JP2016202085A - 改変型ジアホラーゼ - Google Patents

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Abstract

【課題】体外診断用試薬中でより安定なジアホラーゼを提供する
【解決手段】配列番号2のアミノ酸配列の第119番目のアミノ酸を他のアミノ酸に置換したアミノ酸配列からなるポリペプチド、前記ポリペプチドにおいてさらに119番目以外の1若しくは数個が置換、欠失、挿入および/または付加されているアミノ酸配列からなるポリペプチド、または、前記ポリペプチドにおいてさらに119番目以外の箇所が改変されたポリペプチドであって、配列番号2との同一性が80%以上であるポリペプチド。
【選択図】なし

Description

本発明は改変型ジアホラーゼに関する。
ジアホラーゼはNADH又はNADPHをフェリシアン化カリウム、メチレンブルー、2,6−ジクロルインドフェノール、テトラゾリウム塩等の色素で酸化する反応を触媒する活性(ジアホラーゼ活性)を持つ酵素であり、例えば、クロストリジウム(Clostridium)属(非特許文献2)、または、バチルス(Bacillus)属(特許文献1)に属する微生物から単離・精製されたものが市販されている。特許文献1で記載のジアホラーゼを生産するバチルス・ステアロサーモフィラスアス(Bacillus・stearothermophilus)は、2001年にゲオバチルス・ステアロサーモフィラスアス(Geobacillus stearothermophilus)として再分類された(非特許文献3)。ゲオバチルス・ステアロサーモフィラスアス由来のものについては、さらにそれらを改変したものも知られており、その遺伝子配列、アミノ酸配列および理化学的特性が調べられている(特許文献1、特許文献2、非特許文献1)
ジアホラーゼ[EC.1.6.99.−]は、生体内では電子伝達系において重要な役割を果たしている。このジアホラーゼによって、NAD又はNADP依存性の脱水素酵素類による基質からの脱水素反応により生成されるNADH又はNADPHは、電子受容体で酸化され、電子受容体は還元型となる。ジアホラーゼは、様々な技術分野において、その生体外での利用が検討され、一部が実用化されている。そのような技術分野としては、有用物質の生産、エネルギー関連物質の生産、測定又は分析、環境保全、医療などが挙げられる。例えば、臨床診断の分野では、ジアホラーゼは、それが還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NADH)または還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADPH)を色素で酸化する反応を利用して、種々の体外診断用試薬の感度を向上させる目的で使用されている。
ジアホラーゼの産業上の利用にあたっては、その目的に応じて様々な要求特性がある。例えば、体外診断薬用試薬での使用において求められる特性は、基質であるNADHとの反応性のほか、診断用試薬中での安定性や、色素との反応性(親和性)が挙げられる。
特許3953578号 特開2007−143493
Sugiyama et al., Biosens Bioelectron. 2010 Oct 15;26(2):452−7. Epub 2010 Aug 3. Kaplan, N.O.,et al.,Arch. Biochem. Biophys, vol132, p91−98, 1969 T.N.Nazina., Int.Jour.Syst.Evol.Micro.51:433−446. 2001
本発明の目的は、体外診断用試薬中でより安定なジアホラーゼを提供することである。
本発明者らは、ゲオバチルス属由来のジアホラーゼを用いて、その安定性について調べたところ、ジアホラーゼの安定性は混在する各種成分の影響を受けていること、中でも、各種の防腐剤の影響を受けていることがわかった。そして、さらに検討を加えた結果、ゲオバチルス属由来のジアホラーゼの119番目のシステイン残基を他のアミノ酸残基に置換することにより、汎用的に用いられている防腐剤であるイソチアゾリン系防腐剤の共存下で長期保存後も活性が安定なジアホラーゼを作製することに成功し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の概要は以下のとおりである。
項1.
以下の(1)から(3)のうちいずれかで示されるジアホラーゼ。
(1)配列番号2に記載のアミノ酸配列の第119番目のアミノ酸をメチオニン以外の他のアミノ酸に置換したアミノ酸配列からなるポリペプチド。
(2)(1)で示されるポリペプチドにおいて、さらに、配列番号2に記載のアミノ酸配列における119番目のアミノ酸以外の1若しくは数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入および/または付加されているアミノ酸配列からなり、かつ、イソチアゾリン系防腐剤に対して安定であるポリペプチド。
(3)(1)で示されるポリペプチドにおいて、さらに、配列番号2に記載のアミノ酸配列における119番目のアミノ酸以外の箇所が改変されたポリペプチドであって、前記ポリペプチドのアミノ酸配列と配列番号2で示されるアミノ酸配列との同一性が80%以上であり、かつ、イソチアゾリン系防腐剤に対して安定であるポリペプチド。
項2.
以下の(4)で示されるジアホラーゼ。
(4)ゲオバチルス属由来のジアホラーゼ(配列番号2に記載のアミノ酸配列を有するものを除く)において、配列番号2に記載のアミノ酸配列における119番目に相当するアミノ酸のメチオニン以外の他のアミノ酸への置換を有するポリペプチドであって、かつ、イソチアゾリン系防腐剤に対して安定であるポリペプチド。
項3.
配列番号2に記載のアミノ酸配列の第119番目、または、第119番目に相当するアミノ酸がアラニンに置換されている、項1または項2に記載のジアホラーゼ。
項4.
以下の(A)〜(C)のいずれかのDNA。
(A)項1に示されるジアホラーゼのアミノ酸配列をコードするDNA
(B)配列番号1に示される塩基配列において、項1の(1)に示されるアミノ酸改変箇所に対応する塩基配列がシステインまたはメチオニン以外の異なるアミノ酸をコードするよう改変されており、さらに、前記改変箇所以外の箇所において変異を有する塩基配列からなるDNAであって、前記配列と配列番号1に示される塩基配列との同一性が80%以上であり、かつ、ジアホラーゼ活性を有するポリペプチドをコードするDNA
(C)配列番号1に示される塩基配列において、項1の(1)に示されるアミノ酸改変箇所に対応する塩基配列がシステインまたはメチオニン以外の異なるアミノ酸をコードするよう改変されており、さらに、前記改変箇所以外の箇所において変異を有する塩基配列からなるDNAであって、前記配列が、配列番号1に相補的な塩基配列に対してストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、ジアホラーゼ活性を有するポリペプチドをコードするDNA
項5.
項4に記載のDNAを組み込んだベクター。
項6.
項5に記載のベクターを含むか、または、項4に記載のDNAがゲノムDNA中に挿入されている形質転換体。
項7.
項6に記載の形質転換体を培地で培養し、前記形質転換体中または培地中に、ジアホラーゼを蓄積させ、蓄積したジアホラーゼを回収する工程を含む、ジアホラーゼの製造方法。
項8.
項1から項3のいずれかに記載のジアホラーゼを含むプロダクト。
本発明の改変型ジアホラーゼは野生型に比べ防腐剤耐性が向上しているため、それを含む体外診断用試薬中でも安定して活性を保持することが可能である。
以下、本発明を詳細に説明する。
1.改変型ジアホラーゼ
1−1.ジアホラーゼ活性の測定方法
ジアホラーゼ活性は、公知の方法で測定することができる。例えば、DCPIPを電子受容体として用い、反応前後における600nmの波長における試料の吸光度の変化を指標に活性を測定することができる。より具体的には、下記の試薬及び測定条件を用いて活性を測定することができ、本明細書ではこの方法で測定した値を用いる。
<試薬>
蒸留水
200mM Tris−HCl緩衝液(pH8.0)
36.0mM NADH水溶液
2.4mM 2,6−ジクロロフェノールインドフェノール(DCPIP)溶液
酵素希釈溶液:0.5% Tween20を含む200mM Tris−HCl緩衝液(pH8.0)
<手順1>
ジアホラーゼ溶液を、予め氷冷した上記酵素希釈溶液で0.1〜0.3U/mLに希釈し、氷冷保存したものを酵素溶液とする。
<手順2>
上記蒸留水2.4mL、Tris−HCl緩衝液0.3mL、NADH水溶液0.1mLを混合し、37℃にて4分間予備加温した後、前記酵素溶液を0.1mL添加してさらに1分間予備加温したものを反応混液とする。
<測定条件>
前記反応混液2.9mLにDCPIP溶液0.1mLを添加しゆるやかに混和後、水を対照に37℃に制御された分光光度計(光路長1.0cm)で、600nmの吸光度変化を2〜3分間記録し、その後直線部分から(即ち、反応速度が一定になってから)1分間あたりの吸光度変化(ΔODTEST)を測定する。盲検は酵素溶液の代わりにジアホラーゼを溶解する酵素希釈溶液とDCPIP溶液を反応混液に加えて同様に1分間あたりの吸光度変化(ΔODBLANK)を測定する。これらの値から次の式に従ってジアホラーゼ活性を求める。ここでジアホラーゼ活性における1単位(U)とは、上記の測定条件で1分間に1μMのDCPIPを減少させる酵素量である。

活性(U/mL)
={(ΔODTEST−ΔODBLANK)×3.0×希釈倍率}÷{20.1×1.0×0.1}
=(ΔODTEST−ΔODBLANK)×希釈倍率×1.49
なお、式中の3.0は反応溶液の全量(mL)、20.1はDCPIPのミリモル分子吸光係数、1.0は光路長(cm)、0.1は酵素溶液の液量(mL)を示す。後述の実施例1〜2において、ジアホラーゼ活性の測定は本測定方法にて行った。
1−2.ポリペプチド
本発明のジアホラーゼは、下記(1)から(3)のいずれかで示されうる。
(1)配列番号2に記載のアミノ酸配列の第119番目のアミノ酸をメチオニン以外の他のアミノ酸に置換したアミノ酸配列からなるポリペプチド。
(2)(1)で示されるポリペプチドにおいて、さらに、配列番号2に記載のアミノ酸配列における119番目のアミノ酸以外の1若しくは数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入および/または付加されているアミノ酸配列からなり、かつ、イソチアゾリン系防腐剤に対して安定であるポリペプチド。
(3)(1)で示されるポリペプチドにおいて、さらに、配列番号2に記載のアミノ酸配列における119番目のアミノ酸以外の箇所が改変されたポリペプチドであって、前記ポリペプチドのアミノ酸配列と配列番号2で示されるアミノ酸配列との同一性が80%以上であり、かつ、イソチアゾリン系防腐剤に対して安定であるポリペプチド。
配列番号2で示されるアミノ酸配列とは、Geobacillus sp. Y4.1MC1に由来するジアホラーゼのアミノ酸配列である。前記微生物は、ATCC(American Type Culture Collection)に保管された菌株であり、所定の手続を経ることによってその分譲を受けることができる。
一又は数個の変異は、制限酵素処理、エキソヌクレアーゼやDNAリガーゼ等による処理、位置指定突然変異導入法やランダム突然変異導入法(Molecular Cloning, Third Edition, Chapter 13 ,Cold Spring Harbor Laboratory Press, New York)など公知の手法を利用して、後述する本発明のジアホラーゼをコードするDNAに変異を導入することによって実施することが可能である。また、紫外線照射など他の方法によってもバリアントジアホラーゼを得ることができる。バリアントジアホラーゼには、PCNAを保持する微生物の個体差、種や属の違いに基づく場合などの天然に生じるバリアント(例えば、一塩基多型)も含まれる。
前記(1)のポリペプチドにおいて、配列番号2における119番目のアミノ酸残基はシステインである。第119位のアミノ酸置換は、イソチアゾリン系防腐剤が作用するシステインあるいはメチオニンを除くその他のアミノ酸への置換であり、かつ、ジアホラーゼ活性を保持する置換であれば特に限定されないが、アラニンの置換が好ましい。
ジアホラーゼ遺伝子上のコドンの、別のアミノ酸をコードするコドンへの置換は、ジアホラーゼ遺伝子配列上における上述のシステイン残基をコードするコドンを別のコドンに置き換えた遺伝子を作製し、これを宿主細胞に形質転換し、該形質転換体を培養して遺伝子を発現させ、発現産物である改変型ジアホラーゼを精製することにより実施することが出来る。このような変異型ジアホラーゼ遺伝子の作製は、設計した改変型ジアホラーゼ遺伝子配列全長を化学合成により行うことも可能であり、また、野生型ジアホラーゼ遺伝子を鋳型にミスマッチプライマーを使用してDNAを複製することによっても可能である。
前記(2)における「数個」の下限は2個である。上限はジアホラーゼ活性が維持される限り数は制限されないが、例えば、全アミノ酸の20%未満に相当する数であり、好ましくは15%未満に相当する数、さらに好ましくは10%未満に相当する数、さらに好ましくは5%未満に相当する数、さらに好ましくは1%未満に相当する数である。別の見方では、変異されるアミノ酸残基の個数は、例えば、40個以下、好ましくは30個以下、さらに好ましくは20個以下、さらに好ましくは15個以下、さらに好ましくは10個以下、さらに好ましくは5個以下、さらに好ましくは4個以下、さらに好ましく3個以下である。
前記(3)のポリペプチドと配列番号2に示されるアミノ酸配列との同一性は80%以上であり、ジアホラーゼ活性が維持される限り特に限定されない。好ましくは85%以上であり、より好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上、より好ましくは98%以上、より好ましくは99%以上である。
アミノ酸配列の同一性は、市販の又は電気通信回線(インターネット)を通じて利用可能な解析ツールを用いて算出することができる。本明細書においては、全米バイオテクノロジー情報センター(NCBI)の相同性アルゴリズムBLAST。(Basic local alignment search tool)http://www.ncbi.nlm.nih.gov/BLAST/においてデフォルト(初期設定)のパラメータを用いることにより、算出する。
前記(2)および(3)において、イソチアゾリン系防腐剤とは、イソチアゾリノン誘導体の殺菌・防かび・防藻・防腐剤の総称であり、特に限定されないが、メチルイソチアゾリノン(2−Methyl−4−isothiazolin−3−one;MIT)、クロロメチルイソチアゾリノン(5−Chloro−2−methyl−4−isothiazolin−3−one;CMIT)、オクチルイソチアゾリノン(2−n−Octyl−4−isothiazolin−3−one;OIT)ジクロロオクチルイソチアゾリノン(4,5−Dichloro−2−octyl−4−isothiazolin−3−one;DCOIT)ベンズイソチアゾリノン(1,2−benzisothiazolin−3−one;BIT)などが例示される。
これらのイソチアゾリン系防腐剤は、ジアホラーゼのシステインあるいはメチオニンに作用しジアホラーゼを不安定化させると考えられる。本発明はこの課題を改善するものであり、種々のイソチアゾリン系防腐剤に適用できるが、中でも、本発明の安定化効果が好ましく得られるのはMITである。
[安定性の評価方法]
本明細書において、「イソチアゾリン系防腐剤(たとえばMIT)に対して安定である」とは、37℃において、0.05%のイソチアゾリン系防腐剤および0.1% Tween20を含む50mMのHEPESバッファー(pH7.5)中で、終濃度5U/mLのジアホラーゼを1週間密封保管した後の残存酵素活性が、処理前の酵素活性と比較して実質的な低下が認められない(即ち、90%以上を維持する)とき、当該ジアホラーゼはイソチアゾリン系防腐剤において安定であると判断する。
本発明の改変型ジアホラーゼは安定性が野生型ジアホラーゼと比較して向上していることが好ましい。本明細書において、「安定性が野生型ジアホラーゼと比較して向上している」とは、37℃において、0.05%のイソチアゾリン系防腐剤および0.1% Tween20を含む50mMのHEPESバッファー(pH7.5)中で、終濃度5U/mLのジアホラーゼを1週間密封保管した後の酵素活性残存率を比較し、それが、改変型>野生型 であれば、その改変型ジアホラーゼは野生型と比較して安定性が向上していると判断する。(1週間の保管では酵素活性残存率に差がつかない場合は、保管期間を両者に差がつくまで適宜延長して判断する。)
本発明のジアホラーゼは、以下の(4)でも示されうる。
(4)ゲオバチルス属由来のジアホラーゼ(配列番号2に記載のアミノ酸配列を有するものを除く)において、配列番号2に記載のアミノ酸配列における119番目に相当するアミノ酸のメチオニン以外の他のアミノ酸への置換を有するポリペプチドであって、かつ、イソチアゾリン系防腐剤に対して安定であるポリペプチド。
前記(4)において改変前のジアホラーゼの由来として挙げられているゲオバチルス属の微生物の種類は、配列番号2に記載のアミノ酸配列を有するGeobacillus sp. Y4.1MC1を除いて特に限定されないが、例えば、Geobacillus stearothermophilus、 Geobacillus kaustophilus HTA426、 Geobacillus thermoleovorans、 Geobacillus thermoglucosidasius、 Geobacillus caldoxylosilyticus、 Geobacillus tepidamans、 Geobacillus toebii subsp. decanicus、 Geobacillus galactosidasius、Geobacillus sp. Y412MC61、 Geobacillus sp. Y412MC52、Geobacillus sp. G11MC16、 Geobacillus zalihae、 Geobacillus thermodenitrificansを示すことができる。なお、前記の改変前のジアホラーゼには、微生物から直接単離されるジアホラーゼだけでなく、単離されたジアホラーゼを蛋白質工学的な方法によりアミノ酸配列等を改変したものや、遺伝子工学的手法により改変したものも含まれる。
本発明のジアホラーゼは、単離されたジアホラーゼ又は精製されたジアホラーゼであることが好ましい。また、本発明のジアホラーゼは、後述の保存方法に適した溶液中に溶解した状態又は凍結乾燥された状態(例えば、粉末状)で存在してもよい。本発明の酵素(ジアホラーゼ)に関して使用する場合の「単離された」とは、当該酵素以外の成分(例えば、宿主細胞に由来する夾雑タンパク質、他の成分、培養液等)を実質的に含まない)状態をいう。具体的には例えば、本発明の単離された酵素は、夾雑タンパク質の含有量が重量換算で全体の約20%未満、好ましくは約10%未満、更に好ましくは約5%未満、より一層好ましくは約1%未満である。一方で、本発明のジアホラーゼは、保存又は酵素活性の測定に適した溶液(例えば、バッファー)中に存在してもよい。
2.改変型ジアホラーゼの製造
本発明の別の態様として、以下のものが示されうる。
(5)前記の本発明のジアホラーゼが備えるアミノ酸配列をコードするDNAであって、以下の(A)〜(C)のいずれかのDNA。
(A)請求項1に示されるジアホラーゼのアミノ酸配列をコードするDNA
(B)配列番号1に示される塩基配列において、請求項1の(1)に示されるアミノ酸改変箇所に対応する塩基配列がシステインまたはメチオニン以外の異なるアミノ酸をコードするよう改変されており、さらに、前記改変箇所以外の箇所において変異を有する塩基配列からなるDNAであって、前記配列と配列番号1に示される塩基配列との同一性が80%以上であり、かつ、ジアホラーゼ活性を有するポリペプチドをコードするDNA
(C)配列番号1に示される塩基配列において、請求項1の(1)に示されるアミノ酸改変箇所に対応する塩基配列がシステインまたはメチオニン以外の異なるアミノ酸をコードするよう改変されており、さらに、前記改変箇所以外の箇所において変異を有する塩基配列からなるDNAであって、前記配列が、配列番号1に相補的な塩基配列に対してストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、ジアホラーゼ活性を有するポリペプチドをコードするDNA
(6)前記のDNAを組み込んだベクター、
(7)前記のベクターを含むか、または、前記のDNAがゲノムDNA中に挿入されている形質転換体、および、
(8)前記の形質転換体を培地で培養し、前記形質転換体中または培地中に、ジアホラーゼを蓄積させ、蓄積したジアホラーゼを回収する工程を含む、ジアホラーゼの製造方法。
本発明のジアホラーゼは、好ましくは、該タンパク質をコードするDNAを担持する発現ベクターを含むか、もしくは該DNAがゲノムDNA中に挿入されている形質転換体の培養物から単離精製することにより製造することができる。
前記において「タンパク質をコードするDNA」とは、それを発現させた場合に当該タンパク質が得られるDNA、即ち、当該タンパク質のアミノ酸配列に対応する塩基配列を有するDNAのことをいう。従って、コドンの縮重によって相違するDNAも含まれる。
前記(B)のDNAと配列番号1に示される塩基配列との同一性は80%以上であり、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上、より好ましくは98%以上、より好ましくは99%以上である。
塩基配列の同一性を算出する方法としては、種々の方法が知られている。例えば、市販の又は電気通信回線(インターネット)を通じて利用可能な解析ツールを用いて算出することができる。
本明細書では、全米バイオテクノロジー情報センター(NCBI)の相同性アルゴリズムAdvanced BLAST 2.1において、プログラムにblastnを用い、各種パラメータはデフォルト値に設定して検索を行うことにより、ヌクレオチド配列の相同性の値(%)を算出する。
前記(C)において「ストリンジェントな条件」とは、一般には、いわゆる特異的なハイブリッドが形成され、非特異的なハイブリッドが形成されない条件をいう。このようなストリンジェントな条件は当業者に公知であって、例えば、Molecular Cloning(Third Edition, Cold Spring Harbor Laboratory Press, New York)を参照して設定することができる。
本明細書では、「ストリンジェントな条件」とは、以下に示す条件を言う。
ハイブリダイゼーション液として50%ホルムアミド、5×SSC(0.15M NaCl, 15mM sodium citrate, pH 7.0)、1×Denhardt溶液、1%SDS、10%デキストラン硫酸、10μg/mLの変性サケ精子DNA、50mMリン酸バッファー(pH7.5))を用いる。
このような条件でハイブリダイズするDNAの中には途中にストップコドンが発生したものや、活性中心の変異により活性を失ったものも含まれ得るが、それらについては、市販の活性発現ベクターに組み込み、適当な宿主で発現させて、酵素活性を公知の手法で測定することによって容易に取り除くことができる。
本発明のジアホラーゼをコードするDNAを導入する宿主細胞は、後述するように組換え発現系が確立しているものであれば、特に制限されないが、好ましくは大腸菌、枯草菌などのバクテリア、放線菌、糸状菌、麹菌、酵母といった微生物宿主並びに昆虫細胞、動物細胞、高等植物等が挙げられる。
ベクターとしては、大腸菌由来のプラスミドとして、例えばpBR322、pBR325、pUC18、pUC19、pBluescript SK(-)、pBluescript KS(+)など、酵母由来プラスミドとして、例えばpSH19、pSH15など、枯草菌由来プラスミドとして、例えばpUB110、pTP5、pC194などが挙げられる。また、ウイルスとして、λファージなどのバクテリオファージや、SV40、ウシパピローマウイルス(BPV)等のパポバウイルス、モロニーマウス白血病ウイルス(MoMuLV)等のレトロウイルス、アデノウイルス(AdV)、アデノ随伴ウイルス(AAV)、ワクシニヤウイルス、バキュロウイルスなどの動物および昆虫のウイルスが例示される。
特に、目的の宿主細胞内で機能的なプロモーターの制御下にジアホラーゼをコードするDNAが配置されたジアホラーゼ発現ベクターを使用することが好ましく、使用されるベクターとしては、原核および/または真核細胞の各種宿主細胞内で機能して、その下流に配置された遺伝子の転写を制御し得るプロモーター領域(例えば宿主が大腸菌の場合、trpプロモーター、lacプロモーター、lecAプロモーター等、宿主が枯草菌の場合、SPO1プロモーター、SPO2プロモーター、penPプロモーター等、宿主が酵母の場合、PHO5プロモーター、PGKプロモーター、Gジアホラーゼプロモーター、ADHプロモーター等、宿主が哺乳動物細胞の場合、SV40由来初期プロモーター、MoMuLV由来ロングターミナルリピート、アデノウイルス由来初期プロモーター等のウイルスプロモーター)と、該遺伝子の転写終結シグナル、すなわちターミネーター領域を含有し、該プロモーター領域と該ターミネーター領域とが、少なくとも1つの制限酵素認識部位、好ましくは該ベクターをその箇所のみで切断するユニークな制限部位を含む配列を介して連結されたものであれば特に制限はないが、形質転換体選択のための選択マーカー遺伝子(テトラサイクリン、アンピシリン、カナマイシン、ハイグロマイシン、ホスフィノスリシン等の薬剤に対する抵抗性を付与する遺伝子、栄養要求性変異を相補する遺伝子等)をさらに含有していることが好ましい。さらに、挿入されるジアホラーゼをコードするDNAが開始コドンおよび終止コドンを含まない場合には、開始コドン(ATGまたはGTG)および終止コドン(TAG、TGA、TAA)を、それぞれプロモーター領域の下流およびターミネーター領域の上流に含むベクターが好ましく使用される。
宿主細胞として細菌を用いる場合、一般に発現ベクターは上記のプロモーター領域およびターミネーター領域に加えて、宿主細胞内で自律複製し得る複製可能単位を含む必要がある。また、プロモーター領域は、プロモーターの近傍にオペレーターおよびShine−Dalgarno(SD)配列を包含する。
宿主として酵母,動物細胞または昆虫細胞を用いる場合、発現ベクターは、エンハンサー配列、ジアホラーゼ mRNAの5’側および3’側の非翻訳領域、ポリアデニレーション部位等をさらに含むことが好ましい。
作成した組換えベクターを導入する宿主生物としては、組換え発現系が確立している大腸菌、枯草菌などのバクテリア、放線菌、麹菌、酵母といった微生物宿主並びに昆虫細胞、動物細胞、高等植物等を挙げることができるが、中でもタンパク質発現能力に優れている大腸菌を用いるのが好ましい。組換えプラスミドを導入する方法としてはエレクトロポレーションによる導入のほか、塩化カルシウム等薬品処理によりコンピテント化した宿主であればヒートショックによる導入も可能である。宿主ベクターへの目的組換えプラスミドの移入の有無についての選択は、目的とするDNAを保持するベクターの各種薬剤耐性遺伝子に代表されるマーカーとジアホラーゼ活性とを同時に発現する微生物を検索すればよく、例えば薬剤耐性マーカーに基づく選択培地で生育し、かつジアホラーゼを発現する微生物を選択すればよい。
本発明のジアホラーゼを製造するのに好ましい宿主−ベクター系としては、大腸菌とpUC19の組み合わせ、酵母とpSH19の組み合わせなどが挙げられる。中でも好ましい組み合わせは大腸菌とpUC19である。
本発明のジアホラーゼは、上記のようにして調製されるジアホラーゼ発現ベクターを含む形質転換体を培地中で培養し、得られる培養物からジアホラーゼを回収することによって製造することができる。
使用される培地は、宿主細胞(形質転換体)の生育に必要な炭素源,無機窒素源もしくは有機窒素源を含んでいることが好ましい。炭素源としては、例えばグルコース,デキストラン,可溶性デンプン,ショ糖などが、無機窒素源もしくは有機窒素源としては、例えばアンモニウム塩類,硝酸塩類,アミノ酸,コーンスチープ・リカー,ペプトン,カゼイン,肉エキス,大豆粕,バレイショ抽出液などが例示される。また所望により他の栄養素〔例えば、無機塩(例えば塩化カルシウム,リン酸二水素ナトリウム,塩化マグネシウム),ビタミン類,抗生物質(例えばテトラサイクリン,ネオマイシン,アンピシリン,カナマイシン等)など〕を含んでいてもよい。
培養は当分野において知られている方法により行われる。下記に宿主細胞に応じて用いられる具体的な培地および培養条件を例示するが、本発明における培養条件はこれらに何ら限定されるものではない。
宿主が細菌,放線菌,酵母,糸状菌等である場合、例えば上記栄養源を含有する液体培地が適当である。好ましくは、pHが5〜9である培地である。宿主が大腸菌の場合、好ましい培地としてLB培地,M9培地[Miller. J., Exp. Mol. Genet, p.431, Cold Spring Harbor Laboratory, New York (1972)]等が例示される。培養は、必要により通気・攪拌をしながら、通常14〜43℃で約3〜72時間行うことができる。宿主が枯草菌の場合、必要により通気・攪拌をしながら、通常30〜40℃で約16〜96時間行うことができる。宿主が酵母の場合、培地として、例えばBurkholder最少培地 [Bostian. K.L. et al, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 77, 4505 (1980)]が挙げられ、pHは5〜8であることが望ましい。培養は通常約20〜35℃で約14〜144時間行なわれ、必要により通気や攪拌を行うこともできる。
宿主が動物細胞の場合、培地として、例えば約5〜20%のウシ胎仔血清を含む最少必須培地(MEM)[Science, 122, 501 (1952)]、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)[Virology, 8, 396 (1959)]、RPMI1640培地[J. Am. Med. Assoc., 199, 519 (1967)]、199培地[Proc. Soc. Exp. Biol. Med., 73, 1 (1950)] 等を用いることができる。培地のpHは約6〜8であるのが好ましく、培養は通常約30〜40℃で約15〜72時間行なわれ、必要により通気や攪拌を行うこともできる。
宿主が昆虫細胞の場合、培地として、例えばウシ胎仔血清を含むGrace’s培地[Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 82, 8404 (1985)]等が挙げられ、そのpHは約5〜8であるのが好ましい。培養は通常約20〜40℃で15〜100時間行なわれ、必要により通気や攪拌を行うこともできる。
ジアホラーゼの精製は、ジアホラーゼ活性の存在する画分に応じて、通常使用される種々の分離技術を適宜組み合わせることにより行うことができる。
培養物の培地中に存在するジアホラーゼは、培養物を遠心または濾過して培養上清(濾液)を得、該培養上清から、例えば、塩析、溶媒沈澱、透析、限外濾過、ゲル濾過、非変性PAGE、SDS−PAGE、イオン交換クロマトグラフィー、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、逆相高速液体クロマトグラフィー、等電点電気泳動などの公知の分離方法を適当に選択して行うことにより得ることができる。
一方、細胞質に存在するジアホラーゼは、培養物を遠心または濾過して細胞を集め、これを適当な緩衝液に懸濁し、例えば超音波処理、リゾチーム処理、凍結融解、浸透圧ショック、および/またはトライトン−X100等の界面活性剤処理などにより、細胞およびオルガネラ膜を破砕(溶解)した後、遠心分離や濾過などによりデブリスを除去して可溶性画分を得、該可溶性画分を、上記と同様の方法で処理することにより単離精製することができる。
上記精製工程において、必要に応じて膜濃縮、減圧濃縮、活性化剤および安定化剤添加等の処理を行うこともできる。これら工程に用いる溶媒としては特に限定されないが、pH6〜9程度の範囲において緩衝能を有するK−リン酸緩衝液、トリス−塩酸緩衝液、GOODの緩衝液等に代表される各種緩衝液が好ましい。
かくして得られるジアホラーゼが遊離体である場合には、自体公知の方法あるいはそれに準じる方法によって該遊離体を塩に変換することができ、該タンパク質が塩として得られた場合には、自体公知の方法あるいはそれに準じる方法により該塩を遊離体または他の塩に変換することができる。
精製酵素は液状で産業利用に供することも可能であるが、粉末化し、あるいはさらに造粒することもできる。液状酵素の粉末化は定法により凍結乾燥することでなされる。また、液状で提供する場合、緩衝剤、金属塩、防腐剤を含むのが好ましく、また必要に応じて凍結防止剤、界面活性剤等を含むのが好ましい。緩衝剤としてはリン酸塩、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸塩、トリエタノールアミン塩酸塩、GOODの緩衝剤などが好適に選択されるがこれらに限定されない。緩衝剤の濃度は、溶液のpHを一定に保持しうる濃度であればよく特に限定されないが、好ましくは1mM〜500mMの範囲であり、より好ましくは2mM〜200mMの範囲である。また、溶液のpHは、ジアホラーゼの活性を安定に維持しうる範囲であることが好ましく、好ましくはpH6〜9の範囲である。防腐剤としては、アジ化物や抗生物質、プロクリン150、プロクリン300等が挙げられるが、これらに限定されない。また、凍結防止剤としてはグリセリンやジメチルスルフオキシドなど非タンパク質のものが好ましい。さらに界面活性剤を加える場合にあっては、TritonX−100, Tween20, Tween80, エマルゲンA60, エマルゲン430, Brij35等が好ましく選択される。
3.ジアホラーゼの利用
本発明の別の態様として、以下のものが示されうる。
(9)前記の本発明のジアホラーゼを含むプロダクト
本発明のジアホラーゼは、種々のプロダクトに適用できる。
本明細書において「プロダクト」とは、使用者が或る用途を実行する目的で用いる1セットのうち一部または全部を構成する製品であって、本発明のジアホラーゼを含むものを意味する。
本発明のプロダクトは、種々の用途に適用することができ、その用途は特に限定されるものではないが、典型的には、ジアホラーゼによりNADHなどの基質を測定する原理を利用するもの、例えば体外診断用の試薬やキットが例示できる。
上記の原理を用いるものとしては、体外診断の用途(例えば種々の生体成分の測定)が挙げられる。これらの生体成分測定方法は既に当該技術分野において確立されている。よって、公知の方法に従い、本発明のジアホラーゼを用いて、各種試料中の生体成分の量又は濃度を測定することができる。
本発明のジアホラーゼを用いて生体成分の濃度又は量を測定する限り、その態様は特に制限されないが、例えば、グルコース、ラクテートデヒドロゲナーゼ(LDH)、クレアチンキナーゼ(CK)、中性脂肪(TG)、胆汁酸および総分岐鎖アミノ酸(BCAA)などの生体成分等を測定するための試薬、キット、センサなど種々の形態が例示できる。
LDHを測定する場合は、LDH反応により生じたNADHが、ジアホラーゼを介して、ニトロテトラゾリウムブルーなどを還元させ自身はNADに戻りホルマザン色素を生成させるので、これを比色定量することによりLDHの活性値を求めることができる。
胆汁酸を測定する場合においても、3−α−ヒドロキシステロイド脱水素酵素が胆汁酸を基質として反応が進みNADHが発生するので、これを上記と同様の方法により比色定量することで胆汁酸の濃度を求めることができる。
BCAAを測定する場合においても、ロイシンデヒドロゲナーゼがBCAAを基質として反応が進みNADHが発生するので、これを上記と同様の方法により比色定量することでBCAAの濃度を求めることができる。
CKを測定する場合は、CK反応においてはNADHを直接生じないので、CK反応で発生したATPを、予め試薬に添加したグルコースと共にグルコキナーゼと反応させてグルコース6リン酸を生じさせ、さらに、グルコース6リン酸を、予め試薬に添加したNADと共にグルコース6リン酸デヒドロゲナーゼと反応させてNADHを生じさせる、いわゆる共役反応を設計することにより、ジアホラーゼによるCK活性値の定量が可能になる。
TGを測定する場合は、TGを基質とするリポプロテインリパーゼ、および、共役酵素としてグリセロールデヒドロゲナーゼを用いてNADHを生じさせることにより、ジアホラーゼによるTG濃度の定量が可能になる。
このような共役反応を適宜設計することにより、上記以外の生体成分の濃度又は量を測定することも可能である。
グルコースを測定する場合は、グルコースデヒドロゲナーゼ反応により生じたNADHが、ジアホラーゼを介して、DCPIPなどの電子受容体を還元させて自身はNADに戻り、DCPIPの構造が変化することによって生じる吸光度の差を比色定量することにより、グルコースの濃度を求めることができる。グルコースを含有する試料は、特に制限されないが、例えば、血液、飲料、食品等を挙げることができる。
本発明のプロダクトにおけるキットの形態を、前記のグルコース測定に適用するグルコースアッセイキットを事例に説明する。本発明のグルコースアッセイキットは、本発明のジアホラーゼを少なくとも1回のアッセイに十分な量で含む。典型的には、キットは、本発明のジアホラーゼに加えて、NAD依存性グルコースデヒドロゲナーゼ、アッセイに必要な緩衝液、メディエータ、キャリブレーションカーブ作製のためのグルコース標準溶液、ならびに使用の指針を含む。本発明のジアホラーゼは種々の形態で、例えば、凍結乾燥された試薬として、または適切な保存溶液中の溶液として提供することができる。
前記の本発明のジアホラーゼは、イソチアゾリン系防腐剤が共存していても良好な安定性を示す。したがって、前記の本発明の試薬やキットにおいては、イソチアゾリン系防腐剤が共存していてもよい。
実施例1 変異の導入および形質転換体の取得
(1)変異の導入
配列番号2で示されるアミノ酸配列における、119番目のシステインをアラニンに置換するために、LacZプロモーター下流にGeobacillus sp. Y4.1MC1の211アミノ酸残基が挿入されたpUC57(特許文献1)を鋳型として、配列番号5、6に示すミスマッチプライマーおよびPCRキット(東洋紡製KOD plus)を用いて複製反応を行った。反応液組成および反応条件はキットに添付されているマニュアルに記載の通常のPCRの推奨条件に従った。複製産物を含む反応液50μLに制限酵素DpnIを1μL加えて37℃2時間処理することにより、鋳型であるpUC57を消化し、消化産物を大腸菌JM109株(TOYOBO製コンピテントハイJM109)にヒートショックにより形質転換を行い、SOC培地を加えて37℃1時間振とうした後100μg/mLのアンピシリンを含むLB寒天培地に塗布、30℃で一晩培養することにより、形質転換コロニーを形成させた。形質転換コロニーを爪楊枝でついて100μg/mLのアンピシリンを含む5mLのLB培地に植菌、30℃一晩振とう培養した。この培養液より、プラスミド抽出キット(TOYOBO製、NPK−3)を用いてプラスミドを抽出、精製した。プラスミド中のジアホラーゼ遺伝子のシーケンスを解析した結果、119番目システインをコードするコドンTGCがアラニンをコードするGCGに変換(すなわち、配列番号1に示す塩基配列のうち355番目のTがGに、356番目のGがCに、357番目のCがGにそれぞれ変換)されていることを確認し、このプラスミドをpUC−DI−1 C119Aと名づけた。
(2)形質転換体の取得
pUC−DI−1 C119Aを用いて、エシェリヒア・コリー(Escherichia coli)DH5α株コンピテントセル(東洋紡製)を形質転換し、SOC培地中で1hr、37℃で前培養後、LB−amp寒天培地に展開し、コロニーである該形質転換体を取得した。得られた形質転換体を、エシェリヒア・コリーDH5α(pUC−DI−1 C119A)と命名した。
実施例2 培養上清の調製
実施例1にて取得した形質転換体エシェリヒア・コリーDH5α(pUC−DI−1 C119A)のコロニーを一白金耳試験管5mLのLB液体培地(ポリペプトン1.0%、イーストイクストラクト0.5%、NaCl1.0%、pH7.0)に100μg/mLのアンピシリンを加えたものへ植菌し、30℃で16時間培養した。培養終了より菌体を遠心分離により集菌し、50mMリン酸緩衝液(pH7.5)に懸濁した後、ソニケーターにて超音波破砕し、更に遠心分離を行い、上清液を粗酵素液として得た。
実施例3 ジアホラーゼ活性の確認
実施例2で得た粗酵素液中のジアホラーゼ活性を、上記1−1.に示したジアホラーゼ活性測定方法を用いて測定した。
その結果、形質転換体エシェリヒア・コリーDH5α(pUC−DI−1 C119A)由来の粗酵素液にジアホラーゼ活性が存在することが確認された。
実施例4 大腸菌を宿主とした変異型ジアホラーゼの調製(培養および精製)
実施例1にて得られた形質転換体であるエシェリヒア・コリーDH5α(pUC−DI−1 C119A)を前々培養LB液体培地5mL(100μg/mLのアンピシリンを含む)に一白金耳植菌し、30℃、180rpmで16時間振とう培養した。前々培養終了後、その培養液600μLを500mL容坂口フラスコ中の60mLB液体培地(100μg/mLのアンピシリンを含む)に一白金耳植菌し、30℃180rpmで一晩振とう培養した。この培養液全量を10L容ジャーファーメンター中の6L生産培地(ミーストP1G4.2%、グリセロール0.4%、KH2PO4 0.23%、K2HPO4 1.25%、アデカノール0.2%、アンピシリンナトリウム100μg/mL、pH7.0)に全量投入し、通気量2L/分、攪拌380rpm、温度30℃で66時間攪拌通気培養した。これにより、1100U/mLのジアホラーゼを産生させた。
次に、得られた培養液を500mL容遠心管に分注し、高速冷却遠心装置で8000rpm30分遠心し、上清をデカントで除去することにより菌体を得た。菌体を1.0Lの20mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.5)に懸濁し、フレンチプレス破砕機により圧力80MPaで破砕した。続いて、エチレンイミン(ポリマー)(ナカライテスク株式会社)をポリエチレンイミン含有量5%になるように調整した5%ポリエチレンイミン溶液(pH7.5)を準備し、破砕液へ破砕液量に対し5%になるように徐々に添加して、室温で30分間攪拌した後、ろ過助剤を用いて余分な沈殿を除去した。次に0.2飽和になるように硫酸アンモニウム(住友化学(株)製)を徐々に添加し、硫安分画を行い、ジアホラーゼ活性を持つタンパク質の溶解液を回収した。さらに終濃度0.6飽和になるよう硫酸アンモニウムを徐々に添加し、再度硫安分画を行って、ジアホラーゼを沈殿させ、ろ過助剤を用いて回収し、ジアホラーゼを含む助剤を20mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.5)に懸濁した。次に、60℃で16時間加温処理を行い、凝集タンパクにより生じた沈殿をろ過助剤を用いて除去し、ジアホラーゼを含む上清を得た。この上清を分画分子量10,000の中空糸膜(スペクトラムラボラトリーズ製)を用いて濃縮したのち、Sephadex G−25のゲルを用いて脱塩すると同時に、20mMリン酸カリウム緩衝液から50mMトリス塩酸緩衝液(pH8.5)へ緩衝液を置換した。その後、予め50mMトリス塩酸緩衝液(pH8.5)で平衡化した400mLのDEAEセファロースFastFlow(GEヘルスケア製)カラムにかけ、同緩衝液でNaCl濃度を0.3Mまで上昇させることによりグラジエント溶出を行った。そして、溶出されたジアホラーゼ画分を分画分子量10,000の中空糸膜で濃縮後、濃縮液をSephadex G−25のゲルを用いて脱塩・20mMリン酸カリウム緩衝液へ緩衝液を置換し、835U/mgの精製酵素を得た。
本実施例では、形質転換体エシェリヒア・コリーDH5α(pUC−DI−1 C119A)から得られたジアホラーゼ「変異型ジアホラーゼ」と表記する。

次に、得られた精製酵素をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法(PhastSystemおよびPhastGelTM Gradient 10−15 、GEヘルスケアバイオサイエンス製)に供した。この際、タンパク質分子量マーカーとしてフォスフォリラーゼb(97,000ダルトン)、アルブミン(66,000ダルトン)、オバルブミン(45,000ダルトン)、カルボニックアンヒドラーゼ(30,000ダルトン)、トリプシンインヒビター(20,100ダルトン)、α・ラクトアルブミン(14,400ダルトン)を用いた。
その結果、それぞれの酵素において単一のバンドが得られたことから、野生型ジアホラーゼと変異型ジアホラーゼが十分に精製されていることが分かった。
実施例5 防腐剤MITに対する安定性評価
得られたジアホラーゼ酵素溶液を用いて、防腐剤MITに対する安定性評価を行った。評価は、終濃度で5U/mLのジアホラーゼ、0.1% Tween20、0.05%のMITを含む50mM HEPES緩衝液(pH7.5)を、1〜2週間37℃で保存した前後の活性により算出されるジアホラーゼ残存活性を基に行った。対照としてMITを添加しない条件と合わせて、1−1.に記載のジアホラーゼ活性測定法により得られた結果を表1に、保管直前の活性を100%として1〜2週間後の残存活性を算出した結果を表2に示した。
その結果、Geobacillus sp. Y4.1MC1由来変異型ジアホラーゼはGeobacillus sp. Y4.1MC1由来野生型ジアホラーゼに比べMITに対する安定性が2倍あることが判明した。
この発明は、上記発明の実施の形態及び実施例の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。
本明細書の中で明示した論文、公開特許公報、及び特許公報などの内容は、その全ての内容を援用によって引用することとする。
本発明のジアホラーゼはMITに対する安定性に優れ、防腐剤の種類に限定されることなく体外診断薬用試薬等へ汎用することができる。従って本発明のジアホラーゼは種々のなどに好適といえる。

Claims (8)

  1. 以下の(1)から(3)のうちいずれかで示されるジアホラーゼ。
    (1)配列番号2に記載のアミノ酸配列の第119番目のアミノ酸をメチオニン以外の他のアミノ酸に置換したアミノ酸配列からなるポリペプチド。
    (2)(1)で示されるポリペプチドにおいて、さらに、配列番号2に記載のアミノ酸配列における119番目のアミノ酸以外の1若しくは数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入および/または付加されているアミノ酸配列からなり、かつ、イソチアゾリン系防腐剤に対して安定であるポリペプチド。
    (3)(1)で示されるポリペプチドにおいて、さらに、配列番号2に記載のアミノ酸配列における119番目のアミノ酸以外の箇所が改変されたポリペプチドであって、前記ポリペプチドのアミノ酸配列と配列番号2で示されるアミノ酸配列との同一性が80%以上であり、かつ、イソチアゾリン系防腐剤に対して安定であるポリペプチド。
  2. 以下の(4)で示されるジアホラーゼ。
    (4)ゲオバチルス属由来のジアホラーゼ(配列番号2に記載のアミノ酸配列を有するものを除く)において、配列番号2に記載のアミノ酸配列における119番目に相当するアミノ酸のメチオニン以外の他のアミノ酸への置換を有するポリペプチドであって、かつ、イソチアゾリン系防腐剤に対して安定であるポリペプチド。
  3. 配列番号2に記載のアミノ酸配列の第119番目、または、第119番目に相当するアミノ酸がアラニンに置換されている、請求項1または請求項2に記載のジアホラーゼ。
  4. 以下の(A)〜(C)のいずれかのDNA。
    (A)請求項1に示されるジアホラーゼのアミノ酸配列をコードするDNA
    (B)配列番号1に示される塩基配列において、請求項1の(1)に示されるアミノ酸改変箇所に対応する塩基配列がシステインまたはメチオニン以外の異なるアミノ酸をコードするよう改変されており、さらに、前記改変箇所以外の箇所において変異を有する塩基配列からなるDNAであって、前記配列と配列番号1に示される塩基配列との同一性が80%以上であり、かつ、ジアホラーゼ活性を有するポリペプチドをコードするDNA
    (C)配列番号1に示される塩基配列において、請求項1の(1)に示されるアミノ酸改変箇所に対応する塩基配列がシステインまたはメチオニン以外の異なるアミノ酸をコードするよう改変されており、さらに、前記改変箇所以外の箇所において変異を有する塩基配列からなるDNAであって、前記配列が、配列番号1に相補的な塩基配列に対してストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、ジアホラーゼ活性を有するポリペプチドをコードするDNA
  5. 請求項4に記載のDNAを組み込んだベクター。
  6. 請求項5に記載のベクターを含むか、または、請求項4に記載のDNAがゲノムDNA中に挿入されている形質転換体。
  7. 請求項6に記載の形質転換体を培地で培養し、前記形質転換体中または培地中に、ジアホラーゼを蓄積させ、蓄積したジアホラーゼを回収する工程を含む、ジアホラーゼの製造方法。
  8. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のジアホラーゼを含むプロダクト。
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