JP2016203416A - 光学フィルムの製造方法及び光学フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】ゴム粒子を含む溶融押出フィルムを二軸延伸しフィルムを製造する際の、ゴム粒子に起因した白化を抑制しつつ、薄膜高強度の光学フィルムを得ることができる製造方法及び光学フィルムを提供する。【解決手段】本発明に係る光学フィルムの製造方法は、熱可塑性樹脂及びコアシェル粒子を含む熱可塑性樹脂組成物からなる光学フィルムの製造方法であって、溶融製膜において、低弾性挟み込みロールを用い、10kg/cm以上の挟み込み線圧で挟み込み成形を施した膜厚200μm以下の原反フィルムを、二軸延伸により1.5倍以上、2.6倍以下に延伸し、延伸フィルムを得ることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は光学フィルムの製造方法及び光学フィルムに関する。
偏光子を保護するための偏光子保護フィルムや、液晶表示用のフィルム基板等に代表される光学フィルムには、光学的な透明性、及び、光学的な均質性が要求される。特に、偏光子保護フィルムは輝度向上を目的として、求められるフィルム厚みが次第に薄くなってきており、このような薄膜偏光子保護フィルムの製造として、溶融押出フィルムを二軸延伸する製造方法が知られている(特許文献1:特開2010−95567号公報)。また、フィルムが薄膜になるにつれて、二軸延伸後もハンドリング時の割れ等が問題となることがあり、更にフィルムの強度付与の要求も高まっている。既存の強度付与の方法としては、例えば脆性熱可塑性樹脂にゴム粒子を添加し、耐折り曲げ性に優れた溶融押出フィルムを得ることが知られている(特許文献2:特開2004−137299)。
特開2010−95567号公報 特開2004−137299号公報
求められる薄膜高強度のフィルムを得るため、上記背景技術を組み合わせ、ゴム粒子を配合した溶融押出フィルム(この延伸処理前のフィルムを以降、原反とも呼ぶ)を二軸延伸する方法が考えられる。
しかしながら、本発明者の検討によりゴム粒子を配合した原反を二軸延伸すると強度付与を成すことができるものの、フィルムが顕著に白化してしまうことが判明した。更に詳細に検討したところ、ゴム粒子を配合したフィルムを二軸延伸した際に、フィルム表面近傍に存在するゴム粒子がフィルム表面から突き出てきて、表面粗度が落ち入射光が散乱することで白化していることを特定した。
本発明は、上記現状に鑑み、ゴム粒子を含む溶融押出フィルムを二軸延伸しフィルムを製造する際の、ゴム粒子に起因した白化を抑制しつつ、薄膜高強度の光学フィルムを得ることができる製造方法及び光学フィルムを提供することを目的とする。
本発明者が上記課題を解決するため鋭意検討したところ、二軸延伸時に生じるゴム粒子の表面から突き出る現象は、原反表面のゴム粒子の飛び出し状態が大きいほど悪化することがわかった。この知見に基づき、溶融押出フィルム表面のゴム粒子飛び出し状態を抑制するために、溶融押出フィルム冷却時に挟み込み成形を施し、挟み込みロールとして、例えば、剛性の高いクラウニングロールを用いて、挟み込み線圧を規定することで、ミクロな粒子の凸状態を両面にわたり平滑化し、表面粗さの良い原反を得ることができることがわかった。表面に粒子凹凸の少ないこの平滑な原反を用いて二軸延伸することで延伸工程における白化課題を抑制可能であることを特定し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、
(i)熱可塑性樹脂及びコアシェル粒子を含む熱可塑性樹脂組成物からなる光学フィルムの製造方法であって、溶融製膜において、低弾性挟み込みロールを用い、10kg/cm以上の挟み込み線圧で挟み込み成形を施した膜厚200μm以下の原反フィルムを、二軸延伸により1.5倍以上、2.6倍以下に延伸し、延伸フィルムを得ることを特徴とする光学フィルムの製造方法。
(ii)挟み込みロールがクラウニング構造を有する金属ロールであることを特徴とする(i)に記載の光学フィルムの製造方法。
(iii)熱可塑性樹脂組成物のダイ吐出時の溶融粘度がせん断速度122sec−1において7000poise以上、12000poise以下の範囲であり、挟み込みロールの温度がTg−60℃以上、Tg−20℃以下の範囲であることを特徴とする(i)又は(ii)に記載の光学フィルムの製造方法。
(iv)溶融製膜後のフィルム両面の5μm視野角の平均面粗さRaが0.1nm以上、4.0nm以下であって、両面の平均面粗さの差異が2.0nm以下であることを特徴とする(i)〜(iii)のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
(v)挟み込み線圧を、挟み込みロール押付装置に具備された荷重制御装置により制御することを特徴とする(i)〜(iv)のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
(vi)熱可塑性樹脂及びコアシェル粒子を含む熱可塑性樹脂組成物からなり、フィルム両面の5μm視野角の平均面粗さRaが0.1nm以上、4.0nm以下であって、両面の平均面粗さの差異が2.0nm以下であり、膜厚が200μm以下である原反フィルムを、二軸延伸により1.5倍以上、2.6倍以下に延伸し、延伸フィルムを得ることを特徴とする光学フィルムの製造方法。
(vii)熱可塑性樹脂がアクリル系樹脂であることを特徴とする(i)〜(vi)のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
(viii)光学フィルムの配向複屈折が−1.7×10−4から1.7×10−4であることを特徴とする(i)〜(vii)のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
(ix)光学フィルムの光弾性定数が−10×10−12から4×10−12Pa−1であることを特徴とする(i)〜(viii)のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
(x)延伸フィルムの膜厚が15μm以上、50μm以下の範囲であることを特徴とする(i)〜(ix)のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
(xi)JIS K 7105に準拠して測定される延伸フィルムのヘイズが1.0%以下であることを特徴とする(i)〜(x)のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
(xii)熱可塑性樹脂及びコアシェル粒子を含む熱可塑性樹脂組成物からなり、JIS K 7105に準拠して測定されるヘイズが1.0%以下であることを特徴とする光学フィルム。
(xiii)熱可塑性樹脂及びコアシェル粒子を含む熱可塑性樹脂組成物からなり、フィルム両面の5μm視野角の平均面粗さRaが0.1nm以上、4.0nm以下であって、両面の平均面粗さの差異が2.0nm以下であり、膜厚が200μm以下である、光学フィルム製造用原反フィルム。
本発明によれば、ゴム粒子を含有する熱可塑性樹脂組成物を用いて二軸延伸後のフィルム白化を抑制することができる光学フィルムの製造方法を提供することができる。本発明の製造方法により、ゴム粒子を含有する熱可塑性樹脂組成物から透明性が高く高強度な薄膜光学フィルムを製造することができる。
本発明の一実施形態による挟み込み成形の模式図である。
本発明は熱可塑性樹脂組成物からなる光学フィルムの製造方法に関し、溶融製膜法によって得られたフィルム原反を連続的又は非連続に二軸延伸することで光学フィルムを製造する。
図1は、本発明の製造方法のうち、溶融製膜法における挟み込み成形を模式的に示す図である。フィルム原料たるゴム粒子含有熱可塑性樹脂組成物が押出機10に投入され、押出機10内において、ガラス転移温度以上の温度まで加熱され、溶融状態となる。溶融状態の熱可塑性樹脂組成物は、押出機10の出口側に取り付けられたTダイ11に移行し、ダイ先端のダイ出口12から溶融状態のまま、吐出される。その吐出時においてダイ出口の形状により、溶融状態の熱可塑性樹脂組成物13はシート形状をとる。
この溶融状態にあるシート状の熱可塑性樹脂組成物13を、一対の平滑化ロールに挟み込むことにより熱可塑性樹脂組成物を、そのガラス転移温度以下の温度に冷却し、シート表面が平滑化される。この平滑化ロールの一方は挟み込みロール14であり、他方はキャストロール15である。キャストロール15は、金属から構成された硬質のロールである。また、挟み込みロール14に剛性の高いクラウニング形状(ロール幅方向において、中央から端部までロール径が縮小していく形状)を持つ金属から構成されたロールを用いることで、フィルム全面を均一に高圧で挟み込み、粒子の飛び出しをつぶすことができるため好ましい。このように粒子の飛び出しをつぶすために必要な線圧は10kg/cm以上、30kgf/cm以下である。線圧が10kg/cmよりも低いとフィルムに押圧されない部分が生じ、押圧部分との表面性の違いから欠陥として検出されてしまうため、好ましくない。また、30kg/cmよりも高いと、低弾性ロールであってもフィルムが接しないキャストロール/挟み込みロール両端同士が接触し破損する可能性があり好ましくない。本発明によれば、線圧以外の条件を好ましい範囲に制御することで、線圧を低弾性ロールが破損する領域まで上げることなく、粒子飛び出しを抑えることができる。一方、フィルム全面を均一に挟み込むために、挟み込みロールとして、ゴムロールや、ゴムロールを金属スリーブで覆ったような、挟み込みロールが変形し周方向数mm〜数10mm程度の面接触で挟圧可能な高弾性ロールを挟み込みロールに用いることがあるが、本発明のように粒子の飛び出しを抑制するのに必要な前記挟み込み線圧に高弾性ロールが耐えられず破損してしまうため好ましくない。このように高い線圧で挟み込み成形を行う場合、微細な挟み込み圧ムラで光学的歪みが発生し得るため、後述するような固有配向複屈折率が低い熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。
なお、図1は、シート状熱可塑性樹脂組成物を側面からみた図である。
本発明では、挟み込みロールの押付機構は、位置センサーによりキャストロールとタッチロールの隙間を検出できるように、また、圧力センサーを用いて挟み込みロールがフィルムを押し付ける荷重を検出できるようにセンサーを用い、この位置センサーの値、もしくは圧力センサーの値を任意の値に自動で制御できるような押付機構とすることが好ましい。このうち、フィルム製造中安定的に線圧を上記範囲に保ち、フィルム表面の粒子飛び出しをなくすために圧力センサーの値を用いて制御することが好ましい。本発明では、線圧として、この圧力センサーでセンシングされる押付荷重をフィルム幅で除した値を用い、押付荷重を押付シリンダ稼動量で調整することで、運転中に容易に線圧を設定することが可能である。
また、本発明において、ダイ吐出時の溶融粘度がせん断速度122sec−1において7000〜12000poiseの範囲となるようにすることが好ましい。この条件を満足するように、ダイ吐出時のゴム含有熱可塑性樹脂組成物の温度を設定すればよい。この温度は、ダイから吐出された直後に測定され、一対の平滑化ロールによる挟み込み以前に測定される樹脂組成物温度である。この樹脂組成物温度は、押出機シリンダ温度、アダプタ、ダイ温度等押出装置の設定温度を変更したり、押出機スクリュー回転数、押出機スクリュー種類(圧縮比等)の条件を制御したりすることにより調節できる。前記溶融粘度が7000poise未満であると、樹脂組成物温度を分解開始温度を超える温度まで上げる必要があり、樹脂の熱劣化が生じ、フィルムにブツが多く生じる。前記溶融粘度が12000poiseを超えると、樹脂組成物の粘度が高くなりすぎるため、挟み込み成形成型時にエアを巻き込みやすくなり、フィルム表面に微細な凹みが多数形成されてしまうので好ましくない。好ましくは、7000poise以上、12000poise以下である。また、溶融粘度は好ましくは、270℃においてせん断速度122sec−1で測定した際に7000poise以上12000poise以下であるようにゴム含有熱可塑性樹脂組成物のマトリックスの分子量や、ゴム粒子の組成/分子量等を設計することが好ましい。この場合、上記成形温度において分解温度よりも低い温度で粒子飛び出しを抑制する成形がしやすくなるため好ましい。
この溶融押出後のフィルム原反の両面を走査プローブ顕微鏡で観察した際の5μm視野角の平均面粗さRaが0.1nm以上、4.0nm以下であって、両面の平均面粗さの差異が2.0nm以下であることが好ましい。より好ましくは、平均面粗さが0.1nm以上、3nm以下、両面の平均面粗さRaの差異が1nm以下である。このように極微細な範囲においての観察によれば、フィルム表面のゴム粒子の存在状態を知ることができ、その凹凸状態の指標として平均面粗さRaがこの範囲であれば、フィルムの両面とも同程度にゴム粒子の飛び出しが十分に抑制された状態であって、二軸延伸工程におけるゴム粒子の飛び出しを抑制することができ、結果、最終形態である二軸延伸後のフィルムにおいても白化が生じないために好ましい。両面の表面粗さの差が2.0nmよりも大きくある場合、それぞれでの延伸工程での変形挙動が異なってしまい、いずれか片面で粒子が飛び出しやすくなるため好ましくない。
キャストロールの冷却温度は、通常ガラス転移温度を基準に設定すればよく、フィルムが最初に接するキャストロールの設定温度は熱可塑性樹脂のガラス転移温度−70℃以上、ガラス転移温度−20℃の範囲とすることが好ましい。キャストロール温度ガラス転移温度−20℃よりも高いと、フィルムが十分に冷却されずにキャストロールにフィルムが貼り付きながら搬送され、フィルム幅方向にスジ欠陥が、流れ方向に断続的に生じるため好ましくない。また、ガラス転移温度−60℃よりも小さいと、挟み込み時にフィルムが変形しにくくなり、フィルム表面平滑化効果が低い、すなわち、粒子飛び出しを抑制しにくくなるため、延伸後における白化の抑制効果が落ちるため好ましくない。上記範囲内であれば、欠陥なく、平滑化効果を十分に出すことができるため好ましい。より好ましくは、ガラス転移温度−65℃以上、ガラス転移温度−30℃の範囲である。キャストロール以降の冷却ロールはキャストロール設定温度に対し±30℃とすることが好ましい。冷却ロールはフィルム搬送速度に応じて、フィルムが十分に冷却固化されるように1本から複数本の間で任意に設置することができる。またタッチロールはキャストロール設定温度に対し±10℃で設定することが好ましい。
また、本発明では、押出機として、単軸押出機、同方向噛合型2軸押出機、同方向非噛合型2軸押出機、異方向噛合型2軸押出機、異方向非噛合型2軸押出機、多軸押出機等の各種押出機を用いることができる。その中でも、単軸押出機が押出機内における樹脂滞留部が少ないため押出中における樹脂の熱劣化を防ぐことが可能になること、また設備費が安価であることから好ましい。また、樹脂中の残存揮発分、押出機における加熱発生物を除去するためにベント機構を有する押出機を使用することが好ましい。押出機のサイズ(口径)は所望の吐出量に合わせて選定することが好ましい。
押出機に投入する熱可塑性樹脂の原料の形態としては固体状態の樹脂、好ましくは3mm角のペレット形状を用いることが好ましい。このペレット形状の樹脂は押出機の原料供給口に取り付けられたホッパーを介して押出機内に供給される。押出機に供給される樹脂は、樹脂の加水分解や酸化劣化を生じさせないために事前に加熱乾燥し水分を除去した状態とすることが好ましい。樹脂中の水分量としては200ppm以下が好ましく、乾燥条件としては雰囲気温度90〜100℃において3時間以上で達成できる。また、乾燥の際には乾燥機内の雰囲気酸素を取り除き、樹脂中酸素を除去することが好ましく、乾燥機内の雰囲気酸素を取り除くためには乾燥機内を窒素等の不活性ガス雰囲気とすることが好ましい。
乾燥は必要乾燥時間、樹脂消費時間を鑑みて、押出機にペレットを供給するホッパーに乾燥機構を設けるホッパー型乾燥機を用いる方法や、ホッパーに樹脂を供給する前に乾燥機を用いて乾燥し、吸湿しないようホッパーに供給する方法や、又はその両方を用いる方法がある。このうち、ホッパー型乾燥機を用いる方法が押出機に樹脂を供給される直前まで水分量を確実に抑えることができるため好ましく、更にホッパー前にも乾燥機を用いることでホッパー前乾燥機で高温で迅速に乾燥し、ホッパー型乾燥機では水分が入らないよう除湿雰囲気とすれば低温でも水分が混入しないため更に好ましい。ホッパーにおいて高温とするとブロッキングの問題や押出機供給部における変動が生じるため、避けることが好ましい。具体的にはホッパー前乾燥機を用いて必要条件で乾燥させた後、ホッパー型乾燥機内雰囲気温度は40〜100℃とすることで、水分量を抑え、押出安定性も両立することができる。このように異なる温度とする場合には、ホッパー型乾燥機内のペレット温度がホッパー前乾燥機乾燥温度から安定するために時間あたりの吐出量の2〜5倍程度(すなわち、2〜5時間)の要領とすることが好ましい。
単軸押出機で使用するスクリュとしては、ベント無し又は有り押出機用の圧縮比2〜3程度の一般的なフルフライト構成のものを用いることができるが、未溶融物が残存しないように特殊な混練機構(ミキシングエレメント)を持たせてもよい。
押出機等の溶融手段により得られた溶融樹脂は、次いでギアポンプを用いてダイに供給することが好ましい。ギアポンプを用いることで押出機における吐出量変動を吸収し、供給の定量性が著しく向上し、経時的なフィルム厚みの安定性向上に効果がある。
ギアポンプより定量的に供給された溶融樹脂、或いは押出機から直接供給された溶融樹脂は、例えば管状の流路を通りダイに供給され、ダイからフィルム状に吐出される。このギアポンプからダイまでの樹脂流路中、或いはギアポンプ等を介さない場合は溶融手段からダイまでの樹脂流路中に異物除去装置を設けることが好ましい。これにより、原料樹脂中に含まれていた異物や押出機やギアポンプで発生した異物をトラップし、フィルム中の異物欠陥を低減することが可能となる。異物除去装置としては、スクリーンメッシュ、プリーツ型フィルター、リーフディスクフィルター等を用いる。このうち、リーフディスク型フィルターを用いると、小容積で大濾過面積による濾過が可能となるため、濾過精度をより細かくでき、また、耐圧制限、異物によるフィルター目詰りまでの時間の関係から好ましい。用いるフィルターの濾材は金属繊維の焼結不織布のものを用いることができ、フィルター濾過精度は光学用途の場合1〜20μmカット、好ましくは3〜10μmカットのものを選択することが好ましい。これにより光学フィルムで問題となる20μm大の異物を問題とならないレベルまで除去することが可能である。その上で、フィルターエレメントの枚数及びサイズを決定するが、その際に滞留時間を短くする目的で、耐圧に対して可能な限り枚数を少なくサイズを小さくすることが好ましい。また、各部の滞留をなくすようフィルター内の各パーツの隙間等の流路設計をすることが好ましい。
本発明で使用するダイは、各種構造のものを使用することができるが、Tダイが好ましく、例えば一般的なコートハンガーダイを用いることができる。更に幅方向厚み調整機構としてボルト等の押し込みによりリップの幅方向任意部分の隙間を調節できるものが好ましい。更にフィルム厚みをオンラインで測定し、任意の厚みプロファイルとの偏差がある部分を自動で調整可能な、例えば熱作動式ボルトを用いて自動で厚みプロファイルの調整をすることが経時的な変化を人の手を介さずに精度良く可能なため好ましい。
Tダイリップ部について、リップエッジ精度をダイに対し45°の角度からマイクロスコープで観察した際のエッジ輝線幅がダイ全幅、特に製品として用いるフィルムの幅の範囲において、10μm以下の範囲、更に好ましくは5μm以下の範囲とすることが好ましい。ダイリップ部はセラミック溶射処理をすると、本発明の範囲まで輝線幅精度を上げることができ好ましい。また、セラミック溶射処理を施すと欠けが生じやすくなるため、10μm幅以下の幅、深さの欠けがない状態に管理することが好ましい。欠けが生じた場合は、再度研磨等により欠けがなく輝線幅精度を上記範囲とすること好ましい。
また、押出機からTダイ吐出までにかかる溶融樹脂滞留時間を15分以下とすることが好ましく、更に好ましくは10分以下である。これ以上滞留時間が大きくなると本発明のように低温度とした場合でも樹脂熱劣化が生じるため好ましくない。リーフディスクフィルターを用いる場合、押出機からTダイ吐出までにおいて最も滞留時間がかかるのはリーフディスクフィルターであるため、本滞留時間を達成するためには先に述べたように所望生産量に合わせたフィルターサイズ設計を優先的に考えることが好ましい。
また、フィルムの引き取りは各種方法で行うことが可能であり、例えば冷却ロール以降に設置されたニップロールにより引き取り、その後、巻き取りコアに巻きつけることで、フィルム原反として取得することができる。この時、フィルム両端部はTダイから樹脂が吐出する際に生じるネックインの影響で厚みが厚くなってしまうため、端部厚膜部が二軸延伸後の厚みプロファイルに影響を与える場合は、各種カッター(例えば、シェア刃やレザー刃等)で端部をトリミングしてもよい。こうして製造される原反の幅方向厚みプロファイルは、二軸延伸方式や条件に合わせて任意に最適値を設定可能であり、幅方向において、フラット、又は、両端を中央に比べ高くする、又は、両端を中央に比べ低くする、等である。
このようにして得られた原反を、所望の製品厚みにするとともに強度を付与するため、二軸延伸により二軸方向に延伸することで薄膜とすることが必要である。この時、原反は70μm以上、200μm以下とし、二軸延伸により1.5倍以上、2.6倍以下に延伸し、膜厚15μm以上、50μm以下のフィルムを得る。二軸延伸により、1.5倍以上、2.6倍以下に延伸することで、強度を付与するとともに白化を抑えることができる。延伸倍率が1.5倍よりも小さいと延伸にて分子配向が小さくなり、十分な強度が持たせられないため好ましくない。強度としては、耐折り曲げ性の指標として、40μm厚フィルムの耐折疲労試験(MIT試験)において500回以上あることが好ましい。より好ましくは1000回以上である。2.6倍より高いと、原反での粒子飛び出しを抑えた場合でも、延伸工程での粒子飛び出しを抑えらずフィルムが白化する。原反の膜厚が70μm以下では、原反が薄いため挟み込み成形における平滑化が十分に施されず、本発明の方法においてもゴム粒子の飛び出しを抑制できず、二軸延伸後にフィルムが白化しやすいために好ましくない。強度と白化の観点から、所望の最終膜厚とするために延伸倍率を上記範囲に設定することで、品質に優れたフィルムを得ることができる。所望の膜厚は光学フィルムで要求されている15μm以上、50μm以下の範囲で設定し、それに対して延伸倍率が上記範囲となるように原反を70μm以上、200μm以下の範囲で設定することが好ましい。
本発明における二軸延伸は逐次二軸延伸であっても同時二軸延伸であっても可能である。また、溶融押出法によって得られた原反を連続的に処理しても、原反を巻き取り、巻き取ったロールを繰り出すことで処理してもどちらでもよいが、生産性の観点から連続的に行う方が好ましい。逐次二軸延伸としては、縦方向(フィルム流れ方向)に延伸する縦延伸、横方向(フィルム幅方向)の延伸を任意の順番で実施することができる。縦延伸方式としては、ニップロールを具備する2以上の加熱ロールでフィルムを可塑化し、そのロール周速差で延伸するロール延伸方式、加熱オーブン内にてフィルムを可塑化し、オーブンの前後にニップロールを具備するロールを用い、その周速差で延伸するゾーン延伸方式等各種方式を用いることができる。横延伸方式としては、フィルム両端部をクリップやピンで把持し、オーブン内で可塑化し、把持部間距離がオーブン内で幅方向に広がることで延伸する方式等各種方式を用いることができる。横延伸では把持部が存在し、把持部は把持跡が残り製品として不適となり、両端をスリットすることが好ましい。スリットは各種カッター(例えば、シェア刃やレザー刃等)を用いることができるが、連続成形性の観点からシェア刃が好ましい。
本発明によれば、二軸延伸後においてもゴム粒子の飛び出しを抑制し、透明性に優れたフィルムを得ることができる。透明性について、二軸延伸後のフィルムのヘイズが1.0%以下であることが好ましく、0.8%以下であることがより好ましく、0.5%以下であることが更に好ましい。二軸延伸において、本発明のように溶融押出法において表面粒子の飛び出しを抑制しなければ、延伸時のゴム粒子の飛び出しが顕著になり、フィルム表面において光が散乱しフィルムが白化する。このようなフィルムは輝度を落とすため光学フィルムとして好ましくない。しかしながら、本発明によればゴム粒子を含有させたフィルムであっても白化を効果的に抑制することができ、光学フィルムとして好適に用いることができる。なお、本明細書において、ヘイズは、JIS K 7105に準拠して測定されるヘイズを意味する。
本発明で用いることができる熱可塑性樹脂組成物としては、光学フィルムとして使用可能な熱可塑性樹脂組成物であって、溶融押出による成形が可能なものであれば、特に制限されない。例えば、ポリカーボネート樹脂、芳香族ビニル系樹脂及びその水素添加物、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリアミド系樹脂、セルロース系樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂等の熱可塑性樹脂とコアシェル粒子とを含む熱可塑性樹脂組成物が挙げられる。
ゴム粒子を含有する熱可塑性樹脂組成物を光学フィルムの材料として使用することができるが、ゴム粒子がフィルム表面に存在し、フィルムの表面平滑性を損なうことがある。このような場合、溶融押出後に挟み込み成形を実施することで、ゴム粒子をフィルム内部に押し込み、フィルムの表面平滑性を向上させることが期待される。しかし、ゴム粒子とマトリックス樹脂の相溶性が低い場合においては、ゴム粒子がフィルム中で凝集しやすく、結果、フィルム表面の凹凸が大きくなってしまうことがある。このようなケースでは、通常条件の挟み込み成形では、表面の微細な凹凸を低減することができず、結果、光学フィルムとしては好ましくない表面ムラがみられるという不都合があった。
しかしながら、本発明によると、たとえ熱可塑性樹脂組成物がゴム粒子を含有し、そのゴム粒子がマトリックス樹脂との相溶性が低い場合であっても、表面の微細な凹凸を低減し、表面ムラを低減するという効果を達成することができる。
以下、本発明を好適に適用することができるゴム粒子含有熱可塑樹脂組成物の一例であるゴム状重合体含有アクリル樹脂組成物について具体的に説明する。
ゴム状重合体としては、例えば、ガラス転移温度が20℃未満である重合体が挙げられ、より具体的には、例えば、ブタジエン系架橋重合体、(メタ)アクリル系架橋重合体、オルガノシロキサン系架橋重合体等が挙げられる。なかでも、フィルムの耐候性(耐光性)、透明性の面で、(メタ)アクリル系架橋重合体(アクリル系ゴム状重合体)が特に好ましい。
アクリル系ゴム状重合体としては、例えばABS樹脂ゴム、ASA樹脂ゴムが挙げられるが、透明性等の観点から、以下に示すアクリル酸エステル系ゴム状重合体を含むアクリル系グラフト共重合体(以下、単に「アクリル系グラフト共重合体」と称する。)を好ましく用いることができる。
アクリル系グラフト共重合体は、アクリル酸エステル系ゴム状重合体の存在下に、メタクリル酸エステルを主成分とする単量体混合物を重合して得ることができる。
アクリル酸エステル系ゴム状重合体は、アクリル酸エステルを主成分としたゴム状重合体であり、具体的には、アクリル酸エステル50〜100重量%及び共重合可能な他のビニル系単量体50〜0重量%からなる単量体混合物(100重量%)並びに、1分子あたり2個以上の非共役な反応性二重結合を有する多官能性単量体0.05〜10重量部(単量体混合物100重量部に対して)を重合させてなるものが好ましい。単量体を全部混合して使用してもよく、また単量体組成を変化させて2段以上で使用してもよい。
アクリル酸エステルとしては、重合性やコストの点より、アルキル基の炭素数1〜12のものを用いることが好ましい。例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−オクチル等があげられ、これらの単量体は2種以上併用してもよい。アクリル酸エステル量は、単量体混合物100重量%において50重量%以上100重量%以下が好ましく、60重量%以上99重量%以下がより好ましく、70重量%以上99重量%以下が更に好ましく、80重量%以上99重量%以下が最も好ましい。50重量%以上では耐衝撃性が低下しにくく、引張破断時の伸びが低下しにくく、フィルム切断時にクラックが発生しにくくなる傾向がある。
共重合可能な他のビニル系単量体としては、耐候性、透明性の点より、(メタ)アクリル酸エステル類が特に好ましく、例えばメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸2−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸フェニル等があげられる。また、芳香族ビニル類及びその誘導体、及びシアン化ビニル類も好ましく、例えば、スチレン、メチルスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等があげられる。その他、無置換及び/又は置換無水マレイン酸類、(メタ)アクリルアミド類、ビニルエステル、ハロゲン化ビニリデン、(メタ)アクリル酸及びその塩、(ヒドロキシアルキル)アクリル酸エステル等が挙げられる。
多官能性単量体は通常使用されるものでよく、例えばアリルメタクリレート、アリルアクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルフタレート、ジアリルマレート、ジビニルアジペート、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチルロールプロパントリメタクリレート、テトロメチロールメタンテトラメタクリレート、ジプロピレングリコールジメタクリレート及びこれらのアクリレート類等を使用することができる。これらの多官能性単量体は2種以上使用してもよい。
多官能性単量体の量は、単量体混合物の総量100重量部に対して、0.05〜10重量部が好ましく、0.1〜5重量部がより好ましい。多官能性単量体の添加量が0.05重量部以上では、架橋体が形成されやすい傾向があり、10重量部以下では、フィルムの耐割れ性が低下しにくい傾向がある。
ゴム状重合体の体積平均粒子径は、20〜450nmが好ましく、20〜300nmがより好ましく、20〜150nmが更に好ましく、30〜80nmが最も好ましい。20nm以上では耐割れ性が悪化しにくい。一方、450nm以下であると透明性が低下しにくい。なお、本明細書において、体積平均粒子径は、動的散乱法により測定される体積平均粒子径を意味し、例えば、MICROTRAC UPA150(日機装株式会社製)を用いることにより測定することができる。
アクリル系グラフト共重合体は、アクリル酸エステル系ゴム状重合体5〜90重量部(より好ましくは、5〜75重量部)の存在下に、メタクリル酸エステルを主成分とする単量体混合物95〜25重量部を少なくとも1段階で重合させることより得られるものが好ましい。グラフト共重合組成(単量体混合物)中のメタクリル酸エステルは50重量%以上が好ましい。50重量%以上では得られるフィルムの硬度、剛性が低下しにくい傾向がある。グラフト共重合に用いられる単量体としては、前述のメタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、これらを共重合可能なビニル系単量体を同様に使用でき、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステルが好適に使用される。アクリル系樹脂との相溶性の観点からメタクリル酸メチル、ジッパー解重合を抑制する点からアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチルが好ましい。
光学的等方性の観点からは、脂環式構造、複素環式構造又は芳香族基を有する(メタ)アクリル系単量体(「環構造含有(メタ)アクリル系単量体」と称する。)が好ましく、具体的には(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチルが挙げられる。その使用量は、単量体混合物の総量(環構造含有(メタ)アクリル系単量体及びこれと共重合可能な他の単官能性単量体の総量)100重量%において1〜100重量%が好ましく、5〜70重量%がより好ましく、5〜50重量%が最も好ましい。ここでいう、これと共重合可能な他の単官能性単量体には、前述のメタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、共重合可能な他のビニル系単量体が同様に使用できる。
アクリル酸エステル系ゴム状重合体に対するグラフト率は、10〜250%が好ましく、より好ましくは40〜230%、最も好ましくは60〜220%である。グラフト率が10%以上では、成形体中でアクリル系グラフト共重合体が凝集しにくく、透明性が低下したり、異物が生じたりする恐れが低い。また引張破断時の伸びが低下しにくく、フィルム切断時にクラックが発生しにくい傾向がある。250%以下では成形時、例えば、フィルム成形時の溶融粘度が高くなりにくく、フィルムの成形性が低下しにくい傾向がある。算出式は下記にて説明する。
上記グラフト率とは、アクリル系グラフト共重合体におけるグラフト成分の重量比率であり、次の方法で測定される。
得られたアクリル系グラフト共重合体2gをメチルエチルケトン50mlに溶解させ、遠心分離機(日立工機(株)製、CP60E)を用い、回転数30000rpm、温度12℃にて1時間遠心し、不溶分と可溶分とに分離する(遠心分離作業を合計3回セット)。得られた不溶分を、アクリル酸エステル系グラフト重合体として以下の式により算出する。
グラフト率(%)=[{(メチルエチルケトン不溶分の重量)−(アクリル酸エステル系ゴム状重合体の重量)}/(アクリル酸エステル系ゴム状重合体の重量)]×100
アクリル系グラフト共重合体は、一般的な乳化重合法によって製造できる。具体的には、水溶性重合開始剤の存在下、乳化剤を用いてアクリル酸エステル単量体を連続的に重合させる方法を例示できる。
乳化重合法では、連続重合を単一の反応槽で行うことが好ましく、二槽以上の反応槽を用いるとラテックスの機械的安定性が低下するため好ましくない。
重合温度としては30℃以上100℃以下が好ましく、より好ましくは50℃以上80℃以下である。30℃以上では生産性が低下しにくい傾向があり、100℃以下の温度では、目標分子量が過剰に大きくなりにくく、品質が低下しにくい傾向がある。重合反応槽へ連続的に添加するアクリル酸エステル単量体、開始剤、乳化剤及び脱イオン水等の原料類は、定量ポンプの制御下で正確に添加するが、反応槽内で発生する重合熱の除熱量を確保するため必要に応じて予め冷却しても支障ない。反応槽から払い出されたラテックスには、必要に応じて重合禁止剤、凝固剤、難燃剤、酸化防止剤、pH調節剤を添加しても良く、未反応単量体の回収や後重合を行っても良い。その後、凝固、熱処理、脱水、水洗、乾燥等公知の方法を経て共重合体を得ることができる。
乳化重合においては、通常の重合開始剤を使用できる。例えば過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等の無機過酸化物や、クメンハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等の有機過酸化物、更にアゾビスイソブチロニトリル等の油溶性開始剤も使用される。これらは単独又は2種以上併用してもよい。これらの開始剤は亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、ナトリウムホルムアルデヒド、スルフォキシレート、アスコロビン酸、硫酸第一鉄とエチレンジアミン四酢酸2ナトリウム錯体なとの還元剤と併用した通常のレドックス型重合開始剤として使用してもよい。
重合開始剤と合わせて連鎖移動剤を併用してもよい。連鎖移動剤には炭素数2〜20のアルキルメルカプタン、メルカプト酸類、チオフェノール、四塩化炭素等が挙げられ、これらは単独又は2種以上併用してもよい。
乳化重合法にて使用する乳化剤に関して特に制限はなく、通常の乳化重合用の乳化剤であれば使用することが出来る。例えば、アルキル硫酸ナトリウム等の硫酸エステル塩系界面活性剤、アルキルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、アルキルスルフォン酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等のスルホン酸塩系界面活性剤、アルキルリン酸ナトリウムエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸ナトリウムエステル等のリン酸塩系界面活性剤といったアニオン系界面活性剤が挙げられる。また上記ナトリウム塩はカリウム塩等の他のアルカリ金属塩やアンモニウム塩でも良い。これらの乳化剤は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。更に、ポリオキシアルキレン類又はその末端水酸基のアルキル置換体又はアリール置換体に代表される、非イオン性界面活性剤を使用又は一部併用しても差し支えない。その中でも、重合反応安定性、粒子系制御性の点から、スルホン酸塩系界面活性剤、又はリン酸塩系界面活性剤が好ましく、中でも、ジオクチルスルホコハク酸塩、又はポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩がより好ましく用いることができる。
乳化剤の使用量としては、単量体成分全体100重量部に対して、0.05重量部以上10重量部が好ましく、0.1重量部以上1.0重量部以下であることがより好ましい。0.05重量部以上では、共重合体の粒径が大きくなり過ぎず、10重量部以下では共重合体の粒径が小さくなりすぎず、また、粒度分布が悪化しにくい。
本発明におけるゴム状重合体含有アクリル樹脂組成物として、特に限定されないが、1種類以上のアクリル系ゴム状重合体と1種類以上のアクリル系樹脂との混合組成物であることが好ましい。
アクリル系ゴム状重合体は、アクリル系ゴム状重合体が含有するゴム状重合体が、熱可塑性樹脂組成物100重量部において、1〜60重量部含まれるように配合されることが好ましく、1〜30重量部含まれるように配合されることがより好ましく、1〜25重量部含まれるように配合されることが更に好ましい。1重量部以上ではフィルムの耐割れ性、真空成形性が悪化したり、又は、光弾性定数が大きくなって光学的等方性に劣ったりしにくい。一方、60重量部以下であるとフィルムの耐熱性、表面硬度、透明性、耐折曲げ白化性が悪化しにくい傾向がある。
アクリル系ゴム状重合体とアクリル系樹脂との混合は、直接、フィルム生産時に混合しても良く、また一度、アクリル系ゴム状重合体とメタクリル系樹脂とを混合ペレット化してから、改めてフィルム生産を実施しても良い。
アクリル系樹脂としては、特に制限が無いが、メタクリル酸メチルを単量体成分としたメタクリル系樹脂が使用でき、メタクリル酸メチルが30〜100重量%含有されたものが好ましい。また、耐熱性のアクリル系樹脂を使用でき、例えば、共重合成分としてN−置換マレイミド化合物が共重合されているアクリル系樹脂、無水グルタル酸アクリル系樹脂、ラクトン環構造を有するアクリル系樹脂、グルタルイミドアクリル系樹脂、水酸基及び/又はカルボキシル基を含有するアクリル系樹脂、芳香族ビニル単量体及びそれと共重合可能な他の単量体を重合して得られる芳香族ビニル含有重合体又はその芳香族環を部分的に又は全て水素添加して得られる水添芳香族ビニル含有重合体(例えば、スチレン単量体及びそれと共重合可能な他の単量体を重合して得られるスチレン系重合体の芳香族環を部分水素添加して得られる部分水添スチレン系重合体)、環状酸無水物繰り返し単位を含有するアクリル系重合体等を挙げることができる。耐熱性及び光学特性の観点からグルタルイミドアクリル系樹脂をより好ましく用いることができる。グルタルイミドアクリル系樹脂については、以下に詳述する。グルタルイミドアクリル系樹脂としては具体的には、例えば、下記一般式(1)
Figure 2016203416
(式中、R1及びR2は、それぞれ独立して、水素又は炭素数1〜8のアルキル基であり、R3は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、又は炭素数5〜15の芳香環を含む置換基である。)
で表される単位(以下、「グルタルイミド単位」ともいう)と、
下記一般式(2)
Figure 2016203416
(式中、R4及びR5は、それぞれ独立して、水素又は炭素数1〜8のアルキル基であり、R6は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、又は炭素数5〜15の芳香環を含む置換基である。)
で表される単位(以下、「(メタ)アクリル酸エステル単位」ともいう)とを含むグルタルイミドアクリル系樹脂を好適に用いることができる。
また、上記グルタルイミドアクリル系樹脂は、必要に応じて、下記一般式(3)
Figure 2016203416
(式中、R7は、水素又は炭素数1〜8のアルキル基であり、R8は、炭素数6〜10のアリール基である。)
で表される単位(以下、「芳香族ビニル単位」ともいう)を更に含んでいてもよい。
上記一般式(1)において、R1及びR2は、それぞれ独立して、水素又はメチル基であり、R3は水素、メチル基、ブチル基、又はシクロヘキシル基であることが好ましく、R1はメチル基であり、R2は水素であり、R3はメチル基であることがより好ましい。
上記グルタルイミドアクリル系樹脂は、グルタルイミド単位として、単一の種類のみを含んでいてもよいし、上記一般式(1)におけるR1、R2、及びR3が異なる複数の種類を含んでいてもよい。
グルタルイミド単位は、上記一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸エステル単位をイミド化することにより、形成することができる。
また、無水マレイン酸等の酸無水物、又は、このような酸無水物と炭素数1〜20の直鎖又は分岐のアルコールとのハーフエステル;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、シトラコン酸等のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸等をイミド化することによっても、上記グルタルイミド単位を形成させることができる。
上記一般式(2)において、R4及びR5は、それぞれ独立して、水素又はメチル基であり、R6は水素又はメチル基であることが好ましく、R4は水素であり、R5はメチル基であり、R6はメチル基であることがより好ましい。
上記グルタルイミドアクリル系樹脂は、(メタ)アクリル酸エステル単位として、単一の種類のみを含んでいてもよいし、上記一般式(2)におけるR4、R5、及びR6が異なる複数の種類を含んでいてもよい。
上記グルタルイミド樹脂は、上記一般式(3)で表される芳香族ビニル構成単位として、スチレン、α−メチルスチレン等を含むことが好ましく、スチレンを含むことがより好ましい。
また、上記グルタルイミドアクリル系樹脂は、芳香族ビニル構成単位として、単一の種類のみを含んでいてもよいし、R7、及びR8が異なる複数の種類を含んでいてもよい。
上記グルタルイミドアクリル系樹脂において、一般式(1)で表されるグルタルイミド単位の含有量は、特に限定されるものではなく、例えば、R3の構造等に依存して変化させることが好ましい。
一般的には、上記グルタルイミド単位の含有量は、グルタルイミド樹脂の1重量%以上とすることが好ましく、1重量%〜95重量%とすることがより好ましく、2重量%〜90重量%とすることが更に好ましく、3重量%〜80重量%とすることが特に好ましい。
グルタルイミド単位の含有量が上記範囲内であれば、得られるグルタルイミド樹脂の耐熱性及び透明性が低下したり、成形加工性、及びフィルムに加工したときの機械的強度が低下したりしにくい。
上記グルタルイミドアクリル系樹脂において、一般式(3)で表される芳香族ビニル単位の含有量は、特に限定されるものではなく、求められる物性に応じて適宜設定することが可能である。使用される用途によっては、一般式(3)で表される芳香族ビニル単位の含有量は0であってもよい。一般式(3)で表される芳香族ビニル単位を含む場合は、グルタルイミドアクリル系樹脂の総繰り返し単位を基準として、10重量%以上とすることが好ましく、10重量%〜40重量%とすることがより好ましく、15重量%〜30重量%とすることが更に好ましく、15重量%〜25重量%とすることが特に好ましい。
芳香族ビニル単位の含有量が上記範囲内であれば、得られるグルタルイミドアクリル系樹脂の耐熱性が不足したり、フィルム加工時の機械的強度が低下したりしにくい。
上記グルタルイミドアクリル系樹脂には、必要に応じ、グルタルイミド単位、(メタ)アクリル酸エステル単位、及び芳香族ビニル単位以外のその他の単位が更に共重合されていてもよい。
その他の単位としては、例えば、アクリロニトリルやメタクリロニトリル等のニトリル系単量体、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド系単量体を共重合してなる構成単位を挙げることができる。
これらのその他の単位は、上記グルタルイミドアクリル系樹脂中に、直接共重合していてもよいし、グラフト共重合していてもよい。
上記グルタルイミドアクリル系樹脂の重量平均分子量は特に限定されるものではないが、1×10〜5×10であることが好ましい。上記範囲内であれば、溶融押出時の粘度が高くなったり、成形加工性が低下したり、成形品の生産性が低下したり、フィルム加工時の機械的強度が不足したりしにくい。
また、上記グルタルイミドアクリル系樹脂のガラス転移温度は特に限定されるものではないが、110℃以上であることが好ましく、120℃以上であることがより好ましい。ガラス転移温度が上記範囲内であれば、得られる熱可塑性樹脂組成物の適用範囲を広げることができる。
上記グルタルイミドアクリル系樹脂の製造方法は特に制限されないが、例えば、特開2008−273140に記載されている方法等があげられる。
本発明で用いる熱可塑性樹脂組成物には、熱や光に対する安定性を向上させるための酸化防止剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤等を単独又は2種以上併用して添加してもよい。
本発明で製造される光学フィルムは、液晶表示装置等の表示装置に用いられる部材、例えば、偏光板保護フィルム、位相差フィルム、輝度向上フィルム、液晶基板、光拡散シート、プリズムシート等に用いることができる。中でも、偏光板保護フィルムや位相差フィルムに好適である。
以下、本発明を実施例に基づき、更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例及び比較例で測定した各物性の測定方法は次の通りである。結果を表1及び表2に示す。
(ガラス転移温度)
セイコーインスツルメンツ製の示差走査熱量分析装置(DSC)SSC−5200を用い、試料を一旦200℃まで25℃/分の速度で昇温した後10分間ホールドし、25℃/分の速度で50℃まで温度を下げる予備調整を経て、10℃/分の昇温速度で200℃まで昇温する間の測定を行い、得られたDSC曲線から積分値を求め(DDSC)、その極大点からガラス転移温度を求めた。
(溶融粘度)
キャピラリーレオメータを用い、各実施例及び比較例における押出機出口における樹脂温度、及び、せん断速度122sec−1の条件で、ペレットの溶融粘度を測定した。
(表面粗さ)
日立ハイテクサイエンス製走査型プローブ顕微鏡を用いて、原反フィルムのキャストロールに接する面、タッチロールに接する面のそれぞれを、コンタクトモードAFMにて5μm視野角で測定し、平均面粗さRaを測定した。
(配向複屈折)
フィルムから40mm×40mmの試験片を切り出した後、王子計測製自動複屈折計(KOBRA−WR)を用いて、波長590nm、入射角0°にて面内位相差を測定し、試験片厚みで除し配向複屈折を算出した。
(光弾性定数)
フィルムからフィルム幅方向90mm×フィルム流れ方向15mmの短冊状に試験片を切り出した後、王子計測製自動複屈折計(KOBRA−WR)を用いて、波長590nm、入射角0°にて測定した。測定は、フィルムの長編の一方を固定し、他方は無荷重から4kgfまで0.5kgfずつ荷重をかけた状態で複屈折を測定し、得られた結果から単位応力による複屈折の変化量を算出した。
(ヘイズ)
フィルムのヘイズ値は、日本電色工業製濁度計(NDH−300A)を用い、JIS K7105に記載の方法にて測定した。
(耐折り曲げ性)
フィルムの耐折り曲げ性は、(株)東洋精機製作所 MIT耐折疲労試験機を用い、JIS C5016の方法に従って行った。測定条件は、R=0.38、荷重100gとした。測定結果を破断時の折り曲げ回数(以下、「MIT」という場合がある。)で示した。
(表面性)
フィルムからA4サイズの試験片を切り出した後、点光源にて投影像をスクリーンに写し、流れ方向スジ、幅方向スジの有無をそれぞれ観察した。スジが無い場合を○、薄く見られる場合を△、濃く見られる場合を×として評価した。
(製造例1)
<グルタルイミドアクリル系樹脂(A1)の製造>
原料樹脂としてポリメタクリル酸メチル、イミド化剤としてモノメチルアミンを用いて、グルタルイミドアクリル系樹脂(A1)を製造した。
この製造においては、押出反応機を2台直列に並べたタンデム型反応押出機を用いた。
タンデム型反応押出機に関しては、第1押出機、第2押出機共に直径が75mm、L/D(押出機の長さLと直径Dの比)が74の噛合い型同方向二軸押出機を使用し、定重量フィーダー(クボタ(株)製)を用いて、第1押出機の原料供給口に原料樹脂を供給した。
第1押出機、第2押出機における各ベントの減圧度は−0.095MPaとした。更に、直径38mm、長さ2mの配管で第1押出機と第2押出機を接続し、第1押出機の樹脂吐出口と第2押出機の原料供給口を接続する部品内圧力制御機構には定流圧力弁を用いた。
第2押出機から吐出された樹脂(ストランド)は、冷却コンベアで冷却した後、ペレタイザでカッティングしペレットとした。ここで、第1押出機の樹脂吐出口と第2押出機の原料供給口を接続する部品内圧力調整、又は押出変動を見極めるために、第1押出機の吐出口、第1押出機と第2押出機間の接続部品の中央部、及び、第2押出機の吐出口に樹脂圧力計を設けた。
第1押出機において、原料樹脂としてポリメタクリル酸メチル樹脂(Mw:10.5万)を使用し、イミド化剤として、モノメチルアミンを用いてイミド樹脂中間体1を製造した。この際、押出機の最高温部の温度は280℃、スクリュー回転数は55rpm、原料樹脂供給量は150kg/時間、モノメチルアミンの添加量は原料樹脂100重量部に対して2.0重量部とした。定流圧力弁は第2押出機の原料供給口直前に設置し、第1押出機のモノメチルアミン圧入部圧力を8MPaになるように調整した。
第2押出機において、リアベント及び真空ベントで残存しているイミド化剤及び副生成物を脱揮したのち、エステル化剤として炭酸ジメチルを添加しイミド樹脂中間体2を製造した。この際、押出機の各バレル温度は260℃、スクリュー回転数は55rpm、炭酸ジメチルの添加量は原料樹脂100重量部に対して3.2重量部とした。更に、ベントでエステル化剤を除去した後、ストランドダイから押し出し、水槽で冷却した後、ペレタイザでペレット化することで、グルタルイミドアクリル系樹脂(A1)を得た。
得られたグルタルイミドアクリル系樹脂(A1)は、グルタミルイミド単位と、(メタ)アクリル酸エステル単位が共重合したアクリル系樹脂である。
(製造例2)
<グラフト共重合体(B2)の製造>
撹拌機付き8L重合装置に、以下の物質を仕込んだ。
脱イオン水 200重量部
ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム 0.05重量部
ソディウムホルムアルデヒドスルフォキシレート 0.11重量部
エチレンジアミン四酢酸−2−ナトリウム 0.004重量部
硫酸第一鉄 0.001重量部
重合機内を窒素ガスで充分に置換し実質的に酸素のない状態とした後、内温を40℃にし、アクリル系ゴム粒子(B−1)の原料混合物(アクリル酸ブチル90モル%、メタクリル酸メチル10モル%からなる単官能性単量体45重量部に対し、メタクリル酸アリル0.45重量部、クメンハイドロパーオキサイド0.041重量部を含む。)45.491重量部を225分かけて連続的に添加した。上記原料混合物の添加開始から20分後、40分後、60分後にポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム(ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸(東邦化学工業株式会社製、商品名:フォスファノールRD−510Y)のナトリウム塩)を0.2重量部ずつ重合機に添加した。添加終了後、更に0.5時間重合を継続し、アクリル系ゴム粒子(B−1)(上記原料混合物の重合物)を得た。重合転化率は98.6%であった。
その後、内温を60℃にし、ソディウムホルムアルデヒドスルフォキシレート0.2重量部を仕込んだ後、硬質重合体層(B−2)の原料混合物(メタクリル酸メチル57.8モル%、アクリル酸ブチルモル4%、メタクリル酸ベンジル38.2モル%からなる単官能性単量体55重量部に対し、t−ドデシルメルカプタン0.3重量部、クメンハイドロパーオキサイド0.254重量部を含む。)55.554重量部を210分間かけて連続的に添加し、更に1時間重合を継続し、グラフト共重合体ラテックスを得た。重合転化率は100.0%であった。得られたラテックスを硫酸マグネシウムで塩析、凝固し、水洗、乾燥を行い、白色粉末状のグラフト共重合体(B2)を得た。
グラフト共重合体(B2)中のゴム粒子(B−1)の平均粒子径は121nmであった。グラフト共重合体(B2)のグラフト率は56%であった。
(製造例3)
<樹脂ペレットの製造1>
直径40mmのフルフライトスクリューを用いた単軸押出機を用い、押出機の温度調整ゾーンの設定温度を255℃、スクリュー回転数を52rpmとし、グルタルイミドアクリル系樹脂(A1)95重量部、及び白色粉末状のグラフト共重合体(B2)5重量部の混合物を、10kg/hrの割合で供給した。押出機出口に設けられたダイスからストランドとして出てきた樹脂を水槽で冷却し、ペレタイザでペレット化した。このペレットについて上述の通り溶融粘度を測定した。
(製造例4)
<樹脂ペレットの製造2>
直径40mmのフルフライトスクリューを用いた単軸押出機を用い、押出機の温度調整ゾーンの設定温度を255℃、スクリュー回転数を52rpmとし、グルタルイミドアクリル系樹脂(A1)のみを、10kg/hrの割合で供給した。押出機出口に設けられたダイスからストランドとして出てきた樹脂を水槽で冷却し、ペレタイザでペレット化した。このペレットについて上述の通り溶融粘度を測定した。
(実施例1)
ゴム含有熱可塑性樹脂組成物として、製造例3で得られたペレット(ガラス転移温度Tg122℃)を用い、乾燥機にて80℃で4時間乾燥させた後、φ65mm単軸押出機に供給した。押出機出口にはスクリーンメッシュを押出機側から#40、#100、#400、#400、#100、#40の順に重ねて設置した。押出機出口で樹脂温度が270℃となるよう加熱溶融し、ギアポンプを介し、リーフディスクフィルタ(目開き5μmカット)を通過させた後、Tダイへと溶融樹脂を押し出した。この時、Tダイ出口における吐出直後の樹脂温度は270℃であり、この温度での122sec−1における溶融粘度は1050Pa・secであった。吐出された溶融フィルムを、70℃に温調したキャストロールと70℃に温調したタッチロール(クラウニング構造を有した金属ロール)で冷却固化した。その際、タッチロール両端軸押付シリンダに具備された荷重センサーで検出された押付荷重をフィルム挟み込み幅で除した値である挟み込み圧力が18kgf/cmとなるようにタッチロール押付位置を変えて調整した。冷却固化した後のフィルムを引き取りロールにて引き取り、厚み140μmの原反とした。この時の原反ライン速度は15m/分であった。
得られた原反を簡易的に巻き取って少量取得し、評価したところ、キャストロールに接する面の表面粗さは1.4nm、タッチロールに接する面の表面粗さは2.2nmであった。
この原反を連続的にロール縦延伸機にて縦方向に2倍、Tg+10℃の条件にて延伸した後、更に連続的にクリップ式テンター横延伸機にて横方向に2倍、Tg+10℃の条件にて延伸した。延伸後のフィルムの両端を連続的にスリットした後、引き取りロールにて引き取り、巻き取りコアに厚み40μmのフィルムを得た。得られた延伸フィルムのヘイズは0.4%、MITは1200回、表面性は良好であった。また、フィルムの光弾性定数は0.35×10−12Pa−1であり、配向複屈折は−0.13×10−4であり複屈折性がなかった。
(実施例2)
押出機出口で樹脂温度を250℃(この温度での122sec−1における溶融粘度は100Pa・sec)とした以外は実施例1と同様にし、厚さ40μmの二軸延伸フィルムを得た。
この時、原反のキャストロールに接する面の表面粗さは1.3nm、タッチロールに接する面の表面粗さは2.0nmであった。また、得られた延伸フィルムのヘイズは0.7%、MITは1200回、表面性は良好であった。また、フィルムの光弾性定数は0.35×10−12Pa−1であり、配向複屈折は−0.13×10−4であり複屈折性がなかった。
(実施例3)
キャストロール温度を40℃とした以外は実施例1と同様にし、二軸延伸フィルムを得た。
この時、原反のキャストロールに接する面の表面粗さは3.3nm、タッチロールに接する面の表面粗さは4.5nmであった。また、得られた延伸フィルムのヘイズは0.9%、MITは1200回、表面性は良好であった。また、フィルムの光弾性定数は0.35×10−12Pa−1であり、配向複屈折は−0.13×10−4であり複屈折性がなかった。
(実施例4)
キャストロール温度を110℃とした以外は実施例1と同様にし、二軸延伸フィルムを得た。
この時、原反のキャストロールに接する面の表面粗さは1.1nm、タッチロールに接する面の表面粗さは1.7nmであった。また、得られた延伸フィルムのヘイズは0.3%、MITは1200回であり、表面性については若干幅方向に走るスジ欠陥が長手方向に断続的に見られた。また、フィルムの光弾性定数は0.35×10−12Pa−1であり、配向複屈折は−0.13×10−4であり複屈折性がなかった。
(実施例5)
押出機出口で樹脂温度を290℃(この温度での122sec−1における溶融粘度は400Pa・sec)とした以外は実施例1と同様にし、二軸延伸フィルムを得た。
この時、原反のキャストロールに接する面の表面粗さは1.1nm、タッチロールに接する面の表面粗さは1.8nmであった。また、得られた延伸フィルムのヘイズは0.3%、MITは1050回であり、表面性については若干長手方向に走るスジがあった。また、フィルムの光弾性定数は0.35×10−12Pa−1であり、配向複屈折は−0.13×10−4であり複屈折性がなかった。
(実施例6)
原反の厚みが100μmとなるようにライン速度を調整して原反を取得し、延伸時における延伸倍率を縦延伸、横延伸共に1.7倍とした以外は実施例1と同様に厚さ40μmの二軸延伸フィルムを得た。
この時、原反のキャストロールに接する面の表面粗さは1.4nm、タッチロールに接する面の表面粗さは2.2nmであった。また、得られた延伸フィルムのヘイズは0.3%、MITは900回、表面性は良好であった。また、フィルムの光弾性定数は0.35×10−12Pa−1であり、配向複屈折は−0.13×10−4であり複屈折性がなかった。
(実施例7)
原反の厚みが200μmとなるようにライン速度を調整して原反を取得し、延伸時における延伸倍率を縦延伸、横延伸共に2.4倍とした以外は実施例1と同様に厚さ40μmの二軸延伸フィルムを得た。
この時、原反のキャストロールに接する面の表面粗さは1.4nm、タッチロールに接する面の表面粗さは2.2nmであった。また、得られた延伸フィルムのヘイズは0.7%、MITは1500回、表面性は良好であった。また、フィルムの光弾性定数は0.35×10−12Pa−1であり、配向複屈折は−0.13×10−4であり複屈折性がなかった。
(比較例1)
挟み込み成形を施さなかった(タッチロールを用いなかった)以外は実施例1と同様にし、40μmの二軸延伸フィルムを得た。
この時、原反のキャストロールに接する面の表面粗さは5.1nm、仮にタッチロールを用いたとした場合にタッチロールに接することとなる面の表面粗さは5.4nmであった。また、得られた延伸フィルムのヘイズは1.5%、MITは1200回、表面性は良好であった。また、フィルムの光弾性定数は0.35×10−12Pa−1であり、配向複屈折は−0.13×10−4であり複屈折性がなかった。
(比較例2)
挟み込み線圧を6kg/cmとした以外は実施例1と同様にし、二軸延伸フィルムを得た。
この時、原反のキャストロールに接する面の表面粗さは2.0nm、タッチロールに接する面の表面粗さは4.2nmであった。また、得られた延伸フィルムのヘイズは1.1%、MITは1200回、表面性は良好であった。また、フィルムの光弾性定数は0.35×10−12Pa−1であり、配向複屈折は−0.13×10−4であり複屈折性がなかった。
(比較例3)
原反の厚みが70μmとなるようにライン速度を調整して原反を取得し、延伸時における延伸倍率を縦延伸、横延伸共に1.4倍とした以外は実施例1と同様に厚さ40μmの二軸延伸フィルムを得た。
この時、原反のキャストロールに接する面の表面粗さは3.0nm、タッチロールに接する面の表面粗さは4.1nmであった。また、得られた延伸フィルムのヘイズは0.3%、MITは600回、表面性は良好であった。また、フィルムの光弾性定数は0.35×10−12Pa−1であり、配向複屈折は−0.13×10−4であり複屈折性がなかった。
(比較例4)
原反の厚みが210μmとなるようにライン速度を調整して原反を取得し、延伸時における延伸倍率を縦延伸、横延伸共に2.2倍とした以外は実施例1と同様に50μmの二軸延伸フィルムを得た。
この時、原反のキャストロールに接する面の表面粗さは1.3nm、タッチロールに接する面の表面粗さは2.0nmであった。また、得られた延伸フィルムのヘイズは1.1%、MITは1000回、表面性は良好であった。また、フィルムの光弾性定数は0.35×10−12Pa−1であり、配向複屈折は−0.13×10−4であり複屈折性がなかった。
(比較例5)
原反の厚みが250μmとなるようにライン速度を調整して原反を取得し、延伸時における延伸倍率を縦延伸、横延伸共に2.8倍とした以外は実施例1と同様に行い、40μmの二軸延伸フィルムを得た。
この時、原反のキャストロールに接する面の表面粗さは1.2nm、タッチロールに接する面の表面粗さは2.0nmであった。また、得られた延伸フィルムのヘイズは1.3%、MITは1400回、表面性としては良好であった。また、フィルムの光弾性定数は0.35×10−12Pa−1であり、配向複屈折は−0.13×10−4であり複屈折性がなかった。
(比較例6)
ペレットとして製造例4で得られたゴム配合の無い熱可塑性樹脂を用いた以外は、実施例1と同様に二軸延伸フィルムを得た。
この時、原反のキャストロールに接する面の表面粗さは0.7nm、タッチロールに接する面の表面粗さは1.1nmであった。また、得られた延伸フィルムのヘイズは0.1%であり、MITは300回であり上記延伸フィルムは非常にもろく、表面性は良好であった。また、フィルムの光弾性定数は−4.35×10−12Pa−1であり、配向複屈折は−0.13×10−4であった。
(比較例7)
実施例1において、キャストロール及びタッチロールの代わりに弾性ロールを用いて18kgf/cmまで線圧を上げようとしたが、10kg/cm以上とした段階で弾性ロールに若干の変形が見られたため、二軸延伸フィルムの取得はできなかった。
Figure 2016203416
Figure 2016203416
10.・・・・押出機
11.・・・・Tダイ
12.・・・・ダイ出口
13.・・・・熱可塑性樹脂組成物
14.・・・・挟み込みロール
15.・・・・キャストロール

Claims (13)

  1. 熱可塑性樹脂及びコアシェル粒子を含む熱可塑性樹脂組成物からなる光学フィルムの製造方法であって、溶融製膜において、低弾性挟み込みロールを用い、10kg/cm以上の挟み込み線圧で挟み込み成形を施した膜厚200μm以下の原反フィルムを、二軸延伸により1.5倍以上、2.6倍以下に延伸し、延伸フィルムを得ることを特徴とする光学フィルムの製造方法。
  2. 挟み込みロールがクラウニング構造を有する金属ロールであることを特徴とする請求項1に記載の光学フィルムの製造方法。
  3. 熱可塑性樹脂組成物のダイ吐出時の溶融粘度がせん断速度122sec−1において7000poise以上、12000poise以下の範囲であり、挟み込みロールの温度がTg−60℃以上、Tg−20℃以下の範囲であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学フィルムの製造方法。
  4. 溶融製膜後のフィルム両面の5μm視野角の平均面粗さRaが0.1nm以上、4.0nm以下であって、両面の平均面粗さの差異が2.0nm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
  5. 挟み込み線圧を、挟み込みロール押付装置に具備された荷重制御装置により制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
  6. 熱可塑性樹脂及びコアシェル粒子を含む熱可塑性樹脂組成物からなり、フィルム両面の5μm視野角の平均面粗さRaが0.1nm以上、4.0nm以下であって、両面の平均面粗さの差異が2.0nm以下であり、膜厚が200μm以下である原反フィルムを、二軸延伸により1.5倍以上、2.6倍以下に延伸し、延伸フィルムを得ることを特徴とする光学フィルムの製造方法。
  7. 熱可塑性樹脂がアクリル系樹脂であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
  8. 光学フィルムの配向複屈折が−1.7×10−4から1.7×10−4であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
  9. 光学フィルムの光弾性定数が−10×10−12から4×10−12Pa−1であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
  10. 延伸フィルムの膜厚が15μm以上、50μm以下の範囲であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
  11. JIS K 7105に準拠して測定される延伸フィルムのヘイズが1.0%以下であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
  12. 熱可塑性樹脂及びコアシェル粒子を含む熱可塑性樹脂組成物からなり、JIS K 7105に準拠して測定されるヘイズが1.0%以下であることを特徴とする光学フィルム。
  13. 熱可塑性樹脂及びコアシェル粒子を含む熱可塑性樹脂組成物からなり、フィルム両面の5μm視野角の平均面粗さRaが0.1nm以上、4.0nm以下であって、両面の平均面粗さの差異が2.0nm以下であり、膜厚が200μm以下である、光学フィルム製造用原反フィルム。
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