブル225に固定されている。図1および図2に表したエアステージ装置10では、Y軸側板223は、2つのY軸ガイド部210のうちのいずれか一方のY軸ガイド部210の両側に設けられている。
Y軸テーブル225は、Y軸エアパッド221を介してY軸ガイド部210の上に設けられ、Y軸エアパッド221およびY軸側板223を保持している。
Y軸移動体220は、Y軸エアパッド221と、Y軸ガイド部210と、の間に加圧気体を送り込み、Y軸ガイド部210から浮上した状態で図1に表した矢印A2の方向(Y軸方向)に移動することができる。言い換えれば、Y軸移動体220は、Y軸エアパッド221の孔からY軸ガイド部210の上面に向かって加圧気体を噴出し、Y軸ガイド部210から浮上した状態で図1に表した矢印A2の方向(Y軸方向)に移動することができる。また、Y軸側板223と、Y軸ガイド部210の両側部と、の間には、Y軸エアパッド(図示せず)が設けられている。Y軸移動体220は、Y軸エアパッドの孔からY軸ガイド部210の両側部に向かって加圧気体を噴出し、Y軸ガイド部210から離れた状態で図1に表した矢印A2の方向(Y軸方向)に移動することができる。つまり、Y軸ステージ200は、Y軸移動体220をY軸ガイド部210から浮上させた状態で移動させる非接触型の軸受(例えばエアスライド)である。
Y軸ガイド部210およびY軸側板223は、Y軸移動体220の移動方向を1軸方向に規制する。すなわち、Y軸ガイド部210およびY軸側板223は、Y軸移動体220を1軸方向に案内するガイドの役目を果たす。本実施形態では、Y軸移動体220が移動する1軸方向は、Y軸方向である。
図3に表したエアステージ装置10aのX軸ステージ100は、X軸ガイド部110aを有する。図4(b)に表したように、X軸ガイド部110aは、中空リブ構造を有する。すなわち、X軸ガイド部110aは、上部111と、下部112と、右側部113と、左側部114と、リブ115と、を有する。リブ115は、上部111および下部112に接続されている。図4(b)に表したX軸ガイド部110aは、2つのリブ115を有する。この場合には、X軸ガイド部110aは、上部111と、下部112と、右側部113と、右側のリブ115と、で囲まれた部分に中空部分を有する。X軸ガイド部110aは、上部111と、下部112と、右側のリブ115と、左側のリブ115と、で囲まれた部分に中空部分を有する。X軸ガイド部110aは、上部111と、下部112と、左側のリブ115と、左側部114と、で囲まれた部分に中空部分を有する。つまり、リブ115は、上部111と、下部112と、右側部113と、左側部114と、で囲まれた中空部分に設けられ、上部111および下部112に接続されている。X軸ガイド部110aの中空構造は、X軸方向に延びている。図3に表したエアステージ装置10aの他の構造は、図1および図2に関して前述したエアステージ装置10の構造と同じである。
ここで、エアステージ装置は、例えば半導体ウェーハの大型化に対応して大型化してきている。エアステージ装置が大型化すると、Y軸ステージの動きに基づいてX軸ステージに発生するモーメント(例えばヨーイング)が大きくなることがある。例えば、X軸ステージに発生するヨーイングが大きくなると、X軸ステージのガイド部に左右方向の負荷がかかり、ガイド部が変形することがある。なお、「ヨーイング」とは、進行方向(例えばX軸方向)に対して垂直方向(上下方向)に交わる軸の軸回りの運動をいう。ガイド部の変形は、エアステージ装置の大型化により大きくなる傾向にある。そのため、ガイド部の変形を無視することができなくなってきている。
これに対して、本実施形態にかかるエアステージ装置10、10aは、固定部40を備える。固定部40は、定盤20と、X軸ガイド部110、110aと、に固定され、X軸ガイド部110、110aが変形することを抑制する。
本実施形態によれば、固定部40が定盤20とX軸ガイド部110、110aとに固定されることで、X軸ガイド部110、110aの剛性が向上し、X軸ガイド部110、110aの変形を低減することができる。
また、前述したように、複数のX軸ガイド部110は、Y軸移動体220が移動する方向(Y軸方向)に並んで設けられている。これにより、X軸移動体120およびY軸ガイド部210のたわみを低減することができる。
例えば、一辺が1メートル(m)よりも長い寸法を有する大型のエアステージ装置では、X軸移動体、Y軸ガイド部、およびY軸移動体の自重により、X軸移動体にたわみが生ずることがある。これに対して、本実施形態では、Y軸移動体220が移動する方向(Y軸方向)に複数のX軸ガイド部110が並んで設けられているため、X軸移動体120、Y軸ガイド部210、およびY軸移動体220の自重により、X軸移動体120に生ずるたわみを低減することができる。
また、X軸ガイド部110の設置数がY軸ガイド部210の設置数よりも多い場合においても、X軸移動体120、Y軸ガイド部210、およびY軸移動体220の自重によりX軸移動体120に生ずるたわみを低減することができる。
また、複数のX軸ガイド部110のうちのY軸方向における中央領域に設けられたX軸ガイド部110の両側にX軸側板123が設けられているため、X軸移動体120の中央部を拘束し、X軸ガイド部110およびY軸ガイド部210の組立精度によるエアステージ装置10のかじり等を抑えることができる。
本実施形態の固定部40について、図面を参照しつつさらに説明する。
図5は、本実施形態のX軸ガイド部および固定部を斜めから眺めた場合を表す模式的斜視図である。
図6は、本実施形態の固定部を拡大した場合を表す模式的斜視図である。
図7は、図1に表したX軸ステージを矢印A11の方向にみたときの模式的平面図である。
図8は、図6に表した固定部を矢印13の方向にみたときの模式的平面図である。
なお、図5〜図8に関する説明では、図1に表したエアステージ装置10を例に挙げる。
図5および図6に表したように、固定部40は、定盤20と、X軸ガイド部110と、に固定されている。具体的には、固定部40は、定盤20と、X軸ガイド部110の右側部113と、に固定されている。つまり、固定部40は、定盤20の上面21と、X軸ガイド部110の右側面113a(図4(a)および図4(b)参照)と、に接触した状態で固定されている。また、固定部40は、定盤20と、X軸ガイド部110の左側部114と、に固定されている。つまり、固定部40は、定盤20の上面21と、X軸ガイド部110の左側面114a(図4(a)および図4(b)参照)と、に接触した状態で固定されている。
このように、固定部40は、X軸ガイド部110の両側部(右側部113および左側部114)に固定されている。これにより、X軸ガイド部110の変形をより低減することができる。
図5に表したように、本実施形態にかかるエアステージ装置10では、複数の固定部40がX軸ガイド部110の右側部113に固定されている。また、複数の固定部40がX軸ガイド部110の左側部114に固定されている。つまり、複数の固定部40がX軸ガイド部110の両側部のそれぞれに固定されている。これにより、X軸ガイド部110の変形をより低減することができる。また、X軸ガイド部110の変形量が比較的多い箇所に固定部40が設けられることで、X軸ガイド部110の変形を効率的に低減することができる。
図6に表したように、固定部40は、第1の孔41と、第2の孔42と、を有する。固定部40は、第1の孔41に挿入されたねじやボルトなどの締結部材によりX軸ガイド部110の右側部113および左側部114のそれぞれに固定されている。また、固定部40は、第2の孔42に挿入されたねじやボルトなどの締結部材により定盤20に固定されている。
図8に表したように、第1の孔41に挿入された締結部材により固定部40がX軸ガイド部110に固定された位置(締結位置)は、固定部40の上下方向の中心C1よりも上方である。これにより、X軸ガイド部110の変形をより低減することができる。
固定部40がX軸ガイド部110に固定された状態において、固定部40のX軸方向の長さL1は、例えば約100ミリメートル(mm)程度である。固定部40がX軸ガイド部110に固定された状態において、固定部40の上下方向の長さL2は、例えば約50mm程度である。固定部40がX軸ガイド部110に固定された状態において、固定部40のY軸方向の長さL3は、例えば約50mm程度である。固定部40がX軸ガイド部110に固定された状態において、固定部40の底面44と、固定部40の第1の孔41の中心と、の間の距離L4は、例えば約36〜37mm程度である。
図5および図6に表したように、X軸ガイド部110は、第1の孔116と、第2の孔117と、を有する。図5および図6に表したX軸ガイド部110は、複数の第1の孔116と、複数の第2の孔117と、を有する。複数の第1の孔116は、X軸方向に一列(一軸)に並んでいる。複数の第2の孔117は、X軸方向に一列(一軸)に並んでいる。
X軸ガイド部110が定盤20に固定されるときには、例えば工具が第1の孔116に挿入される。そして、締結部材301が第2の孔117を通して定盤20と締結することで、X軸ガイド部110は、定盤20に固定される。つまり、X軸ガイド部110は、X軸方向に一列(一軸)に並んで配置された複数の締結部材301により定盤20に固定される。
これによれば、X軸移動体120の滑走面を確保することができる。すなわち、図1〜図4に関して前述したように、X軸移動体120は、X軸エアパッド121の孔からX軸ガイド部110の上面111aに向かって加圧気体を噴出する。そのため、X軸方向に一列に並んで配置された複数の締結部材301によりX軸ガイド部110が定盤20に固定されると、加圧気体が当たる面の面積をより広く確保することができる。
ここで、X軸方向に一列に並んで配置された複数の締結部材によりX軸ガイド部が定盤に固定されると、X軸ガイド部が水平方向(例えばY軸方向)だけではなく垂直方向に変形する。
これに対して、本実施形態にかかるエアステージ装置10は、固定部40を備える。そのため、X軸ガイド部110の水平方向および垂直方向の変形を低減することができる。この詳細については、後述する。
図7に表したように、X軸側板123は、X軸テーブル125に固定され、X軸テーブル125から固定部40へ向かって延びている。X軸側板123の底面123aと、固定部40の上面45と、の間には、隙間が存在する。固定部40の底面44と、固定部40の上面45と、の間の距離D1は、固定部40の上下方向の長さL2と同じ(例えば約50mm程度)である。固定部40の底面44と、X軸側板123の底面123aと、の間の距離D2は、例えば約68mm程度である。これにより、X軸側板123の底面123aと、固定部40の上面45と、の間には、隙間が存在する。固定部40の底面44と、固定部40の上面45と、の間の距離(D2−D1)は、例えば約18mm程度である。固定部40の底面44と、X軸テーブル125の底面125aと、の間の距離D3は、例えば約205mm程度である。このように、固定部40の上下方向の長さL2は、X軸移動体120が移動したときに固定部40と干渉しない値に設定されている。つまり、固定部40の上面45は、X軸側板123の底面123aよりも低い位置に存在する。
これによれば、X軸移動体120を全ストロークにわたって移動させることができる。
次に、本実施形態のX軸ガイド部110の変形について、図面を参照しつつさらに説明する。
図9は、本実施形態の比較例にかかるエアステージ装置を表す模式的斜視図である。
図10は、本比較例にかかるエアステージ装置を表す模式的平面図である。
図11は、本比較例にかかるエアステージ装置を表す模式的平面図である。
図10は、図9に表したエアステージ装置10aを矢印A13の方向にみたときの模式的平面図である。図11は、図9に表したエアステージ装置10aを矢印A14の方向にみたときの模式的平面図である。
図1〜8に関して前述したエアステージ装置10は、固定部40を備える。これに対して、本変形例にかかるエアステージ装置10bは、固定部を備えていない。
図10に表したように、本変形例にかかるエアステージ装置10bは、X軸リニアモータ130を備える。X軸リニアモータ130は、モータ部131と、コイル部133と、を有する。X軸リニアモータ130のモータ部131は、定盤20の上面21に設けられている。X軸リニアモータ130のコイル部133は、X軸テーブル125の底面125aに設けられている。
X軸移動体120は、X軸エアパッド121と、X軸ガイド部110と、の間に加圧気体を送り込み、X軸ガイド部110から浮上した状態において、X軸リニアモータ130により生成された力を受ける。これにより、X軸移動体120は、図9に表した矢印A1および図11に表した矢印A3の方向(X軸方向)に移動することができる。
図11に表したように、本変形例にかかるエアステージ装置10bは、Y軸リニアモータ230を備える。Y軸リニアモータ230は、モータ部231と、コイル部233と、を有する。Y軸リニアモータ230のモータ部231は、X軸テーブル125の上面125bに設けられている。Y軸リニアモータ230のコイル部233は、Y軸エアパッド221およびY軸側板223と同様に、Y軸テーブル225の底面225aに設けられている。
Y軸移動体220は、Y軸エアパッド221と、Y軸ガイド部210と、の間に加圧気体を送り込み、Y軸ガイド部210から浮上した状態において、Y軸リニアモータ230により生成された力を受ける。これにより、Y軸移動体220は、図9に表した矢印A2および図10に表した矢印A4の方向(Y軸方向)に移動することができる。
なお、図1〜8に関して前述したエアステージ装置10は、本変形例にかかるエアステージ装置10bと同様に、X軸リニアモータ130と、Y軸リニアモータ230と、を備える。その他の構造は、図1〜8に関して前述したエアステージ装置10の構造と同じである。
例えば、Y軸移動体220が図10に表した矢印A5の方向に移動すると、X軸移動体120は、図10に表した矢印A6の方向の力(反作用の力)を受ける。すると、X軸移動体120は、図10に表した矢印A6の方向へ移動しようとする。具体的には、Y軸移動体220がY軸リニアモータ230により生成された力を受けて図10に表した矢印A5の方向に移動すると、Y軸リニアモータ230のモータ部231は、図10に表した矢印A5とは反対方向の力(反作用の力)を受ける。Y軸リニアモータ230のモータ部231がX軸テーブル125の上面125bに設けられているため、X軸移動体120は、Y軸リニアモータ230のモータ部231から伝達された反作用の力を受ける。すると、X軸移動体120は、図10に表した矢印A6の方向へ移動しようとする。このとき、複数のX軸側板123の間に設けられたX軸ガイド部110は、図10に表した矢印A7の方向の力を受ける。
図1〜図4に関して前述したように、X軸移動体120は、X軸エアパッド122(図6参照)の孔からX軸ガイド部110の両側部(右側部113および左側部114)に向かって加圧気体を噴出し、X軸ガイド部110から離れた状態で移動する。そのため、X軸ガイド部110は、直接的にはX軸側板123から力を受けない。しかし、X軸ガイド部110が空気を介してX軸側板123から力を受ける。これにより、X軸ガイド部110は、図10に表した矢印A7の方向(Y軸方向)の力を受けて変形する。エアステージ装置10bが大型化すると、X軸移動体120、及びY軸移動体220の重量が重くなる。すると、X軸ガイド部110が空気を介してX軸側板123から受ける力が大きくなるため、X軸ガイド部110の変形を無視することができない。
図12は、X軸ガイド部の水平方向の変形を説明する模式的平面図である。
図13は、X軸ガイド部の垂直方向の変形を説明する模式的平面図である。
図12(a)および図13(a)は、本実施形態のX軸ガイド部の周辺を表す模式的平面図である。図12(b)および図13(b)は、比較例にかかるX軸ガイド部の周辺を表す模式的平面図である。
図9〜図11では、作用・反作用の法則に基づいて生ずるX軸ガイド部110の変形について説明した。
ここでは、Y軸ステージ200の動きに基づいてX軸ステージ100に発生するモーメント(例えばヨーイング)について説明する。
例えば、図9に表した矢印A21および矢印A22のように、エアステージ装置10が大型化すると、Y軸ステージ200の動きに基づいてX軸ステージ100にかかるモーメント(ヨーイング)が大きくなる。図9に表したように、Y軸移動体220がY軸ガイド部210の一端に寄った状態でX軸移動体120が移動すると、X軸ステージ100により大きなモーメント(ヨーイング)が発生する。
すると、図12(a)および図12(b)に表した矢印A8のように、X軸ガイド部110は、空気を介してX軸側板123から力を受け、変形する。ここで、図12(a)に表したように、本実施形態にかかるエアステージ装置10は、固定部40を備える。固定部40は、定盤20と、X軸ガイド部110と、に固定され、X軸ガイド部110が水平方向に変形することを抑制する。そのため、X軸ステージ100にモーメントが発生した場合において、本実施形態のX軸ガイド部110の変形量D11は、比較例のX軸ガイド部110の変形量D12よりも少ない。これにより、固定部40は、X軸ガイド部110の水平方向の変形を低減することができる。
図5および図6に関して前述したように、X軸ガイド部110は、X軸方向に一列に並んで配置された複数の締結部材301により定盤20に固定されている。そのため、図13(a)および図13(b)に表したように、X軸ガイド部110は、矢印A8の方向の力を受けると、水平方向だけではなく垂直方向に変形する。ここで、図13(a)に表したように、本実施形態にかかるエアステージ装置10は、固定部40を備える。固定部40は、定盤20と、X軸ガイド部110と、に固定され、X軸ガイド部110が垂直方向に変形することを抑制する。そのため、X軸ステージ100にモーメントが発生した場合において、本実施形態のX軸ガイド部110の変形量D13は、比較例のX軸ガイド部110の変形量D14よりも少ない。これにより、固定部40は、X軸ガイド部110の垂直方向の変形を低減することができる。
また、固定部40は、エアステージ装置10の固有値(固有振動数)を向上させることができる。
本発明者は、固定部40が設けられた場合と、固定部40が設けられていない場合と、においてシミュレーションを実施し、エアステージ装置10の固有値と、X軸ガイド部110の変形量と、に対する固定部40の効果を検討した。これについて、図面を参照しつつさらに説明する。
図14は、本発明者が実施したシミュレーションにおけるエアステージ装置のモデルを表す模式的斜視図である。
図15は、本シミュレーションにおけるX軸ガイド部および固定部のモデルを表す模式的平面図である。
図16は、本シミュレーションの条件を説明する模式的平面図である。
図14に表したように、本シミュレーションでは、図1に関して前述したエアステージ装置10および図3に関して前述したエアステージ装置10aのモデルを使用した。また、図15(a)〜図15(d)に表したように、X軸ガイド部がリブ115を有する場合と、X軸ガイド部がリブ115を有していない場合と、についてシミュレーションを実施した。さらに、図15(a)〜図15(d)に表したように、固定部40が設けられた場合と、固定部40が設けられていない場合と、についてシミュレーションを実施した。
図15(a)に表したモデルでは、X軸ガイド部110aは、リブ115を有する。X軸ガイド部110aの右側部113およびX軸ガイド部110aの左側部114のそれぞれには、固定部40が設けられている。
図15(b)に表したモデルでは、X軸ガイド部110aは、リブ115を有する。X軸ガイド部110aの右側部113およびX軸ガイド部110aの左側部114のそれぞれには、固定部40が設けられていない。
図15(c)に表したモデルでは、X軸ガイド部110は、リブ115を有していない。X軸ガイド部110の右側部113およびX軸ガイド部110の左側部114のそれぞれには、固定部40が設けられている。
図15(d)に表したモデルでは、X軸ガイド部110は、リブ115を有していない。X軸ガイド部110の右側部113およびX軸ガイド部110の左側部114のそれぞれには、固定部40が設けられていない。
図16に表したように、X軸ガイド部110aのY軸方向の長さD21は、320mmである。X軸ガイド部110aの上下方向の長さD22は、170mmである。Y軸方向の長さD21および上下方向の長さD22は、リブ115を有していないX軸ガイド部110においても同様である。固定部40の上下方向の長さD23は、50mmである。固定部40のY軸方向の長さD24は、50mmである。
図16に表した矢印A25のように、X軸ガイド部110aは、Y軸方向における下部112の中央部においてねじやボルトなどの締結部材により定盤20に締結されている。図16に表した矢印A26および矢印A27のように、X軸ガイド部110aの一方の側に設けられた固定部40は、ねじやボルトなどの締結部材により定盤20およびX軸ガイド部110aに締結されている。図16に表した矢印A28および矢印A29のように、X軸ガイド部110aの他方の側に設けられた固定部40は、ねじやボルトなどの締結部材により定盤20およびX軸ガイド部110aに締結されている。これらの拘束条件は、リブ115を有していないX軸ガイド部110のモデルを用いる場合でも同様である。
このような拘束条件の下で、図16に表した矢印A24のように、複数のX軸ガイド部110aのうちのY軸方向における中央領域に設けられたX軸ガイド部110aに対して、Y軸方向の荷重を等分布で与えた。荷重を与えた部分は、X軸ガイド部110aの上部111である。このときの荷重の大きさは、490ニュートン(N)である。
図17および図18は、エアステージ装置10の固有値のシミュレーション結果の一例を表す模式的斜視図である。
図19および図20は、X軸ガイド部の水平方向の変形量のシミュレーション結果の一例を表す模式的斜視図である。
図21および図22は、X軸ガイド部の垂直方向の変形量のシミュレーション結果の一例を表す模式的斜視図である。
図17(a)、図19(a)、および図21(a)は、図15(a)に表したモデルを用いたときのシミュレーション結果の一例を表す模式的斜視図である。
図17(b)、図19(b)、および図21(b)は、図15(b)に表したモデルを用いたときのシミュレーション結果の一例を表す模式的斜視図である。
図18(a)、図20(a)、および図22(a)は、図15(c)に表したモデルを用いたときのシミュレーション結果の一例を表す模式的斜視図である。
図18(b)、図20(b)、および図22(b)は、図15(d)に表したモデルを用いたときのシミュレーション結果の一例を表す模式的斜視図である。
図17(a)に表した矢印A31および矢印A32のように、図15(a)に表したモデルでは、振動の一次モードがヨーイングである。このときのエアステージ装置10の固有値は、102.4ヘルツ(Hz)である。
一方で、図17(b)に表した矢印A33および矢印A34のように、図15(b)に表したモデルでも、振動の一次モードがヨーイングである。このときのエアステージ装置10の固有値は、101.2Hzである。
これにより、X軸ガイド部がリブ115を有する場合において、固定部40は、エアステージ装置10の固有値を向上させることができる。
図18(a)に表した矢印A35および矢印A36、ならびに図18(a)に表した矢印A37のように、図15(c)に表したモデルでは、振動の一次モードがヨーイング、及びピッチングである。このときのエアステージ装置10の固有値は、88.5Hzである。なお、「ピッチング」とは、進行方向(例えばX軸方向)に対して垂直方向に交わる軸(例えばY軸方向)の軸回りの運動をいう。
一方で、図18(b)に表した矢印A38および矢印A39、ならびに図18(b)に表した矢印A41のように、図15(d)に表したモデルでも、振動の一次モードがヨーイング、及びピッチングである。このときのエアステージ装置10の固有値は、86.9Hzである。
これにより、X軸ガイド部がリブ115を有していない場合において、固定部40は、エアステージ装置10の固有値を向上させることができる。
図19(a)に表したように、図15(a)に表したモデルに前述した荷重が与えられると、X軸ガイド部110aは、水平方向に変形する。このとき、X軸ガイド部110aの水平方向の変形量は、0.3μmである。
一方で、図19(b)に表したように、図15(b)に表したモデルに前述した荷重が与えられると、X軸ガイド部110aは、水平方向に変形する。このとき、X軸ガイド部110aの水平方向の変形量は、1.8μmである。
これにより、X軸ガイド部がリブ115を有する場合において、X軸ガイド部の水平方向の変形を低減することができる。
図20(a)に表したように、図15(c)に表したモデルに前述した荷重が与えられると、X軸ガイド部110は、水平方向に変形する。このとき、X軸ガイド部110aの水平方向の変形量は、0.9μmである。
一方で、図20(b)に表したように、図15(d)に表したモデルに前述した荷重が与えられると、X軸ガイド部110は、水平方向に変形する。このとき、X軸ガイド部110の水平方向の変形量は、3.8μmである。
これにより、X軸ガイド部がリブ115を有していない場合において、X軸ガイド部の水平方向の変形を低減することができる。
図21(a)に表したように、図15(a)に表したモデルに前述した荷重が与えられると、X軸ガイド部110aは、水平方向だけではなく垂直方向に変形する。これは、図13(a)および図13(b)に関して前述した通りである。このとき、X軸ガイド部110aの垂直方向の変形量は、0.2μmである。
一方で、図21(b)に表したように、図15(b)に表したモデルに前述した荷重が与えられると、X軸ガイド部110aは、水平方向だけではなく垂直方向に変形する。このとき、X軸ガイド部110aの垂直方向の変形量は、1.5μmである。
これにより、X軸ガイド部がリブ115を有する場合において、X軸ガイド部の垂直方向の変形を低減することができる。
図22(a)に表したように、図15(c)に表したモデルに前述した荷重が与えられると、X軸ガイド部110は、水平方向だけではなく垂直方向に変形する。このとき、X軸ガイド部110の垂直方向の変形量は、0.2μmである。
一方で、図22(b)に表したように、図15(d)に表したモデルに前述した荷重が与えられると、X軸ガイド部110は、水平方向だけではなく垂直方向に変形する。このとき、X軸ガイド部110の垂直方向の変形量は、2.5μmである。
これにより、X軸ガイド部がリブ115を有していない場合において、X軸ガイド部の垂直方向の変形を低減することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、エアステージ装置10、10aなどが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などや固定部40の設置形態などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
10、10a、10b エアステージ装置、 20 定盤、 21 上面、 30 静圧気体軸受、 40 固定部、 41 第1の孔、 42 第2の孔、 44 底面、 45 上面、 100 X軸ステージ、 110 X軸ガイド部、 110a X軸ガイド部、 111 上部、 111a 上面、 112 下部、 113 右側部、 113a 右側面、 114 左側部、 114a 左側面、 115 リブ、 116 第1の孔、 117 第2の孔、 120 X軸移動体、 121、122 X軸エアパッド、 123 X軸側板、 123a 底面、 125 X軸テーブル、 125a 底面、 125b 上面、 130 X軸リニアモータ、 131 モータ部、 133 コイル部、 200 Y軸ステージ、 210 Y軸ガイド部、 220 Y軸移動体、 221 Y軸エアパッド、 223 Y軸側板、 225 Y軸テーブル、 225a 底面、 230 Y軸リニアモータ、 231 モータ部、 233 コイル部、 301 締結部材

Claims (10)

  1. 上面を有する定盤と、
    静圧気体軸受であって、
    上部と下部と側部とを含み中空部分が第1の方向に延びた中空構造を有し前記下部が前記上面に固定された第1のガイド部と、
    前記第1のガイド部と対向する位置に設けられた第1の移動体と、
    前記第1の移動体に設けられた第2のガイド部と、
    前記第2のガイド部と対向する位置に設けられた第2の移動体と、
    を有する静圧気体軸受と、
    前記側部および前記上面に固定され前記第1のガイド部の変形を抑制する固定部と、
    を備えたことを特徴とするエアステージ装置。
  2. 前記固定部は、複数設けられ、
    前記複数の固定部は、前記第1のガイド部の両側の前記側部に設けられたことを特徴とする請求項1記載のエアステージ装置。
  3. 前記複数の固定部のうちの複数の一部は、前記第1のガイド部の両側の前記側部のいずれか一方に設けられ、
    前記複数の固定部のうちの複数の他の一部は、前記第1のガイド部の両側の前記側部のいずれか他方に設けられたことを特徴とする請求項2記載のエアステージ装置。
  4. 前記固定部は、締結部材により前記第1のガイド部に固定され、
    前記締結部材の位置は、前記固定部の上下方向の中心よりも上方であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のエアステージ装置。
  5. 前記第1のガイド部は、前記第1の移動体の移動方向に一列に並んで配置された複数の締結部材により前記定盤に固定されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のエアステージ装置。
  6. 前記固定部の上下方向の寸法は、前記第1の移動体が移動したときに前記固定部と干渉しない値に設定されたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のエアステージ装置。
  7. 前記第1のガイド部は、前記中空部分に設けられ前記上部および前記下部に接続されたリブを有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載のエアステージ装置。
  8. 前記第1のガイド部は、複数設けられ、
    前記複数の第1のガイド部は、前記第2の移動体の移動方向に並んで設けられたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載のエアステージ装置。
  9. 前記第1のガイド部の数は、前記第2のガイド部の数よりも多いことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載のエアステージ装置。
  10. 前記第1の移動体は、前記側部の面と対向する位置に設けられた側板であって、前記複数の第1のガイド部のうちの前記第2の移動体の移動方向における中央領域に設けられた第1のガイド部の両側に設けられた側板を有することを特徴とする請求項9記載のエアステージ装置。
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