JP2016208668A - 3相回転機の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基本波成分に高調波成分を重畳させる構成において、相電流ピークを最も低減する3相回転機の制御装置を提供する。
【解決手段】二組の3相巻線組を有する3相回転機の駆動を制御する制御装置において、二組の巻線組に対応して設けられ、振幅が互いに同一であり、nを整数とすると、互いの位相差が(30±60×n)degである交流電流を二組の巻線組に出力する第1電力変換器及び第2電力変換器と、3相回転機に通電される相電流1次成分に対して5倍の周波数を有する相電流5次成分、及び、7倍の周波数を有する相電流7次成分を相電流1次成分に重畳させ、相電流1次成分のピークを低減するように通電を制御する制御部とを備える。制御部は、相電流1次成分の振幅に対する相電流5次成分及び相電流7次成分の振幅について、相電流1次成分のピーク低減量が5%を超えるような最適の振幅の組み合わせにより、相電流5次成分、7次成分を重畳させる。
【選択図】図8

Description

本発明は、3相回転機の制御装置に関する。
従来、3相巻線組を有する3相回転機の駆動制御装置において、電圧又は電流の基本波成分(1次成分)に高調波成分を重畳する技術が知られている。例えば特許文献1には、二組の3相巻線組を備える多重巻線モータの駆動装置において、基本波成分に5次、7次等の高調波成分を重畳して電圧指令を演算する技術が開示されている。二組の巻線組は、互いに30[deg]の位相差を有しているため、トルクリップルが相殺される。
特開2014−121189号公報
特許文献1に記載の駆動制御装置は、基本波成分に対する高調波成分の振幅及び位相の最適値に関して、モータ出力の向上に着目し、高調波成分の高調波成分に応じて基本波成分が100%から増加する割合を評価している。
しかし、例えば電動パワーステアリング装置に適用される3相回転機の制御装置では、搭載スペースが制約され、放熱性の要求が高い。したがって、3相回転機の発熱や損失を低減する観点から、相電流ピークの低減を図ることの方がより重要である。
本発明はこのような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、基本波成分に高調波成分を重畳させる構成において、相電流ピークを最も低減する3相回転機の制御装置を提供することにある。
本発明は、二組の3相巻線組を有する3相回転機の駆動を制御する制御装置であって、「二組の巻線組に対応して設けられ、振幅が互いに同一であり、nを整数とすると、互いの位相差が(30±60×n)[deg]である交流電流を二組の巻線組に出力する第1電力変換器及び第2電力変換器」と、「3相回転機に通電される相電流1次成分に対して5倍の周波数を有する相電流5次成分、及び、7倍の周波数を有する相電流7次成分を相電流1次成分に重畳させ、相電流1次成分のピークを低減するように通電を制御する制御部」とを備える。
以下、巻線組と当該巻線組に対応する電力変換器とを含む単位を「系統」という。本発明の制御装置は、上記構成により、高調波成分により発生するトルクリップルが二系統の合計トルクでは相殺される。
また、本発明の制御部は、相電流1次成分の振幅に対する相電流5次成分及び相電流7次成分の振幅について、8.1〜16.1[%]の振幅を有する相電流5次成分、及び、0.6〜11.1[%]の振幅を有する相電流7次成分を重畳させることを特徴とする。
本発明では、相電流1次成分の振幅に対し上記範囲の振幅を有する相電流5次成分及び相電流7次成分を重畳させ、相電流ピークを低減する。これにより、特に3相回転機の零速度時、低回転時において電力変換器や巻線組の発熱を低減することができる。
ここで、例えば相電流5次成分のみを相電流1次成分に重畳させる場合の最大ピーク低減率は4.9%である。したがって、相電流5次成分及び相電流7次成分の最適な振幅の組み合わせは、例えば「ピーク低減量が5%を超える振幅の組み合わせ」と考えることができる。この「ピーク低減量が5%を超える振幅の組み合わせ」の範囲は、相電流5次成分の振幅をx[%]、相電流7次成分の振幅をy[%]とすると、以下の5つの式が表す直線で囲まれた範囲として規定される。この範囲を「優位振幅範囲」という。
x= 8.1
x=16.1
y=0.54x− 3.8 (8.1≦x≦12.5)
y=1.14x−11.3(12.5≦x≦16.1)
y=1.00x− 5.0 (8.1≦x≦16.1)
特に、x=12.5、y=5.3のとき、ピーク低減量は最大7.2%となる。この振幅の組み合わせを「最大低減量振幅」という。
最大低減量振幅及び優位振幅範囲はオフラインで計算可能であるため、制御部は、座標変換によって最適振幅の相電流5次成分及び相電流7次成分が得られるように、dq軸上で6次d軸電流及び6次q軸電流を演算することが好ましい。
上記の最適振幅は、例えばdq軸上で6次正弦波のd軸電流及び6次正弦波のq軸電流を用いた「5次、7次高調波重畳」の通電に基づいて解析される。これとは別のアプローチとして、トルクリップルが発生することなく相電流ピークが最小となるdq軸電流を電気角毎に探索する「最小ピーク通電」に基づいて最適振幅を解析することもできる。
その場合、「5次、7次高調波重畳」及び「最小ピーク通電」による最大低減量振幅における相電流5次成分及び相電流7次成分の比に基づく換算により、「最小ピーク通電」による優位振幅範囲を規定することができる。
本発明の第1実施形態による3相回転機の制御装置の全体構成図。 本発明の第1実施形態による制御部のブロック図。 図2のピーク低減電流指令値演算部のブロック図。 3相回転機の回転数とd軸電流制限ゲインとの関係を示す特性図。 電流振幅基準値と電流振幅制限値との関係を示す特性図。 3相回転機の回転数と電流振幅ゲインとの関係を示す特性図。 3相回転機の回転数と位相補償量との関係を示す特性図。 相電流ピークを最も低減させる5次、7次高調波振幅の組み合わせを示す特性図。 図8に示す振幅の組み合わせでの5次高調波振幅と相電流ピーク低減量との関係を示す特性図。 5次高調波のみを重畳させたときの5次高調波振幅と相電流ピーク低減量との関係を示す特性図。 「5次、7次高調波重畳」及び「最小ピーク通電」にて解析した最大低減量振幅及び優位振幅範囲を示す図。 (a)5次、7次高調波重畳、(b)最小ピーク通電によるdq軸ピーク低減電流指令値の波形図。 図12のピーク低減電流指令値を重畳させたときの相電流波形図。 同上の損失低減効果を示す図。 相電流1次成分の逆起電圧波形図。 相電流1次成分のみでの(a)電流波形図、(b)片系統駆動時のトルク波形図。 相電流1次成分に「5次:−5%、7次:−2%」の高調波を重畳させたときの(a)電流波形図、(b)片系統駆動時のトルク波形図。 相電流1次成分に「5次:−5%」の高調波を重畳させたときの(a)電流波形図、(b)片系統駆動時のトルク波形図。 相電流1次成分に「5次:−12.5%、7次:−5.3%」の高調波を重畳させたときの(a)電流波形図、(b)片系統駆動時のトルク波形図。 5次高調波振幅と相電流ピーク低減率及びトルクリップル率との関係を示す図。 二系統駆動時と片系統駆動時とにおけるピーク低減電流演算指令値の切替を説明するフローチャート。 本発明の第2実施形態による制御部のブロック図。
以下、本発明による3相回転機の制御装置の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について、図1〜図21を参照して説明する。本実施形態は、本願発明者による以前の発明であり、既に登録済である特許第5672278号に係る発明(「先行特許発明」という。)の実施形態の構成を基本とする。以下の説明では、適宜、特許第5672278号公報(特開2014−50150号公報)の記載を援用する。
本実施形態は、先行特許発明の実施形態と同様に、電動パワーステアリング装置に適用され、操舵アシストトルクを発生するモータ(3相回転機)の通電を制御する。最初に、本実施形態の全体構成について、図1を参照する。本願の図1は、特許第5672278号公報の図1と基本的に同一であるため、重複する詳細事項の説明を適宜省略する。
「3相回転機」としてのモータ80は、二組の3相巻線組801、802を有する3相ブラシレスモータである。第2巻線組802の各相コイル821、822、823は、第1巻線組801の各相コイル811、812、813に対し、電気角30degの位置関係に配置されている(特許第5672278号公報の図3参照)。回転角センサ85は、モータ80の電気角θを検出し、制御部65に出力する。
「制御装置」としてのECU10は、インバータ601、602、電流センサ701、702、及び、制御部65等を備えている。
「第1電力変換器」としての第1インバータ601、及び、「第2電力変換器」としての第2インバータ602は、二組の巻線組801、802に対応して設けられ、振幅が互いに同一であり、nを整数とすると、互いの位相差が(30±60×n)degである交流電流を二組の巻線組801、802に出力する。
以下、巻線組と当該巻線組に対応するインバータとを含む単位を「系統」という。構成要素符号の3桁目の数字「1」、「2」、及び、電流、電圧等の物理量を表す記号の末尾数字「1」、「2」は、第1系統又は第2系統の構成要素及び物理量であることを示す。
インバータ601、602は、それぞれ、例えばMOSFET等の6つのスイッチング素子611〜616、621〜626が、高電位ラインLpと低電位ラインLgとの間にブリッジ接続されている。インバータ601、602は、制御部65の駆動回路68からの駆動信号によりスイッチング動作し、バッテリ51の直流電力を変換して、二組の巻線組801、802に供給する。
インバータ601、602の入力部には、各系統の電源リレー521、522及び平滑コンデンサ53が設けられている。
電流センサ701、702は、電流検出素子711、712、713、721、722、723により各系統の相電流を検出し、制御部65にフィードバックする。
制御部65は、マイコン67、駆動回路(プリドライバ)68等で構成され、トルクセンサ94から入力されるトルク信号trq等に基づいてモータ80の通電を制御する。
次に、第1実施形態の制御部65の構成について、図2を参照して説明する。第1実施形態の制御部65は、電流フィードバック制御において、二組の3相巻線組801、802に流れる実電流を系統毎に電流指令値に対してフィードバックする。
dq軸電流指令値Id*、Iq*は、第1系統及び第2系統のdq軸電流指令値Id1*、Iq1*、Id2*、Iq2*として分配される。ここで、第1系統インバータ601と第2系統インバータ602との電気的特性は同等であるから、原則として各系統に2分の1ずつの電流指令値が指令される。
各系統のdq軸電流指令値Id1*、Iq1*、Id2*、Iq2*には、ピーク低減電流指令値演算部20で演算されたピーク低減電流指令値Id_red1、Iq_red1、Id_red2、Iq_red2が加算される。「ピーク低減電流指令値」とは、相電流1次成分(基本波成分)のピークを低減するように高調波成分を組み合わせて生成される電流値であり、詳細は後述する。
以下、電流指令値にピーク低減電流指令値を加算した値を「重畳電流指令値」という。dq軸重畳電流指令値Id_sup1、Iq_sup1、Id_sup2、Iq_sup2は、式(1.1)〜(1.4)で定義される。
Id_sup1=Id1*+Id_red1・・・(1.1)
Iq_sup1=Iq1*+Iq_red1・・・(1.2)
Id_sup2=Id2*+Id_red2・・・(1.3)
Iq_sup2=Iq2*+Iq_red2・・・(1.4)
第1実施形態の電流フィードバック演算部30は、第1系統の第1制御器331、及び、第2系統の第2制御器332を含む。なお、本明細書では、「指令値と実値との偏差に基づくフィードバック演算を行う部分」であって、第1実施形態と第2実施形態との相違部分のみを「電流フィードバック演算部」と定義する。したがって、フィードバック演算の前後の座標変換ブロックを「電流フィードバック演算部」の枠外に図示している。
以下、図2では、制御部65の第1系統の制御ブロックに「第1」、第2系統の制御ブロックに「第2」を付して記す。ただし、二系統の各制御ブロックの機能は基本的に同じであるため、明細書中では「第1」、「第2」を適宜省略し、一括して説明する。
制御器331、332には、dq軸重畳電流指令値Id_sup1、Iq_sup1、Id_sup2、Iq_sup2と、3相2相変換部351、352からフィードバックされた実電流Id1、Iq1、Id2、Iq2との偏差が入力される。制御器331、332は、これらの偏差をそれぞれ0に収束させるように、比例積分制御演算によって電圧指令値Vd1、Vq1、Vd2、Vq2を演算する。
2相3相変換部341、342は、dq軸電圧指令値Vd1、Vq1、Vd2、Vq2を3相電圧指令値Vu1、Vv1、Vw1、Vu2、Vv2、Vw2に座標変換する。なお、後述する電流2相3相変換部381、382と区別するため、図2では、「(電圧)2相3相変換部」と記す。
3相2相変換部351、352は、電流センサにて検出された実電流Iu1、Iv1、Iw1、Iu2、Iv2、Iw2をdq軸電流Id1、Iq1、Id2、Iq2に座標変換してフィードバックする。
上記の座標変換演算において、第1系統では電気角として「θ」を用い、第2系統では位相が30degずれた「θ−30」を用いて演算する。
インバータ601、602の駆動制御においては、一般的なPWM制御のように、3相電圧指令値Vu1、Vv1、Vw1、Vu2、Vv2、Vw2を直接Dutyに換算し、搬送波との比較によりPWMパルス信号を生成するようにしてもよい。ただし、本実施形態の制御部65は、3相電圧指令値Vu1、Vv1、Vw1、Vu2、Vv2、Vw2に対し、さらにデッドタイム補償を実行する。デッドタイム補償は、特許第5333422号公報(特開2012−125022号公報)に開示された技術であり、デッドタイムの影響を打ち消すように電圧指令値を補償することにより、電圧利用率の向上や線間電圧の歪み低減を実現するものである。
デッドタイム補償部(図中、「DT補償部」と記す。)391、392は、デッドタイムの影響を打ち消すように3相電圧指令値Vu1、Vv1、Vw1、Vu2、Vv2、Vw2を補償し、補償後の電圧Vu_dt1、Vv_dt1、Vw_dt1、Vu_dt2、Vv_dt2、Vw_dt2を出力する。この演算でデッドタイム補償部391、392は、相電流の極性を判別する必要がある。
図2に、「相電流1次成分に相電流5次成分及び相電流7次成分を加算した電流値」に基づいて相電流の極性を判別する構成における入出力信号を二点鎖線で示す。
電流2相3相変換部381、382は、それぞれ、電気角「θ」及び「θ−30」を用いて、dq軸重畳電流指令値Id_sup1、Iq_sup1、Id_sup2、Iq_sup2を3相重畳電流指令値Iu_sup1、Iv_sup1、Iw_sup1、Iu_sup2、Iv_sup2、Iw_sup2に2相3相変換し、デッドタイム補償部391、392に出力する。
3相重畳電流指令値Iu_sup1、Iv_sup1、Iw_sup1、Iu_sup2、Iv_sup2、Iw_sup2は、「相電流1次成分に相電流5次成分及び相電流7次成分を加算した電流値」に相当する。デッドタイム補償部391、392は、取得したこの電流値に基づいて相電流の極性を判別する。
また、デッドタイム補償部391、392が実電流に基づいて相電流の極性を判別する構成における入出力信号を破線で示す。この構成では、電流センサ701、702にて検出された実電流Iu1、Iv1、Iw1、Iu2、Iv2、Iw2は、3相2相変換部351、352に入力されるとともにデッドタイム補償部391、392にも入力される。
続いて、ピーク低減電流指令値演算部20の構成について、図3〜図7を参照する。
図3に示すように、ピーク低減電流指令値演算部20は、d軸電流指令値制限部21、電流振幅算出部22、電流振幅制限部23、電流振幅ゲイン設定部24、電流位相算出部25、位相補償量算出部26、及び、最終電流指令値算出部27を備える。ピーク低減電流指令値演算部20は、dq軸電流指令値Id*、Iq*に基づき、ピーク低減電流指令値Id_red1、Iq_red1、Id_red2、Iq_red2を演算する。ピーク低減電流は、相電流1次成分(基本波成分)のピークを低減するために相電流1次成分に重畳される電流である。ピークを低減することにより、特にモータ80の零速度時、低回転時において、インバータ601、602や巻線組801、802の発熱の低減を図る。
ピーク低減電流指令値演算部20には、dq軸電流指令値Id*、Iq*の他に、回転角センサ85で検出された電気角θ、及び、電気角θを時間微分して得られた電気角速度ωが入力される。電気角速度ωは、比例定数を乗じることによりモータ回転数[rpm]に換算される。以下の明細書及び図面では「電気角速度ωを換算した回転数」を省略して、適宜「回転数ω」と記す。また、回転数ωの正負は、電気角θの正負、すなわちモータ80の回転方向が反映される。
本実施形態のピーク低減電流指令値演算部20は、dq軸座標でピーク低減電流を演算するため、相電流の(6n−1)次、(6n+1)次の高調波成分について、(6n)次のdq軸電流により演算する。典型的には、「n=1」に相当する相電流の5次、7次成分について、6次のdq軸電流により演算する。相電流5次成分、相電流7次成分は、それぞれ相電流1次成分の5倍、7倍の周波数を有する。また、6次のdq軸電流は、相電流1次成分の6倍の周波数を有する。
以下、各ブロックにおける演算について説明する。各ブロックの演算は、マップの参照により実行してもよく、数式の演算により実行してもよい。
d軸電流指令値制限部21は、モータ80の回転数ωに応じてd軸電流指令値Id*を制限し、d軸電流指令制限値Id*_limとして出力する。具体的には、図4に示すように、回転数ωの絶対値がωd1以上のとき、d軸電流指令値Id*にd軸電流制限ゲインkdとして「1」を乗じる。また、回転数ωの絶対値がωd0未満のとき、d軸電流指令値Id*にd軸電流制限ゲインkdとして「0」を乗じる。回転数ωの絶対値がωd0からωd1までの間では、ゲインkdを「0」から「1」まで漸増させる。
すなわち、回転数ωの絶対値がωd1以上のとき、d軸電流指令値Id*をそのまま維持し、回転数ωの絶対値がωd0未満のとき、d軸電流指令値Id*を0として電流位相θiを0degに固定する。また、回転数ωの絶対値がωd0からωd1までの間では、それらの間を徐変させる。これにより、回転数ωの絶対値がωd0未満である低回転数領域において、dq軸電流位相θiの演算を省略することができる。
ここで、特許第5672278号公報の図7に示す通り、電流位相θiは、dq軸座標においてId*、Iq*をそれぞれd軸、q軸成分とする電流ベクトルの+q軸を基準とした角度に相当する。電流位相θiは、+q軸から反時計回り方向を正と定義する。
電流振幅算出部22は、dq軸電流の6次成分の電流振幅基準値Ip0を算出する。
電流振幅制限部23は、電流振幅基準値Ip0の値を制限し、電流振幅制限値IpLIMとして出力する。具体的には、図5に示すように、電流振幅基準値Ip0の絶対値がIp_neg以上Ip_grd以下のとき、電流振幅基準値Ip0をそのまま維持する。一方、電流振幅基準値Ip0の絶対値がIp_neg未満のとき、電流振幅制限値IpLIMを0とする。また、電流振幅基準値Ip0の絶対値がIp_grdを超えたとき、電流振幅制限値IpLIMをガード値±Ip_grdに制限する。
電流振幅基準値Ip0の絶対値がIp_negより小さいときには相電流1次成分のピークが比較的低く、発熱が問題とならないため、あえてピークを低減する必要性が低い。したがって、電流振幅制限値IpLIMを0とし、ピーク低減電流指令値演算部20が出力するピーク低減電流指令値を0とする。
電流振幅ゲイン設定部24は、モータ80の回転数ωに応じて電流振幅ゲインkpを設定する。電流振幅制限部23が出力した電流振幅制限値IpLIMに電流振幅ゲインkpが乗算されて得られた電流振幅Ipは、最終電流指令値算出部27に出力される。
図6(a)、(b)に示すように、回転数ωの絶対値がωpより大きいとき、電流振幅ゲインkpは「0」に設定される。すなわち、回転数ωの絶対値がωpより大きい高回転数領域では、ピーク低減電流指令値を0とし、相電流1次成分のピークを低減するための通電を実施しない。したがって、電流振幅ゲイン設定部24の回転数閾値ωpと、d軸電流指令値制限部21の回転数閾値ωd0との関係を「ωd0≧ωp」にすると、すべての回転数領域で、電流位相θiの演算を省略することができる。
一方、回転数ωの絶対値がωp以下のとき、図6(a)に示す例では、回転数ωが0に近づくほど直線的に増加するように電流振幅ゲインkpを設定する。また、図6(b)に示す例では、電流制御の応答遅れに伴い発生する振幅低下分を補正するように電流振幅ゲインkpを設定する。例えば、電流振幅ゲインkpは、回転数ωの絶対値がωpから減少するに伴って増加し、さらに回転数ωの絶対値が0の近傍では再び減少するように設定される。
電流位相算出部25は、電流振幅ゲイン設定部24の回転数閾値ωpと、d軸電流指令値制限部21の回転数閾値ωd0との関係が「ωd0<ωp」である場合、回転数ωの絶対値が「ωd0<|ω|<ωp」の領域で、dq軸電流指令値Id*、Iq*に基づいて、dq軸電流位相θiを算出し、最終電流指令値算出部27に出力する。
位相補償量算出部26は、モータ80の回転数ωに応じた位相補償量θcを算出する。回転数ωが高いほど、通電しようとする電流の周波数が高くなり、電流制御の応答遅れに伴い発生する位相遅れ分を補償する必要が生ずる。そこで、位相補償量算出部26は、図7に示すように、下限値θc_minと上限値θc_maxとの間で回転数ωに応じて正の相関を有する位相補償量θcを算出し、最終電流指令値算出部27に出力する。
最終電流指令値算出部27は、電流振幅Ip、位相補償量θc、及び、場合によってはdq軸電流位相θiが入力される。また、回転角センサ85から電気角θを取得し、ピーク低減電流指令値Id_red1、Iq_red1、Id_red2、Iq_red2を演算する。具体的な演算式は後述する(図21参照)。
上記構成による第1実施形態の制御部65では、二系統のdq軸電流指令値Id1*、Iq1*、Id2*、Iq2*に、dq軸6次成分のピーク低減電流指令値Id_red1、Iq_red1、Id_red2、Iq_red2が加算されたdq軸重畳電流指令値Id_sup1、Iq_sup1、Id_sup2、Iq_sup2に対してフィードバック制御が実行される。これにより、二組の巻線組801、802には、相電流1次成分に5次成分、7次成分の高調波が重畳された相電流が通電される。
ここで、二組の巻線組801、802は電気角が30degずれた位置関係に設けられている。二系統が正常であることを前提とすると、二系統のインバータ601、602が出力する交流電流の振幅は、互いに同一であり、互いの位相差が30degである。したがって、先行特許発明の通り、二系統の合計トルクでは6次のトルクリップルを相殺することができる。さらに、トルクリップルを相殺可能な位相差は、nを整数として一般化すると、(30±60×n)degと表される。
先行特許発明では、相電流1次成分の基本波電流に対して重畳させる高調波として5次成分を用いる構成、及び、dq軸6次成分を用いる構成が記載されている。それに対し本発明では、相電流5次成分及び相電流7次成分を最適な振幅の組み合わせで相電流1次成分に重畳させることを特徴とする。
ところで、特許文献1(特開2014−121189号公報)には、二組の3相巻線組を備える多重巻線モータの駆動装置において、基本波成分に5次、7次等の高調波成分を重畳させ電圧指令を演算する技術が開示されている。しかし、特許文献1の従来技術は、モータ出力の向上に着目し、高調波成分の高調波成分に応じて基本波成分が100%から増加する割合を評価したものであり、相電流ピークの低減には主眼を置いていない。
そこで本発明は、特に相電流ピーク低減の観点から、5次高調波及び7次高調波の最適な振幅の組み合わせを見出すことを目的とする。
[5次、7次高調波通電による相電流ピークの低減]
次に、5次、7次高調波通電による相電流ピークの低減について、図8〜図14を参照して説明する。
まず、相電流1次成分の振幅を100%とし、相電流1次成分に重畳させたとき相電流ピークを最も低減する5次、7次高調波の振幅比率についての解析結果を、図8、図9に示す。この解析で相電流5次、7次の高調波は、6次正弦波のd軸電流及び6次正弦波のq軸電流で構成されたピーク低減電流指令値を座標変換して生成される。
5次、7次高調波を重畳させた相電流のピークが、例えば、相電流1次成分のピークの95%であるとき、「相電流ピーク低減量が5%である」という。なお、本明細書では、後述の通り、相電流ピーク低減量に出力トルク平均を乗じた値を「相電流ピーク低減率」として、「相電流ピーク低減量」とは区別して用いる。
図8の特性線は、各5次高調波振幅(横軸)に対して、相電流ピーク低減量が最も高くなる7次高調波振幅(縦軸)の最適組み合わせを示している。
図9の特性線は、図8に示す最適組み合わせにおける5次高調波振幅と相電流ピーク低減量との関係を示している。
対比のため、5次高調波のみを重畳させたときの相電流ピーク低減量を図10に示す。5次高調波のみでは、最大4.9%のピーク低減が見込める。
そこで、5次高調波のみの場合に比べ、プラス約1%の優位性が得られる「ピーク低減量6%以上」を目標値に設定すると、図9にて、5次高調波振幅が8.1〜16.1%の範囲が抽出される。図8に示すように、この範囲に対応する7次高調波の振幅は、2.0〜10.0%となる。
図8に示す5次、7次成分の最適の振幅組み合わせを表す特性線は、5次高調波振幅をx(8.1≦x≦16.1)[%]、7次高調波振幅をy(2.0≦x≦10.0)[%]とすると、例えば式(2.1)、(2.2)による折れ線で近似される。
y=0.75x− 4.1 (8.1≦x≦12.5) ・・・(2.1)
y=1.31x−11.1 (12.5≦x≦16.1) ・・・(2.2)
上記式は、傾きについて小数点3桁目を四捨五入して小数点2桁で表し、切片について小数点2桁目を四捨五入して小数点1桁で表現しているが、丸め桁数は適宜変更可能である。したがって、同一の技術思想の下に丸め桁数のみを変更した数式は、本明細書に開示した数式と実質的に同一の式であるとみなす。以下の数式についても同様に考える。
5次高調波振幅が12.5%、7次高調波振幅が5.3%のとき、ピーク低減量は最大7.2%となる。この振幅の組み合わせを「最大低減量振幅」といい、図11に「○」印で示す。図12(a)に、最大低減量振幅を生成する6次正弦波のd軸電流及び6次正弦波のq軸電流の波形を示す。6次正弦波のd軸電流の振幅を21.8%、6次正弦波のq軸電流の振幅を8.8%に設定したとき、5次成分の振幅は、座標変換演算式(3.1)により12.5%となり、7次成分の振幅は、式(3.2)により5.3%となる。
(21.8+8.8)/2×√(2/3)=12.5 ・・・(3.1)
(21.8−8.8)/2×√(2/3)= 5.3 ・・・(3.2)
また、最大低減量振幅の5次、7次成分が重畳されたピーク低減量7.2%の相電流波形を図13(a)に示す。
さらに、5次高調波振幅が8.1%、12.5%、16.1%のとき、相電流ピーク低減量が5%を超える7次高調波振幅の上限値及び下限値を、表1に示す。また、表1の範囲を図11にて破線で表す。この範囲を「優位振幅範囲」という。優位振幅範囲の5次、7次高調波振幅の組み合わせでは、5次高調波のみを重畳させたときの最大ピーク低減量(4.9%)よりも大きい、5%を超えるピーク低減量が得られる。
Figure 2016208668
図11に破線で示す優位振幅範囲は、5次高調波振幅をx[%]、7次高調波振幅をy[%]とすると、式(4.1)〜(4.5)の5つの式が表す直線で囲まれた範囲として規定される。
x= 8.1 ・・・(4.1)
x=16.1 ・・・(4.2)
y=0.54x− 3.8 (8.1≦x≦12.5) ・・・(4.3)
y=1.14x−11.3 (12.5≦x≦16.1) ・・・(4.4)
y=1.00x− 5.0 (8.1≦x≦16.1) ・・・(4.5)
このように、ピーク低減電流指令値演算部20は、5次、7次の高調波振幅について、原則として最大低減量振幅が得られるようにピーク低減電流指令値を演算する。ただし、制御ばらつき等を考慮した場合、少なくとも優位振幅範囲の振幅が得られるようにピーク低減電流指令値を算出すれば、相電流ピーク低減量は5%を超える。よって、5次高調波のみを重畳させたときに比べ、相電流ピークをより低減することができる。
上記の最適振幅は、例えばdq軸上で6次正弦波のd軸電流及び6次正弦波のq軸電流からなるピーク低減電流指令値を用いた「5次、7次高調波重畳」の通電に基づいて解析される。次に、これとは別のアプローチとして、「最小ピーク通電」に基づく最適振幅の解析について説明する。
「最小ピーク通電」に基づく解析では、「トルクリップルが発生することなく相電流ピークが最小となるdq軸電流」を電気角毎に探索する。この探索結果に基づくと、図12(b)に示すように、d軸電流として6次の略三角波とq軸電流として6次の略正弦波とを流すことで相電流ピークを最小とすることができる。そこで、d軸電流を三角波に類似する擬似三角波で近似し、6次q軸電流を正弦波で近似する。d軸電流の擬似三角波およびq軸電流の正弦波は、6次成分、18次成分、30次成分等の正弦波を合成した波形で近似したものとしてもよい。
フーリエ級数分解によると、擬似三角波中の三角波と同じ周波数の次数成分は、三角波振幅(33.2%)の81%となるため、擬似三角波の振幅を(33.2×0.81=)26.8%とみなす。また、6次正弦波のq軸電流の振幅は8.2%である。5次成分の振幅は、座標変換演算式(5.1)により14.3%となり、7次成分の振幅は、式(5.2)により7.6%となる。
(26.8+8.2)/2×√(2/3)=14.3 ・・・(5.1)
(26.8−8.2)/2×√(2/3)= 7.6 ・・・(5.2)
つまり、「5次:14.3%、7次:7.6%」の振幅の組み合わせが「最小ピーク通電」による最大低減量振幅に相当する。この振幅での相電流波形を図13(b)に示す。「最小ピーク通電」に基づき解析された最大低減量振幅でのピーク低減量は、7.2%であり、「5次、7次高調波重畳」による最大低減量振幅でのピーク低減量と同等である。ただし、実機試験でのピーク低減量は、近似の影響により6.7%となった。
また、「最小ピーク通電」による最大低減量振幅である「5次:14.3%、7次:7.6%」を図11に「◇」印で示す。この振幅は、「5次、7次高調波重畳」による最大低減量振幅に対し、5次振幅が(14.3/12.5)=1.15倍、7次高調波振幅が(7.6/5.3)=1.44倍に相当する。
したがって、「最小ピーク通電」において相電流ピーク低減量が5%を超える優位振幅範囲は、「5次、7次高調波重畳」による優位振幅範囲にこの比を乗じることで、表2、及び、図11の一点鎖線範囲のように換算される。
Figure 2016208668
図11に一点鎖線で示す優位振幅範囲は、5次高調波振幅をx[%]、7次高調波振幅をy[%]とすると、式(6.1)〜(6.5)の5つの式が表す直線で囲まれた範囲として規定される。
x= 9.3 ・・・(6.1)
x=18.5 ・・・(6.2)
y=0.67x− 5.3 (9.3≦x≦14.4) ・・・(6.3)
y=1.44x−16.4(14.4≦x≦18.5) ・・・(6.4)
y=1.25x− 7.1 (9.3≦x≦18.5) ・・・(6.5)
このように、「最小ピーク通電」による最大低減量振幅及び優位振幅範囲は、「5次、7次高調波重畳」による最大低減量振幅及び優位振幅範囲に対し、5次、7次高調波振幅がいずれも増加する方向にシフトする。いずれにせよ、優位振幅範囲の振幅が得られるようにピーク低減電流指令値を演算すれば、5次高調波のみを重畳させたときに比べ、相電流ピークをより低減することができる。
次に、相電流ピーク低減に伴う損失の低減効果について図14を参照する。
モータ80の零速度時及び低回転時における損失低減効果を図14(a)に示す。零速度時及び低回転時には、相電流ピーク値による発熱への影響が大きい。そこで、式(7)を用いて、ピーク電流の二乗値に基づいて損失を算出すると、ピーク低減量が7.2%のときの損失低減効果は13.9%となる。
{1−(1−0.072)2}×100=13.9 ・・・(7)
したがって、「5次、7次高調波重畳」、「最小ピーク通電」のいずれの方法でピーク低減電流指令値を演算した場合でも、正弦波(相電流1次成分)駆動に比べ、電気角1周期の最大電流に基づく損失を13.9%低減することができる。
一方、モータ80の中回転〜高回転時における損失低減効果を図14(b)に示す。中、高回転時にはピーク値よりも実効値の方が発熱に影響するため、電流実効値の二乗値に基づいて評価する。すると、「5次、7次高調波重畳」では1.8%、「最小ピーク通電」では2.8%、正弦波駆動に比べ、損失が増大する。
よって、モータ80の零速度時及び低回転時には高調波成分を重畳させて電流ピークを下げ、高回転時には高調波成分を重畳させないことが好ましいと考えられる。図6の特性図は、この結果を反映したものである。
[片系統駆動時の通電]
次に、二系統のうち一方が故障した場合等に実行される片系統駆動中の通電について、図15〜図21を参照して説明する。二組の巻線組の位相が30degずれている構成により、二系統駆動中は高調波成分によるトルクリップルが相殺されるのに対し、片系統駆動中には相殺効果が得られない。したがって、相電流ピーク低減、及び、トルクリップル低減の二つの目的に対する優先度のバランスを考慮する必要がある。
図15に、モータ80に発生する逆起電圧Eu1、Ev1、Ew1を示す。本実施形態のモータ80の場合、5%の5次高調波成分、及び、2%の7次高調波成分が逆起電圧に含まれているものとする。高調波成分の振幅は、適用されるモータ80の仕様によって異なる。また、トルクリップルの大きさは、逆起電圧によって決まる。
図16に、参照として、相電流1次成分のみでの(a)電流波形、及び、(b)片系統駆動時のトルク波形を示す。
特許第5672278号公報の式(4)にも参照されるように、1次、5次、7次の電流振幅をI1、I5、I7とし、1次、5次、7次の磁束振幅をψ1、ψ5、ψ7とすると、モータ80のトルクTは、12次以上の項を省略して、式(8)で表される。式(8)中の加減算の符号は、成分の正負の定義によって逆転し得る。
Figure 2016208668
このように、1次の電流振幅I1と1次の磁束振幅をψ1との積を100%とすると、トルクTは、基準値150%を平均とする脈動となる。
ここで、「平均トルク率」及び「トルクリップル率」を以下のように定義する。
平均トルク率[%]=平均トルク[%]/1.5
トルクリップル率[%]=(トルクリップル[%]/平均トルク[%])×100
図16〜図19で、平均トルクを「Avr」、トルクリップル率を「Rtr」と記す。図16(b)の波形の平均トルク率は100%、トルクリップル率は2.8%である。
トルクリップルを最小とするように通電する場合、図17に示すように、逆起電圧を打ち消す方向に逆起電圧の5次、7次成分と同じ大きさの「5次:−5%、7次:−2%」の高調波を重畳させることが好ましい。このとき、図17(b)の波形の平均トルク率は99.7%、トルクリップル率は0.3%である。また、図17(a)に示す相電流ピーク低減量は、3.0%である。
トルクリップル低減と相電流ピーク低減とをいずれも中程度に確保する場合、図18に示すように、例えば、−5%の5次高調波のみを重畳する。この例では、図18(a)に示す相電流ピーク低減量は4.7%である。また、図18(b)の波形の平均トルク率は99.8%、トルクリップル率は2.0%である。
相電流ピークを最小とするように通電する場合、図19に示すように、二系統通電中と同じ「5次:−12.5%、7次:−5.3%」の高調波を重畳させることが好ましい。このとき、図19(a)に示す相電流ピーク低減量は、二系統通電中と同じ7.2%である。また、図19(b)の波形の平均トルク率は99.8%、トルクリップル率は4.2%である。
図20は、片系統駆動時に5次高調波のみを重畳させたときの相電流ピーク低減率とトルクリップル率との関係を示す。ここで、「相電流ピーク低減率」を以下のように定義する。
相電流ピーク低減率[%]=相電流ピーク低減量[%]×平均トルク率[%]/100
ここで、平均トルク率は、数%〜十数%の高調波振幅同士の積を100%から差し引いた値であり、図17〜図19に示すように、ほぼ99%以上となる。したがって、相電流ピーク低減率に対する平均トルク率の寄与度は低い。そのため、相電流ピーク低減率は、「5次高調波のみを重畳させたときの相電流ピーク低減量」(図10参照)に主に依存する。
また、トルクリップル率は、5次高調波振幅が3%のとき0であり、3%から増加又は減少するにつれ対称的に増加する。「3%」という振幅は、トルクリップルを最小とするように通電する場合(図17参照)に採用される振幅(5次:−5%、7次:−2%)における5次高調波振幅と7次高調波振幅との差分に相当する。
次に、ピーク低減電流指令値演算部20で実行される通常通電時(二系統駆動時)と片系統駆動時とのピーク低減電流演算の切替処理について、図21のフローチャートを参照して説明する。図21中、記号「S」はステップを意味する。
S1では、現在、二系統駆動中である場合(S1:YES)、S2にて、式(9.1)、(9.2)を用いて、ピーク低減電流指令値Id_red、Iq_redを演算する。
Figure 2016208668
一系統の故障等により、現在、片系統で駆動中の場合(S1:NO、S3:YES)、S4にて、式(10.1)、(10.2)を用いて、ピーク低減電流指令値Id_red、Iq_redを演算する。なお、二系統とも故障している場合(S3:NO)にはモータ80を駆動不可であるため、処理を終了する。
Figure 2016208668
(効果)
本実施形態のECU10の作用効果について説明する。
(1)上述のインバータ601、602及び巻線組801、802の構成により、二系統駆動時には、6次のトルクリップルを相殺することができる。また、ピーク低減電流指令値演算部20は、相電流1次成分の振幅に対する相電流5次成分及び相電流7次成分の振幅について、「5次、7次高調波重畳」又は「最小ピーク通電」による最大低減量振幅又は優位振幅範囲を狙い値としてピーク低減電流指令値を算出する。これにより、ピーク低減電流指令値が重畳された相電流のピーク低減量を最適とすることができる。
(2)ピーク低減電流指令値演算部20は、dq軸電流指令値に対し、オフラインで算出した最適な6次成分の振幅を重畳する。これにより、5次、7次高調波をdq変換する構成や、UVW相に制御量を加算する構成に比べ、演算を簡単にすることができる。
(3)「5次、7次高調波重畳」により、d軸及びq軸に6次正弦波電流を通電する構成では、正弦波電流のみを単純に組み合わせることができる。また、「最小ピーク通電」により、d軸に6次の擬似三角波の電流を通電し、q軸に6次正弦波電流を通電する構成では、全電気角で効果的に相電流ピークを最小とすることができる。
(4)ピーク低減電流指令値演算部20は、モータ80の回転数ωの絶対値が所定値ωd0未満のとき、d軸電流指令値Id*を0とする(図4参照)。これにより、低回転領域でのdq軸電流位相θiの演算を省略することができる
(5)ピーク低減電流指令値演算部20は、相電流1次成分の振幅の絶対値が所定値Ip_neg未満のとき、振幅を0とする(図5参照)。これにより、ピークを低減する必要性が低いとき、ピーク低減電流指令値の演算を省略することができる。
(6)ピーク低減電流指令値演算部20は、モータ80の回転数ωに応じて、相電流5次成分及び相電流7次成分の振幅を変更する。具体的には、回転数ωの絶対値が閾値ωpより大きいときには高調波成分の重畳を行わないようにする(図6参照)。つまり、発熱に対するピーク値の影響が大きい零速度時及び低回転時には高調波成分を重畳させ、発熱に対する実効値の影響が大きい中、高回転時には高調波成分を重畳させないようにする。これにより、ニーズに応じた効果的な制御が可能となる。
(7)ピーク低減電流指令値演算部20は、モータ80の回転数ωに応じて、相電流5次成分及び相電流7次成分の位相を補償する(図7参照)。これにより、電流制御の応答遅れに伴い発生する位相遅れ分を補償することができる。
(8)制御部65は、モータ80に印加される電圧に対しデッドタイムの影響を打ち消すように、相電流の極性に応じて電圧を補償するデッドタイム補償部391、392を備える。これにより、電圧利用率を向上させ、線間電圧の歪みを低減することができる。
デッドタイム補償部391、392は、実電流、又は、相電流1次成分に相電流5次成分及び相電流7次成分を加算した電流値に基づいて相電流の極性を判別可能である。
(9)二系統のうちいずれか一系統が故障したとき、制御部65は、正常な一系統によりモータ80の駆動を継続する。このとき、ピーク低減電流指令値演算部20は、二系統駆動時とは異なる振幅の相電流5次成分及び相電流7次成分を重畳させるように、ピーク低減電流を演算する。
片系統駆動時にはトルクリップルの相殺効果が得られない。そこで、相電流ピーク低減とトルクリップル低減との優先度のバランスにより、通電する相電流5次成分及び相電流7次成分の振幅を決めることが好ましい。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について図22を参照して説明する。第2実施形態の制御部66は、電流フィードバック制御において、二組の3相巻線組801、802に流れる実電流の和と差を二系統の電流指令値の和と差に対してフィードバックする。第1実施形態との相違点を除き、実質的に同一の構成には、図2と同一の符号を付して説明を省略する。
第2実施形態の制御部66の電流指令値加減算部41では、d軸、q軸毎に電流指令値Id*、Iq*が加減算され、電流指令値の和であるId和*、Iq和*、及び、電流指令値の差であるId差*、Iq差*が生成される。二系統の電気的特性は同等であるから、Id和*、Iq和*はId*、Iq*の2倍に相当し、Id差*、Iq差*は「0」に相当する。
ピーク低減電流指令値演算部20で演算されたピーク低減電流指令値Id_red1、Iq_red1、Id_red2、Iq_red2は、d軸、q軸毎に加減算部29にて加減算される。電流位相が30degずれた二系統の6次成分の和は相殺するから、ピーク低減電流指令値の和は0となり、Id_red差、Iq_red差のみが出力される。Id_red差、Iq_red差は、電流指令値の差、つまり「0」に加算される。
そして、「dq軸電流指令値にピーク低減電流指令値が加算された重畳電流指令値」として、「Id和*、Iq和*、Id_red差、Iq_red差」の4つの値が、和制御器421、差制御器422、及び、系統電圧算出部47に出力される。
第2実施形態の電流フィードバック演算部40は、和制御器421、差制御器42、二系統電圧算出部43、及び、フィードバック電流加減算部46を含む。
和制御器421には、Id和*、Iq和*と、フィードバック電流加減算部46で算出されたId和、Iq和との偏差が入力される。和制御器421は、この偏差を0に収束させるように、比例積分制御演算によって、二系統の電圧指令値の和であるVd和、Vq和を演算する。差制御器422には、Id_red差、Iq_red差と、フィードバック電流加減算部46で算出されたId差、Iq差との偏差が入力される。差制御器422は、この偏差を0に収束させるように、比例積分制御演算によって二系統の電圧指令値の差であるVd差、Vq差を演算する。
系統電圧算出部43は、Vd和、Vq和、Vd差、Vq差を、第1系統及び第2系統の電圧指令値Vd1、Vq1、Vd2、Vq2に変換し、(電圧)2相3相変換部341、342に出力する。
フィードバック電流加減算部46は、3相2相変換部351、352から入力された電流検出値Id1、Iq1、Id2、Iq2を加減算し、Id和、Iq和、Id差、Iq差を算出する。
また、系統電圧算出部47は、Id和*、Iq和*、Id_red差、Iq_red差を、第1系統及び第2系統のdq軸重畳電流指令値Id_sup1、Iq_sup1、Id_sup2、Iq_sup2に変換し、電流2相3相変換部381、382に出力する。
以下、電流2相3相変換部381、382及びデッドタイム補償部391、392に関しては、第1実施形態と同様である。
第2実施形態では、電流指令値の和と差を用いてフィードバック制御することにより、演算をより簡単にすることができる。なお、電流指令値加減算部41及び加減算部29を含む構成で説明したが、電流指令値加減算部41及び加減算29部を設けず、Id和=Id*、Iq和=Iq*、Id差=0、Iq差=0とするとともに、最終電流指令値算出部27で直接Id_red差、Iq_red差を算出する構成としてもよい。
(その他の実施形態)
(ア)上記実施形態のピーク低減電流指令値の演算では、dq軸電流指令値に6次成分を重畳しており、この構成は、特許第5672278号公報の第3、第4実施形態(図12、図13)に対応する。この構成に限らず、特許第5672278号公報の第1、第2実施形態(図5、図11)に対応するように、5次、7次高調波をdq変換する構成や、UVW相に制御量を加算する構成を採用してもよい。その場合でも、「5次、7次高調波重畳」による最大低減量振幅及び優位振幅範囲を援用可能である。
(イ)上記第2実施形態のピーク低減電流指令値の演算は、Id差とIq差に相当する電流を用いるものであったが、Id和がほとんどトルクに寄与しないモータでは、Id和に相当する電流を変えることで相電流ピークの低減を図ることも考えられる。
(ウ)ECU10の具体的な構成は、上記実施形態の構成に限らない。例えばスイッチング素子は、MOSFET以外の電界効果トランジスタやIGBT等であってもよい。
(エ)本発明の3相回転機の制御装置は、電動パワーステアリング装置用のモータの制御装置に限らず、他の3相モータまたは発電機用の制御装置として適用されてもよい。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
10 ・・・ECU(制御装置)、
601・・・第1インバータ(第1電力変換器)、
602・・・第2インバータ(第2電力変換器)、
65、66 ・・・制御部、
80 ・・・モータ(3相回転機)、
801、802・・・巻線組。

Claims (15)

  1. 二組の3相巻線組(801、802)を有する3相回転機(80)の駆動を制御する制御装置(10)であって、
    前記二組の巻線組に対応して設けられ、振幅が互いに同一であり、nを整数とすると、互いの位相差が(30±60×n)[deg]である交流電流を前記二組の巻線組に出力する第1電力変換器(601)及び第2電力変換器(602)と、
    前記3相回転機に通電される相電流1次成分に対し5倍の周波数を有する相電流5次成分、及び、7倍の周波数を有する相電流7次成分を前記相電流1次成分に重畳させ、前記相電流1次成分のピークを低減するように通電を制御する制御部(65、66)と、
    を備え、
    前記制御部は、前記相電流1次成分の振幅に対する前記相電流5次成分及び前記相電流7次成分の振幅について、8.1〜16.1[%]の振幅を有する前記相電流5次成分、及び、0.6〜11.1[%]の振幅を有する前記相電流7次成分を重畳させることを特徴とする3相回転機の制御装置。
  2. 前記制御部は、前記相電流5次成分の振幅をx[%]、前記相電流7次成分の振幅をy[%]とすると、以下の5つの式
    x= 8.1
    x=16.1
    y=0.54x− 3.8 (8.1≦x≦12.5)
    y=1.14x−11.3(12.5≦x≦16.1)
    y=1.00x− 5.0 (8.1≦x≦16.1)
    が表す直線で囲まれた範囲の振幅の組み合わせにより、前記相電流5次成分及び前記相電流7次成分を重畳させることを特徴とする請求項1に記載の3相回転機の制御装置。
  3. 前記制御部は、座標変換によって前記相電流5次成分及び前記相電流7次成分が得られるように、dq軸上で、前記相電流1次成分に対し6倍の周波数を有する6次d軸電流及び6次q軸電流を演算することを特徴とする請求項2に記載の3相回転機の制御装置。
  4. 前記制御部は、座標変換によって前記相電流5次成分及び前記相電流7次成分が得られるように、dq軸上で、前記相電流1次成分に対し6倍の周波数を有する6次の擬似三角波のd軸電流、及び6次q軸電流を演算することを特徴とする請求項1に記載の3相回転機の制御装置。
  5. 前記巻線組と当該巻線組に対応する前記電力変換器とを含む系統について、前記制御部は、前記二組の巻線組に流れる実電流を系統毎に電流指令値に対してフィードバック制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の3相回転機の制御装置。
  6. 前記巻線組と当該巻線組に対応する前記電力変換器とを含む系統について、前記制御部は、前記二組の巻線組に流れる実電流の和と差を二系統の電流指令値の和と差に対してフィードバック制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の3相回転機の制御装置。
  7. 前記制御部は、前記3相回転機の回転数に応じて、前記相電流5次成分及び前記相電流7次成分の振幅を変更することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の3相回転機の制御装置。
  8. 前記制御部は、座標変換によって前記相電流5次成分及び前記相電流7次成分が得られるように、dq軸上でd軸電流及びq軸電流を演算し、
    前記3相回転機の回転数の絶対値が所定値未満のとき、d軸電流指令値を0とすることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の3相回転機の制御装置。
  9. 前記制御部は、前記相電流1次成分の振幅の絶対値が所定値未満のとき、前記相電流1次成分の振幅を0とすることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の3相回転機の制御装置。
  10. 前記制御部は、前記3相回転機の回転数に応じて、前記相電流5次成分及び前記相電流7次成分の位相を補償することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の3相回転機の制御装置。
  11. 前記制御部は、前記3相回転機に印加される電圧に対しデッドタイムの影響を打ち消すように、相電流の極性に応じて電圧を補償するデッドタイム補償部(391、392)を備えることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の3相回転機の制御装置。
  12. 前記デッドタイム補償部は、実電流に基づいて相電流の極性を判別することを特徴とする請求項11に記載の3相回転機の制御装置。
  13. 前記デッドタイム補償部は、前記相電流1次成分に前記相電流5次成分及び前記相電流7次成分を加算した電流値に基づいて相電流の極性を判別することを特徴とする請求項11に記載の3相回転機の制御装置。
  14. 前記巻線組と当該巻線組に対応する前記電力変換器とを含む系統について、前記制御部は、二系統のうちいずれか一系統が故障したとき、正常な一系統により前記3相回転機の駆動を継続し、二系統駆動時とは異なる振幅の前記相電流5次成分及び前記相電流7次成分を重畳させることを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の3相回転機の制御装置。
  15. 前記巻線組と当該巻線組に対応する前記電力変換器とを含む系統について、前記制御部は、二系統のうちいずれか一系統が故障したとき、正常な一系統により前記3相回転機の駆動を継続し、二系統駆動時と同じ振幅の前記相電流5次成分及び前記相電流7次成分を重畳させることを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の3相回転機の制御装置。
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