JP2013217473A - ギアボックスおよびそれを備えた鞍乗型車両 - Google Patents

ギアボックスおよびそれを備えた鞍乗型車両 Download PDF

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Abstract

【課題】ギア等の潤滑性の確保とオイル量の低減とを両立させることのできるギアボックスおよびそれを備えた鞍乗型車両を提供すること。
【解決手段】ギアボックス30は、オイル105が貯留されたギア室88と、仕切り壁92によってギア室88と隔てられ且つギア室88の上方に位置するブリーザ室90とが形成されたミッションケース80と、を備えている。仕切り壁92には、ギア室88とブリーザ室90とをつなぐブリーザ室入口94が形成され、ミッションケース80の仕切り壁92には、ブリーザ室入口94の前方に配置され、且つ少なくとも一部がセカンダリーギア72の真上に配置された第1のリブ110と、ブリーザ室入口94の後方に配置され、且つ少なくとも一部が第1のメインギア75の真上に配置された第2のリブ115と、が設けられている。
【選択図】図4

Description

本発明は、ギアボックスおよびそれを備えた鞍乗型車両に関する。
鞍乗型車両は、エンジン等の駆動源と、駆動源の動力を駆動輪に伝達する動力伝達装置とを備えている。動力伝達装置の一部として、オイルが貯留されたケースと、ケース内に配置された複数のギアとを有するギアボックスが知られている。また、ケース内の圧力上昇を緩和するため、ギアが収容されたギア室とは別に、外部に連通するブリーザ室を設けることが知られている。特許文献1には、そのようなギアボックスが記載されている。
特許文献1に記載されたギアボックスは、右方に配置されたミッションケースと、左方に配置されたミッションカバーとを備えている。ミッションケースとミッションカバーとは、ガスケットを挟んで組み合わされている。ミッションケースおよびミッションカバーによって、上記ケースが形成されている。ミッションケースおよびミッションカバーの内部には、ミッション室(上述のギア室に相当)とブリーザ室とが形成されている。ミッション室内には、ベルト式無段変速機のドリブン軸に固定された減速ギアと、出力軸に固定された減速ギアとが収容されている。ミッション室の底部には、オイルが貯留されている。ブリーザ室はミッション室の上方に形成されている。
ミッション室内のオイルは、両減速ギアによって掻き上げられ、両減速ギア、ドリブン軸、および出力軸に噴霧される。ミッション室の圧力が上昇すると、ミッション室内のオイルミスト化した空気がブリーザ室に流入し、気液分離できなかったオイルがブリーザ室から外部に排出される。そこで、かかる問題を解決すべく、特許文献1には、ブリーザ室の入口の近傍にガスケットの突出片を設け、オイル飛沫がミッション室からブリーザ室に飛び込むことを上記突出片によって抑制することが記載されている。
実公平2−18851号公報
ところが、ミッション室からブリーザ室へのオイル飛沫の飛び込みを抑制できたとしても、ギア等に対してオイルを良好に供給できなければ、潤滑性を確保することは難しい。このため、上記特許文献1に記載のギアボックスでは、ギア等に対してオイルを十分に供給するために、予め多量のオイルをミッション室に貯留しておく必要がある。従って、ギア等の潤滑性を確保しつつミッション室のオイル量を更に低減することは困難であった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ギア等の潤滑性の確保とオイル量の低減とを両立させることのできるギアボックスおよびそれを備えた鞍乗型車両を提供することである。
本発明に係るギアボックスは、オイルが貯留されたギア室と、仕切りによって前記ギア室と隔てられ且つ前記ギア室の上方に位置するブリーザ室とが形成されたケースと、少なくとも一部が前記ギア室内に回転可能に配置され、左右に延びる複数の回転軸と、前記ギア室内に配置され、前記複数の回転軸にそれぞれ設けられた複数のギアと、を備え、前記仕切りには、前記ギア室と前記ブリーザ室とをつなぐブリーザ室入口が形成され、前記ケースには、前記ブリーザ室と前記ケースの外部とをつなぐブリーザ室出口が形成され、前記ケースの内壁または前記仕切りには、前記ブリーザ室入口の前方に配置され、且つ少なくとも一部が前記ギアの少なくとも一つの真上に配置された第1のリブと、前記ブリーザ室入口の後方に配置され、且つ少なくとも一部が前記ギアの少なくとも一つの真上に配置された第2のリブと、が設けられている。
本発明に係るギアボックスでは、ブリーザ室入口の前方に第1のリブが配置され、ブリーザ室入口の後方に第2のリブが配置されているため、ギア室からブリーザ室へのオイルの流入は、第1のリブおよび第2のリブによって抑制される。これにより、ギア室からケースの外部へのオイルの流出が抑制される。また、第1のリブの少なくとも一部が複数のギアの少なくとも一つの真上に配置され、第2のリブの少なくとも一部が複数のギアの少なくとも一つの真上に配置されているので、第1のリブおよび第2のリブに受け止められたオイルは落下し、それぞれのギアおよび回転軸に供給される。これにより、ギアおよび回転軸にオイルが供給されやすくなり、ギア室内に貯留するオイル量を増やさなくともギア等の潤滑性が十分に確保される。以上より、上記ギアボックスでは、ギア等の潤滑性の確保とオイル量の低減とを両立させることができる。
本発明の一態様によれば、前記複数の回転軸は、前記ブリーザ室の少なくとも一部の下方に配置された第1の回転軸を含み、前記第1のリブは、前記第1の回転軸の真上に配置されている。
第1の回転軸はブリーザ室の少なくとも一部の下方に配置されているので、第1の回転軸および第1の回転軸に設けられたギア(以下、両者を合わせて第1の回転軸等とする。)によって掻き上げられるオイルは、ブリーザ室に流入しやすい傾向にある。しかし、第1のリブは第1の回転軸の真上に配置されているので、掻き上げられたオイルがブリーザ室に流入することは、第1のリブによって効果的に抑制される。また、第1のリブに受け止められたオイルは落下し、第1の回転軸等に供給されるので、第1の回転軸等の潤滑性を高めることができる。
本発明の一態様によれば、前記第2のリブは、前方に行くほど下方に向かうように鉛直方向から傾いている。
このため、ブリーザ室入口の後方から跳ね上がってくるオイルは、第2のリブによって受け止められやすくなる。これにより、ブリーザ室へのオイルの流入をより効果的に抑制することができる。
本発明の一態様によれば、前記第1の回転軸は、左方から見て反時計回りに回転するように構成されている。
これにより、第1の回転軸等によって掻き上げられるオイルがブリーザ室入口に向かうことを、第2のリブによって効果的に抑制することができる。
本発明の一態様によれば、前記第2のリブの下端は、前記第1のリブの下端よりも下方に位置している。
このように、第2のリブの下方への突出長さが比較的長いので、オイルがブリーザ室入口に向かうことをより効果的に抑制することができる。
本発明の一態様によれば、前記第1の回転軸の軸心は、他の回転軸の軸心よりも上方に位置している。
第1の回転軸は他の回転軸よりも上方に位置しているので、第1の回転軸等によって掻き上げられるオイルは、ブリーザ室に流入しやすい傾向にある。しかし、第1のリブが第1の回転軸の真上に配置されているので、掻き上げられたオイルがブリーザ室に流入することは、第1のリブによって効果的に抑制される。従って、第1のリブによるオイルのブリーザ室への流入の抑制および潤滑性の確保の効果がより顕著に発揮される。
本発明の一態様によれば、前記複数の回転軸は、前記第1の回転軸よりも後方に配置された第2の回転軸を含み、前記複数のギアは、前記第2の回転軸に設けられたギアを含み、前記ケースの内壁または前記仕切りには、少なくとも一部が前記第2の回転軸に設けられたギアの真上に配置された第3のリブが設けられている。
これにより、第2の回転軸および第2の回転軸に設けられたギア(以下、両者を合わせて第2の回転軸等とする。)によって掻き上げられるオイルがブリーザ室に流入することは、第3のリブによって抑制することができる。また、第3のリブに受け止められたオイルは落下し、第2の回転軸等に供給されるので、第2の回転軸等の潤滑性を高めることができる。
本発明の一態様によれば、前記第2の回転軸は、左方から見て反時計回りに回転するように構成されている。
これにより、第2の回転軸等によって掻き上げられるオイルがブリーザ室入口に向かうことを、第3のリブによって効果的に抑制することができる。
本発明の一態様によれば、前記第2の回転軸の直径は、他の回転軸の直径よりも大きい。
第2の回転軸の直径が大きいので、第2の回転軸等によって掻き上げられるオイルの量が多くなる。しかし、そのように掻き上げられるオイルがブリーザ室に流入することは、第3のリブによって効果的に抑制される。また、第3のリブに受け止められた多量のオイルは落下し、第2の回転軸等に供給されるので、第2の回転軸等の潤滑性をより高めることができる。
本発明の一態様によれば、前記複数の回転軸は、前記第1の回転軸の軸心よりも後方且つ前記第2の回転軸の軸心よりも前方に位置する軸心を有する第3の回転軸を含み、前記第3の回転軸の軸心は、前記第1の回転軸の軸心および前記第2の回転軸の軸心よりも下方に配置され、前記複数のギアは、前記第3の回転軸に設けられたギアを含み、前記ケースの内壁には、少なくとも一部が前記第3の回転軸に設けられたギアの前方に配置された第4のリブが設けられている。
これにより、第3の回転軸および第3の回転軸に設けられたギア(以下、両者を合わせて第3の回転軸等とする。)によって掻き上げられるオイルがブリーザ室に流入することは、第4のリブによって抑制することができる。また、第4のリブに受け止められたオイルは、流れる方向を変えて第3の回転軸等に供給されるので、第3の回転軸等の潤滑性を高めることができる。
本発明の一態様によれば、前記第3の回転軸は、左方から見て時計回りに回転するように構成されている。
第3の回転軸等によってオイルが掻き上げられることにより、第3の回転軸の下方から上方に向かうオイルの流れが形成されるが、第4のリブによりそのようなオイルの流れを抑制することができる。これにより、オイルがブリーザ室に流入することを抑制することができる。また、第4のリブによって、より多くのオイルを受け止めることができ、そのオイルを第3の回転軸等に供給することができる。これにより、第3の回転軸等の潤滑性を高めることができる。
本発明の一態様によれば、前記第1および第2のリブは左右に延びている。
これにより、オイルのブリーザ室への流入を更に抑制することができると共に、それぞれの回転軸およびギアに対してより多くのオイルを供給することができる。従って、ギア等の潤滑性の確保とオイル量の低減とを高度に両立させることができる。
本発明の一態様によれば、前記ケースには、前記回転軸を支持する軸受が設けられ、前記ケースの内壁には、前記軸受の周囲において前記回転軸の径方向に延びる他のリブが設けられている。
これにより、ケースの内壁から他のリブを伝って、軸受にオイルを供給することができる。このため、ギア等の潤滑性を更に高めることができる。
本発明の一態様によれば、前記ケースは、ケース本体と、前記ケース本体の左方または右方に配置され、前記ケース本体に組み立てられたカバーとを有し、前記第1のリブは、前記ケース本体に設けられたリブ部分と前記カバーに設けられたリブ部分とによって形成され、前記第2のリブは、前記ケース本体に設けられたリブ部分と前記カバーに設けられたリブ部分とによって形成されている。
このように、第1のリブおよび第2のリブはケース本体およびカバーの両方に設けられているので、オイルのブリーザ室への流入を更に抑制することができ、また、回転軸およびギアに対してより多くのオイルを供給することができる。ギア等潤滑性の確保とオイル量の低減とを高度に両立させることができる。
本発明の一態様によれば、前記カバーには、前記回転軸を支持する軸受が設けられ、前記カバーの内壁には、前記軸受の周囲において前記回転軸の径方向に延びる他のリブが設けられている。
これにより、カバーの内壁から他のリブを伝って、軸受にオイルを供給することができる。このため、ギア等の潤滑性を更に高めることができる。
本発明の一態様によれば、前記複数の回転軸は、前記第1の回転軸よりも後方に配置された第2の回転軸と、前記第1の回転軸の軸心よりも後方且つ前記第2の回転軸の軸心よりも前方に位置する軸心を有する第3の回転軸とを含み、前記第3の回転軸の軸心は、前記第1の回転軸の軸心および前記第2の回転軸の軸心よりも下方に配置され、前記複数のギアは、前記第2の回転軸に設けられたギアと、前記第3の回転軸に設けられたギアとを含み、前記第1、第2、および第3の回転軸が停止しているときに、前記オイルの液面は、前記第3の回転軸に設けられたギアの下端よりも上方であって、前記第1の回転軸の軸心、前記第2の回転軸の軸心、および前記第3の回転軸の軸心よりも下方に位置する。
このように液面が低く、オイルの量が少ない場合でも、ギア等の潤滑性を確保することができる。従って、ギア等の潤滑性の確保とオイル量の低減とを高度に両立させることができる。
本発明に係る鞍乗型車両は、前記ギアボックスを備えたものである。
本発明によれば、前述の作用効果を奏する鞍乗型車両を得ることができる。
本発明に係る鞍乗型車両は、クランク軸を有するエンジンと、前記クランク軸に連結された駆動プーリと、従動プーリと、前記駆動プーリと前記従動プーリとに巻き掛けられたベルトと、を有する無段変速機と、前記従動プーリに連結された従動軸と、前記従動軸に設けられた第1のギアと、前記第1のギアと噛み合う第2のギアと、前記第2のギアが設けられた中間軸と、前記中間軸に設けられた第3のギアと、前記第3のギアと噛み合う第4のギアと、前記第4のギアが設けられ、駆動輪に連結されたドライブ軸と、を備え、前記複数の回転軸は、前記従動軸、前記中間軸、および前記ドライブ軸を含み、前記複数のギアは、前記第1、第2、第3、および第4のギアを含んでいるギアボックスを備えている。
これにより、無段変速機の従動プーリに連結された従動軸からドライブ軸に動力を伝達する部分において、上述の作用効果を得ることができる。
以上のように、本発明によれば、ギア等の潤滑性の確保とオイル量の低減とを両立させることのできるギアボックスおよびそれを備えた鞍乗型車両を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る自動二輪車を示す左側面図である。 本発明の一実施形態に係るエンジンユニットを示す内部断面図である。 本発明の一実施形態に係るギアボックスを示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るギアボックスを示す鉛直断面図である。 本発明の一実施形態に係るギアボックスを構成するケース部を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るギアボックスを構成するカバー部を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るギアボックス内のオイルの流れを示す鉛直断面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。図1に示すように、本実施形態に係る鞍乗型車両はスクータ型の自動二輪車1である。自動二輪車1の形式は何ら限定されず、いわゆるモペット型、オフロード型、またはオンロード型等の型式の自動二輪車であってもよい。また、本発明に係る鞍乗型車両は、自動二輪車に限定される訳ではなく、ATV(All Terrain Vehicle)等であってもよい。なお、鞍乗型車両とは、乗員が跨って乗車する車両のことである。
以下の説明において、前、後、左、右は、それぞれ自動二輪車1の乗員から見た前、後、左、右を意味するものとする。図面に付した符号F、Re、L、Rは、それぞれ前、後、左、右を表す。
図1に示すように、自動二輪車1は、車両本体5と、前輪7と、後輪9と、後輪9を駆動するエンジンユニット20とを備えている。車両本体5は、乗車シート3と、車体フレーム10と、該車体フレーム10に取り付けられた車体カバー12とを備えている。車体フレーム10の前方にはヘッドパイプ14が設けられ、ヘッドパイプ14にはステアリングシャフト(図示せず)が支持されている。ステアリングシャフトの上部にはハンドル16が設けられている。エンジンユニット20は、内燃機関の一例としてのエンジン(図2参照)40を有するいわゆるユニットスイング式のエンジンユニットである。エンジンユニット20は、図示しないピボット軸により、車体フレーム10に対して揺動自在に支持されている。
図2に示すように、エンジンユニット20は、エンジン40と、ベルト式無段変速機(以下、「CVT」という。)60と、を有している。エンジン40は、クランクケース44と、クランクケース44から自動二輪車1(図1参照)の前方に向けて略水平に延びるシリンダブロック48と、シリンダブロック48の上部に接続されたシリンダヘッド50と、シリンダヘッド50の上部に接続されたシリンダヘッドカバー52とを備えている。本明細書では、シリンダブロック48、シリンダヘッド50、およびシリンダヘッドカバー52の全体をシリンダ部46と言うこととする。シリンダ部46は、クランクケース44の前端から前方に向けて略水平に突出している。クランクケース44は、左クランクケース44Lと右クランクケース44Rとを組み合わせることによって形成されている。CVT60は、クランクケース44内の左方に配置されている。
シリンダヘッド50には、凹部53と、この凹部53につながる図示しない吸気ポートおよび排気ポートとが形成されている。ピストン59の頂面とシリンダブロック48の内周壁と上記凹部53とにより、燃焼室57が形成されている。上記ピストン59は、コンロッド58を介してクランク軸45に連結されている。クランク軸45は自動二輪車1(図1参照)の左右方向に延びており、クランクケース44内に収容されている。
CVT60は、駆動プーリである第1プーリ62と、従動プーリである第2プーリ64と、第1プーリ62と第2プーリ64とに巻き掛けられたVベルト66とを備えている。第1プーリ62は、クランク軸45の左端部に取り付けられている。第2プーリ64は、第1の回転軸であるセカンダリー軸70に取り付けられている。図3に示すように、セカンダリー軸70は、第3の回転軸であるメイン軸73を介して第2の回転軸であるドライブ軸77に連結されている。ドライブ軸77は、後輪9(図1参照)に連結している。セカンダリー軸70、メイン軸73、およびドライブ軸77は、それぞれ自動二輪車1(図1参照)の左右方向に延びている。
図2に示すように、左クランクケース44Lの後方には、ギアボックス30が形成されている。図3に示すように、ギアボックス30は、クランクケース44の一部を構成するミッションケース80と、セカンダリー軸70と、メイン軸73と、ドライブ軸77とを備えている。ミッションケース80は、クランクケース44の一部を構成するケース部82と、このケース部82の開口87を閉じるカバー部84とから構成されている。ケース部82とカバー部84とはボルト86によって相互に固定されている。
図4に示すように、ミッションケース80には、オイルが貯留されたギア室88と、ブリーザ室90とが形成されている。ブリーザ室90は、ミッションケース80内に形成された仕切り壁92によってギア室88と隔てられている。ギア室88の上方にブリーザ室90が位置している。図4に示すように、仕切り壁92には、ギア室88とブリーザ室90とをつなぐブリーザ室入口94が形成されている。図6に示すように、ブリーザ室入口94は、カバー部84に設けられている。図4に示すように、ミッションケース80には、ブリーザ室90とミッションケース80の外部とをつなぐブリーザ室出口95が形成されている。図5に示すように、ブリーザ室出口95は、ケース部82に形成されている。
図3に示すように、ケース部82には、セカンダリー軸70の軸受け71Aが嵌合されているセカンダリー軸受け保持部100A、メイン軸73の軸受け74Aが嵌合されているメイン軸受け保持部102A、およびドライブ軸77の軸受け78Aが嵌合されているドライブ軸受け保持部104Aが成形されている。ケース部82において、ドライブ軸受け保持部104Aの右方には貫通孔83が形成されている。
図3に示すように、カバー部84には、セカンダリー軸70の軸受け71Bが嵌合されているセカンダリー軸受け保持部100B、メイン軸73の軸受け74Bが嵌合されているメイン軸受け保持部102B、およびドライブ軸77の軸受け78Bが嵌合されているドライブ軸受け保持部104Bが成形されている。カバー部84において、セカンダリー軸受け保持部100Bの左方には貫通孔85が形成されている。
図3に示すように、ギアボックス30内には、ギアボックス30の前方から後方に向けて(言い換えると、自動二輪車1の前方から後方に向けて)、セカンダリー軸70、メイン軸73、およびドライブ軸77がこの順に配置されている。セカンダリー軸70およびドライブ軸77のそれぞれの一部は、ミッションケース80内のギア室88にそれぞれ配置されている。セカンダリー軸70の一部は、軸受け71A,71Bを介してその軸心回りに回転可能となるようにギア室88内に配置されている。セカンダリー軸70一部は、貫通孔85に挿入されてカバー部84の外部へと突出し、第2プーリ64(図2参照)に連結している。また、ドライブ軸77の一部は、軸受け78A,78Bを介してその軸心回りに回転可能となるようにギア室88内に配置されている。ドライブ軸77の一部は、貫通孔83に挿入されてケース部82の外部へと突出し、後輪9(図1参照)に連結している。メイン軸73は、軸受け74A,74Bを介してその軸心回りに回転可能となるようにギア室88内に配置されている。
セカンダリー軸70は、左方から見て反時計回りに回転するように構成されている(図7参照)。ドライブ軸77は、左方から見て反時計回りに回転するように構成されている。メイン軸73は、左方から見て時計回りに回転するように構成されている。
図4に示すように、セカンダリー軸70およびメイン軸73は、それぞれブリーザ室90の下方に配置されている。セカンダリー軸70の軸心70Aは、ドライブ軸77の軸心77Aおよびメイン軸73の軸心73Aよりも上方に位置している。軸心73Aは、軸心70Aよりも後方且つ軸心77Aよりも前方に位置している。軸心73Aは、軸心70Aおよび軸心77Aよりも下方に配置されている。ドライブ軸77の直径は、セカンダリー軸70およびメイン軸73よりも大きい。
セカンダリー軸70には、ギア室88内において、セカンダリー軸70と共に回転するセカンダリーギア72が設けられている。メイン軸73には、ギア室88内において、メイン軸73と共に回転するギアであってセカンダリーギア72と噛合する第1のメインギア75と、メイン軸73と共に回転するギアである第2のメインギア76とが設けられている。ドライブ軸77には、ギア室88内において、ドライブ軸77と共に回転するギアであって第2のメインギア76と噛合するドライブギア79が設けられている。
図4に示すように、ミッションケース80の仕切り壁92には、ブリーザ室入口90の前方に第1のリブ110が配置されている。第1のリブ110の少なくとも一部は、セカンダリー軸70、セカンダリーギア72、および第1のメインギア75の真上に配置されている。第1のリブ110は、仕切り壁92からセカンダリー軸70に向けて突出している。第1のリブ110は下方に突出している。ただし、第1のリブ110は斜め下方に突出していてもよい。また、ミッションケース80の仕切り壁92には、ブリーザ室入口94の後方に第2のリブ115が配置されている。第2のリブ115の少なくとも一部は、第1のメインギア75の真上に配置されている。第2のリブ115は、ミッションケース80の後方から前方に行くほど下方に向かうように鉛直方向から傾いている。第2のリブ115の下端は、第1のリブ110の下端よりも下方に位置している。なお、第1のリブ110および第2のリブ115はミッションケース80の内壁91に形成されていてもよい。また、第1のリブ110および第2のリブ115は、セカンダリーギア72、第1のメインギア75、第2のメインギア76、およびドライブギア79の少なくとも一つの真上に形成されていればよい。
本明細書において、「真上」とは、同一鉛直線上に位置することを指す用語である。
ミッションケース80のブリーザ室90の後方の内壁91には、第3のリブ120が配置されている。第3のリブ120の少なくとも一部は、ドライブ軸77に設けられたドライブギア79の真上に配置されている。また、第3のリブ120の少なくとも一部は、ドライブ軸77の真上に配置されている。第3のリブ120は、内壁91からドライブ軸77に向けて突出している。第3のリブ120は下方に突出している。ただし、第3のリブ120は斜め下方に突出していてもよい。なお、ブリーザ室90がドライブ軸77およびドライブギア79の上方に形成されている場合には、第3のリブ120をブリーザ室90の仕切り壁に形成してもよい。
ミッションケース80の内壁91には、メイン軸73の前方に第4のリブ125が配置されている。第4のリブ125の少なくとも一部は、第1のメインギア75および第2のメインギア76の前方に配置されている。第4のリブ125は、セカンダリー軸70およびセカンダリーギア72の下方に配置されている。第4のリブ125は、内壁91からメイン軸73に向けて突出している。第4のリブ125は後方に突出している。
図5および図6に示すように、第1のリブ110,第2のリブ115,第3のリブ120,および第4のリブ125は、ケース部82およびカバー部84の左右方向の全体に亘って形成されている。即ち、第1のリブ110,第2のリブ115,第3のリブ120,および第4のリブ125は、ケース部82とカバー部84とを組み合わせたミッションケース80の左右方向の全体に亘って形成されている。
図6に示すように、カバー部84の内壁91には、ドライブ軸受け保持部104Bに嵌合された軸受け78B(図3参照)の周囲において、ドライブ軸77(図3参照)の径方向に延びる第5のリブ130が複数形成されている。さらに、メイン軸受け保持部102Bに嵌合された軸受け74B(図3参照)の周囲において、メイン軸73(図3参照)の径方向に延びる第6のリブ135が複数形成されている。ドライブ軸受け保持部104Bには、軸受け78Bおよびドライブ軸77へのオイルの供給路である溝103が形成されている。溝103は、第5のリブ130うち略鉛直方向に延びる縦リブ130Aの下方に形成されている。溝103は、第3のリブ120の下方に形成されている。縦リブ130Aに受け止められたオイル105(図4参照)は、溝103を介して軸受け78B等に供給される。図5に示すように、ケース部82の内壁91には、ドライブ軸受け保持部104Aに嵌合された軸受け78A(図3参照)の周囲において、ドライブ軸77(図3参照)の径方向に延びる第5のリブ130が形成されている。さらに、メイン軸受け保持部102Aに嵌合された軸受け74A(図3参照)の周囲において、メイン軸73(図3参照)の径方向に延びる第6のリブ135が複数形成されている(図4参照)。
図4に示すように、ギア室88内には、上記セカンダリー軸70,メイン軸73,およびドライブ軸77の各軸と、セカンダリーギア72,第1のメインギア75,第2のメインギア76,およびドライブギア79の各ギアを潤滑するためのオイル105が貯留されている。セカンダリー軸70、メイン軸73、およびドライブ軸77が停止しているときに、オイル105の液面は、メイン軸73に設けられた第1のメインギア75の下端よりも上方であって、セカンダリー軸70の軸心70A、ドライブ軸77の軸心77A、およびメイン軸73の軸心73Aよりも下方に位置している。例えば、オイル105の液面は、第1のメインギア75の下端よりも上方であって、メイン軸73の軸心73Aよりも下方に位置している。ミッションケース80からオイルが漏れださないように、ケース部82とカバー部84との接触部分には図示しないガスケットが介在している。これにより、ケース部82とカバー部84との間がシールされている。
次に、自動二輪車1の走行時におけるギアボックス30内のオイルの流れについて、図面を参照しつつ説明する。
エンジン40の駆動力は、クランク軸45およびCVT60を介してセカンダリー軸70に伝達される。セカンダリー軸70が図7の矢印X1の方向に回転すると、セカンダリーギア72と第1のメインギア75とは噛合っているため、メイン軸73は図7の矢印X2の方向に回転する。そして、第2のメインギア76とドライブギア79とが噛合うことにより、ドライブ軸77は図7の矢印X3の方向に回転し、エンジン40の駆動力は後輪9に伝達される。
このとき、図7の矢印Y1に示すように、第1のメインギア75等によって下方から上方へと掻き上げられたオイルは、ミッションケース80の前方の内壁91を伝ってブリーザ室入口94の方向へ流れる。流れるオイルは、第1のリブ110に受け止められて落下するため、ブリーザ室90にオイルが浸入することが抑制される。第1のリブ110に受け止められて落下するオイルは、セカンダリー軸70やセカンダリーギア72に供給されるため、セカンダリーギア72等の潤滑性は確保される。
また、図7の矢印Y4に示すように、セカンダリーギア72等によって下方から上方へと掻き上げられたオイルは、第2のリブ115によって受け止められるため、オイルがブリーザ室入口94に向かうことを効果的に抑制することができる。第2のリブ115に受け止められて落下するオイルは、セカンダリーギア72等に供給されるため、潤滑性は確保される。
また、図7の矢印Y3に示すように、ドライブギア79等によって下方から上方へと掻き上げられたオイルは、ミッションケース80の後方の内壁91を伝ってブリーザ室入口94の方向へ流れる。流れるオイルは、第3のリブ120に受け止められて落下するため、ブリーザ室90にオイルが浸入することが抑制される。第3のリブ120に受け止められて落下するオイルは、ドライブ軸77やドライブギア79に供給されるため、ドライブギア79等の潤滑性は確保される。
また、図7の矢印Y2に示すように、第1のメインギア75等によって下方から上方へと掻き上げられたオイルは、ミッションケース80の前方の内壁91を伝って流れる。流れるオイルは、第4のリブ125に受け止められるため、オイルがブリーザ室入口94に向けて流れることが抑制される。そして、第4のリブ125に受け止められたオイルは流れる方向を変えて第1のメインギア75等に供給されるため、第1のメインギア75等の潤滑性が確保される。
上述したように、本実施形態に係るギアボックス30では、ブリーザ室入口94の前方に第1のリブ110が配置され、ブリーザ室入口94の後方に第2のリブ115が配置されているため、ギア室88からブリーザ室90へのオイルの流入は、第1のリブ110および第2のリブ115によって抑制される。これにより、ギア室88からミッションケース80の外部へのオイル105の流出が抑制される。また、第1のリブ110の少なくとも一部がセカンダリーギア72および第1のメインギア75の真上に配置され、第2のリブ115の少なくとも一部が第1のメインギア75の真上に配置されているので、第1のリブ110および第2のリブ115に受け止められたオイル105は落下し、セカンダリー軸70、セカンダリーギア72、および第1のメインギア75に供給される。これにより、ギア72,75およびセカンダリー軸70にオイルが供給されやすくなり、ギア室88内に貯留するオイル105の量を増やさなくとも上記ギア72等の潤滑性が十分に確保される。以上より、上記ギアボックス30では、上記ギア72等の潤滑性の確保とオイル量の低減とを両立させることができる。
本実施形態によれば、セカンダリー軸70はブリーザ室90の少なくとも一部の下方に配置されているので、セカンダリー軸70およびセカンダリーギア72によって掻き上げられるオイル105は、ブリーザ室90に流入しやすい傾向にある。しかし、第1のリブ110はセカンダリー軸70の真上に配置されているので、掻き上げられたオイル105がブリーザ室90に流入することは、第1のリブ110によって効果的に抑制される。また、第1のリブ110に受け止められたオイルは落下し、セカンダリー軸70およびセカンダリーギア72に供給されるので、セカンダリー軸70およびセカンダリーギア72の潤滑性を高めることができる。
本実施形態によれば、第2のリブ115は、前方に行くほど下方に向かうように鉛直方向から傾いている。このため、ブリーザ室入口94の後方から跳ね上がってくるオイル105は、第2のリブ115によって受け止められやすくなる。これにより、ブリーザ室90へのオイル105の流入をより効果的に抑制することができる。
本実施形態によれば、セカンダリー軸70は、左方から見て反時計回りに回転するように構成されている。これにより、セカンダリー軸70およびセカンダリーギア72によって掻き上げられるオイル105がブリーザ室90入口に向かうことを、第2のリブ115によって効果的に抑制することができる。
本実施形態によれば、第2のリブ115の下端は、第1のリブ110の下端よりも下方に位置している。このように、第2のリブ115の下方への突出長さが比較的長いので、オイル105がブリーザ室90入口に向かうことをより効果的に抑制することができる。
本実施形態によれば、セカンダリー軸70の軸心70Aは、メイン軸73の軸心73Aおよびドライブ軸77の軸心77Aよりも上方に位置している。セカンダリー軸70は他の回転軸73,77よりも上方に位置しているので、セカンダリー軸70およびセカンダリーギア72によって掻き上げられるオイル105は、ブリーザ室90に流入しやすい傾向にある。しかし、第1のリブ110がセカンダリー軸70の真上に配置されているので、掻き上げられたオイル105がブリーザ室90に流入することは、第1のリブ110によって効果的に抑制される。従って、第1のリブ110によるオイル105のブリーザ室90への流入の抑制および潤滑性の確保の効果がより顕著に発揮される。
本実施形態によれば、ミッションケース80の内壁91には、少なくとも一部がドライブ軸77に設けられたドライブギア79の真上に配置された第3のリブ120が設けられている。これにより、ドライブ軸77およびドライブギア79によって掻き上げられるオイル105がブリーザ室90に流入することは、第3のリブ120によって抑制することができる。また、第3のリブ120に受け止められたオイル105は落下し、ドライブ軸77等に供給されるので、ドライブ軸77等の潤滑性を高めることができる。
本実施形態によれば、ドライブ軸77は、左方から見て反時計回りに回転するように構成されている。これにより、ドライブ軸77等によって掻き上げられるオイル105がブリーザ室入口94に向かうことを、第3のリブ120によって効果的に抑制することができる。
本実施形態によれば、ドライブ軸77の直径は、セカンダリー軸70およびメイン軸73の直径よりも大きい。ドライブ軸77の直径が大きいので、ドライブ軸77等によって掻き上げられるオイル105の量が多くなる。しかし、そのように掻き上げられるオイル105がブリーザ室90に流入することは、第3のリブ120によって効果的に抑制される。また、第3のリブ120に受け止められた多量のオイル105は落下し、ドライブ軸77等に供給されるので、ドライブ軸77等の潤滑性をより高めることができる。
本実施形態によれば、メイン軸73の軸心73Aは、セカンダリー軸70の軸心70Aおよびドライブ軸77の軸心77Aよりも下方に配置され、ミッションケース80の内壁91には、少なくとも一部がメイン軸73に設けられた第1および第2のメインギア75,76の前方に配置された第4のリブ125が設けられている。これにより、メイン軸73、第1のメインギア75、および第2のメインギア76によって掻き上げられるオイル105がブリーザ室90に流入することは、第4のリブ125によって抑制することができる。また、第4のリブ125に受け止められたオイル105は、流れる方向を変えてメイン軸73等に供給されるので、メイン軸73等の潤滑性を高めることができる。
本実施形態によれば、メイン軸73は、左方から見て時計回りに回転するように構成されている。メイン軸73等によってオイル105が掻き上げられることにより、メイン軸73の下方から上方に向かうオイル105の流れが形成されるが、第4のリブ125によりそのようなオイル105の流れを抑制することができる。これにより、オイル105がブリーザ室90に流入することを抑制することができる。また、第4のリブ125によって、より多くのオイル105を受け止めることができ、そのオイル105をメイン軸73等に供給することができる。これにより、メイン軸73等の潤滑性を高めることができる。
本実施形態によれば、第1のリブ110および第2のリブ115は左右に延びている。これにより、オイル105のブリーザ室90への流入を更に抑制することができると共に、セカンダリーギア72、第1のメインギア75、およびセカンダリー軸70に対してより多くのオイル105を供給することができる。従って、上記ギア72等の潤滑性の確保とオイル量の低減とを高度に両立させることができる。
本実施形態によれば、ミッションケース80には、ドライブ軸77を支持する軸受78A,78Bが設けられている。ミッションケース80の内壁91には、軸受78A,78Bの周囲においてドライブ軸77の径方向に延びる第5のリブ130が設けられている。また、ミッションケース80には、メイン軸73を支持する軸受74A,74Bが設けられている。ミッションケース80の内壁91には、軸受74A,74Bの周囲においてメイン軸73の径方向に延びる第6のリブ135が設けられている。これにより、ミッションケース80の内壁91から第5および第6のリブ130,135を伝って、上記軸受78A等にオイル105を供給することができる。このため、ドライブギア79等の潤滑性を更に高めることができる。
本実施形態によれば、ミッションケース80は、ケース部82と、ケース部82の左方に配置され、ケース部82に組み立てられたカバー部84とを有している。ミッションケース80に設けられた第1のリブ110は、ケース部82に設けられた第1のリブ110とカバー部84に設けられた第1のリブ110とによって形成されている。ミッションケース80に設けられた第2のリブ115は、ケース部82に設けられた第2のリブ115とカバー部84に設けられた第2のリブ115とによって形成されている。このように、第1のリブ110および第2のリブ115はケース部82およびカバー部84の両方に設けられているので、オイル105のブリーザ室90への流入を更に抑制することができ、また、セカンダリーギア72等に対してより多くのオイル105を供給することができる。セカンダリーギア72等の潤滑性の確保とオイル量の低減とを高度に両立させることができる。
本実施形態によれば、カバー部84には、ドライブ軸77を支持する軸受78Bとメイン軸73を支持する軸受け74Bとが設けられている。カバー部84の内壁91には、軸受78B,74Bの周囲においてドライブ軸77およびメイン軸73の径方向に延びる第5および第6のリブ130,135がそれぞれ設けられている。これにより、カバー部84の内壁91から第5および第6のリブ130,135を伝って、軸受78B,74Bにオイル105を供給することができる。このため、ドライブギア79等の潤滑性を更に高めることができる。
本実施形態によれば、メイン軸73の軸心73Aは、セカンダリー軸70の軸心70Aおよびドライブ軸77の軸心77Aよりも下方に配置されている。セカンダリー軸70、ドライブ軸77、およびメイン軸73が停止しているときに、オイル105の液面は、メイン軸73に設けられた第1のメインギア75の下端よりも上方であって、セカンダリー軸70の軸心70A、ドライブ軸77の軸心77A、およびメイン軸73の軸心73Aよりも下方に位置する。このように液面が低く、オイル105の量が少ない場合でも、ドライブギア79等の潤滑性を確保することができる。従って、ドライブギア79等の潤滑性の確保とオイル量の低減とを高度に両立させることができる。
本実施形態の自動二輪車1は、上記ギアボックス30を備えたものである。これにより、上述の作用効果を奏する自動二輪車1を得ることができる。
また、本実施形態の自動二輪車1によれば、CVT60の第2のプーリ64に連結されたセカンダリー軸70からドライブ軸77に動力を伝達する部分において、上述の作用効果を得ることができる。
1 自動二輪車
9 後輪
30 ギアボックス
40 エンジン
44 クランクケース
60 ベルト式無段変速機(CVT)
70 セカンダリー軸(第1の回転軸)
72 セカンダリーギア
73 メイン軸(第3の回転軸)
75 第1のメインギア
76 第2のメインギア
77 ドライブ軸(第2の回転軸)
79 ドライブギア
80 ミッションケース(ケース)
82 ケース部(ケース本体)
84 カバー部(カバー)
88 ギア室
90 ブリーザ室
91 内壁
92 仕切り壁
94 ブリーザ室入口
105 オイル
110 第1のリブ
115 第2のリブ
120 第3のリブ
125 第4のリブ

Claims (18)

  1. オイルが貯留されたギア室と、仕切りによって前記ギア室と隔てられ且つ前記ギア室の上方に位置するブリーザ室とが形成されたケースと、
    少なくとも一部が前記ギア室内に回転可能に配置され、左右に延びる複数の回転軸と、
    前記ギア室内に配置され、前記複数の回転軸にそれぞれ設けられた複数のギアと、を備え、
    前記仕切りには、前記ギア室と前記ブリーザ室とをつなぐブリーザ室入口が形成され、
    前記ケースには、前記ブリーザ室と前記ケースの外部とをつなぐブリーザ室出口が形成され、
    前記ケースの内壁または前記仕切りには、前記ブリーザ室入口の前方に配置され、且つ少なくとも一部が前記ギアの少なくとも一つの真上に配置された第1のリブと、前記ブリーザ室入口の後方に配置され、且つ少なくとも一部が前記ギアの少なくとも一つの真上に配置された第2のリブと、が設けられている、ギアボックス。
  2. 前記複数の回転軸は、前記ブリーザ室の少なくとも一部の下方に配置された第1の回転軸を含み、
    前記第1のリブは、前記第1の回転軸の真上に配置されている、請求項1に記載のギアボックス。
  3. 前記第2のリブは、前方に行くほど下方に向かうように鉛直方向から傾いている、請求項2に記載のギアボックス。
  4. 前記第1の回転軸は、左方から見て反時計回りに回転するように構成されている、請求項3に記載のギアボックス。
  5. 前記第2のリブの下端は、前記第1のリブの下端よりも下方に位置している、請求項3に記載のギアボックス。
  6. 前記第1の回転軸の軸心は、他の回転軸の軸心よりも上方に位置している、請求項2に記載のギアボックス。
  7. 前記複数の回転軸は、前記第1の回転軸よりも後方に配置された第2の回転軸を含み、
    前記複数のギアは、前記第2の回転軸に設けられたギアを含み、
    前記ケースの内壁または前記仕切りには、少なくとも一部が前記第2の回転軸に設けられたギアの真上に配置された第3のリブが設けられている、請求項2に記載のギアボックス。
  8. 前記第2の回転軸は、左方から見て反時計回りに回転するように構成されている、請求項7に記載のギアボックス。
  9. 前記第2の回転軸の直径は、他の回転軸の直径よりも大きい、請求項7に記載のギアボックス。
  10. 前記複数の回転軸は、前記第1の回転軸の軸心よりも後方且つ前記第2の回転軸の軸心よりも前方に位置する軸心を有する第3の回転軸を含み、
    前記第3の回転軸の軸心は、前記第1の回転軸の軸心および前記第2の回転軸の軸心よりも下方に配置され、
    前記複数のギアは、前記第3の回転軸に設けられたギアを含み、
    前記ケースの内壁には、少なくとも一部が前記第3の回転軸に設けられたギアの前方に配置された第4のリブが設けられている、請求項7に記載のギアボックス。
  11. 前記第3の回転軸は、左方から見て時計回りに回転するように構成されている、請求項10に記載のギアボックス。
  12. 前記第1のリブおよび第2のリブは左右に延びている、請求項1に記載のギアボックス。
  13. 前記ケースには、前記回転軸を支持する軸受が設けられ、
    前記ケースの内壁には、前記軸受の周囲において前記回転軸の径方向に延びる他のリブが設けられている、請求項1に記載のギアボックス。
  14. 前記ケースは、ケース本体と、前記ケース本体の左方または右方に配置され、前記ケース本体に組み立てられたカバーとを有し、
    前記第1のリブは、前記ケース本体に設けられたリブ部分と前記カバーに設けられたリブ部分とによって形成され、
    前記第2のリブは、前記ケース本体に設けられたリブ部分と前記カバーに設けられたリブ部分とによって形成されている、請求項1に記載のギアボックス。
  15. 前記カバーには、前記回転軸を支持する軸受が設けられ、
    前記カバーの内壁には、前記軸受の周囲において前記回転軸の径方向に延びる他のリブが設けられている、請求項14に記載のギアボックス。
  16. 前記複数の回転軸は、前記第1の回転軸よりも後方に配置された第2の回転軸と、前記第1の回転軸の軸心よりも後方且つ前記第2の回転軸の軸心よりも前方に位置する軸心を有する第3の回転軸とを含み、
    前記第3の回転軸の軸心は、前記第1の回転軸の軸心および前記第2の回転軸の軸心よりも下方に配置され、
    前記複数のギアは、前記第2の回転軸に設けられたギアと、前記第3の回転軸に設けられたギアとを含み、
    前記第1、第2、および第3の回転軸が停止しているときに、前記オイルの液面は、前記第3の回転軸に設けられたギアの下端よりも上方であって、前記第1の回転軸の軸心、前記第2の回転軸の軸心、および前記第3の回転軸の軸心よりも下方に位置する、請求項2に記載のギアボックス。
  17. 請求項1に記載のギアボックスを備えた鞍乗型車両。
  18. クランク軸を有するエンジンと、
    前記クランク軸に連結された駆動プーリと、従動プーリと、前記駆動プーリと前記従動プーリとに巻き掛けられたベルトと、を有する無段変速機と、
    前記従動プーリに連結された従動軸と、
    前記従動軸に設けられた第1のギアと、
    前記第1のギアと噛み合う第2のギアと、
    前記第2のギアが設けられた中間軸と、
    前記中間軸に設けられた第3のギアと、
    前記第3のギアと噛み合う第4のギアと、
    前記第4のギアが設けられ、駆動輪に連結されたドライブ軸と、を備え、
    前記複数の回転軸は、前記従動軸、前記中間軸、および前記ドライブ軸を含み、
    前記複数のギアは、前記第1、第2、第3、および第4のギアを含んでいる、請求項17に記載の鞍乗型車両。
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