JP2016205406A - 動力伝達装置 - Google Patents

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浩司 飯塚
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理士 新村
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Abstract

【課題】ハウジングの内部に設けられている回転軸が回転しても、ハウジングの内部に入っている潤滑油がブリーザ室内へ入り難い動力伝達装置を提供することを目的とする。
【解決手段】潤滑油3が入る内部空間5を備えたハウジング7と、内部空間5内に設けられ、ハウジング7に対して回転自在である回転軸9,11と、ハウジング7内で回転軸9,11の回転中心C1,C2よりも上側に設けられ、内部空間5と隔壁13を隔てて区画され、ハウジング7の内部空間5と連通しているブリーザ室17とを有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ブリーザ室を備えた動力伝達装置に関する。
従来より、ブリーザ室を備えた自動車の動力伝達装置(トランスファ)が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
従来のトランスファは、ケース(ハウジング)と、このケースの内部空間に設けられケースに対して回転自在な第1軸(入力軸)と第2軸(中間軸)と第3軸(出力軸)とを備えて構成されている。第1軸には第1歯車が設けられており、第2軸には第2歯車と第3歯車とが設けられており、第3軸には第4歯車が設けられている。
第1歯車には、第2歯車が噛み合っており、第3歯車には、第4歯車が噛み合っている。そして、エンジンによって第1軸が回転すると、第2軸と第3軸とが回転するようになっている。
また、従来のトランスファのケースには、内部空間に隣接してブリーザ室が設けられている。ブリーザ室の上部とケースの外部とは、トランスファのケースに設けられたベントプラグを介してつながっている。
これにより、トランスファのケースの内部の圧力が高圧になったとき、圧力を外部に逃し、ケース内部に配置された部材の機能を適切に保持するとともに、トランスファのケースの内部空間の潤滑油の粒子がトランスファのケースの外部に漏れ出ないようになっている。
特開平10−138774号公報
ところで、上記従来のトランスファでは、ブリーザ室の一部やブリーザ室の空気入口部(内部空間とブリーザ室とをつないでいる部位)が第1軸の回転中心軸よりも下方に位置しているので(特許文献1の図6、図7等を参照)、第1軸、第2軸の回転によって内部空間内の潤滑油がブリーザ室内に入りやすいという問題がある。
上記問題は、ブリーザ室を備えたトランスファ以外の動力伝達装置においても同様に発生する問題である。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、ハウジングの内部に設けられている回転軸が回転しても、ハウジングの内部に入っている潤滑油がブリーザ室内へ入り難い動力伝達装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、潤滑油が入る内部空間を備えたハウジングと、前記内部空間内に設けられ、前記ハウジングに対して回転自在である回転軸と、前記ハウジング内で前記回転軸の回転中心よりも上側に設けられ、前記内部空間と隔壁を隔てて区画され、前記ハウジングの内部空間と連通しているブリーザ室とを有する動力伝達装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の動力伝達装置において、前記回転軸は、第1軸と、この第1軸よりも後側に設けられ前記第1軸の回転によって回転する第2軸とを備えて構成されており、前記ブリーザ室は、前記第2軸の回転中心よりも前側に位置している動力伝達装置である。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の動力伝達装置において、前記ブリーザ室は、前記第1軸の回転中心軸よりも後側に位置している動力伝達装置である。
請求項4に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載の動力伝達装置において、前記第1軸には第1歯車が設けられており、前記第2軸には前記第1歯車と噛み合う第2歯車が設けられており、前記隔壁は、前記第1歯車と前記第2歯車の外径側に位置している動力伝達装置である。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の動力伝達装置において、前記ブリーザ室と前記ハウジングの外部とをお互いにつないでいる貫通孔を有する動力伝達装置である。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の動力伝達装置において、前記ハウジングは、ハウジング本体部とハウジングカバとを備えて構成されており、前記ブリーザ室は、前記ハウジング本体部に設けられ前記ハウジングカバとの合わせ面のところから凹んでいるハウジング本体部凹部と、前記ハウジングカバに設けられ前記ハウジング本体部との合わせ面のところから凹んでいるハウジングカバ凹部とで構成されている動力伝達装置である。
本発明によれば、ハウジングの内部に設けられている回転軸が回転しても、ハウジングの内部に入っている潤滑油がブリーザ室内へ入り難い動力伝達装置を提供することができるという効果を奏する。
本発明の実施形態に係る動力伝達装置が使用されている自動車の駆動系の概略構成を示す平面図である。 本発明の実施形態に係る動力伝達装置の斜視図である。 本発明の実施形態に係る動力伝達装置の断面図である。 図3におけるIV矢視図であって、動力伝達装置のハウジング本体部を示す図である。 図3におけるV矢視図であって、動力伝達装置のハウジングカバを示す図である。 本発明の実施形態に係る動力伝達装置の外観の一部を示す平面図である。 図6におけるVII―VII断面図であって、動力伝達装置が、左側が下方になるように傾いた状態を示す図である。 図7において、動力伝達装置が、右側が下方になるように傾いた状態を示す図である。
本発明の実施形態に係る動力伝達装置1として、図1で示すように、たとえば、自動車45に使用されるトランスファを掲げることができる。
まず、動力伝達装置1が使用されている自動車45の駆動系について説明する。
自動車45の車体47の前部には、左右一対の前輪49が回転自在に支承され、また、同上車体47の後部には左右一対の後輪51が回転自在に支承され、これら各前輪49と、各後輪51により、車体47が走行面上に支持されている。
左右の前輪49の間には、前差動装置53が設けられており、この前差動装置53の各出力軸に各前輪49が前車軸55により連動連結されている。また、左右の後輪51の間には、後差動装置57が設けられており、この後差動装置57の各出力軸に各後輪51が後車軸59により連動連結されている。
車体47の前部には、内燃機関であるエンジン61が支持され、このエンジン61にトランスミッション63とトランスファ(動力伝達装置)1とが連設され、トランスミッション63にはモータージェネレータ64が連結され、トランスファ1の出力軸と後差動装置57の入力軸とは、自在継手軸65により連動連結されている。
エンジン61またはモータージェネレータ64の動力は、まず、トランスミッション63に伝達され、このトランスミッション63から、前差動装置53と各前車軸55とを介して各前輪49に伝達されるとともに、トランスファ1と自在継手軸65と各後車軸57とを介して各後輪51に伝達され、これによって、自動車45は前、後4輪駆動で走行可能になっている。
なお、自動車45が制動時あるいは降坂時の場合などには、モータージェネレータ64が放出されたエネルギー回生を行う。
トランスファ1は、図3等で示すように、潤滑油3が入る内部空間5を備えたハウジング(ケース)7を備えている。内部空間5内に入る潤滑油3の体積は、内部空間5の体積よりも小さく、内部空間5の体積の半分よりも小さい程度になっている。
ハウジング7には、ハウジング7に対して回転自在である回転軸9,11,19が設けられている。各回転軸9,11,19それぞれの少なくとも一部は、ハウジング7の内部空間5内に位置している。
また、ハウジング7内には、図2,図4,図5等で示すように、ブリーザ室17が設けられている。ブリーザ室17は、総ての回転軸9,11,19の回転中心C1,C2,C3より上側に設けられている。また、ブリーザ室17は、ハウジング7の内部空間5と隔壁13を隔てて区画されており、ハウジング7の内部空間5と空気入口部15を介して連通している。なお、空気入口部15も、総ての回転軸9,11,19の回転中心C1,C2,C3より上側に設けられている。
回転軸9,11,19は、図3等で示すように、第1軸(エンジン61等の駆動源の動力が伝達される入力軸)9と、この第1軸9よりも後側に設けられ第1軸9の回転によって回転する第2軸(中間軸)11と、この第2軸よりも後側に設けられ第2軸11の回転によって回転する第3軸(出力軸)19とで構成されている。
第1軸9の回転中心C1と第2軸11の回転中心C2とはお互いが平行になって車体47の左右方向に延伸している。第3軸19の回転中心C3は車体47の前後方向に延伸している。
また、第3軸19の回転中心C3は、第2軸11の回転中心C2に対して捻れの位置にあるとともに、平面視において、第2軸11の回転中心C2と第3軸19の回転中心C3とはお互いが直交している。なお、第3軸19の回転中心C3が第2軸11の回転中心C2に対して直交していてもよい。
また、第1軸9の回転中心C1は、第2軸11の回転中心C2よりも下側に位置し、第2軸11の回転中心C2は、第3軸19の回転中心C3よりも下側に位置しているが、必ずしもこのようになっている必要はなく、上下方向で各回転中心C1,C2,C3の位置が変更されてもよい。
ブリーザ室17は、第2軸11の回転中心C2よりも前側に位置している。また、ブリーザ室17は、第1軸9の回転中心軸C1よりも後側に位置している。すなわち、ブリーザ室17は、前後方向で、第1軸9の回転中心C1と第2軸11の回転中心C2との間に設けられている。
なお、空気入口部15が、前後方向で、第1軸9の回転中心C1と第2軸11の回転中心C2との間に設けられているのであれば、ブリーザ室17の一部が第1軸9の回転中心C1から僅かに前側にはみ出していてもよいし、また、ブリーザ室17の一部が第2軸11の回転中心C2から僅かに後側にはみ出していてもよい。
第1軸9には第1歯車(たとえば、ヘリカルギヤ)37がフローフォーミングにより形状形成されたパイプ状の基材の外周に圧入または溶接などにより一体的に設けられており、第2軸11には第1歯車37と噛み合う第2歯車39が一体的に設けられている。これにより、第1軸9から第2軸11へ回転力が伝達されるようになっている。隔壁13は、円弧状に形成されており、第1歯車37と第2歯車39の外径側に位置している。
ハウジング7には、図2、図4、図7等で示すように、貫通孔(直線状に延びている細長いドレイン孔)21が設けられている。貫通孔21は、ハウジング7の肉部を機械加工(たとえば、ドリル加工)することで形成されており、ブリーザ室17とハウジング7の外部とをお互いにつないでいる。
また、貫通孔21は、水平方向に延びているか、もしくは、ブリーザ室17側は下方に位置しハウジング7の外部側が上方に位置するようにして、斜め方向に延びている。
ハウジング7は、ハウジング本体部23とハウジングカバ25とを備えて構成されている。
ハウジング本体部23は、環状の側壁部69と仕切り壁部71とを備えて構成されており、ハウジング本体部23(環状の側壁部69)の一端部(右端部)には、環状の合わせ面27が形成されており、ハウジング本体部23(環状の側壁部69)の他端部(左端部)にも、環状の合わせ面67が形成されている。ハウジング本体部23の各合わせ面27,67は、左右方向に対して直交する方向に展開している。
ハウジング本体部23の右端の環状の合わせ面27の内側には、ハウジング本体部23の右端から左側に大きく凹んでいる部位73が形成されている。ハウジング本体部23の左端の環状の合わせ面67の内側には、ハウジング本体部23の左端から右側に僅かに凹んでいる部位75が形成されている。大きく凹んでいる部位73と僅かに凹んでいる部位75とは仕切り壁部71で仕切られている。
ハウジングカバ25は、環状の側壁部77と仕切り壁部79とを備えて構成されており、ハウジングカバ25(環状の側壁部77)の一端部(左端部)には、ハウジング本体部23の合わせ面27と同一形状の環状の合わせ面31が形成されている。ハウジングカバ25の合わせ面31は、左右方向に対して直交する方向に展開している。ハウジングカバ25の左端の環状の合わせ面31の内側には、ハウジング7の左端から右側に僅かに凹んでいる部位81が形成されている。
内部空間5は、ハウジング本体部23の合わせ面27の全体とハウジングカバ25の合わせ面31全体とがお互いに面接触するように、ハウジング本体部23とハウジングカバ25とを組み付けたときに形成されるようになっている。
すなわち、ハウジング7の内部空間5の大部分は、ハウジング本体部23の環状の合わせ面27の内側でハウジングカバ本体部23の右端から左側に大きく凹んでいる部位73で構成されており、仕切り壁部71が、内部空間5の底壁を形成している。また、ハウジング7の内部空間5の一部は、ハウジングカバ25の環状の合わせ面31の内側でハウジング7の左端から右側に僅かに凹んでいる部位81で構成されている。
ハウジング本体部23の左端の環状の合わせ面67は、ハウジング7をトランスミッションハウジング35に設置したときにトランスミッションハウジング35に接触するようになっている。これにより、ハウジング本体部23の僅かに凹んでいる部位75で、空間83が形成される。環状の合わせ面67の下側の部位には、小さな切り欠き85が形成されている。これにより、空間83は、切り欠き85を介して、トランスファ1の外部とつながっている。
ブリーザ室17は、ハウジング本体部23に設けられハウジングカバ25との合わせ面27のところから凹んでいるハウジング本体部凹部29と、ハウジングカバ25に設けられハウジング本体部23との合わせ面31のところから凹んでいるハウジングカバ凹部33とで構成されている。
ハウジング本体部凹部29の深さ寸法(左右方向の寸法)の値は、大きく凹んでいる部位73の深さ寸法(左右方向の寸法)の値よりも小さくなっており、大きく凹んでいる部位73の深さ寸法の値の半分程度になっているとともに、ハウジングカバ凹部33の深さ寸法の値よりも大きくなっている。
ハウジングカバ凹部33は、ハウジング本体部23との環状の合わせ面31の肉部の一部のところから一端側(たとえば右側)に凹んでいる。ハウジング本体部凹部29は、ハウジングカバ25との環状の合わせ面27の肉部の一部のところから他端側(たとえば左側)に凹んでいる。
貫通孔21は、左右方向に長く延びてハウジング本体部凹部29の底面から、トランスミッション63側の空間83にわたって形成されている。
ハウジング本体部23とハウジングカバ25とはダイキャストで形成された後、少なくとも各合わせ面27,31,67は機械加工によって平面状に加工されている。
第1軸9と第2軸11とは、それぞれに設けられた歯車(たとえば、ヘリカルギヤ)37,39によって回転するように構成されている。第1軸9の回転中心C1の延伸方向と第2軸11の回転中心C2の延伸方向とにおいて、歯車37,39は、たとえば、ハウジング本体部23の右側でハウジング本体部23内に位置している。
また、第2軸11の左側には、第3歯車(たとえば、ハイポイドギヤ)87が設けられており、第3軸19の先端には、第4歯車(たとえば、ハイポイドギヤ)89が設けられている。第4歯車89が第3歯車87に噛み合っており、第2軸11によって第3軸19が回転するようになっている。
内部空間5とブリーザ室17とをお互いに連通している空気入口部15は、ハウジングカバ25に形成されている切り欠き41(貫通孔でもよい)によって形成されている。
なお、切り欠き41(または貫通孔)は、ハウジング本体23に形成されてもよい。
切り欠き41は、ハウジングカバ25の合わせ面31に面して形成されている(合わせ面31から左側に凹んだ形態で形成されている)。貫通孔の場合は、合わせ面31から左側に僅かに離れている。
内部空間5とブリーザ室17とは、第1軸9と第2軸11との外側の(外周から外側に離れ)円弧状の隔壁13を介して区画されており、空気入口部15は、ハウジングカバ25に形成されている円弧状の隔壁13の一部を切り欠くことのみの態様で形成されている。空気入口部15(切り欠き41)は、隔壁13の前端部と後端部とに2箇所設けられており、万一ブリーザ室17側に潤滑油3が流入した場合の潤滑油3の出口にもなっている。なお、円弧状の隔壁13の中心は、第2軸11や第1軸9の回転中心と一致している。
また、ハウジング7(トランスファ1)が水平位置に対して実用上の最大の角度(たとえば、40°)傾斜しても、ハウジング7の内部空間5に入っている所定量の潤滑油3の油面が、ブリーザ室17よりも下方に位置するように構成されている。
たとえば、左右方向に延びた軸を回動中心にして前側が下側に位置し、後側が上側に位置するような回動方向に最大角度傾いたときでも、ブリーザ室17は油面L2(図5参照)の上方に位置している。なお、図5で示す直線L1の延伸方向は、トランスファ1が搭載された自動車45が、水平な走行面上にあるときの水平方向を示している。
また、左右方向に延びた軸を回動中心にして前側が上側に位置し、後側が下側に位置するような回動方向に最大角度傾いたときでも、ブリーザ室17は油面L3(図5参照)の上方に位置している。
また、前後方向に延びた軸を回動中心にして左側が下側に位置し右側が上側に位置するような回動方向に最大角度傾いたときでも、ブリーザ室17は油面L4(図7参照)の上方に位置している。
また、前後方向に延びた軸を回動中心にして左側が上側に位置し右側が下側に位置するような回動方向に最大角度傾いたときでも、ブリーザ室17は油面L5(図8参照)の上方に位置している。
さらに、図5、図7、図8で示すような油面(L2,L3,L4,L5)の状態になったときであっても、空気入口部15は、油面(L2,L3,L4,L5)の上方に位置している。
また、水平状態、または、図5で示すような油面(L2,L3)の状態、または、図8で示すような油面L5の状態では、ブリーザ室17に潤滑油3が入ったとしても、この入った潤滑油3が空気入口部15を通って内部空間5内に戻るようになっている。
つまり、水平状態から任意の方向に最大の角度まで傾く間の姿勢では、ブリーザ室17と空気入口部15とが油面の上方に位置し、水平状態から所定の方向に所定の角度まで傾く間の姿勢では、ブリーザ室17に入った潤滑油3が空気入口部15を通って内部空間5内に戻るように構成されている。
また、ハウジング本体部凹部29は、図4で示すように、複数(たとえば、2つ;29A,29B)設けられており、貫通孔21は、複数のハウジング本体部凹部29のうちの最も上側に位置している1つのハウジング本体部凹部29Aのみに設けられている。
複数のハウジング本体部凹部29(29A,29B)は、ハウジングカバ凹部33によってお互いが連通している。
次に、トランスファ1の動作について説明する。
各軸9,11,19が回転を停止しているときには、潤滑油3は、内部空間5の下側に溜まっている。
各軸9,11,19が回転すると、内部空間5内の潤滑油3が歯車37,39等で攪拌される。これにより、潤滑油3が、内部空間5の上側に飛ぶ。しかし、この飛んだ潤滑油3は、ブリーザ室17内に入ることなく、内部空間5の内壁にぶつかり、内部空間5の内壁をつたって下方に移動する。なお、僅かな量の潤滑油3がブリーザ室17内に入ったとして、この入った潤滑油3は、空気入口部15を通って落下し、内部空間5に戻る。なお、図4、図5で示す矢印は、第1軸9、第2軸11の回転方向を示している。
また、各軸9,11,19が回転することで内部空間5内の圧力が上昇しようとしても、内部空間5内の空気が、空気入口部15、ブリーザ室17、貫通孔21、空間83、切り欠き85を介して大気に開放されるので、内部空間5内の圧力が上昇することが抑制される。
トランスファ1によれば、ハウジング7の内部空間5から隔壁13を隔てて区画されているブリーザ室17が、ハウジング7に設けられている回転軸9,11の回転中心C1,C2よりも上側に位置しているので、回転軸9,11が回転しても、内部空間5内の潤滑油3がブリーザ室17内へ入り難くなる。また、内部空間5とブリーザ室17とをつないでいる空気入口部15も、回転軸9,11の回転中心C1,C2よりも上側に位置しているので、内部空間5内の潤滑油3がブリーザ室17内へ入り難くなる。
また、トランスファ1によれば、ブリーザ室17が第2軸11の回転中心C2よりも前側に位置しているので、トランスファ1の後方への突出量が少なくなり、トランスファ1のハウジング7の外に設置されている自動車45の部品(たとえば、排気管)との干渉を無くすことができる。
また、トランスファ1によれば、ブリーザ室17が、前後方向で、第1軸9の回転中心C1と第2軸11の回転中心C2との間に設けられているので、ハウジング7が大きくなることが抑制される。
また、トランスファ1によれば、隔壁13が第1歯車37と第2歯車39の外径側に位置しているので、一対の噛み合う歯車37,39の外径側でハウング7の壁が二重になっており、ハウジング7の強度が向上し、各歯車37,39同士の噛み合いにおいて静粛性が増し、振動を抑制することができる。
また、トランスファ1によれば、ブリーザ室17とハウジング7の外部とをお互いにつないでいる貫通孔21が設けられているが、ハウジング7の肉部を機械加工(たとえば、ドリル加工)することで形成された場合には、貫通孔21を細長くすることが容易であるとともに、貫通孔21を正確な形状で正確な位置に設けることができる。
また、トランスファ1によれば、貫通孔21が、ブリーザ室17側が下方に位置しハウジング7の外部側が上方に位置するようにして、斜め方向に延びているので、ブリーザ室17に潤滑油3が稀に入ったとしてもハウジング7の外部には漏れ出ない。
また、トランスファ1によれば、ブリーザ室17が、ハウジングカバ25との合わせ面27のところから凹んでいるハウジング本体部凹部29と、ハウジング本体部23との合わせ面31のところから凹んでいるハウジングカバ凹部33とで構成されているので、別途部品を設けること無く、ブリーザ室17をハウジング本体部23とハウジングカバ25との組立で形成することができ、製造コストが低減される。
また、トランスファ1によれば、第1軸9の回転中心C1の延伸方向と第2軸11の回転中心C2の延伸方向で、歯車37,39がハウジング本体部23内に位置しており、内部空間5とブリーザ室17とをお互いに連通している空気入口部15がハウジングカバ25に形成されている切り欠き41で形成されているので、第1軸9の回転中心C1の延伸方向で、各歯車37,39の位置と空気入口部15の位置とがずれており、歯車37,39の回転による遠心力で発生する潤滑油3の飛沫が空気入口部15に到達し難くなっている。
また、トランスファ1によれば、ハウジング7が水平位置に対して実用上の最大の角度(たとえば、40°)傾斜しても、ハウジング7の内部空間5に入っている所定量の潤滑油3の油面が、ブリーザ室17よりも下方に位置するように構成されているので、自動車45が傾いたときでも潤滑油3がハウジング7の外に流れ出ない。
また、トランスファ1によれば、ハウジング本体部凹部29が、複数(たとえば、2つ;29A,29B)設けられており、貫通孔21が、複数のハウジング本体部凹部29のうちの最も上側に位置している1つのハウジング本体部凹部29Aのみに設けられており、複数のハウジング本体部凹部29は、ハウジングカバ凹部33によってお互いが連通しているので、潤滑油3がハウジング7の外に一層漏れ難くなっている。
なお、ハウジングカバ25側にも設けられたブリーザ室17は、ハウジング本体部23側にだけブリーザ室17を形成し、ハウジングカバ25側はこのブリーザ室17の端面を塞ぐフラット壁面としてもよい。この場合に、空気入口部15はハウジング本体部23側に設けられる。さらに、ハウジング本体部23側にのみブリーザ室17を設ける場合には、ブリーザ室17の端面を塞ぐために別部材のプレートを設け、その端面に取り付けるとともに、その端面の周囲にボルト止めや溶接などでプレートを固定してもよい。
1 動力伝達装置
3 潤滑油
5 内部空間
7 ハウジング
9,11 回転軸
13 隔壁
17 ブリーザ室
21 貫通孔
23 ハウジング本体部
25 ハウジングカバ
27,31 合わせ面
29 ハウジング本体部凹部
33 ハウジングカバ凹部
37 第1歯車
39 第2歯車
C1,C2 回転中心

Claims (6)

  1. 潤滑油が入る内部空間を備えたハウジングと、
    前記内部空間内に設けられ、前記ハウジングに対して回転自在である回転軸と、
    前記ハウジング内で前記回転軸の回転中心よりも上側に設けられ、前記内部空間と隔壁を隔てて区画され、前記ハウジングの内部空間と連通しているブリーザ室と、
    を有することを特徴とする動力伝達装置。
  2. 請求項1に記載の動力伝達装置において、
    前記回転軸は、第1軸と、この第1軸よりも後側に設けられ前記第1軸の回転によって回転する第2軸とを備えて構成されており、
    前記ブリーザ室は、前記第2軸の回転中心よりも前側に位置していることを特徴とする動力伝達装置。
  3. 請求項2に記載の動力伝達装置において、
    前記ブリーザ室は、前記第1軸の回転中心軸よりも後側に位置していることを特徴とする動力伝達装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の動力伝達装置において、
    前記第1軸には第1歯車が設けられており、前記第2軸には前記第1歯車と噛み合う第2歯車が設けられており、
    前記隔壁は、前記第1歯車と前記第2歯車の外径側に位置していることを特徴とする動力伝達装置。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の動力伝達装置において、
    前記ブリーザ室と前記ハウジングの外部とをお互いにつないでいる貫通孔を有することを特徴とする動力伝達装置。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の動力伝達装置において、
    前記ハウジングは、ハウジング本体部とハウジングカバとを備えて構成されており、
    前記ブリーザ室は、前記ハウジング本体部に設けられ前記ハウジングカバとの合わせ面のところから凹んでいるハウジング本体部凹部と、前記ハウジングカバに設けられ前記ハウジング本体部との合わせ面のところから凹んでいるハウジングカバ凹部とで構成されていることを特徴とする動力伝達装置。
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