JP2016196229A - 被覆部材および被覆部材の取付構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】より円滑にエアバッグを展開させることのできる被覆部材および被覆部材の取付構造を得る。
【解決手段】車体ピラー30に取り付けられるとともに、長手方向一端部20bが車体側部材70に支持される被覆部材20は、通常時には、車体ピラー部30に対する相対移動が規制されている。一方、エアバッグ60の展開初期には、膨張するエアバッグ60によって車体ピラー部30に対する相対移動の規制が解除されて、エアバッグ60を車室S1内に突出させる隙間dが形成されるように移動しながら、少なくともエアバッグ60が突出する側が長手方向一端部20bを基点にしてエアバッグ60が突出する方向に回動する。そして、被覆部材20の長手方向一端部20bおよび車体側部材70のうちの少なくともいずれか一方に、被覆部材20の回動範囲を大きくする回動範囲増加手段25aが形成されている。
【選択図】図7
【解決手段】車体ピラー30に取り付けられるとともに、長手方向一端部20bが車体側部材70に支持される被覆部材20は、通常時には、車体ピラー部30に対する相対移動が規制されている。一方、エアバッグ60の展開初期には、膨張するエアバッグ60によって車体ピラー部30に対する相対移動の規制が解除されて、エアバッグ60を車室S1内に突出させる隙間dが形成されるように移動しながら、少なくともエアバッグ60が突出する側が長手方向一端部20bを基点にしてエアバッグ60が突出する方向に回動する。そして、被覆部材20の長手方向一端部20bおよび車体側部材70のうちの少なくともいずれか一方に、被覆部材20の回動範囲を大きくする回動範囲増加手段25aが形成されている。
【選択図】図7
Description
本発明は、被覆部材および被覆部材の取付構造に関する。
従来、フロントピラーの車室側に配置されたエアバッグをフロントピラーガーニッシュで覆い、エアバッグの展開時に、当該エアバッグを車室内に展開させるようにした車両が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1では、フロントピラーガーニッシュは、ヒンジ部を中心として回動させることが可能な扉部が形成されたガーニッシュ本体を備えており、このガーニッシュ本体がフロントピラーに取り付けられている。そして、エアバッグ展開時には、ガーニッシュ本体の扉部がヒンジ部を中心として回動し、エアバッグを車室内に展開させることができるようにしている。
しかしながら、上記従来の技術では、フロントピラーガーニッシュの長手方向一端部がインストルメントパネルの凹部に挿入支持されている。そのため、エアバッグ展開時に扉部を円滑に回動させることができず、エアバッグを円滑に展開させることが難しかった。
そこで、本発明は、より円滑にエアバッグを展開させることのできる被覆部材および被覆部材の取付構造を得ることを目的とする。
本発明の被覆部材の取付構造では、被覆部材は、車体ピラー部の車室側に配置されるエアバッグを車室内側から覆った状態で前記車体ピラーに取り付けられるとともに、長手方向一端部が車体側部材に支持されている。そして、前記被覆部材は、通常時には、前記車体ピラー部に対する相対移動が規制されており、前記エアバッグの展開初期には、膨張するエアバッグによって前記車体ピラー部に対する相対移動の規制が解除されて、前記エアバッグを前記車室内に突出させる隙間が形成されるように移動しながら、少なくとも前記エアバッグが突出する側が前記長手方向一端部を基点にして前記エアバッグが突出する方向に回動する。そして、前記被覆部材の長手方向一端部および前記車体側部材のうちの少なくともいずれか一方には、前記被覆部材の回動範囲を大きくする回動範囲増加手段が形成されている。
本発明によれば、より円滑にエアバッグを展開させることのできる被覆部材および被覆部材の取付構造を得ることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下では、車両前後方向を前後方向、車両幅方向を左右方向、車両上下方向を上下方向と規定して説明する。また、被覆部材としてフロントピラーガーニッシュを、車体ピラーとしてフロントピラーを、車体側部材としてインストルメントパネルをそれぞれ例示する。
本実施形態にかかるピラーガーニッシュ20の取付構造10では、図1に示すように、車両100のフロントピラー(車体ピラー部)30にフロントピラーガーニッシュ(被覆部材)20が取り付けられている。
フロントピラー30は、車幅方向両端の車両前方側に、上方かつ後方に向けて延在するように配置されている。このフロントピラー30は、例えば、2枚の屈曲した金属板を重ね合わせることで閉断面となるように形成されており、車両100の骨格の一部を構成するものである。そして、このフロントピラー30は、上端がルーフサイドレール50の前端に連結されている。
また、車両100は、図1に示すように、フロントウィンドウ101およびドア102等を備えており、車室S1が形成されている。なお、ドア102には、ドアウィンドウ102a、アームレスト102b、操作ノブ102c、およびドアミラー102dが形成されている。
そして、フロントピラー30の車室S1側にフロントピラーガーニッシュ20が取り付けられており、このフロントピラーガーニッシュ20によって、金属板で形成されたフロントピラー30が車室S1内に露出しないように装飾されている。すなわち、フロントピラーガーニッシュ20は、フロントピラー30を車室S1側から覆う装飾部材である。
このフロントピラーガーニッシュ20は、例えばポリプロピレン、ABSなどの合成樹脂でフロントピラー30の形状と対応するように形成されたガーニッシュ本体21を備えている。
ガーニッシュ本体21は、フロントピラー30の車室S1の内側に離間した状態で対向する横壁部24を備えている。そして、横壁部24の車両前後方向前端には、フロントピラー30側に向けて延在する(車幅方向外側に延在する)前側縦壁部22が連設されている。また、横壁部24の車両前後方向後端には、フロントピラー30側に向けて延在する(車幅方向外側に延在する)後側縦壁部23が連設されている。
このように、ガーニッシュ本体21は、横壁部24と、当該横壁部24の車両前後方向両端に連設される前側縦壁部22および後側縦壁部23で、コ字状に形成されている。
このように、コ字状に形成されたガーニッシュ本体21によってフロントピラー30を車室S1の内側から覆うことで、フロントピラー30とガーニッシュ本体21との間に空間部S2が形成された状態で、フロントピラーガーニッシュ20がフロントピラー30に取り付けられることとなる。
なお、横壁部24のフロントピラー30と対向する側には、図3に示すように、クリップ等で構成された取付部24aが形成されており、この取付部24aをフロントピラー30に形成された図示せぬ被取付部に取り付けることで、フロントピラーガーニッシュ20がフロントピラー30に取り付けられている。この取付部24aおよび被取付部としては公知のものを用いることができる。
なお、取付部24aを被取付部に取り付けてフロントピラーガーニッシュ20をフロントピラー30に取り付けた状態で、前側縦壁部22の端縁22aと車体との間および後側縦壁部23の端縁23aと車体との間に隙間が形成されないようにしている。
そして、フロントピラー30とガーニッシュ本体21との間に形成された空間部S2内には、カーテンエアバッグ(エアバッグ)60の一部が収容されている。
すなわち、フロントピラーガーニッシュ20は、フロントピラー30の車室S1側に配置されるエアバッグ60を車室内側から覆った状態でフロントピラー30に取り付けられている。
カーテンエアバッグ(エアバッグ)60は、側面衝突時に衝撃を受けた際や横転(ロールオーバー)した際などに、被保護物としての乗員の側方に略面状に展開して乗員を保護するものである。
このカーテンエアバッグ60は、単数、あるいは複数の基布によって前後方向に沿って延在する扁平な袋状に形成されており、前後方向を長手方向として細長く折り畳んだ状態で、フロントピラーガーニッシュ20とルーフサイドレールガーニッシュ40とに跨がって収容されている。なお、ルーフサイドレールガーニッシュ40は、ルーフサイドレール50を車室S1側から覆う装飾部材であり、ルーフサイドレール50に取り付けた状態で、前端部40aがフロントピラーガーニッシュ20の上端部(長手方向他端部)20aに連設されている。
また、カーテンエアバッグ60には図示せぬインフレータが接続されており、このインフレータを作動させることでカーテンエアバッグ60内にガスが供給されるようになっている。
さらに、本実施形態では、フロントピラーガーニッシュ20は、下端部(長手方向一端部)20bがインストルメントパネル(車体側部材)70に支持されている(図5参照)。
具体的には、インストルメントパネル70の車幅方向端部に下方に凹むように凹部71を形成し、フロントピラーガーニッシュ20の下端部20bをこの凹部71に挿入することで、フロントピラーガーニッシュ20の下端部20bをインストルメントパネル70に支持させている。
このとき、横壁部24の下端(長手方向一端)から下方に突出するように形成された取付片(支持部)24bを、インストルメントパネル70の凹部71に形成された挿入孔(被支持部)71aに挿通させている。こうすることで、フロントピラーガーニッシュ20の下端部20bをインストルメントパネル70に支持させている。
なお、挿入孔(被支持部)71aの前後方向幅は、取付片(支持部)24bの前後方向幅よりも若干大きくなるように形成されており、フロントピラーガーニッシュ20の回動時に取付片(支持部)24bが挿入孔(被支持部)71a周辺の壁部(インストルメントパネル70)に干渉してしまうのを抑制できるようにしている。
さらに、本実施形態では、フロントピラーガーニッシュ20の下端部20bにフランジ部25が設けられており、このフランジ部25によってフロントピラーガーニッシュ20の剛性を高めている。フランジ部25は、フロントピラーガーニッシュ20の下端部20bをフロントピラー30側に折曲させた形状をしている。
そして、このフランジ部25をインストルメントパネル70に当接させることで、このフランジ部25によっても、フロントピラーガーニッシュ20の下端部20bがインストルメントパネル70に支持されるようにしている。
なお、フロントピラーガーニッシュ20の下端部20bをインストルメントパネル70に支持させた状態では、取付片(支持部)24bおよびフランジ部25は、インストルメントパネル70の車室S1内に露出する露出面70aよりも下方に位置している。こうすることで、取付片(支持部)24bおよびフランジ部25が車室S1内に露出しないようにしている。
このように、フロントピラーガーニッシュ20をフロントピラー30に取り付けるとともに、フロントピラーガーニッシュ20の下端部(長手方向一端部)20bをインストルメントパネル70に支持させることで、フロントピラーガーニッシュ20は、通常時には、フロントピラー30に対する相対移動が規制された状態で、フロントピラー30に取り付けられている。
一方、側面衝突等によりカーテンエアバッグ60が展開される際には、膨張するカーテンエアバッグ60によってフロントピラーガーニッシュ20のフロントピラー30に対する相対移動の規制が解除される。
そして、フロントピラーガーニッシュ20のフロントピラー30に対する相対移動の規制が解除されると、フロントピラーガーニッシュ20は、後側縦壁部23の端縁23aと車体との間にカーテンエアバッグ60を車室S1内に突出させる隙間dが形成されるように、車幅方向内側に移動する。さらに、フロントピラーガーニッシュ20は、下端部(長手方向一端部)20bを基点にして下側後方(カーテンエアバッグ60が突出する方向)に回動する(図1の矢印a参照)。なお、これらの作用は、カーテンエアバッグ60が膨張する際に膨張するカーテンエアバッグ60によってフロントピラーガーニッシュ20が押圧されることで行われるものであり、カーテンエアバッグ60の展開初期に行われるものである。
このように、カーテンエアバッグ60の展開初期に、フロントピラーガーニッシュ20を隙間dが形成されるように移動させながら、下端部20bを基点にして下側後方に回動させることで、展開初期にカーテンエアバッグ60が膨張する方向の空間(フロントピラーガーニッシュ20で覆われるカーテンエアバッグ60の後方および下方の空間)を大きくして、カーテンエアバッグ60の展開を円滑に行うことができるようにしている。
なお、カーテンエアバッグ60の展開を円滑に行うことができるようにするためには、カーテンエアバッグ60の展開初期におけるフロントピラーガーニッシュ20の回動範囲を大きくした方が好ましい。
しかしながら、フランジ部25がインストルメントパネル70に当接している構成では、フランジ部25がインストルメントパネル70に干渉してしまうため、単にフランジ部25をインストルメントパネル70に当接させている構成では、フロントピラーガーニッシュ20の回動範囲が小さくなってしまう。
そこで、本実施形態では、フランジ部25がインストルメントパネル70に当接している構成であっても、カーテンエアバッグ60の展開初期におけるフロントピラーガーニッシュ20の回動範囲がより大きくなるようにした。
具体的には、フロントピラーガーニッシュ20の下端部20bおよびインストルメントパネル70のうちの少なくともいずれか一方に、フロントピラーガーニッシュ20の回動範囲を大きくする回動範囲増加手段を形成した。
本実施形態では、図3に示すように、フランジ部25の後側(フロントピラーガーニッシュ20が回動した際に回動方向前側となる側)に、上側(長手方向他端側)に凹む凹部(回動範囲増加手段)25aを形成している。
そして、インストルメントパネル70の凹部71における凹部25aに対応する部位に、下方に凹み、フロントピラーガーニッシュ20のかかと状の後端部(凹部25aよりも後方に位置する部位)20cが導入される導入凹部(回動範囲増加手段)72を形成している。
かかる構成とすることで、フロントピラーガーニッシュ20は、カーテンエアバッグ60の展開初期時には、図7に示すように回動することとなる。
すなわち、フロントピラーガーニッシュ20は、後端部20cを導入凹部72に導入させつつ導入凹部72の前端壁部72aを凹部25aに導入させるようにして、下側後方(カーテンエアバッグ60が突出する方向)に回動することとなる。
このように、フランジ部25の凹部25aがインストルメントパネル70と干渉しないようにすることで、後端部20cが導入凹部72に当接するまでフロントピラーガーニッシュ20を回動させることができるようになって、カーテンエアバッグ60の展開初期におけるフロントピラーガーニッシュ20の回動範囲がより大きくなる。
以上、説明したように、本実施形態では、フロントピラー(車体ピラー)30に取り付けられるとともに、下端部(長手方向一端部)20bがインストルメントパネル(車体側部材)70に支持されるフロントピラーガーニッシュ(被覆部材)20は、通常時には、フロントピラー(車体ピラー)30に対する相対移動が規制されている。
一方、カーテンエアバッグ(エアバッグ)60の展開初期には、膨張するカーテンエアバッグ(エアバッグ)60によって、フロントピラーガーニッシュ(被覆部材)20のフロントピラー(車体ピラー)30に対する相対移動の規制が解除される。
そして、フロントピラーガーニッシュ(被覆部材)20は、カーテンエアバッグ(エアバッグ)60を車室S1内に突出させる隙間dが形成されるように車室内側に移動しながら、少なくとも後側(カーテンエアバッグ60が突出する側)が下端部(長手方向一端部)20bを基点にして下側後方(カーテンエアバッグ60が突出する方向)に回動する。
そして、フロントピラーガーニッシュ(被覆部材)20の下端部(長手方向一端部)20bおよびインストルメントパネル(車体側部材)70のうちの少なくともいずれか一方に、フロントピラーガーニッシュ(被覆部材)20の回動範囲を大きくする回動範囲増加手段(凹部25aおよび導入凹部72)を形成した。
こうすることで、カーテンエアバッグ(エアバッグ)60の展開初期に、フロントピラーガーニッシュ(被覆部材)20を下側後方により大きく回動させることができるようになる。
すなわち、フロントピラー(車体ピラー)30からフロントピラーガーニッシュ(被覆部材)20までの距離を比較的大きくすることができる。
その結果、カーテンエアバッグ60を展開させる際に、カーテンエアバッグ60の下側後方(カーテンエアバッグ60が突出する方向の前方)に比較的大きな空間を確保することができるようになり、カーテンエアバッグ(エアバッグ)60をより円滑に展開させることができるようになる。
また、本実施形態では、フロントピラーガーニッシュ(被覆部材)20の下端部(長手方向一端部)20bには、インストルメントパネル(車体側部材)70に当接可能なフランジ部25が形成されており、このフランジ部25におけるフロントピラーガーニッシュ(被覆部材)20が回動した際に回動方向前側となる側(後側)には、上方(長手方向他端側)に凹む凹部25aが形成されている。そして、回動範囲増加手段がこのフランジ部25の凹部25aを含んでいる。
こうすれば、フランジ部25をインストルメントパネル(車体側部材)70に当接させるようにした構成であっても、カーテンエアバッグ(エアバッグ)60の展開初期に、フロントピラーガーニッシュ(被覆部材)20を下側後方により大きく回動させることができるようになる。その結果、フロントピラーガーニッシュ(被覆部材)20の通常時の剛性を確保しつつ、カーテンエアバッグ(エアバッグ)60をより円滑に展開させることができるようになる。
また、本実施形態では、回動範囲増加手段が、インストルメントパネル(車体側部材)70に形成されて、フロントピラーガーニッシュ(被覆部材)20が回動する際に、当該フロントピラーガーニッシュ(被覆部材)20の後端部(被覆部材の長手方向一端部における回動方向前側)20cが導入される導入凹部(凹部)72を含んでいる。
このように、回動範囲増加手段としての導入凹部(凹部)72を形成することで、より簡素な構成で、フロントピラーガーニッシュ(被覆部材)20が回動する際に、当該フロントピラーガーニッシュ(被覆部材)20の後端部20cを導入凹部72内に逃がすことができるようになる。
その結果、フロントピラーガーニッシュ(被覆部材)20が回動する際に、フロントピラーガーニッシュ(被覆部材)20の下端部(長手方向一端部)20bとインストルメントパネル(車体側部材)70とが干渉してしまうのを抑制することができ、カーテンエアバッグ(エアバッグ)60をより円滑に展開させることができるようになる。
次に、本実施形態の変形例について説明する。
まず、フロントピラーガーニッシュ(被覆部材)20を、図8に示すピラーガーニッシュ(被覆部材)20Aとすることが可能である。
具体的には、ピラーガーニッシュ20Aの後側縦壁部23には薄肉部23bが形成されている。この薄肉部23bは、ピラーガーニッシュ20Aの下端部(長手方向一端部)20bにおける後側(ピラーガーニッシュ20Aが回動した際に回動方向前側となる側)に、上下方向に並ぶように複数列形成されており、この薄肉部23bが形成された部位は、上下方向に潰れ変形しやすくなっている。
そして、この薄肉部23bも回動範囲増加手段として機能させるようにしている。すなわち、このフロントピラーガーニッシュ(被覆部材)20Aでは、フランジ部25の凹部25aだけでなく薄肉部23bも回動範囲増加手段として機能させている。
このようなフロントピラーガーニッシュ(被覆部材)20Aを用いて、ピラーガーニッシュ20Aを後端部20cが導入凹部72に当接するまで回動させると、薄肉部23bが形成された部位(後端部20c)が潰れ変形して、ピラーガーニッシュ20Aがさらに回動する(図9および図10参照)。
したがって、フロントピラーガーニッシュ(被覆部材)20Aを用いると、カーテンエアバッグ(エアバッグ)60の展開初期に、フロントピラーガーニッシュ(被覆部材)20を下側後方により一層大きく回動させることができるようになって、カーテンエアバッグ(エアバッグ)60をより一層円滑に展開させることができるようになる。
また、図11に示すピラーガーニッシュ(被覆部材)20Bとすることも可能である。
このピラーガーニッシュ(被覆部材)20Bには回動範囲増加手段としての凹部が形成されておらず、後側縦壁部23に、回動範囲増加手段としての薄肉部23bが形成されている。この場合、インストルメントパネル(車体側部材)70に導入凹部(凹部)72を形成しないようにするのが好ましい。
そして、このようなピラーガーニッシュ(被覆部材)20Bを用いても、上記ピラーガーニッシュ(被覆部材)20やピラーガーニッシュ(被覆部材)20Aを用いた場合とほぼ同様の作用効果を奏することができる。
また、図12に示すように、インストルメントパネル(車体側部材)70Cに貫通孔72Cを形成し、貫通孔72Cを回動範囲増加手段として機能させることも可能である。
かかる構成としても、上述した作用、効果を奏することができる。
なお、図12では、ピラーガーニッシュ(被覆部材)20Bを用いたもの例示しているが、ピラーガーニッシュ(被覆部材)20やピラーガーニッシュ(被覆部材)20Aを用いることも可能である。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態およびその変形例では、被覆部材の全体が長手方向一端部を基点にして回動するものを例示したが、被覆部材は、少なくともエアバッグが突出する側が回動していればよい。
また、車他側部材における被覆部材のエアバッグが突出する側が当接する部位を軟質材等の変形可能な部材で形成し、被覆部材のエアバッグが突出する側によって押圧された際に変形することで、被覆部材の回動範囲を大きくさせることも可能である。
なお、回動範囲増加手段は、被覆部材の長手方向一端部および車体側部材の両方に形成されている必要はなく、少なくともいずれか一方に形成されていればよい。
また、被覆部材としてのリヤピラー等に本発明を適用することも可能である。
また、エアバッグやインストルメントパネル、その他細部のスペック(形状、大きさ、レイアウト等)も適宜に変更可能である。
10 被覆部材の取付構造
20,20A,20B フロントピラーガーニッシュ(被覆部材)
20b 下端部(長手方向一端部)
23b 薄肉部(回動範囲増加手段)
25 フランジ部
25a 凹部(回動範囲増加手段)
30 フロントピラー(車体ピラー部)
60 カーテンエアバッグ(エアバッグ)
70,70C インストルメントパネル(車体側部材)
72 導入凹部(凹部:回動範囲増加手段)
72C 貫通孔(回動範囲増加手段)
S1 車室
d 隙間
20,20A,20B フロントピラーガーニッシュ(被覆部材)
20b 下端部(長手方向一端部)
23b 薄肉部(回動範囲増加手段)
25 フランジ部
25a 凹部(回動範囲増加手段)
30 フロントピラー(車体ピラー部)
60 カーテンエアバッグ(エアバッグ)
70,70C インストルメントパネル(車体側部材)
72 導入凹部(凹部:回動範囲増加手段)
72C 貫通孔(回動範囲増加手段)
S1 車室
d 隙間
Claims (6)
- 車体ピラー部の車室側に配置されるエアバッグを車室内側から覆った状態で前記車体ピラーに取り付けられるとともに、長手方向一端部が車体側部材に支持される被覆部材の取付構造であって、
前記被覆部材は、通常時には、前記車体ピラー部に対する相対移動が規制されており、前記エアバッグの展開初期には、膨張するエアバッグによって前記車体ピラー部に対する相対移動の規制が解除されて、前記エアバッグを前記車室内に突出させる隙間が形成されるように移動しながら、少なくとも前記エアバッグが突出する側が前記長手方向一端部を基点にして前記エアバッグが突出する方向に回動し、
前記被覆部材の長手方向一端部および前記車体側部材のうちの少なくともいずれか一方に、前記被覆部材の回動範囲を大きくする回動範囲増加手段が形成されていることを特徴とする被覆部材の取付構造。 - 前記被覆部材の長手方向一端部には、前記車体側部材に当接可能なフランジ部が形成されており、
前記回動範囲増加手段が、前記フランジ部における前記被覆部材が回動した際に回動方向前側となる側に形成され、長手方向他端側に凹む凹部を含むことを特徴とする請求項1に記載の被覆部材の取付構造。 - 前記回動範囲増加手段が、前記被覆部材の長手方向一端部における前記被覆部材が回動した際に回動方向前側となる側に形成された薄肉部を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の被覆部材の取付構造。
- 前記回動範囲増加手段が、前記車体側部材に形成されて、前記被覆部材が回動する際に前記被覆部材の長手方向一端部における回動方向前側が導入される凹部を含むことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の被覆部材の取付構造。
- 前記回動範囲増加手段が、前記車体側部材に形成されて、前記被覆部材が回動する際に前記被覆部材の長手方向一端部における回動方向前側が導入される貫通孔を含むことを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の被覆部材の取付構造。
- 請求項1〜5のうちいずれか1項に記載の被覆部材の取付構造で用いられる被覆部材。
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