JP6455430B2 - キサンチンオキシダーゼ遺伝子とそれをコードするアミノ酸配列 - Google Patents

キサンチンオキシダーゼ遺伝子とそれをコードするアミノ酸配列 Download PDF

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Description

本発明は、特定の宿主での異種タンパク質発現のために取得されたキサンチンオキシダーゼ(本書では、以下、XTOとも略称する。)酵素遺伝子に関する。また、本発明は、キサンチンオキシダーゼを構成する二つのサブユニットタンパク質とそれをコードするヌクレオチド配列と、キサンチンオキシダーゼを効率的に発現させるために重要な役割を担うアクセサリータンパク質とそれをコードするヌクレオチド配列を提供し、概遺伝子を使用して、安定な品質のキサンチンオキシダーゼを効率的に組換え生産する方法に関する。
本発明は新規な耐熱性キサンチンオキシダーゼ遺伝子およびその製造法に関するものである。本発明のキサンチンオキシダーゼはヒポキサンチンおよびキサンチンを酸化し、過酸化水素を生成する反応を触媒する酵素であり、熱安定性に優れることを特徴とする。本発明のキサンチンオキシダーゼは腎炎・甲状腺障害の指標となる無機リン、免疫疾患の指標となるアデノシンデアミナーゼ等を測定するために用いられる。
従来、牛乳中にキサンチンオキシダーゼが存在することが知られている。牛乳由来キサンチンオキシダーゼをヒポキサンチンおよびキサンチンを含有する試料に作用させ、生成する過酸化水素を色素に変換せしめた場合、短時間に色素が分解されて、過酸化水素に基づく定量ができないことが知られている。その理由は、牛乳由来キサンチンオキシダーゼがキサンチンを分解した際に生じる、スーパーオキシドラジカルと過酸化水素の生産比率によるものであり、牛乳由来キサンチンオキシダーゼの場合、約50%の高い比率で過酸化水素とともに、スーパーオキシドラジカルが生産されることよると考えられている(非特許文献3)。過酸化水素とともに生産されたスーパーオキシドラジカルが有機系の色素を酸化し、色素の退色が起こると考えられ、このことから、牛乳由来キサンチンオキシダーゼは、色素を用いた測定において不向きである。
この問題を解決するため、他の生物からのキサンチンオキシダーゼの取得が試みられており、微生物に由来するものとして、シュードモナス属、エシエリキア属、アースロバクター属、ノカルデイア属等に属する微生物から得られる酵素(非特許文献1)や、エンテロバクター・クロアカエから得られる酵素(非特許文献2)が調べられている。
その中で、特許文献1に記載されている、アースロバクター属に属する微生物が生産するキサンチンオキシダーゼは熱安定性に優れていることが見出されており、さらに、ヒポキサンチンおよびキサンチンに基質特異性を有し、ヒポキサンチンをキサンチンして酸化し、さらにキサンチンを尿酸に酸化する反応(下記反応式参照)を触媒し、酵素を電子受容体とし過酸化水素を生成するキサンチンオキシダーゼにおいて、60℃、30分間処理で少なくとも70%の残存活性を有することを特徴とする耐熱性キサンチンオキシダーゼであることが記載されている。
反応式:ヒポキサンチン+O→キサンチン+H
キサンチン+O→尿素+H
さらに、特許文献1において、基質の定量性を発色系において測定したところ、牛乳由来キサンチンオキシダーゼが80%であるのに対し、アースロバクター由来キサンチンオキシダーゼは100%であることが示されていることから、アースロバクター由来キサンチンオキシダーゼはスーパーオキシドラジカルの生産量が低く、発色系の測定においても有利であるといえる。
一方で、アースロバクター由来キサンチンオキシダーゼをコードする遺伝子の取得、及び、組換え発現に関する試みについては報告されていない。
特許2917400号
J.Bacteriology,130,1175(1977),J.Bacteriol.,135,422(1978) A.B.C.,45,425(1981) J Bacteriol. 1978 Aug;135(2):422−8.
本発明者は、キサンチンオキシダーゼをアースロバクター属に属する野生株の微生物に生産させ精製させた場合、得られた酵素の比活性が低下するケースがある問題点を、新たに見出した。本発明の目的は、これを解決し安定な品質のキサンチンオキシダーゼを得ることにある。
本発明者は、比活性が低下する原因は、アースロバクター属微生物が生産するプロテアーゼが、精製段階の初期で菌体破砕を行うことにより破砕液中に出てきてキサンチンオキシダーゼと接触しこれを分解するためであることを突き止めた。
そこで本発明者は、これまで行われていなかったアースロバクター属由来のキサンチンオキシダーゼをコードする遺伝子のクローニングを行ってその全配列を明らかにするとともに、該遺伝子を用いた遺伝子組み換えにより、プロテアーゼの生産が少ない宿主によるキサンチンオキシダーゼの生産方法を提供することでこの問題点を解決した。
さらに本発明者は、キサンチンオキシダーゼにモリブデンを配位させるために重要と考えられるアクセサリータンパク質を共発現させることにより、キサンチンオキシダーゼを効率的に生産させられることを見出した。さらに、得られたキサンチンオキシダーゼの酵素特性がアースロバクター由来野生型キサンチンオキシダーゼと同等であることを見出した。
本発明は、これらの知見に基づいて完成されたものであり、以下の項1〜項11から構成されるものである。
項1
下記の(a)〜(c)のいずれかのポリペプチドからなるキサンチンオキシダーゼ。
(a)配列番号1に示されるアミノ酸配列からなるサブユニットと、配列番号2に示されるアミノ酸配列からなるサブユニットとから構成されるポリペプチドの組合せ
(b)配列番号1に示されるアミノ酸配列において、0、1若しくは数個のアミノ酸残基の置換、欠失、挿入、付加および/または逆位したアミノ酸配列からなるサブユニットと、配列番号2に示されるアミノ酸配列において、0、1若しくは数個のアミノ酸残基の置換、欠失、挿入、付加および/または逆位したアミノ酸配列からなるサブユニットとから構成され、キサンチンオキシダーゼ活性を有するポリペプチドの組合せ(ただし、上記(a)の組合せを除く)
(c)配列番号1に示されるアミノ酸配列との同一性が80%以上であるアミノ酸配列からなるサブユニットと、配列番号2に示されるアミノ酸配列との同一性が80%以上であるアミノ酸配列からなるサブユニットとから構成され、キサンチンオキシダーゼ活性を有するポリペプチドの組合せ(ただし、上記(a)の組合せを除く)
項2
下記の(d)〜(f)のいずれかのポリペプチドからなる蛋白質。
(d)配列番号3に示されるアミノ酸配列からなるポリペプチド
(e)配列番号3に示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸残基の置換、欠失、挿入、付加および/または逆位したアミノ酸配列からなるポリペプチド
(f)配列番号3に示されるアミノ酸配列との同一性が80%以上であるアミノ酸配列からなるポリペプチド
項3
以下の(A)〜(F)のいずれかのDNA。
(A)配列番号1に示されるアミノ酸配列をコードするDNAと、配列番号2に示されるアミノ酸配列をコードするDNAの組合せ
(B)配列番号4に示される塩基配列からなるDNAと、配列番号5に示される塩基配列からなるDNAの組合せ
(C)配列番号4に示される塩基配列との同一性が80%以上である塩基配列からなるDNAと、配列番号5に示される塩基配列との同一性が80%以上である塩基配列からなるDNAとから構成され、キサンチンオキシダーゼ活性を有するポリペプチドの組合せをコードするDNAの組合せ(ただし、上記(B)の組合せを除く)
(D)配列番号4に示される塩基配列に相補的な塩基配列に対してストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAと、配列番号5に示される塩基配列に相補的な塩基配列に対してストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAとから構成され、キサンチンオキシダーゼ活性を有するポリペプチドの組合せをコードするDNAの組合せ(ただし、上記(B)の組合せを除く)
(E)配列番号4に示される塩基配列において、一若しくは数個の塩基が置換、欠失、挿入、付加及び/又は逆位されている塩基配列と、配列番号5に示される塩基配列において、一若しくは数個の塩基が置換、欠失、挿入、付加及び/又は逆位されている塩基配列とから構成され、キサンチンオキシダーゼ活性を有するポリペプチドの組合せをコードするDNAの組合せ(ただし、上記(B)の組合せを除く)
(F)配列番号1に示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸残基の置換、欠失、挿入、付加および/または逆位したアミノ酸配列からなるサブユニットと、配列番号2に示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸残基の置換、欠失、挿入、付加および/または逆位したアミノ酸配列からなるサブユニットとから構成され、キサンチンオキシダーゼ活性を有するポリペプチドの組合せをコードするDNAの組合せ
項4
以下の(G)〜(L)のいずれかのDNA。
(G)配列番号3に示されるアミノ酸配列をコードするDNA
(H)配列番号6に示される塩基配列からなるDNA
(I)配列番号6に示される塩基配列との同一性が80%以上である塩基配列からなるDNA
(J)配列番号6に示される塩基配列に相補的な塩基配列に対してストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNA
(K)配列番号6に示される塩基配列において、一若しくは数個の塩基が置換、欠失、挿入、付加及び/又は逆位されている塩基配列からなるDNA
(L)配列番号1に示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸残基の置換、欠失、挿入、付加および/または逆位したアミノ酸配列からなるポリペプチドをコードするDNA
項5
項3に記載のDNAを組み込んだベクター。
項6
さらに項4に記載のDNAを組み込んだ、項3に記載のベクター
項7
項5または項6に記載のベクターを含む形質転換体。
項8
項7に記載の形質転換体を培養すること、及び、得られた培養物からキサンチンオキシダーゼを採取することを含む、キサンチンオキシダーゼ活性を有するポリペプチドの製造方法。
項9
項8に記載の方法で製造された、キサンチンオキシダーゼ活性を有するポリペプチド
項10
項1または項9に記載のキサンチンオキシダーゼ活性を有するポリペプチドをヒポキサンチンおよび/またはキサンチンに作用させる工程を含む、生体成分の測定方法。
項11
項1または項9に記載のキサンチンオキシダーゼ活性を有するポリペプチドを含む、生体成分測定試薬。
本発明の方法によれば、安定な品質のキサンチンオキシダーゼを高レベルで生産することができる。
キサンチンオキシダーゼ精製酵素をSDS−PAGEした図。(XTOのN末端アミノ酸解析) アースロバクター・ルテウムのゲノム解析結果。 アースロバクター・ルテウス由来キサンチンオキシダーゼ遺伝子の解析。
(1)キサンチンオキシダーゼ及びキサンチンオキシダーゼをコードするDNA
(1−1)キサンチンオキシダーゼ
本発明のキサンチンオキシダーゼの一態様は、(a)配列番号1に示されるアミノ酸配列からなるサブユニットと、配列番号2に示されるアミノ酸配列からなるサブユニットとから構成されるポリペプチドの組合せである。配列番号1で示されるポリペプチド配列は、成熟型キサンチンオキシダーゼのαサブユニット配列であり、配列番号2で示されるポリペプチド配列は、βサブユニット配列である。
本発明のキサンチンオキシダーゼの別の態様は、(b)配列番号1に示されるアミノ酸配列において、0、1若しくは数個のアミノ酸残基の置換、欠失、挿入、付加および/または逆位したアミノ酸配列からなるサブユニットと、配列番号2に示されるアミノ酸配列において、0、1若しくは数個のアミノ酸残基の置換、欠失、挿入、付加および/または逆位したアミノ酸配列からなるサブユニットとから構成され、キサンチンオキシダーゼ活性を有するポリペプチドの組合せ(ただし、上記(a)の組合せを除く)である。
本発明のキサンチンオキシダーゼの別の態様は、(c)配列番号1に示されるアミノ酸配列との同一性が80%以上であるアミノ酸配列からなるサブユニットと、配列番号2に示されるアミノ酸配列との同一性が80%以上であるアミノ酸配列からなるサブユニットとから構成され、キサンチンオキシダーゼ活性を有するポリペプチドの組合せ(ただし、上記(a)の組合せを除く)である。
上記(c)のキサンチンオキシダーゼにおいて、配列番号1のサブユニットは、もう1つのサブユニットを組合せた場合にキサンチンオキシダーゼ活性を保持することを限度で、配列番号1に示されるアミノ酸配列と比較した同一性が80%以上であるアミノ酸配列からなるサブユニットである。好ましくは、配列番号1に示されるアミノ酸配列との同一性は、85%以上であり、より好ましくは88%以上、更に好ましくは90%以上、より更に好ましくは93%以上、一層好ましくは95%以上、特に好ましくは98%以上、最も好ましくは99%以上である。配列番号2のサブユニットについても、上記と同様のことが言える。
上記(b)または(c)のキサンチンオキシダーゼは、(a)のキサンチンオキシダーゼを、制限酵素処理、エキソヌクレアーゼやDNAリガーゼ等による処理、位置指定突然変異導入法やランダム突然変異導入法など公知の手法を利用して改変することにより作製できるし、紫外線照射など他の方法によっても得ることができる。キサンチンオキシダーゼの活性を維持するという観点からは、キサンチンオキシダーゼの活性部位又は基質結合部位に影響を与えない部位において上記改変が存在することが好ましい。
(b)または(c)のキサンチンオキシダーゼには、キサンチンオキシダーゼを保持する微生物の個体差、種や属の違いに基づく場合などの天然に生じるバリアント(例えば、一塩基多型)も含まれる。
<アミノ酸配列の同一性>
アミノ酸配列の同一性を算出する方法としては、種々の方法が知られている。例えば、市販の又は電気通信回線(インターネット)を通じて利用可能な解析ツールを用いて算出することができる。
本書では、全米バイオテクノロジー情報センター(NCBI)の同一性アルゴリズムBLAST(Basic local alignment search tool)http://www.ncbi.nlm.nih.gov/BLAST/においてデフォルト(初期設定)のパラメータを用いることにより、アミノ酸配列の同一性を算出する。
(1−2)キサンチンオキシダーゼをコードするDNA
本発明のキサンチンオキシダーゼをコードするDNAの一態様は、(A)配列番号1に示されるアミノ酸配列をコードするDNAと、配列番号2に示されるアミノ酸配列をコードするDNAの組合せである。本書において「タンパク質をコードするDNA」とは、それを発現させた場合に当該タンパク質が得られるDNA、即ち、当該タンパク質のアミノ酸配列に対応する塩基配列を有するDNAのことをいう。従ってコドンの縮重によって相違するDNAも含まれる。
本発明のキサンチンオキシダーゼをコードするDNAの別の態様は、(B)配列番号4に示される塩基配列からなるDNAと、配列番号5に示される塩基配列からなるDNAの組合せである。配列番号4及び5で示される塩基配列は、それぞれ、成熟型キサンチンオキシダーゼのαサブユニット及びβサブユニットをコードする塩基配列である。
本発明のキサンチンオキシダーゼをコードするDNAの別の態様は、(C)配列番号4に示される塩基配列との同一性が80%以上である塩基配列からなるDNAと、配列番号5に示される塩基配列との同一性が80%以上である塩基配列からなるDNAとから構成され、キサンチンオキシダーゼ活性を有するポリペプチドの組合せをコードするDNAの組合せ(ただし、上記(B)の組合せを除く)である。
上記(C)のキサンチンオキシダーゼをコードするDNAにおいて、配列番号4に示される塩基配列との同一性が80%以上である塩基配列からなるDNAは、それがコードするアミノ酸配列を有するサブユニットが、もう1つのサブユニットと組合せたときにキサンチンオキシダーゼ活性を備える限り、配列番号4に示される塩基配列との同一性が80%以上、好ましくは85%以上、より好ましくは88%以上、更に好ましくは90%以上、より更に好ましくは93%以上、一層好ましくは95%以上、特に好ましくは98%以上、最も好ましくは99%以上である。配列番号5に示される塩基配列との同一性が80%以上である塩基配列からなるDNAについても、上記と同様のことが言える。
<塩基配列の同一性>
塩基配列の同一性を算出する方法としては、種々の方法が知られている。例えば、市販の又は電気通信回線(インターネット)を通じて利用可能な解析ツールを用いて算出することができる。
本書では、全米バイオテクノロジー情報センター(NCBI)の同一性アルゴリズムAdvanced BLAST 2.1において、プログラムにblastnを用い、各種パラメータはデフォルト値に設定して検索を行うことにより、ヌクレオチド配列の同一性の値(%)を算出する。
本発明のキサンチンオキシダーゼをコードするDNAの別の態様は、(D)配列番号4に示される塩基配列に相補的な塩基配列に対してストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAと、配列番号5に示される塩基配列に相補的な塩基配列に対してストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAとから構成され、キサンチンオキシダーゼ活性を有するポリペプチドの組合せをコードするDNAの組合せ(ただし、上記(B)の組合せを除く)である。
<ストリンジェントな条件>
ここで「ストリンジェントな条件」とは、一般には、いわゆる特異的なハイブリッドが形成され、非特異的なハイブリッドが形成されない条件をいう。このようなストリンジェントな条件は当業者に公知であって、例えば、Molecular Cloning(Third Edition, Cold Spring Harbor Laboratory Press, New York)に記載されている。
本書では、「ストリンジェントな条件」とは、以下に示す条件を言う。
ハイブリダイゼーション液として50%ホルムアミド、5×SSC(0.15M NaCl, 15mM sodium citrate, pH 7.0)、1×Denhardt溶液、1%SDS、10%デキストラン硫酸、10μg/mLの変性サケ精子DNA、50mMリン酸バッファー(pH7.5))を用いる。
このような条件でハイブリダイズするDNAの中には途中にストップコドンが発生したものや、活性中心の変異により活性を失ったものも含まれ得るが、それらについては、市販の活性発現ベクターに組み込み、適当な宿主で発現させて、酵素活性を公知の手法で測定することによって容易に取り除くことができる。
本発明のキサンチンオキシダーゼをコードするDNAの別の態様は、(E)配列番号4に示される塩基配列において、一若しくは数個の塩基が置換、欠失、挿入、付加及び/又は逆位されている塩基配列と、配列番号5に示される塩基配列において、一若しくは数個の塩基が置換、欠失、挿入、付加及び/又は逆位されている塩基配列とから構成され、キサンチンオキシダーゼ活性を有するポリペプチドの組合せをコードするDNAの組合せ(ただし、上記(B)の組合せを除く)である。
本発明のキサンチンオキシダーゼをコードするDNAの別の態様は、(F)配列番号1に示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸残基の置換、欠失、挿入、付加および/または逆位したアミノ酸配列からなるサブユニットと、配列番号2に示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸残基の置換、欠失、挿入、付加および/または逆位したアミノ酸配列からなるサブユニットとから構成され、キサンチンオキシダーゼ活性を有するポリペプチドの組合せをコードするDNAの組合せである。
上記(C)ないし(F)のキサンチンオキシダーゼをコードするDNAは、(A)または(B)のDNAを市販のキットやPCR法を利用して改変することによって得ることができる。得られた遺伝子によってコードされるタンパク質の活性は、後述の活性測定法によって確認することができる。
<本発明のDNA>
好適な一実施形態において、本発明のDNAは、単離された状態で存在するDNAである。ここで「単離されたDNA」とは、天然状態において共存するその他の核酸やタンパク質等の成分から分離された状態であることをいう。但し、単離されたDNAは、天然状態において隣接する核酸配列(例えばプロモーター領域の配列やターミネーター配列など)など一部の他の核酸成分を含んでいてもよい。例えば染色体DNAの場合の「単離された」状態とは、好ましくは、天然状態において共存する他のDNA成分を実質的に含まない。一方、cDNA分子など遺伝子工学的手法によって調製されるDNAの場合の「単離された」状態では、好ましくは、細胞成分や培養液などを実質的に含まない。同様に、化学合成によって調製されるDNAの場合の「単離された」状態では、好ましくは、dNTPなどの前駆体(原材料)や合成過程で使用される化学物質等を実質的に含まない。尚、それと異なる意味を表すことが明らかでない限り、本明細書において単に「DNA」と記載した場合には単離された状態のDNAを意味する。本発明のDNAには、本明細書中で説明したDNAと相補的なDNA(cDNA)も含まれる。
本発明のDNAは、本明細書又は添付の配列表が開示する配列情報を基に、化学的DNA合成法により製造、取得することができる、例えば、公知の標準的な遺伝子工学的手法、分子生物学的手法、生化学的手法などを用いることによって容易に調製することができる。
(2)アクセサリー蛋白質およびアクセサリー蛋白質をコードするDNA
(2−1)アクセサリー蛋白質
本発明の別の一態様は、下記の(d)〜(f)のいずれかのポリペプチドからなる蛋白質である。
(d)配列番号3に示されるアミノ酸配列からなるポリペプチド
(e)配列番号3に示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸残基の置換、欠失、挿入、付加および/または逆位したアミノ酸配列からなるポリペプチド
(f)配列番号3に示されるアミノ酸配列との同一性が80%以上であるアミノ酸配列からなるポリペプチド
(2−2)アクセサリー蛋白質をコードするDNA
本発明の別の一態様は、以下の(G)〜(L)のいずれかのDNAである。
(G)配列番号3に示されるアミノ酸配列をコードするDNA
(H)配列番号6に示される塩基配列からなるDNA
(I)配列番号6に示される塩基配列との同一性が80%以上である塩基配列からなるDNA
(J)配列番号6に示される塩基配列に相補的な塩基配列に対してストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNA
(K)配列番号6に示される塩基配列において、一若しくは数個の塩基が置換、欠失、挿入、付加及び/又は逆位されている塩基配列からなるDNA
(L)配列番号1に示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸残基の置換、欠失、挿入、付加および/または逆位したアミノ酸配列からなるポリペプチドをコードするDNA
上記において、配列番号3で示されるアミノ酸配列は、アクセサリータンパク質の配列である。また、配列番号6で示される塩基配列は、アクセサリータンパク質をコードする塩基配列であり、アースロバクター・ルテウス(Arthrobacter luteus)に由来するものである。
(3)ベクター
(3−1)キサンチンオキシダーゼをコードするDNAを組み込んで得られるベクター
本発明によれば、上記のキサンチンオキシダーゼをコードするDNAを組み込んで得られるベクター、及びこのベクターを微生物に導入して得られることを特徴とする形質転換体も提供される。
本発明のベクターは、上記で説明する本発明のキサンチンオキシダーゼをコードするDNAが組み込まれたベクターである。ここで「ベクター」とは、それに挿入された核酸分子を細胞等のターゲット内へと輸送することができる核酸性分子(キャリアー)であり、適当な宿主細胞内で本発明のDNAを複製可能であり、且つ、その発現が可能である限り、その種類や構造は特に限定されない。即ち、本発明のベクターは発現ベクターである。ベクターの種類は、宿主細胞の種類を考慮して適当なベクターが選択される。
ベクターの具体例としては、プラスミドベクター、コスミドベクター、ファージベクター、ウイルスベクター(アデノウイルスベクター、アデノ随伴ウイルスベクター、レトロウイルスベクター、ヘルペスウイルスベクター等)等を挙げることができる。例えば大腸菌のベクターとしては、具体的にはpBlueScript、pBR322、pUC19、pGEM−T、pCR−Blunt、pTA2、pETなどが挙げられる。好ましくは、ベクターDNAは、栄養要求性マーカー、薬剤耐性マーカー、発現プロモーターDNA配列、発現ターミネーターDNA配列を含み、より好ましくは、pBlueScript由来のアンピシリン耐性遺伝子、ラクトースプロモーターを含む。また、後述の宿主微生物を宿主とする場合に適したベクターや、セルフクローニングに適したベクターを使用することも可能である。
大腸菌を宿主とする場合は、例えば、M13ファージ又はその改変体、λファージ又はその改変体、pBR322又はその改変体(pB325、pAT153、pUC8など)など)を使用することができる。酵母を宿主とする場合は、pYepSec1、pMFa、pYES2等を使用することができる。昆虫細胞を宿主とする場合は、例えば、pAc、pVL等が使用でき、哺乳類細胞を宿主とする場合は、例えば、pCDM8、pMT2PC等を使用することができるが、これらに限定される訳ではない。
(3−2)アクセサリータンパク質を共発現させるためのベクター
ベクターには、さらに上記で説明するアクセサリータンパク質をコードするDNAが組み込まれていてもよい。アクセサリータンパク質を共発現させることにより補因子合成や補因子の酵素タンパク質への配位を活性化し、活性酵素としての生産量の向上が見込める。
(4)形質転換体
本発明は、宿主細胞に本発明のDNAが導入された形質転換体に関する。本発明のDNAの宿主への導入手段は特に制限されないが、例えば、上記で説明するベクターに組み込まれた状態で宿主に導入される。宿主細胞は、本発明のDNAを発現してキサンチンオキシダーゼを生産することが可能である限り、特に制限されない。具体的には、大腸菌、枯草菌等の原核細胞や、酵母、カビ、昆虫細胞、植物培養細胞、哺乳動物細胞等の真核細胞等を使用することができる。好ましくは、原核生物に分類される微生物であり、例えば、放線菌属、大腸菌属の微生物が適する。
宿主が原核細胞の場合は、エシェリヒア(Escherichia)属、バチルス(Bacillus)属、ブレビバチルス(Brevibacillus)属、コリネバクテリウム(Corynebacterium)属などが例として挙げられ、それぞれ、エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)C600、エシェリヒア・コリHB101、エシェリヒア・コリDH5α、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)、ブレビバチルス・チョウシネンシス(Brevibacillus choshinensis)、コリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)などが例として挙げられる。また、ベクターとしてはpBR322、pUC19、pBluescriptなどが例として挙げられる。
宿主が酵母の場合は、サッカロミセス(Saccharomyces)属、シゾサッカロミセス(Schizosaccharomyces)属、キャンデイダ(Candida)属、ピキア(Pichia)属、クリプトコッカス(Cryptococcus)属、ロドコッカス(Rhodococcus)属などが例として挙げられ、それぞれ、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、シゾサッカロミセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)、キャンデイダ・ウチリス(Candida utilis)、ピキア・パストリス(Pichia pastoris)、クリプトコッカス・エスピー(Cryptococcus sp.)などが例として挙げられる。ベクターとしてはpAUR101、pAUR224、pYE32などが挙げられる。
宿主が糸状菌細胞である場合は、アスペルギルス(Aspergillus)属、トリコデルマ(Trichoderma)属、コレトトリカム(Colletotrichum)属などが例として挙げられ、それぞれ、アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)、トリコデルマ・レセイ(Trichoderma reesei)、コレトトリカム・ヒエマリス(Colletotrichum hiemalis)等を例示することができる。
また、本発明のキサンチンオキシダーゼが単離されたアースロバクター(Arthrobacter)属に帰属する微生物を宿主とすることも好ましい。即ち、形質転換体では、通常、外来性のDNAが宿主細胞中に存在するが、DNAが由来する微生物を宿主とするいわゆるセルフクローニングによって得られる形質転換体も好適な実施形態である。
本発明に用いる発現ベクターと宿主微生物の組み合わせとしては、特に限定するものではないが、遺伝子を組み込む宿主由来の栄養要求性マーカー遺伝子または薬剤耐性マーカー遺伝子と、遺伝子を組み込む宿主由来の発現プロモーターDNA配列と、遺伝子を組み込む宿主由来のターミネーターDNA配列とを含む発現ベクターと、栄養要求性変異宿主または薬剤感受性宿主との組み合わせが挙げられ、最も好ましくは、pBlueScript由来のアンピシリン耐性遺伝子、ラクトースプロモーターと、大腸菌の組み合わせが挙げられる。
宿主微生物の細胞に組換え発現ベクターを移入する方法としては、特に限定するものではない。好ましくは、上記に示される発現ベクターを用いたトランスフェクション乃至はトランスフォーメーションによって調製される。形質転換は、一過性であっても安定的な形質転換であってもよい。トランスフェクション及びトランスフォーメーションは、エレクトロポレーションなどの方法により実施できる。
(5)キサンチンオキシダーゼの生産方法
本発明によれば、上記の形質転換体を培養し、得られた培養物よりキサンチンオキシダーゼ酵素活性を持つタンパク質を採取する工程を含むキサンチンオキシダーゼの製造方法も提供される。
形質転換体の培養形態は、宿主の栄養生理的性質を考慮して適宜選択すればよく、通常多くの場合は液体培養で行うが、工業的には通気攪拌培養を行うのが有利である。
培養に用いる窒素源は、特定のアミノ酸成分に欠失があるなど特殊なN源を除いて、宿主微生物が利用可能な窒素化合物であればどんなものでも良い。これらは主として有機窒素源であり、例えばペプトン、肉エキス、酵母エキス、カゼイン加水分解物、大豆粕アルカリ分解物などが使用される。特に、酵母エキスや大豆蛋白質が好ましいが、これに限定されるものではなく、カゼインポリペプトン、発酵麹エキス、麦芽抽出物などを用いることによっても、形質転換体を培養することができる。
その他の栄養源としては、微生物の培養に通常用いられるものが広く使用される。炭素源としては、資化可能な炭素化合物であればよく、例えば、グルコース、シュークロース、ラクトース、マルトース、キシロース、糖蜜、ピルビン酸などが使用される。その他、リン酸塩、炭酸塩、硫酸塩、マグネシウム、カルシウム、カリウム、鉄、マンガン、亜鉛、モリブデンなどの塩類、特定のアミノ酸、特定のビタミンなどが必要に応じて使用される。
培養温度は、菌が発育してキサンチンオキシダーゼを生産する範囲で適宜変更しうるが、大腸菌の場合、通常は20〜37℃程度である。培養時間は、条件によって多少異なるが、キサンチンオキシダーゼが最高収量に達する時期を見計らって適当な時期に培養を終了すればよく、通常は24〜120時間程度である。培地pHは、菌が発育しキサンチンオキシダーゼを生産する範囲で適宜変更しうるが、通常はpH3.0〜9.0程度である。
本発明のキサンチンオキシダーゼは、上記形質転換体を培養して得られる菌体を含む培養液をそのまま採取し利用することもできるが、一般には、常法に従って、予め、菌体破砕、遠心分離などにより、キサンチンオキシダーゼ含有溶液と菌体とを分離した後に利用することもできる。
あるいは、このようにして得られたキサンチンオキシダーゼ含有溶液からキサンチンオキシダーゼを精製して利用してもよい。精製方法としては、例えば、減圧濃縮、膜濃縮、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウムなどの塩析処理、親水性有機溶媒、例えばメタノール、エタノール、アセトンなどによる分別沈殿、加温処理や等電点処理、吸着剤或いはゲル濾過剤などによるゲル濾過、吸着クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー等の処理を挙げることができる。
上記の製造方法で得られたキサンチンオキシダーゼも、また、本発明の一態様である。
(6)キサンチンオキシダーゼの理化学的特性
上記の本発明の方法により製造される本発明のキサンチンオキシダーゼは、以下の(i)〜(iv)の性質を備えるものであり、従来のものより高品質のキサンチンオキシダーゼである。
(i)作用:メディエーター、過酸化水素存在下でキサンチンオキシダーゼ酵素活性を示す。
(ii)分子量:SDS 105kDaと31kDaのヘテロダイマー
(iii)安定pH範囲:pH6.0〜9.0である。
(iv)熱安定性:50℃10分間の熱処理後に90%以上の残存活性を有する。
上記のような酵素化学的特徴を有するキサンチンオキシダーゼは、臨床検査などの用途に好適に使用することができる。
さらに、野生株からのキサンチンオキシダーゼ生産において問題となる、キサンチンオキシダーゼのプロテアーゼなどによる分解などの問題を解決することができ、安定な品質のキサンチンオキシダーゼを効率的に得ることが可能となる。
上記の各種の酵素化学的性質は、酵素の諸性質を特定するための公知の手法、例えば、以下の実施例に記載の方法を用いて調べることができる。酵素の諸性質は、本発明のキサンチンオキシダーゼを生産する形質転換体の培養液や、精製工程の途中段階において、ある程度調べることもでき、より詳細には、精製酵素を用いて調べることができる。
精製酵素とは、当該酵素以外の成分、特に当該酵素以外のタンパク質(夾雑タンパク質)を実質的に含まない状態に分離された酵素を指す。具体的には、例えば、夾雑タンパク質の含有量が重量換算で全体の約20%未満、好ましくは約10%未満、更に好ましくは約5%未満、より一層好ましくは約1%未満の酵素を指す。
<キサンチンオキシダーゼの活性測定法>
本発明において、キサンチンオキシダーゼの活性測定は以下の条件で行う。
〔活性測定法I〕
<反応試薬>
下記のTris−HCl緩衝液8.0ml、キサンチン溶液1.0ml、オキソン酸カリウム溶液1.0mlを混合して反応試薬とする。
・ 100mM Tris−HCl緩衝液pH7.5
・ 10mM キサンチン溶液
・ 1mM オキソン酸カリウム溶液
<測定条件>
反応試薬3mlを37℃で5分間予備加温する。XTO溶液0.1mlを添加し、ゆるやかに混和後、水を対照にして37℃に制御された分光光度計で、293nmの吸光度変化を5分間記録し、直線部分から1分間あたりの吸光度変化(ΔOD TEST)を測定する。盲検はXTO溶液の代わりにXTOを溶解する溶媒を反応試薬に加えて同様に1分間あたりの吸光度変化(ΔOD BLANK)を測定する。これらの値から以下の式(I)に従ってXTO活性を求める。ここでXTO活性における1単位(U)とは、濃度0.48mMのキサンチン存在下で1分間に1マイクロモルの尿酸を生成する酵素量として定義される。
・反応式
2キサンチン+O→→→→→→2尿酸+H
Xanthine oxidase
・活性値算出式
XTOの活性(U/ml)={(ΔOD TEST−ΔOD BLANK)×3.1×希釈倍率}/{12.5×0.1×1.0}
〔活性測定法II〕
<反応試薬>
下記のTris−HCl緩衝液33.27ml、キサンチン溶液2.0ml、オキソン酸カリウム溶液2.0ml、ホースラディッシュペルオキシダーゼ溶液0.5ml、4−アミノアンチピリン溶液1.26ml、ADPS溶液0.97mlを混合して反応試薬とする。
・ 100mM Tris−HCl緩衝液pH7.5
・ 10mM キサンチン溶液
・ 1mM オキソン酸カリウム溶液
・ 500U/ml ホースラディッシュペルオキシダーゼ溶液
・ 24.6mM 4−アミノアンチピリン溶液
・ 31.9mM ADPS溶液
<測定条件>
反応試薬3mlを37℃で5分間予備加温する。XTO溶液0.1mlを添加し、ゆるやかに混和後、水を対照にして37℃に制御された分光光度計で、546nmの吸光度変化を5分間記録し、直線部分から1分間あたりの吸光度変化(ΔOD TEST)を測定する。盲検はXTO溶液の代わりにXTOを溶解する溶媒を反応試薬に加えて同様に1分間あたりの吸光度変化(ΔOD BLANK)を測定する。これらの値から以下の式(I)に従ってXTO活性を求める。ここでXTO活性における1単位(U)とは、濃度0.48mMのキサンチン存在下で1分間に1マイクロモルの尿酸を生成する酵素量として定義される。
・反応式
2キサンチン+O→→→→→→2尿酸+H
Xanthine oxidase
+ADPS+4AA→→→→→→dye+H
Peroxidase
・活性値算出式
XTOの活性(U/ml)=[{(ΔOD TEST−ΔOD BLANK)×3.1×希釈倍率}/{30.2×0.1×1.0}]×2
(7)生体成分測定方法、生体成分測定試薬
本発明の別の一態様は、上記の本発明のキサンチンオキシダーゼをヒポキサンチンおよび/またはキサンチンに作用させる工程を含む、生体成分の測定方法である。
あるいは、本発明の別の一態様は、上記の本発明のキサンチンオキシダーゼを含む、生体成分を測定するための試薬である。
本発明が適用される生体成分測定方法は、キサンチンオキシダーゼをヒポキサンチンに作用させる工程を含む限り特に限定されないが、典型的には酵素法による生体成分測定方法であって、特に酸化酵素−ペルオキシダーゼ−発色剤系による方法、すなわち検体中の測定対象物質を酵素反応させて過酸化水素を発生させ、これをペルオキシダーゼの存在下で発色剤と反応させて比色定量する方法を利用する方法である。この原理を用いる生体成分測定方法は既に当該技術分野において確立されている。よって、その知見を本発明に適用して、各種試料中の生体成分の量または濃度を測定することができ、その態様は特に制限されない。例えば、アデノシンデアミナーゼ、グアナーゼ、無機リン、各種核酸などの生体成分等を測定するための方法が例示できる。
アデノシンデアミナーゼを測定する場合は、アデノシンを基質とするアデノシンデアミナーゼの反応により生成したイノシンにプリンヌクレオシドホスホリラーゼを作用させてヒポキサンチンに変え、さらに、得られたヒポキサンチンにキサンチンオキシダーゼを作用させキサンチンおよび過酸化水素を生じさせる、いわゆる共役反応を設計することにより、発生した過酸化水素をペルオキシダーゼ−発色剤系により定量することができる。キサンチンオキシダーゼはさらにキサンチンを尿酸に変える過程で過酸化水素を発生するので、これをペルオキシダーゼ−発色剤系により定量してもよい。一方、グアナーゼを測定する場合は、グアニンを基質とするグアナーゼの反応により生成したキサンチンにキサンチンオキシダーゼを作用させ、測定を行うことができる。また、無機リンを測定する場合は、イノシンを基質とするプリンヌクレオシドホスホリラーゼの反応に無機リンの消費をともなう点に着目して測定を行うことができる。さらにAMP、IMP、アデノシンなどの核酸についても、適当な共役反応を設計することにより、ペルオキシダーゼ−発色剤系による定量が可能になる。
上記の方法を実施するための手段としては、汎用の自動分析機(例えば、日立7170形自動分析機)に適用できるよう構成された液状試薬(またはキット)を用いる方法、凍結乾燥などの手段により製造された乾燥製剤と溶解液の組み合わせで構成された試薬(またはキット)を用いる方法、適当な担体に酵素などを担持させた形態のいわゆるドライシステム等と呼ばれるキットやセンサを用いる方法など種々の形態が例示できる。
好ましくは、試薬を2つに分包した液状試薬(以下、2試薬系の液状試薬とも記載する。)を用いて自動分析機で分析する方法である。この方法では、試料にまず1種類目の試薬(以下、第一試薬またはR1とも記載する。)を添加して一定時間反応させ、次いで2種類目の試薬(以下、第一試薬またはR1とも記載する。)をさらに添加して反応させ、この間の吸光度の変化を測定することにより目的成分を定量することが出来る。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
実施例1.N末端アミノ酸解析
キサンチンオキシダーゼの生産菌である、アースロバクター・ルテウスから目的のキサンチンオキシダーゼ遺伝子を取得するため、精製されたキサンチンオキシダーゼ(東洋紡社製XTO211)からN末端アミノ酸解析を行った。精製キサンチンオキシダーゼを1mg/mlの濃度にイオン交換水で溶解し、SDS−PAGEに供し、分子量によってタンパク質を分画した。結果を図1に示す。SDS−PAGEの結果、約105kDa、約90kDa、約68kDaと約31kDaの場所にバンドが検出された。68kDaに存在するバンドは、タンパク質の保護剤として用いられている牛血清アルブミン(BSA)であることが予測されることから、SDS−PAGEゲルからナイロンメンブレン膜にタンパク質を転写し、約105kDa、約90kDa、約31kDaのバンドを切り出し、N末端アミノ酸解析に供した。
N末端アミノ酸解析の結果、検出されたアミノ酸は以下の配列であった。
105kDa:SGPVPPVTIA
90kDa:ADHGSTLA
31kDa:MDLGTVTDLVPTADPV
これらの配列をもとに、キサンチンオキシダーゼ遺伝子のクローニングを試みることにした。
実施例2.キサンチンオキシダーゼ遺伝子の取得
キサンチンオキシダーゼの生産菌である、アースロバクター・ルテウスから目的のキサンチンオキシダーゼ遺伝子を取得するため、アースロバクター・ルテウスのゲノム解析を行った。まず、アースロバクター・ルテウスをLB培地で培養し、菌体を回収した後、ゲノムDNAの精製を行った。ゲノムDNAの精製には、東洋紡社製MagExtractor Plant Genomeを用いて行い、精製法はキット付属の説明書に従った。精製されたゲノムDNAはオペロン・バイオテクノロジー社にてGS−FLXによるゲノム解析を行っていただいた。
ゲノム解析の結果を図2に示す。ゲノム解析の結果、アースロバクター・ルテウスは約4.7MbのゲノムDNAを有していることが判明した。さらに、実施例1で解析されたN末端アミノ酸解析結果から、ブラスト解析を行い、キサンチンオキシダーゼ遺伝子を探索したところ、配列表7に示す配列を見出した。
配列表7に示す配列は、3つの遺伝子が重複した配列となっており、第一の遺伝子の終止コドン(TGA)と第二の遺伝子の開始コドン(ATG)は、TGATGという配列で結合しており、第二の遺伝子の終止コドン(TGA)と第三の遺伝子の開始コドン(ATG)はATGAという配列で結合している。このうち第一の遺伝子は、キサンチンオキシダーゼのアクセサリータンパク質である、XdhCをコードしていると推測され、他の微生物に由来するXdhCと高い同一性を示した。第二及び第三の遺伝子は、それぞれのキサンチンオキシダーゼのαサブユニット(XdhA)βサブユニット(XdhB)をコードしていると推測され、遺伝子産物のN末端配列は解析された105kDaタンパク質と、31kDaタンパク質のN末端アミノ酸とそれぞれ高い同一性を示した。また、90kDaタンパク質にN末端アミノ酸配列は、βサブユニット(XdhB)の内部に高い同一性をもつ配列が見出されたことから、90kDaタンパク質は、105kDaのβサブユニットタンパク質が部分分解された産物であると考えられた。
実施例3.キサンチンオキシダーゼ遺伝子の発現
取得されたDNA配列がキサンチンオキシダーゼをコードすることを確認するため、以下のプライマーセットを用いてキサンチンオキシダーゼ遺伝子をクローニングし、大腸菌発現ベクターpBSKNにNdeIとEcoRIサイトで導入した。
XdhA_F(NdeI) aaaacatATGGACCTGGGCACCGTCACCGA
XdhB_R(EcoRI) aaaagaatTCAGCGGGTgGGGGTGGCGGCC
作製されたキサンチンオキシダーゼ発現ベクターpBSKN−XTOを大腸菌JM109に形質転換し、形質転換体をTB+IM培地(TB培地+1mM IPTG,+0.01mM モリブデン産アンモニウム)で培養し、培養菌体内のキサンチンオキシダーゼ活性を測定した。キサンチンオキシダーゼ活性の検出は、活性測定法Iに示す方法で行った。その結果、大腸菌体内に35U/Lのキサンチンオキシダーゼ活性が検出された。また、対照として発現ベクターであるpBSKNを導入した大腸菌JM109株についても同様に培養を行い、キサンチンオキシダーゼ活性を測定したが、活性は検出されなかった。
実施例4.キサンチンオキシダーゼを修飾するアクセサリータンパク質の共発現
キサンチンオキシダーゼの効率的は発現には、アクセサリータンパク質である、XdhCを共発現することが効果的であると考えられ、XdhC遺伝子の共発現を試みた。がXdhC、XdhA, XdhBの3つの遺伝子を共発現させるため、以下のプライマーセットを用いて3つの遺伝子を含む領域をクローニングし、大腸菌発現ベクターpBSKNにNdeIとEcoRIサイトで導入した。
XdhC_F(NdeI) aaaacatATGCTCCACATCGTCGACCGGCT
XdhB_R(EcoRI) aaaagaatTCAGCGGGTgGGGGTGGCGGCC
作製されたキサンチンオキシダーゼ発現ベクターpBSKN−XTOを大腸菌JM109に形質転換し、形質転換体をTB+IM培地(TB培地+1mM IPTG,+0.01mM モリブデン酸アンモニウム)で培養し、培養菌体内のキサンチンオキシダーゼ活性を測定した。キサンチンオキシダーゼ活性の検出は、活性測定法Iに示す方法で行った。その結果、大腸菌体内に68U/Lのキサンチンオキシダーゼ活性が検出された。
実施例5.大腸菌組換えキサンチンオキシダーゼの取得
発現したキサンチンオキシダーゼが野生株アースロバクター・ルテウスから取得されたものと同等であることを確認するため、大腸菌形質転換体からキサンチンオキシダーゼの精製を試みた。酵素の精製は、菌体の破砕、陰イオンクロマトグラフィー、疎水性クロマトグラフィーにより行った。取得した酵素液を用いて、酵素特性を評価した。
実施例6.大腸菌組換えキサンチンオキシダーゼの特性評価
(1)過酸化水素精製比率の比較
得られた酵素液とアースロバクター・ルテウス野生株が生産するキサンチンオキシダーゼ酵素液、さらに対照として、ミルク由来キサンチンオキシダーゼ酵素液を用いて、活性測定法1及び活性測定法IIで酵素活性測定を行った。結果を表1に示す。
表1に示すように、組換えXTOの過酸化水素生成率は、91%であり、野生株由来XTOとほぼ同等の過酸化水素生成率であった。一方、牛乳由来XTOは52%であった。
(2)基質特異性の比較
上記3種のXTO酵素液を用いて、活性測定法1の基質をキサンチンからヒポキサンチンに代え、同様に酵素活性測定を行った。キサンチンを基質にしたときの酵素活性を100%とし、ヒポキサンチン基質としたときの酵素活性を求めた。結果を表2に示す。
表2に示すように、組換えXTOのヒポキサンチンへの反応性は、キサンチンの約22%であり、野生株由来XTOとほぼ同等であった。一方、牛乳由来XTOは114%であった。
以上の結果から、本実施例により得られた組換えキサンチンオキシダーゼは、野生型キサンチンオキシダーゼとほぼ同等の特性を有していることが判明した。
本発明によれば、アースロバクター由来の野生型キサンチンオキシダーゼと同等の特性及び安定な品質を有するキサンチンオキシダーゼを微生物により効率的に組換え生産することができる。従って、本発明は、臨床検査などに用いられるキサンチンオキシダーゼを生産するために極めて有用である。

Claims (6)

  1. 下記の(d)または(e)のポリペプチドからなる、共発現させることにより補因子合成および補因子のキサンチンオキシダーゼへの配位を活性化するアクセサリー蛋白質の機能を有する蛋白質。
    (d)配列番号3に示されるアミノ酸配列からなるポリペプチド
    (e)配列番号3に示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸残基の置換、欠失、挿入、付加および/または逆位したアミノ酸配列からなるポリペプチド
  2. 以下の(G)〜(J)のいずれかのDNA。
    (G)配列番号3に示されるアミノ酸配列をコードするDNA
    (H)配列番号6に示される塩基配列からなるDNA
    (I)配列番号6に示される塩基配列に相補的な塩基配列に対してストリンジェントな条件下でハイブリダイズする、共発現させることにより補因子合成および補因子のキサンチンオキシダーゼへの配位を活性化するアクセサリー蛋白質の機能を有するポリペプチドをコードするDNA
    (J)配列番号6に示される塩基配列において、一若しくは数個の塩基が置換、欠失、挿入、付加及び/又は逆位されている塩基配列からなる、共発現させることにより補因子合成および補因子のキサンチンオキシダーゼへの配位を活性化するアクセサリー蛋白質の機能を有するポリペプチドをコードするDNA
  3. 以下の(A)〜(F)のいずれかのDNA、および、請求項2に記載のDNAを組み込んだベクター。
    (A)配列番号1に示されるアミノ酸配列をコードするDNAと、配列番号2に示されるアミノ酸配列をコードするDNAの組合せ
    (B)配列番号4に示される塩基配列からなるDNAと、配列番号5に示される塩基配列からなるDNAの組合せ
    (C)配列番号4に示される塩基配列との同一性が90%以上である塩基配列からなるDNAと、配列番号5に示される塩基配列との同一性が90%以上である塩基配列からなるDNAとから構成され、キサンチンオキシダーゼ活性を有するポリペプチドの組合せをコードするDNAの組合せ(ただし、上記(B)の組合せを除く)
    (D)配列番号4に示される塩基配列に相補的な塩基配列に対してストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAと、配列番号5に示される塩基配列に相補的な塩基配列に対してストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAとから構成され、キサンチンオキシダーゼ活性を有するポリペプチドの組合せをコードするDNAの組合せ(ただし、上記(B)の組合せを除く)
    (E)配列番号4に示される塩基配列において、一若しくは数個の塩基が置換、欠失、挿入、付加及び/又は逆位されている塩基配列と、配列番号5に示される塩基配列において、一若しくは数個の塩基が置換、欠失、挿入、付加及び/又は逆位されている塩基配列とから構成され、キサンチンオキシダーゼ活性を有するポリペプチドの組合せをコードするDNAの組合せ(ただし、上記(B)の組合せを除く)
    (F)配列番号1に示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸残基の置換、欠失、挿入、付加および/または逆位したアミノ酸配列からなるサブユニットと、配列番号2に示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸残基の置換、欠失、挿入、付加および/または逆位したアミノ酸配列からなるサブユニットとから構成され、キサンチンオキシダーゼ活性を有するポリペプチドの組合せをコードするDNAの組合せ
  4. 請求項3に記載のベクターを含み、かつ、宿主細胞がエシェリヒア(Escherichia)属、バチルス(Bacillus)属、ブレビバチルス(Brevibacillus)属、コリネバクテリウム(Corynebacterium)属、サッカロミセス(Saccharomyces)属、シゾサッカロミセス(Schizosaccharomyces)属、キャンデイダ(Candida)属、ピキア(Pichia)属、クリプトコッカス(Cryptococcus)属、ロドコッカス(Rhodococcus)属、アスペルギルス(Aspergillus)属、トリコデルマ(Trichoderma)属およびコレトトリカム(Colletotrichum)属の微生物よりなる群から選択されるいずれかの微生物である形質転換体。
  5. 宿主細胞がエシェリヒア(Escherichia)属の微生物である請求項4に記載の形質転換体。
  6. 請求項4または5に記載の形質転換体を培養すること、及び、得られた培養物からキサンチンオキシダーゼを採取することを含むキサンチンオキシダーゼ活性を有するポリペプチドの製造方法。
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