JP2016202817A - 遊技用媒体研磨材 - Google Patents

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JP2016202817A JP2015091561A JP2015091561A JP2016202817A JP 2016202817 A JP2016202817 A JP 2016202817A JP 2015091561 A JP2015091561 A JP 2015091561A JP 2015091561 A JP2015091561 A JP 2015091561A JP 2016202817 A JP2016202817 A JP 2016202817A
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英幸 門松
Hideyuki Kadomatsu
英幸 門松
服部 正樹
Masaki Hattori
正樹 服部
晴一 高畑
Haruichi Takahata
晴一 高畑
友田 政純
Masazumi Tomota
政純 友田
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Abstract

【課題】パチンコ玉の研磨の際のペレットから出る微粉がパチンコ玉に付着して玉欠けや玉詰まりを起こしたり、パチンコ玉の研磨材とパチンコ玉の摩擦によるゴミの発生が抑えられ、さらに一層優れた研磨性を有する遊技用媒体用研磨材の提供。【解決手段】ジオール成分と有機ジイソシアネート成分とを反応させて得られる熱可塑性ポリウレタン樹脂を含む遊技用媒体研磨材であって、JIS−D硬度で硬さが20から80である、ことを特徴とする遊技用媒体研磨材。【選択図】なし

Description

本発明は、ジオール成分と有機ジイソシアネート成分とから構成される熱可塑性ポリウレタン樹脂を含む熱可塑性樹脂組成物から得られ、当該熱可塑性ポリウレタン樹脂を成形して得られる成形品の硬さが特定範囲である研磨性に優れた遊技用媒体研磨材に関する。
遊技用媒体用の研磨材に使用することができる熱可塑性樹脂については、例えば特開昭59−124563号公報(特許文献1)では、パチンコ玉清浄材として6ナイロンを用いる技術が開示されている。
しかし、例えば特開平7−54177号公報(特許文献2)では、6ナイロンペレットを使用する場合の短所として、玉磨き持続時間が短く、汚れの洗浄に手間がかかり、その作業が多大の負担となっていること、パチンコ玉洗浄中に静電気が発生してペレットから出る微粉がパチンコ玉に付着して玉欠けや玉詰まりを起こすこと、そして空中放電ペレットを混合して使用するが壊れ易いためパチンコ台前面のガラス汚れが激しく微粉の発生がより増加してしまいトラブルが多いことなどが問題点として挙げられている。そして、その解決策として、適度の硬度(硬さ)と、大きな吸油能力があり、且つ帯電防止性を有する組成物が好適であるとし、「熱可塑性ポリマー、吸油性ゴム状ポリマー、充填剤、帯電防止剤を必須成分とする金属部材用洗浄材」の技術を開示している。
また、特開平9−57607号公報(特許文献3)では、パチンコ玉の表面に付着した手の脂肪分や汚れ、煙草のヤニ、更には微小なゴミの研磨材としてパチンコ玉自体の表面を傷つけない程度の表面硬度(硬さ)(ロックウエルR118〜R120)を有する、主にポリアミド系(ナイロン系)の熱可塑性樹脂が用いられていることが開示されている。
しかし、熱可塑性樹脂は、研磨処理や移送の際に静電気が発生して遊技者に不快感を与えること、静電気の発生に伴って浮遊している微小なゴミが付着しやすくなり、動作不良を起こしやすくなること、発生した大きい静電気に起因してマイクロコンピュータの誤動作を招く虞があるため、精度の高い電磁シールド対策が必要となって、高価になるという欠点があると説明されている。そのような欠点を解決する技術として、洗浄効果、静電気除去効果および光沢賦与効果のいずれをも兼ね備えた遊技機用被研磨物研磨材として、「熱可塑性樹脂に皮革を複合化した樹脂組成物、熱可塑性樹脂に導電性成分を複合化した樹脂組成物、および、熱可塑性樹脂を混合した遊技機用被研磨物研磨材」の技術が開示されている。
特開昭59−124563号公報 特開平7−54177号公報 特開平9−57607号公報
特許文献1ではパチンコ玉清浄材として6ナイロンを用いる技術が開示されているが、特許文献2において開示されているように、6ナイロンを用いることの欠点を解決する技術として、適度の硬度(硬さ)と、大きな吸油能力があり、且つ帯電防止性を有する組成物として、「熱可塑性樹脂に皮革を複合化した樹脂組成物、熱可塑性樹脂に導電性成分を複合化した樹脂組成物、および、熱可塑性樹脂を混合した遊技機用被研磨物研磨材」の技術が開示されてはいるものの、「適度な硬度(硬さ)」に関して何ら具体的な技術がされておらず、また、熱可塑性ポリマーとして、熱可塑性ポリウレタン樹脂(以後、TPUという)を用いることに関して何ら具体的に示されていなかった。
また、特許文献3は、研磨材としてパチンコ玉自体の表面を傷つけない程度の表面硬度(硬さ)(ロックウエルR118〜R120)を有する、主にポリアミド系(ナイロン系)の熱可塑性樹脂が用いられていることを開示しているが、具体的な解決策を提示していなかった。
また、特許文献2と同様に、静電気の発生に伴って浮遊している微小なゴミの付着による弊害を解決する技術ではあるが、熱可塑性樹脂として、TPUを用いることに関して何ら具体的に示されていなかった。
そこで、本発明者らは、パチンコ玉およびスロットマシンのメダル等の被研磨物(以後、遊技用媒体という)の研磨材として用いられる熱可塑性樹脂のうち、TPUの耐摩耗性と柔軟性を生かす目的で、TPUの硬さに着目して前記の問題点を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、ジオール成分と有機ジイソシアネート成分とを反応させて得られる熱可塑性ポリウレタン樹脂から得られる遊技用媒体研磨材であって、当該成形品の硬さがJIS−D硬度で20(JIS−A硬度換算で60)からJIS−D硬度で80である当該遊技用媒体研磨材である。
また、前記ジオール成分が、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリカプロラクトンジオール、ポリヘキサメチレンカーボネートジオールおよびポリブチレンアジペートジオールから選択された成分と、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールおよびポリオキシプロピレングリコールから選択された成分とからなり、前記有機ジイソシアネート成分が、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートからなる。
特に、前記ジオール成分が、1144.0質量部であるポリヘキサメチレンカーボネートジオールと、412.4質量部である1,4−ブタンジオールとからなり、前記有機ジイソシアネート成分が、1431.5質量部である4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートからなり、前記ジオール成分、前記有機ジイソシアネート成分および添加剤の合計質量が3000であり、JIS−D硬度で硬さが72である。
本発明の熱可塑性研磨材は、TPUから得られるので、6ナイロンより耐摩耗性、柔軟性に優れている特長により、6ナイロンにおけるようなパチンコ玉の研磨の際のペレットから出る微粉がパチンコ玉に付着して玉欠けや玉詰まりを起こしたり、パチンコ玉の研磨材とパチンコ玉の摩擦によるゴミの発生が抑えられ、さらにTPUの硬さが規定されていることから、より一層その効果が発現することによって研磨性に優れており、それを用いて研磨性に優れた遊技用媒体用研磨材を得ることができる。
本発明の実施形態における研磨性熱可塑性成形品はTPUから得られ、そのTPUはジオール成分と有機ジイソシアネート成分との組み合わせからなり、それを構成するジオール成分は、数平均分子量750〜3000の高分子ジオール(A)および数平均分子量=60〜300の鎖延長剤(B)を含む。
<高分子ジオール(A)>
高分子ジオール(A)は、両末端にイソシアネート基と反応する水酸基を有するジオールであって、数平均分子量が1000〜3000である。
高分子ジオール(A)の数平均分子量が1000未満の場合、TPUに未溶融物が発生したり、TPU溶融物が高粘度化したりして加工時に成形不良を起こすおそれがある。一方、高分子ジオール(A)の数平均分子量が3000を超えると、TPUから得られる成形品が柔らかくなり過ぎるために、本実施形態における熱可塑性研磨材の研磨性が不十分となる。
このような高分子ジオール(A)としては、ポリエステルジオール、ポリラクトンジオール、ポリエーテルジオール、ポリカーボネートジオールの少なくとも一種を含有する。そして、これらのポリエステルジオール、ポリラクトンジオール、ポリエーテルジオール、ポリカーボネートジオールは、高分子ジオール(A)の好ましくは質量基準で90%以上、より好ましくは100%を占めることが好ましい。
<ポリエステルジオール>
ポリエステルジオール類としては、低分子ジオール、低分子アミノアルコール、二官能タイプの低分子グリコールエーテル類等の単独又は2種以上の混合物と、例えばアジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、マレイン酸等の脂肪族ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸、または無水フタル酸等の無水カルボン酸とから得られる「ポリ(エチレンアジペート)ジオール、ポリ(プロピレンアジペート)ジオール、ポリ(エチレン−プロピレンアジペート)ジオール、ポリ(ブチレンアジペート)ジオール、ポリ(ヘキサメチレンアジペート)ジオール、ポリ(ブチレンイソフタレート)ジオール等」のポリエステルジオールが挙げられる。また、上記の混合物も使用できる。
<ポリラクトンジオール>
ポリラクトンジオール類としては、低分子ジオール、低分子アミノアルコール、二官能タイプの低分子グリコールエーテル類等の単独又は2種以上の混合物を開始剤として、カプロラクトン、バレロラクトンなどのラクトン類を開環重合して得られる、ポリカプロラクトンジオール、ポリバレロラクトンジオール、さらには、それらにポリエーテルジオール、ポリカーボネートジオールを共重合したポリラクトン系ジオールなどを挙げることが出来る。
<ポリエーテルジオール>
ポリエーテルジオール類としては、鎖延長剤として使用し得る、低分子ジオール類、低分子アミノアルコール類、二官能タイプの低分子グリコールエーテル類等の単独又は2種以上の混合物を開始剤として、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、アミレンオキサイド等のアルキレンオキサイド、メチルグリシジルエーテル等のアルキルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル等のアリールグリシジルエーテル、テトラヒドロフラン等の環状エーテルモノマー単品又は混合物を公知の方法により付加重合することで得られるものを挙げることが出来る。
<ポリカーボネートジオール>
ポリカーボネートジオール類としては、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール等のジオ−ル類と、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、ジエチレンカーボネート等との脱アルコール反応、脱フェノール反応等で得られるものを挙げることが出来る。さらには、それらにポリラクトンジオール、ポリエーテルジオールを共重合したものを挙げることが出来る。
<鎖延長剤(B)>
本実施形態における鎖延長剤(B)は、両末端にイソシアネート基と反応する水酸基を有する活性水素含有化合物であって、以下に説明するように、数平均分子量が60〜200である。
鎖延長剤の数平均分子量が60未満の場合、TPUに未溶融物が発生したり、TPU溶融物が高粘度化したりして加工時に成形不良を起こすおそれがある。一方、鎖延長剤の数平均分子量が200を超えると、TPUから得られる成形品が柔らかくなり過ぎるために、そのTPUを用いて得られる本実施形態における熱可塑性研磨材の研磨性が不十分となる。
本実施形態における鎖延長剤(B)としては、例えば低分子ジオール類、低分子アミノアルコール類、二官能タイプの低分子グリコールエーテル類を用いることができる。
<低分子ジオール>
低分子ジオール類としては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン等の単品又は2種以上の混合物が挙げられる。
また、熱可塑性樹脂の特性を損なわない範囲であれば、1−デカノール、1−ドデカノール、ステアリルアルコール、1−ドコサノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル等のような官能基数が1の活性水素化合物やグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、ソルビトール等のような官能基数が2より大きい活性水素化合物も併用することができる。
<低分子アミノアルコール>
低分子アミノアルコール類としては、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N−n−ブチルジエタノールアミン等の単品又は2種以上の混合物が挙げられる。また、熱可塑性樹脂の特性を損なわない範囲であれば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−n−ブチルエタノールアミン、N−(β−アミノエチル)イソプロパノールアミン等も使用することができる。
<二官能タイプの低分子グリコールエーテル>
二官能タイプの低分子グリコールエーテル類としては、例えば、1,4−ジ(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、2,2−ビス(4−ポリオキシエチレン−オキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ポリオキシプロピレン−オキシフェニル)プロパン、ジメチロールヘプタンエチレンオキサイド付加物、ジメチロールヘプタンプロピレンオキサイド付加物のようなグリコールエーテル等の単品又は2種以上の混合物が挙げられる。
<イソシアネート成分(C)>
また、本実施形態における研磨性熱可塑性研磨材を得るためのTPUを構成するイソシアネート成分(C)として、熱可塑性樹脂本来の特性である柔軟性や可とう性を生かすために有機ジイソシアネートを含む。
具体的には、ジフェニルメタンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、3,3′−ジメチルビフェニル−4,4′−ジイソシアネート等およびこれらの異性体からなる芳香族ジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,12−ドデカンジイソシアネート、3−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネート、トリメチル−ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート等を用いることができる。また、これらの化合物と活性水素基含有化合物との反応によるイソシアネート基末端化合物、あるいは、これらの化合物自体の反応、例えばウレトジオン化反応、イソシアヌレート化反応、カルボジイミド化反応等によるポリイソシアネート変成体等も用いることができる。
本実施形態における熱可塑性研磨材は、当該TPUを用いて得られる。
その成形品の硬さは、は、JIS−D硬度で15(JIS−A硬度で測定すれば60)からJIS−D硬度で80が好ましい。
本実施形態で言う硬さとは、JIS K 7311(ポリウレタン系熱可塑性エラストマーの試験方法)で規定する硬さを言い、具体的にはJIS K 7215(プラスチックのデュロメータ硬さ試験方法)に規定するタイプAデュロメータ(その測定値を「JIS−A硬度」と称する)およびタイプDデュロメータ(その測定値を「JIS−D硬度」と称する)を用いる。
JIS K 7215によれば、タイプAデュロメータで90以上のときは、タイプDデュロメータを、またタイプDデュロメータで20以下のときは、タイプAデュロメータを用いるのが望ましいとされているが、本実施形態では対比のためJIS−D硬度で測定して表記した。本実施形態でのJIS−D硬度で15は、JIS−A硬度で測定すれば60であり、本実施形態では「JIS−A硬度換算で60」という。一方、本実施形態でのJIS−D硬度で80は、JIS−A硬度では前記の通り測定不能である。そのため、本実施形態では比較しやすいようにJIS−D硬度にて統一して表記した。
硬さ(JIS−D硬度)が15未満(JIS−A硬度換算では60未満)の場合は、成形加工時の離型性が悪化するだけでなく、例えばペレットとして得る場合において、柔軟になり過ぎてストランドをカットする際にカットしにくくなり、得られたペレット同士の付着が起こりやすくなるために、摩擦係数が大きくなるため、削りかすが被塗物の表面に付着しやすい弊害もある。
一方、硬さ(JIS−D硬度)が80以上(JIS−A硬度で測定不能)の場合は、例えばペレットとして得る場合において、硬くなり過ぎてストランドをカットする際にカットしにくくなる。仮にカットしたとしてもサイズが不定になり、被研磨物との接触性が不均等となり、研磨材として研磨力が低下するだけでなく、接触によりかすが出やすくなりその被研磨物に付着してしまい研磨効果が低下する。
ところで、本実施形態における遊技用媒体である遊技球としては、例えばパチンコ玉、アレンジボールおよびじやん球などが挙げられる。
本実施形態における熱可塑性成形品TPUは、公知のTPUの製造方法、例えば、ワンショット法、プレポリマー法、バッチ反応法、連続反応法、ニーダによる方法、押出機による方法等により得ることができる。特に、押出機による方法では、単軸〜多軸スクリュー型押出機を用いると生産性が高くなり好ましい。
そして、本実施形態における熱可塑性成形品は、前記製造方法によって、フレーク、ペレット、パウダー、グラニュール、ロッド、シート、ブロック等の形状として個々に得られる。
例えば、上記のようにして得られた粉末状またはブロック状のような固形物を粉砕してフレーク状のものを得たり、それを押出機に供給して、溶融混練後、カットによりペレット形状のものを得ることができる。
また、ニーダによる方法では、ニーダに高分子ジオール(A)と鎖延長剤(B)と添加剤(D)を仕込み、撹拌下、100℃に加温後、イソシアネート(C)を投入し、10〜120分反応させ、冷却することにより粉末状またはブロック状のTPUを製造することができる。なお、これらの方法においては、必要に応じ触媒や添加剤を添加することができる。
前記のTPU製造時の触媒としては、例えば、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、N−メチルイミダゾール、N−エチルモルホリン、1,8−ジアザビシクロ−5,4,0−ウンデセン−7(DBU)等のアミン類、酢酸カリウム、スタナスオクトエート、ジブチルスズジラウレート、ジオクチルスズジラウレート、ジブチルスズジアセテート等の有機金属類、トリブチルホスフィン、ホスフォレン、ホスフォレンオキサイド等のリン系化合物が挙げられる。なお、これらの化合物はそれぞれ単独で用いることができ、また、2種以上を混合して使用することもできる。
特に、スズ系触媒については、高分子ジオール(A)の質量に対して0.5〜30ppmの割合で用いるとTPUを比較的短時間で製造することができる。
また、TPU製造の重合過程または重合後に、本実施形態で開示している以外に、必要に応じて、TPUを製造する際に通常使用されている熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、加水分解防止剤、耐熱性向上剤、耐候性改良剤、反応性遅延剤、滑剤、可塑剤、帯電防止剤、導電付与剤、抗菌剤、防カビ剤、着色剤、無機および有機充填剤、繊維系補強材、結晶核剤などの各種添加剤を適宜加えることもできる。
前記添加剤の添加方法としては、TPUに対して、規定量を直接添加する方法以外に、予め高濃度のマスターバッチを作成しておき、そのマスターバッチを濃度換算してTPUに混合する方法も用いることができる。
本実施形態における熱可塑性研磨材の成形は、一般に用いられているTPUの成形方法が適用でき、例えば、押出成形、射出成形、インフレーション成形、ブロー成形、真空成形、遠心成形、回転成形、カレンダー加工、ロール加工、プレス加工等の成形方法で成形できる。
本実施形態における熱可塑性研磨材は、遊技用媒体用研磨材として用いることができ、具体的には、パチンコ玉およびスロットマシンのメダル等の遊技媒体用として適しており、さらに具体的には遊技球であるパチンコ玉、アレンジボールおよびじやん球などの研磨材として用いることができる。
<実施例および比較例>
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
実施例1〜11、比較例1〜5
(試料の作製)
撹拌機と温度計の付いた反応容器に、高分子ジオール(A)、鎖延長剤(B)、添加剤(D)、酸化防止剤(イルガノックス1010、BASF社製)および紫外線吸収剤(チヌビンP、BASF社製)を表1〜表3に記載の量を均一に混合した。
得られた混合液を100℃に加熱した後、イソシアネート(C)を表1〜表3に記載の量を加え、ウレタン化反応を行った。反応物が90℃になったところでバット上に流し込み固化させた。得られた固形物を80℃の電気炉で16時間熟成させ、冷却した後、固形物を粉砕しフレーク状のTPUを得た。
得られたフレーク状のTPUを押出機に通し、その後カッターにてペレットを作製した。そして、一方では、得られたペレットを220〜230℃で射出成形して厚さ2mmのシートを作製し、これを105℃で16時間、アニール後、実施例1〜11および比較例1〜5の試料とした。なお、本実施例および比較例では、合計質量を3000としているが、これに限定されるものではない。
比較例6として、6ナイロンを用いて上記と同様に成形してシートを作成し、同様に試料とした。
また、表1から表3の使用原料は以下のとおりである。
<A(高分子ジオール)>
*PTMG850:
ポリテトラメチレンエーテルグリコール(数平均分子量=850)、三菱化学株式会社製
*PTMG1000:
ポリテトラメチレンエーテルグリコール(数平均分子量=1000)、三菱化学株式会社製
*PTMG2000:
ポリテトラメチレンエーテルグリコール(数平均分子量=2000)、三菱化学株式会社製
*プラクセル220UA:
ポリ−カプロラクトンジオール(数平均分子量=2000)、株式会社ダイセル製
*ニッポラン981:
ポリヘキサメチレンカーボネートジオール(数平均分子量=1000)、日本ポリウレタン工業株式会社製
*サンニックスPP−4000:
ポリオキシプロピレングリコール(数平均分子量=4160)、三洋化成工業株式会社製
*ニッポラン4009:
ポリ(ブチレンアジペート)ジオール(数平均分子量=1000)、日本ポリウレタン工業株式会社製
<B(鎖延長剤)>
*1,4−BG:
1,4−ブタンジオール(数平均分子量=90)、三菱化学株式会社製
*1,6−HG:
1,6−ヘキサンジオール(数平均分子量=118)三菱化学株式会社製
*サンニックスPP−200:
ポリオキシプロピレングリコール(数平均分子量=200)、三洋化成工業株式会社製
*サンニックスPP−400:
ポリオキシプロピレングリコール(数平均分子量=400)、三洋化成工業株式会社製
<C(イソシアネート成分)>
*MDI:
4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、日本ポリウレタン工業株式会社製
<D(添加剤)>
*イルガノックス1010:
酸化防止剤(BASF社製)
*チヌビンP:
紫外線吸収剤(BASF社製)
(特性試験)
上記手順で作製した成形品としての射出成形シートについて、以下に説明するように各種特性を試験評価した。得られた結果を表4〜6に示す。
(1)硬さ(JIS−A硬度、JIS−D硬度)
射出成形シートをJIS K 7311(ポリウレタン系熱可塑性エラストマー
の試験方法)に記載の測定方法に従って測定した。
(2)研磨性
遊技用媒体を研磨して遊技用媒体研磨材を回収する際、遊技用媒体研磨材の削れやカケを集塵機で集塵し、所定の時間ごとに集塵量を測定した。72時間後、集塵量が80g未満であれば合格とし、80g以上であれば不合格とした。特に、硬さ(JIS−D硬度)が72である場合の集塵量と時間との関係を示したグラフを表7に示す。
<産業上利用可能性>
本実施形態は研磨性に優れた熱可塑性研磨材は、ジオール成分と有機ジイソシアネート成分とから構成されるTPUを成形して得られる成形品から得られる。当該成形品の硬さが特定の範囲なので、研磨性に優れ、遊技用媒体用の研磨材に適している。
以上、本発明の実施形態を詳述したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。そして本発明は、特許請求の範囲に記載された事項を逸脱することがなければ、種々の設計変更を行うことが可能である。

Claims (3)

  1. ジオール成分と有機ジイソシアネート成分とを反応させて得られる熱可塑性ポリウレタン樹脂を含む遊技用媒体研磨材であって、JIS−D硬度で硬さが20から80である、
    ことを特徴とする遊技用媒体研磨材。
  2. 前記ジオール成分が、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリカプロラクトンジオール、ポリヘキサメチレンカーボネートジオールおよびポリブチレンアジペートジオールから選択された成分と、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールおよびポリオキシプロピレングリコールから選択された成分とからなり、
    前記有機ジイソシアネート成分が、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートからなる、
    ことを特徴とする請求項1に記載された遊技用媒体研磨材。
  3. 前記ジオール成分が、1144.0質量部であるポリヘキサメチレンカーボネートジオールと、412.4質量部である1,4−ブタンジオールとからなり、
    前記有機ジイソシアネート成分が、1431.5質量部である4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートからなり、
    前記ジオール成分、前記有機ジイソシアネート成分および添加剤の合計質量が3000であり、
    JIS−D硬度で硬さが72である、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載された遊技用媒体研磨材。
JP2015091561A 2015-04-28 2015-04-28 遊技用媒体研磨材 Pending JP2016202817A (ja)

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