JP6276585B2 - 光学フィルムの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、熱可塑性樹脂組成物からなる光学フィルムの製造方法に関するものである。
液晶表示装置のように偏光を取り扱う装置に使用されるプラスチックフィルムには、光学的に透明であること、及び光学的な均質性が求められる。このため、偏光子を保護するための偏光子保護フィルムや、液晶表示装置用のフィルム基板等に代表される光学フィルムには、複屈折と厚みの積で表される位相差が小さいことが要求される他、特に、フィルム表面の凹凸による、いわゆるレンズ効果による画像のゆがみ現象が生じにくいことが要求される。従って、フィルム表面に厚みムラやスジ状欠陥、異物による顕著な凹凸が存在してフィルムに表面品質が低下すると光学フィルムとして使用した場合、色が部分的に薄くなるなどの色抜け現象や、画像がゆがむなどの問題が生じることとなる。
アクリル樹脂フィルムは優れた光学的な透明性を有し、近年、光学用途フィルム分野において展開されているが、フィルム強度・靭性が低くフィルム成形性、搬送性が低いという欠点を有する。これらの欠点に対して、ゴム状重合体を添加したアクリル樹脂組成物フィルムは、アクリル樹脂特有の優れた透明性に加え、ゴム添加による強度、強靭性面での向上が可能であり、特許文献1のように、鋼板材料やプラスチック基板への耐候性・装飾性付与積層フィルム用途として、積層後仕上げ工程におけるフィルム打ち抜き時のバリ発生抑制を抑止したものが開示されている。また特許文献2では、さらに耐候性を向上させたゴム状重合体含有アクリル樹脂フィルムが開示されている。
このようなゴム状重合体含有アクリル樹脂組成物フィルムの製造方法としては、各種光学フィルムに一般的に用いられる溶剤キャストに対して、生産性、作業環境性等に優れるという観点で溶融押出法が好ましく用いられる。
特開2004−137299号公報 WO2005−095478号公報 特開2002−273778号公報 特開2007−038487号公報
しかし、溶融押出法によるフィルム製造において、ゴム状重合体含有アクリル樹脂組成物のように、ゴム共重合体成分と熱可塑性樹脂成分との多成分以上から成る樹脂系では、押出機中のスクリューや、ギヤポンプ等のせん断場において、フィルム表面の流れ方向に連続的に発生する木目調欠陥であるフローマークが発生する。このフローマークによって、フィルム表面に顕著な凹凸が生じることで、フィルムの表面品質が低下し、光学フィルムとして液晶表示装置の画質品位を著しく低下させることになる。
上記フローマーク課題に対して特許文献3では、押出機に挿入するブレーカープレート構造によって成形シート上のフローマークを抑制する手法、特許文献4では、溶融押出後のロール挟み込みによって、成形フィルム上のフローマークを抑制する手法が開示されている。
しかし、SP値(溶解度パラメーター)差Δσが大きな樹脂を混合して用いる場合、ゴム含有熱可塑製樹脂組成物のフローマーク課題に対しては、その発生機構が異なることによって、特許文献3および4に記載のいずれの手法も、十分な課題解決には至っていない。
本発明者は、SP値差Δσが大きな樹脂を混合して用いる場合、溶融粘度ムラが発生することがフローマーク発生の原因であることを見出した。
本発明は、溶融押出法によってゴム粒子を含有する熱可塑性樹脂組成物からなる光学フィルムを生産するに際して、フィルム表面品質低下の原因となるフローマーク発生を抑制可能とする製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題に解決に対して鋭意検討を実施したところ、押出機の後にポリマーフィルターを導入して、溶融樹脂を通過・濾過させることによって、ポリマーフィルター内で滞留させることによる溶融粘度ムラの緩和、又はポリマーフィルター内における溶融樹脂へのせん断付与効果によって、フローマーク欠陥が解消されることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、ゴム粒子を含有する熱可塑性樹脂組成物からなる光学フィルムの製造方法であって、前記熱可塑性樹脂組成物に含有される、前記ゴム粒子を構成する樹脂および熱可塑性樹脂のSP値差Δσが0.01以上であり、押出機を前記熱可塑性樹脂組成物が通過した後、備え付けられたポリマーフィルター内にて、前記熱可塑性樹脂組成物を滞留させることを特徴とする、光学フィルムの製造方法に関する。
また、本発明は、前記製造方法によって製造される光学フィルムにも関する。
ゴム粒子を含有する熱可塑性樹脂組成物からなる系光学フィルムにおけるフローマーク欠陥を解消することで、フィルム表面品質の向上が可能となる。
光学フィルムの製造方法に係る装置の一例を模式的に示す図である。 光学フィルム表面フローマーク評価方法を模式的に示す図である。
以下、本発明の光学フィルムの製造方法について詳細に説明する。
本発明における光学フィルムは、生産性や作業環境性から、溶融押出法を好適に使用できる。
図1は、本発明の光学フィルムの製造方法に係る装置の一例を模式的に示す図である。光学フィルムの原料たる熱可塑性樹脂組成物が押出機10に投入され、押出機10内において、ガラス転移温度以上の温度まで加熱され、溶融状態となる。溶融状態の熱可塑性樹脂組成物は、押出機の出口側に取り付けられたギヤポンプ11を経て、ポリマーフィルター12に移行する。ポリマーフィルター12内において、熱可塑性樹脂組成物を滞留させ、ポリマーフィルター12の出口側に取り付けられたダイ13に移行し、ダイ先端のダイ出口14から溶融状態のまま、吐出される。その吐出時において、ダイ出口の形状により、溶融状態の熱可塑性樹脂組成物15はシート形状をとる。
続いて、ダイ出口14から吐出されたシート状の熱可塑性樹脂組成物を、弾性ロール16とキャストロール17で挟み込むことにより、熱可塑性樹脂組成物を、そのガラス転移温度以下の温度に冷却し、光学フィルムを取得することができる。また、溶融状態にあるシート状の熱可塑性樹脂組成物15を、弾性ロール16を用いずに、キャストロール17上にキャストさせることのみによっても、光学フィルムを取得することができる。なお、当該挟み込み成形工程は、フィルム表面の平滑化のための工程であり、フィルムを延伸するための工程とは異なる。
また、目的に応じて、二軸延伸を実施し、フィルムに靭性を付与する等の改質も可能である。
(押出機)
本発明に用いられる押出機としては特に限定されず、各種押出機を使用でき、例えば、単軸押出機、二軸押出機または多軸押出機等を用いることができる。
上記例示した押出機は単独で用いてもよいし、複数を直列に連結して用いてもよい。
前記押出機のシリンダー温度は、150℃以上310℃以下が好ましく、180℃以上280℃以下がより好ましい。
(ポリマーフィルター)
本発明に用いられるポリマーフィルターは、熱可塑性樹脂組成物を滞留させるものであれば特に限定されない
本発明において、滞留とは、溶融樹脂を溶融押出系中にて、ある一定時間かけて、均一に流動させる状態である。
ポリマーフィルターの構造は、例えば、繊維束を撚り合わせた構造、網目構造、不織布構造、粉末焼結体構造などが挙げられ、溶融樹脂へのせん断付与、及び樹脂組成物中の異物除去の観点から、これらの中でも、不織布構造が好ましい。
ポリマーフィルターの形状は、例えば、シート形状(リーフディスクタイプ)が挙げられ、シート形状(リーフディスクタイプ)の場合、滞留濾過後溶融樹脂の流路を兼ねたフィルター支持体を軸に並行に積層することが好ましい。
ポリマーフィルターの構造を形成する材料は、例えば金属(ステンレス鋼、ニッケル鋼等)、樹脂などが挙げられ、これらの中でも金属(ステンレス鋼、ニッケル鋼等)が好ましくステンレス鋼がより好ましい。
ポリマーフィルターの濾過精度は、溶融樹脂へのせん断付与、及び樹脂組成物中の異物除去の観点から、25μm以下が好ましく、10μm以下がより好ましい。
本発明に用いられるポリマーフィルターは、具体的には、日本精線株式会社製ナスロン、株式会社長瀬産業製デナフィルター等を用いることができる。
本発明に用いられるポリマーフィルターは、押出機の出口側に取り付けてもよいが、押出機とポリマーフィルターの間に介したギヤポンプの出口側に取り付けてもよい。
ポリマーフィルター内の温度は、240〜300℃の範囲内であることが好ましい。240以下では、樹脂圧が上昇することで、ポリマーフィルター破損の懸念が生じるため好ましくなく、300℃以上ではポリマーフィルター内での樹脂熱分解が懸念されるため好ましくない。
ポリマーフィルター入口の温度は、ポリマーフィルター内温度に影響を及ぼさないようにするため、230〜310℃であることが好ましい。
ポリマーフィルター入口樹脂圧と出口樹脂圧の差圧は、1〜10MPaであることが好ましい。1MPa以下では、溶融樹脂の流動が不均一になることで、ポリマーフィルター内にて、局所的な樹脂難流動箇所が発生しやすく、樹脂劣化、異物化が懸念されるため好ましくなく、10MPa以上では、フィルター濾材の破損が懸念されるため好ましくない。
(せん断量S、せん断速度、および滞留時間)
本発明に用いられる熱可塑性樹脂組成物のポリマーフィルター内におけるせん断量Sは、下記式により算出することができる。
S=γ×t
γ:フィルター濾材中における溶融熱可塑性樹脂組成物のせん断速度[sec−1]、
t:フィルター中における溶融熱可塑性樹脂組成物の滞留時間[sec])
前記せん断量Sは、2000以上40000以下が好ましく、3000以上30000以下がより好ましい。2000未満であると溶融樹脂へのせん断不足によって十分なフローマーク改善効果が得られない場合があるため好ましくなく、40000を超えると過剰なせん断発熱または過剰滞留による樹脂熱分解が懸念されるため好ましくない。
本発明に用いられる熱可塑性樹脂組成物のポリマーフィルター内におけるせん断速度γは、フィルター濾材を通過する溶融樹脂の見かけのせん断速度である。
前記せん断速度γは、以下の式によって算出することができる。
γ=q×r
q:フィルター濾材単位面積における溶融樹脂の流入速度(cm/sec)
r:フィルター濾材口径(cm)
前記せん断速度γは、1sec−1以上100sec−1以下が好ましく、10sec−1以上40sec−1以下がより好ましい。1sec−1未満であると、ポリマーフィルター内にて、局所的な樹脂難流動箇所が発生することで樹脂異物が発生しやすくなるため好ましくない。100sec−1を超えるとせん断による発熱が過剰となり、樹脂の熱分解が発生しやすくなるため好ましくない。
前記せん断速度γは、フィルター濾材の濾過精度、フィルターのサイズ、フィルター使用枚数等によって調整きる。
本発明に用いられる熱可塑性樹脂組成物のポリマーフィルター内における滞留時間tは、溶融樹脂がポリマーフィルターの入り口から出口まで達するまでに要する時間である。
前記滞留時間tは、押出機を用いた溶融押出において、押出機ホッパーへ樹脂投入し、押出機ダイスから樹脂が吐出するに至るまでの押出時間に対して、ポリマーフィルターが備え付けられた押出機の押出時間と、ポリマーフィルターが備え付けられていない押出機の押出時間の差分により測定することができる。
前記滞留時間tは、180sec以上1800sec以下が好ましく、180sec以上900sec以下がより好ましい。180sec未満であると、十分なフローマーク改善効果が得られない場合があり、1800secを超えると、ポリマーフィルター内にて、樹脂への熱履歴が増加することで、樹脂熱分解が発生しやすくなり、樹脂異物が増加するため、好ましくない。
前記滞留時間tは、押出成形の押出量やポリマーフィルターのサイズによって調整することができる。
(せん断粘度)
本発明に用いられる熱可塑性樹脂組成物のポリマーフィルター内におけるせん断粘度は、所定のせん断速度条件において、キャピラリーレオメーター等により測定することができる。
前記せん断粘度が、500Pa・s以上2000Pa・s以下となる条件で、熱可塑性樹脂組成物をポリマーフィルター内に滞留することが好ましい。また、せん断粘度は、1000Pa・s以上1500Pa・s以下となる条件とすることがより好ましい。500Pa・s未満であると、フィルターの背圧が小さくなることで、フローマークの改善効果が小さくなるため好ましくなく、2000Pa・sを超えると、ポリマーフィルターへの圧力が過剰となり、フィルター破損の懸念が生じるため好ましくない。
[ゴム粒子]
次に、本発明に用いられるゴム粒子について説明する。
ゴム粒子を構成する樹脂は、ゴム粒子を構成する樹脂および本発明に用いられる熱可塑性樹脂のSP値(溶解度パラメーター)差Δσが0.01以上であれば、特に限定されず、例えば、ブタジエン系架橋重合体、(メタ)アクリル系架橋重合体、オルガノシロキサン系架橋重合体などのゴム状重合体が挙げられる。なかでも、フィルムの耐候性(耐光性)、透明性の面で、(メタ)アクリル系架橋重合体(アクリル系ゴム状重合体)が特に好ましい。SP値差Δσについては、後述する。
アクリル系ゴム状重合体としては、例えばABS樹脂ゴム、ASA樹脂ゴムが挙げられるが、透明性等の観点から、以下に示すアクリル酸エステル系ゴム状重合体を含むアクリル系グラフト共重合体(以下、単に「アクリル系グラフト共重合体」と称する。)を好ましく用いることができる。
アクリル系グラフト共重合体は、アクリル酸エステル系ゴム状重合体の存在下に、メタクリル酸エステルを主成分とする単量体混合物を重合して得ることができる。
アクリル酸エステル系ゴム状重合体は、アクリル酸エステルを主成分としたゴム状重合体であり、具体的には、アクリル酸エステル50〜100重量%および共重合可能な他のビニル系単量体50〜0重量%からなる単量体混合物(100重量%)並びに多官能性単量体0.05〜10重量部(単量体混合物100重量部に対して)を重合させてなるものが好ましい。単量体を全部混合して使用してもよく、また単量体組成を変化させて2段以上で使用してもよい。
アクリル酸エステルとしては、重合性やコストの点より、アルキル基の炭素数1〜12のものを用いることが好ましい。例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸フェノキシエチル、アクリル酸フェニル等があげられ、これらの単量体は2種以上併用してもよい。アクリル酸エステル量は、単量体混合物100重量%において50重量%以上100重量%以下が好ましく、60重量%以上99重量%以下がより好ましく、70重量%以上99重量%以下がさらに好ましく、80重量%以上99重量%以下が最も好ましい。50重量%未満では耐衝撃性が低下し、引張破断時の伸びが低下し、フィルム切断時にクラックが発生しやすくなる傾向がある。
共重合可能な他のビニル系単量体としては、耐候性、透明性の点より、メタクリル酸エステル類が特に好ましく、例えばメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸2−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸フェノキシエチル、メタクリル酸フェニル等があげられる。また、芳香族ビニル類およびその誘導体、及びシアン化ビニル類も好ましく、例えば、スチレン、メチルスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等があげられる。その他、無置換及び/又は置換無水マレイン酸類、(メタ)アクリルアミド類、ビニルエステル、ハロゲン化ビニリデン、(メタ)アクリル酸およびその塩、(ヒドロキシアルキル)アクリル酸エステル等が挙げられる。
多官能性単量体は通常使用されるものでよく、例えばアリルメタクリレート、アリルアクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルフタレート、ジアリルマレート、ジビニルアジペート、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチルロールプロパントリメタクリレート、テトロメチロールメタンテトラメタクリレート、ジプロピレングリコールジメタクリレートおよびこれらのアクリレート類などを使用することができる。これらの多官能性単量体は2種以上使用してもよい。
多官能性単量体の量は、単量体混合物の総量100重量部に対して、0.05〜10重量部が好ましく、0.1〜5重量部がより好ましい。多官能性単量体の添加量が0.05重量部未満では、架橋体を形成できない傾向があり、10重量部を超えても、フィルムの耐割れ性が低下する傾向がある。
ゴム粒子の体積平均粒子径は、20〜450nmが好ましく、20〜300nmがより好ましく、20〜150nmが更に好ましく、30〜80nmが最も好ましい。20nm未満では耐割れ性が悪化する場合がある。一方、450nmを超えると透明性が低下する場合がある。なお、体積平均粒子径は、動的散乱法により、例えば、MICROTRAC UPA150(日機装株式会社製)を用いることにより測定することができる。
アクリル系グラフト共重合体は、アクリル酸エステル系ゴム状重合体5〜90重量部(より好ましくは、5〜75重量部)の存在下に、メタクリル酸エステルを主成分とする単量体混合物95〜25重量部を少なくとも1段階で重合させることより得られるものが好ましい。グラフト共重合組成(単量体混合物)中のメタクリル酸エステルは50重量%以上が好ましい。50重量%以下では得られるフィルムの硬度、剛性が低下する傾向がある。グラフト共重合に用いられる単量体としては、前述のメタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、これらを共重合可能なビニル系単量体を同様に使用でき、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステルが好適に使用される。アクリル系樹脂との相溶性の観点からメタクリル酸メチル、ジッパー解重合を抑制する点からアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチルが好ましい。
光学的等方性の観点からは、脂環式構造、複素環式構造または芳香族基を有する(メタ)アクリル系単量体(「環構造含有(メタ)アクリル系単量体」と称する。)が好ましく、具体的には(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチルが挙げられる。その使用量は、単量体混合物の総量(環構造含有(メタ)アクリル系単量体およびこれと共重合可能な他の単官能性単量体の総量)100重量%において1〜100重量%が好ましく、5〜70重量%がより好ましく、5〜50重量%が最も好ましい。ここでいう、これと共重合可能な他の単官能性単量体には、前述のメタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、共重合可能な他のビニル系単量体が同様に使用できる。
アクリル酸エステル系ゴム状重合体に対するグラフト率は、10〜250%が好ましく、より好ましくは40〜230%、最も好ましくは60〜220%である。グラフト率が10%未満では、成形体中でアクリル系グラフト共重合体が凝集しやすく、透明性が低下したり、異物原因となる恐れがある。また引張破断時の伸びが低下しフィルム切断時にクラックが発生しやすくなったりする傾向がある。250%以上では成形時、たとえばフィルム成形時の溶融粘度が高くなり、フィルムの成形性が低下する傾向がある。算出式は実施例の項にて説明する。
上記グラフト率とは、アクリル系グラフト共重合体におけるグラフト成分の重量比率であり、次の方法で測定される。
得られたアクリル系グラフト共重合体2gをメチルエチルケトン50mlに溶解させ、遠心分離機(日立工機(株)製、CP60E)を用い、回転数30000rpm 、温度12 ℃にて1時間遠心し、不溶分と可溶分とに分離する(遠心分離作業を合計3回セット)。得られた不溶分を、アクリル酸エステル系グラフト重合体として以下の式により算出する。
グラフト率(%)=[{( メチルエチルケトン不溶分の重量)−(アクリル酸エステル系ゴム状重合体の重量)}/(アクリル酸エステル系ゴム状重合体の重量)]×100
アクリル系グラフト共重合体は、一般的な乳化重合法によって製造できる。具体的には、水溶性重合開始剤の存在下、乳化剤を用いてアクリル酸エステル単量体を連続的に重合させる方法を例示できる。
乳化重合法では、連続重合を単一の反応槽で行うことが好ましく、二槽以上の反応槽を用いるとラテックスの機械的安定性が低下するため好ましくない。
重合温度としては30℃以上100℃以下が好ましく、より好ましくは50℃以上80℃以下である。30℃未満では生産性が低下する傾向があり、100℃を超えた温度では、目標分子量が過剰に大きくなる等によって、品質が低下する傾向がある。重合反応槽へ連続的に添加するアクリル酸エステル単量体、開始剤、乳化剤及び脱イオン水等の原料類は、定量ポンプの制御下で正確に添加するが、反応槽内で発生する重合熱の除熱量を確保するため必要に応じて予め冷却しても支障ない。反応槽から払い出されたラテックスには、必要に応じて重合禁止剤、凝固剤、難燃剤、酸化防止剤、pH調節剤を添加しても良く、未反応単量体の回収や後重合を行っても良い。その後、凝固、熱処理、脱水、水洗、乾燥等公知の方法を経て共重合体を得ることができる。
乳化重合においては、通常の重合開始剤を使用できる。例えば過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムなどの無機過酸化物や、クメンハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイドなどの有機過酸化物、更にアゾビスイソブチロニトリルなどの油溶性開始剤も使用される。これらは単独又は2種以上併用してもよい。これらの開始剤は亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、ナトリウムホルムアルデヒド、スルフォキシレート、アスコロビン酸、硫酸第一鉄とエチレンジアミン四酢酸2ナトリウム錯体なとの還元剤と併用した通常のレドックス型重合開始剤として使用してもよい。
重合開始剤と合わせて連鎖移動剤を併用してもよい。連鎖移動剤には炭素数2〜20のアルキルメルカプタン、メルカプト酸類、チオフェノール、四塩化炭素などが挙げられ、これらは単独又は2種以上併用してもよい。
乳化重合法にて使用する乳化剤に関して特に制限はなく、通常の乳化重合用の乳化剤であれば使用することが出来る。例えば、アルキル硫酸ナトリウム等の硫酸エステル塩系界面活性剤、アルキルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、アルキルスルフォン酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等のスルホン酸塩系界面活性剤、アルキルリン酸ナトリウムエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸ナトリウムエステル等のリン酸塩系界面活性剤といったアニオン系界面活性剤が挙げられる。また上記ナトリウム塩はカリウム塩等の他のアルカリ金属塩やアンモニウム塩でも良い。これらの乳化剤は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。更に、ポリオキシアルキレン類またはその末端水酸基のアルキル置換体またはアリール置換体に代表される、非イオン性界面活性剤を使用または一部併用しても差し支えない。その中でも、重合反応安定性、粒子系制御性の点から、スルホン酸塩系界面活性剤、またはリン酸塩系界面活性剤が好ましく、中でも、ジオクチルスルホコハク酸塩、またはポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩がより好ましく用いることができる。
乳化剤の使用量としては、単量体成分全体100重量部に対して、0.05重量部以上10重量部が好ましく、0.1重量部以上1.0重量部以下であることがより好ましい。0.05重量部より少量では、共重合体の粒系が大きくなり過ぎる傾向があり、10重量部より多量では共重合体の粒系が小さくなりすぎる、また、粒度分布が悪化する傾向がある。
アクリル系ゴム状重合体は、アクリル系ゴム状重合体が含有するゴム状重合体が、熱可塑性樹脂組成物100重量部において、1〜60重量部含まれるように配合されることが好ましく、1〜30重量部がより好ましく、1〜25重量部がさらに好ましい。1重量部未満ではフィルムの耐割れ性、真空成形性が悪化したり、また光弾性定数が大きくなり、光学的等方性に劣ったりする場合がある。一方、60重量部を越えるとフィルムの耐熱性、表面硬度、透明性、耐折曲げ白化性が悪化する傾向がある。
[熱可塑性樹脂]
次に、本発明に用いられる熱可塑性樹脂について説明する。
前記熱可塑性樹脂は、ゴム粒子を構成する樹脂および本発明に用いられる熱可塑性樹脂のSP値差Δσが0.01以上であれば、特に限定されない。
具体的には、ビスフェノールAポリカーボネートに代表されるポリカーボネート樹脂、ポリスチレン、スチレン-アクリロニトリル共重合体、スチレン-無水マレイン酸樹脂、スチレン-マレイミド樹脂、スチレン-(メタ)アクリル酸樹脂、スチレン系熱可塑エラストマー等の芳香族ビニル系樹脂及びその水素添加物、非晶性ポリオレフィン、結晶相を微細化した透明なポリオレフィン、エチレン-メタクリル酸メチル樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、スチレン-メタクリル酸メチル樹脂等のアクリル系樹脂、およびそのイミド環化、ラクトン環化、メタクリル酸変性等により改質された耐熱性のアクリル系樹脂、ポリエチレンテレフタレートあるいはシクロヘキサンジメチレン基やイソフタル酸等で部分変性されたポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアリレート等の非晶ポリエステル樹脂あるいは結晶相を微細化した透明なポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリアミド樹脂、トリアセチルセルロース樹脂等のセルロース系樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂等の透明性を有する熱可塑性樹脂が幅広く例示される。実使用を考えた場合、得られた成形体の全光線透過率が85%以上、好ましくは90%、より好ましくは92%以上になるように樹脂を選定することが好ましい。
上記樹脂のなかでも、アクリル系樹脂は、優れた光学特性、耐熱性、成形加工性などの面で特に好ましい。アクリル系樹脂は、特に制限が無いが、メタクリル酸メチルを単量体成分としたメタクリル系樹脂が使用でき、メタクリル酸メチルは、30〜100重量%、好ましくは50〜99.9重量%、より好ましくは50〜98重量%含有され、メタクリル酸メチルと共重合可能なモノマーは、70〜0重量%、好ましくは50〜0.1重量%、より好ましくは50〜2重量%含有される。メタクリル酸メチルの含有量が30重量%未満ではアクリル系樹脂特有の光学特性、外観性、耐候性、耐熱性が低下してしまう傾向がある。また、加工性、外観性の観点から、多官能性モノマーは使用しないことが望ましい。
また、耐熱性のアクリル系樹脂を使用でき、例えば、共重合成分としてN−置換マレイミド化合物が共重合されている樹脂、グルタル酸無水物樹脂、ラクトン環構造を有する樹脂、グルタルイミド樹脂、水酸基および/またはカルボキシル基を含有する樹脂、芳香族ビニル単量体およびそれと共重合可能な他の単量体を重合して得られる芳香族ビニル含有重合体またはその芳香族環を部分的にまたは全て水素添加して得られる水添芳香族ビニル含有重合体(例えば、スチレン単量体およびそれと共重合可能な他の単量体を重合して得られるスチレン系重合体の芳香族環を部分水素添加して得られる部分水添スチレン系重合体)、環状酸無水物繰り返し単位を含有するアクリル系重合体などを挙げることができる。
本発明に用いられるメタクリル系樹脂のガラス転移温度は使用する条件、用途に応じて設定することができる。好ましくはガラス転移温度が100℃以上、より好ましくは110℃以上、さらに好ましくは115℃以上、最も好ましくは120℃以上である。
特に、得られるフィルムの耐熱性の観点、且つ、延伸時の光学特性からは、グルタルイミド樹脂をより好ましく用いることができる。
グルタルイミド樹脂については、以下に詳述する。
グルタルイミド樹脂としては具体的には、例えば、下記一般式(1)
Figure 0006276585
(式中、RおよびRは、それぞれ独立して、水素または炭素数1〜8のアルキル基であり、R3は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、または炭素数5〜15の芳香環を含む置換基である。)
で表される単位(以下、「グルタルイミド単位」ともいう)と、
下記一般式(2)
Figure 0006276585
(式中、RおよびRは、それぞれ独立して、水素または炭素数1〜8のアルキル基であり、Rは、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、または炭素数5〜15の芳香環を含む置換基である。)
で表される単位(以下、「(メタ)アクリル酸エステル単位」ともいう)とを含むグルタルイミド樹脂を好適に用いることができる。
また、上記グルタルイミド樹脂は、必要に応じて、下記一般式(3)
Figure 0006276585
(式中、Rは、水素または炭素数1〜8のアルキル基であり、Rは、炭素数6〜10のアリール基である。)
で表される単位(以下、「芳香族ビニル単位」ともいう)をさらに含んでいてもよい。
上記一般式(1)において、RおよびRは、それぞれ独立して、水素またはメチル基であり、Rは水素、メチル基、ブチル基、またはシクロヘキシル基であることが好ましく、Rはメチル基であり、Rは水素であり、Rはメチル基であることがより好ましい。
上記グルタルイミド樹脂は、グルタルイミド単位として、単一の種類のみを含んでいてもよいし、上記一般式(1)におけるR、R、およびRが異なる複数の種類を含んでいてもよい。
グルタルイミド単位は、上記一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸エステル単位をイミド化することにより、形成することができる。
また、無水マレイン酸等の酸無水物、または、このような酸無水物と炭素数1〜20の直鎖または分岐のアルコールとのハーフエステル;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、シトラコン酸等のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸等をイミド化することによっても、上記グルタルイミド単位を形成させることができる。
上記一般式(2)において、RおよびRは、それぞれ独立して、水素またはメチル基であり、Rは水素またはメチル基であることが好ましく、Rは水素であり、Rはメチル基であり、Rはメチル基であることがより好ましい。
上記グルタルイミド樹脂は、(メタ)アクリル酸エステル単位として、単一の種類のみを含んでいてもよいし、上記一般式(2)におけるR、R、およびRが異なる複数の種類を含んでいてもよい。
上記グルタルイミド樹脂は、上記一般式(3)で表される芳香族ビニル構成単位として、スチレン、α−メチルスチレン等を含むことが好ましく、スチレンを含むことがより好ましい。
また、上記グルタルイミド樹脂は、芳香族ビニル構成単位として、単一の種類のみを含んでいてもよいし、R、およびRが異なる複数の種類を含んでいてもよい。
上記グルタルイミド樹脂において、一般式(1)で表されるグルタルイミド単位の含有量は、特に限定されるものではなく、例えば、Rの構造等に依存して変化させることが好ましい。
一般的には、上記グルタルイミド単位の含有量は、グルタルイミド樹脂の1重量%以上とすることが好ましく、1重量%〜95重量%とすることがより好ましく、2重量%〜90重量%とすることがさらに好ましく、3重量%〜80重量%とすることが特に好ましい。
グルタルイミド単位の含有量が上記範囲内であれば、得られるグルタルイミド樹脂の耐熱性および透明性が低下したり、成形加工性、およびフィルムに加工したときの機械的強度が低下したりすることがない。
一方、グルタルイミド単位の含有量が上記範囲より少ないと、得られるグルタルイミド樹脂の耐熱性が不足したり、透明性が損なわれたりする傾向がある。また、上記範囲よりも多いと、不必要に耐熱性および溶融粘度が高くなり、成形加工性が悪くなったり、フィルム加工時の機械的強度が極端に脆くなったり、透明性が損なわれたりする傾向がある。
上記グルタルイミド樹脂において、一般式(3)で表される芳香族ビニル単位の含有量は、特に限定されるものではなく、求められる物性に応じて適宜設定することが可能である。使用される用途によっては、一般式(3)で表される芳香族ビニル単位の含有量は0であってもよい。一般式(3)で表される芳香族ビニル単位を含む場合は、グルタルイミド樹脂の総繰り返し単位を基準として、10重量%以上とすることが好ましく、10重量%〜40重量%とすることがより好ましく、15重量%〜30重量%とすることがさらに好ましく、15重量%〜25重量%とすることが特に好ましい。
芳香族ビニル単位の含有量が上記範囲内であれば、得られるグルタルイミド樹脂の耐熱性が不足したり、フィルム加工時の機械的強度が低下したりすることがない。
一方、芳香族ビニル単位の含有量が上記範囲より多いと、得られるグルタルイミド樹脂の耐熱性が不足する傾向がある。
上記グルタルイミド樹脂には、必要に応じ、グルタルイミド単位、(メタ)アクリル酸エステル単位、および芳香族ビニル単位以外のその他の単位がさらに共重合されていてもよい。
その他の単位としては、例えば、アクリロニトリルやメタクリロニトリル等のニトリル系単量体、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド系単量体を共重合してなる構成単位を挙げることができる。
これらのその他の単位は、上記グルタルイミド樹脂中に、直接共重合していてもよいし、グラフト共重合していてもよい。
上記グルタルイミド樹脂の重量平均分子量は特に限定されるものではないが、1×10〜5×10であることが好ましい。上記範囲内であれば、成形加工性が低下したり、フィルム加工時の機械的強度が不足したりすることがない。
一方、重量平均分子量が上記範囲よりも小さいと、フィルムにした場合の機械的強度が不足する傾向がある。また、上記範囲よりも大きいと、溶融押出時の粘度が高く、成形加工性が低下し、成形品の生産性が低下する傾向がある。
また、上記グルタルイミド樹脂のガラス転移温度は特に限定されるものではないが、110℃以上であることが好ましく、120℃以上であることがより好ましい。ガラス転移温度が上記範囲内であれば、得られる熱可塑性樹脂組成物の適用範囲を広げることができる。
上記グルタルイミド樹脂の製造方法は特に制限されないが、例えば、特開2008−273140に記載されている方法などがあげられる。
[熱可塑性樹脂組成物]
ゴム粒子と熱可塑性樹脂の混合は、直接、フィルム生産時に混合しても良く、また一度、ゴム粒子と熱可塑性樹脂とを混合ペレット化してから、改めてフィルム生産を実施しても良い。
(SP値差Δσ)
SP値差Δσは、各樹脂のSP値σの差である。
前記樹脂のSP値σは公知の方法によって算出することが可能である(R.F.Fedors , Polym. Eng. Sci.,14 ,(2),pp.147〜154(1974)等 に記載)。
まず、以下式(1)において、樹脂を構成する各単量体のSP値σiを算出する。
Figure 0006276585
ΔE:単量体の凝集エネルギー[cal/mol]、
V:単量体のモル体積[cm/mol]
Δei:原子団の凝集エネルギー加算因子
Δvi:原子団のモル体積加算因子
ここで、Δei、及びΔviは上記公知の文献(R.F.Fedors , Polym. Eng. Sci.,14 ,(2),pp.147〜154(1974))記載の数値を使用できる。
次に、以下式(2)において樹脂のSP値σpを算出する。
Figure 0006276585
算出した樹脂のSP値σpに基づき、以下の通りΔσを求めることができる。
Δσ=|(ゴム粒子を構成する樹脂のσp)−(熱可塑性樹脂のσp)|
本発明の熱可塑性樹脂組成物には、熱や光に対する安定性を向上させるための酸化防止剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤などを単独又は2種以上併用して添加してもよい。
[光学フィルム]
本発明の光学フィルムの厚みは、30μm以上500μm以下が適当であり、50μm以上200μm以下がより好ましい。30μm未満ではフィルムの靭性が低下する傾向があるため好ましくなく、一方、500μmを超えるとフィルムの透明性が低下する傾向があるため好ましくない。
本発明の光学フィルムは、300mm×300mm角あたり、長手方向の外寸が30μm以上の異物個数が10個以内と、非常に少ないことから、フローマーク欠陥の解消に加え、フィルム表面の凹凸なども低減でき、光学フィルム表面の品質低下をさらに防ぐことができる。
本発明で製造される光学フィルムは、液晶表示装置などの表示装置に用いられる部材、例えば、偏光板保護フィルム、位相差フィルム、輝度向上フィルム、液晶基板、光拡散シート、プリズムシートなどに用いることができる。中でも、偏光板保護フィルムや位相差フィルムに好適である。
以下、実施例にて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。以下の記載において、「部」は、特に断らない限り、「重量部」を表す。
実施例・比較例における光学フィルムの評価は以下の方法を用いて行った。
(SP値差Δσの算出方法)
樹脂のSP値(溶解度パラメーター)σは以下の計算式によって算出した。
初めに、以下式(1)において、樹脂を構成する各単量体のSP値σiを算出した。
Figure 0006276585
ΔE:単量体の凝集エネルギー[cal/mol]、
V:単量体のモル体積[cm3/mol]
Δei:原子団の凝集エネルギー加算因子
Δvi:原子団のモル体積加算因子
ここで、Δei、及びΔviは上記公知の文献記載の数値を使用した。
次に、以下式(2)において樹脂のSP値σpを算出した。
Figure 0006276585
算出した樹脂のSP値σpに基づき、以下の通りΔσを求めた。
Δσ=|(ゴム粒子を構成する樹脂のσp)−(熱可塑性樹脂のσp)|
(光学フィルム表面フローマーク評価)
投影外観評価を行った。図2に示すように、点光源としてキセノンランプ1(浜松ホトニクス株式会社製150WキセノンランプC2577)を使用し、光学フィルム2に対して、400mm離れた位置から90度の角度で光を照射し、光学フィルムと300mm離れた位置に光学フィルムに平行に配置されたスクリーン3へ透過光を投影し、フローマーク欠陥について評価した。評価基準は以下の通りである。
○:木目調欠陥であるフローマークが確認されなかった。
×:木目調欠陥であるフローマークが確認された。
(光学フィルム厚み精度評価)
光学フィルムの製造におけるロールの流れ方向(MD方向)300mmに対して、連続厚み計(アンリツ製KB601B)を使用して、フィルムの厚みを測定し、最大高さRyを評価した。
(光学フィルム中異物評価)
300mm×300mm角の試験片を切り出し、光学フィルムから目視評価によって抽出した異物の個数を、デジタルマイクロスコープ(株式会社キーエンス製VHX1000)を使用して評価した。
製造例および実施例における略号が表す物質を以下に示す。
BA:ブチルアクリレート
MMA:メチルメタクリレート
CHP:クメンハイドロパーオキサイド
tDM:ターシャリードデシルメルカプタン
AlMA:アリルメタクリレート
(製造例1)
脱イオン水 200部
ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム 0.05部
ソディウムホルムアルデヒドスルフォキシレ−ト 0.11部
エチレンジアミン四酢酸−2−ナトリウム 0.004部
硫酸第一鉄 0.001部
重合機内を窒素ガスで充分に置換し実質的に酸素のない状態とした後、内温を40℃にし、混合物(A)(BA90重量%およびMMA10重量%からなる単量体混合物45部に対しAIMA0.45部およびCHP0.041部を添加してなる混合物)45.491部を225分かけて連続的に添加した。混合物(A)追加開始から20分後、40分後、60分後にポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム(ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸(東邦化学工業株式会社製、商品名:フォスファノールRD−510Yのナトリウム塩)0.2部ずつ重合機に添加した。添加終了後、さらに0.5時間重合を継続し、アクリル酸エステル系ゴム状重合体(混合物(A)の重合物)を得た。重合転化率は98.6%であった。
その後、内温を60℃にし、ソディウムホルムアルデヒドスルフォキシレ−ト0.2部を仕込んだ後、混合物(B)(MMA57.8重量%、BA4重量%、およびベンジルメタクリレート38.2重量%からなる単量体混合物55部に対し、tDM0.3部およびCHP0.254部を添加してなる混合物)55.554部を210分間かけて連続的に添加し、さらに1時間重合を継続し、グラフト共重合体ラテックスを得た。重合転化率は100.0%であった。得られたラテックスを硫酸マグネシウムで塩析、凝固し、水洗、乾燥を行い、白色粉末状のアクリル系グラフト共重合体を得た。
アクリル酸エステル系ゴム状重合体(混合物(A)の重合物)の平均粒子径は121nmであった。アクリル系グラフト共重合体のグラフト率は56%であった。
原料樹脂としてポリメタクリル酸メチル、イミド化剤としてモノメチルアミンを用いて、グルタルイミド樹脂(A1)を製造した。
この製造においては、押出反応機を2台直列に並べたタンデム型反応押出機を用いた。
タンデム型反応押出機に関しては、第1押出機、第2押出機共に直径が75mm、L/D(押出機の長さLと直径Dの比)が74の噛合い型同方向二軸押出機を使用し、定重量フィーダー(クボタ(株)製)を用いて、第1押出機の原料供給口に原料樹脂を供給した。
第1押出機、第2押出機における各ベントの減圧度は−0.095MPaとした。更に、直径38mm、長さ2mの配管で第1押出機と第2押出機を接続し、第1押出機の樹脂吐出口と第2押出機の原料供給口を接続する部品内圧力制御機構には定流圧力弁を用いた。
第2押出機から吐出された樹脂(ストランド)は、冷却コンベアで冷却した後、ペレタイザでカッティングしペレットとした。ここで、第1押出機の樹脂吐出口と第2押出機の原料供給口を接続する部品内圧力調整、又は押出変動を見極めるために、第1押出機の吐出口、第1押出機と第2押出機間の接続部品の中央部、および、第2押出機の吐出口に樹脂圧力計を設けた。
第1押出機において、原料樹脂としてポリメタクリル酸メチル樹脂(Mw:10.5万)を使用し、イミド化剤として、モノメチルアミンを用いてイミド樹脂中間体1を製造した。この際、押出機の最高温部の温度は280℃、スクリュー回転数は55rpm、原料樹脂供給量は150kg/時間、モノメチルアミンの添加量は原料樹脂100部に対して2.0部とした。定流圧力弁は第2押出機の原料供給口直前に設置し、第1押出機のモノメチルアミン圧入部圧力を8MPaになるように調整した。
第2押出機において、リアベント及び真空ベントで残存しているイミド化剤及び副生成物を脱揮したのち、エステル化剤として炭酸ジメチルを添加しイミド樹脂中間体2を製造した。この際、押出機の各バレル温度は260℃、スクリュー回転数は55rpm、炭酸ジメチルの添加量は原料樹脂100部に対して3.2部とした。更に、ベントでエステル化剤を除去した後、ストランドダイから押し出し、水槽で冷却した後、ペレタイザでペレット化することで、グルタルイミド樹脂(A1)を得た。
得られたグルタルイミド樹脂(A1)は、一般式(1)で表されるグルタミルイミド単位と、一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸エステル単位が共重合したアクリル系樹脂である。
得られたアクリル系グラフト共重合体(SP値:10.32)と、グルタルイミド樹脂(SP値:10.11)とを47:53の重量比にてブレンドした。続いて、上記アクリル系グラフト共重合体とグルタルイミド樹脂の混合物をφ40mmベント式押出機(単軸押出機)にて、シリンダー温度を260℃に設定して溶融押出を行い、押出機出口に設けられたダイスからストランドとして出てきた樹脂を水槽で冷却し、ペレタイザでペレット化した熱可塑性樹脂組成物を得た。
(製造例2)
撹拌機付き8L重合装置に、以下の物質を仕込んだ。
脱イオン水 200部
ジオクチルスルフォコハク酸ナトリウム 0.58部
ソディウムホルムアルデヒドスルフォキシレ−ト 0.11部
エチレンジアミン四酢酸−2−ナトリウム 0.004部
硫酸第一鉄 0.001部
重合機内を窒素ガスで充分に置換し実質的に酸素のない状態とした後、内温を40℃にし、混合物(A)(BA90重量%およびMMA10重量%からなる単量体混合物45部に対しAIMA1.35部およびCHP0.041部を添加してなる混合物)46.391部を225分かけて連続的に添加した。添加終了後、さらに0.5時間重合を継続し、アクリル酸エステル系ゴム状重合体(混合物(A)の重合物)を得た。重合転化率は99.7%であった。
その後、内温を60℃にし、ソディウムホルムアルデヒドスルフォキシレ−ト0.2部、ジオクチルスルフォコハク酸ナトリウム0.2部を仕込んだ後、混合物(B)(MMA96重量%およびBA4重量%からなる単量体混合物55部に対し、tDM0.3部およびCHP0.254部を添加してなる混合物)55.554部を210分間かけて連続的に添加し、さらに1時間重合を継続し、グラフト共重合体ラテックスを得た。重合転化率は100.0%であった。得られたラテックスを塩化カルシウムで塩析、凝固し、水洗、乾燥を行い、白色粉末状のアクリル系グラフト共重合体を得た。
アクリル酸エステル系ゴム状重合体(混合物(A)の重合物)の平均粒子径は72nmであった。アクリル系グラフト共重合体のグラフト率は87%であった。
得られたアクリル系グラフト共重合体(SP値:10.14)と、製造例1で得られたグルタルイミド樹脂(SP値:10.11)とを47:53の重量比にてブレンドした。ここで、上記グルタルイミド樹脂の製造方法は製造例1と同様である。続いて、上記アクリル系グラフト共重合体とグルタルイミド樹脂の混合物をφ40mmベント式押出機(単軸押出機)にて、シリンダー温度を260℃に設定して溶融押出を行い、押出機出口に設けられたダイスからストランドとして出てきた樹脂を水槽で冷却し、ペレタイザでペレット化した熱可塑性樹脂組成物を得た。
(実施例1)
フィルム製造装置は、ポリマーフィルターとして濾過精度5μmの金属焼結繊維濾材からなるリーフディスクフィルター(日本精線株式会社製ナスロン)を備え、上流側にギヤポンプ、下流側にTダイを導入したφ40mmベント式単軸押出機を使用した。
(製造例1)で得られたペレット化した熱可塑性樹脂組成物と上記フィルム製造装置を使用して、ポリマーフィルター入口樹脂圧と出口樹脂圧の差圧7MPa、ポリマーフィルター内及びポリマーフィルター出口付近の樹脂温度275℃、ポリマーフィルター内の滞留時間300sec、フィルター濾剤材におけるせん断速度30sec−1(せん断量:9000)となる条件において、シート状熱可塑性樹脂組成物を成形後、90℃に加温したキャストロールを用いて、光学フィルムを取得し、SP値差Δσ、光学フィルム表面フローマーク評価、光学フィルム厚み精度評価、および光学フィルム中異物評価を行った。結果は、表1に示した。
(実施例2)
(製造例2)で得られたアクリル樹脂組成物ペレットを使用した以外は(実施例1)と同様の方法で光学フィルムを取得し、SP値差Δσ、光学フィルム表面フローマーク評価、光学フィルム厚み精度評価、および光学フィルム中異物評価を行った。結果は、表1に示した。
(実施例3)
ポリマーフィルター入口樹脂圧と出口樹脂圧の差圧3MPa、ポリマーフィルター中の滞留時間1800sec、フィルター濾剤におけるせん断速度30sec−1(せん断量:54000)となる条件とした以外は、(実施例1)と同様な方法で光学フィルムを取得し、SP値差Δσ、光学フィルム表面フローマーク評価、光学フィルム厚み精度評価、および光学フィルム中異物評価を行った。結果は表1に示した。
(比較例1)
フィルム製造装置として、ポリマーフィルターを使用しない以外、(実施例1)と同様な方法で光学フィルムを取得し、SP値差Δσ、光学フィルム表面フローマーク評価、光学フィルム厚み精度評価、および光学フィルム中異物評価を行った。結果は表1に示した。
(比較例2)
フィルム製造装置として、ポリマーフィルターを使用しない以外、(実施例2)と同様な方法でアクリル樹脂を取得し、SP値差Δσ、光学フィルム表面フローマーク評価、光学フィルム厚み精度評価、および光学フィルム中異物評価を行った。結果は表1に示した。
Figure 0006276585
表1の結果より、実施例に示すように、本発明の製造方法によって取得した光学フィルムにおいては、フローマークの発生が抑制されることが、投影外観評価(光学フィルム表面フローマーク評価)により確認され、同時に光学フィルム表面の顕著な凹凸欠陥が抑制されることでフィルム厚み精度が向上することが光学フィルム厚み精度評価により確認できる。またポリマーフィルター使用によるフィルム中異物の低減が確認できる。一方、比較例に示すように、ポリマーフィルター未使用の場合、フローマークが発生する。
従って、本発明が示す製造方法によって、光学フィルムのフローマーク欠陥を抑制でき、また、光学フィルムの表面性が向上した。
18 延伸機
19 巻き取り機

Claims (9)

  1. ゴム粒子を含有する熱可塑性樹脂組成物からなる光学フィルムの製造方法であって、
    前記熱可塑性樹脂組成物に含有される、前記ゴム粒子を構成する樹脂および熱可塑性樹脂のSP値差Δσが0.01以上であり、
    押出機を前記熱可塑性樹脂組成物が通過した後、ポリマーフィルター内にて、前記熱可塑性樹脂組成物を滞留させる工程を有し、
    前記ポリマーフィルターが備え付けられた前記押出機の押出時間と、前記ポリマーフィルターが備え付けられていない前記押出機の押出時間の差分として測定される、前記ポリマーフィルター内における前記熱可塑性樹脂組成物の滞留時間が、180sec以上1800sec以下であることを特徴とする、光学フィルムの製造方法。
  2. 前記ポリマーフィルター内において、以下に定義される前記熱可塑性樹脂組成物のせん断量Sが2000以上40000以下の範囲にあることを特徴とする、請求項1記載の光学フィルムの製造方法。
    S=γ×t、
    γ:フィルター濾材中における溶融熱可塑性樹脂組成物のせん断速度[sec−1]、
    t:前記滞留時間[sec]
  3. 光学フィルム300mm×300mm角あたり、長手方向の外寸が30μm以上の異物個数が10個以内である、請求項1又は2に記載の光学フィルムの製造方法。
  4. 前記熱可塑性樹脂組成物のせん断粘度が500Pa・s以上2000Pa・s以下となる条件で、前記熱可塑性樹脂組成物を前記ポリマーフィルター内に滞留する工程を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学フィルムの製造方法。
  5. 前記ゴム粒子がアクリル系ゴム状重合体であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学フィルムの製造方法。
  6. 前記アクリル系ゴム状重合体が、アクリル酸エステル系ゴム状重合体であることを特徴とする、請求項5記載の光学フィルムの製造方法。
  7. 前記熱可塑性樹脂がメタクリル系樹脂であることを特徴とする、請求項1〜6の何れか1項に記載の光学フィルムの製造方法。
  8. 前記メタクリル系樹脂のガラス転移温温度Tgが120℃以上であることを特徴とする、請求項7記載の光学フィルムの製造方法。
  9. 前記熱可塑性樹脂が、共重合成分としてN−置換マレイミド化合物が共重合されている樹脂、グルタル酸無水物樹脂、ラクトン環構造を有する樹脂、グルタルイミド樹脂、水酸基および/またはカルボキシル基を含有する樹脂、芳香族ビニル単量体およびそれと共重合可能な他の単量体を重合して得られる芳香族ビニル含有重合体またはその芳香族環を部分的にまたは全て水素添加して得られる水添芳香族ビニル含有重合体、および、環状酸無水物繰り返し単位を含有するアクリル系重合体からなる群より選択される少なくとも1種のアクリル系樹脂を含む、ことを特徴とする請求項7または8記載の光学フィルムの製造方法。
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