JP2016210767A - 20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物及びその製造方法、並びに20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物の利用 - Google Patents

20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物及びその製造方法、並びに20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物の利用 Download PDF

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Abstract

【課題】服用し易く、液剤への配合が容易であり、一定の期待される薬理活性を有する20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物及びその製造方法、並びに該20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物を含む、軟骨損傷の修復、改善又は予防用組成物若しくは食品、又は間葉系幹細胞の軟骨細胞への分化誘導促進用組成物若しくは食品を提供する。
【解決手段】植物(但し、ホウレンソウを除く)から抽出操作を経て得られた20−ヒドロキシエクジゾンを、薬理活性を有する有効成分として所定の含量で含み、上記抽出操作には、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂を使用することで上記20−ヒドロキシエクジゾンの他に上記植物(但し、ホウレンソウを除く)中に含まれる苦味成分、えぐ味成分及び溶状を損なう成分からなる群から選択される少なくとも1成分を上記有効成分と分離して除去する分別処理が含まれる20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物などである。
【選択図】なし

Description

本発明は、様々な薬理活性が期待できる有効成分として、植物(但し、ホウレンソウを除く)から抽出された20−ヒドロキシエクジゾンを所定量含み、味が良く、溶状に優れる20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物及びその製造方法、並びに該20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物を含む、軟骨損傷の修復、改善又は予防用組成物若しくは食品、又は間葉系幹細胞の軟骨細胞への分化誘導促進用組成物若しくは食品に関する。
従来、20−ヒドロキシエクジゾンには、コラーゲン合成促進作用、タンパク合成促進作用、酸化ストレス抑制、コラゲナーゼ阻害などの様々な薬理活性が確認されている。
上記20−ヒドロキシエクジゾンを含有する植物には、キランソウ(学名:Ajuga decumbens)、カイジンドウ(学名:Ajuga ciliata)、白苞筋骨草(学名:Ajuga lupulina)、セイヨウキランソウ(学名:Ajuga reptans)、アカザ(学名:Chenopodium alba)、キヌア(学名:Chenopodium quinoa)、オドリコソウ(学名:Lamium album var.barbatum及びLamium album)、Polypodium属(Polypodium leucotomos(学名)、Polypodium vulgare(学名))、Aerva属(Aerva javanica(学名)、Aerva lanata(学名))、ワラビ(学名:Pteridium aquilinium var.latiusculum)、Rhagodia baccata(学名)、ミルスベリヒユ(学名:Sesuvium portulacastrum)、Cyanotis arachnoidea(学名)、Rhaponticum属(オオバナアザミ(学名:Rhaponticum uniflorum)、Rhaponticum carthamoides(学名))、Serratula属(Serratula coronata(学名)、Serratula wolffii(学名)、Serratula tinctoria(学名))、パフィア属(Pfaffia glomerata(学名)、Pfaffia iresinoides(学名))等がある。
通常、上記植物から上記20−ヒドロキシエクジゾンを効率よく抽出する方法として、水又は任意濃度の含水アルコールを使用した常温又は加温又は加熱抽出が採用される。
特開2013−151538号公報 特開2005−255527号公報 特開2004−137168号公報 特開平07−304681号公報 特許2779780号 特開2000−053557号公報 特開2003−277286号公報 特開2004−075629号公報 特開2004−189644号公報 特許第4676040号 特開2002−173414号公報 特許第5035494号 特開2003−335625号公報 特開2006−273739号公報 特許第5207611号 特開2008−156294号公報 特許第4666537号 特開2011−207814号公報 特開2012−250921号公報 特開2013−141438号公報
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ところが、上記植物中における上記20−ヒドロキシエクジゾンの含量は、植物種によって大きく異なる。例えば、20−ヒドロキシエクジゾンの含量は、キヌアの種子が0.13mg/g(発明者による測定データ)、オオバナアザミの根からなる生薬の漏芦(ろうろ)が0.15mg/g(発明者による測定データ)、キランソウの全草が2.5mg/g(発明者による測定データ)であり、またSerratula属は20.0mg/g以上含まれるとの記述がある。そして、該20−ヒドロキシエクジゾンの含量のバラツキは、そのまま、抽出物中における20−ヒドロキシエクジゾンの含量に反映されてしまう。このため、該20−ヒドロキシエクジゾンの有効性に100倍以上の開きをもたらす可能性が極めて高くなり、期待される薬理活性にバラツキが生じるという問題があった。
また、上記植物からの抽出物は、上記20−ヒドロキシエクジゾンの含量に関係なく、苦味やえぐ味が非常に強いため服用し難く、かつ水に対する溶状が悪いため、液状の医薬品や液状の機能性表示食品などのような液剤への配合が困難であるという問題があった。
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、服用し易く、液剤への配合が容易であり、一定の期待される薬理活性を有する20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物及びその製造方法、並びに該20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物を含む、軟骨損傷の修復、改善又は予防用組成物若しくは食品、又は間葉系幹細胞の軟骨細胞への分化誘導促進用組成物若しくは食品を提供することを目的とする。
本発明者らは、上述の20−ヒドロキシエクジゾン含有植物(但し、ホウレンソウを除く)からの抽出操作において、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体からなる樹脂を使用することで、20−ヒドロキシエクジゾンを損なうことなく、多量に含まれる本発明の抽出物を構成するに好ましくない成分(苦味成分、えぐ味成分及び溶状を損なう成分からなる群から選択される少なくとも1成分)を取り除くことができ、目的の20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物ができることを知見した。
また、本発明者らは、前記20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物は、単独で使用した場合でも、軟骨損傷の修復、改善又は予防作用若しくは間葉系幹細胞の軟骨細胞への分化誘導促進作用を有することを知見した。
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 植物(但し、ホウレンソウを除く)から抽出操作を経て得られた20−ヒドロキシエクジゾンを、薬理活性を有する有効成分として所定の含量で含み、上記抽出操作には、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂を使用することで上記20−ヒドロキシエクジゾンの他に上記植物(但し、ホウレンソウを除く)中に含まれる苦味成分、えぐ味成分及び溶状を損なう成分からなる群から選択される少なくとも1成分を上記有効成分と分離して除去する分別処理が含まれることを特徴とする20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物である。
<2> 上記抽出操作は、上記20−ヒドロキシエクジゾン含有植物(但し、ホウレンソウを除く)から水あるいは含水アルコールを用いて得られた抽出液に、上記分別処理として、該抽出液中に含まれる20−ヒドロキシエクジゾンをスチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂に吸着させた後に水あるいは含水アルコールによる洗浄を行い、該分別処理の後に高濃度の含水アルコールを用いて前記スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂から20−ヒドロキシエクジゾンを溶出させることによって行われる前記<1>に記載の20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物である。
<3> 前記<1>から<2>のいずれかに記載の20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物を含むことを特徴とする軟骨損傷の修復、改善又は予防用組成物である。
<4> 前記<1>から<2>のいずれかに記載の20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物を含むことを特徴とする間葉系幹細胞の軟骨細胞への分化誘導促進用組成物である。
<5> 前記<1>から<2>のいずれかに記載の20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物を含むことを特徴とする軟骨損傷の修復、改善又は予防用食品である。
<6> 前記<1>から<2>のいずれかに記載の20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物を含むことを特徴とする間葉系幹細胞の軟骨細胞への分化誘導促進用食品である。
<7> 植物(但し、ホウレンソウを除く)から、薬理活性を有する有効成分として20−ヒドロキシエクジゾンを所定の含量で含む抽出物を得る抽出操作を含み、上記抽出操作には、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂を使用することで上記20−ヒドロキシエクジゾンの他に上記植物(但し、ホウレンソウを除く)中に含まれる苦味成分、えぐ味成分及び溶状を損なう成分からなる群から選択される少なくとも1成分を上記有効成分と分離して除去する分別処理が含まれることを特徴とする20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物の製造方法である。
<8> 上記抽出操作は、上記20−ヒドロキシエクジゾン含有植物(但し、ホウレンソウを除く)から水あるいは含水アルコールを用いて得られた抽出液に、上記分別処理として、該抽出液中に含まれる20−ヒドロキシエクジゾンをスチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂に吸着させた後に水あるいは含水アルコールによる洗浄を行い、該分別処理の後に高濃度の含水アルコールを用いて前記スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂から20−ヒドロキシエクジゾンを溶出させることによって行われる前記<7>に記載の20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物の製造方法である。
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、服用し易く、液剤への配合が容易であり、一定の期待される薬理活性を有する20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物及びその製造方法、並びに該20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物を含む、軟骨損傷の修復、改善又は予防用組成物若しくは食品、又は間葉系幹細胞の軟骨細胞への分化誘導促進用組成物若しくは食品を提供することができる。
より具体的には、本発明により、服用感を著しく損ねる苦味成分やえぐ味成分が上記抽出物を構成するに好ましくない成分として除かれていることから、服用し易い生成物の創成が可能になる。
また、上記苦味成分やえぐ味成分とともに、溶状を損ねる成分も上記抽出物を構成するに好ましくない成分として除かれていることから、液剤への配合が容易になる。
更に、抽出物中における20−ヒドロキシエクジゾンの含量を一定濃度に調整していることから、一定の期待される薬理活性のある生成物の創成が可能になる。
図1は、試験例1における関節軟骨損傷モデルの作製における孔を作成した位置を説明する図である。 図2Aは、試験例1の肉眼的観察における大腿骨滑車溝の上・下に形成した孔の部分を撮影した結果の一例を示す図である。 図2Bは、試験例1の肉眼的観察における肉眼所見を数値化した結果を示す図である。 図3Aは、試験例1の組織学的観察における組織染色画像の一例を示す図である。 図3Bは、試験例1の組織学的観察における組織染色画像から軟骨・軟骨下骨の充填量をピクセル数により算出し、軟骨組織修復効果を評価した結果を示す図である。 図4は、試験例3の細胞培養試験の結果を示す図である。
以下に、本発明の具体的内容について詳細に説明する。
[20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物及びその製造方法]
本発明の20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物(以下、略して単に「抽出物」とも記載する)は、本発明の20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物の製造方法により好適に製造することができる。
以下、本発明の20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物の製造方法の説明と併せて、本発明の20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物を説明する。
〔20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物の製造方法〕
本発明の20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物の製造方法は、抽出操作を少なくとも含み、必要に応じて更にその他の操作を含む。
(抽出操作)
前記抽出操作は、20−ヒドロキシエクジゾンを含有する植物(但し、ホウレンソウを除く)から、薬理活性を有する有効成分として20−ヒドロキシエクジゾンを所定の含量で含む抽出物を得る抽出操作である。
前記抽出操作は、分別処理を少なくとも含み、必要に応じて更に抽出処理、溶出処理等のその他の処理を含む。
<20−ヒドロキシエクジゾン含有植物(但し、ホウレンソウを除く)>
前記20−ヒドロキシエクジゾン含有植物としては、ホウレンソウを除く限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、キランソウ(学名:Ajuga decumbens)、カイジンドウ(学名:Ajuga ciliata)、白苞筋骨草(学名:Ajuga lupulina)、セイヨウキランソウ(学名:Ajuga reptans);アカザ(学名:Chenopodium alba)、キヌア(学名:Chenopodium quinoa);オドリコソウ(学名:Lamium album var.barbatum及びLamium album);Polypodium属(Polypodium leucotomos(学名)、Polypodium vulgare(学名));Aerva属(Aerva javanica(学名)、Aerva lanata(学名));ワラビ(学名:Pteridium aquilinium var.latiusculum);Rhagodia baccata(学名);ミルスベリヒユ(学名:Sesuvium portulacastrum);Cyanotis arachnoidea(学名);Rhaponticum属(漏芦(オオバナアザミ)(学名:Rhaponticum uniflorum)、鹿根(学名:Rhaponticum carthamoides);Serratula属(Serratula coronata(学名)、Serratula wolffii(学名)、Serratula tinctoria(学名));パフィア属(Pfaffia glomerata(学名)、Pfaffia iresinoides(学名))等が挙げられる。また、前記20−ヒドロキシエクジゾン含有植物は、上記した植物の同属植物や種間雑種等を用いることもできる。
前記20−ヒドロキシエクジゾン含有植物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記植物(但し、ホウレンソウを除く)から20−ヒドロキシエクジゾンを抽出する場合に、該植物の使用部位(例えば葉、葉柄、茎、花、根、種子、あるいはこれら全てを含む全草)は、特に限定されず、植物毎に適宜用いる部位を選択すればよい。
上記植物(但し、ホウレンソウを除く)の使用部位について例を挙げる。
上記キランソウ(学名:Ajuga decumbens)は、葉、葉柄、茎、花、根、種子など全ての部位が使用可能であるが、これらの中でも地上部、全草が望ましい。
上記カイジンドウ(学名:Ajuga ciliata)は、葉、葉柄、茎、花、根、種子など全ての部位が使用可能であるが、これらの中でも地上部、全草が望ましい。
上記白苞筋骨草(学名:Ajuga lupulina)は、葉、葉柄、茎、花、根、種子など全ての部位が使用可能であるが、これらの中でも地上部、全草が望ましい。
上記セイヨウキランソウ(学名:Ajuga reptans)は、葉、葉柄、茎、花、根、種子など全ての部位が使用可能であるが、これらの中でも地上部、全草が望ましい。
上記アカザ(学名:Chenopodium alba)は、葉、葉柄、茎、花、根、種子など全ての部位が使用可能であるが、これらの中でも葉が望ましい。
上記キヌア(キノア)(学名:Chenopodium quinoa)は、葉、葉柄、茎、花、根、種子など全ての部位が使用可能であるが、これらの中でも種子が望ましい。
上記オドリコソウ(学名:Lamium album var.barbatum及びLamium album)は、葉、葉柄、茎、花、根、種子など全ての部位が使用可能であるが、これらの中でも全草又は花が望ましい。
上記Polypodium属(Polypodium leucotomos(学名)、Polypodium vulgare(学名))は、葉、葉柄、茎、花、根、種子など全ての部位が使用可能であるが、これらの中でも葉が望ましい。
上記Aerva属(Aerva javanica(学名)、Aerva lanata(学名))は、葉、葉柄、茎、花、根、種子など全ての部位が使用可能であるが、これらの中でも根が望ましい。
上記ワラビ(学名:Pteridium aquilinium var.latiusculum)は、葉、葉柄、茎、花、根、種子など全ての部位が使用可能であるが、これらの中でも若芽(葉)が望ましい。
上記Rhagodia baccata(学名)は、葉、葉柄、茎、花、根、種子など全ての部位が使用可能であるが、これらの中でも種子が望ましい。
上記ミルスベリヒユ(学名:Sesuvium portulacastrum)は、葉、葉柄、茎、花、根、種子など全ての部位が使用可能であるが、これらの中でも葉が望ましい。
上記Cyanotis arachnoidea(学名)は、葉、葉柄、茎、花、根、種子など全ての部位が使用可能であるが、これらの中でも全草が望ましい。
上記漏芦(学名:Rhaponticum uniflorum)及び鹿根(学名:Rhaponticum carthamoides)は、葉、葉柄、茎、花、根、種子など全ての部位が使用可能であるが、これらの中でも根が望ましい。
上記Serratula wolffii(学名)及びSerratula tinctoria(学名)は、葉、葉柄、茎、花、根、種子など全ての部位が使用可能であるが、これらの中でも根が望ましい。
上記パフィアは、Paffia属に属する植物種の葉、葉柄、茎、花、根、種子など全ての部位が使用可能であるが、これらの中でも根又は葉が望ましい。
<抽出処理>
上記抽出処理は、上記20−ヒドロキシエクジゾン含有植物(以下、略して単に「素材」とも記載する)から水若しくは含水エタノールを用い、抽出物(抽出液)を得るべく行われる。
上記抽出処理における抽出条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、好ましくは、上記素材の重量の10〜20倍量の水、あるいは30vol%(v/v%)程度までの含水アルコールを用い、室温(RT)から沸騰(水の場合で100℃)までの温度条件下で10分間以上抽出することである。
得られた抽出液は、ろ布ろ過、遠心分離ろ過、ろ紙ろ過等、適切な条件で固液分離することにより、抽出残渣が除かれる。
また、抽出条件として、更に好ましくは、前記抽出残渣に対しても該抽出残渣の重量の5〜8倍量の水、あるいは含水アルコールを用いて上記と同様の抽出を行い、得られた抽出液を前記抽出液と合わせて用いる。
上記抽出処理によれば、20−ヒドロキシエクジゾン含有植物(但し、ホウレンソウを除く)から20−ヒドロキシエクジゾンを効率良く抽出することができる。
<分別処理>
上記分別処理は、上記抽出処理によって得られた抽出液中に含まれる本発明の抽出物を構成するに好ましくない成分を、上記20−ヒドロキシエクジゾンからなる薬理活性を有する有効成分と分離して除去するべく行われる。
ここで、上記抽出物を構成するに好ましくない成分とは、上記抽出物の摂取時に使用者に不快感や悪影響を与える成分、あるいは、上記抽出物の使い勝手を悪くする成分であって、上記20−ヒドロキシエクジゾンのような薬理活性を有する有効成分を除いた上記植物(但し、ホウレンソウを除く)中に含まれるおよそ全ての成分である。上記抽出物を構成するに好ましくない成分は、具体的に、上記植物(但し、ホウレンソウを除く)中に含まれる苦味成分、えぐ味成分及び溶状を損なう成分からなる群から選択される少なくとも1成分である。また、上記抽出物を構成するに好ましくない成分には、上記苦味成分、上記えぐ味成分、上記溶状を損なう成分の他に、辛味成分、渋み成分、酸味成分等の雑味成分や、悪臭成分等が含まれてもよい。
上記分別処理は、上記抽出処理で得られた上記抽出液をスチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂が充填されたカラムに通すことによって行われる。該スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂は、合成吸着剤であり、例えばダイヤイオン(登録商標)HP−20、XDA−6など市販のものが使用される。上記抽出液を該スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂が充填されたカラムに通すと、該抽出液中の20−ヒドロキシエクジゾンは該スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂に吸着されるが、上記抽出物を構成するに好ましくない成分は該スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂に吸着されずに有効成分である上記20−ヒドロキシエクジゾンと分離される。そして、該20−ヒドロキシエクジゾンと分離された上記抽出物を構成するに好ましくない成分を洗浄して除去することで、該抽出物を構成するに好ましくない成分が取り除かれる。
上記分別処理においては、上記抽出処理で得られた上記抽出液を上記スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂が充填されたカラムに通すことに加え、更に該カラムの容積の1〜5倍量の水又は30vol%(v/v%)以下の含水アルコールを該カラムに通すことで、該カラム中に僅かに残った抽出液を押し出して、上記抽出物を構成するに好ましくない成分を完全に除去することが好ましく、更に好ましくは、該カラムの容積の1〜3倍量の水又は10vol%(v/v%)以下の含水アルコールを上記押し出しに用いる。
<溶出処理>
上記溶出処理は、上記分別処理において上記20−ヒドロキシエクジゾンを吸着した状態の上記スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂が充填されているカラムから、該20−ヒドロキシエクジゾンを高収率で溶出させるべく行われる。
溶出条件として好ましくは、50vol%(v/v%)以上の含水アルコールを上記カラムの容積の1〜10倍量で該カラムに流して溶出液を得ることであり、これにより20−ヒドロキシエクジゾンを95%以上溶出することができる。溶出条件として更に好ましくは、50〜70vol%(v/v%)の含水アルコールを上記カラムの容積の1〜3倍量で該カラムに流すことである。
上記分別処理及び溶出処理によれば、20−ヒドロキシエクジゾンを損なうことなく、多量に含まれる本発明の抽出物を構成するに好ましくない成分(苦味成分、えぐ味成分及び溶状を損なう成分からなる群から選択される少なくとも1成分)を取り除くことができる。
<その他の処理>
前記抽出操作におけるその他の処理としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、上述した抽出処理、溶出処理等が挙げられる。
上記抽出操作は、上記20−ヒドロキシエクジゾン含有植物(但し、ホウレンソウを除く)から水あるいは含水アルコールを用いて得られた抽出液に、上記分別処理として、該抽出液中に含まれる20−ヒドロキシエクジゾンをスチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂に吸着させた後に水あるいは含水アルコールによる洗浄を行い、該分別処理の後に高濃度の含水アルコールを用いて前記スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂から20−ヒドロキシエクジゾンを溶出させることによって行われることが望ましい。
(その他の操作)
前記その他の操作としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、抽出素材調製処理、濃縮処理、調製処理等が挙げられる。
<抽出素材調製処理>
前記抽出素材調製処理は、前記抽出操作を行う20−ヒドロキシエクジゾン含有素材を調製する処理である。
前記処理の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、上記植物(但し、ホウレンソウを除く)の使用部位を主に天日若しくは陰干しにより乾燥したうえで適切な大きさにカットする処理などが挙げられる。
<濃縮処理>
前記濃縮処理は、前記溶出処理で得られた20−ヒドロキシエクジゾンを含む溶出液を濃縮する処理である。
前記濃縮処理の方法としては、特に制限はなく、公知の方法を適宜選択することができる。
<調製処理>
上記抽出操作で得られた溶出液については、該溶出液に含まれる20−ヒドロキシエクジゾンと固形分を測定し、固形分中の20−ヒドロキシエクジゾン濃度を算出したうえで、最終的に20−ヒドロキシエクジゾン濃度が所定濃度になるように、デキストリン、澱粉、糖質等の賦形剤を適量添加して、噴霧乾燥、凍結乾燥、温風乾燥など適当な方法で乾燥することにより、20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物が得られる。
上記濃縮処理及び調製処理によれば、一定の濃度に調整された20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物とすることができる。
〔20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物〕
本発明の20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物は、薬理活性を有する有効成分として20−ヒドロキシエクジゾンが所定の濃度(含量)で含まれ、該20−ヒドロキシエクジゾンの他に上記植物(但し、ホウレンソウを除く)中に含まれる苦味成分、えぐ味成分及び溶状を損なう成分からなる群から選択される少なくとも1成分が除去されている。
上記20−ヒドロキシエクジゾンは、例えばコラーゲン合成促進作用タンパクの合成を促進する作用、酸化ストレス抑制、コラゲナーゼ阻害、軟骨損傷の修復、改善又は予防作用、間葉系幹細胞の軟骨細胞への分化誘導促進作用などといった様々な薬理活性が期待できる有効成分として有用である。
前記20−ヒドロキシエクジゾンの前記20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物における含量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1質量%以上が好ましく、1〜10質量%がより好ましい。
前記苦味成分、えぐ味成分及び溶状を損なう成分からなる群から選択される少なくとも1成分の前記20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物における含量としては、抽出操作前の上記植物(但し、ホウレンソウを除く)における含量よりも低減されていれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物は、溶状に優れ、水等に溶かすと澄明なエキスとなる。
[軟骨損傷の修復、改善又は予防用組成物]
本発明の軟骨損傷の修復、改善又は予防用組成物は、20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物を少なくとも含み、必要に応じて更にその他の成分を含む。
〔20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物〕
前記20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物は、上記した本発明の20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物である。
前記20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物の前記軟骨損傷の修復、改善又は予防用組成物における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記軟骨損傷の修復、改善又は予防用組成物は、前記20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物からなるものであってもよい。
〔その他の成分〕
前記軟骨損傷の修復、改善又は予防用組成物における前記その他の成分としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、食品に用いられる成分などが挙げられる。
前記食品に用いられる成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、デキストリン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、セルロース、ステアリン酸カルシウム、還元パラチノースなどが挙げられる。
前記その他の成分は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記その他の成分の前記軟骨損傷の修復、改善又は予防用組成物における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記軟骨損傷の修復、改善又は予防用組成物は、後述する試験例に示すように、軟骨の損傷を修復、改善又は予防することができる。
前記軟骨としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、関節軟骨、気管軟骨、甲状軟骨などが挙げられる。
前記関節としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、膝関節、肘関節などが挙げられる。
前記軟骨損傷の修復、改善又は予防用組成物の摂取量(投与量と称する場合もある)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20−ヒドロキシエクジゾンの量として、1日当たり100μg以上が好ましく、種差や重度の損傷を考慮した場合、500μg/kg/日以上が好ましく、600μg/kg/日以上がより好ましく、1mg/kg/日以上が特に好ましい。
前記軟骨損傷の修復、改善又は予防用組成物の摂取方法(投与方法と称する場合もある)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記軟骨損傷の修復、改善又は予防用組成物をそのまま摂取する方法、水やぬるま湯等に溶かして摂取する方法、飲料や食品等に添加して摂取する方法などが挙げられる。
前記軟骨損傷の修復、改善又は予防用組成物の摂取期間(投与期間と称する場合もある)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
[間葉系幹細胞の軟骨細胞への分化誘導促進用組成物]
本発明の間葉系幹細胞の軟骨細胞への分化誘導促進用組成物は、20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物を少なくとも含み、必要に応じて更にその他の成分を含む。
〔20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物〕
前記20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物は、上記した本発明の20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物である。
前記20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物の前記間葉系幹細胞の軟骨細胞への分化誘導促進用組成物における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記間葉系幹細胞の軟骨細胞への分化誘導促進用組成物は、前記20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物からなるものであってもよい。
〔その他の成分〕
前記間葉系幹細胞の軟骨細胞への分化誘導促進用組成物における前記その他の成分及びその含有量としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、上記した軟骨損傷の修復、改善又は予防用組成物におけるその他の成分と同様のもの及び含有量等が挙げられる。
前記間葉系幹細胞の軟骨細胞への分化誘導促進用組成物は、後述する試験例に示すように、間葉系幹細胞の軟骨細胞への分化誘導を促進することができる。
前記間葉系幹細胞(Mesenchymal Stem Cells:MSC)は、間葉ストローマ細胞とも呼ばれ、様々な種類の細胞に分化することができ、自己再生能力を持つ多能性細胞である。前記MSCは、in vitroやin vivoにおいて脂肪細胞、軟骨細胞、骨芽細胞へと分化することが報告されており、ニューロン、肝細胞、膵島細胞への分化能も認められている。前記MSCは、最適化された培地により増殖し、いくつかの異なる系統の細胞へと分化する。また、最近の研究では、起源が異なるMSCの間で多様な細胞への分化能が異なることが示されている。hMSC−UCは正常ヒト臍帯マトリックスから、hMSC−BMは正常ヒト骨髄から、hMSC−ATは正常ヒト脂肪組織から単離されている。これらの細胞は、in vitroにおいて脂肪細胞、軟骨細胞、骨芽細胞、神経細胞への分化能が確認されている。
前記間葉系幹細胞の軟骨細胞への分化誘導促進用組成物の摂取量(投与量と称する場合もある)、摂取方法(投与方法と称する場合もある)、及び摂取期間(投与期間と称する場合もある)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、上記した軟骨損傷の修復、改善又は予防用組成物の項目に記載した摂取量、摂取方法、及び摂取期間と同様とすることができる。
[軟骨損傷の修復、改善又は予防用食品]
本発明の軟骨損傷の修復、改善又は予防用食品は、20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物を少なくとも含み、必要に応じて更にその他の成分を含む。
〔20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物〕
前記20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物は、上記した本発明の20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物である。
前記20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物の前記軟骨損傷の修復、改善又は予防用食品における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記軟骨損傷の修復、改善又は予防用食品は、前記20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物からなるものであってもよい。
〔その他の成分〕
前記軟骨損傷の修復、改善又は予防用食品における前記その他の成分としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、上記した軟骨損傷の修復、改善又は予防用組成物におけるその他の成分と同様のものが挙げられる。
前記その他の成分の前記軟骨損傷の修復、改善又は予防用食品における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記軟骨損傷の修復、改善又は予防用食品は、後述する試験例に示すように、軟骨の損傷を修復、改善又は予防することができる。
前記軟骨としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、上記した軟骨損傷の修復、改善又は予防用組成物の項目に記載したものと同様のもの等が挙げられる。
前記軟骨損傷の修復、改善又は予防用食品の形態としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、錠剤、ハードカプセル、ソフトカプセル、顆粒等のサプリメントの形態、飲料、菓子等の飲食品の形態などが挙げられる。
前記食品には、特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品が含まれる。
前記軟骨損傷の修復、改善又は予防用食品の摂取量、摂取方法、及び摂取期間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、上記した軟骨損傷の修復、改善又は予防用組成物の項目に記載した摂取量、摂取方法、及び摂取期間と同様とすることができる。
[間葉系幹細胞の軟骨細胞への分化誘導促進用食品]
本発明の間葉系幹細胞の軟骨細胞への分化誘導促進用食品は、20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物を少なくとも含み、必要に応じて更にその他の成分を含む。
〔20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物〕
前記20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物は、上記した本発明の20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物である。
前記20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物の前記間葉系幹細胞の軟骨細胞への分化誘導促進用食品における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記間葉系幹細胞の軟骨細胞への分化誘導促進用食品は、前記20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物からなるものであってもよい。
〔その他の成分〕
前記間葉系幹細胞の軟骨細胞への分化誘導促進用食品における前記その他の成分としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、上記した軟骨損傷の修復、改善又は予防用組成物におけるその他の成分と同様のものが挙げられる。
前記その他の成分の前記間葉系幹細胞の軟骨細胞への分化誘導促進用食品における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記間葉系幹細胞の軟骨細胞への分化誘導促進用食品は、後述する試験例に示すように、間葉系幹細胞の軟骨細胞への分化誘導を促進することができる。
前記間葉系幹細胞は、上記した間葉系幹細胞の軟骨細胞への分化誘導促進用組成物の項目に記載したものと同様である。
前記間葉系幹細胞の軟骨細胞への分化誘導促進用食品の形態としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、上記した軟骨損傷の修復、改善又は予防用食品の項目に記載のものと同様とすることができる。
前記間葉系幹細胞の軟骨細胞への分化誘導促進用食品の摂取量、摂取方法、及び摂取期間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、上記した軟骨損傷の修復、改善又は予防用組成物の項目に記載した摂取量、摂取方法、及び摂取期間と同様とすることができる。
以下、本発明について代表的な例を示し具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら制約されるものではない。
[実施例1]
(抽出処理)
セイヨウキランソウの乾燥した葉(20−ヒドロキシエクジゾン含量2.0mg/g)1kgに水20Lを加え、沸騰後30分間抽出を行った。その後、390メッシュの金網を介して固液分離を行い、ろ液12Lを得た。
更に、上記固液分離後の残渣に水8Lを加え、沸騰後30分間抽出を行った後、390メッシュの金網を介して再び固液分離を行い、ろ液8Lを得た。
上記ろ液12Lと上記ろ液8Lとを合わせて計20Lの抽出液を得た。
(分別処理)
スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂(三菱化学製 ダイヤイオンHP−20)が2L(セイヨウキランソウの乾燥した葉1kg(1,000g)の2倍量の体積で2,000cm)充填された内径10cmのカラムに上記抽出液を通し、該抽出液中の20−ヒドロキシエクジゾンを該スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂に吸着させた。更に、該カラムに水6Lを通すことで、上記スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂に吸着されない成分(抽出物を構成するに好ましくない成分)を洗浄除去した。
(溶出処理)
上述したように20−ヒドロキシエクジゾンが吸着された状態の上記スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂が充填されている上記カラムに、50vol%(v/v%)エタノール8Lを流し、該スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂から20−ヒドロキシエクジゾンを溶出させ、溶出液を得た。
(調製処理)
上記溶出液を減圧濃縮し、濃縮エキスを得た。この濃縮エキスの固形分と20−ヒドロキシエクジゾン量を測定した結果、固形分は25gであり、20−ヒドロキシエクジゾン量は1.4gであった。そこで、この濃縮エキスに対し、デキストリン115gを熱湯に溶かして加えて混和し、噴霧乾燥して、セイヨウキランソウ葉抽出物の粉末135gを得た。
上記セイヨウキランソウ葉抽出物の粉末中における20−ヒドロキシエクジゾン含量は1.0%(w/w%)であった。
上記抽出物の粉末は、苦味やえぐ味がほとんど無く、また水に澄明に溶けることから溶状に優れ、コラーゲン・タンパク合成促進剤などの用途として有用であった。
[実施例2]
(抽出処理)
漏芦の乾燥した根のチップ(20−ヒドロキシエクジゾン含量1.2mg/g)1kgに水10Lを加え、沸騰後30分間抽出を行った。その後、390メッシュの金網を介して固液分離を行い、ろ液8Lを得た。
更に、上記固液分離後の残渣に水6Lを加え、沸騰後30分間の抽出操作を行った後、390メッシュの金網を介して再び固液分離を行い、ろ液6Lを得た。
上記ろ液8Lと上記ろ液6Lとを合わせて計14Lの抽出液を得た。
(分別処理)
スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂(鄭州勤實科技有限公司製 XDA−6 大孔樹脂)が2L(漏芦の乾燥した根のチップ1kg(1,000g)の2倍量の体積で2,000cm)充填された内径10cmのカラムに上記抽出液を通し、該抽出液中の20−ヒドロキシエクジゾンを該スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂に吸着させた。更に、該カラムに10vol%(v/v%)のエタノール3Lを通すことで、上記スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂に吸着されない成分(抽出物を構成するに好ましくない成分)を洗浄除去した。
(溶出処理)
上記実施例1の溶出処理と同様にして、溶出液を得た。
(調製処理)
上記溶出液を減圧濃縮して得た濃縮エキスについて、固形分と20−ヒドロキシエクジゾン量を測定した結果、固形分は50gであり、20−ヒドロキシエクジゾン量は1.1gであった。そこでこの濃縮エキスに対し、デキストリン60gを熱湯に溶かして加えて混和し、凍結乾燥して、漏芦根抽出物の粉末108gを得た。
上記漏芦根抽出物の粉末中における20−ヒドロキシエクジゾン含量は1.0%(w/w%)であった。
上記抽出物の粉末は、苦味やえぐ味がほとんど無く、また水に澄明に溶けることから溶状に優れ、コラーゲン・タンパク合成促進剤などの用途として有用であった。
[比較例1]
(抽出処理)
上記実施例2の抽出処理と同様にして、計14Lの抽出液を得た。
(調製処理)
上記抽出液に対し、上記実施例2の分別処理及び溶出処理を施さず、減圧濃縮し、濃縮エキスを得た。この濃縮エキスについて、固形分と20−ヒドロキシエクジゾン量を測定した結果、固形分は250gであり、20−ヒドロキシエクジゾン量は1.1gであった。そこで、この濃縮エキスを噴霧乾燥して漏芦根抽出物の粉末245gを得た。
上記漏芦根抽出物の粉末中における20−ヒドロキシエクジゾン含量は0.44%(w/w%)であり、上記実施例2の20−ヒドロキシエクジゾン含量1.0%に比べて少なかった。
上記抽出物の粉末は、苦味やえぐ味が非常に強く、また水に溶かそうとすると該水が混濁した。更に、該粉末を空気中に放置したところ、吸湿固化してしまい、取り扱いにくく、コラーゲン・タンパク合成促進剤などの用途として利用しにくかった。
加えて、上記実施例2と上記比較例1とを比較した結果、得られた濃縮エキスの固形分の量は、実施例2が50g、比較例1が250gであるのに対し、20−ヒドロキシエクジゾン量はそれぞれ1.1gと同じであり、実施例2と比較例1とで20−ヒドロキシエクジゾン量に差異が無い。このため、上記分別処理及び上記溶出処理で20−ヒドロキシエクジゾンは損なわれないことが確認できた。
[実施例3]
(抽出処理)
パフィアの乾燥した葉(20−ヒドロキシエクジゾン含量12.2mg/g)1kgに水20Lを加え、沸騰後30分間抽出を行った。その後、390メッシュの金網を介して固液分離を行い、ろ液12Lを得た。
更に、上記固液分離後の残渣に水8Lを加え、沸騰後30分間の抽出操作を行った後、390メッシュの金網を介して再び固液分離を行い、ろ液8Lを得た。
上記ろ液12Lと上記ろ液8Lとを合わせて計20Lの抽出液を得た。
(分別処理)
スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂(三菱化学製 ダイヤイオンHP−20)が2L(パフィアの乾燥した葉1kg(1,000g)の2倍量の体積で2,000cm)充填された内径10cmのカラムに上記抽出液を通し、該抽出液中の20−ヒドロキシエクジゾンを該スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂に吸着させた。更に、該カラムに水6Lを通すことで、上記スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂に吸着されない成分(抽出物を構成するに好ましくない成分)を洗浄除去した。
(溶出処理)
上記実施例1の溶出処理と同様にして、溶出液を得た。
(調製処理)
上記溶出液を減圧濃縮して得た濃縮エキスについて、固形分と20−ヒドロキシエクジゾン量を測定した結果、固形分は52gであり、20−ヒドロキシエクジゾン量は8.5gであった。そこで、この濃縮エキスに対し、デキストリン515gを熱湯に溶かして加えて混和し、噴霧乾燥して、パフィア葉抽出物の粉末567gを得た。
上記パフィア葉抽出物の粉末中における20−ヒドロキシエクジゾン含量は1.5%(w/w%)であった。
上記抽出物の粉末は、苦味やえぐ味がほとんど無く、また水に澄明に溶けることから溶状に優れ、コラーゲン・タンパク合成促進剤などの用途として有用であった。
[実施例4]
(抽出処理)
パフィアの乾燥した根のチップ(20−ヒドロキシエクジゾン含量5.2mg/g)1kgに水10Lを加え、沸騰後30分間抽出を行った。その後、390メッシュの金網を介して固液分離を行い、ろ液8Lを得た。
更に、上記固液分離後の残渣に水6Lを加え、沸騰後30分間の抽出操作を行った後、390メッシュの金網を介して固液分離を行い、ろ液6Lを得た。
上記ろ液8Lと上記ろ液6Lとを合わせて計14Lの抽出液を得た。
(分別処理)
スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂(鄭州勤實科技有限公司製 XDA−6 大孔樹脂)が2L(パフィアの乾燥した根のチップ1kg(1,000g)の2倍量の体積で2,000cm)充填された内径10cmのカラムに上記抽出液を通し、該抽出液中の20−ヒドロキシエクジゾンを該スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂に吸着させた。更に、該カラムに10vol%(v/v%)エタノール3Lを通すことで、上記スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂に吸着されない成分(抽出物を構成するに好ましくない成分)を洗浄除去した。
(溶出処理)
上記実施例1の溶出処理と同様にして、溶出液を得た。
(調製処理)
上記溶出液を減圧濃縮して得た濃縮エキスについて、固形分と20−ヒドロキシエクジゾン量を測定した結果、固形分は60gであり、20−ヒドロキシエクジゾン量は4.5gであった。そこで、この濃縮エキスに対し、デキストリン240gを熱湯に溶かして加えて混和し、凍結乾燥して、パフィア根抽出物の粉末300gを得た。
上記パフィア葉抽出物の粉末中における20−ヒドロキシエクジゾン含量は1.5%(w/w%)であった。
上記抽出物の粉末は、苦味やえぐ味がほとんど無く、また水に澄明に溶けることから溶状に優れ、コラーゲン・タンパク合成促進剤などの用途として有用であった。
[比較例2]
(抽出処理)
上記実施例4の抽出処理と同様にして計14Lの抽出液を得た。
(調製処理)
上記抽出液に対し、上記実施例2の分別処理及び溶出処理を施さず、減圧濃縮し、濃縮エキスを得た。この濃縮エキスの固形分と20−ヒドロキシエクジゾン量を測定した結果、固形分は270gであり、20−ヒドロキシエクジゾン量は4.5gであった。そこで、この濃縮エキスに対し、デキストリン30gを熱湯に溶かして加えて混和し、噴霧乾燥して、パフィア根抽出物の粉末300gを得た。
上記パフィア根抽出物の粉末中における20−ヒドロキシエクジゾン含量は1.5%(w/w%)であった。
上記抽出物の粉末は、苦味やえぐ味が非常に強く、また水に溶かそうとすると該水が混濁した。更に、該粉末を空気中に放置したところ、吸湿固化してしまい、取り扱いにくく、コラーゲン・タンパク合成促進剤などの用途として利用しにくかった。
加えて、上記実施例4と上記比較例2とを比較した結果、得られた濃縮エキスの固形分の量は、実施例4が60g、比較例2が270gであるのに対し、20−ヒドロキシエクジゾン量はそれぞれ4.5gと同じであり、実施例4と比較例2とで20−ヒドロキシエクジゾン量に差異が無い。このため、上記分別処理及び上記溶出処理で20−ヒドロキシエクジゾンは損なわれないことが確認できた。
[実施例5]
(抽出処理)
キランソウの地上部(20−ヒドロキシエクジゾン含量2.5mg/g)10kgに3vol%(v/v%)のエタノール150Lを加え、沸騰後30分間抽出を行った。その後、390メッシュの金網を介して固液分離を行い、ろ液120Lを得た。
更に、上記固液分離後の残渣に3vol%(v/v%)のエタノール50Lを加え、沸騰後30分間抽出を行った後、390メッシュの金網を介して再び固液分離を行い、ろ液50Lを得た。
上記ろ液120Lと上記ろ液50Lとを合わせて計170Lの抽出液を得た。
(分別処理)
スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂(三菱化学製 ダイヤイオンHP−20)が20L(キランソウの地上部10kgの2倍量の体積で20L)充填された内径30cmのカラムに上記抽出液を通し、該抽出液中の20−ヒドロキシエクジゾンを該スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂に吸着させた。更に、該カラムに水30Lを通すことで、上記スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂に吸着されない成分(抽出物を構成するに好ましくない成分)を洗浄除去した。
(溶出処理)
上述したように20−ヒドロキシエクジゾンが吸着された状態の上記スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂が充填されている上記カラムに、50vol%(v/v%)エタノール80Lを流し、該スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂から20−ヒドロキシエクジゾンを溶出させ、溶出液を得た。
(調製処理)
上記溶出液を減圧濃縮し、濃縮エキスを得た。この濃縮エキスの固形分と20−ヒドロキシエクジゾン量を測定した結果、固形分は520gであり、20−ヒドロキシエクジゾン量は21gであった。そこで、この濃縮エキスに対し、デキストリン1,000gを熱湯に溶かして加えて混和し、噴霧乾燥して、キランソウの地上部抽出物の粉末1,500gを得た。
上記キランソウの地上部抽出物の粉末中における20−ヒドロキシエクジゾン含量は1.38%(w/w%)であった。
上記抽出物の粉末は、苦味やえぐ味がほとんど無く、また水に澄明に溶けることから溶状に優れ、コラーゲン・タンパク合成促進剤などの用途として有用であった。
[試験例1:ウサギ関節軟骨損傷モデルを用いた試験]
前記実施例5で得られた抽出物のウサギ軟骨損傷モデルにおける効果を以下のようにして試験した。
(供与動物)
体重2.0〜2.5kgの臨床的に健康な雌ウサギ(日本白色種 平均12週齢)を用いた。なお、1供与素材あたり3羽ずつ使用し、搬入後1週間順化し、関節軟骨損傷モデルを作製し、実験に供した。
<関節軟骨損傷モデルの作製方法>
ウサギを塩酸メデトミジン(ドミトール、明治製菓;0.1mg/kgで皮下投与)で鎮静した後、塩酸ケタミン(ケタラール注、三共;25mg/kgで筋肉注射)によって麻酔した。ウサギの左側膝関節部を剪毛し、ヒビテン液(ヒビスクラブ、ゼネカ)と70%アルコール液とで消毒後、膝関節外側からアプローチした。
まず、皮膚を大腿骨中央部から脛骨粗面に向かって切開した。膝蓋直靭帯を確認した後、膝関節包を切開して膝関節に到達し、膝蓋骨を内側に脱臼させることによって大腿骨滑車を完全に露出した。大腿骨の遠位部の内側滑車稜(内側顆の損傷孔)、大腿骨滑車溝の上・下(滑車溝近位・遠位の損傷孔)の計3か所に直径2mm、深さ4mmの孔を整形外科用ドリル(マイクロエンジンD−2,オサダメディカル)で作成した(図1参照)。その後、手術創を生理食塩水でよく洗浄し、関節包を合成吸収糸(3−0 PDS、Jhonson & Jhonson社)を用いて縫合、閉鎖した。また、皮下組織と皮膚はナイロン糸(USP3−0, Suprylon, Vomel, ドイツ)を用いて同時に縫合した。手術終了直後に塩酸アチパメゾール(アンチセダン、明治製菓) 0.5mg/kgを筋肉内に投与し、塩酸メデトミジンの作用を拮抗した。また、止血剤として塩酸トラネキサム酸(ラノビス、 イセイ)10mg/kgを静脈内に投与した。術後1週間は1日1回創面をポビドンヨード(イソジン、明治製菓)で消毒するとともに、抗生物質としてオキシテトラサイクリン(テラマイシン、ファイザー)10mg/kgを1日2回、皮下に投与した。
(供与素材)
(1) 筋骨草エキス(松浦薬業株式会社):キランソウ、カイジンドウ、白苞筋骨草、その他の同属植物、及びそれらの種間雑種の1種の地上部を含水アルコールで抽出したエキスを30質量%、及びマルトデキストリンを70質量%含有する。
(2) 前記実施例5で得られた抽出物の粉末
(投与)
以下の4つの群に分け、投与を行った。
<試験群>
・ コントロール群 : 21日間水道水を自由飲水させた群。
・ 試験群1 : 前記供与素材(1)の筋骨草エキスを0.5g(20−ヒドロキシエクジゾン 200μg)/kg/日で、21日間投与した群。なお、前記エキスは、水道水で溶解した水溶液として投与し、完全に飲用したことを確認した後は、水道水を自由飲水させた。
・ 試験群2 : 前記供与素材(2)の実施例5で得られた抽出物の粉末を0.05g(20−ヒドロキシエクジゾン 690μg)/kg/日で、21日間投与した群。なお、前記抽出物の粉末は、水道水で溶解した水溶液として投与し、完全に飲用したことを確認した後は、水道水を自由飲水させた。
・ 試験群3 : 前記供与素材(2)の実施例5で得られた抽出物の粉末を0.5g(20−ヒドロキシエクジゾン 6.9mg)/kg/日で、21日間投与した群。なお、前記抽出物の粉末は、水道水で溶解した水溶液として投与し、完全に飲用したことを確認した後は、水道水を自由飲水させた。
(結果)
<肉眼的観察>
前記投与後に麻酔薬(ネンブタール、80mg/kgで静脈内投与)の過剰投与による安楽死を行った。大腿骨に作成した欠損孔は当初4mmの深さであるが、自己治癒能力によって3週間後には組織再生によって一部欠損孔の充填が起こるため、修復度について肉眼的に観察した。
図2Aに大腿骨滑車溝の上・下に形成した孔の部分を撮影した結果の一例を示し、図2Bに肉眼所見を数値化した結果を示す。
図2Aは、左から右の順に、コントロール群、試験群1、試験群2、試験群3の結果の一例を示し、各図中の三角印は、滑車溝近位の損傷孔(上側)、滑車溝遠位の損傷孔(下側)を示す。
図2Bは、左から右の順に、コントロール群、試験群1、試験群2、試験群3の結果を示す。なお、肉眼所見の数値化は以下の基準でスコアを決定し、ランダム化された各個体について判定し、それぞれの群を平均値化して評価した。
−基準−
スコア1 : 修復度50%未満
スコア2 : 修復度50%以上80%未満
スコア3 : 修復度80%以上
肉眼的観察の結果、試験群3では、コントロール群に比べて有意な改善が見られ、その効果は、20−ヒドロキシエクジゾンの濃度依存的であった。
<組織学的観察>
採材した左側大腿骨を10%中性緩衝ホルマリン水溶液で固定した。固定後、組織片の厚さを5mmにトリミングし、5%ギ酸液によって1日振盪下で脱灰した。脱灰終了後5%硫酸ナトリウム液に1日浸漬して中和し、その後約10時間水洗した。脱灰の完了した組織片を修復部位が縦断面になるように切り出しを行った。その後、定法どおりパラフィン包埋を実施し、ミクロトームによって5μmに薄切した。
染色は、サフラニン−O・ファストグリーン染色を実施した。組織染色画像の一例を図3Aに示す。また、前記組織染色画像から軟骨・軟骨下骨の充填量をピクセル数により算出し、軟骨組織修復効果を評価した。前記算出した結果を図3Bに示す。なお、前記組織染色画像からの算出は、200倍像をBX51−FL(オリンパス)を用いて取り込みAdobe Photoshop5.0(マッキントッシュソフトウェア, Adobe systems)を用いてデジタル化し、画素数として120,000ピクセル(20,000ピクセルを無作為に6か所)を選定し、目的色調のピクセル数を画像処理により選定した。
図3Aは、左から右の順に、コントロール群、試験群1、試験群2、試験群3の結果の一例を示し、各図中の三角印は、滑車溝近位の損傷孔(上側)、滑車溝遠位の損傷孔(下側)を示す。
図3Bは、左から右の順に、コントロール群、試験群1、試験群2、試験群3の結果を示す。
組織学的観察の結果、試験群2及び3では、コントロール群に比べて有意な改善が見られ、その効果は、20−ヒドロキシエクジゾンの濃度依存的であった。
以上の結果から、従来の筋骨草エキスでは、単独では十分な軟骨損傷修復効果が得られなかったのに対し、本発明の抽出物は、肉眼的観察及び組織学的観察のいずれにおいても、単独で軟骨修復効果を有することが確認された。
[試験例2:ヒト試験]
前記実施例5で得られた抽出物のヒトにおける効果を以下のようにして試験した。
本試験は「ヘルシンキ宣言(2008年10月改訂)」の精神に則り、「疫学研究に関する倫理指針(2008年告示)」を準拠し、試験実施計画書に従って実施した。また、倫理審査委員会である公益財団法人愛世会 愛誠病院上野クリニック倫理審査委員会の審査を受け(2014年10月30日)、その承認を得た後に実施した。
(被験者)
試験デザインは、無作為化二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験とした。
今回の研究に参加した被験者は、年齢が40〜80歳程度の自立した日常生活をおくることができる男女であり、自覚症状で一側又は両側に膝関節痛若しくは膝の違和感が認められ、どちらか一方の膝の痛みがVAS(visual analogue scale)で20mm以上、Kellgren−Lawrence(K−L)分類(Kellgren, H.; Lawrence, S. Radiological assessment of osteoarthrosis. Ann. Rheum. Dis. 1957, 16, 494−502.)でグレードが0〜Iのもの、さらに日本整形外科学会膝OA治療成績判定基準(JOA)スコア(Koshino, T.; Niwa, J. Assessment criteria for knee diseases and treatments. J. Jpn. Orthop. Assoc. 1988, 62, 900−904.)が75点以上のものを治療の必要がなく疾病に罹患していないものとして選抜して解析対象とした。
被験者を、被験食品(前記実施例5で得られた抽出物10mg配合品)を摂取させた群(18名)と、プラセボ食品を摂取させた群(14名)に無作為に割り付けたが、試験開始時、両群の間で、年齢、性別、体重、BMI、血圧、JOAスコア、日本版変形性膝関節症患者機能評価表(JKOM)スコア(Akai, M.; Iwaya, T.; Kurosawa, H.; Doi, T.; Nasu, T.; Hyashi, K.; Fujino, K. JKOM (Japanese Knee Osteoarthritis Measure) Development of new disease−specific QOL measure for patients with knee osteoarthritis: Japanese Knee Osteoarthritis Measure (JKOM). J Physical Medicine 2005, 16, 55−62.)、VAS、K−L分類におけるグレード分布などにおいて有意差はなかった。
(食品の摂取)
被験食品として、前記実施例5で得られた抽出物10mgを含む粉末食品を8週間摂取させた(被験食品群)。前記被験食品には前記実施例5で得られた抽出物の他に、デキストリン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、セルロース、ステアリン酸カルシウム、還元パラチノースが含まれていた。
一方、プラセボ食品は、前記実施例5で得られた抽出物の代用としてカラメル色素とデキストリンを含んでおり、前記被験食品と同様に8週間毎日摂取させた(プラセボ食品群)。
前記摂取は、前記被験食品、及び前記プラセボ食品ともに、1日1回朝食後1袋(約1.5g)をオブラートに包み、十分な量の水又はぬるま湯に溶かして摂取させた。
(評価)
摂取8週間後の膝の状態をアンケート評価により比較した。
具体的には、有効性の評価は、自覚症状を中心に評価した。即ち、自覚症状は日本整形外科学会が制定したJKOMスコアを用いて評価した。JKOMスコアは、「I:膝の痛みの程度」、「II:膝の痛みやこわばり」「III:日常生活の状態」、「IV:ふだんの活動など」、及び「V:健康状態について」の125点満点で評価した。「I:膝の痛みの程度」は、VASにより膝の痛みの程度を100mmスケールのVAS法により被験者に記入させた。各々の点数・数値は低いほど症状が軽い(改善した)ことを示す。結果を表1に示す。
摂取後の解析の結果、被験食品群では、JKOMのII(膝の痛みやこわばり)とIV(ふだんの活動など)の8週目の測定値が、プラセボ食品群よりも有意な低下(改善)を示した。さらに、被験食品群では、JKOMスコアの8週目の測定値が、プラセボ食品群と比べて有意な低下傾向(改善)を示した。
以上より、被験食品群では、軟骨損傷の修復効果により、膝の痛みやふだんの活動性を向上させ、膝の可動性を改善する効果を示すことが確認された。
[試験例3:細胞試験]
前記実施例5で得られた抽出物の間葉系幹細胞の分化における効果を以下のようにして試験した。
(間葉系幹細胞)
本試験では正常ヒト臍帯マトリックスから採材したhMSC−UCを用い、前記実施例5で得られた抽出物による軟骨細胞への分化誘導能を評価した。
(培養)
細胞の早期老化や分化を誘導することなく、分化能を維持した状態でhMSC−UCを増殖させることができる間葉系幹細胞増殖培地(Promocell C−28010)を用いてhMSC−UCを、培養フラスコを用いて増殖させた。
サブコンフルエントの前記細胞を0.2%トリプシン(Invitrogen Corp., Carlsbad, CA,USA)にてはがし、96ウェルUプレートに1×10cells/ウェルになるよう軟骨誘導培地にて細胞懸濁液を調製して播種した。
前記軟骨誘導培地には、前記実施例5で得られた抽出物が、0μg/mL(コントロール)、1μg/mL、10μg/mL、又は100μg/mLの濃度になるように加えた。
また、ネガティブコントロールとして間葉系幹細胞増殖培地を添加したウェルも準備した。
その後、細胞ペレット(cell pellet)を壊さないように、1日おきに培養液を交換した。
(評価)
21日間培養した後に、細胞ペレットを1%アルシアンブルー溶液pH2.5(nacalai 37154−44)にて染色し、6M塩化グアニジンで抽出後、630nmの吸光度で測定して評価した。結果を図4に示す。
その結果、hMSC−UCはプレート底面で白色細胞塊を形成した。また、アルシアンブルー染色によって、細胞塊は前記実施例5で得られた抽出物の濃度依存的な陽性所見を示し、軟骨細胞の分化が誘導された。
本発明によって、苦味成分やえぐ味成分並びに溶状を損ねる成分等の本発明の抽出物を構成するに好ましくない成分を取り除き、コラーゲン・タンパク合成促進作用など様々な薬理作用が期待できる20−ヒドロキシエクジゾン含量を一定濃度に調整でき様々な薬理活性が安定して期待できる20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物及びその製造方法を提供することができる。また、本発明の20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物を含む、軟骨損傷の修復、改善又は予防用組成物若しくは食品、又は間葉系幹細胞の軟骨細胞への分化誘導促進用組成物若しくは食品を提供することができる。

Claims (8)

  1. 植物(但し、ホウレンソウを除く)から抽出操作を経て得られた20−ヒドロキシエクジゾンを、薬理活性を有する有効成分として所定の含量で含み、
    上記抽出操作には、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂を使用することで上記20−ヒドロキシエクジゾンの他に上記植物(但し、ホウレンソウを除く)中に含まれる苦味成分、えぐ味成分及び溶状を損なう成分からなる群から選択される少なくとも1成分を上記有効成分と分離して除去する分別処理が含まれる
    ことを特徴とする20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物。
  2. 上記抽出操作は、上記20−ヒドロキシエクジゾン含有植物(但し、ホウレンソウを除く)から水あるいは含水アルコールを用いて得られた抽出液に、上記分別処理として、該抽出液中に含まれる20−ヒドロキシエクジゾンをスチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂に吸着させた後に水あるいは含水アルコールによる洗浄を行い、該分別処理の後に高濃度の含水アルコールを用いて前記スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂から20−ヒドロキシエクジゾンを溶出させることによって行われる
    請求項1に記載の20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物。
  3. 請求項1から2のいずれかに記載の20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物を含むことを特徴とする軟骨損傷の修復、改善又は予防用組成物。
  4. 請求項1から2のいずれかに記載の20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物を含むことを特徴とする間葉系幹細胞の軟骨細胞への分化誘導促進用組成物。
  5. 請求項1から2のいずれかに記載の20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物を含むことを特徴とする軟骨損傷の修復、改善又は予防用食品。
  6. 請求項1から2のいずれかに記載の20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物を含むことを特徴とする間葉系幹細胞の軟骨細胞への分化誘導促進用食品。
  7. 植物(但し、ホウレンソウを除く)から、薬理活性を有する有効成分として20−ヒドロキシエクジゾンを所定の含量で含む抽出物を得る抽出操作を含み、
    上記抽出操作には、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂を使用することで上記20−ヒドロキシエクジゾンの他に上記植物(但し、ホウレンソウを除く)中に含まれる苦味成分、えぐ味成分及び溶状を損なう成分からなる群から選択される少なくとも1成分を上記有効成分と分離して除去する分別処理が含まれる
    ことを特徴とする20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物の製造方法。
  8. 上記抽出操作は、上記20−ヒドロキシエクジゾン含有植物(但し、ホウレンソウを除く)から水あるいは含水アルコールを用いて得られた抽出液に、上記分別処理として、該抽出液中に含まれる20−ヒドロキシエクジゾンをスチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂に吸着させた後に水あるいは含水アルコールによる洗浄を行い、該分別処理の後に高濃度の含水アルコールを用いて前記スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂から20−ヒドロキシエクジゾンを溶出させることによって行われる
    請求項7に記載の20−ヒドロキシエクジゾン含有植物抽出物の製造方法。
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